特許第6080016号(P6080016)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6080016
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20170206BHJP
   H01R 41/00 20060101ALI20170206BHJP
   F21V 21/35 20060101ALI20170206BHJP
   F21V 21/34 20060101ALI20170206BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170206BHJP
【FI】
   F21S2/00 365
   H01R41/00 D
   F21V21/35
   F21V21/34 100
   F21Y115:10
【請求項の数】2
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-226483(P2013-226483)
(22)【出願日】2013年10月31日
(65)【公開番号】特開2015-88360(P2015-88360A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2016年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142664
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 昌俊
(72)【発明者】
【氏名】海老澤 修
【審査官】 石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3118854(JP,U)
【文献】 実開昭56−169382(JP,U)
【文献】 米国特許第06079992(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 21/34
F21V 21/35
H01R 41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱状の本体部と、この本体部の一端側の端面から突出するように設けられ、外部から加えられる力により前記端面から突出しないように前記本体部の他端側にスライドし前記力の解除により当初の位置に弾性復帰するストッパー部とを有し、前記本体部が回転軸となって回転することにより、前記ストッパー部がライティングレール内に挿入されるプラグと; 前記ストッパー部に当接して外部からの力を加えて前記ストッパー部を前記ライティングレール外に移動させる解除体と; 操作レバーを有し、この操作レバーの押下操作により前記解除体に前記外部からの力を加えるとともに、前記操作レバーの移動操作により前記本体部を回転軸として前記プラグを回転させる回転体と; 蓋部およびこの蓋部に対向する底部を有する箱状に形成され、前記プラグ、前記解除体および前記回転体を収納しているとともに、前記蓋部の外面から前記本体部の一端側の端面が突出するように前記蓋部に前記プラグを取り付けている器体と; この器体の前記底部側に取り付けられた光源を有する装置本体と;を具備していることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記蓋部は、平板部、この平板部の外面の内方側に前記平板部と一体に設けられた平板状の段部およびこの段部の側部側に設けられた矩形状の開口を有して形成され、前記プラグは、前記本体部の一端側の端面が前記段部の外面から突出するように前記段部に取り付けられ、前記回転体は、前記操作レバーが前記開口から前記平板部の外面上に導出されて前記開口の長手方向で移動操作されるとともに前記段部の外面側から前記平板部の外面側の方向に押下操作されるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ライティングレールに着脱可能に取り付けられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の照明装置は、例えば天井面に設置されたライティングレールに電気的かつ機械的に接続されるプラグを有しており、例えばペンダント式の照明装置が知られている。この照明装置は、電源コードの先端部にプラグが設けられ、電源コードの後端部に光源を有する装置本体が設けられている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
また、ライティングレールに取り付けられる照明装置には、プラグが一体に設けられる器体(電源部)と、この器体の底部に取り付けられるアームと、このアームに回動可能に取り付けられる灯体(装置本体)とを有するものがある(例えば特許文献2参照。)。この照明装置は、灯体にLEDなどの光源が設けられ、器体に光源を点灯する点灯装置が配設されている。
【0004】
そして、プラグは、回転軸として回転される本体部、この本体部の回転によってライティングレールの導電部に電気接続される一対の給電部およびライティングレールの被係止部に係止される係止部を有して形成されている。また、プラグは、ライティングレールに取り付けられた状態で、不所望に回転してライティングレールから取り外れないようにするために、回転阻止手段(ストッパー部)が設けられている。すなわち、照明装置は、プラグによりライティングレールに吊り下げられているので、プラグが地震や振動等の自然的な現象によって又は人為的ミスによって不所望に回転すると落下して危険である。
