(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自然エネルギーに基づいて発電する発電装置と;前記発電装置が生成した電力を蓄える蓄電装置と;前記蓄電装置の充電を制御する制御装置と;を具備する創蓄電システムであって、
前記蓄電装置は、
停電時において、前記発電装置の自立運転機能により出力された電力を負荷に供給する電力線と;
前記発電装置が生成した電力を蓄える蓄電池と;
前記制御装置から指示された充電電流または充電電力に応じた電流で、前記蓄電池を充電する充放電実行部と;
を具備し、
前記制御装置は、
停電時において、前記発電装置の自立運転機能により出力可能な値以下の電力値から、前記電力線によって前記負荷に供給される電力と、第一の電力とを差し引いた電力となるように前記充電電力を調整し、調整した充電電力または当該充電電力に応じた充電電流を前記蓄電装置に指示する充電制御部;
を具備する創蓄電システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下で説明する実施形態に係る蓄電システム10は、自然エネルギーに基づいて発電装置20が生成した電力を蓄える蓄電装置30と、前記蓄電装置30の充電を制御する制御装置40とを具備する。前記蓄電装置30は、切替部32と、蓄電池33と、充放電実行部34と、停電検出部35とを具備する。切替部32は、停電時において、前記発電装置20の自立運転機能により出力された電力を負荷に供給する。蓄電池33は、前記発電装置20が生成した電力を蓄える。充放電実行部34は、前記制御装置40から指示された充電電流または充電電力に応じた電流で、前記蓄電池33を充電する。また、前記制御装置40は、充電制御部41を具備する。充電制御部41は、停電時において、発電装置20の自立運転機能により出力可能な値以下の電力値から、前記切替部32によって前記負荷に供給される電力と、第一の電力とを差し引いた電力となるように前記充電電力を調整し、調整した充電電力または当該充電電力に応じた充電電流を前記蓄電装置30に指示する。
【0010】
また、以下で説明する実施形態に係る蓄電システム10において、前記第一の電力値は、前記発電装置20の自立運転機能により出力された電力の変動幅、および、前記切替部32によって前記負荷に供給された電力の変動幅に基づいて算出されてもよい。
【0011】
また、以下で説明する実施形態に係る蓄電システム10において、前記充電制御部41は、前記切替部32によって前記負荷に供給された電力と、調整された前記充電戦力との合計が、前記発電装置20が自立運転機能により出力している電力を超えた場合に、予め定められた期間、前記蓄電池33の充電停止させる充電停止指示を前記蓄電装置30へ送信し、前記充放電実行部34は、前記制御装置40から前記充電停止指示を受信した場合に、前記蓄電池33への充電を停止するようにしてもよい。
【0012】
また、以下で説明する実施形態に係る蓄電システム10は、自然エネルギーに基づいて発電装置20が生成した電力を蓄える蓄電装置30と、前記蓄電装置30の充電を制御する制御装置40とを具備する。前記蓄電装置30は、切替部32と、蓄電池33と、充放電実行部34と、停電検出部35とを具備する。切替部32は、停電時において、前記発電装置20の自立運転機能により出力された電力を負荷に供給する。蓄電池33は、前記発電装置20が生成した電力を蓄える。充放電実行部34は、前記制御装置40から指示された充電電流で、前記蓄電池33を充電する。また、前記制御装置40は、充電制御部41を具備する。充電制御部41は、停電時において、発電装置20の自立運転機能により出力可能な値以下の電流値から、前記切替部32によって前記負荷に供給される電流と、第一の電流とを差し引いた電流となるように前記充電電流を調整し、調整した充電電流を前記蓄電装置30に指示する。
【0013】
また、以下で説明する実施形態に係る蓄電システム10は、自然エネルギーに基づいて発電装置20が生成した電力を蓄える蓄電装置30と、前記蓄電装置30の充電を制御する制御装置40とを具備する。前記蓄電装置30は、切替部32と、蓄電池33と、充放電実行部34と、停電検出部35とを具備する。切替32は、停電時において、前記発電装置20の自立運転機能により出力された電力を負荷に供給する。蓄電池33は、前記発電装置20が生成した電力を蓄える。充放電実行部34は、前記制御装置40から指示された充電電流または充電電力に応じた電流で、前記蓄電池33を充電する。また、前記制御装置40は、充電制御部41を具備する。充電制御部41は、停電時において、第二の電力を初期値として、前回調整した前記充電電力と、前記切替部32によって前記負荷に供給される電力との合計が、前記発電装置20の自立運転機能により出力される電力を、第一の時間継続して下回っている場合に、前記前回調整した充電電力に第三の電力を加えた電力となるように、今回の充電電力を調整する電力増加処理を行い、調整した充電電力または当該充電電力に応じた充電電流を前記蓄電装置30に指示する。
【0014】
また、以下で説明する実施形態に係る蓄電システム10において、前記充電制御部41は、前回調整した充電電力と、前記切替部32によって前記負荷に供給された電力との合計が、前記第一の時間以内に、前記発電装置20が自立運転機能により出力している電力を超えた場合に、前回調整した充電電力から前記第三の電力よりも大きい第四の電力分減少させた電力となるよう前記充電電力を調整し、前記第四の電力分減少させた電力となるよう調整した前記充電電力と、前記切替部32によって前記負荷に供給された電力との合計が、前記発電装置20が自立運転機能により出力している電力を、前記第一の時間よりも長い第二の時間継続して下回った場合に、前記電力増加処理を再開するようにしてもよい。
【0015】
