特許第6082152号(P6082152)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6082152
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20170206BHJP
【FI】
   A63F5/04 512C
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-120165(P2016-120165)
(22)【出願日】2016年6月16日
【審査請求日】2016年7月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390026620
【氏名又は名称】山佐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084043
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 喜多男
(74)【代理人】
【識別番号】100142240
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 優
(74)【代理人】
【識別番号】100135460
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 康利
(72)【発明者】
【氏名】西原 八州夫
(72)【発明者】
【氏名】萬木 朋弘
【審査官】 井海田 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−233379(JP,A)
【文献】 特開2015−208535(JP,A)
【文献】 特開2015−196068(JP,A)
【文献】 特開2012−115302(JP,A)
【文献】 特開2008−161415(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル用開口部を備え、機体の前面側に配設された樹脂一体成形品の装飾枠と、
該装飾枠のパネル用開口部を背面側から閉塞するように配設されたパネルと、
前記装飾枠の前面側に配設された装飾部材と
を備える遊技機であって、
前記装飾部材は、前記パネル用開口部の内側に張り出した張出部を備え、
前記装飾部材の前記張出部の背面に当接し、該張出部に固定される固定部と、該固定部から前記パネル用開口部の外側に突出して、該パネル用開口部の縁部に背面側から当接する係止部とを有する補強部材を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記装飾部材は、前記パネル用開口部の縁部に前面側から当接して、該縁部を、前記補強部材の前記係止部と挟持する挟持部を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記パネル用開口部は、矩形状であり、
前記装飾部材は、前記パネル用開口部の外側で、前記パネル用開口部の左右一側に螺着されて、前記張出部の少なくとも一部を、前記パネル用開口部の上縁又は下縁に沿うように張り出しており、
前記補強部材は、前記固定部を、前記張出部の、前記パネル用開口部の上縁又は下縁に沿った部分の背面に当接させて、前記係止部を、前記パネル用開口部の上縁又は下縁に背面側から当接させていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記パネル用開口部は、矩形状であり、
前記パネル用開口部の対向する一対の縁部には、前方に向けて拡開する傾斜面が形成されており、
前記装飾部材は、前記パネル用開口部の前記対向する一対の縁部に形成された前記傾斜面に当接する当接部を備え、
前記張出部の少なくとも一部は、前記パネル用開口部の、前記対向する一対の縁部に沿っており、
前記補強部材の前記固定部は、前記張出部の、前記パネル用開口部の前記対向する一対の縁部に沿った部位の背面に当接しており、
前記補強部材の前記係止部は、前記パネル用開口部の前記対向する一対の縁部に背面側から当接していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記パネルは、前記補強部材の係止部と前後に重なる部分に切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項6】
前記装飾枠は、パネル用開口部の少なくとも一側にスピーカ用開口部を備え、
該スピーカ用開口部を背面側から閉塞するように、スピーカ用の放音孔が形成された放音部材が配設されており、
前記装飾部材は、前記放音部材の前面側に螺着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項7】
前記補強部材は強磁性体であり、
前記装飾枠の背面側には、パネル用開口部の少なくとも一側に磁石が配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項8】
