特許第6084117号(P6084117)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6084117
(24)【登録日】2017年2月3日
(45)【発行日】2017年2月22日
(54)【発明の名称】タッチパネル、表示装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20170213BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20170213BHJP
【FI】
   G06F3/041 490
   G06F3/044 122
   G06F3/044 125
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-109267(P2013-109267)
(22)【出願日】2013年5月23日
(65)【公開番号】特開2014-229136(P2014-229136A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2016年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001339
【氏名又は名称】グンゼ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鴻野 勝正
(72)【発明者】
【氏名】木村 圭作
【審査官】 原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3182342(JP,U)
【文献】 国際公開第2011/136542(WO,A2)
【文献】 国際公開第2012/099394(WO,A2)
【文献】 国際公開第2011/078231(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板の一方面側の第1方向に間隔をあけて配置される複数の第1電極と、前記基板の一方面側の前記第1方向と交差する第2方向に間隔をあけて配置される複数の第2電極と、を備えたタッチパネルであって、
前記第1電極は、複数の導体線を交差させることで形成された複数の第1電極セルと、隣り合う前記第1電極セルの前記導体線同士を電気的に接続する少なくとも1本の接続用導体線と、からなり、
前記第2電極は、複数の導体線を交差させることで形成された複数の第2電極セルと、隣り合う前記第2電極セルの前記導体線同士を電気的に接続する接続用透明導電膜と、からなり、
前記接続用導体線及び前記接続用透明導電膜の間に介在して、前記接続用導体線と前記接続用透明導電膜とを絶縁する絶縁層と、
前記第1電極セル及び前記第2電極セルの上方又は下方にそれぞれ重ね合わされる第1透明膜及び第2透明膜と、をさらに備えるタッチパネル。
【請求項2】
前記第1透明膜及び前記第2透明膜は、前記接続用透明導電膜と同材料からなる請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記第2透明膜は、前記接続用透明導電膜と一体に形成されている請求項2に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記第1電極セル及び前記第2電極セルは、それぞれ前記第1透明膜及び前記第2透明膜と導通している請求項2又は3に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記第1透明膜及び前記第2透明膜は、少なくとも隣接する前記第2透明膜及び前記第1透明膜と対向する一部の周縁が、凸部及び凹部が交互に並ぶ凹凸状に形成されており、隣接する前記第2透明膜及び前記第1透明膜との境界において、所定間隔をあけて、前記凸部が隣接する前記透明膜の前記凸部間に配置される請求項1〜4のいずれかに記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記接続用導体線が網目を形成している請求項1〜5のいずれかに記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記第1電極及び前記第2電極は、両端部間の導通性を阻害しない範囲で前記導体線を切断する切断部を備える請求項1〜6のいずれかに記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記基板のリタデーションが、0nm〜800nmである請求項1〜7のいずれかに記載のタッチパネル。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載のタッチパネルを備えた表示装置。
【請求項10】
