(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の電気接触子が前記複数の電気的接点の位置にあるときの前記複数の電気接触子の中心位置と、前記電気回路パターンを認識しているときの前記画像認識用カメラの中心位置との前記電気検査治具の移動方向に沿った距離が、前記複数の電気回路パターンのピッチの整数倍になるようにした請求項1に記載の電気検査装置。
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、従来の電気検査装置では、主カメラおよび補助カメラによる基板と検査治具との位置の確認と、基板と電気接触子とを接触させる処理とが別々に行われるため処理時間が長くなるとともに、基板と電気接触子との位置に誤差が生じ易くなるという問題がある。
【0005】
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、電気回路パターンの位置の認識と、検査とを同時に行うことにより、処理時間の短縮化が図れるとともに、電気回路パターンと電気接触子との位置決め精度の向上が図れる電気検査装置を提供することである。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
【0006】
前述した問題を解決するため、本発明に係る電気検査装置の構成上の特徴は、複数の電気的接点(11c)をそれぞれ備えた複数の電気回路パターン(11b)が一定のピッチで配置された電気回路基板(11)の電気検査を行う電気検査装置(10)であって、複数の電気的接点に接触することにより電気回路パターンの電気検査を行う複数の電気接触子を含み、電気回路基板に対して移動することにより複数の電気接触子をそれぞれの電気回路パター
ンの複数の電気的接点に順次接触させる電気検査治具(20a,30a,40a,50a)と、電気検査治具に設置され、電気回路基板に対して移動することにより複数の電気回路パターンの位置を順次認識する画像認識用カメラ(26,36,46,56)とを備え、複数の電気接触子が、電気検査治具の移動方向に連なった整数n個の電気回路パターンに対応するn組の電気接触子群(25A,25B,25C,25D)で構成され、n個の電気回路パターンの複数の電気的接点にn組の電気接触子群の複数の電気接触子を順次接触させるとともに電気回路パターンの位置を画像認識用カメラに順次認識させるために、電気検査治具を電気回路基板に対して移動させる一連の処理のときの移動のピッチ(P)を、複数の電気回路パターンのピッチのn倍にし、さらに、画像認識用カメラが認識する電気回路パターンが、複数の電気接触子が後に電気検査を行う電気回路パターンになるようにし、一連の処理の中間においては、複数の電気接触子が電気回路パターンの電気検査を行う間に、画像認識用カメラが電気回路パターンを認識するようにし、
さらに、電気回路パターンに基準マーク(11d)が設けられ、画像認識用カメラが基準マークを含む位置認識領域(26c,26c’)を撮像することにより電気回路パターンの位置を認識するようにしたことにある。
【0007】
本発明に係る電気検査装置では、複数の電気接触子を備えた電気検査治具に画像認識用カメラを設置している。そして、電気回路パターンの検査のために電気接触子を順次移動させるとともに、電気回路パターンの位置の認識のために画像認識用カメラを順次移動させるために、電気検査治具を断続的に移動させるときの移動のピッチを、複数の電気回路パターンのピッチの整数倍にしている。この整数倍は、複数の電気接触子で構成される電気接触子群の組数に応じて設定され、電気接触子群が1組であれば電気検査治具を電気回路基板に対して移動させるピッチは、複数の電気回路パターンのピッチと同じになり、電気接触子群が2組であれば電気検査治具を電気回路基板に対して移動させるピッチは、複数の電気回路パターンのピッチの2倍になる。
【0008】
このため、電気検査治具が設定されたピッチにしたがって移動すると、電気接触子群と画像認識用カメラは、それぞれ所定の電気回路パターンに対向するようになる。したがって、電気検査治具が電気回路基板に対して移動するときの移動方向の前方側に画像認識用カメラを位置させ、後方側に複数の電気接触子を位置させると、順次電気回路パターンの位置を確認しながら検査を行うことができる。この場合、画像認識用カメラが認識する電気回路パターンが、複数の電気接触子が後に電気検査を行う電気回路パターンになるようにしたため、電気検査が行われている間に、次に電気検査が行われる直前の電気回路パターンの正確な位置の認識が可能になる。この場合の後に電気検査を行うの「後に」とは、次であってもよいし次の次や、さらに次に電気検査が行われるものであってもよい。
【0009】
