(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記取得部により取得した前記アプリケーションに関する情報と、所定のアプリケーションの組合せに対応付けて記憶部に記憶されたユーザ分類とに基づいて、前記端末装置を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定部、
をさらに備え、
前記配信部は、
前記判定部により判定された前記端末装置を所有するユーザのユーザ分類に基づいて、前記端末装置にコンテンツを配信する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実現するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。以下の各実施形態において、情報処理として端末装置にインストールされているアプリケーションの一覧に基づいて広告コンテンツを配信する配信処理を行う場合を一例として説明する。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する記載は省略される。
【0011】
(第1の実施形態)
〔1.配信処理〕
まず、
図1を用いて、第1の実施形態に係る配信処理の一例について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る配信処理の一例を示す図である。
図1に示す広告配信装置100は、端末装置10にインストールされているアプリケーションの一覧に基づいて判定したユーザのユーザ分類に応じて広告コンテンツを端末装置10へ配信する配信サービスを提供する。
【0012】
図1に示すように、配信システム1は、端末装置10と、ウェブサーバ20と、広告配信装置100とが含まれる。端末装置10、ウェブサーバ20、及び広告配信装置100は図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示した配信システム1には、複数台の端末装置10や、複数台のウェブサーバ20や、複数台の広告配信装置100が含まれてもよい。
【0013】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、ユーザによる操作に従って、ウェブサーバ20からウェブページを取得する。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。なお、上述した端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
【0014】
ウェブサーバ20は、端末装置10にウェブページを配信する情報処理装置である。例えば、ウェブサーバ20は、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関する各種ウェブページを配信する。
【0015】
ウェブサーバ20によって配信されるウェブページは、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)により記述されたHTMLファイルや、XML(Extensible Markup Language)により記述されたXMLファイル等により形成される。そして、ウェブサーバ20によって配信されるウェブページには、ウェブページ及び広告コンテンツの表示態様を制御する制御情報が含まれる。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により、ウェブページを形成するHTMLファイル等に記述される。
【0016】
また、ウェブサーバ20によって配信されるウェブページには、広告取得命令が含まれる。例えば、ウェブページを形成するHTMLファイル等には、広告配信装置100のURL等が広告取得命令として記述される。この場合、端末装置10は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信装置100から広告コンテンツを取得する。なお、ウェブサーバ20から端末装置10に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像等であるが、以下では、ウェブサーバ20から端末装置10に配信される各種データを「ウェブページ」と表記する場合がある。
【0017】
広告配信装置100は、端末装置10にインストールされているアプリケーションの一覧に基づいて判定したユーザのユーザ分類に応じて広告コンテンツを端末装置10へ配信する配信サービスを提供する情報処理装置である。例えば、広告配信装置100は、端末装置10にインストールされているアプリケーションの一覧とユーザ分類情報とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。ここで、ユーザ分類情報は、所定のアプリケーションの組合せ(以下、単に「アプリケーションの組合せ」と称する場合がある)に対応付けて記憶部120に記憶されたユーザ分類を含む。また、ユーザ分類情報は、例えば、各ユーザ分類とそのユーザ分類に属するユーザが興味を持つと推定される分野(以下、「興味分野」とする)との関連付けを含む。なお、ユーザ分類情報の詳細については後述する。そして、広告配信装置100は、判定したユーザのユーザ分類に応じて広告コンテンツを端末装置10へ配信する。
【0018】
図1に示すように、ユーザは端末装置10を用いてウェブページを閲覧する場合、端末装置10は、ウェブサーバ20へウェブページの取得要求を送信する(ステップS11)。端末装置10からウェブページの取得要求を受信したウェブサーバ20は、端末装置10から取得要求に対応したウェブページを端末装置10へ送信する(ステップS12)。そして、ウェブサーバ20からウェブページを受信した端末装置10は、ウェブページに広告取得命令が含まれる場合、広告コンテンツの取得を要求する広告要求として、端末装置10にインストールされているアプリケーションの一覧を広告配信装置100へ送信する(ステップS13)。ここでいう、アプリケーションの一覧は、アプリケーションに関する情報であって、ユーザ分類情報のアプリケーションの組合せに対応するアプリケーションの端末装置10におけるインストール有無を示す情報である。
【0019】
広告配信装置100は、端末装置10からアプリケーションの一覧を取得した場合、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定処理を行う(ステップS14)。なお、判定処理の詳細については、後述する。そして、広告配信装置100は、判定したユーザのユーザ分類に応じて広告コンテンツを端末装置10へ配信する(ステップS15)。例えば、広告配信装置100は、端末装置10を所有するユーザを車の分野を興味分野とするユーザ分類との類似度が高いと判定した場合、端末装置10へ車に関する広告を配信する。
【0020】
