(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1のような血糖計において、例えば、日本糖尿病学会編「糖尿病治療ガイド2012−2013」に記載されている血糖コントロール指標(
図16参照)の「優・良」の血糖範囲を正常範囲として用いることが考えられる。
【0005】
しかしながら、比較的高血糖の患者がこのような血糖計を使用すると、実際の血糖測定値が正常範囲から大きく乖離しているため、「不可」に対応する評価結果が頻繁にディスプレイに表示されることがある。このような表示はユーザにとってストレスになり易く、場合によっては、日常的な血糖測定が中断されることもあり得る。
【0006】
ここで、「不可」に対応する評価結果がディスプレイに表示される頻度を抑えるために、「不可」の血糖範囲を予め広く設定しておくことが考えられる。しかしながら、この場合、ユーザや容態によっては、平均血糖測定値が前記指標の「不可」の血糖範囲内にあるにも拘わらず、「不可」に対応する評価結果がディスプレイに表示される回数が極端に少なくなってしまうことがある。その結果、ユーザや容態に応じた適切な血糖コントロールを促すことができなくなるおそれがある。
【0007】
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、ユーザに対するストレスを抑制しつつユーザや容態に応じた適切な体液成分コントロール又はバイタルサインコントロールを促すことができる成分測定装置、成分測定システム、医療機器及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る成分測定装置は、体液成分を測定する測定部と、前記測定部で過去に測定された所定数の測定値に基づいて各々範囲が設定された複数の評価区分を含む評価データを作成する評価データ作成部と、前記評価データを用いて前記測定部で測定された今回の測定値が属する範囲の前記評価区分を決定する評価区分決定部と、前記評価区分決定部で決定された前記評価区分に対応した評価画面データを作成する画面データ作成部と、前記画面データ作成部で作成された前記評価画面データをディスプレイに出力するデータ出力部と、を備え、前記評価データ作成部は、過去の前記所定数の前記測定値に基づいて、前記所定数のうちの所定割合の数の前記測定値が最外に位置する一方の前記評価区分に属するように当該一方の評価区分の範囲を設定する、ことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る成分測定装置によれば、過去の所定数の測定値に基づいて、所定数のうちの所定割合の数の測定値が最外に位置する一方の評価区分に属するように当該一方の評価区分の範囲を設定している。これにより、ユーザや容態に拘わらず当該一方の評価区分に対応する評価結果を適度にディスプレイに表示させることができる。よって、ユーザに対するストレスを抑制しつつユーザや容態に応じた適切な体液成分コントロールを促すことができる。
【0010】
上記の成分測定装置において、前記所定割合は、4割以上6割以下の範囲内で定められていてもよく、5割であってもよい。この場合、ユーザに対するストレスを適度に抑制しつつユーザに適切な体液成分コントロールを効果的に促すことができる。
【0011】
上記の成分測定装置において、前記評価データ作成部は、最外に位置する他方の評価区分の範囲の幅を固定値に設定し、前記一方の評価区分と前記他方の評価区分との間の範囲を等分割することによって、中間に位置する各評価区分の範囲を設定してもよい。
【0012】
このような構成によれば、中間に位置する各評価区分の範囲の幅を簡単に等しく設定することができる。
【0013】
上記の成分測定装置において、前記評価データ作成部は、前記測定部が前記体液成分を前記所定数測定するごとに前記評価データを更新してもよい。
【0014】
このような構成によれば、定期的に評価データを更新するので、直近の所定数の測定値を評価データに反映させることができる。これにより、ユーザに対するストレスを適度に抑制しつつユーザや容態に応じてより一層適切な体液成分コントロールを促すことができる。
【0015】
上記の成分測定装置において、前記画面データ作成部は、前記評価区分決定部で決定された前記評価区分に対応する色の背景及び当該評価区分に対応する評価マークのうち少なくともいずれか一方を有する前記評価画面データを作成してもよい。
【0016】
このような構成によれば、ユーザは、背景及び評価マークのうち少なくともいずれか一方に基づいて評価結果を容易に把握することができる。
【0017】
上記の成分測定装置において、前記評価画面データには、前記測定部で測定された今回の前記測定値が含まれていてもよい。
【0018】
このような構成によれば、測定部で測定された今回の測定値が評価画面に含まれているので、今回の測定値とその評価結果を効率的に知らせることができる。
【0019】
