(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
装置が通過しなければならない送達経路よりも大幅に大きい目標部位を処置する際の他の課題が存在し得る。大きい目標部位を処置するために、大きい処置面を有する装置が大抵は望ましい。しかしながら、処置面が大きすぎる場合には、狭い管腔を介して装置を送達することができないことがある。カテーテル又は内視鏡内に適合するように処置面が低減された場合には、比較的大きい目標部位に対する処置の有効かつ有用な送達にとっては小さすぎる表面積を提供し得る。
【0005】
したがって、公知のシステム及び方法の上記及び/又は他の不都合を解消することができるシステム、装置及び方法の必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
体管腔内の部位等の目標部位に対する処置を提供するシステム、装置及び方法が記載される。システムは、ガイドアセンブリの先端と連結されることができる拡張可能な支持装置を含むことができる。ガイドアセンブリを使用して目標部位まで拡張可能な支持装置を移動させることが目標部位まで操作部材を送達するように、拡張可能な支持装置上に操作部材が配設されることができる。ガイドアセンブリは、拡張可能な支持装置及び/又は操作部材に対してトルクを伝達する及び/又は回転させるように利用されることができる。
【0007】
拡張可能な支持部材は、弾性材料からなる固形物を含むことができる。弾性材料は、折り畳み又は圧潰構成と平面又は拡張構成との間で遷移することができるように可撓性であり得る。1つ以上の可撓性支持部は、可撓性支持部が弾性体の中心軸に対して平行にそれぞれ並べられるように弾性体と連結されることができる。可撓性支持部は、少なくともバネ鋼等の高弾性材料又はニチノール等の超弾性材料から形成されることができ、単一中心軸構成、叉骨形構成又は三又構成で配置されることができる。
【0008】
拡張可能な支持部材は、固体支持部材の外周内に配置された複数のスプラインによって支持される少なくとも高弾性又は超弾性材料から形成された固体支持部材を含むことができる。複数のスプラインは、圧潰構成と拡張構成との間における固体支持部材の遷移を促進する幅と間隔とを有するスプラインのパターンを形成するように空隙によって分離されることができる。スプラインは、所定パターンで配置されることができ、固体支持部材の中心軸と略重複するように配置されたスプラインは、固体支持部材の先端に向かって双方向において中央スプラインから離れるように延在したスプラインを有する。
【0009】
操作部材は、それが配設された拡張可能な支持装置によって湾曲することができる可撓性回路を含むことができる。可撓性回路は、互いに並列に並べられた複数の電極を含むことができる。電極はまた、電極が拡張構成と圧潰構成との間の遷移を実質的に妨げないように、可撓性回路がそのまわりにおいて平面構成から折り畳み構成へと圧潰する軸に対して並列に並べられることもできる。可撓性回路は、並列電極の一端における第1のバスと、電極の他端における第2のバスとを含むことができる。電極は、他のパターンで第1と第2のバスと連結されてもよい。
【0010】
拡張可能な支持装置を移動させるのに使用されることができるガイドアセンブリは、絶縁部によって分離された第1の軸部と第2の軸部とを含むことができる。伝達線は、第1の軸と第2の軸との双方を通って延在することができる。第1の軸と第2の軸との間の絶縁部は、第1の軸が第2の軸と独立して回転するのを可能とする。第1の軸は、第1の軸の回転が拡張可能な支持装置に対してトルク及び/又は回転を伝達するように構成されることができる。
【0011】
いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置は、目標処置領域に対してワーキングチャネルを介して操作部材を送達するために構成されることができる。拡張可能な支持装置は、操作部材を支持して圧潰構成と拡張構成との間において拡張可能な支持装置の拡張を促進するように構成された弾性体を含むことができる。弾性体は、弾性体をガイドアセンブリと連結するために構成された基部と、基部とは反対側の先端部と、弾性体の先端部と基部との間に延在している中心軸とを含むことができる。拡張可能な支持装置はまた、弾性体と連結された1つ以上の支持部を含むことができる。1つ以上の支持部は、弾性体の中心軸に対して平行に並べられることができる。支持部のうちの少なくとも1つは、少なくとも高弾性又は超弾性材料を含むことができる。
【0012】
拡張可能な支持装置は、叉骨形構成で配置された2つの支持部を含むことができる。拡張可能な支持部は、三又構成で配置された3つの支持部を含んでもよい。拡張可能な支持装置は、弾性体の中心軸の少なくとも一部に沿って延在する単一支持部を有してもよい。拡張可能な支持装置は、少なくとも直線支持部又は縦支持部として構成された1つ以上の支持部を有することができる。拡張可能な支持装置は、超弾性材料から形成された支持部を含むことができる。超弾性材料は、ニチノールを含むことができる。拡張可能な支持部は、高弾性材料から形成された支持部を含んでもよい。高弾性材料は、バネ鋼を含むことができる。弾性体と連結された1つ以上の支持部は、ポリイミドを含むことができる。ポリイミドを含む1つ以上の支持部は、弾性体の周囲に配設されることができる。
【0013】
拡張可能な支持装置はまた、弾性体上に配設された操作部材を含むことができる。弾性体上に配設された操作部材は、アブレーション装置とすることができる。拡張可能な支持装置はまた、支持部のそれぞれの先端を囲む保護パディングを含むことができる。保護パディングは、シリコーンを含むことができる。
【0014】
弾性体の基部は、弾性支持部の先端から離れる方向に先細りしていてもよい。弾性体はまた、ワーキングチャネル内への拡張可能な支持装置の移動を容易とするように構成されることもできる。弾性体は、シリコーンを含むことができる。弾性体は、透明とすることができる。弾性体は、成形された弾性体とすることができる。ワーキングチャネルは、内視鏡又はカテーテルの少なくとも一部を含むことができる。支持部は、シリコーン接着剤を使用して弾性体と連結されることができる。弾性体の基部の片側は、マーキング又はテクスチャリングを含むことができる。マーキング又はテクスチャリングは、弾性体のどちらの側に操作部材が配置されるのかの特定を容易とすることができる。
【0015】
いくつかの実施形態は、拡張可能な支持装置を含むことができる目標処置部まで処置部を送達するシステムを含む。拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達するために構成されることができる。拡張可能な支持装置は、弾性体と、弾性体と連結された1つ以上の支持部と、弾性体上に配設された操作部材とを含むことができる。弾性体は、操作部材を支持して圧潰構成と拡張構成との間において拡張可能な支持装置の拡張を促進するように構成されることができる。弾性体は、弾性体をガイドアセンブリと連結するために構成された基部と、基部とは反対側の先端部と、弾性体の先端部と基部との間に延在している中心軸とを含むことができる。弾性体と連結された1つ以上の支持部は、弾性体の中心軸に対して平行に並べられることができる。支持部のうちの少なくとも1つは、少なくとも高弾性又は超弾性材料を含むことができる。
【0016】
システムはまた、ガイドアセンブリを含むことができる。ガイドアセンブリは、ガイド軸と、ガイド軸に対して拡張可能な支持装置を連結するように構成された連結機構とを含むことができる。システムはまた、ワーキングチャネルを含むことができる。ワーキングチャネルは、拡張可能な支持装置とガイドアセンブリとを受けるように構成されることができる。システムの操作部材は、アブレーション装置を含むことができる。システムのワーキングチャネルは、内視鏡又はカテーテルの少なくとも一部を含むことができる。
【0017】
いくつかの実施形態は、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達するために構成された拡張可能な支持装置を提供するステップであり得る、目標処置領域まで拡張可能な支持装置を送達する方法を含む。本方法はまた、拡張可能な支持装置をワーキングチャネルの第1の端部に挿入するステップと、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部から排出されるまでワーキングチャネルを介して拡張可能な支持装置を移動させるステップとを含むことができる。拡張可能な支持装置は、弾性体と、弾性体と連結された1つ以上の支持部とを含むことができる。弾性体は、操作部材を支持して圧潰構成と拡張構成との間において拡張可能な支持装置の拡張を促進するように構成されることができる。弾性体は、弾性体をガイドアセンブリと連結するために構成された基部と、基部とは反対側の先端部と、弾性体の先端部と基部との間に延在している中心軸とを含むことができる。1つ以上の支持部は、弾性体の中心軸に対して平行に並べられることができる。支持部のうちの少なくとも1つは、少なくとも高弾性又は超弾性材料を含むことができる。本方法はまた、拡張可能な支持装置をワーキングチャネルに挿入する前に圧潰位置に拡張可能な支持装置を配置することを含むことができる。
【0018】
いくつかの実施形態は、1つ以上の伝達線と、1つ以上の伝達線のうちの少なくとも第1の部分を囲む第1の軸と、伝達線のうちの少なくとも第2の部分を囲む第2の軸とを含むことができる、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達して配置するためのガイドアセンブリを含む。伝達線は、電源に対して操作部材を動作可能に接続することができる。第1の軸は、操作部材にトルクを伝達するために構成されることができる。第1の軸と第2の軸は、第1の軸が第2の軸と独立して回転するのを可能とするように構成されることができる。
【0019】
第1の軸は、可撓性軸を含むことができる。可撓性軸は、ステンレス鋼を含むことができる。可撓性軸は、各層が共通軸まわりに巻回された2つ以上のステンレス鋼ワイヤを含む2つ以上の層を含むことができる。可撓性軸は、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達するように構成された拡張可能な支持装置と連結するように構成されることができる。
【0020】
1つ以上の伝達線は、第1の軸の先端において第1の軸と連結されることができ、第1の軸の基端において第1の軸から分離されることができる。ガイドアセンブリはまた、保護要素を含むことができる。保護要素は、第1の軸と連結されることができ、第2の軸の一部にわたって延在することができる。ガイドアセンブリはまた、制御要素を含むことができる。制御要素は、第1の軸と連結されることができ、第1の軸に対して回転運動を伝達するように構成されることができる。制御要素は、制御要素と第1の軸との間のおよそ1対1の回転動作のために第1の軸と連結されることができる。制御要素は、制御部の一端に固定された圧着管によって第1の軸と連結されることができる。制御要素と保護要素は、いくつかの場合には1つの要素として互いに一体化されることができる。
【0021】
第1の軸は、第1の軸の基端において硬性部を含むことができる。第1の軸の硬性部は、ワーキングチャネルに挿入されるように構成されることができる。第1の軸の硬性部は、いくつかの実施形態において少なくとも2cmの長さを有することができる。第1の軸はまた、硬性部と操作部材との間に配置された可撓性部を含むことができる。第2の軸は、電源と連結されることができる。第2の軸はまた、電源に対して回転可能に固定されることができる。1つ以上の伝達線は、電線を含むことができる。第1の軸と第2の軸は、操作部材を軸方向に移動させるように構成されることができる。第1の軸は、操作部材を軸方向に移動させるように構成されることができる。第1の軸は、操作部材と第2の軸との間に配置されることができる。第2の軸は、第1の軸と電源との間に配置されることができる。
【0022】
ガイドアセンブリはまた、第1の軸と連結された把持部を含むことができる。ガイドアセンブリはまた、導入部を含むことができる。導入部は、円錐部と、円筒部と、円錐部と円筒部とを通って延在しているチャネルとを含むことができる。第1の軸は、チャネルを通って延在することができる。円筒部は、ワーキングチャネルに挿入するように構成されることができる。ガイドアセンブリは、結合部材を含むことができる。結合部材は、第1の端部と、第2の端部と、結合部材を通って延在しているチャネルとを含むことができる。結合部材の第1の端部は、導入部と連結するように構成されることができる。結合部材は、少なくとも制御要素又は保護要素と少なくとも連結する又は一体化されるように構成されることができる。
【0023】
いくつかの実施形態は、ガイドアセンブリと、拡張可能な支持装置と、操作部材とを含むことができる目標処置部まで処置部を送達するシステムを含む。ガイドアセンブリは、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達して配置するために設けられることができる。ガイドアセンブリは、1つ以上の伝達線と、1つ以上の伝達線のうちの少なくとも第1の部分を囲む第1の軸と、伝達線のうちの少なくとも第2の部分を囲む第2の軸とを含むことができる。伝達線は、電源に対して操作部材を動作可能に接続することができる。第1の軸は、操作部材に対してトルクを伝達するために構成されることができる。第1の軸と第2の軸は、第1の軸が第2の軸と独立して回転するのを可能とするように構成されることができる。拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達するように構成されることができる。拡張可能な支持装置は、ガイドアセンブリの先端と連結されることができる。操作部材は、拡張可能な支持装置と連結されることができる。
【0024】
システムの拡張可能な支持装置は、操作部材を支持するように構成された弾性体を含むことができる。弾性体は、弾性体をガイドアセンブリと連結するために構成された基部と、基部とは反対側の先端部と、先端部と基部との間に延在している中心軸とを含むことができる。
【0025】
システムはまた、弾性体と連結され且つ弾性体の中心軸に対して平行に並べられた1つ以上の支持部を含むことができる。支持部のうちの少なくとも1つは、少なくとも高弾性又は超弾性材料を含むことができる。システムの操作部材は、伝達線と連結されることができる。
【0026】
いくつかの実施形態は、システムを提供するステップを含むことができる、操作部材を目標処置部まで送達するガイドアセンブリを利用する方法を含む。システムは、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達して配置するガイドアセンブリと、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達するように構成され且つガイドアセンブリの先端と連結された拡張可能な支持装置と、拡張可能な支持装置と連結された操作部材とを含むことができる。ガイドアセンブリは、電源に対して操作部材を動作可能に接続する1つ以上の伝達線と、1つ以上の伝達線のうちの少なくとも第1の部分を囲む第1の軸と、伝達線のうちの少なくとも第2の部分を囲む第2の軸とを含むことができる。第1の軸は、操作部材に対してトルクを伝達するために構成されることができる。第1の軸と第2の軸は、第1の軸が第2の軸と独立して回転するのを可能とするように構成されることができる。本方法はまた、拡張可能な支持装置をワーキングチャネルの第1の端部に挿入するステップと、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部から排出されるまでガイドアセンブリを利用してワーキングチャネルを介して拡張可能な支持装置を移動させるステップとを含むことができる。
【0027】
本方法はまた、拡張可能な支持装置をワーキングチャネルに挿入する前に拡張可能な支持装置を圧潰位置に配置するステップを含むことができる。本方法はまた、操作部材に対してトルクを与えるように第1の軸を回転させるステップを含むことができる。
【0028】
いくつかの実施形態は、電源に対して操作部材を動作可能に接続する1つ以上の伝達線を含むことができる、ワーキングチャネルを介して且つ目標処置領域まで操作部材を配置するために構成されたガイドアセンブリを含む。ガイドアセンブリはまた、1つ以上の伝達線のうちの少なくとも一部を囲む可撓性軸を含むことができる。可撓性軸は、操作部材に対してトルクを伝達するために構成されることができる。ガイドアセンブリはまた、把持要素を含むことができる。把持要素は、本体と、本体を通って延在しているチャネルとを含むことができる。可撓性軸は、チャネルを通過することができ、把持要素は、可撓性軸がチャネルを通って移動することができるように構成されることができる。
【0029】
ガイドアセンブリはまた、把持要素の第1の端部と連結された硬性軸を含むことができる。硬性軸は、可撓性軸が硬性軸を通って移動することができるように構成されることができる。硬性軸は、いくつかの実施形態では少なくとも2cmの長さを有することができる。硬性部は、ワーキングチャネルに挿入されるように構成されることができる。
【0030】
ガイドアセンブリはまた、電源側軸を含むことができる。電源側軸は、可撓性軸が電源側軸と独立して回転するのを可能とするように構成されることができる。電源側軸は、可撓性軸と電源との間に配置されることができる。把持要素は、電源側軸の一部にわたって延在することができる。可撓性軸は、2つ以上の層を含むことができる。各層は、共通軸まわりに巻回された2つ以上のステンレス鋼ワイヤを含むことができる。可撓性軸は、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達するように構成された拡張可能な支持装置と連結するように構成されることができる。電源側軸は、電源と連結されることができる。電源側軸はまた、電源に対して回転可能に固定されることができる。1つ以上の伝達線は、電線を含むことができる。
【0031】
ガイドアセンブリはまた、把持要素と連結されたロック機構を含むことができる。ロック機構は、把持部のチャネル内部の可撓性軸に対して固定されることができる。ロック機構は、把持要素の軸に沿って移動して把持要素から延在している可撓性軸の長さを調整するように構成されることができる。ロック機構は、アンロック位置のときに把持要素の軸に沿って移動することができ、ロック位置のときに把持要素に対して固定されることができる。把持要素は、可撓性軸に沿って摺動するように構成されることができ、ロック機構は、可撓性軸に沿った位置において把持要素をロックするように構成されることができる。
【0032】
ガイドアセンブリはまた、可撓性軸と連結された保護要素を含むことができる。保護要素は、第2の軸の一部にわたって延在することができる。保護要素は、把持要素と電源側軸との間の位置において可撓性軸と連結されることができる。可撓性軸と電源側軸は、操作部材を軸方向に移動させるように構成されることができる。
【0033】
いくつかの実施形態は、システムを提供するステップを含むことができる、目標処置領域まで操作部材を送達する方法を含む。システムは、ガイドアセンブリを含むことができる。ガイドアセンブリは、電源に対して操作部材を動作可能に接続する1つ以上の伝達線と、1つ以上の電力伝達線のうちの少なくとも一部を囲む可撓性軸と、把持要素とを含むことができる。可撓性軸は、操作部材に対してトルクを伝達するために構成されることができる。把持要素は、本体と、本体を通って延在しているチャネルとを含むことができる。可撓性軸は、チャネルを通過することができる。把持要素は、可撓性軸がチャネルを通って移動するように構成されることができる。システムはまた、可撓性軸の先端と連結された操作部材を含むことができる。本方法はまた、操作部材をワーキングチャネルの第1の端部に挿入するステップと、操作部材がワーキングチャネルの第2の端部から排出されるまでワーキングチャネルを介して操作部材を移動させるステップと、把持要素を回転させて操作部材に対してトルクを伝達するステップとを含むことができる。本方法は、さらに、操作部材をワーキングチャネルに挿入する前に圧潰位置に操作部材を配置するステップを含むことができる。
【0034】
いくつかの実施形態は、ガイドアセンブリを含むことができる目標領域まで処置部を送達するシステムを含む。ガイドアセンブリは、電源に対して操作部材を動作可能に接続する1つ以上の伝達線と、1つ以上の電力伝達線のうちの少なくとも一部を囲む可撓性軸と、把持要素とを含むことができる。可撓性軸は、操作部材に対してトルクを伝達するために構成されることができる。把持要素は、本体と、本体を通って延在しているチャネルとを含むことができる。可撓性軸は、チャネルを通過することができる。把持要素は、可撓性軸がチャネルを通って移動するように構成されることができる。システムはまた、可撓性軸の先端と連結された拡張可能な支持装置と、拡張可能な支持装置上に配設された操作部材とを含むことができる。システムの操作部材は、可撓性回路を含むことができる。
【0035】
いくつかの実施形態は、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで送達するために構成されることができるアブレーション装置を含む。アブレーション装置は、圧潰構成と拡張構成との間で遷移するように構成された可撓性回路を含むことができる。可撓性回路は、複数の並列電極に対して平行な軸まわりに圧潰するように構成された複数の並列電極を含むことができる。
【0036】
可撓性回路はまた、複数の並列電極の第1のサブセットと連結された第1のバスと、複数の並列電極の第2のサブセットと連結された第2のバスとを含むことができる。第1のバスと第2のバスは、1つ以上の絶縁層によって少なくとも部分的に被覆されることができる。絶縁層は、第1と第2のバスが目標処置領域を切除するのを妨げるように構成されることができる。1つ以上の絶縁層は、ポリイミドを含むことができる。
【0037】
第1のバスは、複数の並列電極の第1の端部に配置されることができる。第2のバスは、複数の並列電極の第2の端部に配置されることができる。複数の並列電極は、列をなして配置されることができる。第1のバスと第2のバスは、列をなして他の電極と連結されることができる。第1のバスと第2のバスは、それぞれ、弧状とすることができる。第1のバスと第2のバスは、それぞれ、複数の弧を含むことができる。複数の弧における各弧の端部は、単一電極と連結されることができる。第1のバスは、正端子と連結するように構成されることができる。第2のバスは、負端子又はグラウンド端子と連結するように構成されることができる。
【0038】
アブレーション装置はまた、第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面を有する弾性体を含むことができる。可撓性回路は、弾性体の第1の面上に配設されることができる。いくつかの実施形態において、複数の並列電極は、それぞれ、弾性体の先端まで実質的に延在することができる。
【0039】
その上に配設された可撓性回路を有する弾性体は、ワーキングチャネル内に配設されたときに複数の並列電極に対して平行な軸まわりに圧潰し、弾性体がワーキングチャネルから現れるときに略平坦な向きに拡張するように構成されることができる。
【0040】
アブレーション装置はまた、弾性体の第2の面上に配設された第1のバスと第2のバスを含むことができる。第1のバスは、複数の電極の第1のサブセットと連結されることができ、第2のバスは、複数の電極の第2のサブセットと連結されることができる。弾性体は、電極の第1のサブセットが第1のバスに対して連結する1つ以上のビアと、電極の第2のサブセットが第2のバスに対して連結する1つ以上のビアとを含むことができる。第1のバスと第2のバスは、複数の並列電極に対して略垂直に並べられることができる。第1のバスと第2のバスは、銅を含むことができる。第1のバスと第2のバスは、複数の空隙によるハッシュパターンを有することができる。第1と第2のバスは、複数の並列電極の第1の端部と複数の並列電極の第2の端部との間に配置されることができる。
【0041】
いくつかの実施形態は、中心軸を有するガイドアセンブリと、ガイドアセンブリと連結された弾性体と、弾性体上に配設された可撓性回路とを含むことができる目標処置部まで処置部を送達するシステムを含む。可撓性回路は、複数の並列電極に対して平行で且つガイドアセンブリの中心軸に対して平行な軸まわりに圧潰するように構成された複数の並列電極を含むことができる。
【0042】
システムはまた、弾性体と連結され且つガイドアセンブリの中心軸に対して平行に並べられた1つ以上の支持部を含むことができる。支持部のうちの少なくとも1つは、超弾性材料を含むことができる。システムはまた、ガイドアセンブリと弾性体と弾性体上に配設された可撓性回路とを受けるように構成されたワーキングチャネルを含むことができる。弾性体と可撓性回路は、ワーキングチャネルの内部に配設されたときに圧潰構成とすることができる。弾性体と可撓性回路は、弾性体がワーキングチャネルの外部にあるときに略平坦な向きに拡張することができる。
【0043】
いくつかの実施形態は、アブレーション装置を提供するステップを含むことができる、目標処置領域までアブレーション装置を送達する方法を含む。アブレーション装置は、圧潰構成と拡張構成との間で遷移するように構成された可撓性回路を含むことができる。可撓性回路は、複数の並列電極に対して平行な軸まわりに圧潰するように構成された複数の並列電極を含むことができる。本方法はまた、アブレーション装置をワーキングチャネルの第1の端部に挿入するステップと、アブレーション装置がワーキングチャネルの第2の端部から排出されるまでワーキングチャネルを介してアブレーション装置を移動させるステップとを含むことができる。本方法はまた、アブレーション装置をワーキングチャネルに挿入する前に可撓性回路を圧潰構成に配置するステップを含むことができる。
【0044】
いくつかの実施形態は、外周と高弾性又は超弾性特性とを有する固体支持部材を含むことができる、ワーキングチャネルを介して且つ目標処置領域まで送達するために構成された拡張可能な支持装置を含む。拡張可能な支持装置はまた、固体支持部材の外周に対してパターン内部に形成された複数のスプラインを含むことができる。複数の空隙が隣接するスプライン間に配置されることができる。複数のスプラインの幅と間隔は、支持面を与える圧潰構成と拡張構成との間において支持部材の拡張を促進するように構成されることができる。
【0045】
固体支持部材は、基端と、先端と、基端から先端まで延在している中心軸とを含むことができる。複数のスプラインのパターンは、固体支持部材の中心軸と略重複する中心軸スプラインと、中心軸スプラインから固体支持部材の第1の側周囲端縁に向かって延在しているスプラインの第1のサブセットと、中心軸スプラインから第1の側周囲端縁とは反対側の固体支持部材の第2の側周囲端縁に向かって延在しているスプラインの第2のサブセットとを含むことができる。
【0046】
