特許第6080082号(P6080082)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6080082
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】電子タバコ及び電子タバコキット
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20170206BHJP
【FI】
   A24F47/00
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-533399(P2015-533399)
(86)(22)【出願日】2012年9月28日
(65)【公表番号】特表2015-530098(P2015-530098A)
(43)【公表日】2015年10月15日
(86)【国際出願番号】CN2012082290
(87)【国際公開番号】WO2014047869
(87)【国際公開日】20140403
【審査請求日】2015年6月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】515227431
【氏名又は名称】恵州市吉瑞科技有限公司深▲せん▼分公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】劉 秋明
【審査官】 田中 侑以
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−537119(JP,A)
【文献】 特開2010−104310(JP,A)
【文献】 特開2008−247472(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/023607(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
B65D 83/00
A61M 16/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に吸引ノズルが設けられ、他端に電池が内蔵され、内部に煙霧を発生するための霧化装置が設けられるロッドを含む電子タバコにおいて、
前記ロッドの内部には、吸い込む時に前記吸引ノズルと電池との間で通気路が貫通状態になっており、且つ吹き込む時に通気路を遮断するための逆止弁が設けられ、
前記逆止弁は、弁座、弁体及び弁板を含み、前記弁座または弁体に電子タバコの通気路と貫通する導気孔が設けられ、前記弁板は、前記導気孔の一端のオリフィスに開閉可能で貼り合わされて吸い込むまたは吹き込む操作によって対応する前記導気孔を開いてまたは閉じることで、吸い込む時に電子タバコの通気路を導通し、吹き込む時に電子タバコの通気路を遮断し、更に煙霧が前記電池に向けて吹き出すことを防止するようになっており、
前記逆止弁は、前記吸引ノズルと霧化装置との間に設けられ、
前記霧化装置は、煙液を吸収するとともに、貯蔵するための液貯蔵手段が設けられ、
前記液貯蔵手段は、吸引ノズルに向けての一端が前記逆止弁によって煙液を密封して煙液の吸引ノズルへの漏れを遮断し、
前記弁体及び/または弁座の側壁が前記液貯蔵手段の一端を密封し、
前記弁座の側壁が前記ロッドの内壁に結合固定される、
ことを特徴とする電子タバコ。
【請求項2】
前記弁板は、薄片状であり面積が前記導気孔の横断面より大きく、導気孔の一端のオリフィスを完全に遮断できるシート体、及び前記シート体の一つの側縁に位置して前記弁座または弁体に弾接可能な連結部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項3】
前記弁板は、導気孔の吸引ノズルに隣接する一端のオリフィスの外側に設置され、
弁板は、弾性プラスチックで製造され、
吸い込む時に、弁板は、気体圧力によって弾性変形が発生して導気孔から押し開き、吹き込む時に、気体圧力によって前記導気孔に向けて蓋着する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項4】
前記弁座の一端には、前記弁体の外輪郭と適合する弁体収容溝が設けられ、前記弁体は、前記弁体収容溝の内部に取り付けられ、
前記弁座または弁体には、弁板収容室が設けられ、前記弁板が活動的に前記弁板収容室の内に設けられ、
前記弁座と弁体は、円環状または円筒状構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項5】
