特許第6080175号(P6080175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6080175ボール運動の動作識別方法、装置及び動作支援装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6080175
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】ボール運動の動作識別方法、装置及び動作支援装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20170206BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20170206BHJP
【FI】
   A63B69/36 541P
   A63B69/00 Z
【請求項の数】32
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2014-506743(P2014-506743)
(86)(22)【出願日】2012年4月26日
(65)【公表番号】特表2014-514946(P2014-514946A)
(43)【公表日】2014年6月26日
(86)【国際出願番号】CN2012074734
(87)【国際公開番号】WO2012146182
(87)【国際公開日】20121101
【審査請求日】2015年4月8日
(31)【優先権主張番号】201110111602.0
(32)【優先日】2011年4月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514016360
【氏名又は名称】ゼップ ラブズ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ツェン
【審査官】 砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−272216(JP,A)
【文献】 特開2000−213967(JP,A)
【文献】 特開2006−109988(JP,A)
【文献】 特開2009−240677(JP,A)
【文献】 特表2008−506421(JP,A)
【文献】 特開2010−68947(JP,A)
【文献】 特表2004−535266(JP,A)
【文献】 特開2009−50721(JP,A)
【文献】 特開平4−129579(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/065886(WO,A1)
【文献】 特開2012−130414(JP,A)
【文献】 特開2012−254205(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00−53/14
A63B 69/00−69/40
G06Q 50/00−50/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
A、一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するステップと、
B、獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出するステップと、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含
C、抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別するステップと
を含み、
前記サンプリング時刻毎の運動パラメーターは、センサ装置がサンプリングしたサンプリング時刻毎の運動データから得たものであり、
前記センサ装置は、三軸加速度センサーと、三軸ジャイロと、三軸磁界センサーとを含み、
前記運動パラメーターは、加速度と、速度と、姿と、位置と含むことを特徴とするボール運動の動作識別方法。
【請求項2】
前記ステップAは、
A1、前記サンプリング時刻毎の前記運動パラメーターを獲得するステップと、
A2、前記サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つのフラグメントの運動の状態の開始時刻t及び完了時刻tを確定するステップと、
A3、前記開始時刻tから前記完了時刻tまでの前記運動パラメーターを確定するステップとを含むことを
ことを特徴とする請求項1に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項3】
A、一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するステップと、
B、獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出するステップと、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含み、
C、抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別するステップと
を含み、
前記ステップAは、
A1、前記サンプリング時刻毎の前記運動パラメーターを獲得するステップと、
A2、前記サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つのフラグメントの運動の状態の開始時刻t及び完了時刻tを確定するステップと、
A3、前記開始時刻tから前記完了時刻tまでの前記運動パラメーターを確定するステップとを含むことを
ことを特徴とするボール運動の動作識別方法。
【請求項4】
前記ステップA2は、具体的に、
サンプリング時刻の順に、前記サンプリング時刻毎の加速度が、予め設定された運動時刻確定条件満足するか否かの判断を行い、サンプリング時刻tの加速度が前記運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t-1の加速度が前記運動時刻確定条件を満足しない場合、tは運動開始時刻であると確定し、サンプリング時刻tの加速度が前記運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t+1が前記運動時刻確定条件を満足しない場合、tは運動完了時刻であると確定し、
前記運動時刻確定条件は、
サンプリング時刻tからその前のT個のサンプリング時刻までの加速度のスカラー量を取った後の平均平方誤差aが予め設定された加速度平均平方誤差の閾値以上で、サンプリング時刻tの加速度のスカラー量を取ったaが予め設定された運動加速度の閾値以上であると、前記サンプリング時刻tは、運動時刻であると確定し、Tは、予め設定された正整数である
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項5】
前記完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻が、第一の予め設定された特徴点と第二の予め設定された特徴点との間にある場合、前記完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻を考慮しなく、前記開始時刻tと前記次の一つのフラグメントの動作の完了時刻との間の運動パラメーターを一つのフラグメントの動作として確定する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項6】
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の識別条件は、前記一つのフラグメントの動作の速度ベクトルの互いに直交する3成分のうち、第一指定成分の大きさの、他の二つの成分のそれぞれの大きさに対する比率が、何れも予め設定されたパワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率を超えることであり、
前記動作の最高点に対応する特徴点の識別条件は、前記速度ベクトルの互いに直交する3成分のうち、第二指定成分の大きさが、予め設定された動作の最高点速度の閾値より小さいことであり、
前記インパクト時刻に対応する特徴点の識別条件は、サンプリング時刻tに対応する
値が予め設定されたインパクト時刻に対応する特徴点の閾値より小さい場合、前記インパクト時刻に対応する特徴点と識別し、α及びβは、予め設定されたパラメーター値で、Xは、前記サンプリング時刻に対応する位置で、Xinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する位置で、Tは、サンプリング時刻tに対応する姿で、initは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する姿であることであり、又は、何れのサンプリング時刻の加速度変化率が予め設定された前記インパクト時刻の加速度変化率の閾値を越える場合、前記インパクト時刻の特徴点と識別する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項7】
A、一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するステップと、
B、獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出するステップと、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含み、
C、抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別するステップと
を含み、
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の識別条件は、前記一つのフラグメントの動作の速度ベクトルの互いに直交する3成分のうち、第一指定成分の大きさの、他の二つの成分のそれぞれの大きさに対する比率が、何れも予め設定されたパワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率を超えることであり、
前記動作の最高点に対応する特徴点の識別条件は、前記速度ベクトルの互いに直交する3成分のうち、第二指定成分の大きさが、予め設定された動作の最高点速度の閾値より小さいことであり、
前記インパクト時刻に対応する特徴点の識別条件は、サンプリング時刻tに対応する
値が予め設定されたインパクト時刻に対応する特徴点の閾値より小さい場合、前記インパクト時刻に対応する特徴点と識別し、α及びβは、予め設定されたパラメーター値で、Xは、前記サンプリング時刻に対応する位置で、Xinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する位置で、Tは、サンプリング時刻tに対応する姿で、Tinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する姿であることであり、又は、何れのサンプリング時刻の加速度変化率が予め設定された前記インパクト時刻の加速度変化率の閾値を越える場合、前記インパクト時刻の特徴点と識別する
ことを特徴とするボール運動の動作識別方法。
【請求項8】
前記予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、
前記第一指定成分は水平方向での成分で、前記第二指定成分は垂直方向での成分であり、
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率は、4以上の値で、前記動作の最高点速度閾値は、0.1m/s以下の値であり、前記α及び前記βが何れも0.5である場合、前記インパクト時刻に対応する特徴点の閾値は0.1以下の値で、前記加速度変化率は10m/s以上の値である
ことを特徴とする請求項6又は7に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項9】
前記予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、前記特徴点識別条件は、さらに、
特徴点1の識別条件:速度は0である;
特徴点3の識別条件:前記一つのフラグメントの動作の速度ベクトルの互いに直交する三つの成分のうちの垂直方向の成分について、前記第一方向を正とした場合において、前記速度ベクトルの前記垂直方向の成分の大きさの他の二つの成分のそれぞれの大きさに対する比率が、何れも予め設定された第三特徴点比率を超える;