上記の成分測定装置において、前記成分測定装置は、血糖値を測定する血糖計であって、前記評価データ作成部は、過去の前記所定数の血糖測定値に基づいて、前記所定数のうち前記所定割合の数の前記血糖測定値が最も高血糖の前記評価区分に属するように当該評価区分の血糖範囲を設定してもよい。
【0020】
このような構成によれば、ユーザに対するストレスを抑制しつつユーザや容態に応じた適切な血糖コントロールを促すことができる。
【0021】
上記の成分測定装置において、前記データ出力部から出力された前記評価画面データを表示させる前記ディスプレイをさらに備えていてもよい。
【0022】
このような構成によれば、成分測定装置がディスプレイを備えているので、成分測定装置とは別にディスプレイを用意する必要なく、評価結果を知らせることができる。
【0023】
本発明に係る成分測定システムは、体液成分を測定する測定部を有する成分測定装置と、前記成分測定装置と通信可能な端末装置と、前記測定部で過去に測定された所定数の測定値に基づいて各々範囲が設定された複数の評価区分を含む評価データを作成する評価データ作成部と、前記評価データを用いて前記測定部で測定された今回の測定値が属する範囲の前記評価区分を決定する評価区分決定部と、前記評価区分決定部で決定された前記評価区分に対応した評価画面データを作成する画面データ作成部と、前記画面データ作成部で作成された前記評価画面データを出力するデータ出力部と、を備え、前記評価データ作成部は、過去の前記所定数の前記測定値に基づいて、前記所定数のうちの所定割合の数の前記測定値が最外に位置する一方の評価区分に属するように当該一方の評価区分の範囲を設定し、前記端末装置は、前記データ出力部から出力された前記評価画面データを表示させるディスプレイを有している、ことを特徴とする。
【0024】
本発明に係る医療機器は、人体のバイタルサインを測定する測定部と、前記測定部で過去に測定された所定数の測定値に基づいて各々範囲が設定された複数の評価区分を含む評価データを作成する評価データ作成部と、前記評価データを用いて前記測定部で測定された今回の測定値が属する範囲の前記評価区分を決定する評価区分決定部と、前記評価区分決定部で決定された前記評価区分に対応した評価画面データを作成する画面データ作成部と、前記画面データ作成部で作成された前記評価画面データをディスプレイに出力するデータ出力部とを備え、前記評価データ作成部は、過去の前記所定数の前記測定値に基づいて、前記所定数のうちの所定割合の数の前記測定値が最外に位置する一方の評価区分に属するように当該一方の評価区分の範囲を設定する、ことを特徴とする。
【0025】
本発明に係るプログラムは、ディスプレイを有するコンピュータを、成分測定装置が測定した過去の所定数の測定値に基づいて各々範囲が設定された複数の評価区分を含み、前記所定数のうちの所定割合の数の前記測定値が最外に位置する一方の評価区分に属するように当該一方の評価区分の範囲を設定した評価データを作成する評価データ作成手段、前記評価データを用いて前記成分測定装置で測定された今回の測定値が属する範囲の前記評価区分を決定する評価区分決定手段、前記評価区分決定手段で決定された前記評価区分に対応した評価画面データを作成する画面データ作成手段、前記画面データ作成手段で作成された前記評価画面データを前記ディスプレイに出力するデータ出力手段、として機能させ、前記評価データ作成手段は、過去の前記所定数の前記測定値に基づいて、前記所定数のうちの所定割合の数の前記測定値が最外に位置する一方の評価区分に属するように当該一方の評価区分の範囲を設定する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、過去の所定数の測定値に基づいて、所定数のうちの所定割合の数の測定値が最外に位置する一方の評価区分に属するように当該一方の評価区分の範囲を設定しているので、ユーザに対するストレスを抑制しつつユーザや容態に応じた適切な体液成分コントロール及びバイタルサインコントロールを促すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る成分測定装置、成分測定システム、医療機器及びプログラムの好適な実施形態を例示し、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載される数値の下限値を含み上限値を含まない意味として使用される。
【0029】
[血糖計10の構成]
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る血糖計(成分測定装置、医療機器)10には、先端に試験具としてチップ12が装着される。血糖計10は、ユーザ(患者)自身が操作して血糖計測を行うパーソナルユースの用途として主に用いられるが、もちろん特段の改造をすることなく医療従事者が使用する医療施設内用途としても使用可能である。先ず、チップ12について説明する。
【0030】