前記霧化装置と前記電池との間には一つのブラケットが設けられ、
前記ブラケットに一つの通気孔が設置されて電子タバコの通気路に連通し、
前記ブラケットは、円筒状構造であり、片側が前記電池の底部に当接されて前記電池を固定するとともに、位置決めする、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項6】
前記逆止弁は、前記電池と霧化装置との間に設けられ、前記弁座の前記電池に隣接する一端には、径方向に沿って導気孔と貫通する通気孔が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項7】
前記霧化装置は、煙液を吸収するとともに、貯蔵するための液貯蔵手段が設けられ、
前記液貯蔵手段の電池に向けての一端が前記逆止弁によって煙液を密封して煙液が前記電池に漏れを遮断し、
前記逆止弁と前記液貯蔵手段の電池に向けての一端との間には、更に前記液貯蔵手段を固定するとともに、支持するための霧化シートが設けられ、かつ煙液を密封して煙液の前記電池への漏れを遮断する、
ことを特徴とする請求項6に記載の電子タバコ。
【請求項8】
前記弁座の一端は、前記電池の頂部に当接されて前記電池を固定するとともに、位置決めする、
ことを特徴とする請求項6に記載の電子タバコ。
【請求項9】
前記霧化装置は、煙液を霧化するための電熱線が設けられ、前記弁座及び弁体には前記電熱線の両端を挿入するためのワイヤー孔が設けられ、
前記電熱線の両端の導線が前記ワイヤー孔を通り抜ける後に、前記電池の電極に電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項6に記載の電子タバコ。
【請求項10】
前記ロッドは、前記導気孔及び電子タバコの外部の空気に連通する吸気孔が設けられることで、電子タバコの通気路を外部の空気に連通させるようになる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項11】
前記ロッドに設けられる吸気孔は、前記電池頂部の霧化器底部のロッドに対応する側壁に位置し、
または、前記ロッドに設けられる吸気孔は、前記電池底部のロッドの側壁に位置し、且つ前記電池の外側壁とロッドの内側壁との間の間隔を介して電子タバコの通気路に連通する、
ことを特徴とする請求項10に記載の電子タバコ。
【請求項12】
前記電子タバコは、前記電池に電気的に接続されて霧化装置の通電または遮断を制御するための霧化制御手段が設けられ、前記霧化制御手段は、霧化制御回路及び前記霧化制御回路に電気的に接続される霧化制御スイッチを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項13】
前記霧化制御スイッチは、コンデンサー式センサースイッチ、または気流センサースイッチであり、
喫煙者は、前記電子タバコを利用して喫煙する時に、前記センサースイッチが吸気を検出する後にコンデンサーが変化して、または電子タバコのチャンバーの内に負圧を発生させて、前記霧化制御回路を制御して供給電源に接続し、それによって前記電子タバコを作動状態にする、
ことを特徴とする請求項12に記載の電子タバコ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タバコ及びタバコケースに関し、特に気流方向を制御可能な逆止弁構造を備える電子タバコ及び電子タバコキットに関する。
【背景技術】
【0002】
喫煙の危害性に対する認識が高まるにつれて、禁煙は大勢の喫煙者の共同の目標になるため、タバコの替代品としての電子タバコは、人気が高まりつつある。
【0003】
従来の電子タバコは、一般的に吸引ロッドと電源ロッドの二つ部分で組み立てられ、その吸引ロッドは、常に吸引ノズルと煙液を煙霧にする霧化装置とを有し、電源ロッドの内には、常に電池及び制御スイッチが設けられ、電池は電源を提供することに用いられ、制御スイッチは電子タバコの全体の動作を制御することに用いられる。従来の電子タバコの通気路は、吸い込む状態と吹き込む状態で完全に貫通状態になっており、喫煙者は、電子タバコに吹き込む時に、霧化装置内の煙霧と煙液が気流の流れに伴って電池と制御スイッチに流れ込み、電池の内部抵抗を増大させ、電極を酸化させ、短絡や、制御スイッチが動かないなどの問題が生じてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、吸い込む時に通気路を連通し、且つ吹き込む時に通気路を遮断する、通気路を単方向に制御する機能を備える電子タバコを提供することである。
