特許第6082204号(P6082204)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6082204情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6082204
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20170206BHJP
【FI】
   G06Q10/06
【請求項の数】7
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2012-172326(P2012-172326)
(22)【出願日】2012年8月2日
(65)【公開番号】特開2014-32521(P2014-32521A)
(43)【公開日】2014年2月20日
【審査請求日】2015年7月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】591117192
【氏名又は名称】ニフティ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100105407
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【弁理士】
【氏名又は名称】畑添 隆人
(72)【発明者】
【氏名】樋沼 英雄
(72)【発明者】
【氏名】藤川 宏之
(72)【発明者】
【氏名】細見 友章
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 宏昭
【審査官】 青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−050906(JP,A)
【文献】 特開2009−216338(JP,A)
【文献】 特開2002−288359(JP,A)
【文献】 特開2008−310742(JP,A)
【文献】 特開2007−188274(JP,A)
【文献】 特開2004−265349(JP,A)
【文献】 特開2011−192262(JP,A)
【文献】 特許第4857419(JP,B1)
【文献】 特開2011−180783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって投稿された問題解決の手順について、前記手順に含まれる複数の段階それぞれの作業の内容を提示する出力部と、
提示された前記問題解決の手順を閲覧した閲覧者が前記手順に含まれる各段階の作業を遂行したことに対して行う回答を前記手順の段階ごとに受け付ける回答受付部と、を備え、
前記手順に含まれる前記複数の段階のそれぞれは、実行する時刻である指定時刻を含み、
前記回答受付部は、各段階の作業が遂行された時刻である実行時刻と各段階の指定時刻との差分を算出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記回答受付部は、前記手順の段階ごとに前記回答を受け付けた回数を集計する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザによって投稿された問題解決の手順に作業の内容が不明である段階が含まれる場合、該作業の内容が不明である段階について、該段階における作業の内容の補充を受け付ける補充処理部を更に備える、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザによって投稿された問題解決の手順に含まれる少なくとも一部の段階の変更を受け付けて、新たな問題解決の手順を作成する変更処理部を更に備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記問題解決の手順が参照された回数、及び、前記問題解決の手順に基づいて前記新たな問題解決の手順が作成された回数に基づいて、前記問題解決の手順の順位付けを行う順位付け部を更に備える、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが、
ユーザによって投稿された問題解決の手順について、前記手順に含まれる複数の段階そ
れぞれの作業の内容を提示するステップと、
提示された前記問題解決の手順を閲覧した閲覧者が前記手順に含まれる各段階の作業を遂行したことに対して行う回答を前記手順の段階ごとに受け付けるステップと、を実行し、
前記手順に含まれる前記複数の段階のそれぞれは、実行する時刻である指定時刻を含み、
前記受け付けるステップは、各段階の作業が遂行された時刻である実行時刻と各段階の指定時刻との差分を算出することを含む、
情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
ユーザによって投稿された問題解決の手順について、前記手順に含まれる複数の段階それぞれの作業の内容を提示するステップと、
提示された前記問題解決の手順を閲覧した閲覧者が前記手順に含まれる各段階の作業を遂行したことに対して行う回答を前記手順の段階ごとに受け付けるステップと、を実行させ、
前記手順に含まれる前記複数の段階のそれぞれは、実行する時刻である指定時刻を含み、
前記受け付けるステップは、各段階の作業が遂行された時刻である実行時刻と各段階の指定時刻との差分を算出することを含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
閲覧したホームページを特定する情報と閲覧者を特定する情報とを対にして保存することで、閲覧者が当該ホームページを閲覧したことを管理する技術がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−118238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ウェブログ(ブログ)、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、電子掲示板等を利用して、日常生活における様々な問題解決の手順をネットワーク上で公開するユーザ(投稿者)がいる。一例として、料理のレシピをウェブページに掲載するユーザがいる。
【0005】
しかしながら、従来、当該問題解決の手順を閲覧した閲覧者からのフィードバックが当該閲覧者からのコメント等に限られている。そのため、投稿者は、その手順に従って無事に問題解決できたか否かという閲覧者の動向を容易に把握することができないという問題点があった。
【0006】
本発明は、一側面では、このような点を考慮してなされたものであり、問題解決の手順を投稿したユーザが、当該問題解決の手順を閲覧した閲覧者の動向を比較的に容易に把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0008】
すなわち、本発明の一側面に係る情報処理装置は、ユーザによって投稿された問題解決の手順について、前記手順に含まれる複数の段階それぞれの作業の内容を提示する出力部と、提示された前記問題解決の手順を閲覧した閲覧者が前記手順に含まれる各段階の作業を遂行したことに対して行う回答を前記手順の段階ごとに受け付ける回答受付部と、を備える。
【0009】
上記構成によれば、ユーザによって投稿された問題解決の手順について、当該手順に含まれる複数の段階それぞれの作業の内容が提示される。そして、提示された当該問題解決の手順を閲覧した閲覧者が当該手順に含まれる各段階の作業を遂行したことに対して行う回答が当該手順の段階ごとに受け付けられる。
【0010】
従って、上記構成によれば、手順の段階ごとの閲覧者の動向が取得されるため、問題解決の手順を投稿したユーザは、当該問題解決の手順を閲覧した閲覧者の動向を容易に把握することが可能になる。
【0011】
また、上記一側面に係る情報処理装置の別の形態として、前記回答受付部は、前記手順の段階ごとに前記回答を受け付けた回数を集計してもよい。
【0012】
また、上記一側面に係る情報処理装置の別の形態として、前記情報処理装置は、前記ユーザによって投稿された問題解決の手順に作業の内容が不明である段階が含まれる場合、該作業の内容が不明である段階について、該段階における作業の内容の補充を受け付ける補充処理部を更に備えてもよい。
