(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
照明装置ハウジングと、前記照明装置ハウジングに上下方向に延びる第1旋回軸線を中心として旋回自在に支持された支持ハウジングと、前記支持ハウジングに横方向に延びる第2旋回軸線を中心に旋回自在に支持された照明ユニットと、を備え、
前記支持ハウジングは、前記照明装置ハウジングに吊り下げられた状態で装着され、その外周側には、径方向外方に突出する外突部が設けられているとともに、前記照明装置ハウジングには、前記支持ハウジングの前記外突部の下方に前記外突部から間隔をおいて環状受け部が設けられており、前記環状受け部は環状上面からなり、
前記支持ハウジングの吊下げ状態が外れたときには、前記支持ハウジングの前記外突部が前記照明装置ハウジングの前記環状受け部としての前記環状上面に支持されることを特徴とする照明装置。
前記照明装置ハウジングの上壁には、前記支持ハウジングを前記第1旋回軸線を中心として旋回させるための第1駆動源が装着され、前記第1駆動源に第1歯車が設けられ、また前記支持ハウジングの上壁部には支持軸が固定され、前記支持軸が前記照明装置ハウジングに吊り下げられているとともに、前記支持軸に設けられた第2歯車と前記第1歯車とが駆動連結されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
前記照明ユニットは、前記第2旋回軸線を中心として旋回自在に前記支持ハウジングに装着されたユニットハウジングを備え、前記ユニットハウジングに歯車部が設けられ、また支持ハウジング側には、前記照明ユニットを前記第2旋回軸線を中心として旋回させるための第2駆動源が装着され、前記第2駆動源にウォーム歯車が駆動連結され、前記ウォーム歯車が歯車列を介して前記ユニットハウジングの前記歯車部に駆動連結されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
前記照明ユニットは、前記支持ハウジングに支持されたユニットハウジングと、前記ユニットハウジングに装着された照射用基板と、前記照射用基板に実装された複数のLED素子と、前記ユニットハウジングに前記第1旋回軸線の方向に移動自在に支持された環状移動部材と、前記環状移動部材に装着され、前記複数のLED素子からの光を拡散するための光拡散部材と、を含み、前記ユニットハウジングと前記環状移動部材との間にカム機構が設けられ、前記カム機構の作用によって、前記ユニットハウジングに対して前記環状移動部材が前記第1旋回軸線の方向に移動されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置。
照明装置ハウジングと、前記照明装置ハウジングに上下方向に延びる第1旋回軸線を中心として旋回自在に支持された支持ハウジングと、前記支持ハウジングに横方向に延びる第2旋回軸線を中心に旋回自在に支持された照明ユニットと、を備え、
前記支持ハウジングには、歯車列が装着された支持軸が回転自在に支持され、
前記照明ユニットは、前記第2旋回軸線を中心として旋回自在に前記支持ハウジングに装着されたユニットハウジングを備え、前記ユニットハウジングの上面には歯車部が設けられ、また前記支持ハウジング側に前記照明ユニットを前記第2旋回軸線を中心として旋回させるための駆動源が装着され、前記駆動源にウォーム歯車が駆動連結され、前記ウォーム歯車は前記歯車列を介して前記ユニットハウジングの前記歯車部に駆動連結されていることを特徴とする照明装置。
照明装置ハウジングと、前記照明装置ハウジングに上下方向に延びる第1旋回軸線を中心として旋回自在に支持された支持ハウジングと、前記支持ハウジングに横方向に延びる第2旋回軸線を中心に旋回自在に支持された照明ユニットと、を備え、前記照明ユニットは、前記支持ハウジングに支持されたユニットハウジングと、前記ユニットハウジングに装着された照射用基板と、前記照射用基板に実装された複数のLED素子と、前記ユニットハウジングに前記第1旋回軸線の方向に移動自在に支持された環状移動部材と、前記環状移動部材に装着され、前記複数のLED素子からの光を拡散するための光拡散部材と、を含み、前記ユニットハウジングと前記環状移動部材との間にカム機構が設けられ、前記カム機構の作用によって、前記ユニットハウジングに対して前記環状移動部材が前記第1旋回軸線の方向に移動されることを特徴とする照明装置。
前記ユニットハウジングには、環状回動部材が回動自在に装着され、前記カム機構は、前記環状回動部材に設けられたカム溝と、前記環状移動部材に取り付けられ、前記カム溝に受け入れられたピン部材とから構成され、前記環状回動部材が回動されると、前記ピン部材が前記カム溝に沿って相対的に移動し、これによって、前記ユニットハウジングに対して前記環状移動部材が前記第1旋回軸線の方向に移動されることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
前記複数の照明装置の各々は、前記支持ハウジングを前記第1旋回軸線を中心として旋回させるための第1駆動源と、前記照明ユニットを前記第2旋回軸線を中心として旋回せるための第2駆動源と、を更に有し、
前記操作装置は、回転操作レバーと、傾き操作レバーと、を更に有し、
前記スイッチの操作により特定グループが選択されて前記回転操作レバーが操作されると、前記制御手段は前記回転操作レバーの位置情報に応じて前記特定グループの照明装置の前記第1駆動源を制御して前記支持ハウジングを旋回させ、
前記スイッチの操作により特定グループが選択されて前記傾き操作レバーが操作されると、前記制御手段は前記傾き操作レバーの位置情報に応じて前記特定グループの照明装置の前記第2駆動源を制御して前記照明ユニットを旋回させることを特徴とする請求項9に記載の照明システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなスポットライト(照明装置)は、照明具本体の全体を旋回させる構造であり、また照明具本体のシェードの側部を中心として旋回させる構造である
ために、安定して旋回させることが難しく、また自動で旋回させようとするものに適用するのが難しく、自動で安定して照明角度を調整できるものに好都合に適用することができる照明装置の実現が望まれていた。
【0006】
また、このような照明装置を用いた照明システムにおいては、照射する対象物の色彩などに応じて照明装置の照明光の色調を変えることによって、陳列商品などを引き立たせることができるが、色調を調整することができるものがなく、照射光の色調を変えることができる照明システムの実現が望まれていた。