【0005】
前記問題を解決するため、本発明の電子タバコは、ロッドを含み、ロッドの一端には吸引ノズルが設けられ、他端には電池が内蔵され、前記ロッドの内には、前記吸引ノズルと電池との間に吸い込む時に通気路が貫通状態になっており、且つ吹き込む時に通気路を遮断するための逆止弁が設けられ、前記逆止弁は、両端を貫通する弁座と弁座の内部に取り付けられる弁体・弁板とを含み、前記弁座または弁体には導気孔が設けられ、前記弁板は、前記導気孔の一端のオリフィスに貼り合わせて吸い込むまたは吹き込む操作によって対応する弾性変形が発生することで、導気孔の開閉状態を制御する。
【0006】
更に、前記弁板は、薄片状であり面積が前記導気孔の横断面よりも大きくて導気孔の一端のオリフィスを完全に遮断できるシート体と、前記シート体の一つの側縁に位置して前記弁座または弁体に弾性接続可能な連結部とを含む。
【0007】
更に、前記弁板は、導気孔の吸引ノズルに隣接する一端のオリフィスの外側に設置される。
【0008】
更に、前記弁座の一端には、前記弁体の外輪郭に合わせる弁体収容溝が設けられ、前記弁体は、前記弁体収容溝の内に取り付けられる。
【0009】
更に、前記弁板は、柔軟性プラスチック材料で製造される。
【0010】
更に、前記ロッドの前記吸引ノズルに隣接する一端には、前記電池に電気的に接続される霧化装置が設けられる。
【0011】
更に、前記逆止弁は、前記吸引ノズルと霧化装置との間に設けられる。
【0012】
更に、前記逆止弁は、前記電池と霧化装置との間に設けられ、前記弁座の前記電池に隣接する一端には、径方向に沿って導気孔に連通する通気孔が設けられる。
【0013】
更に、前記霧化装置には、煙液を霧化するための電熱線が設けられ、前記弁座及び弁体に前記電熱線の両端を挿入するためのワイヤー孔が設けられる。
【0014】
更に、前記電子タバコの前記吸引ノズルから離れる他端には、一つの発光装置が設けられ、前記発光装置は、前記電池に電気的に接続される発光手段及び前記発光手段の外部を覆う灯のキャップを含む。
【0015】
更に、前記灯のキャップと前記ロッドとの連接箇所に前記導気孔に連通する吸気孔が設けられる。
【0016】
更に、前記ロッドの前記電池に隣接する一端に対応する側壁には、前記導気孔に連通する吸気孔が設けられる。
【0017】
更に、前記電子タバコには前記電池に電気的に接続されて霧化装置の通電または遮断を制御するための霧化制御手段が設けられ、前記霧化制御手段は、霧化制御回路及び前記霧化制御回路に電気的に接続される霧化制御スイッチを含む。
【0018】
更に、前記霧化制御スイッチは、コンデンサー式センサースイッチ、または気流センサースイッチである。
【0019】
本発明のもう一つの目的は、電子タバコキットを提供し、その内部に設けられる電子タバコは、単方向の通気路を制御する機能を備える。
【0020】
前記問題を解決するため、本発明の電子タバコキットは、電子タバコケースと、電子タバコケースの内に収容される電子タバコを含み、前記電子タバコは、上記に記載の電子タバコである。
【0021】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
電子タバコの吸引ノズルと電池との間に逆止弁が設けられるため、電子タバコは、吸い込む時に通気路に連通し、且つ吹き込む時に通気路を遮断する単方向の通気路を制御する機能を備える。
【0022】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は本発明の第1の実施例に係る電子タバコを示す分解図である。
図2図2は本発明の第1の実施例に係る電子タバコを示す断面図である。
図3図3は本発明の第2の実施例に係る電子タバコを示す分解図である。
図4図4は本発明の第2の実施例に係る電子タバコを示す断面図である。
図5図5は本発明の第3の実施例に係る電子タバコを示す断面図である。
図6図6は本発明の実施例に係る電子タバコの逆止弁第1の実施例を示す分解図である。
図7図7は本発明の実施例に係る電子タバコの逆止弁第1の実施例の弁板の閉じ状態の見取り図である。
図8図8は本発明の実施例に係る電子タバコの逆止弁第1の実施例の弁板の開く状態の見取り図である。
図9図9は本発明の実施例に係る電子タバコの逆止弁第2の実施例を示す分解図である。
図10図10は本発明の実施例に係る電子タバコの逆止弁第2の実施例の弁板の閉じ状態の見取り図である。
図11図11は本発明の実施例に係る電子タバコの逆止弁第2の実施例の弁板の開く状態の見取り図である。