【0005】
また、プラグは、照明装置の全重量を支持するので、照明装置に応じた相応の耐久性が必要である。このため、プラグは、電気用品安全法の技術基準に適合する必要がある。すなわち、プラグは、電気用品安全法の特定電気用品以外の電気用品であり、登録検査機関で技術基準適合性検査を受け、適合性証明書の交付を受けて、PSEマークを表示する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−143229号公報(第5,6頁、第1図)
【特許文献2】特開2012−186029号公報(第4頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
プラグは、電源コードを介して装置本体を吊り下げる照明装置に対しては、照明装置が吊り下げ荷重以下であれば、異なる複数種の照明装置に対して使用することができる。しかしながら、プラグが一体に器体に設けられる照明装置は、器体の底部側に取り付けられる灯体の種類や大きさなどにより、器体の大きさや形状などが異なるので、器体に応じてプラグを設ける必要があり、プラグを回転操作させる操作レバーなどを設ける必要がある。このため、器体の機種毎に、すなわち照明装置の機種毎に、プラグおよび器体に対する電気用品安全法の技術基準適合性検査を受け、適合性証明書の交付を受ける必要がある。これにより、照明装置の開発期間が長くなり、開発費用も大きくなって、照明装置がコストアップするという問題がある。
【0008】
本実施形態は、器体に設けられるプラグの汎用が可能なライティングレールに取り付けられる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施形態の照明装置は、プラグ、解除体、回転体、器体および装置本体を有して構成される。
【0010】
プラグは、本体部およびこの本体部に設けられたストッパー部を有して形成される。本体部は、柱状に形成されて、回転軸となって回転される。
【0011】
ストッパー部は、本体部の一端側の端面から突出するように設けられているとともに、外部から加えられる力により本体部の一端側の端面から突出しないように本体部の他端側にスライドし、外部から加えられる力の解除により当初の位置に弾性復帰するように設けられている。そして、ストッパー部は、本体部が回転軸となって回転することにより、ライティングレール内に挿入される。
【0012】
解除体は、プラグのストッパー部に当接して外部からの力を加えることにより、ストッパー部をライティングレール外に移動させる。回転体は、操作レバーを有している。そして、回転体は、操作レバーが押下操作されることにより、解除体に外部からの力を加える。また、操作レバーが移動操作されることにより、本体部を回転軸としてプラグを回転させる。
【0013】
器体は、蓋部および蓋部に対向する底部を有する箱状に形成され、プラグ、解除体および回転体を収納している。そして、器体は、蓋部の外面から本体部の一端側の端面が突出するように蓋部にプラグを取り付けている。装置本体は、光源を有しており、器体の底部側に取り付けられている。
【発明の効果】
【0014】
本実施形態の照明装置によれば、回転体の操作レバーを移動操作することによってプラグの本体部が回転されて、ストッパー部がライティングレール内に挿入され、操作レバーを押下操作することによって解除体に外部からの力を加えてプラグのストッパー部をライティングレール外に移動させるので、プラグの吊り下げ荷重以下の荷重を有する照明装置に対して、その器体に応じて解除体および回転体を備えることにより、電気用品安全法の技術基準に適合するプラグが汎用して使用可能であることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態を示す照明装置の下側から見た概略斜視図である。
図2】同上、照明装置の上側から見た概略斜視図である。
図3】同上、照明装置の概略上面図である。
図4】同上、照明装置の蓋部を取り外した状態の上側から見た概略斜視図である。
図5】同上、照明装置の下側から見た一部分解の概略斜視図である。
図6】同上、蓋部の下側から見た概略斜視図である。
図7】同上、プラグを示し、(a)は概略正面図、(b)は概略側面図、(c)は概略背面図である。
図8】同上、プラグを示し、(a)は概略上面図、(b)は概略下面図、(c)はカバーを取り外した状態の概略背面図である。
図9】同上、プラグと回転体および解除体との組み合わせを示す分解の概略斜視図である。
図10】同上、プラグのライティングレールへの取付けを示し、(a)は取付け前の概略断面図、(b)は取付け後の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
本実施形態の照明装置1は、図1または図2に示すように、ライティングレール2に取り付けられるスポットライトである。照明装置1は、図5に示すように、器体3、装置本体4、プラグ5、解除体6および回転体7を有して構成されている。
【0018】
器体3は、図4に示すように、器体本体部8および蓋部9を有してなる。器体本体部8は、比較的軽量である金属例えばアルミニウム(Al)からなり、例えばダイキャストにより、平板状の底部10が一体に設けられた略長方形の箱状に形成されている。器体本体部8の長手方向の一方の側面8aは、器体本体部8の短手方向で外側に小さく突出する円弧状面に形成されている。器体本体部8内の4隅には、ねじ孔11を有するボス12が設けられている。
【0019】