上述したように、第1の実施形態に係る配信システム1において、広告配信装置100は、ユーザ分類情報と端末装置10から取得したインストールされているアプリケーションに関する情報であるアプリケーションの一覧とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。これにより、広告配信装置100は、ユーザのユーザ分類を適切に判定することができる。そして、広告配信装置100は、端末装置10を所有するユーザとの類似性が高いと判定されたユーザ分類に応じて選択された広告コンテンツを端末装置10へ配信する。例えば、ユーザ分類に興味分野が関連付けられている場合、広告配信装置100は、端末装置10を所有するユーザが興味を持つ可能性の高い広告コンテンツを端末装置10へ配信することができる。したがって、広告配信装置100は、各ユーザに適した広告コンテンツを配信できるため、広告効果を高めることができる。このように広告配信装置100は、行動履歴を収集していないユーザやプロフィール情報がないユーザに対しても、そのユーザがインストールしているアプリケーションに関する情報に基づいて適切にサービスを提供することができる。つまり、広告配信装置100を有する配信システム1は、行動履歴やプロフィール情報を取得していないユーザに対しても、そのユーザに適した広告配信や商品推薦(レコメンド)などを行うことができる。そのため、行動履歴を収集していないユーザやプロフィール情報がないユーザに対して、そのユーザに適した広告配信やレコメンドなどが適切に行えないという問題(いわゆるコールドスタート問題)を解決できる。つまり、配信システム1は、ユーザから行動履歴やプロフィールを取得することなく、そのユーザのアプリケーションに関する情報に基づいて、そのユーザに対して広告配信やレコメンドなどの様々なサービスを適切に提供できる。
【0021】
なお、どのようなアプリケーションや何個のアプリケーションを対象にするか、つまり、アプリケーションの組合せやアプリケーションの一覧に含まれるアプリケーションの選択については、ユーザ分類の目的や分類したいユーザ分類の数に応じて適宜変更してもよい。例えば、アプリケーションの組合せやアプリケーションの一覧には、1000個のアプリケーションが含まれてもよいし、100万個のアプリケーションが含まれてもよい。また、例えば、アプリケーションの組合せやアプリケーションの一覧には、多数のユーザが使用している(例えば、ダウンロード数が100万を超える)アプリケーションや少数のユーザにのみ使用されている(例えば、ダウンロード数が1万未満)アプリケーションが含まれてもよい。また、アプリケーションのプロセス名を所定のハッシュ関数により変換したハッシュ値をIDとして用い、そのIDに対応するアプリケーションを含むアプリケーションの組合せやアプリケーションの一覧を用いてもよい。また、端末装置10は、実行中のプロセス名をインストールされているアプリケーションに関する情報として、広告配信装置100へ送信してもよい。また、ユーザ分類は、ユーザの行動履歴に基づいたユーザ分類であってもよい。この場合、広告配信装置100は、識別可能なユーザから取得した行動履歴に基づいてユーザ分類を生成する。ここでいう、識別可能なユーザとは、例えば、特定のサービスのログインIDにより識別可能なユーザや行動履歴の収集を承諾したユーザなど、広告配信装置100が識別可能な様々なユーザを含む。広告配信装置100は、例えば、所定のサービスにログインしたユーザや、行動履歴の収集を承諾したユーザから取得したアプリケーションに関する情報と基づいて、ユーザ分類とアプリケーションの組合せとを生成してもよい。このようなユーザはアプリケーションに関する情報に加えて行動履歴に関する情報も取得可能であるため、これらユーザのアプリケーションに関する情報に基づくユーザ分類は、ユーザの行動という事実に基づいてモデリングされたユーザ分類となる。したがって、このようなユーザ分類により分類されたユーザは、例えば、所定のアプリケーションXをインストールしているユーザなのでコンテンツYに興味を示しやすいなど、どのような行動傾向のあるユーザなのかが推定できる。つまり、行動履歴に基づいてモデリングされたユーザ分類に基づいてユーザ分類が判定された場合、そのユーザがどのような行動を起こしやすいかが判定可能となる。
【0022】
また、上述した処理では、広告配信装置100がアプリケーションに関する情報としてアプリケーションの一覧を取得する場合を例示したが、広告配信装置100は、アプリケーションに関する情報として各アプリケーションのインストール有無に関する情報や、一部のアプリケーションのインストール有無に関する情報を取得してもよい。この場合、広告配信装置100は、取得した端末装置10にインストールされているアプリケーションに関する情報から、端末装置10を所有するユーザに対応するアプリケーションの一覧を生成してもよい。例えば、広告配信装置100は、端末装置10からインストールされているアプリケーションに関する情報を所定の期間おき(例えば1日おき)に取得してもよい。この場合、端末装置10は、ステップS13において広告要求を広告配信装置100へ送信してもよい。そして、広告配信装置100は、所定の期間おきに取得した端末装置10にインストールされているアプリケーションに関する情報からアプリケーションの一覧を生成し、生成したアプリケーションの一覧に基づいてステップS14〜S15の処理を行ってもよい。なお、広告配信装置100は、ユーザがアプリケーションを使用した際にそのアプリケーションのインストール有無を取得する場合、端末装置10のIP(Internet Protocol)アドレスや端末装置10のOS(Operating System)のバージョンや端末装置10の現在位置などからユーザを推定して、同一のユーザと推定されたアプリケーションに関する情報を統合してアプリケーションの一覧を生成してもよい。
【0023】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、
図2を用いて、第1の実施形態に係る広告配信装置100の構成について説明する。
図2は、実施例に係る広告配信装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、広告配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、広告配信装置100は、広告配信装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0024】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)によって実現される。かかる通信部110は、図示しない所定の通信網と有線又は無線で接続される。そして、通信部110は、図示しない所定の通信網を介して、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0025】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。第1の実施形態に係る記憶部120は、
図2に示すように、ユーザ情報記憶部121と、ユーザ分類情報記憶部122と、広告コンテンツ記憶部123とを有する。
【0026】
(ユーザ情報記憶部121)
第1の実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、ユーザの属性情報やユーザの端末装置にインストールされているアプリケーションに関する情報を記憶する。
図3は、ユーザ情報記憶部121に記憶されるユーザの属性情報やアプリケーションに関する情報に関する情報の一例を示す。
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する情報として、「ログインID」、「属性情報」、「インストールされているアプリ」といった項目を有する。
【0027】
