(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6084646
(24)【登録日】2017年2月3日
(45)【発行日】2017年2月22日
(54)【発明の名称】筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器
(51)【国際特許分類】
B65D 6/24 20060101AFI20170213BHJP
B65D 25/10 20060101ALI20170213BHJP
【FI】
B65D6/24 B
B65D25/10
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-21071(P2015-21071)
(22)【出願日】2015年2月5日
(65)【公開番号】特開2016-141467(P2016-141467A)
(43)【公開日】2016年8月8日
【審査請求日】2015年11月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】593232402
【氏名又は名称】親和パッケージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100093997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀佳
(72)【発明者】
【氏名】上田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】徳重 望
(72)【発明者】
【氏名】西村 裕章
【審査官】
小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−329964(JP,A)
【文献】
特開平08−143035(JP,A)
【文献】
特開2007−069925(JP,A)
【文献】
特開2012−111518(JP,A)
【文献】
実開平04−007423(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3085590(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0326719(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 6/24
B65D 25/10
B65D 19/08
B65D 19/12
B65D 88/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状製品をその軸線を縦向きにして中央に載置可能な平面視矩形状の床部材と、当該床部材の四辺に組み立て状態で係合して立設可能かつ分解状態では前記床部材上に層状に積み重ね可能な4枚の側壁部材と、組み立て状態で前記床部材上に立設した前記4枚の側壁部材の上端に被冠可能な平面視矩形状の天板部材とを有する筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器において、
前記床部材上の中央領域を取り囲むように配置された、所定高さを有する複数の製品受けと、
前記筒状製品の下面を支持した状態で前記筒状製品を前記床部材上に搬送して載置するために使用する搬送治具の支持爪が侵入可能なように前記製品受け相互間に形成された溝部と、
前記床部材の前記中央領域内に立設可能であって、組み立て状態では前記筒状製品の内周面に当接して前記筒状製品の横ずれを規制し、分解状態では前記中央領域内に横置き載置可能な柱部材とを有し、
分解状態で前記4枚の側壁部材を前記柱部材が横置き載置された前記床部材上に層状に積み重ね、最上層の側壁部材上に前記天板部材を被嵌するようにしたことを特徴とする筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器。
【請求項2】
前記柱部材がコ字状断面を有し、2本一組で向かい合わせに重ねた状態で収納可能にしたことを特徴とする請求項1の鋼板製輸送容器。
【請求項3】
前記製品受けが平面視L字状に形成され、当該L字状の製品受けがその外側角部を前記床部材の角部に向けて配置され、製品受けの内側角部に隣接して、前記コ字状断面の柱部材の基端部を挿入可能な角筒部材を配置したことを特徴とする請求項2の鋼板製輸送容器。
【請求項4】
前記床部材の下面の対向する辺々に少なくとも左右一対で滑材を固着すると共に、前記天板部の四隅に前記滑材の両端部を位置決め可能なグリップ金具を配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の鋼板製輸送容器。
【請求項5】
前記床部材の四辺に、前記側壁部材の下端部を係合可能なグリップアングルを固着すると共に、前記床部材の四隅に前記天板部材の四隅を支持する段積み用スペーサを立設し、当該段積み用スペーサの下端部を前記グリップアングルの端部に係合させると共に、当該段積み用スペーサの上端部に、前記最上層の側壁部材上に被嵌した前記天板部材の四隅を嵌合可能にしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項の組み立て式鋼板製輸送容器。
【請求項6】