前記装飾部材の前記張出部は、立体的形状を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デザインパネルや液晶パネル等によって閉塞される開口部を備えた装飾枠が、機体前面に配設された遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシン等の遊技機には、デザインパネルや液晶パネル等を装着する開口部を備えた装飾枠が、機体前面に配設されている(例えば、特許文献1)。こうした装飾枠の多くは、樹脂の一体成形品であり、コスト削減のため、同じデザインのものが複数機種に共通部品として使用されており、装飾枠が共通する機種では、遊技機の廃棄時に装飾枠を回収して、他機種の装飾枠に再利用することも行われている。また、上記装飾枠を備えた遊技機では、装飾枠の前面に機種特有の装飾部材を取り付けることで、装飾枠を複数機種で共通化しつつ、装飾枠の部分に各機種特有の意匠性を付与している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−155857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記装飾枠を備えた遊技機では、装飾枠に対する装飾部材の固定が不十分であると、装飾部材がぐらついて、悪戯によって破損しやすく、また、装飾枠と装飾部材の隙間から不正工具を挿入されるおそれが高くなるため、装飾枠に装飾部材を強固に固定することが望ましい。しかしながら、一方で、装飾部材を強固に固定するために、ネジ孔等の固定用構造を装飾枠の前面に多数形成すると、当該装飾枠を共用する全ての機種で、全ての固定用構造を覆い隠すように装飾部材を取り付けねばならず、意匠の設計自由度が制限されてしまうという問題が生じる。
【0005】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、装飾枠に形成する装飾部材固定用の構造の数を抑えつつ、装飾部材を装飾枠に強固に固定し得る遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、パネル用開口部を備え、機体の前面側に配設された樹脂一体成形品の装飾枠と、該装飾枠のパネル用開口部を背面側から閉塞するように配設されたパネルと、前記装飾枠の前面側に配設された装飾部材とを備える遊技機であって、前記装飾部材は、前記パネル用開口部の内側に張り出した張出部を備え、前記装飾部材の前記張出部の背面に当接し、該張出部に固定される固定部と、該固定部から前記パネル用開口部の外側に突出して、該パネル用開口部の縁部に背面側から当接する係止部とを有する補強部材を備えることを特徴とする遊技機である。
【0007】
かかる構成にあっては、パネル用開口部の縁部を跨いで、パネル用開口部の外側からパネルの前面側に装飾部材が張り出すこととなるため、パネルの装飾と装飾部材の装飾とを調和させることにより、遊技者に迫力のある印象を与えることができる。また、本構成のように、装飾部材をパネル用開口部の内側に張り出した場合には、張出部の先端が自由端となるため、張出部に力が加わった時に装飾部材に比較的大きなモーメントが発生するが、本発明にあっては、パネル用開口部の縁部において補強部材が装飾部材を係止することで、かかるモーメントを最小限に抑えることができるという利点がある。また、本発明では、パネル用開口部の縁部に装飾部材固定用の構造を形成することなく、補強部材によって装飾部材の張出部を装飾枠に係止するため、装飾枠の前面に形成する装飾部材固定用の構造の数を抑えつつ、装飾部材を装飾枠に強固に固定できるという利点がある。
【0008】
本発明にあって、前記装飾部材は、前記パネル用開口部の縁部に前面側から当接して、該縁部を、前記補強部材の前記係止部と挟持する挟持部を備えることが提案される。かかる構成とすれば、パネル用開口部の縁部に装飾部材を一層強固に固定可能となる。
【0009】
また、本発明にあって、前記パネル用開口部は、矩形状であり、前記装飾部材は、前記パネル用開口部の外側で、前記パネル用開口部の左右一側に螺着されて、前記張出部の少なくとも一部を、前記パネル用開口部の上縁又は下縁に沿うように張り出しており、前記補強部材は、前記固定部を、前記張出部の、前記パネル用開口部の上縁又は下縁に沿った部分の背面に当接させて、前記係止部を、前記パネル用開口部の上縁又は下縁に背面側から当接させていることが提案される。
【0010】
かかる構成にあっては、パネル用開口部の左右一側に螺着した装飾部材を、パネル用開口部の上縁や下縁に係止することで、装飾部材を装飾枠に強固に固定しつつ、装飾部材をパネル用開口部の内側に大きく張り出して意匠性を向上させることが可能となる。
【0011】
また、本発明にあって、前記パネル用開口部は、矩形状であり、前記パネル用開口部の対向する一対の縁部には、前方に向けて拡開する傾斜面が形成されており、前記装飾部材は、前記パネル用開口部の前記対向する一対の縁部に形成された前記傾斜面に当接する当接部を備え、前記張出部の少なくとも一部は、前記パネル用開口部の、前記対向する一対の縁部に沿っており、前記補強部材の前記固定部は、前記張出部の、前記パネル用開口部の前記対向する一対の縁部に沿った部位の背面に当接しており、前記補強部材の前記係止部は、前記パネル用開口部の前記対向する一対の縁部に背面側から当接していることが提案される。