特徴点5の識別条件:垂直方向の次元での第二方向の速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が、何れも予め設定された第五特徴点比率を超え、第一方向と第二方向とは互いに反対の方向で、前記第五特徴点比率は前記第三特徴点比率より大きい;
特徴点7の識別条件:速度は0である
における少なくとも一つの条件を含む
ことを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項10】
前記第三特徴点比率は、4以上の値で、前記第五特徴点比率は、8以上の値である
ことを特徴とする請求項に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項11】
前記特徴点要求は、
前記抽出した特徴点が、予め設定された順序及び数量の要求を満足する、又は、
前記抽出した特徴点が予め設定された順序に適合し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて前記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足することであり、
前記予め設定された順序は、前記特徴点1、前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、前記特徴点3及び前記動作の最高点に対応する特徴点、前記特徴点5、前記インパクト時刻に対応する特徴点及び前記特徴点7であり、前記数量の要求Nは4≦N≦7を満足する
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項12】
前記予め設定されたボール運動類型の特徴点要求は、
抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求を満足する、又は、
抽出した特徴点が予め設定された順序に適合し、抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて前記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足することである
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項13】
A、一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するステップと、
B、獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出するステップと、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含み、
C、抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別するステップと
を含み、
前記予め設定されたボール運動類型の特徴点要求は、
抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求を満足する、又は、
抽出した特徴点が予め設定された順序に適合し、抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて前記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足することである
ことを特徴とするボール運動の動作識別方法。
【請求項14】
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点及びインパクト時刻に対応する特徴点のそれぞれに対応して予め設定されたウェートは、前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、前記動作の最高点に対応する特徴点及び前記インパクト時刻に対応する特徴点を抽出する時に前記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足するようにする
ことを特徴とする請求項12又は13に記載のボール運動の動作識別方法。
【請求項15】
一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するパラメーター獲得手段と、
前記パラメーター獲得手段が獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含み、
前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別する動作識別手段と
を含み、
動作識別装置は、運動パラメーター確定装置に接続され、
前記パラメーター獲得手段は、前記運動パラメーター確定装置からサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得し、
前記運動パラメーター確定装置は、センサ装置がサンプリングしたサンプリング時刻毎の運動データに基づいて、加速度、速度、姿及び位置を含む前記サンプリング時刻毎の前記運動パラメーターを獲得し、
前記センサ装置は、三軸加速度センサーと、三軸ジャイロと、三軸磁界センサーとを含むことを特徴とするボール運動の動作識別装置。
【請求項16】
前記パラメーター獲得手段は、具体的に、
前記サンプリング時刻毎の前記運動パラメーターを獲得するパラメーター受信副手段と、
前記サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つのフラグメントの運動の状態の開始時刻t及び完了時刻tを確定する静止検出副手段と、
前記開始時刻tから前記完了時刻tまでの前記運動パラメーターを確定するパラメーター捕捉副手段と
を含むことを特徴とする請求項15に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項17】
一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するパラメーター獲得手段と、
前記パラメーター獲得手段が獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含み、
前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別する動作識別手段と
を含み、
前記パラメーター獲得手段は、具体的に、
前記サンプリング時刻毎の前記運動パラメーターを獲得するパラメーター受信副手段と、
前記サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つのフラグメントの運動の状態の開始時刻t及び完了時刻tを確定する静止検出副手段と、
前記開始時刻tから前記完了時刻tまでの前記運動パラメーターを確定するパラメーター捕捉副手段と
を含むことを特徴とするボール運動の動作識別装置。
【請求項18】
前記静止検出副手段は、サンプリング時刻の順に、前記サンプリング時刻毎の加速度が、予め設定された運動時刻確定条件を満足するか否かの判断を行い、サンプリング時刻tの加速度が前記運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t-1の加速度が前記運動時刻確定条件を満足しない場合、tは運動開始時刻であると確定し、サンプリング時刻tの加速度が前記運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t+1の加速度が前記運動時刻確定条件を満足しないと、tは運動完了時刻であると確定し、
前記運動時刻確定条件は、
サンプリング時刻tから前のT個のサンプリング時刻までの加速度のスカラー量を取った後の平均平方誤差aが予め設定された加速度平均平方誤差の閾値以上で、サンプリング時刻tの加速度のスカラー量を取ったaが予め設定された運動加速度の閾値以上である場合、前記サンプリング時刻tは運動時刻で、Tは、予め設定された正整数であると確定する
ことを特徴とする請求項16又は17に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項19】
前記動作識別手段は、前記完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻が第一の予め設定された特徴点と第二の予め設定された特徴点との間にあることを確定すると、前記完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻を考慮しなく、前記開始時刻tと前記次の一つのフラグメントの動作の完了時刻との間の運動パラメーターを一つのフラグメントの動作として確定する
ことを特徴とする請求項16又は17に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項20】
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点識別条件は、前記一つのフラグメントの動作の速度ベクトルの互いに直交する三つの成分のうち、第一指定成分の大きさの、他の二つのそれぞれの大きさに対する比率が、何れも予め設定されたパワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率を超えることで、
前記動作の最高点に対応する特徴点識別条件は、前記速度ベクトルの互いに直交する三つの成分のうち、第二指定成分の大きさが予め設定された動作の最高点速度閾値より小さいことで、
前記インパクト時刻に対応する特徴点識別条件は、サンプリング時刻tに対応する
値が予め設定されたインパクト時刻に対応する特徴点の閾値より小さい場合、インパクト時刻に対応する特徴点と識別し、ここで、α及びβは、予め設定されたパラメーター値で、Xは、サンプリング時刻tに対応する位置で、Xinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する位置で、Tは、前記サンプリング時刻tに対応する姿で、Tinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する姿であることであり、又は、あるサンプリング時刻の加速度変化率が予め設定されたインパクト時刻の加速度変化率の閾値を越える場合、前記インパクト時刻の特徴点と識別することである
ことを特徴とする請求項15から19のいずれか一項に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項21】
一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するパラメーター獲得手段と、
前記パラメーター獲得手段が獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含み、
前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別する動作識別手段と
を含み、
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点識別条件は、前記一つのフラグメントの動作の速度ベクトルの互いに直交する三つの成分のうち、第一指定成分の大きさの、他の二つのそれぞれの大きさに対する比率が、何れも予め設定されたパワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率を超えることで、
前記動作の最高点に対応する特徴点識別条件は、前記速度ベクトルの互いに直交する三つの成分のうち、第二指定成分の大きさが予め設定された動作の最高点速度閾値より小さいことで、
前記インパクト時刻に対応する特徴点識別条件は、サンプリング時刻tに対応する
値が予め設定されたインパクト時刻に対応する特徴点の閾値より小さい場合、インパクト時刻に対応する特徴点と識別し、ここで、α及びβは、予め設定されたパラメーター値で、Xは、サンプリング時刻tに対応する位置で、Xinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する位置で、Tは、前記サンプリング時刻tに対応する姿で、Tinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する姿であることであり、又は、あるサンプリング時刻の加速度変化率が予め設定されたインパクト時刻の加速度変化率の閾値を越える場合、前記インパクト時刻の特徴点と識別することである
ことを特徴とするボール運動の動作識別装置。
【請求項22】
前記予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、