スプラインの第1のサブセットは、互いに平行に配置されることができる。スプラインの第2のサブセットは、互いに平行に配置されることができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、スプラインの第1と第2のサブセットが中心軸スプラインから固体支持部材の先端に向かって延在するように所定角度で中心軸スプラインから延在することができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、0度よりも大きく90度までの範囲の所定角度で中心軸スプラインから延在することができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、約45度の角度で中心軸スプラインから延在することができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、中心軸スプラインの厚さ未満の厚さを有することができる。
【0047】
固体支持部材は、形状記憶特性を有する金属を含むことができる。支持面は、拡張構成において湾曲面を画定することができる。支持面は、拡張構成において略平面を画定することができる。所定形状は、患者の処置部位における組織面に対応することができる。固体支持部材は、いくつかの実施形態においては約0.003インチの厚さを有することができる。
【0048】
複数のスプラインのパターンは、水平スプラインによって相互接続された複数の等間隔垂直スプラインを含むことができる。拡張可能な支持部はまた、複数のスプラインによって支持された操作部材を含むことができる。操作部材は、エラストマー系接着剤によって複数のスプラインと連結されることができる。操作部材は、可撓性回路を含むことができる。可撓性回路は、複数のスプラインのパターンを反映するようにパターン化された複数の電極を含むことができる。操作部材は、固体支持部材の全幅にわたって延在することができる。固体支持部材は、丸められた先端縁を含むことができる。固体支持部材は、ワーキングチャネル内への装置の後退を促進するために先細りした基端縁を含むことができる。
【0049】
いくつかの実施形態は、外周と高弾性又は超弾性特性とを有する固体支持部材と、固体支持部材の外周に対してパターン内部に形成された複数のスプラインと、隣接するスプライン間の複数の空隙とを含むことができる目標領域まで処置部を送達するシステムを含む。複数のスプラインの幅と間隔は、支持面を与える圧潰構成と拡張構成との間において支持部材の拡張を促進するように構成されることができる。システムはまた、固体支持部材上に配設された操作部材を含むことができる。
【0050】
固体支持部材は、第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面とを有することができる。複数のスプラインは、第1の面上に配設されることができ、操作部材は、第2の面上に配設されることができる。操作部材は、可撓性回路を含むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態は、拡張可能な支持装置を提供するステップを含むことができる、目標処置領域まで拡張可能な支持装置を送達する方法を含む。拡張可能な支持装置は、外周と少なくとも高弾性又は超弾性特性とを有する固体支持部材を含むことができる。拡張可能な支持装置はまた、固体支持部材の外周に対してパターン内部に形成された複数のスプラインと、隣接するスプライン間における複数の空隙とを含むことができる。複数のスプラインの幅と間隔は、支持面を与える圧潰構成と拡張構成との間において支持部材の拡張を促進するように構成されることができる。本方法はまた、拡張可能な支持装置をワーキングチャネルの第1の端部に挿入するステップと、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部から排出されるまでワーキングチャネルを介して拡張可能な支持装置を移動させるステップとを含むことができる。本方法はまた、拡張可能な支持装置をワーキングチャネルに挿入する前に拡張可能な支持装置を圧潰構成に配置することを含むことができる。
【0052】
いくつかの実施形態は、操作部材を支持するために構成された拡張可能な支持部材を含むことができる、ワーキングチャネルを介して且つ目標処置領域まで送達するために構成された拡張可能な支持装置を含む。拡張可能な支持部材は、圧潰構成と拡張構成との間において支持部材の拡張を促進するように選択された幅と間隔とを有する複数のスプラインを含むことができる。支持部材の一部は、拡張構成における面を画定することができる。
【0053】
複数のスプラインは、中心軸スプラインと、第1の方向において中心軸から離れるように延在しているスプラインの第1のサブセットと、第1の方向とは反対方向において中心軸スプラインから離れるように延在しているスプラインの第2のサブセットとを含むことができる。スプラインの第1のサブセットは、互いに平行に配置されることができる。スプラインの第2のサブセットは、互いに平行に配置されることができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、スプラインの第1と第2のサブセットが中心軸スプラインから中心軸スプラインの先端に向かって延在するように、所定角度で中心軸スプラインから離れるように延在することができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、0度よりも大きく90度までの範囲の所定角度で中心軸スプラインから離れるように延在することができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、約45度の角度で中心軸スプラインから離れるように延在することができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、中心軸スプラインの厚さ未満の厚さを有することができる。複数のスプラインは、ニチノールを含むことができる。複数のスプラインは、中心軸スプラインと、互いに等間隔で中心軸スプラインの各側において中心軸スプラインに対して平行に配置された複数の二次スプラインと、二次スプラインを横切って配置され且つ二次スプラインを相互接続する複数の相互接続スプラインとを含むことができる。
【0054】
いくつかの実施形態は、操作部材を支持するために構成された拡張可能な支持部材を含むことができる目標処置領域に対する処置を提供するシステムを含む。拡張可能な支持部材は、圧潰構成と拡張構成との間において拡張可能な支持部材の拡張を促進するように選択された幅と間隔とを有する複数のスプラインを含むことができる。拡張可能な支持部材の一部は、拡張構成における面を画定することができる。システムはまた、固体弾性体を含むことができる。拡張可能な支持部材は、固体弾性体の外周内において固体弾性体上に配設されることができる。システムはまた、固体弾性体と連結された操作部材を含むことができる。
【0055】
複数のスプラインは、中心軸スプラインと、第1の方向において中心軸から離れるように延在しているスプラインの第1のサブセットと、第1の方向とは反対方向において中心軸スプラインから離れるように延在しているスプラインの第2のサブセットとを含むことができる。スプラインの第1のサブセットは、互いに平行に配置されることができる。スプラインの第2のサブセットは、互いに平行に配置されることができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、スプラインの第1と第2のサブセットが中心軸スプラインから中心軸スプラインの先端に向かって延在するように、所定角度で中心軸スプラインから離れるように延在することができる。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、約45度の角度で中心軸スプラインから離れるように延在することができる。操作部材は、エラストマー系接着剤によって固体弾性体と連結されることができる。
【0056】
操作部材は、可撓性回路とすることができる。可撓性回路は、複数のスプラインを反映するようにパターン化された複数の電極を含むことができる。操作部材は、固体弾性体の全幅にわたって延在することができる。
【0057】
いくつかの実施形態は、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで送達するために構成された拡張可能な支持装置を提供するステップを含むことができる、目標処置領域まで拡張可能な支持装置を送達する方法を含む。拡張可能な支持装置は、操作部材を支持するために構成された拡張可能な支持部材を含むことができる。拡張可能な支持部材は、圧潰構成と拡張構成との間において支持部材の拡張を促進するように選択された幅と間隔とを有する複数のスプラインを含むことができる。支持部材の一部は、拡張構成における面を画定することができる。本方法はまた、拡張可能な支持装置をワーキングチャネルの第1の端部に挿入するステップと、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部から排出されるまでワーキングチャネルを介して拡張可能な支持装置を移動させるステップとを含むことができる。本方法はまた、拡張可能な支持装置をワーキングチャネルに挿入する前に拡張可能な支持装置を圧潰位置に配置するステップを含むことができる。
【0058】
上述したことは、以下に続く詳細な説明がより良好に理解されることができるために、本開示にかかる例の特徴と技術的利点とを多少広く概説している。さらなる特徴と利点が以下に記載される。開示された概念と具体例は、本開示と同じ目的を行うための他の構造の変更又は設計するための基礎として容易に利用可能である。そのような均等構成は、添付した特許請求の範囲の精神と範囲とから逸脱していない。利点と一体に関連付けられた本願明細書に開示された概念を特徴付けると考えられる特徴は、それらの動作の機構と方法の双方に関して、添付図面に関連して考慮したとき、以下の記載からより良好に理解される。それぞれの図面は、特許請求の範囲を制限する定義としてではなく、図示と説明のみの目的のために設けられる。
【0059】
実施形態の性質と利点のさらなる理解は、以下の図面を参照することによって実現されることができる。添付図面において、同様の要素又は特徴は、同一の参照符号を有している。さらに、同じ種類の様々な要素は、同様の要素間を区別するダッシュ記号と第2の符号が参照符号に続くことによって区別されることができる。第1の参照符号のみが明細書において使用される場合には、説明は、第2の参照符号にかかわらず、同じ第1の参照符号を有する同様の要素のうちの任意の1つに適用可能である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
体管腔内の部位等の目標部位に対する処置を提供する方法、システム及び装置が記載される。システムは、ガイドアセンブリの先端と連結されることができる拡張可能な支持装置を含むことができる。ガイドアセンブリを使用して目標部位まで拡張可能な支持装置を移動させることが目標部位まで操作部材を送達するように、拡張可能な支持装置上に操作部材が配設されることができる。ガイドアセンブリは、拡張可能な支持装置及び/又は操作部材に対してトルクを伝達する及び/又は回転させるように利用されることができる。
【0062】
拡張可能な支持部材は、弾性材料からなる固形物を含むことができる。弾性材料は、折り畳み又は圧潰構成と平面又は拡張構成との間で遷移することができるように可撓性であり得る。1つ以上の可撓性支持部は、可撓性支持部が弾性体の中心軸に対して平行にそれぞれ並べられるように弾性体と連結されることができる。可撓性支持部は、少なくともバネ鋼等の高弾性材料又はニチノール等の超弾性材料から形成されることができ、単一中心軸構成、叉骨形構成、三又構成、又は、開閉構成を含む他の構成で配置されることができる。
【0063】
拡張可能な支持部材は、固体支持部材の外周内に配置された複数のスプラインによって支持される少なくとも高弾性又は超弾性材料から形成された固体支持部材を含むことができる。複数のスプラインは、圧潰構成と拡張構成との間における固体支持部材の遷移を促進する幅と間隔とを有するスプラインのパターンを形成するように空隙によって分離されることができる。スプラインは、所定パターンで配置されることができ、固体支持部材の中心軸と略重複するように配置されたスプラインは、固体支持部材の先端に向かって双方向において中央スプラインから離れるように延在したスプラインを有する。
【0064】
操作部材は、それが配設された拡張可能な支持装置によって湾曲することができる可撓性回路を含むことができる。可撓性回路は、互いに並列に並べられた複数の電極を含むことができる。電極はまた、電極が拡張構成と圧潰構成との間の遷移を実質的に妨げないように、可撓性回路がそのまわりにおいて平面構成から折り畳み構成へと圧潰する軸に対して並列に並べられることもできる。可撓性回路は、並列電極の一端における第1のバスと、電極の他端における第2のバスとを含むことができる。電極は、他のパターンで第1と第2のバスとに連結されてもよい。
【0065】
拡張可能な支持装置を移動させるのに使用されることができるガイドアセンブリは、絶縁部によって分離された第1の軸部と第2の軸部とを含むことができる。伝達線は、第1の軸と第2の軸との双方を通って延在することができる。第1の軸と第2の軸との間の絶縁部は、第1の軸が第2の軸と独立して回転するのを可能とする。第1の軸は、第1の軸の回転が拡張可能な支持装置に対してトルク及び/又は回転を伝達するように構成されることができる。
【0066】
図1Aを参照すると、様々な実施形態にかかる目標処置領域まで処置部を送達する一般的なシステム100が示されている。システム100は、例えば、胃腸管における臓器や管腔の壁等の体内の目標領域まで処置部を提供するために設計されることができる。システム100は、電源105と、ガイドアセンブリ110と、ワーキングチャネル115と、及び/又は、拡張可能な支持装置120とを含むことができる。拡張可能な支持装置120は、一般に、目標処置領域に対して治療を供給するのに使用される操作部材を支持するように構成されることができる。システム100は、拡張可能な支持装置120が体内の目標処置領域まで送達されることができるように、体内にワーキングチャネル115の少なくとも一部を配置し、ガイドアセンブリ110を使用してワーキングチャネル115を介して拡張可能な支持装置120を通過させることによって動作することができる。そして、電源105は、治療が目標処置領域に施されることができるように、拡張可能な支持装置120上に配設された操作部材に対して電力を供給するのに使用されることができる。
【0067】
拡張可能な支持装置120は、補助拡張機構をほとんど又は全く使用せずに圧潰構成と拡張構成との間において遷移することができる自己拡張装置とすることができる。圧潰構成は、一般に、拡張可能な支持装置120がワーキングチャネル115の内部にあるときに使用されることができる。拡張可能な支持装置120がワーキングチャネル115から現れるとき、拡張可能な支持装置120は、湾曲した向き(すなわち、圧潰構成)から実質的に平面の向き(すなわち、拡張構成)へと遷移すること等によって自己拡張することができる。
【0068】
拡張可能な支持装置120は、操作部材を支持するように構成されることができる。いくつかの実施形態において、操作部材は、目標処置領域に対して切除エネルギを与えることができるアブレーション要素等の治療的又は診断的器具である。いくつかの操作部材は、目標部位に対する操作部材の押圧を含む目標処置領域との直接接触を行うように設計されることができる。
【0069】
拡張可能な支持装置120は、ガイドアセンブリ110がワーキングチャネル115を介して及び目標処置領域において拡張可能な支持装置120を操作するのに使用されることができるようにガイドアセンブリ110と連結されることができる。ガイドアセンブリ110は、基端130と先端135とを含むことができ、基端130は、電源105と連結されるように構成され、先端135は、拡張可能な支持装置120と連結されるように構成されている。いくつかの実施形態において、ガイドアセンブリ110は、ガイドアセンブリ110の先端部がガイドアセンブリ110の基部と独立して回転するのを可能とする絶縁部140を含む。絶縁部140は、通常、ワーキングチャネル115の外部であって電源105の近くに配置されることができる。ガイドアセンブリ110の先端部を回転させることは、拡張可能な支持装置120に対してトルクを与えることができ、目標処置領域における拡張可能な支持装置120のより良好な移動と制御とを可能とする。
【0070】
ワーキングチャネル115は、基端145と先端150とを含むことができ、拡張可能な支持装置120が基端145においてワーキングチャネル115に挿入され、ワーキングチャネル115の先端150から現れるまでガイドアセンブリ110を使用してワーキングチャネル115の長さにわたって誘導されることができるように構成されることができる。いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置120は、拡張可能な支持装置120がワーキングチャネル115の内部に適合し且つ拡張可能な支持装置120がワーキングチャネル115を通って移動するときに圧潰構成のままであるように、ワーキングチャネル115に挿入される前に圧潰構成で配置される。ワーキングチャネル115は、先端150が目標処置領域に近接するように向けられることができる。そのような構成において、拡張可能な支持装置120は、ワーキングチャネル115の先端150から現れるときに目標処置領域の近くに又は目標処置領域に配置されることができる。
【0071】
電源105は、一般に、拡張可能な支持装置120及び/又はそれに配設された操作部材と連結されることができる操作部材に対して電力を与えるように設けられることができる。いくつかの実施形態において、電力は、電源105と拡張可能な支持装置120との間に延在し且つガイドアセンブリ110内に収容された1つ以上の伝達線を介して電源105から拡張可能な支持装置120に対して与えられる。
【0072】
図1Bは、様々な実施形態にかかる
図1Aに示されたシステム100の例とすることができるシステム100−aを図示している。システム100−aは、発電機105−aと、第1の軸112と第2の軸114とを含むことができるガイドアセンブリ110−aと、内視鏡115−aと、拡張可能な支持装置120−aと、拡張可能な支持装置120−aの中心軸に沿って延在している可撓性支持部155と、及び/又は、拡張可能な支持装置120−aによって支持された操作部材160とを含むことができる。
【0073】
拡張可能な支持装置120−aは、操作部材160が支持される固体弾性体を含むことができる。したがって、拡張可能な支持装置120−aは、湾曲される又は折り畳まれることができる可撓性材料とすることができる。拡張可能な支持装置120−aは、一般に、丸められた先端を含むパドル形状を有することができる。拡張可能な支持装置120−aは、基端において先細りすることができ、ガイドアセンブリ110−aに対して連結することができる。
【0074】
拡張可能な支持装置120−aの1面に配設されているものは、目標処置領域に対する処置を与えるように構成されることができる操作部材160とすることができる。
図1Bに示されるように、操作部材160は、互いに並列に並べられ且つ拡張可能な支持装置120−aの基端から拡張可能な支持装置120−aの先端まで延在している一連の電極とすることができる。電極は、拡張可能な支持装置120−aの基端に配置された第1のバスから延在している電極のおよそ半分と、拡張可能な支持装置120−aの先端に配置された第2のバスから延在している電極のおよそ半分とによってインターレースされることができる。第1のバス又は第2のバスは、正端子に対して接続されることができ、第1のバス又は第2のバスのうちの他方は、負又はグラウンド端子に対して接続されることができ、それにより、バイポーラ電極構成を提供する。発電機105−aに対して接続されたとき、電極は、目標処置領域に対して切除エネルギを与えることができる。
【0075】
また、拡張可能な支持装置120−a上に含まれるものは、可撓性支持部155が超弾性特性を呈するように、ニチノールから形成されることができる可撓性支持部155とすることができる。可撓性支持部155は、一般に、可撓性支持装置120−aの中心軸に沿って拡張可能な支持装置120−aの基端から拡張可能な支持装置120−aの先端まで延在することができる。可撓性支持部155は、操作部材160が配設される面とは反対側の拡張可能な支持装置120−aの面上に配置されることができる。可撓性支持部155は、可撓性支持装置120−aがそれ自体崩れることなくガイドアセンブリ110を介して運ばれることができるように、所望量の構造を拡張可能な支持装置120−aに与えることができる。可撓性支持部155はまた、拡張可能な支持装置120−aが組織等の目標処置領域に対して偏向されたときに付加力を与えることができる。
【0076】
拡張可能な支持装置120−aは、第1の軸112と第2の軸114とに分割されたガイドアセンブリ110と連結されることができる。伝達ワイヤの共通セットは、第1の軸112と第2の軸114との双方を通って発電機105−aから拡張可能な支持装置120−aまで延在することができる。
図1Aに示された絶縁部140は、第1の軸112と第2の軸114との間の分割点としての役割を果たすことができ、第1の軸112が第2の軸114と独立して回転するのを可能とすることができる。保護要素165は、第1の軸112と連結されることができ、第2の軸114の一部にわたって延在することができ、それにより、絶縁部140を被覆してガイドアセンブリ110を通る伝達線を保護する。保護要素165が第1の軸112と連結されることができることから、保護要素165はまた、第1の軸112を回転させるように回転されて拡張可能な支持装置120−aに対してトルクを与えることができるトルク把持部としての役割を果たすことができる。第1の軸112は、可撓性とすることができ、コイル状のステンレス鋼ワイヤ等のステンレス鋼から形成されることができる。
【0077】
体内の目標処置領域にアクセスするための内視鏡115−aが設けられることができる。いくつかの実施形態において、内視鏡115−aは、1つのワーキングチャネルを含み、拡張可能な支持装置120−aとガイドアセンブリ110は、目標処置領域に到達するように内視鏡115−aにおける1つのワーキングチャネルを通過することができる。内視鏡115−aは、複数のチャネルを形成するように区画を含むことができ、チャネルのうちの少なくとも1つは、ワーキングチャネルとすることができ、拡張可能な支持装置120−aとガイドアセンブリ110は、目標処置領域に到達するように内視鏡115−aにおけるチャネルのうちの1つを通過することができる。いくつかの実施形態において、内視鏡115−aは、口を介して体内に通され、食道へのアクセスを提供する。
【0078】
図2〜
図5は、様々な実施形態にかかる
図1に図示された拡張可能な支持装置120についてのさらなる詳細を提供している。
図2を参照すると、拡張可能な支持装置120−bは、ガイドアセンブリ110−bと連結されることができる。
図2には示されていないものの、拡張可能な支持装置120−bは、目標処置領域まで治療を送達する操作部材を運ぶことができる。
【0079】
拡張可能な支持装置120−bは、様々な実施形態にかかるワーキングチャネル115−b内において圧潰構成で
図2に示されている。2つの追加チャネル205及び210が設けられることができ、3つのチャネル115−b、205、210が外側ケーシング215内に収容されることができる。
図2は、3つのチャネルを有する外側ケーシング215を示しているが、外側ケーシング215は、より少数又はより多数のチャネルを有してもよい。追加チャネルは、目標処置領域に対する吸入、吸引、照明、拡大及び/又は他の器具の送達を提供することを含む様々な目的のために使用されることができる。いくつかの実施形態において、外側ケーシング215は、内視鏡内に1つ以上のチャネルを有する内視鏡である。代表的な内視鏡構造は、拡張可能な支持装置に備えられる1つのワーキングチャネルと、カメラ及び関連する配線用の1つのチャネルと、光源用の1つのチャネルとによる3つのチャネルを有することができる。拡張可能な支持装置120−b及び吸入装置等の2つ以上の装置を受けることができるワーキングチャネルを設けることが望ましい。いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置120−bは、吸入が活性化されたときに取り除かれる。
【0080】
用語ワーキングチャネルが目標領域まで器具を提供するために使用される多種多様なチャネルをいうことは十分理解することができる。例えば、気管支鏡において、ワーキングチャネルは、バイオプシ部と称されることができる。本願明細書においてさらに記載されるように、本願明細書に記載された様々な実施形態にかかる拡張可能な支持装置120は、医療用途に応じた様々な器具によって使用されることができる。
【0081】
図3Aを参照すると、様々な実施形態にかかる圧潰構成における拡張可能な支持装置120−cが示されている。拡張可能な支持装置120−cは、示された圧潰構成と
図3B又は
図3Cに示された拡張構成との間で遷移するために構成されることができる。拡張可能な支持装置120−cは、圧潰構成でワーキングチャネルに挿入するために構成されることができる。拡張可能な支持装置120−cがワーキングチャネルの端部から送達されたとき、それは拡張構成に遷移することができる。拡張構成においては、拡張可能な支持装置120−cの少なくとも1つの寸法は増加することができる。操作部材が拡張可能な支持装置120−c上に配設されたとき、操作部材はまた、拡張構成と圧潰構成との間で遷移することができる。様々な実施形態において、拡張構成は、圧潰構成よりも十分に大きく、拡張可能な支持装置120−cが処置面300に接触するのを可能とする。後述するように、拡張可能な支持装置120−cは、それ自体、必ずしも大きさが増加しない。むしろ、様々な観点において、「拡張」は、径方向拡張、3次元空間における増加、及び/又は、装置の開放をいう。
【0082】
様々な実施形態において、拡張可能な支持装置120−cは、(
図3Aに示されていない)ワーキングチャネルによって圧潰構成において解放可能に保持される。圧潰と拡張構成が逆転してもよいことは、本願明細書における記載から十分理解することができる。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置120−cは、拡張構成から自己圧潰するように構成されている。
【0083】
例えば、
図3Aに示されるように、拡張可能な支持装置120−cは、圧潰構成において丸められた又は湾曲した形状を有することができる。典型的な圧潰形状は、一般に、ワーキングチャネルの内壁面に一致することができる。拡張可能な支持装置120−cの外面は、一般に、その全面に沿ってワーキングチャネルの壁と接触したままとすることができる。いくつかの場合において、拡張可能な支持装置120−cは、圧潰構成が異なる形状をもたらすように構成されることができる。拡張可能な支持装置120−cは、圧潰したときに折り目又は鋭い径を有しない丸められた形状を有する傾向がある。これは、一部には、湾曲に耐える拡張可能な支持装置120−c上に配設された操作部材に起因することができる。いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置120−cは、U字形に圧潰する。