【0012】
かかる構成にあっては、補強部材の係止部によって、パネル用開口部の対向する縁部に装飾部材を係止するため、補強部材単独で装飾部材を装飾枠に保持可能となる。
【0013】
また、本発明にあって、前記パネルは、前記補強部材の係止部と前後に重なる部分に切欠部が形成されていることが提案される。
【0014】
かかる構成にあっては、補強部材と干渉させることなく、パネル用開口部の縁部と、パネルの縁部とを当接させることができるため、パネル用開口部とパネルとの隙間を低減して、美観を向上させることができ、また、かかる構成によれば、パネル用開口部とパネルの隙間から遊技機内部に不正工具を挿入されるおそれも低減できる。
【0015】
また、本発明にあって、前記装飾枠は、パネル用開口部の少なくとも一側にスピーカ用開口部を備え、該スピーカ用開口部を背面側から閉塞するように、スピーカ用の放音孔が形成された放音部材が配設されており、前記装飾部材は、前記放音部材の前面側に螺着されていることが提案される。
【0016】
かかる構成によれば、装飾枠に配設する装飾部材固定用の構造を一層低減することができる。なお、スピーカ用の放音孔は意匠的価値が低いため、装飾部材を放音部材の前面側に螺着することで、放音部材の一部が前面側から視認不能となったとしても支障は生じない。
【0017】
また、本発明にあって、前記補強部材は強磁性体であり、前記装飾枠の背面側には、パネル用開口部の少なくとも一側に磁石が配設されていることが提案される。かかる構成とすれば、装飾部材等の取付作業の際に、補強部材を磁石に吸着して保持しておくことで、補強部材の取付作業を省力化できる。
【0018】
また、本発明にあって、前記装飾部材の前記張出部は、立体的形状を有していることが提案される。かかる構成にあっては、パネル用開口部において、平坦なパネルの意匠と、立体的な張出部の意匠とを組み合わせることで、より優れた意匠性を実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】スロットマシン1の正面図である。
図2】前扉3の分解斜視図である。
図3】中央部装飾ユニット14の分解斜視図である。
図4】上部装飾ユニット15の斜視図である。
図5】上部装飾ユニット15の分解斜視図である。
図6】上部装飾枠24の主体部28の背面図である。
図7】上部装飾枠24を縦断して示す前面側拡大斜視図である。
図8】上部スピーカ20の分解斜視図である。
図9】上部装飾枠24への上部スピーカ20の装着態様を示す斜視図である。
図10】上部装飾ユニット15の正面拡大図である。
図11】装飾部材25の(a)正面図と(b)背面図である。
図12】第1部材47の(a)前面側斜視図と(b)背面側斜視図である。
図13】第2部材48の(a)前面側斜視図と(b)背面側斜視図である。
図14】上部装飾ユニット15を縦断して、上部装飾枠24への装飾部材25の装着態様を示す背面側斜視図である。
図15】上部装飾ユニット15を縦断して、上部装飾枠24に装飾部材25を装着した状態を示す背面側斜視図である。
図16図15中の(a)X部分拡大図と(b)Y部分拡大図である。
図17】(a)は、補強部材26の前面側斜視図であり、(b)は(a)中のX部分拡大図である。
図18】上部装飾ユニット15を縦断して、上部装飾枠24への補強部材26の装着態様を示す背面側斜視図である。
図19】補強部材26を上部装飾枠24に装着した状態を示す背面拡大図である。
図20】上部装飾ユニット15を縦断して、上部装飾枠24に補強部材26を装着した状態を示す背面側斜視図である。
図21図20中の(a)X部分拡大図と(b)Y部分拡大図である。
図22】上パネル10の切欠部22と、補強部材26の係止部65の位置関係を示す上部装飾枠24の背面拡大図である。
図23】補強部材26をスピーカ本体35に吸着した状態を示す上部装飾ユニット15の背面側拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明をスロットマシンに適用した実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
なお、下記実施例にあって、本発明に係る装飾枠は上部装飾枠24に相当し、本発明に係るパネルは上パネル10に相当する。また、本発明に係る挟持部および当接部は、上端部及び下端部の非張出部45aに相当する。また、本発明に係るパネル用開口部の対向する一対の縁部は、パネル用開口部30の上下の縁部30aに相当する。また、本発明に係る磁石は、スピーカ本体35に内蔵された永久磁石に相当する。
【0021】
