特許第6080257号(P6080257)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6080257
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】緩衝器
(51)【国際特許分類】
   F16F 9/32 20060101AFI20170206BHJP
   F16F 9/36 20060101ALI20170206BHJP
【FI】
   F16F9/32 Q
   F16F9/32 K
   F16F9/36
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-12580(P2013-12580)
(22)【出願日】2013年1月25日
(65)【公開番号】特開2014-145375(P2014-145375A)
(43)【公開日】2014年8月14日
【審査請求日】2015年7月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067367
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 泉
(74)【代理人】
【識別番号】100122323
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 憲
(72)【発明者】
【氏名】福井 孝弘
(72)【発明者】
【氏名】河村 浩司
【審査官】 保田 亨介
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭61−108540(JP,U)
【文献】 実開昭59−146632(JP,U)
【文献】 特開2009−287719(JP,A)
【文献】 実開昭48−009884(JP,U)
【文献】 実開平04−041134(JP,U)
【文献】 特開平11−218177(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F9/00−9/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダと、上記シリンダを覆う外筒と、上記外筒の開口端に嵌合されて上記シリンダと上記外筒の開口端を閉塞すると共に上記シリンダ内に移動自在に挿入されるロッドを軸支するロッドガイドとを備えた緩衝器において、
上記ロッドガイドは、上記シリンダのロッドガイド側端が当接する当接面を一つのみ備え、
上記当接面は、上記ロッドガイドの内周側から外周側に向けて傾斜する傾斜面であって、
上記ロッドガイドは、上記シリンダのロッドガイド側端を上記傾斜面のみに当接させて、径の異なるシリンダの嵌合を許容する
ことを特徴とする緩衝器。
【請求項2】
シリンダと、上記シリンダを覆う外筒と、上記外筒の開口端に嵌合されて上記シリンダと上記外筒の開口端を閉塞すると共に上記シリンダ内に移動自在に挿入されるロッドを軸支するロッドガイドとを備えた緩衝器において、
上記ロッドガイドは、上記シリンダのロッドガイド側端が当接する当接面を一つのみ備え、
上記当接面は、上記ロッドガイドのシリンダ側端に設けられて上記シリンダのロッドガイド側端を挿入可能な環状の底面であって、
上記ロッドガイドは、上記環状溝の内周側壁或いは外周側壁に上記シリンダを嵌合させて、径の異なるシリンダの嵌合を許容する
ことを特徴とする緩衝器。
【請求項3】
上記傾斜面は、先端を上記シリンダ内に挿入可能とすると共に、反シリンダ側へ向かうほど外径が大径となるテーパ面であって、径の異なるシリンダの嵌合を許容する
ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
【請求項4】
上記シリンダのロッドガイド側端の内周は、上記傾斜面に沿うよう拡径されている
ことを特徴とする請求項1または3に記載の緩衝器。
【請求項5】
上記内周側壁と上記外周側壁は、上記底面から垂直に起立している
ことを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に複筒型の緩衝器にあっては、シリンダおよびシリンダを覆う外筒の開口端に、シリンダ内に移動自在に挿入されるロッドを軸支するロッドガイドを嵌合させることによって封止して緩衝器を液密に保つようにしている。
【0003】
詳しくは、ロッドガイドは、シリンダ内に挿入される小径の嵌合部と、この嵌合部の上端外周に設けた大径のフランジ部とを備えており、嵌合部をシリンダのロッドガイド側端の内周に嵌合するとともにフランジ部を外筒の開口端内周に嵌合し、ロッドガイドの上端に積層されるシール部材とともに外筒の開口端を加締めることによって、シリンダおよび外筒に固定される。
【0004】
