【実施例】
【0092】
次に、本発明の実施例及び比較例について説明する。
【0093】
(実施例1)
繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,200g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0094】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて2.4mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0095】
繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:600g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0096】
このシート状素材X1をプレス金型(加熱温度:約150℃、加熱時間:5秒、金型間隔:10.0mm)で加熱・加圧して通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。シート材X2は、ほぼ元の厚さに戻っている。シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材X3を製造した。
【0097】
一次成形体Y4を二次成形金型K2にセットして、この二次成形金型K2内の一次成形体Y4に加温シート材X3を重ねて、加温シート材X3が加温されている間に、二次成形金型K2を30mmのクリアランスに圧縮して一体成形品Gを製造して、自然冷却した。
【0098】
(実施例2〜10)
実施例2〜10は、実施例1に対して、一次成形体Y4及び加温シート材X3の目付及び厚さが異なるものであり、他は実施例1と同じである。
【0099】
(比較例1)
比較例1は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,100g/m
2のシート状素材X11を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0100】
このシート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、二次成形金型K2にて30mmのクリアランスに圧縮して成形品G1を製造して、自然冷却した。
【0101】
(比較例2〜10)
比較例2〜10は、比較例1に対応して、目付:1,200g/m
2から2,800g/m
2で変更した例である。
【0102】
実施例1〜10と比較例1〜10の組成等を
図10に示す。また、実施例1〜10と比較例1〜10の通気抵抗と目付の関係を
図15に示す。
図15において、「〇」印が、実施例1〜10を示し、「△」印が、比較例1〜10を示す。通気抵抗は、
図4と同様な方法で測定した。
【0103】
図15から判るように、比較例1〜10では、単層のままでも目付を高くすれば通気抵抗は上昇するが、その上がり代は僅かであり、期待する通気抵抗にはならなかった。即ち、目付を1,100〜2,800g/m
2まで変えても、通気抵抗は、630〜1,810Ns/m
3までの範囲でしか上昇しなかった。
【0104】
それに対して、実施例1〜10では、2層にすることで、目付を高くするにつれて飛躍的大幅に通気抵抗が上昇する。具体的には、目付1,800〜2,500g/m
2まで変えて、通気抵抗は、4,100〜26,240Ns/m
3まで、大幅に増加できた。これによって、要求される通気抵抗のものを得られることが判った。
【0105】
(実施例11)
実施例11は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0106】
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。なお、厚さは、ほぼ50.0mmに戻っている。
【0107】
また、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0108】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて3.0mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0109】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは20.0mmとした。これによって、厚さ20.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が17.0mmで、第2成形層Gyが3.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0110】
(実施例12)
実施例12は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0111】
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。なお、厚さは、ほぼ50.0mmに戻っている。
【0112】
また、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0113】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて50.0mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0114】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは20.0mmとした。これによって、厚さ20.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が15.0mmで、第2成形層Gy が5.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0115】
(比較例11)
繊度が6.0dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が6.0dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が6.0dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。このシート状素材X1を、比較例1と同様な二次成形金型K2で20.0mmの厚さの車両用成形品を製造した。
【0116】
(比較例12)
比較例12は、比較例11に対して、目付を2倍の2,800g/m
2としたものであり、他は比較例11と同様である。
【0117】
(比較例13)
繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。このシート状素材X1を、比較例1と同様な二次成形金型K2で20mmの厚さの車両用成形品を製造した。
【0118】
(比較例14)
比較例14は、比較例13に対して、目付を2倍の2,800g/m
2としたものであり、他は比較例13と同様である。
【0119】
(透過損失のグラフ)
実施例11,12、比較例11〜14の組成などを
図11に示し、透過損失と周波数のグラフを
図16に示す。透過損失は、ASTM E2611に準じて測定した。
【0120】
図16に示すように、比較例11及び12の汎用の繊維6.0dtexの繊維では、目付を高くすると僅かに透過損失が高くなるが、周波数領域、500Hz〜5KHzの領域で、透過損失は、10.0dBレベル止まりであった。これは、汎用の6.0dtexの繊維では、目付を高くしても、繊維間の間隔が広いために透過損失が余り高くならなかったと予測される。また、比較例13及び14では、本発明と同様な極細繊維を使った例であるが、特開2012−162112号公報のように、極細繊維を主体とする単層で、一方の表面に通気整膜を形成した防音材であるが、目付を高くすると僅かに透過損失が高くなるが、周波数領域、500Hz〜5KHzの領域で、透過損失は、20.0dBレベル止まりであった。目付を増やしても、透過損失はそれほど高くならなかった。0.6dtexの極細繊維を使っても、単層構造では、単に目付を高くしただけでは、透過損失を上げることに限界が出るものと思われる。
【0121】
それに対して、実施例11,12では、透過損失が、比較例11〜14に比較して、高い値を示した。これは、極細繊維を主体とする繊維であって、厚さ、密度に差異を設けて、吸音性能を重視した繊維層と遮音性能を重視した繊維層を一体に重ねて成形していることによるものと言える。
【0122】
(実施例13)
実施例13は、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を5重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0123】
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、0.1mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。なお、厚さは、ほぼ50.0mmに戻っている。
【0124】
また、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:800g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0125】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて1.6mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0126】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造ずる。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは7.6mmとした。これによって、厚さ7.6mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が1.6mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0127】
(実施例14,15)
実施例14,15では、
一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m
2、厚さ1.6mmである。加温シート材X3は、その目付及び厚さを実施例13から変更した素材とした。加温シート材X3がそれぞれ、実施例14で、目付:400g/m
2,厚さ:10.0mm、実施例15で、目付:400g/m
2,厚さ:30mmの車両用内装材Gを製造した。製造方法は実施例13と同様である。
【0128】
(実施例16)
実施例16は、
一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m
2、厚さ1.6mmである。一方、シート状素材X1は、実施例13と同じ組成であるが、厚さ:70.0mm、目付:400g/m