【0013】
また、上記一側面に係る情報処理装置の別の形態として、前記情報処理装置は、前記ユーザによって投稿された問題解決の手順に含まれる少なくとも一部の段階の変更を受け付けて、新たな問題解決の手順を作成する変更処理部を更に備えてもよい。
【0014】
また、上記一側面に係る情報処理装置の別の形態として、前記情報処理装置は、前記問題解決の手順が参照された回数、及び、前記問題解決の手順に基づいて前記新たな問題解決の手順が作成された回数に基づいて、前記問題解決の手順の順位付けを行う順位付け部を更に備えてもよい。
【0015】
なお、上記一側面に係る情報処理装置の別の形態として、以上の各構成を実現する情報処理システムであってもよいし、情報処理方法であってもよいし、プログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータその他装置、機械等が読み取り可能な記憶媒体であってもよい。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的、又は、化学的作用によって蓄積する媒体である。なお、情報処理システムは、1又は複数の情報処理装置によって実現されてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、問題解決の手順を投稿したユーザが、当該問題解決の手順を閲覧した閲覧者の動向を比較的に容易に把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、実施の形態における各装置のネットワーク接続を例示する。
図2図2は、実施の形態において表示される画面を例示する。
図3図3は、実施の形態に係る情報処理装置を例示する。
図4A図4Aは、実施の形態に係る手順書データを例示する。
図4B図4Bは、実施の形態に係るステップデータを例示する。
図5A図5Aは、実施の形態に係る手順書実行データを例示する。
図5B図5Bは、実施の形態に係る実行ステップデータを例示する。
図6図6は、実施の形態に係るユーザデータを例示する。
図7図7は、実施の形態に係る手順書に示される手順の実行時における処理手順を例示する。
図8図8は、実施の形態に係る手順書に示される手順の実行時における処理手順を例示する。
図9A図9Aは、実施の形態においてユーザAにより作成された手順書に関するデータを例示する。
図9B図9Bは、ユーザAにより作成された手順書に従って行動しようとしたユーザBに係る手順書実行データ及び実行ステップデータを例示する。
図9C図9Cは、ユーザAにより作成された手順書に従って行動したユーザCに係る手順書実行データ及び実行ステップデータを例示する。
図10図10は、実施の形態に係る手順書において作業の内容が不明である段階が存在する場合に、ユーザBが当該作業の内容を補完する時の処理手順を例示する。
図11図11は、実施の形態に係る手順書において作業の内容が不明である段階が存在する場合に、ユーザBが当該作業の内容を補完する時の処理手順を例示する。
図12A図12Aは、実施の形態においてユーザAにより作成された手順書(未完成)に関する手順書データを例示する。
図12B図12Bは、実施の形態においてユーザBによって完成した手順書に関するデータを例示する。
図13図13は、実施の形態において、ユーザAにより作成された手順書をユーザBが改良し、ユーザBにより作成された手順書をユーザCが更に改良する時の処理手順を例示する。
図14図14は、実施の形態において、ユーザAにより作成された手順書をユーザBが改良し、ユーザBにより作成された手順書をユーザCが更に改良する時の処理手順を例示する。
図15A図15Aは、実施の形態においてユーザAにより作成された手順書に関するデータを例示する。
図15B図15Bは、実施の形態においてユーザBにより作成された手順書に関するデータを例示する。
図15C図15Cは、実施の形態においてユーザCにより作成された手順書に関するデータを例示する。
図16図16は、実施の形態において、ユーザAにより作成された手順の各ステップにおいて、当該各ステップを実行する時刻が指定されている時の処理手順を例示する。
図17図17は、実施の形態において、ユーザAにより作成された手順の各ステップにおいて、当該各ステップを実行する時刻が指定されている時の処理手順を例示する。
図18A図18Aは、実施の形態においてユーザAにより作成された手順書に関するデータを例示する。
図18B図18Bは、実施の形態においてユーザAにより作成された手順の各ステップに係る指定時刻をユーザBが変更することで作成された手順書に関するデータを例示する。
図18C図18Cは、ユーザAにより作成された手順書に従って行動したユーザBに係る手順書実行データ及び実行ステップデータを例示する。
図19図19は、実施の形態において作成済みの手順書データを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0019】
なお、本実施形態において登場するデータを自然言語により説明しているが、より具体的には、コンピュータが認識可能な疑似言語、コマンド、パラメタ、マシン語等で指定される。
【0020】
§1 情報処理装置
図1は、本実施形態における各装置のネットワーク接続を例示する。本実施形態に係る情報処理装置1は、ネットワークを介したアクセスに応じて、対象の情報を提供するサーバである。ユーザは、ユーザ端末2を利用して、情報処理装置1に情報を投稿し、また、情報処理装置1から情報を取得する。なお、以降では、ユーザ毎のユーザ端末を区別する場合、ユーザ端末2A、ユーザ端末2B、等と記載する。
【0021】
本実施形態では、ユーザは、日常生活における様々な問題解決の手順をネットワーク上
で公開するために、情報処理装置1を利用する。日常生活における様々な問題解決の手順とは、例えば、料理のレシピ、道具の使い方、等であり、一般的には、複数の段階(以下、「ステップ」とも称する)を含む。ユーザは、公開することを目的に、このような問題解決の手順を情報処理装置1に投稿する。
【0022】
情報処理装置1は、ユーザによって投稿された問題解決の手順について、当該手順に含まれる複数のステップそれぞれの作業の内容を提示する。そして、情報処理装置1は、提示した当該問題解決の手順を閲覧した閲覧者が当該手順に含まれる各ステップの作業を遂行したことに対して行う回答を当該手順のステップごとに受け付ける。
【0023】
なお、後述する動作例に示されるとおり、本実施形態に係る情報処理装置1は、SNSサービスを提供する。ただし、情報処理装置1の提供するサービスは、本発明を限定するものではなく、実施の形態に応じて、適宜選択されてよい。
【0024】
図2は、ユーザによって投稿された問題解決の手順を閲覧者が閲覧する際に、当該閲覧者のユーザ端末2の表示装置に表示される画面を例示する。本実施形態では、問題解決の手順の記載は、手順書として扱われる。そして、ユーザによって投稿された問題解決の手順に係るデータは、図2に示されるような手順書に関するデータとして、情報処理装置1に格納される。ユーザ端末2は、情報処理装置1から対象の手順書に関するデータを取得して、図2に例示される画面表示を行う。
【0025】
図2に例示される手順書には、例えば、手順書のタイトル、作者、作成日時、実行者数、賞賛者数、説明文、検索に用いられるタグ、及び、関連する手順書を示す関連リンクに関する情報が含まれる。
【0026】
実行者数は、当該手順書に示される手順を実行した者の数を示す。実行者数は、後述する処理により数えられる。他方、賞賛者数は、当該手順書に示される手順を賞賛する者の数を示す。賞賛者数は、手順書に表示される賞賛ボタン(不図示)が操作されることで、数えられる。
【0027】
また、手順書には、ユーザによって投稿された問題解決の手順について、当該手順に含まれる複数のステップそれぞれの作業の内容を提示するための領域が含まれる。当該領域にはそれぞれ、作業の内容を示す情報の一例として、ステップの名称(ステップ名)、ステップの詳細説明、及び、写真が表示される。
