(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところでこの種の商品の仕分けに係るシステムは、簡易な構成により間違い無く仕分けできることが望まれる。
【0005】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたものであり、簡易な構成により間違い無く仕分けすることができる仕分システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備える。
【0007】
(1) 仕分けに供する商品及び仕分け先を記録した仕分リストに基づいて、商品を仕分け先に仕分けする仕分け方法において、
仕分けに供する商品の識別情報を取得する識別情報取得ステップと、
前記識別情報取得ステップで取得した識別情報により前記仕分リストを検索し、複数の商品仕分ボックスから、前記仕分けに供する商品を収納する商品仕分ボックスを検出する仕分け先検出ステップと、
前記仕分け先検出ステップで検出した商品仕分ボックスへの前記仕分けに供する商品の収納を指示する仕分け指示ステップと、
前記複数の商品仕分ボックスにおける前記仕分けに供する商品の収納を検出する収納検出ステップとを備え、
前記商品仕分ボックスには、
通信部と表示部とを備え、さらに加速度センサ及び又は撮像部を備えた携帯端末が備えられ、
前記仕分け先指示ステップは、
前記通信部による前記携帯端末との間の通信により、対応する商品仕分ボックスに備えられた前記携帯端末の前記表示部を表示させることにより、前記仕分けに供する商品の収納を指示し、
前記収納検出ステップは、
前記加速度センサにより検出される前記商品仕分ボックスの振動により、及び又は前記撮像部により得られる撮像結果により、前記仕分けに供する商品の商品仕分ボックスへの収納を検出する。
【0008】
(1)によれば、携帯端末を利用してシステムを構成することができ、これにより簡易にシステムを構成することができる。また携帯端末の機能を有効に利用して収納先を検出できることにより、これによっても構成を簡略化することができ、またさらに収納先の検出結果を有効に利用して間違いなく仕分することができる。
【0009】
(2) (1)において、
前記収納検出ステップによる検出結果に基づいて、商品の収納の確認を指示する確認指示ステップをさらに備える。
【0010】
(2)によれば、より具体的に、収納先の検出結果を有効に利用して間違いなく仕分することができる。
【0011】
(3) (1)又は(2)において、
前記仕分け先指示ステップは、
前記対応する商品仕分ボックスに備えられた前記携帯端末の前記表示部において、少なくとも収納する商品の数量を表示する。
【0012】
(3)によれば、複数の同一商品を纏めて処理して仕分することができる。
【0013】
(4) (1)又は(2)において、
前記識別情報取得ステップ、前記仕分け先検出ステップ、前記仕分け指示ステップ、前記収納検出ステップを、前記仕分けに供する商品の1つ毎に繰り返す。
【0014】
(4)によれば、商品を1つずつ仕分することができる。
【0015】
(5) コンピュータにより実行して前記コンピュータに仕分け方法の処理手順を実行させる仕分け方法のプログラムにおいて
、
前記仕分け方法は、
仕分けに供する商品及び仕分け先を記録した仕分リストに基づいて、商品を仕分け先に仕分けする仕分け方法であって、
前記処理手順は、
仕分けに供する商品の
識別情報により前記仕分リストを検索し、複数の商品仕分ボックスから、前記仕分けに供する商品を収納する商品仕分ボックスを検出する仕分け先検出ステップと、
前記商品仕分けボックスに備えられた携帯端末の表示部に、前記仕分け先検出ステップで検出した
前記商品仕分ボックスへの前記仕分けに供する商品の収納を
表示させる指示を前記携帯端末の通信部に送信する仕分け指示ステップと、
前記携帯端末の加速度センサより検出される前記商品仕分ボックスの振動結果を前記携帯端末から取得し、及び又は前記携帯端末の撮像部により得られる撮像結果を前記携帯端末から取得し、前記振動結果及び又は前記撮像結果により、前記仕分けに供する商品の商品仕分ボックスへの収納を判断する収納判断ステップと、を備える。
【0016】
(5)によれば、仕分システムに係るコンピュータのプログラムに適用して、携帯端末を利用してシステムを構成することができ、これにより簡易にシステムを構成することができる。また携帯端末の機能を有効に利用して収納先を検出できることにより、これによっても構成を簡略化することができ、またさらに収納先の検出結果を有効に利用して間違いなく仕分することができる。
【0017】