このロッドガイドは、ロッドを軸支する機能を果たすとともに、シリンダ内とシリンダと外筒との間に設けられるリザーバとを仕切る仕切りとしても機能するほか、ロッド、シリンダおよび外筒を同心に位置決める機能をも発揮するものであるから、ロッドガイドの嵌合部がシリンダ内周にガタなく嵌合されることが望ましい。
【0005】
ここで、シリンダの径は、一様ではなく緩衝器の仕様によって異なっているから、ロッドガイドもシリンダ径にあったものが用意される必要があるが、そうすると、ロッドガイドの製造コストが嵩み、管理も煩雑になることから、シリンダに筒状のスペーサを嵌合することによって、嵌合部径を変えずともシリンダをガタなくロッドガイドに嵌合させるようにした緩衝器が開発されるに至っている(たとえば、特許文献1参照)。
【0006】
また、ロッドガイドの内周側に凹部を設け、この凹部が途中に段部を備えて内径が途中から小径になるようにして、この凹部に小径部位と大径部位とを設け、シリンダの外周を凹部の大径部位或いは小径部位に嵌合することによって、大小径の異なるシリンダの嵌合を許容するか、ロッドガイドの外周に段部を設けて外径が途中から大径になるようにして小径部位と大径部位を設けて、シリンダの内周を上記外周の小径部位或いは大径部位に嵌合することによって、大小径の異なるシリンダの嵌合を許容するものもある(たとえば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−223825号公報
【特許文献2】特開2009−287719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特開2008−223825号公報に開示された緩衝器にあっては、シリンダの内径と異なる外径をもつ嵌合部との間に隙間を埋めるスペーサを用いるので、ロッドガイドは単一となる反面、部品点数が多くなり、スペーサの製造および組付作業が必要で、管理費も嵩んでしまうといった新たな問題が生じる。
【0009】
また、特開2009−287719号公報に開示された緩衝器にあっては、大小径の異なるシリンダのロッドガイド側端の端面がロッドガイドに当接する当接面は二つある。ここで、シリンダの上記端面とロッドガイドにおける当接面との間に隙間ができると、シリンダ内の作動室がリザーバに連通されてしまって緩衝器に設計通りの減衰力を発揮させることができなくなってしまい、また、上記当接面が歪んでいるとシリンダがロッドガイドに対して傾いで取り付けられてしまって、緩衝器の円滑な作動が妨げられてしまう。したがって、ロッドガイドにおけるシリンダのロッドガイド側端が当接する当接面にあっては、その寸法と形状を厳密に管理しなくてはならないから、このような当接面を複数備えるロッドガイドの加工には高度な精度が要求されるので、この緩衝器にあっても、やはり、コストが嵩んでしまう問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、径の異なるシリンダ毎にロッドガイドを用意することなく低コスト且つ容易に製造可能な緩衝器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、シリンダと、上記シリンダを覆う外筒と、上記外筒の開口端に嵌合されて上記シリンダと上記外筒の開口端を閉塞すると共に上記シリンダ内に移動自在に挿入されるロッドを軸支するロッドガイドとを備えた緩衝器において、上記ロッドガイドは、上記シリンダのロッドガイド側端が当接する当接面を一つのみ備え、上記当接面は、上記ロッドガイドの外周側に向けて傾斜する傾斜面であって、上記ロッドガイドは、上記シリンダのロッドガイド側端を上記傾斜面のみに当接させて、径の異なるシリンダの嵌合を許容することを特徴とする。他の手段は、シリンダと、上記シリンダを覆う外筒と、上記外筒の開口端に嵌合されて上記シリンダと上記外筒の開口端を閉塞すると共に上記シリンダ内に移動自在に挿入されるロッドを軸支するロッドガイドとを備えた緩衝器において、上記ロッドガイドは、上記シリンダのロッドガイド側端が当接する当接面を一つのみ備え、上記当接面は、上記ロッドガイドのシリンダ側端に設けられて上記シリンダのロッドガイド側端を挿入可能な環状溝の底面であって、上記ロッドガイドは、上記環状溝の内周側壁或いは外周側壁に上記シリンダを嵌合させて、径の異なるシリンダの嵌合を許容することを特徴とする。
【0012】
そして、本発明の緩衝器にあっては、ロッドガイドが径の異なるシリンダの嵌合を許容する嵌合部を備えているので、スペーサを要することなく径の異なるシリンダの嵌合部への嵌合が可能となる。このように、単一のロッドガイドを使用して異なる径のシリンダに対応することができるから、シリンダ径毎にロッドガイドを複数用意する必要もなくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の緩衝器によれば、径の異なるシリンダ毎にロッドガイドを用意することなく低コスト且つ容易に緩衝器を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第一の実施の形態における緩衝器のヘッド部の縦断面図である。
