特許第6078891号(P6078891)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6078891
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】タッチパネル及びその駆動装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20170206BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20170206BHJP
【FI】
   G06F3/041 512
   G06F3/041 422
   G06F3/044 120
   G06F3/041 600
【請求項の数】18
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-124923(P2015-124923)
(22)【出願日】2015年6月22日
(65)【公開番号】特開2016-9497(P2016-9497A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2015年6月23日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0076794
(32)【優先日】2014年6月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ウォン, ジョンヒ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ギドク
(72)【発明者】
【氏名】チョ, ソンヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ウンジョン
【審査官】 加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−168121(JP,A)
【文献】 特開2011−242908(JP,A)
【文献】 特開2012−225727(JP,A)
【文献】 特表2013−537673(JP,A)
【文献】 特開2011−232992(JP,A)
【文献】 特開2011−081524(JP,A)
【文献】 特開2000−047808(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0078096(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0033450(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0074914(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルであって、
第1及び第2感知モードの間タッチ駆動パルスが印加される第1電極と、
前記第1電極から分離され、かつ前記第1電極と交差し、第1感知モードの時に前記タッチ駆動パルスに応答して第1タッチ感知信号を感知する第2電極を含み、
前記第2電極の一部は、第2感知モードの時に前記タッチ駆動パルスに応答して第2タッチ感知信号を感知し、
前記第2電極は、タッチ感知電極及び前記タッチ感知電極と隣接した隣接電極を含み、
前記第2電極の一部は、前記隣接電極とは別の前記タッチ感知電極を含み、
前記第1感知モードにおいて、タッチ感知電極の少なくとも一つ及び前記タッチ感知電極の少なくとも一つに隣接した隣接電極の少なくとも一つからの第1タッチ感知信号を感知することで、前記タッチパネルのタッチ力が決定され、
前記第2感知モードにおいて、前記タッチ感知電極の少なくとも一つに隣接した隣接電極とは別の前記タッチ感知電極の少なくとも一つからの第2タッチ感知信号を感知することで、前記タッチパネルのタッチ位置が決定される、タッチパネル。
【請求項2】
前記第1電極と前記第2電極の間に配置された弾性誘電体部材を更に含む、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記第1感知モードにおいて、前記第2電極が、前記タッチ駆動パルスに応答して前記第1電極と第2電極間の第1静電容量の少なくとも一部分に基づいて、前記第1タッチ感知信号を感知するように構成され、
第2感知モードにおいて、前記第2電極の一部が、前記第2タッチ感知信号は、前記タッチ駆動パルスに応答して前記第1電極と第2電極の一部の間の第2静電容量の少なくとも一部分に基づいて、前記第2タッチ感知信号を感知するように構成され、前記第2静電容量は、前記第1静電容量より小さい、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記隣接電極は、前記タッチ感知電極と平行に延びた長方形の形状を有する、請求項に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記第1感知モードにおいて、前記隣接電極の少なくとも一つは、前記タッチ感知電極の少なくとも一つに電気的に結合され、
前記第2感知モードにおいて、前記隣接電極の少なくとも一つは、前記タッチ感知電極の少なくとも一つから電気的に分離される、請求項に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記第2感知モードにおいて、前記隣接電極の少なくとも一つは電気的にフローティング状態である、請求項に記載のタッチパネル。
【請求項7】
タッチパネルであって、
第1及び第2感知モードの間タッチ駆動パルスが印加される第1電極と、
前記第1電極から分離され、かつ前記第1電極と交差し、第1感知モードの時に前記タッチ駆動パルスに応答して第1タッチ感知信号を感知する第2電極を含み、
前記第2電極の一部は、第2感知モードの時に前記タッチ駆動パルスに応答して第2タッチ感知信号を感知し、
前記第2電極は、タッチ感知電極及び前記タッチ感知電極と隣接した隣接電極を含み、
前記第2電極の一部は、前記隣接電極とは別の前記タッチ感知電極を含み、
前記第1感知モードにおいて、タッチ感知電極の少なくとも一つ及び前記タッチ感知電極の少なくとも一つに隣接した隣接電極の少なくとも一つからの第1タッチ感知信号を感知することで、前記タッチパネルのタッチ力が決定され、
前記隣接電極は、第1隣接電極と第2隣接電極を含み、前記タッチ感知電極の各々が前記第1隣接電極の一つと第2隣接電極の一つの間に配置され
前記第1隣接電極の一つと前記第2隣接電極の一つは、互いに物理的に接続された、タッチパネル。
【請求項8】
第1ルーティング線と第2ルーティング線をさらに含み、
前記第1ルーティング線の各々は対応するタッチ感知電極の一つに接続され、
前記第2ルーティング線の各々は対応する第1隣接電極の一つに接続される、請求項に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記第2感知モードにおけるタッチ位置の決定に応答して、タッチ位置に対応する第1電極から選択された少なくとも一つの電極にタッチ駆動パルスが個別的に順に供給され、前記タッチ力が決定される、請求項に記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記第2感知モードにおけるタッチ位置の決定の失敗に応答して、第1電極から選択された電極のグループにタッチ駆動パルスが同時に供給され、前記タッチ力が決定される、請求項に記載のタッチパネル。
【請求項11】
前記電極のグループを通じて前記タッチ力の決定に応答して、前記電極のグループから選択された少なくとも一つの電極にタッチ駆動パルスが個別的に順に供給され、前記タッチ位置及びタッチ力が決定され、
前記電極のグループを通じて前記タッチ力の決定の失敗に応答して、前記第1電極にタッチ駆動パルスが供給され、前記第2感知モードにおける前記タッチ位置が決定される、請求項10に記載のタッチパネル。
【請求項12】
第1電極と前記第1電極から分離され、かつ前記第1電極と交差する第2電極を含むタッチパネルの駆動方法において、
第1感知モードと第2感知モードの間、前記第1電極にタッチ駆動パルスを印加することと、
前記第1感知モードにおいて前記タッチ駆動パルスに応答して前記第2電極を通じて第1タッチ感知信号を感知することと、
前記第2感知モードにおいて前記タッチ駆動パルスに応答して前記第2電極の一部を通じて第2タッチ感知信号を感知することを含み、
前記第2電極は、タッチ感知電極及び前記タッチ感知電極に隣接した隣接電極を含み、
前記第2電極の一部は、前記隣接電極とは別の前記タッチ感知電極を含み、
