特許第6084433号(P6084433)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6084433
(24)【登録日】2017年2月3日
(45)【発行日】2017年2月22日
(54)【発明の名称】リアクトル
(51)【国際特許分類】
   H01F 37/00 20060101AFI20170213BHJP
   H01F 27/24 20060101ALI20170213BHJP
【FI】
   H01F37/00 A
   H01F37/00 M
   H01F27/24 H
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-238935(P2012-238935)
(22)【出願日】2012年10月30日
(65)【公開番号】特開2014-90069(P2014-90069A)
(43)【公開日】2014年5月15日
【審査請求日】2015年10月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134257
【氏名又は名称】NECトーキン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(72)【発明者】
【氏名】山家 孝志
(72)【発明者】
【氏名】阿部 有希
【審査官】 池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−004511(JP,A)
【文献】 特開平04−329609(JP,A)
【文献】 特開2012−146753(JP,A)
【文献】 特開平06−096941(JP,A)
【文献】 特開2010−027946(JP,A)
【文献】 特開昭55−053404(JP,A)
【文献】 特開2006−004957(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0012581(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第00577334(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 37/00
H01F 27/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面が電気絶縁された導体を巻き回したコイルと、
金属磁性粉と結合材を主に含有し、比透磁率が500以下の軟磁性体と、
前記軟磁性体よりも低い透磁率を有する磁気抵抗部を備え、
前記軟磁性体は少なくとも前記コイルの内周面、及び前記コイルの巻き軸と平行な巻き軸方向の端面を包囲し、
前記磁気抵抗部は、前記巻き軸方向に対する前記コイルの内周面及びその近傍における中央部より巻き軸に向かって延長し、回転対称軸が前記巻き軸と一致するコーン型であり、前記コーン型の磁気抵抗部の外周端部は前記コイルの内周面における巻き軸方向に対する中央部に配されるとともに、前記磁気抵抗部の内周端部は開口した形状であることを特徴とするリアクトル。
【請求項2】
前記中央部とは、
前記コイルの径方向の厚さをXとした場合の前記内周面の上から巻き軸側へ0.5Xまでの範囲でかつ、
前記コイルの巻き軸方向に沿った高さをYとした場合の0.25Yから0.75Yの範囲にある領域であることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
【請求項3】
前記コーン型の磁気抵抗部と前記コイルにおける径方向の成す角θは、0°から80°の範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリアクトル。
【請求項4】
2つの前記コーン型の磁気抵抗部を備え、
前記コーン型の磁気抵抗部は互いに面対称な形状であると共に前記外周端部が互いに近接していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のリアクトル。
【請求項5】
前記外周端部を互いに結合させる結合部をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載のリアクトル。
【請求項6】
前記外周端部は前記内周面の上に接していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のリアクトル。
【請求項7】
前記外周端部の一部が前記内周面より離れていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のリアクトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダクタンスを利用して電圧変換などを行うリアクトルに関する。
【背景技術】
【0002】
液状の熱硬化樹脂と金属軟磁性粉を混合した複合磁性体スラリーを、支持されたコイルを収容する容器に注ぎ込み、複合磁性体スラリーを熱硬化させることにより構成することで、数十Aから数百Aの大電流が通電されても軟磁性体が磁気飽和しにくいよう構成されたリアクトルの検討がなされている。