図12図12は本発明の実施例に係る電子タバコキットを示す立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1図12に示すように、本発明の実施例の電子タバコキットにおいて、一方向の通気路を制御可能な電子タバコ100と前記電子タバコ100を収容するための電子タバコケース200を含む。
【0025】
図1図3に示すように、前記電子タバコ100は、ロッド10を含み、前記ロッド10は、円筒形の管体構造に設置され、内部中空で各々の内部構成部を収容するための収容室を形成する。当然ながら、前記ロッド10は、他の任意の中空チャンバーを備える管状体構造に設置されることもでき、本実施例に示すような円筒形に限定されない。本実施例において、前記ロッド10は、ステンレス材質で製造することができ、プラスチックまたは他の適切な材質で製造することもできる。
【0026】
図2図4及び図5に示すように、前記ロッド10の一端に吸引ノズル20が設けられ、前記吸引ノズル20から離れる一端に電池30が設けられ、前記ロッド10の内部構成部の組み立てによって、前記ロッド10を吸引ロッド11と、電源ロッド12との二つの部分に区画し、即ち前記ロッド10は、相互に突き合う吸引ロッド11と電源ロッド12と共に構成される。本実施例において、前記吸引ロッド11と電源ロッド12は、着脱不可能な一体式構造にする。一つの実施例として、前記吸引ロッド11と電源ロッド12は、着脱可能な接続にすることもでき、例えば、これら二つはロック、挿入又はネジなどの結合方式で接続されていてもよい。
【0027】
前記電池30は、前記電池ロッド12内に設けられて前記電子タバコ100の各機能モジュールのために電源を提供する。前記吸引ノズル20は、前記吸引ロッド11の前記電池30から離れた他端に設けられ、本実施例において、前記吸引ノズル20は、前記吸引ロッド11の端部に取り付けられる吸引ノズルカバー21を含み、前記吸引ノズルカバー21の軸方向に吸気孔22が設置される。
【0028】
図1図5に示すように、前記ロッド10内に前記ロッド10を貫通する通気路が設けられ、前記吸引ノズル20と電池30との間に吸い込むと吹き込む時に通気路の状態を制御するための逆止弁40が設けられ、即ち吸い込む時に通気路に連通し、且つ吹き込む時に通気路を遮断する。
【0029】
具体的に、前記逆止弁40は、弁体41、弁座42及び弁板43を含み、前記弁座42の両端が通り抜け、前記弁体41が前記弁座42の内部に取り付けられ、前記弁座42または弁体41に導気孔44が設置され、前記弁板43が前記導気孔44の一端のオリフィスに開閉可能で貼り合わされ、且つ吸い込む操作または吹き込む操作によって対応する弾性変形が発生して前記導気孔44の開閉状態を制御する。喫煙者は、吸引ノズル20で吸い込む時に、弁板43は吸引ノズル20の一方側向きの通気路の内部に負圧を発生して、弁板43の他方側の気体圧力によって前記弁板43を押し開くことで、導気孔44を開いて通気路を吸引ノズル20に連通させ、煙霧が吸引ノズル20に導いて喫煙者のために喫煙することができる。喫煙者は、吹き込む時に、弁板43が吸引ノズル20の一方側向きの通気路の内部の気体圧力によって弁板43を強制的に押し開いて導気孔44を閉じており、通気路を遮断するとともに、煙霧が吸引ノズル20から離れる一端の電池ロッド12に向けて吹き込まれないようにする。
【0030】
前記弁板43は、前記導気孔44の前記吸引ノズル20に隣接する一端のオリフィスの外側に開閉可能で設けられ、前記逆止弁40の向いている方向に応じて前記弁体41または弁座42に設置することができ、薄片状であり面積が前記導気孔44の横断面より大きく前記導気孔44の一端のオリフィスを完全に遮断できるシート体431と、前記シート体431の一つの側縁に位置して前記弁体51または弁座52に弾性接続可能な連結部432とを含む。連結部432は、弁体41または弁座42に固定され、または弁体41と弁座42との間に挟まれており、弁板43の一方側を固定し、他方側を活動可能で導気孔44を密封することで、一方向の逆止弁構造になる。本実施例において、前記弁板43は、前記弁体41または弁座42と一体成型され、シート体431は、直径が前記導気孔44の直径より大きく、前記導気孔44の一端のオリフィスを完全に遮断する円形に設置する。当然ながら、前記弁板43のシート体431は、四角形や、多角形などの他の形状にすることができ、前記弁板43のシート体431は、前記導気孔44を完全に遮断でき、前記弁板43が前記導気孔44と貼り合わされる時に通気路を密封させることを確保できればよい。一つの実施例として、前記弁板43は、前記弁体41または弁座42と分離した形で設置してもよく、例えば、両者はロックや、挿入などの連接方式によって前記弁板43の連結部432を前記弁座42と弁体41との間に緊密に固着させてもよい。
