(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施の形態の化粧室ユニット)
次に本発明の実施形態の化粧室ユニットから図面を参照して説明する。
図1、
図2に示すように、第1の実施の形態の化粧室ユニット10は、航空機のフロア上に設置されるものであり、躯体フレーム12と、便器14と、洗面台16と、ごみ箱装置18と、温水器20と、水栓コントローラ22と、照明コントローラ24を含んで構成されている。
本実施の形態の化粧室ユニット10では、躯体フレーム12と、ごみ箱装置18と、温水器20と、水栓コントローラ22と、照明コントローラ24とは単一である。
【0009】
躯体フレーム12の内部に第1の化粧室26Aと第2の化粧室26Bとの2つの化粧室が隣接して設けられている。
躯体フレーム12は、正面壁1202と、正面壁1202に対向する背面壁1204と、仕切り壁1206と、左右の側壁1208、1210と、天井壁1212と、底壁1214とを有している。
正面壁1202には、各化粧室26A、26Bに通じる2つの出入口13が設けられ、各出入口13は扉1302により開閉される。
仕切り壁1206は、正面壁1202と背面壁1204との間に延在しそれら正面壁1202、背面壁1204の内側に2つの化粧室26A、26Bを仕切っており、仕切り壁1206は単一であり、部品点数の削減化が図られている。
左右の側壁1208、1210は、正面壁1202の左右縁部と、背面壁1204の左右縁部とを接続し、天井壁1212は各化粧室26A、26Bの上部を仕切り、底壁1214は各化粧室26A、26Bの下部を仕切っている。
躯体フレーム12は、側壁1208、1210の下部、あるいは、底壁1214が従来公知の取付構造により機体のフロアに連結されている。
【0010】
便器14は、各化粧室26A、26B毎に設けられている。
第1の化粧室26A、第2の化粧室26Bの各洗面台16は、それぞれ仕切り壁1206に取着して配置されている。
洗面台16は、底壁1214から起立する基台28、基台28の上部に設けられたカウンター30、カウンター30に設けられた手洗い器32、カウンター30に設けられた水栓34、カウンター30の上方に設けられた鏡36を含んで構成されている。
【0011】
各基台28の壁面にはごみ投入口38が設けられている。
また、各化粧室26A、26Bの洗面台16の基台28の内部に単一の収納室40が設けられている。
この収納室40は、仕切り壁1206に設けた開口42を通って各化粧室26A、26Bの洗面台16の基台28内に延在している。
【0012】
ごみ箱装置18は、単一のごみ箱44と単一の消火器46とを有している。
ごみ箱44は、ごみ投入口38から投入されるごみが収容されるものである。
ごみ箱44は、収納室40に収納され、各化粧室26A、26Bの洗面台16の基台28内に延在している。すなわちゴミ箱44は仕切り壁1206を貫通して設けられており、各化粧室26A、26B毎に個別に設けられる従来のゴミ箱の容積を確保しつつ、各化粧室26A、26B毎に占める従来のゴミ箱の省スペース化が図られ、化粧室ユニット10の省スペース化が図られている。
消火器46は、収納室40を仕切る壁に形成した孔から噴射ノズルが収納室40内に差し込まれた状態で収納室40の外部に取り付けられている。
消火器46は、設定された温度以上でごみ箱44の内部に向けて噴射ノズルから消火剤を噴射する。消火剤としては、フロンガスやハロンガスなど従来公知の不活性ガスが使用可能であり、このような消火器46として市販品が使用可能である。
ごみ箱44の収納室40への出し入れは、正面壁1202に設けられた開口48から、あるいは、2つの洗面台16の基台28の一方あるいは双方に設けられた開口から行われ、それら開口は蓋板50により閉塞される。
【0013】
温水器20は、単一であり、例えば、2つの洗面台16のうちの一方の洗面台16の基台28の内部に配置されている。すなわち、各化粧室26A、26B毎に個別に設けられ、各化粧室26A、26B毎に占める従来の温水器の省スペース化が図られ、化粧室ユニット10の省スペース化が図られている。
