(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6084120
(24)【登録日】2017年2月3日
(45)【発行日】2017年2月22日
(54)【発明の名称】車両用樹脂製外装パネル
(51)【国際特許分類】
B62D 25/10 20060101AFI20170213BHJP
【FI】
B62D25/10 D
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-114479(P2013-114479)
(22)【出願日】2013年5月30日
(65)【公開番号】特開2014-233984(P2014-233984A)
(43)【公開日】2014年12月15日
【審査請求日】2016年3月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】390026538
【氏名又は名称】ダイキョーニシカワ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】居▲蔵▼ 毅
【審査官】
田合 弘幸
(56)【参考文献】
【文献】
実開平03−060489(JP,U)
【文献】
特開2006−175929(JP,A)
【文献】
実開昭60−038874(JP,U)
【文献】
実公昭48−041380(JP,Y1)
【文献】
実開昭63−050771(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製アウタパネル(7)と樹脂製インナパネル(5)とが内部に中空部(37)を有するように互いに重ねられて各々の少なくとも外周縁部(19,31)を接合領域(19a,23a,25a,31,33)として接着剤(8)で接合された車両用樹脂製外装パネルであって、
上記アウタパネル(7)には、パネル面(27)の向きが変わったコーナー部(29)が上記接合領域(31,33)を横切るように形成され、かつ当該コーナー部(29)の接合領域(31,33)裏面には、突出片(35)が上記インナパネル(5)の接合領域(19,23a)に向かって突設され、
上記アウタパネル(7)とインナパネル(5)とは、上記突出片(35)の少なくとも先端が上記インナパネル(5)の接合領域(19,23a)に塗布された接着剤(8)に埋没された状態で、該接着剤(8)で接合されていることを特徴とする車両用樹脂製外装パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用樹脂製外装パネルにおいて、
上記インナパネル(5)の上記突出片(35)に対応する接合領域(19)には、該突出片(35)の少なくとも先端が収容される凹部(41)が形成され、
該凹部(41)内には、上記接着剤(8)が充填され、該凹部(41)内の接着剤(8)に上記突出片(35)の少なくとも先端が埋没されていることを特徴とする車両用樹脂製外装パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アウタパネルとインナパネルとが接着剤で接合された車両用樹脂製外装パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば特許文献1に開示された自動車用フードのように、樹脂製アウタパネルと樹脂製インナパネルとが内部に中空部を有するように互いに重ねられて外周縁部同士が接合された車両用樹脂製外装パネルがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−35046号公報(段落0011,0012欄、
図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の外装パネルが例えばセダンタイプの自動車に用いられるトランクリッドの場合、後端部が下方に折り曲げられており、
図13に示すように、そのインナパネル50は、後端前寄りで折れ曲がって、パネル面110の向きがインナコーナー部130を境に変わっている。一方、
図15に示すように、アウタパネル70にも、インナパネル50と同様に、アウタコーナー部290が形成されている。インナパネル50の外周縁部には、リブ150がアウタパネル70側に向けて突設され、その突出端から外側にフランジ190が張り出している。上記コーナー部130は、上記フランジ190を横切るように形成されている。そして、このようなトランクリッドを組み立てる際には、先ず、フランジ190上に接着剤80を塗布し、その後、アウタパネル70をインナパネル50の表側から接近させ、接着剤80を押し潰しながらアウタパネル70をインナパネル50に押し付ける。このとき、接着剤80が拡がって、フランジ190上のほぼ全域に行き渡る。
図14及び
図15は、両パネル50.70が接合された状態を示す図であり、
図14は
図13のXIV-XIV線断面図であり、
図15は
図13のXV-XV線断面図である。
【0005】