前記第1感知モードにおいて、タッチ感知電極の少なくとも一つ及び前記タッチ感知電極の一つに隣接した前記隣接電極の少なくとも一つから感知された前記第1タッチ感知信号に基づいて前記タッチパネル上のタッチ力を決定することと、
前記第2感知モードにおいて、前記タッチ感知電極の一つに隣接した前記隣接電極とは別の前記タッチ感知電極の一つから感知された第2タッチ感知信号に基づいて前記タッチパネル上のタッチ位置を決定することをさらに含む、タッチパネルの動作方法。
【請求項13】
前記第1感知モードにおいて、前記第1タッチ感知信号は、前記タッチ駆動パルスに応答して、前記第1電極と第2電極の間の第1静電容量の少なくとも一部分に基づいて感知され、
第2感知モードにおいて、前記第2タッチ感知信号は、前記タッチ駆動パルスに応答して、前記第1電極と第2電極一部の間の第2静電容量の少なくとも一部分に基づいて感知され、
前記第2静電容量は、前記第1静電容量より小さい、請求項12に記載のタッチパネルの動作方法。
【請求項14】
前記第1感知モードにおいて、前記少なくとも一つの隣接電極を前記タッチ感知電極の一つに電気的に結合することと、
前記第2感知モードにおいて、前記少なくとも一つの隣接電極を前記タッチ感知電極の一つから電気的に分離することを含む、請求項12に記載のタッチパネルの動作方法。
【請求項15】
前記第2感知モードにおいて、前記少なくとも一つの隣接電極を電気的にフローティング状態にすることをさらに含む、請求項14に記載のタッチパネルの動作方法。
【請求項16】
前記第2感知モードにおけるタッチ位置の決定に応答して、前記タッチ位置に対応する前記第1電極から選択された少なくとも一つの電極に前記タッチ駆動パルスを個別的に順に供給して、前記タッチ力を決定することをさらに含む、請求項12に記載のタッチパネルの動作方法。
【請求項17】
前記第2感知モードにおけるタッチ位置の決定の失敗に応答して、前記第1電極から選択された電極のグループに前記タッチ駆動パルスを同時に供給して、前記タッチ力を決定することをさらに含む、請求項12に記載のタッチパネルの動作方法。
【請求項18】
前記電極のグループを通じた前記タッチ力の決定することに応答して、前記電極のグループから少なくとも一つの電極を選択し、前記少なくとも一つの選択された電極に前記タッチ駆動パルスを個別的に順に供給して、前記タッチ位置及びタッチ力を決定することと、
前記電極のグループを通じた前記タッチ力の決定の失敗に応答して、前記第2感知モードにおいて前記第1電極に前記タッチ駆動パルスを供給して、前記タッチ位置を決定することをさらに含む、請求項17に記載のタッチパネルの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関するものであって、より具体的には、タッチ力感知とタッチ位置感知が可能なタッチパネル及びその駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、液晶表示装置、電界放出表示装置、プラズマ表示装置、電界発光表示装置、電気泳動表示装置、及び有機発光表示装置などの映像表示装置に設けられ、ユーザーが表示装置を見ながら指やペンなどで画面を直接に接触して情報を入力する、入力装置の一種である。
【0003】
近年、タッチパネルは、スマートフォン、タブレットPCなどのような携帯用情報機器、ノートパソコン、モニター、及びテレビなどのような各種電子機器の入力装置として常用化されている。
【0004】
タッチパネルはタッチ感知方式によって、抵抗方式、静電容量方式、赤外線感知方式などに区分することができるが、最近では製造方法の容易性及び感度などで優位性を有する静電容量方式が注目されている。静電容量方式のタッチパネルは、相互静電容量(mutual capacitance)方式と自己静電容量(self capacitance)方式に区分される。相互静電容量方式のタッチパネルは、自己静電容量方式に比べてマルチタッチ入力が可能であるという長所がある。
【0005】
一般的なタッチパネルは指やペンによるタッチ位置を感知することができるが、タッチ圧力、即ちタッチ力を感知できない。よって、米国公開特許番号第2014-0062933号(以下、“特許文献”とする)では、タッチ力とタッチ位置の両方を感知できる静電容量タッチパネルが提案されている。
【0006】
図1に図示するように、特許文献に開示された静電容量タッチパネルは互いに重なり合い、かつ平行に並んだ一対の力感知電極(12、22)の間の距離の減少による静電容量(Cm1)の変化によってタッチ力を感知し、互いに重なり合わず、かつ交差する一対の位置感知電極(14、24)の間のフリンジフィールド(fringe field)による静電容量(Cm2)の変化によってタッチ位置を感知する。
【0007】
しかし、特許文献に開示された静電容量タッチパネルは、次のような問題がある。
【0008】
第1に、タッチ力感知のための電極(12、22)とタッチ位置感知のための電極(14、24)が分離されているために電極構造が複雑で、互いに交差する一対の位置感知電極(14、24)によりタッチ解像度が低下するようになる。
【0009】
第2に、タッチ力感知の効率は互いに対向する力感知電極(12、22)の面積に比例するため、タッチ解像度を高めるために力感知電極(12、22)の大きさを減少させると、タッチ力感知の効率が低下するようになる。
【0010】
第3に、タッチ解像度を高めるために、一対の位置感知電極(14、24)を互いに重なり合うように形成する場合、一対の位置感知電極(14、24)の間に形成される静電容量(Cm2)は伝導性物体のタッチの有無に関係なく一定の値に維持されるため、タッチ位置感知が難しく、タッチ位置感知の効率が低下するようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前述した問題を解決するために提案されたものであって、タッチ力感知とタッチ位置感知の両方の効率を向上させるタッチパネル及びその駆動装置を提供することを技術的課題とする。
【0012】
前述した本発明の技術的課題以外にも、本発明の他の特徴及び利点が以下において記述されたり、そのような記述及び説明から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されることができるものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述した技術的課題を達成するための本発明に係るタッチパネルは、 第1及び第2感知モードの間にタッチ駆動パルスが印加される第1電極と、前記第1電極から分離され、かつ前記第1電極と交差し、前記第1感知モードの際に前記タッチ駆動パルスに応答して第1タッチ感知信号を感知する第2電極を含み、前記第2電極の一部は、第2感知モードの際に前記タッチ駆動パルスに応答して第2タッチ感知信号を感知するようにすることができる。
【0014】
前記タッチパネルは、前記第1電極と前記第2電極の間に配置された弾性誘電体部材を更に含むことができる。
【0015】
前述した技術的課題を達成するための本発明に係るタッチパネルの動作方法は、第1電極と前記第1電極から分離され、かつ前記第1電極と交差する第2電極を含むタッチパネルの駆動方法において、第1感知モードと第2感知モードの間に、前記第1電極にタッチ駆動パルスを印加することと、前記第1感知モードにおいて前記タッチ駆動パルスに応答して前記第2電極を通じて第1タッチ感知信号を感知することと、前記第2感知モードにおいて前記タッチ駆動パルスに応答して前記第2電極の一部を通じて第2タッチ感知信号を感知することを含むことができる。
【0016】
前記第1感知モードにおいて、前記第1タッチ感知信号は、前記タッチ駆動パルスに応答して前記第1電極と第2電極の間の第1静電容量の少なくとも一部分に基づいて感知され、第2感知モードにおいて、前記第2タッチ感知信号は、前記タッチ駆動パルスに応答して前記第1電極と第2電極の一部の間の第2静電容量の少なくとも一部分に基づいて感知されて、前記第2静電容量は、前記第1静電容量より小さくなるようにすることができる。
【発明の効果】
【0017】
前記課題を解決するための手段によれば、本発明は次のような効果がある。
【0018】
第1に、タッチ位置感知とタッチ力感知によってタッチ駆動電極と重なり合うタッチ感知用電極の面積を調節することによりタッチ位置感知の効率とタッチ力感知の効率の両方を増加させることができる。
【0019】
第2に、時分割駆動をタッチ位置感知とタッチ力感知を行うが、部分感知又はグループ感知を通じてタッチ力を感知することによって時分割駆動によるタッチ駆動時間の増加による問題を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】特許文献において、タッチパネルの電極配置を簡略化して示す断面図である。