【0031】
本実施例において、前記弁板43は、ゴムや、シリカゲルや、熱可塑性ポリウレタン弾性プラスチックなどの柔軟性プラスチック材料で製造され、前記弁板43は、気流圧力の作用で、一定の弾性変形が発生できることで通気路の開閉を行う。
【0032】
図6図8に示すような第1の実施例において、前記弁板43は、前記弁座42に設けられ、前記導気孔44は、前記弁体41に設けられる。具体的に、前記弁座42の前記弁体41に隣接する片側には、前記弁体41の外輪郭に合わせて前記弁体41を取り付けるための弁体収容溝420及び底部に前記弁板43を収容するための弁板収容室422が設けられ、前記弁体41は、前記弁体収容溝420の内部に取り付けられ、前記弁板43は、前記弁体41の外表面に貼り合わせて前記導気孔44を遮断する。図7図8を参照すると、図において、矢印に示す方向は、気流の流動方向であり、気流が前記弁座42から前記弁体41へ流れる時に、前記弁板43は、気流圧力の作用で前記導気孔44の一端のオリフィスの外側に緊密に貼り合わされ、前記導気孔44が閉じられることで通気路が遮断される。気流が前記弁体41から前記弁座42へ流動する(吸い込む)時に、前記弁板43は、気流圧力の作用で弾性変形が発生して、シート体431が前記弁座42の底部内壁から離れ、且つ前記弁体41と分離して前記導気孔44から徐々に離れて、最後に通気路の導通を実現する。本実施における前記弁体41及び弁座42は、環状構造であり、前記弁座42は、前記弁体収容溝420を規定する環状側壁424及び前記弁板収容室422を規定する環状底壁426を含む。
【0033】
図9図11に示すような第2の実施例において、本実施例において、前記弁板43は、前記弁体41に設けられ、前記導気孔44は、前記弁座42に設けられ、前記弁座42の前記弁体41に隣接する片側には、前記弁体41の外輪郭に合わせて前記弁体41を取り付けるための弁体収容溝420が設けられ、前記弁体41は、前記弁体収容溝420の内部に取り付けられ、前記弁板43は、前記弁体41の弁板収容室412底部の前記弁座42に隣接する片側に位置して前記弁体収容溝420表面に貼り合わされて前記導気孔44の片側のオリフィスを完全に遮断する。図10図11を参照すると、図において、矢印に示す方向は、気流の流動方向であり、気流が前記弁体41から前記弁座42へ流れる(吹き込む)時に、前記弁板43は、気流圧力の作用で前記導気孔44の一端のオリフィスの外側に緊密に貼り合わされ、前記導気孔44が閉じられることで通気路が遮断される。気流が前記弁座42から前記弁体41へ流動する時に、前記弁板43は、気流圧力の作用で弾性変形が発生して、そのシート体431が前記弁座42と分離して前記導気孔44から徐々に離れて、最後に通気路の導通を実現する。
本実施例において、前記弁体41は、環状構造であり、その内部に前記弁板収容室412が形成される。前記弁座42は、円筒状構造であり、前記弁体収容溝420を規定する環状側壁424、前記導気孔44を規定する底壁426、及び前記環状側壁424に対向する環状側壁425を含む。前記環状側壁424と底部壁426との間に共同で規定される中空チャンバー(図示せず)が前記導気孔44と貫通し、環状側壁425には、切欠または貫通孔が規定されて通気孔46として気体渋滞を防止するようになる。前記弁体41と弁座42には、ワイヤー孔45が規定(define)される。
【0034】
図1図5を参照しており、前記ロッド10内には、煙液が霧化されて煙霧になるための霧化装置50が設けられる。本実施例において、前記霧化装置50は、前記ロッド10の吸引ロッド11に設けられ、霧化器51及び前記霧化器51を収容するための霧化カップ52を含む。
【0035】
前記霧化器51は、煙液を霧化して煙霧にするために用いられ、電熱線511及び繊維部材512を含み、前記電熱線511は、前記繊維部材512に巻き付かれ、且つ当該繊維部材512を介して前記霧化カップ52内に収容・固定される。本実施例において、前記繊維部材512は、ガラス繊維または他の耐高温繊維材質で製造され、煙液を吸収して前記電熱線511で加熱して霧化するためであり、その形状は、円筒状にする。
【0036】