【0028】
そして、図2に例示される手順書では、複数のステップそれぞれの作業の内容が表示される領域の近傍に、それぞれのステップに係る作業を遂行したことを回答するための回答用チェックボタン51が設けられている。情報処理装置1は、それぞれのステップに対応する回答用チェックボタン51の操作を受け付けることで、それぞれのステップに係る作業を遂行したことに対して行われる閲覧者からの回答を受け付ける。
【0029】
なお、回答用チェックボタン51が設けられる位置は、実施の形態に応じて、適宜選択されてよい。ただし、好ましくは、回答用チェックボタン51は、当該回答用チェックボタン51に対応するステップが分かるように設けられる。
【0030】
本実施形態に係る情報処理装置1は、このように動作することで、ユーザによって投稿された問題解決の手順に含まれるステップごとの閲覧者の動向を取得する。そのため、情報処理装置1によれば、問題解決の手順を投稿したユーザは、当該問題解決の手順を閲覧した閲覧者の動向を容易に把握することが可能になる。
【0031】
なお、情報処理装置1は、手順のステップごとに閲覧者からの回答を受け付けた回数を集計してもよい。これにより、ユーザは、各閲覧者の動向を総合的に把握することが可能になり、例えば、どのステップの説明が分かりにくく、多くの閲覧者が脱落しているかを把握することが可能になる。そして、このような把握が可能になることで、ユーザは、作成した手順書を更に良いものに改良していくことが可能になる。
【0032】
また、情報処理装置1は、ユーザによって投稿された問題解決の手順に含まれる少なくとも一部のステップの変更を受け付けて、新たな問題解決の手順を作成してもよい。図2に例示される改良ボタン52は、当該操作を受け付けるために、設けられている。
【0033】
これにより、ユーザは、投稿された問題解決の手順に類似する手順、関連する手順等を容易に作り出すことが可能になり、例えば、他のユーザによって投稿された問題解決の手順を自身に適合するように一部のステップをカスタマイズすることが可能になる。
【0034】
また、ユーザによって投稿された問題解決の手順には、後述するように、作業の内容が不明であるステップが含まれていてもよい。本実施形態では、このような作業の内容が不明であるステップを含む問題解決の手順は、未完成の手順として扱われる。情報処理装置1は、当該未完成の手順に含まれる、作業の内容が不明であるステップについて、当該作業の内容の補充を受け付けてもよい。
【0035】
これにより、問題解決の手順を知りたいと所望するユーザは、未完成のまま手順を投稿することで、他のユーザに、問題解決の手順に含まれる作業の内容を補完してもらうことが可能になる。また、当該他のユーザは、問題解決の手順を知りたいと所望するユーザが作成した未完成の手順を利用して、問題解決の手順を作成することができる。そのため、問題解決の手順を回答する当該他のユーザの負担を軽減することができる。
【0036】
また、情報処理装置1は、問題解決の手順が参照された回数、及び、問題解決の手順に基づいて新たに問題解決の手順が作成された回数に基づいて、当該問題解決の手順の順位付けを行ってもよい。
【0037】
なお、ユーザ端末2は、ネットワークを介したデータの送受信を行うことが可能なコンピュータである。例えば、ユーザ端末2は、ネットワーク接続が可能なPC(Personal Computer)やスマートフォン等の携帯電話である。
【0038】
また、情報処理装置1及びユーザ端末2間におけるデータの送受信は、例えば、3G(3rd Generation)ネットワーク、インターネット、電話網、及び、専用網等のネットワークを介するデータ通信で行われる。当該ネットワークの種類は、各データ通信に応じて、適宜選択される。
【0039】
<構成例>
図3は、本実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す。情報処理装置1は、図3に示されるとおり、そのハードウェア構成として、バスに接続される、記憶部11、制御部12、入出力部14、及び、通信部15等を有する。
【0040】
記憶部11は、制御部12で実行される処理で利用される各種データ及びプログラムを記憶する(不図示)。また、記憶部11は、手順書データ21、ステップデータ22、手順書実行データ23、実行ステップデータ24、及び、ユーザデータ25を記憶する。なお、記憶部11は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置によって実現される。
【0041】
図4Aは、手順書データ21を例示する。手順書データ21は、ユーザにより投稿された問題解決の手順に係る手順書の内容を示す。図4Aに例示される1レコードに係るデータは、1つ分の手順書のデータに相当する。本実施形態では、手順書データ21の内容には、手順書ID、作成者ID、作成日時、完成フラグ、タイトル、ステップIDリスト、派生元ID、派生先ID、投稿情報、及び、検索用情報が含まれる。
【0042】
手順書IDは、手順書を識別するための識別子である。作成者IDは、手順書を作成した作者(ユーザ)を識別するための識別子である。具体的には、作成者IDは、手順書を作成したユーザのユーザIDである。作成日時は、手順書が作成された日時である。タイトルは、当該手順書に含まれる問題解決の手順の題名を示す。
【0043】
完成フラグは、当該手順書に含まれる問題解決の手順が完成しているか否かを示す。本実施形態では、後述する図12A及び12Bに示されるとおり、手順書に含まれる問題解決の手順が完成している場合、完成フラグの値は「ON」になる。他方、手順書の含まれる問題解決の手順が未完成である場合、完成フラグの値は「OFF」になる。
【0044】
ステップIDリストは、当該手順書により示される問題解決の手順に含まれるステップを識別するための識別子のリストである。情報処理装置1は、当該ステップIDリストを参照することで、対象の問題解決の手順に含まれるステップを特定する。つまり、ステップIDリストにより、手順書データ21に対応付けられたステップデータ22が管理される。なお、問題解決の手順に含まれるステップそれぞれの内容は、後述する個々のステップデータ22により管理される。
【0045】
派生元IDは、当該手順書の派生元である手順書を識別するための識別子である。具体的には、派生元IDは、当該手順書の派生元である手順書の手順書IDである。本実施形態では、情報処理装置1は、問題解決の手順の一部を変更して、新たな問題解決の手順を作成することができる。派生元IDは、当該新たな問題解決の手順に係る手順書において、変更前の問題解決の手順に係る手順書を識別するために、換言すると、どの手順書から当該手順書が作成されたかを識別するために、用いられる。なお、当該手順書の派生元の手順書が存在しない場合、派生元IDの値は「null」となる。
【0046】
他方、派生先IDは、当該手順書の派生先である手順書を識別するための識別子である。具体的には、派生先IDは、当該手順書の派生先である手順書の手順書IDである。派生先IDは、変更前の問題解決の手順に係る手順書において、当該手順書に基づいて作成された新たな問題解決の手順に係る手順書を識別するために、換言すると、当該手順書からどの手順書が作成されたかを識別するために、用いられる。なお、当該手順書の派生先の手順書が存在しない場合、派生元IDと同様、派生先IDの値は「null」となる。
【0047】
投稿情報は、当該手順書に投稿されたコメント等の情報である。投稿情報には、投稿されたコメント、当該手順書に関連する手順書へのリンク(関連リンク)、当該手順書を賞賛する者の数等が含まれる。また、検索用情報は、当該手順書の検索に用いられる情報である。検索用情報には、例えば、当該手順書に設定されたタグ、キーワードが含まれる。
【0048】
図4Bは、ステップデータ22を例示する。ステップデータ22は、対応する手順書データ21により示される問題解決の手順に含まれるステップの内容を示す。図4Bに例示される1レコードに係るデータは、1つ分のステップのデータに相当する。そのため、手順書データ21には、その手順書データ21により示される手順に含まれるステップの数と同じ件数のステップデータ22が対応付けられる。本実施形態では、ステップデータ22の内容には、ステップID、作成者ID、説明文、指定時刻、及び、添付情報が含まれる。
