(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0021】
[写真撮影遊戯システムの全体構成]
図1は、本実施形態の写真撮影遊戯システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
図1を参照して、本実施形態の写真撮影遊戯システムは、写真撮影遊戯機1と、サーバSVとを備える。写真撮影遊戯機1及びサーバSVは、インターネット等のネットワークを介して互いに接続可能である。
【0022】
図1中のユーザ端末CLはたとえば、写真撮影遊戯機1をプレイしたユーザが持つ携帯端末であり、さらに具体的にはたとえば、フィーチャーフォンやスマートフォンに代表される携帯電話機である。ユーザ端末CLは、インターネット等のネットワークを介してサーバSVに接続可能である。
【0023】
[写真撮影遊戯機1の全体構成]
図2は、写真撮影遊戯機1を撮影ブース2側から見た斜視図である。
図3は、撮影ブース2に配置される撮影装置20及び正面筐体24aの斜視図である。
図4は、編集ブース3に設けられる編集装置30の斜視図である。
【0024】
図2〜
図4を参照して、写真撮影遊戯機1は、ユーザが最初に背景画像の選択や名前を入力するための事前接客ブース5と、撮影を行う撮影ブース2と、撮影により得られた写真画像の編集を行う編集ブース3と、を備える。
【0025】
[事前接客ブース5の構成]
図3を参照して、事前接客ブース5では、ユーザの選択により生成される合成画像の種類が決定される。事前接客ブース5は、プレイ受付装置50を備える。プレイ受付装置50は、正面筐体24aの外の側面に配置され、受付用ディスプレイ51と、コイン投入口52と、スピーカ53とを備える。受付用ディスプレイ51の表面には透明なタッチパネルが貼り付けられている。プレイ受付装置50は、受付用ディスプレイ51に貼り付けられたタッチパネルを介して、ユーザの操作(タッチ)を受け付ける。このタッチパネルは、複数人(2名)の操作を同時に受け付けるマルチタッチ方式を採用している。プレイ受付装置50は、店舗の設置条件により、反対側にも取付可能になっている。
【0026】
ユーザは、撮影ブース2において撮影を行う前に、コイン投入口52にコインを投入する。その後、ユーザは、受付用ディスプレイ51に表示される画面に従って、名前の入力や、後述する写真画像と合成される背景画像の選択などを行う。この操作により、生成される合成画像の種類が設定される。
【0027】
プレイ受付装置50は、ユーザの操作が終了した場合、撮影ブース2が空いているか否かを確認する。撮影ブース2が空いている場合、プレイ受付装置50は、ユーザを撮影ブース2に誘導する画面を受付用ディスプレイ51に表示する。さらに、スピーカ53で音声案内を行ってもよい。撮影ブース2が空いていない場合、プレイ受付装置50は、ユー
ザに待機を指示する。
【0028】
[撮影ブース2の構成]
図5は、撮影ブース2を構成する背面筐体24bの斜視図である。
図2、
図3及び
図5を参照して、撮影ブース2では、正面筐体24aと背面筐体24bとが互いに対向するようにして離隔して配置される。撮影ブース2では、正面筐体24aと背面筐体24bとがフレーム材等で連結された空間が形成され、図示しないカーテンなどで囲まれる。撮影ブース2の側面には出入口が設けられ、ユーザはこの出入口から撮影ブース2内に入る。撮影ブース2は、撮影装置20を備える。撮影装置20は、正面筐体24aに配置される。
【0029】
撮影ブース2では、合成画像のベースとなる写真画像が生成される。
図3を参照して、撮影装置20の正面には、カメラ22と、撮影用ディスプレイ23とが配置される。カメラ22は人物(ユーザ)を被写体として撮影する。撮影用ディスプレイ23は、ユーザ用の確認モニタで、表示画面が見えやすいようにユーザに向けられている。撮影用ディスプレイ23は、カメラ22で撮影されている被写体の映像を左右反転してライブ映像(動画)としてリアルタイムで表示する。したがって、ユーザは鏡のように映る自分の姿を見ながら撮影を行うことができる。さらに、その表示画面上には透明なタッチパネルが貼り付けられており、撮影装置20は、タッチパネルを介してユーザの入力操作を受け付ける。
【0030】
正面筐体24aには、複数の正面照明装置25が配置される。正面照明装置25は、カメラ22が撮影しているライブ映像を画像(静止画)として取り込む瞬間に発光し、被写体をカメラ22側から強く照明する。
【0031】
図5を参照して、背面筐体24bは、背面板26と、照明装置27〜29とを備える。背面板26は、カメラ22に対向する平面を有し、クロマキ合成用のカーテン、もしくはクロマキ合成用パネルを備える。照明装置27〜29は、カメラ22が撮影しているライブ映像を画像(静止画)として取り込む瞬間に発光し、被写体を背面板26側から強く照射する。
【0032】
[編集ブース3]
編集ブース3では、撮影ブース2で生成された写真画像に落書き画像等の編集画像を配置する。写真画像及び編集画像を合成することにより後述の通常合成画像が生成される。
【0033】
図4を参照して、編集装置30は、2つの画像編集装置31と、シール紙排出装置32と、筐体33とを備える。2つの画像編集装置31が、互いに背中合わせになるように、筐体33の正面及び背面に配置される。
【0034】
各画像編集装置31は、編集用ディスプレイ311と、2つのタッチペン312と、スピーカ313とを備える。編集用ディスプレイ311は、画像編集装置31の中央に設けられ、撮影装置20で生成された複数の写真画像を表示する。さらに、編集用ディスプレイ311の表示画面上には透明なタッチパネルが貼り付けられている。画像編集装置31は、タッチパネルを介してユーザの編集操作を受け付ける。2つのタッチペン312は、編集用ディスプレイ311の両側に設けられる。タッチペン312は、ペン画像やスタンプ画像といった編集画像を編集用ディスプレイ311で入力するために用いられる。本実施の形態では、タッチペン312が画像の編集に用いられるが、ユーザは、タッチペン312の代わりに、ユーザの指で編集用ディスプレイ311に直接触れてもよい。スピーカ313は、編集プレイのための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。編集終了後、写真撮影遊戯機1は写真画像と編集画像とを合成して通常合成画像を生成する。さらに、写真画像に特定のデザイン画像(背景画像等)を合成して、後述する特殊合成画像を生成する。以降、通常合成画像及び特殊合成画像を合わせて、単に「合成画像」という。
【0035】
シール紙排出装置32は、筐体33の側面下側に配置される。シール紙排出装置32は、プリンタ650(
図6参照)を収納する。プリンタ650は、合成画像を印刷用紙であるシール紙に印刷する。シール紙排出装置32は、プリンタ650により印刷されたシール紙を排出口321に排出する。
【0036】
[写真撮影遊戯機1の機能構成]
図6は、写真撮影遊戯機1の機能ブロック図である。
図6を参照して、写真撮影遊戯機1は、写真撮影遊戯機1全体を制御するコンピュータ装置101と、動作中のコンピュータ装置101からの指示を受け付けて、接続されている各種装置を制御する制御基板102と、クロマキキャプチャボード17とを備える。これらは写真撮影遊戯機1の制御装置100として機能する。制御装置100は撮影装置20に搭載されていてもよいし、編集装置30に搭載されていてもよい。
【0037】
コンピュータ装置101は、CPU(Central Processing Unit)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、メモリ105と、通信部106とを備える。CPU103は、メインメモリであるメモリ105に記憶されたプログラムを実行して、コンピュータ装置101を制御する。HDD104は、本装置に所定の処理を実行させるための制御プログラム、処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された写真画像、予め用意された複数の背景画像、予め用意された複数のフレーム画像や複数のスタンプ画像等の編集画像等を記憶する。遊戯機制御プログラムは、コンピュータ装置101にインストールされることにより、HDD104に格納される。メモリ105は、コンピュータ装置101のメインメモリであり、CPU103により実行される制御プログラムの一時的な作業領域として用いられる。通信部106は、インターネット等のネットワークを介してサーバSVと通信する。