前記霧化カップ52は、液貯蔵部材521、支持管522及び霧化シート523を含み、前記液貯蔵部材521と前記支持管522は、全体として略円筒形であり、且つ同軸で配置される。
【0037】
前記液貯蔵部材512は、通り抜け可能な筒体構造であり、海綿のように液体を吸収し且つ貯蔵することができ、煙液を吸収して貯蔵するために用いられており、前記霧化器51が後に煙液を霧化することを容易にし、本実施例において、前記液貯蔵部材521は、吸水性能及び蓄水性能を備えるガラス繊維や、吸水綿などの材質で作製される。前記液貯蔵部材521は、前記ロッド10内に取り付けられ、且つ前記ロッド10の内壁と緊密に結合固定される。
【0038】
前記支持管522は、通り抜け可能な筒体構造であり、ガラス繊維材質で製造され、前記支持管522は、前記液貯蔵部材521内に取り付けられて前記液貯蔵部材521を前記ロッド10内に固定し、通気路を導通するとともに前記液貯蔵部材521を支持するために用いられる。前記支持管522の上部の側壁には、径方向に沿って側壁を貫通するバヨネットが設けられ、前記バヨネットは、前記霧化器51の繊維部材512を締め付けて固定するために用いられる。前記繊維部材512の両端は、バヨネットから前記支持管522を延出して前記繊維部材512の内壁に当接されており、前記繊維部材512内の煙液を吸収して前記電熱線511のために加熱・霧化する。
【0039】
前記霧化シート523は、前記霧化器51及び霧化カップ52を支持して固定するために用いられ、前記吸引ノズルカバー21とそれぞれ前記霧化カップ52の両端に密封されて前記霧化カップ52のカップを形成する。前記霧化シート523は、プラスチック材質で製造でき、その形状と寸法は前記ロッド10の内壁に合わせられ、霧化シート523の外壁によって前記ロッド10の内に結合固定される。本実施例において、前記霧化シート523は、円筒状であり、その内部には、軸方向に沿って貫通する第1の通気孔5231及びいくつの前記電熱線511を貫通するための第1のワイヤー孔5232が設けられる。
【0040】
図1図5を参照すると、前記ロッド10の前記吸引ノズル20から離れる一端には、前記電池30に電気的に接続されて前記霧化装置50の通電または遮断を制御するための霧化制御手段60が設けられ、前記霧化制御手段60は、霧化制御回路及び前記霧化制御回路に電気的に接続される霧化制御スイッチ61を含み、前記霧化制御スイッチ61は、一つのスイッチ固定シート62を介して前記ロッド10の内に固定される。
【0041】
本実施例において、前記霧化制御スイッチ61は、センサースイッチであり、具体的に、前記センサースイッチは、コンデンサー式センサースイッチであり、喫煙者が前記電子タバコ100を利用して喫煙する時に、前記コンデンサー式センサースイッチは、吸入気流を検出した後にコンデンサーが変化して前記霧化制御回路を制御して供給電源を導通し、前記電子タバコ100を作動状態にさせる。一つの実施例として、前記センサースイッチは、気流センサースイッチにすることもでき、即ち喫煙者は、前記吸引ノズル20を介して吸い込む時に、前記電子タバコ100のチャンバー内に負圧が発生して前記気流センサースイッチがパルス信号を発生することで前記霧化制御回路を制御して供給電源を導通する。
【0042】
前記センサースイッチの製造は精密なので、一般に、専門の制御器が内蔵されており、従って、本実施例における前記霧化制御回路は、直接に前記センサースイッチ内の制御器に集積されることができ、一つの実施例として、前記霧化制御回路は、前記センサースイッチの外部に独立して設置されてそれぞれ前記センサースイッチ及び電池30と接続する霧化制御回路基盤に集積されることもできる。一つの実施例として、前記霧化制御スイッチ61は、伝統的なキースイッチにすることもできる。
【0043】
図1図5に示すように、前記ロッド10の前記吸引ノズル20から離れた他端には、一つの発光装置が設けられ、前記発光装置は、前記電子タバコ100の作動指示灯に用いられ、前記電池30に電気的に接続される発光手段及び前記発光手段の外部を覆う灯のキャップ70を含む。
【0044】
図1図2に示すように、図1図2は、本発明の第1の実施例を示し、当該実施例において、前記逆止弁40は、前記吸引ノズル20と霧化装置50との間に配置され、前記灯のキャップ70と前記ロッド10との連接箇所に前記導気孔44に連通する吸気孔80が設けられることで前記ロッド10の内に前記ロッド10を貫通する吸気通気路を形成する。図2を参照すると、図2の矢印に示す方向は、即ち本実施例における吸気通気路の気流方向である。
【0045】