【0007】
本発明の目的は、照射角度を安定して調整することができるものに適用することができる照明装置を提供することである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、照射装置の照明光の色調を調整することができる照明システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に記載の照明装置は、照明装置ハウジングと、前記照明装置ハウジングに上下方向に延びる第1旋回軸線を中心として旋回自在に支持された支持ハウジングと、前記支持ハウジングに横方向に延びる第2旋回軸線を中心に旋回自在に支持された照明ユニットと、を備え、
前記支持ハウジングは、前記照明装置ハウジングに吊り下げられた状態で装着され、その外周側には、径方向外方に突出する外突部が設けられているとともに、前記照明装置ハウジングには、前記支持ハウジングの前記外突部の下方に
前記外突部から間隔をおいて環状受け部が設けられており、
前記環状受け部は環状上面からなり、
前記支持ハウジングの吊下げ状態が外れたときには、前記支持ハウジングの前記外突部が前記照明装置ハウジングの前記環状受け部
としての前記環状上面に支持されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2に記載の照明装置では、前記照明装置ハウジングの上壁には、前記支持ハウジングを前記第1旋回軸線を中心として旋回させるための第1駆動源が装着され、前記第1駆動源に第1歯車が設けられ、また前記支持ハウジングの上壁部には支持軸が固定され、前記支持軸が前記照明装置ハウジングに吊り下げられているとともに、前記支持軸に設けられた第2歯車と前記第1歯車とが駆動連結されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項3に記載の照明装置では、前記支持ハウジングの前記外突部は、前記支持ハウジングの外周側に装着された環状部材から構成され、前記環状部材が合成樹脂から形成されており、
前記支持ハウジングの吊下げ状態が外れたときには、前記支持ハウジング側の前記環状部材が前記照明装置ハウジングの前記環状受け部に支持されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項4に記載の照明装置では、前記照明ユニットは、前記第2旋回軸線を中心として旋回自在に前記支持ハウジングに装着されたユニットハウジングを備え、前記ユニットハウジングに歯車部が設けられ、また支持ハウジング側には、前記照明ユニットを前記第2旋回軸線を中心として旋回させるための第2駆動源が装着され、前記第2駆動源にウォーム歯車が駆動連結され、前記ウォーム歯車が歯車列を介して前記ユニットハウジングの前記歯車部に駆動連結されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項5に記載の照明装置では、前記照明ユニットは、前記支持ハウジングに支持されたユニットハウジングと、前記ユニットハウジングに装着された照射用基板と、前記照射用基板に実装された複数のLED素子と、前記ユニットハウジングに前記第1旋回軸線の方向に移動自在に支持された環状移動部材と、前記環状移動部材に装着され、前記複数のLED素子からの光を拡散するための光拡散部材と、を含み、前記ユニットハウジングと前記環状移動部材との間にカム機構が設けられ、前記カム機構の作用によって、前記ユニットハウジングに対して前記環状移動部材が前記第1旋回軸線の方向に移動されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項6に記載の照明装置は、照明装置ハウジングと、前記照明装置ハウジングに上下方向に延びる第1旋回軸線を中心として旋回自在に支持された支持ハウジングと、前記支持ハウジングに横方向に延びる第2旋回軸線を中心に旋回自在に支持された照明ユニットと、を備え、
前記支持ハウジングには、歯車列が装着された支持軸が回転自在に支持され、
前記照明ユニットは、前記第2旋回軸線を中心として旋回自在に前記支持ハウジングに装着されたユニットハウジングを備え、前記ユニットハウジング
の上面には歯車部が設けられ、また前記支持ハウジング側に前記照明ユニットを前記第2旋回軸線を中心として旋回させるための駆動源が装着され、前記駆動源にウォーム歯車が駆動連結され、前記ウォーム歯車
は前記歯車列を介して前記ユニットハウジングの前記歯車部に駆動連結されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項7に記載の照明装置は、照明装置ハウジングと、前記照明装置ハウジングに上下方向に延びる第1旋回軸線を中心として旋回自在に支持された支持ハウジングと、前記支持ハウジングに横方向に延びる第2旋回軸線を中心に旋回自在に支持された照明ユニットと、を備え、前記照明ユニットは、前記支持ハウジングに支持されたユニットハウジングと、前記ユニットハウジングに装着された照射用基板と、前記照射用基板に実装された複数のLED素子と、前記ユニットハウジングに前記第1旋回軸線の方向に移動自在に支持された環状移動部材と、前記環状移動部材に装着され、前記複数のLED素子からの光を拡散するための光拡散部材と、を含み、前記ユニットハウジングと前記環状移動部材との間にカム機構が設けられ、前記カム機構の作用によって、前記ユニットハウジングに対して前記環状移動部材が前記第1旋回軸線の方向に移動されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項8に記載の照明装置では、前記ユニットハウジングには、環状回動部材が回動自在に装着され、前記カム機構は、前記環状回動部材に設けられたカム溝と、前記環状移動部材に取り付けられ、前記カム溝に受け入れられたピン部材とから構成され、前記環状回動部材が回動されると、前記ピン部材が前記カム溝に沿って相対的に移動し、これによって、前記ユニットハウジングに対して前記環状移動部材が前記第1旋回軸線の方向に移動されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項9に記載の照明システムは、