請求項9に記載の表示装置を備えた電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量式の透明なタッチパネル、当該タッチパネルを備えた表示装置、及び、当該表示装置を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピューターや電子機器において、押しボタンを用いずにディスプレイの表示を利用した操作の開発が盛んである。その操作のために、ディスプレイの前面に透明のタッチパネルを配置して、タッチ位置を検出する。タッチパネルの種類としては、抵抗膜式、表面弾性波式、赤外線方式などがあり、指のタッチや近接による静電容量の変化で位置を検出する静電容量式もある。例えば、特許文献1には、マトリクス状の電極(X方向、Y方向の2層構造)の静電容量式タッチスイッチが記載されている。
【0003】
従来の静電容量式タッチパネルは、基板の一方面に帯状にパターニングされたITOなどからなる透明の第1電極が形成された第1面状体と、基板の一方面に帯状にパターニングされたITOなどからなる透明の第2電極が形成された第2面状体とを備えており、第1電極及び第2電極とが互いに対向するようにして、両面状体が粘着層を介して貼着されている。しかしながら、ITOは抵抗率が高く、200Ω/□〜1000Ω/□が一般的である。特に大型のタッチパネルでは、電極の端子間の抵抗値が増加し、これに伴い静電容量検出の感度が低下するため、タッチパネルとして動作させることが困難になる場合がある。
【0004】
そこで、ITOを使用しない静電容量式のタッチパネルが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2のタッチパネルでは、銅または銅合金からなる金属線を網目状に形成することにより電極を形成することで、電極の透過率を70%以上にしており、視認性を維持したまま低抵抗の電極を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2006−511879号公報
【特許文献2】特開2006−344163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2のタッチパネルでは、基板の一方面に網目状の第1電極が形成された第1面状体と、基板の一方面に網目状の第2電極が形成された第2面状体とを重ね合わせた構造であるため、タッチパネル全体の厚みが厚くなる。近年、タッチパネルは、薄型・軽量化が求められているところ、特許文献2のタッチパネルでは軽薄の要求に不利であるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、低抵抗な網目状の電極を備えたタッチパネルにおいて、薄型・軽量を実現したタッチパネルを提供することを目的とする。また、当該タッチパネルを備えた表示装置、及び、当該表示装置を備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、基板と、前記基板の一方面側の第1方向に間隔をあけて配置される複数の第1電極と、前記基板の一方面側の前記第1方向と交差する第2方向に間隔をあけて配置される複数の第2電極と、を備えたタッチパネルであって、前記第1電極は、複数の導体線を交差させることで形成された複数の第1電極セルと、隣り合う前記第1電極セルの前記導体線同士を電気的に接続する少なくとも1本の接続用導体線と、からなり、前記第2電極は、複数の導体線を交差させることで形成された複数の第2電極セルと、隣り合う前記第2電極セルの前記導体線同士を電気的に接続する接続用透明導電膜と、からなり、前記接続用導体線及び前記接続用透明導電膜の間に介在して、前記接続用導体線と前記接続用透明導電膜とを絶縁する絶縁層と、前記第1電極セル及び前記第2電極セルの上方又は下方にそれぞれ重ね合わされる第1透明膜及び第2透明膜と、をさらに備えるタッチパネルによって達成される。
【0009】
上記構成のタッチパネルにおいては、前記第1透明膜及び前記第2透明膜は、前記接続用透明導電膜と同材料からなることが好ましい。
【0010】
また、前記第2透明膜は、前記接続用透明導電膜と一体に形成されていることが好ましい。
【0011】
また、前記第1電極セル及び前記第2電極セルは、それぞれ前記第1透明膜及び前記第2透明膜と導通していることが好ましい。
【0012】
前記第1透明膜及び前記第2透明膜は、少なくとも隣接する前記第2透明膜及び前記第1透明膜と対向する一部の周縁が、凸部及び凹部が交互に並ぶ凹凸状に形成されており、隣接する前記第2透明膜及び前記第1透明膜との境界において、所定間隔をあけて、前記凸部が隣接する前記透明膜の前記凸部間に配置されることが好ましい。
【0013】
また、前記接続用導体線が網目を形成していることが好ましい。
【0014】
また、前記第1電極及び前記第2電極は、両端部間の導通性を阻害しない範囲で前記導体線を切断する切断部を備えることが好ましい。
【0015】
また、前記基板のリタデーションが、0nm〜800nmであることが好ましい。
【0016】
本発明の上記目的は、上記構成のタッチパネルを備えた表示装置によっても達成される。
【0017】