また、一連の処理の中間においては、複数の電気接触子が電気回路パターンの電気検査を行う間に、画像認識用カメラが電気回路パターンを認識するようにしたため、画像認識用カメラによる電気回路パターンの位置の確認と、複数の電気接触子による電気回路パターンの検査が同時に行われ、処理時間の短縮化が図れる。なお、一連の処理の中間とは、配列された電気回路パターンに沿って処理が行われる際の、所定の列における最初の方で行われる位置の認識だけの処理と最後の方で行われる電気検査だけの処理との間で行われる処理のことである。また、電気検査治具が電気回路基板に対して移動するピッチが電気回路パターンのピッチの整数倍に設定されているため、所定の電気回路パターンを画像認識用カメラが認識したのち、その電気回路パターンを複数の電気接触子が電気検査するまでに電気検査治具が移動する距離を最小にすることができ、これによって、電気回路パターンと電気接触子群の位置決めの精度も向上する。
【0010】
なお、本発明においては、一連の処理の最初の処理では、画像認識用カメラによる電気回路パターンの位置の認識だけが行われ、最後の処理では、複数の電気接触子による電気回路パターンの検査だけが行われる。この場合、複数の電気接触子を1個の電気回路パターンを検出する1組の電気接触子群で構成すると、1個ずつの電気回路パターンの電気検査を行いながら、画像認識用カメラは1個ずつ電気回路パターンの位置を認識するようになる。また、複数の電気接触子を、例えば、2個の電気回路パターンを同時に検出する2組の電気接触子群で構成し、画像認識用カメラを一方の電気接触子群の近傍に設置すると、同時に2個ずつの電気回路パターンの電気検査ができ、画像認識用カメラは1個おきの電気回路パターンの位置を認識するようになる。
【0011】
また、複数の電気接触子で構成される電気接触子群は、電気検査治具の移動方向だけでなく、移動方向に直交する方向に連ねて配置することもできる。この場合複数列に配置された電気回路パターンが同時に電気検査されていくが、電気検査治具が電気回路基板に対して移動するピッチは、電気検査治具の移動方向に連なった電気接触子群の数で決まるため、電気検査治具の移動方向に直交する方向に複数の電気接触子群が配置されていても電気検査治具の移動のピッチに影響はない。さらに、電気接触子群と画像認識用カメラとの間隔は、電気検査治具の構造に応じて設定することができるが、複数の電気回路パターンのピッチと同じ距離に設定することが好ましい。
また、本発明によると、画像認識用カメラが撮像する基準マークを含む位置認識領域を電気回路パターンの面積に対して狭い領域にすることができるため、さらに、画像認識用カメラの設置位置に自由度を持たせながら、画像認識用カメラの設置位置と複数の電気接触子の設置位置との間隔を、電気回路パターンのピッチの整数倍に合わせることができる。
【0012】
また、本発明に係る電気検査装置の他の構成上の特徴は、複数の電気接触子が複数の電気的接点の位置にあるときの複数の電気接触子の中心位置(O1,O2,O1’,O2’)と、電気回路パターンを認識しているときの画像認識用カメラの中心位置との電気検査治具の移動方向に沿った距離が、複数の電気回路パターンのピッチの整数倍になるようにしたことにある。
【0013】
この場合の画像認識用カメラの位置は、特に、画像認識用カメラが撮像する画像の中心に電気回路パターンの一定点が位置している必要はなく、画像認識用カメラが電気回路パターンの位置を認識できる位置にあればよい。このため、画像認識用カメラの設置位置は多少の幅を持った範囲になる。すなわち、画像認識用カメラが撮像する画像の中心から外れた位置に電気回路パターンの一定点が位置していても、各電気回路パターンを撮像したときにその一定点が撮像した画像中の同じ位置にあればよい。
【0014】
このため、画像認識用カメラは、前述した一定点を撮像できる範囲で設置位置を設定することができる。また、画像認識用カメラは、電気回路基板に近い位置に設置されていてもよいし、電気回路基板から遠い位置に設置されていてもよい。本発明によると、画像認識用カメラの設置位置にある程度自由度を持たせながら、画像認識用カメラの設置位置と複数の電気接触子の設置位置との間隔を、電気回路パターンのピッチの整数倍に合わせることができる。
【0016】
また、本発明に係る電気検査装置のさらに他の構成上の特徴は、画像認識用カメラ(26)を複数の電気接触子に並べて電気検査治具(20a)内に設置して、電気回路基板に対向できるようにしたことにある。本発明によると、画像認識用カメラと複数の電気接触子の電気回路基板に対する距離を略同じにできるため、画像認識用カメラと複数の電気接触子との間隔を設定された長さに正確に合わせることが容易になる。また、電気回路基板に対する画像認識用カメラの位置が近くなるため、画像認識用カメラによる電気回路パターンの認識が正確になる。
【0017】
また、本発明に係る電気検査装置のさらに他の構成上の特徴は、電気検査治具(30a)における電気回路基板に対向する部分に透し孔(32a,33a)を設け、電気検査治具における透し孔の反対側に画像認識用カメラ(36)を設置したことにある。この場合、画像認識用カメラは、電気検査治具における透し孔と反対側の外部に設置されていてもよいし、一部が外部に突出していてもよい。本発明によると、電気検査治具の内部や側部に、画像認識用カメラを設置するスペースがない場合でも、画像認識用カメラを設置することができる。また、電気検査治具における複数の電気接触子が位置する部分の近傍には、透し孔を設けるだけでよいため、電気検査治具の構造を単純にすることもできる。
【0018】