複数の照明装置と、前記複数の照明装置を制御するための制御手段と、操作装置と、を備え、前記複数の照明装置の各々は、照明装置ハウジングと、前記照明装置ハウジングに上下方向に延びる第1旋回軸線を中心として旋回自在に支持された支持ハウジングと、前記支持ハウジングに横方向に延びる第2旋回軸線を中心に旋回自在に支持された照明ユニットと、を有し、前記照明ユニットは複数のLED素子を有し、前記制御手段は、前記複数の照明装置をグループ化するためのグループ化設定手段を有し、前記操作装置は、色調操作レバーと、前記グループ化設定手段により設定されたグループの何れかを選択するスイッチと、を有し、
前記スイッチの操作により特定グループが選択されて前記色調操作レバーが操作されると、前記制御手段は前記色調操作レバーの位置情報に応じて前記特定グループの照明装置の前記複数のLED素子の発光色調を調整することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項10に記載の照明システムでは、
前記複数の照明装置の各々は、前記支持ハウジングを前記第1旋回軸線を中心として旋回させるための第1駆動源と、前記照明ユニットを前記第2旋回軸線を中心として旋回せるための第2駆動源と、を更に有し、前記操作装置は、回転操作レバーと、傾き操作レバーと、を更に有し、
前記スイッチの操作により特定グループが選択されて前記回転操作レバーが操作されると、前記制御手段は前記回転操作レバーの位置情報に応じて前記特定グループの照明装置の前記第1駆動源を制御して前記支持ハウジングを旋回させ、
前記スイッチの操作により特定グループが選択されて前記傾き操作レバーが操作されると、前記制御手段は前記傾き操作レバーの位置情報に応じて前記特定グループの照明装置の前記第2駆動源を制御して前記照明ユニットを旋回させることを特徴とする。
【0019】
更に、本発明の請求項11に記載の照明システムでは、
前記複数のLED素子は、第1特定色に発光する第1LEDチップと、前記第1特定色と異なる第2特定色に発光する第2LEDチップと、を有し、前記制御手段は、前記第1LEDチップに供給される電流を制御して前記第1LEDチップの発光明るさを調整するとともに、前記第2LEDチップに供給される電流を制御して前記第2LEDチップの発光明るさを調整することにより、前記照明装置の発光色調を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の請求項1に記載の照明装置によれば、支持ハウジングが第1旋回軸線を中心として旋回自在に照明装置ハウジングに支持され、照明ユニットが第2旋回軸線を中心に旋回自在に支持ハウジングに支持されているので、支持ハウジング(即ち、照明ユニット)を第1旋回軸線を中心として安定して旋回させることができ、また照明ユニットを第2旋回軸線を中心として安定して旋回させることができ、かくして、照明装置の照射角度を調整することができる。そして、例えば、支持ハウジング及び照明ユニットに関連して駆動源を設けることにより、支持ハウジング及び照明ユニットを自動で旋回させることが可能となる。
【0021】
また、支持ハウジングが照明装置ハウジングに吊り下げられた状態で装着されているので、第1旋回軸線を中心に支持ハウジングを旋回させる際の摩擦抵抗を小さくすることができ、この支持ハウジングを比較的小さい回動力でもってスムースに旋回させることができる。
【0022】
更に、支持ハウジングの外周側には、径方向外方に突出する外突部が設けられているとともに、照明装置ハウジングには、支持ハウジングの外突部の下方に環状受け部が設けられているので、仮に支持ハウジングの吊下げ状態が外れたときにも、支持ハウジングの外突部が照明装置ハウジングの環状受け部に支持され、これにより支持ハウジングが落下するのを確実に防止することができる。
【0023】
また、本発明の請求項2に記載の照明装置によれば、照明装置ハウジングの上壁に第1駆動源が装着され、支持ハウジングの上壁部には支持軸が固定され、この支持軸が照明装置ハウジングに吊り下げられているので、支持ハウジングを照明装置ハウジングに所要の通りに吊り下げることができる。また、第1駆動源に第1歯車が設けられ、支持軸に第2歯車が設けられ、この第2歯車と第1歯車とが駆動連結されているので、第1駆動源からの駆動力を支持軸に伝達させて支持ハウジング(即ち、照明ユニット)を第1旋回軸線を中心として所要の通りに旋回せることができる。
【0024】
また、本発明の請求項3に記載の照明装置によれば、支持ハウジングの外突部は、支持ハウジングの外周側に装着された環状部材から構成されているので、仮に支持ハウジングの吊下げ状態が外れたときにも、支持ハウジング側の環状部材を照明装置ハウジングの環状受け部でもって一層確実に支持することができる。また、環状部材が合成樹脂から形成されているので、仮にこの環状部材が照明装置ハウジングの環状受け部に接触したとしても接触抵抗を小さくすることができる。
【0025】
また、本発明の請求項4及び請求項6に記載の照明装置によれば、ユニットハウジングが第2旋回軸線を中心として旋回自在に支持ハウジングに装着され、このユニットハウジングに歯車部が設けられ、また第2駆動源に駆動連結されたウォーム歯車が歯車列を介してこの歯車部に駆動連結されているので、第2駆動源によって、ユニットハウジングを第2の旋回軸線を中心として所要の通りに旋回させることができる。加えて、ウォーム歯車を用いているので、このウォーム歯車の回動抵抗によってユニットハウジングがその自重(及びこれに装着された構成要素)によって回動するのを防止することができる。
【0026】
また、本発明の請求項5及び請求項7に記載の照明
装置によれば、照明ユニットは、支持ハウジングに支持されたユニットハウジングと、ユニットハウジングに第1旋回軸線の方向に移動自在に支持された環状移動部材と、環状移動部材に装着された光拡散部材とを含み、ユニットハウジングと環状移動部材との間にカム機構が設けられているので、このカム機構の作用によって、ユニットハウジングに対して環状移動部材を第1旋回軸線の方向に移動させることができ、これによって、複数のLED
素子からの光を拡げたり、絞ったりすることができる。
【0027】
また、本発明の請求項8に記載の照明装置によれば、カム機構は、ユニットハウジング側の環状回動部材に設けられたカム溝と、環状移動部材に取り付けられたピン部材とから構成され、このカム溝にピン部材が受け入れられているので、環状回動部材が回動されると、ピン部材がカム溝に沿って相対的に移動し、これによって、環状移動部材(即ち、光拡散部材)をユニットハウジングに対して第1旋回軸線の方向(即ち、複数のLED素子に近接及び離隔する方向)に移動させることができる。
【0028】
【0029】
また、本発明の請求項