前記第一指定成分は水平方向での次元で、前記第二指定成分は垂直方向での成分であり;
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率は、4以上の値で、前記動作の最高点速度の閾値は、0.1m/s以下の値で、前記α及びβが夫々0.5である場合、前記インパクト時刻の特徴点の閾値は、0.1以下の値であり、前記加速度変化率は、10m/s以上の値である
ことを特徴とする請求項20又は21に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項23】
前記予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、前記特徴点識別条件は、
特徴点1の識別条件:速度は0である、
特徴点3の識別条件:前記一つのフラグメントの動作の速度ベクトルの互いに直交する三つの成分のうちの垂直方向の成分について、前記垂直方向の第一方向を正とした場合において、前記速度ベクトルの前記垂直方向の成分の大きさの、他の二つの成分のそれぞれの大きさに対する比率が、何れも予め設定された第三特徴点比率を超える、
特徴点5の識別条件:前記垂直方向の第二方向を正とした場合において、前記速度ベクトルの前記垂直方向の成分の大きさの、前記他の二つの成分のそれぞれの大きさに対する比率は、何れも予め設定された第五特徴点比率を超え、前記第一方向と前記第二方向は互いに反対の方向で、前記第五特徴点比率は、前記第三特徴点比率より大きい、
特徴点7の識別条件:速度は0である
における少なくとも一つを含む
ことを特徴とする請求項20から22のいずれか一項に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項24】
前記第三特徴点比率は、4以上の値で、前記第五特徴点比率は、8以上の値である
ことを特徴とする請求項23に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項25】
前記動作識別手段は、前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求を満たすと判断し、又は、前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順に適合し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて前記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数要求を満足すると判断した場合、前記一つのフラグメントの動作をゴルフスイング動作として識別し、
前記予め設定された順は、前記特徴点1、前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、前記特徴点3、前記動作の最高点に対応する特徴点、前記特徴点5、前記インパクト時刻に対応する特徴点、前記特徴点7であり、前記数量の要求Nは、4≦N≦7である
ことを特徴とする請求項23又は24に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項26】
前記動作識別手段は、前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求を満足すると判断し、又は、前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順序の要求を満足し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて前記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数要求を満足すると判断した場合、一つのフラグメントの動作は予め設定されたボール運動類型であると識別する
ことを特徴とする請求項15から25のいずれか一項に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項27】
一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するパラメーター獲得手段と、
前記パラメーター獲得手段が獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含み、
前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別する動作識別手段と
を含み、
前記動作識別手段は、前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求を満足すると判断し、又は、前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順序の要求を満足し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて前記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数要求を満足すると判断した場合、一つのフラグメントの動作は予め設定されたボール運動類型であると識別する
ことを特徴とするボール運動の動作識別装置。
【請求項28】
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、前記動作の最高点に対応する特徴点、前記インパクト時刻に対応する特徴点のそれぞれに対応して予め設定されたウェートは、前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、前記動作の最高点に対応する特徴点、前記インパクト時刻に対応する特徴点を抽出する時に前記一つのフラグメントの動作に付与した点数が、予め設定された点数要求を満足するようにする
ことを特徴とする請求項26又は27に記載のボール運動の動作識別装置。
【請求項29】
センサ装置と、運動パラメーター確定装置と、請求項15から28のいずれか一項に記載のボール運動の動作識別装置とを含み、
前記センサ装置は、被識別物体のサンプリング時刻毎の少なくとも被識別物体の加速度を含む運動データをサンプリングし、
前記運動パラメーター確定装置は、前記センサ装置がサンプリングした運動データに基づいて、前記被識別物体のサンプリング時刻毎の運動パラメーターを確定し、前記動作識別装置へ送信する
ことを特徴とする動作支援装置。
【請求項30】
前記センサ装置は、
前記被識別物体の加速度をサンプリングする三軸加速度センサーと、
前記被識別物体の角速度をサンプリングする三軸ジャイロと、
前記被識別物体の三次元地磁気座標系に対する夾角をサンプリングする三軸磁界センサーとを含む
ことを特徴とする請求項29に記載の動作支援装置。
【請求項31】
前記動作支援装置は、さらに、前記センサ装置から運動データを読み出し、予め設定された伝送プロトコルに従って前記運動パラメーター確定装置へ送信するプロセッサを含む
ことを特徴とする請求項29又は30に記載の動作支援装置。
【請求項32】
前記動作支援装置は、さらに、前記動作識別装置が識別した予め設定された運動類型の運動パラメーターを前記動作支援装置の外部装置へ送信するデータ伝送インタフェースを含む
ことを特徴とする請求項29から31のいずれか一項に記載の動作支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2012年4月29日に出願した先行する中国特許出願No.201110111602.0号(発明名称は「ボール運動の動作識別方法、装置及び動作支援装置」)による優先権の利益に基礎をおき、その利益を求める。
【0002】
本発明は、運動識別技術に関し、特に、ボール運動の動作識別方法、装置及び動作支援装置に関する。
【背景技術】
【0003】
空間加速運動の軌跡及び姿の識別とは、物体の運動で時刻毎の位置及び転向角を検出するとともに、物体のリアルタイムの速度を得ることである。空間加速運動軌跡及び姿識別技術を人体動作と結合して、人体の各部位の運動を検出するのは、スポーツ、ゲーム、映画、医療でのシミュレーション又は動作スキルトレーニング等の分野で広く適用されている。
【0004】
運動する物体の加速度、速度及び位置情報等の運動パラメーターを得た後、一般的には、一つのフラグメントの完全な動作を抽出し、このフラグメントの完全な動作の運動パラメーターに基づいて軌跡表示又は専門家評価等を行う。ゴルフスイングを例とすると、ゴルフは、動作及び技術コントロール能力についての要求が高いアウトドアスポーツで、プロプレーヤー又はアマチュアプレーヤーにとってもゴルフスイング動作の後に、完全な動作の運動パラメーターを得て、動作の品質を確認し、さらに該動作についての評価を得ることを希望している。
【0005】
運動する物体を検出して得た運動パラメーターには、運動動作の運動パラメーターだけてなく、他の非運動の動作も含む可能性があり、運動動作の表示、分析又は評価を容易にするためには、一般的には、一つのフラグメントの運動動作を識別しなければならない。ゴルフスイングを例として、ゴルフスイング動作に対応する運動する物体は、ゴルフクラブ又はプレーヤーのグローブ等であってもよく、運動する物体の運動を検出して運動パラメーターを獲得する過程で、プレーヤーはゴルフスイング動作だけでなく、水飲み、休憩又は電話通話等の動作も行う可能性もあるため、運動パラメーターに基づいてゴルフスイング動作を識別する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、運動パラメーターに基づいて運動動作を識別するに用いるボール運動の動作識別方法、装置及び動作支援装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
具体的な技術案は、以下のようである。
A、一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するステップと、
B、獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出するステップと、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含む、
C、抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別するステップと
を含むことを特徴とするボール運動の動作識別方法。
【0008】
一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するパラメーター獲得手段と、
前記パラメーター獲得手段が獲得した前記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、
前記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含む、
前記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、前記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別する動作識別手段と
を含むことを特徴とするボール運動の動作識別装置。
【0009】
センサ装置と、運動パラメーター確定装置と、前記動作識別装置とを含み、
前記センサ装置は、被識別物体のサンプリング時刻毎の少なくとも被識別物体の加速度を含む運動データをサンプリングし、
前記運動パラメーター確定装置は、前記センサ装置がサンプリングした運動データに基づいて、前記被識別物体のサンプリング時刻毎の運動パラメーターを確定し、前記動作識別装置へ送信する
ことを特徴とするボール運動の動作支援装置。
【0010】
以上の技術方案から分かるように、本発明は、一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得してから、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出し、この特徴点識別条件は少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含み、抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かに基づいて、該フラグメントの動作がボール運動類型に属するか否かを識別する。本発明によって、ボール運動類型でない動作及びボール運動類型の動作の区分及び識別を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1a】本発明の実施例による識別システムの構成の模式図である。