図2】本発明の第1例によるタッチパネルの構造を簡略化して示す図面である。
図3図2に図示されたI−I’線の断面を示す断面図である。
図4図2に図示された弾性誘電体部材を介して互いに重畳される電極の間の距離による静電容量変化を説明するためのグラフである。
図5A図2に図示された弾性誘電体部材を介して互いに重なり合う電極の間に形成される静電容量を示す断面図である。
図5B図2に図示された弾性誘電体部材を介して互いに重なり合う電極の間に形成される静電容量を示す断面図である。
図6】本発明の第1例によるタッチパネルの変形例を説明するための図面である。
図7】本発明の第2例によるタッチパネルの構造を簡略化して示す図面である。
図8図7に図示されたII−II’線の断面を示す断面図である。
図9】本発明の一例によるタッチパネルの駆動装置を説明するための図面である。
図10図9に図示されたタッチ駆動回路を説明するためのブロック図である。
図11】本発明の一例によるタッチパネルの駆動装置において、タッチパネルの変形例を説明するための図面である。
図12】本発明の一例によるタッチパネルの駆動方法を説明するための順序図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書において記述される用語の意味は、次の通り理解されるべきである。
【0022】
単数の表現は、文脈上明らかに他の意味として定義しない限り、複数の表現を含むものと理解しなければならず、「第1」、「第2」などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するためのもので、これらの用語によって権利範囲が限定されてはならない。「含む」または「有する」などの用語は、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。「少なくとも一つ」という用語は、一つ以上の関連項目から提示可能な全ての組み合わせを含むものとして理解されなければならない。例えば、「第1項目、第2項目、及び第3項目のうち少なくとも一つ」という意味は、第1項目、第2項目、または第3項目それぞれだけでなく第1項目、第2項目、及び第3項目のうち二つ以上から提示されることができる全ての項目の組み合わせを意味する。「上に」という用語は、ある構成が他の構成のすぐ上面に形成される場合だけでなく、これらの構成の間に第3の構成が介在される場合まで含むものを意味する。
【0023】
以下では、本発明によるタッチパネル及びその駆動装置の好ましい実施例を添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図2は、本発明の第1実施例によるタッチパネルの構造を簡略化して示す図面であり、図3は、図2に図示されたI−I’線の断面を示す断面図である。
【0025】
図2及び図3を参照すると、本発明の第1実施例によるタッチパネル100は、図示していない映像表示装置の表示パネル上に配置(又は、固定)されることによってユーザーによるタッチに応じたタッチ位置データ及び/又はタッチ力データを生成して外部のホストシステム(図示せず)に提供する。一例として、表示パネルが上部偏光フィルムを含む液晶表示パネル(又は、有機発光表示パネル)である場合、前記タッチパネル100は上部偏光フィルム上に配置したり、上部基板と上部偏光フィルムの間に配置することができる。このような、前記タッチパネル100は、タッチ駆動電極(Tx)を有する第1基板110、タッチ感知電極(Rx)と第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を有する第2基板120、第1及び第2基板110、120の間に介在された弾性誘電体部材130を含む。
【0026】
前記第1基板110は、透明プラスチック材料で構成することができる。このような、第1基板110は、透明接着剤(図示せず)により表示パネルの上面に固定することができる。
【0027】
前記タッチ駆動電極(Tx)は、所定の面積のバー(bar)形状を有するように第1基板110上に第1方向(X)に形成される。このような、タッチ駆動電極(Tx)は、駆動ルーティング線(RL1)を通じてタッチ駆動回路(図示せず)に接続され、タッチ駆動回路からタッチ駆動パルスの供給を受ける。
【0028】
第2基板120は、第1基板110と同様に透明プラスチック材料で構成することができる。このような、第2基板120は、弾性誘電体部材130を介して第1基板110と対向するように配置される。追加的に、前記第2基板120の上面には、透明接着剤によりカバーウィンドウ(図示せず)を固定することができる。
【0029】
前記タッチ感知電極(Rx)は、所定の面積のバー(bar)形状を有し、前記タッチ駆動電極(Tx)に重ね合わせる第2基板120上に第2方向(Y)に形成される。この時、長さ方向について、タッチ感知電極(Rx)は、前記タッチ駆動電極(Tx)の幅より狭い幅を有するように形成することができる。このようなタッチ感知電極(Rx)は、感知ルーティング線(RL2)を通じてタッチ駆動回路に接続されることによりタッチ位置感知又はタッチ力感知のためのタッチ位置/力感知電極として使用される。
【0030】
前記第1ダミー電極(Dxa)は、所定の面積のバー(bar)形状を有し、前記タッチ駆動電極(Tx)に重ね合わせる第2基板120上に第2方向(Y)に沿って前記タッチ感知電極(Rx)の一方の側に平行に形成される。この時、長さ方向について、第1ダミー電極(Dxa)は、前記タッチ感知電極(Rx)の一方の側から所定の間隔をもって配置され、前記タッチ駆動電極(Tx)の幅より狭い幅、又はタッチ感知電極(Rx)と同一の幅を有するように形成することができる。このような、第1ダミー電極(Dxa)は、第1ダミールーティング線(RL3)を通じてタッチ駆動回路に接続されることによって、タッチ駆動回路によりフローティング(Floating)されたり、タッチ感知電極(Rx)又は感知ルーティング線(RL2)に電気的に接続することができる。より具体的には、前記第1ダミー電極(Dxa)はタッチ位置感知モードの時に電気的にフローティングされ、タッチ力感知モードの時に前記タッチ感知電極(Rx)に電気的に接続することができる。これによって前記第1ダミー電極(Dxa)はタッチ力感知のためのタッチ力感知電極として使用され、タッチ位置感知を可能とするフローティング電極として使用される。
【0031】
前記第2ダミー電極(Dxb)は、所定の面積のバー(bar)形状を有し、前記タッチ駆動電極(Tx)に重ね合わせる第2基板120上に第2方向(Y)に沿って前記タッチ感知電極(Rx)の他方の側に平行に形成される。この時、長さ方向について第2ダミー電極(Dxb)は、前記タッチ感知電極(Rx)の他方の側から所定の間隔をもって配置され、前記タッチ駆動電極(Tx)の幅より狭い幅、又はタッチ感知電極(Rx)又は第1ダミー電極(Dxa)と同一の幅を有するように形成することができる。このような、第2ダミー電極(Dxb)は、第2ダミールーティング線(RL4)を通じてタッチ駆動回路に接続されることによってタッチ駆動回路によりフローティング状態で維持したり、タッチ感知電極(Rx)に電気的に接続することができる。より具体的には、前記第2ダミー電極(Dxb)はタッチ位置感知モードの時に電気的にフローティングされ、タッチ力感知モードの時に前記タッチ感知電極(Rx)又は感知ルーティング配線(RL2)に電気的に接続することができる。これによって前記第2ダミー電極(Dxb)はタッチ力感知のためのタッチ力感知電極として使用され、タッチ位置感知を可能とするフローティング電極として使用される。
【0032】
追加的に、図2及び図3においては、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々が一つのバー形状に形成されることを図示したが、これに限らず、表示パネルから放出される光の透過率を増加させるために、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々は、電気的に互いに接続される複数のダミー電極ライン構造、メッシュ構造又ははしご構造に形成したり、一定の間隔のスリット又は格子形態に配列される複数の開口部を含むように形成することもできる。
【0033】