【0038】
コンピュータ装置101は、撮影ブース2での撮影処理を実行する。具体的には、コンピュータ装置101は制御プログラムを実行し、撮影用ディスプレイ23を介して入力されたユーザの操作に応じて、制御信号を制御基板102に送信する。また、コンピュータ装置101は、カメラ22、撮影用ディスプレイ23、スピーカ450及び制御基板102と接続され、それらを制御する。
【0039】
撮影用ディスプレイ23には、タッチパネルが画面上に積層されている。タッチパネルはユーザの指の接触を検知し、それに応じた指示信号をコンピュータ装置101に送信する。撮影用ディスプレイ23は、コンピュータ装置101から送信された画像、具体的には、カメラ22で撮像された写真画像、撮影のための案内、選択肢などを表示する。スピーカ450は、コンピュータ装置101から与えられる指示信号に基づいて、撮影プレイのための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。
【0040】
クロマキキャプチャボード17は、カメラ22で撮影されている映像を所定の時間間隔(たとえば30フレーム/秒)でデジタルデータ(静止画像)として取り込む。クロマキキャプチャボード17は、取り込んだ静止画像の中からクロマキ技術により被写体以外の領域を検出し、その検出した領域に選択された所望の背景画像を合成する。コンピュータ装置101はさらに、必要に応じて映像をトリミングする。
【0041】
コンピュータ装置101はさらに、編集ブース3での画像編集処理を実行する。具体的には、コンピュータ装置101は制御プログラムを実行し、編集用ディスプレイ311に対するタッチペン312による入力操作に応じて、制御信号を制御基板102に送信する。コンピュータ装置101は、プリンタ650及び編集用ディスプレイ311と接続され、それらを制御する。
【0042】
編集用ディスプレイ311には、タッチパネルが画面上に積層されている。タッチパネルはタッチペン312の接触を検知し、それに応じた指示信号をコンピュータ装置101に送信する。編集用ディスプレイ311は、コンピュータ装置101から送信された編集画像を写真画像上に重ねて表示する。スピーカ313は、編集ブース3に配備され、コンピュータ装置101から与えられる指示信号に基づいて、編集プレイのための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。
【0043】
コンピュータ装置101はさらに、事前接客ブース5での事前接客処理を実行する。具体的には、コンピュータ装置101は制御プログラムを実行し、デモ映像、名前入力画面などを受付用ディスプレイ51に表示する。コンピュータ装置101は、制御基板102を介して、受付用ディスプレイ51及びスピーカ53と接続される。受付用ディスプレイ51には、タッチパネルが画面上に積層されている。タッチパネルは、ユーザの指の接触を検知し、それに応じた指示信号をコンピュータ装置101に送信する。スピーカ53は、コンピュータ装置101から与えられる指示信号に基づいて、案内音声、BGMなどを出力する。
【0044】
コンピュータ装置101はさらに、通信部106により、インターネット等のネットワークを介してサーバSVと通信する。そして、写真撮影遊戯機1で生成された合成画像をユーザの携帯端末にサーバ経由で提供可能にする。これにより、ユーザはユーザ端末CLに合成画像を取得できる。
【0045】
コンピュータ装置101は、ユーザの要求に応じて生成された合成画像を取得するのに必要なアクセス情報(たとえばURL)を非接触通信装置97を介してユーザの携帯端末に送信してもよい。
【0046】
コンピュータ装置101は、プリンタ650に対して印刷指示を送信し、印刷すべき合成画像を送信する。プリンタ650は、印刷すべき合成画像の受信を完了したとき、印刷指示に応じて印刷を開始する。
【0047】
制御基板102は、コンピュータ装置101の他に、ストロボ制御部110、ストロボ15、蛍光灯14、サービスパネル113及びコイン制御部112に接続される。
【0048】
[サーバSVの構成]
図7は、
図1中のサーバSVの機能ブロック図である。
図7を参照して、サーバSVは、中央処理装置(CPU)201と、メモリ202と、通信部203と、ハードディスクドライブ(HDD)204とを備える。
【0049】
HDD204には、サーバ制御プログラムが格納されている。サーバ制御プログラムをメモリ202にロードし、CPU201で実行することにより、サーバSVは後述の動作を実行する。HDD204はさらに、写真撮影遊戯機1から送信される合成画像が格納される。サーバSVは、ユーザ端末CLからの要求に応じて、HDD204内の合成画像を通信部203を介してユーザ端末CLに送信する。
【0050】
[ユーザ端末CLの構成]
ユーザ端末CLはたとえば、携帯端末である。ユーザ端末CLもサーバSVと同様に、CPUと、メモリと、通信部と、ハードディスクドライブ(HDD)とを備える。ユーザ端末CLはさらに、ディスプレイを備える。ユーザ端末CLは、サーバSVから送信された合成画像をHDDに格納する。そして、HDDに格納された合成画像をディスプレイに表示する。
【0051】
[動作概要]
[写真撮影遊戯機1で生成される合成画像]
写真撮影遊戯機1は、
図8A及び
図8Bに示す通常合成画像と、
図8C〜
図8Eに示す特殊合成画像を生成する。
【0052】
[通常合成画像]
図8Aに示す通常合成画像310は、写真画像300と編集画像303とを含む。写真画像は、被写体画像のみ、又は被写体画像と背景画像とを含む。編集画像303は文字列やフレーム、落書き画像等であり、画像編集処理により写真画像300に配置される。
図8Aの通常合成画像の形状は正方形状であり、被写体の上半身部分又は顔及びその周辺部分を表示するのに適する。
図8Aのように、被写体の上半身のみが表示される正方形状の通常合成画像を「アップ合成画像」という。
【0053】
図8Bに示す通常合成画像320も、写真画像300と、複数の編集画像303とを含む。ただし、通常合成画像320の形状は長方形状であり、被写体の全身部分(少なくとも膝から上部分)を表示するのに適する。
図8Bのように、被写体の全身部分が表示される長方形状の通常合成画像320を「全身合成画像」という。
【0054】
図8A及び
図8Bに示す通常合成画像は、撮影処理により写真画像300を生成した後、画像編集処理により編集画像303が配置され、写真画像300と編集画像303とが合成されることにより生成される。
【0055】
[特殊合成画像]
図8C〜
図8Eに示す特殊合成画像41、48及び49は、写真撮影遊戯機1が新規に生成する、従来にないデザインの合成画像である。
【0056】
図8Cに示す特殊合成画像41は、背景画像と、編集画像の他に、複数ユーザ(本例では2名)の全身の写真画像411、412と、各ユーザごとの全身の写真画像413、414とを含む。以降、写真画像411及び412を集合人物画像といい、写真画像413、414を個別人物画像という。特殊合成画像41は、複数の写真画像411〜414を複数合成して生成されるコラージュ画像であり、ファッションブランドのパンフレットをイメージした合成画像である。以降、特殊合成画像41を、全身コラージュ画像41ともいう。
【0057】
集合人物画像411及び412は、
図8Bの全身合成画像320に利用される写真画像300と同じものである。一方、個別人物画像413及び414は、撮影処理時に各ユーザが全身コラージュ画像41内の対応する領域に当てはまるようにポーズをとることにより生成される。要するに、個別人物画像413及び414は、全身コラージュ画像330専用の写真画像である。
【0058】
以上の構成により全身コラージュ画像41では、複数(たとえば2人)のユーザが各々複数回登場し、あたかもファッションブランドのパンフレットのようなデザインとなる。
【0059】
図8Dに示す特殊合成画像48は、被写体の全身画像を、ファッション雑誌の表紙のようなデザイン画像と合成して生成されるコラージュ画像であり、ファッション雑誌の表紙をイメージした合成画像である。以降、特殊合成画像48を、カバーショット画像48ともいう。カバーショット画像では、背景画像302及び編集画像303の種類及び配置位置があらかじめ決められている。撮影処理時において、カバーショット画像用の背景画像302及び編集画像303に合うようにユーザがポーズをとることにより、写真画像41
5が生成される。したがって、写真画像415は、カバーショット画像48専用の写真画像である。
【0060】