図1b】本発明の実施例による動作支援装置の模式図である。
図2】本発明の実施例による三軸磁界センサーが出力した転向角の模式図である。
図3】本発明の実施例によるプロセッサが発送したデータパケットのフォーマットの模式図である。
図4】本発明の実施例による運動パラメーターの確定方法のフロチャートである。
図5】本発明の実施例による動作識別方法のフロチャートである。
図6a】本発明の実施例によるゴルフスイング及びサッカボール動作の軌跡の模式図である。
図6b】本発明の実施例によるバドミントン動作の軌跡の模式図である。
図7】本発明の実施例による動作識別装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の目的、技術方案及び利点をより明確にするために、以下は、本発明を、図面と具体的な実施例によって詳細に説明する。本発明の一実施例において、図1aに示す識別システムは、主に、メムス(MEMS)センサ装置100と、プロセッサ110と、データ伝送インタフェース120と、運動パラメーター確定装置130とを含み、さらに、動作識別装置140と、パラメーター表示装置150と、専門家評価装置160とを含んでもよい。MEMSセンサ装置100、プロセッサ110及びデータ伝送インタフェース120は、一つの端末装置にパッケージングして、被識別物体に設置してもよい。
【0013】
例えば、ゴルフスイングで、ずっと手でゴルフクラブをがっちりと握っているので、手とゴルフクラブとの相対位置関係は変わりなく、手の位置及び姿は夫々にゴルフクラブの先端の位置及び姿に対応する。そのため、MEMSセンサ装置100と、プロセッサ110と、データ伝送インタフェース12とを、携帯運動検出装置としてパッケージングして、被識別物体に、例えばゴルフプレーヤーのグローブ、ゴルフクラブ等に設置し、一般的には手首以上の部位に設置しないので、運動検出装置が、高い精度でゴルフスイングの姿を検出でき、該携帯運動検出装置の重量はただ何十グラムで、被識別物体の動作に殆ど影響を与えない。
【0014】
MEMSセンサ装置100は、被識別物体の運動データをサンプリングすることに使用し、該運動データは少なくともサンプリング時刻毎の加速度を含む。プロセッサ110は、所定の頻度でMEMSセンサ装置100がサンプリングした運動データを読み出し、所定の伝送プロトコルに従って運動パラメーター確定装置130へ送信する。
【0015】
また、プロセッサ110は、データ伝送インタフェース120から発送して来た配置コマンドを受信して、該配置コマンドを解析し、解析して得た配置情報に基づいて、MEMSセンサ装置100に対して、例えば、サンプリング精度の配置、サンプリング頻度及びレンジ(range)等の配置を行い、受信した運動データを修正してもよい。好ましくは、プロセッサ110として消費電力の低いプロセッサを使用して、駆動時間を効果的に延ばせることである。
【0016】
MEMSセンサ装置100は、直列バス又はADインタフェースを介してプロセッサ110と通信してもよい。データ伝送インタフェース120は、有線及び無線の二つの通信伝送形態をサポートする。有線インタフェースとしては、USB、シリアルポート、パラレルポート、火線等の多種類のプロトコルを利用してもよく、無線インタフェースとしては、ブルーツース(Bluetooth(登録商標))、赤外線等のプロトコルを利用してもよい。
【0017】
図1aでは、USBインタフェース121及び/又はブルーツースモジュール122を含むものを例示している。USBインタフェース121によって、MEMSセンサ装置100と、プロセッサ110と、データ伝送インタフェース120とを一つの端末装置としてパッケージングした場合の充電及び他の装置との両方向の通信を実現できる。ブルーツースモジュール122によって、上記端末装置とブルーツースメイン装置との間の両方向通信を実現できる。
【0018】
上記運動パラメーター確定装置130と、動作識別装置140と、パラメーター表示装置150と、専門家評価装置160とは、USBインタフェースを介して、上記端末装置におけるプロセッサ110に接続され(図1aには示さない)てもよく、ブルーツースのメイン装置として、ブルーツースモジュール122を通じて、上記端末装置におけるプロセッサ110に接続してもよい。
【0019】
運動パラメーター確定装置130は、受信した運動データを利用して、加速度情報と、速度情報と、位置情報と、姿情報との運動パラメーターを確定する。動作識別装置140は、動作パラメーター確定装置130が確定した運動パラメーターを利用して、運動の動作類型を識別し、ある運動類型の一つのフラグメントの動作に対応する運動パラメーターを抽出する。
【0020】
パラメーター表示装置150は、運動パラメーター確定装置130が確定した運動パラメーターをある形態で表示し(図面には、この場合の接続関係を示していない)、又は動作識別装置140が抽出した運動パラメーターをある形態で表示する。例えば、3D軌跡の形態で被識別物体の位置情報を表示し、テーブル又は曲線の形態で被識別物体の速度情報等を表示する。該パラメーター表示装置150は、例えばコンピュータ、携帯電話、PDA等の表示機能を有する端末でもよい。
【0021】
専門家評価装置160は、運動パラメーター確定装置130が確定した運動パラメーター(図1aには、この場合の接続関係を示していない)、又はパラメーター表示装置150の表示結果に基づいて、被識別物体の動作について評価を付与し、該評価は実際の専門家が付与したものでもよく、装置が予めに取った運動パラメーターのデータベースに基づいて自動的に付与した評価でもよい。
【0022】
上記のMEMSセンサ装置100と、運動パラメーター確定装置130と、動作識別装置140は、一つの動作支援装置としてパッケージングしてもよく、図1bに示すように、運動パラメーター確定装置130は、MEMSセンサ装置100がサンプリングした運動データを直接に獲得し、被識別物体のサンプリング時刻毎の運動パラメーターを確定し、動作識別装置140へ伝送して、動作識別装置140によって動作を識別してもよい。
【0023】
該動作支援装置において、プロセッサ110が所定の頻度でMEMSセンサー100から運動データを読み出し、予め設定した伝送プロトコルに従って運動パラメーター確定装置130へ送信してもよい。
【0024】
さらに、データ伝送インタフェース120を対外インタフェースとして設置して、動作識別装置140を接続し、該データ伝送インタフェース120も同様にUSBインタフェース121又はブルーツースインタフェース122であってもよい。データ伝送インタフェース120は、動作識別装置140が識別した予め設定された運動類型の運動パラメーターを他の装置、例えば、パラメーター表示装置又は専門家評価装置へ送信してもよい。又は、該データ伝送インタフェース120も、図1aに示すような形態でプロセッサと運動パラメーター確定装置130との間に設置してもよい。
【0025】
上記運動パラメーター確定装置130は、多種類の形態で被識別物体の運動パラメーターを確定してもよい。既存の運動パラメーター確定形態は、以下の二つの形態を含んでいるが、それらに限定されていない。
【0026】
第一、赤外線アレイ及び三軸加速度センサーにより構成されたMEMSセンサ装置を利用する。米国(特許公開番号US2008/0119269A1、発明名称「GAME SYSTEM AND STORAGE MEDIUM STORING GAME PROGRAM」)特許文献を参照すると、三軸加速度センサーを利用してサンプリング時刻毎の被識別物体の加速度を獲得し、被識別物体の両端に赤外線発生器を設置し、それから発生した信号の強さ及び相対距離に基づいて、信号受信端の平面に平行する二次元平面の位置を算出する。
【0027】
第二、米国(特許公開番号US2008/0049102A1、発明名称「MOTION DETECTION SYSTEM AND METHOD」)特許文献を参照すると、加速度センサー及びジャイロにより構成したMEMSセンサ装置、又は固定間隔を離した二つの加速度センサーを利用して、完全な六次元の運動パラメーター(三次元の運動及び三次元の回転)を獲得する。
【0028】
従来の運動パラメーターの確定方式の以外に、図1a及び図1bに示すMEMSセンサ装置100を利用してもよい。MEMSセンサ装置100は、三軸加速度センサー101と、三軸ジャイロ102と、三軸磁界センサー103とを含む。
【0029】
三軸加速度センサー101は、被識別物体のサンプリング時刻毎の加速度をサンプリングすることに用いられ、該加速度は三次元の空間での加速度で、即ち、サンプリング時刻毎に対応する加速度データは、X軸、Y軸及びZ軸の加速度の値を含む。
【0030】
三軸ジャイロ102は、識別物体のサンプリング時刻毎の角速度をサンプリングすることに用いられ、該角速度も同様に、三次元空間での角速度で、即ち、サンプリング時刻毎に対応する角速度データは、X軸、Y軸及びZ軸の角速度の値を含む。
【0031】
三軸磁界センサー103は、識別物体のサンプリング時刻毎の三次元地磁気座標系に対する転向角をサンプリングすることに用いられ、サンプリング時刻毎に対応する転向角データは、Roll、Yaw及びPitchを含み、Rollは、被識別物体のX軸と三次元の地磁気座標系でのXY平面との夾角で、Yawは、被識別物体のY軸が三次元の地磁気座標系におけるXY平面に投影したベクトルと三次元地磁気座標系におけるY軸の正の向きとの夾角で、Pitchは、被識別物体のY軸と三次元地磁気座標系におけるXY平面との夾角で、図2に示すように、Xmag、Ymag、Zmagは、それぞれ三次元地磁気座標系のX軸、Y軸、Z軸で、Xsen、Ysen、Zsenは、それぞれ被識別物体のX軸、Y軸、Z軸である。
【0032】
この場合、プロセッサ110は、所定の頻度でMEMSセンサ装置100における三軸加速度センサー101、三軸ジャイロ102及び三軸磁界センサー103がサンプリングした運動データを読み出し、所定の伝送プロトコルに従って運動パラメーター確定装置130へ送信する。図3は、プロセッサが発送した運動データを含むデータパッケージの一つのフォーマットである。タグフィールドには点検情報を含んでもよく、データの完全性及び安全性を保障するに用いられ、パッケージヘッドのフィールドには伝送運動データが利用するプロトコルパッケージのヘッドを含んでもよい。
【0033】
運動パラメーター確定装置130で実現した運動パラメーター確定方法は、図4に示すように、以下のステップを備えてもよい。ステップ401では、サンプリング時刻毎の運動データを獲得する。該運動データは、三軸加速度センサーがサンプリングした被識別物体の加速度と、三軸ジャイロがサンプリングした被識別物体の角速度と、三軸磁界センサーがサンプリングした被識別物体の三次元地磁気座標系に対する夾角とを含む。
【0034】
サンプリング時刻毎の運動データを獲得てから、MEMSセンサ装置のサンプリング頻度が十分に高くないと、後続の加速度、速度及び位置等の運動パラメーターの演算精度を高めるために、獲得した運動データについて補間処理、例えば、線形補間又はスプライン補間を行ってもよい。
【0035】
ステップ402では、獲得した運動データについて予処理を行う。本ステップにおける予処理は、獲得した運動データをフィルタリングして、MEMSセンサ装置がサンプリングした運動データのノイズを低減させることである。多種類のフィルタリング方式、例えば、16点の高速フーリエ変換(FFT)フィルタリングを行い、ここで、具体的なフィルタリング方式を限定しない。上記補間処理及び予処理は固定の前後順がなく、何れの順で前後に実行してもよい。又は、両者が一つを選択して実行してもよい。
【0036】
【0037】
ステップ402及びステップ403は、本発明の実施例における好ましいステップであり、ステップ402とステップ403とを実行せずに、直接にステップ401で獲得した運動データをバッファ記憶してもよい。ステップ404では、修正後のサンプリング時刻毎の運動データをバッファ記憶する。
【0038】
最新に獲得したN個のサンプリング時刻の運動データをバッファメモリエリアに記憶する。バッファ記憶した運動データは最新のサンプリング時刻から前のN-1個のサンプリング時刻までの運動データを含み、即ち、バッファメモリエリアには、Nのサンプリング時刻の運動データを記憶した。新たなサンプリング時刻の運動データがバッファメモリエリアに記憶された場合、最初のサンプリング時刻の運動データが溢れ出る。Nは、3以上の整数であってもよく、通常は、2の整数の自乗、例えば、Nの値を16又は32にして、バッファメモリエリアに長さが0.1s〜0.2sの運動のデータを記憶する。バッファメモリエリアのデータ構造はキューで、サンプリング時刻の順に配列し、最新のサンプリング時刻の運動データをキューの最後に設置してもよい。