「ログインID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ログインIDは、所定のサービスにログインしてサービスの提供を受けるユーザを識別するための識別情報を示す。「属性情報」は、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性などユーザに関する様々な情報が含まれる。「インストールされているアプリ」は、ログインIDにより識別されるユーザの端末装置にインストールされているアプリケーションに関する情報を示す。
【0028】
ここで、「属性情報」には、デモグラフィック属性に関する情報である「年齢」、「性別」や、サイコグラフィック属性に関する情報である「車」、「旅行」、「コスメ」・・・といった項目が含まれる。例えば、ユーザ情報記憶部121には、ログインID「RU1」により識別されるユーザは、年齢が「20」であり、性別が「男」であることが記憶される。なお、ユーザ情報記憶部121は、「属性情報」として、ユーザの職業、家族構成、年収、出身地、学歴などデモグラフィック属性に関する情報を記憶してもよい。
【0029】
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121において、「車」、「旅行」、「コスメ」・・・などどのような分野に興味があるかについては、ユーザが興味のある分野に対しては「1」を、ユーザが興味のない分野に対しては「0」を記憶してもよい。
図3に示す例において、ユーザ情報記憶部121には、ログインID「RU1」により識別されるユーザについて、「車」が「1」、「旅行」が「0」、「コスメ」が「0」・・・と記憶される。つまり、ユーザ情報記憶部121には、ログインID「RU1」により識別されるユーザは、車には興味があり、旅行やコスメには興味がないことが記憶される。なお、広告配信装置100は、上記のユーザ情報記憶部121に記憶される情報を、ユーザが所定のサービスにログイン時などに取得される行動履歴から広告配信装置100が自動的に抽出してもよいし、ユーザによる入力から取得してもよい。例えば、広告配信装置100は、ユーザが所定のサービスにアカウントを作成する際に、ユーザの属性情報の入力を受け付けることによりユーザの性別、年齢、興味のある分野などに関する情報を取得してもよい。
【0030】
また、「インストールされているアプリ」は、ログインIDにより識別されるユーザの端末装置における所定のアプリケーションのインストール有無に関する情報を示す。「インストールされているアプリ」には、「アプリA」、「アプリB」、「アプリC」・・・といった項目が含まれる。ここで、「アプリA」、「アプリB」、「アプリC」・・・は、それぞれ特定のアプリケーションに対応する。例えば、「アプリA」は特定のゲームアプリケーションであり、「アプリB」は特定のニュースアプリケーションであり、「アプリC」は特定の通販アプリケーションである。
【0031】
「アプリA」は、アプリAのインストール有無を示す。例えば、ユーザ情報記憶部121は、アプリAがインストールされている場合は「1」を、アプリAがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図3に示す例において、ログインID「RU1」により識別されるユーザは、アプリAをインストールしており、ログインID「RU2」により識別されるユーザ及びログインID「RU3」により識別されるユーザは、アプリAをインストールしてないことを示す。
【0032】
また、「アプリB」は、アプリBのインストール有無を示す。例えば、ユーザ情報記憶部121は、アプリBがインストールされている場合は「1」を、アプリBがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図3に示す例において、ログインID「RU1」により識別されるユーザ及びログインID「RU3」により識別されるユーザは、アプリBをインストールしており、ログインID「RU2」により識別されるユーザは、アプリBをインストールしてないことを示す。
【0033】
同様に、「アプリC」は、アプリCのインストール有無を示す。例えば、ユーザ情報記憶部121は、アプリCがインストールされている場合は「1」を、アプリCがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図3に示す例において、ログインID「RU1」により識別されるユーザ及びログインID「RU2」により識別されるユーザは、アプリCをインストールしておらず、ログインID「RU3」により識別されるユーザは、アプリCをインストールしていることを示す。
【0034】
このように、ユーザ情報記憶部121は、ログインIDにより識別可能なユーザから取得したアプリケーションに関する情報をそのユーザの属性情報に関連付けて記憶する。なお、ユーザ情報記憶部121に記憶されたログインIDにより識別可能なユーザの属性情報とアプリケーションに関する情報と基づいて、ユーザ分類情報に含まれるユーザ分類とアプリケーションの組合せとを生成するが、詳細は後述する。
【0035】
(ユーザ分類情報記憶部122)
第1の実施形態に係るユーザ分類情報記憶部122は、ユーザ分類に関する情報を記憶する。
図4は、ユーザ分類情報記憶部122に記憶されるユーザ分類に関する情報の一例を示す。
図4に示すように、ユーザ分類情報記憶部122は、ユーザ分類に関する情報として、「ユーザ分類ID」、「アプリケーションの組合せ」、「興味分野」といった項目を有する。
【0036】
「ユーザ分類ID」は、ユーザを分類する複数のユーザ分類を識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザ分類IDは、アプリケーションの組合せに基づいてユーザを分類する複数のユーザ分類を識別するための識別情報を示す。
図4に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類は車の分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類であり、ユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類は旅行の分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類であり、ユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は旅行の分野やコスメの分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類・・・である。以下では、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類をユーザ分類ID「UT1」と称する場合がある。他のユーザ分類ID「UT2」、「UT3」・・・についても同様とする。
【0037】
また、「アプリケーションの組合せ」は、ユーザ分類IDにより識別されるユーザ分類に属するユーザの端末装置における所定のアプリケーションのインストール有無に関する情報を示す。「アプリケーションの組合せ」には、「アプリA」、「アプリB」、「アプリC」・・・といった項目が含まれる。ここで、「アプリA」、「アプリB」、「アプリC」・・・は、それぞれ特定のアプリケーションに対応する。例えば、「アプリA」は特定のゲームアプリケーションであり、「アプリB」は特定のニュースアプリケーションであり、「アプリC」は特定の通販アプリケーションである。したがって、ユーザ分類情報記憶部122は、ユーザを分類する複数のユーザ分類と複数個の特定のアプリケーションの組合せとを関連付けて記憶する。言い換えると、広告配信装置100は、アプリケーションのインストール有無の組合せに基づいてユーザを複数のユーザ分類に分類する。