図8Eに示す特殊合成画像49は、ユーザ1人の全身の写真画像416と、デザイン画像417とを合成して生成されるコラージュ画像である。以降、特殊合成画像49を、全身ピンプリ画像49ともいう。全身ピンプリ画像49に用いられる写真画像416も、全身ピンプリ画像49専用の写真画像である。
【0061】
これらの特殊合成画像41、48及び49は、従来の通常合成画像310及び320と異なる新たなデザインを有するものであって、写真撮影遊戯機1の個性及び特徴を示すものである。換言すれば、これらの特殊合成画像41、48及び49は、写真撮影遊戯機1特有のデザインの画像であって、他の写真撮影遊戯機では生成されないものである。そのため、これらの特殊合成画像41、48及び49は、写真撮影遊戯機1のセールスポイント(売り)となり得る。
【0062】
写真撮影遊戯機1のプレイ数及び回転率を向上するためには、写真撮影遊戯機1のセールスポイントである特殊合成画像41、48及び49をユーザに周知できる方が好ましい。ユーザが特殊合成画像を気に入れば、口コミ等により特殊合成画像の人気が高まる。その結果、写真撮影遊戯機1の人気が高まり、写真撮影遊戯機1のプレイ数、回転率が上がる。
【0063】
上述のとおり、従来の写真撮影遊戯機では、有料会員に対して、1プレイで生成された全ての合成画像をユーザ端末CLに取得可能なサービスが実施されている。このサービスを写真撮影遊戯機1にも適用すれば、有料会員のユーザは特殊合成画像をユーザ端末CLに取得することができ、特殊合成画像を取得して評価することができる。しかしながら、この場合、ユーザはサービスを利用するために有料会員にならなければならない。つまり、有料会員ではないユーザに対して、特殊合成画像の周知を行うことができない。
【0064】
一方、ユーザが有料会員でない場合、生成された複数の合成画像の中から、ユーザが選択した1枚の合成画像を、ユーザ端末で取得可能にするサービスが従来から行われている。そこで、写真撮影遊戯機1においても、通常合成画像及び特殊合成画像の中から、ユーザによる所望の合成画像(通常合成画像又は特殊合成画像)の選択を受け付け、ユーザ端末CLにより、選択された合成画像を取得可能なサービスを実施すれば、ユーザが特殊合成画像を選択することにより、特殊合成画像が需要者の目に触れやすくなり、口コミ等により周知される可能性もある。
【0065】
しかしながら、生成された合成画像の中から1枚だけ選択可能である場合、ユーザは特殊合成画像ではなく、従来から馴染みのある通常合成画像を選ぶ場合の方が多い。特に、ユーザは、顔が大きく表示されるアップ合成画像310を選ぶ傾向が強い。この場合、ユーザは特殊合成画像をユーザ端末CLに取得しないため、特殊合成画像の周知は達成しにくくなる。
【0066】
そこで、本実施形態では、有料会員でないユーザであっても、所望の通常合成画像をユーザ端末に少なくとも1つ取得可能とし、かつ、選択によらず、特殊合成画像を取得可能とする。この場合、有料会員でないユーザであっても特殊合成画像を取得可能であるため、特殊合成画像が人目に触れやすくなり、口コミ等により周知されやすい。最近では、ユーザがソーシャルネットワーキングサービス(SNS)やブログに合成画像を利用するケースが多いため、特殊合成画像がSNSやブログに利用されれば、特殊合成画像はさらに周知されやすくなる。周知に伴い特殊合成画像の人気が高まれば、特殊合成画像を生成可能な写真撮影遊戯機1は、他の写真撮影遊戯機との差別化が図られ、写真撮影遊戯機1の
回転率が高まる。
【0067】
以下、写真撮影遊戯システムの動作概要について説明する。
【0068】
[動作概要]
本実施形態による写真撮影遊戯システムでは、初めに、写真撮影遊戯機1がユーザの要求に応じて1プレイを実施し、通常合成画像及び特殊合成画像を生成する(合成画像生成処理)。続いて、ユーザ選択に応じてユーザ端末CLに提供可能な通常合成画像が特定され、ユーザの選択によらず、ユーザ端末に提供可能な特殊合成画像が特定され、特定された合成画像に関する情報(特定情報)が、合成画像とともにサーバに送信される(画像送信処理)。サーバSVは、ユーザが有料会員である場合、1プレイで生成された全ての通常合成画像及び特殊合成画像のユーザ端末への取得を可能とする。一方、ユーザが有料会員でない場合、特定工程により特定された通常合成画像及び特殊合成画像のユーザ端末への取得を可能とし、他の合成画像の取得を禁止する(画像取得処理)。以下、それぞれの工程について説明する。
【0069】
[合成画像生成処理]
合成画像生成処理は写真撮影遊戯機1で実行される。合成画像生成処理では、写真撮影遊戯機1は初めに、事前接客ブース5において、名前の入力、背景画像の選択などをユーザに指示する(事前接客処理)。次に、写真撮影遊戯機1は、撮影ブース2において、被写体であるユーザを撮影して写真画像を生成する(撮影処理)。写真撮影遊戯機1は、撮影処理の後に、編集ブース3において、ユーザの操作に応じて編集画像を入力し、合成画像を生成する(画像編集処理)。本実施形態では、写真撮影遊戯機1は、4枚のアップ合成画像310と、2枚の全身合成画像320と、1枚の特殊合成画像41、48又は49とを生成する。ただし、全身ピンプリ画像49については、写真撮影遊戯機1は、1回のプレイで2枚生成する。なお、写真撮影遊戯機1が生成する通常合成画像及び特殊合成画像の枚数は特に制限されない。以下、各処理について詳述する。
【0070】
[事前接客処理]
図9は、写真撮影遊戯機1により実行される事前接客処理のフロー図である。CPU103は、遊戯機制御プログラムに基づいて、事前接客処理を実行する。
【0071】
CPU103は、写真撮影遊戯機1の利用を促すデモ画面を受付用ディスプレイ51に表示する(ステップS101)。コイン制御部112が、デモ画面の表示中に、1プレイ分のコインの投入を受け付けた場合(ステップS102においてYes)、CPU103は、説明画面を受付用ディスプレイ51に表示して、写真撮影遊戯機1の1プレイの内容を説明する(ステップS103)。たとえば、CPU103は、特殊合成画像を作成可能であり、ユーザ端末CLに取得可能である旨の案内を、受付用ディスプレイ51に表示する。
【0072】
CPU103は、写真画像の全体的な色調に関する画像処理方法の選択を促す写り選択画面を受付用ディスプレイ51に表示し(ステップS104)、写真写りの選択(たとえば、「ふんわり」、「くっきり」等)を受け付ける。
【0073】
次に、CPU103は、名前入力画面を受付用ディスプレイ51に表示し(ステップS105)、名前の入力を受け付ける。写真撮影遊戯機1では通常、2人で1プレイが実施される。そのため、受付用ディスプレイ51には、左右に並んだ2つの名前入力画面が表示される場合が多い。名前入力画面には、ローマ字入力ボタン及びひらがな入力ボタンが表示され、ユーザは、自分の名前を入力する。これにより、CPU103は、入力されたユーザの名前(ひらがな、ローマ字)をメモリ105に保存する。入力されたユーザの名
前は、画像編集処理で用いられる編集画像の生成等に用いられる。
【0074】
次に、CPU103は、背景選択画面を受付用ディスプレイ51に表示し(ステップS106)、通常合成画像の生成に用いられる背景画像をユーザに選択させる。
図10は、通常合成画像のうちの全身合成画像320用の背景画像を選択するための背景選択画面540を示す図である。
【0075】
背景選択画面540では、最初に、アップ合成画像310用の背景選択画面540が表示され、その後、全身合成画像320用の背景選択画面540が表示される。ユーザはアップ合成画像310用の背景画像を4枚選択する。その後、CPU103は、受付用ディスプレイ51の表示を、全身合成画像用の背景選択画面に切り替える。
図10では、既にアップ合成画像用の背景画像が4枚全て選択された後の、全身合成画像320用の背景選択画面540を示す。
【0076】
背景選択画面540は、複数のタブ541を有するパレット542と、ユーザにより選択された背景画像が配置される配置領域544a〜544fとを含む。配置領域544a〜544dには、選択されたアップ合成画像310用の背景画像が表示される。配置領域544e,544fには、選択された全身合成画像320用の背景画像が表示される。
【0077】
各タブ541には、「柄」、「ノーマル」、「セット」等の背景ジャンルが表記される。各タブ541をタッチすると、タブ541の背景ジャンルに対応するパレット542が表示される。
【0078】