具体的に、前記弁座42は、前記弁体41の外周に取り付けられて外壁によって前記ロッド10の内部に結合固定され、同時に、前記弁体41は、前記弁座42と霧化装置50との間に当接される。前記弁体41の中央には、軸方向に沿って延伸して前記支持管522の内部に挿し込む環状支持柱が形成され、前記導気孔44は、前記支持管522を介して前記霧化シート523の第1の通気孔5231に連通する。前記霧化シート523は、一つのブラケット13を介して前記電池30と当接し、前記ブラケット13の前記電池30に隣接する一端には、径方向に沿って前記ブラケット13の側壁に連通する第2の通気孔131が設けられて電子タバコ100の通気路を連通して気体渋滞を防止するようになる。前記ブラケット13は、円筒状構造であり、その側壁の底辺が電池30と当接することで、前記電池30を固定するとともに、位置決めする。前記弁体41と弁座42の側壁は、前記霧化カップ52の霧化シート523に対応する一端を固定し、同時に前記液貯蔵部材521の内の煙液を密封することで煙液を遮断するとともに、ロッド10の側壁から煙液の漏れることを防止するようになる。
【0046】
喫煙者は、本実施例における前記電子タバコ100を利用して喫煙する時に、前記吸引ノズル20の吸気孔22に位置を合わせて吸い込み、霧化制御手段60は、吸気を検出する後に前記霧化装置50の導通を制御して霧化動作を開始して煙霧を発生し、外界の気体が前記灯のキャップ70とロッド10との連接箇所に設置される吸気孔80を介して前記ロッド10の内に入って、気体が前記電池ロッド12の側壁に沿って前記ブラケット13の側壁の第2の通気孔131を介して前記霧化装置50の内部に入って、前記霧化装置50の支持管522を流れる時に、気流が前記霧化器51によって霧化して形成される煙霧が前記吸引ノズル20の方向へ流れ、気体が前記導気孔44を流れる時に、前記弁板43は、気流圧力の作用で弾性変形が発生して前記導気孔44から分離し、前記導気孔44が導通され、煙霧は、気流に伴って前記導気孔44を介して前記吸気孔22から流出し、最後に人の体内に取り込まれる。吹き込む時に、気流が反方向へ流れ、前記弁板43は、吹き込む気流圧力の作用で前記導気孔44に対応するオリフィスの端面と緊密に貼り合わされ、前記導気孔44が密封され、吹き込む気流が遮断されて前記霧化装置50の内部に入ることができず、前記霧化装置50内の煙霧及び煙液は、気流の作用がない場合には、前記電池30及び霧化制御スイッチ61へ流れることができず、前記電池30及び霧化制御スイッチ61が煙霧と煙液によって破壊されることを防止して前記電子タバコ100の使用寿命を確保する。
【0047】
図3図4を参照すると、図3図4は、本発明の第2の実施例を示し、当該実施例において、図9図11に示すような前記逆止弁40を採用し、前記逆止弁40は、、前記吸電池30と霧化装置50との間に配置され、同様に、前記灯のキャップ70と前記ロッド10との連接箇所に前記導気孔44に連通する吸気孔80が設けられ、ことで前記ロッド10の内部に前記ロッド10を貫通する吸気通気路を形成する。図4を参照すると、図4の矢印に示す方向は、即ち本実施例における吸気通気路の気流方向である。
【0048】
具体的に、前記弁座42は、前記弁体41の外周に取り付けられて外壁424によって前記ロッド10の内に結合固定され、前記弁体41は、前記弁座42によって前記弁座42と霧化装置50との間に緊密に当接され、前記弁座42及び弁体41に対応する前記電熱線511の両端を挿入するための第2のワイヤ孔45が設けられ、且つ前記弁座42の前記電池30に隣接する片側には、径方向に沿って前記導気孔44に連通する第3の通気孔131が設けられて気体渋滞を防止するようになる。この時に、弁座42の環状側壁425は、第1の実施例におけるブラケット13を置換して電池30に当接され、それによって前記電池30を固定するとともに、位置決めする。弁体41と弁座42は、前記霧化装置50と電池30との間に当接され、更に煙液を遮断するとともに、ロッド10から煙液が漏れることを防止するようになる。ワイヤー孔45は、電熱線の両端が電池30に電気的に接続されることを固定しており、電線の回転で磨耗または電気接続を遮断することを防止するようになる。
【0049】