図2】第一の実施の形態における緩衝器のロッドガイドとシリンダとの嵌合状態を説明する図である。
図3】ロッドガイド側端を拡径したシリンダをロッドガイドへ嵌合した状態を説明する図である。
図4】第二の実施の形態の緩衝器のヘッド部の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の緩衝器を図に基づいて説明する。第一の実施形態における緩衝器D1は、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1の外方に配置されるとともにシリンダ1を覆う外筒2と、シリンダ1の開口端および外筒2の開口端を閉塞すると共にシリンダ1内に移動自在に挿入されるロッド3を軸支するロッドガイド4とを備えて構成されている。
【0016】
また、シリンダ1の下方には、図示はしないが、ロッド3の図外下端に連結されるピストンが摺動自在に挿入されており、このピストンでシリンダ1内に作動油で満たされるロッド側室R1と図外のピストン側室が区画され、さらに、シリンダ1と外筒2との間にはガスと作動油が充填されるリザーバRが形成されている。
【0017】
ロッドガイド4は、筒状とされてロッド3を軸支するガイド部4aと、このガイド部4aの図1中上方に設けられ外筒2の開口端に嵌合されるガイド部4aより大径なフランジ4bと、ガイド部4aの図1中下端の外周に設けられてシリンダ1のロッドガイド側端1aの内周に当接する当接面5を一つ備えている。
【0018】
この当接面5は、この場合、外周に反シリンダ側へ向かうほど外径が大径となるテーパ面とされており、シリンダ1のロッドガイド側端1aの内周に図1中下端である先端を挿通可能であって、シリンダ1に嵌合される。したがって、たとえば、小径なシリンダ1の場合、図2中、破線で示すように、当接面5の先端側に嵌合し、図2中一点鎖線で示す破線のシリンダ1よりも大径なシリンダ1の場合、先程の破線で示すシリンダ1よりも当接面5の反シリンダ寄りの位置に嵌合することになる。
【0019】
つまり、このロッドガイド4の当接面5には、内径が当接面5の最小径以上であって最大径以下のシリンダ1であれば、嵌合することが可能となっている。したがって、この実施の形態では、当接面5がテーパ面とされることで、ロッドガイド4への異なる径のシリンダ1の嵌合が許容される。また、このようにロッドガイド4をシリンダ1に嵌合することでシリンダ1の上端が閉塞される。当接面5は、ガイド部4aの外周であれば任意の範囲で設けることができる。ロッドガイド4のフランジ4bは、外筒2の図1中上端となる開口端の内周側に嵌合され、外筒2の上端を閉塞するようになっている。
【0020】
また、ロッドガイド4のガイド部4aの内周には、筒状のスライドベアリング6が装着されており、このスライドベアリング6内にロッド3が摺動自在に挿入されている。さらに、ロッドガイド4は、図1中上端内周側に設けた凹部4cと、この凹部4cからフランジ4bのリザーバRに望む面までを連通する連通孔4dとを備えており、連通孔4dを介してロッド3とスライドベアリング6との間を通過した作動油をリザーバRへ戻すことができるようになっている。
【0021】
そして、このロッドガイド4の図1中上方には、環板状のインサートメタル8と、インサートメタル8の内周に保持されてロッド3の外周に摺接する内周シール9と、インサートメタル8の外周に保持されてロッドガイド4と外筒2の外周に密着する外周シール10とを備えたシール部材7が積層されている。このシール部材7は外筒2の開口端を内周側に加締めることによって、ロッドガイド4とともに外筒2に固定され、シリンダ1と外筒2の開口端を封止して、シリンダ1および外筒2内を密封状態に維持する。
【0022】
さて、本実施の形態の緩衝器D1は、上述のように構成される。そして、本発明の緩衝器D1にあっては、ロッドガイド4がシリンダ1内に挿入可能であって、反シリンダ側へ向かうほど外径が大径となる当接面5を備えているので、スペーサを要することなく径の異なるシリンダ1の当接面5への嵌合が可能となる。また、シリンダ1は、当接面5にガタなく嵌合するので、シリンダ1内とリザーバRとを仕切るシール性もロッド3、シリンダ1および外筒2を同心に位置決める機能も損なうこともない。
【0023】
このように単一のロッドガイド4を使用して異なる径のシリンダ1に対応することができるから、シリンダ径毎にロッドガイド4を複数用意する必要もなく、また、スペーサを用いる必要もないので、部品点数の増加や、製造および組付作業が煩雑となり、管理費が嵩むといった問題も生じない。そして、径の異なるシリンダ1のロッドガイド側端1aが当接する面は、当接面5のみであり、一つの当接面5の寸法管理を行うのみでロッドガイド4とシリンダ1とのシール性、ロッドガイド4に対するシリンダ1の傾を防止することができるので、ロッドガイド4自体のコスト上昇を招くことがない。