ユーザがパレット542に表示された背景画像543の1つにタッチすることにより、タッチされた背景画像543が、配置領域544eに配置される。さらに、配置された背景画像543の下にキャンセルボタン545が配置される。ユーザがキャンセルボタン545をタッチすると、キャンセルボタン545に対応する背景画像の選択を解除することができる。
【0079】
図9に戻って、ステップS106の後に、CPU103は、ユーザが作成したい特殊合成画像の選択を受け付ける(S107〜S110)。CPU103は、スペシャル撮影選択画面を受付用ディスプレイ51に表示する(S107)。スペシャル撮影選択画面には、特殊合成画像のうち、全身コラージュ画像41、カバーショット画像48、全身ピンプリ画像49のいずれかを選択する画面が表示される。
【0080】
全身コラージュ画像41が選択された場合(ステップS107において「全身コラージュ」)、
図8Cに示すような全身コラージュ画像41が生成される。この場合、CPU103は、
図11に示すように、全身コラージュ画像41の背景選択画面550を受付用ディスプレイ51に表示する(ステップS108)。
【0081】
背景選択画面550には、全身コラージュ画像41の背景画像551〜554が配置される。ユーザは、背景画像551〜554のうちいずれか1つを選択する。
図11において、領域418a及び418cは、集合人物画像411、412が配置される領域であり、領域418b及び418dは、個別人物画像413、414が配置される領域である。これらの領域418a〜418dにモデルの写真画像を配置してもよい。この場合、ユーザは、全身コラージュ画像41の仕上がりを容易にイメージすることができる。
【0082】
図9に戻って、カバーショットが選択された場合(ステップS107において「カバーショット」)、
図8Dに示すカバーショット画像48が生成される。この場合、CPU103は、カバーショット画像48用の背景選択画面(図示省略)を受付用ディスプレイ5
1に表示して(ステップS109)、背景画像を選択させる。
【0083】
全身ピンプリが選択された場合(ステップS107において「全身ピンプリ」)、
図8Eに示すような全身ピンプリ画像49が生成される。CPU103は、全身ピンプリ用の背景選択画面(図示省略)を受付用ディスプレイ51に表示して(ステップS110)、背景画像を選択させる。
【0084】
これら特殊合成画像を生成するための撮影を総称してスペシャル撮影という。
【0085】
ステップS108〜S110のいずれかの処理が終了すると、CPU103は、撮影ブース2が空いているか否かを判断する(ステップS111)。撮影ブース2が空いていない場合(ステップS111においてNo)、CPU103は、待機を指示する待機画面を受付用ディスプレイ51に表示する(ステップS112)。このとき、ユーザをその場に留まらせるように広告などを表示してもよい。
【0086】
一方、撮影ブース2が空いている場合(ステップS111においてYes)、CPU103は、撮影ブース2への移動をユーザに促す誘導画面を受付用ディスプレイ51に表示し(ステップS113)、このユーザに対する事前接客処理を終了する。CPU103は、写真撮影遊戯機1の電源がONされている間、次のユーザのプレイ開始を待機するためのデモ画面表示に戻り、事前接客処理を繰り返し実行する。
【0087】
[撮影処理]
事前接客処理の後、写真撮影遊戯機1は撮影処理を実施して、合成画像の基となる写真画像を生成する。
図12は、写真撮影遊戯機1により実行される撮影処理のフロー図である。CPU103は、制御プログラムに基づいて撮影処理を実行する。
【0088】
CPU103は、撮影処理開始画面を撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS201)。たとえば、撮影処理開始ボタンと、撮影処理開始ボタンにタッチすることにより撮影を開始することを通知するメッセージとが、撮影開始画面内に表示される。ユーザが撮影処理開始ボタンにタッチすることにより、CPU103は、ステップS202以降の撮影処理を実行する。
【0089】
CPU103は、最初に、通常撮影処理を実行する(ステップS202)。通常撮影処理では、CPU103は、通常合成画像用のアップ写真画像(アップ合成画像310の基となる写真画像)及び全身写真画像(全身合成画像320の基となる写真画像)を生成する。本例では、CPU103は、カメラ22を制御して最初に4枚のアップ写真画像を生成し、次に、2枚の全身写真画像を生成する。通常撮影処理の詳細は後述する。
【0090】
次に、CPU103は、特殊合成画像用の写真画像を生成するためのスペシャル撮影処理を実施する(S221〜S227)。CPU103は初めに、スペシャル撮影時の説明画面を撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS221〜S224)。
【0091】
より具体的には、CPU103は、事前接客処理(
図9参照)において選択されたスペシャル撮影に応じた説明画面を表示する。全身コラージュが選択されていた場合(ステップS221において「全身コラージュ」)、CPU103は、全身コラージュ用の説明画面を撮影用ディスプレイ23に表示し(ステップS222)、その後、CPU103は、スペシャル撮影処理を実行する(ステップS225)。スペシャル撮影処理の詳細は、後述する。
【0092】
カバーショットが選択されていた場合(ステップS221において「カバーショット」
)、CPU103は、カバーショット用の説明画面を撮影用ディスプレイ23に表示し(ステップS223)、スペシャル撮影処理を実行する(ステップS226)。同様に、全身ピンプリが選択されていた場合(ステップS221において「全身ピンプリ」)、CPU103は、全身ピンプリ用の説明画面を撮影用ディスプレイ23に表示し(ステップS224)、スペシャル撮影処理を実行する(ステップS227)。
【0093】
通常撮影処理(S202)及びスペシャル撮影処理(S225〜S227)が終了した後、CPU103は、写真画像の目の写り(サイズ)を選択するための目の写り選択画面を撮影用ディスプレイ23に表示し(ステップS205)、目の写りをユーザに選択させる。選択された処理に応じて、画像内の目の写りが画像処理される。さらに、CPU103は、写真画像の明るさを選択するための明るさ選択画面を撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS206)。CPU103は、選択に応じて、画像処理により写真画像の明るさを調整する。
【0094】
以上の処理により、6枚の通常合成画像(アップ合成画像4枚、全身合成画像2枚)用の写真画像と、1枚の特殊合成画像用の写真画像とが生成される。ただし、全身ピンプリ画像49を生成する場合は、2枚の特殊合成画像用の写真画像が生成される。
【0095】
次に、CPU103は、編集ブース3が空いているか否かを判断する(ステップS207)。編集ブース3が空いていない場合(ステップS207においてNo)、CPU103は、編集ブース3が空くまで待機を指示する待機画面を撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS208)。編集ブース3が空いた場合(ステップS207においてYes)、CPU103は、編集ブース3への移動を指示する誘導画面を撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS209)。これにより、このユーザに対する撮影処理が終了する。CPU103は、写真撮影遊戯機1の電源がONされている間、次のユーザの撮影開始を待機するためのデモ画面表示に戻り(図示せず)、撮影処理を繰り返し実行する。
【0096】
[通常撮影処理(ステップS202)]
図12中の通常撮影処理(S202)について詳述する。
図13は、通常撮影処理のフロー図である。
図13を参照して、CPU103は、ステップS2021〜S2030の処理を繰り返し実行することにより、6枚の通常合成画像用の写真画像(アップ写真画像及び全身写真画像)を生成する。6枚の写真画像のうち最初の4枚はアップ撮影モードでアップ写真画像が生成され、残りの2枚は全身撮影モードで全身写真画像が生成される。
【0097】
図13を参照して、CPU103は、全6回の撮影が終了していない場合(ステップS2021においてNo)、次の撮影がアップ撮影か否かを判断する(ステップS2022)。次の撮影がアップ撮影の場合(ステップS2022においてYes)、CPU103は、アップ撮影モードに入り、アップ撮影用案内画面を撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS2023)。アップ撮影用案内画面は、1回目のアップ撮影を行う前のみ表示され、2〜4回目の撮影の前には表示されない。
