特許第6078895号(P6078895)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ リ,サン グンの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6078895
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】携帯用歯間ブラシ
(51)【国際特許分類】
   A61C 15/02 20060101AFI20170206BHJP
   A46B 11/02 20060101ALI20170206BHJP
   A46B 15/00 20060101ALI20170206BHJP
【FI】
   A61C15/02 501
   A46B11/02
   A46B15/00 H
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-563137(P2015-563137)
(86)(22)【出願日】2014年7月17日
(65)【公表番号】特表2016-526938(P2016-526938A)
(43)【公表日】2016年9月8日
(86)【国際出願番号】KR2014006487
(87)【国際公開番号】WO2016010176
(87)【国際公開日】20160121
【審査請求日】2016年1月19日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0090113
(32)【優先日】2014年7月17日
(33)【優先権主張国】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516000561
【氏名又は名称】リ,サン グン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,サン グン
【審査官】 武内 大志
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/140660(WO,A1)
【文献】 実公昭12−002907(JP,Y1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0015243(US,A1)
【文献】 米国特許第05267585(US,A)
【文献】 実開昭59−174037(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 15/02
A46B 11/00−11/08
A46B 15/00
F16K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用歯間ブラシAにおいて、
前記携帯用歯間ブラシAは、フッ素が含まれた洗浄液Sが収納されたびん形の洗浄液チューブ1と、
前記洗浄液チューブ1のボトルネック部が挿入されて組み立てられるように組立凹部孔21が一端部に形成され、他端部にはブラシ22が固定されたブラシ組立部2と、
前記ブラシ組立部2の内側の洗浄液チューブ1の先端部に配置され、伸縮される弾性ボール3を含み、
前記洗浄液チューブ1は合成樹脂で成形され、洗浄液Sが収納されたチューブ本体10と、前記チューブ本体10から延びるボトルネック部に対応するように小さな直径で形成され、先端部には洗浄液Sが流出される排出孔12が形成され、下部の外側には組立ねじ部13が形成され、前記チューブ本体10より小さな直径に突出した組立突出部11と、前記チューブ本体10と組立突出部11との間の断絶した部分に形成された係止段14を含み、
前記ブラシ組立部2は、一端部には組立凹部孔21が形成され、他端部にブラシ22が固定され、前記組立凹部孔21の下部の内側には前記組立ねじ部13にかみ合うめねじ部24が形成され、前記組立凹部孔21の中間に位置する弾性ボール3が挿入される中間空間部25の内壁には縦方向に形成された複数の流出溝25aが形成され、前記中間空間部25の上部にはブラシ固定孔27が形成され、前記ブラシ22の一端部に固着された固定棒26が挿入固定され、
前記ブラシ組立部2を前記チューブ本体10に対して近づける方向に移動させると、前記組立突出部11が前記弾性ボール3を圧縮し、前記排出孔12および前記流出溝25aが閉塞され、
前記ブラシ組立部2を前記チューブ本体10に対して離れる方向に移動させると、前記組立突出部11による前記弾性ボール3の圧縮が解除され、前記排出孔12および前記流出溝25aが開放されることを特徴とする携帯用歯間ブラシ。
【請求項2】