(6) 仕分けに供する商品及び仕分け先を記録した仕分リストに基づいて、商品を仕分け先に仕分けする仕分システムにおいて、
仕分けに供する商品の識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報取得部で取得した識別情報により前記仕分リストを検索し、複数の商品仕分ボックスから、前記仕分けに供する商品を収納する商品仕分ボックスを検出する仕分け先検出部と、
前記仕分け先検出部で検出した商品仕分ボックスへの前記仕分けに供する商品の収納を指示する仕分け指示部と、
前記複数の商品仕分ボックスにおける前記仕分けに供する商品の収納を検出する収納検出部とを備え、
前記商品仕分ボックスには、
通信部と表示部とを備え、さらに加速度センサ及び又は撮像部を備えた携帯端末が備えられ、
前記仕分け先指示部は、
前記通信部による前記携帯端末との間の通信により、対応する商品仕分ボックスに備えられた前記携帯端末の前記表示部を表示させることにより、前記仕分けに供する商品の収納を指示し、
前記収納検出部は、
前記加速度センサにより検出される前記商品仕分ボックスの振動により、及び又は前記撮像部により得られる撮像結果により、前記仕分けに供する商品の商品仕分ボックスへの収納を検出する。
【0018】
(6)によれば、携帯端末を利用してシステムを構成することができ、これにより簡易にシステムを構成することができる。また携帯端末の機能を有効に利用して収納先を検出できることにより、これによっても構成を簡略化することができ、またさらに収納先の検出結果を有効に利用して間違いなく仕分することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡易な構成により間違い無く商品を仕分けすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る商品配送システムを示す図である。この商品配送システム1は、ネットワークを介して商品の発注を受け付け、配送先に商品を配送する。この商品配送システム1において、受注システム2は、例えば通信機能を有するコンピュータにより構成され、インターネット等のネットワーク3を介した端末装置4A、4Bからのアクセスにより商品の発注を受け付ける。また配送先毎に、発送に係る商品、数量を記録したリストであって、配送先への商品の仕分けに供する仕分リスト5A、5B、5C、…を作成する。この商品配送システム1は、商品の仕分工程において、この受注システム2の受注結果により順次配送に供する商品を選択し、仕分リスト5A、5B、5C、…の記録に基づいて、この選択した商品を配送先に仕分けして発送する。仕分システム10は、この商品を配送先に仕分する仕分工程に適用される。
【0023】
図2は、仕分システム10に係る仕分工程を示す図である。この仕分工程は、各配送先への商品の仕分けに供する商品仕分ボックス11A〜11Iが仕分けに供する作業員12の背後に配置される。仕分工程は、配送への仕分けに供する商品13A、13B、13C、13D、…がコンベア14により搬送され、これらの商品13A、13B、13C、13D、…を作業員13により配送先に係る商品仕分ボックス11A〜11Iに投入し、これにより配送に供する商品13A、13B、13C、13D、…を配送先毎に仕分けする。この仕分システム10は、この仕分工程に適用されて、作業員12による仕分けの作業を誘導し、間違い無く商品を仕分けできるようにする。
【0024】
このためこの仕分システム10において、各商品仕分ボックス11A〜11Iには携帯端末17A〜17Iがそれぞれ配置される。ここで携帯端末17A〜17Iは、データ通信機能を有し、かつ商品の投入を検出可能な機能を有する多機能端末である。より具体的にこの実施形態では、携帯端末17A〜17Iにいわゆるスマートデバイスであるスマートフォンが適用される。携帯端末17A〜17Iは、フレキシブルに折り曲げ可能に脚が作成された小型の三脚を使用して、簡易に取り外し可能に商品仕分ボックス11A〜11Iにそれぞれ配置される。これによりこの仕分システム10において、携帯端末17A〜17Iは、適宜、商品仕分ボックス11A〜11Iから取り外したり、新たな仕分けに係る商品仕分ボックスに取り付けたりして、柔軟にシステムを運用できるように構成される。
【0025】
図3は、この携帯端末17Aを示すブロック図である。なお携帯端末17B〜17Iは、それぞれ他の携帯端末と識別可能に構成される点を除いて、携帯端末17Aと同一に構成されることにより、重複した説明は省略する。この携帯端末17Aにおいて、加速度センサ21は、加速度を検出するセンサであり、例えば重力加速度の検出によりこの携帯端末の画面表示の切り替えに供される。この実施形態では、この加速度センサ21の構成を利用して商品の投入を検出する。