蓋部9は、例えばアルミダイキャストにより、それぞれ平板状の平板部13および段部14に形成されている。平板部13は、略長方形に形成され、その長手方向の一方の端面13cが器体本体部8の側面8aに沿う円弧状面に形成されている。
【0020】
段部14は、平板部13と一体に設けられたものであり、平板部13の上面13aに所定の高さとなるように外方に突出形成され、上面14aが平板部13よりも小さい略長方形に形成されている。すなわち、段部14は、平板部13の上面13aの内方側に設けられている。そして、段部14は、その長手方向両端側14c,14dの側部14e,14fに開口15,16が形成されている。開口15は、正面視矩形状であって、平板部13の端面13cに沿う円弧状の形状に形成されている。また、段部14の上面14aには、長手方向の一端側14cにプラグ5が挿通される不図示の挿通孔が形成され、長手方向の他端側14dに長方形の凹部17が開口16に臨むようにして比較的浅く形成されている。
【0021】
そして、平板部13の4隅は、上面13aから浅く凹んだ段差部18に形成されている。この段差部18にねじの取付孔19が形成されている。この取付孔19を通したねじ20(図2に示す。)が器体本体部8のねじ孔11に完全にねじ込まれる。これにより、蓋部9は、器体本体部8内を閉塞するようにして器体本体部8に取り付けられる。そして、ねじ20をねじ孔11から取り外すことにより、蓋部9は、器体本体部8から取り外される。こうして、蓋部9は、ねじ20により、器体本体部8に着脱可能に取り付けられている。蓋部9は、器体本体部8に取り付けられたときに、平板部13の下面13bが器体本体部8の底部10と対向(正対)するものである。
【0022】
器体本体部8内には、後述する光源としてのLED25を点灯する点灯装置21が収納されている。点灯装置21は、基板22およびこの基板22に実装された不図示の電子部品などを有して形成されている。基板22は、器体本体部8の底部10に不図示の取付け手段により取り付けられている。
【0023】
点灯装置21は、本実施形態では、LED25に可変電流を供給するように形成されている。すなわち、点灯装置21は、LED25を調光可能に形成されている。例えば、LED25を100%(全光)、70%、50%、30%に段調光できるように、または、0%(消灯)〜100%間で連続調光できるように形成されている。そして、点灯装置21は、当該調光を切換スイッチ23の操作によって行うように形成されている。
【0024】
器体3の器体本体部8の長手方向の他方の側面8bには、底部10と反対側の上端側8cに長方形の切り欠き部24が形成されている。器体本体部8は、その両側面8a,8bが底部10から反対側の上端側8c(蓋部9側)に向かうにつれ、若干拡開するように形成されている。また、切り欠き部24が上端側8cに設けられることにより、器体本体部8は、鋳造等により容易に形成可能となっている。
【0025】
そして、切換スイッチ23は、切り欠き部24内に設けられるようにして点灯装置21に接続されている。また、切換スイッチ23は、器体本体部8の側面8bから幾分外方に突出するように設けられている。切換スイッチ23は、図1に示すように、器体3がライティングレール2に取り付けられたとき、手動で操作可能となっている。
【0026】
切換スイッチ23は、器体3の短手方向で手動操作により移動(スライド)される。点灯装置21は、切換スイッチ23の切り欠き部24内の位置に応じて、LED25に供給する電流を変化させる。これにより、LED25は、調光点灯される。そして、LED25は、装置本体4内に設けられている。
【0027】
装置本体4は、光源としてのLED25、筐体26および放熱器27を有して形成されている。筐体26および放熱器27は、個別に例えばアルミダイキャストにより形成されているものであり、不図示のねじにより一体に結合されている。LED25は、例えば白色光を放射するパッケージ品であり、不図示の円盤状の基板に実装されている。LED25は、その複数個が基板に例えば同心円状に配置されている。
【0028】
筐体26は、次第に径大する略円筒状に形成され、円形状の開口28を有している。そして、筐体26は、LED25の放射光が開口28から前方に出射するように、LED25が実装された基板を収納している。当該基板の開口28側には、LED25に正対する不図示のレンズが形成された透光性の前面カバー29が設けられている。前面カバー29は、例えばポリカーボネート(PC)樹脂からなり、例えば射出成形により、有底の円筒体に形成されている。
【0029】
放熱器27は、複数個の放熱フィン30を有して形成されている。放熱フィン30は、板状
であって、略三角形に形成されている。そして、放熱フィン30は、図5に示すように、連結体31を介してアーム32に取り付けられている。
【0030】
アーム32は、装置本体4を器体3から所定の位置に離すとともに器体3に対して0°〜360°回動させるものである。アーム32は、一端側に回動部33、他端側に垂直回転軸部34,34を有し、例えばアルミダイキャストにより剛体に形成されている。そして、回動部33が器体3の底部10に、底部10に沿って0°〜360°回動可能に取り付けられ、垂直回転軸部34,34が連結体31の軸部35,35(図5中、一方のみを示す。)に器体3に対して上下方向に回動可能に取り付けられている。こうして、装置本体4は、連結体31およびアーム32を介して器体3の底部10側に取り付けられている。
【0031】
そして、点灯装置21の不図示の出力線は、アーム32内を通って連結体31から放熱フィン30,30間に配線されて、筐体26内のLED25に接続されている。LED25は、点灯装置21から電力が給電されて点灯する。