前記グリップアングルと前記製品受けとの間に、前記筒状製品の上端面に当接して当該筒状製品の浮き上がりを阻止する押え部材を収納可能にしたことを特徴とする請求項5の組み立て式鋼板製輸送容器。
【請求項7】
前記押え部材は、互いに対向した側壁部材間に水平に延びた横部材と、当該横部材の両端部から垂直方向上方に延びた支持部材と、当該支持部材の上端部に形成され前記側壁部材の上端部に係合可能な係合部を有することを特徴とする請求項6の組み立て式鋼板製輸送容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器に関する。
【背景技術】
【0002】
組み立て式鋼板製輸送容器は、例えば、特許文献1(特開2000−190960号公報)や特許文献2(特開平9−39957号公報)に開示されているように公知であり、またこのような輸送容器を分解して扁平コンパクト化し、収納及び段積み用に好適に構成したものも公知である(例えば特許文献3(特開平7−329964号公報))。後者の扁平コンパクト化輸送容器は、床部材の上に4枚の側壁部材を層状に積み重ね、最上層に天板部材を被嵌して扁平なユニット体とし、これを複数ユニット段積み可能にしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−190960公報
【特許文献2】特開平9−39957号公報
【特許文献3】特開平7−329964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の輸送容器では、その内部に収容する製品形状に対応して様々な保定部材が使用される。このような保定部材は通常輸送容器とは別に用意し、輸送容器を組み立てた後、その内部に製品を収容する際に製品周囲に配置される。しかしながら、これら保定部材を輸送容器とは別に管理するのは手間であり、製品形状が異なると当然保定部材の種類も異なるためその管理が煩雑であった。
【0005】
そこで本発明の目的は、筒状製品の保管・輸送に好適な筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器であって、筒状製品の保定部材を当該輸送容器の折畳み扁平化ユニット体の中にコンパクトに収容することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、筒状製品をその軸線を縦向きにして中央に載置可能な平面視矩形状の床部材と、当該床部材の四辺に組み立て状態で係合して立設可能かつ分解状態では前記床部材上に層状に積み重ね可能な4枚の側壁部材と、組み立て状態で前記床部材上に立設した前記4枚の側壁部材の上端に被冠可能な平面視矩形状の天板部材とを有する筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器において、前記床部材上の中央領域を取り囲むように配置された、所定高さを有する複数の製品受けと、前記筒状製品の下面を支持した状態で前記筒状製品を前記床部材上に搬送して載置するために使用する搬送治具の支持爪が侵入可能なように前記製品受け相互間に形成された溝部と、前記床部材の前記中央領域内に立設可能であって、組み立て状態では前記筒状製品の内周面に当接して前記筒状製品の横ずれを規制し、分解状態では前記中央領域内に横置き載置可能な柱部材とを有し、分解状態で前記4枚の側壁部材を前記柱部材が横置き載置された前記床部材上に層状に積み重ね、最上層の側壁部材上に前記天板部材を被嵌するようにしたことを特徴とする筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は以上のように構成することで、筒状製品の保定部材である柱部材を輸送容器の折畳み扁平化ユニット体の中にコンパクトに収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器を折畳み扁平化したユニット体の斜視図である。
【
図2】(A)〜(G)は当該輸送容器の折畳み扁平化工程を示す図である。
【
図3】(a)は柱部材の収納状態、(b)は柱部材の立設状態を示す図である。
【
図4】(a)は押え部材の斜視図、(b)は(a)のb−b線矢視断面図である。
【
図6】鋼板製輸送容器の段積み状態の斜視図である。
【
図7】(A)〜(H)は筒状製品を梱包する際の本発明の実施形態に係る鋼板製輸送容器の組み立て工程を示す図である。
【
図9】グリップアングルに対する側壁部材の係合立設状態を示す図である。
【
図10】側壁部材相互のロック状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は本発明の実施形態に係る筒状製品用組み立て式鋼板製輸送容器100を折畳み扁平化した時の斜視図である。このように鋼板製輸送容器100を扁平化することで、
図6のように多段に段積みすることが可能であり、省スペースでの保管や、トラック等での輸送を容易化する。
【0010】
(鋼板製輸送容器の構成)
鋼板製輸送容器100は、基本的に
図7に示すように、床部材10と、当該床部材10の四辺に立設される4枚の側壁部材(側パネルとつまパネル)30、30、31、31と、これら4枚の側壁部材30、30、31、31上に被嵌する天板部材40の合計6部材で構成されている。