【0049】
ステップIDは、ステップを識別するための識別子である。ステップIDにより、問題解決の手順に含まれるステップが識別される。
【0050】
作成者IDは、当該ステップを作成した作者(ユーザ)を識別するための識別子である。本実施形態では、情報処理装置1は、問題解決の手順の一部を変更して、新たな問題解決の手順を作成することができる。そのため、問題解決の手順に含まれる全てのステップの作者が同じであるとは限らない。
【0051】
説明文は、当該ステップの内容を示す。説明文は、図2に例示される「ステップの詳細説明」に相当する。また、添付情報は、当該ステップに対してアップロードされた画像ファイル等を示す。画像ファイルは、図2に例示されるように、当該ステップの内容を画像で表示するために利用される。
【0052】
指定時刻は、当該ステップを作成したユーザが指定した、当該ステップを実行する時刻を示す。詳細は後述する。
【0053】
図5Aは、手順書実行データ23を例示する。手順書実行データ23は、手順書を閲覧した閲覧者(ユーザ)の、当該手順書により示される問題解決の手順に含まれるステップごとの動向を示す。つまり、手順書実行データ23は、当該問題解決の手順に対する閲覧者(ユーザ)の進捗具合を示す。
【0054】
なお、手順書実行データ23は、手順書により示される問題解決の手順を閲覧した閲覧者が当該手順に含まれるステップの作業を遂行するごとに行う回答に応じて、適宜、作成又は更新される。
【0055】
図5Aに例示される1レコードに係るデータは、1つの手順書に対する1ユーザの動向に係るデータに相当する。本実施形態では、手順書実行データ23の内容には、ユーザID、手順書ID、実行ステップIDリスト、及び、更新日時が含まれる。
【0056】
ユーザIDは、当該手順書実行データ23により動向を管理する対象となる閲覧者を識別するための識別子である。手順書IDは、当該手順書実行データ23により動向を管理する対象となる手順書を識別するための識別子である。更新日時は、当該手順書実行データ23が更新された日時を示す。
【0057】
実行ステップIDリストは、対象の閲覧者が遂行(実行)したステップを識別するための識別子のリストである。情報処理装置1は、当該実行ステップIDリストを参照することで、対象の閲覧者が遂行(実行)したステップを特定する。つまり、実行ステップIDリストにより、対象の閲覧者が遂行(実行)したステップが管理される。なお、各ステップを実行した日時は、後述する個々の実行ステップデータ24により管理される。
【0058】
図5Bは、実行ステップデータ24を例示する。実行ステップデータ24は、対象の手順書を閲覧した対象の閲覧者(ユーザ)が実行したステップを示す。実行ステップデータ24は、手順書により示される問題解決の手順を閲覧した閲覧者が当該手順に含まれるステップの作業を遂行するごとに行う回答に応じて、適宜、作成又は更新される。
【0059】
図5Bに例示される1レコードに係るデータは、1つの手順書に対する1ユーザが実行した1ステップに係るデータに相当する。そのため、手順書実行データ23には、閲覧者が実行した(ことを回答した)ステップの数と同じ件数の実行ステップデータ24が対応付けられる。本実施形態では、実行ステップデータ24には、ユーザID、手順書ID、
ステップID、更新日時が含まれる。
【0060】
ユーザIDは、対象のステップを実行した閲覧者を識別するための識別子である。また、手順書IDは、対象のステップを含む手順に係る手順書を識別するための識別子である。
【0061】
ステップIDは、対象のステップを識別するための識別子である。当該ステップIDの値は、閲覧者が実行したステップに対応するステップデータ22から特定される。
【0062】
更新日時は、実行ステップデータ24が更新された日時を示す。具体的には、当該更新日時は、対象のステップに対応する回答用チェックボックス51を閲覧者が操作することで行われた回答の日時を示す。
【0063】
図6は、ユーザデータ25を例示する。ユーザデータ25は、対象となるユーザの情報を示す。図6に例示される1レコードに係るデータは、1ユーザに係るデータに相当する。本実施形態では、ユーザデータ25の内容には、ユーザ名、ユーザID、作成手順書IDリスト、及び、その他リストが含まれる。
【0064】
ユーザ名は、対象となるユーザの名称である。また、ユーザIDは、対象となるユーザの識別子である。当該ユーザデータ25により、ユーザ名とユーザIDとが紐づけられる。その他リストは、例えば、対象となるユーザが賞賛した手順書のリスト、対象となるユーザが実行した手順に係る手順書のリスト、等である。
【0065】
作成手順書IDリストは、対象となるユーザが作成した手順書を識別するための識別子(手順書ID)のリストである。情報処理装置1は、作成手順書IDリストにより、対象となるユーザが作成した手順書を特定する。つまり、作成手順書IDリストにより、対象のユーザが作成した手順書が管理される。
【0066】
なお、図4A、4B、5A、5B、及び、6それぞれにより示されるデータの形式は、一例に過ぎない。そのため、それぞれのデータの形式は、これらの図により示される形式に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜選択されてもよい。また、本実施形態では、それぞれのデータは、記憶部11に格納されている。しかしながら、それぞれのデータは、NAS(Network Attached Storage)等の独立した装置に格納されてもよい。
【0067】
図3に戻り、制御部12は、マイクロプロセッサ又はCPU(Central Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサと、当該1又は複数のプロセッサの処理に利用される周
辺回路(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、インタフェース回路等)と、を有する。制御部12は、記憶部11に格納されている各種データ及びプログラムを実行することにより、本実施形態における情報処理装置1の処理を実現する。ROM、RAM等は、制御部12内のプロセッサが取り扱うアドレス空間に配置されているという意味で主記憶装置と呼ばれてもよい。
【0068】
図3に示されるとおり、制御部12は、出力部31、回答受付部32、補充処理部33、変更処理部34、及び、順位付け部35を含む。出力部31、回答受付部32、補充処理部33、変更処理部34、及び、順位付け部35は、例えば、記憶部11に格納されたプログラム等が制御部12の周辺回路であるRAM等に展開され、制御部12のプロセッサにより実行されることによって実現される。
【0069】
出力部31は、ユーザによって投稿された問題解決の手順について、当該手順に含まれる複数のステップそれぞれの作業の内容を提示する。また、回答受付部32は、提示され
た当該問題解決の手順を閲覧した閲覧者が当該手順に含まれる各ステップの作業を遂行したことに対して行う回答を当該手順のステップごとに受け付ける。なお、回答受付部32は、当該手順のステップごとに当該回答を受け付けた回数を集計してもよい。
【0070】
補充処理部33は、ユーザによって投稿された問題解決の手順に作業の内容が不明であるステップが含まれる場合、当該作業の内容が不明であるステップについて、当該ステップにおける作業の内容の補充を受け付ける。
【0071】
変更処理部34は、ユーザによって投稿された問題解決の手順に含まれる少なくとも一部のステップの変更を受け付けて、新たな問題解決の手順を作成する。
【0072】
順位付け部35は、問題解決の手順が参照された回数、及び、問題解決の手順に基づいて新たな問題解決の手順が作成された回数に基づいて、問題解決の手順の順位付けを行う。
【0073】
