特許第6083957号(P6083957)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本航空電子工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000002
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000003
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000004
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000005
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000006
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000007
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000008
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000009
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000010
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000011
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000012
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000013
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000014
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000015
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000016
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000017
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000018
  • 特許6083957-コネクタ及びコネクタ製造方法 図000019
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6083957
(24)【登録日】2017年2月3日
(45)【発行日】2017年2月22日
(54)【発明の名称】コネクタ及びコネクタ製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/71 20110101AFI20170213BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20170213BHJP
【FI】
   H01R12/71
   H01R43/00 B
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-133228(P2012-133228)
(22)【出願日】2012年6月12日
(65)【公開番号】特開2013-258046(P2013-258046A)
(43)【公開日】2013年12月26日
【審査請求日】2015年5月1日
【審判番号】不服2016-7423(P2016-7423/J1)
【審判請求日】2016年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】内藤 丈晴
【合議体】
【審判長】 阿部 利英
【審判官】 冨岡 和人
【審判官】 内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−537836(JP,A)
【文献】 特許第3749290(JP,B2)
【文献】 登録実用新案第3151487(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/71
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コンタクトと、第2コンタクトと、ハウジングと、前記ハウジングとは別体の整列部材とを備えるコネクタであって、
前記第1コンタクトは、接触部と端子部とを有しており、
前記ハウジングは、前記第1コンタクトの前記接触部を第1方向に沿って延びるようにして保持しており、前記ハウジングには被係合部が設けられており、
前記整列部材は、前記第1コンタクトの前記端子部を前記第1方向と交差する第2方向に沿って延びるようにして保持しており、前記整列部材には係合部が設けられており、
前記係合部と前記被係合部とは前記第2方向と交差する方向に係合しておりこれにより、前記整列部材前記ハウジングに保持されており
前記第1コンタクトの前記端子部は、前記第2方向に沿って延びるように折り曲げられており、
前記第2コンタクトは、接触部と端子部とを有しており、
前記第2コンタクトの前記接触部は、前記第1コンタクトの前記接触部と平行に延びるようにして前記ハウジングに保持されており、