9に記載の照明システムによれば、制御手段は複数の照明装置をグループ化するためのグループ化設定手段を含んでいるの
で、特定グループの照明装置の色調を調整することができる。
【0030】
更に、本発明の請求項
10に記載の照明システムによれば
、特定グループの照明装置については、制御手段によりそれらの第1及び第2駆動源を制御することによって
、特定グループの照明装置の照射角度を調整することができる。
また、本発明の請求項11に記載の照明システムによれば、複数のLED素子は、第1特定色に発光する第1LEDチップと、第2特定色に発光する第2LEDチップとを含んでいるので、2種類のLEDチップの発光状態を調整することによって、LED素子の発光色調を変えることができる。また、制御手段は、複数のLED素子の第1LEDチップに供給される電流を制御してそれらの発光明るさを調整し、複数のLED素子の第2LEDチップに供給される電流を制御してそれらの発光明るさを調整するので、照明装置の全体の発光色調を所要の通りに調整することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う照明装置及びこれを用いた照明システムについて説明する。
【0033】
〔照明装置の一実施形態〕
まず、
図1及び
図2を参照して、照明装置の一実施形態について説明する。
図1及び
図2において、図示の照明装置1は、屋内の天井などに取り付けられる照明装置ハウジング2を備え、この照明装置ハウジング2に支持ハウジング4及び照明ユニット6が装着されている。図示の照明装置ハウジング2は、周方向に等間隔をおいて配設された4つの柱状フレーム8(
図1及び
図2においてそれらの2つのみ示す)と、照明装置ハウジング2の開口部に配設された環状開口部材10を備え、この環状開口部材10の開口端部には、径方向外方に突出する環状フランジ12が設けられている。この環状開口部材10の環状上面は、後の記載から理解されるように、環状受け部13として機能する。
【0034】
環状開口部材10には、周方向に等間隔をおいて平面状の取付部14が設けられ、各柱状フレーム8は対応する取付部14に配設され、その下端が環状フランジ12に当接するように、柱状フレーム8の下端部が固定ねじ16により固定されている。各柱状フレーム8の上端部18は径方向に折曲され、この折曲された上端部18間に上壁20が取付ねじ22により取り付けられている。
【0035】
支持ハウジング4は、この照明装置ハウジング2に上下方向に延びる第1旋回軸線24を中心として旋回自在に支持されている。図示の支持ハウジング4は略コ字状であり、一対の側壁部26と、一対の側壁部26の上端部を接続する上壁部28を有し、この上壁部28が旋回自在に支持されている。図示の形態では、支持ハウジング4の上壁部28に支持軸30(第1旋回軸線24として作用する)が、例えばかしめなどにより固定されている。一方、照明装置ハウジング2の上壁20には開口32が設けられ、支持ハウジング4側の支持軸30がこの開口32を通して上方に突出し、この突出端部34に係止部材36(例えば、スナップリング)が係止されており、このように構成することにより、支持ハウジング4は係止部材36を介して吊り下がった状態で照明装置ハウジング2の上壁20に支持される。
【0036】
照明装置ハウジング2側には、支持ハウジング4を旋回動させるための第1駆動モータ38(第1駆動源を構成する)が設けられている。この形態では、照明装置ハウジング2の上壁20に第1駆動モータ38が取り付けられ、第1駆動モータ38の出力軸40がこの上壁20の開口(図示せず)を通して支持ハウジング4側に延び、この出力軸40に第1歯車42が取り付けられている。また、支持ハウジング4に固定された支持軸34には第2歯車44が取り付けられ、この第2歯車44に第1歯車42が噛合されている。従って、第1駆動モータ38からの回動力は、第1歯車42及び第2歯車44を通して支持軸34に伝達され、この支持軸34と一体的に支持ハウジング4が第1旋回軸線24を中心として旋回される。尚、第2歯車44については、支持軸34と一体的に樹脂成形により形成することもできる。
【0037】
照明ユニット6は、横方向(
図1において左右方向、
図2において紙面に垂直な方向)に延びる第2旋回軸線46を中心として旋回自在に支持ハウジング4に支持されている。図示の照明ユニット6は、円形状のユニットハウジング48を備え、このユニットハウジング48が支持ハウジング4の一対の側壁部26の下端部間に旋回自在に支持されている。一方の側壁部26は、ユニットハウジング48の片側の外側に位置し、この側壁部26を通して支持ねじ62をユニットハウジング48に螺着することによって旋回自在に装着され(
図2参照)、また他方の側壁部26は、ユニットハウジング48の他側の外側に位置し、この側壁部26を通して支持ねじ64をユニットハウジング48に螺着することによって旋回自在に装着されている。このように構成されているので、ユニットハウジング48は、一対の支持ねじ62,64(これら支持ねじ62,64が第2旋回軸線46として作用する)を中心として、
図2に
二点鎖線48aで示す位置(即ち、後述する発光面が
図2において左下を向く位置)から
図2に
二点鎖線48bで示す位置(即ち、この発光面が
図2において右下に向く位置)との間を旋回自在となる。
【0038】
この形態では、一対の壁部26の各々には、一部を外方に折曲することによって取付突部50が設けられ、かかる取付突部50に環状部材52が取付ねじ54により取り付けられている。環状部材52は合成樹脂(例えば、ポリオキシメチレン(POM))から形成するのが好ましく、この環状部材52が支持ハウジング4の外突部として機能する。この環状部材52は、照明装置ハウジング2側の環状受け部13から幾分間隔をおいてその上方に位置し、仮に係止部材36による係止状態が外れたときに、支持ハウジング4側の環状部材52が照明装置ハウジング2側の環状受け部13に落下して支持され、この支持ハウジング4(及びこれに装着された構成部材)が床面などに落下するのが防止される。尚、この環状受け部13に支持される支持ハウジング4側の外突部は、この実施形態のように環状に設ける必要はなく、周方向に間隔をおいて設けることもできる。
【0039】
ユニットハウジング48の下面(
図1における下面)には、そのほぼ全域に円形状の凹部66が設けられ、この円形凹部66の外周部に筒状反射部材68が装着されている。また、筒状反射部材68の径方向内側における円形凹部66の底部に複数の取付ねじ