【0084】
圧潰構成において概して均一の径を有することが望ましい。全体が圧潰した拡張可能な支持装置120−cがワーキングチャネルの内壁面に対して拡張することが望ましい。当業者によって理解されるように、これは、弦長を最大化することができ、ワーキングチャネルにおいてより大きい面の送達を可能とする。
【0085】
圧潰構成の大きさと形状が特定の用途と使用される器具に依存することは十分理解することができる。外側ケーシング215は、1つ以上のワーキングチャネルを有する内視鏡とすることができる。代表的な内視鏡のワーキングチャネルは、約1mm、約2mm、約3mm、約5mm、約8mm又は約10mmの直径を有することができる。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置120−cは、約1.2mm、約1.7mm、約2.0mm、約2.6mm、約2.8mm、約3.7mm、約5.0mm又は約6.0mmの直径のワーキングチャネルを介した挿入を許容するように圧潰する。いくつかの内視鏡のワーキングチャネルは、他の直径を有してもよい。
【0086】
外側ケーシング215が内視鏡であるように称されているものの、拡張可能な支持装置120−cが、これに限定されるものではないが、カテーテルを含む様々な送達器具によって使用されることができることは十分理解することができる。さらに、拡張可能な支持装置120−cは、カテーテル管腔、カニューレ管腔又は患者の体内の管腔等の様々な種類のワーキングチャネルを介して送達されることができる。拡張可能な支持装置120−cはまた、当業者によって理解されるように様々な他の器具によって使用するために構成されることができる。例えば、拡張可能な支持装置120−cは、導入部又は他の送達装置を使用して送達されることができる。拡張可能な支持装置120−cは、シース、ファスナ又は同様の装置によって圧潰構成で保持されることができる。
【0087】
図3Bを参照すると、拡張可能な支持装置120−cの拡張構成は、
図3Aに示された圧潰構成形状に対して略平面形状を有することができる。拡張可能な支持装置120−cは、拡張構成を有することができ、これにより、操作部材160−aが配設された拡張された支持装置120−cの面が最小の側方湾曲付勢による概して平坦な形状を有する。拡張構成における拡張可能な支持装置120−cは、目標処置領域300に向かって処置面に面して外側に存在することができる。拡張構成における拡張可能な支持装置120−cは、平面処置面を有することができる。様々な実施形態において、拡張構成における処置面のほとんど又は全ては平坦である。様々な実施形態において、拡張構成における処置面の中央部は、基本的に平坦であり、外側領域は僅かに湾曲している。
【0088】
図3Bを係属して参照すると、操作部材160−aは、拡張可能な支持装置120−c上に配設されることができる。拡張可能な支持装置120−cは、ガイドアセンブリ110−cの先端に取り付けられることができる。典型的な実施形態において、ガイドアセンブリ110−cは、ワーキングチャネルを介して且つワーキングチャネルから拡張可能な支持装置120−cを誘導するようにワーキングチャネル内に配置される。ガイドアセンブリ110−cは、ユーザがガイドアセンブリ110−cの基端から拡張可能な支持装置120−cを操作するのを可能とする。ガイドアセンブリ110−cは、拡張可能な支持装置120−cが押圧、牽引されて回転されるのを可能とする。
【0089】
図3Cを参照すると、拡張可能な支持装置120−cの拡張構成は、湾曲形状を有することができる。いくつかの実施形態において、拡張構成の湾曲形状は、
図3Aに示された圧潰構成の湾曲形状よりも湾曲していない。換言すれば、拡張構成における拡張可能な支持装置120−cの径は、圧潰構成における拡張可能な支持装置120−cの径よりも大きくすることができる。
図3Cに示されるような湾曲を有する拡張構成は、食道の場合であり得る等の湾曲面に対して均一組織接触を提供するのに有益であり得る。
【0090】
図4を参照すると、拡張構成における拡張支持装置120−dの簡便化された概略図が様々な実施形態にしたがって示されている。拡張構成における拡張支持装置120−dの形状は平面とすることができる。拡張可能な支持装置120−dは、径「R」を有する僅かな湾曲を有する面を画定することができる。拡張可能な支持装置120−dの面は、幅「W」を有することができる。さらに詳細に後述するように、拡張可能な支持装置120−dの幅Wは、それが展開されるワーキングチャネル(W
c)の直径よりも広い。しかしながら、様々な実施形態において、径Rは、少なくともW及びW
cよりも大きい大きさのオーダーである。様々な実施形態において、比率R/Wは、少なくとも2、少なくとも5、少なくとも10又は100よりも大きい。様々な実施形態において、拡張構成における拡張可能な支持装置120−dは、径を有しない完全に平坦な面を画定する。
【0091】
比較的大きい表面積を展開する拡張可能な支持装置120−dを提供することが望ましい。換言すれば、ワーキングチャネルに対して大きい幅を有する拡張構成における拡張可能な支持装置120−dを有することが望ましい。ワーキングチャネルから拡張するための拡張された支持装置120−dの能力は、1よりも大きいW/W
c比率を可能とする。様々な実施形態において、比率W/W
cは、少なくとも1.5、少なくとも2、少なくとも5、少なくとも10又は100よりも大きい。他の実施形態において、比率W/W
cは、他の値をとることができる。
【0092】
様々な実施形態にかかる拡張可能な支持装置の送達と展開の一般的性質が、第1の端部においてワーキングチャネル115−eに入り且つ第1の端部とは反対側の第2の端部においてワーキングチャネル115−eから出る拡張可能な支持装置120−eの斜視図である
図5A〜
図5Fを参照しながらここに記載されることができる。
図5A〜
図5Fに示されるように、拡張可能な支持装置120−eは、ワーキングチャネル115−e内の圧潰構成からワーキングチャネル115−e外の拡張構成まで拡張するように構成されることができる。
図5Aと
図5Bにおいて、拡張可能な支持装置120−eは、ワーキングチャネル115−eの小径を介した送達を収容するように回転される又は折り畳まれることができる。
図5Cと
図5Dにおいて、拡張可能な支持装置120−eは、ワーキングチャネル115−eから排出し始めることができる。
図5Cにおいて、拡張可能な支持装置120−eの先端のみが、ワーキングチャネル115−eから現れることができ、結果として、拡張可能な支持装置120−eは、ほとんど圧潰構成のままである。
図5Dにおいて、拡張可能な支持装置120−eの多くが、ワーキングチャネル115−eから現れることができ、結果として、拡張可能な支持装置120−eは、圧潰構成から拡張構成へと遷移し始めることができる。
図5Eにおいて、拡張可能な支持装置120−eは、ワーキングチャネル115−eから完全に現れることができ、したがって、完全に拡張構成である。
図5Eに示される拡張構成において、拡張可能な支持装置120−eは、目標領域に接触するように成形される概して平らな面には折り畳まれていない。「拡張」と称するものの、拡張可能な支持装置120−eの面は、拡張中に形状を変化させることができるが、実際には表面積を変化させない。むしろ、拡張可能な支持装置120−eは、処置領域に対してより大きな表面積を提示するように翼状に広がることができる。
図5Eに示されるように、例えば、拡張構成における拡張可能な支持装置120−eは、処置領域に良好に一致する。
【0093】
様々な実施形態において、圧潰構成は、小さな接触面を有し、拡張可能な支持装置は、広い面を提供するために拡張するように構成されている。胃腸(GI)管を処置する場合には、例えば、拡張可能な支持装置の接触面は、拡張構成において大幅に大きくすることができる。これは、一部には、GI管が典型的なワーキングチャネルよりも大きな直径を有することに起因することができる。GI管壁のより大きな径は、比較的平坦な接触面を提示することができる。しかしながら、完全に平坦な拡張可能な支持装置は、比較的丸められたGI管壁と拡張可能な支持装置の弱い接触を有することができる。様々な実施形態において、拡張構成の形状と寸法は、内管腔壁等の処置部位に一致するように選択される。例えば、拡張可能な支持装置は、処置領域の曲率半径に対応する展開された湾曲平面形状を有することができる。
【0094】
当業者は、多くの体腔の内壁が平面又は完全に丸くないことを十分理解することができる。多くの体腔は粗い。いくつかの体腔は、内面に沿って小柱又はひだを含む。様々な実施形態において、拡張構成における拡張可能な支持装置は、処置されることになる壁面に基づいて選択された形状を有する。例えば、拡張構成における拡張可能な支持装置は、波又は起伏を含むことができる。拡張構成における拡張可能な支持装置は、目標面の形状に一致する形状を有することができる。拡張構成における拡張された支持装置は、粗い又はひだのある目標面を伸ばすように平坦形状を有することができる。
【0095】
様々な実施形態において、拡張された支持装置は、拡張構成における付加を改善するように構成されている。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、処置部位において接触力を提供し且つ良好な付加を達成するように、拡張構成において十分な剛性を有する。様々な実施形態において、拡張構成における拡張可能な支持装置は、例えば、止血のために組織における血管系を圧迫する等、処置面に対して圧力を加えるのに適切な剛性を有する。
【0096】
一般に、拡張力は、処置を送達するために十分な拡張力を提供するときに、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルに圧潰され返されるのを可能とする範囲内にある。典型的な実施形態において、拡張可能な支持装置上に配設された操作部材は、可鍛銅と、薄い絶縁体とを備える。そのため、操作部材は、形状変化に抵抗する傾向がある。したがって、拡張可能な支持装置の拡張力は、操作部材抵抗と他の環境要因を考慮して自己拡張を確実にするのに十分である。
【0097】
様々な観点において、拡張力は、処置領域面と拡張可能な支持装置の接触力(偏向力とも称される)を調整するように選択される。拡張力は、用途に応じて変化することができる。例えば、消化管における体腔は、通常、より強く、血管よりも大きな内部力に耐えることができる。拡張力は、必要とされる処置面積に依存することができる。例えば、動脈に展開されるために構成された拡張可能な支持装置には、より小さい力が必要であり得る。拡張力はまた、処置に応じて変化することができる。例えば、血管系用の止血装置は、食道用のアブレーション装置よりも小さい拡張力を必要とすることができる。接触力に影響を与えることができる他の要因は、可撓性支持部とワーキングチャネルの偏向を含む。
【0098】
様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、それが圧潰構成にあるとき、少なくとも5GPaの拡張力(すなわち、径方向力)を与えるように寸法決めされて構成される。様々な実施形態において、拡張力は、拡張可能な支持装置上に配設された操作部材の湾曲強度以上である。様々な用途において、拡張可能な支持装置が展開されることになる血管の損傷リスクを低減するために拡張力を低減することが望ましい。例えば、大きい拡張力は、血管を損傷することがある。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、スナップ式開放よりもむしろ、徐々に又は選択された時間間隔で展開するように構成されている。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、非均一拡張力を与えるように構成されている。例えば、拡張可能な支持装置の外側端縁は、より小さい又はより大きい力を与えることができる。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置が拡張構成にあるとき、その外側端縁に沿った拡張力は、少なくとも0.5GPa、少なくとも5GPa、少なくとも25GPa又は少なくとも40GPaである。いくつかの実施形態は、他の拡張力の値を利用することができる。拡張可能な支持装置は、湾曲平面処置面と丸められた端縁等の損傷のリスクを低減するための特徴を含むことができる。
【0099】
様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、処置部位における内壁面を伸ばすために十分な力を加えるように構成されている。例えば、拡張可能な支持装置は、壁におけるひだを広げるように内壁面に対して押圧されることができる。
【0100】
拡張可能な支持装置の拡張構成が処置部位と拡張可能な支持装置の接触のパラメータにおいて役割を果たすことは、本願明細書における記載から十分理解することができる。拡張可能な支持装置が完全に平坦形状に拡張して非常に硬い場合には、拡張可能な支持装置は、曲面との良好な接触をなすことができない。同様に、拡張構成における拡張可能な支持装置が若干可撓性を有する場合には、ある程度、処置面と一致することができる。拡張構成において曲面を有する拡張可能な支持装置は、概して平坦な処置部位と接触するにはさほど適切でない。いくつかの用途において、処置部位と拡張可能な支持部材との完全よりも少ない接触を達成することが望ましい。拡張可能な支持装置は、より大きな直径の管腔とのより多くの接触と、より小さな直径の管腔とのより少ない接触又はその逆を提供するように選択された固定された形状と大きさとの拡張構成を有することができる。例えば、拡張構成は、より小さな管腔とのより多くの接触を達成し、より大きな管腔のスポット処置を可能とするように小径を有することができる。この構成は、同じ装置を使用して異なる大きさの体腔に対してより多くのエネルギを送達するために適切であり得る。
【0101】
他の例において、拡張構成における拡張された支持装置は、身体の異なる部分についていくつかの異なる処置面を含むことができる。様々な実施形態において、処置面は、拡張された支持装置の下側にある。このように、拡張された支持装置は、他の側(例えば、胃内壁)における異常組織を処置するために狭い開口(例えば、下部食道括約筋)を介して展開されることができる。1つの例において、処置面は、例えば、異常頸部組織を処置するためにカップ状である。
【0102】
様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、第1の処置面と、少なくとも他の処置面とを含む。他の処置面は、略平面又は他の形状とすることができる。処置面と他の処置面は、隣接していてもよい。
【0103】
様々な実施形態において、拡張可能な支持装置の拡張構成は調整可能である。例えば、拡張を増加させる−拡張可能な支持装置をさらに平坦にして広げる−ために又は拡張を減少させるために補助拡張装置が設けられることができる。様々な実施形態において、補助拡張装置は、拡張可能な部材(例えば、バルーン)又はアクチュエータである。拡張構成は、手動で又は自動的に調整されることができる。拡張構成調整は、ユーザ制御をともなうユーザによって又は所定のプリセットパラメータに基づいて決定されることができる。
【0104】
図5Fを参照すると、拡張可能な支持装置120−eは、様々な実施形態にかかる特定の拡張形状を有する。拡張構成において、拡張可能な支持装置120−eは、パドル状の本体を有することができる。拡張可能な支持装置120−eは、長手方向に延在している概して平行な側面を有する外周を有することができる。拡張可能な支持装置120−eは、無傷先端1105を含むことができる。拡張可能な支持装置120−eの先端1105は、処置領域の不注意な穿孔又は損傷のリスクなしに拡張可能な支持装置120−eが軸方向に移動されるのを可能とする鋭い端縁とコーナーを回避するように丸められることができる。本願明細書において使用されるように、「軸」方向は、基端から先端への方向である。様々な実施形態において、先端1105は、約0.25インチの径を有する。様々な実施形態において、先端1105は、約0.125インチの径を有する。丸められた先端1105は、滑らかな遷移において側端縁と交わることができる。したがって、少なくとも拡張可能な支持装置120−eの周囲の外側部は、損傷又は損害を低減するように丸められる。丸められた先端1105はまた、ワーキングチャネル115−eへの拡張可能な支持装置120−eの圧潰と挿入とを促進することができる。
【0105】
拡張可能な支持装置120−eの基端1110は、ワーキングチャネル115−eへの拡張可能な支持装置120−eの引き抜きを促進するように先細りすることができる。特に、先細りした基端1110は、ワーキングチャネル115−eの端縁と接触するための曲がった接触面を提供する。拡張可能な支持装置120−eがワーキングチャネル115−e内に引き抜かれるとき、ワーキングチャネル115−eの壁は、拡張可能な支持装置120−eに圧潰構成へと収縮させるように拡張可能な支持装置120−eに対する折り畳み力を提供することができる。この折り畳み動作は、チューブへのフェザーの引き抜きと同様である。後述するように、拡張可能な支持装置120−eは、圧潰と拡張動作を促進して制御するように注意深く選択された構造と構成とを有することができる。基端1110はまた、ガイド軸110に対して連結するために構成されることができる。
【0106】
いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置120−eの片側は、操作部材が配設された拡張可能な支持装置120−eの側を示すために、先細りした基端1110においてテクスチャリングあるいはマーキングされる。そのようなテクスチャリング又はマーキングは、拡張可能な支持部材120−eが透明であってユーザにとって拡張可能な支持装置120−eの側を区別するのが困難になるときに有益であり得る。テクスチャリングとマーキングはまた、拡張可能な支持装置120−e上に配設された操作部材上にあることもできる。
【0107】
しかしながら、拡張可能な支持装置120−eの形状と構成が用途に応じて変化することができることは、本願明細書の記載から十分理解することができる。例えば、拡張可能な支持装置120−eは、湾曲側面又は多角形状周囲を有することができる。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置120−eは、略楕円形である。拡張可能な支持装置120−eはまた、展開時に異なる断面形状を有することができる。
【0108】
いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置は、弾性材料からなる固形物を含む。弾性材料からなる固形物は、上述したようにパドル形状に成形された弾性体を含む成形された弾性体とすることができる。いくつかの実施形態において、弾性材料はシリコーンである。弾性体は、例えば、透明、半透明及び/又は不透明とすることができる。固体弾性体は、その可撓性と塑性変形に対する耐性のために、拡張可能な支持体にとって適切な材料とすることができる。弾性材料からなる概して平面の本体は、外力の印加によって折り畳まれる又は湾曲された後に外力の印加が除去されたときに平面構成に戻ることができるため、弾性材料は、一般に、圧潰構成と拡張構成との間で遷移する能力を有する拡張可能な支持装置を提供することができる。拡張可能な支持装置に使用される固体弾性体は、様々な実施形態にしたがって様々な厚さを有することができる。
【0109】
図6Aを参照すると、様々な実施形態にかかるパドル形状であって固体弾性体から形成されることができ、さらに拡張可能な支持装置120−gと連結された可撓性支持部155−aを含む拡張可能な支持装置120−gが提供されている。可撓性支持部155−aは、拡張可能な支持装置120−gに対してさらなる構造支持部を追加するように、及び/又は、拡張可能な支持装置120−gが目標処置領域に対して偏向されたときに付加力を提供するように設けられることができる。拡張可能な支持装置120−gに対してさらなる支持部を設けることは、拡張可能な支持装置120−gが、弾性材料等の可撓性材料から形成されるときに有益であり得る。固体弾性体から形成された拡張可能な支持装置120−gと連結された可撓性支持部155−aがない場合には、拡張可能な支持装置120−gは、ワーキングチャネルを介して運ばれるときに、ワーキングチャネル内でのそれ自体にわたる折り畳みや障害物の形成等の問題にぶつかることがある。可撓性支持部155−aが設けられるとき、拡張可能な支持装置120−gは、ワーキングチャネルを介して運ばれるときに圧潰構成で拡張可能な支持装置120−gを維持するように適切な構造支持部を有することができる。
【0110】
図6Aに示されるように、可撓性支持部155−aは、拡張可能な支持装置120−gの基端1110−aから先端1105−aまで延在することができる。いくつかの実施形態において、可撓性支持部155−aは、拡張可能な支持装置120−gの基端1110−aと先端1105−aとの間に延在している中心軸と重複して並べられる。
【0111】
可撓性支持部155−aは、拡張可能な支持装置120−gが非直線ワーキングチャネルを通過されるときに湾曲することができるように可撓性材料から形成されることができる。いくつかの実施形態において、可撓性支持部155−aは、少なくとも高弾性又は超弾性材料から形成されている。超弾性材料は、例えばニチノールとすることができる。高弾性材料は、例えばバネ鋼とすることができる。
【0112】
図6Aにおいて、拡張可能な支持装置120−gは、単一の可撓性支持部155−aを含むことができ、さらなる支持部は設けられていない。しかしながら、他の実施形態は、2つ以上の可撓性支持部を含んでもよい。
図6Bを参照すると、拡張可能な支持装置120−hは、様々な実施形態にかかる「叉骨形」構成で配置された2つの可撓性支持部155−b−1、155−b−2を含む。この叉骨形構成において、可撓性支持部155−b−1、155−b−2は、拡張可能な支持装置120−hの中心軸に対して平行に配置されることができるが、拡張可能な支持装置120−hの周囲端縁に配置される。
図6Cを参照すると、拡張可能な支持装置120−iは、様々な実施形態にかかる「三又」構成で配置された3つの可撓性支持部155−c−1、155−c−2、155−c−3を含む。この三又構成において、可撓性支持部155−c−1、155−c−3は、中心軸に対して平行に配置されて拡張可能な支持装置120−iの周囲端縁に配置されることができる一方で、支持部155−c−2は、拡張可能な支持装置120−iの中心軸と並べられて重複している。
図7と
図8に示されるように、周囲に配置された可撓性支持部は、基端において拡張可能な支持装置の先細りが続く先細り部を含むことができる。
図6A〜
図6Cは、1つから3つの可撓性支持部を使用して示しているが、任意数の可撓性支持部が使用されることができる。さらに、可撓性支持部は、直線又は縦支持部とすることができる。他の実施形態は、開及び/又は閉構成を含む他の構成を利用することができる。
【0113】
2つ以上の可撓性支持部が設けられるいくつかの実施形態において、可撓性支持部は、異なる材料から形成されることができる。例えば、
図6Cに示された三又構成において、中心軸に沿って配置された可撓性支持部155−c−2は、ニチノールから形成されることができる一方で、周囲に配置された可撓性支持部155−c−1、155−c−3は、ポリイミド等の異なる材料から形成されることができる。各可撓性支持部の厚さはまた、周囲に配置された可撓性支持部155−c−1、155−c−3が中心軸に沿って配置された可撓性支持部155−c−2よりも薄いとき等、可変とすることができる。
【0114】
図6Aを参照すると、保護パディング1245は、可撓性支持部155−aの先端を囲むことができる。複数の可撓性支持部が使用されるとき、保護パディングは、いくつかの又は全ての可撓性支持部を囲むことができる。
図6Bを参照すると、保護パディング1245−a−1及び1245−a−2は、可撓性支持部155−b−l及び155−b−2の先端を囲んでいる。
図6Cを参照すると、保護パディング1245−b−1、1245−b−2、1245−b−3は、可撓性支持部155−c−l、155−c−2、155−c−3の先端を囲んでいる。保護パディングは、可撓性支持部の先端が目標処置領域を損傷するのを防止するように設けられることができる。いくつかの実施形態において、保護パディングは、先端の上下に積層されたシリコーンを備える。
【0115】
いくつかの実施形態において、可撓性支持部は、屈曲や湾曲等がない直線可撓性支持部として構成されている。換言すれば、可撓性支持部は、ガイドアセンブリに対して一般に平行に並べられることができる。
図7と
図8を参照すると、可撓性支持部のいくつかの実施形態は、1つ以上の湾曲を含む。
図7に示されるように、可撓性支持部155−a−1は、可撓性支持部155−a−1と連結された拡張可能な支持装置120−g−1がまた所定角度で配置されるように下方向に曲げられることができる。
図8に示されるように、可撓性支持部155−a−2は、可撓性支持部155−a−2が異なる平面上に2つの平行部を有するように、2つのおよそ直角の湾曲部を含むことができる。拡張可能な支持装置120−g−2は、ワーキングチャネルから延在している可撓性支持部155−a−2の部分とは異なる平面上にある可撓性支持部155−a−2の部分と連結されることができる。他の構成もまた可能である。一般的にいえば、非直線可撓性支持部は、その上に配設された操作部材と目標処置領域との間の接触を改善するように設けられることができる。
【0116】
拡張可能な支持装置に対する可撓性支持部の連結の任意の方法が使用可能である。いくつかの実施形態において、可撓性支持部は、シリコーン接着剤を使用して拡張可能な支持装置と連結されることができる。
図9A、
図9B及び/又は
図9Cを参照すると、可撓性支持部155−d、155−e−1、155−e−2、155−f−1、155−f−2、155−f−3は、可撓性支持部がそれらの各拡張可能な支持装置120−j、120−k、120−lの外側に配置されるように、それらの各拡張可能な支持装置120−j、120−k、120−lと連結されることができる。
図10A、
図10B及び/又は
図10Cを参照すると、可撓性支持部155−g、155−h−1、155−h―2、155−i−1、155−i−2、155−i−3は、それらがそれらの各拡張可能な支持装置120−m、120−n、120−o内に部分的に埋め込まれるように、それらの各拡張可能な支持装置120−m、120−n、120−oと連結されることができる。拡張可能な支持装置120−m、120−n及び120−oは、各可撓性支持部155−g、155−h−1、155−h―2、155−i−1、155−i−2、155−i−3に対する接着のためにプライマによってオーバーモールドされることができる。
【0117】