前記弾性誘電体部材130は、前記第1及び第2基板110、120の間に介在するようになっている。ここで、弾性誘電体部材130は、透明接着剤によって前記第1基板110の上面と第2基板120の下面に固定することができる。このような弾性誘電体部材130は、弾性力を有しながら高誘電率を有する材料から形成することができる。例えば、 弾性誘電体部材130は、PDMS(polydimethylsiloxane),アクリル又はポリウレタン材料から形成することができるが、これに限らず弾性力を有しながら誘電率を有する材料に変更することができる。
【0034】
前記弾性誘電体部材130は、タッチ感知電極(Rx)、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々、及びタッチ駆動電極(Tx)の間に静電容量(Cm1、Cm2、Cm3)を形成する。特に、前記弾性誘電体部材130は、ユーザーのタッチ力によって弾性変形され、その厚さが変化することによって前記静電容量(Cm1、Cm2、Cm3)を変化させる。この時、前記静電容量(Cm1、Cm2、Cm3)は、図4に図示されたように、タッチ感知電極(Rx)、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々、及びタッチ駆動電極(Tx)の間の距離によって変わることができる。この時、前記静電容量(Cm1、Cm2、Cm3)は、電極間の距離に反比例するため、タッチ力に応じた前記静電容量(Cm1、Cm2、Cm3)の増加変化量をモデリングする力レベルアルゴリズムによりタッチ力を感知することができる。
【0035】
前記第1及び第2基板110、120の間に弾性誘電率を有する前記弾性誘電体部材130が介在されることによって、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記タッチ感知電極(Rx)の交差領域にタッチ位置感知又はタッチ力感知のための第1タッチセンサ(Cm1)が形成される。前記第1タッチセンサ(Cm1)は、弾性誘電体部材130の誘電率、及び前記タッチ駆動電極(Tx)と前記タッチ感知電極(Rx)の重なり合う面積及び距離に基づいた静電容量により形成される。この時、タッチ駆動電極(Tx)に供給されるタッチ駆動パルスに対応する電荷が前記第1タッチセンサ(Cm1)に充電され、前記第1タッチセンサ(Cm1)に充電された電荷は前記タッチ感知電極(Rx)に放電される。この時、前記第1タッチセンサ(Cm1)に充電される電荷量は、ユーザーのタッチの有無によって変わる。
【0036】
前記第1ダミー電極(Dxa)が、図5aに図示されるように、タッチ力感知モードによって前記タッチ感知電極(Rx)(又は感知ルーティング線(RL2))に電気的に接続される場合、前記第1ダミー電極(Dxa)は前記タッチ感知電極(Rx)と同一のタッチ力感知電極の役割をするため、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第1ダミー電極(Dxa)の交差領域にタッチ力感知のための第2タッチセンサ(Cm2)が形成される。前記第2タッチセンサ(Cm2)は、弾性誘電体部材130の誘電率、及び前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第1ダミー電極(Dxa)の重なり合う面積及び距離に基づいた静電容量により形成される。この時、前記第2タッチセンサ(Cm2)の静電容量は、図4に図示されるように、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第1ダミー電極(Dxa)の間の距離の変化によって変わるようになる。この時、前記第2タッチセンサ(Cm2)は、タッチ駆動電極(Tx)に供給されるタッチ駆動パルス(Tx_PWM)に対応する電荷が前記第2タッチセンサ(Cm2)に充電され、前記第2タッチセンサ(Cm2)に充電された電荷は前記第1ダミー電極(Dxa)に放電される。この時、前記第2タッチセンサ(Cm2)に充電される電荷量は、ユーザーのタッチ力による前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第1ダミー電極(Dxa)の間の距離の変化によって変わる。
【0037】
一方、前記第1ダミー電極(Dxa)が、図5bに図示されるように、タッチ位置感知モードによって前記タッチ感知電極(Rx)と接続されずに電気的にフローティングされる場合、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第1ダミー電極(Dxa)の間に静電容量(Cm2)が形成されないようになる。これによって、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記タッチ感知電極(Rx)の間に形成される第1タッチセンサ(Cm1)の静電容量は、伝導性物体の使用によるタッチに応じて変化し、これによってタッチ位置の感知が可能になり、タッチ位置の感知の効率が向上するようになる。
【0038】
前記第2ダミー電極(Dxb)が、図5aに図示されるように、タッチ力感知モードによって前記タッチ感知電極(Rx)(又は感知ルーティング線(RL2))に電気的に接続される場合、前記第2ダミー電極(Dxb)は前記タッチ感知電極(Rx)と同一のタッチ力感知電極の役割をするため、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第2ダミー電極(Dxb)の交差領域にタッチ力感知のための第3タッチセンサ(Cm3)が形成される。前記第3タッチセンサ(Cm3)は、弾性誘電体部材130の誘電率、及び前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第2ダミー電極(Dxb)の重なり合う面積及び距離に基づいた静電容量により形成される。この時、前記第3タッチセンサ(Cm3)の静電容量は、図4に図示されるように、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第2ダミー電極(Dxb)の距離の変化によって変わるようになる。この時タッチ駆動電極(Tx)に供給されるタッチ駆動パルス(Tx_PWM)に対応する電荷が前記第3タッチセンサ(Cm3)に充電され、前記第3タッチセンサ(Cm3)に充電された電荷は前記第2ダミー電極(Dxb)に放電される。この時、前記第3タッチセンサ(Cm3)に充電される電荷量は、ユーザーのタッチ力による前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第2ダミー電極(Dxb)の間の距離の変化によって変わる。
【0039】
一方、前記第2ダミー電極(Dxb)が、図5bに図示されるように、タッチ位置感知モードによって前記タッチ感知電極(Rx)と接続されずに電気的にフローティングされる場合、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記第2ダミー電極(Dxb)の間に静電容量(Cm3)が形成されないようになる。これによって、前記タッチ駆動電極(Tx)と前記タッチ感知電極(Rx)に形成される第1タッチセンサ(Cm1)の静電容量は、伝導性物体の使用によるタッチに応じて変化し、これによってタッチ位置の感知が可能になり、タッチ位置の感知の効率が向上するようになる。
【0040】
付加的に、前述したタッチ駆動電極(Tx)と前記タッチ感知電極(Rx)の各々は、円形又は菱形にも形成され、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)各々は前記タッチ感知電極(Rx)を半分ずつ囲むように形成されることもできるが、前記電極(Tx、Rx、Dxa、Dxb)の各々はタッチ位置の感知のための静電容量とタッチ力の感知のための静電容量を充分に確保するために、前述したように、バー(bar)形状に形成されることが望ましい。
【0041】
このような本発明の第1実施例によるタッチパネル100は、タッチ位置感知の時に第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を電気的にフローティングさせてタッチ位置感知の効率を増加させ、タッチ力感知の時に第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)をタッチ感知電極(Rx)に電気的に接続してタッチ力感知のための力感知電極の面積を広げてタッチ力感知の効率を増加させることができる。結果的に、本発明の第1実施例は、タッチ力感知の効率とタッチ位置感知の効率の両方が向上されたタッチパネルを提供することができる。
【0042】
図6は、本発明の第1実施例によるタッチパネルの変形例を説明するための図であり、これは第1及び第2ダミー電極の一端を互いに電気的に接続して構成したものである。以下の説明では、第1及び第2ダミー電極に対してのみ説明することにする。