【0032】
プラグ5は、図6に示すように、回転体7および解除体6と組み合わせられて蓋部9の段部14に取り付けられている。段部14には、一対の取付け体36,36が垂下して設けられており、プラグ5は、ねじ37,37により一対の取付け体36,36に取り付けられている。
【0033】
プラグ5は、図7(a)に示すように、略円柱状の本体部38、一対の給電部39,39、一対の係止部40,40およびストッパー部41を有して形成されている。本体部38は、図7(b)に示すように、ベース部42およびカバー部43の2パーツからなり、これらが合体して形成されている。すなわち、図7(c)に示すように、カバー部43がねじ44によりベース部42に取り付けられている。ベース部42内には、図8(c)に示すように、ねじ44がねじ込まれるねじ孔部45が設けられている。ベース部42およびカバー部43は、それぞれ例えばポリカーボネート樹脂からなっている。
【0034】
そして、本体部38の一端側38aの端面(上面)38cには、本体部38に連通する貫通孔46を有する起立部47が一体に設けられている。この起立部47に、一対の係止部40,40が互いに反対方向となるように設けられている。また、一対の係止部40,40は、端面38cと等間隔となり、かつ端面38cの内側に位置するように設けられているともに、ライティングレール2の後述する被係止部54,54を挟み込み可能に形成されている。一対の係止部40,40が設けられる方向は、ベース42とカバー部43とが合わされる合体面AZに沿う方向となっている。
【0035】
また、起立部47には、貫通孔46に通した一対の給電部39,39が設けられている。一対の給電部39,39は、例えば板厚0.6mmに形成されたリン青銅からなり、起立部47の上面47aにおいて一対の係止部40,40と同方向で互いに反対方向となるように設けられている。また、一対の給電部39,39は、本体部38内において、四角形状の端子39a,39aを形成しており、この端子39a,39aに端子ねじ48,48により不図示の電源線を接続している。貫通孔46の一対の給電部39,39間は、図8(a)に示すように、閉塞体49により略閉塞されている。
【0036】
また、本体部38は、図8(c)に示すように、その他端側38bの端面38dに本体部38内に連通する貫通孔50が形成されており、この貫通孔50に平ナット51が嵌入されて取り付けられている。貫通孔50および平ナット51は、図8(b)に示すように、端面38dの中心部に設けられている。平ナット51は、例えば鋼板からなり、M12の雌ねじを有している。
【0037】
こうして、本体部38は、その一端側38aの端面38c側に互いに反対方向となるように一対の給電部39,39が設けられ、一対の給電部39,39と同方向となるように端面38cと一対の給電部39,39との間に一対の係止部40,40が設けられている。そして、ストッパー部41は、図7(b)に示すように、本体部38のベース部42に設けられている。
【0038】
ストッパー部41は、図7(a)に示すように、一対の給電部39,39および一対の係止部40,40の中間において、これらが設けられる方向と直交する方向の本体部38の外周面38e側に一端側38aから他端側38bに至る柱体に形成されている。そして、図7(b)に示すように、ストッパー部41の一端側41aの端面41cは、本体部38の一端側38aの端面38cから突出するように設けられ、この突出分、他端側41bの端面41dが本体部38の他端側38bの端面38dよりも本体部38の一端側38a側に凹んでいる。すなわち、ストッパー部41の端面41c,41d間は、本体部38の端面38c,38d間とほぼ同等となっている。
【0039】
また、ストパー部41は、本体部38内に設けた不図示の弾性体例えばばねにより、その端面41cが本体部38の端面38cより突出するように設けられている。そして、ストパー部41は、一端側41a側から他端側41bの方向に向かう外部からの力が加わると、一端側41aの端面41cが本体部38の端面38cから突出しないように、本実施形態では端面41cが端面38cと同一面状となるように本体部38の他端側38bにスライド(移動)する。そして、外部から加えられる力が解除されると、当初の位置に弾性復帰し、一端側41aの端面41cが本体部38の端面38cから突出する。
【0040】
ストッパー部41の外面41eには、ストッパー部41に力を加えてストッパー部41をスライドさせる際に指の滑りを防止する複数個の突起52が設けられている。指でのストッパー部41のスライドは、ペンダント式の照明器具などのプラグ5全体が外部空間に露出しているものに対して行われる。本実施形態では、ストッパー部41には、解除体6を介して外部からの力が加えられる。
【0041】
プラグ5は、図10(a)に示すように、一対の給電部39,39および一対の係止部40,40がライティングレール2のレール溝53に挿入される。このとき、ストッパー部41は、その端面41cがライティングレール2の下面2bに当接してライティングレール2から力が加わることにより、本体部38の他端側38bにスライドし、端面41cが本体部38の端面38cとほぼ同一面状となる。この状態で、プラグ5は、90°回転される。
【0042】