69により照射用基板70が取り付けられている。この照射用基板70には複数のLED素子72が実装され、これら複数のLED素子72を覆うように光拡散部材74が筒状反射部材68に装着され、光拡散部材74は、各LED素子72を覆う光拡散部76を有している。このように構成されているので、複数のLED素子72からの光は、光拡散部材74(特に、その光拡散部76)により拡散され、この光拡散部材74を通して発光面、即
ちユニットハウジング48の開口側から照射される。
【0040】
支持ハウジング4側には、ユニットハウジング48(及びこれに装着された複数のLED
素子72など)を旋回動させるための第2駆動モータ78(第2駆動源を構成する)が設けられている。この形態では、支持ハウジング4の一方の側壁部26(
図1において左側の側壁部26)の内面側には略コ字状の支持フレーム80が配設され、この支持フレーム80の側壁部82が一方の側壁部26の内面に取り付けられている。支持フレーム80の上壁部84には第2駆動モータ78が取り付けられ、この第2駆動モータ78の出力軸86がこの上壁部84の開口(図示せず)を通して内側(即ち、
図1において下方)に突出している。
【0041】
この形態では、更に、支持フレーム80の側壁部82の内面に、上下方向に間隔をおいて略L字状の支持部材88,90が装着され、かかる支持部材88,90間にウォーム歯車92(所謂、ウォーム)が回転自在に支持され、このウォーム歯車92が第2駆動モータ78の出力軸86に駆動連結されている。また、この側壁部82には所要の通りに折曲することによって、折曲補助壁部94が設けられ、また支持フレーム80の他方の側壁部96には補助壁部98が設けられ、かかる折曲補助壁部94と補助壁部98との間に支持軸100が回転自在に支持されている。この支持軸100の一端側(
図1において左端側)には第1伝達歯車102(所謂、ウォームホイール)が装着され、この第1伝達歯車102がウォーム歯車92に噛合され、また支持軸100の他端側(
図1において右端側)には第2伝達歯車104が装着されている。これら第1及び第2伝達歯車102,104は支持軸100と一体的に回動し、第2駆動モータ78からの駆動力を伝達する歯車列を構成する。尚、支持軸100、第1伝達歯車102及び第2伝達歯車104は、合成樹脂の一体成形により形成することができる。
【0042】
この形態では、更に、ユニットハウジング48の背面(
図1及び
図2において上面)に歯車部106が設けられ、この歯車部106が第2伝達歯車104に噛合されている。また、このユニットハウジング48の背面には、第2旋回軸線46の軸線方向に間隔をおいて複数の放熱部108が設けられ、これら放熱部108が上方に延びている。
【0043】
このように構成されているので、第2駆動モータ78からの回動力は、ウォーム歯車92、第1伝達歯車102及び第2伝達歯車104を介してユニットハウジング48の歯車部106に伝達され、この歯車部106を介してユニットハウジング48(即ち、照明ユニット6)が第2旋回軸線46を中心として旋回される。
【0044】
この実施形態では、照明ユニット6の複数のLED素子72の各々は、
図3に示すように構成されている
。即ち、このLED素子72は、2つのLEDチップ、即ち第1LEDチップ112及び第2LEDチップ114を組み合わせて構成されている。第1LEDチップ112は、第1特定色(例えば、肌色など)で発光するものであり、また第2LEDチップ
114は、第1特定色と異なる第2特定色(例えば、白色など)に発光するものであり、このように発光色の異なる第1及び第2LEDチップ112,114を組み合わせて用いることにより、LED素子72からの発光色は、第1特定色及び第2特定色の合わさったものとなる。
【0045】
LED素子72として2種類のLEDチップ、即ち第1及び第2LEDチップ112,114を組み合わせて用いてそれらの発光状態を変化させることによって、LED素子72の発光色調を調整することが可能となる。
【0046】
この実施形態では、LED素子72の第1及び第2LEDチップ112,114に供給される電流は、
図4に示すようにデューティ制御されるように構成される。電流供給の1サイクルの時間をT0とし、この1サイクル時間T0のうち電流の供給される供給時間をT1とすると、デューティ比D(%)は、D=(T1/T0)X100(%)となり、このデューティ比Dが大きいほど1サイクル時間T0における電流の供給時間T1が長くなる。第1及び第2LEDチップ112,114に供給される電流のデューティ比Dとそれらの発光の明るさとの関係は、
図5に示す通りとなり、第1及び第2LEDチップ112,114に供給される電流のデューティ比Dが大きくなるほどそれらの発光状態が明るくなる。
【0047】
このような関係を利用して、LED素子72の発光色調が次のようにして調整される。この形態では、後述するように、LED素子72の発光色調を調整するための色調操作レバー120が設けられ、この色調操作レバー120が
図6(b)に示すようにスライド操作できるように構成されている。
図6(b)において、色調操作レバー120が中央(表示「50」)に位置するときには、第1LEDチップ112
に供給される電流のデューティ比Dが50%となるとともに、第2LEDチップ114に供給される電流のデューティ比Dが50%となり、
図6(a)で示すように、第1LEDチップ112の発光の明るさと、第2LEDチップ114の発光の明るさとが同じになり、第1LEDチップ112からの発光色(例えば、肌色)と第2LEDチップ114からの発光色(例えば、白色)とがほぼ同じ明るさで合わさった色でもってLED素子72から照射される。
【0048】
この色調操作レバー120を例えば
図6(b)において矢印122で示す右方に一点鎖線120Aで示す
位置に移動させると、第1LEDチップ112
に供給される電流のデューティ比Dが50%より大きくなる一方、第2LEDチップ114に供給される電流のデューティ比Dが50%よりも小さくなり、
図6(a)で示すように、第1LEDチップ112の発光の明るさがより明るくなる一方、第2LEDチップ114の発光の明るさが暗くなり、第1LEDチップ112からの明るくなった発光色と第2LEDチップ114からの暗くなった発光色とが合わさった色、即ち肌色が強くなった色でもってLED素子72から照射される。
【0049】
また、この色調操作レバー120を例えば
図6(b)において矢印124で示す左方に一点鎖線120Bで示す
位置に移動させると、第1LEDチップ112