【0038】
「アプリA」は、アプリAのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部122は、アプリAがインストールされている場合は「1」を、アプリAがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図4に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類は、アプリAをインストールしており、ユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類及びユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は、アプリAをインストールしてないことを示す。言い換えると、ユーザ分類ID「UT1」のユーザは、アプリAをインストールしていることが多く、ユーザ分類ID「UT2」のユーザ及びユーザ分類ID「UT3」のユーザは、アプリAをインストールしてないことが多いことを示す。
【0039】
また、「アプリB」は、アプリBのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部122は、アプリBがインストールされている場合は「1」を、アプリBがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図4に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類及びユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類は、アプリBをインストールしており、ユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は、アプリBをインストールしてないことを示す。
【0040】
同様に、「アプリC」は、アプリCのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部122は、アプリCがインストールされている場合は「1」を、アプリCがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図4に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類及びユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類は、アプリCをインストールしておらず、ユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は、アプリCをインストールしていることを示す。
【0041】
ここで、「興味分野」には、ユーザ分類IDにより識別されるユーザ分類の興味分野に関する情報が記憶される。「興味分野」には、「車」、「旅行」、「コスメ」・・・といった項目が含まれる。例えば、ユーザ分類IDにより識別されるユーザ分類に属するユーザが興味を持つと推定される分野に対しては「1」を、それ以外の分野に対しては「0」を記憶してもよい。
図4に示す例において、ユーザ分類情報記憶部122には、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類に属するユーザについて、「車」が「1」、「旅行」が「0」、「コスメ」が「0」・・・と記憶される。つまり、ユーザ分類情報記憶部122には、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類に属するユーザは、車には興味があり、旅行やコスメには興味がないことが記憶される。
【0042】
このように、ユーザ分類情報記憶部122は、ユーザを分類するユーザ分類とアプリケーションの組合せとを関連付けて記憶する。つまり、ユーザ分類情報記憶部122に記憶された複数のユーザ分類はアプリケーションのインストール有無の組合せに基づいたユーザの分類を示す。また、ユーザ分類情報記憶部122は、各ユーザ分類IDにそのユーザ分類IDにより識別されるユーザ分類の興味分野を関連付けて記憶する。
【0043】
なお、広告配信装置100は、ユーザ分類情報記憶部122に格納するユーザ分類情報を、所定のサービスにログインしたユーザから取得した情報に基づいて生成してもよい。例えば、広告配信装置100は、ユーザ情報記憶部121に記憶された情報に基づいてユーザ分類情報を生成するが、詳細は後述する。なお、広告配信装置100は、広告配信装置100の管理者等により入力されたユーザ分類情報をユーザ分類情報記憶部122に格納し、そのユーザ分類情報を用いてもよい。
【0044】
(広告コンテンツ記憶部123)
第1の実施形態に係る広告コンテンツ記憶部123は、広告コンテンツに関する各種情報を記憶する。
図5に、第1の実施形態に係る広告コンテンツ記憶部123の一例を示す。
図5に示す広告コンテンツ記憶部123は、「広告主ID」、「広告コンテンツ」、「配信条件」、「入札価格」、「CTR(Click Through Rate)」といった項目を有する。
【0045】
「広告主ID」は、広告主を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主から入稿された広告コンテンツを示す。
図5では「広告コンテンツ」に「A10」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、静止画像や動画像やテキストデータやURL、又は、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0046】
「配信条件」は、各広告コンテンツを配信する条件を示す。例えば、広告コンテンツ「A10」は、配信条件「車」を満たす場合に配信される広告コンテンツであることを示す。
図5に示す例において、広告コンテンツ「A10」は、車に関する広告であり、広告を要求してきたユーザが車の分野を興味分野とするユーザ分類のユーザである場合に配信されてもよい。また、例えば、広告コンテンツ「A20」は、配信条件「車」かつ(または)「旅行」を満たす場合に配信される広告コンテンツであることを示す。なお、配信条件には、ユーザの属性情報(例えば「20代男性」など)が含まれてもよい。
【0047】
「入札価格」は、広告主が広告コンテンツを入稿する際に指定する広告料金を示す。例えば、「入札価格」は、広告コンテンツがユーザに1回クリックされた際に広告主から広告配信者(例えば、広告配信装置100の管理者)に支払われる単価に該当する。なお、本実施形態においては、「入札価格」は、ユーザに1回指定操作された際に広告主から広告配信者に支払われる単価であってもよい。
【0048】
「CTR」は、広告コンテンツがクリックされた回数を広告コンテンツの表示回数によって除算した値を示す。なお、端末装置に配信されたことがない広告コンテンツのCTRには、予め決められている固定値や、全ての広告コンテンツにおけるCTRの平均値や、同一の広告カテゴリ(例えば、車、旅行)に属する全ての広告コンテンツにおけるCTRの平均値などが記憶される。また、「CTR」には、CTRの予測モデル等から予測される予測CTRが記憶されてもよい。このような予測CTRは、例えば、広告コンテンツの種別や、広告コンテンツが表示されるウェブページの種別等によって予測される。すなわち、
図5では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、入札価格「100」を指定するとともに、広告コンテンツ「A10」を入稿した例を示している。また、