様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、スプラインと空隙のパターンを形成するために固体基板の一部が選択的に基板から除去された固体基板を含む。固体基板に形成されたパターンは、具体的には、パターン化された固体基板の湾曲又は折り畳みを制御するように設計されることができる。固体基板の除去部は、一般に、小さい強度を有してより容易に折り畳む固体基板をもたらすことができる。換言すれば、固体基板に形成されたパターンは、固体基板の湾曲強度又は剛性に影響を与えることができる。パターンは、パターン化された固体基板の局所領域において異なる湾曲強度を提供するように選択されることができる。例えば、パターンは、中央領域に沿ったより大きな剛性と、長手方向外側端縁に沿った比較的小さい湾曲剛性とを提供するように選択されることができる。結果として得られたパターン化された固体基板は、自己拡張することができる。バルーン膨張力等の拡張力は、一般に、固体基板を拡張するのを必要としない。様々な実施形態において、固体支持部は、所定形状まで自己拡張する。
【0118】
材料の選択的な除去と選択される特定パターンは、圧潰構成に圧潰し返すのを可能としながら拡張を最適化するように特定範囲内で固体基板の拡張力を調整することができる。いくつかの実施形態において、パターニングによって形成されたスプラインの幅と間隔は、圧潰と拡張構成との間で遷移するために固体基板の能力に影響を与える。
【0119】
いくつかの実施形態において、固体基板は、固体基板材料の板として開始し、その後、拡張可能な支持装置の一部として使用するのに適切な最終パターン化固体基板を提供するために板が成形されてパターン化される。いくつかの実施形態において、板は、0.002から0.004インチの範囲の均一厚さを有する。様々な実施形態において、板は、可変厚さを有するか又は可変厚さを有するようにパターン化される(すなわち、可変厚さのスプラインを有するようにパターン化される)。固体基板は、厚さが幅と高さよりも小さい大きさのオーダーであるように薄くすることができる。
【0120】
複数のスプラインと空隙を含むようにパターン化された固体基板は、拡張可能な基板装置として単独で使用可能であるか又は上記においてより詳細に記載された固体弾性体とともに使用可能である。パターン化された基板が拡張可能な支持装置のために単独で使用されるとき、操作部材は、パターン化された基板上に直接配設されることができる。上述した固体弾性体とともに使用されるとき、パターン化された基板は、固体弾性体の面上に配設されてそれと連結されることができる。
【0121】
いくつかの実施形態において、パターン化された固体基板は、操作部材が配設された固体弾性体の面とは反対側の固体弾性体の面上に配設される。いくつかの実施形態において、パターン化された固体基板は、固体弾性体の面上に配設され、操作部材は、パターン化された固体基板が固体弾性体と操作部材との間に介在するように、パターン化された固体基板上に配設される。パターン化された固体基板が固体弾性体とともに使用されるとき、パターン化された固体基板は、一般に、固体弾性体の周囲形状と同様又は同一の周囲形状を有することができる。例えば、固体弾性体がパドル形状を有するとき、パターン化された固体基板もまた、パドル形状を有することができる。パドル状に成形されたパターン化された固体基板は、丸められた先端と先細りした基端等、パドル状の固体弾性体と同様の特徴を有することができる。パターン化された固体基板の外周は、固体弾性体の外周と同延で固体弾性体の外周に対して内部とすることができるか、又は、パターン化された固体基板の一部又は全ては、固体弾性体の外周に対して外部とすることができる。
【0122】
図11Aを参照すると、スプライン1610と空隙1615を形成するために除去されたパターン化された固体基板1605の一部を有するパターン化された固体基板1605が様々な実施形態にしたがって示されている。パターン化された固体基板1605は、先端1620と、基端1625と、パターン化された固体基板1605の基端1625から先端1620まで延在している中心軸とを含むことができる。
【0123】
スプライン1610と空隙1615のパターンは、操作部材に対する支持を提供し且つ拡張構成と圧潰構成との間の拡張を促進する任意のパターンを含むことができる。
図11Aにおいて、パターン化された固体基板1605は、様々な実施形態にしたがって拡張構成で示されており、略平面、湾曲平面又は目標処置領域面と一致する面を一般に含むことができる。
【0124】
図11Aに示される実施形態を含む様々な実施形態において、パターン化された固体基板1605は、パターン化された固体基板1605の中心軸と実質的に重複する中心軸スプライン1630を含む。中心軸スプライン1630は、パターン化された固体基板1605の基端1625においてガイドアセンブリ110−eと連結されることができる。いくつかの実施形態において、ガイドアセンブリ110−eと中心軸スプライン1630は、単一片である。パターン化された固体基板1605はまた、パターン化された固体基板1605の外周まわりを画定して延在している外周部1655を含むようにパターン化されることもできる。
【0125】
いくつかの実施形態において、パターン化された固体基板1605は、スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットが形成されるようにパターン化される。スプラインの第1のサブセットは、互いに平行に配置されることができ、パターン化された固体基板1605の中心軸スプラインから第1の側方周囲端縁に向かって延在することができる。スプラインの第2のサブセットは、互いに平行に配置されることができ、パターン化された固体基板1605の中心軸スプライン1630から第2の側方周囲端縁に向かって延在することができ、第2の側方周囲端縁は、第1の側方周囲端縁とは反対側である。いくつかの実施形態において、スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットの幅及び/又は厚さは、中心軸スプライン1630の幅及び/又は厚さよりも小さい。いくつかの実施形態において、スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、それらがパターン化された固体基板1605の外周部1655とそれぞれ接続するまで、中心軸スプライン1630から離れるように延在している。
【0126】
いくつかの実施形態において、スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、中心軸スプライン1630から離れるように且つパターン化された固体基板1605の先端1620に向かって延在している。このように、スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットは、(中心軸スプライン1630と密接に平行である)0度よりも大きく且つ(中心軸スプライン1630に対して垂直である)90度までの範囲とすることができる所定角度で中心軸スプライン1630から離れるように延在している。いくつかの実施形態において、スプラインの第1のサブセットの角度は、スプラインの第2のサブセットの角度と同じであり、他の実施形態においては、スプラインの第1のサブセットの角度は、スプラインの第2のサブセットの角度とは異なる。いくつかの実施形態において、スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットの角度は、約45度である。スプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットが中心軸スプライン1630から離れるように先端1620に向かって突出しているとき、これは、パターン化された固体基板1605がワーキングチャネルへと引き戻されるときに拡張構成と圧潰構成との間におけるパターン化された固体基板1605の遷移を促進するのに役立つことができる。このスプラインパターンは、チューブに引き戻されるフェザーと同様に挙動することができる。
【0127】
図11Bは、
図11Aに示されたパターン化された固体基板1605の例とすることができる様々な実施形態にかかるパターン化された固体基板1605−aを図示している。パターン化された固体基板1605−aは、中心軸スプライン1630−aと、複数のスプライン1610−aと、複数の空隙1615−aとを含むことができる。複数のスプライン1610−aは、
図11Aを参照しながら上述したようにスプラインの第1のサブセットとスプラインの第2のサブセットとに分割されることができる。パターン化された固体基板1605−aはまた、
図6〜
図8に関してより詳細に上述したように可撓性支持部155−jを含むことができる。ニチノールから形成されることができる可撓性支持部155−jは、例えば、パターン化された固体基板1605−aの各面に配置されることができる。パターン化された固体基板1605−aが固体弾性体とともに使用されるいくつかの実施形態において、固体弾性体は、パターン化された固体支持部1605−aと可撓性支持部155−jとの間に配置されることができる。
【0128】
パターン化された固体支持部1605−aはまた、ビア1650を含むことができる。ビア1650は、パターン化された固体支持部1605−aの反対側に配置されたバスに対してパターン化された固体支持部1605−aの片側に配設された操作部材を連結するために設けられることができる。任意数のビア1650が設けられることができ、ビア1650は、パターン化された固体支持部1605−aにわたってどこでも配置されることができる。
図11Bに示されるように、ビア1650は、パターン化された固体支持部1605−aのパターンを妨げることができる。
【0129】
パターン化された固体基板の他のパターンもまた使用可能である。様々な実施形態において、パターンは、繰り返しパターンである。パターンは、繰り返し形状から形成されることができる。例えば、パターンは、繰り返しダイヤモンド、三角形又は四角形とすることができる。パターンは、3、4又はそれ以上の側面からなる繰り返し多角形とすることができる。様々な実施形態において、パターンは、異なる領域における2つ以上の異なるパターンから形成される。例えば、パターン化された固体基板の外側端縁は、内部、中央領域とは異なるパターンを有することができる。パターンは、同様に成形されることができるが、異なる寸法を有するスプラインと空間から形成されることができる。
図11Aと
図11Bに示されるパターンと同様に、これらの他のパターンは、パターン化された固体基板の拡張力等のパターン化された固体基板の特性に影響を及ぼすことができる。
【0130】
図12A及び/又は
図12Bを参照すると、他のパターンは、垂直スプライン2005と水平スプライン2010とを有する断面パターンを含むことができ、様々な実施形態にしたがって、垂直方向は、一般に、基端1625−aから先端1620−aまでを含み、中心軸に対して略平行である。水平スプライン2010は、垂直スプライン2005に対して直交又は垂直とすることができる。垂直スプライン2005と水平スプライン2010は、略同一幅を有することができる。垂直スプライン2005は、パターン化された固体支持部1605−bの基端1625−aから先端1620−aまで細長くすることができる。水平スプライン2010は、通常は隣接する垂直スプライン2005の間に短距離延在することができる。水平スプライン2010は、軸方向において非均一空間によって互いにオフセットされることができる。隣接する垂直スプライン2005は、等距離量で間隔をあけることができる。パターン化された固体基板1605−bはまた、パターンを邪魔することができる様々な位置において1つ以上のビア1650−aを含むことができる。そのような規則正しい間隔を有する比較的長い垂直スプライン2005のパターンは、パターン化された固体基板1605−bの折り畳み又は回転動作を促進することができる。対照的に、横方向においては、パターン化された固体基板は、比較的剛性とすることができる。そのような剛性は、操縦性を改善することができ、付加力を向上させることができる。
【0131】
図13Aから
図13Lは、様々な実施形態にかかるパターン化された固体基板において使用するのに適切な様々な他のパターンを図示している。
図13Aは、様々な実施形態にかかる
図12Aと
図12Bに示されたパターンに対して様々な観点で同様である直交スプラインのパターンを有するパターン化された固体基板1605−cを図示している。パターンは、互いに離隔された垂直に延在しているスプライン2005−aと、水平に延在しているスプライン2010−aとを含むことができる。スプラインの間隔は変化させることができる。いくつかの実施形態において、外側端縁に沿って隣接する垂直スプライン2005−aとの間隔は、パターンの内部における隣接するスプラインの間隔よりも大きい。これは、外側端縁に沿ってパターン化された固体基板1605−cの弾性を向上させるのに有益であり得る。スプラインのそれぞれの幅は、パターン化された固体基板1605−cにわたって変化させることができる。
【0132】
図13Bは、様々な実施形態にかかるクロスハッチングスプライン1610−bのパターンを図示している。
図13Bに描かれたパターンは、パターンが様々な実施形態にしたがって歪められることがあるのを除き、
図12Aと
図12Bに示されたパターンに対する様々な観点で同様である。パターンは、パターン化された固体基板1605−dの本体全体にわたって繰り返す必要がない。パターンは、パターン化された固体基板1605−dの先端1620−bに沿って繰り返すことができる。中間部に沿って、パターンは、比較的ランダムとすることができる。一連のスプラインのうちの1つは、不完全とすることができる。パターンは、パターン化された固体基板1605−dの基端1625−bに沿って再度繰り返し始めることができる。
【0133】
図13Cは、パターン化された固体基板1605−eを図示しており、様々な実施形態にかかる形状の2つの異なる繰り返しパターンが存在することができる。先端1620−cは、四角形や八角形の繰り返しパターンを含むことができる。基端1625−cは、六角形のハニカム状パターンを有することができる。
【0134】
図13Dは、様々な実施形態にかかる様々なパターンの組み合わせを有するパターン化された固体基板1605−fを図示している。先端1620−dは、例えば垂直方向等の一般に共通の方向に向けられた複数の波状スプライン1610−c−1を含むことができる。中間部は、市松パターンのスプライン1610−c−2を有することができる。基部1625−dは、異なるスプライン1610−c−3のパターンを有することができる。いくつかのスプライン1610−c−3は、直線とすることができ、いくつかは波状とすることができ、いくつかはギザギザ形状を有することができる。
【0135】
図13E及び/又は
図13Fは、
図12Aと
図12Bに示されたパターンと同様である様々な実施形態にかかるスプライン1610−dのパターンを有するパターン化された固体支持部1605−gを図示している。スプライン1610−dは、垂直部と水平部とに形成されることができる。水平部は、互い違いに配置されて可変長を有することができる。長さは、垂直スプライン部の間隔によって画定されることができる。隣接する垂直スプライン部の間隔は、例えば、約0.016インチとすることができる。垂直方向と水平方向のスプライン部の幅は、約0.016インチとすることができる。例外は、切り欠きの境界を画定するスプライン部とすることができる。これらのスプライン部は、約0.008インチとすることができる。
【0136】
パターン化された固体基板1605−gは、中心軸可撓性支持部155−kと一体に形成されることができる。中心軸可撓性支持部155−kは、パターン化された固体基板1605−gの中心軸に沿って延在してそれと一致するバックボーンとして構成されることができる。中心軸可撓性支持部155−kは、スプライン1610−dの幅及び/又は厚さよりも大きい幅及び/又は厚さを有することができる。パターン化された固体基板1605−gは、先端1620−eの中心軸可撓性支持部155−kから張り出すことができる。
【0137】
図13G及び/又は
図13Hは、
図12Aと
図12Bに示されたパターンと同様である様々な実施形態にかかるパターン化された固体基板1605−hを図示している。パターン化された固体基板1605−hは、例えば約0.008インチの幅を有する等の比較的狭い水平スプライン2005−bを有することができる。本願明細書において記載されるように、水平スプライン2010−bは、パターン化された固体基板1605−hの拡張と圧潰において役割を果たすことができる。部分的には、水平スプライン2010−bが一般に曲がるのに対して、垂直スプライン2005−bは、旗のように互いのまわりに回転することができる。したがって、狭いスプライン部は、下方の拡張/圧潰力を有するパターン化された固体基板1605−hをもたらすことができる。これは、拡張のための力を低下させながらワーキングチャネルにパターン化された固体基板1605−hをより容易に後退させることができる。
【0138】
図13I、
図13J及び/又は
図13Kは、様々な実施形態にかかる様々なスプライン間隔と代替の空隙寸法とを有するパターンを図示している。パターンは、
図12Aと
図12Bに示されたパターンと他の点では同様である。
【0139】
図13Iは、様々な実施形態にかかる垂直と水平に配置された複数のスプライン1610−eによるパターンを有するパターン化された固体基板1605−iを図示している。上述したいくつかのスプラインパターンとは対照的に、中心軸に隣接する水平部は、比較的長くすることができ、それによってより広い空隙を設けることができる。この構成は、パターン化された固体支持部1605−iの外側端縁に沿うよりも隣接する中心軸に必要とされるより小さい曲げ力をもたらすことができる。操作において、パターン化された固体基板1605−iは、U字状に折り畳まれる傾向にある。
【0140】
図13Jは、様々な実施形態にかかる垂直と水平に配置された複数のスプライン1610−fを有するパターンを有するパターン化された固体基板1605−jを図示している。上述したいくつかのスプラインのパターンとは対照的に、パターンは、比較的大きな空隙を有することができる。より大きな空隙は、より弱いパターン化された固体基板1605−jをもたらし、同様に、より小さい拡張力をもたらすことができる。空隙の比較的均一な分布と大きさは、比較的均一な湾曲をもたらすことができる。
【0141】
図13K及び/又は
図13Lは、様々な実施形態にかかる
図12Aと
図12Bに示されたパターンと同様であるパターンを有するパターン化された固体基板1605−kを図示している。
図13Lは、展開された構成において、パターン化された固体基板1605−kに対して配置する中心軸可撓性支持部155−lを図示するパターン化された固体基板1605−kの上端面図を提供することができる。パターン化された固体基板1605−kは、垂直と水平に配置された複数のスプライン1610−gを含むことができる。スプライン1610−gのパターンは、矩形の形状を有する空隙1615−bを画定することができる。空隙1615−bは、一般に、幅よりも短い高さを有することができる。同様に、隣接する水平スプライン部との間の空間は、一般に、垂直スプライン部の長さよりも小さくすることができる。パターン化された固体基板1605−kはまた、パターン化された固体基板1605−kの幅全体にわたって延在している複数の水平スプライン部を含むことができる。水平部は、中心軸可撓性支持部155−lによって妨げられることができる。
【0142】
示されたパターンは、上述したパターンのいくつかよりも低いスプライン密度を有することができる。スプライン密度は、所定部における空隙の面積に対するスプラインの面積の比率をいうことができる。換言すれば、スプライン密度は、空隙を形成するために除去された材料の量に対する材料の残りをいうことができる。
【0143】
上述したものを含む使用される任意のパターンにおいて、スプラインと空隙の大きさは、圧潰構成と拡張構成との間においてパターン化された固体基板を遷移する能力について可変効果を生み出すために大きく変化することができる。パターン化された固体基板の全体寸法はまた、パターン化された固体基板の圧潰と拡張に影響を与えることができる。
【0144】
様々な実施形態において、パターン化された固体基板の幅は、約7mmである。様々な実施形態において、パターン化された固体基板の幅は、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm又は10mm以上である。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、約0.2インチ、0.27インチ又は0.276インチの幅を有する。他の実施形態は、パターン固体基板の他の幅を含んでもよい。
【0145】
様々な実施形態において、スプラインは、幅が約0.015インチである。スプラインの幅は、パターン化された固体基板の厚さに基づくことができる。例えば、スプラインの幅は、パターン化された固体基板の厚さに比例させることができる。様々な実施形態において、スプラインの幅は、約0.008インチと約0.02インチとの間、約0.008インチと約0.015インチとの間、約0.01インチと約0.02インチとの間、又は、約0.01インチと約0.015インチとの間である。他の実施形態は、スプラインの他の幅を含んでもよい。
【0146】
パターンが垂直と水平スプラインを含む様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、約0.008インチ、約0.01インチ、約0.012インチ、約0.015インチ、約0.016インチ、約0.02インチ又は約0.03インチの幅を有する垂直スプラインと、約0.008インチ、約0.01インチ、約0.012インチ、約0.015インチ、約0.016インチ、約0.02インチ又は約0.03インチの幅を有する水平スプラインとを含む。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、約0.03インチの幅を有する垂直スプラインと、約0.01インチ、0.02インチ又はそれらの組み合わせの幅を有する水平スプラインとを含む。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、約0.016インチの幅を有する垂直スプラインと、約0.01インチ、約0.016インチ、約0.02インチ又はそれらの組み合わせの幅を有する水平スプラインとを含む。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、約0.016インチの幅を有する垂直スプラインと、約0.012インチの幅を有する水平スプラインとを含む。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、約0.016インチの幅を有する垂直スプラインと水平スプラインとを含む。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、約0.01インチから約0.03インチの範囲の幅を有するスプラインを含む。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、約0.008インチの幅を有する垂直スプラインと水平スプラインとを含む。他の実施形態は、スプラインの他の幅を含んでもよい。
【0147】
様々な実施形態において、隣接する垂直スプラインの間隔(空隙幅)は、約0.016インチであるか、約0.024インチであるか、0.03インチよりも大きいか又は0.04インチよりも大きい。様々な実施形態において、隣接する水平スプラインの間隔(空隙長)は、約0.016インチであるか、約0.024インチであるか、0.05インチよりも大きいか、0.1インチよりも大きいか、0.2インチよりも大きいか又は0.3インチよりも大きい。本願明細書において説明したように、パターンは、曲げられた向きのスプラインを含むことができ、これによってスプラインは水平又は垂直ではない。様々な実施形態において、隣接するスプラインの間隔は、約0.016インチであるか、約0.024インチであるか、0.05インチよりも大きいか、0.1インチよりも大きいか、0.2インチよりも大きいか又は0.3インチよりも大きい。他の実施形態は、空隙の他の幅を含んでもよい。
【0148】
パターン化された固体基板は、少なくとも高弾性若しくは超弾性特性、形状記憶特性又は双方を有する材料から形成されることができる。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、超弾性材料(SEM)から形成される。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、形状記憶金属又は形状記憶合金(SMA)から形成される。パターン化された固体基板に適した材料は、これに限定されるものではないが、ニッケル・チタン、銅・アルミニウム・ニッケル、銅・亜鉛・アルミニウム、鉄・マンガン・ケイ素とそれらの合金を含むことができる。パターン化された固体基板はまた、他の材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態において、パターン化された固体基板は、これに限定されるものではないが、バネ鋼を含む高弾性材料を有する材料から形成される。いくつかの実施形態において、高弾性材料は、約400MPaから約1100MPaまでの範囲の降伏強度を有する材料を含む。
【0149】
いくつかの場合において、パターン化された固体基板の材料は、用途に基づいて選択される。例えば、パターン化された固体基板が大きい度合いで圧潰する必要がある場合には、したがって、大きな歪みが発生することがあり、ニチノールがバネ鋼よりも適している可能性がある。しかしながら、多くの要因が、形状、スプラインパターンと他の要素との相互作用等の要素によって受ける歪み量に影響を及ぼすことは、本願明細書の説明から十分理解することができる。
【0150】
超弾性材料は、通常、大きな弾性(回復可能)変形を許容する。例えば、SEMは、固体ワイヤについてkN/mmの範囲、0.4〜2mmの外径を有するチューブについて約10から約100N/mmの範囲の負荷の下で高い減衰を有して22.5%の変形に耐えることができる。60%以上の回復可能な変形は、薄肉SEMチューブで観察されている。この現象は、時々「巨大な超弾性効果」(GSE)と称される。様々な実施形態において、パターン化された固体基板1605は、SEMから形成される。様々な実施形態において、パターン化された固体基板1605は、GSE特性を有する材料から形成される。
【0151】
いくつかの実施形態において、パターン化された固体基板は、ニッケル・チタンから形成される。ニッケル・チタンは、しばしばニチノール(すなわち、ニッケル・チタン海軍武器研究所)と称される。ニッケル・チタンは、形状記憶と超弾性特性の双方を有することが知られている。ニッケル・チタン合金は、時々、ニッケルとチタンの略等しい組成物から製造される。ニチノール合金の性能は、一般に、オーステナイト相とマルテンサイト相との間で遷移する結晶構造における相変態に基づいている。オーステナイト相は、一般に、高温相と称され、マルテンサイト相は、低温相と称される。マルテンサイト相において、材料は、比較的低い引張強度を有し、比較的低い温度で安定である。オーステナイト相において、材料は、一般に、比較的高い引張強度を有し、マルテンサイト相よりも高い温度で安定である。相変態は、超弾性と形状記憶効果が達成される一般的なメカニズムである。