本発明の上記目的は、上記構成の表示装置を備えた電子機器によっても達成される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の導体線を交差させることで網目状の電極を形成しているので、基板上に形成される電極パターンの低抵抗化を図ることができる。さらに、電極パターンを目立たせることがない上、色目の相違を軽減し、タッチパネルの視認性も向上させることができるので、静電容量式のタッチパネルとして好適に用いることができる。また、第1電極及び第2電極のいずれもが基板の一方面に形成されているので、タッチパネルの構造の簡略化と全体的な厚み・重さの軽減を実現できるという優位性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態に係るタッチパネルの平面図である。
図2図1に示すタッチパネルの第1電極セルの接続部分を拡大して示す概略断面図である。
図3図1に示すタッチパネルの第2電極セルの接続部分を拡大して示す概略断面図である。
図4】第1電極セル及び第2電極セルの境界を拡大して示す平面図である(第1電極セル及び第2電極セルの導体線を一部省略)。
図5図1に示すタッチパネルの製造過程における第1電極セル及び第2電極セルの境界を拡大して示す平面図である(第1電極セル及び第2電極セルの導体線を一部省略)。
図6図5に続き、図1に示すタッチパネルの製造過程における第1電極セル及び第2電極セルの境界を拡大して示す平面図である(第1電極セル及び第2電極セルの導体線を一部省略)。
図7図6に続き、図1に示すタッチパネルの製造過程における第1電極セル及び第2電極セルの境界を拡大して示す平面図である(第1電極セル及び第2電極セルの導体線を一部省略)。
図8】本発明の他の実施形態に係るタッチパネルにおける、第1電極セル及び第2電極セルの境界を拡大して示す平面図である(第1電極セル及び第2電極セルの導体線を一部省略)。
図9】第1電極セル及び第2電極セルの導体線の他の例を拡大して示す平面図である(第1電極セル及び第2電極セルの導体線を一部省略)。
図10】第1電極セル及び第2電極セルの導体線の他の例を拡大して示す平面図である(第1電極セル及び第2電極セルの導体線を一部省略)。
図11】本発明の他の実施形態に係るタッチパネルにおける、第1電極セル及び第2電極セルの境界を拡大して示す平面図である(第1電極セル及び第2電極セルの導体線を一部省略)。
図12】タッチパネル機能付き表示装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実態形態について添付図面を参照して説明する。尚、各図面は、構成の理解を容易にするため、実寸比ではなく部分的に拡大又は縮小されている。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るタッチパネル1の平面図である。図2及び図3図1のタッチパネル1の一部分を拡大して示す概略断面図である。本実施形態に係るタッチパネル1は、静電容量式のタッチパネルであり、透明な基板2と、基板2の一方面S側に設けられた複数の帯状の第1電極3及び複数の帯状の第2電極4と、第1電極セル3及び第2電極4が交差する部分に設けられる絶縁層7と、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40の上方又は下方にそれぞれ重ね合わされる第1透明膜8及び第2透明膜9とを備えている。第1電極3は、基板2の一方面Sの第1方向(X方向)に所定間隔をあけて配置されており、隣接する第1電極3間は電気的に絶縁されている。一方、第2電極4は、基板2の一方面Sの前記第1方向(X方向)と垂直に交差する第2方向(Y方向)に所定間隔をあけて配置されており、隣接する第2電極4間が電気的に絶縁されている。各第1電極3及び各第2電極4には、線状の配線5,6が接続されている。各配線5,6は、基板2の端縁まで延びるように配線されており、その先端部が静電容量検出回路(図示省略)に接続されている。各配線5,6は、その距離や幅を考慮して低抵抗とすることが好ましい。なお、本実施形態では、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)は直交しているが、直交しない角度で基板2の一方面S上に第1電極3及び第2電極4を配置することもできる。
【0022】
基板2は、誘電体基板である。基板2の材料は、ガラス、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレートなどの透明材料が挙げられる。ガラスであれば、厚みは0.1mm〜3mm程度が好ましく、プラスチックフィルムであれば厚みは10μm〜2000μm程度が好ましい。また、これらの材料を多層に積層してもよい。また、基板2の表面に、表面保護のためのハードコート層や、反射防止層、防汚層、アンチブロッキング層、受容層などの機能層を設けたり、プラズマ処理などを施したりしてもよい。
【0023】