に供給される電流のデューティ比Dが50%より小さくなる一方、第2LEDチップ114に供給される電流のデューティ比Dが50%よりも大きくなり、
図6(a)で示すように、第1LEDチップ112の発光の明るさが暗くなる一方、第2LEDチップ114の発光の明るさがより明るくなり、第1LEDチップ112からの暗くなった発光色と第2LEDチップ114からの明るく発光色とが合わさった色、即ち白色が強くなった色でもってLED素子72から照射される。
【0050】
このように、色調操作レバー120を操作して第1及び第2LEDチップ112,114に供給される電流のデューティ比Dを変えることによって、LED素子72からの発光色の色調を調整することができる。
【0051】
〔照明システムの一実施形態〕
上述した照明装置をホールなどの天井に設置した照明システムは、例えば、次の制御系によって発光色の色調及び照射角度などを調整することができる。
図7及び
図8を参照して、この照明システムでは、
図7に示す操作装置132によって操作制御される。
図7において、この操作装置132の左上部には、グループスイッチ133が設けられている。このグループスイッチ133は、スイッチ134,136,138,140,142,144,146を含み、スイッチ134は全スイッチであり、全スイッチ134を操作すると、ホールの天井などに設置された照明装置1の全てが選択される。また、スイッチ136(138,140,142,144,146)は、後述する如くしてグループ化された照明装置1を選択するものであり、第1グループスイッチ136(第2グループスイッチ138、第3グループスイッチ140、
第4グループスイッチ142、第5グループスイッチ144、第6グループスイッチ146)を操作すると、複数の照明装置1のうち第1グループ(第2グループ、第3グループ、第4グループ、第5グループ、第6グループ)化されたのものが選択される。
【0052】
操作装置132の左下部には、照明装置1の選択テンキー148が設けられている。複数の照明装置1の各々には個別のID番号が、例えば「01」、「02」、「03」・・・と付されており、この選択テンキー148で「01」(「02」、「03」・・・)を入力すると、ID番号が「01」(「02」、「03」・・・)の照明装置1が選択される。
【0053】
また、操作装置132の右上部にはメインスイッチ150が設けられている。このメインスイッチ150を入力操作すると、操作装置132の電源がオンとなり、この操作装置132の入力操作が可能となり、再度メインスイッチ150を操作すると、操作装置132の電源がオフとなる。
【0054】
この操作装置132の右部には、上側から順に、照度操作レバー152、色調操作レバー120、回転操作レバー154及び傾き操作レバー156が設けられている。照度操作レバー152は、照明装置1の複数のLED素子72(第1LEDチップ112及び第2LEDチップ114)の照度を調整するためのものであり、この照度操作レバー
152を右方(又は左方)に操作すると、複数のLED素子72(第1LEDチップ112及び第2LEDチップ114)に供給される電流のデューティ比Dが大きく(又は小さく)なり、これらLED素子72の照度が明るく(又は暗く)なる。尚、色調操作レバー120の操作については、上述した通りである。
【0055】
回転操作レバー154は、照明装置1の照明ユニット6を回動操作するものであり、この回転操作レバー154を例えば右方(又は左方)に操作すると、照明装置1の第1駆動モータ38が所定方向(又は所定方向と反対方向)に回動され、これによって、支持ハウジング4(及びこれに装着された照明ユニット6など)が第1旋回軸線24を中心として
図1において上から見て例えば時計方向(又は反時計方向)に旋回動される。
【0056】
更に、傾き操作レバー156は、照明装置1の照明ユニット6を傾き操作するものであり、この傾き操作レバー
156を例えば右方(又は左方)に操作すると、照明装置1の第2駆動モータ78が所定方向(又は所定方向と反対方向)に回動され、これによって、照明ユニット6が第2旋回軸線46を中心として
図2において反時計方向(又は時計方向)に旋回動される。
【0057】
操作装置132は、更に、オールクリアキー158、クリアキー160、グループエンターキー162及びエンターキー
164を含んでいる。オールクリアキー158は、
照明装置1のグループ化されたグループ情報の全てをクリアするためのキーであり、クリアキー160は、選択されたグループ情報をクリアするためのキーであり、グループエンターキー162は、選択した照明装置1をグループ化するためのキーであり、またエンターキー
164は、選択した照明装置1を入力するためのキーである。この操作装置132は、送信手段166を含み、操作装置132の操作情報は、この送信手段166を介して照明システムのコントローラ168(全体の制御を行う制御手段として機能する)側に送信される。
【0058】
コントローラ168に関連して受信手段170が設けられ、操作装置132側の送信手段166からの操作信号はこの受信手段170を介してコントローラ168に送給される。尚、この操作信号は、通信線などの有線を介して送信するようにしてもよい。
【0059】
図示のコントローラ168は、
グループ化設定手段172、第1電流制御手段174、第2電流制御手段176、第1駆動モータ制御手段178および第2駆動モータ制御手段180およびメモリ手段182を含んでいる。
グループ化設定手段172は、複数の照明装置1のグループ化を設定するためのものであり、例えば、操作装置132のグループエンターキー162を入力操作した後にグループスイッチ133を押圧して選択グループを決定する。例えば、スイッチ134(136,138・・)を操作すると、第1グループ(第2グループ、第3グループ・・)が選択され、このようにグループを選択した後、照明装置1のID番号を入力して照明装置1のグループ化を行う。例えば、スイッチ134(136、138・・)を操作した後、例えば選択テンキー148の「0」、「1」及び「♯」をこの順に押圧すると、照明装置1のID番号「01」が第1グループ(第2グループ、第3グループ・・)に入力される。続いて、例えば選択テンキー148の「0」、「3」及び「♯」をこの順に押圧すると、照明装置1のID番号「03」が第1グループ(第2グループ、第3グループ・・)に追加され、このように入力操作されたID番号がコントローラ168側に送信され
、第1グループ(第2グループ、第3グループ・・)
としてメモリ手段182に登録され、この実施形態では、図