前記ブラシ22の一端部に固着された固定棒26の外側面に縦方向に複数の通過溝26aを形成させ、前記固定棒26をブラシ組立部2の一端部に形成されたブラシ固定孔27上に挿入固定させて洗浄液が通過される通過溝26aが形成されたことを特徴とする請求項に記載の携帯用歯間ブラシ。
【請求項3】
携帯用歯間ブラシAにおいて、
前記携帯用歯間ブラシAは、フッ素が含まれた洗浄液Sが収納されたびん形の洗浄液チューブ1と、
前記洗浄液チューブ1のボトルネック部が挿入されて組み立てられるように組立凹部孔21が一端部に形成され、他端部にはブラシ22が固定されたブラシ組立部2と、
前記ブラシ組立部2の内側の洗浄液チューブ1の先端部に配置され、伸縮される弾性ボール3を含み、
前記洗浄液チューブ1は合成樹脂で成形され、洗浄液Sが収納されたチューブ本体10と、前記チューブ本体10から延びるボトルネック部に対応するように小さな直径で形成され、先端部には洗浄液Sが流出される排出孔12が形成され、下部の外側には複数の突出半円部17が円形に離隔されるように突出形成され、前記チューブ本体10より小さい直径に突出した組立突出部11を含み、
前記ブラシ組立部2は、一端部には組立凹部孔21が形成され、他端部にブラシ22が固定され前記組立凹部孔21の下部の内側には前記突出半円部17にスナップ組み立てされるように円形で、前記突出半円部17に対応するように離隔されるように形成された嵌合凹部28が形成され、前記組立凹部孔21の中間に位置する弾性ボール3が挿入される中間空間部25の内壁には縦方向に形成された複数の流出溝25aが形成され、前記中間空間部25の上部にはブラシ固定孔27が形成され、前記ブラシ22の一端部に固着された固定棒26が挿入固定され、
前記ブラシ組立部2を前記チューブ本体10に対して近づける方向に移動させると、前記組立突出部11が前記弾性ボール3を圧縮し、前記排出孔12および前記流出溝25aが閉塞され、
前記ブラシ組立部2を前記チューブ本体10に対して離れる方向に移動させると、前記組立突出部11による前記弾性ボール3の圧縮が解除され、前記排出孔12および前記流出溝25aが開放されることを特徴とする携帯用歯間ブラシ。
【請求項4】
携帯用歯間ブラシAにおいて、
前記携帯用歯間ブラシAは、フッ素が含まれた洗浄液Sが収納されたびん形の洗浄液チューブ1と、
前記洗浄液チューブ1のボトルネック部が挿入され、組み立てられるように組立凹部孔21が一端部に形成され、他端部にはブラシ22が固定されたブラシ組立部2と、
前記ブラシ組立部2の内側の洗浄液チューブ1の先端部に配置され、伸縮される弾性ボール3を含み、
前記洗浄液チューブ1は合成樹脂で成形され、洗浄液Sが収納されたチューブ本体10と、前記チューブ本体10から延びるボトルネック部に対応するように小さな直径で形成され、先端部には洗浄液Sが流出される排出孔12が形成され、側面には1回転または2回転程度のねじ突出溝18が形成され、前記チューブ本体10より小さい直径で突出した組立突出部11を含み、
前記ブラシ組立部2は、一端部には組立凹部孔21が形成され、他端部にブラシ22が固定され前記組立凹部孔21の下端の内側面には前記ねじ突出溝18に対応するように1回転または2回転程度のねじ凹溝29が形成され、前記組立凹部孔21の中間に位置する弾性ボール3が挿入される中間空間部25の内壁には縦方向に形成された複数の流出溝25aが形成され、前記中間空間部25の上部にはブラシ固定孔27が形成され、前記ブラシ22の一端部に固着された固定棒26が挿入固定され、
前記ブラシ組立部2を前記チューブ本体10に対して近づける方向に移動させると、前記組立突出部11が前記弾性ボール3を圧縮し、前記排出孔12および前記流出溝25aが閉塞され、
前記ブラシ組立部2を前記チューブ本体10に対して離れる方向に移動させると、前記組立突出部11による前記弾性ボール3の圧縮が解除され、前記排出孔12および前記流出溝25aが開放されることを特徴とする携帯用歯間ブラシ。
【請求項5】
前記組立突出部11の上端には逆流防止突出縁11aが形成され、