図1は、本実施例のスロットマシン1の正面図である。スロットマシン1の前面全体は、開閉可能な前扉3によって覆われている。前扉3の前面側には、遊技操作に用いるベットスイッチ5、スタートスイッチ6、ストップスイッチ7a〜7c等の各種スイッチが配設される。また、前扉3の前面側には、上パネル10、中パネル11、下パネル12の三つのパネルが上下に配設される。これらのパネル10〜12は、透明樹脂からなる薄板の背面側に、装飾シートを貼付してなる装飾パネルである。なお、中パネル11の中央部には装飾シートが貼付されず、筐体内部に配設されたリール9a〜9cを視認可能とする透明な表示窓4が形成されている。さらに、前扉3の上部には、トップランプ17や上サイドランプ18,18、上部スピーカ20,20が配設され、前扉3の下部には、下サイドランプ19,19や下部スピーカ21,21が配設される。
【0022】
図2に示すように、前扉3の上部は、前扉3のフレームを構成する前扉フレーム13の上部に、中央部装飾ユニット14を前面側から取り付け、さらに上部装飾ユニット15を前面側に取り付けた構造となっている。
【0023】
図3に示すように、中央部装飾ユニット14は、パネルベース部材16の前面に上パネル10と中パネル11を装着してなるものである。また、パネルベース部材16には、上パネル10と中パネル11の背面側に、照明装置(図示省略)が配設される。
【0024】
図3に示すように、上パネル10は、横長矩形状をなす透明な樹脂製パネルの裏面に、所要の意匠形状を印刷してなるデザインパネルである。上パネル10には、上縁及び下縁の両側部と、右縁及び左縁の中央に切欠部22が夫々形成されている。上パネル10は、パネルベース部材16に形成された係止爪23によって、パネルベース部材16の前面に係止される。
【0025】
図4に示すように、上部装飾ユニット15は、上部装飾枠24に、トップランプ17、上サイドランプ18,18、上部スピーカ20,20、及び装飾部材25,25を装着してなるものである。なお、上部装飾ユニット15は左右対称形状である。このため、以下の説明では、左右両側に配設される構成については、左右一側の構成のみを図示して説明する。
【0026】
上部装飾枠24は、前面側に金属調の塗装を施した樹脂一体成形品である。図5に示すように、上部装飾枠24は、前扉3の前面上部を覆う横長矩形状の主体部28と、該主体部28の両側から垂下して中パネル11の両側を縁取りする左右一対の脚部29,29とで構成される。
【0027】
図5に示すように、主体部28の上部には、トップランプ17を装着するトップランプ装着部32が形成される。トップランプ装着部32の背面側には、トップランプ基板41が装着される。トップランプ基板41は、LEDやLEDドライバ等を基板上に配設してなるものである。トップランプ装着部32には、LEDの光をトップランプ装着部32の前面側に透過させる貫通孔と、該貫通孔を透過した光を前方に反射させるすり鉢状のリフレクタが形成される。さらに、トップランプ装着部32の前面側には半透明のトップランプカバー42が装着される。
【0028】
図5に示すように、主体部28の両側部には、上サイドランプ18,18を装着する左右一対のサイドランプ装着部33,33が形成される。サイドランプ装着部33の背面側には、上サイドランプ基板43が装着される。上サイドランプ基板43は、LEDやLEDドライバ等を基板上に配設してなるものである。サイドランプ装着部33には、LEDの光をサイドランプ装着部33の前面側に透過させる貫通孔と、該貫通孔を透過した光を前方に反射させるすり鉢状のリフレクタが形成される。さらに、サイドランプ装着部33の前面側には半透明の上サイドランプカバー44が装着される。
【0029】
図6に示すように、主体部28の中央部には、上パネル10を前方から視認可能とするパネル用開口部30が配設される。パネル用開口部30は、上パネル10よりも一回り小さい横長矩形状をなしており、上部装飾ユニット15を前扉フレーム13に装着した状態で、パネル用開口部30は上パネル10によって背面側から閉塞され、上パネル10は、切欠部22の形成部分を除き、外周部をパネル用開口部30の縁部30aの背面側に当接させる。また、図7に示すように、パネル用開口部30の上下の縁部30aには、前方に向けて拡開する傾斜面30bが夫々形成される。
【0030】
図5に示すように、主体部28の、パネル用開口部30の両側には、上部スピーカ20を装着する左右一対のスピーカ用開口部31,31が形成される。図8に示すように、上部スピーカ20は、前面に複数の放音孔40が網目状に形成された放音部材34と、スピーカ本体35とで構成される。スピーカ本体35の四隅には貫通孔35aが形成されており、図9に示すように、スピーカ本体35は、かかる貫通孔35aを介して放音部材34の背面側にネジ38aで螺着される。また、放音部材34の四隅には螺着用の貫通孔36が形成されており、図9に示すように、放音部材34の四隅を、上部装飾枠24の背面側に形成されたネジ孔39にネジ38bで螺着することにより、放音部材34は、上部装飾枠24に対して、スピーカ用開口部31を背面側から閉塞するように固定される。
【0031】
図4,5に示すように、主体部28の前面側には、装飾部材25,25が左右に対をなすように配設される。図10に示すように、装飾部材25は、主体部28の前面側において、パネル用開口部30の縁部30aを跨ぐように配設されており、パネル用開口部30の外側に位置する非張出部45a,45bと、パネル用開口部30の内側に張り出して、正面視においてパネル用開口部30と前後に重なることとなる張出部46とで構成される。
