(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記予約する時間帯、前記内容および言語の少なくとも一方、前記オペレータ、および、前記識別子を示すデータは、自動音声応答装置を介して送受信されることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
前記予約する時間帯、前記内容および言語の少なくとも一方、前記オペレータ、および、前記識別子を示すデータは、自動音声応答装置を介して送受信されることを特徴とする請求項4または5に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態にかかる通話予約装置100を含む全体の概要図である。全体の概要図には、通話予約装置100、ルーティング装置110、構内交換機120、自動音声応答装置130、顧客端末140、顧客電話機150、オペレータ電話機160が含まれる。また、ルーティング装置110には、内線データベース111が含まれる。なお、通話予約装置100、ルーティング装置110、構内交換機120、自動音声応答装置130、オペレータ電話機160は、例えば、企業のコールセンター170に設置される。以下、それぞれについて詳細に説明する。
【0012】
通話予約装置100は、顧客が希望する「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」に応対できるスキルを持ったオペレータとの通話を予約するための装置である。なお、本発明において、「問い合わせの内容」と「通話で使用する言語」については、必ずしも両方を用いる必要はなく、いずれか一方のみを用いても良い。
【0013】
通話予約装置100は、顧客端末140から、顧客が希望する「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」を示すデータ142を受信することができる。ここで、「通話する時間帯」は、ある時刻からある時刻までの間(例えば、[日付]12月1日、[時間帯]10:00〜11:00、11:00〜12:00、12:00〜13:00・・・等)である。また、「問い合わせの内容」は、予め区分けされた問い合わせの内容(例えば、「1.入会について」、「2.引き落としについて」、「3.住所変更について」・・・)である。また、「通話で使用する言語」は、任意の言語(例えば、「日本語」、「英語」、「中国語」・・・等)である。通話予約装置100は、受信したデータ142が示す「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」に応対できるスキルを持った、オペレータのグループ(すなわち、受信したデータ142が示す「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」に応対できるスキルを持った、1人または複数人のオペレータから成る集合)を特定することができる。あるいは、通話予約装置100は、顧客端末140から、顧客が希望する「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」の代わりに、顧客が希望する「オペレータ(以下、指名オペレータという)」を示すデータ(図示せず)を受信することができる。
【0014】
通話予約装置100は、「特定したグループに属するオペレータ」との通話を識別するための「予約番号」を作成して、後述の予約番号データベース260に登録することができる。あるいは、通話予約装置100は、顧客端末140から「指名オペレータ」を示すデータを受信した場合、その「指名オペレータ」との通話を識別するための「予約番号」を作成して、予約番号データベース260に登録することができる。通話予約装置100は、顧客端末140へ、作成した「予約番号」を示すデータ143を送信することができる。
【0015】
通話予約装置100は、インターネット網141を介して、顧客端末140とデータの送受信をすることができる。なお、通話予約装置100が顧客端末140とデータの送受信をする際、ウェブ上で行なってもよいし、メールで行なってもよい。すなわち、通話予約装置100は、顧客端末140に対してウェブ上で入力フォームを表示させて、顧客端末140から、その入力フォームに従って入力された「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」、「指名オペレータ」を示すデータを受信することができる。そして、通話予約装置100は、顧客端末140に対してウェブ上で「予約番号」を表示させることができる。あるいは、通話予約装置100は、メールで、「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」、「指名オペレータ」、「予約番号」を示すデータを顧客端末140と送受信することができる。
【0016】
通話予約装置100は、ルーティング装置110と接続される。通話予約装置100の詳細については、
図2を参照しながら説明する。
【0017】