プラグ5は、本体部38が回転軸となって90°回転し、一対の給電部39,39および一対の係止部40,40もレール溝53内で90°回転する。これにより、図10(b)に示すように、一対の係止部40,40がライティングレール2の被係止部としての係止レール部54,54に係止し、一対の給電部39,39が導電レール部55,55に電気接続する。また、ストッパー部41は、本体部38の90°の回転により、レール溝53に位置し、ライティングレール2からの力が加わらなくなる。ストッパー部41は、当初の位置に弾性復帰し、端面41cが本体部38の端面38cから突出する。こうして、プラグ5は、ライティングレール2に取り付けられるとともに電気接続される。
【0043】
本実施形態のプラグ5は、電気用品安全法の技術基準に適合し、登録検査機関から適合性証明書の交付を受けているものであり、例えば5kgまでの装置本体4等の荷重に対して使用可能となっている。
【0044】
そして、プラグ5は、図4に示すように、本体部38の一端側38aの端面38cが蓋部9の段部14の外面14aから突出するようにして蓋部9に取り付けられている。また、プラグ5は、解除体6および回転体7を取り付けるようにして蓋部9に取り付けられている。プラグ5、解除体6および回転体7は、器体3に収納されている。
【0045】
図9において、解除体6は、例えばポリカーボネート樹脂からなり、解除本体部56および解除レバー57に形成され、これらが一体に形成されている。解除本体部56は、所定の高さを有する略リング状に形成されている。解除レバー57は、解除本体部56の内面56b側に起立するように設けられている。解除レバー57の先端側57aには、解除本体部56の内側に向かって突出し、解除レバー57に対して直角に設けられた係止爪58が連設されている。
【0046】
回転体7は、例えばポリカーボネート樹脂からなり、回転本体部59、操作レバー60および引掛けレバー61に形成され、これらが一体に形成されている。回転本体部59は、解除体6の解除本体部56の外径とほぼ同等の外径を有する略リング状に形成され、下部側を幾分小径にした環状段差部62に形成している。回転本体部59と環状段差部62との段差63は、解除体6の解除本体部56の厚さとほぼ同等となっている。環状段差部62には、回転本体部59の内側に解除体6の解除レバー57を通して解除本体部56が嵌め込まれる。
【0047】
操作レバー61は、回転本体部59の外面59aから所定長突出するように設けられた棒状に形成され、先端側に指で掴むことのできる把持部64を有している。引掛けレバー61は、操作レバー60と反対側の回転本体部59の部位において、回転本体部59の内面59bから垂下するように設けられている。そして、引掛けレバー61は、その幅方向が回転本体部59の内面59bに沿う円弧状に形成され、先端側61aの幅が幾分小さく形成されている。引掛けレバー61は、解除体6が環状段差部62に嵌め込まれるときに解除本体部56の内側を通過する。
【0048】
プラグ5は、解除体6の解除レバー57および回転体7の引掛けレバー61の間に挿入されて、回転金具65、取付け金具66および固定用ねじ67により、解除体6および回転体7と組み合わされる。回転金具65は、プラグ5の端面38dに面接触する平板状に形成され、引掛けレバー61の先端側61aが通されるとともに引っ掛けられる切り欠き部68および固定用ねじ67を通す円形の通孔69が設けられている。
【0049】
取付け金具66は、平板状に形成され、引掛けレバー61の先端側61aを通す案内孔70、固定用ねじ67を通す円形の通孔71および取付け金具66を蓋部9の取付け体36,36に取り付けるための取付け孔72,72が設けられている。案内孔70は、回転体7の回転に応じて引掛けレバー61の先端側61aが移動するように、円弧状に形成されている。
【0050】
そして、固定用ねじ67は、例えばポリカーボネート樹脂からなり、六角形状の頭部73、ワッシャー部74、雄ねじ部75および貫通孔76を有して形成されている。ワッシャー部74は、円形状であって、頭部73および雄ねじ部75間の大きさが取付け金具66の板厚よりも若干大きくなるように形成されている。雄ねじ部75は、プラグ5の平ナット51にねじ込まれるM12に形成されている。貫通孔76は、プラグ5の本体部38内において一対の給電部39,39に電気接続されている不図示の電源線を外部空間に導出している。なお、取付け金具66の通孔71は、ワッシャー部74よりも若干大径に形成されている。
【0051】
プラグ5は、上述したように、器体3の蓋部9に取り付けられている。蓋部9は、図3に示すように、その段部14にプラグ5を取り付けるための挿通孔77および解除体6を取り付けるための切り欠き部78が形成されている。挿通孔77は、プラグ5の本体部38の外径よりも若干大きい円形に形成されている。切り欠き部78は、挿通孔77から段部14の側部14e側に切り欠きされて形成され、解除体6の解除レバー57が嵌め込まれる略長方形に形成されている。
【0052】
プラグ5を蓋部9に取り付けるには、まず、回転体7の操作レバー60を段部14の側部14e側に設けられた開口15から平板部13の外面13a上に導出させるようにして、回転体7を取付け体36,36の間に位置させる。そして、解除体6の解除レバー57を切り欠き部78に嵌め込むとともに、解除本体部56を回転体
7の環状段差部62に嵌め込む。この後、プラグ5を回転体7の引掛けレバー61および解除体6の解除レバー57の間に挿入し、ストッパー部41の端面41cを解除レバー57の係止爪58に当接させる。プラグ5は、挿通孔77に挿入され、本体部38の端面38cが段部14の上面14a側に露出する。
【0053】