前記第2コンタクトの前記端子部は、前記第1コンタクトの前記端子部と平行に延びるようにして前記ハウジングに保持されており、
前記第1コンタクトの前記接触部及び前記第2コンタクトの前記接触部は、前記ハウジングの同じ部位に保持されている
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記第2コンタクトの前記端子部は、前記ハウジングに圧入保持されている
コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のコネクタであって、
前記被係合部は、前記係合部と、前記第2方向と直交する方向に係合している
コネクタ。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコネクタであって、
前記被係合部と前記係合部とは面接触している
コネクタ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項のいずれかに記載のコネクタであって、
前記第1コンタクトは、前記ハウジング及び前記整列部材にインサート成型されている
コネクタ。
【請求項6】
請求項1乃至請求項のいずれかに記載のコネクタであって、
前記第1コンタクトを複数備えており、
前記整列部材は、複数の前記第1コンタクトを、前記第1方向及び前記第2方向によって規定される平面と直交する方向に整列保持している
コネクタ。
【請求項7】
請求項1乃至請求項のいずれかに記載のコネクタであって、
前記第2方向は前記第1方向と直交している
コネクタ。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコネクタであって、
USB3.0規格に準拠している
コネクタ。
【請求項9】
複数の第1コンタクトと、複数の第2コンタクトと、ハウジングと、前記ハウジングとは別体の整列部材とを備えるコネクタの製造方法であって、
接触部と端子部とを有するようにして第1方向に延びる金属片であって、前記第1方向と直交する整列方向に整列された複数の前記金属片を備える金属部材を準備する、準備工程と、
前記金属片の前記接触部を前記ハウジングによって保持し、前記金属片の前記端子部を前記整列部材によって保持する、金属片保持工程と、
前記ハウジング及び前記整列部材によって保持された前記金属片を、前記端子部が前記第1方向と交差する第2方向に延びるように折り曲げて、これにより前記第1コンタクトを形成すると共に前記整列部材を前記ハウジングに係合し保持させる整列部材保持工程と
前記第2コンタクトを前記ハウジングによって保持する第2コンタクト保持工程とを備える
コネクタ製造方法。
【請求項10】
請求項9記載のコネクタ製造方法であって、
前記金属片保持工程において、前記金属片は、前記ハウジング及び前記整列部材にインサート成型され、これにより前記ハウジング及び前記整列部材が共通の金型によって同時に形成される
コネクタ製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライトアングルタイプのコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されているように、このタイプのコネクタは、互いに交差するように折り曲げられた接触部と接続部とを有するコンタクトを備えている。
【0003】
特許文献1に開示されたUSBレセプタクル(コネクタ)は、レセプタクルハウジング(ハウジング)と、スペーサ(ロケータ)と、レセプタクルコンタクト(コンタクト)とを備えている(図17参照)。レセプタクルコンタクトは、互いに直交するように折り曲げられた接触部と端子部とを有している。接触部はレセプタクルハウジングに保持されており、端子部はスペーサによって位置決めされている。
【0004】
特許文献2に開示されたコネクタは、ハウジングと、補正部材(ロケータ)と、端子(コンタクト)とを備えている(図18参照)。端子は、互いに交差するように緩やかに折り曲げられた端子リード(接触部)と弾性接着部(端子部)とを有している。端子は補正部材によって保持され且つ位置決めされている。ハウジング及び補正部材は基板に夫々固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7946893号明細書
【特許文献2】特許第2544977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び特許文献2のコネクタを組立てる際、コンタクトの端子部をロケータに形成された孔部に挿入する必要がある。特に、特許文献1のコネクタのようにコンタクトが複数の列に配置される場合、端子部をロケータの孔部に挿入する前に、コンタクトを折り曲げる必要がある。しかしながら、コンタクトを折り曲げる際に、端子部の先端位置がずれやすい。このため複数の列に配置されたコンタクトの端子部をロケータに同時に挿入するのは容易ではない。特許文献2のコネクタにおいては、コンタクトの端子部が一列に配置されているため、特許文献1のコネクタに比べれば、端子部を容易にロケータに挿入することができる。しかしながら、コネクタを組立てるためには、ロケータをハウジングとは別に基板に取り付ける必要がある。以上の説明から理解されるように、特許文献1及び特許文献2のコネクタは、組立てる際に手間がかかる。