【0039】
ステップ405では、利用サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つのフラグメントの運動状態の開始時刻t及び完了時刻tを確定する。開始時刻tは、静止状態から運動状態への臨界サンプリング時刻であり、完了時刻tは、該運動状態から静止状態への臨界サンプリング時刻である。
【0040】
サンプリング時刻の順に、予め設定された運動時刻確定条件に従ってサンプリング時刻毎について判断を行い、tが運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t−1が運動時刻確定条件を満足しないと、tを運動開始時刻として定める。tが運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t+1が運動時刻確定条件を満足しないと、tを運動完了時刻として定める。
【0041】
具体的には、上記運動時刻確定条件は、サンプリング時刻tから前のT個のサンプリング時刻までの加速度のスカラー量を取った後の平均平方誤差aが予め設定された加速度平均平方誤差の閾値以上で、サンプリング時刻tの加速度のスカラー量を取った後のaが予め設定された運動加速度の閾値以上であれば、サンプリング時刻tが運動時刻であると考えられる。即ち、何れのサンプリング時刻が上記運動時刻条件を満足すると、該サンプリング時刻が運動状態であると考え、そうしないと静止状態であると考えられる。
【0042】
上記運動時刻確定条件は、短時間のブレを有効にフィルタリングし、短時間の静止及び完全な運動の休止を防止する。ここで、被識別物体の運動の激しさによって、加速度平均平方誤差の閾値及び運動加速度の閾値を柔軟に設置してもよい。被識別物体の運動が激しいほど、加速度平均平方誤差の閾値及び運動加速度の閾値をより大きく設置することができる。
【0043】
バッファメモリエリアでの開始時刻tと完了時刻tとの間の各サンプリング時刻を、それぞれ現在のサンプリング時刻として、この順にステップ406〜411を実行する。
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
ステップ411では、tから現在サンプリング時刻までの実際加速度を積分して、現在サンプリング時刻のリアルタイムの速度を獲得し、tから現在サンプリング時刻までのリアルタイムの速度を積分して、現在サンプリング時刻の位置を得る。
【0056】
本ステップでは、積分によってリアルタイムの速度及び位置を得ることは公知の技術で、ここで具体的に説明しない。開始時刻tと完了時刻tとの間のサンプリング時刻毎の加速度、リアルタイムの速度及び位置における少なくとも一つを、データベースで一つのフラグメントの運動の運動パラメーターとして記憶する。
【0057】
【0058】
以下では、図1a又は図1bに示す動作識別装置140で実現した動作識別方法について具体的に説明する。図5に示すように、この方法は、以下のステップを含むことができる。ステップ501では、サンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得する。
【0059】
本ステップ中で獲得したサンプリング時刻毎の運動パラメーターは、サンプリング時刻毎の加速度と、速度と、姿と、位置とを含んでもよい。各運動パラメーターは、運動パラメーター確定装置130から獲得する。
【0060】
ステップ502では、サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つフラグメントの運動状態の開始時刻tと完了時刻tとを確定する。
【0061】
開始時刻tは、静止状態から運動状態への臨界サンプリング時刻でり、完了時刻tは、このフラグメントの運動状態から静止状態への臨界サンプリング時刻である。
【0062】
サンプリング時刻の順に、サンプリング時刻毎について予め設定された運動時刻確定条件に従って判断を行い、tが運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t−1が運動時刻確定条件を満足しないと、tは運動開始時刻であると確定する。tが運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t+1が運動時刻確定条件を満足しないと、tは運動完了時刻であると確定する。
【0063】
具体的には、上記運動時刻確定条件は、サンプリング時刻tから前のT個のサンプリング時刻までの加速度のスカラー量を取った後の平均平方誤差aが予め設定された加速度平均平方誤差の閾値以上であり、サンプリング時刻tの加速度のスカラー量を取ったaが予め設定された運動加速度の閾値以上である場合、サンプリング時刻tは運動時刻であると考え、Tは予め設定された正整数である。即ち、あるサンプリング時刻が上記運動時刻条件を満足すると、このサンプリング時刻が運動状態にあると考え、そうないと静止状態のままである考える。
【0064】
上記運動時刻確定条件は、短時間のブレを有効にフィルタリングし、短時間の静止及び完全な運動の停滞を防止する。ここで、被識別物体の運動の激しさに基づいて、加速度平均平方誤差の閾値及び運動加速度の閾値を柔軟に設置してもよい。被識別物体の運動が激しいほど、加速度平均平方誤差の閾値及び運動加速度の閾値をより高く設置してもよい。
【0065】
獲得した運動パラメーターが一つのフラグメントの動作の運動パラメーターで、MEMSセンサ装置が一つのフラグメントの動作の初期からこのフラグメントの動作が完了するまでに運動データを収集し、又は運動パラメーター確定装置が開始時刻t及び完了時刻tを確定しておいている場合は、ステップ502を実行する必要がなく、開始時刻は、実際に最初のサンプリング時刻で、完了時刻は最後のサンプリング時刻であることは言うまでもない。
【0066】
ステップ503では、獲得した運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って、開始時刻tから特徴点を抽出する。予め設定された運動類型に対して予め設定された特徴点識別条件によって複数の特徴点を識別してもよく、異なる特徴点は異なる特徴点識別条件に対応する。
【0067】
ゴルフスイング動作を例として、ゴルフスイング動作は、テイクバック・バックスイングと、ダウンスイング・インパクトと、インパクト後のフロースルーとの三つの部分を含む。何れの部分もインパクトの効果に影響を及ぼす。
【0068】
詳細には、全体のスイングには、初期時刻に静止してセットアップすることと、テイクバックにプレーヤーが水平にクラブを振ることと、バックスイングで垂直上にクラブを振ることと、トップに至ることと、短縮に静止又は直接にダウンスイングしてインパクト準備することと、インパクトすることと、インパクト後のフロースルとの七つの特徴点を含む。上記七つの特徴点は、上記順でなければならなく、開始時刻tと完了時刻tとの間で、上記順に上記七つの特徴点を識別すると、このフラグメントの運動パラメーターは一つのフラグメントのゴルフスイング動作であることを確定できる。
【0069】
各特徴点を識別する場合、各特徴点に対応する識別条件に従ってそれぞれ識別を行う必要があり、各特徴点に対応する識別条件は、具体的に以下のようでもよい。
【0070】
特徴点1:速度は0である。該特徴点は、初期時刻の静止しセットアップすることである。
特徴点2:水平方向の次元での速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が、何れも予め設定された第二特徴点比率を超えると、特徴点2と識別する。ただ、第二特徴点比率は、経験値又は試験値を選択することができ、好ましくは4以上の値を選択してもよい。右手のスイングプレーヤーであれば、この水平方向の次元での速度の方向は右方向で、左手のスイングプレーヤーであれば、この水平方向の次元での速度は左方向である。この特徴点2は、ゴルフスイングのテイクバックに対応し、この場合のスイング動作は殆ど水平面をなす。この特徴点2の識別条件における他の二つの次元は、垂直方向の次元と、水平方向の次元及び垂直方向の次元に垂直する次元である。
【0071】
特徴点3:垂直方向の次元で第一方向の速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が何れも予め設定された第三特徴点の比率を超えると、特徴点3と識別する。第三特徴点比率は、同様に経験値又は試験値を選択してもよく、好ましくは4以上の値を選択してもよい。該特徴点3はバックスイングに対応し、バックスイングの半分で方向が殆ど地面に垂直する。この特徴点3の識別条件における他の二つの次元は、水平方向の次元と、水平方向での次元及び垂直方向での次元に垂直する次元である。
【0072】
特徴点4:垂直方向の次元での速度が予め設定された第四特徴点の速度の閾値より小さいと、特徴点四と識別し、より好ましくは、垂直方向の次元での速度が予め設定された第四特徴点の速度閾の値より小さく、高さ及び加速度が何れも予め設定された第四特徴点の要求を満足すると、特徴点4と識別する。好ましくは、第四特徴点の速度の閾値は、0.1m/sの以下の値を選択してもよく、第四特徴点の要求は、高さは0.5m以上の値を選択してもよく、加速度は0.1 m/s以上の値を選択してもよい。該特徴点4はテイクバックからトップまでに対応し、この時の垂直方向の次元での速度は殆ど零であり、この時の手の高さ及び姿は何れも所定の限制がある。
【0073】
また、特徴点4で、バックアップからトップに至った後短い静止が発生する恐れがあり、この場合に運動完了と判定される可能性もある。このような間違い判定を防止するために、特徴点を抽出した後、一つのフラグメントの動作の完了時刻t及び次の一つのフラグメントの動作の開始時刻が第一の予め設定された特徴点と第二の予め設定された特徴点との間に存在すると、この一つのフラグメントの動作の完了時刻t及び次の一つのフラグメントの動作の開始時刻を考慮しなく、二つのフラグメントの動作を一つのフラグメントの動作として識別し、即ち、開始時刻tと次の一つのフラグメントの動作の完了時刻との間の運動パラメーターを一つのフラグメントの動作として確定する。このゴルフスイング動作に対応して、第一の予め設定された特徴点は、特徴点4であり、第二の予め設定された特徴点は、特徴点5である。
【0074】
特徴点5:垂直方向の次元で第二方向の速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が何れも予め設定された第五特徴点比率を超え、第一方向と第二方向が互いに反対で、且つ第五特徴点の比率が第三特徴点の比率より大きいと、特徴点5と識別する。第五特徴点の比率は、経験値又は試験値を選択することができ、好ましくは、8以上の値を選択することができる。該特徴点5はダウンスイングしてインパクトを準備するに対応し、これはバックスイングに類似するが、運動速度がより速く、運動方向は反対である。この特徴点5の識別条件における他の二つの次元は水平方向での次元と、水平方向の次元及び垂直方向の次元に垂直する次元である。
【0075】
特徴点6:該特徴点分は二つの場合に分かれる。第一の場合は、プレーヤーがただスイングのトレーニングを行い、即ち、クラブを振るだけでインパクトをしない。ゴルフスイングの最も好ましい軌跡は、ダウンスイング・インパクトの軌跡がテイクバック・バックスイングの軌跡と重なり合うが速度がより速いことである。これは、そうするとインパクト時刻と初期時刻のセットアップしたゴルフクラブの姿が同じくなり、最適なインパクト方向を得ることを保障できるからである。そのため、スイングトレーニングの場合、初期時刻の位置及び姿に最も近接になるのが最適なインパクト点である。第二の場合は、プレーヤーがインパクト動作をし、インパクト時刻にゴルフクラブとゴルフボールが高い速度でストロークし、加速度が急速に変化することである。
【0076】
【0077】
図1a又は図1bに示すMEMSセンサ装置で運動データを収集して運動パラメーターを確定すると、Tinitは、開始時刻tの地磁気座標系に対する初期姿マトリックスである。Tは、サンプリング時刻tの地磁気座標系に対する初期姿マトリックスである。
【0078】
【0079】
【0080】
第二の場合に対応する特徴点6の識別条件は、ある時刻の加速度変化率が予め設定された第六特徴点の加速度変化率の閾値を越えると、特徴点6と識別し、この場合、インパクトの動作をするに対応する。より好ましくは、ゴルフスイング動作において、インパクト時刻に対応する角速度の変化率にも激しい変化が発生する恐れがあるので、ある時刻に加速度変化率が予め設定された第六特徴点角速度変化率の閾値を越えることを確定できる。好ましくは、第六特徴点加速度変化率の閾値と第六特徴点角速度変化率の閾値は、経験値又は試験値を選択してもよく、例えば、それぞれ10 m/s及び10000°/s以上の値を選択してもよい。