図3に示すように、チップ12は、有底筒状のベース筒14と、ベース筒14から半径方向に突出するフランジ16と、ベース筒14の底部から突出する錐状のノズル18と、ベース筒14の底部内面に設置された試験紙20とを有する。
【0031】
ベース筒14には、複数のスリット21が形成されている。ノズル18の中心には、先端の点着部22から試験紙20に連通する直線状の血液導入路24が設けられている。試験紙20の材質としては、例えば、ポリエーテルスルホンが挙げられる。試験紙20に含浸される試薬としては、例えば、グルコースオキシターゼ(GOD)、ペルオキシターゼ(POD)、4−アミノアンチピリン、N−エチルN−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)等の発色剤が挙げられる。また、試薬には所定の緩衝剤が含まれていてもよい。血液導入路24は、血液を毛管現象により吸い上げる程度に十分細径に設定されており、点着部22に接触した血液を試験紙20まで導入する。
【0032】
このように構成されるチップ12は、いわゆるディスポーザブル品であり個包装体としての図示しないケースに収容され、ケースの基端部はフィルムでシールされている。
【0033】
続いて、血糖計10について説明する。
図1に示すように、血糖計10は、片手で把持し易いやや細長い形状であり、先端部は先端方向に向かって細くなると共にやや下側に屈曲して点着操作が容易な形状をなしている。血糖計10は、チップ12が装着される先端装着部26と、先端装着部26の近傍上面に設けられてチップ12を取り外すためのイジェクトレバー28とを備える。
【0034】
血糖計10の平面状に形成された上面には、中央に位置するディスプレイ30と、基端側に位置する電源ボタン32及び記憶呼出ボタン34とが設けられている。ディスプレイ30は、いわゆるフルドット液晶タイプであって、血糖測定値及びその評価結果、所定の入力操作確認、及びメンテナンス用コード等をカラー表示することができる。また、ディスプレイ30は、タッチパネル機能を備えている。ディスプレイ30による入力形式は、タッチパネル式以外にもマウス−カーソール式、タッチペン式、タッチパッド式等のポインティングデバイスが利用可能である。
【0035】
電源ボタン32は電源42(
図4参照)のオン・オフをする。記憶呼出ボタン34は、過去に記憶された血糖測定値やその評価結果を呼び出す。なお、記憶呼出ボタン34は、タッチパネル式のポインティングデバイスを用いることによりディスプレイ30上の画像形式ボタンに置き換えてもよい。後述する時間設定ボタン36及び食後ボタン38についても同様である。
【0036】
図2に示すように、血糖計10の基端側の側面には、時間設定ボタン36及び食後ボタン38が設けられている。食後ボタン38は、食後の所定時間(例えば、2時間)内に測定をするときにユーザが食後であることを指示する入力部である。
【0037】
図4に示すように、血糖計10は、制御部40、電源42、時計44、カウンタ46、測定部48及び記憶部50を内部に有する。制御部40は、血糖計10の全体を統括的に制御している。制御部40としては、例えば、マイクロコンピュータが用いられ、所定のプログラム58(
図5参照)を読み込み各機能部と協働しながらソフトウエア処理を実行する。制御部40の詳細な構成については追って説明する。
【0038】
電源42には、例えば、ボタン電池が用いられ、電源ボタン32の作用下に電力を制御部40に供給する。時計44は、時間設定ボタン36の操作によって調整され、現在時刻を制御部40に通知する。時計44にはカレンダー機能が設けられていてもよい。時計44の時間設定操作に関する詳細説明は省略する。カウンタ46は、空腹時に測定された血糖測定値の測定回数(カウント値Na)と食後に測定された血糖値の測定回数(カウント値Nb)とを別々にカウントすると共に記憶する。
【0039】
測定部48は、光学式であって、試験紙20(
図3参照)にパルス状に光を出射する発光部52と、呈色した試験紙20で反射した光を受光する受光部54と、受光部54の受光信号をデジタル値に変換して制御部40に供給するA/D変換器56とを有する。なお、測定部48は、このような光学式に限らず、例えば、アンペロメトリー等を利用した電極式であってもよい。
【0040】
図5に示すように、記憶部50は、プログラム58、ワークメモリ60、血糖測定値メモリ62、測定値評価メモリ66及びカウントメモリ68を有する。プログラム58は、制御部40が読み込み実行するソフトウエアである。ワークメモリ60は、プログラム58を実行する際に所定のデータを都度記憶するために用いられる。
【0041】
血糖測定値メモリ62は、過去に測定部48で測定された空腹時の血糖測定値を測定番号と一緒に記憶すると共に、過去に測定部48で測定された食後の血糖測定値を測定番号と一緒に記憶する。
【0042】
測定値評価メモリ66は、空腹時評価データ100ua及び食後評価データ100ubを記憶する。空腹時評価データ100uaは、空腹時に測定された血糖測定値を評価するためのデータである。食後評価データ100ubは、食後に測定された血糖測定値を評価するためのデータである。なお、以下の説明において、空腹時評価データ100ua及び食後評価データ100ubをまとめて評価データと称することがある。