【0026】
撮像部22は、コントローラ23の制御により動画、静止画による撮像結果を取得してコントローラ23に出力する。表示部24は、コントローラ23の制御により各種の画像等を表示する。また表示部24は、表示画面にタッチパネルが設けられ、このタッチパネルの操作をコントローラ23に通知する。スピーカ25は、コントローラ23の制御により各種の音声を再生して出力する。通信部26は、コントローラ23の制御により管理サーバー16等との間で各種のデータを送受する。コントローラ23は、この携帯端末17Aの動作を制御するコンピュータであり、管理サーバー16の制御により各部を制御する。
【0027】
仕分システム10において(
図2)、バーコードリーダー18は、商品管理コンピュータ(商品管理PC)19の制御により配送に供する商品13A、13B、13C、13D、…からバーコードを読み取り、商品管理コンピュータ19は、バーコードリーダー18による読み取り結果に基づいてコンベア14により搬送された商品13A、13B、13C、13D、…の商品コードを検出する。ここで商品コードは、商品を特定する識別情報である。商品管理コンピュータ19は、この商品コードにより、コンベア14で搬送される商品13A、13B、13C、13D、…を管理サーバー16に通知する。このとき商品管理コンピュータ19は、連続する同一の商品を一群の商品群として把握して、この連続する同一商品を商品コードとその数量とにより管理サーバー16に通知する。なおこの連続する同一商品を商品コードと数量により把握する処理については、管理サーバー16側で実行してもよい。
【0028】
管理サーバー16は、この仕分システム10全体の動作を制御するコンピュータであり、商品管理コンピュータ19からの通知に基づいて、携帯端末17A〜17Iの動作を制御する。
図4は、この管理サーバー16の制御による仕分システム10の処理手順を示すフローチャートである。管理サーバー16は、処理を開始すると、商品管理コンピュータ19からの通知を待機し(ステップSP1−SP2)、商品管理コンピュータ19から商品及び数量が通知されると、商品仕分ボックス11A〜11Iに係る仕分リスト5A、5B、5C、…を検索し、搬送された商品を収納する商品仕分ボックスを、当該商品仕分ボックスへ収納する商品の数量と共に検出する(ステップSP3)。
【0029】
またこの検出結果により、商品を収納する商品仕分ボックス11A〜11Bに係る携帯端末17A〜17Iに、収納すべき商品及び数量を通知して表示部24の点灯、表示を指示する(ステップSP4)。これにより仕分システム10では、商品を収納する商品仕分ボックスに係る携帯端末のみ表示部24が点灯し、その点灯した表示部24に収納する商品及び数量を表示する。具体的に、例えば5つの商品Aが搬送されて、この5個の商品Aを第1、第2、第3の商品仕分ボックス11A、11B、11Cにそれぞれ3個、1個、1個収納する場合、仕分システム10では、この第1〜第3の商品仕分ボックス11A〜11Cに配置された携帯端末17A〜17Cの表示部24に、それぞれ「商品A:数量3」、「商品A:数量1」、「商品A:数量1」との表示を表示する。また他の商品仕分ボックス11D〜11Iにおいては、それぞれ携帯端末17D〜17Iの表示部24を何ら点灯しない状態に保持する。従って作業員12においては、これらの表示を目視により確認して搬送された商品を対応する商品仕分ボックスに投入することにより、簡易に仕分け作業を実行することができる。これによりこの実施形態では、携帯端末を有効に利用して簡易な構成により仕分システムを構成できるようにして、確実に商品を仕分できるようにする。
【0030】
しかしながらこのように対応する商品仕分ボックスで携帯端末を表示して仕分けを指示する場合でも、商品の誤投入を完全には防止できない。そこでこの実施形態では投入先検出処理(ステップSP5)により、携帯端末17A〜17Iに設けられた加速度センサ21を有効に利用して投入先を検出する。
【0031】
図5は、この投入先検出処理を示すフローチャートである。管理サーバー16は、この処理を開始すると、全ての携帯端末17A〜17Iから、加速度センサ21の検出結果の取得を開始し(ステップSP11−SP12)、収納先の商品仕分ボックスの何れかで、携帯端末のタッチパネルが操作されるまで(ステップSP13)、加速度センサ21による検出結果を取得する。また収納先の商品仕分ボックスの何れかで、携帯端末のタッチパネルが操作されると(ステップSP13)、取得した加速度センサ21の検出結果より、振動の大きさを事前に設定されている判定基準値により判定し、これにより振動の大きな商品仕分ボックスを投入先に設定する(ステップSP14ーSP15)。またこのタッチパネルが操作された携帯端末については、表示の停止を指示する。