入出力部14は、情報処理装置1の外部に存在する装置とデータの送受信を行うための1又は複数のインタフェースである。入出力部14は、例えば、入力装置及び出力装置等のユーザインタフェースと接続するためのインタフェース、若しくは、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の装置とUSB接続するためのインタフェース、又は、これらのインタフェースの組合せである。入出力部14は、例えば、不図示のユーザインタフェース(タッチパネル、テンキー、キーボード、マウス、ディスプレイ等の入出力装置)と接続してもよい。
【0074】
通信部15は、ネットワークを介して、他の装置とデータ通信を行うための1又は複数のインタフェースである。本実施形態では、情報処理装置1は、当該通信部15により、ユーザ端末2とデータ通信を行う。
【0075】
情報処理装置1は、例えば、PC等の汎用コンピュータ、サーバ装置、仮想環境のコンピュータ等であってもよい。また、情報処理装置1は、このような構成に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜構成要素の省略、置換、及び、追加が可能である。
【0076】
§2 動作例
次に、本実施形態に係る各装置の動作例を説明する。なお、以下で説明する動作例の処理手順は一例に過ぎず、各処理は、当該各処理の前に実行された処理の結果を用いる等の従属関係がない場合等、可能な限り入れ替えられてよい。
【0077】
<手順実行時>
図7、8、9A、9B、及び、9Cを用いて、手順書により示される手順を閲覧者が実行する際の各装置の動作例を説明する。なお、以降では、手順に含まれる段階(ステップ)との混同を防止するため、処理手順における「ステップ」の記載をぞれぞれの図と同様に「S」と省略する。
【0078】
図7は、手順書により示される問題解決の手順を閲覧者が実行する場面の一例を示す。上述のとおり、情報処理装置1は、SNSサービスを提供する。図7により示される場面では、ユーザA、ユーザB、及び、ユーザCは、SNS上の同じグループに属している。この状況で、ユーザAは、SNS上で「○○の手順」に係る手順書を投稿する。なお、図7により例示される場面では、ユーザAのユーザIDはU01であり、ユーザBのユーザIDはU02であり、ユーザCのユーザIDはU03である。
【0079】
「○○の手順」に係る手順書をユーザAが投稿すると、投稿した手順書が、同じグルー
プに属するユーザB及びユーザCに送信される。ユーザB及びユーザCは、受信した手順書を閲覧し、手順書により示される「○○の手順」を実行する。このとき、ユーザB及びユーザCは、当該手順に含まれるそれぞれのステップに係る作業を実行するたびに、当該それぞれのステップに対応する回答用チェックボックス51を操作することで、当該それぞれのステップを遂行したことを示す回答(通知)を行う。
【0080】
なお、図7により例示される場面では、ユーザBは、2番目のステップまで作業を実行し、その回答を完了している。他方、ユーザCは、最後のステップまで作業を実行し、その回答を完了している。
【0081】
そして、ユーザAには、ユーザAが投稿した「○○の手順」に含まれる各ステップの実行状況を示す情報が通知される。ユーザAは、当該情報により、「○○の手順」に対する各閲覧者の進捗具合を把握することができる。
【0082】
図7に示される例では、2番目のステップから3番目のステップの間で一番多くの脱落者が発生している。この原因の一つとして、3番目のステップの説明が適切ではないことが挙げられる。そのため、情報処理装置1は、例えば、このように、最も多くの脱落者が発生しているステップ間から説明が適切ではないステップを特定し、説明が適切ではないと特定したステップをユーザAに通知してもよい。当該状況を把握したユーザAは、説明が適切ではないと特定されたステップ、例えば、3番目のステップの記載を見直し、修正することで、「○○の手順」を改善してもよい。
【0083】
図8は、図7により例示される場面における各装置の処理手順を例示する。図8では、ユーザAのユーザ端末が「ユーザ端末2A」、ユーザBのユーザ端末が「ユーザ端末2B」、ユーザCのユーザ端末が「ユーザ端末2C」、と表記されている。
【0084】
S101では、ユーザAは、ユーザ端末2Aを操作して、手順書に関するデータを作成する。例えば、ユーザAは、手順書に関するデータを作成するために、タイトル、各ステップの作業内容、等の入力を行う。これにより、手順書に関するデータが作成される。
【0085】
S102では、情報処理装置1の制御部12は、ユーザ端末2Aに入力された情報(手順書に関するデータ)に基づいて、手順書データ21及びステップデータ22を作成する。それぞれの情報は、ユーザ端末2Aに入力された情報に基づいて、適宜、設定される。
【0086】
図9Aは、この時に作成される手順書データ21及びステップデータ22を例示する。例えば、手順書ID及びステップIDは、適宜、設定される。手順書データ及びステップデータにおける作成者IDは、当該手順書及び各ステップの作成者であるユーザAのユーザIDが設定される。
【0087】
なお、図9Aでは、本動作例において説明する部分に限定して、手順書データ21及びステップデータ22の内容を記載している。以降の図においても同様である。
【0088】
S103では、情報処理装置1の出力部31により、「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22がユーザB及びユーザCに送信される。ユーザBのユーザ端末2B及びユーザCのユーザ端末2Cはそれぞれ、情報処理装置1から送信される「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を取得する。
【0089】
S104では、ユーザ端末2B及びユーザ端末2Cにおいて、「○○の手順」に含まれる各ステップに対応する回答用チェックボックス51の操作が待ち受けられる。それぞれのユーザ端末において各ステップに対応する回答用チェックボックス51が操作されると
、対応するステップに係る作業を遂行したことを示す通知が行われる。情報処理装置1の回答受付部32は、当該通知を待ち受けることで、対応するステップに係る作業を遂行したことに対して行われる回答をステップごとに受け付ける。
【0090】
S105では、情報処理装置1の回答受付部32は、受け付けた回答に基づいて、手順書実行データ23及び実行ステップデータ24を作成する。作成された手順書実行データ23及び実行ステップデータ24は、記憶部11に蓄積される。
【0091】
図9Bは、ユーザBの動向に応じて作成される手順書実行データ23及び実行ステップデータ24を例示する。上述のとおり、本動作例において、ユーザBは、2番目のステップまでしか作業が完了しておらず、その回答を行っていない。そのため、ユーザBの動向を示す実行ステップデータ24は、1番目のステップ及び2番目のステップに対応する2件分のデータしか存在しない。つまり、ユーザBの手順書実行データ23には、3番目のステップ及び4番目のステップに対応する実行ステップデータ24は存在しない。
【0092】
他方、図9Cは、ユーザCの動向に応じて作成される手順書実行データ23及び実行ステップデータ24を例示する。上述のとおり、本動作例において、ユーザCは、最後のステップまで作業が完了しており、その回答を行っている。そのため、ユーザCの動向を示す実行ステップデータ24は、「○○の手順」のステップデータ22と同じ件数分存在する。
【0093】
なお、図9B及び9Cにより例示される手順書実行データ23及び実行ステップデータ24では、それぞれのユーザに対応するユーザIDが設定される。また、図9B及び9Cにより例示される手順書実行データ23及び実行ステップデータ24では、図9Aにより例示される手順書データ21及びステップデータ22から得られる手順書ID及びステップIDが設定される。
【0094】
S106では、回答受付部33は、作成した手順書実行データ23及び実行ステップデータ24を参照することで、回答を受け付けた回数、すなわち、対象のステップに係る作業を実行した者の数、をステップごとに集計する。これにより、回答受付部33は、ユーザAが投稿した「○○の手順」に含まれる各ステップの実行状況を示す情報(以下、「実行状況情報」とも称する)を取得する。