【0032】
図11(a)に示すように、装飾部材25は正面視略コ字状をなしており、前面の上部と下部には、複数枚の金貨を模した立体的な意匠形状が形成され、前面の側部には指四本を模した立体的な意匠形状が形成される。図11(a)において、二点鎖線で囲んだ部分の内側部分が、張出部46となる部分であり、張出部46は、金貨の立体形状の大部分と、指四本の立体形状の基端側部分とで構成される。一方、図11(a)において、二点鎖線で囲んだ部分の外側部分が、非張出部を構成する部分であり、非張出部は、金貨の意匠形状の上端部45a及び下端部45aと、指四本の意匠形状の先端側部分45bとで構成される。
【0033】
図11(b)に示すように、装飾部材25の背面側には、装飾部材25を放音部材34と螺着するためのネジ孔51が非張出部45bに形成され、また、装飾部材25を後述する補強部材26と螺着するためのネジ孔52が張出部46に形成される。また、張出部46の背面側には、補強部材26と嵌合する位置決め用の突起53と、パネル用開口部30の縁部30aに内側から当接する位置決め用のリブ54が形成される。
【0034】
図11〜13に示すように、装飾部材25は、第1部材47と第2部材48を、ネジ38cで一体化したものである。第1部材47と第2部材48は、前面に立体的な意匠形状が形成された樹脂成形品である。第1部材47は、指の色(肌色)の樹脂で形成されており、図12(a)に示すように、その前面全体には、指四本(人差し指・中指・薬指・小指の四本)を模した立体的な意匠形状がされる。また、図12(b)に示すように、第1部材47の背面側には、背面側に突出するボス部51a,56aが形成されており、該ボス部51a,56aの後端に、装飾部材25を放音部材34と螺着するためのネジ孔51と、第2部材48を螺着するためのネジ孔56が夫々形成されている。本実施例では、このような指四本を模した立体的な意匠形状を、パネル用開口部30の両側から内側に張り出すように形成しているため、誰かがパネル用開口部30の奥から前方に指を突き出して、パネル用開口部30の左右両縁を内側から掴んでいるような印象を与えることができる。
【0035】
また、第2部材48は、透明な樹脂成形品の表面に金色のメッキ塗装を施したものであり、図13(a)に示すように、上下の横辺部48a,48aと、横辺部48a,48aを連結する縦辺部48bとからなる略コ字状をなしている。第2部材48は、パネル用開口部30と略同じ縦幅に設計され、上下の横辺部48a,48aと縦辺部48bを、パネル用開口部30の上下及び一側の縁部30aに沿わせ得るよう構成されている。横辺部48a,48aは、装飾部材25の前面に露出する部分であり、その前面には、山積みとなった複数枚(20枚程度)の金貨を模した立体的な意匠形状が形成される。縦辺部48bは、第1部材47の背面に当接する部分である。縦辺部48bの上部と下部には、締結用の貫通孔57が形成されており、第2部材48は、該貫通孔57を介して第1部材47と螺着され、一体化される。また、図13(b)に示すように、第2部材48の背面側には、上述したネジ孔52や突起53、リブ54が形成される。なお、第2部材48のメッキ塗装は、通常では前方から視認されない部分(背面側や縦辺部48b)にも施されている。このため、本実施例では、第2部材48が前方に引っ張られて、第2部材48の背面側や縦辺部48bがわずかに視認されたとしても、遊技者に安っぽい印象を与えるおそれがない。
【0036】
装飾部材25は、上部装飾枠24の背面側に螺着された放音部材34の前面側に螺着されることで、上部装飾枠24に間接的に固定される。具体的には、図8に示すように、放音部材34には、装飾部材25を螺着するための貫通孔37,37が前後方向に形成されており、図14に示すように、放音部材34を上部装飾枠24に螺着した状態で、上部装飾枠24の前方から放音部材34の前面側に装飾部材25を取り付けて、放音部材34の貫通孔37に背面側からネジ38dを挿通して、装飾部材25の背面側に形成されたネジ孔51に螺合することによって、装飾部材25は放音部材34の前面側に固定される。なお、図8に示すように、放音部材34の貫通孔37は、放音部材34の前面に形成された凹部37aの底部に形成されており、装飾部材25を放音部材34に取り付ける際に、ネジ孔51が形成されたボス部51aの後端を凹部37aに嵌合させることにより、ネジ孔51と貫通孔37とが重なる位置に装飾部材25を位置決めできるよう構成されている。
【0037】
上部装飾枠24に装飾部材25を装着した状態では、図15に示すように、装飾部材25は、放音部材34の前面側から内方に延出して、張出部46を、パネル用開口部30の上下および左右一側の縁部30aに沿わせるように、パネル用開口部30の内側に張り出させる。また、図16(a),16(b)に示すように、かかる装着状態では、装飾部材25(詳しくは、第2部材48)の上端部及び下端部の非張出部45aが、パネル用開口部30の上下の縁部30aに形成された、前方に拡開する傾斜面30bに当接することとなる。
【0038】