【0007】
そこで、本発明は、ライトアングルタイプのコネクタであって、より簡単に組立て可能なコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1のコネクタとして、
第1コンタクトと、ハウジングと、前記ハウジングとは別体の整列部材とを備えるコネクタであって、
前記第1コンタクトは、接触部と端子部とを有しており、
前記ハウジングは、前記第1コンタクトの前記接触部を第1方向に沿って延びるようにして保持しており、前記ハウジングには被係合部が設けられており、
前記整列部材は、前記第1コンタクトの前記端子部を前記第1方向と交差する第2方向に沿って延びるようにして保持しており、前記整列部材には係合部が設けられており、
前記係合部と前記被係合部とが前記第2方向と交差する方向に係合することによって、前記整列部材が前記ハウジングに保持されると共に、前記第1コンタクトの前記端子部が前記第2方向に沿って延びるように折り曲げられる
コネクタを提供する。
【0009】
また、本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記被係合部は、前記係合部と、前記第2方向と直交する方向に係合している
コネクタを提供する。
【0010】
また、本発明は、第3のコネクタとして、第1又は第2のコネクタであって、
前記被係合部と前記係合部とは面接触している
コネクタを提供する。
【0011】
また、本発明は、第4のコネクタとして、第1乃至第3のコネクタのいずれかであって、
前記第1コンタクトは、前記ハウジング及び前記整列部材にインサート成型されている
コネクタを提供する。
【0012】
また、本発明は、第5のコネクタとして、第1乃至第4のコネクタのいずれかであって、
前記第1コンタクトを複数備えており、
前記整列部材は、複数の前記第1コンタクトを、前記第1方向及び前記第2方向によって規定される平面と直交する方向に整列保持している
コネクタを提供する。
【0013】
また、本発明は、第6のコネクタとして、第1乃至第5のコネクタのいずれかであって、
前記第2方向は前記第1方向と直交している
コネクタを提供する。
【0014】
また、本発明は、第7のコネクタとして、第1乃至第6のコネクタのいずれかであって、
第2コンタクトを更に備えており、
前記第2コンタクトは、接触部と端子部とを有しており、
前記第2コンタクトの前記接触部は、前記第1コンタクトの前記接触部と平行に延びるようにして前記ハウジングに保持されており、
前記第2コンタクトの前記端子部は、前記第1コンタクトの前記端子部と平行に延びるようにして前記ハウジングに保持されている
コネクタを提供する。
【0015】
また、本発明は、第8のコネクタとして、第1乃至第7のコネクタのいずれかであって、
USB3.0規格に準拠している
コネクタを提供する。
【0016】
また、本発明は、第1のコネクタ製造方法として、
複数の第1コンタクトと、ハウジングと、前記ハウジングとは別体の整列部材とを備えるコネクタの製造方法であって、
接触部と端子部とを有するようにして第1方向に延びる金属片であって、前記第1方向と直交する整列方向に整列された複数の前記金属片を備える金属部材を準備する、準備工程と、
前記金属片の前記接触部を前記ハウジングによって保持し、前記金属片の前記端子部を前記整列部材によって保持する、金属片保持工程と、
前記ハウジング及び前記整列部材によって保持された前記金属片を、前記端子部が前記第1方向と交差する第2方向に延びるように折り曲げて、これにより前記第1コンタクトを形成すると共に前記整列部材を前記ハウジングに係合し保持させる整列部材保持工程とを備える
コネクタ製造方法を提供する。
【0017】
また、本発明は、第2のコネクタ製造方法として、第1のコネクタ製造方法であって、
前記金属片保持工程において、前記金属片は、前記ハウジング及び前記整列部材にインサート成型され、これにより前記ハウジング及び前記整列部材が共通の金型によって同時に形成される
コネクタ製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、接触部がハウジングに保持され、端子部が整列部材に保持されたコンタクトを折り曲げることによって、コネクタが組立てられる。換言すれば、コンタクトを折り曲げる前に、接触部がハウジングに保持されており、端子部が整列部材に保持されている。このため、コネクタを、より簡単に組立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態によるコネクタを示す斜視図である。
図2図1のコネクタを示す正面図である。
図3図1のコネクタを示す背面図である。ここで、コネクタの整列部材のうちコネクタのハウジングによって隠された部位を破線で表示している。
図4図1のコネクタを示す底面図である。
図5図4のコネクタの整列部材の係合部近傍及びハウジングのロック部近傍(破線Aで表示した部分)を部分的に拡大して示す底面図である。ここで、整列部材の当接部がロック部と当接した際の整列部材の外形を2点鎖線で表示している。
図6図4のコネクタの整列部材を拡大して示す斜視図である。
図7図6の整列部材を示す上面図である。
図8図6の整列部材の変形例を示す斜視図である。
図9図4のコネクタの第1コンタクトを形成する金属片と、金属片を備えた金属部材とを模式的に示す上面図である。