また、以下で説明する実施形態に係る蓄電システム10において、前記充電制御部41は、前記発電装置20が自然エネルギーにより電力を生成することができる時間帯に停電が発生した場合に、調整した充電電力または当該充電電力に応じた充電電流を前記蓄電装置30に指示するようにしてもよい。
【0016】
また、以下で説明する実施形態に係る制御装置40は、自然エネルギーに基づいて発電装置20によって生成された電力の蓄電装置30への充電を制御する制御装置40であって、充電制御部41を具備する。充電制御部41は、停電時において、発電装置20の自立運転機能により出力可能な値以下の電力値から、前記切替部32によって前記負荷に供給される電力と、第一の電力とを差し引いた電力となるように前記充電電力を調整し、調整した充電電力または当該充電電力に応じた充電電流を前記蓄電装置30に指示する。
【0017】
また、以下で説明する実施形態に係る制御装置40が実行する制御方法は、自然エネルギーに基づいて発電装置20によって生成された電力の蓄電装置30への充電を制御する制御装置40における制御方法であって、停電時において、前記発電装置20の自立運転機能により出力可能な値以下の電力値から、負荷に供給される電力と、第一の電力とを差し引いた電力となるように前記充電電力を調整し、調整した充電電力または当該充電電力に応じた充電電流を前記蓄電装置30に指示する工程を含む。
【0018】
また、以下で説明する実施形態に係る創蓄電システム1は、自然エネルギーに基づいて発電する発電装置20と、発電装置20が生成した電力を蓄える蓄電装置30と、前記蓄電装置30の充電を制御する制御装置40とを具備する。前記蓄電装置30は、切替部32と、蓄電池33と、充放電実行部34と、停電検出部35とを具備する。切替部32は、停電時において、前記発電装置20の自立運転機能により出力された電力を負荷に供給する。蓄電池33は、前記発電装置が生成した電力を蓄える。充放電実行部34は、前記制御装置40から指示された充電電流または充電電力に応じた電流で、前記蓄電池33を充電する。前記制御装置40は、充電制御部41を具備する。充電制御部41は、停電時において、前記発電装置20の自立運転機能により出力可能な値以下の電力値から、前記切替部32によって前記負荷に供給される電力と、第一の電力とを差し引いた電力となるように前記充電電力を調整し、調整した充電電力または当該充電電力に応じた充電電流を前記蓄電装置30に指示する。
【0019】
(第1の実施形態)
[蓄電システム10の構成]
図1は、第1および第2の実施形態に係る創蓄電システム1の一例を示すシステム構成図である。本実施形態および後述する第2の実施形態に係る創蓄電システム1は、住宅などの施設内に設けられ、発電装置20と蓄電システム10とを備える。蓄電システム10は、蓄電装置30および制御装置40を有する。尚、
図1乃至3において、実線や実線矢印は電力配線や電力供給の向きを示し、点線や点線矢印は信号配線や信号送出の向きを示している。
【0020】
また、住宅などの所定の施設には、太陽光などの自然エネルギーを用いて発電する発電装置20が設けられる。本実施形態の発電装置20は、太陽光パネル21およびパワーコンディショナ22を有する。本実施形態では、自然エネルギーとして太陽光を用いる発電装置20を例に説明するが、本発明はこれに限られず、風力や波力及びその他の自然エネルギーを用いる発電装置にも適用することが可能である。
【0021】
また、本実施形態におけるパワーコンディショナ22は、自立運転機能を有しており、停電時に、太陽光パネル21によって生成された電力を例えばAC100Vの電力に変換し、変換した電力を蓄電装置30に供給する。蓄電装置30は、発電装置20から供給された電力を、分電盤13を介して選択負荷である機器15aや15bに供給する。
【0022】
系統11から電力が供給されているとき、分電盤12は、供給された電力を、通常の電気配線やコネセントを介して一般負荷である機器14aや14bに供給する。また、分電盤12は、蓄電装置30及び分電盤13を介して、系統11から供給されている電力を、選定負荷である機器15aや15bに供給する。
【0023】
分電盤13は、蓄電装置30から受け取った電力を、非常用の電気配線やコンセントを介して、機器15aや15bに供給する。
【0024】
制御装置40は、蓄電装置30から停電の発生を示す信号を受信した場合に、パワーコンディショナ22の自立運転機能により出力された電力を、分電盤13を介して非常用の電気配線やコンセントに供給するよう蓄電装置30に指示する。そして、選定負荷によって消費されている電力が、太陽光パネル21によって生成されている発電容量を下回っている場合(すなわち、蓄電装置30が容量オーバーを検出していない場合)に、制御装置40は、蓄電装置30内の蓄電池の充電を蓄電装置30に指示する。
【0025】
このとき、制御装置40は、パワーコンディショナ22の自立運転機能により出力された電力のうち、選定負荷に供給されている電力を差し引いた残りの電力の範囲内で蓄電池を充電するように充電電力を調整し、調整した充電電力で蓄電池を充電するよう蓄電装置30に指示する。尚、制御装置40から蓄電装置30への指示は、蓄電池の充電電力ではなく、充電電流を調整することとしてもよい。
【0026】
また、制御装置40は、天候の悪化や選定負荷によって消費される電力の増加などにより、選定負荷によって消費されている電力が、太陽光パネル21によって生成されている発電容量を上回った場合(すなわち容量オーバーとなった場合)、制御装置40は、蓄電装置30内の蓄電池の充電を一定期間停止するよう蓄電装置30に指示する。
【0027】
このように、本実施形態の制御装置40は、停電時に、発電装置20によって生成された電力を、選定負荷に優先的に供給し、残りの電力を、充電電力を調整しながら蓄電装置30の蓄電池に蓄えるため、停電時においても蓄電池に電力を蓄えることができると共に、発電装置20によって生成された電力のうち、破棄される電力を極力少なくして、発電装置20によって生成された電力を効率よく活用することができる。