このように、本実施例では、装飾部材25が、パネル用開口部30の縁部30aを跨いでパネル用開口部30の内側に張り出して、上パネル10の前面側に位置することとなるため、上パネル10と装飾部材25の意匠とを調和させることにより、従来の装飾部材を配設した上部装飾枠に比べて遊技者に迫力のある印象を与えることができるという利点がある。特に、本実施例では、装飾部材25の張出部46は、四本指と複数枚の金貨を模した立体的な意匠形状を構成する部分を含んでいるため、平坦な上パネル10の意匠と、立体的な張出部46の意匠を組み合わせることで、優れた意匠性を実現できるという利点がある。
【0039】
また、本実施例では、装飾部材25の第1部材47の非張出部45bを、上部装飾枠24に固定された放音部材34の前面側に取り付けて、放音部材34の背面側から挿通したネジ38dで螺着するため、上部装飾枠24の前面側に固定用のネジ孔や貫通孔等を形成することなく、装飾部材25の非張出部45bを、装飾枠24の前面側に固定できるという利点がある。なお、本実施例では、放音部材34の前面側に非張出部45bを螺着することで、上部スピーカ20の放音孔40の一部が非張出部45bによって遮蔽されることとなるが、放音孔40は音を発する部分であり意匠的価値は低いため、放音孔40が視認不能になっても意匠的に問題となることはない。また、放音孔40を部分的に遮蔽しただけでは出力音声が大きく劣化することはないため音声演出に関しても支障は生じない。
【0040】
上述のように、装飾部材25を放音部材34の前面側に固定しただけの状態では、内側に延出する張出部46の先端が自由端となるため、張出部46を手前に引っ張る力が加わった時に、装飾部材25に大きなモーメントが発生することとなり、装飾部材25が破損するおそれや、放音部材34に対してネジ38dで固定した部分が緩んでがたつくおそれが高い。本実施例では、かかる問題を解消するために、張出部46の背面側に補強部材26を一体的に固定することで、張出部46をパネル用開口部30の縁部30aに係止する。
【0041】
補強部材26は、スチール板を成形してなるものであり、図17(a),17(b)に示すように、上下の横辺部60a,60aと、横辺部60a,60aを連結する縦辺部60bとからなるコ字状板形状をなす固定部60を主体とする。固定部60は平板状をなしており、図18,19に示すように、補強部材26は、上部装飾枠24に装着した装飾部材25に対して、張出部46の背面に固定部60を当接させた状態で固定される。具体的には、固定部60の横辺部60a,60a及び縦辺部60bには、装飾部材25の背面側に位置決めするための貫通孔61と、装飾部材25の背面側に補強部材26を螺着するための貫通孔62が夫々形成されており、補強部材26は、固定部60を張出部46の背面側に当接して、貫通孔61を突起53と嵌合させた状態で、貫通孔62に背面側からネジ38eを挿通して、装飾部材25の背面側に形成されたネジ孔52に螺合することによって張出部46と一体的に固定される。補強部材26の固定部60の縦幅は、パネル用開口部30の縦幅と略等しくなっており、図19に示すように、補強部材26は、コ字状の固定部60を、パネル用開口部30の上下及び左右一側の縁部30aに沿わせるようにして、装飾部材25の背面に固定される。
【0042】
また、図17(a)に示すように、補強部材26には、固定部60の外側に突出する係止部65が設けられる。より詳細には、補強部材26には、固定部60の上側の横辺部60aから上方に突出する係止部65と、下側の横辺部60aから下方に突出する係止部65と、縦辺部60bから外方に突出する係止部65とが設けられる。また、上下の横辺部60a,60aに設けられた係止部65は、上下方向に対向する位置に対をなすように形成されている。各係止部65は、図17(b)に示すように、スチール板を固定部60の外側に突出させるとともに、突出させた部分を背面側に90°屈曲させて背面側に突出する後方突出部65aを形成し、さらに後方突出部65aの後端でスチール板を外側に90°屈曲させて外側に突出する外方突出部65bを形成することによって設けられている。図19に示すように、補強部材26は、固定部60を張出部46に固定した状態で、各係止部65をパネル用開口部30の外側に突出させて、各係止部65の外方突出部65bを、パネル用開口部30の上下及び左右一側の縁部30aに背面側から当接させる。また、かかる状態では、図20,21に示すように、後方突出部65aは、外方突出部65bの内側前方で、パネル用開口部30の縁部30aの内側面に近接する。また、固定部60は、後方突出部65aの突出幅の分だけ、外方突出部65bよりも前面側に形成されているため、図20,21に示すように、係止部65をパネル用開口部30の縁部30aに当接した状態で、固定部60は、縁部30aの背面よりも前方に位置している。
【0043】