【0152】
形状記憶合金は、一般に、非弾性的にマルテンサイト相の特定の形状に変形させることができ、オーステナイト相まで加熱されたとき、合金は、特定の形状に変形し直すことを意味する。したがって、温度が上昇すると、材料は、回復可能な歪みを受けることができる。典型的なニチノールの場合は、変態温度(Af)は、約50℃とすることができる。Af温度は、用途に応じて変えることができる。様々な実施形態において、支持部材のAf温度は、約15℃であるように選択される。様々な実施形態において、支持部材のAf温度は、20℃未満に選択される。ニチノールの変態温度を調整する方法は、一般に、全ての目的のために参照することによって組み込まれるGoldsteinらによる米国特許第4,283,233号明細書によって例示されるように一般に知られている。
【0153】
超弾性又は擬似弾性は、一般に、加熱の関与なしに応力下に置かれたときの合金の比較的高い弾性をいう。例えば、同等の鋼ワイヤにおける0.5%の可逆歪みと比較して、超弾性ニチノールワイヤにおいては8%以上の伸びの可逆歪みを見ることができる。超弾性特性は、応力が合金に加えられて合金がオーステナイト相からマルテンサイト相へと変化したときにオーステナイト相において現れることができる。この特定のマルテンサイト相は、より正確には応力誘起マルテンサイト(SIM)として知られている。相は、相転移温度よりも高い温度と、Mdとして知られている温度未満の温度では一般に不安定である。Mdよりも高い温度では、応力誘起マルテンサイトは達成されることができず、超弾性特性は失われる。しかしながら、この温度範囲内では、応力誘起マルテンサイトは、力が除去された後にオーステナイト相に戻ることができる。この相変化は、ニチノールの回復可能な歪み特性を可能にすることができる。
【0154】
応力が(変態温度又はそれよりも高い)超弾性特性を有する金属の試験片に加えられたとき、試験片は、合金がその後にSIMを受ける特定の応力レベルに到達するまで一般に弾性変形する。相変態が進行すると、合金は、マルテンサイト相へのオーステナイト相の変態が完了するまで、応力がほとんど又は全く対応して増加しないで歪みの大幅な増加を受けることができる。したがって、金属は、一般に、最初に弾性変形し、その後に、塑性変形する。
【0155】
様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、形状記憶材料から形成される。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、形状記憶材料から全体が形成される。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、超弾性特性を有する材料から形成される。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、超弾性特性を有する材料から全体が形成される。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、ニチノールから形成される。他の超弾性及び/又は形状記憶材料が本発明の様々な実施形態にしたがって使用されることができることは、十分理解することができる。パターン化された固体基板は、超弾性特性、形状記憶特性又は形状記憶材料の双方の特性を利用することができる。
【0156】
様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、形状記憶合金から形成され、材料の固有の特性を利用している。形状記憶効果は、パターン化された固体基板がワーキングチャネルへの挿入を容易にするように圧潰構成へと変形されるのを可能とする。その後、パターン化された固体基板は、パターン化された固体基板が所定の圧潰形状に向かって付勢されるようにワーキングチャネル内で加熱されることができる。所定の形状は、上述したような特定の形状とすることができる。
【0157】
様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、形状記憶合金の超弾性特性を利用するように設計され、したがって、ワーキングチャネル内で拡張して圧潰するように配設される。超弾性特性は、パターン化された固体基板が組織表面に対して拡張することを可能とする。
【0158】
いくつかの実施形態において、パターン化された固体基板は、0.003インチの厚さを有するニチノール板から形成される。支持部材が例えば2.8mmのワーキングチャネル等のワーキングチャネル内に圧潰されたとき、パターン化された固体基板は、例えば、約3%から約4%の歪みを受けることができる。従来の材料により、パターン化された固体基板は、これらの条件下で塑性変形することができる。しかしながら、ニチノールにより、材料が塑性変形することなく、例えば、約6%から約8%の歪みを受けることができることが見出された。したがって、パターン化された固体基板は、塑性変形することなく、ワーキングチャネル内に容易に適合することができる。
【0159】
様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、形状記憶合金から形成され、拡張構成と圧潰構成のうちの少なくとも一方において操作部材を維持するように構成されている。
【0160】
パターン化された固体基板は、他の方法で形状記憶特性を利用することができる。様々な実施形態において、パターン化された固体基板は、一旦、体内温度に曝されるとパターン化された固体基板が準備中に容易にワーキングチャネル内で回転してプリセット形状まで拡張するのを許容するように選択された初期転移温度(Af)を有する形状記憶材料から形成される。例えば、Af温度は、室温と正常体温との間とすることができる。換言すれば、材料は、室温と体温との間のオーステナイト相であるように設計されることができる。様々な実施形態において、Af温度は、約23℃と約37℃との間、約25℃と約37℃との間、約25℃と約40℃との間、約25℃と約45℃との間、約15℃と約45℃との間、約20℃と約35℃との間、約15℃と約20℃との間、又は、約20℃と約30℃との間である。したがって、パターン化された固体基板の温度が拡張構成に広げられるのを望む時点において体内で上昇するように、パターン化された固体基板のAf温度は選択されることができる。このプロセスはまた、25℃未満の温度を維持するために冷水でパターン化された固体基板を洗い流し、拡張を活性化にしたいときに熱水でパターン化された固体基板を洗い流すユーザによって支援されることができた。
【0161】
上述した拡張可能な支持装置のいずれか等の拡張可能な支持装置は、操作部材を支持するように構成されることができる。操作部材は、拡張可能な支持装置の外側に面した面上に配設されることができる。操作部材は、目標処置領域まで治療を提供するために構成された任意の操作部材を含むことができる。いくつかの実施形態において、操作部材は、これに限定されるものではないが、高周波(RF)エネルギと、熱エネルギと、電磁エネルギとを含むエネルギを送達するために構成される。様々な実施形態において、操作部材は、加熱若しくは冷却流体又は低温流体を送達するために構成される。様々な実施形態において、操作部材は、レーザ処置、マイクロ波処置、高周波アブレーション、超音波アブレーション、感光薬を用いた光力学処置、アルゴンプラズマ凝固、凍結療法、及び/又は、X線処置のために構成される。
【0162】
いくつかの実施形態において、操作部材が、それが配設された拡張可能な支持装置によって圧潰して拡張するように、操作部材はまた、圧潰と拡張構成との間の遷移のために構成される。いくつかの実施形態において、操作部材は、この遷移に対応するために可撓性である。いくつかの実施形態において、可撓性操作部材は、それが配設された拡張可能な支持装置の移動に対して無視できる抵抗を提供する。
【0163】
操作部材の他の特徴はまた、操作部材の一部とすることができる電極の設計等、圧潰と拡張構成との間の遷移において操作部材を支援するように設計されることができる。いくつかの実施形態において、操作部材の一部として含まれる電極は、形状変化に抵抗するが、塑性変形することなく、ある程度湾曲することができる可鍛金属から形成される。電極の可鍛金属が硬すぎる場合、それは影響を与え、場合によっては、圧潰と拡張移動を防止する。操作部材を可撓性とし且つ圧潰と拡張構成との間の遷移をもたらす他のアプローチは、所望の方向への湾曲に対する抵抗を低減するように操作部材を設計することができる。例えば、複数の電極を含む操作部材は、電極が一般に、操作部材が圧潰構成に畳まれるにつれて湾曲しないように圧潰と拡張構成との間における遷移中に操作部材の湾曲が沿って生じる軸に対して平行な方向に向いた電極を含むことができる。
【0164】
例えば、高周波エネルギを使用した処置の場合、操作部材は、高周波発生器として構成されたエネルギ源に接続された電極又は電極アレイを含むことができる。RF発生器は、電極アレイへの電気エネルギの伝達に適した連結と接続線とを用いて接続されることができる。電極アレイは、少なくとも電極のモノポーラ又はバイポーラアレイとして構成されることができる。例えば、マイクロ波エネルギを使用した処置の場合、操作部材は、適切なアンテナ又はマイクロ波エネルギ源として構成されたエネルギ源に接続されたアレイを含むことができる。マイクロ波源は、アンテナ又はアレイにマイクロ波エネルギの伝達に適した連結と接続線とを用いて接続されることができる。極低温処置の場合には、例えば、操作部材は、スプレー送達の場合には、ノズル、ノズルアレイ、又は、治療が低温容器との接触を介して施される場合は、極低温流体用の容器等、極低温ガスや液体用の適切なアプリケータとすることができる。極低温アプリケータは、極低温ガス又は液体の制御された送達に適した連結と接続線とを用いて極低温源に接続されることができる。光療法の場合、例えば、操作部材は、使用される光源にとって適切なように適した適切な固定若しくは可動レンズ又はレンズアレイを設けることができる。フォトニック送達要素は、光療法源によって生成された光又は光線エネルギの制御された送達に適した連結と接続線を用いて光源に接続されることができる。
【0165】
図14Aを参照すると、様々な実施形態にかかる操作部材160−bが示されている。操作部材160−bは、例えば、固体弾性支持部等の拡張可能な支持装置120−pの面上に配設されることができる。可撓性支持部155−mは、拡張可能な支持装置120−pの同一面上又は対向面上に設けられることができる。可撓性支持部155−mは、拡張可能な支持装置120−pの中心軸と一致させることができる。拡張可能な支持装置120−pは、ワーキングチャネル115−fを介して目標処置領域のまわりに拡張可能な支持装置120−pと操作部材160−bを移動させるのに使用可能であるガイドアセンブリ110−fと連結されることができる。操作部材160−bと拡張可能な支持装置120−pは、双方とも、圧潰と拡張構成との間で遷移するように構成されることができる。
【0166】
いくつかの実施形態において、操作部材160−bは、可撓性回路を含む。可撓性回路は、複数の電極2205を含むことができる。いくつかの実施形態において、可撓性回路は、さらに、電極が配設されたバッキング層を含む。そして、絶縁体を含むことができるバッキング層は、拡張可能な支持装置120−pの上に配設されることができる。いくつかの実施形態において、電極2205は、拡張可能な支持装置120−p上に直接配設される。可撓性回路の様々な態様は、通常の集積回路やマイクロ電子デバイスと同様である。操作部材160−bは、電極以外の様々な手術や補助的な医療機器を含むことができる。
【0167】
いくつかの実施形態において、複数の電極2205は、互いに並列に並べられ、拡張可能な支持装置120−pの幅の少なくとも一部に及ぶ電極2205の列を形成することができる。電極2205は、互いに均等に及び/又は可変距離で間隔をあけることができる。複数の電極2205は、一般に、操作部材160−bが配設された拡張可能な支持装置120−pの先端1105−dから基端1110−dまで延在する軸と並列に並べられることができる。いくつかの実施形態において、この軸は、中心軸となり、一般に、拡張可能な支持装置120−pの両側間の途中に配置される。いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置120−pは、圧潰構成に遷移したとき、この中心軸まわりに圧潰するように構成される。中心軸と並列になるように複数の電極2205を並べることにより、電極2205が、一般に、それらの平行な向きに起因して圧潰移動に抵抗しないように、可撓性回路と電極2205はまた、中心軸まわりに圧潰するように構成されることができる。そのような実施形態において、個々の電極2205は、有意な程度に湾曲又は変形されない。むしろ、折り畳み又は圧潰は、電極2205の間の空間、より具体的には、可撓性の拡張可能な支持装置120−pにおいて生じることができる。したがって、拡張のために利用される拡張力が減少されることができる。
【0168】
いくつかの実施形態において、可撓性回路は、拡張可能な支持装置120−pの外周まで延在している。各電極2205は、拡張可能な支持装置120−pの基端1110−dから拡張可能な支持装置120−pの先端1105−dまで延在することができる。
図14Aに示されたもの等のいくつかの実施形態において、複数の電極2205は、拡張可能な支持装置120−pの基端1110−dの先細り部には延在していない。電極2205の行は、拡張可能な支持装置120−pの側方外周端縁まで延在することができる。いくつかの実施形態において、可撓性回路は、一般に、拡張可能な支持装置120−pの形状と同延である。いくつかの実施形態において、可撓性回路は、可撓性回路の一部が拡張可能な支持装置120−pの一部にわたって延在するように拡張可能な支持装置120−pよりも大きい。いくつかの実施形態において、可撓性回路は、拡張可能な支持装置120−pの一部が可撓性回路の周囲を越えて延在するように拡張可能な支持装置120−pよりも小さい。拡張可能な支持装置120−pと操作部材160−bの形状や位置関係が他の方法で変更することができることは、本願明細書の説明から十分理解することができる。
【0169】
いくつかの実施形態において、複数の電極2205は、バイポーラ電極アレイを提供する。そのような実施形態において、操作部材160−bは、第1のバス2215と第2のバス2220とを含むことができる。第1のバス2215は、ソース線又はドレイン線のいずれかであり得る。第1のバス2215がソース線である場合には、第2のバス2220は、ドレイン線とすることができ、第1のバス2215がドレイン線である場合には、第2のバス2220は、ソース線とすることができる。第1のバス2215がソース線又はドレイン線であるかに応じて、第1のバス2215は、正端子又は負若しくはグラウンド端子と連結されることができる。同様に、第2のバス2220がソース線又はドレイン線であるかに応じて、第2のバス2220は、正極端子又は負若しくはグラウンド端子と連結されることができる。
【0170】
いくつかの実施形態において、第1のバス2215は、複数の電極2205の第1のサブセットと連結され、第2のバス2220は、複数の電極2205の第2のサブセットと連結される。第1のバス2215と第2のバス2220は、電極2205の行における他の電極2205に対して連結することができ、それによって電極2205の第1のサブセットと電極2205の第2のサブセットとを画定する。
【0171】
いくつかの実施形態において、第1のバス2215は、複数の電極2205の第1の端部に配置され、第2のバス2220は、複数の電極2205の反対側の端部に配置されている。第1のバス2215と第2のバス2220とを弧状とすることができる。いくつかの実施形態において、第1のバス2215と第2のバス2220は、それぞれ、拡張可能な支持装置120−pの幅を拡張する単一弧である。拡張可能な支持装置120−pの先端部1105−dに配置された弧状の第1のバス2215は、拡張可能な支持装置120−pがパドル形状を有するとき等、先端1105−dの湾曲に対して平行とすることができる。拡張可能な支持装置120−pの先端1105−dにおける弧状の第1のバス2215は、基端1110−dに向かって弧状の第1のバス2215から離れるように延在することができる電極2205の第1のサブセットと連結されることができる。いくつかの実施形態において、電極2205の第1のサブセットは、拡張可能な支持装置120−pの基端1110−dにおいて第2のバス2220と接続しない。拡張可能な支持装置120−pの基端1110−dの近くに配置された弧状の第2のバス2220は、先端1105−dに配置された第1のバス2215の反対方向において弧形状を有することができる。換言すれば、拡張可能な支持装置120−pの基端1110−dの近くに配置された第2のバス2220の弧形状は、拡張可能な支持装置120−pの先端1105−dから離れるように湾曲することができる。電極2205の第2のサブセットは、拡張可能な支持装置120−pの基端1110−dにおいて弧状の第2のバス2220と連結されることができ、拡張可能な支持装置120−pの先端1105−dに向かって弧状の第2のバス2220から離れるように延在することができる。いくつかの実施形態において、電極2205の第2のサブセットは、拡張可能な支持装置120−pの1105−dにおいて第1のバス2215と接続しない。
【0172】
図14Bを参照すると、第1のバス2215と第2のバス2220は、様々な実施形態にしたがって目標処置領域に対するエネルギの伝達を防止又は妨げることができる材料2225によって少なくとも部分的に被覆されることができる。いくつかの実施形態において、第1のバス2215と第2のバス2220は、絶縁材料2225によって被覆されている。例えばポリイミド等の任意の適切な絶縁材料2225が使用可能である。絶縁材料2225によって第1のバス2215と第2のバス2220を被覆することは、目標処置領域に対する処置のより正確且つ精密な送達のために提供することができる多くの四角形の処置パターンを送達する操作部材160−bを提供するのに有益であり得る。例えば、操作部材160−bが切除エネルギを提供するように構成されているとき、被覆された第1のバス2215と第2のバス2220を有する操作部材160−bは、目標処置領域のより正確で精密なアブレーションを提供するように、丸められたより少ない定義された端縁を有するものよりもむしろ、四角形の切除パターンを送達することができる。
【0173】
図15Aと
図15Bは、様々な実施形態にかかる
図14Aと
図14Bに示された可撓性回路と同様である可撓性回路を図示している。提供された第1のバス2215−aと第2のバス2220−aは、
図15Aと
図15Bに示されるように、単一弧よりもむしろ複数の弧を含むことができる。いくつかの実施形態において、各弧の端部は、単一の電極2205−aと連結されている。したがって、第1のバス2215−aに含まれる各弧の端部は、電極の第1のサブセットにおける単一の電極2205−aと連結されることができる一方で、第2のバス2220−aに含まれる各弧の端部は、電極の第2のサブセットにおける単一の電極2205−aと連結されることができる。
図15Bを参照すると、複数の弧を含む第1のバス2215−aと複数の弧を含む第2のバス2220−aとの少なくとも一部は、ポリイミド等の絶縁材料2225によって被覆されることができる。
【0174】
図14A、
図14B、
図15A又は
図15Bに示されていないが、いくつかの実施形態において、第1のバスと第2のバスは、(複数の電極を含む)可撓性回路が配設された面とは反対側の拡張可能な支持装置の面上に配置されている。
図17A及び/又は
図17Bは、そのような構成を示すことができる。そのような実施形態において、拡張可能な支持装置は、1つ以上のビアを含むことができる。第1と第2のバスは、拡張可能な支持装置の前面と背面との間の経路を提供するビアを介して、電極の第1のサブセットと電極の第2のサブセットとに対してそれぞれ接続されることができる。拡張可能な支持装置の第2の面上に配設された第1のバスと第2のバスは、拡張可能な支持装置の第1の面上に配設された電極に対して略垂直に並べられることができる。第1のバスと第2のバスは、
図14A、
図14B、
図15Aと
図15Bに示されるように、電極の第1の端部と第2の端部との間又はその2つの組み合わせの位置において、電極の両端に配置されることができる。
【0175】
任意の適切な材料は、上述した電極、第1のバス、及び/又は、第2のバスを使用可能である。いくつかの実施形態において、電極、第1のバス又は第2のバスの少なくとも1つは、銅から形成される。いくつかの実施形態において、第1のバスと第2のバスは、銅から形成される。いくつかの実施形態において、第1のバスと第2のバスは、第1のバスと第2のバス内の複数の空隙を含むハッシュパターンを含むことができる。このハッシュパターン、具体的には複数の空隙は、拡張可能な支持装置が圧潰構成に遷移したときに第1のバスと第2のバスが圧潰することができる容易さを改善することができる。第1のバスと第2のバスが電極に対して垂直(したがって、圧潰構成に遷移するとき、拡張可能な支持装置がそれに沿って圧潰する軸に対して垂直)に並べられている実施形態において、ハッシュパターンは、拡張可能な支持装置の圧潰に対してさほど抵抗がないことを提供する第1のバスと第2のバスをもたらすことができる。
【0176】
いくつかの実施形態において、上述した電極は、バッキング層又は拡張可能な支持層上に配設された電極材料のパターン化された層から形成される。例えば、金属を含むことができる電極材料の層が下にある支持部上に配設された後、電極材料の一部を除去して上述したパターンを含む所望のパターンの電極を提供するために従来のエッチング技術が使用可能である。いくつかの実施形態において、電極材料層として1オンスの銅が使用可能であり、電極材料層の厚さは、0.01インチ未満の厚さを有することができる。他の銅の量及び/又は厚さは、いくつかの実施形態において利用されることができる。
【0177】
操作部材は、接着剤等の従来の固定技術によって拡張可能な支持装置に取り付けられることができる。様々な実施形態において、操作部材は、底面全体に沿って拡張可能な支持装置に取り付けられる。様々な実施形態において、操作部材の一部のみが拡張可能な支持装置に取り付けられる。様々な実施形態において、操作部材の周囲の全部又は一部が拡張可能な支持装置に取り付けられる。操作部材は、操作部材の中央等の選択された領域にのみ拡張可能な支持装置に取り付けられることができる。様々な実施形態において、操作部材は、構造間のずれやせん断に対応するために選択された位置にのみ拡張可能な支持装置に取り付けられる。操作部材と、その支持部材への取り付けは、圧潰と拡張構成との間における拡張可能な支持装置の移動に影響を与えることができる。
【0178】
図16A及び/又は
図16Bを参照すると、様々な実施形態にかかる操作部材160−cが示されている。操作部材160−cは、組織表面に対してRFアブレーションを送達するためのRFアブレーション回路とすることができる。操作部材160−cは、絶縁材料2405上に複数の電極2205−bを含むことができる。電極2205−bは、電源105−bに対して接続されることができる。複数の電極2205−bは、バイポーラアレイ状に形成されることができる。電極2205−bは、ソース線の第1のバス2215−bとドレイン線の第2のバス2220−b上に配置されることができる。ソース線の第1のバス2215−bは、「イン」ライン2415によって電源105−bの正端子に対して接続されることができ、ドレイン線の第2のバス2220−bは、「アウト」ライン2420によって負端子又はグラウンドに対して接続されることができる。ソース線の第1のバス2215−bとドレイン線2220−bは、電極2205−bの下方に延在することができる。ソース線の第1のバス2215−bとドレイン線の第2のバス2220−bは、電気バスラインとして構成されることができる。複数の電極2205−bの一部は、ソース線の第1のバス2215−bに対して接続されることができ、電極2205−bの残りは、ドレイン線の第2のバス2220−bに対して接続されることができる。いくつかの実施形態において、電極2205は、ソース線の第1のバス2215−bとドレイン線の第2のバス2220−bに対して交互に接続される。電源105−bが電極2205−bを活性化すると、エネルギが正電極からグラウンド又は負電極へと移動することができる。
【0179】
ソース線の第1のバス2215−bは、ビア1650−bを介して「イン」ライン2415に対して接続されることができる。同様に、ドレイン線の第2のバス2220−bは、ビア1650−bによって「アウト」ライン2420に対して接続されることができる。ビア1650−bは、拡張可能な支持装置120−rを介して延在することができる。様々な実施形態において、電極2205−bは、ビア1650−bを介して挿入されて拡張可能な支持装置120−rの下方の電気部品や回路に接続されたワイヤを含む。いくつかの実施形態において、「イン」ライン2415と「アウト」ライン2420は、ワイヤ(例えば、リッツ線)の束を含む。ワイヤは、ガイド軸110−gを通って延在することができ、反対側の端部において電源105−bに対して接続することができる。様々な実施形態において、ビア1650−bは、拡張と圧潰中に拡張可能な支持装置120−rに対する接続の横方向の移動やせん断に対応するために電気的接続に対して大きすぎる。
【0180】
電極2205−bは、細長く、一般に共通の方向に面することができる。様々な実施形態において、電極2205−bは、拡張可能な支持装置120−r及び/又はガイド軸110−gの中心軸と並べられている。操作部材160−cは、1つ以上のモノポーラ電極等の他の構成を含んでもよい
【0181】
電極は、約1mmと約10mmとの間、約1mmと約7mmとの間、約1mmと約6mmとの間、約1mmと約5mmとの間、約1mmと約3mmとの間、又は、約1mmと約4mmとの間の長さを有することができる。様々な実施形態において、電極の長さは、約5mmと約50mmとの間であり、様々な実施形態において、約15mmである。電極の長さが、用途や拡張可能な支持装置に応じて変化することができることを本願明細書の説明から十分理解することができる。
【0182】
電極のそれぞれは、約4mm、約3mm、約2mm、約1mm、約0.9mm、約0.8mm、約0.7mm、約0.6mm、約0.5mm、約0.4mm、約0.3mm、約0.2mm又は約0.1mmの幅を有することができる。様々な実施形態において、各電極は、1mm未満の幅を有する。様々な実施形態において、各電極は、約0.25インチの幅を有する。様々な実施形態において、電極の平均幅は、約4mm、約3mm、約2mm、約1mm、約0.9mm、約0.8mm、約0.7mm、約0.6mm、約0.5mm、約0.4mm、約0.3mm、約0.2mm又は約0.1mmである。様々な実施形態において、電極の平均幅が1mm未満である。電極が、異なる幅及び/又は長さを有してもよいことは、本願明細書の説明から十分理解することができる。