【0043】
カウントメモリ68は、カウンタ46から供給される信号(情報)に基づいて空腹時に測定された血糖測定値の総測定回数(総カウント値Nta)と食後に測定された血糖測定値の総測定回数(総カウント値Ntb)とを別々に記憶する。
【0044】
また、カウントメモリ68は、判定カウント値Nを記憶する。判定カウント値Nは、評価データに反映させる血糖測定値のデータ数を意味し、任意に設定することができる。例えば、1日に6回(空腹時3回、食後3回)血糖値を測定する場合、判定カウント値Nを90に設定すれば、30日分の血糖測定値を評価データに反映させることができる。
【0045】
図5では、煩雑になることを避けるために記憶部50を1つにまとめて示しているが、プログラム58はROM(Read Only Memory)、ワークメモリ60はRAM(Random Access Memory)、血糖測定値メモリ62、測定値評価メモリ66及びカウントメモリ68は書き込み可能な不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)にするとよい。
【0046】
制御部40には、ディスプレイ30、記憶呼出ボタン34、食後ボタン38、電源42、時計44、カウンタ46、記憶部50、発光部52及びA/D変換器56が電気的に接続している(
図4参照)。
【0047】
図6に示すように、制御部40は、血糖測定値演算部70、判定部72、リセット処理部74、評価データ処理部76及びデータ出力部(データ出力手段)77を有する。血糖測定値演算部70は、測定部48の一部を構成し、A/D変換器56から供給される受光信号に基づいて血糖測定値を演算する。判定部72は、測定部48で測定された血糖測定値の測定回数(カウント値Na、Nb又は総カウント値Nta、Ntb)が所定数に達したか否かを判定する。リセット処理部74は、判定部72から供給される信号に基づいてカウンタ46をリセットする。
【0048】
評価データ処理部76は、評価データ作成部(評価データ作成手段)82、評価区分決定部(評価区分決定手段)86及び画面データ作成部(画面データ作成手段)88を有する。評価データ作成部82は、過去に測定された所定数(N個)の空腹時の血糖測定値に基づいて各々血糖範囲が設定された複数(5つ)の評価区分を含む空腹時評価データ100uaを作成する(
図7A参照)。
【0049】
具体的には、空腹時評価データ100uaの血糖範囲(mg/dL)は、第1評価区分が0以上80未満、第2評価区分が80以上(A+160)/3未満、第3評価区分が(A+160)/3以上(2A+80)/3未満、第4評価区分が(2A+80)/3以上A未満、第5評価区分がA以上に設定されている。
【0050】
ここで、最外に位置する一方の評価区分(最も高血糖側に位置する評価区部)である第5評価区分の下限値Aは、評価データ作成部82により設定される。すなわち、評価データ作成部82は、過去のN個の空腹時の血糖測定値のうち所定割合の血糖測定値が第5評価区分に属するように第5評価区分の下限値Aを設定する。
【0051】
所定割合は、4割以上6割以下の範囲内で定めるのが好ましい。所定割合が4割未満であると、ユーザに適切な血糖コントロールを促す効果を十分に得られない可能性がある一方で、所定割合が6割を超えると、ユーザに過剰なストレスを与える可能性があるからである。
【0052】
所定割合は、5割であると一層好ましい。この場合、ユーザに対するストレスを適度に抑制しつつユーザや容態に応じた適切な血糖コントロールを効果的に促すことができるからである。
【0053】
所定割合が5割である場合、評価データ作成部82は、例えば、以下の式(1)により下限値Aを演算することができる。ただし、式(1)中のXaiは各評価区分に属する空腹時の血糖測定値の平均値を、Waiは各評価区分に属する血糖測定値の数を表す。
【0055】
上記式(1)は、血糖測定値の重み付き平均値を演算しているため、5割の数の空腹時の血糖測定値が第5評価区分に属するような下限値Aを簡単に設定することができる。
【0056】
なお、評価データ作成部82は、上記式(1)以外の手法を用いて下限値Aを設定しても構わない。すなわち、例えば、評価データ作成部82は、N個の血糖測定値の中央値を演算して当該中央値を下限値Aに設定してもよい。
【0057】
図7Aから諒解されるように、評価データ作成部82は、最外に位置する他方の評価区分(最も低血糖側に位置する評価区分)である第1評価区分の上限値を80mg/dLの固定値に設定している。また、評価データ作成部82は、第1評価区分の上限値と第5評価区分の下限値Aとの間の血糖範囲を等分割(3等分)することによって、中間に位置する第2〜第4評価区分の各々の血糖範囲を設定している。
【0058】