図5では、広告コンテンツ「A10」のCTRが「0.02」である例を示している。
【0049】
(制御部130)
図2の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0050】
図2に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、判定部133と、抽出部134と、配信部135とを有し、以下に説明する配信処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する配信処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0051】
(取得部131)
取得部131は、広告主から広告コンテンツに関する情報を取得する。つまり、取得部131は、広告主から広告コンテンツの入稿を受け付ける。また、取得部131は、広告主から受け付けた広告コンテンツを広告コンテンツ記憶部123に記憶する。なお、取得部131は、広告コンテンツとともにその広告コンテンツに関する配信条件を受け付けてもよい。
【0052】
また、取得部131は、識別可能なユーザに関するアプリケーションに関する情報を取得した場合、ユーザ情報記憶部121に記憶された識別可能なユーザの属性情報に関連付けて、ユーザ情報記憶部121に格納する。例えば、取得部131は、ユーザが所定のサービスにログインすることにより、ログインIDにより識別可能なユーザに関するアプリケーションに関する情報をそのユーザの属性情報に関連付けてユーザ情報記憶部121に格納する。また、取得部131は、所定のサービスにログインしたユーザの端末装置から行動履歴を取得してもよい。また、取得部131は、ユーザによる属性情報に関する入力を取得してもよい。
【0053】
また、取得部131は、端末装置10にインストールされているアプリケーションに関する情報としてアプリケーションの一覧を取得する。なお、取得部131は、アプリケーションの一覧をアプリAのインストール有無、アプリBのインストール有無、アプリCのインストール有無・・・のように、アプリケーションの組合せと同様の情報を取得する。例えば、取得部131は、アプリAがインストールされている場合は「1」、アプリBがインストールされている場合は「0」、アプリCがインストールされている場合は「1」・・・のような形式でアプリケーションの一覧を取得する。なお、取得部131は、アプリケーションに関する情報として各アプリケーションのインストール有無に関する情報や、一部のアプリケーションのインストール有無に関する情報を取得してもよい。また、取得部131は、端末装置10からインストールされているアプリケーションに関する情報を所定の期間おき(例えば1日おき)に取得してもよい。この場合、取得部131は、例えば、ユーザ情報記憶部121に端末装置10から取得した端末装置10にインストールされているアプリケーションに関する情報を記憶してもよい。
【0054】
(生成部132)
生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶された識別可能なユーザの属性情報とアプリケーションに関する情報と基づいて、ユーザ分類とアプリケーションの組合せとを生成する。そして、生成部132は、生成したユーザ分類とアプリケーションの組合せとをユーザ分類情報記憶部122に格納する。例えば、生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶された一人の識別可能なユーザの属性情報とアプリケーションに関する情報と基づいて、1つのユーザ分類とアプリケーションの組合せとを生成してもよい。また、生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶された複数の識別可能なユーザの属性情報とアプリケーションに関する情報と基づいて、1つのユーザ分類とアプリケーションの組合せとを生成してもよい。また、生成部132は、生成したユーザに分類に識別可能なユーザの属性情報により推定される興味分野に関連付ける。また、生成部132は、取得部131により取得した行動履歴と、識別可能なユーザのアプリケーションに関する情報と基づいて、ユーザ分類と所定のアプリケーションの組合せとを生成してもよい。例えば、識別可能なユーザである、所定のサービスにログインしたユーザや、行動履歴の収集を承諾したユーザから取得したアプリケーションに関する情報と基づいて、ユーザ分類とアプリケーションの組合せとを生成してもよい。このようなユーザはアプリケーションに関する情報に加えて行動履歴に関する情報も取得可能であるため、これらユーザのアプリケーションに関する情報に基づくユーザ分類は、ユーザの行動という事実に基づいてモデリングされたユーザ分類となる。つまり、行動履歴に基づいてモデリングされたユーザ分類に基づいて以下に説明する判定部133でユーザ分類が判定された場合、そのユーザがどのような行動を起こしやすいかが判定可能となる。
【0055】
アプリケーションの組合せは、ユーザ情報記憶部121に記憶された当該ユーザ分類の基となるユーザの「インストールされているアプリ」に基づいて生成されてもよい。例えば、生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶された一人の識別可能なユーザのインストールされているアプリに基づいて、1つのアプリケーションの組合せを生成してもよい。また、生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶された複数の識別可能なユーザのインストールされているアプリに基づいて、1つのアプリケーションの組合せを生成してもよい。また、なお、興味分野は、ユーザ情報記憶部121に記憶された当該ユーザ分類の基となるユーザの属性情報から生成され、ユーザ分類に関連付けられてもよい。
【0056】
(判定部133)
判定部133は、取得部131により端末装置10から取得したアプリケーションの一覧と、アプリケーションの組合せに対応付けてユーザ分類情報記憶部122に記憶されたユーザ分類とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定処理を行う。なお、取得部131が端末装置10から広告要求を取得した場合、判定部133は、ユーザ情報記憶部121に記憶された端末装置10からインストールされているアプリケーションに関する情報に基づいて、判定処理を行ってもよい。以下、判定処理の詳細について説明する。
【0057】
例えば、判定部133は、端末装置10から取得したアプリケーションに関する情報であるアプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとが一致するユーザ分類がある場合、端末装置10を所有するユーザをそのユーザ分類と判定する。具体的には、判定部133は、端末装置10から取得したアプリケーションの一覧とユーザ分類ID「UT1」のアプリケーションの組合せとが一致する場合、端末装置10を所有するユーザをユーザ分類ID「UT1」と判定してもよい。ここで、アプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとが一致するとは、例えば、アプリケーションの一覧における「0」及び「1」の並びと、アプリケーションの組合せにおける「0」及び「1」の並びとが同一であることをいう。なお、この場合、アプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとは、「アプリA」、「アプリB」、「アプリC」・・・などのようにアプリケーションのインストール有無を示す情報が同じ順序で並んでいる。つまり、アプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとにおいて、同じアプリケーションのインストール有無を示す情報が「0」(または「1」)で一致しており、値が相違するアプリケーションがないことをいう。
