(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6083617
(24)【登録日】2017年2月3日
(45)【発行日】2017年2月22日
(54)【発明の名称】オートマチック車で仮眠するときの注意音声を発生させる電気回路
(51)【国際特許分類】
B60K 23/00 20060101AFI20170213BHJP
B60T 7/10 20060101ALI20170213BHJP
【FI】
B60K23/00 A
B60T7/10 K
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-44111(P2015-44111)
(22)【出願日】2015年3月5日
(65)【公開番号】特開2016-159896(P2016-159896A)
(43)【公開日】2016年9月5日
【審査請求日】2016年1月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】594031141
【氏名又は名称】浜野 重雄
(72)【発明者】
【氏名】浜野 重雄
【審査官】
塚原 一久
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−019378(JP,A)
【文献】
実開昭61−150267(JP,U)
【文献】
特公昭52−011094(JP,B1)
【文献】
登録実用新案第3022798(JP,U)
【文献】
特開平10−301518(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 23/00−23/08
B60T 7/10
B60Q 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作スイッチ(So1)によるシフトレバーのロック操作のし忘れの電流(n)とサイドブレーキをかける操作のし忘れの電流(m)とに分ける2本の配線を、電源に接続された注意音声発生器(C)から操作スイッチ(So1)、およびサイドブレーキモニタースイッチ(Sb)の開閉で切り替わるリレーに経由させ、エンジン稼働中でシフトレバーがパーキングレンジにある場合に、操作スイッチによるロックまたはサイドブレーキをかけの一方の操作を終えたら、電流(m)または(n)の流れる配線別に、他の一方の操作に即する注意音声を注意音声発生器で発生させる電気回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オートマチック車のエンジン稼働中に仮眠するために、運転
者が規定のすべき操作の1つをし忘れてしまった場合に、忘れた操作に即した注意音声を発生させる電気回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在普及しているオートマチック車のシフトパターンを前後逆にした場合、エンジン稼働中に運転
者が仮眠のために操作スイッチによりシフトレバーをパーキングレンジでロックしても、サイドブレーキと併用して駐車する方が望ましいが、人間の行うことであり、どちらか一方を行っただけで、そのまま仮眠してしまうことも考えられる。
【0003】
パーキングレンジで、手動によりシフトレバーをロックするのに、操作スイッチ1つで行うものや、操作スイッチとサイドブレーキの両方の操作によって行うものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−019378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、オートマチック車のエンジン稼働中に、運転者が座席で仮眠する場合、疲労や不注意等によって、シフトレバーをロックさせる操作スイッチの操作またはサイドブレーキの操作の一方を忘れないように、残る一方の操作に即した注意音声を発生させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、運転者がエンジン稼働中のオートマチック車内でシフトレバーをロックさせて仮眠する場合、シフトレバーをロックさせる操作スイッチまたはサイドブレーキの一方を操作し忘れたら、一方の忘れた操作に即する大きな注意音声を発生させる電気回路を用いる。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、運転者が仮眠するために、シフトレバーをロックさせる操作スイッチまたはサイドブレーキの一方の操作だけをして忘れてしまわないよう、一方の操作を終えたら他の一方の操作を終えるまで、一定の間を置いてから他の一方の操作に即する大きな注意音声を周期的に流せるので、既定の操作のし忘れを放置してしまうのを防げる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は特開2014−019378号公報の
図10であり、シフトレバーロック時のソレノイドの正面図である。
【
図2】
図2は特開2014−019378号公報の
図13であり、シフトレバーロック時の電気回路図の一例である。
【
図3】
図3はスイッチ(So1)だけでシフトレバーをロックする例の、サイドブレーキだけをかけてない場合の(m)の流れる電気回路図である。
【
図4】
図4はスイッチ(So1)だけでシフトレバーをロックする例の、サイドブレーキだけをかけた場合の(n)の流れる電気回路図である。
【
図5】
図5はスイッチ(So1)だけでシフトレバーをロックする例の、スイッチ(So1)でロック操作を行いサイドブレーキをかけた状態の電気回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態を説明するにあたり前もって、特開2014−019378号公報の
図10(本願の
図1)におけるモニター(3)の電源を逆向きに変えてスイッチ(S1)をアース側で動作させるものとし、また
図13(本願の
図2)におけるソレノイド(Sol)を電源側での接続へ変更するものとする。それから、
図3から図
5までの各図におけるモニター(3)を巡る配線は、
図1のように、アースさせることなくモニター用の電源へと結線した場合のものである。注意音声発生器(C)からの、「仮眠するときはサイドブレーキもかけてください。」または「仮眠するときは仮眠スイッチも入れてください。」というような一例音声のための電流(m)または(n)は、シフトレバーロックのための操作スイッチ(
So1)の操作による接点の切り替わり、およびサイドブレーキモニタースイッチ(Sb)の開閉によるリレー接点の切り替わりにより、流れたり切断されたりする。電流(m)または(n)は、シフトレバーがパーキングレンジにありスイッチ(S1)が押された状態のときに流れることができ、注意音声の発生が可能となる。注意音声の発生具合の一例として、シフトレバーをロックさせる操作スイッチまたはサイドブレーキの一方を操作した約7秒後から、2リピートを2分間隔で発生するのが適当である。操作スイッチがロック操作されサイドブレーキもかけられていると注意音声の発生をしない。
【0010】
操作スイッチ(So1)は、それのみの操作によりシフトレバーをロックまたはロック解除するものであり、注意音声発生器(C)からの配線が経由する接点も2極有する。注意音声用リレー(ReC)は、注意音声発生器(C)からの電流(m)または(n)をサイドブレーキモニタースイッチ(Sb)の開閉により制御するために設ける。
【実施例1】
【0011】
操作スイッチ(So1)によるシフトレバーのロック操作のし忘れの電流(n)とサイドブレーキ
をかける操作のし忘れの電流(m)とに分ける2本の配線を、電源に接続された注意音声発生器(C)から操作スイッチ(So1)の接点、およびサイドブレーキモニタースイッチ(Sb)の開閉で切り替わるリレーの接点に経由させ、エンジン稼働中でシフトレバーがパーキングレンジにある場合に、電流(m)または(n)の流れる配線別に注意音声発生器で大きな違う注意音声を発生させる電気回路を用いる。
【実施例2】
【0012】
エンジン稼働中でシフトレバーがパーキングレンジにあって、サイドブレーキだけがかかっている場合に、注意音声が必ず発生するけれども発生させたくないという場合は、実施例1から電流(n)だけが通る配線および接点を省いた電気回路を用いる。
【産業上の利用可能性】
【0013】
特開2014−019378号公報で用いる操作スイッチの接点極数を増やすことや、小型の注意音声発生器を設けることで実施できる。
【符号の説明】
【0014】
1 シフトレバー
2 プランジャ
3 モニター
Bi イグニッションオン電源
B リレー用電源
C 注意音声発生器
Sb サイドブレーキモニタースイッチ
So 特開2014−019378号公報の電気回路開閉器のスイッチの代表
So1 単独操作スイッチの代表
S1 パーキングレンジ検出用およびモニター用プッシュスイッチ
S2 モニター用プッシュスイッチ
Sol ソレノイド
Re リレー
ReC 注意音声用リレー
m 電流
n 電流