7から理解されるように、第6グループまで設定可能に構成されているが、このようなグループ化の数を少なくしてもよく、更に多くなるようにすることもできる。このように第1〜第6グループに設定された特定のいずれか一つが、本明細書では第1特定グループとして説明し、またこれらのうちの特定のいずれか一つが、本明細書では第2特定グループとして説明し、第1特定グループと第2特定グループとが同じグループでもよく、また異なるグループであってもよい。
【0060】
また、第1電流制御手段174は、照明装置1の多数のLED素子72の第1LEDチップ
112に供給される電流を制御し、第2電流制御手段176は、これらLED素子72の第2LEDチップ
114に供給される電流を制御する。また、第1駆動モータ制御手段178は照明装置1の第1駆動モータ38を制御し、また第2駆動モータ制御手段180は、照明装置1の第2駆動モータ78を制御する。
【0061】
例えば、第1グループ(第2グループ、第3グループ・・)にグループ化された複数の照明装置1(このグループを、第1特定グループの照明装置1として説明する)の発光色調を調整するには、操作装置132のスイッチ136(138,140・・)を操作して第1グループ(第2グループ、第3グループ・・)を選択し、その後色調操作レバー120を操作してグループエンターキー162を入力すればよい。このように操作すると、色調操作レバー120の設定位置情報がコントローラ168側に送信され、第1特定グループの照明装置1の色調情報としてメモリ手段182に登録される。
【0062】
かくすると、メモリ手段182に登録された色調情報に基づいて、第1特定グループの照明装置1の複数のLED素子72に供給される電流が制御される。即ち、コントローラ168の第1電流制御手段174は、第1特定グループの照明装置1の複数のLED素子72の第1LEDチップ
112に供給される電流を制御し、またその第2電流制御手段176は、第1特定グループの照明装置1の複数のLED素子72の第2LEDチップ114に供給される電流を制御し、これによって、第1特定グループの照明装置1における複数のLED素子72の発光状態が変化し、この照明装置1の発光の色調を調整することができる。
【0063】
また、例えば、第1グループ(第2グループ、第3グループ・・)にグループ化された複数の照明装置1(このグループを、第2特定グループの照明装置1として説明する)の照射角度を調整するには、操作装置132のスイッチ136(138,140・・)を操作して第1グループ(第2グループ、第3グループ・・)を選択し、その後
回転操作レバー
154及び/又は傾き操作レバー156を操作してグループエンターキー162を入力すればよい。このように操作すると、
回転操作レバー154及び/又は傾き操作レバー156の設定位置情報がコントローラ168側に送信され、第2特定グループの照明装置1の照射角度情報としてメモリ手段182に登録される。
【0064】
かくすると、メモリ手段182に登録された照射角度情報に基づいて、第2特定グループの照明装置1の
照明ユニット6の照射角度位置が調整される。例えば、回転操作レバー154を操作したときには、コントローラ168の第1駆動モータ制御手段178は、第2特定グループの照明装置1の第1駆動モータ38を制御し、これによって、第2特定グループの照明装置1における支持ハウジング4(及びこれに装着された照明ユニット6)が第1旋回軸線24を中心として所要の通りに旋回され、この照明装置1の回転位置が調整される。
【0065】
また、例えば、傾き操作レバー
156を操作したときには、コントローラ168の第2駆動モータ制御手段180は、第2特定グループの照明装置1の第2駆動モータ78を制御し、これによって、第2特定グループの照明装置1における照明ユニット6が第2旋回軸線46を中心として所要の通りに旋回され、この照明装置1の傾き角度位置が調整される。
【0066】
尚、
回転操作レバー154及び傾き操作レバー156の双方を操作したときには、上述した記載から理解される如く、第1駆動モータ制御手段178が第2特定グループの照明装置1の第1駆動モータ38を制御するとともに、第2駆動モータ制御手段180が第2特定グループの照明装置1の第2駆動モータ78を制御し、従って、第2特定グループの照明装置1の回転位置及び傾き角度が調整される。
【0067】
〔照明装置の他の実施形態〕
この照明装置は、例えば、
図9〜
図11に示すように構成することができ、この他の実施形態では、光拡散部材が複数のLED素子に対して近接及び離隔する方向に移動可能に構成されている。尚、この他の実施形態において、上述した実施形態(
図1及び
図2参照)と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0068】
図9及び
図10において、この実施形態では、照明ユニット6Aは、横方向(
図9において左右方向)に延びる第2旋回軸線46を中心として旋回自在に支持ハウジング4に支持されている。図示の照明ユニット6Aはユニットハウジング48Aを備え、このユニットハウジング48Aが支持ハウジング4の一対の側壁部26の下端部間に上述したと同様にして旋回自在に支持されている。
【0069】
この形態のユニットハウジング48Aは、下面(
図9における下面)のほぼ全域に円形状の凹部66が設けられたユニットハウジング本体200と、この円形凹部66の中央部に取り付けられた略短筒状のブロック状部材201とから構成されている。このブロック状部材201の下面には照射用基板202が取り付けられ、この照射用基板202に複数のLED素子72が実装されている。更に、これら複数のLED素子72を覆うように光拡散部材74が配設され、後述するように、この光拡散部材74が、
図9に示す第1の位置(照射用基板202に近接する近接位置)と
図11に示す第2の位置(照射用基板202から離隔する離隔位置)との間を移動自在に構成されている。
【0070】
光拡散部材74は、各LED素子72に対応して光拡散部76を有し、上記第1の位置に位置するときには、
図9に示すように、各光拡散部76は対応するLED素子72を覆い、このような状態のときには、複数のLED素子72からの光は集光され、照明装置からの照射光は集光して絞られた状態となる。また、上記第2の位置に位置するときには、
図11に示すように、各光拡散部76は対応するLED素子72から離れて位置し、このよ
うな状態のときには、複数のLED素子72からの光は周囲に拡散され、照明装置からの照射光は拡散して周囲に拡がった状態となる。