図1の折り畳み時は、4枚の側壁部材30、30、31、31が床部材10と天板部材40との間に層状に積み重ねられている。
【0011】
床部材10と側壁部材30、31は、ともに矩形波板鋼板を主体として構成され、当該波板鋼板の辺々の縁部に断面コ字状のチャンネル材が溶接等で固着されている。また天板部材40は平板鋼板の四辺を下方に短く折り曲げて構成されている。なお、側パネルである側壁部材30の上端のチャンネル材には、
図10のようにロック部材55が上下方向に揺動可能に配設され、当該ロック部材55で側壁部材30、31を相互に連結可能に構成している。
【0012】
床部材10は平面視で正方形又は長方形の矩形状に成形され、その下面に3本の滑材13が溶接等で等間隔平行状に固着されている。そして滑材13相互間にフォークリフトのフォークを水平方向で前後方向から差し込み可能に構成されている。なお、両側の2本の滑材13の両端部は、後述するように天板部材40の四隅上面に配設された位置決め用のグリップ金具45に係合するように構成されている。
【0013】
床部材10の四辺には、
図9に示すようにグリップアングル11(12)が溶接等で固着されている。このようなグリップアングル11(12)は例えば特許文献1〜3に開示されているように公知である。当該グリップアングル11(12)に側壁部材30(31)の下端部の水平板部50を斜めにして係合させた後、側壁部材30(31)を垂直に立てることで側壁部材30(31)を自立させることができる。
【0014】
グリップアングル11(12)の両端部に、
図2(E)(F)に示すように、段積み用スペーサ19を係合可能とされている。この段積み用スペーサ19の高さは、床部材10上に積み重ねた4枚の側壁部材30、30、31、31の最上層の側壁部材30(31)よりも、やや高くなるように設定されている。段積み用スペーサ19は矩形状鋼板の辺々を同じ方向に折り曲げて浅い箱状に形成したもので、その下端部の折り曲げ辺が、グリップアングル11(12)に係合可能なように比較的長い水平板部19aを構成している。また、段積み用スペーサ19の上端部19bは、天板部材40の下面コーナ部に嵌合するように構成されている。
【0015】
床部材10の上に、平面視大型L字状の4つの第1製品受け20と、平面視小型長方形の第2製品受け15、16が、床部材10に対して溶接等で固着されている。第1製品受け20が床部材10の四隅に配置され、第2製品受け15、16が当該第1製品受け20相互間に配置されている。輸送容器100の分解折り畳み時は、製品受け15、16、20の上に側壁部材30、31を載置可能とされ、輸送容器100の組み立て時は、製品受け15、16、20の上に円筒形の筒状製品Wを載置可能とされている。
【0016】
筒状製品Wは、例えば
図8に示す形の搬送治具60によって搬送される。この搬送治具60は、筒状製品Wを吊り下げ支持する垂直なステー60aと、当該ステー60aの下端部に取り付けられたヘッド60bと、当該ヘッド60bから水平方向放射状に延びた複数本の支持爪60cを有する。ステー60aの上端部を工場内のクレーン等に連結し、当該クレーン等の操作により筒状製品Wを左右方向及び上下方向に移動する。
【0017】
前記搬送治具60のヘッド60b内には伸縮機構が組み込まれ、当該伸縮機構により支持爪60cが水平方向に伸縮するようになっている。そして複数本の支持爪60cによって筒状製品Wの下面を支持した状態で、筒状製品Wを床部材10上に搬送して製品受け15、16、20の上に載置するようにしている。なお、当該載置の際に支持爪60cが製品受け15、16、20相互間の溝部Gに侵入可能とされている。
【0018】
これら製品受け15、16、20は、板金を折曲げ加工して所定の高さを有する構造体として形成されている。製品受け15、16、20は床部材10の中央領域Cを取り囲むように配置され、製品受け15、16、20相互間に当該中央領域Cに向かって伸びる直線状の溝部Gが形成されている。そして中央領域Cに前記搬送治具60のヘッド60bを降ろし、溝部Gに前記搬送治具60の支持爪60cを降ろすように構成されている。
【0019】
鋼板製輸送容器100は、内部に収容する筒状製品Wを保定するために保定部材として4本の柱部材21を使用する。これら柱部材21は、
図3(a)に示すように、製品受け20の水平方向内側(中央領域Cの周辺部)に横置き状態で収納可能とされている。柱部材21は、例えばコ字状断面のチャンネル材で構成した場合、図示するように柱部材21を2本一組で互いに向かい合わせに重ねた状態でコンパクトに収納可能である。
【0020】
製品受け20の内側角部に隣接して、柱部材21の下端部を挿入嵌合可能な角筒部材17が配置されている。当該角筒部材17は、床部材10上に載置された長方形の平板14に二個一組で溶接等で固着されている。平板14は床部材10に対して溶接等で固着されている。なお、床部材10に対する平板14の固着位置や平板14上の角筒部材17の固着位置を変更することで、異なる寸法の筒状製品Wの保定にも対応可能である。
【0021】
図3(b)で示すように、柱部材21を垂直方向から角筒部材17に挿入することで柱部材21を床部材10上に垂直に立設することができる。なお、角筒部材17の上端部の高さは、輸送容器の折り畳み時に床部材10上に積み重ねる側壁部材30又は31の下面が角筒部材17に当たらないように、製品受け20の上面から上方に飛び出ない高さとされている。