図1図4に示すように、第1電極3は、複数の第1電極セル30と、隣接する第1電極セル30を電気的に接続する接続用導体線31とを備えている。また、第2電極4は、複数の第2電極セル40と、隣接する第2電極セル40を電気的に接続する接続用透明導電膜41とを備えている。
【0024】
複数の第1電極セル30は、基板2の一方面Sの第2方向(Y方向)に等間隔で配置されている。第1電極セル30は、複数の導体線Lを交差させることによって網目状に形成されており、複数の格子Kが組み合わされた形状である。格子Kは、図示例では正方形状である。第1電極セル30を構成する導体線Lの線幅は、例えば1μm〜50μm程度であり、好ましくは1μm〜25μm程度であり、より好ましくは1μm〜10μm程度である。また、導体線Lのピッチは、例えば100μm〜1000μm程度である。また、導体線Lの厚みは、例えば0.01μm〜10μm程度であり、さらに好ましくは0.05μm〜5μm程度である。このような寸法を有する第1電極セル30は、導体線Lの線幅が非常に細く、線幅に対するピッチが十分に大きいため目立ちにくい。
【0025】
複数の第2電極セル40は、基板2の一方面Sの第1方向(X方向)に等間隔で配置されている。第1電極セル30及び第2電極セル40の外形は、本実施形態では菱形状であり、第2電極セル40は、基板2の一方面S上に設けられた第1電極セル30と重ならないように第1電極セル30が存在しない空いたスペースを埋めるように設けられる。これにより、基板2の一方面Sは、複数の第1電極セル30及び複数の第2電極セル40が敷き詰められた状態となる。第2電極セル40も、第1電極セル30と同様に、複数の導体線Lを交差させることによって網目状に形成されており、導体線Lが第1電極セル30を構成する導体線Lとは接続されないように隙間をあけて配線されている。この第2電極セル40を構成する導体線Lは、第1電極セル30を構成する導体線Lと同じ線幅、ピッチ、厚みであり、第2電極セル40は、第1電極セル30と同形状の格子Kが複数組み合わされた形状である。なお、第2電極セル40は、第1電極セル30と同じ材料で形成されても異なる材料で形成されてもよいが、第1電極セル30と同じ材料で一体に基板2の一方面S上に形成するのが、第2電極セル40を効率よく形成することが可能であるので好ましい。
【0026】
接続用導体線31は、隣り合う第1電極セル30の導体線L同士を互いに接続する線状のものであり、隣り合う第1電極セル30の間に1本又は複数本設けられている。接続用導体線31の形状は、一方向に延びる直線的な形状であってもよいし、1箇所又は複数箇所で屈曲した形状(L字状、ジグザグ状など)であってもよく、接続用導体線31は、直線的に延びている場合には、第1電極セル30の導体線Lと同方向(U方向又はV方向)を向いており、屈曲している場合には、それぞれ直線的に延びる構成部分31Aが導体線Lと同方向(U方向又はV方向)を向いている。また、接続用導体線31(接続用導体線31が屈曲している場合には、直線的に延びる構成部分31A)は、第1電極セル30のいずれかの導体線Lの延長上に位置して、当該導体線Lと1本の線状となっていることが好ましい。接続用導体線31は、第1電極セル30の導体線Lと同じ材料で形成されても異なる材料で形成されてもよいが、導体線Lと同じ材料で一体に基板2の一方面S上に形成するのが、接続用導体線31を効率よく形成することが可能であるので好ましい。
【0027】
接続用導体線31は、本実施形態では、隣り合う第1電極セル30の間に複数本設けられ、複数の接続用導体線31が、複数の格子Kが組み合わされた網目を形成するように配線されている。すなわち、第1電極3と第2電極4とが交差する部分に、周りの第1電極セル30及び第2電極セル40を構成する格子Kと同形状の複数の格子Kが一様に配置される。これにより、基板2の一方面S上に、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lと接続用導体線31とにより見た目が全体的に均一な網目状パターンが形成される。その結果、第1電極3及び第2電極4のパターン形状を目立ちにくくすることができ、タッチパネル1の視認性を向上させることができる。
【0028】
さらに、本実施形態では、図4に示すように、第1電極セル30の4つの辺部のうち、第2電極セル40と対向する辺部に、対向する第2電極セル40に向けて導体線Lが張り出した張出線32が複数設けられているとともに、第2電極セル30の4つの辺部のうち、第1電極セル30と対向する辺部にも、対向する第1電極セル30に向けて導体線Lが張り出した張出線42が複数設けられている。これらの張出線32,42は、必ずしも互い違いである必要はないが、図4のように互い違いとなるよう交互に設けられるほうが、隙間Oが目立ちにくくなり、好ましい。これらの張出線32,42が、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lと格子Kを形成することで、第1電極セル30と第2電極セル40との隙間が格子Kで埋められる。これにより、第1電極セル30及び第2電極セル40の隙間が目立たなくなり、基板2の一方面S上に全体的により精密な網目状パターンが形成されるので、タッチパネル1の視認性をより一層向上させることができる。
