(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
顔に装着される機器を耳に掛けるための、前記機器に取り付け可能な耳装着具であって、耳介側頭溝の上部に嵌る湾曲部と、耳甲介に嵌り、その後方内面に沿う耳挿入部と、一端が耳の裏側に位置する前記湾曲部に連結され、他端が耳輪を乗り越えて耳の表側に位置する前記耳挿入部に連結される連結部とを備え、前記機器が装着されると、前記湾曲部を支点とし、前記耳挿入部が耳甲介の後方内面を押圧して、前記機器を顔前に保持することを特徴とする耳装着具。
前記第一横振れ防止具、前記第二横振れ防止具が、関節を介して前記湾曲部に取り付けられて、側頭又は後頭に密着するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の耳装着具。
前記湾曲部と前記連結部との連結端には第三関節、第四関節、並びに又は、前記連結部と前記耳挿入部との連結端には、前記耳挿入部を耳甲介に密着させるための第五関節が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の耳装着具。
前記湾曲部が、前記機器を軸の方向に差し込んで、前記機器を前後に摺動可能に保持する第三連結部を有し、前記第三連結部には、前記機器を上下、及び/又は、左右に回動させる関節が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の耳装着具。
前記機器が、イヤホン、携帯電話器、マイクロホン、マスク係止具、耳つぼ指圧具、ウェアラブル機器、メガネ型動画プレイヤー、ビデオカメラ、双眼鏡、耳式血圧装置の何れかであることを特徴とする請求項1から22の何れかに記載の耳装着具。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
人の顔面や側頭部に装着して使用する機器は、鼻、耳、耳朶で支えるため、不安定であり、耳、鼻、耳朶への負荷が増大しており、そうした機器を長時間耳に装着することは苦痛を伴う問題である。本発明は、こうした問題を解決しようとするもので、顔面や側頭部に装着して使用する機器を、着脱容易にして、機器が重い場合であっても、確実に安定して固定することができ、しかも、耳の負担を軽減させ、頭部を激しく振っても、簡単には脱落しない装着感の良い耳装着具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明の耳装着具は、顔に装着される機器を耳に掛けるための、前記機器に取り付け可能な耳装着具であって、耳介側頭溝の上部に嵌る湾曲部と、耳甲介に嵌り、その後方内面に沿う耳挿入部と、一端が耳の裏側に位置する前記湾曲部に連結され、他端が耳輪を乗り越えて耳の表側に位置する前記耳挿入部に連結される連結部とを備え、前記機器が装着されると、前記湾曲部を支点とし、前記耳挿入部が耳甲介の後方内面を押圧して、前記機器を顔前に保持することを特徴とする。
【0007】
第2発明の耳装着具は、第1発明において、前記湾曲部の先端が、耳輪の内側の窪みに嵌る固定補助部を備えていることを特徴とする。
【0008】
第3発明の耳装着具は、第1発明において、前記連結部が、耳輪の内側の窪みに嵌る第二固定補助部を備えていることを特徴とする。
【0009】
第4発明の耳装着具は、第1発明において、前記湾曲部には、側頭及び/又は後頭に沿って伸びる第一横振れ防止具、第二横振れ防止具が備えられていていることを特徴とする。
【0010】
第5発明の耳装着具は、第4発明の第一横振れ防止具、第二横振れ防止具が、関節を介して前記湾曲部に取り付けられて、側頭又は後頭に密着するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
第6発明の耳装着具は、第1、第2、第4、第5発明の前記湾曲部が、耳輪の裏面と側頭との隙間を埋めるブロックを備えていることを特徴とする。
【0012】
第7発明の耳装着具は、第1発明又は第3発明において、前記耳挿入部が耳甲介の後方内面に当接するように、前記連結部の長さが調整可能であることを特徴とする。
【0013】
第8発明の耳装着具は、第1発明において、前記湾曲部と前記連結部との連結端には第三関節、第四関節、並びに又は、前記連結部と前記耳挿入部との連結端には、前記耳挿入部を耳甲介に密着させるための第五関節が設けられていることを特徴とする。
【0014】
第9発明の耳装着具は、第8発明において、前記湾曲部と前記連結部とが連結される関節には、互いに直交する2方向に動く第三関節、第四関節が設けられていることを特徴とする。
【0015】
第10発明の耳装着具は、第9発明において、前記第三関節の前記湾曲部に対する取り付け位置が変更できるように構成されていることを特徴とする。
【0016】
第11発明の耳装着具は、第1発明から第10発明の前記湾曲部が前記機器を着脱自在に連結するための第二連結部を備えていることを特徴とする
【0017】
第12発明の耳装着具は、第2発明において、前記湾曲部と前記固定補助部との連結端には、耳輪の内側の窪みに密着させるための第六関節が設けられていることを特徴とする。
【0018】
第13発明の耳装着具は、第3発明において、前記連結部と前記第二固定補助部との連結端には、耳輪の内側の窪みに密着させるための第七関節が設けられていることを特徴とする。
【0019】
第14発明の耳装着具は、
第8、第9発明の左右の前記湾曲部又は前記第三関節には、第三固定補助部が着脱可能に設けられていることを特徴とする。
【0020】
第15発明の耳装着具は、
第1発明の前記湾曲部及び前記連結部が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴とする。
【0021】
第16発明の耳装着具は、
第2発明の前記固定補助部が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴とする。
【0022】