また、本発明に係る電気検査装置のさらに他の構成上の特徴は、電気検査治具(40a)の側方に画像認識用カメラ(46)を設置したことにある。本発明によると、電気検査治具に画像認識用カメラを設置するためのスペースが不要になるため、電気検査治具の小型化や構造の単純化が可能になる。
【0019】
また、本発明に係る電気検査装置のさらに他の構成上の特徴は、電気検査治具(50a)の側方に位置決め機構(57)を介して画像認識用カメラ(56)を設置したことにある。本発明によると、位置決め機構によって画像認識用カメラの位置調節ができるため、画像認識用カメラの設置が正確な設置位置になっていなくてもよくなり、画像認識用カメラの設置が容易になる。また、本発明においても、電気検査治具に画像認識用カメラを設置するためのスペースが不要になるため、電気検査治具の小型化や構造の単純化が可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、同実施形態に係る電気検査装置10の要部を示した概略構成図である。この電気検査装置10は、検査対象物である電気回路基板11に設けられた電気回路パターン11b(
図2参照)が適正に導通または絶縁しているかどうかを検査するための装置である。電気回路基板11は、
図2に示したように、薄板状の基板11aに、前後および左右に一定間隔で複数の電気回路パターン11bを配置して構成されており、各電気回路パターン11bには、複数の電気的接点11c(
図4参照)と1個の基準マーク11d(
図3参照)が設けられている。
【0022】
電気回路パターン11bは、一辺の長さが12mmに設定された正方形に形成され、隣り合った2個の電気回路パターン11bの隙間の長さは0.5mmに設定されている。このため、隣り合った2個の電気回路パターン11bの中心位置間の長さであるピッチPは12.5mmになっている。また、複数の電気的接点11cは、電気回路パターン11bにおける電気回路が形成された部分に分散して配置され、基準マーク11dは、
図3に示したように、電気回路パターン11bにおける電気回路が形成されていない部分の一方の角部近傍に設けられている。
【0023】
電気検査装置10は、電気回路基板11を設置する設置装置(図示せず)と、移動装置12と、移動装置12の駆動によって電気回路基板11の表面に沿って移動する可動部20と、可動部20に情報伝達ケーブル28aを介して接続された電気検査処理部28とで構成されている。
【0024】
図示は省略するが、電気回路基板11を設置する設置装置は、間隔を保って平行に配置されX軸方向(
図1の左右方向で矢印Xで示した方向)に延びるX軸レールと、一対のX軸レールに、それぞれ移動可能な状態で掛け渡されY軸方向(
図1の前後方向で矢印Yで示した方向)に延びるY軸レールと、一対のY軸レールにそれぞれ移動可能に取り付けられた一対の把持部(合計4個)を備えている。そして、駆動部の駆動により、一対のY軸レールはそれぞれ独立して一対のX軸レールに沿って移動し、4個の把持部はそれぞれ独立して一対のY軸レールのいずれかに沿って移動する。このため、4個の把持部で電気回路基板11の四隅を把持することにより、電気回路基板11を支持することができる。
【0025】
移動装置12は、X軸方向に沿って平行に配置された一対のX軸レール13a,13bと、X軸レール13a,13bに掛け渡されて、X軸方向に移動可能に取り付けられたX軸実装部14と、X軸実装部14に取り付けられてY軸方向に移動可能になったY軸実装部15とを備えている。X軸実装部14は、X軸レール13a,13bにそれぞれ摺動可能に係合する摺動部14a,14bと、摺動部14a,14bの対向する面に間隔を保って平行に掛け渡された一対のY軸レール14c,14dとで構成されており、駆動装置(図示せず)の駆動によりX軸レール13a,13bに沿って移動する。
【0026】
Y軸実装部15は、Y軸レール14c,14dに取り付けられて、Y軸方向に移動可能になった取付用部材で構成されており、Y軸レール14c,14dに掛け渡された板状の摺動部15aと、可動部20が取り付けられる取付部15bとで構成されている。Y軸実装部15は、駆動装置(図示せず)の駆動によりY軸レール14c,14dに沿って移動する。また、Y軸実装部15の取付部15bには、Z軸可動部および旋回軸(図示せず)が設けられており、可動部20は、旋回軸およびZ軸可動部を介して取付部15bに連結されている。
【0027】
Z軸可動部は駆動装置(図示せず)の駆動によりZ軸方向(
図1の上下方向で矢印Zで示した方向)に移動し、旋回軸は駆動装置(図示せず)の駆動により、水平面上で軸周り方向(
図1の矢印Rで示した方向)に回転する。このため、可動部20は、各駆動装置の駆動によりX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動するとともに、旋回軸を中心に回転する。また、取付部15bには、
図4に示した支持部17が取り付けられており、この支持部17は、上下方向に移動可能になっている。支持部17は、電気検査治具20aを支持するもので、間隔を保った状態で対向して配置された左右対称の側枠部17a,17bと、これらの側枠部17a,17bの後端部を連結する連結部(図示せず)とからなり前部が開放された枠体で構成されている。
【0028】