【0029】
なお、上記した説明において、網目状とは、導体線Lや接続用導体線31の線と線とが交点を有するように交差していることに加えて、線が交わる部分において少なくとも一方の線が断続しているために線と線とが交点を有さないが交差していることも含んでいる。
【0030】
接続用導体線31と第2電極セル40の導体線Lとの間には、両者が電気接続しないように隙間Oが形成される。図4では、説明のため隙間Oを大きめに描写しているが、隙間Oを小さくする方が視認性の観点からは好ましい。また、接続用導体線31の配線パターンは、接続用導体線31と第2電極セル40の導体線Lとの隙間Oがまとまって現れるように形成すると、隙間Oが集中して目立ってしまい、タッチパネル1の視認性に悪影響を与える。よって、接続用導体線31と第2電極セル40の導体線Lとの隙間Oが集中せず、より目立ちにくくなるよう多少ばらけて現れるように、第2電極セル40の導体線Lや接続用導体線31などの配線パターンを設定することが好ましい。
【0031】
基板2の一方面S側には、少なくとも接続用導体線31の一部を覆うようにして、絶縁層7が設けられている。絶縁層7は、透明でかつ導電性がない絶縁材料であれば、材料は特に限定されないが、その下方及び上方に配置される接続用導体線31及び接続用透明導電膜41との密着性が高いものが望まれ、エポキシ系やアクリル系などの一般的な熱硬化性透明樹脂や光硬化性透明樹脂などを用いることができる。このような透明樹脂を公知のコーティング法やスクリーン印刷法、インクジェット印刷法などで接続用導体線31を覆うように塗布することで、絶縁層7を形成できる。また、酸化珪素などの無機絶縁材料を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などのPVD法や、CVD法などにより、絶縁層7を形成することができる。その他、ポリエステル系樹脂の透明性フィルムなどを少なくとも接続用導体線31を覆うように基板2の一方面S上に貼り付けることによっても、絶縁層7を形成できる。絶縁層7の厚みは、特に限定されるものではなく、例えば0.1μm〜50μm程度とすることができる。また、絶縁層7の外形は、図4では矩形状であるが、これに限られることなく、例えば多角形状、円形状など、種々の形状とすることができる。
【0032】
接続用透明導電膜41は、絶縁層7よりも幅は短い一方で長さが長く、絶縁層7の上面を横切るようにして、隣り合う第2電極セル40の導体線L同士を電気的に接続している。よって、接続用導体線31と接続用透明導電膜41とは、間に絶縁層7が配置されることで、基板2の一方面S上で交差する際に互いに絶縁されている。また、接続用透明導電膜41及び絶縁層7は透明であるので、タッチパネル1を上方又は下方から見た場合に、接続用透明導電膜41及び絶縁層7の下方に形成された、第1電極3及び第2電極4の交差部分の接続用導体線31による網目形状が確認できる。
【0033】
接続用透明導電膜41の材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系、酸化亜鉛、スズ酸化膜などの透明導電材料、あるいは、スズ、銅、アルミニウム、ニッケル、クロムなどの金属材料、金属酸化物材料を例示することができ、これら2種以上を複合して形成してもよい。また、カーボンナノチューブやカーボンナノホーン、カーボンナノワイヤ、カーボンナノファイバー、グラファイトフィブリルなどの極細導電炭素繊維、あるいは、Agナノワイヤーなどの極細導電繊維をバインダーとして機能するポリマー材料に分散させた複合材を、接続用透明導電膜41の材料として用いることもできる。ここでポリマー材料としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリp−フェニレン、ポリ複素環ビニレン、PEDOT:poly(3,4-ethylenedioxythiophene)などの導電性ポリマーを採用することができる。接続用透明導電膜41の形成方法は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などのPVD法や、CVD法、塗工法、印刷法などを例示することができる。また、接続用透明導電膜41の厚みは、材料や形成方法により異なるが、塗工法や印刷法などを用いた場合は50μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。
【0034】