【0022】
製品受け20の直角な外側の二辺は、床部材10の直角な角部に対して、所定の間隙を形成している。この所定間隙に、
図4のように、製品の上端面を押える押え部材18を収納可能にしている。この押え部材18は互いに対向する側パネルである側壁部材30、30間に水平に延びる横部材18aと、当該横部材18aの両端部から垂直方向上方に延びる支持部材18bと、当該支持部材18bの上端部に形成され前記側壁部材30、30の上端部に係合可能なコ字状の係合部18cを有する。
【0023】
天板部材40の四隅上面に、
図5のようにグリップ金具45が固着されている。このグリップ金具45は、天板部材40の四隅に固着されたベース部材45aと、当該ベース部材45aの上面に固着されたグリップ爪45bで構成されている。グリップ爪45bは互いに直角をなす2つの爪部で構成され、これら爪部が滑材13の端部に直角二方向から係合して当該滑材13の水平方向の位置ずれを防止する。これにより、
図6のように鋼板製輸送容器100を安定的に多段に段積みすることができる。
【0024】
(鋼板製輸送容器の折畳み扁平化工程)
前述した鋼板製輸送容器100は、
図2の(A)〜(G)の折畳み扁平化工程で扁平なユニット体としてコンパクト化される。
図2(A)は床部材10である。この床部材10の中央領域Cの周辺部、すなわち受け部材20の内側位置に柱部材21を
図2(B)と
図3に示すように2本一組で横置き載置する。
【0025】
次に、柱部材21が横置き載置された床部材10上に、
図2(C)(D)のように4枚の側壁部材30、31を層状に積み重ねる。そして床部材10のグリップアングル11の両端部に、合計4つの段積み用スペーサ19を係合立設する。その後、
図2(G)のように、当該4つの段積み用スペーサ19の上端部に天板部材40四隅を合わせるようにして、天板部材40を側壁部材30、31上に被せる。鋼板製輸送容器100はこの扁平ユニット体の状態で保管・輸送することができる。また、必要に応じて
図6のように段積みすることも可能である。
【0026】
(鋼板製輸送容器の組み立て工程)
次に、
図7を参照して鋼板製輸送容器100の組み立て工程について説明する。
図1のような扁平折り畳み状態の鋼板製輸送容器100をバラし、床部材10から押え部材18、柱部材21、側壁部材30、31及び天板部材40を取り出す。そして
図7(A)のように床部材10を床面に載置する。
【0027】
次に、
図7(B)又は
図3(b)のように角筒部材17に対して4本の柱部材21を垂直方向から挿入する。その後、
図8の搬送治具60を使用して、
図7(C)のように筒状製品Wを4つの製品受け20の上に軸線を垂直にして縦向きに載置する。この際、筒状製品Wの縦穴内に4本の柱部材21を入れる。これで筒状製品Wの下面が4つの製品受け20によって支持される。また、筒状製品Wの縦穴内面に4本の柱部材21が当接し、筒状製品Wの水平移動がこれら柱部材21によって規制される。
【0028】
次に、
図7(D)のように側パネルである2枚の側壁部材30、30を互いに対向して立設する。次に、
図7(E)のように、側壁部材30相互間に、押え部材18を掛け渡し、押え部材18の両端の係合部18cを側壁部材30、30の上端部に係合させる。そして押え部材18の水平部18aを筒状製品Wの上端面に当接させる。
【0029】
次に、
図7(F)(G)のようにつまパネルである側壁部材31、31を順次立設し、側壁部材30、31相互を
図10のようにロック部材55で連結する。最後に
図7(H)のように4枚の側壁部材30、30、31、31の上端部に天板部材40を被嵌して鋼板製輸送容器100の組み立てを完了する。天板部材40を被冠すると、押え部材18の両端の係合部18cが天板部材40と側壁部材30、30の上端部との間に挟まれて固定されるため、筒状製品Wの浮き上がりが押え部材18の水平部18aによって規制される。
【0030】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば前記実施形態では筒状製品Wを円筒形のものとして説明したが、当該筒状製品Wは円筒形に限られない。楕円形や矩形であっても構わない。柱部材を製品の内周面に当接させて当該製品の横ずれを規制できる形状であればよい。また柱部材21は必ずしも4本で使用する必要はない。製品Wの大きさや形状に応じて柱部材21を2本又は3本或いは5本以上で使用することも可能であり、使用本数は必要に応じて増減可能である。また柱部材21の上端部と押え部材18の水平部18aとを必要に応じて連設してもよい。また製品Wと側壁部材30、31との間や、製品Wと天板部材40との間に、必要に応じて緩衝部材を別途配置してもよい。
【符号の説明】
【0031】
10:床部材 11、12:グリップアングル
13:滑材 14:平板
15、16:第2受け部材 17:角筒部材
18:押え部材 19:段積み用スペーサ
20:第1受け部材 21:柱部材
30、31:側壁部材 40:天板部材
45:グリップ金具 50:水平板部
55:ロック部材 60:搬送治具
100:鋼板製輸送容器 W:筒状製品
C:中央領域 G:溝部