顧客端末140は、顧客が通話を予約するときに使用する端末である。顧客端末140は、インターネット網141を介して、通話予約装置100とデータの送受信をすることができる。具体的には、顧客端末140は、通話予約装置100へ、「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」を示すデータ142を送信することができる。あるいは、顧客端末140は、通話予約装置100へ、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」の代わりに、「指名オペレータ」を示すデータ(図示せず)を送信することができる。顧客端末140は、通話予約装置100から、「予約番号」を示すデータ143を受信することができる。顧客端末140は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話である。
【0018】
顧客電話機150は、顧客が通話するときに使用する電話機である。顧客電話機150は、電話網151を介して、構内交換機120と接続される。顧客電話機150は、構内交換機120を経由して自動音声応答装置130へ、予約番号を示すプッシュボタン信号(DTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)ともいう)152を送信することができる。顧客電話機150は、例えば、固定電話機、携帯電話機である。
【0019】
オペレータ電話機160は、コールセンターのオペレータが通話するときに使用する電話機である。オペレータ電話機160には、顧客電話機150からの着信呼を、あるグループに属するいずれかのオペレータ電話機160に接続させるために用いられる(すなわち、あるグループに属する全てのオペレータ電話機160を呼び出すために用いられる)グループ識別子が付されている。また、オペレータ電話機160には、顧客電話機150からの着信呼を、あるオペレータ電話機160に接続させるために用いられる(すなわち、そのオペレータ電話機160のみを呼び出すために用いられる)オペレータ識別子が付されている。また、オペレータ電話機160は、構内交換機120と接続される。
【0020】
構内交換機120は、電話交換機である(PBX(Private Branch eXchange)ともいう)。構内交換機120は、自動音声応答装置130が顧客電話機150からの着信呼に自動応答できるように、顧客電話機150からの着信呼を、自動音声応答装置130に接続させることができる。
【0021】
構内交換機120は、ルーティング装置110から、予約番号に対応する「グループに属する全てのオペレータ」のオペレータ電話機160を示すデータ(すなわち、グループ識別子)を受信することができる。構内交換機120は、ルーティング装置110から受信したデータが示す「グループに属する全てのオペレータ」のオペレータ電話機160を呼び出すことができる。構内交換機120は、顧客電話機150からの着信呼を、その呼び出しに最初に応答したオペレータ電話機160に接続させることができる。あるいは、予約番号が「指名オペレータ」との通話の予約番号である場合(すなわち、通話予約装置100が、顧客端末140から受信した「指名オペレータ」を示すデータに基づいて予約番号を作成した場合)、構内交換機120は、ルーティング装置110から、予約番号に対応する「指名オペレータ」のオペレータ電話機160を示すデータ(すなわち、オペレータ識別子)を受信することができる。この場合、構内交換機120は、ルーティング装置110から受信したデータが示す「指名オペレータ」のオペレータ電話機160を呼び出すことができる。構内交換機120は、顧客電話機150からの着信呼を、その呼び出しに応答したオペレータ電話機160に接続させることができる。すなわち、予約番号が「特定のグループに属するオペレータ」との通話の予約番号である場合、顧客は、その「特定のグループに属するオペレータ」のいずれかと通話をすることができる(すなわち、その「特定のグループに属する全てのオペレータ」のオペレータ電話機160が呼び出され、いずれかのオペレータが電話に出て応答する)。一方、予約番号が「指名オペレータ」との通話の予約番号である場合、顧客は、その「指名オペレータ」と通話をすることができる(すなわち、その「指名オペレータ」のオペレータ電話機160のみが呼び出される)。
【0022】
構内交換機120は、電話網151を介して、顧客電話機150と接続される。また、構内交換機120は、オペレータ電話機160と接続される。また、構内交換機120は、ルーティング装置110、自動音声応答装置130のそれぞれに接続される。
【0023】
自動音声応答装置130は、音声による自動応答を行う装置である(IVR(Interactive Voice Response)ともいう)。自動音声応答装置130は、顧客電話機150からの着信呼に接続されると、事前に録音された、予約番号を入力するように伝える旨の音声を再生することができる。また、自動音声応答装置130は、顧客電話機150から、予約番号を示すプッシュボタン信号152を受信することができる。自動音声応答装置130は、ルーティング装置110へ、受信したプッシュボタン信号を予約番号を示すデータに変換して送信することができる。また、自動音声応答装置130は、ルーティング装置110に接続される。