基板2の一方面S側には、透明な第1透明膜8及び第2透明膜9が、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40の上方又は下方にそれぞれ重ね合わされるようにして設けられている。本実施形態では、第1電極セル30が第1透明膜8により上方から覆われ、第2電極セル40が第2透明膜9により上方から覆われている。第1透明膜8及び第2透明膜9は、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40の外形と合うように、菱形状に形成されている。なお、第1透明膜8及び第2透明膜9は、必ずしも第1電極セル30及び第2電極セル40の外形と一致して第1電極セル30及び第2電極セル40の全面をぴったりと覆っている必要はなく、第1電極セル30及び第2電極セル40のほぼ全面を実質的に覆っていればよい。このように、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40に対して第1透明膜8及び第2透明膜9を覆うなどして重ね合わせることで、基板2の一方面S上の各電極セル30,40及び接続用導体線31によって形成された網目状パターンのほぼ全面が、透明な膜(接続用透明導電膜41もしくは透明膜8)により重ね合わされることになる。
【0035】
このように構成すると、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40が第1透明膜8及び第2透明膜9で重ね合わされていない場合と比べて、タッチパネル1を目視した際の色目の均一化を図ることができる。すなわち、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40が第1透明膜8及び第2透明膜9で重ね合わされていない場合には、第1電極3及び第2電極4は、接続用透明導電膜41が設けられている部分(交差部分)と設けられていない部分(電極セル部分)とで、色目(光線透過率)に違いが生じ、タッチパネル1の視認性に影響を与えるおそれがある。これに対して、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40についても第1透明膜8及び第2透明膜9を重ね合わせることで、タッチパネル1の全体で色目の違いが目視ではほとんど区別できなくなるため、タッチパネル1の視認性をさらに優れたものとすることができる。なお、図4(及び図7図11)においては、透明導電膜41と第2透明膜9とを図面上識別可能なように、透明導電膜41の輪郭を表示しているが、実際には透明導電膜41の輪郭は図面のようにはっきりと現れるものではなく、透明導電膜41を第2透明膜9と一体に形成すれば、透明導電膜41の輪郭は現れない。
【0036】
第1透明膜8及び第2透明膜9は、透明材料であれば、材料は特に限定されず、接続用透明導電膜41と同じ材料で形成されていても異なる材料で形成されていてもよいが、接続用透明導電膜41と同じ導電材料を用いて基板2の一方面S上に同時に形成することで、第1透明膜8及び第2透明膜9を効率よく形成できる。なお、この場合には、第2電極セル40を覆う第2透明膜9を接続用透明導電膜41と接続(一体に形成)させることが見た目向上の点でも好ましい。また、第1電極セル30を覆う第1透明膜8については、接続用透明導電膜41と絶縁するため、又は絶縁状態に近い高抵抗の状態とするために、例えば両者の間に隙間を設ける。
【0037】
また、タッチパネル1の製造時に、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40を構成する導体線Lに断絶部分がある場合、この断絶部分により抵抗が生じて電極の抵抗値が増大するが、第1透明膜8及び第2透明膜9が導電材料で形成されていて第1電極セル3及び第2電極セル4とそれぞれ導通していることで、この抵抗値の増加の影響を抑えることができる。加えて、第1電極3及び第2電極4の各電極セル30,40を構成する導体線Lの線幅の一部が細くなった場合でも、電極の抵抗値の増加を抑制することができる。
【0038】
次に、上記構成のタッチパネル1を製造する方法を説明する。まず、図5に示すように、基板2の一方面S上に、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lと接続用導体線31とを形成する。基板2は、必要に応じて所望の形状にカットする。導体線L及び接続用導体線31の形成方法は、(1)銀、金、白金、パラジウム、銅、カーボンなどの極微細な導電性粒子を含む導電性ペーストを基板2上にスクリーン印刷する方法(特開2007−142334等参照)、(2)銅などの金属箔を基板2上に積層した後、金属箔上にレジストパターンを形成し、金属箔をエッチングする方法(特開2008−32884等参照)が挙げられる。また、導体線L及び接続用導体線31の形成方法は、上記(1)、(2)の形成方法に限定されず、上記(1)以外のグラビア印刷やインクジェット印刷などの公知の印刷法や、上記(2)以外のフォトリソグラフィを使用してもよい。また、配線5,6は、導体線L及び接続用導体線31と一緒に上記した方法で形成してもよいし、導体線L及び接続用導体線31を形成した後、配線印刷用の導電インクを例えばスクリーン印刷などの公知の印刷方法を用いて基板2の一方面S上に印刷することで形成してもよい。
【0039】