可動部20は、電気検査治具20aと、画像認識用カメラ26と、電気検査制御部27とを備えている。電気検査治具20aは、
図4に示したように、ベースプレート21と中間プレート22と下部プレート23との3つの矩形プレートを、上部支柱24と下部支柱24aとで組み付けた組立体に、複数の電気接触子25を取り付けて構成されている。なお、
図1には、電気検査治具20aが示されているが、この電気検査治具20aは模式的に示されたもので、
図4に示した電気検査治具20aとは多少異なっている。
【0029】
ベースプレート21は、中央部に略矩形の貫通孔21aが穿設された枠状に形成され、支持部17の側枠部17a,17bに固定されている。中間プレート22は、ベースプレート21より薄くて小さいプレートに形成され、4本の上部支柱24を介してベースプレート21の下面に4隅が固定されている。下部プレート23は、中間プレート22より小さいプレートに形成され、中間プレート22の下面に4本の下部支柱24aを介して4隅が固定されている。
【0030】
このため、ベースプレート21、中間プレート22および下部プレート23等からなる組付体は、支持部17が上下に移動すると、支持部17とともに上下に移動する。また、中間プレート22と下部プレート23との一方の端部側(
図1では右側)を除いた部分の互いに対向する位置にそれぞれ複数の貫通孔が穿設され、その複数の貫通孔に、複数の電気接触子25の両端部がそれぞれ挿入されている。中間プレート22の複数の貫通孔と、下部プレート23の複数の貫通孔との配置は、それぞれ電気回路基板11に形成された電気的接点11cの配置と同じになっており、このため複数の電気接触子25の配置も電気的接点11cの配置と同じになる。
【0031】
これらの電気接触子25は、隣り合った2個の電気回路パターン11bの電気的接点11cに対応するように配置されている。また、これらの電気接触子25の上端部に、可撓性のワイヤーケーブル25aの先端部(下端部)が電気的に接続され、そのワイヤーケーブル25aの後端部(上端部)は、ベースプレート21の貫通孔21a内を貫通してベースプレート21の上方に延びている。電気接触子25の下端部は、下部プレート23の下面から下方に突出しており、この電気接触子25の下端部の突出端が、可動部20の移動によって、電気回路基板11の電気的接点11cに当接する。
【0032】
電気接触子25の下端部は、細い針状に形成されており、可動部20の移動によって、電気回路基板11の電気的接点11cと接触したときに、各電気接触子25間が通電され、その電気抵抗値の大小によって電気回路基板11の電気回路パターン11bが適正に導通しているか否かを判定する。これは、良品の電気回路基板11の電気抵抗値をもとに検査判定値を設定し、その検査判定値に対する比率で判定される。すなわち、導通検査の場合は、検出した電気抵抗値が検査判定値に対して所定比率以下であれば、良品と判定し、所定比率以上であれば不良品と判定する。また、絶縁検査の場合は、検出した電気抵抗値が検査判定値に対して所定比率以上であれば、良品と判定し、所定比率以下であれば不良品と判定する。
【0033】
また、中間プレート22と下部プレート23との一方の端部側部分の互いに対向する位置にそれぞれ取付孔が穿設されている。そして、画像認識用カメラ26は、レンズ部26aの下端部を下部プレート23の取付孔内に固定し、カメラ本体26bを中間プレート22の取付孔内に固定して電気検査治具20aに組み込まれている。この画像認識用カメラ26は、電気検査のために電気検査治具20aが移動する際に、前方になる位置に配置されている。また、画像認識用カメラ26は、
図5に示したように、複数の電気接触子25と間隔を保って配置されている。
【0034】
電気接触子25は、左右に隣り合った2個の電気回路パターン11bの電気的接点11cに対応できるように、2組の電気接触子群25A,25Bで構成されており、画像認識用カメラ26が撮像する位置認識領域26cの中心Oと電気接触子群25Aの中心O1との距離aは電気回路パターン11bのピッチPの2倍の25mmに設定されている。したがって、位置認識領域26cの中心Oと電気接触子群25Bの中心O2との距離bは電気回路パターン11bのピッチPの3倍の37.5mmになる。
【0035】
電気検査制御部27は、板状の基体27aの上面に配置された複数の電気部品27bで構成されている。基体27aは、プリント配線板で構成されておりベースプレート21の上面に対向するようにして、取付部15bにねじ部材(図示せず)によって固定されている。また、基体27aの下面には、複数の導電部が、ワイヤーケーブル25aの後端部と同じ配置で設けられている。各導電部は、支持部17が上方に位置したときに、各ワイヤーケーブル25aの後端部に接触し、支持部17が下方に位置したときに、各ワイヤーケーブル25aの後端部から離れる。
【0036】
