特許第6083757号(P6083757)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6083757
(24)【登録日】2017年2月3日
(45)【発行日】2017年2月22日
(54)【発明の名称】地下空間構造物用開口部蓋の蝶番装置
(51)【国際特許分類】
   E02D 29/14 20060101AFI20170213BHJP
   E03F 5/02 20060101ALI20170213BHJP
【FI】
   E02D29/14 B
   E03F5/02
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-112285(P2014-112285)
(22)【出願日】2014年5月30日
(65)【公開番号】特開2015-224530(P2015-224530A)
(43)【公開日】2015年12月14日
【審査請求日】2015年12月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】507116190
【氏名又は名称】有限会社エマージェンシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】神田 聡樹
【審査官】 西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−152473(JP,A)
【文献】 特開平08−188355(JP,A)
【文献】 特開2004−076487(JP,A)
【文献】 特開2005−336994(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 7/06
E02D 29/14
E03F 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下空間構造物の地上開口部を閉じる開口部蓋を受枠へ開閉可能に連結する蝶番装置であって、受枠側の受座と開口部蓋側の蝶番具とからなり、
受座は、前記受枠の内周面から内側へ張り出し、受枠の径方向に長い長孔を有し、
蝶番具は、前記受座の長孔へ上下移動及び回転可能に挿通される基本的に上下方向に長い部材であって、固定形状の上部材と固定形状の下部材とから成り、
前記固定形状の上部材の上端が前記開口部蓋の下面周縁部にこの周縁箇所における接線と平行な横軸を介して回転可能に取り付けられると共に、前記固定形状の上部材は受枠と上下方向で係合する係合突起を備え、
前記固定形状の下部材の上端が前記固定形状の上部材の下端に前記接線と平行な連結軸を介して回転可能に取り付けられると共に、前記固定形状の下部材は下端に近付くに従って内側へ向くよう湾曲しており、
前記蝶番具を受座の長孔に挿通した状態で、前記固定形状の下部材を受座の下方において内側へ折り曲げ可能としてあること
を特徴とした地下空間構造物用開口部蓋の蝶番装置。
【請求項2】
前記固定形状の上部材は上端の前記横軸の箇所において受枠側に常時付勢されていることを特徴とした請求項1に記載の地下空間構造物用開口部蓋の蝶番装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地下空間構造物の地上開口部を閉じる開口部蓋を地上開口部に設置した受枠へ連結する地下空間構造物用開口部蓋の蝶番装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下水道と地上をつなぐマンホール(地下空間構造物の一つ)は、人や物が落下したり、悪臭が漏れたりするのを防ぐために地上開口部を蓋で閉鎖してある。この蓋がマンホール内から吹き上げる風や第三者による悪戯で外れないよう、地上開口部に取り付けた受枠と蓋を鎖で連結していた。しかし、蓋を開放可能とするためには鎖を長くする必要があり、このように長い鎖だけで蓋と受枠を連結すると、蓋が遠くまで飛散する危険性があった。
そこで、近年では、蓋の一側を蝶番装置で受枠に連結し、蓋の他側に施錠装置を設けるのが一般的となっている。
【0003】
蓋と受枠を連結する蝶番装置には様々な構造のものがあるが、例えば、特許文献1には、蓋本体の裏面に基本的に上下方向に長い蝶番部材を取り付け、受枠の内周面に長孔を有する蝶番座を設け、蝶番部材を蝶番座の長孔に挿通して、蓋本体が受枠に対して開閉可能となるよう連結したものが開示されている。
また、特許文献2には、受枠側の蝶番座に蓋本体側の蝶番金物より成り、蝶番金物を蓋本体への係止用突起を形成した固定形状の上部材と固定形状の下部材に分け、両者をチェーンによって連結した蝶番構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−336994号公報