【0003】
さらに、例えば特許文献1の段落0058等には、図11のような構成が記載されている。
【0004】
図11は、従来技術である特許文献1のリアクトルを示す断面図である。
【0005】
図11に示すように、軟磁性体10に埋設されたコイル11表面は絶縁体12で覆われており、コイル11の内周面における巻き軸方向端部には磁気抵抗部21、22が設けられており、磁気抵抗部21、22の中央部を薄くすることにより磁束の密度の分布の平均化を行う提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−4957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された図11のような構成により磁束の密度の平均化が行われ、インダクタンスが飽和しにくくなるが、その反面、図11におけるコイル11近傍の磁束Biは、磁気抵抗部21、22を避けるような方向に磁束が向かうことでコイル11の内部に磁束が入り込むこととなるために渦電流損失が増加するという問題がある。
【0008】
従って本発明の目的は、磁気飽和と損失の改善を両立したリアクトルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を本発明は、表面が電気絶縁された導体を巻き回したコイルと、金属磁性粉と結合材を主に含有し、比透磁率が500以下の軟磁性体と、前記軟磁性体よりも低い透磁率を有する磁気抵抗部を備え、前記軟磁性体は少なくとも前記コイルの内周面、及び前記コイルの巻き軸と平行な巻き軸方向の端面を包囲し、前記磁気抵抗部は、前記巻き軸方向に対する前記コイルの内周面及びその近傍における中央部より巻き軸に向かって延長し、回転対称軸が前記巻き軸と一致するコーン型であり、前記コーン型の磁気抵抗部の外周端部は前記コイルの内周面における巻き軸方向に対する中央部に配されるとともに、前記磁気抵抗部の内周端部は開口した形状であるリアクトルによって解決する。
【0010】
なお、前記中央部とは、前記コイルの径方向の厚さをXとした場合の前記内周面の上から巻き軸側へ0.5Xまでの範囲でかつ、前記コイルの巻き軸方向に沿った高さをYとした場合の0.25Yから0.75Yの範囲にある領域であることが望ましい。
【0012】
また、前記コーン型の磁気抵抗部と前記コイルにおける径方向の成す角θは、10°から90°の範囲にあることが望ましい。
【0013】
また、2つの前記コーン型の磁気抵抗部を備え、前記コーン型の磁気抵抗部は互いに面対称な形状であると共に前記外周端部が互いに近接していることが望ましい。
【0014】
また、前記外周端部を互いに結合させる結合部をさらに備えることが望ましい。
【0015】
また、前記外周端部は前記内周面の上に接していることが望ましい。
【0016】
また、前記外周端部の一部が前記内周面より離れていることが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によって、磁気飽和と損失の改善を両立したリアクトルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態1におけるリアクトルを示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態1におけるリアクトルを示す断面図であり、図1におけるA面の断面を示している。
図3】本発明の実施形態2におけるリアクトルを示す断面図であり、図2の変形例を示している。
図4】本発明の実施形態3におけるリアクトルを示す断面図であり、図2の変形例を示している。
図5】本発明の実施形態3におけるリアクトルを示す断面図であり、図4の変形例を示している。
図6】本発明の実施形態4におけるリアクトルを示す断面図であり、図2の変形例を示している。
図7】本発明の実施形態5におけるリアクトルを示す断面図であり、図2の変形例を示している。
図8】本発明の実施形態6におけるリアクトルの作成途中における断面図である。図7は、実施形態1における図1の断面Aに対応している。
図9】本発明の実施形態7におけるリアクトルの作成途中におけるコイルの巻き軸方向から見た正面図である。
図10】本発明の実施形態7における磁気抵抗部を回転対称軸に対する垂直方向から見た図である。
図11】従来技術である特許文献1のリアクトルを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1におけるリアクトルを示す斜視図である。
【0020】
図1のリアクトルは、コイル11の内側にはコーン型の磁気抵抗部21、22が配され、全体を金属磁性粉と非磁性の結合材を主に含有する軟磁性体10によって埋設した構成となっている。 軟磁性体10の比透磁率は、10以上であることが望ましく、コイル11への大電流通電により磁気飽和しないよう、500以下が望ましく、100以下であることがより望ましい。
【0021】
ここで、磁気抵抗部21、22は、空洞や非磁性体等の磁気ギャップによって構成してもよく、軟磁性体10よりも低い透磁率を有する軟磁性体で構成してもよい。