【0095】
例えば、回答受付部33は、手順書実行データ23において設定されている手順書IDにより、集計する対象の手順書を識別する。そして、回答受付部33は、手順書実行データ23に含まれる実行ステップIDリスト、又は、実行ステップデータに含まれるステップIDにより、対象のステップに係る作業を実行した者の数を集計する。
【0096】
S107では、ユーザ端末2Aは、情報処理装置1より、実行状況情報を取得する。このとき、情報処理装置1の制御部12は、最も多くの脱落者が発生しているステップ間から説明が適切ではないステップを特定してもよい。そして、情報処理装置1の制御部12は、説明が適切ではないと特定したステップをユーザ端末2Aに通知してもよい。
【0097】
S108では、ユーザ端末2Aにおいて、手順書の修正が行われる。ユーザAは、S101と同様に、ユーザ端末2Aを操作して、修正内容の入力を行う。そして、S109では、情報処理装置1の制御部12は、ユーザ端末2Aに入力された修正内容の情報に基づいて、手順書データ21及びステップデータ22を更新する。
【0098】
<手順補完時>
図10、11、12A、及び、12Bを用いて、未完成の手順を閲覧者が補完する際の
各装置の動作例を説明する。
【0099】
図10は、未完成の手順を閲覧者が補完する場面の一例を示す。図10により例示される場面は、図7により例示される場面と同様の条件を前提している。そのため、ここでは、図7により例示される場面と異なる部分について特に説明する。
【0100】
図10により例示される場面では、ユーザAは、「○○の手順」に含まれるステップのうち、最初に実行するステップと最後に実行するステップしか知らず、「○○の手順」を知りたいと所望している。このとき、ユーザは、SNS上で未完成のまま「○○の手順」に係る手順書を投稿する。図10では、このような投稿に対して、ユーザBが、未完成である「○○の手順」の作業内容を補完することで、「○○の手順」を完成させた場面が例示されている。
【0101】
図11は、図10により例示される場面における各装置の処理手順を例示する。
【0102】
S201では、ユーザAは、ユーザ端末2Aを操作して、手順書(未完成)に関するデータを作成する。例えば、ユーザAは、手順書に関するデータを作成するために、タイトル、最初のステップ及び最後のステップに係る作業内容、等の入力を行う。
【0103】
なお、このとき、ユーザAは、補充を所望するステップの位置を指定することができる。例えば、図10により例示される場面では、ユーザAは、最初のステップと最後のステップとの間にステップを補充することを所望しており、これらのステップの間の位置を、補充を所望するステップの位置として指定している。なお、補充を所望するステップの位置は、このような位置に限られず、いずれの位置が設定されてよい。例えば、手順の先頭の位置、又は、手順の最後の位置が、補充を所望するステップの位置として、設定されてもよい。
【0104】
S202では、情報処理装置1の制御部12は、ユーザ端末2Aに入力された情報に基づいて、手順書データ21及びステップデータ22を作成する。作成された手順書データ21及びステップデータ22は、記憶部11に蓄積される。
【0105】
図12Aは、この時に作成される手順書データ21及びステップデータ22を例示する。ここでは、最初のステップ(ステップID:S01)と最後のステップ(ステップID:S99)との間の位置が、ユーザAがステップの補充を所望する位置として、設定されている。そのため、作成される手順書データ21には、最初のステップに係るステップデータ22と最後のステップに係るステップデータ22との他に、当該ユーザAがステップの補充を所望する位置を示すステップデータ22が対応付けられている。
【0106】
S203では、情報処理装置1の出力部31により、未完成の「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22がユーザBに送信される。ユーザBのユーザ端末2Bは、情報処理装置1から送信される未完成の「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を取得する。
【0107】
S204では、ユーザBは、ユーザ端末2Bを操作して、作業の内容が不明である部分のステップの作業内容、等の入力を行って、「○○の手順」において不足しているステップの補完を行う。情報処理装置1の補充処理部33は、この時に入力される情報を待ち受けることで、未完成の手順に含まれる、作業の内容が不明であるステップについて、当該作業の内容の補充を受け付ける。
【0108】
S205では、情報処理装置1の補充処理部33は、図12Aに示される手順書データ
21及びステップデータ22並びにユーザ端末2Bに入力された情報に基づいて、手順書データ21及びステップデータ22を作成し、未完成の手順書の補充を行う。
【0109】
例えば、補充処理部33は、図12Aに示される手順書データ21及びステップデータ22をコピーする。そして、補充処理部33は、ユーザ端末2Bに入力された情報に基づいて、コピーしたそれらのデータを更新することで、手順書データ21及びステップデータ22を作成する。作成された手順書データ21及びステップデータ22は、記憶部11に蓄積される。
【0110】
図12Bは、補充処理部33により作成される手順書データ21及びステップデータ22を例示する。図12Bでは、「???」の位置にステップID「S02」のステップとステップID「S03」のステップとが補充されている。このとき、補充処理部33は、図12Aに示される手順書データ21と区別するために、作成する手順書データ21では、手順書ID及び作成者IDを変更している。また、補充処理部33は、ユーザBが補充したステップに係るステップデータ22の作成者IDに、ユーザBのユーザID(U02)を設定する。なお、これにより、「○○の手順」は完成したため、完成フラグの値は、「OFF」から「ON」に変更されている。
【0111】
S206では、情報処理装置1の制御部12は、完成した「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22(図12B)をユーザAに送信する。ユーザAのユーザ端末2Aは、情報処理装置1から送信される完成した「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を取得する。これにより、ユーザAは、「○○の手順」を知ることができる。
【0112】
<手順改良時>
図13、14、15A、15B、及び、15Cを用いて、手順書により示される問題解決の手順を閲覧者が改良する際の各装置の動作例を説明する。
【0113】
図13は、手順書により示される問題解決の手順を閲覧者が改良する場面の一例を示す。図13により例示される場面は、図7及び図10により例示される場面と同様の条件を前提としている。そのため、ここでは、図7及び図10により例示される場面とは異なる部分について特に説明する。
【0114】
図13により例示される場面では、ユーザAにより投稿された「○○の手順」の2番目のステップの作業内容を変更することで、ユーザBは、新たな問題解決の手順「△△の手順」を作成している。そして、ユーザBにより投稿された「△△の手順」の3番目のステップの作業内容を変更し、4番目のステップを削除することで、ユーザCは、更に新たな問題解決の手順「++の手順」を作成している。なお、本場面では、ユーザAは、「○○の手順」を他の問題解決の手順に依らず作成したものとする。
【0115】
図14は、図13により例示される場面における各装置の処理手順を例示する。なお、S301及びS302は、S101及びS102と同様の処理である。よって、説明を省略する。
【0116】
S303では、情報処理装置1の出力部31により、「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22がユーザBに送信される。ユーザBのユーザ端末2Bは、情報処理装置1から送信される「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を取得する。