【0098】
アップ撮影モードは、ユーザの顔を含む上半身を撮影するためのモードである。アップ撮影モードでは、ユーザは、カメラ22に近い位置に立っていることが望ましい。このため、アップ撮影用案内画面では、ユーザにカメラに近づくように促すメッセージが表示される。CPU103は、カメラ22の撮影方向及び焦点距離を調整する。アップ撮影モードの設定は、1回目の撮影前に行われる。4回目の撮影が終了するまで、アップ撮影モードが設定されたままである。
【0099】
一方、次の撮影がアップ撮影でない場合(ステップS2022においてNo)、CPU103は、次の撮影は全身撮影になるため(ステップS2024においてYes)、CP
U103は、全身撮影モードに入り、全身撮影用案内画面を撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS2025)。全身撮影用案内画面は、1回目の全身撮影を行う前のみ表示され、2回目の撮影の前には表示されない。
【0100】
スペシャル撮影で全身コラージュを選択した場合、全身撮影用案内画面内、若しくは別の画面で、これから行う2回の全身写真画像が、全身コラージュ画像のどの位置(領域418a,418c)に配置されるかを案内する。そうすることで、全身コラージュの背景画像に合わせてポーズを取ることができる。
【0101】
全身撮影モードは、ユーザの全身を撮影するためのモードである。全身撮影モードでは、ユーザは、カメラ22から離れた位置に立っていることが望ましい。このため、全身撮影用案内画面には、ユーザにカメラから離れた位置に立つように促すメッセージが表示される。CPU103は、カメラ22の撮影方向及び焦点距離を調整する。スペシャル撮影処理が終了するまで、全身撮影モードが設定されたままである。
【0102】
上記ステップS2021〜S2025の後、CPU103は、ユーザにポーズを指示する(ステップS2026)。たとえば、「胸に手を当てて!」等のポーズの指示するメッセージがモデルの画像とともに撮影用ディスプレイ23に表示される。さらに、CPU103は、音声によるポーズの指示をスピーカ450から出力する。ユーザは、指示に応じてポーズをとる。
【0103】
CPU103は、ライブ映像を撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS2027)。つまり、カメラ22で撮影されている人物の映像がリアルタイムで表示される。このため、ユーザは、ユーザ自身の写りを撮影用ディスプレイ23で確認しながら撮影することができる。
【0104】
CPU103は、カウントダウンを開始し(ステップS2028)、所定時間経過後にシャッタ動作を行うことにより撮影を行う(ステップS2029)。これにより、写真画像が生成される。CPU103は、生成された写真画像をプレビューとして撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS2030)。
【0105】
[スペシャル撮影処理(S225〜S227)]
図12中のスペシャル撮影処理について詳述する。
図14は、スペシャル撮影処理のフロー図である。
図14に示すフローチャートは、ステップS225〜S227で共通である。ただし、表示画面は、選択されたスペシャル撮影によって異なる。
【0106】
[スペシャル撮影処理(全身コラージュ)]
まず、全身コラージュ画像41がスペシャル撮影として選択された場合を例に説明する。
図14を参照して、CPU103は、ステップS2041〜S2045の処理を実行することにより、全身コラージュ画像用の写真画像を生成する。
図15は、ステップS225で用いられるスペシャル撮影用の撮影画面を示す図である。
図15を参照して、撮影画面521には、四角い枠で囲まれた透明の矩形領域521L,521Rが配置される。矩形領域521Lは撮影画面521の左に配置され、矩形領域521Rは撮影画面521の右に配置される。撮影画面521における矩形領域521L,521R以外の領域は、事前接客処理で選択した全身コラージュ画像の背景画像に通常撮影処理で撮影された全身写真画像が合成され表示される。
【0107】
CPU103は、このような撮影画面521を撮影用ディスプレイ23に表示し、ユーザにポーズを指示する(ステップS2041)。具体的には、「枠の中に入るように立ってね!」等のメッセージが表示される。
【0108】
CPU103は、カメラ22により撮影されたライブ映像を撮影画面521上に合成し、撮影用ディスプレイ23に表示する(ステップS2042)。より具体的には、ライブ映像のうち、左半分の映像を不要な個所(上下及び左部分)を除いて切り出し矩形領域521Lに配置し、右半分の映像を不要な個所(上下及び右部分)を除いて切り出し矩形領域521Rに配置し、撮影画面521上に合成されて表示される。これにより、2人のユーザはライブ映像を見ながら、矩形領域521L,521Rの中に入るように移動する。
【0109】
CPU103は、ステップS2043〜S2045を実行することにより、全身コラージュ画像用の個別人物画像を生成する。具体的には、2人の全身を一緒に撮影した全身写真画像より、矩形領域521Lに表示された映像に対応する画像を静止画として個別人物画像413を生成し、矩形領域521Rに表示された映像に対応する画像を静止画として個別人物画像414を生成する。
【0110】
このように、事前接客処理で選択した全身コラージュ画像41の背景画像に通常撮影処理で撮影された全身写真画像を合成した画像を表示しながら撮影を行うため、ユーザは全身コラージュ画像41の完成形を確認しながら撮影を行うことができる。
【0111】
[スペシャル撮影処理(全身ピンプリ画像)]
全身ピンプリ画像がスペシャル撮影として選択されていた場合には(ステップS221において「全身ピンプリ」)、
図16に示すような撮影画面521が表示される。
図16を参照して、1つの矩形領域525が、撮影画面521の中央に配置される。全身ピンプリの2つの見本画像527が、矩形領域525の左右に配置される。矩形領域525は、直線524により、左側領域525Lと、右側領域525Rに区分される。
図17に示すように、CPU103は、カメラ22により撮影されたひとつのライブ映像を矩形領域525に配置する。なお、
図16及び
図17において、直線524を破線で示しているが、これに限られない。矩形領域525が左側領域525L及び右側領域525Rに区分されているとユーザに認識できるようにすればよい。
【0112】
CPU103は、ステップS2043〜S2045を実行することにより、全身ピンプリ画像49用の写真画像を生成する。具体的には、2人の全身を一緒に撮影した全身写真画像より、矩形領域525Lに表示された映像に対応する画像を静止画として1枚の写真画像を生成し、矩形領域525Rに表示された映像に対応する画像を静止画として1枚の写真画像を生成する(S227)。要するに、全身ピンプリ画像49の場合、矩形領域525Lに対応する写真画像1枚と、矩形領域525Rに対応する写真画像1枚が生成され、合計として1プレイで2枚の全身ピンプリ画像49用の写真画像が生成される。
【0113】
[スペシャル撮影処理(カバーショット画像)]
また、カバーショット画像48がスペシャル撮影として選択されていた場合には(ステップS221において「カバーショット画像」)、背景画像がファッション雑誌の表紙をイメージした画像であること以外は、通常撮影の全身撮影と同じである。このため、スペシャル撮影用の表示画面(S223)は、通常撮影用の全身写真撮影の表示画面と同様である。スペシャル撮影処理(S226)では、一緒に撮影した2人の被写体を含むカバーショット画像48用の写真画像が生成される。
【0114】
[画像編集処理]
写真撮影遊戯機1は、撮影処理を終了後、画像編集処理を実行する。CPU103は、遊戯機制御プログラムに基づいて画像編集処理を実行する。画像編集処理では、CPU103は、落書き処理を実行し、落書き処理で生成された編集画像と通常写真画像を合成し、通常合成画像を生成する。また、ユーザの事前の選択に応じて、全身コラージュ画像4
1、カバーショット画像48、及び全身ピンプリ画像49のいずれかの特殊合成画像を生成する。その後、CPU103は、特殊合成画像及び通常合成画像を含むシート画像を生成してシール紙に印刷する。特殊合成画像はシール紙に印刷されなくてもよく、ユーザ端末CLに送信される画像として生成されるだけでもよい。