【0024】
ルーティング装置110は、顧客電話機150からの着信呼を、オペレータ電話機160に分配するための装置である。また、ルーティング装置110には、
図6のような内線データベース111が含まれる。内線データベース111は、オペレータごとに、そのオペレータが属する「グループ」、そのグループに属する全てのオペレータのオペレータ電話機160を示す「グループ識別子」、そのオペレータのオペレータ電話機160を示す「オペレータ識別子」を示すデータが登録されている。
【0025】
ルーティング装置110は、自動音声応答装置130から、予約番号を示すデータ(すなわち、自動音声応答装置130が顧客電話機150から受信したプッシュボタン信号を変換したデータ)を受信することができる。ルーティング装置110は、受信したデータが示す予約番号を、通話予約装置100内の予約番号データベース260内で検索することができる。予約番号データベース260内に受信したデータが示す予約番号が存在した場合、ルーティング装置110は、現在の時刻が、予約番号に対応する「通話する時間帯」の範囲内であるか否かを判断することができる。
【0026】
現在の時刻が予約番号に対応する「通話する時間帯」の範囲内であると判断すると、ルーティング装置110は、予約番号データベース260内で、予約番号に対応する「グループ」を特定することができる。ルーティング装置110は、内線データベース111内で、特定した「グループ」の「グループ識別子」を特定することができる。ルーティング装置110は、構内交換機120へ、特定した「グループ識別子」(すなわち、特定した「グループに属する全てのオペレータ」のオペレータ電話機160を示すデータ)を送信することができる。あるいは、予約番号が「指名オペレータ」との通話の予約番号である場合、現在の時刻が予約番号に対応する「通話する時間帯」の範囲内であると判断すると、ルーティング装置110は、予約番号データベース260内で、予約番号に対応する「指名オペレータ」を特定することができる。この場合、ルーティング装置110は、内線データベース111内で、特定した「指名オペレータ」の「オペレータ識別子」を特定することができる。ルーティング装置110は、構内交換機120へ、特定した「オペレータ識別子」(すなわち、特定した「指名オペレータ」のオペレータ電話機160を示すデータ)を送信することができる。
【0027】
ルーティング装置110は、通話予約装置100、構内交換機120、自動音声応答装置130のそれぞれに接続される。
【0028】
図2は、本発明の一実施形態にかかる通話予約装置100の機能ブロック図である。通話予約装置100には、受信部210、送信部220、通話予約部230、予約番号作成部240、オペレータデータベース250、予約番号データベース260が含まれる。以下、それぞれについて詳細に説明する。
【0029】
まず、オペレータデータベース250について、
図3−4を参照しながら説明する。オペレータデータベース250は、オペレータのグループごとに、応対できる内容と言語とを登録した「グループテーブル」310と、各グループに属するオペレータのそれぞれの勤務スケジュールを登録した「オペレータテーブル」410とから成る。
【0030】
図3は、本発明の一実施形態にかかるオペレータデータベース250内のグループテーブル310の一例である。グループテーブル310は、グループ(例えば、グループ1、グループ2、グループ3・・・)ごとに、そのグループに属するオペレータが、それぞれの内容(例えば、入会、引き落とし、住所変更・・・)と、それぞれの言語(例えば、日本語、英語、中国語・・・)とに応対できるか否かを登録している。
【0031】
図4は、本発明の一実施形態にかかるオペレータデータベース250内のオペレータテーブル410の一例である。オペレータテーブル410は、各グループに属するオペレータ(例えば、A、B、C、D、E、F・・・)のそれぞれの勤務スケジュール(すなわち、ある日付のある時間帯に、顧客からの通話に応対できるか否か)を登録している。
【0032】
図2に戻る。受信部210は、顧客端末140から、「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」を示すデータを受信することができる。あるいは、受信部210は、顧客端末140から、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」の代わりに、「指名オペレータ」を示すデータを受信することができる。受信部210は、通話予約部230へ、受信したデータを送信することができる。
【0033】
なお、受信部210が顧客端末140からのデータを受信する前に、通話予約装置100は、顧客端末140へ、その顧客の通話履歴(すなわち、過去に「通話した時間帯」、「問い合わせた内容」、「通話で使用した言語」、「通話したオペレータ」)を示すデータを送信することもできる。具体的には、通話予約装置100は、顧客端末140から、顧客の識別子(例えば、会員番号)を示すデータを受信する。そして、通話予約装置100は、顧客の識別子に基づいて、通話予約装置100内の通話履歴データベース(顧客ごとの「顧客の識別子」、「通話した時間帯」、「問い合わせた内容」、「通話で使用した言語」、「通話したオペレータ」を登録したデータベース。図示せず)内で、その顧客の通話履歴を特定する。したがって、顧客は、過去に応対してもらったオペレータを把握することができ、例えば、再び応対を希望するオペレータを「指名オペレータ」として選ぶことができる。