【0032】
すなわち商品を投入した場合、少なからず商品仕分ボックス11A〜11Iが振動することになる。従って振動の有無により商品の投入の有無を判断することができる。
【0033】
しかしながら商品仕分ボックスへの商品の投入により、商品仕分ボックスの振動が隣接する商品仕分ボックスに伝搬する場合もあり、このような場合には、単に振動の有無を検出しただけでは、投入先を正しく検出できなくなる。また作業員12によっては、搬送された連続する複数の同一商品を、複数の仕分先に仕分した後、タッチパネルを操作する場合も予測される。そこでこの実施形態では、全ての携帯端末17A〜17Iから加速度センサ21の検出結果を取得し、判定基準値により振動の大きさを判断する。
【0034】
なおこのような振動にあっては、投入する商品の質量によっても変化することにより、例えば商品コードに応じて判定基準値を切り替えるようにしてもよい。またこのような判定基準値による判断に代えて、振動の大きさを比較して投入先の商品仕分ボックスを検出してもよい。また振動のピーク回数を検出することにより併せて投入された商品の数量を検出し、この検出した数量を続く確認の処理に役立てるようにしてもよい。また商品仕分ボックスの設置場所によっては、振動の大きさが異なる場合も予測されることにより、加速度センサにより検出される振動の大きさを、事前に取得した補正値により補正して処理するようにしてもよい。
【0035】
しかしてこのようにして投入先を検出すると、管理サーバー16は、投入先に誤りがあるか否か判断する。ここで本来投入すべき商品仕分ボックスとは異なる商品仕分ボックスに誤って商品を投入する場合も予測され、このような場合には、商品を投入すべきでない商品仕分ボックスで商品の投入が検出されて、作業員12によりタッチパネルが誤って操作されることになる。そこでこの場合、投入先に誤りがあると判断し(ステップSP6)、振動により検出された投入先の商品仕分ボックスについて、携帯端末に、確認を促すメッセージを表示させて作業員12に確認を指示する。またこの場合、本来商品を投入すべき商品仕分ボックスの携帯端末であって、ステップSP13において、タッチパネルの操作により表示を停止した携帯端末については、改めて商品名及び数量を表示させ、容易に確認できるようにする。
【0036】
この確認の指示により作業員12は、投入した商品を確認することになり、確認の結果、作業員12がこの確認の指示に係る携帯端末において、タッチパネルが操作されると、確認を促すメッセージに係る携帯端末、作業員が改めて操作した商品の投入の完了した商品仕分ボックスに係る携帯端末において、表示部24の表示、点灯の終了を指示する(ステップSP8)。なおこの商品の誤投入に関する判断基準に、上述した振動のピーク回数により検出される投入数量の情報を含ませるようにして、投入先だけでなく、投入の数量の誤りを判断するようにしてもよい。
【0037】
これに対して検出された投入先が、本来商品を投入すべき商品仕分ボックスである場合、この振動により検出された投入先に係る携帯端末について、表示部24の表示、点灯の終了を指示する(ステップSP6−SP8)。
【0038】
管理サーバー16は、この投入先検出処理、投入先の誤り判断等の処理を、ステップSP3で検出した商品仕分ボックス毎に繰り返し(ステップSP9−SP5)、ステップSP3で検出した全ての商品仕分ボックスで処理を完了すると、全体をリセットして続く商品に処理を移す(ステップSP10−SP2)。
【0039】
なお管理サーバー16は、この処理を繰り返して、商品仕分ボックス11A〜11Iへの連続して搬送される同一商品について、仕分が全て完了すると、携帯端末17A〜17Iに処理の完了を通知して一連の処理を終了する。仕分工程では、これにより未だ配送する商品が存在する場合には、商品仕分ボックスを交換して処理を再開することになる。なおこれによりこの実施形態では、この連続して搬送される同一商品を仕分して、1つの商品仕分ボックスに商品を投入する毎に、又は複数の商品仕分ボックスに商品を投入する毎に、さらにはこの一群の商品の仕分を完了して、仕分先に係る携帯端末のタッチパネルを操作することにより、一連の仕分作業を実行することになる。
【0040】
以上の構成によれば、携帯端末を使用して仕分け作業を誘導するようにして、この携帯端末により振動を検出して商品の投入先を判定することにより、携帯端末の機能を有効に利用して、商品の誤仕分けを防止することができる。これにより簡易な構成により間違い無く商品を仕分けすることができる。