【0081】
特徴点7:速度は、0である。
ゴルフスイング運動の他に、他のボール運動も通常にある特徴点を備えており、これらの特徴点は、何れも対応する動作の軌跡に基づいて得たもので、その共通の点は、一つのフラグメンの動作に殆どに重なり合うが方向が互いに反対の二つの軌跡が存在することである。その一つの軌跡は、インパクトためのパワーアシスト軌跡で、通常は動作の最低点から動作の最高点まで、他の一つの軌跡は、インパクト軌跡で、通常は動作の最高点から動作最低点までで、且つインパクト動作をする。例えば、サッカボール、バレーボール、バドミントン等である。
【0082】
これらのボール運動の動作で、パワーアシスト軌跡の初期、動作の最高点、インパクト時刻のそれぞれに対応する三つの特徴点が、最も重要なものである。パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点識別条件は、第一指定次元での速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が、何れも予め設定されたパワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率を超えることである。
【0083】
動作の最高点に対応する特徴点識別条件は、第二指定次元での速度が予め設定された動作の最高点速度の閾値より小さく、且つ高さ及び加速度が予め設定された動作の最高点要求を満足することである。
【0084】
【0085】
例えば、上記のゴルフ動作を例として、特徴点2は、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点で、特徴点4は、動作の最高点に対応する特徴点で、特徴点6は、インパクト時刻に対応する特徴点である。
【0086】
サッカボールにおいても、脚の振り上げを開始してからトップに至、ボールを蹴るような過程があり、脚の振り上げを開始した時刻はパワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点で、第一指定次元は水平方向の次元で、脚を振り上げてからトップに至る時刻は動作の最高点に対応する特徴点、第二指定次元は垂直方向の次元で、ボール蹴りトレーニング又はボール蹴り動作の時刻は、インパクト時刻に対応する特徴点である。サッカボール動作は、ゴルフスイング動作に類似で、図6aに示すように、ただ特徴点に対応する閾値以上選定は、サッカボール運動の特性に基づいて設定する。
【0087】
バドミントンにおいて、ラケット挙げ、トップまでラケットを挙げ、ラケットを下りてインパクトする過程があり、ラケット挙げ開始の時刻は、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点で、第一指定次元は垂直方向での次元で、トップまでラケットを挙げた時刻は、動作の最高点に対応する特徴点で、第二指定次元は水平方向での次元で、ラケットを下りてインパクトする時刻は、インパクト時刻に対応する特徴点である。バドミントン動作の軌跡は、図6bに示すものと同様に、特徴点の閾値に対応する選定は、バドミントン運動の特性に基づいて設定する。バレーボール動作は、バドミントン動作に類似している。
【0088】
上記三つの特徴点の以外に、各運動類型の動作には、他の特徴点も存在し、即ち、他の特徴点の抽出条件もあり、具体的な運動類型の特性に基づいて確定でき、ここで、さらに重複に説明しない。
【0089】
ステップ504では、抽出した特徴点が予め設定された運動類型の特徴点の要求を満足するか否かを判断し、満足する場合、該動作フラグメンは、予め設定された運動の類型に属すると識別する。ここで、予め設定された運動類型の特徴点の要求は、以下の色々な類型を含む。
【0090】
第一の類型は、抽出した特徴点が、予め設定された順序及び数量の要求を満足するものである。一般的に、一つのフラグメントの運動類型の動作の特徴点は、所定の順の要求、例えば、上記のゴルフスイング動作において、上記七つの特徴点は、必ず特徴点1から特徴点7までの前後順でなければならないという要求がある。例えば、抽出した特徴点が、特徴点2、特徴点3、特徴点6及び特徴点7であれば、予め設定された順に適合し、抽出した特徴点が、特徴点3、特徴点2、特徴点7及び特徴点6であれば、予め設定された順に適合しない。
【0091】
数量の要求は、抽出した特徴点が少なくとも幾つである場合に、予め設定された運動類型であると考えることである。また、上記のゴルフスイング動作を例として、動作識別の高い正確性を保障する必要があれば、数量の要求は七つの特徴点で、即ち七つの特徴点を順に抽出したこそ、このフラグメントの動作をゴルフスイング動作と考えると設置してもよい。ゴルフプレーヤーのスイングする習慣及び正確度は何れも同じではなく、差異も比較的に大きいので、一つのゴルフスイング動作を識別する場合、上記七つの特徴点を必ずに満足することを要求しなくてもよく、多い試験検証を経て、その中で四つの特徴点を満足すると、ゴルフスイングであると考えてもよい。即ち、数量の要求はNで、4≦N≦7であってもよい。
【0092】
第二の類型は、抽出した特徴点が予め設定された順の要求に適合し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいてこのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足する。
【0093】
予め設定された運動類型の各特徴点について予め所定のウェートを付与し、抽出した各特徴点のウェートを利用してこのフラグメントの動作の総点数を得て、このフラグメントの動作の総点数が予め設定された点数の要求を満足すると、このフラグメントの動作は予め設定された運動類型であると識別する。
【0094】
上記ステップ503における関連記載で示すように、パワーアシスト軌跡の初期、動作の最高点、インパクト時刻のそれぞれに対応する特徴点がボール運動動作に普通に有する特徴点であるので、これら三つの特徴点に高いウェートを付与して、この三つの特徴点を抽出した場合、この動作が予め設定された運動動作に属することを識別できる。ゴルフスイング動作を例として、予め設定された点数要求は6点で、特徴点2、4及び6のそれぞれに対応するウェートは2点で、他の特徴点のウェートのそれぞれは1点で、一旦特徴点2、4及び6を抽出できれば、予め設定された点数要求を満足でき、特徴点1、4、5、6を識別できれば、同様に予め設定された点数要求を満足でき、この動作はゴルフスイング動作であると識別できる。
【0095】
以下では、図5に示す方法に対応する動作識別装置を詳細に説明する。図7に示すように、該装置は、パラメーター獲得手段700と、特徴点抽出手段710と、動作識別手段720とを含む。パラメーター獲得手段700は、一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するに用いられる。
【0096】
特徴点抽出手段710は、パラメーター獲得手段700が獲得した運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って、特徴点を抽出する。パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点、インパクト時刻に対応する特徴点は、一般的にボール運動で共通に有する特徴点であるので、特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点、インパクト時刻に対応する特徴点の三つの特徴点識別条件を含む。
【0097】
動作識別手段720は、特徴点抽出手段710が抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断するに用いられ、満足する場合、一つのフラグメンの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別する。
【0098】
図7に示すように、動作識別装置は、運動パラメーター確定装置に接続され、パラメーター獲得手段700が運動パラメーター確定装置からサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得してもよい。
【0099】
運動パラメーター確定装置は、MEMSセンサ装置がサンプリングしたサンプリング時刻毎の運動データに基づいて、加速度と、速度と、姿と、位置とを含むサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得する。サンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得する方法は、図4に示すフローを利用することができる。
【0100】
MEMSセンサ装置は、三軸加速度センサーと、三軸ジャイロと、三軸磁界センサーとを含む。パラメーター獲得手段700は、具体的に、パラメーター受信副手段701と、静止検出副手段702と、パラメーター捕捉副手段703とを含んでもよい。パラメーター受信副手段701は、サンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得する。
【0101】
静止検出副手段702は、サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つのフラグメントの運動状態の開始時刻t及び完了時刻tを確定する。
【0102】
具体的には、静止検出副手段702は、サンプリング時刻の順にサンプリング時刻毎について予め設定された運動時刻確定条件に従って判断を行い、サンプリング時刻tが運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t−1が運動時刻確定条件を満足しない場合は、tは運動開始時刻であると確定し、サンプリング時刻tが運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t+1が運動時刻確定条件を満足しない場合は、tは運動完了時刻であると確定する。
【0103】
運動時刻確定条件は、サンプリング時刻tからその前のT個のサンプリング時刻までの加速度のスカラー量を取った後の平均平方誤差aが予め設定された加速度平均平方誤差の閾値以上であり、且つサンプリング時刻tの加速度のスカラー量を取った後のaが予め設定された運動加速度の閾値以上である場合、サンプリング時刻tは運動時刻であると確定する。ただ、Tは予め設定された正整数である。
【0104】
パラメーター捕捉副手段703は、開始時刻tから完了時刻tまでの運動パラメーターを確定する。パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点識別条件は、第一指定次元での速度のそれぞれの他の二つの次元での速度に対する比率が、何れも予め設定されたパワーアシスト軌跡の初期特徴点の比率を越えることである。
【0105】
【0106】
【0107】
【0108】
特別に、予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、上記第一指定次元は水平方向での次元で、第二指定次元は垂直方向での次元である。好ましくは、パワーアシスト軌跡の初期特徴点の比率は、4以上の値で、動作の最高点速度の閾値は、0.1 m/s以下の値である。α及びβが何れも0.5である場合、インパクト時刻の特徴点の閾値は0.1以下の値であり、加速度変化率は10 m/s以上の値である。予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、特徴点識別条件は、以下の条件における少なくとも一つを含む。
【0109】
特徴点1識別条件:速度は、0である。特徴点3識別条件:垂直方向の次元で第一方向の速度のそれぞれの他の二つの次元での速度に対する比率が、予め設定された第三特徴点の比率を超える。第三特徴点比率は、4以上の値を選択してもよい。
【0110】
特徴点5識別条件:垂直方向の次元で第二方向の速度のそれぞれの他の二つの次元での速度に対する比率が、何れも予め設定された第五特徴点比率を超え、第一方向と第二方向とは反対で、且つ第五特徴点の比率が第三特徴点の比率より大きい。第五特徴点の比率は、8以上の値を選択してもよい。
【0111】