空腹時評価データ100uaにおいて、第1〜第5評価区分の各々には、ディスプレイ30に表示させる評価結果(背景色及び評価マーク)が関連付けされている。すなわち、第1評価区分には青色及び第1顔マーク、第2評価区分には緑色及び第2顔マーク、第3評価区分には黄色及び第3顔マーク、第4評価区分には、ピンク色及び第4顔マーク、第5評価区分には赤色及び第5顔マークが関連付けされる。なお、ディスプレイ30に表示させる評価結果は、背景色及び評価マークの少なくともいずれか一方でよい。背景色は、任意の色に設定可能であり、評価マーク(記号)は、顔マークに限らず他の絵や文字等で構成してもよい。
【0059】
また、評価データ作成部82は、過去に測定された所定数(N個)の食後の血糖測定値に基づいて各々血糖範囲が設定された複数(5つ)の評価区分を含む食後評価データ100ubを作成する(
図7B参照)。食後評価データ100ubは空腹時評価データ100uaと同様に作成される。
【0060】
ここで、最外に位置する一方の評価区分である第5評価区分の下限値Bは、評価データ作成部82により設定される。すなわち、評価データ作成部82は、過去のN個の食後の血糖測定値のうち所定割合の血糖測定値が第5評価区分に属するように第5評価区分の下限値Bを設定する。
【0061】
所定割合が5割である場合、評価データ作成部82は、例えば、以下の式(2)により下限値Bを演算することができる。ただし、式(2)中のXbiは各評価区分に属する食後の血糖測定値の平均値を、Wbiは各評価区分に属する血糖測定値の数を表す。
【0063】
上記式(2)は、血糖測定値の重み付き平均値を演算しているため、5割の数の食後の血糖測定値が第5評価区分に属するような下限値Bを簡単に設定することができる。
【0064】
なお、評価データ作成部82は、上記式(2)以外の手法を用いて下限値Bを設定しても構わない。すなわち、例えば、評価データ作成部82は、N個の血糖測定値の中央値を演算して当該中央値を下限値Bに設定してもよい。
【0065】
評価区分決定部86は、評価データを用いて測定部48で測定された今回の血糖測定値が属する血糖範囲の評価区分を決定する。
【0066】
画面データ作成部88は、評価区分決定部86で決定された評価区分に対応した評価画面データを作成する。具体的には、画面データ作成部88は、例えば、評価区分決定部86で決定された評価区分に対応する色の背景、当該評価区分に対応する評価マーク、評価区分表示部、血糖測定の日時、血糖測定の曜日及び血糖測定値を含んだ評価画面データを作成する(
図11A〜
図11E参照)。評価区分表示部は、「低」の文字、青色の丸印、緑色の丸印、黄色の丸印、ピンク色の丸印、赤色の丸印及び「高」の文字が、この順番で並べられ、今回の評価区分の背景に対応する色の丸印に目印が付されることにより構成されている。
【0067】
データ出力部77は、画面データ作成部88で作成された評価画面データをディスプレイ30に出力する。ディスプレイ30は、データ出力部77から出力された評価画面データを表示する。
【0068】
本実施形態に係る血糖計10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果について説明する。
【0069】
先ず、ユーザは、血糖準備を行う(
図8のステップS1)。すなわち、図示しない穿刺装置によって、手指から微量の血液を流出させる。そして、電源ボタン32を押すことによって血糖計10の電源42を入れ、血糖計10の先端装着部26にチップ12を装着する。そして、ユーザは、食後の所定時間内であれば、食後ボタン38を押す。
【0070】
また、制御部40は、食後ボタン38が押されたか否かを判定する(ステップS2)。制御部40は、食後ボタン38が押されていないと判定した場合(ステップS2:NO)、食後フラグをデフォルトの「0」とする(ステップS3)。一方、制御部40は、食後ボタン38が押されていると判定した場合(ステップS2:YES)、食後フラグを「1」にセットする(ステップS4)。
【0071】
その後、血糖測定値を測定する(ステップS5)。具体的には、ユーザは、チップ12の点着部22を血液に点着する。そうすると、点着部22に点着した血液が血液導入路24を通り試験紙20に導かれて試験紙20が呈色する。そして、発光部52から出射されて試験紙20で反射された光を受光した受光部54の受光信号がA/D変換器56でデジタル値に変換されて血糖測定値演算部70に供給される。続いて、血糖測定値演算部70は、A/D変換器56から供給された受光信号に基づいて血糖測定値を演算する。これにより、血糖測定値が測定されることとなる。
【0072】
次に、制御部40は、食後フラグを参照し(ステップS6)、「0」であれば空腹時血糖測定制御を行い(ステップS7)、「1」であれば食後血糖測定制御を行う(ステップS8)。
【0073】
空腹時血糖測定制御では、
図9に示すフローチャートの処理を行う。すなわち、先ず、判定部72は、空腹時の総カウント値Ntaが判定カウント値N以上であるか否かを判定する(