【0058】
また、判定部133は、端末装置10を所有するユーザを、そのアプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとが最も近似するユーザ分類に属すると判定してもよい。ここで、アプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとが近似するとは、例えば、アプリケーションの一覧における「0」及び「1」の並びと、アプリケーションの組合せにおける「0」及び「1」の並びとの相違箇所が少ないことをいう。具体的には、判定部133は、アプリケーションの一覧において「0」である箇所がアプリケーションの組合せにおいて対応する箇所が「1」である回数と、アプリケーションの一覧において「1」である箇所がアプリケーションの組合せにおいて対応する箇所が「0」である回数との合計数が小さいほど互いが近似しているとしてもよい。したがって、判定部133は、端末装置10を所有するユーザを、上記の合計数(つまり、同じアプリケーションに対応する値が異なる回数)が最も小さいアプリケーションの組合せのユーザ分類に属すると判定してもよい。なお、判定部133は、一人のユーザを、複数のユーザ分類に属すると判定してもよい。
【0059】
(抽出部134)
抽出部134は、取得部131によって端末装置10からアプリケーションの一覧や広告要求を取得した場合に、判定部133により判定された端末装置10を所有するユーザのユーザ分類の興味分野に基づいて、配信する広告コンテンツを広告コンテンツ記憶部123から抽出する。例えば、抽出部134は、ユーザ分類の興味分野を配信条件とする広告コンテンツを抽出する。具体的には、抽出部134は、端末装置10を所有するユーザがユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類に最も類似性が高いと判定された場合、広告コンテンツ記憶部123において「配信条件」項目に「車」を含む広告コンテンツを抽出する。
図5に示す例において、抽出部134は、「配信条件」項目に「車」を含む複数の広告コンテンツ「A10」、「A20」、「A30」・・・を抽出する。なお、抽出部134は、「配信条件」項目に「車」のみを含む広告コンテンツを抽出してもよい。この場合、抽出部134は、広告コンテンツ「A10」・・・を抽出する。また、抽出部134は、「配信条件」項目に「車」を含む広告コンテンツのうち最も入札価格の高い広告コンテンツを抽出してもよい。また、抽出部134は、「配信条件」項目に「車」を含む広告コンテンツのうち最もCTRの高い広告コンテンツを抽出してもよい。また、抽出部134は、広告コンテンツ記憶部123に記憶されている広告コンテンツのうち、入札価格又はCTRが高い広告コンテンツや、入札価格及びCTRの双方が高い広告コンテンツを優先して抽出してもよい。
【0060】
(配信部135)
配信部135は、広告コンテンツ記憶部123に記憶されている広告コンテンツを配信する。具体的には、配信部135は、広告要求を送信した端末装置10に対して、抽出部134によって抽出された広告コンテンツを配信する。なお、配信部135は、抽出部134により複数の広告コンテンツが抽出されている場合、所定の基準により選択された広告コンテンツを配信してもよい。例えば、配信部135は、抽出部134により抽出された複数の広告コンテンツのうち、最も配信回数が少ない広告コンテンツを配信してもよい。また、配信部135は、抽出部134により抽出された複数の広告コンテンツからランダムに選択した広告コンテンツを配信してもよい。
【0061】
〔3.配信処理手順〕
次に、
図6を用いて、第1の実施形態に係る配信システム1による配信処理の手順について説明する。
図6は、第1の実施形態に係る配信システム1による配信処理手順を示すシーケンス図である。
【0062】
図6に示すように、端末装置10は、ユーザ操作に従って、ウェブページの取得要求をウェブサーバ20に送信する(ステップS101)。そして、ウェブサーバ20は、ウェブページの取得要求に応じて、ウェブページを端末装置10に配信する(ステップS102)。なお、ウェブサーバ20によって配信されるウェブページには、広告配信装置100のURL等である広告取得命令が含まれる。
【0063】
続いて、端末装置10は、ウェブページに含まれる広告取得命令に基づいて、広告コンテンツの取得要求を広告配信装置100に送信する。例えば、端末装置10は、広告コンテンツの取得を要求する広告要求として、端末装置10にインストールされているアプリケーションの一覧を広告配信装置100へ送信する(ステップS103)。
【0064】
端末装置10からアプリケーションの一覧を取得した場合、広告配信装置100は、端末装置10から取得したアプリケーションの一覧と、アプリケーションの組合せに対応付けられたユーザ分類とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定処理を行う(ステップS104)。そして、広告配信装置100は、ステップS104において判定した端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を基に配信する広告コンテンツを選択する(ステップS105)。その後、広告配信装置100は、選択した広告コンテンツを端末装置10へ配信する(ステップS106)。
【0065】
〔4.変形例〕
上述した第1の実施形態に係る配信システム1は、上記第1の実施形態以外にも様々な異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の配信システム1の他の実施形態について説明する。
【0066】
〔4−1.アプリケーション分類の組合せ〕
上記第1の実施形態において、広告配信装置100は、ユーザ分類情報中のアプリケーションの組合せとして、特定のアプリケーションの組合せを用いて、配信処理を行う。しかしながら、広告配信装置100は、ユーザ分類情報中のアプリケーションの組合せとして、アプリケーションを分類するアプリケーション分類の組合せを用いて、配信処理を行ってもよい。この点について、
図7を用いて説明する。
図7は、変形例に係るユーザ分類情報記憶部124の一例を示す図である。
【0067】
ここで、
図7に示したユーザ分類情報記憶部124について説明する。
図7に示すように、ユーザ分類情報記憶部124は、ユーザ分類に関する情報として、「ユーザ分類ID」、「アプリ分類TA」、「アプリ分類TB」、「アプリ分類TC」・・・といった項目を有する。
【0068】
「ユーザ分類ID」は、ユーザを分類する複数のユーザ分類を識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザ分類IDは、ユーザが興味を持つと推定される分野に基づいてユーザを分類する複数のユーザ分類を識別するための識別情報を示す。