喫煙者は、本実施例における前記電子タバコ100を利用して喫煙する時に、前記吸引ノズル20の吸気孔22の位置に合わせて吸い込み、霧化制御手段60は、吸気を検出する後に前記霧化装置50の導通を制御して霧化動作を開始して煙霧を発生し、外界の気体が前記灯のキャップ70とロッド10との連接箇所に設置される吸気孔80を介して前記ロッド10の内部に入って、気体が前記電池ロッド12の側壁に沿って前記弁座42の側壁の第3の通気孔46を介して前記導気孔44の内部に入って、前記弁板43は、気流圧力の作用で弾性変形が発生して前記導気孔44から分離し、前記導気孔44が導通された後に、気流が前記霧化シート523の軸方向に貫通する第1の通気孔5231を介して前記支持管522の内に入って、前記霧化器51で流れる時に、気流は前記霧化器51によって霧化して形成する煙霧を動かして前記吸気孔22から流出し、最後に人の体内に取り込まれる。吹き込む時に、気流が反方向へ流れ、前記逆止弁40に流れる時に、前記弁板43は、気流圧力の作用で前記導気孔44に対応するオリフィスの端面と緊密に貼り合わされて前記導気孔44を密封することで吹き込む気流の通気路を密封し、この時に、吹き込む気流は前記逆止弁40で遮断されるから、前記霧化装置50の内部の煙霧及び煙液が前記逆止弁40の前記霧化装置50に隣接する片側に遮断されることで煙霧と煙液が電池ロッド12の内に入って電池30及び霧化制御スイッチ61の使用寿命に影響を与えることを防止する。
【0050】
図5に示すように、図5は、本発明の第3の実施例を示し、当該実施例において、前記逆止弁40は、上記の第2の実施例で設置されている位置と同じであり、同様に、前記吸電池30と霧化装置50との間に配置され、差異点として、前記吸気孔80は、前記ロッド10の前記電池30に隣接する一端に対応する側壁に設けられ、即ち、吹き込む気流が前記電池ロッド12を流れず、直接に前記吸引ロッド11の内部に入って、前記吸気孔80が前記ロッド10の側壁に設けられる時に、前記弁座42の側壁の第3の通気孔46は、前記弁座42の前記吸気孔80に対応する一端の側壁だけに設けられることができる。当然ながら、本実施例における前記吸気孔80は、前記ロッド10の側壁の任意の適切な箇所に設けられることもでき、また、同時に前記ロッド10と灯のキャップ70との連接箇所に設けられることもでき、吸い込む気流が前記霧化装置50の内部に入って霧化して形成される煙霧を動かして前記吸引ノズル20から流出することができ、人の体内に取り込まれることを保証しさえすればよい。
【0051】
喫煙者は、本実施例における前記電子タバコ100を利用して喫煙する時に、前記吸引ノズル20の吸気孔22の位置に合わせて吸い込み、外界の気体が前記ロッド10の側壁に設置される吸気孔80及び前記弁座42の側壁に設置される第3の通気孔46を介して前記導気孔44の内部に入って、前記弁板43は、気流圧力の作用で弾性変形が発生して前記導気孔44から分離し、前記導気孔44が導通され、前記気流が前記導気孔44及び前記霧化シート523の第1の通気孔5231を介して前記支持管522の内部に入って、且つ前記霧化器51を流れる時に前記霧化器51によって霧化して形成される煙霧を動かして前記吸気孔22から流出させることで霧化・形成される煙霧が人の体内に取り込まれる。第2の実施例の原理と同じように、吹き込む時に、前記弁板43が吹き込む気流の圧力の作用で前記導気孔44を密封させることで、煙霧及び煙液が吹き込む気流に伴って前記電池ロッド12の内部に入って、前記電池30及び霧化制御スイッチ61の使用寿命を有効に確保する。
【0052】
当然ながら、本発明の実施例における電子タバコ100は、図1及び図5に示すような三つの実施例のみならず、各々の実施例における各々の技術特徴が相互に組み合わせて新しい実施例になることができる。
【0053】
図12に示すように、前記電子タバコ100は、常に前記電子タバコケース200の内に収容され、前記電子タバコケース200は、前記電子タバコ100を収容するための底部ケース91及び前記底部ケース91に蓋着されるケース蓋92を含む。前記底部ケース91は、四角形のハウジングとする構造であり、当然ながら、その形状は四角形に限らず、円形、楕円形、多角形などの形状であってもよく、前記ケース蓋92を設置する時に、前記底部ケース91と係合することを確保できればよい。
【0054】
上述は本発明の具体的な実施形態であり、指摘しなければいけないのは、この技術分野の当業者において、本発明の原理を離れていない前提において、いくつかの改善・修正を行うことができ、これらの改善・修正は本発明の保護範囲内に属するべきである。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
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図10
図11
図12