【0117】
S304では、ユーザBは、ユーザ端末2Bを操作して、「○○の手順」の2番目のス
テップに係る作業内容を変更して、「○○の手順」を改良することで、新たな問題解決の手順「△△の手順」を作成する。例えば、ユーザBは、ユーザ端末2Bを操作して、対象のステップに係る作業の変更内容、等の入力を行う。情報処理装置1の変更処理部34は、この時に入力される情報を待ち受けることで、ユーザAによって投稿された問題解決の手順に含まれる少なくとも一部のステップの変更を受け付ける。
【0118】
S305では、情報処理装置1の変更処理部34は、「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22並びにユーザ端末2Bに入力された情報に基づいて、「△△の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を作成する。
【0119】
例えば、変更処理部34は、「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22をコピーする。そして、変更処理部34は、ユーザ端末2Bに入力された変更内容を示す情報に基づいて、コピーしたそれらのデータを更新することで、「△△の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を作成する。作成された「△△の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22は、記憶部11に蓄積される。
【0120】
また、変更処理部34は、「○○の手順」に係る手順書データ21の派生先IDに「△△の手順」に係る手順書の手順書IDを設定する。
【0121】
図15Aは、S301及びS302において作成され、S305において更新された「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を例示する。図15Aにより例示される手順書データ21では、「○○の手順」に係る手順書の派生元の手順書は存在しないため、派生元IDの値として「null」が設定されている。また、S305の処理において、「○○の手順」に係る手順書の派生先の手順書として「△△の手順」に係る手順書が作成されたため、派生先IDの値として「T02」が設定されている。
【0122】
S306〜S308に係る処理は、対象の手順書が「○○の手順」の手順書ではなく「△△の手順」の手順書であること、及び、処理対象が「ユーザ端末2B」ではなく「ユーザ端末2C」であることを除けば、S303〜S305と同様の処理である。そのため、説明を省略する。
【0123】
なお、図15Bは、S305において作成され、S308において更新された「△△の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を例示する。図15Bにより例示されるデータと図15Aにより例示されるデータとを比較すると、2番目のステップの作業内容の変更に合わせて、2番目のステップに対応するステップデータ22の内容が変更されている。また、手順書ID及び作成者IDの値が変更されている。更に、「△△の手順」に係る手順書の派生元の手順書は「○○の手順」に係る手順書であるため、派生元IDの値として「T01」が設定されている。他方、S308の処理において、「△△の手順」に係る手順書の派生先の手順書として「++の手順」に係る手順書が作成されたため、派生先IDの値として「T03」が設定されている。
【0124】
また、図15Cは、S308において作成される「++の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22を例示する。図15Cにより例示されるデータと図15Bにより例示されるデータとを比較すると、3番目のステップの作業内容の変更に合わせて、3番目のステップに対応するステップデータ22の内容が変更されている。また、4番目のステップの削除に合わせて、4番目のステップに対応するステップデータ22が削除されている。そして、手順書ID及び作成者IDの値が変更されている。更に、「++の手順」に係る手順書の派生元の手順書は「△△の手順」に係る手順書であるため、派生元IDの値として「T02」が設定されている。他方、「++の手順」に係る手順書の派生先の手順書は作成されていないため、派生先IDの値として「null」が設定されている。
【0125】
なお、本動作例では、手順の変更の一例として、ステップの作業内容の変更、及び、ステップの削除を挙げた。しかしながら、手順の変更は、このようなものに限られず、例えば、手順の変更として、ステップの追加が行われてもよい。
【0126】
<指定時刻が設定されている場合>
図16、17、18A、18B、及び、18Cを用いて、手順書により示される問題解決の手順に含まれる各ステップに指定時刻が設定されている場合の各装置の動作例を説明する。
【0127】
図16は、手順書により示される問題解決の手順に含まれる各ステップに指定時刻が設定されている場面の一例を示す。図16により例示される場面は、図7、10、及び、13により例示される場面と同様の条件を前提としている。そのため、ここでは、図7、10、及び、13により例示される場面とは異なる部分について特に説明する。
【0128】
図16により例示される場面では、ユーザAにより投稿された「○○の手順」に含まれる各ステップには、当該ステップを実行する時刻(指定時刻)が設定されている。本実施形態では、他のユーザは、当該ステップに設定された指定時刻をカスタマイズすることができる。図16により例示される場面では、ユーザBは、3番目と4番目の指定時刻を変更し、ユーザCは、1番目と3番目の指定時刻を変更している。
【0129】
このように各ステップを実行する指定時刻が設定されると、情報処理装置1は、対象のステップが実行された時刻(以降、「実行時刻」とも称する)と指定時刻との乖離を算出することが可能になる。そのため、情報処理装置1は、当該実行時刻と指定時刻との乖離を算出し、算出した結果をユーザAに通知してもよい。実行時刻と指定時刻とが大きく乖離するほど、設定した指定時刻が誤っていると捉えることができる。そのため、ユーザは、情報処理装置1からの通知を参照して、設定した指定時刻の見直しを行ってもよい。
【0130】
図17は、図16により例示される場面における各装置の処理手順を例示する。なお、S401〜S405は、S301〜S305とほぼ同様の処理である。また、S406〜411は、S104〜109とほぼ同様の処理である。そのため、それぞれの処理と異なる点について特に説明する。
【0131】
S401及びS402では、S301及びS302と同様に、「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22が作成される。なお、S401において、ユーザAは、ユーザ端末2Aを操作して、各ステップに設定する指定時刻を入力する。これにより、S402において作成される、各ステップに対応するステップデータ22には、指定時刻の設定が含まれる。
【0132】
図18Aは、このときに作成される手順書データ21及びステップデータ22を例示する。上述のとおり、各ステップに対応するステップデータ22には、指定時刻の設定が含まれている。
【0133】
S403及びS404では、S303及びS304と同様に、「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22がユーザBに送信され、ユーザBのユーザ端末2Bにおいて「○○の手順」に含まれるステップの内容が変更される。
【0134】
そして、S405では、情報処理装置1の変更処理部34が、S305と同様に、「○○の手順」に係る手順書データ21及びステップデータ22並びにユーザ端末2Bに入力された情報に基づいて、新たな手順書データ21及びステップデータ22を作成する。
【0135】