【0034】
このように通話履歴を表示させるために、通話予約装置100は、顧客が実際に「通話した時間帯」、「問い合わせた内容」、「通話で使用した言語」、「通話したオペレータ」を示すデータを通話履歴として、通話履歴データベース内に登録しておく。具体的には、顧客電話機150は、自動音声応答装置130へ、予約番号を示すプッシュボタン信号とともに、顧客の識別子を示すプッシュボタン信号を送信する。自動音声応答装置130は、通話予約装置100へ、受信したプッシュボタン信号を顧客の識別子を示すデータに変換して送信する。通話予約装置100は、受信したデータが示す識別子を有する顧客の「通話した時間帯(すなわち、通話予約装置100が自動音声応答装置130からデータを受信した時間帯)」、「問い合わせた内容(すなわち、その予約番号に対応する「問い合わせ内容」)」、「通話で使用した言語(すなわち、その予約番号に対応する「通話で使用する言語」)」を、通話履歴データベースに登録する。また、通話予約装置100は、構内交換機120から、顧客電話機150からの着信呼と接続されたオペレータ電話機160を示すデータ(オペレータ識別子)を受信する。そして、通話予約装置100は、内線データベース111内でそのオペレータ識別子を有するオペレータを特定して、そのオペレータを「通話したオペレータ」として通話履歴データベースに登録する。
【0035】
通話予約部230は、グループテーブル310を参照して、受信部210から受信したデータが示す「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」に応対することができるグループを特定することができる。例えば、受信部210から受信したデータが示す「問い合わせの内容」が「住所変更」、「通話で使用する言語」が「日本語」だったとする。この例の場合、通話予約部230は、予約する対象のグループとして「グループ1」を特定する。
【0036】
なお、受信部210から受信したデータが示す「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」に応対することができるグループが、複数存在する場合もある。この場合、通話予約部230は、予め設定された優先順位に基づいてグループを選択することができる。例えば、通話予約部230は、応対できる内容や言語が少ないグループを優先して選択することができる。このように、応対できる内容や言語が少ないグループを優先して選択すれば、応対できる内容や言語が多いグループのオペレータが予約されずに残るので、それ以降の予約を受け付けることができる可能性が高くなる。
【0037】
通話予約部230は、オペレータテーブル410を参照して、特定したグループに属するオペレータの中から、受信部210から受信したデータが示す「通話する時間帯」に応対することができる、1人のオペレータを特定することができる。上記の例の場合に、「通話する時間帯」が「(12月1日)12:00−13:00」だったとする。通話予約部230は、グループ1に属するオペレータ(A、B、C)の中から、12:00−13:00に応対することができるオペレータ(A、C)のうちの1人(例えば、A)を特定する。なお、このように応対することができるオペレータが複数存在する場合、通話予約部230は、予め設定された優先順位に基づいてオペレータを選択することができる。例えば、通話予約部230は、応対できる時間帯が少ないオペレータを優先して選択することができる。このように、応対できる時間帯が少ないオペレータを優先して選択すれば、応対できる時間帯が多いオペレータが予約されずに残るので、それ以降の予約を受け付けることができる可能性が高くなる。
【0038】
通話予約部230は、オペレータを特定すると、オペレータテーブル410内で、特定したオペレータのその時間帯の応対可否を示すデータを「否」(
図4の場合であれば、「×」)に更新することができる。上記の例の続きとして、次の顧客が希望する「通話する時間帯」も「(12月1日)12:00−13:00」、「問い合わせの内容」も「住所変更」、「通話で使用する言語」も「日本語」だったとする。この場合、既にオペレータAは予約済みであるので、オペレータCが予約される。さらに、その次の顧客が希望する「通話する時間帯」も「(12月1日)12:00−13:00」、「問い合わせの内容」も「住所変更」、「通話で使用する言語」も「日本語」だったとする。この場合、既にオペレータAもCも予約済みであるので、この顧客の予約は受け付けられない。このように、通話予約部230は、受信部210が顧客端末140からデータを受信した順に、予約の処理を行う。
【0039】