第17発明の耳装着具は、第8発明において、前記第三関節、前記第四関節、前記第五関節には、前記耳挿入部を回動させる駆動部が設けられていることを特徴とする。
【0023】
第18発明の耳装着具は、第12発明の前記第六関節には、耳輪の内側の窪みに密着させるための駆動部が設けられていることを特徴とする。
【0024】
第19発明の耳装着具は、第13発明の前記第七関節には、耳輪の内側の窪みに密着させるための駆動部が設けられていることを特徴とする。
【0025】
第20発明の耳装着具は、
第1発明の前記機器において、前記湾曲部が、前記機器を軸の方向に差し込んで、前記機器を前後に摺動可能に保持する第三連結部を有し、前記第三連結部には、前記機器を上下、及び/又は、左右に回動させる関節が設けられていることを特徴とする。
【0026】
第21発明の耳装着具は、第20発明において、前記第三連結部には、前記機器を前後、及び/又は、上下、及び/又は、左右に回動させる駆動部が設けられていることを特徴とする。
【0027】
第22発明の耳装着具は、
第5発明の前記第一横振れ防止具、前記第二横振れ防止具を回動させる駆動部が設けられていることを特徴とする。
【0028】
第23発明の耳装着具は、第1発明から第22発明において、前記機器が、イヤホン、携帯電話器、マイクロホン、マスク係止具、耳つぼ指圧具、ウェアラブル機器、メガネ型動画プレイヤー、ビデオカメラ、双眼鏡、耳式血圧装置の何れかであることを特徴とする。
【0029】
第24発明の耳装着具は、第4、第5発明において、前記第一横振れ防止具及び前記第二横振れ防止具が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴とする
【0030】
第25発明の耳装着具は、第6発明において、前記ブロックが変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴とする
【0031】
第26発明の耳装着具は、第11発明において、前記第二連結部が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴とする
【0032】
第27発明の耳装着具は、第14発明において、前記第三固定補助部が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴とする
【発明の効果】
【0033】
第1発明の耳装着具によれば、前記機器を装着したときに、前記湾曲部を支点とし、前記耳挿入部が耳甲介の後方内面を押圧して、前記機器が垂れ下るのを防止するから、耳の形が種々に異なっても、前記機器を顔前に安定して保持することができる。
【0034】
第2発明によれば、前記固定補助部が耳輪の内側の窪みに嵌るから、耳の裏側の湾曲部と耳の表側の固定補助部とで耳輪を表裏から挟むことにより、眼前の機器をさらに安定させることができる。
【0035】
第3発明によれば、耳輪の内側の窪みに嵌る第二固定補助部を備えているから、前述同様、耳輪を表裏から挟むことによって連結部を安定させ、これにより、眼前の機器をさらに安定させることができる。
【0036】
第4発明によれば、前記湾曲部には、側頭及び/又は後頭に沿って伸びる第一横振れ防止具、第二横振れ防止具が備えられているから、眼前の機器の左右方向のぶれを阻止することができる。
【0037】
第5発明によれば、側頭部に当接して前記機器の横振れを防ぐ前記第一横振れ防止具、前記第二横振れ防止具が、関節を介して側頭又は後頭に密着するように取り付けられているので、頭部の形状が一様でなくても、機器の横ぶれを防ぐとともに、機器の左右方向の正確な位置調整が可能となる。
【0038】
第6発明によれば、前記湾曲部が、耳輪の裏面と側頭との隙間を埋めるブロックを備えているので、前記湾曲部がガタツキなく装着され、これにより、装着感を良くして、機器を眼前に確実に保持することができる。
【0039】
第7発明によれば、前記連結部の長さが調整可能であるので、前記耳挿入部を様々な人の耳甲介の位置に合わせることができる。
【0040】
第8発明によれば、第三関節、第四関節、第五関節によって前記耳挿入部を手で動かすことができるから、前記耳挿入部を耳甲介に密着させることと、その着脱が容易になる。
【0041】
第9発明によれば、互いに直交する二方向に動く第三関節と第四関節によって前記連結部を三次元的に動かすことができるので、前記耳挿入部を耳甲介に嵌め込むことが容易になる。
【0042】
第10発明によれば、前記第三関節の取り付け位置が変更できるので、耳サイズに合わせて前記湾曲部と前記連結部との取り付け角度を変更することができる。
【0043】
第11発明によれば、前記湾曲部が前記機器を着脱自在に連結するための第二連結部を備えているので、従来の機器を簡単に装着することができる。
【0044】
第12発明によれば、第六関節により前記固定補助部を耳輪の内側の窪みに嵌めることが容易になる。
【0045】
第13発明によれば、第七関節により、同様に前記第二固定補助部を耳輪の内側の窪みに嵌めることが容易になる。
【0046】
第14発明によれば、第三固定補助部が着脱可能に設けられているので、前記機器を装着感の良い位置に調整して、後頭部に当接させることにより、それを確実に固定することができる。
【0047】
第15発明によれば、
前記湾曲部及び前記連結部が変形する部材又は弾性体で構成されているので、それを装着する人に違和感を与えずに装着することができる。
【0048】
第16発明によれば、
前記固定補助部が変形する部材又は弾性体で構成されているので、関節を設けなくても、手の操作でもって様々な人の耳に簡単に嵌めることができる。
【0049】
第17発明によれば、前記第三関節、前記第四関節、前記第五関節には、前記耳挿入部を回動させる駆動部が設けられているので、手を使わずに駆動部をコントロールすることによって耳挿入部を自動的に装着することができる。
【0050】