図10図4のコネクタのハウジング及び整列部材と、ハウジング及び整列部材に保持された金属片とからなる第1中間体を示す側面図である。ここで、金属片が折り曲げられる途中の整列部材及び金属片を2点鎖線で表示している。
図11図10の第1中間体から金属片を折り曲げることによって形成した第2中間体と、第2中間体に取り付けられる第2コンタクトとを示す側面図である。ここで、第2中間体に取り付けられた際の第2コンタクトを2点鎖線で表示している。
図12図11の第2中間体及び第2コンタクトを示す背面図である。
図13図11の第2中間体に第2コンタクトを取り付けて形成した第3中間体を示す斜視図である。
図14図13の第3中間体を示す正面図である。
図15図13の第3中間体を示す側面図である。ここで、ハウジングに設けられた窪み及び保持溝の位置を破線で模式的に示している。
図16図13の第3中間体と第3中間体に取り付けられるシェルとを示す斜視図である。
図17】従来のコネクタの一例を示す斜視図である。
図18】従来のコネクタの他の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1乃至図4から理解されるように、本発明の実施の形態によるコネクタ10は、Z方向(上下方向、第2方向)に沿って基板(図示せず)に取り付けられるライトアングルタイプのコネクタである。コネクタ10は、相手側コネクタ(図示せず)とX方向(前後方向、第1方向)に沿って嵌合し接続可能である。詳しくは、コネクタ10は、X方向において前端10f及び後端10rを有している。相手側コネクタ(図示せず)は、前端10fから後端10rに向かって(即ち、後方に向かって)、コネクタ10に挿入される。
【0021】
図1乃至図4に示されるように、本実施の形態によるコネクタ10は、金属製の複数の第1コンタクト200と、金属製の複数の第2コンタクト300と、絶縁性材料からなるハウジング400と、絶縁性材料からなりハウジング400とは別体の整列部材500と、金属製のシェル600とを備えている。
【0022】
本実施の形態によるコネクタ10は、USB(Universal Serial Bus)3.0規格に準拠している。詳しくは、第1コンタクト200は、USB3.0接続用の5本のコンタクトであり、第2コンタクト300は、USB2.0接続用の4本のコンタクトである。また、例えばハウジング400は、USB3.0規格に準拠したサイズを有している。但し、本発明は、USB規格に準拠していないコネクタにも適用可能である。
【0023】
図2乃至図4から理解されるように、第1コンタクト200の夫々は、接触部210と、端子部220とを有している。接触部210は第1方向(本実施の形態によればX方向)に延びており、端子部220は第2方向(本実施の形態によればZ方向)に延びている。接触部210は、コネクタ10と相手側コネクタ(図示せず)とが互いに嵌合した嵌合状態において、相手側コネクタの第1相手側コンタクト(図示せず)と電気的に接続される。端子部220は、コネクタ10が基板(図示せず)に搭載される際、基板の回路(図示せず)と電気的に接続される。詳しくは、端子部220の下端(即ち、−Z側の端部)は、−X方向に延びるように折り曲げられており、これにより接続部224が形成されている。接続部224は、例えば半田付けによって基板の回路に接続し固定される。
【0024】
図11及び図12に示されるように、本実施の形態による第2コンタクト300の夫々は、X方向に延びる接触部310と、Z方向に延びる端子部320とを有している。接触部310は、下方に(即ち、−Z方向に)湾曲した接点部312を有している。接点部312は、嵌合状態において、相手側コネクタの第2相手側コンタクト(図示せず)と電気的に接続される。端子部320は、被圧入部322と接続部324とを有している。被圧入部322は、ハウジング400に圧入されて保持される部位である。接続部324は、コネクタ10が基板(図示せず)に搭載される際、例えば半田付けによって基板の回路(図示せず)に接続し固定される。
【0025】
図13乃至図15に示されるように、ハウジング400は、本体部410と、板状部450とを有している。本体部410は、+Z方向に(即ち、上方に)突出しており、且つ、Y方向(幅方向)に長く延びている。板状部450は、本体部410の上端(即ち、+Z側の端部)近傍から前方に向かって(即ち、+X方向に沿って)突出する矩形の平板形状を有している。
【0026】
図4図14及び図15から理解されるように、板状部450の下面(即ち、−Z側の面)には、上方に窪んだ窪み452と、上方に凹んだ保持溝454とが形成されている。
【0027】
本実施の形態によれば、5つの窪み452が、第1コンタクト200と夫々対応するようにして、板状部450の前端(即ち、+X側の端部)近傍に配置されている。窪み452は、X方向において同じ位置に設けられている。ハウジング400は、第1コンタクト200の接触部210をX方向(第1方向)に沿って延びるようにして板状部450の内部に保持しており、接触部210の先端は、窪み452の内部に露出している。
【0028】