【特許文献2】特開平7−216924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の蝶番装置は、基本的に上下方向に長い蝶番部材を蝶番座に挿通してあるので、蓋本体の下方の浅い位置に中蓋や張り出し部分があると、蝶番部材の下端がこれらに接触して蓋本体が閉まらなかったり、部品の破損を引き起こしたり、これを避けるために蝶番部材を短くすると蝶番部材が蝶番座から抜けやすくなり、蓋本体と受枠を確実に連結することができない。
特許文献2に記載の蝶番構造は、蝶番金物を蝶番座に通した状態で下部材を曲げることはできるが、下部材が固定形状の上部材に対して不安定に動くので蝶番座に通しにくく、また、下部材が不都合な方向に曲がって蓋本体をスムーズに閉じられない心配がある。
本発明が解決しようとする課題は、蝶番装置の蝶番具を十分に長くしても中蓋や受枠の張り出し部分にぶつかりにくく、しかも蝶番具を受座に挿通し易い地下空間構造物用開口部蓋の蝶番装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、地下空間構造物の地上開口部を閉じる開口部蓋を受枠へ開閉可能に連結する蝶番装置に関し、受枠側の受座と開口部蓋側の蝶番具とからなり、受座は、前記受枠の内周面から内側へ張り出し、受枠の径方向に長い長孔を有し、蝶番具は、前記受座の長孔へ上下移動及び回転可能に挿通される基本的に上下方向に長い部材であって、固定形状の上部材固定形状の下部材とから成り、前記固定形状の上部材の上端が前記開口部蓋の下面周縁部にこの周縁箇所における接線と平行な横軸を介して回転可能に取り付けられ、また、固定形状の上部材は下方からの風圧などで蓋が浮き上がる際に蓋を受枠側に係合するための係合突起を備え、前記固定形状の下部材の上端が前記固定形状の上部材の下端に前記接線と平行な横軸を介して回転可能に取り付けられ、前記蝶番具を受座の長孔に挿通した状態で、前記固定形状の下部材を受座の下方において内側へ折り曲げ可能としてある。
前記固定形状の下部材は下端に近付くに従って内側へ向くよう湾曲しているのが望ましい。
前記固定形状の下部材の下端に前記連結軸と平行な抜け止め突起を張り出すことがある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、開口部蓋の下方の浅い位置に中蓋や張り出し部分があって、開口部蓋を閉じる際に蝶番具の下端が接触しても、固定形状の下部材が内側へ曲がって逃げるので、開口部蓋の下降を邪魔したり、部品が破損したりする心配が無い。しかも、固定形状の下部材固定形状の上部材に対して一定方向(受枠の半径方向内向き)のみに曲がるため、受座の長孔に通しやすく、閉蓋途中で受枠等に引っ掛かることもない。また、開口部蓋を真上に引き上げようとしても、蝶番具は十分な長さを有しているため受座から抜けにくく、開口部蓋を安定して受枠に連結できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例に係るマンホールの分解斜視図である。
図2】本発明の実施例に係るマンホールの開口部蓋閉鎖状態における断面図である。
図3図2の要部拡大図である。
図4】本発明の実施例に係る開口部蓋の底面図である。
図5】本発明の実施例に係る受枠の平面図である。
図6】本発明の実施例に係る蝶番具の正面図である。
図7】本発明の実施例に係る蝶番具の側面図である。
図8】本発明の実施例に係るマンホールの開口部蓋組み込み途中における要部斜視図である。
図9】本発明の実施例に係るマンホールの開口部蓋開放途中における断面図である。
図10】本発明の実施例に係るマンホールの水平旋回により開口部蓋を開放した状態における断面図である。
図11】本発明の実施例に係るマンホールの垂直反転により開口部蓋を開放した状態における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、地下空間構造物が下水道管と地上を連絡するマンホールである実施例について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1図3に示すように、マンホールは、立ち上げ管1、開口部蓋2、中蓋3及び受枠4で構成される。開口部蓋2は、受枠4に対して、開口部蓋2側の蝶番具5と受枠4側の受座6とからなる蝶番装置を介して開閉可能に連結されている。
立ち上げ管1は、地中に埋設されて内部に筒状空間が形成される。立ち上げ管1の下端は下水道管に通じており、上端はマンホールの地上開口部となっている。また、立ち上げ管1の上端には、複数のアンカーボルト20とガイドボルト21を周方向に等間隔で、且つ位置をずらして立設してある(図1)。
【0010】
開口部蓋2は、マンホールの地上開口部を閉じる部材であり、鋳鉄製の円盤より成る。
図4に示すように、開口部蓋2の下面周縁部には蝶番具5を取り付けるための溝部7を設けてある。溝部7は開口部蓋2の径方向に長く、両端面及び下面が開口している。