第18発明によれば、前記第六関節には、耳輪の内側の窪みに密着させるための駆動部が設けられているので、手を使わずに駆動部をコントロールすることによって自動的に密着させることができる。
【0051】
第19発明によれば、前記第七関節には、耳輪の内側の窪みに密着させるための駆動部が設けられているので、手を使わずに駆動部をコントロールすることによって自動的に密着させることができる。
【0052】
第20発明によれば、前記機器が眼鏡であって、前記湾曲部が、該機器を前後にスライド可能に保持する第三連結部を有し、その第三連結部には、機器を上下、及び又は、左右に回動させる関節が設けられているので、機器を眼の上まで上げて保持することができるる。また、左右方向の正確な位置調整も可能となる。
【0053】
第21発明によれば、第三連結部の駆動部により前記機器を前後、上下、左右方向に動かすことができるから、前記機器の位置を自由にコントロールすることができる。
【0054】
第22発明によれば、第一横振れ防止具、第二横振れ防止具を回動させる駆動部が設けられているので、前記機器を前後、上下、左右方向に自動的に動かすことができる。
【0055】
第23発明によれば、イヤホン、携帯電話器、マイクロホン、マスク係止具、耳つぼ指圧具、ウェアラブル機器、メガネ型動画プレイヤー、ビデオカメラ、双眼鏡、耳式血圧装置など様々な機器を耳に装着することができる。
【0056】
第24発明によれば、
前記第一横振れ防止具及び前記第二横振れ防止具が変形する部材又は弾性体で構成されているので、様々な人の耳に完全に合致させることができる。
【0057】
第25発明によれば、前記ブロックが変形する部材又は弾性体で構成されているので、様々な人の耳に完全に合致させることができる。
【0058】
第26発明によれば、前記第二連結部が変形する部材又は弾性体で構成されていので、様々な人の耳に完全に合致させることができる。
【0059】
第27発明によれば、前記第三固定補助部が変形する部材又は弾性体で構成されているので、様々な人の耳に完全に合致させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下、本発明に係る耳装着具の実施形態を、様々な機器の中から眼鏡を一例として取り上げて図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0062】
第1発明の耳装着具は、顔に装着される機器を耳に掛けるための、前記機器に取り付け可能な耳装着具であって、耳介側頭溝2の上部に嵌る湾曲部1と、耳甲介3に嵌って後方の内面に沿う耳挿入部4と、一端が耳の裏側に位置する前記湾曲部1に連結され、他端が耳輪5を乗り越えて耳の表側に位置する前記耳挿入部4に連結される連結部6とを備え、前記機器が装着されると、前記湾曲部1を支点16とし、前記耳挿入部4が耳甲介3の後方内面を押圧して、前記機器を顔前に保持することを特徴としている。
【0063】
図1(a)は第1発明の
機器の一種類である眼鏡の一部を表した一実施形態の斜視図であり、
図1(b)は眼鏡を左耳にかけた側面図であり、
図1(c)は眼鏡が眼前に保持されるときの各部の作用を示す側面図である。これらの図において、湾曲部1は、眼鏡を装着する人の耳介側頭溝2の上部に嵌って側頭部と耳の裏側とに密着する形状をなしている。耳挿入部4は、深く入り込むイヤホン等と違って耳甲介3に浅く嵌ってその後方内面に沿う形状をなしている。連結部6は、一端が耳の裏側に位置する前記湾曲部1に連結され、他端が耳輪5を非接触にオーバーハングするアーチ形状をなして耳の表側に位置する前記耳挿入部4と連結されている。そして、眼鏡を装着すると、前記湾曲部1と耳介側頭溝2との接触箇所を支点16として眼鏡が下方へ回転しようとするが、前記耳挿入部4が耳甲介3の後方内面を押圧して、眼鏡の回動を阻止するため、眼鏡が顔面の所定位置に保持される。
【0064】
前記連結部6は、耳輪5をオーバーバングして前方斜め下方にアーチを描いて傾斜し、その先端に耳挿入部4が連結されている。この耳挿入部4は、軟骨のある耳甲介3の後方内面をソフトに押圧する形状である。耳甲介3には、耳甲介膣と耳甲介艇があるが、この場合の耳挿入部4は、これらの内の少なくとも一方の後方内面を押圧する形状であれば良い。
【0065】
図1の実施形態では、耳挿入部4で、耳甲介3の後方内側を押圧して、眼鏡を顔前に保持するが、耳の内側は、凹凸した形状の部分が多数存在している。また、人によって凹凸の形状が異なるので、その人の凹凸の形状の中で、耳挿入部4が嵌り、そこから浮き上がらずに後方内側を押圧する形状にすることは勿論可能である。
【0066】
本発明で言う眼鏡は、老眼鏡、度付きメガネ、TV・映画用3Dメガネ、伊達メガネ、サングラス、風防メガネ、カメラを取り付けたメガネ、拡大鏡を入れたメガネ、ライトを取り付けたメガネ、剣道用メガネ、ウェアラブル機器15を取り付けたメガネ、スクリーンに表示される画像を観察するための画像観察用メガネ、拡張現実(AR)機能を備えたメガネ、手術用メガネである。
【0067】
前記機器の取り付け位置は、図示しないが、その機器にはバッテリーや部品が付属しているので、その機器の重心が湾曲部1上に位置するように、バランスを考慮して取り付けることが望ましい。耳装着具を装着する方法は、最初に湾曲部1を耳介側頭溝2に掛けて嵌め、連結部6と耳挿入部4は軟骨でできている耳輪5を手で曲げ、耳挿入部4を耳甲介3に嵌めるようにして、耳輪5を連結部6内に入れれば、耳装着具は確実に固定される。
【0068】
以下の図では、第1発明の構成部分と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化し、第1発明と異なる部分の実施形態について説明する。
【実施例2】
【0069】
第2発明の耳装着具は、前記湾曲部1の先端が、耳輪5の内側の窪みに嵌る固定補助部11を備えていることを特徴としている。
【0070】