温水器20は、水栓34に繋がる給水管3402に接続され、機内の給水管から供給される冷水を加熱し、温水として給水管3402から2つの洗面台16の水栓34に供給するものである。
【0014】
また、化粧室ユニット10が備える水栓コントローラ22は、2つの洗面台16のうちの一方の洗面台16の基台28の内部に配置されている。
水栓コントローラ22は、2つの洗面台16の水栓34にそれぞれ設けられた赤外線センサによって水栓34に手が差し込まれたことを検出すると、手が検出された赤外線センサに対応する水栓34の弁を一定時間開放して冷水あるいは温水を提供するものである。
【0015】
また、化粧室ユニット10が備える照明コントローラ24は、化粧室26A、26B内の適宜箇所、例えば、天井壁1212に設けられている。
照明コントローラ24は、各化粧室26A、26Bの照明装置(蛍光灯、LED)を個別に点灯させるものであり、機内から供給される電力を照明装置の駆動に適した電圧及び周波数に調整して照明装置に供給する回路を備えている。
【0016】
次に作用効果について説明する。
本実施の形態によれば、単一の躯体フレーム12に2つの化粧室26A、26Bが仕切られ、ごみ箱装置18と温水器20との双方が単一で2つの化粧室26A、26Bに共通して用いられているので、2つの化粧室ユニットを単に重ね合わせる場合に比べ、利便性を確保しつつ部品点数の削減化、組み立ての簡易化、省スペース化、コストダウンを図る上で有利となる。
なお、本実施の形態では、ごみ箱装置18と温水器20との双方を単一とし2つの化粧室26A、26Bに共通して用いる場合について説明したが、ごみ箱装置18と温水器20との少なくとも一方を単一とし2つの化粧室26A、26Bに共通して用いても、利便性を確保しつつ部品点数の削減化、組み立ての簡易化、省スペース化、コストダウンを図る上で有利となる。
また、仕切り壁1206を単一とし、ごみ箱装置18を単一としたので、化粧室の容量を確保しつつ化粧室ユニット10の省スペース化を図る上でより有利となる。
なお、上記の実施の形態では、出入口13が正面壁1202に設けられている場合について説明したが、化粧室ユニット10が航空機の機体に設置される箇所に応じ、出入口13が左右の側壁1208、1210に設けられる場合もある。例えば、機体に前後方向に延在する複数の縦通路が設けられている場合、それら縦通路のうち2つの縦通路で挟まれた座席群の一部を取り外し、その座席群を取り外した箇所に、正面壁1202を機体の前方または後方に向けて化粧室ユニット10を配置する場合には、出入口13は左右の側壁1208、1210に設けられることになる。
【0017】
(第2の実施の形態の化粧室ユニット)
次に第2の実施の形態の化粧室ユニットについて説明する。
なお、以下の実施の形態において、第1の実施の形態と同一または同様の部分については同一の符号を付してその説明を省略しあるいは簡略化して説明する。
図3に示すように、第2の実施の形態の化粧室ユニット10は、単一の躯体フレーム12に4つの化粧室が設けられたものである。
化粧室ユニット10は、躯体フレーム12と、4つの便器14と、4つの洗面台16と、2つのごみ箱装置18と、1つの温水器20と、1つの水栓コントローラ22と、1つの照明コントローラ24を含んで構成されている。
【0018】
躯体フレーム12は単一であり、躯体フレーム12の内部に第1の化粧室26A、第2の化粧室26B、第3の化粧室26C、第4の化粧室26Dの4つの化粧室が隣接して設けられている。
躯体フレーム12は、第1正面壁1202Aと、第2正面壁1202Bと、背面壁1204と、仕切り壁1206と、左右の側壁1208、1210と、不図示の天井壁と、底壁1214とを有している。
第1正面壁1202Aと第2正面壁1202Bには、各化粧室26A〜26Dに通じる2つの出入口13がそれぞれ設けられ、各出入口13は扉1302により開閉される。
背面壁1204は単一であり、第1正面壁1202Aと第2正面壁1202Bとの間に、それら正面壁1202A、1202Bに対向するように設けられている。
仕切り壁1206は単一であり、第1正面壁1202Aと第2正面壁1202Bと背面壁1204とにわたって設けられている。
左右の側壁1208、1210は、第1正面壁1202Aの左右縁部と第2正面壁1202Bの左右縁部と背面壁1204の左右縁部とを接続している。