しかしながら、車両用パネルの接合に用いられる接着剤80は一般に粘度が高いため、アウタパネル70をインナパネル50に向かって押しつける際に、接着剤80がアウタパネル70のコーナー部290に入るものの、狭小な隅部まで入り込むことができない。その結果、
図14,15に示すように、インナコーナー部130及びアウタコーナー部290において接着剤80とアウタパネル70裏面との間に隙間390が形成される。このように隙間390があると、洗車した際、両パネル50,70間に水Wが入り、この水Wが上記隙間390を通過して内側の中空部370に浸入してしまう。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コーナー部においてアウタパネル裏面と接着剤との間に隙間が形成されたとしても、その隙間を通じて中空部に水が浸入するのを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、アウタパネルのコーナー部裏面に設けた突出片によってアウタパネル裏面と接着剤との間に形成された隙間を遮断するものである。
【0008】
具体的には、本発明は、樹脂製アウタパネルと樹脂製インナパネルとが内部に中空部を有するように互いに重ねられて各々の少なくとも外周縁部を接合領域として接着剤で接合された車両用樹脂製外装パネルを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0009】
すなわち、第1の発明は、上記アウタパネルには、パネル面の向きが変わったコーナー部が上記接合領域を横切るように形成され、かつ当該コーナー部の接合領域裏面には、突出片が上記インナパネルの接合領域に向かって突設され、上記アウタパネルとインナパネルとは、上記突出片の少なくとも先端が上記インナパネルの接合領域に塗布された接着剤に埋没された状態で、該接着剤で接合されていることを特徴とする。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、上記インナパネルの上記突出片に対応する接合領域には、該突出片の少なくとも先端が収容される凹部が形成され、該凹部内には、上記接着剤が充填され、該凹部内の接着剤に上記突出片の少なくとも先端が埋没されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
第1の発明によれば、アウタパネルのコーナー部にインナパネルに向かって突出片が突設され、この突出片の少なくとも先端がインナパネルの接合領域に塗布された接着剤に埋没されている。このため、アウタパネルと接着剤との間に隙間が形成されたとしても、その隙間が突出片によって仕切られる。したがって、両パネル間に外側から水が入り、その水が上記隙間に浸入しても、突出片によって堰き止められる。よって、その内側の中空部に水が浸入するのを防止することができる。
【0012】
第2の発明によれば、インナパネルの凹部に接着剤が充填され、この充填された接着剤に突出片が埋没するので、突出片の埋没量が大きくなる。したがって、中空部への水の浸入をより確実に防止することができる。
【0013】
また、第2の発明によれば、インナパネルの突出片に対応する接合領域に凹部が形成され、当該接合領域が凹凸形状をなしている。そのため、上記インナパネルの剛性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】本発明の実施形態1に係るトランクリッドの分解斜視図である。
【
図4】インナパネルにアウタパネルを組み付けた状態における
図3のIV−IV線断面図である。
【
図5】トランクリッドを示す図であって、(a)は
図3のV-V線断面図であり、(b)は(a)のVb部拡大図である。
【
図6】アウタパネルをインナパネルに組み付ける前の状態における
図4相当図である。
【
図7】アウタパネルをインナパネルに組み付ける前の状態における
図5(a)相当図である。
【
図8】本発明の実施形態2に係るトランクリッドを示す
図3相当図である。
【
図9】本発明の実施形態2に係るトランクリッドを示す
図4相当図である。
【
図10】本発明の実施形態2に係るトランクリッドを示す図であって、(a)は
図5(a)相当図、(b)は(a)のXb部拡大図である。
【
図11】本発明の実施形態2に係るトランクリッドを示す
図6相当図である。
【
図12】本発明の実施形態2に係るトランクリッドを示す
図7相当図である。
【
図13】従来の車両用樹脂製外装パネルのインナパネルを示す一部拡大図である。
【
図15】従来の車両用樹脂製外装パネルを示す図であって、(a)は
図13のXV-XV線断面図であり、(b)は(a)のXVb部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
《発明の実施形態1》
図1は、車両用樹脂製外装パネルとしてのトランクリッド1を備えたセダンタイプの自動車3の後部を示す。このトランクリッド1は、略矩形板状をなし、後端部が下方に折れ曲がっている。
【0017】
図2は、上記トランクリッド1の分解斜視図である。上記トランクリッド1は、樹脂製インナパネル5と樹脂製アウタパネル7とが互いに重ねられて接着剤8(
図4参照)で接合されている。