そして、図6に示すように、絶縁層7を、基板2の一方面Sの少なくとも接続用導体線31の一部を覆うようにして設けた後、絶縁層7の上面に接続用透明導電膜41を形成すると同時に、第1電極セル30及び第2電極セル40上に第1透明膜8及び第2透明膜9を形成することで、図4に示すタッチパネル1が形成される。なお、図7に示すように、一端、絶縁層7の上面に接続用透明導電膜41を形成した後、第1電極セル30及び第2電極セル40上に第1透明膜8及び第2透明膜9を形成することで、図4に示すタッチパネル1を形成してもよい。
【0040】
以上の構成を備えるタッチパネル1において、タッチ位置の検出方法は、従来の静電容量式のタッチパネルと同様であり、第1電極セル30及び第2電極セル40の接触位置において人体の静電容量に基づく電圧等の変化を検出することによって、接触位置の座標が演算される。
【0041】
本実施形態に係るタッチパネル1においては、複数の導体線Lを交差させることで網目状の電極3,4を形成しているので、基板2上に形成される電極パターンの低抵抗化を図ることができる。さらに、電極パターンを目立たせることなくかつ色目の相違による違和感も生じさせることがないので、タッチパネル1の視認性も向上させることができるため、静電容量式のタッチパネルとして好適に用いることができる。さらに、第1電極3及び第2電極4のいずれもが基板2の一方面Sに形成されているので、タッチパネル1の構造の簡略化と全体的な厚み・重さの軽減を実現できるという優位性を有する。
【0042】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態においては、隣接する第1透明膜8と第2透明膜9との間には、直線状の隙間が形成されているが、図8に示すように、第1透明膜8の周縁のうちの、少なくとも隣接する第2透明膜9と対向する部分の周縁に、面方向、つまりは、周縁から外側に向けて延びる凸部80を所定間隔をあけて複数並べるとともに、第2透明膜9の周縁のうちの、少なくとも隣接する第1透明膜8と対向する部分の周縁に、面方向、つまりは、周縁から外側に向けて延びる凸部90を所定間隔をあけて複数並べることで、それぞれ凸部80,90と凹部81,91とが交互に並ぶ凹凸を形成することができる。そして、隣接する第1透明膜8と第2透明膜9との境界において、互いに多少の隙間をあけるようにして、凸部80,90を対向する凸部90,80の間の凹部91,81にそれぞれ配置し、凸部80,90及び凹部81,91を噛み合わせることで、隣接する第1透明膜8と第2透明膜9との隙間を透明膜8,9で埋めることができる。このように構成すると、隣接する第1透明膜8と第2透明膜9との間に直線状の隙間が形成される場合と比べて、タッチパネル1の全体をより精密に透明な膜(第1透明膜8、第2透明膜9及び接続用透明導電膜41)で覆うことができ、透明な膜により覆われていない領域を少なくして色目の違いをなくすことができるため、タッチパネル1の視認性をさらに優れたものとすることができる。なお、凸部80,90は、凸部80,90が第1電極セル30及び第2電極セル40の張出線32,42上に位置して、張出線32,42が凸部80,90によって完全に覆われるように、第1透明膜8及び第2透明膜9に設けるのが好ましい。また、凸部80,90及び凹部81,91の形状は、上記のような矩形状のみならず、先端が鋭利に尖る三角形状(全体の凹凸形状としては、のこぎりの歯のような鋸歯状)や先端が丸い山形状(全体の凹凸形状としては、波形状)など、種々の形状とすることが可能である。
【0043】
また、上記実施形態においては、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lの線幅と、接続用導体線31の線幅とが同じに形成されているが、接続用導体線31の線幅を、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lの線幅と異なるように形成してもよい。
【0044】
また、接続用導体線31の線幅を第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lの線幅よりも太く又は細く形成した場合において、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lの少なくとも一部(所々)の線幅を、接続用導体線31の線幅と同じく太く又は細くするようにしてもよい。これにより、線幅が太く又は細くなった箇所が均一に配置されることで、見た目をより均一にできるため、電極のパターン形状をより一層目立ちにくくすることができ、タッチパネル1の視認性を向上させることができる。なお、第1電極セル30の導体線Lの線幅と第2電極セル40の導体線Lの線幅は厳密に同一でなくてもよいが、見た目の均一性の観点から略等しい線幅とすることが望ましい。
【0045】
