(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6084208
(24)【登録日】2017年2月3日
(45)【発行日】2017年2月22日
(54)【発明の名称】燃料チャンネルスペーサを含む沸騰水型原子炉用核燃料集合体
(51)【国際特許分類】
G21C 3/33 20060101AFI20170213BHJP
【FI】
G21C3/30 S
【請求項の数】12
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-510820(P2014-510820)
(86)(22)【出願日】2012年5月18日
(65)【公表番号】特表2014-515475(P2014-515475A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】EP2012059248
(87)【国際公開番号】WO2012159984
(87)【国際公開日】20121129
【審査請求日】2015年4月20日
(31)【優先権主張番号】11305622.0
(32)【優先日】2011年5月20日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509337414
【氏名又は名称】アレバ・エヌペ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ディルク・ブラヴィウス
(72)【発明者】
【氏名】エルハルト・フリードリヒ
(72)【発明者】
【氏名】ベルント・ブロック
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクトール・ルーダー
(72)【発明者】
【氏名】コーリー・ロング
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ウォーカー
【審査官】
青木 洋平
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭48−063194(JP,A)
【文献】
特表平10−503020(JP,A)
【文献】
特開平06−201873(JP,A)
【文献】
特開平11−231084(JP,A)
【文献】
特開昭59−057190(JP,A)
【文献】
米国特許第03809610(US,A)
【文献】
米国特許第05787143(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 3/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
沸騰水型原子炉用核燃料集合体(2)であって、ベース(4)、ヘッド(6)、前記ベース(4)と前記ヘッド(6)との間で長手方向に延びる燃料棒(8)の束、燃料棒(8)の前記束を包み込む管状燃料チャンネル(14)、および前記燃料集合体(2)を隣接する要素から横方向に離間させるための少なくとも1つの燃料チャンネルスペーサ(22)を含み、前記燃料チャンネルスペーサまたは各燃料チャンネルスペーサ(22)は、少なくとも1つのプレート(38)を有する支持部(34)、および前記プレート(38)によって支持された板ばね(36)を含み、前記プレート(38)は、前記燃料チャンネル(14)の側壁(26)に固定され、前記核燃料集合体(2)はさらに、前記プレート(38)から距離を置いて前記側壁(26)に固定された止具(32)であって、前記支持部(34)から切り離されている止具(32)を含む、核燃料集合体(2)。
【請求項2】
前記プレートまたは各プレート(38)は、側壁(26)に溶接される、請求項1に記載の核燃料集合体。
【請求項3】
前記プレートまたは各プレート(38)は、前記燃料チャンネル(14)の側壁(26)にリベット締めされる、請求項1または2に記載の核燃料集合体。
【請求項4】
前記プレートまたは各プレート(38)は、側壁(26)にねじ留めされる、請求項1または2に記載の核燃料集合体。
【請求項5】
前記プレートまたは各プレート(38)は、単一のプレートリベット(40)および/またはねじによって前記側壁(26)に固定される、請求項3または4に記載の核燃料集合体。
【請求項6】