2とした。
【0129】
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、0.1mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させて、通気調整膜を有するシート材X2を製造した。なお、厚さは、ほぼ70.0mmに戻っている。
【0130】
シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造ずる。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは51.6mmとした。これによって、厚さ51.6mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gyが1.6mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0131】
(実施例17,18)
実施例17,18は、
一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m
2、厚さ1.6mmである。加温シート材X3は、その目付及び厚さを実施例13から変更した素材とした。製造方法は実施例13と同様である。加温シート材X3がそれぞれ、実施例17で、加温シート材X3の目付:2,000g/m
2,厚さ:10.0mmであって、厚さ11.6mmの車両用内装材G、実施例18で、目付:2,000g/m
2,厚さ:30mmであって、厚さ31.6mmの車両用内装材Gを製造した。
【0132】
(実施例19)
実施例19は、
一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m
2、厚さ1.6mmである。一方、シート状素材X1は、組成は実施例13と同じであるが、厚さ:70.0mm、目付:2,000g/m
2とした。
【0133】
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、0.1mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させて、通気調整膜を有するシート材X2を製造した。なお、厚さは、ほぼ70.0mmに戻っている。
【0134】
シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造ずる。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは51.6mmとした。これによって、厚さ51.6mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が1.6mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0135】
(実施例20)
実施例20は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0136】
このシート状素材X1を、一方の表面を加熱して他方の表面を加熱してない、プレス金型(加熱温度:約160℃、加熱時間:10秒)にて、加熱・加圧して、一方の表面に0.08mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。
【0137】
また、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を5重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:800g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0138】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて2.4mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0139】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共にシート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2に、この加温シート材X3をセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは8.4mmとした。これによって、厚さ8.4mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が2.4mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0140】
(実施例21,22)
実施例21,22は、実施例20に対して、
一次成形体Y4は同じで、目付:800g/m
2,厚さ:2.6mmである。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例20と変更した素材とした。製造方法は実施例20と同様である。実施例21の
一次成形体Y4が、目付:400g/m
2,厚さ:10.0mm、実施例22が、目付:400g/m
2,厚さ:30.0mmとした。
【0141】
(実施例23)
実施例23は、実施例20と同じ組成であって、厚さ:70.0mm、目付:400g/m
2とした。
【0142】
このシート状素材X1を、一方の表面を加熱して他方の表面を加熱してない、プレス金型(加熱温度:約160℃、加熱時間:10秒)にて、加熱・加圧して、一方の表面に0.08mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。厚さはほぼ元の厚さ、70.0mmに復元していた。
【0143】
また、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を5重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:800g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0144】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて2.4mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0145】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共にシート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2に、この加温シート材X3をセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは52.4mmとした。これによって、厚さ52.4mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が2.4mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0146】
(実施例24,25)
実施例24,25は、実施例20に対して、
一次成形体Y4は同じで、目付:800g/m
2,厚さ:2.4mmである。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例20と変更した素材とした。製造方法は実施例20と同様である。実施例24の
一次成形体Y4が、目付:2,000g/m
2,厚さ:10.0mm、実施例25が、目付:2,000g/m
2,厚さ:30mmからなり、総厚さが12.4mm、32.4mmとした。
【0147】
(実施例26)
実施例26は、組成を実施例20と同じとし、厚さ:70.0mm、目付:2,000g/m
2とした。
【0148】
このシート状素材X1を、一方の表面を加熱して他方の表面を加熱してない、プレス金型(加熱温度:約160℃、加熱時間:10秒)にて、加熱・加圧して、一方の表面に0.08mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。プレス金型を開放することで、厚さはほぼ元の70.0mmに戻っていた。
【0149】
また、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を30重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を5重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:800g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0150】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて2.4mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0151】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共にシート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2に、この加温シート材X3をセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは52.4mmとした。これによって、厚さ52.4mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が2.4mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0152】
(実施例27)
実施例27は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を70重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0153】
このシート状素材X1を、ローラー間10.0mmの間隔のローラー間を通して、0.12mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。厚さは、ほぼ50.0mmの元の厚さに戻っていた。
【0154】
また、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を10重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:2,000g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0155】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて4.0mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0156】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは10.0mmとした。これによって、厚さ10.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が6.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0157】