特徴点7識別条件:速度は、0である。また、動作識別手段720は、特徴点抽出手段710が抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求に適合していることと判断し、又は、特徴点抽出手段710が抽出した特徴点が予め設定された順の要求に適合し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて一つのフラグメンの動作に付与した点数が予め設定された点数要求を満足すると判断した場合、動作フラグメンが予め設定されたボール運動類型であると識別する。
【0112】
好ましくは、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点、インパクト時刻に対応する特徴点の重要性を考慮して、該三つの特徴点の予め設定されたウェートの設置は、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点、インパクト時刻に対応する特徴点を抽出した場合に、一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足するようにする。
【0113】
ゴルフスイング動作において、上記予め設定された順は、特徴点1、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、特徴点3、動作の最高点に対応する特徴点、特徴点5、インパクト時刻に対応する特徴点、特徴点7である。上記数量の要求Nは、4≦N≦7である。
【0114】
また、ある運動の動作には短い停滞が存在する可能性もあり、この短い停滞が誤りに運動完了と判断されることを防止するためには、動作識別手段720が、完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻が第一の予め設定された特徴点と第二の予め設定された特徴点との間にあると、この完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻を考慮しなく、前記開始時刻tと次の一つのフラグメントの動作の完了時刻との間の運動パラメーターを一つのフラグメントの動作と確定する。
【0115】
ゴルフスイング動作を例として、上記の第一の予め設定された特徴点は特徴点4であってもよく、第二の予め設定された特徴点は、特徴点5であってもよい。
【0116】
図5に示すフロー又は図7に示す装置で、動作フラグメンが予め設定された運動類型であることを識別した後、さらに、以下のことに用いられる。
【0117】
1)このフラグメントの動作の運動パラメーターをパラメーター表示装置(図1a又は図1bにおけるパラメーター表示装置150)へ送信し、パラメーター表示装置は、サンプリング時刻毎の位置情報に基づいてテーブルの形態で表示し、又は被識別物体の3D運動軌跡を表示し、及び/又は、サンプリング時刻毎の速度情報に基づいて、テーブル形態で表示し、又は曲線の形態で被識別物体の速度情報を表示する。プレーヤーは、このパラメーター表示装置を通じて、被識別物体の詳細な運動、例えば、運動のリアルタイムの速度、位置、位置の時間分布、速度の時間分布等をルックアップできる。
【0118】
ゴルフスイング動作を例として、一つのフラグメントの動作がゴルフスイング動作であることを識別してから、このフラグメントの動作の運動データをiphone(登録商標)(パラメーター表示装置とする)へ送信して、iphoneで本回のゴルフスイング動作の3D軌跡を表示でき、プレーヤーは、iphoneで具体的な内訳、例えば、インパクト時刻の速度、姿等をルックアップしてもよい。複数のフラグメントの動作の軌跡を同時に表示し、プレーヤーに比較させて、動作の基準型及び一致性、例えば、プレーヤーの複数回のゴルフスイング動作の軌跡を同時に表示してもよい。
【0119】
2)このフラグメントの動作の運動パラメーターを専門家評価装置へ提供し、又はパラメーター表示装置の表示結果を専門家評価装置へ送信して、専門家評価装置が評価を付与するようにする。
【0120】
専門家評価装置は、自動的に評価する機能を有する装置であってもよく、この場合、専門家評価装置は、予め準備した運動パラメーターデータベースから探してもよい。この運動パラメーターデータベースには、色々な運動パラメーターに対応する評価情報が記憶されており、時刻毎の加速度、リアルタイムの速度及び位置情報に対応する評価を付与した。
【0121】
専門家評価装置は一つのユーザーインタフェースであってもよく、ユーザーインタフェースを介して運動パラメーターを専門家に提供し、専門家が運動パラメーターに基づいて、人工的に評価を付与してもよく、好ましくは、ユーザーインタフェースが専門家が入力した評価情報を獲得し、評価情報を端末装置へ伝送して、該端末装置のユーザーにルックアップさせ、参照させる。
【0122】
3)時刻毎の加速度、リアルタイムの速度及び位置情報等の運動パラメーターを直接に一つ以上の端末装置、例えば、複数のプレーヤーのiphoneへ装置して、複数の端末装置のユーサーがこの運動パラメーターを共用するようにし、複数の使用者の間の交流を増加させる。
【0123】
本発明の実施例では、何れもMEMSセンサ装置を例として説明しているが、本発明はこれに限定されなく、MEMSセンサ装置の以外の他のセンサ装置を利用してもよく、本発明の実施例における前記運動データサンプリングを実現できれば、何れでもよい。
【0124】
以上は、ただ本発明の好ましい実施例で、これで本発明を限定することではない。本発明の趣旨及び原則範囲で施した何れの修正、均等の置換、改善等は、何れも本発明が保護しようとする範囲に含められる。
[項目1]
A、一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するステップと、
B、獲得した上記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出するステップと、
上記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含む、
C、抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、上記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別するステップと
を含むことを特徴とするボール運動の動作識別方法。
[項目2]
上記サンプリング時刻毎の運動パラメーターは、センサ装置がサンプリングしたサンプリング時刻毎の運動データから得たものであり、
上記センサ装置は、三軸加速度センサーと、三軸ジャイロと、三軸磁界センサーとを含み、
上記運動パラメーターは、加速度と、速度と、姿と、位置と含む
ことを特徴とする項目1に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目3]
上記ステップAは、
A1、サンプリング時刻毎の運動パラメーター獲得するステップと、
A2、サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つのフラグメントの運動の状態の開始時刻t及び完了時刻tを確定するステップと、
A3、上記開始時刻tから上記完了時刻tまでの運動パラメーターを確定するステップとを含むことを
ことを特徴とする項目1に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目4]
上記ステップA2は、具体的に、
サンプリング時刻の順に、サンプリング時刻毎について予め設定された運動時刻確定条件に従って判断を行い、サンプリング時刻tが上記運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t-1が上記運動時刻確定条件を満足しないと、tは運動開始時刻であると確定し、サンプリング時刻tが上記運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t+1が上記運動時刻確定条件を満足しないと、tは運動完了時刻であると確定する
ことを特徴とする項目3に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目5]
上記運動時刻確定条件は、
サンプリング時刻tからその前のT個のサンプリング時刻までの加速度のスカラー量を取った後の平均平方誤差aが予め設定された加速度平均平方誤差の閾値以上で、サンプリング時刻tの加速度のスカラー量を取ったaが予め設定された運動加速度の閾値以上であると、上記サンプリング時刻tは、運動時刻であると確定し、Tは、予め設定された正整数である
ことを特徴とする項目4に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目6]
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の識別策略は、第一指定次元での速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が、何れも予め設定のパワーアシスト軌跡の初期特徴点比率を超えることであり、
前記動作の最高点に対応する特徴点の識別策略は、第二指定次元での速度が、予め設定の動作の最高点速度の閾値より小さいことであり、
前記インパクト時刻に対応する特徴点の識別策略は、サンプリング時刻tに対応する
値が予め設定のインパクト時刻特徴点の閾値より小さいと、インパクト時刻に対応する特徴点と識別し、α及びβは、予め設定のパラメーター値で、Xは、サンプリング時刻に対応する位置で、Xinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する位置で、Tは、サンプリング時刻tに対応する姿で、initは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する姿であることであり、又は、何れのサンプリング時刻の加速度変化率が予め設定のインパクト時刻の加速度変化率の閾値を越えると、インパクト時刻の特徴点と識別する
ことを特徴とする項目1に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目7]
上記予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、
上記第一指定次元は水平方向での次元で、上記第二指定次元は垂直方向での次元であり、
上記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率は、4以上の値で、上記動作の最高点速度閾値は、0.1m/s以下の値であり、上記α及び上記βが何れも0.5である場合、上記インパクト時刻に対応する特徴点の閾値は0.1以下の値で、上記加速度変化率は10m/s以上の値である
ことを特徴とする項目6に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目8]
上記予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、上記特徴点識別条件は、さらに、
特徴点1識別条件:速度は0である;
特徴点3識別条件:垂直方向の次元での第一方向の速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が、予め設定された第三特徴点比率を超える;
特徴点5識別条件:垂直方向の次元での第二方向の速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が、何れも予め設定された第五特徴点比率を超え、第一方向と第二方向とは互いに反対の方向で、上記第五特徴点比率は上記第三特徴点比率より大きい;
特徴点7識別条件:速度は0である
における少なくとも一つの条件を含む
ことを特徴とする項目6に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目9]
上記第三特徴点比率は、4以上の値で、上記第五特徴点比率は、8以上の値である
ことを特徴とする項目8に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目10]
上記予め設定されたボール運動類型の特徴点要求は、
抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求を満足する、又は、
抽出した特徴点が予め設定された順序に適合し、抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて上記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足することである