そして、回転体7の引掛けレバー61の先端側61aを回転金具65の切り欠き部68および取付け金具66の案内孔70に通し、取付け金具66をねじ37,37により蓋部9の取付け体36,36に完全に取り付ける。この後、本実施形態では、回転体7の操作レバー60を開口15の一端側15aに位置させる。ここで、回転体7および回転金具65は、回転する。解除体6は、解除レバー57が蓋部14の切り欠き部78に嵌め込まれているので、回転しない。回転体7は、環状段差部62が解除体6の解除本体部56に沿って回転する。また、取付け金具66は、蓋部9の取付け体36,36に固定され、引掛けレバー61の先端側61aが案内孔70に沿って移動するので、回転しない。
【0054】
そして、固定用ねじ67を取付け金具66の通孔71および回転金具65の通孔69を通して、頭部73が取付け金具66に近接するまで、プラグ5の端面38dの平ナット51にねじ込む。これにより、ワッシャー部74が回転金具65を押圧してプラグ5の端面38dに密接させ、この密接によりプラグ5を押圧する。プラグ5のストッパー部41は、その端面41cに当接している解除レバー57の係止爪58を押圧し、解除体6は、回転体7の段差63を介して回転体7を押圧する。これにより、図4に示すように、プラグ5は、その端面38cが段部14の上面14aから突出するように段部14に取り付けられる。また、回転体7の操作レバー60は、開口15内において、平板部13の上面13aおよび段部14の上面14a間の上面14a側に位置する。また、操作レバー60が開口15の一端側15aに位置することにより、プラグ5の一対の給電部39,39および一対の係止部40,40が段部14(蓋部9)の短手方向を向き、ストッパー部41が解除体6の係止爪58に位置して当接している。
【0055】
そして、操作レバー60は、開口15の一端側15aから他端側15bの間で移動操作される。開口15は、操作レバー60が一端側15aから他端側15bに移動操作されると、回転体7が90°回転するように、一端側15aおよび他端側15bの間が設定されている。ここで、90°は、数学的や幾何学的な値を意味するものではなく、大体の値を意味する。
【0056】
操作レバー60が開口15の一端側15aから他端側15bに移動されると、回転体7は、90°回転する。解除レバー61の先端側61aは、回転体7の回転に伴って取付け金具66の案内孔70を移動し、回転金具65の切り欠き部68を引っ掛けて回転金具65を回転させる。回転金具65が回転すると、回転金具65に密接しているプラグ5は、回転金具65およびプラグ5の端面38dとの摩擦力により回転する。そして、操作レバー60が開口15の他端側15bに位置すると、プラグ5の一対の給電部39,39および一対の係止部40,40は、段部14(蓋部9)の長手方向を向くものである。
【0057】
また、プラグ5のストッパー部41は、解除体6の係止爪58に当接しなくなる。解除体6は、プラグ5の一端側38aから他端側38bの方向に移動し、係止爪58がプラグ5の端面38cに当接する。すなわち、解除体6は、ストッパー部41の端面41cが本体部38の端面38cから突出している分、本体部38の他端側38bに移動(落下)する。この解除体6の移動に伴って回転体7も移動し、操作レバー60は、開口15の段部14の上面14a側から平板部13の上面13a側に位置するようになる。
【0058】
操作レバー60が開口15の他端側15bに位置し、プラグ5の一対の給電部39,39および一対の係止部40,40が段部14(蓋部9)の長手方向を向いているときに、図10(a)に示すように、プラグ5は、一対の給電部39,39および一対の係止部40,40がライティングレール2のレール溝53に挿入され、ストッパー部41がライティングレール2の下面2bに当接されるものである。一方、操作レバー60が開口15の一端側15aに位置し、プラグ5の一対の給電部39,39および一対の係止部40,40が段部14(蓋部9)の短手方向を向いているときに、図10(b)に示すように、プラグ5は、一対の給電部39,39がライティングレール2の導電レール部55,55に電気接続され、一対の係止部40,40がライティングレール2の係止レール部54,54に係止され、ストッパー部41がライティングレール2のレール溝53内に挿入されるものである。
【0059】
プラグ5は、ストッパー部41がライティングレール2のレール溝53内に挿入されていると、本体部38の回転に対してストッパー部41が係止レール部54に当接し、当該回転が阻止される。すなわち、回転体7の操作レバー60を開口15の一端側15aから他端側15bに移動操作させることができない。例え、操作レバー60を回転金具65とプラグ5の端面38dとの摩擦力に打ち勝つ力で移動させても、プラグ5が回転することはない。したがって、プラグ5を回転させるには、ストッパー部41をライティングレール2のレール溝53外に移動させる必要がある。このため、本実施形態は、解除体6および回転体7を用いてストッパー部41に外部からの力を加えて、ストッパー部41の端面41cが本体部38の端面38cよりも突出しないようにストッパー部41を本体部38の他端側38bにスライド(移動)させる。
【0060】
開口15において、操作レバー60を段部14の上面14a側から平板部13の上面13a側に押下操作すると、この押下操作による外部からの力が回転体7に加わり、段差63を介して解除体6に加わる。解除体6は、外部からの力によってプラグ5の他端側38bに移動する。この解除体6の移動に伴って、解除体6の係止爪58がプラグ5のストッパー部41の端面41cを押圧する。ストッパー部41は、本体部38の他端側38bにスライドし、端面41cが本体部38の端面38cと同一面状となる。この状態で、操作レバー60を開口15の一端側15aから他端側38bに移動操作すると、プラグ5のストッパー部41がライティングレール2の係止レール部54に当接することがなく、プラグ5が90°回転可能となる。