また、上記実施形態においては、基板2の一方面S上に、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lと接続用導体線31とを形成した後、絶縁層7を設け、さらに、接続用透明導電膜41、第1透明膜8及び第2透明膜9を設けている。これに限られることなく、基板2の一方面S上に、接続用透明導電膜41、第1透明膜8及び第2透明膜9を設けた後、接続用透明導電膜41上に絶縁層7を設け、絶縁層7上に接続用導体線31が位置するとともに接続用透明導電膜41により隣り合う第2電極セル40の導体線L同士が電気的に接続されるように、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lと接続用導体線31とを形成してもよい。この場合には、第1透明膜8及び第2透明膜9は、第1電極セル3及び第2電極セル4の下方に敷かれた状態でそれぞれ重ね合わされることになる。
【0046】
また、上記実施形態では、第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lや接続用導体線31は真っ直ぐな直線状であるが、図9に示すように、波のような形の波形状や、図10に示すように、のこぎりの歯のような形の鋸歯状など、種々の形状とすることができる。
【0047】
また、上記実施形態では、第1電極セル30及び第2電極セル40の外形は、菱形状であるが、第1電極セル30と第2電極セル40との間で絶縁性が確保され、指などの接触ポイントを検出可能である限り、菱形状に限られることなく、矩形状、多角形状、円形状など、任意の形状とすることができる。
【0048】
また、上記実施形態において、各電極3,4の両端部間での導通性を阻害しない範囲で、各電極セル30,40を構成する複数の導体線Lに対して、図11に示すように、導体線Lを切断する切断部33,43を部分的に設けるように構成してもよい。上記したように、接続用導体線31と第2電極セル40の導体線Lとの間には隙間Oが形成されているため、各電極セル30,40にこのような切断部33,43を設けることにより、電極パターン全体に対して一様に導体線Lが途切れる断続部(空白部)が発生する。よって、光線透過率が向上するとともに、電極パターンの見た目をより均一にできるので、視認性をさらに向上させることができる。
【0049】
また、第1電極セル30と第2電極セル40との隙間に、電極パターンとは電気的に独立したダミーパターンを形成することで、第1電極3及び第2電極4のパターン形状をより一層、目立ちにくくしてもよい。ダミーパターンは、接続用導体線31や第1電極セル30及び第2電極セル40の導体線Lと略等しい線幅の導体線などで、均一な網目状となるように第1電極セル30と第2電極セル40との隙間を補完するパターンで形成する。
【0050】
本発明のタッチパネルは、液晶ディスプレイや有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、電子発光(EL)ディスプレイなどの表示装置の表示面上にタッチパネルを装着したタッチパネル付きの表示装置として用いることができる。
【0051】
また、タッチパネル1の基板2として、光学等方性基板や光学位相性基板を用いることで、表示装置の構成内にタッチパネル1を備えた、所謂オンセルタイプのタッチパネル付きの表示装置とすることができる。例えば、オンセルタイプのタッチパネル付きの表示装置10は、図12に示すように、バックライト11と、液晶ディスプレイ12と、タッチパネル1とを備えた構成のものを例示できる。液晶ディスプレイパネル12は、通常、偏光板13と、TFT素子基板14と、液晶層15と、カラーフィルタ基板16と、偏向板17とが積層された構成であるが、タッチパネル1は液晶ディスプレイパネル12の表面側(図示例では上側)の偏光板17の下側に配置されて構成される。液晶ディスプレイパネル12の背面側(図示例では下側)の偏光板13にバックライト11が装着されている。偏光板17の表面には、保護するためのカバーフィルム18が装着されている。
【0052】
上記した光学等方性基板や光学位相性基板は、リタデーション値が0nm〜800nmであることが好ましく、0nm〜600nmであることがさらに好ましい。リタデーションは、例えば王子計測機器株式会社製の位相差測定装置KOBRA−WRなどを用いて測定できる。また上記した光学等方性基板や光学位相性基板の材料としては、脂肪族環状ポリオレフィン、ノルボルネン系の熱可塑性透明樹脂などが例示できる。
【0053】
上記した表示装置は、携帯電話、スマートフォン、タブレットデバイス、ノート型パソコン、ディスプレイ一体型パソコン、カーナビゲーションシステム、ゲーム機器、POS端末などのタッチ操作する電子機器に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0054】
1 タッチパネル
2 基板
3 第1電極
4 第2電極
7 絶縁層
8 第1透明膜
9 第2透明膜
10 タッチパネル機能付き表示装置
30 第1電極セル
31 接続用導体線
33 切断部
40 第2電極セル
41 接続用透明導電膜
43 切断部
L 導体線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12