あるいは、通話予約部230は、受信部210が顧客端末140から「指名オペレータ」を示すデータを受信した場合、グループテーブル310を参照することなく、オペレータテーブル410を参照することができる。この場合、通話予約部230は、オペレータテーブル410を参照して、受信部210から受信したデータが示す「指名オペレータ」が、受信部210から受信したデータが示す「通話する時間帯」に応対できるか否かを判断することができる。応対できると判断した場合、通話予約部230は、オペレータテーブル410内で、「指名オペレータ」のその時間帯の応対可否を示すデータを「否」に更新することができる。
【0040】
通話予約部230は、特定したオペレータ(すなわち、特定のグループに属するオペレータのうちのいずれかのオペレータ)の応対可否を示すデータを「否」に更新すると、予約番号作成部240へ、「予約する時間帯(すなわち、「否」に更新した時間帯)」、「特定したグループ」を示すデータを送信することができる。あるいは、通話予約部230は、「指名オペレータ」の応対可否を示すデータを「否」に更新すると、予約番号作成部240へ、「予約する時間帯(すなわち、「否」に更新した時間帯)」、「指名オペレータ」を示すデータを送信することができる。
【0041】
次に、予約番号データベース260について、
図5を参照しながら説明する。
【0042】
図5は、本発明の一実施形態にかかる予約番号データベース260の一例である。予約番号データベース260は、「予約番号」、「時間帯」、「グループ」、「オペレータ」、「顧客の識別子(会員番号)」を示すデータを登録している。
【0043】
ここで、「予約番号」について説明する。「予約番号」は、予約された時間帯内に顧客電話機150が発信しているか否かを判断するために使用される。したがって、予約された「通話する時間帯」が経過すると、「予約番号」は無効となる。仮に、通話を予約した後に「予約番号」が不要となった場合(顧客が通話をする必要がなくなった場合など)、顧客端末140は、通話予約装置100へ、予約をキャンセルする旨のデータを送信することができる。あるいは、顧客端末140は、通話予約装置100へ、新たな「通話する時間帯」を示すデータを送信することによって、「通話する時間帯」を変更することもできる。
【0044】
図2に戻る。予約番号作成部240は、予約番号を作成して、予約番号データベース260に登録することができる。予約番号作成部240は、通話予約部230から受信した「予約する時間帯」、「特定したグループ」を示すデータと、作成した予約番号と、を関連付けて予約番号データベース260の「時間帯」、「グループ」、「予約番号」に登録することができる。あるいは、予約番号作成部240は、通話予約部230から受信した「予約する時間帯」、「指名オペレータ」を示すデータと、作成した予約番号と、を関連付けて予約番号データベース260の「時間帯」、「指名オペレータ」、「予約番号」に登録することができる。
【0045】
なお、予約番号作成部240は、顧客の識別子(例えば、会員番号)を予約番号データベース260に登録することもできる。この場合、通話予約装置100は、顧客端末140から、「顧客の識別子」を示すデータを受信する。このように「予約番号」とともに「顧客の識別子」を登録しておくことによって、オペレータは、通話時に、「顧客に関する情報(個人情報やクレジットカードの利用状況など)」や「通話履歴」を参照することができる。すなわち、通話予約装置100は、予約番号データベース260内の「予約番号」に対応する「顧客の識別子」を示すデータを、オペレータの端末(パーソナルコンピュータなど)へ送信する。オペレータの端末は、「顧客に関する情報」が登録されたデータベース(図示せず)内で、その「顧客の識別子」を有する顧客の「顧客に関する情報」を参照することができる。あるいは、オペレータの端末は、通話予約装置100内の(上述の)通話履歴データベース内で、その「顧客の識別子」を有する顧客の「通話履歴」を参照することができる。
【0046】
送信部220は、顧客端末140へ、予約番号作成部240が作成した「予約番号」を示すデータを送信することができる。
【0047】
図7は、本発明の一実施形態にかかる通話予約における処理フローの一例を示すフローチャートである。本処理は、通話予約装置100によって実行される。
【0048】
ステップ701において、通話予約装置100は、顧客端末140から、「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」を示すデータ142を受信する。
【0049】
あるいは、ステップ701において、通話予約装置100は、顧客端末140から、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」の代わりに、「指名オペレータ」を示すデータを受信する。この場合、ステップ702を飛ばして、ステップ703へ進む。
【0050】
ステップ702において、通話予約装置100は、グループテーブル310を参照して、ステップ701で受信したデータが示す「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」に応対することができるグループを特定する。なお、ステップ701で受信したデータが示す「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」に応対することができるグループが、複数存在する場合、通話予約部230は、例えば、応対できる内容や言語が少ないグループを優先して選択することができる。