図4及び図15から理解されるように、本実施の形態によれば、4つの保持溝454が、第2コンタクト300と夫々対応するようにして設けられている。保持溝454は、板状部450の後端(即ち、−X側の端部)近傍から窪み452の手前まで+X方向に沿って延びている。換言すれば、保持溝454は、X方向において窪み452の後方に位置している。第2コンタクト300の接触部310は、第1コンタクト200の接触部210と平行に延びるようにしてハウジング400の保持溝454に保持されている。第2コンタクト300の接点部312は、板状部450の下面から下方に突出している。
【0029】
図13乃至図15に示されるように、ハウジング400の本体部410は、保持部420と、2つの側部430とを有している。側部430は、本体部410のY方向における両端部に夫々形成されている。換言すれば、保持部420は、Y方向において2つの側部430の間に位置している。
【0030】
図3及び図4に示されるように、保持部420は、側部430の後端よりも前方に位置しており、これにより保持部420の後方には、受容部440が形成されている。換言すれば、本実施の形態による受容部440は、保持部420と2つの側部430によって囲まれた空間である。受容部440には、整列部材500が受容されている。
【0031】
図4図6及び図7に示されるように、本実施の形態による整列部材500は、Y方向に長く延びる平板形状を有している。詳しくは、整列部材500は、矩形の平板形状を有するコンタクト保持部510と、コンタクト保持部510のY方向における両端部に夫々形成された2つの突出部520とから構成されている。
【0032】
コンタクト保持部510は、5つの第1コンタクト200の端子部220を(即ち、第1コンタクト200を)、Y方向に沿って1列に並ぶように整列保持している。換言すれば、端子部220は、整列部材500に固定されている。従って、整列部材500を位置決めすることで、端子部220を位置決めすることができる。
【0033】
整列部材500には、当接部522(被当接部439に当たり接する部分)及び係合部524が設けられている。詳しくは、突出部520は、コンタクト保持部510からY方向外側に夫々突出しており、これにより突出部520の後端には係合部524が形成されている。本実施の形態による係合部524は、X方向と直交する平面である。突出部520の前端は、コンタクト保持部510の前端と共に面取りされており、これにより当接部522が形成されている。本実施の形態による当接部522は、X方向及びY方向の双方と斜交する平面である。当接部522が上述のように設けられていることから、整列部材500の前端の幅(即ち、Y方向におけるサイズ)は、後端の幅よりも小さい。
【0034】
図3乃至図5から理解されるように、側部430のうち受容部440に面した側は、部分的に切欠かれており、これにより側部430にはロック部436が形成されている。ロック部436は、側部430から受容部440の内部に向かって突出しており、これによりロック部436には(即ち、ハウジング400には)、被係合部438及び被当接部439(当接部522に当たり接する部分)が設けられている。本実施の形態による被係合部438及び被当接部439は、X方向と直交する平面である。
【0035】
図2乃至図5及び図10から理解されるように、整列部材500は、ハウジング400の外部から受容部440に挿入することによって受容されている。詳しくは、5つの第1コンタクト200は、XZ平面において同じ場所に位置するように整列部材500に保持されているため(図6及び図7参照)、捩れることなくXZ平面と平行な方向に折り曲げることができる。換言すれば、整列部材500がY方向と平行な軸を中心に回転するようにして、第1コンタクト200を折り曲げることができる。本実施の形態によれば、第1コンタクト200は、端子部220がZ方向に沿って延びるように折り曲げられており、これにより整列部材500は受容部440に挿入されている。整列部材500が受容部440に受容された状態において、第1コンタクト200は、整列部材500によって、第1方向(即ち、接触部210が延びる方向)及び第2方向(即ち、端子部220が延びる方向)によって規定される平面(本実施の形態によればXZ平面)と直交する方向に整列保持されている。
【0036】
図3乃至図5から理解されるように、係合部524は被係合部438とX方向(即ち、第2方向と直交する方向)に係合している。詳しくは、整列部材500は、折り曲げられた端子部220から復元力を受けている。本実施の形態によれば、整列部材500は−X方向に沿った復元力を受け、これにより係合部524は被係合部438に押し付けられている。即ち、係合部524と被係合部438との係合により整列部材500がハウジング400に保持されており、且つ、X方向において位置決めされている。このとき、整列部材500は、2つのロック部436の間に挟まれており、これにより整列部材500は、Y方向においても位置決めされている。
【0037】
本実施の形態によれば、平面形状に夫々形成された係合部524と被係合部438とが面接触しており、これにより係合部524と被係合部438とは、より確実に係合している(即ち、整列部材500がより確実に位置決めされている)。但し、係合部524と被係合部438とは、面接触していなくてもよい。例えば、係合部524又は被係合部438を、凹凸を有する面状に形成してもよい。
【0038】