不図示の天井壁は、各化粧室26A〜26Dの上部を仕切っており、底壁1214は各化粧室26A〜26Dの下部を仕切っている。
【0019】
第1正面壁1202Aの内側に第1の化粧室26Aと第2の化粧室26Bとが仕切り壁1206により仕切られており、第2正面壁1202Bの内側に第3の化粧室26Cと第4の化粧室26Dとが仕切り壁1206により仕切られている。
本実施の形態では、仕切り壁1206と背面壁1204はそれぞれ単一であり、部品点数の削減化、省スペース化が図られている。
【0020】
便器14は、各化粧室26A〜26D毎に設けられている。
第1の化粧室26A、第2の化粧室26B、第3の化粧室26C、第4の化粧室26Dの各洗面台16は、それぞれ仕切り壁1206に取着して配置されている。
洗面台16は、第1の実施の形態と同様に、基台28、カウンター30、手洗い器32、水栓34、鏡36(
図1)を含んで構成されている。
【0021】
各基台28の壁面にはごみ投入口38(
図1)がそれぞれ設けられている。
また、第1の化粧室26Aと第2の化粧室26Bの洗面台16の基台28の内部に単一の第1の収納室40Aが設けられている。
第1の収納室40Aは、仕切り壁1206に設けた開口42Aを通って第1の化粧室26Aと第2の化粧室26Bの洗面台16の基台28内に延在している。
また、第3の化粧室26Cと第4の化粧室26Dの洗面台16の基台28の内部に単一の第2の収納室40Bが設けられている。
第2の収納室40Bは、仕切り壁1206に設けた開口42Bを通って第3の化粧室26Cと第4の化粧室26Dの洗面台16の基台28内に延在している。
【0022】
ごみ箱装置18は2つ設けられ、1つのごみ箱装置18は、第1の化粧室26Aと第2の化粧室26Bとに共通して用いられ、他の1つのごみ箱装置18は、第3の化粧室26Cと第4の化粧室26Dとに共通して用いられている。
各ごみ箱装置18は、単一のごみ箱44と単一の消火器46とを有している。
2つのごみ箱装置18のうちの1つのごみ箱装置18のごみ箱44は、第1の収納室40Aに収納され、消火器46は、第1の収納室40Aに収納されたごみ箱44の内部に向けて消火剤を噴射できるように設置されている。
ごみ箱44の第1の収納室40Aへの出し入れは、第1正面壁1202Aに設けられた開口から、あるいは、第1の化粧室26Aおよび第2の化粧室26Bの洗面台16の基台28の一方あるいは双方に設けられた開口から行われ、それら開口は蓋板により閉塞される。
したがって、第1の実施の形態と同様に、各化粧室26A、26B毎に個別に設けられる従来のゴミ箱の容積を確保しつつ、各化粧室26A、26B毎に占める従来のゴミ箱の省スペース化が図られ、化粧室ユニット10の省スペース化が図られている。
2つのごみ箱装置18のうちの他の1つのごみ箱装置18のごみ箱44は、第2の収納室40Bに収納され、消火器46は、第2の収納室40Bに収納されたごみ箱44の内部に向けて消火剤を噴射できるように設置されている。
ごみ箱44の第2の収納室40Bへの出し入れは、第2正面壁1202Bに設けられた開口から、あるいは、第3の化粧室26Cおよび第4の化粧室26Dの洗面台16の基台28の一方あるいは双方に設けられた開口から行われ、それら開口は蓋板により閉塞される。
したがって、第1の実施の形態と同様に、各化粧室26C、26D毎に個別に設けられる従来のゴミ箱の容積を確保しつつ、各化粧室26C、26D毎に占める従来のゴミ箱の省スペース化が図られ、化粧室ユニット10の省スペース化が図られている。
【0023】
温水器20は単一であり、4つの化粧室26A〜26Dに共通して用いられている。例えば、4つの洗面台16のうちの1つの洗面台16の基台28の内部に配置されている。
温水器20は、各化粧室26A〜26Dの水栓34に繋がる給水管3402に接続され、機内の給水管から供給される冷水を加熱し、温水として給水管3402から4つの洗面台16の水栓34に供給するものである。
したがって、各化粧室26A、26B、26C、26D毎に個別に設けられ、各化粧室26A、26B、26C、26D毎に占める従来の温水器の省スペース化が図られ、化粧室ユニット10の省スペース化が図られている。