図2は第2発明の固定補助部11を湾曲部1の先端下部に取り付けた一実施形態の側面図である。固定補助部11を湾曲部1の先端に取り付け、固定補助部11を耳輪5の形状に合致した形状に湾曲させ、耳輪5の窪みに嵌め込むことにより、湾曲部1は動かなくなる。そして、耳装着具を側頭に寄せて固定することができる。
【0071】
湾曲部1、連結部6の材質は、金属類、チタン、ステンレス、樹脂である。耳挿入部4の材質は、シリコンゴム、CP、ポリエステル、アセテート、ナイロン、PVC、ポリアミド、ニュクレル、形状記憶樹脂、スポンジ、ベータプラスチック、肌の温度で変形する樹脂などである。耳に接する部分、耳甲介3に接する部分は柔軟な素材が適している。
【実施例3】
【0072】
第3発明の耳装着具は、前記連結部6が、耳輪5の内側の窪みに嵌る第二固定補助部12を備えていることを特徴としている。
【0073】
図3は第3発明の第二固定補助部12を連結部6に取り付けた状態の一実施形態の側面図である。第二固定補助部12を連結部6に取り付け、第二固定補助部12を耳輪5の内側の形状に合致した形状に湾曲させ、耳輪5の窪みに嵌め込むことにより、連結部6は動かなくなり、外れなくなる。そして、眼鏡を側頭に寄せて固定することができる。
【実施例4】
【0074】
第4発明の耳装着具は、前前記湾曲部1には、側頭及び/又は後頭に沿って伸びる第一横振れ防止具21、第二横振れ防止具22が備えられていることを特徴としている。
【0075】
図4(a)は第4発明の第一横振れ防止具21を前記湾曲部1の先端に取り付け、第二横振れ防止具22を前記湾曲部1の後端に取り付けた状態の一実施形態の側面図である。湾曲部1の前後に第一横振れ防止具21、第二横振れ防止具22を取り付けて側頭に密着させているので、左右方向の振れを阻止できる。
【0076】
図4(b)は第4発明の第二横振れ防止具22を前記湾曲部1の後端に取り付けた状態の一実施形態の側面図である。第二横振れ防止具22を後頭に沿って内側に湾曲させているので、耳装着具はより安定して保持できる。第二横振れ防止具22を後頭に沿って延設する長さは限定されない。
【実施例5】
【0077】
第5発明の耳装着具は、第一横振れ防止具21、第二横振れ防止具22は、関節を介して前記湾曲部1に取り付けられて、側頭又は後頭に密着するように構成されていることを特徴としている。
【0078】
図5(a)は第5発明の眼鏡に第一横振れ防止具21を取り付けたことを示す一実施形態の側面図である。湾曲部1の先端に取り付けた上下方向の軸を中心として水平方向に回動可能に取り付けた第一横振れ防止具21を設けることにより、第一横振れ防止具21が側頭に当接して横ぶれを防ぐことができる。
【0079】
図5(b)は第5発明の眼鏡に第二横振れ防止具22を取り付けたことを示す一実施形態の側面図である。第二横振れ防止具22は湾曲部1の後端部に取り付け、後頭部の側頭に当接して横ぶれを防止することができる。第二横振れ防止具22の取り付け位置は、湾曲部1上にあり、側頭に当接できれば、どの位置であっても作用効果はある。
【0080】
図5(c)は第5発明の第一横振れ防止具21、第二横振れ防止具22を一眼用ウェアラブル機器に取り付けたことを示す一実施形態の側面図である。湾曲部1の先端に第一横振れ防止具21を取り付け、支点16となる湾曲部1と、湾曲部1の後端に第二横振れ防止具22取り付けることにより、側頭を三点で当接することができる。図示しないが、前述の固定補助部11、第二固定補助部12を取り付けることにより確実に保持することができる。
【実施例6】
【0081】
本第6発明の耳装着具は、前記湾曲部1が、耳輪の5裏と側頭との隙間を埋めるブロック18を備えていることを特徴としている。
【0082】
図6(a)は第6発明のブロック12を取り付けた眼鏡を耳に掛けた人の一実施形態の斜視図である。耳輪5の裏側と側頭との隙間に嵌ってそれらに密着する形状のブロック12を湾曲部1と一体化させて耳輪5の裏側に設けているので、側面からはブロック12は目立たないし、耳輪5の裏側と側頭とに密着しているので、装着感は良い。そして、ブロック12は、中を空洞にした形状でも良い。
【0083】
図6(b)は第6発明のブロック12に細い連結部6を取り付けた眼鏡を耳に掛けた人の斜視図である。ブロック12で耳輪5の裏側と側頭との隙間を固定していれば、細い連結部6や細いテンプル9であっても、シンプルに保持することができる。
【実施例7】
【0084】
第7発明の耳装着具は、前記耳挿入部4が耳甲介3の後方内面に当接するように、前記連結部6の長さが調整可能であることを特徴としている。
【0085】
図7(a)は第7発明の眼鏡の連結部6が入れ子式に構成されて、連結部6の長さが調整可能であることを示す一実施形態の側面図である。
図7(b)は入れ子式の連結部6に取り付けた耳挿入部4を、下方に下げて連結部6の長さを長くしたことを示す側面図である。これにより、大きさの異なる様々な人の耳甲介3に対応できるようにしている。
【実施例8】
【0086】
第8発明の耳装着具は、前記湾曲部1と前記連結部6との連結端には第三関節33、第四関節34、並びに又は、前記連結部6と前記耳挿入部4との連結端には、前記耳挿入部4を耳甲介に密着させるための第五関節35が設けられていることを特徴としている。
【0087】
図8(a)は第三関節33、第四関節34の一実施形態の側面図を示し、
図8(b)は連結部6が第三関節33を構成する水平方向の軸回りに矢印方向に回動可能であることを示す側面図である。この実施形態では、連結部6を反時計方向に一定範囲回動させると、第三関節33の回動が規制されるようになっている。
図8(c)は、機器を眼前に装着して耳挿入部4を耳甲介3に密着させると、湾曲部1と耳介側頭溝2との接触部分が支点16となって眼鏡が反時計方向へ回動するのを、耳挿入部4が耳甲介3を押圧することによって阻止する様子を示す。人の耳甲介3には、耳甲介膣と耳甲介艇があるので、窪みのある後方内面であれば押圧する場所は限定されない。
【0088】
図9(a)は、前記連結部6と前記耳挿入部4との連結端に別の第五関節35を取り付けた一実施形態の側面図であり、