更に、本実施の形態によれば、端子部220が延びる方向(第2方向)は接触部210が延びる方向(第1方向)と直交しており、且つ、係合部524と被係合部438とは、第2方向と直交する方向に係合している。但し、第2方向は第1方向と交差していればよい。また、係合部524と被係合部438とは、第2方向と交差する方向に係合していればよい。換言すれば、係合部524と被係合部438とが第2方向と交差する方向に係合することによって、整列部材500がハウジング400に保持されると共に、第1コンタクト200の端子部220が第2方向に沿って延びるように折り曲げられていればよい。
【0039】
例えば、整列部材500ではなく、図8に示す整列部材500′がハウジング400に保持されていてもよい(図4参照)。整列部材500′は、整列部材500と同様のコンタクト保持部510と、整列部材500とはやや異なる突出部520′とを有している。より具体的には、突出部520′には、当接部522と係合部524′とが形成されている。係合部524′は、係合部524と異なり、X方向及びZ方向の双方と斜交する平面である。
【0040】
図5図8及び図10から理解されるように、整列部材500′が受容部440に受容されると、端子部220は斜め下方に延び(即ち、接触部210が延びる第1方向と斜交する第2方向に沿って延び)、係合部524′及び被係合部438はX方向に係合する。即ち、係合部524′及び被係合部438は、端子部220が延びる方向(第2方向)と斜交する方向に係合する。
【0041】
また、係合部524′を斜めに形成するのではなく、ハウジング400に被係合部438を変形した変形被係合部(図示せず)を設けてもよい。より具体的には、変形被係合部を、X方向及びZ方向の双方と斜交する平面状に形成すればよい。この場合、整列部材500が受容部440に受容されると、端子部220は斜め下方に延び(即ち、第2方向に延び)、係合部524及び変形被係合部は第2方向と直交する方向に係合する。このとき、係合部524及び変形被係合部は、接触部210が延びる方向(第1方向)と斜交する方向に係合している。
【0042】
図5に示されるように、整列部材500を受容部440に挿入する際、当接部522は被当接部439の縁に当たり接する。整列部材500を+X方向に押し続けると、ロック部436はY方向外側に押されて変形し、これにより整列部材500は、受容部440に受容される。ロック部436がY方向外側に開くように構成されている限り、当接部522及び被当接部439は、本実施の形態と異なるように形成されていてもよい。例えば、当接部522をX方向と直交する平面状に形成し、被当接部439をX方向及びY方向の双方と斜交する平面状に形成してもよい(即ち、面取りしてもよい)。また、当接部522及び被当接部439の両方を面取りしても良い。
【0043】
図2図4及び図14に示されるように、保持部420の前端面には、第2コンタクト300と夫々対応する4つのガイド溝422及び4つの圧入部424が形成されている。ガイド溝422は後方に向かって窪んだ溝であり、保持部420の前端面をZ方向に延びている。圧入部424は、ガイド溝422の上端部分に設けられている。
【0044】
図2図4図11及び図14から理解されるように、第2コンタクト300の端子部320は、ガイド溝422にガイドされるようにして上方に向かって(即ち、+Z方向に沿って)ハウジング400に取り付けられている。第2コンタクト300をハウジング400に取り付ける際、被圧入部322が圧入部424に圧入され、これにより第2コンタクト300の端子部320は、第1コンタクト200の端子部220と平行に延びるようにしてハウジング400の保持部420に(即ち、ハウジング400に)保持される。
【0045】
図13乃至図15に示されるように、側部430の夫々には、凸部432及び凹部434が更に形成されている。凸部432及び凹部434は、側部430のY方向外側の端面に形成されている。凸部432は、Y方向外側に突出しており、凹部434は、Y方向内側に凹んでいる。
【0046】
図1及び図16から理解されるように、本実施の形態によるシェル600は、1枚の金属板を切り抜き・折り曲げ加工して形成されている。詳しくは、シェル600は、上板部610と底板部620と2つの側板部630とからなる平らな角筒形状を有するように形成されており、底板部620に金属板の継目を有している。シェル600は、ハウジング400の大部分を覆うようにして、ハウジング400に取り付けられている。
【0047】
シェル600の側板部630の夫々には、切欠き632と固定部634とが形成されている。切欠き632は、側板部630の後端部分に形成されている。固定部634は、Y方向内側に延びており、側板部630によってY方向に弾性変形可能に支持されている。
【0048】
図1及び図2に示されるように、シェル600の上板部610、底板部620、側板部630の夫々には、シェル接続部640が形成されている。シェル接続部640は、シェル600の一部をY方向に延びるように切欠くことにより形成されている。シェル接続部640の先端はシェル600の内部に向かって湾曲しており、シェル600の外部に向かって弾性変位可能となるように支持されている。相手側コネクタ(図示せず)がコネクタ10に挿入されると、シェル接続部640は相手側コネクタの相手側シェル(図示せず)と電気的に接続される。
【0049】
以下、以上のように構成されたコネクタ10の組立て方法(即ち、コネクタ製造方法)について説明する。
【0050】