【0061】
なお、固定用ねじ67は、ワッシャー部74が取付け金具66の通孔71よりも若干小径に形成され、頭部73が取付け金具66に近接しているので、取付け金具66に干渉することなく、プラグ5の回転に伴って回転する。そして、回転金具65は、通孔69に固定用ねじ67の雄ねじ部75が挿通しているので、雄ねじ部75が仮想回転軸となることにより、ぶれることなく回転する。また、回転体7は、回転段差部62が解除体6の解除本体部56に沿って回転するので、操作レバー60の移動操作によりぶれることなく回転する。
【0062】
こうして、プラグ5は、その本体部38の一端側38aの端面38cが蓋部9の段部14の外面14aから突出するように段部14に取り付けられ、回転体7は、その操作レバー60が段部14の側部14e側に設けられた開口15から蓋部9の平板部13の外面13a上に導出されて、開口15の一端側15aおよび他端側15bの長手方向で移動操作されるとともに段部14の外面14a側から平板部13の外面13a側の方向に押下操作されるように設けられている。
【0063】
そして、本実施形態では、蓋部9は、段部14の長手方向の他端側14dに形成された凹部17に補助係止体79が設けられている。補助係止体79は、図5に示すように、上面側に長方形の係止板80および下面側に円柱状の回転軸81を有する係止回動体82と、操作棒83を有する操作体84とを有して形成されている。そして、係止回動体82の回転軸81を凹部17に形成された取付け孔85に挿通させて、ねじ86およびナット87により、操作体84を回転軸81に結合させている。このとき、操作体84の操作棒83は、図4に示すように、前もって段部14の開口16から外方に導出させておく。そして、操作棒83が開口16の他端側16bに位置するときに、係止回動体82の係止板80が段部14の短手方向を向き、操作棒83が開口16の一端側16aに位置するときに、係止回動体82の係止板80が段部14の長手方向を向くように、係止回動体82および操作体84が結合されている。また、操作棒83は、図3に示すように、蓋部9の平板部13の外周縁13eよりも内方に位置し、平板部13から外方に突出しないように形成されている。
【0064】
また、補助係止体79は、その係止回動体82の係止板80がライティングレール2のレール溝53に挿入された状態で、操作体84の操作棒83が開口16の一端側16aから他端側16bの位置に回動操作される。この操作棒83の回動に付随して、係止回動体82が90°回転し、係止板80がレール溝53内で90°回転する。こうして、補助係止体79は、係止板80がライティングレール2の係止レール部54,54に係止して、ライティングレール2に取り付けられている。
【0065】
器体3は、上述したように、プラグ5および補助係止体79の両方でライティングレール2に取り付けられている。これにより、照明装置1は、ライティングレール2に安定して取り付けられている。
【0066】
次に、本実施形態の作用について述べる。
【0067】
照明装置1をライティングレール2に取り付けるときには、器体3において、プラグ5の操作レバー60が段部14の開口15の他端側15bに位置するようにし、一対の給電部39,39および一対の係止部40,40が段部14の長手方向を向くようにする。また、補助係止体79の操作棒83が段部14の開口16の一端側16aに位置するようにし、係止板80が段部14の長手方向を向くようにする。
【0068】
そして、図10(a)に示すように、プラグ5の一対の給電部39,39および一対の係止部40,40と、補助係止体79の係止板80とをライティングレール2のレール溝53に挿入し、プラグ5の端面38cをライティングレール2の下面2bに当接させる。プラグ5のストッパー部41は、本体部38の他端側38bにスライドし、その端面41cが本体部38の端面38cと同一面状となる。ここで、器体3の蓋部9は、平板部13の上面13aに段部14を有して形成されているので、図1に示すように、ライティングレール2の下面2bと、平板部13の上面13aとの間には、相応のスペース88が形成されている。このスペース88は、プラグ5の操作レバー60および補助係止体79の操作棒83をそれぞれ人の指で回動操作させるのに支障のない空間となっている。すなわち、操作レバー60および操作棒83は、容易に移動操作できる。
【0069】
そして、プラグ5の操作レバー60を段部14の開口15の他端側15bから一端側15aに移動操作する。これにより、プラグ5が90°回転し、図10(b)に示すように、一対の係止部40,40がライティングレール2の係止レール部54,54に係止し、一対の給電部39,39が導電レール部55,55に電気接続される。また、補助係止体79の操作棒83を段部14の開口16の一端側16aから他端側16bに回動操作させる。これにより、補助係止体79の係止板80が係止レール部54,54に係止する。
【0070】
器体3は、蓋部9の段部14の長手方向両端側14c,14dにおいてプラグ5および補助係止体79によってライティングレール2に取り付けられる。したがって、照明装置1は、安全かつ安定して、ライティングレール2に取り付けられる。
【0071】
そして、プラグ5のストッパー部41は、一対の係止部40,40がライティングレール2の係止レール部54,54に係止するときには、ライティングレール2の