各ばね(36)は、前記プレート(38)にスナップ嵌合する、請求項1から5のいずれか一項に記載の核燃料集合体。
【請求項7】
前記ばねは、前記プレート(38)内に設けられたそれぞれのスロット(46)内に各々が摺動可能に収容される2つの端部(44)を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の核燃料集合体。
【請求項8】
前記支持部(34)は、2つのプレート(38)を直角に含み、前記支持部(34)は、2つの側壁(26)の交点において角部(28)に嵌合し、各プレート(38)は、それぞれの側壁(26)に固定される、請求項1から7のいずれか一項に記載の核燃料集合体。
【請求項9】
前記2つのプレート(38)は、一体である、請求項8に記載の核燃料集合体。
【請求項10】
前記スペーサは2つの別個の板ばね(36)を含み、前記支持部(34)の各プレート(38)はそれぞれの板ばね(36)を支持している、請求項8または9に記載の核燃料集合体。
【請求項11】
二つの止具を含み、各止具は、前記スペーサが嵌合されている2つの前記側壁のそれぞれ一方に固定されており、前記スペーサ(22)から距離を置いてある、請求項8から10のいずれか一項に記載の核燃料集合体。
【請求項12】
前記支持部(34)は、前記燃料チャンネル(14)の上端部よりも前で途切れている、請求項1から11のいずれか一項に記載の核燃料集合体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベース、ヘッド、ベースとヘッドとの間で長手方向に延びる燃料棒の束、燃料棒の束を包み込む管状燃料チャンネル、および燃料集合体を隣接する要素から横方向に離間させるための少なくとも1つの燃料チャンネルスペーサを含む、沸騰水型原子炉用核燃料集合体に関する。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉(以下の説明ではBWR)では、燃料集合体が、燃料集合体の2x2配置で並べて配置される。燃料集合体の上端部は、原子炉上部炉心支持格子のセルに収容される。核燃料集合体間に十字形の制御棒を挿入することを可能にするための燃料集合体間のスペース、およびセル壁との間のスペースを有する燃料集合体が配置される。燃料集合体間のこれらのスペースを制御することは、通常運転の際の核反応にとって、また核反応を減速させるための制御棒の挿入を確実に可能にするために重要である。
【0003】
沸騰水型原子炉(BWR)用核燃料集合体は、格子内に配置された長手方向に延びる燃料棒の束、束内の一部の燃料棒に取って代わる少なくとも1つの管状ウォータチャンネルすなわちウォータロッド、燃料棒の束を包み込む管状燃料チャンネル、ならびに燃料集合体の長手方向端部のベースおよびヘッドを含む。
【0004】
米国特許第4851187号は、燃料チャンネルの角部上に嵌合するように適合する支持部および支持部に沿って延びる2つのばねを含む燃料チャンネル締結具を含む核燃料集合体を開示する。支持部は、燃料チャンネルを上部タイプレートに接続するための長手方向に延びるボルトによって核燃料集合体の上部タイプレートにねじ留めされる。各ばねは、横方向のねじによって支持部にねじ留めされた上端部、および支持部のスロット内で摺動可能な下端部を有する。燃料チャンネル締結具は、燃料チャンネルを上部タイプレートに締結する機能と、燃料チャンネルを隣接する核燃料集合体から離間させる機能とを兼ね備える。
【0005】
幾何学的に制御され大きい力に耐えなければならない、そのような燃料チャンネル締結具は、高コストで入手される。さらに、上部タイプレートに接続されたハンドルを使用して核燃料集合体を取り扱う間に燃料チャンネル締結具が曲がる危険性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4851187号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、低コストで容易にかつ確実にスペースを確保することができる沸騰水型原子炉用核燃料集合体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明は、ベース、ヘッド、前記ベースと前記ヘッドとの間で長手方向に延びる燃料棒の束、燃料棒の前記束を包み込む管状燃料チャンネル、および前記燃料集合体を隣接する要素から横方向に離間させるための少なくとも1つの燃料チャンネルスペーサを含む、沸騰水型原子炉用核燃料集合体を提案するが、前記燃料チャンネルスペーサまたは各燃料チャンネルスペーサは、少なくとも1つのプレートを有する支持部、および前記対応するプレートによって支持された少なくとも1つの対応する板ばねを含み、前記プレートまたは各プレートは、前記燃料チャンネルの対応する側壁に固定される。
【0009】
特定の実施形態によると、核燃料集合体は、以下の特徴の1つまたはいくつかを含み得る。
− 前記プレートまたは各プレートは、側壁に溶接される。
− 前記プレートまたは各プレートは、前記燃料チャンネルの側壁にリベット締めされる。
− 前記プレートまたは各プレートは、側壁にねじ留めされる。
− 前記プレートまたは各プレートは、単一のプレートリベット(plate−rivet)および/またはねじによって前記側壁に固定される。
− 各ばねは、前記プレートにスナップ嵌合される。
− 前記ばねは、前記プレート内に設けられたそれぞれのスロット内に各々が摺動可能に収容される2つの端部を有する。
− 前記支持部は、2つのプレートを直角に含み、前記支持部は、2つの側壁の交点において角部に嵌合し、各プレートは、それぞれの側壁に固定される。
− 前記2つのプレートは、一体である。
− 前記支持部は、前記燃料チャンネルの上端部よりも前で途切れている。
【0010】
本発明およびその利点は、以下の図面を参照して、単に例として与えられる以下の説明を読むと、より十分に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明による沸騰水型原子炉用核燃料集合体を示す概略側面図である。
【
図2】スペーサおよび止具を示す、
図1の核燃料集合体の概略上面図である。
【
図3】スペーサおよび止具を示す、
図1の燃料集合体の上端部の側面図である。
【
図4】
図3のIV−IVに沿った、スペーサの断面図である。
【
図5】
図3のV−Vに沿った、スペーサおよび止具の断面図である。
【
図6】本発明の変形形態を示す、
図3と同様の図である。
【
図7】本発明の変形形態を示す、
図3と同様の図である。
【
図8】本発明の変形形態を示す、
図3と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、沸騰水型原子炉(BWR)用核燃料集合体2を示す。この燃料集合体2は、長手方向Lに沿って延びる。
【0013】
そのような燃料集合体は、運転中に冷却材が上方に流れる、原子炉の炉心内で長手方向Lが垂直に向いた状態で配置されることが意図されている。以下で、「下部」および「上部」という用語は、原子炉における燃料集合体2の位置を意味する。
【0014】
燃料集合体2は、
− ベース4、
− ヘッド6、
− ベース4とヘッド6との間で長手方向に延びる核燃料棒8の束、
− 束内の少なくとも1つの燃料棒に取って代わり、ベース4をヘッド6に接続する管状ウォータチャンネル10、
− 長手方向Lに沿って離間し、燃料棒8を長手方向および横方向で維持する複数のスペーサグリッド12、および
− 燃料棒8の束を包み込み、ベース4およびヘッド6に嵌合する管状燃料チャンネル14
を含む。
【0015】
燃料チャンネル14の一部のみを
図1に示す。
【0016】
各燃料棒8は、積層した核燃料ペレットで満たされその端部において端栓で閉鎖された管状の被覆を含む。燃料棒8の束は、全長型燃料棒および部分長型燃料棒を含む。部分長型燃料棒は、全長型燃料棒よりも短い。
【0017】
ヘッド6は、上部タイプレート16と、燃料集合体2を取り扱うために上部タイプレート16に堅固に接続されたハンドル18とを含む。上部タイプレート16は、長手方向Lに延びるボルト20によって燃料チャンネル14に接続される。ボルト20は、
図1に一点鎖線で概略的に示されている。
【0018】
図2に示すように、燃料集合体2は、燃料チャンネル14を隣接する要素、すなわち核燃料集合体2および/または一点鎖線で示した原子炉上部炉心支持格子の壁24から横方向に離間させるために燃料チャンネル14の上端部に配置された燃料チャンネルスペーサ22を含む。
【0019】