【0028】
[蓄電装置30の構成]
図2は、第1の実施形態に係る蓄電装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。蓄電装置30は、PV出力検出部31、切替部32、蓄電池33、充放電実行部34、および停電検出部35を有する。
【0029】
PV出力検出部31は、パワーコンディショナ22から蓄電装置30へ供給されている電力が、太陽光パネル21によって生成されている発電容量を上回っている(すなわち、容量オーバー)か否かを判定し、判定結果を示すモニタ信号を出力する。そして、蓄電装置30は、PV出力検出部31から出力されたモニタ信号を、図示しない通信装置を介して制御装置40へ送信する。当該通信装置は、モニタ信号に変化があった場合にのみモニタ信号を制御装置40へ送信するようにしてもよい。また、本実施形態におけるモニタ信号は、例えば、容量オーバーの場合にLow、容量オーバーでない場合にHighを示す信号である。また、容量オーバーか否かの判断は、例えば、パワーコンディショナ22からの出力の有無を判定したり、所定の閾値を基準に判定したりすることで実現される。
【0030】
切替部32は、分電盤12と分電盤13を繋ぐ電力線の途中に配置され、停電時には、分電盤12と分電盤13との連携を切断する。選定負荷には、電力線と分電盤13を介して電力が供給される。また、切替部32は、制御装置40からの指示に応じて、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、発電装置20のパワーコンディショナ22から供給された電力、または、蓄電池33から放電された電力のいずれか一方に切り替える。具体的には、切替部32は、制御装置40から放電停止指示を受信した場合に、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、発電装置20のパワーコンディショナ22から供給された電力に切り替える。また、切替部32は、制御装置40から放電開始指示を受信した場合に、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、蓄電池33に蓄えられた電力に切り替える。停電検出部35は、分電盤12からの電力供給の有無を監視し、電力供給が途絶したことを検知した場合に、停電検出信号を出力する。そして、蓄電装置30は、停電検出部35から出力された停電検出信号を、制御装置40へ送信する。
【0031】
また、蓄電装置30には、分電盤13に接続される電力線に供給される負荷電流もしくは負荷電力(選定負荷で消費されている電流の合計値もしくは電力の合計値)を測定する負荷電流測定器36が設置され、測定した負荷電流もしくは負荷電力を出力する。そして、蓄電装置30は、負荷電流もしくは負荷電力を示す情報を、図示しない通信装置を介して制御装置40へ送信する。
【0032】
充放電実行部34は、発電装置20から供給された電力のうち、制御装置40から受信した充電指示に含まれている充電電流、もしくは充電指示に含まれている充電電力から換算した充電電流で、蓄電池33を充電する。また、充放電実行部34は、制御装置40から充電停止を指示された場合に、蓄電池33への充電を停止する。尚、制御装置40との信号の送受には、蓄電装置30内に設けられた通信装置(図示せず)を介して行なってもよい。
【0033】
[制御装置40の構成]
図3は、第1の実施形態に係る制御装置40の機能構成の一例を示すブロック図である。制御装置40は、充電制御部(充放電制御部)41および入力受付部42を有する。
【0034】
入力受付部42は、ユーザから、蓄電池33の放電指示、蓄電池33の充電指示、または後述する第一の電力の情報を受け付けた場合に、受け付けた情報を充電制御部41へ送る。なお、入力受付部42は、第一の電力をユーザから受け付ける場合、充電制御部41に現在設定されている第一の電力の情報を充電制御部41から取得して、制御装置40に設けられた表示装置(図示せず)に表示してもよい。
【0035】
充電制御部41は、蓄電装置30から停電検出信号を受信した場合に、発電装置20から出力された電力のうち、選定負荷に供給された電力を差し引いた残りの電力に基づいて充電電力を調整し、調整した充電電力の値を含む充電指示を蓄電装置30へ送信する。
【0036】
充電制御部41は、例えば、発電装置20の自立運転機能により出力可能な値以下の電力値から、選定負荷に供給されている電力と、予め定められた第一の電力とを差し引いた電力となるように充電電力を調整する。本実施形態において、発電装置20の自立運転機能により出力可能な値の電力とは、例えば発電装置20の定格電力(例えば、1500W)である。発電装置20の定格電力および第一の電力の情報は、充電制御部41に予め設定される。
【0037】
ここで、予め定められた第一の電力は、例えば、発電装置20から出力された電力の変動幅、および、選定負荷に供給された電力の変動幅に基づいて算出されることが好ましい。例えば、発電装置20から出力された電力の1日の変動幅を、数週間、数か月、数年分のデータから統計処理(例えば平均)して算出する。また、停電時に選定負荷によって消費される電力の1日の変動幅についても、モニタ調査等により収集したデータから統計処理(例えば平均)して算出する。そして、算出されたこれらの変動幅の合計が第一の電力として充電制御部41に予め設定される。
【0038】
例えば、発電装置20から出力された電力の1日の変動幅が、300Wと算出され、停電時に選定負荷によって消費された電力の1日の変動幅が200Wと算出された場合、300+200=500Wが第一の電力として充電制御部41に予め設定される。
【0039】