【0115】
落書き処理において、ユーザは、上記撮影処理で生成された写真画像に対して落書きをすることができる。落書きした内容に基づき編集画像が生成される。通常撮影処理で生成されたアップ写真画像、全身写真画像は、落書きの対象となり編集画像が生成される。スペシャル撮影処理で生成された写真画像は、落書きの対象としてもよく、対象としなくてもよい。落書きの対象としない写真画像については編集画像は生成されない。
【0116】
図18は、写真撮影遊戯機1により実行される画像編集処理のフロー図である。CPU103は、画像編集処理の開始を促す移動待ち画像画面を編集用ディスプレイ311に表示する(ステップS301)。ユーザが、タッチペン312で編集用ディスプレイ311をタッチしたとき、残り編集時間のカウントダウンを開始する(ステップS302)。
【0117】
[落書き処理]
次に、CPU103は落書き処理をする(S303)。
図19は、写真撮影遊戯機1により実行される落書き処理のフロー図である。
図20は、落書き処理のときに、編集用ディスプレイ311に表示される編集画面を示す図である。
【0118】
図19を参照して、CPU103は、
図20に示す編集画面を編集用ディスプレイ311に表示する(ステップS402)。
図20を参照して、編集画面には、左右に2つの編集領域60L及び60Rが表示される。2人のユーザは、編集領域60L,60Rで写真画像をそれぞれ編集することができる。また、写真画像が落書ききりかえ75に表示され、左右のユーザの選択操作により、編集領域60L及び60Rのいずれかに割り当てられる。これにより、各々の編集領域60で異なる写真画像を編集することができる。したがって、編集画像が写真画像ごとに作成される。
【0119】
編集画面にはさらに、写真シール用に編集処理を行うための「通常落書きへ」のボタン76Lと、ブログに貼り付ける素材(ブログパーツ)用に編集処理を行うための「ブログ用落書きへ」のボタン76Rとが表示される。
【0120】
編集画面にはさらに、Myエッセンス、スペシャル、スタンプ、クルクル、メッセージ、ペン、といった編集ツールを選択するための編集ツール選択ボタン61が表示される。編集ツール選択ボタン61は、「通常落書きへ」のボタン76Lを選択した場合と、「ブログ用落書きへ」のボタン76Rを選択した場合とで、異なる。具体的には、「通常落書きへ」のボタン76Lが選択された場合、編集ツール選択ボタン61Rが表示される。一方、「ブログ用落書きへ」のボタン76Rが選択された場合、編集ツール選択ボタン61Lが表示される。つまり、「通常落書きへ」のボタン76Lが選択された場合、Myエッセンス、スペシャル、スタンプ、クルクル、メッセージ及びペンボタンが表示される。一方、「ブログ用落書きへ」のボタン76Rが選択された場合、編集ツール選択ボタン61Lが表示される。つまり、写真画像からブログパーツを作成するために、トップ画像ボタン、プロフ画像ボタン、コメント用画像ボタンが表示される。ここで、トップ画像は、ブログの一番上に配置されるタイトル用の画像である。プロフ画像は、ブログにおいて、ユーザのプロフィールを表示する欄に配置される画像である。コメント用画像は、ブログのコメント欄に配置される画像である。
【0121】
タッチペン312により所望の編集ツール選択ボタン61がタッチされると、タッチされた編集ツールに対応したパレット67が編集領域60の下に表示される。本実施の形態
では、左側のパレット67において、「ブログ用落書き」用のトップ画像ツールが選択され、右側のパレット67において、「通常落書き」用のスペシャルツールが選択されている。各パレット67には、選択された編集ツールで利用可能なデザインの編集画像が表示された複数の選択ボタン64が配列されている。たとえば、スペシャルツールが選択された右側のパレット67には、スタンプ画像、クルクル画像、メッセージ画像、ペン画像の複数の編集画像が表示された複数の選択ボタン64が表示されている。
【0122】
編集ツール選択ボタン61R内の「Myエッセンス」ツールを選択した場合、名前入力画面(
図9のステップS105参照)に入力された文字列に応じて作成された複数の編集画像(文字列画像)がパレット67の選択ボタン64内に表示される。たとえば、文字列「まい」と、文字列「さおり」が、ユーザの名前として入力された場合、CPU103は、「まい」と「さおり」に基づいて、種々の編集画像を作製する。このように、ステップS105で表示される名前入力画面に入力された文字列は、編集画像として利用される。
【0123】
再び
図19を参照して、落書き処理の続きを説明する。編集画面が表示された後(ステップS402)、CPU103は、落書き時間が制限時間に達するか(ステップS404でYes)、ENDボタン68がタッチペン312でタッチされる(ステップS405でYes)までの間、選択された写真画像に対応する編集画像の入力を受け付ける。具体的には、CPU103がパレット67内の所望の選択ボタン64のタッチを検知すると(ステップS403でYes、ステップS406でYes)、タッチされた選択ボタン64に表示されたデザインのツールが設定される(ステップS407)。そして、編集領域60内をタッチすると(ステップS403でYes、ステップS406でNo)、タッチされた位置に、選択されたデザインの編集画像を入力する(ステップS408)。入力された編集画像は、写真画像に対応付けてメモリ105に格納される。
【0124】
落書き時間が制限時間に達したとき(ステップS404でYes)、または、ENDボタン68へのタッチを検知したとき(ステップS405でYes)、CPU103は、落書き処理を終了する。
【0125】
[シートレイアウト選択]
図18を参照して、落書き処理(ステップS303)の後に、CPU103は、シートレイアウトの選択画面を編集用ディスプレイ311に表示して、シート画像を生成するためのシートレイアウトをユーザに選択させる。すなわち、CPU103は、選択されたスペシャル撮影に対応するシートレイアウト選択画面を表示して、シートレイアウトをユーザに選択させる。(ステップS321〜S324)。
【0126】
全身コラージュがスペシャル撮影として選択されている場合(ステップS321において「全身コラージュ」)、CPU103は、全身コラージュ用のシートレイアウト選択画面(図示省略)を編集用ディスプレイ311に表示する(ステップS322)。シートレイアウトの選択画面には、様々な配置パターンを有するシートレイアウトが表示される。ユーザは、シートレイアウトの選択画面の中から、好みのシートレイアウトを選択する。
【0127】
カバーショットがスペシャル撮影として選択されている場合(ステップS321において「カバーショット」)、CPU103は、カバーショット用のシートレイアウト選択画面(図示省略)を編集用ディスプレイ311に表示する(ステップS323)。全身ピンプリがスペシャル撮影として選択されている場合(ステップS321において「全身ピンプリ」)、CPU103は、全身ピンプリ用のシートレイアウト選択画面(図示省略)を編集用ディスプレイ311に表示する(ステップS324)。
【0128】
次に、CPU103は、通常撮影処理で得られた4枚のアップ写真画像及び2枚の全身
写真画像それぞれについて、落書き処理で生成された編集画像を合成して、通常合成画像(アップ合成画像310、全身合成画像320)を生成する(ステップS305)。
【0129】
CPU103はさらに、ユーザに選択されたスペシャル撮影の内容に従い、全身コラージュ画像41、カバーショット画像48、及び全身ピンプリ画像49のいずれかの特殊合成画像を生成する(ステップS307)。なお、全身ピンプリ画像49は、1回のプレイで2枚(各プレイヤごとの全身ピンプリ画像)生成される。
【0130】
CPU103は、生成した特殊合成画像及び通常合成画像を、ユーザが選択したシートレイアウトに基づき、1枚のシートに印刷するためのシート画像を生成する(ステップS308)。
【0131】
CPU103は、ステップS308により生成されたシート画像をプリンタ650に送信し印刷を開始する。プリンタ650は、送信されたシート画像を印刷する(ステップS309)。印刷が開始されるとCPU103は画像送信処理を行う(S310)。印刷が完了すると、プリンタ650は、シート画像が印刷された写真シール紙を排出口321に排出する。ここまでの処理(事前接客処理から写真シール紙が排出されるまでの一連の処理)が、写真撮影遊戯機1が1組のユーザに提供する1回のプレイに相当する。
【0132】
[画像送信処理(S310)]