【0043】
前記第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々の一端は、ダミーブリッジ電極(Dxc)により互いに電気的に接続される。
【0044】
前記ダミーブリッジ電極(Dxc)は、前記タッチ感知電極(Rx)の一方の側と所定の間隔をおいて配置され、かつ平行に形成され、前記第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々の一端に電気的に接続される。これによって互いに電気的に接続される前記ダミーブリッジ電極(Dxc)と第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)は、“⊂”字形状又は“⊃”字形状を有するようになる。
【0045】
付加的に、前記第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々の一端が前記ダミーブリッジ電極(Dxc)によって互いに電気的に接続されることによって前述した第1及び第2ダミールーティング線(RL3、RL4)のうち、いずれか一つは省略することもできる。これによって本発明は、ルーティング線が形成されるタッチパネル100の端領域の幅を減少させ、これによりタッチパネル100のベゼル幅を減少させることができる。
【0046】
図7は、本発明の第2実施例によるタッチパネルの構造を簡略化して示す図であり、図8は、図7に図示されたII−II’線の断面を示す断面図であって、これは前述した本発明の第1実施例によるタッチパネルにおいて、前記弾性誘電体部材130の下面に前記タッチ駆動電極(Tx)を形成し、前記弾性誘電体部材130の上面に前記タッチ感知電極(Rx)と第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を形成したものである。即ち、本発明の第2実施例によるタッチパネル200は、前記タッチ駆動電極(Tx)、前記タッチ感知電極(Rx)と第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を前記弾性誘電体部材130に形成し、前述した第1及び第2基板110、120各々を省略したものである。これによって本発明の第2例によるタッチパネル200は、第1及び第2基板110、120各々が省略されることを除外しては、図6に図示されたタッチパネル100と同一の電極構造を有することによって、タッチ位置感知とタッチ力感知の両方が可能であり、かつ、その構造が単純化されることによって薄いプロファイルを有するようになる。
【0047】
一方、図7及び図8においては、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の一方の側がダミーブリッジ電極(Dxc)に互いに電気的に接続されるものと図示したが、これに限らず、ダミーブリッジ電極(Dxc)は省略可能である。この場合、本発明の第2実施例によるタッチパネル200の電極構造は、図2に図示されたタッチパネル100と同一の電極構造を有することができ、これにより、前記タッチ駆動電極(Tx)が前記弾性誘電体部材130の下面に形成され、前記タッチ感知電極(Rx)と前記第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)が前記弾性誘電体部材130の上面に形成される。
【0048】
このような、本発明の第2実施例によるタッチパネル200の下面、即ち前記タッチ駆動電極(Tx)は、透明接着剤により表示パネルの上面に付着されることができる。そして、本発明の第2実施例によるタッチパネル200の上面、即ち前記タッチ感知電極(Rx)と第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)は、透明接着剤を使用することによってカバーウィンドウで覆うことができる。
【0049】
付加的に、前述した本発明の第1及び第2実施例において、タッチパネル100、200の各々が第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を含むものと説明したが、これに限らず、一変形例によるタッチパネル100、200では、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を含むが、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)のうち、いずれか一つは感知モードに関係なく電気的にフローティングされていて、したがって残りの一つは、感知モードによって電気的にフローティングされていたり、タッチ感知電極に電気的に接続されていることもできる。他の変形例によるタッチパネル100、200各々は、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)のうち、いずれか一つを含んで構成されることもできる。この場合、前述した力感知モードの時に力感知のためのタッチ感知電極として使用される電極の面積が減少して力感知効率が一つのダミー電極の面積だけ減少するが、位置感知モードの時に位置感知のためのタッチ感知電極として使用される電極の面積が増加して位置感知効率が増加するようにすることができる。
【0050】
図9は、本発明の一実施例によるタッチパネルの駆動装置を説明するための図面であり、図10は、図9に図示されたタッチ駆動回路を説明するためのブロック図である。
【0051】
図9及び図10を参照すると、本発明の一実施例によるタッチパネルの駆動装置は、タッチパネル300及びタッチ駆動回路400を含む。
【0052】
前記タッチパネル100は、第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)、第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)上に配置された弾性誘電体部材(図2参照)、及び第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)の各々と交差しながら重なり合うように弾性誘電体部材上に配置された第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)を含む。
【0053】
前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)の各々は、タッチパネル300のタッチ感知領域300aに第1方向(X)に沿って一定の間隔で形成される。このような第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)の各々は、タッチパネル300の第1端領域に形成された該当駆動ルーティング線(RL1)とパッド部(PP)を通じてタッチ駆動回路400に接続される。このような、前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)は、第1基板(図2参照)上に形成したり、弾性誘電体部材(図7参照)の下面に形成することができる。
【0054】
前記弾性誘電体部材は、弾性力を有しながら誘電率を有する材料からなり、前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)上に配置されるもので、これは図2及び図3に図示された弾性誘電体部材130と同一なので、これに関する説明は省略することにする。
【0055】
前記第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)は、タッチパネル300のタッチ感知領域300a上に前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)各々と交差するように第2方向(Y)に沿って一定の間隔で形成される。このような第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)は、第2基板(図2参照)上に形成したり、弾性誘電体部材(図7参照)の上面に形成することができる。
【0056】
前記第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々は、タッチ感知電極(Rx)と第1ダミー電極(Dxa)及び第2ダミー電極(Dxb)を含んで構成される。
【0057】
前記タッチ感知電極(Rx)は、タッチ位置感知又はタッチ力感知のためのタッチ位置/力感知電極として使用されるものであり、タッチパネル300の第2端領域に形成された感知ルーティング配線(RL2)とパッド部(PP)を通じてタッチ駆動回路400に接続される。このような、前記タッチ感知電極(Rx)は、図2及び図3に図示されたタッチ感知電極(Rx)と同一なので、これに関する説明は省略することにする。