電気部品27bは、基体27aの上面に格子状に配置されており、それぞれが、電気検査に必要なCPU、ROM、RAM、タイマ等を備えた回路や装置からなっている。また、所定の電気部品27bは基体27aのプリント配線を介して接続されている。基体27aの一方の角部には、接続端子27cを介して情報伝達ケーブル28aの先端部が接続されており、情報伝達ケーブル28aの後端部に電気検査処理部28が接続されている。この電気検査処理部28は、電気検査制御部27が行わない電気検査に必要なその他の制御を行う。また、この電気検査処理部28には、周辺機器、例えば、操作者が電気検査装置10の各操作を行うための操作パネルや、検査結果を表示するための表示パネル等の装置や機器、またはX、Y、Z軸の軸制御機器が接続されている。
【0037】
このように構成された電気検査装置10を用いて電気回路基板11の導通検査を行う場合には、
図6に示した電気回路基板11の右端から左側に向かいながら後列(
図6の上列)から前列(
図6の下列)に向かって2個ずつの電気回路パターン11bの検査が行われる。この導通検査においては、まず、電気回路基板11を設置装置に設置する。そして、各駆動装置を駆動させて、電気回路基板11に対して可動部20を移動させながら、画像認識用カメラ26で複数の基準マーク11dを撮像することにより、電気回路基板11の向きを調節して、各電気回路パターン11bの並びが可動部20の移動方向に沿うようにする。
【0038】
ついで、各駆動装置を駆動させることにより、画像認識用カメラ26を電気回路基板11における後列の右から2番目の電気回路パターン11bの上方に移動させる(
図6の位置A)。そして、画像認識用カメラ26で、基準マーク11dが含まれる位置認識領域26cを撮像して基準マーク11dの位置を認識する。この撮像された基準マーク11dの位置は、予め基準位置として求められた基準位置データと比較され、撮像された基準マーク11dの位置と基準位置データとに差がなければ適正状態にある判断し、差が生じていれば電気回路基板11の設置位置を微調整する。このとき、電気接触子群25A,25Bは、電気回路基板11の後列右端の外部側に位置している。
【0039】
つぎに、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を上昇させて可動部20を左側に、電気回路パターン11bのピッチPの2倍の距離だけ移動させる(位置B)。その後、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を下降させて、各電気接触子25の先端部をそれぞれ電気的接点11cに接触させる。この状態で電気回路基板11の最初の2個の電気回路パターン11bの電気検査が行われる。また、同時に、画像認識用カメラ26は、後列右から4番目の電気回路パターン11bの位置認識領域26cを撮像して基準マーク11dの位置を認識する。これによって、つぎに検査される電気回路パターン11bの位置が適正であることを認識する。
【0040】
この場合、各駆動装置は、CPUから送信される指令信号に応じて移動するとともに、電気接触子25は、CPUから送信される指令信号に応じて作動する。すなわち、CPUから送信された指令信号に基づいて、ワイヤーケーブル25aと導電部との接続を切り換えて所定の電気接触子25をそれぞれ対向する電気的接点11cと接続状態にする。その後、検査信号を、電気接触子25を介して電気回路パターン11bに入力する。この入力された検査信号を、他の電気的接点11cと接続状態にある電気接触子25から取り出して計測部に入力し、計測部が電気抵抗値の計測を行う。
【0041】
また、電気回路基板11におけるつぎの2個の電気回路パターン11bの電気検査を行う場合には、再度各駆動装置を駆動させることにより、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を上昇させる。ついで、再度可動部20を左側に、電気回路パターン11bのピッチPの2倍の距離だけ移動させたのちに、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を下降させる(位置C)。そして、後列右から3番目と4番目の電気回路パターン11bの電気検査を行うとともに、後列右から6番目の電気回路パターン11bの位置認識領域26cを撮像して基準マーク11dの位置を認識する。
【0042】
さらに、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を位置D,Eと順に移動させて、前述した操作を順次繰り返していくことにより、電気回路基板11における全ての電気回路パターン11bの検査を行う。なお、後の列から前の列の電気回路パターン11bの検査に移行する際には、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を電気回路パターン11bのピッチP分前方(前列側)に移動させたのちに、前述した操作を行う。
【0043】
このように、本実施形態に係る電気検査装置10では、複数の電気接触子25からなる電気接触子群25A,25Bを備えた電気検査治具20aに画像認識用カメラ26を設置している。そして、2個の電気回路パターン11bの電気検査のために電気接触子25を移動させるとともに、電気回路パターン11bの位置の認識のために画像認識用カメラ26を移動させるための電気検査治具20aの移動のピッチを、電気回路パターン11bのピッチPの2倍にしている。このため、電気検査治具20aが電気回路基板11に対して設定されたピッチにしたがって移動すると、電気接触子群25A,25Bと画像認識用カメラ26は、それぞれ所定の電気回路パターン11bに対向するようになる。