なお、上記した第一の電力は、時間帯や曜日、季節毎に異なる値が充電制御部41内に予め準備され、充電制御部41は、それぞれの時間帯や曜日、季節毎に、対応する第一の電力の情報を用いて、充電電力を調整するようにしてもよい。また、充電制御部41は、内蔵メモリ等に第一の電力の情報を予め保持しておく他、通信回線を介して外部のサーバに問い合わせて、現在の時間帯や曜日、季節に対応する第一の電力の情報を取得して充電電力を調整するようにしてもよい。
【0040】
また、充電制御部41は、蓄電装置30から容量オーバーを示すモニタ信号を受信した場合に、蓄電池33への充電を予め定められた期間停止させる充電停止指示を蓄電装置30へ送信する。このように、充電制御部41は、発電装置20が容量オーバーである場合に、蓄電池33への充電を停止することにより、発電装置20から出力された電力を、選定負荷に優先的に供給することができる。
【0041】
また、充電制御部41は、蓄電池33の充電指示を入力受付部42から受け取った場合に、蓄電池33が放電中であれば、蓄電池33からの放電を停止させる放電停止指示を蓄電装置30へ送信し、充電電力の調整を再開する。また、充電制御部41は、放電指示を入力受付部42から受け取った場合に、蓄電池33からの放電を開始させる放電開始指示を蓄電装置30へ送信する。また、充電制御部41は、第一の電力を入力受付部42から受け取った場合に、保持している第一の電力を、受け取った値で更新する。
【0042】
尚、充電制御部41と蓄電装置30との間の通信は、充電制御部41に信号通信機能を持たせ、当該信号通信機能を用いて行われてもよく、制御装置40内に充電制御部41とは別に通信用のユニットを設け、当該ユニットを用いて行われてもよい。
【0043】
[制御装置40の動作]
図4および
図5は、第1の実施形態に係る制御装置40の動作の一例を示すフローチャートである。本実施形態の制御装置40は、例えば、蓄電装置30から停電検出信号を受信した場合に、本フローチャートに示す動作を開始する。
【0044】
まず、充電制御部41は、蓄電池33の放電を開始させる放電開始指示を蓄電装置30へ送信する(S100)。蓄電装置30の切替部32は、受信した放電開始指示に従って、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、蓄電池33に蓄えられた電力に切り替える。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した放電開始指示に従って、蓄電池33に蓄えられた電力の放電を開始する。
【0045】
次に、充電制御部41は、現在時刻が所定の時間帯に含まれているか否かを判定する(S102)。ここで、所定の時間帯とは、自然エネルギーによって電力を生成できる時間帯であり、太陽光発電であれば、太陽が出ている時間帯であって、電力を生成するのに十分な日射量がある時間帯(例えば、8時から16時)を指す。なお、電力を生成するのに十分な日射量がある時間帯は、季節や緯度等の要素で異なるため、充電制御部41は、季節や緯度等の情報に対応付けて、電力を生成するのに十分な日射量がある時間を予め保持し、現在の日時や設置された地点の緯度等に基づいて時間帯を特定するようにしてもよい。
【0046】
現在時刻が所定の時間帯に含まれている場合(S102:Yes)、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S104)。現在時刻が所定の時間帯に含まれていない場合(S102:No)、または、モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S104:Yes)、充電制御部41は、再びステップS102に示した処理を実行する。
【0047】
モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S104:No)、充電制御部41は、蓄電池33の放電を停止させる放電停止指示を蓄電装置30へ送る(S106)。蓄電装置30の切替32は、受信した放電停止指示に従って、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、発電装置20のパワーコンディショナ22から供給された電力に切り替える。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した放電停止指示に従って、蓄電池33からの放電を停止する。
【0048】
次に、充電制御部41は、定数Buffに第一の電力(例えば500)を設定し、充電電力CPに初期値として0を設定し、定数RPに発電装置20の定格電力の値(例えば1500)を設定する(S110)。そして、充電制御部41は、現在時刻が所定の時間帯に含まれているか否かを判定する(S112)。現在時刻が所定の時間帯に含まれていない場合(S112:No)、充電制御部41は、
図5のステップS122に示す処理を実行する。
【0049】
現在時刻が所定の時間帯に含まれている場合(S112:Yes)、充電制御部41は、蓄電装置30の切替部32から通知されている負荷電力LWを取得する(S114)。そして、充電制御部41は、例えば、以下の式(1)に従って、充電電力CPを調整する(S116)。
CP=RP−Buff−LW ・・・(1)
【0050】
なお、充電制御部41は、切替部32から通知されている負荷電力LWの瞬時値を用いて充電電力CPを算出するのではなく、所定時間毎の負荷電力LWの移動平均をとるなどして充電電力CPの算出結果の変動を低く抑えることが好ましい。
【0051】
次に、充電制御部41は、調整した充電電力CPの値を含む充電指示を蓄電装置30へ送信する(S118)。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した充電指示に含まれている充電電力から換算した充電電流で蓄電池33の充電を実行する。そして、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S120)。モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S120:No)、充電制御部41は、再びステップS112に示した処理を実行する。