画像送信処理(S310)では、通常合成画像及び特殊合成画像を特定し、特定された通常合成画像及び特殊合成画像に関する特定情報を生成する。画像送信処理は、ユーザがユーザ端末CLに合成画像を取得可能にするための処理である。写真撮影遊戯機1は、特殊合成画像の周知を図るため、特殊合成画像を無料で取得可能にする。画像送信処理を行うことにより、ユーザが有料会員でなくても、特殊合成画像を取得できる。
【0133】
図21は、画像送信処理(S310)のフロー図である。
図21を参照して、CPU103は初めに、ユーザがユーザ端末CLに取得したい合成画像の選択を受け付ける(S501)。CPU103は、ディスプレイ311に
図22に示す選択画面600を表示する。
【0134】
図22を参照して、選択画面600は、各ユーザごとに表示される。本例では、ユーザは2名であるため、
図22では、2つの選択画面600がディスプレイ331内に左右に並んで表示される。したがって、CPU103は、写真撮影遊戯機1での1プレイに対して各ユーザごとに通常合成画像の選択を受け付ける。
【0135】
各選択画面600は、生成された6枚の通常合成画像(4枚のアップ合成画像及び2枚の全身合成画像)のサムネイル画像602が選択領域601に配列される。通常合成画像のサムネイル画像602は、選択ボタンとして機能する。ユーザはサムネイル画像602のうち、所望の通常合成画像のサムネイル画像602を選択し、OKボタン604をタッチする。このとき、CPU103は、選択されたサムネイル画像602に対応した通常合成画像を特定する(S502)。上述のとおり、各ユーザごとに通常合成画像は選択されるため、CPU103は、選択された通常合成画像をユーザごとに特定する。
【0136】
選択画面600には、特殊合成画像のサムネイル画像603も表示される。ただし、サムネイル画像603は選択ボタンではない。CPU103は、ユーザが有料会員でなくても、特殊合成画像をユーザ端末CLに取得可能にするために、特殊合成画像を特定する(S503)。このとき、CPU103は、該当する特殊合成画像に対応した「無料画像フラグ」を「1」に設定する。選択画面600にサムネイル画像603を表示するのは、選択によらず特殊合成画像を取得可能であることをユーザに知らせるためである。
【0137】
通常合成画像については、各ユーザの選択により、各ユーザごとに特定される。これに対して、特殊合成画像については選択によらず、1プレイにより生成された特殊合成画像を各ユーザ共通に特定される。
【0138】
続いて、CPU103は、ユーザ端末CLのメールアドレスの入力を受け付ける(S504)。写真撮影遊戯機1は、ディスプレイ311に、メールアドレスの入力画面を表示する。本例では、ユーザは2名であるため、CPU103は、ディスプレイ311内において、左右に並ぶ2つの入力画面を表示する。各ユーザは、対応する入力画面に、自身のユーザ端末のメールアドレスを入力する。
【0139】
メールアドレスの受け付けが完了した後、CPU103は、
図23に示す特定情報を作成する(S505)。特定情報は、各ユーザが選択した通常合成画像を特定し、かつ、有料会員でないユーザに対して提供可能な特殊合成画像を特定するための情報を含む。
【0140】
特定情報は、プレイID、画像ID、選択画像ID、ユーザID、メールアドレス、無料画像フラグを含む。プレイIDは、写真撮影遊戯機1での1プレイごとに設定されるIDである。画像IDは、1プレイごとに生成される各画像に設定されるIDである。本例では、6枚の通常合成画像と、1枚の特殊合成画像とが生成されるため、画像IDは1〜7となっている。
図23では、特殊合成画像の画像IDは「7」とする。特定情報では、各画像IDと、プレイID、選択画像ID、ユーザID、メールアドレス及び無料画像フラグとが対応して記録される。
【0141】
選択画像IDは、ステップS501及びS502でユーザにより選択され、CPU103により特定された通常合成画像の画像IDを示す。上述のとおり、各ユーザごとに通常合成画像は選択される。本例では、ユーザ1が画像ID=3の通常合成画像を選択し、ユーザ2が画像ID=5の通常合成画像を選択したことを意味する。
【0142】
ユーザIDは、ユーザ1、ユーザ2のそれぞれに設定されたIDを意味する。メールアドレスは、S504で入力された、各ユーザのメールアドレスを意味する。
【0143】
無料画像フラグは、上述のとおり、有料会員でないユーザに提供可能な合成画像を特定するためのフラグである。無料画像フラグが「1」である場合、対応する画像IDの合成画像は有料会員でないユーザであっても取得可能であることを意味する。無料画像フラグが「0」である場合、対応する画像IDの合成画像は、有料会員でないユーザに対して取得を禁止される。
図23では、画像ID=7の特殊合成画像に対応する無料画像フラグが「1」となっており、有料会員でないユーザに対しても、特殊合成画像が取得可能となっている。
【0144】
図23の特定情報では、ユーザID=1111のユーザのメールアドレスがaaa@ddd.ne.jpであり、選択された通常合成画像の画像IDは「3」である。また、ユーザID=2222のユーザのメールアドレスがbbb@ddd.ne.jpであり、選択された通常合成画像の画像IDは「5」である。このように、特定情報には、各ユーザごとに特定された通常合成画像に関する情報と、ユーザによらず特定された特殊合成画像に関する情報(無料画像フラグ)とが含まれる。
【0145】
CPU103は、特定情報を生成後、生成された特定情報と、1プレイで生成された通常合成画像(4枚のアップ合成画像及び2枚の全身合成画像)及び特殊合成画像とを、サーバSVに送信する(S506)。
【0146】
[画像取得処理]
画像取得処理において、写真撮影遊戯システムでは、サーバSVが、ユーザが有料会員であるか否かを判断する。ユーザが有料会員である場合、1プレイで生成された全ての通常合成画像及び特殊合成画像のユーザ端末CLへの取得を可能とする。一方、ユーザが有料会員でない場合、特定された通常合成画像及び特殊合成画像のユーザ端末への取得を可能とし、他の合成画像の取得を禁止する。
【0147】
[サーバSVの動作]
図24は、サーバSVの動作を示すフロー図である。
図24を参照して、サーバSVは、写真撮影遊戯機1から送信された複数の合成画像(通常合成画像及び特殊合成画像)及び特定情報をHDD204に保存する(S601)。続いて、サーバSVは、特定情報内のメールアドレスを読み出して、そのメールアドレスのユーザ端末CL宛に、画像取得情報を送信する(S602)。画像取得情報はたとえば、合成画像を取得するためのURLを含むメールである。
【0148】
ユーザ端末CLは、サーバSVから画像取得情報を受け、画像取得情報に基づく画面をディスプレイに表示する。このときの画面例を
図25(a)に示す。この画面例では、合成画像(
図25(a)ではプリ画像と表記)が取得できる旨の文章とともに、合成画像を取得するためのURLが表示されている。このとき、サーバSVは、特定情報に基づいて、アドレスaaa@ddd.ne.jpのメールには、ユーザID=1111用のURLが含めて、アドレスbbb@ddd.ne.jpのメールには、ユーザID=2222用のURLを含める。
【0149】
ユーザが合成画像の取得を希望する場合、画面内のURLを選択する。このとき、ユーザ端末CLはサーバSVにアクセスして、画像要求をサーバSVに送信する。画像要求は、そのユーザ端末CL固有の識別番号(UID)を含む。
【0150】
サーバSVは、ユーザ端末CLからの画像要求を受信したとき(S603でYes)、ユーザ端末CLを利用するユーザが有料会員か否かを判断する(S604)。ステップS604の判断は、たとえば次のとおり実施される。
【0151】
サーバSVは、有料会員のユーザに関する情報が登録された会員判別テーブルをHDD204に記憶している。具体的には、会員判別テーブルには、有料会員のユーザの利用するユーザ端末CLの識別番号UIDが登録されている。
【0152】
サーバSVは、画像要求に含まれる識別番号が有料会員テーブルに登録されているか否かを判断する。登録されている場合、サーバSVは、ユーザ端末CLを利用するユーザは有料会員であると判断する(S604でYes)。この場合、サーバSVは、
図21のステップS506で送信された、すべての合成画像(6枚の通常合成画像および1枚の特殊合成画像)のユーザ端末CLによる取得を可能にする(S607)。具体的には、
図25(b)に示す画像選択画面をユーザ端末CLに送信する。
図25(b)の画像選択画面では、