図9(b)はこの第五関節35が回動可能であることを示す側面図である。これにより、耳挿入部4を回動させて耳甲介3に密着させることができる。
図9(c)は連結部6と耳挿入部4との間に取り付けた第五関節35から耳挿入部4を外した状態を示す説明図である。
【0089】
湾曲部1、連結部6の材質は、シリコンゴム、CP、ポリエステル、アセテート、PVC、ポリアミド、ニュクレル、形状記憶樹脂、スポンジ、ベータプラスチックなどである。耳挿入部4の材質として、エラストマーゲル状ウレタンは人肌のように柔軟な部材である。また、肌の温度で変形する樹脂も耳甲介3に接する部分に適している。
【実施例9】
【0090】
第9発明の耳装着具は、前記湾曲部1と前記連結部6とが連結される関節には、互いに直交する2方向の前記第三関節33、第四関節34が設けられていることを特徴としている。
【0091】
図10は第9発明に係る関節の一実施形態を示し、
図10(a)は眼鏡を耳にかけるときに、水平方向の軸回りに回動する第三関節33によって、前記連結部6と耳挿入部4が矢印方向に回動可能となっていることを示す側面図である。また、第三関節33の回転軸は、第四関節34の回転軸とは直交する方向に設けられている。これにより、連結部6に取り付けた耳挿入部4を耳から外側に離しながら、耳挿入部4を上方に持ち上げることができる。このとき、連結部6を後方へ持ち上げるだけで、第三関節33、第四関節34は互いに連動して回動するから、湾曲部1を耳介側頭溝2に掛け易くしている。
図10(b)は第四関節34によって、耳挿入部4が矢印方向の内側に回動可能であり、これにより耳挿入部4を耳甲介3の中に入れ易くしている。
【0092】
図10(c)は外側に開いていた耳挿入部4を矢印方向に回動させて、耳挿入部4を耳甲介3の窪みの中心に入れた状態を示す側面図である。連結部6に取り付けられた耳挿入部4を耳甲介3の窪みの奥まで回動させ、窪みの中央に入れている。
図10(d)は耳挿入部4を耳甲介3の窪みに入れた後、耳甲介3の後方内面に密着させるために、第三関節33により矢印の方向に耳挿入部4を回動させ、後方内面に当接させたことを示す側面図である。
【0093】
実施の形態の一例として、前記湾曲部1と前記連結部6との間に連結されている第三関節33、第四関節34は、耳輪5と側頭との隙間に嵌るブロック部材内に設けられ、第三関節33、第四関節34が回動し易い場所に設けられて、横ぶれしないように固定されている。互いに直交する方向に回動する二つの第三関節33と第四関節34が連動して、耳挿入部4を三次元的に動かすことにより、耳挿入部4を凹状で奥に窪んだ耳甲介3の後方内面にコントロールしながら到達させ、眼鏡を装着することができる。
【実施例10】
【0094】
第10発明の耳装着具は、前記第三関節33の前記湾曲部1に対する取り付け位置が、変更できるように構成されていることを特徴としている。
【0095】
図11(a)は第10発明の第三関節33の湾曲部1への取り付け位置の一例を示す側面図であり、
図11(b)は、その取り付け位置を上方に変更したことを示す側面図である。様々な人の耳に合わせるために、第三関節33を耳挿入部4に取り付ける位置を変更して、最適な位置で機器が装着できるようにしている。第三関節33の位置を変更することは、連結部6や耳挿入部4を装着する角度が適宜の位置に変わり、装着感を良くすることができる。
【実施例11】
【0096】
第11発明の耳装着具は、前記湾曲部1が前記機器を着脱自在に連結するための第二連結部7を備えていることを特徴としている。
【0097】
図12(a)は第11発明の第二連結部7を湾曲部1の先端下部に設けたことを示す眼鏡の一実施形態の斜視図である。湾曲部1の先端部と後端部にテンプル9、モダン10を挟み込む溝19を設け、この溝19にテンプル9、モダン10を嵌め込んで固定している。溝19は材質を弾性部材で製作しているので、基本的な形状のテンプル9、モダン10を挟んで固定することができる。
【0098】
図12(b)は第11発明の第二連結部7を湾曲部1の上部側に設けたことを示す眼鏡の一実施形態の斜視図である。湾曲部1の先端部と後端部の上部側にテンプル9とモダン10を挟み込む溝19を設け、この溝19にテンプル9とモダン10を嵌め込んで固定している。溝19は弾性部材で構成されているので、基本的な形状のテンプル9、モダン10を挟み保持することができる。
【0099】
第11発明の第二連結部7は、強い力で挟持できる溝19を取り付けたことにより、溝19に嵌め込んだテンプル9は前後方向に自由に移動させることができるので、レンズと目との間を示す角膜頂点間距離12mmの調整が可能となる。そして、連結部6に取り付けた耳挿入部4を耳甲介3に密着させた後、第一関節33を利用して、眼鏡の上下方向の位置の微調整もすることができる。したがって、市販された眼鏡を装着している人の眼鏡に取り付けて、装着感の良い眼鏡として便利に使用することができる。
【0100】
第11発明の眼鏡は、湾曲部1、連結部6、耳挿入部4で耳甲介3に確実に保持されるので、眼鏡のブリッジと鼻パッドを省略して使用することができる。
【実施例12】
【0101】
第12発明の耳装着具は、前記湾曲部1と前記固定補助部11との連結端には、耳輪5の内側の窪みに密着させるための第六関節36が設けられていることを特徴としている。
【0102】
図13(a)は第12発明の第六関節36の一実施形態として、湾曲部1の先端下部に鉛直方向の回転軸を有する関節を示し、
図13(b)はその第六関節36により前記固定補助部11を耳輪5の窪みから外して外側に回動させ状態の側面図を示す。この第六関節36により耳輪5の窪みの奥に嵌った前記固定補助部11を耳から外すことが容易になる。
【実施例13】
【0103】
第13発明の耳装着具は、前記連結部6と前記第二固定補助部12との連結端には、耳輪5の内側の窪みに密着させるための第七関節37が設けられていることを特徴としている。
【0104】