(実施例28)
実施例28は、繊度を実施例27と同じとし、厚さ:50.0mm、目付:400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0158】
このシート状素材X1を、ローラー間10.0mmの間隔のローラー間を通して、0.12mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。厚さは、ほぼ元の厚さ50.0mmに戻っていた。
【0159】
また、シート状素材Y1の繊度は、実施例27と同じとし、厚さ:50.0mm、目付:2,000g/m
2とした。
【0160】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて4.0mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0161】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは14.0mmとした。これによって、厚さ14.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が10.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0162】
(実施例29)
実施例29は、実施例28との違いは、二次成形金型K2のクリアランスであり、他は実施例28と同様である。実施例29では、二次成形金型K2のクリアランスを34.0mmとした。これによって、厚さ34.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が30.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0163】
(実施例30)
実施例30は、
一次成形体Y4は実施例27と同じで、目付:2,000g/m
2,厚さ:4.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例27と変更して、目付:2,000g/m
2,厚さ:70.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは54.0mmとした。これによって、厚さ54.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0164】
(実施例31)
実施例31は、実施例27に対して、
一次成形体Y4は同じで、目付:2,000g/m
2,厚さ:4mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例27と変更して、目付:2,000g/m
2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは14.0mmとした。これによって、厚さ14.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が10.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0165】
(実施例32)
実施例32は、実施例31に対して、二次成形金型K2のクリアランスを34.0mmにしたことが異なり、後は実施例31と同じである。これによって、厚さ34.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が30.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0166】
(実施例33)
実施例33は、
一次成形体Y4は実施例27と同じで、目付:2,000g/m
2,厚さ:4.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例27と変更して、目付:2,000g/m
2,厚さ:70.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは54.0mmとした。これによって、厚さ54.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0167】
(実施例34)
実施例34は、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を50重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を20重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m
2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0168】
このシート状素材X1を、一方の表面を加熱して他方の表面を加熱してない、プレス金型(加熱温度:約160℃、加熱時間:10秒)にて、加熱・加圧して、一方の表面に0.08mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。
【0169】
また、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を50重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を20重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:2,000g/m
2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm
2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
【0170】
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、一次成形金型K1にて6.0mmのクリアランスに圧縮して
一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
【0171】
冷却された
一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、
一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは12.0mmとした。これによって、厚さ12.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が6.0mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0172】
(実施例35,36)
実施例35,36は、実施例34に対して、加温シート材X3の目付及び厚さを実施例34と変更した素材とした。製造方法は実施例34と同様である。実施例35が、目付:400g/m
2,厚さ:10.0mm、実施例36が、目付:400g/m
2,厚さ:30mmとした。
【0173】
(実施例37)
実施例37は、
一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m
2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例34と変更して、目付:400g/m
2,厚さ:70.0mmとした。製造方法は実施例34と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは56.0mmとした。これによって、厚さ56.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0174】
(実施例38,39)
実施例38,39は、
一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m
2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例34と変更した素材とした。製造方法は実施例34と同様である。実施例38が、目付:2,000g/m
2,厚さ:10.0mm、実施例36が、目付:2,000g/m
2,厚さ:30mmとした。
【0175】
(実施例40)
実施例40は、
一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m
2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例34と変更して、目付:2,000g/m
2,厚さ:70.0mmとした。製造方法は実施例34と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは56.0mmとした。これによって、厚さ56.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第2成形層Gyの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
【0176】
(垂直入射吸音率)
実施例13〜40の組成や特性などを
図11、
図12、
図13に示し、これらの実施例13〜40の垂直入射吸音率の測定結果を
図17〜
図20に示す。なお、ISO10534−1、JIS A1405−2に基づいた垂直入射吸音率を測定した。
図17が実施例13〜19、
図18が実施例20〜26、
図19が実施例27〜33、
図20が実施例34〜40をそれぞれ示す。
【0177】
図17〜
図20から判るように、各実施例の吸音性のピーク値を、第1成形層Gxや第2成形層Gyの目付や厚さを変更することで、0,7以上の高い値を維持しつつ、任意の周波数領域に選定できる。具体的には、
図17の実施例13〜19では、第2成形層Gyの目付を800g/m
2、厚さを6.0mmと設定して、第1成形層Gxの目付及び厚さを変えると、吸音性のピーク値が、0.7以上を維持して、400Hz〜2kHzの任意の領域で得られる。同様に、実施例20〜40でも、400Hz〜2kHzの任意の領域で同様なピーク値を得ることができる。また、
図17〜
図20は、第2成形層Gyの目付と厚さを一定として、第1成形層Gxの目付や厚さを変更した場合の図であるが、これらの図から、第1成形層Gxの目付、厚さを一定として、第2成形層Gyの目付及び厚さを変更しても、吸音性のピーク値が、0.7以上を維持して、400Hz〜2kHzの任意の領域で得られる。
【0178】
これらのことから、極細繊維を主体とする第1成形層Gx及び同様な極細繊維を主体とする第2成形層Gyであって、第1成形層Gxと第2成形層Gyとの厚さや密度を任意に選定することで、今まで以上の遮音性を得られると共に、高い吸音性のピーク値を500Hz〜4kHzの範囲で、要求される周波数領域に設定することができる。