前記ブラシ組立部2の組立凹部孔21の下端の内側面の上端には逆流防止突出縁11aが安着される安着凹部21aが形成されたことを特徴とする請求項に記載の携帯用歯間ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用歯間ブラシに関するものであって、より具体的に説明すると、旅行や外出時、食事後に歯の間にはさまる異物やプラークの清掃及び消毒が可能なように、携帯用として持参することが可能で、このような歯間ブラシを携帯した状態で歯ブラシに洗浄液を容易に供給する洗浄液チューブの組立突出部上に配置された弾性ボールが伸縮され、ブラシ本体の流出溝と通過溝を開閉しながら洗浄液の流出が制御され、使用するのに便利で構造も単純になり製造コストが安価になる携帯用歯間ブラシに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、歯間ブラシは、ホルダの先端に歯と歯の間を磨くための小さな毛状のブラシが取り付けられたもので、ブラシを歯間の隙間に入れて抜く動作で歯間をきれいにする口腔を清浄にする用品であって、このような歯間ブラシの使用により一般の歯ブラシが届かない部分の食べかすやプラークを容易に除去することができ、スケーリングなどの歯科治療後の消毒や喫煙後の歯石予防が可能になり、特に歯列矯正装置のような歯補助物の洗浄にも使用して清潔な状態を保つことができる効果がある。
【0003】
しかし、現在の歯間ブラシの使用実態を見てみると、ブラシだけで洗浄が行われるため、歯茎が刺激され、出血が発生する場合が頻繁で、プラークをはじめとする食べかす除去能力が弱いという問題点があり、歯間ブラシを継続的に使用する場合には、これによる清潔状態の不良でブラシから不快な臭いがしたり、特に、細菌が増殖するという問題点があった。
【0004】
前記のような問題点を解決するため、図1に示すように、ブラシ130が結合された歯ブラシ110の内部に洗浄液140が備えられた蓋120を結合させ、ユーザーが使用するたびに前記歯ブラシ110を洗浄液に浸し、ブラシ130に洗浄液140が付くようにする歯ブラシが開発されたが、しかし、前記の方法は、洗浄液140が歯ブラシの蓋120に保管されるため、ユーザーの不注意により蓋120が開放された場合、内部に保管された洗浄液が外部にそのまま流出しうるという問題点があり、歯ブラシ110を使用する場合、蓋120に保管された洗浄液の流出を防ぐために保管に注意を要し、歯ブラシ110に洗浄液を付けようとするたびに蓋120に歯ブラシ110を差し入れて抜く動作を繰り返さなければならない煩わしさがあった。
【0005】
このような問題点を解決するために、特許文献1の「洗浄液が備えられた歯間ブラシ」という名称の特許が提案され、前記特許は、図2に示すように、両端が開放されたケース40、前記ケース40の内部に設けられ、一方に排出口32が形成され、他方が開口された保管筒30、前記保管筒30の開口された外周面に結合され先端にチェックバルブ80が結合された段チューブ70、前記排出口32の外周面に設けられるスプリング55、前記排出口32の外周面に設けられて外周面にねじ部が形成された連結ソケット50、前記排出口32にねじ締結され、内部に円錐形の排出孔が形成され、先端が上下に割れるとともに外周面に傾斜段62が形成されたノズル60、前記ノズル60の割れた先端外周面に結合され、前記連結ソケット50の一側面と当接する固定リング65、前記連結ソケット50に形成されたねじ部に締結され、前面にブラシ95が結合されるとともに数個の噴射孔92が形成されたノズルキャップ90から構成され、従来の洗浄液の取り扱いの不便を解消させた効果はあるが、これを製造するには、その構造が複雑で製造コストが高価になり実用性がなく、使用された洗浄液が多使用されて残った場合には、再度保管筒30に洗浄液を補充しなければならないが、このような保管筒30に洗浄液を補充することができないため、高価で購入した歯間ブラシを使用することができなくなる問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許第10−0468075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、このような問題点を解決するためのものであって、洗浄液が密封状態で収納されて携帯が簡単になり活動性が保証され、使用時には、洗浄液チューブの先端部に配置された弾性ボールの伸縮動作に応じて弾性ボールを締めて解除させることにより容易に洗浄液の流出を調節することができるようになり、構造が簡単で製造コストが安価ながら容易に使うことができ、使用が便利な携帯用歯間ブラシを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のこのような目的は、洗浄液が収納されて携帯が簡単になり、先端部には弾性ボールが伸縮可能に配置されて洗浄液の流出が制御される組立突出部が形成された洗浄液チューブと、ブラシが先端部に固定され、ブラシが固定された先端部に複数の通過溝が前記ブラシの縁に形成され、前記洗浄液チューブの先端部の弾性ボールが組み立てられる下部には組立凹溝孔が底面に形成されたブラシ本体を含み、使用時には、洗浄液チューブの組立突出部が前後進されて弾性ボールが収縮及び膨張され、前記流出溝および通過溝を遮断および開放する方式で作動され、洗浄液の流出を制御する本発明による携帯用歯間ブラシによって達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明による携帯用歯間ブラシは、使用しない携帯時には、洗浄液チューブの組立突出部上に配置された弾性ボールが流出溝および通過溝に密着されるので、洗浄液が漏れず、使用時には弾性ボールが流出溝から分離されて離脱されているため、洗浄液が流出孔を介して流出され通過溝を通過してブラシに到達される状態になるので、使用が便利であり、携帯が容易になり、構造が簡単になって製造が容易であり、製造コストが安価になって誰でも使用することができるようになり、国民の歯を健康な状態に維持させることができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】従来の歯間ブラシの縦断面図である。
図2】従来の他の歯間ブラシの分解斜視図である。
図3】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの斜視図である。
図4】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの分解斜視図である。
図5】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの概略的な縦断面図である。
図6a】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの弾性ボールの圧縮時の縦断面図及び平断面図である。
図6b】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの弾性ボールの圧縮時の縦断面図及び平断面図である。
図7a】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの弾性ボールの圧縮解除時の縦断面図及び平断面図である。
図7b】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの弾性ボールの圧縮解除時の縦断面図及び平断面図である。
図8a】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの係止段部の平面図及び縦断面図である。
図8b】本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシの係止段部の平面図及び縦断面図である。
図9a】本発明の第2の実施例による携帯用歯間ブラシの圧縮時と圧縮解除時の概略的な縦断面図である。
図9b】本発明の第2の実施例による携帯用歯間ブラシの圧縮時と圧縮解除時の概略的な縦断面図である。
図10a】本発明の第3の実施例による携帯用歯間ブラシの圧縮時と圧縮解除時の概略的な縦断面図である。
図10b】本発明の第3の実施例による携帯用歯間ブラシの圧縮時と圧縮解除時の概略的な縦断面図である。
図11a】本発明の第4の実施例による携帯用歯間ブラシの概略的な縦断面図である。
図11b】本発明の第4の実施例による携帯用歯間ブラシの概略的な縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の第1の実施例による携帯用歯間ブラシAは、図3図4及び図5に示すように、フッ素が含まれた洗浄液Sが収納されたびん形の洗浄液チューブ1と、前記洗浄液チューブ1のボトルネック部が挿入されて組み立てられるように組立凹部孔21が一端部に形成され、他端部にはブラシ22が固定されたブラシ組立部2と、前記ブラシ組立部2の内側の洗浄液チューブ1のボトルネック部の先端部に配置され、伸縮される弾性ボール3を含む。
【0012】
前記洗浄液チューブ1は、図3図4及び図5に示すように、製造が容易なように合成樹脂で成形され、洗浄液Sが収納されたチューブ本体10と、前記チューブ本体10から延びるボトルネック部に対応するようにチューブ本体10より小さい直径で形成され、先端部には洗浄液Sが流出される排出孔12が形成され、下部の外側には組立ねじ部13が形成され、前記チューブ本体10より小さい直径で突出した組立突出部11と、前記チューブ本体10と組立突出部11との間の断絶した部分に形成された係止段14を含む。前記チューブ本体10の外側の両側面は平らな部分が形成されて、ラベルや広告の文句が付される。
【0013】
前記組立突出部11の排出孔12が形成された先端部は、損傷を防止するために補強縁12aが厚く形成されて排出孔の強度を補強する。