【0052】
一方、モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S120:Yes)、充電制御部41は、蓄電池33への充電を停止させる充電停止指示を蓄電装置30へ送る(
図5のS122)。蓄電装置30の充放電実行部34は、充電停止の指示に従って、蓄電池33への充電を停止する。
【0053】
次に、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S124)。なお、ステップS120において容量オーバーと判定されてからの経過時間が短いと、ステップS124においても、モニタ信号の状態に変化がない場合がある。そのため、ステップS122において容量オーバーと判定された場合には、発電装置20の発電出力が安定するまで、例えば数秒間待機してから、充電制御部41は、ステップS124の判定を行う。
【0054】
モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S124:No)、充電制御部41は、現在時刻が所定の時間帯に含まれているか否かを判定する(S126)。現在時刻が所定の時間帯に含まれている場合(S126:Yes)、充電制御部41は、入力受付部42を介してユーザから充電指示を受け付けたか否かを判定する(S128)。
【0055】
ユーザから充電指示を受け付けていない場合(S128:No)、充電制御部41は、ステップS122または後述するステップS144のうち、いずれか遅い方が実行されてから所定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判定する(S130)。所定時間が経過していない場合(S130:No)、充電制御部41は、再びステップS124に示した処理を実行する。また、ユーザから充電指示を受け付けた場合(S128:Yes)、または、所定時間が経過した場合(S130:Yes)、充電制御部41は、
図4のステップS110に示した処理を実行する。
【0056】
また、モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S124:Yes)、または、現在時刻が所定の時間帯に含まれていない場合(S126:No)、充電制御部41は、蓄電池33の放電を開始させる放電開始指示を蓄電装置30へ送信する(S134)。蓄電装置30の切替部32は、受信した放電開始指示に従って、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、蓄電池33に蓄えられた電力に切り替える。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した放電開始指示に従って、蓄電池33からの放電を開始する。
【0057】
次に、充電制御部41は、現在時刻が所定の時間帯に含まれているか否かを判定する(S136)。現在時刻が所定の時間帯に含まれている場合(S136:Yes)、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S138)。モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S138:No)、充電制御部41は、入力受付部42を介してユーザから充電指示を受け付けたか否かを判定する(S140)。
【0058】
ユーザから充電指示を受け付けていない場合(S140:No)、充電制御部41は、ステップS134を実行してから所定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判定する(S142)。現在時刻が所定の時間帯に含まれていない場合(S136:No)、モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S138:Yes)、または、ステップS134を実行してから所定時間が経過していない場合(S142:No)、充電制御部41は、再びステップS136に示した処理を実行する。
【0059】
また、ユーザから充電指示を受け付けた場合(S140:Yes)、または、ステップS134を実行してから所定時間が経過した場合(S142:Yes)、充電制御部41は、蓄電池33の放電を停止させる放電停止指示を蓄電装置30へ送信する(S144)。蓄電装置30の切替32は、受信した放電停止指示に従って、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、発電装置20のパワーコンディショナ22から供給された電力に切り替える。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した放電停止指示に従って、蓄電池33からの放電を停止する。そして、充電制御部41は、再びステップS124に示した処理を実行する。
【0060】
なお、入力受付部42を介して充電制御部41がユーザから放電指示を受け付けた場合、上記のフローチャート中のどの処理を実行していても、充電制御部41は、蓄電池33の放電を開始させる放電開始指示を蓄電装置30へ送信する。蓄電装置30の切替部32は、受信した放電開始指示に従って、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、蓄電池33に蓄えられた電力に切り替える。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した放電開始指示に従って、蓄電池33からの放電を開始する。
【0061】
その後、入力受付部42を介して充電制御部41がユーザから充電指示を受け付けた場合、充電制御部41は、ステップS106の処理から上記のフローチャートに示した処理を再開する。