このように、本実施例にあっては、装飾部材25の張出部46の背面側に補強部材26を一体的に固定して、パネル用開口部30の上下及び左右一側の縁部30aにおいて張出部46を補強部材26の係止部65によって背面側から係止するため、張出部46を手前側に引っ張った時や、張出部46の縁部をめくるように手前側に引っ張った時に、補強部材26に加わるモーメントを最小限に抑えることができる。このため、本実施例にあっては、パネル用開口部30の左右一側に螺着した装飾部材25を、パネル用開口部30の内側に大きく張り出していても、固定強度不足による、装飾部材25のがたつきや破損を適切に防止できる。また、本実施例にあっては、係止部65の後方突出部65aが、パネル用開口部30の縁部30aの内側面に近接しているため、装飾部材25に対してパネル用開口部30の外側方向に力が加わった場合でも、後方突出部65aがパネル用開口部30の縁部30aに内側から当接することで、装飾部材25の動きを阻止できる。したがって、本実施例では、パネル用開口部30に外側方向に加わる外力に対しても、装飾部材25の固定の緩みや、装飾部材25の変形を適切に防止できる。また、従来の遊技機では、遊技者の悪戯によって装飾部材25が破損するのを防止するために、装飾部材25の前面側を透明な保護カバーで覆ったものが知られているが、本実施例では、装飾部材25を強固に固定しているため保護カバーは不要である。このため、本実施例では、保護カバーの設置コストを削減でき、また、保護カバーによる装飾部材の視認性低下も防止できる。
【0044】
また、本実施例の構成によれば、パネル用開口部30の縁部30aに、張出部46を固定するためのネジ孔等の構造を一切形成せずに、当該縁部30aに張出部46を係止できる。特に、本実施例では、装飾部材25の非張出部45bについても、上部装飾枠24に背面側から固定された放音部材34に螺着しているため、上部装飾枠24には、装飾部材25を上部装飾枠24の前面に固定するための構造を一切形成しなくて済む。したがって、本実施例の構成は、上部装飾枠24の汎用性を低下させることなく、装飾部材25をパネル用開口部30に固定できるという利点がある。
【0045】
特に、本実施例では、装飾部材25は、上端部及び下端部の非張出部45a,45aを、パネル用開口部30の縁部30aの傾斜面30bに当接させているため、図20,21に示すように、装飾部材25の背面側に補強部材26を固定して、補強部材26の係止部65をパネル用開口部30の上下の縁部30aに背面側から当接した状態で、パネル用開口部30の上下の縁部30aが、前面側から当接する装飾部材25の非張出部45aと、背面側から当接する補強部材26の係止部65とによって挟持される。このため、本実施例では、パネル用開口部30の上下の縁部30aに対して、装飾部材25を極めて強固に固定できるという利点がある。
【0046】
特に、本実施例では、パネル用開口部30の上下に対向する縁部30aにおいて、装飾部材25の非張出部45aと補強部材26の係止部65が縁部30aを前後に挟み込むように夫々当接するため、仮に、装飾部材25が放音部材34に螺着されていないとしても、補強部材26による係止のみによって装飾部材25を上部装飾枠24に保持できる。このため、本実施例では、補強部材26を装飾部材25の背面側に螺着して、補強部材26によって装飾部材25を上部装飾枠24に係止した後に、装飾部材25を放音部材34に螺着することもできる。
【0047】
上述のように、補強部材26は、係止部65の外方突出部65bが固定部60よりも背面側寄りに形成されているため、補強部材26を装飾部材25に固定した状態で、係止部65のみが、パネル用開口部30の背面側に位置することとなる。ここで、本実施例では、図22に示すように、上パネル10の切欠部22は、補強部材26の係止部65と前後に重なる位置に形成されているため、本実施例では、上パネル10の外周部を、補強部材26と干渉させることなく、パネル用開口部30の縁部30aに背面側から当接させることができる。このように、パネル用開口部30の縁部30aに、上パネル10を当接させれば、パネル用開口部30と上パネル10との隙間がなるため、美観を向上させることができる。また、パネル用開口部30と上パネル10の間から不正工具を挿入され難くなるため、なお、図22に示すように、切欠部22の一部は、パネル用開口部30の内側に位置しているが、切欠部22の前面側には、装飾部材25が装着されているため、切欠部22によって美観が損なわれることはなく、切欠部22から不正工具を挿入されるおそれもない。
【0048】
また、本実施例では、スピーカ用開口部31の背面側に配設されるスピーカ本体35には、振動板を振動させるための永久磁石(図示省略)が内蔵されているため、スピーカ本体35の後端部に、強磁性体を吸着可能となっている。一方、補強部材26はスチール製であり強磁性体であるため、本実施例では、補強部材26の装着前にスピーカ本体35を上部装飾枠24に装着しておけば、図23に示すように、補強部材26を上部装飾枠24に装着する際に、スピーカ本体35の後端部に補強部材26を吸着させて、補強部材26を一時的に保持することで、補強部材26の取付作業を省力化できるという利点がある。
【0049】
以上に本発明の実施例を説明したが、本発明の遊技機は、上記実施例の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、上記実施例は、本発明をスロットマシンに適用したものであるが、本発明はパチンコ機等の遊技機にも適用可能である。