ことを特徴とする項目1に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目11]
上記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点及びインパクト時刻に対応する特徴点の予め設定されたウェートは、上記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点及びインパクト時刻に対応する特徴点を抽出する時に上記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足するようにする
ことを特徴とする項目10に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目12]
上記特徴点要求は、
抽出した特徴点が、予め設定された順序及び数量の要求を満足する、又は、
抽出した特徴点が予め設定された順序に適合し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて上記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数の要求を満足することであり、
上記予め設定された順序は、上記特徴点1、上記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、上記特徴点3、上記動作の最高点に対応する特徴点、上記特徴点5、上記インパクト時刻に対応する特徴点及び上記特徴点7であり、上記数量の要求Nは4≦N≦7を満足する
ことを特徴とする項目8に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目13]
上記完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻が、第一の予め設定された特徴点と第二の予め設定された特徴点との間にある場合、上記完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻を考慮しなく、上記開始時刻tと上記次の一つのフラグメントの動作の完了時刻との間の運動パラメーターを一つのフラグメントの動作として確定する
ことを特徴とする項目3に記載のボール運動の動作識別方法。
[項目14]
一つのフラグメントの動作に対応するサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するパラメーター獲得手段と、
上記パラメーター獲得手段が獲得した上記運動パラメーターを利用して、予め設定された特徴点識別条件に従って特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、
上記特徴点識別条件は、少なくとも、パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点と、動作の最高点に対応する特徴点と、インパクト時刻に対応する特徴点との三つの特徴点の識別条件を含む、
上記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定されたボール運動類型の特徴点要求を満足するか否かを判断し、満足する場合に、上記一つのフラグメントの動作が予め設定されたボール運動類型に属すると識別する動作識別手段と
を含むことを特徴とするボール運動の動作識別装置。
[項目15]
上記動作識別装置は、運動パラメーター確定装置に接続され、
上記パラメーター獲得手段は、上記運動パラメーター確定装置からサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得し、
上記運動パラメーター確定装置は、センサ装置がサンプリングしたサンプリング時刻毎の運動データに基づいて、加速度、速度、姿及び位置を含むサンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得し、
上記センサ装置は、三軸加速度センサーと、三軸ジャイロと、三軸磁界センサーとを含む
ことを特徴とする項目14に記載の動作識別装置。
[項目16]
上記パラメーター獲得手段は、具体的に、
サンプリング時刻毎の運動パラメーターを獲得するパラメーター受信副手段と、
サンプリング時刻毎の加速度を利用して運動静止検出を行って、一つのフラグメントの運動の状態の開始時刻t及び完了時刻tを確定する静止検出副手段と、
上記開始時刻tから上記完了時刻tまでの運動パラメーターを確定するパラメーター捕捉副手段と
を含むことを特徴とする項目14に記載の動作識別装置。
[項目17]
上記静止検出副手段は、サンプリング時刻の順にサンプリング時刻毎について、予め設定された運動時刻確定条件に従って判断を行い、サンプリング時刻tが上記運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t-1が上記運動時刻確定条件を満足しないと、tは運動開始時刻であると確定し、サンプリング時刻tが上記運動時刻確定条件を満足し、サンプリング時刻t+1が上記運動時刻確定条件を満足しないと、tは運動完了時刻であると確定する
ことを特徴とする項目16に記載の動作識別装置。
[項目18]
上記運動時刻確定条件は、
サンプリング時刻tから前のT個のサンプリング時刻までの加速度のスカラー量を取った後の平均平方誤差aが予め設定された加速度平均平方誤差の閾値以上で、サンプリング時刻tの加速度のスカラー量を取ったaが予め設定された運動加速度の閾値以上である場合、上記サンプリング時刻tは運動時刻で、Tは、予め設定された正整数であると確定する
ことを特徴とする項目17に記載の動作識別装置。
[項目19]
前記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点識別策略は、第一指定次元での速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が、何れも予め設定のパワーアシスト軌跡の初期特徴点比率を超えることで、
前記動作の最高点に対応する特徴点識別策略は、第二指定次元での速度が予め設定の動作の最高点速度閾値より小さいことで、
前記インパクト時刻に対応する特徴点識別策略は、サンプリング時刻tに対応する
値が予め設定のインパクト時刻特徴点閾値より小さい場合、インパクト時刻に対応する特徴点と識別し、ここで、α及びβは、予め設定のパラメーター値で、Xは、サンプリング時刻tに対応する位置で、Xinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する位置で、Tは、サンプリング時刻tに対応する姿で、Tinitは、前記一つのフラグメントの動作の初期時刻tに対応する姿であることであり、又は、あるサンプリング時刻の加速度変化率が予め設定のインパクト時刻の加速度変化率の閾値を越える場合、インパクト時刻の特徴点と識別することである
ことを特徴とする項目14に記載の動作識別装置。
[項目20]
上記予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、
上記第一指定次元は水平方向での次元で、上記第二指定次元は垂直方向での次元であり;
上記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点の比率は、4以上の値で、上記動作の最高点速度の閾値は、0.1m/s以下の値で、上記α及びβが夫々0.5である場合、上記インパクト時刻の特徴点の閾値は、0.1以下の値であり、上記加速度変化率は、10m/s以上の値である
ことを特徴とする項目19に記載の動作識別装置。
[項目21]
上記予め設定されたボール運動類型がゴルフスイングである場合、上記特徴点識別条件は、
特徴点1識別条件:速度は0である、
特徴点3識別条件:垂直方向の次元での第一方向の速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率が、予め設定された第三特徴点比率を超える、
特徴点5識別条件:垂直方向の次元での第二方向の速度のそれぞれ他の二つの次元での速度に対する比率は、何れも予め設定された第五特徴点比率を超え、第一方向と第二方向は互いに反対の方向で、上記第五特徴点比率は、上記第三特徴点比率より大きい、
特徴点7識別条件:速度は0である
における少なくとも一つを含む。
ことを特徴とする項目19に記載の動作識別装置。
[項目22]
上記第三特徴点比率は、4以上の値で、上記第五特徴点比率は、8以上の値である
ことを特徴とする項目21に記載の動作識別装置。
[項目23]
上記動作識別手段は、上記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求を満足すると判断し、又は、上記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順序の要求を満足し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて上記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数要求を満足すると判断した場合、一つのフラグメントの動作は予め設定されたボール運動類型であると識別する
ことを特徴とする項目14に記載の動作識別装置。
[項目24]
上記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点、インパクト時刻に対応する特徴点の予め設定されたウェートは、上記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、動作の最高点に対応する特徴点、インパクト時刻に対応する特徴点を抽出する時に上記一つのフラグメントの動作に付与した点数が、予め設定された点数要求を満足するようにする
ことを特徴とする項目23に記載の動作識別装置。
[項目25]
上記動作識別手段は、上記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順序及び数量の要求を満たすと判断し、又は、上記特徴点抽出手段が抽出した特徴点が予め設定された順に適合し、且つ抽出した特徴点に対応する予め設定されたウェートに基づいて上記一つのフラグメントの動作に付与した点数が予め設定された点数要求を満足すると判断した場合、上記一つのフラグメントの動作をゴルフスイング動作として識別し、
上記予め設定された順は、上記特徴点1、上記パワーアシスト軌跡の初期に対応する特徴点、上記特徴点3、上記動作の最高点に対応する特徴点、上記特徴点5、上記インパクト時刻に対応する特徴点、上記特徴点7であり、上記数量の要求Nは、4≦N≦7である
ことを特徴とする項目21に記載の動作識別装置。
[項目26]
上記動作識別手段は、上記完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻が第一の予め設定された特徴点と第二の予め設定された特徴点との間にあることを確定すると、上記完了時刻tと次の一つのフラグメントの動作の開始時刻を考慮しなく、上記開始時刻tと上記次の一つのフラグメントの動作の完了時刻との間の運動パラメーターを一つのフラグメントの動作として確定する
ことを特徴とする項目16に記載の動作識別装置。
[項目27]
センサ装置と、運動パラメーター確定装置と、項目14から26のいずれか一項に記載の動作識別装置とを含み、
上記センサ装置は、被識別物体のサンプリング時刻毎の少なくとも被識別物体の加速度を含む運動データをサンプリングし、
上記運動パラメーター確定装置は、上記センサ装置がサンプリングした運動データに基づいて、上記被識別物体のサンプリング時刻毎の運動パラメーターを確定し、上記動作識別装置へ送信する
ことを特徴とする動作支援装置。
[項目28]
上記センサ装置は、
被識別物体の加速度をサンプリングする三軸加速度センサーと、
被識別物体の角速度をサンプリングする三軸ジャイロと、
被識別物体の三次元地磁気座標系に対する夾角をサンプリングする三軸磁界センサーとを含む
ことを特徴とする項目27に記載の動作支援装置。
[項目29]
上記動作支援装置は、さらに、上記センサ装置から運動データを読み出し、予め設定された伝送プロトコルに従って上記運動パラメーター確定装置へ送信するプロセッサを含む
ことを特徴とする項目27に記載の動作支援装置。
[項目30]
上記動作支援装置は、さらに、上記動作識別装置が識別した予め設定された運動類型の運動パラメーターを上記動作支援装置の外部装置へ送信するデータ伝送インタフェースを含む
ことを特徴とする項目27に記載の動作支援装置。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7