燃料チャンネル14は、方形の断面を有し、角部28で交差する4つの側壁26を含む。燃料チャンネル14は、上端部に設けられた三角形の補強角ブラケット(angle bracket)30を含むが、各角ブラケット30は、2つの隣接する側壁26間に横方向に延びる。
【0020】
ハンドル18は、2つの角部28間に対角線上に延びており、ボルト20は、前記2つの角部28に設けられた角ブラケット30を通して長手方向Lに延びる。
【0021】
燃料集合体2は、他の対角線両端の2つの角部28の一方に嵌合する1つのスペーサ22を含む。あるいは、燃料集合体2は、各々が他の対角線両端の2つの角部28の一方に嵌合する2つのスペーサ22を含み得る。必要に応じて、燃料集合体2は、各角部28に1つのスペーサ22を含み得る。
【0022】
燃料集合体2は、側壁26に固定された止具32をさらに含む。燃料集合体2は、スペーサ22によって占有されていない角部28に隣接した各側壁26上に1つの止具32を含む。
【0023】
スペーサ22は、
図3〜
図5を参照して、より詳細に説明する。
【0024】
スペーサ22は、支持部34および2つの別個の板ばね36を含む。
【0025】
支持部34は、角部要素(corner piece)の形状を有し、支持部34にV字形断面を与える2つのプレート38を直角に含む。
【0026】
図3に示すように、各プレート38は、上方は燃料チャンネル14の上端部39の高さよりも下またはその高さで途切れている。プレート38は、上端部39から上方には突き出していない。
【0027】
図5に示すように、各プレート38は、側壁26の外面上に配置され、リベット締めによって側壁26に固定される。各プレート38は、プレート38および長手方向Lに垂直な固定方向Fにプレート38および対応する側壁26内の固定用穴42、43を通って延びる、1つの単一のプレートリベット40によってリベット締めされる。あるいは、各プレート38は、たとえば2つのプレートリベット40などの、2つ以上のプレートリベット40によって固定されてもよい。
【0028】
支持部34は、単一の要素であり、2つのプレート38が、まとめて一体に作成される。支持部34は、一片の金属から作成されるのが好ましい。
【0029】
各ばね36は、長手方向に延びており、それぞれのプレート38に沿って延びる。各ばね36は、対応するプレート38によって個別に支持される。
【0030】
図4に示すように、各ばね36は、プレート38内に形成されたスロット46にスナップ嵌合する2つの端部44、およびプレート38から膨らんだ中間部48を有する。各端部44は、対応するスロット46内で長手方向に摺動可能である。
【0031】
各プレート38は、その外面上に長手方向に延びる溝50を含む。各スロット46は、プレート38の厚さ内で長手方向に溝50を延ばす。各スロット46は、ブラインドになっている。
【0032】
ばね36およびスロット46は、中間部48をプレート38の方に付勢させることによってばね36を弾性変形させるように構成され、それによって、端部44は、スロット46内で互いに離れるように摺動する。
【0033】
図2に示すように、燃料集合体2は、スペーサ22に嵌合する角部28の境界を定める側壁26に固定された2つの止具32を含む。各止具32は、スペーサ22から距離を置いて側壁26に固定される。
【0034】
図3および
図5に示すように、各止具32は、止具32および側壁26を通って延びる単一の止具リベット52によって対応する側壁26にリベット締めされる。あるいは、各止具32は、たとえば2つの止具リベット52などの、2つ以上の止具リベット52によってリベット締めされる。
【0035】
各止具32は、剛性が高く、側壁26に面する壁との最小限のスペースを確保し、したがって、同じ側壁26上に設けられたばね36の過大応力を防止する。
【0036】
支持部34のプレート38は、支持部34が角ブラケット30に固定されることなく、燃料チャンネル14の側壁26のみに固定される。支持部34は、燃料チャンネル14を上部タイプレート16に固定するのとは別に燃料チャンネル14に固定される。したがって、燃料チャンネル14が、燃料集合体2の取扱いによって曲げられ、損傷を受け、および/または変位するのを防ぐ。支持部34は、低コストで容易に製造され得る。
【0037】