【0024】
以上より、本発明の緩衝器D1によれば、径の異なるシリンダ1毎にロッドガイド4を用意することなく低コスト且つ容易に緩衝器D1を製造することが可能となる。
【0025】
なお、図3に示すように、シリンダ1のロッドガイド側端1aを当接面5のテーパ面に沿うように拡径しておけば、当接面5に対してシリンダ1の座りが良くなり、よりガタが生じにくく、横力が作用してもロッドガイド4に対してシリンダ1がずれる心配も皆無となる。
【0026】
また、図4に示す第二の実施の形態の緩衝器D2のように、ロッドガイド14に環状溝15を設けて、この環状溝15の底面を当接面15bとすることもできる。以下、各部について詳細に説明する。なお、緩衝器D2において第一の実施の形態の緩衝器D1を構成する部材と同じ部材については、説明が重複するので、その詳しい説明を省略することとする。
【0027】
ロッドガイド14は、筒状であって、内周には、筒状のスライドベアリング6が装着されてロッド3を軸支しており、外周が外筒2の開口端に嵌合されるとともに上記ロッドガイド4と同様に固定されている。ロッドガイド14は、図4中上端内周側に凹部16と、この凹部16からシリンダ側端の環状溝15よりも外周に望む面までを連通する連通孔17とを備えており、連通孔17を介してロッド3とスライドベアリングとの間を通過した作動油をリザーバRへ戻すことができるようになっている。
【0028】
環状溝15は、ロッドガイド14のシリンダ側端にッド3を囲むように周方向の全周に渡って設けられた環状の溝であって、内周側壁15aと、底面である当接面15bと、外周側壁15cとを備え、溝幅、つまり、内周側壁15aから外周側壁15cまでの径方向距離は少なくともこのロッドガイド14に嵌合しようとするシリンダ1のロッドガイド側端1aの肉厚よりも広く、当該シリンダ1のロッドガイド側端1aの挿入を可能としている。そして、この場合、図4中破線で示すように、シリンダ1の内周が環状溝15の内周側壁15aに嵌合されて、ロッドガイド14に対するシリンダ1の径方向へのずれとガタつきが阻止されている。また、図4中一点差線で示すように、シリンダ1の径が大きい場合には、シリンダ1の外周を環状溝15の外周側壁15cに嵌合するようにして、ロッドガイド14に対するシリンダ1の径方向へのずれとガタつきが阻止することができる。
【0029】
したがって、この緩衝器D2にあっては、図4に示すように、ロッドガイド14は、環状溝15の内周側壁15aに嵌合可能な径のシリンダ1と、外径が環状溝15の外周側壁15cに嵌合可能な径のシリンダ1の二つの異なる径のシリンダ1に適合することができる。
【0030】
そして、環状溝15に嵌合されたシリンダ1のロッドガイド側端1aは、環状溝15の底面である当接面15bに当接されて、シリンダ1のそれ以上の環状溝15内への侵入が阻止され、シリンダ1は、ロッドガイド14に対して軸方向に位置決めされる。この緩衝器D2にあっても、シリンダ1のロッドガイド側端1aに当接して、シリンダ1を軸方向に位置決める当接面15は、ロッドガイド14に一つのみ設けられていることになる。
【0031】
また、シリンダ1のロッドガイド側端1aは、当接面15bにガタなく当接するので、シリンダ1内とリザーバRとを仕切るシール性もロッド3、シリンダ1および外筒2を同心に位置決める機能も損なうこともない。
【0032】
このように単一のロッドガイド14を使用して異なる径のシリンダ1に対応することができるから、シリンダ径毎にロッドガイド14を複数用意する必要もなく、また、スペーサを用いる必要もないので、部品点数の増加や、製造および組付作業が煩雑となり、管理費が嵩むといった問題も生じない。そして、径の異なるシリンダ1のロッドガイド側端1aが当接する面は、当接面15bのみであり、一つの当接面15bの寸法管理を行うのみでロッドガイド14とシリンダ1とのシール性、ロッドガイド14に対するシリンダ1の傾を防止することができるので、ロッドガイド14自体のコスト上昇を招くことがない。よって、径の異なるシリンダ1毎にロッドガイド14を用意することなく低コスト且つ容易に緩衝器D2を製造することが可能となる。
【0033】
なお、この緩衝器D2では、シリンダ1をロッドガイド14のシリンダ側端に設けた環状溝15に嵌合するようにしているため、ロッドガイド14の軸方向長さを従来のロッドガイドと同等としつつもシリンダ1との嵌合長を長くすることができ、緩衝器D2のストローク長或いは全長に悪影響を与えずして、ロッドガイド14に対してシリンダ1のガタもずれも確実に阻止することができる。
【0034】
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0035】
1 シリンダ
1a シリンダにおけるロッドガイド側端
2 外筒
3 ロッド
4,14 ロッドガイド
5,15b 当接面
15 環状溝
15a 内周側壁
15b 外周側壁
D1,D2 緩衝器
図1
図2
図3
図4