図13(c)は第13発明の第七関節37の一実施形態を示し、
図13(d)は第七関節37により前記第二固定補助部12を耳輪5の窪みから外したことを示す側面図である。この第七関節37は、前記連結部6に紙面と直交する方向に設けた回転軸に第二固定補助部12を矢印方向に回動可能に取り付けたもので、これにより、耳輪5の窪みの奥に嵌った前記第二固定補助部12を耳から外すことが容易になる。
【実施例14】
【0105】
第14発明の耳装着具は、左右の前記湾曲部1又は前記第三関節33には、第三固定補助部13が着脱可能に設けられていることを特徴としている。
【0106】
図14(a)は第14発明の第三固定補助部13を左右の前記湾曲部1の各後端に取り付けた一実施形態の斜視図であり、
図14(b)は第14発明の第三固定補助部13を各前記第三関節33の各後端に取り付けた一実施形態の斜視図である。第三固定補助部13が側頭から後頭に掛けて密着するので、左右の前記湾曲部1、各前記第三関節33が非常に安定して側頭に当接することになる。
【0107】
図15(a)は、第14発明の第三固定補助部13を各前記第三関節33の各後端に取り付け、双眼鏡を取り付けた眼鏡を掛けた人の一実施形態の側面図である。第三固定補助部13が後頭部全体に当接して、重量のある双眼鏡取り付けた眼鏡を装着した場合、双眼鏡の重量は第三固定補助部13によって受け止められ、長時間装着しても装着感が良く安定して固定することができる。
【0108】
図15(b)は第14発明の第三固定補助部13を前記第三関節33の後端に取り付けた一実施形態の斜視図であり、
図15(c)は第14発明の第三固定補助部13を矢印の示す方向に引き上げた状態を示す一実施形態の側面図ある。第三固定補助部13を引き上げ、連結部6が矢印の方向に回動し、耳挿入部4が耳甲介3に押し圧して停止した時に、眼鏡は固定される。このようにして重い双眼鏡も装着することができる。
【実施例15】
【0109】
第15発明の耳装着具は、
前記湾曲部1及び前記連結部6が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴としている。
【0110】
図16(a)は、第15発明の変形部材で形成された湾曲部1の側面図を示す。湾曲部1は変形部材で形成されているので、一定以上の力を加えると変形するが、耳介側頭溝2に嵌め込んだ場合は、適宜の力で挟むことができる。耳介側頭溝2が湾曲部1に当接する位置は、前述の支点16となる。耳介側頭溝2の形状に合わせた支点16は安定性が良く、装着感も良い。耳挿入部4を耳甲介3に密着させることにより、長時間装着しても違和感はない。
図16(b)は、第15発明の連結部6が変形部材で形成されている側面図を示す。一定以上の力を加えると外側に曲がり、放しても元に戻らないようになっている。
【0111】
図17(a)は、
第15発明の湾曲部1の中に入れた針金20を、装着する人の耳介側頭溝2の形状に合わせている側面図を示す。湾曲部1は針金20を芯に入れて形成されているので、一定以上の力を加えると変形するが、機器を装着した状態では変形しないようになっている。耳介側頭溝2が湾曲部1に当接する位置は、前述の支点16となる。耳介側頭溝2の形状に合わせた支点16は安定性が良く、装着感も良い。耳挿入部4を耳甲介3に密着させることにより、長時間装着しても違和感はない。
【0112】
図17(b)は、
第15発明の弾性部材で構成された連結部6の一例を示す側面図である。この場合には、前述の第四関節34がなくても、耳装着具を着脱する時に、耳の耳輪5に接しないように連結部6を外側に簡単に広げることができる。耳甲介3に嵌め込む時も、自由に曲がる弾性部材の作用効果で、珠間切痕17を避けて耳甲介3の窪みに合わせることは容易である。耳の形状が僅かに異なっても装着可能となるので、標準的な型となる。
【実施例16】
【0113】
第16発明の耳装着具は、
前記固定補助部11が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴としている。
【0114】
図16(c)は
第16発明の変形部材で構成された固定補助部11を示す側面図である。固定補助部材11を耳輪5の内側の窪みの形状に変形させることにより、軟骨である耳輪5の上端部の窪みに、固定補助部11を簡単に嵌め込むことができる。この固定補助部11の作用効果により、眼鏡は側頭部に固定される。
【0115】
図17(c)は
第16発明の弾性部材で構成される固定補助部11を示す側面図である。この場合には、前述の第五関節35を設けなくても、固定補助部11を取り付けて耳装着具を装着する時は、耳輪5の内側の窪みに嵌め込まないと耳装着具を固定できない。固定補助部11を変形部材で形成させることにより、固定補助部11を曲げて簡単に窪みに嵌めることができる。固定補助部11の作用効果により、耳装着具は側頭部に固定される。
【実施例17】
【0116】
第17発明の耳装着具は、前記第三関節33、前記第四関節34、前記第五関節35には、前記耳挿入部4を回動させる駆動部が設けられていることを特徴としている。
【0117】
図18(a)は第17発明の第三関節33には、連結部6を水平方向の軸を中心として前後方向に回動させる第一駆動部41が取り付けられ、第四関節34には、連結部6を上下方向の軸を中心として前後方向に回動させる第二駆動部42が取り付けられていることを示す側面図である。ブロック18に取り付けられた第一駆動部41と第二駆動部42を連動させることにより、耳挿入部4を耳甲介3の窪みに自動的に移動させて後方内面に当接させることができる。
【0118】
図18(b)は第17発明の第五関節35には、耳挿入部4を耳に沿って回転させる第三駆動部43が設けられていることを示す側面図である。水平方向の軸回りに耳挿入部4を回動させる第三駆動部43は、耳甲介3の中に入った耳挿入部4を矢印方向に回動させることにより、耳挿入部4を後方内面に密着させることができる。
【実施例18】
【0119】