支持部34は、燃料チャンネル14の角部28に嵌合し、2つの垂直方向の一方に各々延びる2つのプレートリベット40によって堅固に固定される。これは、信頼性が高い固定を確実にする。角部要素として形成された支持部34は、対応する角部28において燃料チャンネル14をさらに補強する。
【0038】
リベット締めによって支持部34を固定することにより、溶接の点では燃料チャンネル14の金属と相性が良くない金属で支持部34を設けるのが可能になる。したがって、支持部34に使用される金属は、燃料チャンネル14の金属よりも低コストの金属であり得る。燃料チャンネル14は、通常、ジルコニウム合金から作成されるが、支持部34の金属は、たとえばステンレス鋼であり得る。
【0039】
リベット締めにより、支持部34を簡単かつ経済的に固定することが可能になる。リベット締めは、燃料チャンネル14の側壁26内のリベット締めの穴43を提供することのみを必要とする。
【0040】
代替的な実施形態では、支持部34は、各プレート38および対応する側壁26を通って前記プレート38および長手方向Lに対して横方向に延びる少なくとも1つのねじによって側壁26にねじ留めされてもよい。同様に、各止具32は、止具32および対応する側壁26内のねじ貫通穴によって側壁26にねじ留めされてもよい。
【0041】
図6の実施形態は、プレート38を側壁26に固定するための手段だけが
図2〜
図5の実施形態と異なる。より具体的には、各プレート38は、燃料チャンネル14の側壁26に溶接される。
【0042】
各プレート38は、プレート38の縁部54に沿って側壁26に溶接される。図示した実施形態では、溶接接合部56は、前記縁部に沿って部分的に延びる各溶接縁部54に沿って部分的に延びる。溶接接合部56は、連続している。あるいは、溶接接合部56は、不連続であってもよい。
【0043】
図示するように、止具32も、止具32の縁部に沿って部分的に延びる溶接接合部56によって側壁26に溶接される。
【0044】
溶接によって支持部34に固定することは、信頼性が高く経済的であり、支持部34による燃料チャンネル14の効率的な補強を確実にする。この場合、支持部34は、溶接の点で燃料チャンネル14の金属と相性が良い金属から形成される。燃料チャンネル14は、通常、ジルコニウム合金から作成されており、支持部34は、たとえばジルコニウム合金またはチタン合金である。
【0045】
図7の実施形態は、止具32が支持部34内に形成され、プレート38と一体で作成されている点で
図2〜
図6の実施形態と異なる。支持部34は、各々がプレート38から延びる2つのアーム60を含み、各止具32は、アーム60の自由端に形成される。1つのアーム60だけが
図7に示されている。
【0046】
支持部34と一体の止具32により、1回の操作でスペーサ22を固定することが可能になる。スペーサ22は、燃料チャンネル14をさらに補強する。支持部34の固定は、
図7に示すようにリベット締めすることによって、または、先に説明したようにねじ留めもしくは溶接することによって行われる。
【0047】
図8の実施形態は、角部28に嵌合する角部要素の形状を有するスペーサが、側壁26の交点において角部28に隣接するそれぞれの側壁26の1つに各々が固定された2つの分離した別個の平面スペーサ22に取り換えられる点で
図2〜
図7の実施形態と異なる。
【0048】
各スペーサ22は、単一のプレート38から形成された支持部34、およびプレート38内に形成されたスロット46にスナップ嵌合する端部44を有するばね36を含む。
図8の各燃料スペーサ22は、
図2〜
図5の燃料チャンネルスペーサ22の半分に相当する。
【0049】
各スペーサ22の支持部34は、上述のように、リベット締め、ねじ留め、および/または溶接することによって対応する側壁26に固定される。
【0050】
スペーサ22とは別個の止具32が、各側壁26上に設けられる。あるいは、各止具32は、プレート38と一体で作成され、前記
図8の点線で示したように、プレート38から延びるアーム60の端部に形成される。
【符号の説明】
【0051】
2 核燃料集合体
4 ベース
6 ヘッド
8 燃料棒
14 燃料チャンネル
22 燃料チャンネルスペーサ
26 側壁
28 角部
34 支持部
36 板ばね
38 プレート
40 プレートリベット
44 板ばねの端部
46 スロット