図1に示すように、開口部蓋2の下面周縁部において溝部7と逆側にはロック部材8が取り付けられている。ロック部材8は、この逆側周縁における開口部蓋2の接線と平行な軸を中心として回動可能である。ロック部材8の外端部には受枠4に係合可能な鉤部9が形成され、ロック部材8の内端部は操作部10となっている。ロック部材8は鉤部9が受枠4に係合する方向へ付勢されている。また、操作部10の上方において、開口部蓋2には工具挿入孔11が形成され、操作部10を操作して鉤部9と受枠4の係合を解除すると共に、開口部蓋2を引き起こすための工具を上方から挿入できるようになっている。
【0011】
中蓋3は、図1及び図2に示すように、開口部蓋2の下方に間隔をとって設置され、上端に向かって次第に径が大きくなるよう傾斜した逆円錐状の周壁22と、周壁22の上端から外側へ張り出すフランジ23と、周壁22の下端に設けた底板24を備える。
周壁22の複数箇所には複数の排気口25を設けてある。排気口25は、常閉で立ち上げ管1内部の圧力上昇により開くフラップ式の空気弁で開閉される。フランジ23には、複数のガイドボルト挿通孔26を周方向に等間隔で形成してある。底板24は一方側へ傾斜しており、底板24の低い側には開口部27が形成される。開口部27には、上面に一定以上の荷重が加わった時に開くダンパー28が設置されている。
【0012】
受枠4は、図2及び図3に示すように、外側環状壁29と内側環状壁30、外側環状壁29の上縁と内側環状壁30の上縁とをつないだ環状上壁31、内側環状壁30の下縁から内側へ張り出した蓋掛けフランジ32、外側環状壁29の下端から内側へほぼ水平に張り出した支持フランジ33を備える。蓋掛けフランジ32及び支持フランジ33の内径は立ち上げ管1の上端の内径とほぼ同じであり、内側環状壁30の内径は開口部蓋2の外径よりやや大きくしてある。蓋掛けフランジ32と支持フランジ33の間は環状窓34にされている。
【0013】
支持フランジ33には、アンカーボルト20及びガイドボルト21を挿通するための貫通孔36がそれぞれ複数形成されている。
環状上壁31には、環状窓34とマンホールの外部空間とを連通する通気孔37が複数形成されている。図5に示すように、環状上壁31と支持フランジ33の間には複数の補強壁38を周方向に等間隔で架設してある。
蓋掛けフランジ32の下面内縁には環状の突条41を形成してある(図3)。
【0014】
蝶番具5は、図3図6及び図7に示すように、上端部が開口部蓋2に取り付けられて下方へ突出した基本的に上下方向に長い部材であって、固定形状の上部材17と固定形状の下部材18から成る。
固定形状の上部材17の上端部には、平板状で開口部蓋2の外周側へ屈曲した取付部12が形成され、取付部12の両面に横軸13が張り出している。固定形状の上部材17の下端両側(横軸13が張り出している側)には下方に向けて取付片42を設け、取付片42にそれぞれ軸挿通孔43を形成してある。
また、固定形状の上部材17の下部において、開口部蓋2の外周側の面には受枠4の突条41と係合可能な係合突起15が形成される。係合突起15は、上端に向かって次第に張り出し量が大きくなるよう傾斜している。
【0015】
固定形状の下部材18は下端に近付くに従って内側へ向くよう湾曲している。固定形状の下部材18の上端には固定形状の上部材17の取付片42間に挿入される突部44を設け、突部44に取付片42の軸挿通孔43と一致する軸挿通孔43’を形成してある。固定形状の下部材18の下端部両側には横軸13と平行な抜け止め突起14が突出している。
固定形状の上部材17の下端と固定形状の下部材18の上端は軸挿通孔43,43’に通した連結軸19を介して回転可能に連結される。
そして、蝶番具5は、横軸13を溝部7の両側の壁に係合することにより、開口部蓋2の周縁部にその周縁箇所における接線を中心として回転可能に取り付けられる。
なお、前記の横軸13の回りには、蓋が浮き上がった際に蝶番具5の前記係合突起15が受枠側の突条41と係合するように、固定形状の上部材17を常時受枠4側へ付勢するための手段、例えば、ばねや磁石などが配置されている。
【0016】
図3及び図5に示すように、受座6は、上下に貫通する長孔16を設けた四角形の枠体より成り、受枠4の内周面から内側へ張り出している。受座6は蓋掛けフランジ32より僅かに低い位置に設ける。
長孔16の短軸方向の寸法は、蝶番具5の直径よりも大きく、且つ、蝶番具5の両側面に形成された抜け止め突起14の先端間の距離よりも小さい。また、長孔16の対角線の長さは、抜け止め突起14を水平方向で対角線に一致させ、垂直方向で傾斜させることにより長孔16に抜挿できる寸法とする。
【0017】
マンホールを構築するには、地中に埋め込んだ立ち上げ管1の上端に受枠4を、その貫通孔36にアンカーボルト20及びガイドボルト21を通して載置し、支持フランジ33をアンカーボルト20とナットで固定する。