【0018】
上記インナパネル5は、略矩形板状のインナパネル本体部9を有し、そのパネル面(以下、インナパネル面という)11は、車両前端から車両後端前寄りに亘って上方を向くとともに、車両後端前寄りにおいて下方に折れ曲がって向きが変わって、後端部が車両後方を向いている。したがって、上記インナパネル本体部9には、上記インナパネル面11の向きが変わったコーナー部(以下、インナコーナー部という)13が形成されている。このインナコーナー部13は、車幅方向に延びるように形成され、その表面は、R状をなしている。
【0019】
図3は、
図2のIII部拡大図である。上記インナパネル本体部9の外周縁部には、外周リブ15が上記アウタパネル7に向かって突設されている一方、内側には、
図2に示すように、内周リブ17が上記アウタパネル7側に向かって突設されている。
【0020】
上記外周リブ15は、上記インナパネル本体部9の外周縁部全周に亘って形成され、その突出端には、フランジ19が外側に張り出している。このフランジ19の幅方向両端には、
図3に示すように、上記アウタパネル7に向かって突出する突出部21,21が形成され、両突出部21,21の内側を接合領域19aとしている。
【0021】
また、上記内周リブ17は、
図2に示すように、車幅方向中央において前後方向に延びる縦リブ23と、前後方向中央において車幅方向に延びる横リブ25とを有している。これら縦横両リブ23,25の突出端面の幅方向両端にも上記外周リブ15と同様に突出部(図示せず)が形成され、当該両突出部の内側を接合領域23a,25aとしている。
【0022】
上記インナコーナー部13は、上記外周リブ15の前後方向に延びる部分と、上記縦リブ23とを横切るように形成されている。
【0023】
一方、上記アウタパネル7は、略矩形板状をなしている。上記アウタパネル7のパネル面(以下、アウタパネル面という)27は、車両前端から車両後端前寄りに亘って上方を向き、車両後端前寄りにおいて折れ曲がって、後端部が車両後方を向いている。したがって、上記アウタパネル7には、上記アウタパネル面27の向きが変わったコーナー部(以下、アウタコーナー部という)29が形成されている。このアウタコーナー部29は、車幅方向に延びるように形成されている。
【0024】
ここで、
図2において、上側の上記アウタパネル7では、その裏面に接合される上記インナパネル5を仮想線で示している。上記アウタパネル7裏面の上記外周リブ15に対応する箇所及び上記内周リブに対応する箇所は、上記接着剤8が接触する接合領域31,33である。
図2において、上記接合領域31,33は、一点鎖線で囲まれた斜線部分で示されている。
【0025】
上記アウタコーナー部29は、上記接合領域31の前後方向に延びる部分及び接合領域33の上記縦リブ23に対応する部分を横切るように形成されている。
【0026】
ここで、
図4は、インナパネルにアウタパネルを組み付けた状態における
図3のIV−IV線断面図である。また、
図5は、トランクリッドを示す図であって、(a)は
図3のV-V線断面図であり、(b)は(a)のVb部拡大図である。
【0027】
上記アウタコーナー部29の上記接合領域31,33には、
図5に示すように、上記インナパネル5の外周リブ15及び縦リブ23に向かって断面略三角形状の突出片35が突設されている。該突出片35の突出端面35aは、上記インナコーナー部13に対応する箇所が長さ方向においてR形状に形成されている。
【0028】
上記両パネル5,7は、上記突出片35の先端部が上記インナパネル5の上記フランジ19の表面及び縦横両リブ23,25の接合領域23a,25aに塗布された上記接着剤8に埋没された状態で、該接着剤8で接合される。この接合された状態で、上記外周リブ15と内周リブ17との間に中空部37(
図4参照)が形成される。また、上記アウタパネル7と上記接着剤8との間に隙間39が形成されたとしても、その隙間39は上記突出片35によって仕切られる。
【0029】
次に、トランクリッド1の組み立て要領について
図6及び
図7を参照して説明する。
図6は、アウタパネルをインナパネルに組み付ける前の状態における
図4相当図であり、
図7は、アウタパネルをインナパネルに組み付ける前の状態における
図5相当図である。
【0030】
上記インナパネル5及びアウタパネル7を組み付ける際には、先ず、
図6に示すように、インナパネル5のフランジ19上に接着剤を塗布する。このとき、接着剤8を、両側の突出部21よりも高くなるように三角形状に盛り上げるように塗布する。次に、アウタパネル7をインナパネル5に向かって押し付けると、アウタパネル7によって接着剤8が押し潰され、アウタパネル7とフランジ19との間で押し広げられる。このとき、接着剤8は、車両用パネルであるトランクリッド1の接合に用いられるため、粘度が高く、アウタパネル7のアウタコーナー部29に入り込むものの、狭小な隅部まで浸入することができない。したがって、アウタコーナー部29と接着剤8との間に狭小な隙間39が形成される。それと同時に、アウタコーナー部29の突出片35の先端部が接着剤8に埋没する。このため、上記隙間39が突出片35によって仕切られる。そうして、アウタパネル7が外周リブ15両端の突出部21に当接するまでアウタパネル7がインナパネル5に接近し、その状態で両パネル5,7が接合される。接合された状態で、両パネル5,7の間に中空部37が形成される。