【0024】
また、化粧室ユニット10が備える水栓コントローラ22は、単一であり、4つの化粧室26A〜26Dに共通して用いられ、例えば、4つの洗面台16のうちの1つの洗面台16の基台28の内部に配置されている。
水栓コントローラ22は、4つの洗面台16の水栓34にそれぞれ設けられた赤外線センサによって水栓34に手が差し込まれたことを検出すると、手が検出された赤外線センサに対応する水栓34の弁を一定時間開放して冷水あるいは温水を提供するものである。
【0025】
また、化粧室ユニット10が備える照明コントローラ24は、単一であり、4つの化粧室26A〜26Dに共通して用いられ、例えば、天井壁1212に設けられている。
照明コントローラ24は、4つの化粧室の照明装置(蛍光灯、LED)を個別に点灯させるものであり、機内から供給される高圧電圧を降圧して照明装置に供給する降圧回路を備えている。
【0026】
次に作用効果について説明する。
本実施の形態によれば、単一の躯体フレーム12に4つの化粧室26A〜26Dが仕切られ、各ごみ箱装置18がそれぞれ化粧室26A、26Bと化粧室26C、26Dとに共通して用いられる共に、温水器20が単一で4つの化粧室26A〜26Dに共通して用いられているので、4つの化粧室ユニットを単に重ね合わせる場合に比べ、利便性を確保しつつ部品点数の削減化、組み立ての簡易化、省スペース化、コストダウンを図る上で有利となる。
また、仕切り壁1206と背面壁1204をそれぞれ単一とし、ごみ箱装置18を2つとしたので、4つの化粧室ユニットを単に重ね合わせる場合に比べ、化粧室の容量を確保しつつ化粧室ユニット10の省スペース化を図る上でより有利となる。
なお、第2の実施の形態では、ごみ箱装置18を2つ設け、各ごみ箱装置18を2つの化粧室に共通して用い、温水器20を単一で4つの化粧室に共通して用いる場合について説明したが、以下のように構成してもよい。
1)ごみ箱装置18を各化粧室26A〜26D毎に設け、温水器20を単一で4つの化粧室26A〜26Dに共通して用いる。
2)ごみ箱装置18を各化粧室26A〜26D毎に設け、温水器20を2つ設け、各温水器20を2つの化粧室で共通して用いる。
3)ごみ箱装置18を2つ設け、各ごみ箱装置18を化粧室26A、26Bと化粧室26C、26Dとでそれぞれ共通して用い、温水器20を2つ設け、各温水器20を化粧室26A、26Bと化粧室26C、26Dとでそれぞれ共通して用いる。
このようにしても、利便性を確保しつつ部品点数の削減化、組み立ての簡易化、省スペース化、コストダウンを図る上で有利となる。
なお、第1、第2の実施の形態では、単一の躯体フレームに設けられる化粧室の数が2つ、4つの偶数である場合について説明したが、化粧室の数は3つや5つなどの奇数であってもよく、単一の躯体フレームに設けられる化粧室のレイアウトは実施の形態に限定されない。
【0027】
(第1の実施の形態の化粧室ユニットの配置構造)
次に第1の実施の形態の化粧室ユニットの配置構造について説明する。
図4、
図5に示すように、
図1、
図2に示す第1の実施の形態の化粧室ユニット10が、航空機の機体50に配置されている。
機体50の前部は操縦室52となっており、後部は圧力隔壁54となっており、それら前部と後部との間に、縦通路56と、縦通路56の左右両側の座席群58A、58Bと、横通路60とが設けられ、図中符号62は搭乗口を示している。
【0028】
縦通路56は、機体50の左右方向の中間部である中央で機体50の前後方向に延在している。
左右両側の座席群58A、58Bは、複数の座席64が機体50の前方に向けて機体50の左右方向に並べられた座席列が機体50の前後方向に複数並べられて構成されている。
左右両側の座席群58A、58Bのうち右側の座席群58Bの最も後方に位置する座席列66Bは、左側の座席群58Aの最も後方に位置する座席列66Aよりも、機体50の前後方向において後方に位置している。
横通路60は、機体50の搭乗口62から左右方向に延在し縦通路56に接続している。
最も後方に位置する横通路60は、右側の座席群58Bの最も後方に位置する座席列66Bの後方で左右方向に延在している。
図4、