【0014】
前記係止段14上には多数の突起14aが配置され、前記突起14aの位置が異なり、各突起14aの位置に基づいて、前記ブラシ組立部2との組立状態が異なるので、前記ブラシ組立部2との組立状態が容易にわかるようになっている。
【0015】
前記ブラシ組立部2は、一端部にブラシ22が固定され、他端部には組立凹部孔21が形成され、前記組立凹部孔21の係止段14に接する底面23には、前記突起14aにかみ合い、前記突起14aが挿入される嵌合凹部23aが形成されている。
【0016】
前記組立凹部孔21の下部の内側には、前記組立ねじ部13にかみ合うめねじ部24が形成され、前記洗浄液チューブ1と組み立てられるようになる。
【0017】
前記組立凹部孔21の中間に位置する弾性ボール3が挿入される中間空間部25の内壁には、縦方向に形成された多数の流出溝25aが形成されており、前記洗浄液チューブ1の排出孔12を介して流出される洗浄液Sが流出溝25aを介して流出されるようになる。
【0018】
洗浄液Sの流出の調節は、洗浄液チューブ1とブラシ組立部2とねじ組み立てされた状態で洗浄液チューブ1を開く方向に回すと流出溝25aを介してより多くの洗浄液が流出し、洗浄液チューブ1を締める方向に回すと弾性ボール3が圧迫されて流出溝25aを圧迫させるので、洗浄液が流出溝25aを通過できないようになり、洗浄液Sの流出が停止されるように制御される。
【0019】
前記ブラシ22のブラシ組立部2への固定は、前記ブラシ22の一端部に固着された固定棒26の外側面に縦方向に多数の通過溝26aを形成させ、このような固定棒26をブラシ組立部2の一端部に形成されたブラシ固定孔27上に挿入固定させてブラシ22をブラシ組立部2に固定させるものである。別の例として、前記ブラシ22が一端部に固着された円筒形の固定棒26が内側面に多数の通過溝が形成されたブラシ固定孔27に挿入されて通過溝を形成させる方法も当然本発明の範囲に含まれるといえる。
【0020】
このようにブラシ22がブラシ組立部2に固定されると、洗浄液Sは、洗浄液チューブ1の排出孔12とブラシ組立部2の中間空間部25の流出溝25aとブラシ組立部2の通過溝26aを介してブラシ22上に供給される構造である。
【0021】
前記弾性ボール3は、ブラシ組立部2の中間空間部25内に挿入され、その下部は洗浄液チューブ1の組立突出部11の排出孔12が形成された先端部に接するようになり、その側面と上部は組立部2の中間空間部25に隣接するようになり、洗浄液Sの流出を制御する重要な構成部分となる。
【0022】
すなわち、洗浄液Sの流出の調節は、洗浄液チューブ1と弾性ボール3とブラシ組立部2がねじ組み立てされた状態で、洗浄液チューブ1を開く方向に回すと弾性ボール3と中間空間部25は圧迫を受けないので、中間空間部25の流出溝25aを介してより多くの洗浄液が流出される状態となり(図7a、図7bに図示)、洗浄液チューブ1を締める方向に回すと、洗浄液チューブ1の組立突出部11の排出孔12が形成された先端部が弾性ボール3を圧迫して作用しながら、中間空間部25の流出溝25aを圧迫させるようになり流出溝25aを閉鎖させるので、洗浄液が流出溝25aを通過できないようになり、洗浄液Sの流出が制御される(図6a、図6bに図示)。
【0023】
本発明では、弾性ボール3が使用されるものと記述されているが、これに限定されるものではなく、金属ボールが中間空間部内に挿入されて前後進され、ブラシ組立部2の通過溝26aを開閉しながら洗浄液Sの流出を制御することもでき、弾性ボール3の代わりに金属ボールも使用することができ、本発明の解釈において、前記弾性ボールと金属ボールは同じ意味として解釈されるべきである。
【0024】
このような構成を有する本発明による携帯用歯間ブラシAの作動を以下に説明する。
【0025】
フッ素が含まれる洗浄液Sが収納されたびん形の洗浄液チューブ1と、前記洗浄液チューブ1のボトルネック部が挿入されて組み立てられるように組立凹部孔21が一端部に形成され、他端部にはブラシ22が固定されたブラシ組立部2と、前記ブラシ組立部2の内側の洗浄液チューブ1の先端部に配置され、伸縮可能な弾性ボール3を含む携帯用歯間ブラシAを使用しようとする場合に、洗浄液チューブ1を開く方向に回すと弾性ボール3と中間空間部25は圧迫を受けないので、中間空間部25の流出溝25aを介して洗浄液Sが流出され、ブラシ組立部2の通過溝26aを介してブラシ22上に供給されるようになり、洗浄液Sがブラシ22上に十分に供給されたと思われれば(図7a、図7bに図示)、洗浄液チューブ1を締める方向に回して、洗浄液チューブ1の組立突出部11の排出孔12が形成された先端部が弾性ボール3を圧迫されるように作用しながら、中間空間部25の流出溝25aを圧迫させるようになり流出溝25aを閉鎖させるので、洗浄液が流出溝25aを通過できないようになり、洗浄液Sの流出が停止される状態で(図6a、図6bに図示)、携帯用歯間ブラシAを使用することができるようになる。