【0058】
前記第1ダミー電極(Dxa)は、タッチ力感知のためのタッチ力感知電極としてだけ使用されるものであり、タッチパネル300の第2端領域に形成された第1ダミールーティング線(RL3)とパッド部(PP)を通じてタッチ駆動回路400に接続される。即ち、前記第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々の第1ダミー電極(Dxa)は、前記タッチ駆動回路400によって電気的にフローティングされる、又は、前記タッチ感知電極(Rx)(又は感知ルーティング線(RL2))に電気的に接続される。このような、第1ダミー電極(Dxa)は、図2及び図3に図示された第1ダミー電極(Dxa)と同一なので、これに関する説明は省略することにする。
【0059】
前記第2ダミー電極(Dxb)は、タッチ力感知のためのタッチ力感知電極としてだけ使用されるものであり、タッチパネル300の第2端領域に形成された第2ダミールーティング線(RL4)とパッド部(PP)を通じてタッチ駆動回路400に接続される。即ち、前記第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々の第2ダミー電極(Dxb)は、前記タッチ駆動回路400によって電気的にフローティングされる、又は、前記タッチ感知電極(Rx)(又は感知ルーティング線(RL2))に電気的に接続される。このような、第2ダミー電極(Dxb)は、図2及び図3に図示された第2ダミー電極(Dxb)と同一なので、これに関する説明は省略することにする。
【0060】
前記タッチ駆動回路400は、タッチパネル300のパッド部(PP)に付着される弾性回路フィルム500に実装されてパッド部(PP)を通じてルーティング線(RL1、RL2、RL3、RL4)の各々に接続される。選択的に、前記タッチ駆動回路400はプリント回路基板(図示せず)に実装されることもでき、この場合、前記タッチ駆動回路400はタッチパネル300のパッド部(PP)と前記プリント回路基板間に雪像される弾性回路フィルム(図示せず)を通じてルーティング線(RL1、RL2、RL3、RL4)の各々に接続すれることができる。
【0061】
前記タッチ駆動回路400は、前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)の各々にタッチ駆動パルス(Tx_PWM)を供給し、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々を通じて静電容量変化に対するタッチ感知信号を感知する。例えば、前記タッチ駆動回路400は、タッチ位置感知モード又はタッチ力感知モードによってタッチパネル300を時分割駆動してタッチ位置感知データ(Pdata)又はタッチ力感知データ(Fdata)を生成する。
【0062】
前記タッチ位置感知モードの際に、前記タッチ駆動回路400は、複数のタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々の第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を電気的にフローティングさせた後、前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)の各々にタッチ駆動パルス(Tx_PWM)を連続的に供給すると同時に、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々のタッチ感知電極(Rx)を通じて第1タッチセンサ(Cm1)(図5a参照)の電荷変化量に対するタッチ感知信号を感知してタッチ位置感知データ(Pdata)を生成する。
【0063】
前記タッチ力感知モードの際に、前記タッチ駆動回路400は、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)をタッチ感知電極(Rx)に電気的に接続させた後、前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)の各々にタッチ駆動パルス(Tx_PWM)を連続的に供給すると同時に、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々のタッチ感知電極(Rx)を通じて前述した第1〜第3タッチセンサ(Cm1、Cm2、Cm3)(図5a参照)の電荷変化量に対するタッチセンス信号を感知してタッチ力感知データ(Fdata)を生成する。
【0064】
一実施例によるタッチ駆動回路400は、タイミング発生部410、駆動パルス供給部420、電極接続部430、感知部440、及び感知データ処理部450を含む。このような構成を有するタッチ駆動回路400は、一つのROIC(Readout Integrated Circuit)チップに集積化することができる。ただし、タッチデータ処理部450の場合、ROICチップに集積化されずにホストシステムのMCU(Micro Controller Unit)として実装することもできる。
【0065】
前記タイミング発生部410はホストシステムのMCUから供給されるタッチモード信号(TMS)に応答して感知スタート信号(PHT)を生成し、駆動パルス供給部420及び感知部440の各々の駆動タイミングを制御する。ここで、タッチモード信号(TMS)は、タッチ位置感知モード信号、タッチ力連続感知モード信号、タッチ力部分感知モード信号、及びタッチ力グループ感知モード信号の中から選択されたいずれか一つの信号とすることができる。これによって前記タイミング発生部410は、前記タッチモード信号(TMS)に基づいて感知スタート信号(PHT)、Txチャンネルセットアップ信号、電極接続信号(ECS)、Rxチャンネルセットアップ信号、及びタッチレポート同期信号(TRSS)などを含むタッチ制御信号を生成することができる。
【0066】
前記駆動パルス供給部420は、前記タイミング発生部410から供給される感知スタート信号(PHT)とTxチャンネルセットアップ信号に基づいてタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)にタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を供給する。即ち、前記駆動パルス供給部420は、前記タイミング発生部410のTxチャンネルセットアップ信号に応答してタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)が出力されるTxチャンネルを選択し、感知スタート信号(PHT)に同期されるタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を生成して、選択されたTxチャンネルと接続された駆動ルーティング線(RL1)を通じて該当タッチ駆動電極(Tx1〜Txn)にタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を供給する。例えば、タッチ位置感知モード又はタッチ力順次感知モードの時に、前記駆動パルス供給部420は、タッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)に連続的に供給することができる。又、タッチ力部分感知モードの時に、前記駆動パルス供給部420は、前記第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)の中から部分的に選択された複数のタッチ駆動電極にタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を連続的に供給することができる。そして、タッチ力グループ感知モードの時に、前記駆動パルス供給部420は二つ以上のタッチ駆動電極からなる複数のタッチ駆動電極グループにタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を連続的に供給することができる。
【0067】