【0022】
また、コイル11は、表面を絶縁被覆した丸線や平角線を巻き回して構成してもよく、導体箔を絶縁セパレータを介して巻き回すことで構成してもよい。
【0023】
ここで、数十Aから数百Aの大電流を通電するリアクトルとするには、金属磁性粉としては、飽和磁束密度が大きいことが望ましく、Fe−Si、Fe−Si−Al等の鉄系合金であることが望ましい。また、結合材としては、熱硬化性の液状エポキシ樹脂であることが望ましい。
【0024】
図1の構成は、図示されない容器内にコイル11を中空支持して磁気抵抗部21、22と共に入れておき、液状で未硬化のエポキシ樹脂と金属軟磁性粉を混合した複合磁性体スラリーを、容器に注ぎ込み、複合磁性体スラリーを熱硬化させることにより作成することができる。
【0025】
なお、軟磁性体10を圧粉磁芯で構成してもよく、圧粉磁芯のブロックを組み合わせて軟磁性体10を構成してもよい。この場合、コイル11の中芯となる圧粉磁芯ブロックに予め磁気抵抗部21、22を設けてコイル11の周囲に組み上げてもよい。
【0026】
図2は、本発明の実施形態1におけるリアクトルを示す断面図であり、図1におけるA面の断面を示している。
【0027】
図2ではコイル11の表面が絶縁体12で覆われているが、コイル11を構成する導体の表面に充分強固な絶縁被膜が形成されていれば、絶縁体12の無い構成としても良い。
【0028】
コーン型の磁気抵抗部21、22の外周端部は、いずれもコイル11及び絶縁体12の内周面であって、巻き軸である紙面上下方向に対する中央部と接している。
【0029】
また、磁気抵抗部21、22の内周端部は、コイル11の内周面によって囲われた領域Cにおける巻き軸である紙面上下方向に対する端部に向かっており、図2では領域Cよりはみ出している。
【0030】
ここで、磁束Bi、Boはコイル11へ通電することによって生じる磁束である。
【0031】
コイル11近傍の磁束Biは、図11の場合と異なり、磁束が磁気抵抗部21、22を避けるよう曲がっても、コイル11内部に入り込むことを図11の場合よりも抑制することとなる。これは、磁気抵抗部21、22の外周端部が既に述べた中央部にあることに起因する。
【0032】
また、コイル11より離れた磁束Boも、磁気抵抗部21、22を避けるよう曲がるため、磁束の分布をコイル11の巻き軸に沿った軟磁性体10の端部に広げることができるため、直流重畳特性が改善され、鉄損は磁束密度の約2乗に比例することから、磁束密度の均一化は軟磁性体10のヒステリシス損失の改善にも繋がる。
【0033】
すなわち本発明は、表面が電気絶縁された導体を巻き回したコイル11と、金属磁性粉と結合材を主に含有する軟磁性体10と、軟磁性体10よりも低い透磁率を有する磁気抵抗部21、22を備え、軟磁性体10は少なくともコイル11の内周面、及びコイル11の巻き軸と平行な巻き軸方向の端面を包囲し、磁気抵抗部21、22はコイル11の内周面及びその近傍における巻き軸方向に対する中央部より巻き軸に向かって延長するよう設けられているリアクトルの実施形態を取り得る。
【0034】
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2におけるリアクトルを示す断面図であり、図2の変形例を示している。
【0035】
実施形態1における図2とは、磁気抵抗部21、22の外周端部が絶縁体12表面から距離Xgだけ離れている点が異なる。
【0036】
ここで、コイル11の径方向の厚さをXwと、巻き軸方向に沿った高さをYwとする。
【0037】
また、コイル11における巻き軸方向の一方の端部を基準として、磁気抵抗部21の外周端部上のコイル11における巻き軸方向端部側の距離をY1、磁気抵抗部22の外周端部上のコイル11における巻き軸方向端部側の距離をY2とする。
【0038】
また、磁気抵抗部21、22がコイル11の径方向となす角をθとする。
【0039】
このように各パラメータを定義した場合、コイル11内部に磁束が入り込むことを防ぐことで渦電流損失を改善しつつ、磁束密度の均一化により直流重畳特性を改善する上では、距離Xgは0.5Xw以下が望ましく、0.14Xw以下であることがより望ましく、距離Y1は0.75Yw以下が望ましく、0.61Yw以下がより望ましく、距離Y2は、0.25Yw以上であることが望ましく、0.39Yw以上であることがより望ましく、なす角θは0°以上であることが望ましく、30°以上であることがより望ましく、さらに80°以下であることが望ましく、70°以下であることがより望ましい。
【0040】
すなわち本実施形態では、上記中央部とは、コイル11の径方向の厚さをXwとした場合のコイル11の内周面の上から0.5Xwだけ巻き軸側までの範囲でかつ、コイル11の巻き軸方向に沿った高さをYwとした場合の0.25Ywから0.75Ywの範囲にある領域であるリアクトルの実施形態を取り得る。
【0041】
また本発明は、磁気抵抗部21、22は回転対称軸がコイル11の巻き軸と一致するコーン型の磁気抵抗部21、22であり、コーン型の磁気抵抗部21、22の外周端部はコイル11の内周面における巻き軸方向に対する中央部に配されているリアクトルの実施形態を取り得る。