【0031】
−本発明の実施形態1の効果−
上記実施形態によれば、アウタコーナー部29にインナパネル5に向かって突出片35が突設され、この突出片35の先端部がインナパネル5の外周リブ15及び内周リブ17に塗布された接着剤8に埋没されている。このため、この突出片35によってアウタパネル7と接着剤8との間に形成された隙間39が仕切られる。したがって、両パネル5,7間に外側から水が入り、その水が上記隙間39に浸入しても、突出片35によって堰き止められる。よって、その内側の中空部37に水が浸入するのを防止することができる。
【0032】
《本発明の実施形態2》
図8は本発明の実施形態2に係るトランクリッド1を示す
図3相当図である。この実施形態は、上記インナコーナー部13の上記突出片35対応箇所に、該突出片35の先端部が収容される凹部41が形成されている点で実施形態1と異なる。なお、当該凹部41以外の構成は、実施形態1と略同一なので、上記凹部41以外の構成についての説明を省略する。
【0033】
図9は、本実施形態に係るトランクリッドを示す
図4相当図である。
図10は、本実施形態に係るトランクリッドを示す図であって、(a)は
図5(a)相当図、(b)は(a)のXb部拡大図である。
【0034】
上記インナコーナー部13の上記突出片35対応箇所には、
図8に示すように、凹部41が形成されている。当該凹部41の底面は、上記突出片35の突出端面35aに対応するように、上記アウタコーナー部29に向かって膨出するようにR形状をなしている。
【0035】
そして、上記アウタパネル7とインナパネル5とは、上記凹部41内に上記接着剤8が充填され、該凹部41内の接着剤に上記突出片35の先端部が埋没された状態で、上記接着剤8で接合されている。
【0036】
次に、トランクリッド1の組み立て要領について
図11及び
図12を参照して説明する。
図11は、本実施形態に係るトランクリッドを示す
図6相当図である。
図12は、本実施形態に係るトランクリッドを示す
図7相当図である。
【0037】
上記両パネル5,7を組み付ける際には、先ず、
図11に示すように、インナパネル5のフランジ19上に接着剤を塗布する。このとき、接着剤8を、両側の突出部21よりも高くなるように三角形状に盛り上げるように塗布し、インナコーナー部13では凹部41内に充填する。次に、
図12に示すように、アウタパネル7をインナパネル5に向かって押し付ける。すると、アウタパネル7によって接着剤8が押し潰され、アウタパネル7と内外両リブ15,17との間で押し広げられると同時に、アウタコーナー部29と接着剤8との間に狭小な隙間39が形成される。この隙間39を遮断するように、アウタコーナー部29の突出片35の先端部が接着剤8に埋没する。そうして、アウタパネル7が外周リブ15両端の突出部21に当接するまでアウタパネル7がインナパネル5に接近し、その状態で両パネル5,7が接合される。接合された状態で、両パネル5,7の間に中空部37が形成される。
【0038】
−本発明の実施形態2の効果−
上記実施形態によれば、インナパネル5の凹部41に接着剤8が充填され、この充填された接着剤8に突出片35が埋没するので、突出片35の埋没量が大きくなる。したがって、中空部37への水の浸入をより確実に防止することができる。
【0039】
また、上記実施形態によれば、インナコーナー部13に凹部41が形成され、当該インナコーナー部13が凹凸形状をなしている。そのため、インナコーナー部13の剛性が高まる。
【0040】
なお、上記実施形態では、車両用樹脂製外装パネルとしてトランクリッド1を例に説明したが、これに限定されず、たとえばバックドアやボンネットであってもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、突出片35の先端部が接着剤8に埋没しているが、これに限定されず、突出片35全体が接着剤8に埋没してもよい。
【0042】
さらに、上記実施形態では、突出片35の突出端面35aがR形状をなしているが、これに限定されず、例えば直線状に形成されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上説明したように、本発明に係る車両用樹脂製外装パネルは、コーナー部においてアウタパネル裏面と接着剤との間に形成された通路を通じて中空部に水が浸入するのを防止する用途に適用することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 トランクリッド(車両用樹脂製外装パネル)
5 インナパネル
7 アウタパネル
8 接着剤
19 外周リブ(外周縁部)
19a 接合領域
23a,25a 接合領域
27 アウタパネル面
29 アウタコーナー部
31,33 接合領域
35 突出片
37 中空部
41 凹部