第18発明の耳装着具は、前記第六関節には、耳輪の内側の窪みに密着させるための駆動部が設けられていることを特徴としている。
【0120】
図19(a)は第18発明の第六関節36には、前記固定補助部11を耳輪5の内側の窪みに密着させるための第六駆動部46が設けられている一実施形態の側面図である。耳輪5の内側の窪みに前記固定補助部11を自動的に入れるために、第六関節36は外側方向斜め下方から上方に回動させて、前記固定補助部11を斜め下方から耳輪5の内側の窪みに嵌まるように設けられている。
【実施例19】
【0121】
第19発明の耳装着具は、前記第七関節には、耳輪の内側の窪みに密着させるための駆動部が設けられていることを特徴としている。
【0122】
図19(b)は第19発明の第七関節37には、前記第二固定補助部11を耳輪5の内側の窪みに密着させるための第七駆動部47が設けられている一実施形態の側面図を示す。耳輪5の内側の窪みに記第二固定補助部12を入れるには、前記第七関節37は下方から上方に回動するように設けられている。
【実施例20】
【0123】
第20発明の耳装着具は、前記湾曲部が、前記機器を軸の方向に差し込んで、前記機器を前後に摺動可能に保持する第三連結部を有し、前記第三連結部には、前記機器を上下、及び/又は、左右に回動させる関節が設けられていることを特徴としている。
【0124】
図20(a)は第20発明の眼鏡の前記湾曲部1に取り付けられる第三連結部8には、テンプル9をテンプル軸の方向に差し込んで保持する保持部15が形成され、その保持部15が左右方向に回動する第八関節38を設けることにより、湾曲部1に対して前記第三連結部8が水平方向に回動可能に取り付けられていることを示す一実施形態の側面図である。保持部15にテンプル9を挿入すると、密着させることができる。
図20(b)は第20発明の眼鏡の前記湾曲部1に対して第三連結部8が上下方向に回動する第九関節39を設けることにより、第三連結部8が湾曲部材1に対し、上下方向に回動することを示す一実施形態の側面図である。前記テンプル9をテンプル軸に挿入すると、眼鏡のレンズ部を適宜の目の高さに合わせることができる。
【0125】
図20(c)は第20発明の湾曲部1先端に取り付けた第三連結部8に保持したテンプル9が、前後方向に摺動可能にすることを示す一実施形態の側面図である。湾曲部1に対してテンプル9が上下方向に折り曲がる第九関節39を設けているので、前後方向の調整も可能である。最も重要なレンズ部と目との間の角膜頂点間距離の調整が可能である。
【0126】
第三連結部8の別の作用効果を説明する。
図21(a)は第20発明の第三連結部8を取り付けた眼鏡を前方に出したことを示す一実施形態の側面図であり、
図21(b)は眼鏡を前方に出した後、上方に押し上げて固定した状態を示す側面図である。したがって、この場合の第九関節39は、眼鏡を顔面から上方に上げると、締まって拘束されるようになっている。こうすれば、眼鏡を使用しない時にレンズ部を退避させる方法として便利に使用することができる。図示しないが、眼鏡をかける時に、また、眼鏡のテンプル9を折り畳む時には、湾曲部1と連結部6をテンプル9に沿うように回動させることによって、コンパクトな形状に変形させて収納できるので便利である。
【0127】
本発明で言う眼鏡は、老眼鏡、伊達眼鏡、度付き眼鏡、鼻の低い人用眼鏡、TV・映画用3Dメガネ、サングラス、風防メガネ、カメラを取り付けたメガネ、拡大鏡メガネ、ライト付メガネ、剣道用メガネ、ウェアラブル機器付メガネ、画像観察用メガネ、拡張現実(AR)機能を備えたメガネ、手術用メガネである。
【実施例21】
【0128】
第21発明の耳装着具は、前記第三連結部8には、前記眼鏡を前後、及び/又は、上下、及び/又は、左右に回動させる駆動部が設けられていることを特徴としている。
【0129】
図22(a)はテンプル9を前後方向に摺動させる第十駆動部50を前記第三連結部8に取り付けた一例を示す。この構成によれば、眼鏡にとって最も重要な角膜頂点間距離の調整が可能となる。
図22(b)は前記第三連結部8に設けた第八関節48に、前記第三連結部8を上下方向に回動させる第八駆動部48を設けた一例を示す。この構成によれば、顔面の眼鏡を上下方向に動かすことができ、レンズの高さ調整が可能となる。
【0130】
図22(c)は前記第三連結部8に取り付けた第九駆動部49でもって、テンプル9を左右方向に回動させる側面図である。第九駆動部49は上下方向の軸回りに水平方向に回動可能に取り付けられているので、前記第三連結部8は左右方向の動きをして眼鏡の位置を調整する。このように、前後、上下、左右に動作する駆動部を取り付けることにより、眼鏡を適宜の位置に自動的に誘導することができる。
【実施例22】
【0131】
第22発明の耳装着具は、前記第一横振れ防止具21、前記第二横振れ防止具22を回動させる駆動部が設けられていることを特徴としている。
【0132】
図23(a)は第22発明の湾曲部1に取り付けた第一横振れ防止具21に第一駆動部41を設けた側面図である。第一駆動部41は第一横振れ防止具21を自動的に左右方向の動作をして、側頭との当接の強さを調整することができる。
図23(b)は湾曲部1の後端に取り付けた第二横振れ防止具22に、第二駆動部42を設けた側面図である。第二駆動部42は第二横振れ防止具22を自動的に左右方向の動作をして、後頭部との当接の強さを調整することができる。
【実施例23】
【0133】
第23発明の耳装着具は、前記機器が、イヤホン51、携帯電話器52、マイクロホン53、マスク係止具54、耳つぼ指圧具55、ウェアラブル機器56、メガネ型動画プレイヤー57、ビデオカメラ58、双眼鏡59、耳式血圧装置60の何れかであることを特徴としている。
【0134】