【0051】
ステップ703において、通話予約装置100は、オペレータテーブル410を参照して、ステップ702で特定したグループに属するオペレータの中から、ステップ701で受信したデータが示す「通話する時間帯」に応対することができる、1人のオペレータを特定する。通話予約装置100は、例えば、応対できる時間帯が少ないオペレータを優先して選択することができる。その後、通話予約装置100は、オペレータテーブル410内で、「特定したオペレータ」のその時間帯の応対可否を示すデータを「否」に更新する。なお、応対することができるオペレータがいない場合、通話予約装置100は、顧客端末140へ、エラーを送信する。
【0052】
あるいは、ステップ703において、ステップ701で「指名オペレータ」を受信した場合、通話予約装置100は、オペレータテーブル410を参照して、ステップ701で受信したデータが示す「指名オペレータ」が、ステップ701で受信したデータが示す「通話する時間帯」に応対できるか否かを判断する。応対できると判断した場合、通話予約装置100は、オペレータテーブル410内で、「指名オペレータ」のその時間帯の応対可否を示すデータを「否」に更新する。なお、応対できない場合、通話予約装置100は、顧客端末140へ、エラーを送信する。
【0053】
ステップ704において、通話予約装置100は、「予約番号」を作成する。その後、通話予約装置100は、作成した「予約番号」と、ステップ701で受信した「通話する時間帯」と、ステップ703で特定した「グループ」と、を示すデータを予約番号データベース260に登録する。
【0054】
あるいは、ステップ704において、通話予約装置100は、「予約番号」を作成する。その後、通話予約装置100は、作成した「予約番号」と、ステップ701で受信した「通話する時間帯」と「指名オペレータ」と、を示すデータを予約データベース260に登録する。
【0055】
ステップ705において、通話予約装置100は、顧客端末140へ、ステップ704で作成・登録した「予約番号」を送信する。
【0056】
その後、顧客電話機150からの着信があると、コールセンター170では、「予約番号」に基づいて、予約された時間帯内の着信であるかを判断し、予約されたグループのいずれかのオペレータ(または指名オペレータ)との通話を実現させる。なお、本明細書では、自動音声応答装置130が「予約番号」をプッシュボタン信号として受信する方法を説明したが、この方法に限定されない。すなわち、顧客から提供された「予約番号」に基づいて、予約された時間帯内の着信であるかを判断し、予約されたグループのいずれかのオペレータ(または指名オペレータ)との通話を実現させることができる方法であれば、いずれの方法でもよい。
【0057】
本発明の別の実施形態として、自動音声応答装置130を用いて、通話の予約の処理を行うこともできる。具体的には、顧客電話機150は、所定の電話番号へ発信する。その後、自動音声応答装置130が再生する音声に従って、顧客は、「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」、「指名オペレータ」を示すプッシュボタン信号を顧客電話機150に入力する。顧客電話機150は、構内交換機120を経由して自動音声応答装置130へ、入力された「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」、「指名オペレータ」を示すプッシュボタン信号を送信する。自動音声応答装置130は、受信した「通話する時間帯」、「問い合わせの内容」、「通話で使用する言語」、「指名オペレータ」を示すプッシュボタン信号をデータへ変換して、通話予約装置100へ送信する。そして、通話予約装置100は、本明細書で説明したように通話の予約の処理を行う。通話予約装置100は、作成した「予約番号」を自動音声応答装置130へ送信する。自動音声応答装置130は、顧客電話機150に対して、「予約番号」を伝える音声を再生する。
【0058】
このように、本発明によれば、顧客からの問い合わせに応じた通話予約をすることが可能となる。そのため、顧客は、予約した時間帯に電話をかけると、問い合わせたい内容に精通したオペレータと話すことができる。また、英語などの外国語で話したい顧客は、その言語を話せるオペレータに応対してもらうことができる。また、以前応対してもらったオペレータなどを指名したい顧客は、そのオペレータに再度応対してもらうことができる。さらに、顧客は、事前に(通話予約時に)問い合わせの内容を伝えているため、一から説明する必要がない。一方、コールセンターを運営する企業は、顧客からの問い合わせが少ない時間帯に多くの予約を受け付けることによって、これまで有効活用できていなかったオペレータの余力を活かすことができる。また、事前に(通話予約時に)問い合わせの内容を入手できているため、顧客とのやりとりを予測して応対の準備をしておくことができる。