【0041】
すなわちこの振動により商品の投入先を検出するようにして、検出結果に基づいて商品仕分の確認を指示することにより、商品の誤仕分を防止することができ、これにより簡易な構成により間違い無く商品を仕分けすることができる。
【0042】
〔第2実施形態〕
図6及び
図7は、
図4及び
図5との対比により本発明の第2実施形態に係る商品配送システムに適用される仕分システムの処理手順を示すフローチャートである。この実施形態では、この処理手順が適用されて、搬送される商品を1つづつ仕分する点を除いて、第1実施形態と同一に構成される。従って適宜、
図1及び
図2の構成を流用して説明する。
【0043】
ここでこの実施形態において、商品管理コンピュータ19は、コンベア14により搬送される商品について、1つずつ商品コードを管理サーバー16に通知する。管理サーバー16は、この1つの商品ごとの商品コードの通知を待機し(ステップSP21−SP22)、商品コードの通知により仕分リストを検索して仕分先を検出し(ステップSP23)、また検出結果により仕分先に係る携帯端末についてのみ、表示部の点灯を指示し、さらに仕分に係る商品名を表示させる(ステップSP24)。また投入先検出処理(ステップSP25)により、全ての携帯端末から加速度センサの検出結果を取得し(
図7、ステップSP31−SP32)、ステップSP24で表示を指示した携帯端末でタッチパネルが操作されると(ステップSP33)、振動の大きさにより投入先を判断する(ステップSP34)。またこの判断結果により投入先に誤りがある場合には、確認を促す表示を指示した後(ステップSP28)、作業員による確認の処理により、全体をリセットして続く商品の処理を実行する(ステップSP28−SP29)。また投入先に誤りが無い場合には、全体をリセットして続く商品の処理を実行する(ステップSP26−SP29)。
【0044】
この実施形態によれば、搬送される商品を1ずつ処理する場合でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0045】
〔第3実施形態〕
この第3実施形態では、加速センサを介して検出される振動に代えて、撮像部22で取得される動画像を処理して検出される動きにより、商品の投入先を検出する(
図3参照)。この第3実施形態では、この商品の投入の検出に係る構成が異なる点を除いて、第1又は第2実施形態と同一に構成される。
【0046】
図8は、この投入先の検出に係る処理手順を示すフローチャートである。この実施形態では、
図5又は
図7について上述した処理手順に代えて、この処理手順が実行される。すなわち管理サーバー16は、この処理手順を開始すると、全ての携帯端末に動き検出の開始を指示する(ステップSP41−SP42)。ここでこの動き検出は、撮像部22から静止画像を取得するタイミング(シャッター操作のタイミング)を自動的に設定する携帯端末の各種アプリケーションプログラムのモジュールを適用することができる。具体的に、動き検出は、例えば撮像部22で動画像を取得して、この動画像の連続するフレーム間で、又は所定フレーム数だけ離間したフレーム間で、画素差分値の絶対値和を検出する場合、グローバルリング動きベクトルを検出する場合等、種々の手法を広く適用することができる。
【0047】
管理サーバー16は、仕分先の携帯端末でタッチパネルが操作されると(ステップSP43)、各携帯端末でそれぞれ検出した動き量を取得し、この動き量の比較により投入先を検出する(ステップSP44)。なおこれにより各携帯端末17A〜17Iは、それぞれ商品の投入を漏れなく撮像可能に、商品仕分ボックス11A〜11Iに配置されることになる。しかしながらこのように商品の投入を漏れなく撮像可能に配置する場合にあっては、他の商品仕分ボックスまで画角に含まれる場合も発生する。そこで動きを検出する領域を携帯端末毎に設定するようにしてもよい。また動き量を時系列により取得してピークを検出することにより投入数量を検出するようにしてもよい。
【0048】
この実施形態によれば、商品仕分ボックスの振動に代えて、撮像部より得られる撮像結果により、仕分けに供する商品の商品仕分ボックスへの収納を検出するようにしても、第1又は第2実施形態と同様の効果を得ることができる。また実施形態では、撮像結果を処理して商品の収納を検出することにより、振動の激しい場所で仕分する場合でも、確実に商品の収納を検出することができる。
【0049】
〔第4実施形態〕
この第4実施形態では、加速センサを介して検出される振動と、撮像部22で取得される動画像を処理して検出される動きとにより、商品の投入先を検出する(