図9のステップS10)。ここで、総カウント値Nta及び判定カウント値Nはカウントメモリ68を参照して取得される。
【0074】
総カウント値Ntaが判定カウント値Nよりも小さいと判定部72が判定した場合(ステップS10:NO)、データ出力部77は、血糖測定値をディスプレイ30に出力する。これにより、当該血糖測定値がディスプレイ30に表示される(ステップS11)。従って、ユーザは、最初の血糖測定から自己の血糖測定値を知ることができる。次いで、カウンタ46がカウント値Naを1つ加算し(ステップS12)、制御部40がカウントメモリ68の総カウント値Ntaを1つ増加する(ステップS13)。この時点で、今回の血糖測定のフローチャートが終了する。
【0075】
総カウント値Ntaが判定カウント値N以上であると判定部72が判定した場合(ステップS10:YES)、判定部72は、カウント値Naが判定カウント値Nと等しいか否かを判定する(ステップS14)。
【0076】
カウント値Naが判定カウント値Nと等しいと判定部72が判定した場合(ステップS14:YES)、評価データ作成部82は、過去の所定数(N個)の空腹時の血糖測定値に基づいて空腹時評価データ100uaを作成する(ステップS15)。
【0077】
すなわち、評価データ作成部82は、例えば、過去の所定数(N個)の空腹時の血糖測定値のうちの5割の数の血糖測定値が第5評価区分に属するように上述した式(1)を用いて第5評価区分の下限値Aを設定する。なお、このとき、第1評価区分の上限値を80mg/dLの固定値とする。そして、第1評価区分の上限値と第5評価区分の下限値Aとの間の血糖範囲を等分割(3等分)することにより、中間に位置する第2〜第4評価区分の各々の血糖範囲を設定する。
【0078】
具体的には、例えば、第5評価区分の下限値Aが170mg/dLであった場合、評価データ作成部82は、A=170を
図7Aの空腹時評価データ100uaに入力することにより
図10に示す空腹時評価データ102を作成する。この場合、空腹時評価データ102の血糖範囲(mg/dL)は、第1評価区分で0以上80未満、第2評価区分で80以上110未満、第3評価区分で110以上140未満、第4評価区分で140以上170未満、第5評価区分で170以上となる。
【0079】
続いて、制御部40は、ステップS15で作成された空腹時評価データ102を測定値評価メモリ66に記憶する(ステップS16)。また、評価区分決定部86は、空腹時評価データ102を用いて今回の血糖測定値が属する血糖範囲の評価区分を決定する(ステップS17)。
【0080】
そして、画面データ作成部88は、評価区分決定部86が決定した評価区分に対応した評価画面データを作成する(ステップS18)。具体的には、例えば、今回の血糖測定値が75mg/dLであった場合には、画面データ作成部88は、第1評価区分に対応する青色の背景、第1顔マーク及び当該血糖測定値を有する評価画面データを作成する(
図11A参照)。
【0081】
例えば、今回の血糖測定値が90mg/dLであった場合には、画面データ作成部88は、第2評価区分に対応する緑色の背景、第2顔マーク及び当該血糖測定値を有する評価画面データを作成する(
図11B参照)。
【0082】
例えば、今回の血糖測定値が112mg/dLであった場合には、画面データ作成部88は、第3評価区分に対応する黄色の背景、第3顔マーク及び当該血糖測定値を有する評価画面データを作成する(
図11C参照)。
【0083】
例えば、今回の血糖測定値が145mg/dLであった場合には、画面データ作成部88は、第4評価区分に対応するピンク色の背景、第4顔マーク及び当該血糖測定値を有する評価画面データを作成する(
図11D参照)。
【0084】
例えば、今回の血糖測定値が170mg/dLであった場合には、画面データ作成部88は、第5評価区分に対応する赤色の背景、第5顔マーク及び当該血糖測定値を有する評価画面データを作成する(
図11E参照)。
【0085】
その後、データ出力部77は、作成された評価画面データをディスプレイ30に出力する。これにより、当該評価画面データがディスプレイ30に表示される(ステップS19)。この場合、ユーザや容態に拘わらず第5評価区分に対応する評価結果を適度にディスプレイ30に表示させることができる。
【0086】
続いて、リセット処理部74がカウンタ46をリセットし、換言すれば、カウント値Naを0にし(ステップS20)、制御部40がカウントメモリ68の総カウント値Ntaを1つ増加する(ステップS13)。この時点で、今回の血糖測定のフローチャートが終了する。
【0087】
ところで、カウント値Naが判定カウント値Nよりも大きいと判定部72が判定した場合(ステップS14:NO)、評価区分決定部86は、測定値評価メモリ66に記憶されている空腹時評価データ100uaを用いて今回の血糖測定値が属する血糖範囲の評価区分を決定する(ステップS21)。そして、上述したステップS18以降の処理を行い、今回の血糖測定のフローチャートが終了する。