【0050】
また、上記実施例では、上部装飾枠24が、本発明に係る装飾枠に相当するものであるが、本発明に係る装飾枠は、中パネル用や下パネル用のパネル用開口部が配設された装飾枠であってもよい。また、前扉の前面側に、上パネルと下パネルの二つのパネルが配設され、夫々のパネルについてパネル用開口部が配設された装飾枠を具備する機種については、少なくとも一方の装飾枠を、本発明に係る装飾枠とすればよい。また、前扉の前面側に単一のパネルが配設され、当該パネルについてパネル用開口部が配設された装飾枠を具備する機種については、当該装飾枠を本発明に係る装飾枠とすればよい。また、本発明に係る装飾枠は、パネル用開口部が複数設けられた構成であってもよい。かかる構成では、少なくとも一つのパネル用開口部の内側に装飾部材が張り出していれば足りるが、一つの装飾部材が複数のパネル用開口部の内側に張り出すように構成してもよい。
【0051】
また、実施例の上パネル10はデザインパネルであるが、本発明に係るパネルは、デザインパネルに限らず、液晶パネルなどであってもよい。また、上記実施例では、上パネル(パネル)10が、上部装飾枠(装飾枠)24とは別部材(パネルベース部材16)に固定されているが、本発明に係るパネルは、装飾枠の背面側に固定するようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施例では、上部装飾枠24(装飾枠)の張出部46に対して、補強部材26の固定部60を螺着しているが、張出部と固定部の固定手段は、ネジに限らず、ピンなどを用いてもかまわない。
【0053】
また、上記実施例では、補強部材26の固定部60が、パネル用開口部30の上下及び左右一側の縁部30aに沿うコ字状をなしているが、補強部材の固定部は、パネル用開口部30の内側に収まり、かつ、装飾部材の張出部の背面に当接し得る形状であれば、パネル用開口部の縁部に沿った形状でなくてもかまわない。
【0054】
また、上記実施例では、装飾部材25が、第1部材47と第2部材48の二部材で構成されているが、本発明に係る装飾部材は、一体成形品であってもよいし、3つ以上の部材で構成してもかまわない。
【0055】
また、上記実施例では、上部装飾枠24(装飾枠)は左右対称形状をなしており、装飾部材25等も上部装飾枠24に左右対称に装着されているが、本発明に係る装飾枠は左右対称形状である必要はなく、また、装飾枠に対して装飾部材等が左右対称に装着されていなくてもかまわない。
【0056】
また、上記実施例では、上部装飾枠24の前面に、一対の装飾部材25が配設されているが、本発明は、少なくとも装飾枠の前面に配設された装飾部材の1つについて、本発明に係る構成が適用されていればよい。
【0057】
また、上記実施例では、上パネル10(パネル)が前扉3の前面側に露出しているが、本発明に係るパネルの前方に、保護パネル等を配設するようにしてもよい。
【0058】
また、上記実施例では、上パネル10の意匠と、装飾部材25の意匠とが比較的独立したものとなっているが、上パネル10と装飾部材25の意匠の関連性を高めれば、上パネル10と装飾部材25の意匠とを一層調和させて、意匠性を高めることができる。例えば、上パネル10に「猫」の意匠を設け、装飾部材25を「猫の手」を模した形状とすれば、装飾部材25(猫の手)が、パネル用開口部30の内側に張り出すことで、「猫」の手が上パネル10から飛び出してくる印象を遊技者に与えることができる。また、上パネル10に「鳥」の意匠を設け、装飾部材25を「翼」を模した形状とすれば、「鳥」が上パネル10から羽ばたく印象を遊技者に与えることができる。
【符号の説明】
【0059】
1 スロットマシン(遊技機)
10 上パネル(パネル)
15 上部装飾ユニット
20 上部スピーカ
22 切欠部
24 上部装飾枠(装飾枠)
25 装飾部材
26 補強部材
28 主体部
29 脚部
30 パネル用開口部
30a 縁部
30b 傾斜面
31 スピーカ用開口部
34 放音部材
35 スピーカ本体
38a〜38e ネジ
40 放音孔
45a,45b 非張出部
46 張出部
47 第1部材
48 第2部材
60 固定部
65 係止部
65a 後方突出部
65b 外方突出部
【要約】
【課題】装飾枠に形成する装飾部材固定用の構造の数を抑えつつ、装飾部材を装飾枠に強固に固定し得る遊技機を提供する。
【解決手段】装飾部材25に、パネル用開口部30の内側に張り出す張出部46を設け、該張出部46の少なくとも一部を、パネル用開口部30の縁部30aに沿わせるとともに、装飾部材25の張出部46の背面に当接し、該張出部46と一体的に固定される固定部60と、該固定部60からパネル用開口部30の外側に突出して、該パネル用開口部30の縁部30aに背面側から当接する係止部65とを有する補強部材26を配設する。
【選択図】図19
図1
図2
図3
図4
図5
図10
図6
図7
図8
図9
図11
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図22
図23