【0042】
また本発明は、磁気抵抗部21、22の外周端部がコイル11もしくは絶縁体12の内周面の上に接しているリアクトルの実施形態を取り得る。
【0043】
また本発明は、コーン型の磁気抵抗部21、22とコイル11における径方向の成す角θは、0°から80°の範囲にあるリアクトルの実施形態を取り得る。
【0044】
(実施形態3)
図4は、本発明の実施形態3におけるリアクトルを示す断面図であり、図2の変形例を示している。
【0045】
実施形態1における図2とは、磁気抵抗部22を設けていない点が異なる。このような構成でも実施形態1と同様にコイル11近傍の磁束Biがコイル11内部に入り込むことを抑制することができる。
【0046】
図5は、本発明の実施形態3におけるリアクトルを示す断面図であり、図4の変形例を示している。
【0047】
実施形態2における図3と同様に厚さXw、高さYw、距離Xg、距離Y1、Y2、なす角θを定義すると、コイル11内部に磁束が入り込むことを防ぐことで渦電流損失を改善しつつ、磁束密度の均一化により直流重畳特性を改善する上では、距離Xgは0.5Xw以下が望ましく、0.14Xw以下であることがより望ましく、距離Y1は0.75Yw以下が望ましく、0.61Yw以下がより望ましく、距離Y2は、0.25Yw以上であることが望ましく、0.39Yw以上であることがより望ましく、なす角θは0°以上であることが望ましく、30°以上であることがより望ましく、さらに80°以下であることが望ましく、70°以下であることがより望ましい。
【0048】
(実施形態4)
図6は、本発明の実施形態4におけるリアクトルを示す断面図であり、図2の変形例を示している。
【0049】
実施形態1における図2とは、磁気抵抗部21、22の内周端部の断面が折れ曲がっている点が異なっている。
【0050】
コイル11より離れた磁束Boの分布を調整するために、図6のように内周端部を曲げるよう構成しても良い。
【0051】
また、磁気抵抗部21、22を内周端部にゆくに従って薄くする構成とすることで磁束分布を微調整してもよい。
【0052】
(実施形態5)
図7は、本発明の実施形態5におけるリアクトルを示す断面図であり、図2の変形例を示している。
【0053】
実施形態1における図2とは、磁気抵抗部21、22の内周端部を互いに結合させる結合部23を設けている点が異なる。
【0054】
結合部23により磁気抵抗部21、22を一体化することができるため、磁気抵抗部21、22間の位置ずれや磁気抵抗部21、22とコイル11の巻き軸とのずれを防ぐことができる。
【0055】
(実施形態6)
図8は、本発明の実施形態6におけるリアクトルの作成途中における断面図である。図7は、実施形態1における図1の断面Aに対応している。
【0056】
図示されない容器内にコイル11、絶縁体12、磁気抵抗部21、22を支持して、未硬化の軟磁性体10を注ぎ込む際、磁気抵抗部21、22と絶縁体12の間には隙間211、221が設けられているため、未硬化の軟磁性体10が磁気抵抗部21と絶縁体12の隙間に溜まったり、磁気抵抗部22と絶縁体12の間に空洞が残ったりすることを防ぐことができる。
【0057】
(実施形態7)
図9は、本発明の実施形態7におけるリアクトルの作成途中におけるコイルの巻き軸方向から見た正面図である。図9は、軟磁性体を設ける前の磁気抵抗部21、22と絶縁体12で覆われたコイルを組み上げた状態を示している。なお図9は、コイルの巻き軸方向によって、磁気抵抗部21、22のいずれかが見えることを示している。
【0058】
磁気抵抗部21、22と絶縁体12の間には隙間211、221が設けられている部分と、接触もしくは結合している部分がある。
【0059】
図9におけるDD面の断面は、軟磁性体を設けた後は図3のような構成となり、EE面の断面は、図7のような構成となる。
【0060】
図10は、本発明の実施形態7における磁気抵抗部を回転対称軸に対する垂直方向から見た図である。
【0061】
磁気抵抗部21、22の間は結合部23により結合されているため、磁気抵抗部21、22間の位置ずれや磁気抵抗部21、22とコイルの巻き軸とのずれを防ぐことができる。
【0062】
すなわち本発明は、2つのコーン型の磁気抵抗部21、22を備え、コーン型の磁気抵抗部21、22は互いに面対称な形状であると共に前記外周端部が互いに近接しているリアクトルの実施形態を取り得る。
【0063】
また本発明は、2つのコーン型の磁気抵抗部21、22の外周端部を互いに結合させる結合部23をさらに備えたリアクトルの実施形態を取り得る。
【0064】
また本発明は、2つのコーン型の磁気抵抗部21、22の外周端部の一部が前記内周面より離れている隙間211、221を有するリアクトルの実施形態を取り得る。
【符号の説明】
【0065】
10 軟磁性体
11 コイル
12 絶縁体
21、22 磁気抵抗部
23 結合部
211、221 隙間
Bi、Bo 磁束
C 領域
Xw 厚さ
Xg 距離
Yw 高さ
Y1、Y2 距離
θ なす角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11