ただし、本動作例において変更される対象は指定時刻であり、各ステップの作業内容は変更されないものとする。この場合、ユーザBが指定時刻を変更することで作成される手順書とユーザAが作成した手順書とは作業内容が一致する。そのため、ユーザBが指定時刻を変更することで作成された手順書に対する閲覧者の進捗具合を、ユーザAが作成した手順書に対する閲覧者の進捗具合に加えても差支えない。よって、例えば、変更処理部34は、図18Bに示されるような手順書データ21及びステップデータ22を作成する。
【0136】
図18Bは、S405において作成される手順書データ21及びステップデータ22を例示する。図18Bに例示されるステップデータ22では、3番目と4番目のステップに対応するステップデータ22に設定されている指定時刻が変更されている。そして、図18Bに例示される手順書データ21では、手順書IDとして、ユーザAが作成した手順書のID「T01」と本手順書に固有のID「T02」とが設定されている。これにより、図18Bに例示される手順書データ21は、ユーザAが作成した手順書に係る手順書データ21と識別することが可能になる。そのため、回答受付部32は、当該手順書に対する閲覧者の動向を、ユーザAが作成した手順書(T01)に反映することが可能になる。
【0137】
S406では、S104と同様に、ユーザ端末2Bにおいて、S405で作成された手順書により示される問題解決の手順に含まれる各ステップに対応する回答用チェックボックス51の操作が待ち受けられる。ここで、各ステップには指定時刻が設定されている。そのため、指定時刻になると、例えば、ユーザ端末2Bのスピーカ(不図示)から、対象のステップの実行を促すアラームが鳴る。
【0138】
情報処理装置1は、記憶部11に格納されるステップデータ22を参照して、当該アラームを実行させるための通知をユーザ端末2Bに行ってもよい。また、ユーザ端末2Bは、情報処理装置1から実行に係る手順書データ21及びステップデータ22を取得し、取得したステップデータ22を参照して、アラームを実行する時刻を特定してもよい。
【0139】
S407及びS408では、S105及びS106と同様に、情報処理装置1の回答受付部32が、受け付けた回答に基づいて、手順書実行データ23及び実行ステップデータ24を作成し、対象のステップに係る作業を実行した者の数をステップごとに集計する。
【0140】
図18Cは、ユーザBの動向に応じて作成される手順書実行データ23及び実行ステップデータ24を例示する。作成される手順書実行データ23及び実行ステップデータ24の手順書IDには、図18Bに例示される手順書データ21に対応して、「T01」と「T02」とが設定される。
【0141】
これにより、回答受付部32は、図18Cにより例示される実行ステップデータ24を手順書(T01)に対する閲覧者の進捗具合を示すデータとして扱うことが可能になる。
【0142】
なお、ここで、回答受付部32は、S408において、実行ステップデータ24の更新日時から、対象の閲覧者(ユーザ)が対象のステップを実行した実行時刻を特定してもよい。そして、回答受付部32は、特定した対象のステップの実行時刻と対象のステップに設定された指定時刻との差分(乖離)を算出してもよい。
【0143】
S409では、ユーザ端末2Aは、情報処理装置1より、実行状況情報を取得する。このとき、情報処理装置1の制御部12は、S408において回答受付部32が算出した、対象のステップの実行時刻と対象のステップに設定された指定時刻との差分(乖離)の結果をユーザ端末2Aに通知してもよい。これにより、ユーザAは、設定した指定時刻を見直すことが可能になる。
【0144】
S410及びS411では、S108及びS109と同様に、ユーザAは、ユーザ端末2Aを操作して、修正内容の入力を行う。そして、情報処理装置1の制御部は、ユーザ端末2Aに入力された修正内容の情報に基づいて、手順書データ21及びステップデータ22を更新する。
【0145】
<順位付け>
図19を用いて、手順書の順位付けに係る動作例を説明する。図19は、作成済みの手順書を例示する。本動作例では、情報処理装置1に格納される各データにより示される手順書が図19に例示される状態である場合に、情報処理装置1の順位付け部35が各手順書の順位付けを行う例を説明する。
【0146】
順位付け部35は、問題解決の手順が参照された回数、及び、問題解決の手順に基づいて新たな問題解決の手順が作成された回数に基づいて、問題解決の手順の順位付けを行う。なお、問題解決の手順が参照された回数(実行者数)は、対象の手順書に対して作成された手順書実行データ23を参照することで特定することができる。また、問題解決の手順に基づいて新たな問題解決の手順が作成された回数は、対象の手順書に係る手順書データ21の派生先IDを参照することで特定することができる。
【0147】
それぞれの手順書単体では、参照された回数が最も多い手順書は、図19に示される例では、実行者数が6人である手順書T07である。ただし、手順書T07からは1つも手順書が派生していない。そのため、順位付け部35は、当該手順書T07を必ずしも高い順位に認定しなくてもよい。
【0148】
例えば、順位付け部35は、問題解決の手順が参照された回数、及び、問題解決の手順に基づいて新たな問題解決の手順が作成された回数を所定の重み付けをして足し合わせることで、問題解決の手順の順位付けを行ってもよい。
【0149】
また、例えば、順位付け部35は、問題解決の手順に基づいて新たな問題解決の手順が作成された回数を優先して、順位付けを行ってもよい。この場合、図19に示される例では、手順書T02から最も多くの手順書が派生しているため、手順書T02が最も高い順位となりうる。
【0150】
また、例えば、順位付け部35は、手順書だけではなく、手順書を作成したユーザの順位付けを行ってもよい。この場合、順位付け部35は、作成した手順書が参照されている回数に基づいて、ユーザの順位付けを行ってもよい。このとき、図19に示される例では、ユーザ(U05)が作成した手順書が最も参照されているため、ユーザ(U05)が最も高い順位となりうる。
【0151】
また、例えば、順位付け部35は、上記ユーザの順位付けを加味して、所定時間内に作成された手順書の順位付けを行ってもよい。この場合、図19に示される例では、所定時間内に作成された手順書は、ユーザ(U07)が作成した手順書T10及びユーザ(U05)が作成した手順書T11である。順位付け部35は、ユーザの順位付けが高いユーザ(U05)が作成した手順書T11を、ユーザ(U07)が作成した手順書T10よりも高い順位の手順書と認定してもよい。
【0152】
また、例えば、順位付け部35は、最後のステップまで実行したユーザ数の割合(達成度)が高い手順書ほど高い順位に認定してもよい。この場合、図19に示される例では、達成度が最も高い手順書T08が最も高い順位となりうる。なお、順位付け部35は、当該達成度に基づいて順位付けを行う場合、実行者数が所定の人数以下である手順書を除い
て、順位付けを行ってもよい。
【0153】
また、順位付け部35は、これらの判定方法を複数組み合わせて、順位付けを行ってもよい。なお、順位付け部35は、順位付けにおいて参照するデータについて、作成された日時が所定の範囲内であるものに限定してもよい。これにより、順位付け部35は、所定の期間を超えて古いデータにとらわれず、順位付けを行うことが可能になる。
【0154】
§3 補足
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、各ステップでは、指定時刻の他、指定場所、指定期間等が設定されてもよい。
【符号の説明】
【0155】
1…情報処理装置、2…ユーザ端末、
11…記憶部、12…制御部、13…バス、14…入出力部、15…通信部、
21…手順書データ、22…ステップデータ
23…手順書実行データ、24…実行ステップデータ、
25…ユーザデータ、
31…出力部、32…回答受付部、33…補充処理部、
34…変更処理部、35…順位付け部、
51…回答用チェックボックス、52…改良ボタン
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15A
図15B
図15C
図16
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図18A
図18B
図18C
図19