【0026】
このように洗浄液チューブ1が開く程度は、洗浄液チューブ1を開くために回動させる際に係止段14上に形成された突起14aと、これとかみ合う嵌合凹部23との組立によって開く程度を容易に認識することができるようになる。
【0027】
このようにして、携帯用歯間ブラシAの使用が終了すれば、ブラシ22をよく洗浄しておき、次に前記で記述された通りに使用すれば、洗浄液Sの使用が尽きるまで便利に使用することができる。
【0028】
図9a、図9bは、本発明の第2の実施例による携帯用歯間ブラシの概略的な縦断面図であって、前記携帯用歯間ブラシAの洗浄液チューブ1と、前記ブラシ組立部2の組み立てがねじ組み立てされるのではなく、スナップ組み立てされる構造で、組立突出部11の側面には、半円形に突出した突出半円部17が一定間隔で離隔されるように形成され、これと対応するように組立凹部孔21の内側にも半円形に形成された嵌合凹部28が対応する間隔で離隔されるように形成されている。
【0029】
洗浄液Sの流出がない使用されない状態では、前記突出半円部17が順番に各嵌合凹部28にかみ合った状態で組み立てられ、弾性ボール3が圧縮された状態なので、流出溝25aが圧迫されて流出溝25aを閉鎖させる状態となり、洗浄液Sの流出が停止されている(図9aに図示)。この状態で歯間ブラシAを使用しようとして突出半円部17が形成された洗浄液チューブ1を後方に引っ張ると、突出半円部17がかみ合っていた嵌合凹部28から離脱されて、下部の嵌合凹部28にかみ合うようになり、したがって、このように洗浄液チューブ1が後退され、弾性ボール3が元の位置に復帰されるように弛緩されるので(図9bに図示)、洗浄液Sの流出が開始されてブラシ22上に洗浄液が供給される構造も可能であるといえる。
【0030】
図10a、図10bは、本発明の第3の実施例による携帯用歯間ブラシの圧縮時と圧縮解除時の概略的な縦断面図であり、容易に洗浄液の流出や停止を行うことができるように改善したものであり、前記携帯用歯間ブラシAは、洗浄液チューブ1の組立突出部11の上端には逆流防止突出縁11aが形成され、組立突出部11の側面には1回転または2回転程度のねじ突出部18が形成され、前記ブラシ組立部2の組立凹部孔21の下端の内側面の上端には逆流防止突出縁11aが安着される安着凹部21aが形成され、側面には前記ねじ突出部18に対応するように1回転または2回転程度のねじ凹溝29が形成されている。
【0031】
したがって、洗浄液チューブ1やブラシ組立部2を1回転または2回転させると容易に洗浄液の流出や停止を制御することができるようになり、逆流防止突出縁11aにより停止時にも洗浄液の逆流が防止されるようになる。
【0032】
図11a、図11bは、本発明の第4の実施例による携帯用歯間ブラシAの概略的な縦断面図であって、前記携帯用歯間ブラシAの洗浄液チューブ1の組立突出部11に組み立てられるブラシ組立部2のブラシ22の組立構造がブラシ組立部2の組立凹部孔21の縦軸線Xに対してブラシ22が直角に交差されるようにブラシ固定孔27が縦軸線Xに対して直角に形成されて、全体的な組立凹部孔21が「L」字状に曲げられた凹部を有するように設けられた構造であって、前記洗浄液チューブ1とブラシ組立部2の他の構成は、本発明の第1の実施例と同じ構造と機能を有する同一の構成要素であるため、その詳細な説明は省略する。
【0033】
前記ブラシ組立部2のブラシ22は、縦軸線Xに対して直角に配置されているので、奥歯のように口腔の内側に生えた歯の洗浄をより便利に洗浄することができ、歯間ブラシAの使用時に洗浄液チューブ1を逆に持ち上げる必要なく、垂直状態で使用できるようになり、前記洗浄液チューブ1内の洗浄液Sが必要以上に流れ出てくるのを防ぐことになるので洗浄液Sを必要な分だけ排出して使用することが可能になる構造である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明による携帯用歯間ブラシは、一般的な歯間ブラシの製造業において、同じ製品を繰り返し製造することが可能であるといえるので、産業上の利用可能性のある発明といえる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b