【0071】
ユニットハウジング48Aには環状回動部材204が回動自在に装着され、この環状回動部材204とユニットハウジング本体200の周側壁部206との間に環状空間208が規定され、この環状空間208内に環状移動部材210が上記第1旋回軸線(
図1参照)の方向に移動自在に挿入されている。この環状移動部材210の先端部には環状取付部材211が取り付けられ、光拡散部材74の外周部は、環状移動部材210と環状取付部材211との間に挟持され、環状移動部材210と一体的に移動する。
【0072】
この実施形態では、ユニットハウジング48Aのブロック状部材201の内面(
図9において上面)外周部に環状凹部212が設けられ、また環状回動部材204の一端部(
図9において上端部)に径方向内方に突出する環状支持フランジ214が設けられ、かかる環状支持フランジ214が環状凹部212に回動自在に係合され、このようにして環状回動部材204がユニットハウジング48Aに回動自在に支持されている。
【0073】
この環状回動部材204の外周面には、
図9に示すように、一対のカム溝216が設けられ、かかるカム溝216は対向して設けられている。一対のカム溝216は実質上同一の構成であり、環状回動部材204の上部において水平方向に延びる上水平部218aと、その下部において水平方向に延びる下水平部218bと、上水平部218aと下水平部218bとを接続する傾斜部218cとを有している。尚、かかるカム溝216は、環状回動部材204の外周面に3つ以上設けるようにしてもよい。
【0074】
このことに関連して、この形態においては、環状移動部材210の上部に、各カム溝216に対応してピン部材220(
図9〜
図11において一つのみ示す)が固定されている。ピン部材220の一端部は、環状回動部材204側の対応するカム溝216に受け入れられ、このカム溝216に沿って移動自在に構成され、カム溝216及びピン部材220は、環状回動部材204を回動するためのカム機構を構成する。また、ピン部材220の他端部は、ユニットハウジング本体200の周側壁部206に設けられた貫通長孔222(
図9及び
図11において一つのみ示す)挿入されている。貫通長孔222は、上記第1旋回軸線(
図1参照)の方向に延びており、このような貫通長孔222にピン部材220を挿入することによって、ピン部材220は貫通長孔222に沿って上記第1旋回軸線の方向に移動することができるが、ユニットハウジング本体200(即ち、ユニットハウジング48A)に対して相対的に回動することがなく、従ってユニットハウジング48Aに対する環状移動部材210の相対的回動が阻止される。
【0075】
この環状回動部材204に関連して、次の通り構成されている。環状回動部材204の環状支持フランジ214の内周部には、その全周にわたって内歯車部224が設けられている。また、ユニットハウジング48Aのユニットハウジング本体200の所定部位には、環状回動部材204を回動させるための第3駆動モータ226(第3駆動源を構成する)が装着され、その出力軸228がユニットハウジング本体200を貫通してブロック状部材201に回転自在に支持され、この出力軸228に取り付けられた駆動歯車230が環状回動部材204側の内歯車部224に噛合されている。尚、この駆動歯車230に対応して、ブロック状部材201には収容凹部232が設けられ、駆動歯車230は、この収容凹部232に収容されている。この実施形態の照明装置の他の構成は、上述した照明装置(
図1及び
図2参照)と実質上同一である。
【0076】
この照明装置において、第3駆動モータ226が所定方向(所定方向と反対方向)に回動すると、出力軸228、駆動歯車230及び内歯車部224を介して環状回動部材204が所定方向(又は所定方向と反対方向)に回動される。かく回動すると、この環状回動部材204の回動に伴ってピン部材220がカム溝216に沿って上水平部218a(又は下水平部218b)に向けて移動し、かかるピン部材220の移動によって、環状移動部材210が第1旋回軸線に沿って上方(又は下方)にユニットハウジング本体200に近接する方向(又は離隔する方向)に移動する。このとき、ピン部材220は、ユニットハウジング本体200の貫通長孔222内を上方(又は下方)に移動する。
【0077】
このように環状移動部材210が移動すると、これと一体的に光拡散部材74が複数のLED素子72に近接する方向(又は離隔する方向)に移動し、複数のDED素子72からの光は、集光される(又は拡散される)ようになり、かくして、照明装置の照射光を中心部に絞る(又は周囲に拡散する)ことができる。
【0078】
この第3駆動モータ226を更に所定方向(又は所定方向と反対方向)に回動すると、ピン部材220がカム溝216の上水平部218a(又は下水平部218b)まで移動し、
図9(又は
図11)に示すように、環状移動部材210は上昇位置(又は下降位置)まで移動し、光拡散部材74は第1の位置(又は第2の位置)に位置付けられ、その光拡散部76は対応するLED素子72を覆うようになる(又は対応するLED素子72から大きく離れるようになる)。
【0079】
このような照明装置も上述した照明システムに適用することができ、この場合、リモコン装置に集光・拡散操作レバーを設け、この集光・拡散操作レバーの操作位置に対応させて上述したように環状移動部材210を第1旋回軸線に沿って移動させて光拡散部材74を所望位置に位置付けるようにすればよく、このように構成することによって、照明装置の回動角度位置及び傾斜角度位置に加えて、その照射光の集光・拡散状態も自動調整することが可能となる。
【0080】
以上、本発明に従う照明装置及び照明システムの一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の修正乃至変更が可能である。
【0081】
例えば、上述した実施形態では、照明装置1の複数のLED素子72を、発光色の異なる2種類のLEDチップ、即ち第1LEDチップ112及び第2LEDチップ114から構成しているが、例えば3種類以上のLEDチップから構成するようにしてもよく、例えば、3種類のLEDチップから構成した場合、コントローラ168に第1及び第2電流制御手段174,176に加えて第3電流制御手段を設け、第1電流制御手段174により第1LEDチップ112に供給する電流を制御し、第2電流制御手段176により第2LEDチップ114に供給される電流を制御し、更に、第3電流制御手段(図示せず)により第3LED素子(図示せず)に供給される電流を制御するようにすればよい。