【0044】
また、画像認識用カメラ26は、撮像する位置認識領域26cの中心Oと電気接触子群25Aの中心O1との距離が、電気回路パターン11bのピッチPの2倍の25mmになるように設置されている。したがって、まず、電気回路パターン11bの位置を認識すると、続いて行われる処理により、位置が認識された電気回路パターン11bを含む2個の電気回路パターン11bの電気検査と、次に検査される電気回路パターン11bの位置の認識が順次同時に行われる。このため、処理時間の短縮化が図れる。
【0045】
また、電気検査治具20aが移動するピッチが複数の電気回路パターン11bのピッチPの2倍に設定されているため、所定の電気回路パターン11bを画像認識用カメラ26が認識したのち、その電気回路パターン11bを含む電気回路パターン11bを電気接触子群25A,25Bが電気検査するまでに電気検査治具20aが移動する距離を最小にすることができ、これによって、電気回路パターン11bと電気接触子群25A,25Bの位置決めの精度も向上する。
【0046】
また、本実施形態では、電気回路パターン11bに基準マーク11dを設け、この基準マーク11dを含む位置認識領域26cを画像認識用カメラ26が撮像することにより電気回路パターン11bの位置を認識するようにしている。このため、画像認識用カメラ26は電気回路パターン11bの一部を撮像すればよいため、設置位置に自由度を持たせながら、画像認識用カメラ26と電気接触子群25A,25Bとの位置関係を、電気回路パターン11bのピッチPの整数倍に合わせることができる。さらに、画像認識用カメラ26のレンズ部26aを複数の電気接触子25に並べてカメラ本体26bを電気検査治具20a内に設置したため、電気回路基板11に対する画像認識用カメラ26の位置が近くなり、画像認識用カメラ26による電気回路パターン11bの認識が正確になる。
【0047】
(第1実施形態の変形例)
図7には、前述した第1実施形態の変形例に係る電気検査装置に備わった画像認識用カメラ26(位置認識領域26c’を図示)と、複数の電気接触子25で構成された2組の電気接触子群25C,25Dとの位置関係を示している。電気接触子群25C,25Dは、前後に隣り合った2個の電気回路パターン11bに対応できるように、前後に配置されており、画像認識用カメラ26は、前方に位置する電気接触子群25Dの左側に配置されている。そして、位置認識領域26c’の中心O’と、電気接触子群25Cの中心O1’および電気接触子群25Dの中心O2’との左右方向の距離cは電気回路パターン11bのピッチPと同じ12.5mmに設定されている。この変形例に係る電気検査装置のそれ以外の部分の構成は、前述した電気検査装置10と同一である。したがって、以下、同一部分に同一符号を用いて説明する。
【0048】
このように構成された変形例に係る電気検査装置を用いて電気回路基板11の導通検査を行う場合には、
図8に示した電気回路基板11の右端から左側に向かいながら前後2個ずつの電気回路パターン11bの検査が、後列側(
図8の上列)から前列側(
図8の下列)に向かって行われる。この導通検査においては、前述した実施形態と同様、まず、電気回路基板11を設置装置に設置したのちに、電気回路基板11に対して可動部20を移動させながら、画像認識用カメラ26で複数の基準マーク11dを撮像することにより、電気回路基板11の向きを調節して、各電気回路パターン11bの並びが可動部20の移動方向に沿うようにする。
【0049】
ついで、画像認識用カメラ26を電気回路基板11における後列から2列目の列の右端の電気回路パターン11bの上方に移動させる(
図8の位置A’)。そして、画像認識用カメラ26で、基準マーク11dが含まれる位置認識領域26c’を撮像して基準マーク11dの位置を認識する。このとき、電気接触子群25Cは、電気回路基板11の最後列の右端の外部側に位置し、電気接触子群25Dは、電気回路基板11の後列から2列目の列の右端の外部側に位置している。
【0050】
つぎに、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を上昇させて可動部20を左側に、電気回路パターン11bのピッチPと同じ距離だけ移動させる(位置B’)。その後、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を下降させて、各電気接触子25の先端部をそれぞれ電気的接点11cに接触させる。この状態で電気回路基板11の最初の2個の電気回路パターン11bの電気検査が行われる。また、同時に、画像認識用カメラ26は、後列から2番目の列の右から2番目の電気回路パターン11bの位置認識領域26c’を撮像して基準マーク11dの位置を認識する。これによって、つぎに検査される電気回路パターン11bの位置が適正であることを認識する。
【0051】