図7に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類は車の分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類であり、ユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類は旅行の分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類であり、ユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は旅行の分野やコスメの分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類・・・である。
【0069】
ここで、「アプリ分類TA」、「アプリ分類TB」、「アプリ分類TC」・・・は、アプリケーションを内容に基づいて分類されたアプリケーション分類に対応する。例えば、「アプリ分類TA」はニュース系のアプリケーションが属するアプリケーション分類であり、「アプリ分類TB」はショッピング系のアプリケーションが属するアプリケーション分類であり、「アプリ分類TC」はゲーム系のアプリケーションが属するアプリケーション分類である。したがって、ユーザ分類情報記憶部124は、ユーザを分類する各ユーザ分類にアプリケーション分類の組合せを対応付けて記憶する。言い換えると、広告配信装置100は、アプリケーション分類に属するアプリケーションのインストール有無の組合せに基づいてユーザのユーザ分類を判定する。
【0070】
「アプリ分類TA」は、アプリ分類TAに属するアプリケーションのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部124は、ニュース系のアプリケーションがインストールされている場合は「1」を、ニュース系のアプリケーションがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図7に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」及びユーザ分類ID「UT2」は、ニュース系のアプリケーションをインストールしており、ユーザ分類ID「UT3」は、ニュース系のアプリケーションをインストールしてないことを示す。言い換えると、ユーザ分類ID「UT1」のユーザ及びユーザ分類ID「UT2」のユーザは、ニュース系のアプリケーションをインストールしていることが多く、ユーザ分類ID「UT3」のユーザは、ニュース系のアプリケーションをインストールしてないことが多いことを示す。
【0071】
また、「アプリ分類TB」は、アプリ分類TBに属するアプリケーションのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部124は、ショッピング系のアプリケーションがインストールされている場合は「1」を、ショッピング系のアプリケーションがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図7に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」及びユーザ分類ID「UT2」は、ショッピング系のアプリケーションをインストールしておらず、ユーザ分類ID「UT3」は、ショッピング系のアプリケーションをインストールしていることを示す。
【0072】
同様に、「アプリ分類TC」は、アプリ分類TCに属するアプリケーションのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部124は、ゲーム系のアプリケーションがインストールされている場合は「1」を、ゲーム系のアプリケーションがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図7に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」は、ゲーム系のアプリケーションをインストールしており、ユーザ分類ID「UT2」及びユーザ分類ID「UT3」は、ゲーム系のアプリケーションをインストールしていないことを示す。
【0073】
このように、ユーザ分類情報記憶部124は、ユーザを分類するユーザ分類それぞれに所定のアプリケーション分類に属するアプリケーションのインストール有無の組合せを対応付けて記憶する。つまり、ユーザ分類情報記憶部124に記憶されたユーザ分類は所定のアプリケーション分類に属するアプリケーションのインストール有無の組合せに基づいたユーザ分類を示す。また、ユーザ分類情報記憶部124は、各ユーザ分類IDにそのユーザ分類IDにより識別されるユーザ分類の興味分野を関連付けて記憶する。
【0074】
この場合、判定部133は、アプリケーション分類の組合せに対応付けられたユーザ分類に基づいて、判定処理を行う。そのため、判定部133は、端末装置10から取得したインストールされているアプリケーションの一覧から所定のアプリケーション分類に属するアプリケーションのインストール有無を示すアプリケーションの一覧を導出する。例えば、判定部133は、端末装置10から取得したインストールされているアプリケーションの一覧からアプリケーション分類に属するアプリケーションのインストール有無の一覧を導出し、当該一覧をアプリケーションの一覧として判定処理を行う。なお、取得部131が、端末装置10からアプリケーション分類に属するアプリケーションのインストール有無の一覧をアプリケーションの一覧として取得してもよい。
【0075】
〔4−2.ハッシュ法の利用〕
また、広告配信装置100は、アプリケーションの組合せが所定のハッシュ法により変換されたハッシュ値に対応付けられたユーザ分類に基づいて、判定処理を行ってもよい。例えば、広告配信装置100は、アプリケーションの組合せが所定のハッシュ法により変換されたハッシュ値に対応付けられたユーザ分類に基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。この点について、
図8及び
図9を用いて説明する。なお、アプリケーションの組合せは、アプリケーションごとの有無を示す情報であり、2進数や16進数などの数値等の種々の形式で取り扱い可能な情報である。例えば、アプリAがインストールされていることを示す「1」、アプリBがインストールされていることを示す「0」、アプリCがインストールされていることを示す「1」・・・を含むアプリケーションの一覧の場合、アプリケーションの組合せは、2進数の値「101・・・」や1行x列の行列「[101・・・]」のように取り扱うことができる。
図8は、変形例に係るユーザ分類情報記憶部125の一例を示す図である。ユーザ分類情報記憶部125は、2進数の値として取り扱うアプリケーションの組合せが所定のハッシュ法により変換されたハッシュ値を記憶する。例えば、広告配信装置100は、ハッシュ法として、LSH(Locality Sensitive Hashing)すなわち局所性鋭敏型ハッシュの手法を用いる。局所性鋭敏型ハッシュにおいては、類似しているデータ同士のハッシュ値は一致し、類似していないデータは異なるハッシュ値をとるようなハッシュ関数が用いられる。そのため、局所性鋭敏型ハッシュの手法を用いることにより、アプリケーションの組合せが類似しているもの同士が、同じハッシュ値に変換されることが期待できる。
【0076】
ここで、
図9を用いて、各ユーザ分類のアプリケーションの組合せをハッシュ値に変換する一例を説明する。まず、ユーザ分類IDT10(以下、単に「ユーザ分類」とする)は、各ユーザ分類を示す。そして、キーK10は、各ユーザ分類の2進数の値として取り扱うアプリケーションの組合せの一例を示す。例えば、