【0062】
尚、以上は、発電装置20の出力可能な値以下の電力値から、負荷への供給電力と、第一の電力とを差し引いた電力を充電電力として用いる例を示したが、各電力を電流に置き換えて充電電力を算出するようにしてもよい。その場合の例を以下に説明する。
【0063】
例えば、充電制御部41を、停電時において、発電装置20の自立運転機能により出力可能な値以下の電流値から、電力線によって負荷に供給される電流と、第一の電流とを差し引いた電流となるように充電電流を調整し、調整した充電電流を蓄電装置30に指示するように構成することもできる。この場合、S110、S114、S116、S118で夫々電力を使っていたのを、電流に置換えて用いる。
【0064】
例えば、S110では、Buff値を5アンペア、充電電流CAとして0アンペア、定格電流値RAとして15アンペアを初期値として設定する。S116では、前述の式(1)に代えて、下記の式(2)を用いて、充電電流CAを算出する。
CA=RA−Buff−LA ・・・(2)
【0065】
負荷電流LAは負荷電流測定器36によって測定される値である。例えば、負荷電流LAの値が仮に5アンペアであったとすると、S116により得られる充電電流CAは、5アンペアとなる。S118では、充電制御部41は、得られた充電電流CAでの充電を蓄電装置30に指示する。
【0066】
以上、第1の実施形態について説明した。
【0067】
上記説明から明らかなように、本実施形態の蓄電システム10によれば、停電時において、発電装置および蓄電池の能力を十分に活用することができる。
【0068】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、蓄電装置30の切替部32に負荷電力を測定する機能が設けられておらず、負荷電力の測定値を用いずに充電電力を調整する点が第1の実施形態とは異なる。なお、本実施形態における蓄電システム10、蓄電装置30、および制御装置40の構成は、以下に説明する点を除き、
図1〜3に示した第1の実施形態における蓄電システム10、蓄電装置30、および制御装置40の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0069】
本実施形態における充電制御部41は、例えば、以下の方法で停電時における蓄電池33の充電電力を調整する。即ち、充電制御部41は、予め定められた第二の電力(例えば0W)を初期値として、前回調整した充電電力と、選定負荷に供給されている電力との合計が、発電装置20が自立運転機能により出力している電力を下回っている場合(即ち、モニタ信号が容量オーバーを示していない場合)、その期間が、第一の時間(例えば60秒間)継続すれば、前回調整した充電電力に第三の電力(例えば50W)を加えた電力となるように、今回の充電電力を調整する電力増加処理を実行する。
【0070】
このとき、充電制御部41は、前回調整した充電電力と、選定負荷に供給されている電力との合計が、第一の時間以内に、発電装置20が自立運転機能により出力している電力を超えた(即ち、モニタ信号が容量オーバーを示した)場合に、前回調整した充電電力から第三の電流値よりも大きい第四の電力(例えば100W)分減少させた電力となるよう充電電力を調整する。
【0071】
また、充電制御部41は、第四の電力分減少させた電力となるよう調整した充電電力と、選定負荷に供給された電力との合計が、発電装置20が自立運転機能により出力している電力を、第一の時間よりも長い第二の時間(例えば1時間)継続して下回った場合に、電力増加処理を再開する。
【0072】
[制御装置40の動作]
図6および
図7は、第2の実施形態に係る制御装置40の動作の一例を示すフローチャートである。本実施形態の制御装置40は、例えば、蓄電装置30から停電検出信号を受信した場合に、本フローチャートに示す動作を開始する。
【0073】
まず、充電制御部41は、蓄電池33の放電を開始させる放電開始指示を蓄電装置30へ送信する(S200)。蓄電装置30の切替部32は、受信した放電開始指示に従って、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、蓄電池33に蓄えられた電力に切り替える。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した放電開始指示に従って、蓄電池33からの放電を開始する。
【0074】
次に、充電制御部41は、現在時刻が所定の時間帯に含まれているか否かを判定する(S202)。ここで、所定の時間帯とは、自然エネルギーによって電力を生成できる時間帯であり、太陽光発電であれば、太陽が出ており、電力を生成するのに十分な日射量がある時間帯(例えば、8時から16時)を指す。
【0075】
現在時刻が所定の時間帯に含まれている場合(S202:Yes)、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S204)。現在時刻が所定の時間帯に含まれていない場合(S202:No)、または、モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S204:Yes)、充電制御部41は、再びステップS202に示した処理を実行する。
【0076】
モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S204:No)、充電制御部41は、蓄電池33の放電を停止させる放電停止指示を蓄電装置30へ送信する(S206)。蓄電装置30の切替部32は、受信した放電停止指示に従って、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、発電装置20のパワーコンディショナ22から供給された電力に切り替える。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した放電停止指示に従って、蓄電池33からの放電を停止する。