【0183】
様々な実施形態において、隣接する電極の間隔は、電極の長さ、幅、形状又はこれらの組み合わせに基づいている。いくつかの実施形態において、電極の間隔は、バッキング層又は拡張可能な支持装置に電極を固定することによって固定されている。隣接する電極の間隔は、約0mmと約1mmとの間、約0mmと約0.5mmとの間、約0mmと約0.4mmとの間、約0mmと約0.3mmとの間、又は、約0mmと約0.2mmとの間とすることができる。隣接する電極の間隔は、0.3mm未満、0.2mm未満、0.1mm未満又は0.05mm未満とすることができる。様々な実施形態において、隣接する電極の間隔は、約0.3mmである。電極が異なる間隔を有することができることは、本願明細書の説明から十分理解することができる。
【0184】
寸法や電極のレイアウトは、用途に応じて変えることができることは、十分理解することができる。例えば、ワーキングチャネルが大きい場合、より大きな処置面及び/又はより大きな電極を有する拡張可能な支持装置を使用することが望ましい。大きな目標処置面は、通常、操作部材を含む構成要素のスケールアップを必要とすることができる。
【0185】
操作部材は、用途要求に応じて異なって構成されることができることは、本願明細書における記載から十分理解することができる。様々な実施形態において、操作部材は、複数の電極アレイを含む。アレイは、個別に給電することができる。電極の数と種類もまた変化させることができる。
【0186】
様々な実施形態において、電極の寸法と電極の間隔は、制御された深さのアブレーションを可能とするように選択される。制御された深さのアブレーションについての電極構成の例は、米国特許第6,551,310号明細書(Ganzら)と、米国特許第7,150,745号明細書(Sternら)と、米国特許第7,344,535号明細書(Sternら)と、米国特許第7,530,979号明細書(Ganzら)と、米国特許第7,993,336号明細書(Jacksonら)と、米国特許第8,012,149号明細書(Jacksonら)と、米国特許出願公開第2008/0097427号明細書(Sternら)と、米国特許出願公開第2009/0012513号明細書(Utleyら)と、米国特許出願公開第2009/0048593号明細書(Ganzら)とに記載されており、特許と特許公開の全内容は、あらゆる目的のために本願明細書においてここに組み込まれる。様々な実施形態において、発電機及び/又は制御装置は、制御された深さまで組織の切除を行うために操作部材を使用してエネルギの印加を制御するように構成されている。
【0187】
いくつかの実施形態において、
図16Aと
図16Bに示される電極2205−bは、圧潰と拡張機能を促進するために拡張可能な支持部材120−rの圧潰と拡張がそのまわりに生じる軸に対して平行に向けられている。電極2205−bは、絶縁層2405によって拡張可能な支持装置120−yから分離されることができるものの、電極2205−bは、湾曲中に互いに影響を与えることができる。例えば、得られた回路がより剛性になるように電極2205−bが絶縁層2405に固定されている場合、これは、拡張可能な支持装置120−rの湾曲に抵抗することができる。様々な実施形態において、電極2205−bは、支持スプライン等の他の支持構造との重複を最小限にするように拡張可能な支持装置120−r上に配置されている。様々な実施形態において、電極とスプラインは、交差する関係で配置されて構成されている。
【0188】
図17A〜
図17Dは、様々な実施形態にかかる可撓性回路の形態の操作部材160−dを図示している。操作部材160−dは、拡張可能な支持装置の上面に取り付けられることができる。
図17Aは、操作部材160−dの上面を示している。
図17Bは、操作部材160−dの背面を示している。
図17Cは、上面側から見た操作部材160−dの一部の拡大図である。操作部材160−dは、拡張可能な支持装置に付着するための接着ストリップとして構成することができる。
【0189】
いくつかの実施形態において、操作部材160−dが配設された拡張可能な支持装置は、幅が約7mmから約8mmである。操作部材160−dは、拡張可能な支持装置の幅の全て又は略全てにわたって延在する電極アレイ2505を含むことができる。いくつかの実施形態において、電極アレイ2505は、約7mmと約8mmとの間の幅を有することができる。拡張可能な支持装置及び/又は電極アレイ2505の幅は、それらが展開されることが意図されるときに通過するワーキングチャネルの大きさに依存することができる。
【0190】
いくつかの実施形態において、電極アレイ2505は、12個の棒の形状をした電極2205−zを含む。いくつかの実施形態において、電極2205−cは、絶縁シート又は裏地の各側において1オンスの銅から形成されることができる。いくつかの実施形態において、各電極2205−cは、約0.2インチと約0.3インチとの間、好ましくは0.25インチの幅を有することができる。いくつかの実施形態において、隣接する電極2205−cの間隔は、約0.25インチと約0.4インチとの間、好ましくは0.3インチとすることができる。電極2205−cの長さは変えることができる。いくつかの実施形態において、内部に配置された電極2205−cは、操作部材160−dの側面に沿った電極2205−cよりも長い。様々な実施形態において、中心軸に沿った電極2205−cは最大の長さを有し、長さは、電極アレイ2505の側面に向かって移動すると減少する。いくつかの実施形態において、電極アレイ2505は、丸められた処置面を画定する。電極アレイ2505の先端2510と基端2515は、湾曲されることができる。
【0191】
操作部材160−dは、接着裏地を有する絶縁材料2405−aの上に電極2505のアレイを含むことができる。電極2205−cは、絶縁材料2405−aの上面に長手方向に延在することができる。
図17Bに示されるように、絶縁材料2405−aの背面には、様々な実施形態にかかる第1のバス2215−cと第2のバス2220−cを含むことができる。
図17Cに示されるように、上面における電極2205−zのそれぞれは、様々な実施形態にかかるビア1650−cによって第1のバス2215−c又は第2のバス2220−cのいずれかに接続されることができる。第1のバス2215−cと第2のバス2220−cは、絶縁材料2405−aにわたって銅から形成されることができる。第1のバス2215−cと第2のバス2220−cは、ハッチパターンを有することができる。
【0192】
操作部材は、半田パッド2520を含むことができる。いくつかの実施形態において、操作部材160−dは、正負端子用の2つのパッド2520を含む。操作部材160−dが、構成に応じて、1つ、2つ又はそれ以上のパッドとバスとを含むことができることは、十分理解することができる。例えば、操作部材160−dは、単一のバスラインを有するモノポーラ電極アレイとして構成されることができる。
【0193】
図17Dを参照すると、操作部材160−dは、様々な実施形態にしたがって、第1のバス2215−cを正端子に対して接続するための線2415−aと、グラウンドに対して第2のバス2220−cを接続するための線2420−aとを含むことができる。線2415−aと2420−aは、パッド2520により、それぞれ、第1のバス2215−cと第2のバス2220−cとに対して接続されることができる。パッド2520は、拡張可能な支持装置における切り欠きに挿入するために成形されて配置されることができる。
【0194】
RFアブレーション用の電極アレイに関して説明したが、本願明細書に記載された実施形態を使用するのに適した操作部材が、治療又は診断の他の形態を管理するために構成されることができることは、十分理解することができる。例えば、上述した技術は、マイクロ波焼灼用アンテナを形成するために適用されてもよい。他の例において、操作部材は、拡張可能な支持装置と重複するセンサ要素を含むことができる。モノポーラのRF構成もまたいくつかの実施形態において使用可能である。いくつかの実施形態は、バイポーラRF構成を利用することができる。
【0195】
様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、アブレーション装置であり、いくつかの実施形態においてはRFアブレーション装置である。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、熱アブレーション用に構成されている。いくつかの実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、抵抗加熱や伝導によって周囲組織を加熱するように構成されている。本願明細書に記載された操作部材の実施形態は、他のモダリティによって周囲組織を処置又は診断するように構成されることができる。
【0196】
様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、食道における異常組織のアブレーション用に構成されている。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、下部食道括約筋における異常組織のアブレーション用に構成されている。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、下部の筋層を損傷することなくバレットの食道及び/又は上皮における前癌組織の切除のために構成されている。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、これに限定されるものではないが、胃腸(GI)管(例えば、食道や十二指腸)と、消化管と、消化器系(例えば、胆管)と、心臓血管系と、内分泌系(例えば、膵臓)と、呼吸器系とを含む様々な体腔及び/又は内臓において使用するために構成されている。
【0197】
様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、所定深さまで組織を切除するように構成されている。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、下部の粘膜下組織を損傷することなく、粘膜組織を切除するように構成されている。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、下部の筋層を損傷することなく、粘膜組織を切除するように構成されている。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、食道の粘膜下組織層を越えない切除深さを達成するために、組織に対して適切なレベルのエネルギを印加するように構成されている。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、上皮に対する切除の深さを制御するように構成されている。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、表面アブレーション用に構成されている。例えば、操作部材の様々な実施形態は、組織表面を焦がすように構成されることができる。様々な実施形態において、本願明細書に記載された操作部材は、例えば、粘膜層における組織の再成長を開始するのに十分なエネルギを送達するように構成されている。
【0198】
アブレーションの深さを制御することは、電力や処理時間等のいくつかの要因に基づいている。様々な実施形態において、電源は、十分な電力と、所定の深さまで組織を切除するのに十分な時間のために電極アレイを活性化する。典型的な実施形態において、電源は、十分な電力で、約1J/平方cmと約50J/平方cmとの間、約10J/平方cmと約40J/平方cmとの間、約15J/平方cmと約105J/平方cmとの間、約25J/平方cmと約105J/平方cmとの間、約30J/平方cmと約105J/平方cmとの間、約35J/平方cmと約105J/平方cmとの間、又は、約40J/平方cmと約105J/平方cmとの間で送達するのに必要な時間長だけ電極アレイを活性化する。他の単位面積当たりのエネルギは、いくつかの実施形態において利用されることができる。
【0199】
様々な実施形態において、操作部材は、約10ワット/平方cmと約50ワット/平方cmとの間、約10ワット/平方cmと約40ワット/平方cmとの間、約10ワット/平方cmと約30ワット/平方cmとの間、約15ワット/平方cmと約30ワット/平方cmとの間、又は、約15ワット/平方cmと約40ワット/平方cmとの間で送達するように構成されている。他の単位面積当たりのエネルギは、いくつかの実施形態において利用されることができる。
【0200】
様々な実施形態において、発電機は、約10ミリ秒と約5分との間、約100ミリ秒と約1分との間、約100ミリ秒と約30秒との間、約10ミリ秒と約1秒との間、約100ミリ秒と約1秒との間、又は、約300ミリ秒と約800ミリ秒との間だけ電極を活性化するように構成されている。様々な実施形態において、発電機は、1秒未満、500ミリ秒未満又は300ミリ秒未満だけ電極を活性化するように構成されている。いくつかの実施形態において、操作部材は、約300ミリ秒から約800ミリ秒の間、約40W/平方cm送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、操作部材は、約300ミリ秒から約800秒の間、約12J/平方cmから約15J/平方cm送達するように構成されている。他の単位面積量と時間当たりのエネルギは、いくつかの実施形態において利用されることができる。
【0201】
いくつかの実施形態において、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで拡張可能な支持装置とその上に配設された操作部材とを送達して配置するためにガイドアセンブリが設けられる。ガイドアセンブリは、1つ以上のガイド軸を含むことができる。各ガイド軸は、一般に、比較的長くて細い筒体を含むことができる。各ガイド軸は、基端と先端とを含むことができる。いくつかの実施形態において、1つのガイド軸の先端は、拡張可能な支持装置と連結され、1つのガイド軸の基端が電源と連結されている。
【0202】
各ガイド軸の材料は、一般に限定されるものではない。ガイド軸に適した材料は、これに限定されるものではないが、金属や熱可塑性樹脂を含む。ガイド軸の材料は、硬質で可撓性とすることができるか又は剛性と可撓性材料の双方の部分を含むことができる。様々な実施形態において、ガイド軸は、拡張可能な支持装置と同じ材料から形成されている。ガイド軸のうちの1つは、拡張可能な支持部材と一体に形成されることができるか又は別個の部品として形成されることができる。ガイド軸が拡張可能な支持部材とは別個の部品である場合には、ガイド軸は、例えば、溶接又は接着剤等の任意の適切な材料又は技術を使用して拡張可能な支持装置と連結されることができる
【0203】
様々な実施形態において、ガイド軸は、均一厚さを有する。様々な実施形態において、ガイド軸は、約0.01インチ、約0,012インチ又は約0.002インチの厚さを有する。様々な実施形態において、0.012インチ+/−0.0005インチの厚さを有する。
【0204】
図18Aを参照すると、様々な実施形態にかかるガイドアセンブリ110−hが示されている。ガイドアセンブリ110−hは、1つ以上の伝達ワイヤ3105が通過することができる2つの別個の軸部を含むことができる。第1の軸112−a(先端軸と称されることもできる)と、第2の軸114−a(基軸又は電源側軸と称されることもできる)は、絶縁部140−aによって分離されている。第1の軸112−aは、絶縁部140−aからガイドアセンブリ110−hの先端と連結された拡張可能な支持装置に向かって延在することができる。第2の軸114−aは、絶縁部から拡張可能な支持装置に電力を供給するのに使用される電源に向かって戻って延在している。第1の軸112−aと第2の軸114−aは、拡張可能な支持装置とその上に配設された操作部材とを、ワーキングチャネルを介して軸方向等、軸方向に移動するように構成されることができる。
【0205】
1つ以上の伝達線3105は、電源に対して操作部材を動作可能に接続するために構成されることができる。したがって、いくつかの実施形態において、伝達線3105は、ガイドアセンブリ110−hの第2の軸114−aと第1の軸112−aとの双方を通って延在しながら、電源と連結された基端と、拡張可能な支持装置上の操作部材と連結された先端とを有する。このように、第1の軸112−aと第2の軸114−aは、1つ以上の伝達線3105の少なくとも一部を囲む。いくつかの実施形態において、1つ以上の伝達線3105は、第1の軸112−aが第2の軸114−aから分離されているために絶縁部140−aにおいて露出している。いくつかの実施形態において、伝達線は電線である。
【0206】
いくつかの実施形態において、第1の軸112−aは、第2の軸114−aと独立して回転可能であるように構成されることができる。これは、少なくとも部分的に、第2の軸114−aから第1の軸112−aを分離する絶縁部140−aに起因することができる。いくつかの実施形態において、第2の軸114−aは、電源の基端と連結されている。第1の軸112−aと第2の軸114−aとの間の絶縁部140−aは、電源と第2の軸114−aとの間の連結が、第1の軸112−aから拡張可能な支持装置へのトルクの伝達を妨げないのを確実にするのに役立つことができる。
【0207】
いくつかの実施形態において、第2の軸114−aからの第1の軸112−aの分離は、第1の軸112−aが拡張可能な支持部材とその上に配設された任意の操作部材とに対してトルクを伝達するために構成されるのを可能とする。いくつかの実施形態において、これは、第1の軸112−aの回転が拡張可能な支持装置及び/又は伝達線3105に伝達されるように、拡張可能な支持装置及び/又は伝達線3105の少なくとも一部に対して第1の軸112−aの少なくとも一部を連結することによって達成される。第1の軸112−aが伝達線3105と連結されたとき、伝達線3105は、第1の軸112−aの先端において第1の軸112−aと連結されることができる一方で、第1の軸112−aの基端において第1の軸112−aと連結解除されることができる。これは、第1の軸112−aが拡張可能な支持装置及び/又は伝達線3105に対してトルクを伝達するように構成されるのを確実にするのに役立つことができる。
【0208】
図18Bを参照すると、いくつかの実施形態において、絶縁部140−aは、保護要素165−aによって被覆されることができる。保護要素165−aは、任意の適切な材料から形成されることができ、絶縁部140−aを被覆して伝達線3105を保護するのを可能とする任意の形状及び/又は大きさを有することができる。
図18Bに示されるように、保護要素165−aは、他の形状が使用可能であるものの、一般に、円筒状を有することができる。いくつかの実施形態において、保護要素は165−aは、第1の軸112−aと連結され、絶縁部140−aと第2の軸114−aの一部とにわたって延在するように十分な長さである。いくつかの実施形態において、保護要素165−aは、第1の軸112−aが第2の軸114−aと独立して回転し続けることができるように、第2の軸112−aから連結解除される。第1の軸に対する保護要素165−aの連結は、保護要素が、第1の軸112−aに対して回転運動を伝達するよう構成されるのを可能とすることができる。このように、保護要素165−aはまた、拡張可能な支持装置に対してトルクを伝達するように第1の軸112−aを回転させる際にユーザを支援するトルク把持部としての役割も果たすことができる。
【0209】
図18Bはまた、第1の軸112−aが挿入されることができるワーキングチャネル115−gを示している。いくつかの実施形態において、第1の軸112−aの先端に配置された拡張可能な支持装置は、圧潰構成においてワーキングチャネル115−g内に挿入され、ガイドアセンブリ110−hは、ワーキングチャネル115−gを通って拡張可能な支持装置を移動させるのに使用される。いくつかの実施形態において、第1の軸112−aは、ワーキングチャネル115−gに入るガイドアセンブリ110−hの主要部分となる。保護要素165−aは、ワーキングチャネル115−g内にガイドアセンブリ110−cのさらなる挿入を防止するストッパとしての役割を果たすことができる。
【0210】
第1の軸112−aは、第1の軸112−aが蛇行経路を有するワーキングチャネル115−gを介してより容易に移動するのを可能とする可撓性材料から形成されることができる。いくつかの実施形態において、第1の軸112−aについて使用される可撓性材料は、ステンレス鋼ケーブル材料等のステンレス鋼である。いくつかの実施形態において、第1の軸112−aは、共通軸に巻回された2つ以上のステンレス鋼ワイヤから形成される各層を有する2つ以上の同心層を含む。
【0211】
図19A及び/又は
図19Bは、様々な実施形態にかかるガイドアセンブリ110−iを図示している。ガイドアセンブリ110−iは、
図18A及び/又は
図18Bに図示されたガイドアセンブリ110−hに対して多くの観点で同様である。ガイドアセンブリ110−iは、第1の軸112−bと、第2の軸112−bと、第1の軸112−bと第2の軸114−bとの間に配置された保護要素165−bとを含むことができる。いくつかの実施形態において、第1の軸112−bは、ワーキングチャネルを通って延在し且つ第1の軸112−bの先端と連結された拡張可能な支持装置に対してトルクを伝達するように構成されている。
【0212】
保護要素165−bは、第1の軸112−bと第2の軸114―bとの間に配置されることができる。
図19A及び
図19Bに示されるように、保護要素165―bは、ユーザによる操作を支援するためにローレット面を含むことができる。第1の軸112−bは、拡張可能な支持装置に回転させるために保護素子165―bに加えられるトルクを伝達するように構成されることができる。様々な実施形態において、第1の軸112−bは、5インチ・オンスのトルク、好ましくは9インチ・オンスのトルクを伝達するように構成されている。
【0213】
第2の軸114−bは、1つ以上の伝達線が電源105−cまでルーティングされることができるチューブ体を含むことができる。第2の軸114−bはまた、他の接続を受けるように構成されてもよい。第2の軸114−bは、ナイロン等のプラスチック、ペバックス(登録商標)(ポリエーテル・ブロック・アミド)等の熱可塑性エラストマ、又は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から形成されることができる。第2の軸114−bは、電源105−cが処置を受ける患者から離れて配置されることができるように細長くすることができる。様々な実施形態において、第1の軸112−bと第2の軸114−bは、ユーザによる目視検査を可能とするように透明にすることができる。例えば、内部要素は、患者の体内に挿入されたときに拡張可能な支持装置の軸方向位置をユーザが視覚的に確認するのを可能とするマーカー又はインデックスを含むことができる。
【0214】
いくつかの実施形態において、伝達線及び/又は他の内部要素は、ガイドアセンブリ110−iの全体を通って延在している。様々な実施形態において、要素は、同様に第1の軸112−bと第2の軸114−bとを備えた2つの部分に分離される。
【0215】
いくつかの実施形態において、第2の軸114−bは、伝達線等の内部要素に取り付けられない。これは、第2の軸114−bが内部要素と独立して回転するのを可能とすることができる。実際に、第2の軸114−bは、内部配線が拡張可能な支持装置によって回転するのに対して、電源105−cのような固定装置に取り付けられることができる。したがって、第2の軸114−bは、動作中にねじることなく電線を収容することができる。当業者によって理解されるように、ワイヤは、第2の軸114―bよりも大きい程度までねじることができる。これは、第2の軸114−bが、座屈、圧着又は結合することなく、かなりの程度まで回転されるのを可能とすることができる。
【0216】
いくつかの実施形態において、第2の軸114−bは、一般に、ガイドアセンブリ110−iの先端における拡張可能な支持装置の移動において役割を果たしていない。その代わりに、第2の軸114−bは、単に「一応」内部要素を収容するにすぎない。第2の軸114−bは、剛性又は可撓性とすることができる。
【0217】
第1の軸112−bは、回転を引き起こすために拡張可能な支持装置に対してトルクを伝達するように構成されることができる。第1の軸112−bは、蛇行したワーキングチャネルを介して移動するのを可能とするために十分に可撓性とすることができるだけでなく、拡張可能な支持装置に対して軸方向力を伝達するように十分な剛性を有することができる。保護要素165−bからのトルクは、拡張可能な支持装置に第1の軸112−bを介して伝達されることができ、それによって拡張可能な支持装置を回転させる。同様に、保護要素165−bの軸方向力は、第1の軸112−bに拡張可能な支持装置を押圧させて軸方向に移動させることができる。
【0218】
第1の軸112−bは、先端において拡張可能な支持装置と連結され、基端において保護要素165−bと連結されることができる。いくつかの実施形態において、第1の軸112−bはまた、基端において剛性部3205を含む。いくつかの実施形態において、剛性部3205は、保護要素165−bと第1の軸112−bとの間のファスナとしての役割を果たすことができる。剛性部3205は、回転方向と軸方向において保護要素112−bに対して第1の軸112−bを接続することができる。いくつかの実施形態において、剛性部3205は、保護要素165−bに対して接続されたステンレス鋼製の皮下注射管である。剛性部3205は、第1の軸112−bに対して保護要素165−bを固定するために圧着されることができる。剛性部3205は、ワーキングチャネルの基端においてガイドアセンブリ110−iの整列を維持することができ、保護要素165−bから第1の軸112−bまで良好なトルク伝達を確実にする。剛性部3205は、ワーキングチャネルに挿入されるように構成されることができる。いくつかの実施形態において、剛性部3205は、約2cmの長さを有する。剛性部3205が含まれているときには、第1の軸112−bは、剛性部3205と可撓性部とを含むように考えることができ、可撓性部は、その上に配設された操作部材を有する拡張可能な支持装置と剛性部3205との間に配置されている。導入部はまた、ワーキングチャネル内での整列と移動とを支援するために剛性部3205とともに使用されることができる。
【0219】
第2の軸114−bとは異なり、第1の軸112−bは、伝達ワイヤと保護要素165―bとに回転可能に固定されることができる。換言すれば、保護要素165−bの回転は、拡張可能な支持装置を順次回転させるように第1の軸112−bを回転させることができる。これと同時に、ワイヤは、拡張可能な支持装置の回転に基づいて回転させることができる。しかしながら、第2の軸114−bは、いくつかの場合には、ワイヤが内部でねじれながら発電機に固定されたままとすることができる。したがって、第1の軸112−bは、保護要素165−bによってトルク可能とすることができるが、第2の軸114−bはそうではない。他の方法では、第1の軸112−b及び114−bは、互いに回転可能に連結解除されることができる。