また、電気回路基板11におけるつぎの2個の電気回路パターン11bの電気検査を行う場合には、再度、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を上昇させる。ついで、再度可動部20を左側に、電気回路パターン11bのピッチPと同じ距離だけ移動させたのちに、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を下降させる(位置C’)。そして、最後列の右から2番目と後列から2番目の列の右から2番目の電気回路パターン11bの電気検査を行うとともに、後列から2番目の列の右から3番目の電気回路パターン11bの位置認識領域26c’を撮像して基準マーク11dの位置を認識する。
【0052】
さらに、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を位置D’からH’と順に移動させて、前述した操作を順次繰り返していくことにより、電気回路基板11における全ての電気回路パターン11bの検査を行う。なお、この場合、後の列から前の列の電気回路パターン11bの検査に移行する際には、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26を電気回路パターン11bのピッチPの2倍分前方(前列側)に移動させたのちに、前述した操作を行う。
【0053】
この変形例に係る電気検査装置によると、電気検査治具20aと画像認識用カメラ26の移動方向に沿った2列の電気回路パターン11bのうちの一方の列のすべての電気回路パターン11bの位置を認識しながら電気検査が行われるため、画像認識用カメラ26による電気回路パターン11bの認識がより正確になる。この変形例に係る電気検査装置のそれ以外の作用効果は、前述した実施形態の作用効果と同様である。また、他の変形例として、左右、前後にそれぞれ2個の電気接触子群(合計4個)を配置することもできる。この場合、
図6に示した処理を前後方向に2列おきに行う。この変形例によると、効率のよい電気検査が可能になる。
【0054】
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態に係る電気検査装置に備わった電気検査治具30aと、電気検査治具30aに設置された画像認識用カメラ36とで、電気回路基板11の電気検査を行う状態を示している。この電気検査治具30aでは、中間プレート32と下部プレート33との一方の端部側部分の互いに対向する位置にそれぞれ透し孔32a,33aが穿設され、この透し孔32a,33aの上方に画像認識用カメラ36が固定されている。画像認識用カメラ36は、レンズ部36aを、ベースプレート31の貫通孔31a内に位置させて、カメラ本体36bがベースプレート31の上方に取付部材(図示せず)によって固定されている。この第2実施形態に係る電気検査装置のそれ以外の部分の構成については、前述した電気検査装置10と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0055】
なお、画像認識用カメラ36と、2組の電気接触子群25A,25Bとの間の距離(電気検査治具30aの移動方向に沿った距離)も前述した画像認識用カメラ26と、2組の電気接触子群25A,25Bとの距離と同じに設定されている。そして、この第2実施形態に係る電気検査装置によっても、前述した第1実施形態と同じ方法で電気回路基板11の電気検査が行われる。本実施形態によると、電気検査治具30aの内部に、画像認識用カメラ36を設置するためのスペースや取り付けのための部材や構造を設ける必要がなく、中間プレート32と下部プレート33における複数の電気接触子25が位置する部分の近傍に、透し孔32a,33aを設けるだけでよいため、電気検査治具30aの構造を単純にすることができる。本実施形態のそれ以外の作用効果は、前述した電気検査装置10と同様である。
【0056】
また、第2実施形態に係る電気検査装置の変形例として、画像認識用カメラ36と、電気接触子群との位置関係を、
図7に示した画像認識用カメラ26と、2組の電気接触子群25C,25Dの位置関係のようにしてもよい。さらに、他の変形例として、左右、前後にそれぞれ2個の電気接触子群(合計4個)を配置することもできる。
【0057】
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態に係る電気検査装置に備わった電気検査治具40aと、電気検査治具40aに設置された画像認識用カメラ46とで、電気回路基板11の電気検査を行う状態を示している。この電気検査装置では、画像認識用カメラ46が電気検査治具40aの内部でなく、側部に設置されている。このため、中間プレート42と下部プレート43には、取付孔や透し孔は設けられてなく、電気検査治具40a全体が小型に形成されている。また、画像認識用カメラ46は、カメラ本体46bと、カメラ本体46bから下方に延びたのちに屈曲して水平方向に延びるレンズ部46aとで構成されており、レンズ部46aの内部には、2個の反射ミラー46c,46dが内蔵されている。
【0058】