【0077】
次に、充電制御部41は、充電電力CPに初期値として第二の電力(例えば0)を設定し、上限値Limに例えば500を設定する(S210)。そして、充電制御部41は、現在時刻が所定の時間帯に含まれているか否かを判定する(S212)。現在時刻が所定の時間帯に含まれていない場合(S212:No)、充電制御部41は、ステップS230に示す処理を実行する。
【0078】
現在時刻が所定の時間帯に含まれている場合(S212:Yes)、充電制御部41は、充電電力CPの値を含む充電指示を蓄電装置30へ送信する(S214)。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した充電指示に含まれている充電電力から換算した充電電流で蓄電池33の充電を実行する。そして、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S216)。モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S216:No)、充電制御部41は、充電電力CPでの蓄電池33の充電が第一の時間(例えば60秒間)継続したか否かを判定する(S218)。
【0079】
充電電力CPでの蓄電池33の充電が第一の時間継続した場合(S218:Yes)、充電制御部41は、前回調整した充電電力CPに第三の電力(例えば50W)を加えた電力となるように、今回の充電電力CPを調整する(S220)。調整した充電電力CPが上限Limより大きければ(S222:Yes)、充電制御部41は、充電電力CPを上限値Limに置き換え(S224)、再びステップS212に示した処理を実行する。
【0080】
また、充電電力CPでの蓄電池33の充電が第一の時間継続していない場合(S218:No)、または、調整した充電電力CPが上限Lim未満であれば(S222:No)、充電制御部41は、再びステップS212に示した処理を実行する。本実施形態では、ステップS210〜S224までの処理を、例えば電力増加処理と呼ぶ。
【0081】
また、モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S216:Yes)、充電制御部41は、ステップS220において前回調整した充電電力CPから第四の電力(例えば100W)を引いた電力となるように、今回の充電電力CPを調整する(S226)。そして、充電制御部41は、現在時刻が所定の時間帯に含まれているか否かを判定する(S228)。
【0082】
現在時刻が所定の時間帯に含まれていない場合(S228:No)、充電制御部41は、蓄電池33への充電を停止させる充電停止指示を蓄電装置30へ送る(S230)。蓄電装置30の充放電実行部34は、充電停止の指示に従って、蓄電池33への充電を停止する。そして、充制御部41は、
図7のステップS244に示す処理を実行する。
【0083】
一方、現在時刻が所定の時間帯に含まれている場合(S228:Yes)、充電制御部41は、充電電力CPの値を含む充電指示を蓄電装置30へ送信する(S232)。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した充電指示に含まれている充電電力から換算した充電電流で蓄電池33の充電を実行する。そして、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S234)。モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S234:No)、充電制御部41は、充電電力CPでの蓄電池33の充電が第二の時間(例えば1時間)継続したか否かを判定する(S236)。
【0084】
充電電力CPでの蓄電池33の充電が第二の時間継続した場合(S236:Yes)、充電制御部41は、ステップS220に示した処理を実行する。一方、充電電力CPでの蓄電池33の充電が第二の時間継続していない場合(S236:No)、充電制御部41は、再びステップS228に示した処理を実行する。
【0085】
モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S234:Yes)、充電制御部41は、蓄電池33への充電を停止させる充電停止指示を蓄電装置30へ送る(
図7のS238)。蓄電装置30の充放電実行部34は、充電停止の指示に従って、蓄電池33への充電を停止する。
【0086】
次に、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S240)。なお、ステップS234において容量オーバーと判定されてからの経過時間が短いと、ステップS240においても、モニタ信号の状態に変化がない場合がある。そのため、ステップS234において容量オーバーと判定された場合には、発電装置20の発電出力が安定するまで、例えば数秒間待機してから、充電制御部41は、ステップS240の判定を行う。
【0087】
モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S240:No)、充電制御部41は、再び
図6のステップS210に示した処理を実行する。一方、モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S240:Yes)、充電制御部41は、蓄電池33の放電を開始させる放電開始指示を蓄電装置30へ送信する(S244)。蓄電装置30の切替部32は、受信した放電開始指示に従って、分電盤13を介して選定負荷に供給する電力を、蓄電池33に蓄えられた電力に切り替える。蓄電装置30の充放電実行部34は、受信した放電開始指示に従って、蓄電池33からの放電を開始する。
【0088】