図21のステップS506で送信されたすべての合成画像(6枚の通常合成画像及び1枚の特殊合成画像)に対応するサムネイル画像が表示可能である。サーバSVは、画像選択画面に表示可能なすべてのサムネイル画像の中から、ユーザがユーザ端末CLに保存したい合成画像の選択を受け付ける。ユーザ端末CLのユーザは、所望の合成画像のサムネイル画像を選択する。このとき、ユーザ端末CLは、選択されたサムネイル画像の画像IDを含む画像要求をサーバSVに送信する。
【0153】
サーバSVはユーザ端末CLから画像要求を受けたとき(S608)、画像要求に含まれる画像IDを読み出す。そして、サーバSVは、画像IDに対応する合成画像(通常合
成画像又は特殊合成画像)をユーザ端末CLに送信する(S609)。ユーザ端末CLは、送信された合成画像を内部のメモリに格納し、
図25(c)に示すように、送信された合成画像をディスプレイに表示する。
【0154】
一方、ステップS604において、画像要求に含まれる識別番号UIDが会員判別テーブルに登録されていない場合、サーバSVは、そのユーザ端末CLを利用するユーザは有料会員でないと判断する(S604でNo)。この場合、サーバSVは、特定情報を参照して、そのユーザの選択により特定された通常合成画像と、ユーザの選択によらず無料画像フラグにより特定された特殊合成画像とを、ユーザ端末CLで取得可能とし、特定された通常合成画像及び特殊合成画像以外の他の通常合成画像及び特殊合成画像の取得を禁止する(S605及びS606)。具体的には、ユーザ端末CLのメールアドレスがaaa@ddd.ne.jpである場合、サーバSVは、ユーザ1が選択した画像ID=3の通常合成画像のサムネイル画像と、無料画像フラグ「1」が付された画像ID=7の特殊合成画像のサムネイル画像とが表示される画像選択画面を生成し(S605)、ユーザ端末CLに送信する(S606)。このときの画像選択画面の一例を
図25(d)に示す。
図25(d)では、通常合成画像のサムネイル画像が表示される領域701と、特殊合成画像のサムネイル画像が表示される領域702とが明確に区別されている。具体的には、領域702は枠で囲まれ、かつ、その枠内であってサムネイル画像の上方に、無料で提供する旨の表示がされている。このように、ユーザが選択した通常合成画像と特殊合成画像とを区別して表示することにより、特殊合成画像が写真撮影遊戯機1特有のデザインの合成画像であることを明示的にユーザに伝えることができ、特殊合成画像をより周知しやすくなる。
【0155】
ユーザがサムネイル画像を選択することにより、ユーザ端末CLは、画像ID=3の通常合成画像、及び、画像ID=7の特殊合成画像を取得することができる(S608及びS609)。
【0156】
以上の動作により、本実施形態による写真撮影遊戯システムでは、写真撮影遊戯機1が生成した通常合成画像及び特殊合成画像のうち、有料会員でないユーザに対しても、ユーザの選択により通常合成画像の中から1枚取得可能とし、さらに、選択によらず特殊合成画像も取得可能とする。したがって、特殊合成画像のような、写真撮影遊戯機1特有のデザインの合成画像を、有料会員でないユーザに対しても広く取得可能とすることができ、周知することができる。このような周知方法により、写真撮影遊戯機1への認知度が高まり、他の写真撮影遊戯機との差別化を明確にすることができる。
【0157】
上述の実施形態では、
図24のステップS604における有料会員か否かの判断において、ユーザ端末CLの識別番号UIDを用いる。しかしながら、判断方法はこれに限定されず、他の方法を採用してもよい。たとえば、予めユーザに対してユーザIDとパスワードとからなるアカウントを発行しておき、会員テーブルにユーザIDごとに会員種別(有料会員か否か)を登録しておく。この場合、ユーザは、ユーザ端末CLを用いて、サーバSVに対して、発行されたアカウントでログインしてアクセスする。サーバSVは、会員テーブルのユーザIDに関連付けて登録されている会員種別に基づいて、有料会員か否か判断する。
【0158】
特殊合成画像を提供するか否かについては、無料画像フラグにより設定することができる。特殊合成画像を提供しない場合、写真撮影遊戯機1の管理者等の操作に応じて、CPU103は特殊合成画像に対応する無料画像フラグを「0」に設定する。
図23の例では、画像ID=7に対応する無料画像フラグを「0」にする。この場合、
図24中のステップS607において、サーバSVは、特定情報を参照し、画像ID=7に対応する無料画像フラグが「0」であると判断する。この場合、サーバSVは、ユーザが選択した通常合
成画像のサムネイル画像のみを表示した画像選択画面をユーザ端末CLに送信する(S607)。
【0159】
したがって、写真撮影遊戯機1は、たとえば、キャンペーン期間中は特殊合成画像に対応する無料画像フラグを「1」に設定し、キャンペーン期間以外は無料画像フラグを「0」に設定する、ということもできる。特殊合成画像の無料画像フラグが「0」に設定された場合、
図21中のステップS501において、CPU103は、ユーザに対して、通常合成画像及び特殊合成画像のいずれか1つの選択を受け付ける。この場合の選択画面は、
図22に示す選択画面600内のすべてが選択領域601になる。つまり、特殊合成画像のサムネイル画像603も、他のサムネイル画像602と同様に、選択ボタンとして機能する。したがってこの場合の選択画面には、
図22中のサムネイル画像603の下方の文字列「この画像はもれなくプレゼント!」が表示されない。
【0160】
写真撮影遊戯機1ではさらに、無料画像フラグを「1」にする画像を自由に選択できる。たとえば、特定の背景画像を利用した通常合成画像について、無料で取得可能にしたい場合、当該背景画像が選択された通常合成画像が生成されたときに、CPU103が、当該通常合成画像に対応する無料画像フラグを「1」に設定してもよい。要するに、写真撮影遊戯機1のセールスポイントとなる合成画像を無料画像フラグで「特定」して、特定された合成画像を無料で取得可能にしてもよい。
【0161】
本実施形態では、写真撮影遊戯機1での1プレイにつき生成される特殊合成画像は1枚とした。しかしながら、特殊合成画像は複数生成されてもよい。たとえば、全身コラージュ画像41とカバーショット画像48とが生成されてもよいし、全身コラージュ画像41を複数生成してもよい。この場合、
図21中のステップS503において、CPU103は、いずれかの1つの特殊合成画像を特定したり、場合によっては複数の特殊合成画像を特定したりする。
【0162】
上述の実施の形態では、CPU103は、ユーザの選択により、有料会員でないユーザにも提供可能な通常合成画像を特定する(
図21中のS502)。しかしながら、ユーザの選択によらず、CPU103が複数の通常合成画像の中から、通常合成画像を特定してもよい。
【0163】
上述の実施形態において、特殊合成画像のうち、全身ピンプリ画像49については、上述のとおり、1プレイにつき2枚の全身ピンプリ画像49が生成される。この場合、写真撮影遊戯システムは、複数のユーザにそれぞれ2枚の全身ピンプリ画像49を取得可能にしてもよいし、ユーザごとに、各ユーザに対応した1枚の全身ピンプリ画像49のみを取得可能にしてもよい。ユーザごとに対応した1枚の全身ピンプリ画像49のみを取得可能とする場合、
図16の矩形領域525Lに対応する全身ピンプリ画像49を
図22で示す画面のうち左側の選択画面で選択するユーザに対応づけ、
図16の矩形領域525Rに対応する全身ピンプリ画像49を
図22で示す画面のうち右側の選択画面で選択するユーザに対応づける。対応づけが逆になる場合もあり得るため、
図22で示す画面において、左右の選択画面に表示された全身ピンプリ画像49の入れ替えを受け付け可能にしてもよい。
【0164】
上述の実施の形態では、特殊合成画像の生成において、特殊合成画像専用の写真画像を生成する。しかしながら、特殊合成画像専用の写真画像を生成することなく、特殊合成画像を生成してもよい。たとえば、特殊合成画像専用の写真画像を生成せず、予め定められた方法により、CPU103が、複数の通常合成画像用の写真画像を組み合わせて配置した特殊合成画像を自動で生成し、その特殊合成画像を写真撮影遊戯機1特有のデザインとして取得可能にしてもよい。
【0165】
上述の実施の形態では、事前接客処理中に、合成画像の背景画像の選択等の合成画像の生成条件の設定を行う。しかしながら、背景画像の選択等の合成画像の生成条件の設定は、撮影処理時に行ってもよいし、画像編集処理時に行ってもよい。
【0166】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。