前記電極接続部430は、前記タイミング発生部410から供給される電極接続信号(ECS)に応答して、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を電気的にフローティングさせる、又は、タッチ感知電極(Rx)に電気的に接続させるための電極連結信号(ECS)を生成する。例えば、前記電極連結部430は、タッチ位置感知モードによる電極接続信号(ECS)に応答して第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々の前記第1及び第2ダミールーティング線(RL3、RL4)を電気的にフローティングさせることによって、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を電気的にフローティングさせる。そして、前記電極接続部430は、タッチ力連続感知モード、タッチ力部分感知モード及びタッチ力グループ感知モードによる電極接続信号(ECS)に応答して第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で前記第1及び第2ダミールーティング線(RL3、RL4)を感知ルーティング線(RL2)に電気的に接続させる。
【0068】
前記感知部440は、前記タイミング発生部410から供給される感知スタート信号(PHT)とRxチャンネルセットアップ信号に基づいて前記電極接続部430によって接続される第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々のタッチ感知電極(Rx)を通じてタッチセンサの電荷変化量を感知して感知信号を生成し、前記感知信号をアナログ−デジタル変換してタッチ位置感知データ(Pdata)又はタッチ力感知データ(Fdata)を生成する。例えば、タッチ位置感知モードの時に前記感知部440は、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々のタッチ感知電極(Rx)を通じてタッチセンサ(Cm1)(図5b参照)の電荷変化量を感知して前記タッチ位置感知データ(Pdata)を生成する。又、タッチ力連続感知モードとタッチ力部分感知モード及びタッチ力グループ感知モードの時に前記感知部440は、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々のタッチ感知電極(Rx)と第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を通じてタッチセンサ(Cm1、Cm2、Cm3)(図5a参照)の電荷変化量を感知して前記タッチ力感知データ(Fdata)を生成する。
【0069】
一実施例による感知部440は、隣接した二つのRxチャンネルから受信される信号の差を増幅し、増幅された信号をサンプリングして感知信号を生成することができる。このような、一実施例による感知部440は、互いに隣接した二つのタッチ感知電極間の信号差を増幅させることによってタッチパネル300の寄生容量によるノイズ成分流入を減少させて信号対ノイズ比(signal to noise ratio)を改善することができる。このために、一実施例による感知部440は、差動増幅器からなる積分器を含んで構成することができる。
【0070】
他の実施例による感知部440は、一つのRxチャンネルから受信される信号と基準電圧を比較して、その比較結果による感知信号を生成することができる。この場合、他の実施例による感知部440は、比較器を含んで構成することができる。
【0071】
前記タッチデータ処理部450は、前記感知部440から入力されるタッチ位置データ(Pdata)又はタッチ力データ(Fdata)を受信して内部メモリに連続的に格納し、タッチレポート同期信号(TRSS)に応答して内部メモリに格納されたタッチ位置データ(Pdata)又はタッチ力データ(Fdata)を設定されたインターフェース方式によってホストシステムのMCUに転送する。
【0072】
前記ホストシステムのMCUは、前記タッチデータ処理部450から転送されるタッチ位置データ(Pdata)を受信し、受信されたタッチ位置データ(Pdata)と設定された位置感知しきい値を比較して位置感知しきい値より大きいタッチ位置データを利用してタッチの有無及びタッチ位置座標を計算する。即ち、前記MCUは、タッチ位置データ(Pdata)が生成されたタッチ感知電極(Rx)の位置情報(X座標)と駆動されたタッチ駆動電極(Tx)の位置情報(Y座標)に基づいてタッチ位置座標値(XY座標)を計算する。付加的に、MCUは計算されたタッチ位置座標値からタッチ点の個数を計算したり、単位時間内のタッチ点算出個数をカウントしてタッチ回数を計算したり、単位時間内のタッチ持続時間を計算することもできる。
【0073】
又、前記ホストシステムのMCUは、前記タッチデータ処理部450から転送されるタッチ力データ(Fdata)を受信し、受信されたタッチ力データ(Fdata)と設定された力感知しきい値を比較して力感知しきい値より大きいタッチ力データを利用してタッチ位置座標及びタッチ力の大きさを計算する。即ち、前記MCUは、タッチ力データ(Fdata)が生成されたタッチ感知電極(Rx)の位置情報(X座標)と駆動されたタッチ駆動電極(Tx)の位置情報(Y座標)に基づいてタッチ力座標値(XY座標)を計算するとともに、タッチ力データ(Fdata)の大きさに基づいてタッチ力の大きさを計算する。
【0074】
付加的に、前記タッチ駆動回路400は、タッチ位置データ(Pdata)及び/又はタッチ力データ(Fdata)を利用してタッチの有無、タッチ位置座標、及びタッチ力の大きさを計算して前記MCUに転送するタッチ用MCUを含んで構成することができ、この場合、前記ホストシステムのMCUはタッチ用MCUから提供されるタッチ位置座標とタッチ力の大きさに関連する応用プログラムのみを実行する。
【0075】
一方、前述したタッチパネル300の第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々は図6及び図11に図示されるように、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々の一方の側を互いに電気的に接続するダミーブリッジ電極(Dxc)を更に含んで構成することができる。この場合、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で、前記第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)の各々の一方の側は、前記ダミーブリッジ電極(Dxc)により互いに電気的に接続されることによって前記第1及び第2ダミールーティング線(RL3、RL4)のうち、いずれか一つ、例えば、第2ダミールーティング線(RL4)を省略することもできる。これによって前述したタッチ駆動回路400の電極接続部430は、タッチ位置感知モードによる電極接続信号(ECS)に応答して前記第1ダミールーティング線(RL3)を電気的にフローティングさせることによって、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々の第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を電気的にフローティングさせる。そして、前記電極接続部430は、タッチ力連続感知モード、タッチ力部分感知モード及びタッチ力グループ感知モードによる電極接続信号(ECS)に応答して前記第1ダミールーティング線(RL3)を前記感知ルーティング線(RL2)に電気的に接続させることによって、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を該当タッチ感知電極(Rx)に電気的に接続させる。
【0076】
図12は、本発明の一実施例によるタッチパネルの駆動方法を説明するためのフローチャートである。
【0077】
図12は、図9及び図10に関連して本発明の一実施例によるタッチパネルの駆動方法を説明するためのフローチャートである。
【0078】
先ず、タッチ駆動回路400は、タッチ位置感知モードによって第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々の第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を電気的にフローティングさせた後、第1〜第nタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)にタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を連続的に供給しながら第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々のタッチ感知電極(Rx)を通じて前述した第1タッチセンサ(Cm1)(図5b参照)の電荷変化量を感知してタッチ位置データ(Pdata)を生成する(S100)。
【0079】