図5に示すように、化粧室ユニット10は単一で、左側の座席群58Aの最も後方に位置する座席列66Aの後方で、縦通路56を挟んで、右側の座席群58Bの最も後方に位置する座席列66Bに対応する箇所に配置されている。
すなわち、縦通路56の左右両側の座席群58A、58Bのうちの一方の座席群58Aの横通路60に最も近い座席列66Aは、他方の座席群58Bの横通路60に最も近い座席列66Bよりも、機体50の前後方向において横通路60から離れた箇所に位置している。そして、化粧室ユニット10が、一方の座席群58Aの横通路60に最も近い座席列66Aと横通路60との間で、縦通路56を挟んで、他方の座席群58Bの横通路60に最も近い座席列66Bに対応する箇所に設置されている。
化粧室ユニット10は、単一の躯体フレーム12に2つの化粧室26A、26Bが仕切られ、それら化粧室26A、26Bが左右方向に並べられ横通路60に各化粧室26A、26Bの出入口を位置させて配置されている。
なお、図中符号Gは、横通路60の後方で機体50の後部に、左右方向に並べて配置された複数のギャレーである。
【0029】
図8に示すように、従来の化粧室ユニットLは、左右両側の座席群58A、58Bの最も後方に位置する座席列66の後方にそれぞれ1つずつ配置されている。
これに対して、第1の実施の形態の化粧室ユニットの配置構造では、設置する化粧室ユニット10は単一で省スペース化が図られており、左側の座席群58Aの最も後方に位置する座席列66Aの後方で、縦通路56を挟んで、右側の座席群58Bの最も後方に位置する座席列66Bに対応する箇所に配置されているので、
図8の従来例に比較して2つの化粧室26A、26Bを維持しつつ、座席を3つ多く設けることができる。
すなわち、化粧室ユニット10では、ごみ箱装置18や温水器20を単一としたので、2つの化粧室ユニットを単に重ね合わせる場合に比べ、化粧室の容量を確保しつつ化粧室ユニット10の省スペース化が図れている。
そのため、化粧室ユニット10を上記のように配置することで、化粧室の数を維持しつつ機体50の座席数の増大を図ることが可能となる。
なお、上記の実施の形態では、左右両側の座席群58A、58Bの後方に横通路60が位置している場合について説明したが、本発明は、左右両側の座席群58A、58Bの前後方向の中間部に横通路60が位置している場合にも無論適用される。
その場合には、縦通路56の左右両側の座席群58A、58Bのうちの一方の座席群の横通路60の前方または後方において横通路60に最も近い座席列を、他方の座席群の横通路の前方または後方において横通路60に最も近い座席列よりも、機体50の前後方向において横通路60から離れた箇所に位置させ、前記と同様に、一方の座席群の横通路60に最も近い座席列と横通路60との間に化粧室ユニット10を設置すればよい。
【0030】
(第2の実施の形態の化粧室ユニットの配置構造)
図6、
図7に示すように、
図1、
図2に示す第1の実施の形態の化粧室ユニット10が、航空機の機体50に配置されている。
機体50は、縦通路56と、縦通路56の左右両側の座席群58A、58Bと、横通路60とを備え、さらに、最も後方に位置する横通路60の後方で機体50の後部に、単一の化粧室ユニット10と複数のギャレーGとが左右方向に並べられている。
化粧室ユニット10は、単一の躯体フレーム12に2つの化粧室26A、26Bが仕切られ、それら化粧室26A、26Bが左右方向に並べられ横通路60に各化粧室26A、26Bの出入口13を位置させて配置されている。
【0031】
第2の実施の形態の化粧室ユニットの配置構造は、横通路60の後方で機体50の後部に、左右方向に並べて配置された2つの化粧室26A、26Bと複数のギャレーGとを備えている。
したがって、
図8の従来例に比較してギャレーGのスペースが化粧室ユニット10のスペース分縮小されるものの、2つの化粧室26A、26Bを維持しつつ、座席を6つ多く設けることができる。
すなわち、化粧室ユニット10では、ごみ箱装置18や温水器20を単一としたので、2つの化粧室ユニットを単に重ね合わせる場合に比べ、化粧室の容量を確保しつつ化粧室ユニット10の省スペース化が図れている。
そのため、化粧室ユニット10を上記のように配置することで、化粧室の数を維持しつつ機体50の座席数の増大を図ることが可能となる。