次に、充電制御部41は、現在時刻が所定の時間帯に含まれているか否かを判定する(S246)。現在時刻が所定の時間帯に含まれている場合(S246:Yes)、充電制御部41は、蓄電装置30からのモニタ信号を参照し、当該モニタ信号が容量オーバーを示しているか否かを判定する(S248)。モニタ信号が容量オーバーを示していない場合(S248:No)、充電制御部41は、入力受付部42を介してユーザから充電指示を受け付けたか否かを判定する(S250)。
【0089】
ユーザから充電指示を受け付けていない場合(S250:No)、充電制御部41は、ステップS244を実行してから所定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判定する(S252)。現在時刻が所定の時間帯に含まれていない場合(S246:No)、モニタ信号が容量オーバーを示している場合(S248:Yes)、または、ステップS244を実行してから所定時間が経過していない場合(S252:No)、充電制御部41は、再びステップS246に示した処理を実行する。
【0090】
また、ユーザから充電指示を受け付けた場合(S250:Yes)、または、ステップS244を実行してから所定時間が経過した場合(S252:Yes)、充電制御部41は、再び
図6のステップS206に示した処理を実行する。
【0091】
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。
【0092】
なお、上記した第1または第2の実施形態における制御装置40は、例えば
図8に示すようなコンピュータ50によって実現される。
図8は、制御装置40の機能を実現するコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ50は、CPU(Central Processing Unit)51、RAM(Random Access Memory)52、ROM(Read Only Memory)53、通信インターフェイス(I/F)54、入出力インターフェイス(I/F)55、およびメディアインターフェイス(I/F)56を備える。
【0093】
CPU51は、ROM53に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM53は、コンピュータ50の起動時にCPU51によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ50のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。通信インターフェイス54は、通信回線を介して他の機器からデータを受信してCPU51へ送り、CPU51が生成したデータを、通信回線を介して他の機器へ送信する。
【0094】
CPU51は、入出力インターフェイス55を介して、液晶表示装置等の出力装置、および、タッチパネルやキーパッド等の入力装置を制御する。CPU51は、入出力インターフェイス55を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU51は、生成したデータを、入出力インターフェイス55を介して出力装置へ出力する。
【0095】
メディアインターフェイス56は、記録媒体57に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM52を介してCPU51に提供する。CPU51は、当該プログラムを、メディアインターフェイス56を介して記録媒体57からRAM52上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体57は、例えば磁気記録媒体や半導体メモリ等である。
【0096】
コンピュータ50が制御装置40として機能する場合、コンピュータ50のCPU51は、RAM52上にロードされたプログラムを実行することにより、充電制御部41および入力受付部42の各機能を実現する。コンピュータ50のCPU51は、これらのプログラムを、記録媒体57から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信媒体を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0097】
蓄電装置30内に、制御装置40から蓄電装置30への充放電に関する指示を受け、受けた指示に基づいて切替部32や充放電実行部34に対して、その制御用の信号を出力する制御部を設けてもよい。
【0098】
(他の実施形態)
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0099】
例えば、上記した第1および第2の実施形態において、制御装置40内の充電制御部41は、調整した充電電力の値を含む充電指示を蓄電装置30へ送信し、蓄電装置30内の充放電実行部34が、制御装置40から受信した充電指示に含まれている充電電力から充電電流を換算して、換算した充電電流で蓄電池33の充電を実行するが、本発明はこれに限られない。例えば、充電制御部41は、調整した充電電力から充電電流を換算し、換算した充電電流の値を充電指示に含めて蓄電装置30へ送信し、蓄電装置30内の充放電実行部34は、制御装置40から受信した充電指示に含まれている充電電流で蓄電池33の充電を実行するようにしてもよい。
【0100】
また、上記した第1の実施形態において、充電制御部41は、入力受付部42を介して、ユーザから、蓄電池33の放電指示、蓄電池33の充電指示、第一の電力の情報を受け付けるが、本発明はこれに限られない。例えば、充電制御部41は、インターネット等の通信回線を介して、ユーザが操作する端末からこれらの情報を取得するようにしてもよい。
【0101】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。