実施の形態の一例として、第24(a)図は第23発明の連結部6に取り付けたイヤホン51を示す一実施形態の側面図である。連結部6の下端は外耳道に最も近い位置であり、イヤホン51は取り付けが容易である。第24(b)図は第23発明の湾曲部材1の先端から下方に取り付けたイヤホン51を示す一実施形態の側面図である。イヤホン51を外耳道に挿入するので、確実に固定される。第24(c)図は第23発明の連結部6の下端に取り付けたイヤホン51は外耳道に接しないように設けていることを示す一実施形態の側面図である。イヤースピーカーになるので、周辺の音も聞こえる。
【0135】
第24(d)図は第23発明の連結部6に取り付けたイヤホン51は耳介を覆っていること示す一実施形態の側面図である。連結部6に取り付けた第四関節34により、イヤホン51を外側に開けて着脱することができる。第24(e)図は第23発明の耳装着型の携帯電話器52を示す一実施形態の側面図である。外耳道に挿入しているイヤホン51と耳甲介3に密着している耳挿入部4により、安定して保持することができる。着脱は第四関節34を回動させてできる。第24(f)図は第22発明の湾曲部1の先端に取り付けたマイクロホン53を示す一実施形態の側面図である。着脱が容易にできる。
【0136】
第24(g)図は第23発明の湾曲部1に取り付けた係止具55にマスクの紐を引っ掛けてマスクをしている人を示す一実施形態の側面図である。係止具55は湾曲部1にマスクが嵌る溝を設けるか、突起具を取り付けてそれに引っ掛けることができる。マスクの紐が耳介側頭溝2に直接接することがないので、マスクを長時間しても、マスクの紐を強くしても装着感は非常に良い。第24(h)図は第23発明の湾曲部1の下端に耳つぼ指圧器55を取り付けたことを示す一実施形態の側面図である。耳珠の中にある起点と言うツボを押して刺激するとダイエットの効果がある。
第24(i)図は第23発明の湾曲部1に血圧検出部、データ送信装置を取り付けた耳式血圧装置60を示す一実施形態の側面図である。24時間血圧の測定、記録ができる。図示しないが、ライト、カメラ、補聴器なども取り付けることができる。
【0137】
第25(a)図は第23発明のメガネ型のウェアラブル機器56を示す一実施形態の側面図である。
第三固定補助部13を取り付けたことにより、後頭部で保持しているので、耳の負担が軽減される。第25(b)図は第23発明のメガネ型動画プレイヤー57を示す一実施形態の側面図である。今後、コンパクトに改良された時には、このような形状になると思われる。第25(c)図は第23発明の耳装着型のビデオカメラ58を示す一実施形態の側面図である。人の目線のビデオ映像を撮ることができる。第25(d)図は第23発明の耳装着型の双眼鏡59を示す一実施形態の側面図である。
第三固定補助部13を取り付けたことにより、後頭部で保持しているので、耳の負担が軽減される。
【実施例24】
【0138】
第24発明の耳装着具は、前記第一横振れ防止具21及び前記第二横振れ防止具22が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴としている。
【0139】
図4(a)は第4発明の第一横振れ防止具21を前記湾曲部1の先端に取り付け、第二横振れ防止具22を前記湾曲部1の後端に取り付けた状態の一実施形態の側面図である。この第一横振れ防止具21、第二横振れ防止具22を、第24発明の変形する部材又は弾性部材にすることにより、側頭、後頭に沿って伸びているので、眼前の機器の左右方向のぶれを阻止できる。
【0140】
図5(b)は、
第5発明の第一横振れ防止具2と第二横振れ防止具22を、湾曲部1の前後部に関節を介して取り付けたことを示す一実施形態の側面図である。
この第一横振れ防止具21、第二横振れ防止具22を、第24発明の変形する部材又は弾性部材にすることにより、頭部の形状が一様でなくても、機器の横ぶれを防ぐとともに、機器の左右方向の正確な位置調整が可能となる。
【実施例25】
【0141】
第25発明の耳装着具は、前記ブロック18が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴としている。
【0142】
図6(a)は、第6発明のブロック18を取り付けた眼鏡を耳に掛けた人の一実施形態の斜視図である。
このブロック18を第25発明の変形する部材又は弾性部材にすることにより、耳輪の裏面と側頭との隙間を埋めることになり、湾曲部1はガタツキなく装着され、装着感を良くして、機器を眼前に確実に保持できる。
【実施例26】
【0143】
第26発明の耳装着具は、前記第二連結部7が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴としている。
【0144】
図12(a)は、第二連結部7を湾曲部1の下部側に設けたことを示す眼鏡の一実施形態の斜視図である。
図12(b)は、他の実施形態の第二連結部7を湾曲部1の上部側に設けたことを示す眼鏡の一実施形態の斜視図である。
これらの第二連結部7を、第26発明の変形する部材又は弾性部材にすることにより、テンプル9、モダン10を挟み込む溝19を設けた形状の第二連結部7は、市販された眼鏡を装着している人の眼鏡に取り付けて、装着感の良い眼鏡として便利に使用することができる。
【実施例27】
【0145】
第27発明の耳装着具は、前記第三固定補助部13が変形する部材又は弾性体で構成されていることを特徴としている。
【0146】
図14(a)は第14発明の第三固定補助部13を左右の前記湾曲部1の各後端に取り付けた一実施形態の斜視図であり、
図14(b)は第14発明の第三固定補助部13を各前記第三関節33の各後端に取り付けた一実施形態の斜視図である。
これらの第三固定補助部13を、第27発明の変形する部材又は弾性部材にすることにより、側頭から後頭に掛けて密着するので、重量のある機器を装着した場合、機器の重量は第三固定補助部13によって受け止められ、長時間装着しても装着感
が良く安定して固定することができる。
耳の表側に位置する前記耳挿入部に連結される連結部とを備え、前記機器が装着されると、前記湾曲部を支点とし、前記耳挿入部が耳甲介の後方内面を押圧して、前記機器を顔前に保持する構成である。