【0088】
このような空腹時血糖測定制御では、
図9のフローチャートから諒解されるように、カウンタ46のカウント値NaがN個に達したと判定部72が判定するごとに評価データ作成部82が空腹時評価データ100uaを更新する。これにより、直近の過去のN個の血糖測定値が空腹時評価データ100uaに反映されることとなる。
【0089】
食後血糖測定制御(
図8のステップS8の処理)は、
図9のフローチャートに示す処理が行われる。すなわち、食後血糖測定制御は、基本的に、上述した空腹時血糖測定制御と同様の処理を行うため、その詳細な説明を省略する。
【0090】
以上説明したように、本実施形態によれば、過去の所定数(N個)の血糖測定値に基づいて、所定数のうちの5割の数の血糖測定値が第5評価区分に属するように当該第5評価区分の血糖範囲(下限値A、B)を設定している。これにより、仮に、過去の血糖測定において、第5評価区分に対応する評価結果が5割よりも多かった場合には、当該第5評価区分の血糖範囲が狭くなる(下限値A、Bが高血糖側に移動する)。そうすると、過去の血糖測定と比較して、第5評価区分に対応する評価結果がディスプレイ30に表示され難くなる。すなわち、過去の所定数の血糖測定値と同程度の血糖値が維持されれば、第5評価区分に対応する評価結果がディスプレイ30に表示される回数が減少するため、ユーザに対するストレスが抑制される。
【0091】
一方、仮に、過去の血糖測定において、第5評価区分に対応する評価結果が5割よりも少なかった場合には、当該第5評価区分の血糖範囲が広くなる(下限値A、Bが低血糖側に移動する)。そうすると、過去の血糖測定と比較して、第5評価区分に対応する評価結果がディスプレイ30に表示され易くなる。すなわち、過去に比べて血糖値が改善されていなければ、第5評価区分に対応する評価結果がディスプレイ30に表示される回数が増加するため、ユーザや容態に応じた適切な血糖コントロールを促すことができる。
【0092】
本実施形態では、評価データ作成部82が、第1評価区分の上限値と第5評価区分の下限値A、Bとの間の血糖範囲を3等分することによって中間に位置する第2〜第4評価区分の各々の血糖範囲を設定している。これにより、中間に位置する第2〜第4評価区分の各々の血糖範囲の幅を簡単に等しく設定することができる。
【0093】
本実施形態によれば、測定部48が血糖値をN個測定するごとに評価データを更新している。これにより、
図12Aに示すように、例えば、前回のN個の血糖測定値の確率密度分布Y1に対して今回のN個の血糖測定値の確率密度分布Y2が低血糖側にずれた場合には、第5評価区分の下限値A、Bも低血糖側に移動することとなる。これに対して、
図12Bに示すように、確率密度分布Y1に対して確率密度分布Y2が高血糖側にずれた場合には、第5評価区分の下限値A、Bも高血糖側に移動することとなる。つまり、測定部48で測定された直近のN個の血糖測定値を評価データに反映させることができる。よって、ユーザに対するストレスを適度に抑制しつつユーザや容態に応じてより一層適切な血糖コントロールを促すことができる。
【0094】
本実施形態では、画面データ作成部88が、評価区分決定部で決定された評価区分に対応する色の背景及び当該評価区分に対応する評価マークを有する評価画面データを作成している。そのため、ユーザは、背景及び評価マークに基づいて評価結果を容易に把握することができる。また、前記評価画面データには、今回の血糖測定値が含まれているので、今回の測定値とその評価結果を効率的に知らせることができる。
【0095】
また、本実施形態では、血糖計10がディスプレイ30を備えているので、血糖計10とは別にディスプレイを用意する必要なく、評価結果をユーザに知らせることができる。
【0096】
[第1実施形態に係る血糖測定システム300Aの構成]
次に、本発明に係る第1実施形態に係る血糖測定システム300Aについて説明する。なお、第1実施形態に係る血糖測定システム300Aにおいて、上述した血糖計10と同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0097】
図13に示すように、本実施形態に係る血糖測定システム300Aは、血糖計10Aと、血糖計10Aと通信可能な端末装置304Aとを備えている。血糖計10Aと端末装置304Aとの間は、有線、無線、ネットワーク又はこれらの組み合わせからなる通信手段によって接続されている。
【0098】
血糖計10Aを構成するデータ出力部77は、画面データ作成部88で作成された評価画面データをディスプレイ30及びディスプレイ302のそれぞれに出力する。端末装置304Aは、携帯電話やスマートフォン等の携帯端末器、パーソナルコンピュータ(PC)又はタブレットPC等で構成することができる。ディスプレイ302は、評価画像データをカラー表示することができる。
【0099】