反射ミラー46cは、下方から進んでくる光を反射して進行方向を90度変更し反射ミラー46d側に進ませる。反射ミラー46dは、反射ミラー46cから進んでくる光を反射して進行方向を90度変更しカメラ本体46b側に進ませる。これによって、画像認識用カメラ46は、電気回路基板11の上面を撮像できる。また、カメラ本体46bは、連結部材47によってベースプレート41の所定部分に連結されている。この第2実施形態に係る電気検査装置のそれ以外の部分の構成については、前述した電気検査装置10と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0059】
なお、本実施形態では、画像認識用カメラ46の反射ミラー46cの位置と、2組の電気接触子群25A,25Bとの間の距離(電気検査治具40aの移動方向に沿った距離)が前述した画像認識用カメラ26と、2組の電気接触子群25A,25Bとの距離と同じに設定されている。この第3実施形態に係る電気検査装置によっても、前述した第1実施形態と同じ方法で電気回路基板11の電気検査が行われる。本実施形態によると、電気検査治具40aに画像認識用カメラ46を設置するためのスペースが不要になるため、電気検査治具40aの小型化や構造の単純化が可能になる。本実施形態のそれ以外の作用効果は、前述した電気検査装置10と同様である。
【0060】
また、第3実施形態に係る電気検査装置の変形例として、画像認識用カメラ46と、電気接触子群との位置関係を、
図7に示した画像認識用カメラ26と、2組の電気接触子群25C,25Dの位置関係のようにしてもよい。さらに、他の変形例として、左右、前後にそれぞれ2個の電気接触子群(合計4個)を配置することもできる。
【0061】
(第4実施形態)
図11は、本発明の第4実施形態に係る電気検査装置に備わった電気検査治具50aと、電気検査治具50aに設置された画像認識用カメラ56とで、電気回路基板11の電気検査を行う状態を示している。この電気検査装置では、画像認識用カメラ56が連結部材でなく位置決め機構57によってベースプレート51の所定部分に連結されている。位置決め機構57は、ベースプレート51に対してX方向に移動可能になったX軸移動部57aと、X軸移動部57aに対してZ方向に移動可能になったZ軸移動部57bとで構成されている。このため、画像認識用カメラ56は、X方向およびZ方向に位置調節が可能になっている。この第4実施形態に係る電気検査装置のそれ以外の部分の構成については、前述した第3実施形態に係る電気検査装置と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0062】
なお、本実施形態では、位置決め機構57によって、画像認識用カメラ46の反射ミラー46cの位置と、2組の電気接触子群25A,25Bとの間の距離(電気検査治具40aの移動方向に沿った距離)が前述した画像認識用カメラ26と、2組の電気接触子群25A,25Bとの距離と同じになるように位置決めされる。そして、この第4実施形態に係る電気検査装置によっても、前述した第1実施形態と同じ方法で電気回路基板11の電気検査が行われる。
【0063】
本実施形態によると、位置決め機構57によって画像認識用カメラ56の位置調節ができるため、画像認識用カメラ56の設置が正確な設置位置になってなくてもよく、画像認識用カメラ56の設置が容易になる。また、本実施形態においても、電気検査治具50aに画像認識用カメラ56を設置するためのスペースが不要になるため、電気検査治具50aの小型化や構造の単純化が可能になる。本実施形態のそれ以外の作用効果は、前述した電気検査装置10と同様である。
【0064】
また、第4実施形態に係る電気検査装置の変形例として、画像認識用カメラ46と、電気接触子群との位置関係を、
図7に示した画像認識用カメラ26と、2組の電気接触子群25C,25Dの位置関係のようにしてもよい。さらに、他の変形例として、左右、前後にそれぞれ2個の電気接触子群(合計4個)を配置することもできる。
【0065】
なお、本発明は前述した実施形態に限定するものでなく、適宜変更することができる。例えば、前述した各実施形態やその変形例では、複数の電気接触子25を、左右または前後に隣り合った2個の電気回路パターン11bに対応できるように、2組の電気接触子群25A,25Bや電気接触子群25C,25Dで構成したり、左右および前後に隣り合った4個の電気回路パターン11bに対応できるように、4組の電気接触子群で構成したりしているが、この電気接触子群は1組だけで構成してもよいし、3組または5組以上の複数組で構成してもよい。
【0066】
また、前述した各実施形態では、電気回路基板11の上方に、電気検査治具20aおよび画像認識用カメラ26等を配置して、上方から電気回路基板11の電気検査を行うようにしているが、電気回路基板11の下方に、電気検査治具20aおよび画像認識用カメラ26等を配置して、下方から電気回路基板11の電気検査を行うようにしてもよい。さらに、電気検査装置が、表裏両面に電気回路パターン11bが形成された電気回路基板11の電気検査を行う装置であれば、電気回路基板11の上下両方に、電気検査治具20aおよび画像認識用カメラ26等をそれぞれ配置して、上下両方から電気回路基板11の電気検査を行うようにしてもよい。また、画像認識用カメラ26等を複数個設けてもよい。さらに、それ以外の部分の構成についても、前述した実施形態に限定するものでなく、本発明の技術的範囲で、適宜変更することができる。