次いで、受枠4の支持フランジ33に中蓋3のフランジ23を載せて、支持フランジ33の上方に突出したガイドボルト21を中蓋3のガイドボルト挿通孔26に通し、ガイドボルト21の上端部にナットを螺合して、中蓋3を受枠4に取り付ける。中蓋3はガイドボルト21にガイドされて受枠4の支持フランジ33から浮き上がり可能となっている。
【0018】
次に、図8に示すように、蝶番具5の固定形状の上部材17と固定形状の下部材18を伸ばした状態で、開口部蓋2を受枠4の上に起立させ、蝶番具5の抜け止め突起14の張り出し方向を長孔16の対角線に一致させる。そして、蝶番具5を受座6の長孔16に合わせて開口部蓋2を落とし込み、蝶番具5を受座6の長孔16に挿通して蝶番装置とする。蝶番具5は長孔16に対して自由に上下方向に移動し軸心周りに回動できる。
次いで、開口部蓋2を水平方向に回転させて蝶番具5を回動させ、抜け止め突起14を長孔16の長軸と交差させる。すると、蝶番具5を受座6の長孔16から抜くことができなくなる。
【0019】
その後、図1及び図2に示すように、開口部蓋2を倒して受枠4の内側環状壁30内に嵌め込み、蓋掛けフランジ32上に載せる。
開口部蓋2の下方の浅い位置には中蓋3があるので、開口部蓋2を下降させる過程で蝶番具5の下端が中蓋3に接触すると、蝶番具5にはその湾曲した形状により内側上方へ押し上げようとする力が加わる。しかし、固定形状の下部材18のみが連結軸19を中心として内側へ曲がることにより、この力を吸収して開口部蓋2をスムーズに閉じることができる。
【0020】
開口部蓋2でマンホールの地上開口部を閉じている時、開口部蓋2を真直ぐ上方へ持ち上げようとすると、蝶番具5の係合突起15が受枠4の突条41に引っ掛かって、開口部蓋2は上昇することができない。また、開口部蓋2のガタつき等により係合突起15と突条41の係合が外れても、蝶番具5は十分な長さを有しているので、受座6から抜けにくい。
また、開口部蓋2の蝶番構造による連結部分と逆側の端部において、ロック部材8の鉤部9が受枠4の突条41に係合している。
【0021】
開口部蓋2を取り外す際には、まず、工具挿入孔11を通して開口部蓋2の上方から工具を挿入し、ロック部材8の操作部10を引き上げて鉤部9と受枠4の突条41の係合を解除する。
次いで、工具挿入孔11に挿入した工具を持ち上げて、図9に示すように、開口部蓋2を蝶番装置と逆側の上方へ引き上げ、開口部蓋2を受枠4上に載せる。この時、折れ曲がっていた蝶番具5の固定形状の下部材18は受座6の下面に当たり、開口部蓋2が上昇するのに伴って延ばされ、さらに、蝶番具5は横軸13を中心として開口部蓋2の外周方向へ回転し、長孔16に対して傾斜した状態で挿通される。
次に、蝶番装置を中心として蓋2を起立させてから、水平に回転させて蝶番具5の抜け止め突起14の張り出し方向を長孔16の対角線に一致させ、そのまま開口部蓋2を受枠4上に載せる。
その後、開口部蓋2を転がして蝶番具5を長孔16から引き抜く。
【0022】
開口部蓋2を図9の状態から水平旋回させて開ける場合は、工具を工具挿入孔11に挿入した状態で引っ張り、図10に示すように、開口部蓋2を受枠4の上面に沿って水平に180度回転させる。この時、蝶番装置の蝶番具5は受座6の長孔16内で傾斜したまま回動する。
開口部蓋2を図9の状態から垂直反転させて開ける場合は、工具挿入孔11に挿入した工具を引き抜いた後、開口部蓋2のロック部材8側の端部を持ち上げ、図11に示すように蝶番装置を中心として開口部蓋2を裏返す。
いずれの場合も、逆の過程を経て開口部蓋2を閉じることができる。
【0023】
なお、マンホールの開口部蓋は、親蓋と、親蓋に形成した出入り口を開閉する子蓋とで構成することがある。この場合、地上開口部の受枠と親蓋を本発明の蝶番装置で連結し、さらに、親蓋に設けた受部と子蓋を類似した蝶番装置で連結することができる。
【符号の説明】
【0024】
1 立ち上げ管
2 蓋
3 中蓋
4 受枠
5 蝶番具
6 受座
7 溝部
8 ロック部材
9 鉤部
10 操作部
11 工具挿入孔
12 取付部
13 横軸
14 抜け止め突起
15 係合突起
16 長孔
17 固定形状の上部材
18 固定形状の下部材
19 連結軸
20 アンカーボルト
21 ガイドボルト
22 周壁
23 取付フランジ
24 底板
25 排気口
26 ガイドボルト挿通孔
27 開口部
28 ダンパー
29 外側環状壁
30 内側環状壁
31 環状上壁
32 蓋掛けフランジ
33 支持フランジ
34 環状窓
36 貫通孔
37 通気孔
38 補強壁
41 突条
42 取付片
43,43 軸挿通孔
44 突部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11