【0220】
第1の軸112−bと第2の軸114−bとを通って延在している伝達線は、比較的可撓性とすることができる。いくつかの実施形態において、伝達線は、一般に、第1の軸112−bが回転されるときによじれのリスクがない。伝達線は、単に第2の軸114−bの内側においてねじれて回転することができる。伝達線が第1の軸112−bの先端に固定されるのみであるいくつかの実施形態において、伝達線は、第1の軸112−b内で自由に回転させることもできる。
【0221】
様々な実施形態において、ガイドアセンブリ110−iは、伝達線のトルクとねじれとを低減させるように構成されている。伝達線は、互いに連結解除される基端と先端とを含んでもよい。例えば、保護要素165―bは、基端における伝達線から、保護要素165−bから先端方向に延在している伝達線の回転を連結解除するための機械的装置を含むことができる。伝達線の回転を連結解除するための適切な装置は、これらに限定されるものではないが、ベアリング、ブッシング、固定子コア組立体等が挙げられる。
【0222】
様々な実施形態において、保護要素165―bは、クイックコネクタとして構成されている。本願明細書の説明から当業者によって理解され得るように、第1の軸112−bと第2の軸114−bは、それぞれが伝達線の独自のセットを有する独立したアセンブリとして構成されることができる。したがって、保護要素165−bは、第1の軸112−bと第2の軸114−bとを容易に接続するとともに、接続解除するように構成することができる。これは、手術中において使いやすさを有益に向上させることができる。様々な実施形態において、第1の軸112−bは使い捨てであり、第2の軸114−bは再利用されることができる。
【0223】
第1の軸112−bに適した材料は、これに限定されるものではないが、熱可塑性樹脂とステンレス鋼とが挙げられる。様々な実施形態において、第1の軸112−bは、0.002”×0.005”のステンレス鋼編組ナイロン12である。様々な実施形態において、第1の軸112−bは、ペバックス(登録商標)から形成された0.002”×0.005のチューブである。いくつかの実施形態において、第1の軸112−bは、ステンレス鋼のコイル軸から形成される。保護要素165―bは、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)等の熱可塑性プラスチックや他の材料から形成されることができる。様々な実施形態において、第2の軸112−bは、アセンブリと伝達線の回転とを補助する潤滑性のライナ(例えば、PTFE又はFEP)を含む。様々な実施形態において、伝達線は、1つ以上の導電性ワイヤの束である。
【0224】
いくつかの実施形態において、ガイドアセンブリは、さらに、把持要素を含む。把持要素は、拡張可能な支持装置にトルクを伝達する際に補助して及び/又は軸方向に拡張可能な支持装置を移動させるために第1の軸と連結されることができる。いくつかの実施形態において、把持要素は、身体と身体を貫通して延在しているチャネルとを含む。第1の軸は、チャネルを通過することによって第1の軸に対して把持要素を連結することができる。いくつかの実施形態において、把持要素は、第1の軸がチャネルを通って移動することができるように構成されている。把持要素はまた、第1の軸もまた通過することができる把持要素の先端から延在している剛性部を含むことができる。把持要素上の剛性部は、上述した剛性部3205と多くの観点で同様とすることができる。把持要素の先端から延在している剛性部は、少なくとも2cmの長さとすることができ、ワーキングチャネルへの挿入のために構成されることができる。
【0225】
いくつかの実施形態において、把持要素は、第1の軸の基端に配置されている。把持要素は、第1の軸と第2の軸との間の絶縁部に起因して露出されることができる任意の伝達ワイヤ用の保護要素としての役割を果たすように、第2の軸の一部にわたって延在するように構成されることができる。
【0226】
図20を参照すると、様々な実施形態にかかる把持要素3305が示されている。把持要素3305は、一般に、細長い形状を有することができ、把持要素3305の本体内のチャネルを通過する第1の軸122−cのおかげで第1の軸112−cと連結されることができる。把持要素3305は、第1の軸112−cに沿って摺動するように構成されることができる。いくつかの実施形態において、把持要素は、ロック機構3310を含む。ロック機構3310は、第1の軸112−cの長さに沿った位置で把持要素3305をロックするように構成されることができる。これは、任意の適切なロック機構3310を使用して達成されることができる。いくつかの実施形態において、ロック機構3310は、(例えば、第1の軸112−cがロック機構3310と把持要素3305との間にピンチされるまで第1の軸112−cに対してロック機構3310を下方に螺合することにより)ロック機構3310が第1の軸112−cに対して係合されたときに、把持要素3305がロック機構3310に固定されることによって所定位置にロックされるように、把持要素3305に固定される。
【0227】
いくつかの実施形態において、把持要素3305は、ワーキングチャネルに挿入されることができる第1の軸112−cの長さを制御するために設けられている。把持要素3305は、ストッパとしての役割を果たすことができる。把持要素3305は、第1の軸112−cの先端に向かって移動されて所定位置にロックされると、ワーキングチャネル内を通過することができる第1の軸112−cの量を短縮することができる。把持要素3305は、第1の軸112−cの基端に向かって移動されると、ワーキングチャネル内に通過することができる第1の軸112−cの量を増加させることができる。操作において、医師は、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの先端から現れて目標処置領域の近くにもたらされるまで、ワーキングチャネル内に拡張可能な支持部と第1の軸112−cとを挿入することができる。そして、把持要素3305は、ワーキングチャネルの入口に対して支えられるまで、先端に向かって第1の軸112−cに沿って摺動することができる。その位置で所定位置に把持要素3305をロックすることにより、医師は、把持要素3305がワーキングチャネルの入口に対して支えられている限り、効果的に第1の軸112−cの長さを設定し、拡張可能な支持装置が目標領域の近くの所望の位置にとどまるのを確実にすることができる。
【0228】
図20は、把持要素3305がまた、ワーキングチャネル内に挿入されるように構成され、把持要素3305を並べるのに役立つ先端における硬性部3205−aを含むことができる旨を示している。剛性部3205−aは、上述した剛性部3205と同様又は同一とすることができる。
図20はまた、把持要素3205が、保護要素165−cとともに使用可能であることを示している。保護要素165−cは、上述した保護要素165bと同様又は同一とすることができる。保護要素165−cは、第1の軸112−cと連結されることができ、第2の軸114−cの一部にわたって延在することができ、露出した伝達線を保護する。保護要素165−cはまた、把持要素3305が第2の軸114−cにわたって摺動するのを防止するために設けられることもできる。
【0229】
図21を参照すると、様々な実施形態にかかる把持要素3405が示されている。把持要素3405は、一般に、細長い形状を有することができ、把持要素3405の本体内の経路を通過する第1の軸112−dのおかげで第1の軸112−dと連結されることができる。把持要素3405は、ロック機構3415がこれに沿って把持要素3405の先端又は基端に向かって摺動することができる軸方向経路3410を含むことができる。ロック機構3415は、把持要素3405の経路内に配置された第1の軸部112−dの一部に固定されるように構成されることができる。ロック機構はまた、軸方向経路3410に沿ってどこでも所定位置にロックされることができる。したがって、アンロック位置にあるとき、ロック機構3415は、軸方向経路3410に沿って移動することができるが、ロック位置にあるとき、ロック機構3415は、把持要素3405に固定され、軸方向経路3410に沿って摺動することができない。
【0230】
ロック又はアンロック位置では、ロック機構3405は、第1の軸112−dの一部に固定されたままとすることができる。このように、ロック機構は、アンロック位置にあるとき、把持要素3405内に及び把持要素3405から第1の軸112−dを移動することができ、ロック位置にあるとき、所定位置に第1の軸112−dを保持することができる。したがって、把持部3405は、把持要素3405から延在している第1の軸112−dの量を、それに対応してワーキングチャネルを介して供給されることができる第1の軸112−dの長さを調整して制御するように構成される。例えば、把持要素3405がワーキングチャネルの入口に対して配置されるとき、ロック機構3415は、第1の軸112−dの長さを短くして拡張可能な支持部材をワーキングチャネルに向かって引っ張り戻すように、把持要素3405の基端に向かって移動されることができる。ロック機構3415はまた、第1の軸112−dの長さを増加して目標処置領域の近くに拡張可能な支持部材を移動させるように、把持要素3405の先端に向かって移動されることができる。拡張可能な支持装置にとって所望の位置が達成されると、ロック機構3415は、拡張可能な支持装置の位置を固定するために把持要素3405に対してロックされることができる。
【0231】
いくつかの実施形態において、ガイドアセンブリは、トルク部材を使用して拡張可能な支持装置と連結されている。トルク部材は、第1の軸の先端に配置された構造、拡張可能な支持装置の基端に配置された構造、又は、その2つの組み合わせとすることができる。トルク部材は、一般に、第1の軸の回転によって発生するトルクが拡張可能な支持装置に伝達されるのを確実にするように構成されている。いくつかの実施形態において、ガイドアセンブリ及び/又はトルク部材は、およそ1対1の回転運動がガイドアセンブリとトルク部材との間に達成されるように構成される。
【0232】
図22を参照すると、様々な実施形態にかかる先端プラグ3505が示されている。先端プラグ3505は、拡張可能な支持装置120−sの基端から突出した構造を含むことができる。先端プラグ3505は、ガイドアセンブリの第1の軸の先端に挿入されたリブ付き部分を含むことができる。先端プラグ3505はまた、フェースエッジ3515を形成する円錐部3510を含むことができる。このフェースエッジ3515は、第1の軸の先端に載ることができ、円錐部3510が第1の軸に挿入されることができないように第1の軸の先端の直径よりも広くなるように構成されている。先端プラグ3505は、糊、接着剤又は締まり嵌め等の従来技術によって第1の軸内に固定されることができる。
【0233】
図23は、様々な実施形態にかかるトルク部材3605を示している。トルク部材3605は、ガイドアセンブリと拡張可能な支持装置の先端から延在しているロック部材との間にトルクを伝達するために構成されることができる。トルク部材3605は、拡張可能な支持装置を回転させるトルクの印加を可能とするために剛性とすることができる。トルク部材3605は、固体で剛体のスロット3610を含むことができる。スロット3610は、ロック部材がスロット内にしっかりと受けられることができるように、拡張可能な支持装置の先端から延在しているロック部材の厚さに対応する厚さを有することができる。様々な実施形態において、トルク部材3605は、先端においてガイドアセンブリの直径以下の幅を有することができる。トルク部材3605は、先端においてガイドアセンブリの幅よりも僅かに小さい厚さを有することができる。同様に、ロック部材は、ワーキングチャネルの幅/直径以下の厚さを有することができる。このように、ロック部材は、引き抜き中に折り畳む又は圧潰する必要をなくすことができ、トルク伝達を可能とするように比較的剛性とすることができる。本願明細書では、「厚さ」は、ページ内への方向をいい、 「幅」は、左から右への方向をいう。
【0234】
図24A及び/又は
図24Bは、ガイドアセンブリと拡張可能な支持装置の基端から延在しているロック部材との間にトルクを伝達するために構成された、様々な実施形態にかかる他のトルク部材3705を示している。トルク部材3705は、熱可塑性等の剛性材料から形成されることができる。いくつかの実施形態において、トルク部材は、ポリカーボネートから形成される。
【0235】
トルク部材3705は、基端3715と先端3720とを有する本体3710を含むことができる。トルク部材3705は、その長さに沿って丸められた表面を有するペグ又は棒状に成形されることができる。
【0236】
先端3720は、拡大されることができ、トルク部材3705の嵌合部3725を画定することができる。嵌合部3725は、先端3720と基端3715との間の点に先端3720から延在することができる。嵌合部3725は、基端よりも小径を有する先端を有する面取りされた外面を有することができる。嵌合部3725の基端はまた、絶縁端縁3730と平坦面3735とを含むことができる。嵌合部3725は、絶縁端縁3730が第1の軸の先端に当接するように第1の(すなわち、先端)軸の先端に挿入されるように構成されることができる。様々な実施形態において、本体3710は、第1の軸の内壁に対応する形状と寸法とを有する。いくつかの実施形態において、嵌合部3725の先端と基端は、穿孔や他の要素の損傷のリスクを低減するように丸められている。トルク部材3705は、糊、接着剤又は締まり嵌め等の従来技術により、第1の軸内に固定されることができる。
【0237】
トルク部材3705は、トルク部材3705の全長に延在しているスロット3740を含むことができる。様々な実施形態において、トルク部材3705は、拡張可能な支持装置の先端から延在しているロック部材の長さに対応する長さを有する。スロット3740は、ロック部材の幅に対応する幅を有することができる。スロット3740の幅は、トルク部材3705の幅よりも小さくすることができる。スロット3740は、トルク部材3705の中心線上の所定距離に配置されることができる。
【0238】
いくつかの実施形態において、トルク部材3705は、約0.2インチの長さを有する。トルク部材3705は、約0.072インチの幅(直径)を有することができ、嵌合部3725は、約0.09インチの最大幅(直径)を有することができる。嵌合部3725の傾斜面は、トルク部材3705の長手方向軸から約15度の角度を形成することができる。嵌合部3725は、トルク部材3705の端部から延在し、約0.039インチの長さを有することができる。スロット3740は、約0.056インチの幅を有することができる。スロット3740の底部は、トルク部材3705の中心線の上方約0.011インチに配置されることができる。他の実施形態は、異なる寸法を含んでもよい。
【0239】
スロット3740は、拡張可能な支持装置の先端から延在しているロック部材と、トルク部材3705との連動を可能とするように構成されることができる。
図12Aを参照すると、様々な実施形態にかかるロック部材1280が図示されている。ロック部材1280のスロート部1285は、スロット3740内に保持されることができ、ロック部1290は、トルク部材3705の基端3715に対してロックされることができる。
【0240】
図25A及び/又は
図25Bを参照すると、導入部2605は、内視鏡等のワーキングチャネル内への拡張可能な支持装置の導入を支援するのに使用されることができる。導入部2605は、双方の部分を通って延在しているチャネルを有する円錐部2610と円筒部2615とを含むことができる。円筒部2615は、ワーキングチャネルの開口に挿入されることができるようにワーキングチャネルの開口の直径よりも小さくすることができる均一な外径を有することができる。いくつかの実施形態において、円筒部2615の外径は、円筒部2615が、ワーキングチャネルの開口に挿入されたときにワーキングチャネルの開口と面一に適合するように、僅かな程度だけワーキングチャネルの開口の直径よりも小さい。円錐部2610は、第1の直径と第2の直径とを有することができる。第1の直径は、円筒部2615の直径と略同一とすることができる。第2の直径は第1の直径よりも大きくすることができ、円錐部2610の直径は、それによって円錐形を形成するために第1の直径から第2の直径まで増加することができる。いくつかの実施形態において、円筒部2615と円錐部2610は、同軸上に配列されている。
【0241】
ワーキングチャネル開口に挿入されると、導入部2605は、ワーキングチャネルに拡張可能な支持装置を挿入するための広い口を提供することができる。より具体的には、円錐部2610の第2の直径は、それによって術者が容易にワーキングチャネルに拡張可能な支持装置を誘導するように、ワーキングチャネルの開口よりも広い面積を提供することができる。
【0242】
いくつかの実施形態において、導入部2605は、連結部材2620とともに使用されることができる。いくつかの実施形態において、連結部材2620は、
図1Bの保護要素165等の制御要素及び/又は保護要素の一部である。いくつかの実施形態において、連結部材2620は、保護要素とは別個の装置であるが、保護要素と連結されることができる。連結部材2620は、第1の端部2625から第2の端部2630まで連結部材2620を介して延在しているチャネルを有する第1の端部2625と第2の端部2630とを有することができる。第1の端部2625は、導入部2605を連結部材2620と連結するために構成された連結機構を含むことができる。いくつかの実施形態において、円錐部2610の第2の直径は、連結部材2620の第1の端部2625において連結機構と嵌合する連結機構を含む。これに限定されるものではないが、
図25Aに示されるように、摩擦嵌め、雄雌ネジ切り又はクリップを含む任意の適切な連結機構が導入部2605を連結部材2620に対して連結するのに使用可能である。
図25Bを参照すると、導入部2605は、連結部材2620と連結されて示されている。
【0243】
図26A及び/又は
図26Bを参照すると、連結部材2605は、連結部材2605と保護要素165−dとが単一体であるように、保護要素165−dの一部を形成する。連結部材2605は、保護要素165−dの先端を形成することができ、保護要素165−dに対して導入部2605を連結するのに使用される連結機構によって保護要素165−dを設けることができる。
図26Aに示されるように、導入部2605は、ワーキングチャネル115−hの開口内に挿入され、ワーキングチャネル115−h内への拡張可能な支持装置の挿入の際に支援するのに使用されることができる。
図26Aに示されるように、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネル115−h内に挿入されており、ガイドアセンブリ110−jの一部は、ワーキングチャネル115−hの外部のままである。
【0244】
図26Bを参照すると、導入部2605は、ワーキングチャネル115−hから離れるように且つ保護要素165−dの連結部材2620に向かって移動されることができる。導入部2605は、一般に、導入部2605のチャネルを通過するガイドアセンブリ110−jのおかげでガイドアセンブリ110−jに沿って摺動する。導入部2605が保護要素165−dの連結部材2620に到達すると、各装置の連結機構は、保護要素165−dに対して導入部2605を連結するのに使用されることができる。このように、導入部2605は、ガイドアセンブリ110−jに沿った位置に固定されることができ、より詳細に上述したように保護要素165−dがガイドアセンブリ110−jに固定されるのに起因してガイドアセンブリ110−jに沿って前後に摺動するのを防止されることができる。結果として、導入部2605は、術者を妨害したり、ガイドアセンブリ110−j及び/又は保護要素165−dを介して拡張可能な支持装置の操作に干渉したりすることができない。
【0245】
処置システムの上述した要素が製造される方法は、一般に、限定されるものではない。
図27A〜
図27Fを参照すると、様々な実施形態にかかる、拡張可能な支持装置上に操作部材を構築し、拡張可能な支持装置を可撓性支持部に取り付ける方法が示されている。
図27Aにおいて、パドルの形状の固体弾性体等の拡張可能な支持装置120−tが提供される。
図27Bにおいて、金属層2705の層が、任意の公知の技術を使用して拡張可能な支持装置の上面に配設される。
図27Cに示されるように、その後、マスクを使用したエッチング等の任意の公知の技術を使用して金属層2705が操作部材160−eを形成するためにエッチングされる(例えば、電極のパターン)。
図27Dにおいて、ニチノール可撓性支持部等の可撓性支持部155−nが提供される。
図27Eにおいて、シリコーン接着剤等の接着剤2710が可撓性支持部155−nの面上に設けられる。
図27Fにおいて、拡張可能な支持装置120−tと操作部材160−eとの組み合わせが接着剤2710上に配設され、時間及び/又は圧力が拡張可能な支持装置120−tと操作部材160−eとの組み合わせを可撓性支持部155−nに対して固定するように供給される。操作部材を構成する他の方法もまた、いくつかの実施形態において利用されることができる。
【0246】
図28A〜
図28Eは、様々な実施形態にかかる、パターン化された固体支持部を製造し、パターン化された固体支持部上に操作部材を提供する方法の一連の図である。
図28Aは、様々な実施形態にかかる、パターン化された固体支持部を形成するための固体支持部材料2805を示している。固体支持部材料2805は、ニチノール等の形状記憶金属合金から形成された材料の固体層とすることができる。固体支持部材料2805は、切断や圧延等の公知の方法を使用して薄くて概して平面のシート状に形成されることができる。
【0247】
次に、固体支持部材料2805は、様々な実施形態にしたがって、
図28Bに示されるようにパターン化された固体支持部1605−lを形成するための技術を使用してパターン化される。好適なパターン化技術の例としては、ウェット及びドライエッチング、リソグラフィ、蒸着、カッティング、ミリングが挙げられる。パターン化は、パターン化された固体支持部1605−lにおいてスプラインを画定することができる。パターン化は、圧延と同時に行われてもよい。
【0248】
次に、
図28C及び
図28Dに示されるように、操作部材が形成される。いくつかの実施形態において、操作部材は、RF電極を有する可撓性回路である。
図28Cを参照すると、絶縁材料2405−aが従来技術を使用して形成されることができる。典型的な絶縁材料2405−aは、0.001インチの非接着ポリイミドシートから形成されることができる。
【0249】
図28Dに示されるように、その後、導体材料が、絶縁材料2405−aに追加されることができ、電極の操作部材160−fを形成するためにエッチングされることができる。このステップにおいて、接着剤2815はまた、絶縁材料2405−aに対して背面に塗布されることができる。例えば、薄いアクリル系及び/又はシリコーンシート接着剤2815が絶縁材料2405−aの背面に塗布されることができる。典型的な実施形態において、パターン又は電極は、レーザエッチングすることによって形成される。
【0250】
図28Eは、様々な実施形態にかかる、組み立てられた操作部材160−fと、パターン化された固体支持部1605−lとを示している。
図18Eに示されるように、操作部材160−fの電極がパターン化された固体支持部1605−lのスプライン上に配置されることができる。
図28Eは、パターン化された固体支持部1605−lと操作部材160−fとの簡便化した且つ誇張した図である。具体的には、例えば、層の相対的厚さは変化する。他の実施形態が、パターン化された固体支持部を製造し、パターン化された固体支持部上に操作部材を設けることに利用されることができる。
【0251】
本願明細書の説明から他のプロセスが製造プロセスにおいて使用されることができることは、十分理解することができる。例えば、製造プロセスは、1つ以上のコーティングプロセスを含むことができる。例えば、操作部材の任意の部分は、生物活性剤等の材料によってコーティングされることができる。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、医薬品、核酸、アミノ酸、糖又は脂質等の生体分子によってコーティングされている。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置は、抗血栓剤(例えば、ヘパリン)、抗血小板剤(例えばアスピリン、アラキドン酸、プロスタサイクリン)又は血小板由来の抗体等の抗過形成剤によってコーティングされることができる。他の適切な生物学的コーティング材料と添加剤は、内皮細胞と、幹細胞と、細胞増殖因子とが挙げられる。様々な実施形態において、操作部材は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、拡張PTFE(ePTFE)、ポリプロピレン又はポリ(ラクチド)等の生体適合性プラスチックによってコーティングされる。様々な実施形態において、操作部材の機能と干渉しないように、コーティングのみが拡張可能な支持装置に適用される。拡張可能な支持装置は、プロセスにおける任意のステップにおいて保護層によってコーティングされることができる。例えば、拡張可能な支持装置は、酸化又は生体吸収を防止するためのバリア層によってコーティングされることができる。
【0252】
製造プロセスはまた、研磨、熱処理等の他のステップを含んでもよい。アブレーション装置の組立方法は、材料科学、コンピュータ、半導体分野における共通の他の技術とプロセスとを実装することができる。いくつかの実施形態において、操作部材は、導電性塗料、成形又はレーザエッチングによって拡張可能な支持装置に直接適用される。
【0253】
個々の成分の様々な実施形態を含む本願明細書において記載されたシステムの様々な実施形態は、様々な方法で使用されることができる。特定の方法の実施の形態が以下記載される。
【0254】
第1のステップにおいて、臨床医は、一般的な臨床的評価を行うことができる。この評価は、疾患目標、必要な処置の種類、処置装置の送達様式を評価することを含むことができる。臨床的評価に基づいて、臨床医は、適切な処置装置を選択することができる。例えば、キットは、異なる処置のために構成された複数の操作部材を設けてもよい。キットは、それぞれが異なる大きさの処置面と電極構成と処置法等を有する複数のアブレーション装置を含むことができる。臨床医は、疾患目標が大きい場合には、キットからより大きなアブレーション装置を選択することができる。キットは、例えば、体腔のより大きい又はより小さい周囲部、90度の部分又は120度の部分を処置するためのアブレーション装置を含むことができる。
【0255】