前記タッチ位置感知モードにおいて、MCUは、タッチ駆動回路400から供給される前記タッチ位置データ(Pdata)と設定された位置感知しきい値に基づいてタッチ位置感知の有無を決定し(S200)、決定した結果に基づいて、タッチ位置感知が行われたと決定した場合(S200の‘YES’)、タッチ位置領域情報を生成するとともにタッチ力部分感知モード信号を生成してタッチ駆動回路400に供給する。
【0080】
続いて、タッチ駆動回路400は、MCUから供給されるタッチ位置領域情報とタッチ力部分感知モード信号に応答して、タッチ位置領域情報に該当するタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を電気的に接続させた後、タッチ位置領域情報に該当するタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)にタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を連続的に供給しながら該当するタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)のタッチ感知電極(Rx)を通じて前述した第1〜第3タッチセンサ(Cm1、Cm2、Cm3)(図5a参照)の電荷変化量を感知してタッチ力データ(Fdata)を生成する(S110)。
【0081】
前記タッチ力部分感知モードにおいて、MCUは、前記タッチ力データ(Fdata)と設定された力感知しきい値に基づいてタッチ力感知の有無を決定し(S210)、決定した結果に基づいて、前記タッチ力データ(Fdata)によってタッチ力感知が行われたと決定した場合(S210の‘YES’)、前記タッチ位置データ(Pdata)によるタッチ位置座標及びタッチ力の大きさを計算してホストシステムに提供する(S220)。一方、前記タッチ力データ(Fdata)によってタッチ力感知がないと決定された場合(S210の‘No’)、以前のタッチ位置感知モードによって生成された前記タッチ位置データ(Pdata)によるタッチ位置座標を計算してホストシステムに提供する(S230)。
【0082】
一方、前記タッチ位置感知モードの段階S200において、MCUは、前記タッチ位置感知がないと決定した場合(S200の‘No’)、タッチ力グループ感知モード信号を生成してタッチ駆動回路400に供給する。
【0083】
続いて、タッチ駆動回路400は、MCUから供給されるタッチ力グループ感知モード信号に応答して、第1〜第mタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)をタッチ感知電極(Rx)に電気的に接続させた後、二つ以上のタッチ駆動電極からなる複数のタッチ駆動電極グループにタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を連続的に供給しながら該当するタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)のタッチ感知電極(Rx)を通じて前述した第1〜第3タッチセンサ(Cm1、Cm2、Cm3)(図5a参照)の電荷変化量を感知してタッチ力データ(Fdata)を生成する(S120)。
【0084】
前記タッチ力グループ感知モードにおいて、MCUは、前記タッチ力データ(Fdata)と力感知しきい値に基づいてタッチ力感知の有無を決定し(S240)、決定した結果に基づいて、前記タッチ力データ(Fdata)によってタッチ力感知があるたと決定された場合(S240の‘YES’)、タッチ力データ(Fdata)によるタッチ力領域情報を生成するとともにタッチ力部分感知モード信号を生成してタッチ駆動回路400に供給する。
【0085】
続いて、タッチ駆動回路400は、MCUから供給されるタッチ力領域情報とタッチ力部分感知モード信号に応答して、タッチ力領域情報に該当するタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)単位で第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)をタッチ感知電極(Rx)に電気的に接続させた後、タッチ力領域情報に該当するタッチ駆動電極(Tx1〜Txn)にタッチ駆動パルス(Tx_Pwm)を連続的に供給しながら該当するタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)のタッチ感知電極(Rx)を通じて前述した第1〜第3タッチセンサ(Cm1、Cm2、Cm3)(図5a参照)の電荷変化量を感知してタッチ力データ(Fdata)を生成する(S130)。
【0086】
前記タッチ力部分感知モードにおいて、MCUは、タッチ駆動回路400から供給される前記タッチ力データ(Fdata)と設定された力感知しきい値に基づいてタッチ位置座標とタッチ力の大きさを計算してホストシステムに提供する(S250)。
【0087】
一方、前記タッチ力グループ感知モードの段階S240において、MCUは、前記タッチ力感知がないと決定した場合(S240の‘No’)、前述した段階S100のタッチ位置感知モードのためのタッチ位置感知モード信号を生成してタッチ駆動回路400に供給する。
【0088】
付加的に、前述した本発明の一例によるタッチパネルの駆動装置及び駆動方法において、タッチパネル300の各タッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)が第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を含むものと説明したが、これに限らず、一変形例による複数のタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々は第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を含むが、第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)のうち、いずれか一つは感知モードに関係なく電気的にフローティングされていて、したがって残りの一つは、感知モードによって電気的にフローティングされていたり、タッチ感知電極に電気的に接続されていることもできる。他の変形例による複数のタッチ感知電極グループ(Rx_G1〜Rx_Gm)の各々は第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)のうち、いずれか一つを含んで構成することもできる。この場合、前述した力感知モードの時に力感知のためのタッチ感知電極に使用される電極の面積が減少して力感知効率が一つのダミー電極の面積だけ減少するが、位置感知モードの時に位置感知のためのタッチ感知電極に使用される電極の面積が増加して位置感知効率が増加する。
【0089】
このように、本発明は、タッチ位置感知の時に第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)を電気的にフローティングさせた後、タッチ位置感知モードを行うことによってタッチ位置感知の効率を向上させることができ、タッチ力感知の時に第1及び第2ダミー電極(Dxa、Dxb)をタッチ感知電極(Rx)に電気的に接続させて感知電極の面積を増加させた後、タッチ力感知モードを行うことによってタッチ力感知の効率を向上させることができる。特に、本発明は、時分割駆動を通じてタッチ位置感知とタッチ力感知を行うが、タッチ力感知をタッチ力グループ感知とタッチ力部分感知に分けて行うことによって時分割駆動によるタッチ駆動時間の増加による問題を改善することができる。
【0090】
以上で説明した本発明は、前述した実施例及び添付された図面に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるということが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明らかである。したがって、本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導かれるすべての変更又は変形された形態が本発明の範囲に属するものと解釈しなければならない。
【符号の説明】
【0091】
100、200、300 タッチパネル
110 第1基板
120 第2基板
130 弾性誘電体部材
400 タッチ駆動回路
410 タイミング発生部
420 駆動パルス供給部
430 電極接続部
440 感知部
450 感知データ処理部
500 弾性回路フィルム
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12