下面2bに当接しなくなりライティングレール2から押圧されなくなるので、ライティングレール2のレール溝53に挿入して位置するようになる。これにより、プラグ5は、操作レバー60に不所望に移動操作の力が加わったり、器体3に地震などの振動が加わっても、ストッパー部41がレール溝53の縁部に当接するので、回転しなくなり、回転しても微動となる。すなわち、プラグ5は、ライティングレール2に取り付けられた状態で、回転しなくなり、人為的ミスや振動等により不所望にライティングレール2から取り外れることが防止される。
【0072】
照明装置1をライティングレール2から取り外すときには、器体3において、プラグ5および補助係止体79をライティングレール2に係止させなくする。補助係止体79に対して、その操作棒83を開口16の他端側16bから一端側16aに回動操作させる。これにより、補助係止体79が90°回転し、係止板80が段部14の長手方向を向いてライティングレール2の係止レール部54,54から取り外れる。
【0073】
また、プラグ5に対しては、まず、操作レバー60を段部14の上面14a側から平板部13の外面13a側に押下操作する。この押下操作による力が回転体7から解除体6に伝達され、解除体6の係止爪58がプラグ5のストッパー部41を押圧する。ストッパー部41は、本体部38の他端側38bにスライドし、一端側41aの端面41cが本体部38の一端側38aの端面38cとほぼ同一面状となる。そして、操作レバー60を開口15の一端側15aから他端側15bに移動操作する。プラグ5は、ストッパー部41が係止爪58で押圧された状態から弾性復帰力によりライティングレール2の下面2bに当接した状態で、90°回転する。これにより、プラグ5は、図10(a)に示すように、一対の給電部39,39および一対の係止部40,40が段部14の長手方向を向いてライティングレール2から取り外される。
【0074】
そして、プラグ5がライティングレール2に取り付けられると、一対の給電部39,39がライティングレール2の導電レール部55,55に接触して電気接続されるので、器体3内に収納されている点灯装置21は、プラグ5を介して外部電源を給電可能となる。そして、ライティングレール2に外部電源が投入されると、点灯装置21は、動作して、所定の電力を装置本体4内のLED25に供給する。LED25は、点灯して白色光を放射する。この白色光は、前面カバー29で制光されて、筐体26の開口28から筐体26の前方に出射する。
【0075】
装置本体4は、アーム32の回動部33が器体3の底部10に対して回動され、装置本体4を連結している連結体31がアーム32に対して回動されることにより、筐体26の開口28が所望の方向に向けられる。したがって、LED25から放射された白色光は、所望の方向に向かって照射可能である。
【0076】
そして、LED25を調光させるには、器体3の側面8b側に設けられている切換スイッチ23を手動操作により所望の位置に移動(スライド)させる。器体3内に設けられた点灯装置21は、切換スイッチ23の停留位置に応じた電流(電力)をLED25に供給して、LED25を調光点灯させる。LED25から調光レベルに応じた白色光が放射される。切換スイッチ23は、器体3の側面8bから幾分突出するように設けられているので、照明装置1がライティングレール2に取り付けられた状態でも容易に手動操作できる。
【0077】
本実施形態によれば、ライティングレール2に取り付けられるプラグ5が解除体6および回転体7と組み合わせて照明装置1の器体3に取り付けられるので、プラグ5の吊り下げ荷重以下の荷重を有する照明装置1に対して、電気用品安全法の技術基準に適合するプラグ5を汎用して使用可能であり、照明装置1(器体3)の機種毎に登録検査機関で技術基準適合性検査を受ける必要がなくなり、これにより、照明装置1を市場に迅速に提供できるとともに安価にできるという効果を有する。
【0078】
また、プラグ5が取り付けられる器体3の蓋部9は、平板部13、平板部13の外面13aの内方側に平板部13と一体に設けられた平板状の段部14および段部14の側部14e側に設けられた矩形状の開口15を有して形成され、プラグ5は、本体部38の一端側38aの端面38cが段部14の外面14aから突出するように段部14に取り付けられ、回転体7は、操作レバー60が開口15から平板部13の外面13a上に導出されて開口15の一端側15aおよび他端側15bの長手方向で移動操作されるとともに段部14の外面14a側から平板部13の外面13a側の方向に押下操作されるように設けられているので、操作レバー60の移動操作および押下操作により、プラグ5をライティングレール2に容易に着脱できるという効果を有する。
【0079】
なお、本実施形態において、補助係止体79は、設けなくてもよいものである。この場合、照明装置1は、プラグ5のみによりライティングレール2に取り付けられる。プラグ5は、単独でも照明装置1をライティングレール2に取り付けることができる。
【0080】
また、本発明の上述した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0081】
1…照明装置、 3…器体、 4…装置本体、 5…プラグ、 6…解除体6…回転体、 8…本体部、 9…蓋部、 10…底部、 13…平板部、 14…段部、 15…開口、 21…点灯装置、 25…光源としてのLED、 41…ストッパー部、 60…操作レバー
図1
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