操作部材が選択されると、臨床医は、システムを組み立てることができる。一例では、キットは、ガイドアセンブリと、その上に配設された可変操作部材を有する複数の拡張可能な支持装置とを含む。臨床医は、ガイドアセンブリの先端上で選択された拡張可能な支持装置を摺動することができ、それを所定位置に固定する。他の例では、キットは、それぞれがガイドアセンブリと取り付けられた拡張可能な支持装置・操作部材コンボとを有する複数の予め組み立てられたシステムを含むことができる。さらに他の例では、システムは、様々な疾患目標の処置(例えば、フリーサイズ)の処置のために構成された拡張可能な支持・操作部材コンボを含むことができる。
【0256】
システムが準備されると、臨床医は、内視鏡等のワーキングチャネルの基端においてキャップを介して拡張可能な支持装置・操作部材コンボを挿入することができる。この段階において、内視鏡は、既に挿入されてもよく、患者の体内に配置されてもよい。通常、内視鏡の先端は、従来技術を使用して目標部位に隣接して配置される。
【0257】
拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、最初に先端が挿入されることができる。拡張可能な支持装置・操作部材のコンボは、より小さなワーキングチャネル内に適合するように圧潰されるのを必要とする場合に、拡張構成において予め付勢されることができる。臨床医は、挿入のために圧潰するように拡張可能な支持装置・操作部材コンボを優しく絞ることができる。導入部は、いくつかの場合に利用されることができる。拡張可能な支持装置・操作部材コンボの丸められた先端は、ワーキングチャネル内で装置を回転する際に支援することができる。拡張可能な支持装置・操作部材コンボの先端が挿入されると、臨床医は、ワーキングチャネル内に拡張可能な支持装置・操作部材コンボの残りの部分を進ませる。
【0258】
次に、臨床医は、ガイドアセンブリを使用して圧潰構成においてワーキングチャネルを介して拡張可能な支持装置・操作部材コンボを押圧することができる。臨床医は、ガイドアセンブリを使用してパイプクリーナのようなチャネルを介して拡張可能な支持装置・操作部材コンボを軸方向に移動させることができる。
【0259】
ガイドアセンブリの長さは、拡張可能な支持装置・操作部材コンボが完全に挿入されたとき、内視鏡の入口における内視鏡キャップのまさに近くに保護要素又は把持要素が配置されるように、内視鏡の長さに一致させることができる。臨床医は、挿入を支援するために導入部を使用することができる。保護又は把持要素は、内視鏡のワーキングチャネルよりも大きくすることができ、したがって、挿入止めとして機能する。保護又は把持要素はまた、反対側の端部における拡張可能な支持装置・操作部材コンボ位置をユーザに対する視覚的な手がかりとして機能することができる。保護又は把持要素は、内視鏡のキャップに接近すると、ユーザは、内視鏡の最も先端に対する拡張可能な支持装置・操作部材コンボの位置を測定することができる。
【0260】
ガイドアセンブリは、内視鏡や様々な他の送達管腔への挿入に対応するために大きすぎるようにすることができる。様々な実施形態において、典型的な保護又は把持要素の先端から延在している細長い剛性部は、様々なワーキングチャネルの長さによって軸方向の位置調整のために使用されることができる。ユーザが保護又は把持要素を押圧して引っ張ると、剛性部は、ワーキングチャネルに配置されたままとすることができる。剛性部の剛性は、ワーキングチャネルの内壁にガイドアセンブリを結合することなく容易に軸方向の移動を可能とすることができる。
【0261】
システムは、これに限定されるものではないが、胃腸(GI)管、気道、外耳道、尿路、胆管系、胆管、女性生殖器系、胸の臓器(例えば、心臓)、硬膜上腔、上顎骨と顔、手を含む様々な管腔と処置部位とによって使用するために構成されることができる。システムは、これに限定されるものではないが、食道胃十二指腸内視鏡検査(例えば、食道、胃、十二指腸)、上顎洞鏡検査(例えば、小腸)、大腸内視鏡検査又はS状結腸鏡検査(例えば、大腸と結腸)、拡大内視鏡検査、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)、十二指腸内視鏡検査支援胆管膵管造影又は術中胆道鏡検査(例えば、胆管)、検鼻法(例えば、鼻)、気管支鏡検査(例えば、下気道)、膀胱鏡検査(例えば、尿路)、直腸鏡検査(例えば、直腸)、肛門鏡検査(例えば、肛門)、直腸鏡検査、整形手術、整形外科手術(例えば、内視鏡手根管症候群と硬膜外腔のような手の外科)、歯内手術、隅角鏡検査、コルポスコピー(例えば、子宮頸部)、子宮(例えば、子宮)と卵管検査(例えば、卵管)、腹腔鏡検査、関節鏡検査(例えば、関節の内側)、胸腔鏡や縦隔鏡、羊水鏡検査、胎児鏡を含む内視鏡を使用した様々な治療と処置のために構成されることができる。システムは、これに限定されるものではないが、透析、カテーテル法、血管形成術、バルーンベースの手順(例えば、バルーン中隔開口とバルーンsinuplasty)、電気生理学、モニタリング(例えば、心臓モニタリング)、薬物送達、耳あかの除去と耳垢栓塞の処置を含む他の器具を使用した様々な治療と処置のために構成されることができる。
【0262】
カテーテル等のワーキングチャネルを含む内視鏡又は他の装置は、従来技術を使用して体内に挿入されることができる。例えば、内視鏡は、身体開口部を介して又は切開部位を介して挿入されることができる(例えば、腹腔鏡)。本願明細書の説明から理解されるように、システムは、カテーテル、ロボット手術器具、その他等の管腔を有する他の器具とともに使用されることができる。
【0263】
通常、ワーキングチャネルは、処置部位に対して体腔、管又は血管を介してルーティングされることができる。臨床医は、ワーキングチャネルの先端が、適切に拡張可能な支持装置・操作部材コンボを展開する前に処置部位に配置されている旨を必要に応じて確認する。位置が確認されると、臨床医は、拡張可能な支持装置・操作部材コンボを展開するように処理することができる。
【0264】
システムは、拡張可能な支持装置・操作部材コンボを容易且つ正確に展開するのを可能とすることができる。臨床医は、保護又は把持要素を軸方向に移動させることができ、したがって、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、ワーキングチャネルの先端から移動される。拡張可能な支持装置・操作部材コンボがワーキングチャネルの外部に延在するとき、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、ワーキングチャネル壁から解放されてもよい。拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、臨床医の側でいかなる他の重要な動作もなく、圧潰構成から拡張構成へと自己拡張する。臨床医は、拡張可能な支持装置・操作部材コンボが先端に展開されていることを確認するためにキャップの近くに保護又は把持要素を移動させる必要があるのみである。チャネル壁に対する拡張可能な支持装置の自然な「バネ」力もまた、展開を確認するためにユーザに対して触覚フィードバックを提供することができる。
【0265】
様々な実施形態において、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、それが抑制されていないときに拡張構成へと一度に自己拡張するように構成されている。様々な実施形態において、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、拡張構成において略平面である。様々な実施形態において、拡張した拡張可能な支持装置・操作部材コンボの面は、目標処置面に対して略平行である。様々な実施形態において、拡張された拡張可能な支持装置・操作部材コンボの面は、ガイドアセンブリの長手方向軸に対して略平行である。
【0266】
トルク可能なガイドアセンブリは、拡張可能な支持装置・操作部材コンボが拡張中または拡張後に回転されるのを可能とすることができる。ユーザは、例えば、保護又は把持要素を回転させることによって拡張可能な支持装置・操作部材コンボを容易に回転させることができる。第1の軸が第2の軸から回転可能に連結解除されることから、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、第2の軸と独立に回転されることができる。典型的な実施形態では、第2の軸は、固定電源と制御ユニットとに取り付けられている。したがって、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、ねじれと回転応力とを発現させることなく回転させることができる。
【0267】
様々な実施形態において、拡張後に、ユーザは、処置面が組織面に面するように、拡張可能な支持装置・操作部材コンボを回転させる。保護又は把持要素はまた、ユーザが組織の他の領域の処置に対する処置後に拡張可能な支持装置・操作部材コンボを回転させるのを可能とする。ユーザは、内視鏡の先端を偏向させることにより、処置部位との拡張可能な支持装置・操作部材コンボの所望の接触に影響を与えることができる。ユーザは、ガイドアセンブリを使用して拡張可能な支持装置・操作部材コンボを偏向させることにより、接触に影響を与えることができる。例えば、保護又は把持要素は、内視鏡の端部から処置部位に向かって離れるように拡張可能な支持装置・手術部材コンボを延在するように操作されることができる。
【0268】
拡張可能な支持装置・操作部材コンボが処置部位に配置されると、臨床医は、拡張可能な支持装置・操作部材コンボを使用して処置を管理することができる。臨床医は、操作部材を介して(電極を介して等)エネルギを送達するように電源を活性化することができる。様々な実施形態において、電源は、予めプログラムされた処置プロトコルを実行する。様々な実施形態において、電源は、手動で制御される。
【0269】
エネルギ送達後、臨床医は、フォローアップ処置が必要であるかどうかを判定することができる。もしそうであれば、処置部位は、後続の処置のために準備されることができる。例えば、処置された組織は、洗浄装置によって洗浄されることができる。洗浄装置は、拡張可能な支持装置・操作部材コンボに取り付けられたクリーナを備えることができる。拡張可能な支持装置・操作部材コンボとともに使用するための洗浄装置の一例は、Utleyらによる米国特許出願公開第2009/0036886号明細書に開示されており、その全内容は、あらゆる目的のために参照することによって本願明細書においてここに組み込まれる。
【0270】
処置が終了した後、臨床医は、拡張可能な支持装置・操作部材コンボを後退させるように保護又は把持要素を引っ張ることができる。拡張可能な支持装置・操作部材コンボが引き抜かれると、拡張可能な支持装置・操作部材コンボの先細り端縁の一部は、ワーキングチャネルと接触することができる。拡張可能な支持装置・操作部材コンボがさらに引き抜かれると、先細り端縁は、圧潰又は圧延力が拡張可能な支持装置に印加されるように、ワーキングチャネル壁に対して摺動することができる。この力は、拡張可能な支持装置、したがってその上に配設された操作部材に、ワーキングチャネル内に引っ張られるように圧潰構成へと後退させ戻すことができる。
【0271】
完全に後退した拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、ワーキングチャネルにあるとき安全に再配置されることができる。そして、拡張可能な支持装置・操作部材コンボ装置は、内視鏡を使用して第2の処置位置に再配置されることができる。内視鏡が再配置されると、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、上述したように、内視鏡の端部から再拡張されることができる。あるいは、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、ワーキングチャネルを介して再配置されることができる。例えば、臨床医は、保護又は把持要素を使用して軸方向に拡張可能な支持装置・操作部材コンボを移動させることができ、及び/又は、拡張可能な支持装置・操作部材コンボを回転させることができる。処置が終了すると、拡張可能な支持装置・操作部材コンボは、完全に後退し、内視鏡の基端から取り外すことができる。
【0272】
図29を参照すると、様々な実施形態にかかる本願明細書に記載されたシステム及び/又は装置の様々な実施形態を使用する一般的な方法2900が示されている。例えば、方法2900は、システム100、拡張可能な支持要素120、ガイドアセンブリ110、操作部材160、及び/又は、他の装置及び/又は要素の様々な実施形態を利用して実行されることができる。ブロック2905において、治療システムが提供される。システムは、本願明細書に記載されたシステムの個々の要素の任意の実施形態を含む、本願明細書に記載された治療システムの任意の実施形態を含むことができる。一般に、このシステムは、拡張可能な支持装置と、必要に応じてその上に配設された操作部材と、ガイドアセンブリの先端において拡張可能な支持装置が連結されるガイドアセンブリと、拡張可能な支持装置とガイドアセンブリとを受けるように構成されたワーキングチャネルとを含む。
【0273】
ブロック2910において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルの第1の端部に挿入される。いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルに拡張可能な支持装置を挿入する前に圧潰位置に配置される。拡張可能な支持装置の先端は、ワーキングチャネルへの拡張可能な支持装置の挿入の際のさらなる支援のために丸められることができる。
【0274】
ブロック2915において、拡張可能な支持装置は、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部から現れるまでワーキングチャネルを通って移動される。ガイドアセンブリは、ワーキングチャネルを介してワーキングチャネルの第2の端部から出る拡張可能な支持装置の移動を支援するのに使用されることができる。いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルの第2の端部を通過した後に拡張構成へと自己遷移する。
【0275】
拡張可能な支持装置がワーキングチャネルを通過した後、任意のステップが行われることができ、ガイドアセンブリの一部が拡張可能な支持装置に対してトルクを与えるように回転される。いくつかの実施形態において、ガイドアセンブリの第1の軸部は、拡張可能な支持装置に対してトルクを与えるように回転される。第1の軸は、第2の軸と回転可能に独立することができる。
【0276】
図29に図示された方法又は
図30、
図31、
図32、
図33、
図34及び/又は
図35に図示された方法のいずれかの後に行われることができる他のさらなるステップは、ワーキングチャネルを偏向することと、(その上に配設された操作部材を有することができる)拡張可能な支持装置を目標処置領域と接触させること及び/又は拡張可能な支持装置(拡張可能な支持装置と連結された任意には可撓性支持部も)を介して付加力を与えること及び/又は目標処置領域までエネルギを送達することを含むことができる。他のステップもまた、様々な実施形態にしたがって利用されることができる。
【0277】
図30を参照すると、本願明細書に記載されたシステム及び/又は装置の様々な実施形態を使用する一般的な方法2900が様々な実施形態にしたがって示されている。例えば、方法3000は、システム100、拡張可能な支持要素120、ガイドアセンブリ110、操作部材160、及び/又は、他の装置及び/又は要素の様々な実施形態を利用して実行されることができる。方法3000は、拡張可能な支持装置を目標処置領域まで送達するために提供することができる。方法3000は、
図29の方法2900の例とすることができる。
【0278】
ブロック3005において、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達するために構成された拡張可能な支持装置が提供されることができる。拡張可能な支持装置は、操作部材を支持するように構成された弾性体を含むことができる。弾性体は、ガイドアセンブリと弾性体を連結するために構成された基端部と、基端部と反対側の先端部と、弾性体の基端部と先端部との間に延在している中心軸とを含むことができる。拡張可能な支持装置は、弾性体と連結され且つ中心軸に対して平行に並べられた1つ以上の支持部を含むことができ、支持部のうちの少なくとも1つは、超弾性材料を含む。
【0279】
ブロック3010において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルの第1の端部に挿入されることができる。ブロック3015において、拡張可能な支持装置は、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部を通過するまでワーキングチャネルを通って移動されることができる。
【0280】
方法3000のいくつかの実施形態は、拡張可能な支持装置がガイドアセンブリを利用してトルク及び/又は回転されるブロック3020を含むことができる。いくつかの実施形態は、ワーキングチャネルへと拡張可能な支持装置を挿入する前に拡張可能な支持装置を圧潰位置に配置することを含む。
【0281】
図31を参照すると、本願明細書に記載されたシステム及び/又は装置の様々な実施形態を使用する一般的な方法3100が様々な実施形態にしたがって示されている。例えば、方法3100は、システム100、拡張可能な支持要素120、ガイドアセンブリ110、操作部材160、及び/又は、他の装置及び/又は要素の様々な実施形態を利用して実行されることができる。方法3100は、操作部材を目標処置部まで送達するためにガイドアセンブリを利用するために提供することができる。方法3100は、
図29の方法2900の例とすることができる。
【0282】
ブロック3105において、ガイドアセンブリを含むシステムが提供されることができる。ガイドアセンブリは、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで操作部材を送達して配置するために構成されることができる。ガイドアセンブリは、電源に対して操作部材を動作可能に接続する1つ以上の伝達線と、操作部材に対してトルクを伝達するために構成された1つ以上の伝達線の少なくとも第1の部分を囲む第1の軸と、伝達線の少なくとも第2の部分を囲む第2の軸とを含むことができる。第1の軸と第2の軸は、第1の軸が第2の軸と独立して回転するのを可能とするように構成されることができる。システムは、目標処置領域までワーキングチャネルを介して操作部材を送達するように構成され且つガイドアセンブリの先端と連結された拡張可能な支持装置を含むことができる。システムは、拡張可能な支持装置と連結された操作部材を含むことができる。
【0283】
ブロック3110において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルの第1の端部に挿入されることができる。ブロック3115において、拡張可能な支持装置は、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部を通過するまでガイドアセンブリを利用してワーキングチャネルを介して移動されることができる。いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルへと拡張可能な支持装置を挿入する前に圧潰位置に配置されることができる。いくつかの実施形態は、操作部材に対してトルクを与えるようにガイドアセンブリの第1の軸を回転させることを含むことができるブロック3120を含むことができる。
【0284】
図32を参照すると、本願明細書に記載されたシステム及び/又は装置の様々な実施形態を使用する一般的な方法3200が様々な実施形態にしたがって示されている。例えば、方法3200は、システム100、拡張可能な支持要素120、ガイドアセンブリ110、操作部材160、及び/又は、他の装置及び/又は要素の様々な実施形態を利用して実行されることができる。方法3200は、操作部材を目標処置領域まで送達することができる。方法3200は、
図29の方法2900の例とすることができる。
【0285】
ブロック3205において、ガイドアセンブリを含むシステムが提供されることができる。ガイドアセンブリは、電源に対して操作部材を動作可能に接続する1つ以上の伝達線と、1つ以上の伝達線の少なくとも一部を囲む可撓性軸と、操作部材に対してトルクを伝達するために構成された第1の軸と、本体と本体を介して延在しており且つ可撓性軸が通過するチャネルとを備え且つ可撓性軸がチャネルを介して移動するように構成された把持要素とを含むことができる。システムはまた、可撓性軸の先端と連結された操作部材を含むことができる。
【0286】
ブロック3210において、操作部材は、ワーキングチャネルの第1の端部に挿入されることができる。ブロック3215において、操作部材は、操作部材がワーキングチャネルの第2の端部を通過するまでワーキングチャネルを介して移動されることができる。ブロック3220において、把持要素は、操作部材に対してトルクを伝達するように回転されることができる。いくつかの実施形態は、ワーキングチャネルへと操作部材を挿入する前に圧潰位置に操作部材を配置することを含むことができる。
【0287】
図33を参照すると、本願明細書に記載されたシステム及び/又は装置の様々な実施形態を使用する一般的な方法3300が様々な実施形態にしたがって示されている。例えば、方法3300は、システム100、拡張可能な支持要素120、ガイドアセンブリ110、操作部材160、及び/又は、他の装置及び/又は要素の様々な実施形態を利用して実行されることができる。方法3300は、アブレーション装置を目標処置部まで送達することができる。方法3300は、
図29の方法2900の例とすることができる。
【0288】
ブロック3305において、アブレーション装置が提供されることができる。アブレーション装置は、圧潰構成と拡張構成との間で遷移するように構成された可撓性回路を含むことができる。可撓性回路は、複数の並列電極に対して平行な軸まわりに圧潰するように構成された複数の並列電極を含むことができる。
【0289】
ブロック3310において、アブレーション装置は、ワーキングチャネルの第1の端部に挿入されることができる。ブロック3315において、アブレーション装置は、アブレーション装置がワーキングチャネルの第2の端部を通過するまでワーキングチャネルを介して移動されることができる。方法3300のいくつかの実施形態は、ワーキングチャネルへとアブレーション装置を挿入する前に圧潰構成へと可撓性回路を配置することを含む。
【0290】
図34を参照すると、本願明細書に記載されたシステム及び/又は装置の様々な実施形態を使用する一般的な方法3400が様々な実施形態にしたがって示されている。例えば、方法3400は、システム100、拡張可能な支持要素120、ガイドアセンブリ110、操作部材160、及び/又は、他の装置及び/又は要素の様々な実施形態を利用して実行されることができる。方法3400は、拡張可能な支持装置を目標処置部まで送達することができる。方法3400は、
図29の方法2900の例とすることができる。
【0291】
ブロック3405において、拡張可能な支持装置が提供されることができる。拡張可能な支持装置は、外周と超弾性特性とを備える固体支持部材と、固体支持部材の外周に対して内部にパターン形成された複数のスプラインと、隣接するスプライン間の複数の空隙とを含むことができる。複数のスプラインの幅と間隔は、圧潰構成と略平面支持面を提供する拡張構成との間において支持部材の拡張を促進するように構成されることができる。
【0292】
ブロック3410において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルの第1の端部に挿入されることができる。ブロック3415において、拡張可能な支持装置は、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部を通過するまでワーキングチャネルを介して移動されることができる。いくつかの実施形態において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルへと拡張可能な支持装置を挿入する前に圧潰構成に配置される。
【0293】
図35を参照すると、本願明細書に記載されたシステム及び/又は装置の様々な実施形態を使用する一般的な方法3500が様々な実施形態にしたがって示されている。例えば、方法3500は、システム100、拡張可能な支持要素120、ガイドアセンブリ110、操作部材160、及び/又は、他の装置及び/又は要素の様々な実施形態を利用して実行されることができる。方法3500は、拡張可能な支持装置を目標処置領域まで送達することができる。方法3500は、
図29の方法2900の例とすることができる。
【0294】
ブロック3505において、ワーキングチャネルを介して目標処置領域まで送達するために構成された拡張可能な支持装置が提供されることができる。装置は、操作部材を支持するために構成された拡張可能な支持部材と、圧潰構成と拡張構成との間で支持部材の拡張を促進するように選択された幅と空間とを有する複数のスプラインを備える支持部材とを含むことができる。支持部材の一部は、拡張構成における略平面を画定することができる。ブロック3510において、拡張可能な支持装置は、ワーキングチャネルの第1の端部に挿入されることができる。ブロック3515において、拡張可能な支持装置は、拡張可能な支持装置がワーキングチャネルの第2の端部を通過するまでワーキングチャネルを介して移動されることができる。いくつかの実施形態は、ワーキングチャネルへと拡張可能な支持装置を挿入する前に圧潰位置に拡張可能な支持装置を配置することを含む。
【0295】
上述した説明は、例を提供するものであり、様々な実施形態の範囲、能力又は構成を限定することを意図するものではない。むしろ、説明及び/又は図は、様々な実施形態を実行するための可能な説明を当業者に提供する。様々な変更が要素の機能と構造とにおいて行われることができる。
【0296】
したがって、様々な実施形態は、必要に応じて様々な手順又は要素を省略、置換又は追加することができる。例えば、当然のことながら、本方法は、記載されたものとは異なる順序で行われることができ、様々なステップが追加、省略又は組み合わせられてもよい。また、特定の実施形態に関して記載された態様と要素は、様々な他の実施形態において組み合わせられてもよい。また、当然のことながら、以下のシステム、方法及び装置は、個別に又はまとめてより大きなシステムの要素とすることができ、他の手順は、それらの適用より優先し、あるいは、それらの適用を変更することができる。
【0297】
上述した具体的な実施形態の説明は、図示及び説明の目的で提示されている。それらは、本発明を網羅していること又は開示された正確な形式に限定することを意図したものではなく、上記教示を考慮すると明らかに多くの変更及び変形が可能である。実施形態は、様々な実施形態の原理とその現実的な用途を説明するために選択されて記載されており、それにより、特定の予期される用途に適するように他の当業者が様々な変更とともに様々な実施形態を利用することを可能としている。本願明細書に添付された特許請求の範囲によって定義された様々な実施形態とそれらの均等物の範囲を目的としている。