図3参照)。この第4実施形態では、この商品の投入の検出に係る構成が異なる点を除いて、第1又は第2実施形態と同一に構成される。
【0050】
図9は、この投入先の検出に係る処理手順を示すフローチャートである。この実施形態では、
図5又は
図7について上述した処理手順に代えて、この処理手順が実行される。すなわち管理サーバー16は、この処理手順を開始すると、全ての携帯端末に動き検出の開始を指示し、また全て携帯端末から加速度センサ21の検出結果の取得を開始する(ステップSP51−SP52)。また仕分先の携帯端末でタッチパネルが操作されると(ステップSP53)、各携帯端末で検出された動き量を取得する。
【0051】
管理サーバー16は、各携帯端末から取得した動き量と、加速度センサより検出される各携帯端末の振動とにより、投入先を判断する(ステップSP54)。ここでこの判断にあっては、動き量と振動量とを総合的に判断して投入先を検出する。この判断にあっては、動き量により投入先と予測される商品仕分ボックスを選択して、この選択した商品仕分ボックスを振動量で判断する場合、これとは逆に、振動量により投入先と予測される商品仕分ボックスを選択して、この選択した商品仕分ボックスを動き量で判断する場合、さらには動き量と振動量とをそれぞれスコア化して合計スコアを商品仕分ボックス毎に求め、この合計スコアにより判断する場合等、種々の判断手法を広く適用することができる。またこれに代えて、又はこれに加えて、動き量と振動量とにより投入数を判断するようにしてもよい。
【0052】
この実施形態によれば、商品仕分ボックスの振動と撮像結果とにより商品仕分ボックスへの商品の収納を検出するようにしても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。またこのように商品仕分ボックスの振動と撮像結果とにより商品仕分ボックスへの商品の収納を検出することにより、一段と確実に商品の収納を検出することができ、一段と確実に商品を仕分することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更し、さらに組み合わせることができる。
【0053】
すなわち上述の実施形態では、ネットワークを介して商品を受注して仕分リストを作成し、この仕分リストに基づいて配送先に商品を仕分ける場合について述べたが、本発明はこれに限らず、各種の手法により作成された仕分リストにより商品を配送する場合、さらには商品以外の各種物品の仕分けに広く適用することができる。
【0054】
また上述の実施形態では、バーコードを使用して商品コードを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばRFICタグを使用して商品コードを検出する場合、画像認識により商品の外形形状から商品コードを検出する場合等、仕分けに供する商品の識別方法にあっては、種々の方法を広く適用することができる。
【0055】
また上述の実施形態では、タッチパネルの操作により商品、数量の表示を停止させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、商品の投入の検出により表示を停止させるようにしても良い。
【0056】
また上述の実施形態では、商品の投入を検出して誤りを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、商品の投入により投入すべき商品数量の表示を減じる場合等、商品投入の検出結果については、種々に利用するようにしてもよい。
【0057】
また上述の実施形態では、表示部24を介して作業員12に確認を指示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これに代えて、又はこれに加えて、スピーカ25を介して音声により確認を指示するようにしてもよい。
【0058】
また上述の実施形態では、管理サーバー16において投入先を判断する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば携帯端末側で投入先を判断するようにしてもよい。なおこの場合、例えば仕分先に設定された商品仕分ボックスに係る携帯端末をマスタに設定すると共に、他の携帯端末をスレーブに設定し、これらマスタ及びスレーブ間の処理により投入先を判断することが考えられる。
【0059】
また上述の実施形態では、ネットワークを介して商品を受注して配送する商品配送システムに本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々に商品を仕分する仕分システムに広く適用することができる。