以上のように構成される血糖測定システム300Aでは、例えば、端末装置304Aのディスプレイ302を血糖計10Aのディスプレイ30よりも大きく形成することができる。そして、この場合、画面データ作成部88で作成された評価画面データは、血糖計10Aのディスプレイ30と端末装置304Aのディスプレイ302の両方に表示される。そのため、血糖計10Aを小型化した場合であっても、比較的大きいディスプレイ302に評価画面データを表示させることができるので、ユーザや容態に応じた適切な評価結果をユーザに確実に知らせることができる。
【0100】
[第2実施形態に係る血糖測定システム300Bの構成]
次に、本発明の第2実施形態に係る血糖測定システム300Bについて説明する。なお、第2実施形態に係る血糖測定システム300Bにおいて、上述した血糖測定システム300Aと同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。後述する第3実施形態に係る血糖測定システム300Cについても同様である。
【0101】
図14に示すように、本実施形態に係る血糖測定システム300Bは、血糖計10Bと端末装置304Bとを備える。具体的には、端末装置304Bは、血糖測定値演算部70、判定部72、リセット処理部74、評価データ処理部76及びデータ出力部77を備えている。すなわち、血糖計10Bには、血糖測定値演算部70、判定部72、リセット処理部74、評価データ処理部76及びデータ出力部77が設けられていない。
【0102】
このような構成によれば、上述した第1実施形態に係る血糖測定システム300Aと同様の効果を奏することができる。また、血糖測定システム300Bでは、血糖測定値演算部70、判定部72、リセット処理部74、評価データ処理部76及びデータ出力部77を血糖計10Bに設ける必要がないため、血糖計10Bの小型化を図ることができる。換言すれば、血糖計10Bを上述した血糖計10Aよりも小さく構成することが可能となる。
【0103】
[第3実施形態に係る血糖測定システム300Cの構成]
次に、本発明の第3実施形態に係る血糖測定システム300Cについて説明する。
図15に示すように、本実施形態に係る血糖測定システム300Cは、血糖計10Cと端末装置304Cとを備える。具体的には、端末装置304Cは、評価データ処理部76及びデータ出力部77を備えている。すなわち、血糖計10Cには、評価データ処理部76及びデータ出力部77が設けられていない。
【0104】
このような構成によれば、上述した第1実施形態に係る血糖測定システム300Aと同様の効果を奏することができる。また、血糖測定システム300Cでは、評価データ処理部76及びデータ出力部77を血糖計10Cに設ける必要がないため血糖計10Cの小型化を図ることができる。
【0105】
上述した血糖測定システム300A〜300Cを構成する血糖計10A〜10Cは、ディスプレイ30が省略されていてもよい。この場合、例えば、端末装置304A〜304Cにディスプレイ30の機能を持たせれば、端末装置304A〜304Cを介して血糖計10A〜10Cに所定情報を入力することができる。
【0106】
上述した実施形態では、体液として血液を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、リンパ液、髄液、唾液等であってもよい。さらに、体液(血液)中の測定目的とする成分として、ブドウ糖(血糖値)を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、コレステロール、尿酸、クレアチニン、乳酸、ヘモグロビン(潜血)、各種アルコール類、各種糖類、各種タンパク質、各種ビタミン類、ナトリウム等の各種無機イオン、PCBやダイオキシン等の環境ホルモンであってもよい。さらにまた、上述した実施形態では、所定成分の量を測定するものとして説明したが、所定成分の性質を測定するものであってもよく、また、所定成分の量及び性質の双方を測定するものであってもよい。
【0107】
上記の実施形態では、体液中の所定成分を測定する成分測定装置を例示したが、本発明はこれに限らず、例えば、体液成分以外の人体のバイタルサインを測定する医療機器にも適用可能である。バイタルサインとしては心拍数・呼吸(数)・血圧・体温、血流量、酸素飽和度、心電等を含む。また、ここでいう医療機器とはいわゆるパーソナルユース品に限らず、例えば臨床医療器を含むことはもちろんである。
【0108】
本発明に係る成分測定装置、成分測定システム、医療機器及びプログラムは、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至工程を採り得ることはもちろんである。
【0109】
例えば、評価データ作成部は、3つ、4つ又は6つ以上の評価区分を含む評価データを作成しても構わない。
【0110】
成分測定装置を構成するディスプレイ及び端末装置を構成するディスプレイの少なくともいずれか一方は、白黒表示で構成されていてもよい。この場合であっても、当該ディスプレイには評価マークを表示することで、ユーザは、評価結果を容易に把握することができる。