図9に示されるように、先ず準備工程において、金属板を切り抜くことで金属部材800が準備される。本実施の形態による金属部材800は、第1コンタクト200を夫々構成する5つの金属片810を備えている。金属片810は、接触部812と端子部814とを有するようにしてX方向(第1方向)に延びている。また、金属片810は、Y方向(第1方向と直交する方向)に整列されている。
【0051】
次に、図10から理解されるように、金属片保持工程により、金属片810のX方向における両端部分がハウジング400及び整列部材500によって夫々保持され、これにより第1中間体910が製造される。
【0052】
より具体的には、金属片保持工程において、金属片810の接触部812はハウジング400によって保持され、端子部814は整列部材500によって保持される。本実施の形態によれば、金属片保持工程において、金属片810は、ハウジング400及び整列部材500にインサート成型され、これによりハウジング400及び整列部材500が共通の金型(図示せず)によって同時に形成される。換言すれば、本実施の形態による第1コンタクト200は、ハウジング400及び整列部材500にインサート成型されている。
【0053】
金属片保持工程において、本実施の形態と異なる方法で金属片810を保持させてもよい。例えば、ハウジング400及び整列部材500を夫々別体に成型し、金属片810の接触部812及び端子部814をハウジング400及び整列部材500に夫々挿入してもよい。但し、金属片810をより簡単に保持するためには、本実施の形態と同様に第1中間体910を製造することが好ましい。
【0054】
次に、図10及び図11から理解されるように、整列部材保持工程により、整列部材500がハウジング400に保持され、これにより第2中間体920が製造される。詳しくは、整列部材保持工程において、ハウジング400及び整列部材500によって保持された金属片810は、端子部814がZ方向(即ち、第1方向と交差する第2方向)に延びるように折り曲げられ、これにより第1コンタクト200が形成される。またこのとき、整列部材500は、前述したようにハウジング400に係合し保持される。
【0055】
次に、図11乃至図15から理解されるように、第2コンタクト保持工程により、第2コンタクト300がハウジング400に保持され、これにより第3中間体930が製造される。ここで第2コンタクト300は、第1コンタクト200と同様に金属板を切り抜き且つ折り曲げ加工することで形成することができる。
【0056】
次に、図1及び図16から理解されるように、シェル装着工程により、シェル600が第3中間体930に取り付けられ、コネクタ10が製造される。詳しくは、第3中間体930を+X方向に沿ってシェル600の内部に挿入すると、凸部432と切欠き632とが互いに係合し、これによりシェル600が適切な位置に配置される。このとき、固定部634の先端が凹部434に挿入され、これによりシェル600がハウジング400に固定される。
【0057】
以上の説明から理解されるように、本実施の形態によれば、ハウジング400及び整列部材500が形成されると同時に、金属片810(第1コンタクト200)を適切な位置に配置させることができる。更に、整列部材500をハウジング400の受容部440に挿入するという簡単な操作を行うと同時に金属片810(第1コンタクト200)を折り曲げ、第1コンタクト200の位置決めが完了する。
【0058】
本実施の形態によるコネクタ10は、様々に変形することができる。例えば、第1コンタクト200の夫々に対して整列部材を設けることもできる。より具体的には、第1コンタクト200を夫々保持する5つの整列部材を形成すればよい。この場合、ハウジング400にも、整列部材の夫々に対応した受容部及びロック部を設ければよい。
【0059】
また、本実施の形態によるコネクタ10においては、整列部材500をハウジング400の受容部440に挿入することで、第1コンタクト200の端子部220を折り曲げるようにしたが、これと異なる方法で端子部220を折り曲げることもできる。例えば、冶具等(図示せず)を用いて端子部220の曲げ位置を揃えるように仮曲げを行なった後、整列部材500をハウジング400の受容部440に挿入し係合させることによって、端子部220の本曲げを行なうようにしても良い。
【符号の説明】
【0060】
10 コネクタ
10f 前端
10r 後端
200 第1コンタクト
210 接触部
220 端子部
224 接続部
300 第2コンタクト
310 接触部
312 接点部
320 端子部
322 被圧入部
324 接続部
400 ハウジング
410 本体部
420 保持部
422 ガイド溝
424 圧入部
430 側部
432 凸部
434 凹部
436 ロック部
438 被係合部
439 被当接部
440 受容部
450 板状部
452 窪み
454 保持溝
500,500′ 整列部材
510 コンタクト保持部
520,520′ 突出部
522 当接部
524,524′ 係合部
600 シェル
610 上板部
620 底板部
630 側板部
632 切欠き
634 固定部
640 シェル接続部
800 金属部材
810 金属片
812 接触部
814 端子部
910 第1中間体
920 第2中間体
930 第3中間体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18