図4に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」は、アプリA「1」、アプリB「1」、アプリC「0」・・・である。そのため、「UT1」のアプリケーションの組合せはキー「110・・・」となる。同様に、ユーザ分類ID「UT2」についてはキー「010・・・」となり、ユーザ分類ID「UT3」についてはキー「001・・・」となる。
【0077】
このように導出された各ユーザ分類に対するキーにハッシュ関数HF10を適用することにより、ハッシュ値HT10を導出する。例えば、ユーザ分類ID「UT1」のキー「110・・・」にハッシュ関数HF10を適用することにより、ハッシュ値「8f36a4bc・・・」を導出する。同様に、ユーザ分類ID「UT2」のキー「010・・・」にハッシュ関数HF10を適用することにより、ハッシュ値「52ac5987・・・」が導出され、ユーザ分類ID「UT3」のキー「001・・・」にハッシュ関数HF10を適用することにより、ハッシュ値「4d7f964c・・・」が導出される。このように、各ユーザ分類の2進数の値として取り扱うアプリケーションの組合せであるキーK10が、ハッシュ関数HF10によりハッシュ値HT10に変換される。なお、
図8及び
図9には、ハッシュ値を16進数の形式で表した場合を例示する。
【0078】
これにより、
図8に示すように、ユーザ分類情報記憶部125には、ユーザ分類ID「UT1」については、ハッシュ値「8f36a4bc・・・」が記憶され、ユーザ分類ID「UT2」については、ハッシュ値「52ac5987・・・」が記憶され、ユーザ分類ID「UT3」については、ハッシュ値「4d7f964c・・・」が記憶される。このように、ハッシュ値に変換して記憶することにより、セキュリティが向上する。また、
図8に示す例において、キーK10よりもハッシュ値HT10を2進数の形式で表した場合のビット数が小さい場合、変換前のアプリケーションの組合せよりもユーザ分類情報記憶部125に記憶するデータ量が削減できる。
【0079】
この場合、判定部133は、ユーザ分類情報記憶部125に記憶されたユーザ分類とハッシュ値とに基づいて、判定処理を行う。例えば、判定部133は、端末装置10から取得したアプリケーションの一覧に対してもハッシュ関数HF10を適用してハッシュ値を導出する。なお、アプリケーションの一覧は、アプリケーションごとのインストールの有無を示す情報であり、2進数や16進数などの数値等の種々の形式で取り扱い可能な情報である。例えば、アプリAがインストールされていないことを示す「0」、アプリBがインストールされていることを示す「1」、アプリCがインストールされていることを示す「1」・・・を含むアプリケーションの一覧の場合、アプリケーションの組合せは、2進数の値「011・・・」や1行x列の行列「[011・・・]」のように取り扱うことができる。ここで、判定部133は、2進数の値として取り扱うアプリケーションの一覧にハッシュ関数HF10を適用することによりハッシュ値を導出する。例えば、判定部133は、端末装置10にインストールされているアプリケーションの一覧の2進数の値「011・・・」にハッシュ関数HF10を適用することによりハッシュ値「51c378b2・・・」を導出する。そして、判定部133は、アプリケーションの一覧のハッシュ値と、ユーザ分類情報記憶部125に記憶された各ユーザ分類のハッシュ値HT10との類似度を比較することにより、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。例えば、判定部133は、K平均法やコサイン類似度など種々のクラスタリング手法を適宜用いてもよい。なお、局所性鋭敏型ハッシュの手法を用いることにより、端末装置10を所有するユーザが、そのユーザのアプリケーションの一覧が類似するアプリケーションの組合せに対応付けられたユーザ分類と判定されることが期待できる。
【0080】
上記の例では、判定部133が、アプリケーションの一覧からハッシュ値を導出したが、取得部131が端末装置10からハッシュ値を取得してもよい。つまり、端末装置10において、インストールされているアプリケーションの一覧にハッシュ関数HF10を適用することによりハッシュ値を導出する。そして、端末装置10は、導出したハッシュ値を広告配信装置100へ送信する。具体的には、
図1のステップS13において、端末装置10は、導出したハッシュ値を広告配信装置100へ送信する。このように、広告配信装置100が端末装置10からハッシュ値に変換されたアプリケーションの一覧を取得する場合、プライバシー保護の向上やセキュリティの向上が図れる。また、ハッシュ値に変換することにより、データ量が削減されている場合、通信負荷の低減も図れる。なお、この場合、広告配信装置100は、端末装置10にハッシュ関数HF10に関する情報を送信してもよい。
【0081】
〔4−3.低ランク近似の利用〕
また、広告配信装置100は、低ランク近似されたアプリケーションの組合せに対応付けられたユーザ分類に基づいて、判定処理を行ってもよい。例えば、広告配信装置100は、ユーザ分類とアプリケーションの組合せとの対応付けを示す行列に低ランク近似により近似させた複数の行列を用いて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。この点について、
図10及び
図11を用いて説明する。
図10は、変形例に係る低ランク近似の一例を示す図である。
【0082】
図10に示すように、広告配信装置100は、各ユーザ分類に対応するアプリケーションの組合せを一つの行列M10(以下、「ユーザ分類行列M10」と称する場合がある)として取り扱う。例えば、各ユーザ分類のアプリケーションの組合せを、それぞれ各行に対応させたユーザ分類行列M10として取り扱う。具体的には、ユーザ分類ID「UT1」のアプリケーションの組合せは、ユーザ分類行列M10の1行目に対応する。つまり、
図10(a)に示す例において、ユーザ分類行列M10において、1行1列目の値は「1」となり、1行2列目の値は「1」となり、1行3列目の値は「0」・・・となる。同様に、ユーザ分類ID「UT2」のアプリケーションの組合せは、ユーザ分類行列M10の2行目に対応する。つまり、ユーザ分類行列M10において、2行1列目の値は「0」となり、2行2列目の値は「1」となり、2行3列目の値は「0」・・・となる。またユーザ分類ID「UT3」以降も同様にユーザ分類行例M10の各行と対応する。これにより、「0」又は「1」を成分とするユーザ分類行列M10が得られる。
【0083】
このように各ユーザ分類に対応するアプリケーションの組合せから得られたユーザ分類行列M10に対して低ランク近似を行う。ここで、ユーザ分類行列M10に対して、例えば低ランク近似の一手法である行列因子分解(Matrix Factorization)を行い、ユーザ分類行列M10よりも低ランクの2つの行列の積の形式に分解する。具体的には、ユーザ分類行列M10を行列因子分解により、ユーザ分類行列M10よりも列数が小さい行列M11(以下、「第1の行列M11」と称する場合がある)とユーザ分類行列M10よりも行数が小さい行列M12(以下、「第2の行列M12」と称する場合がある)との積の形式に分解する。なお、
図10(a)においては第1の行列M11や第2の行列M12の各成分が「0」又は「1」の整数値である例を示すが、第1の行列M11や第2の行列M12の各成分は実数値であってもよい。
【0084】
図10(b)は、行列M10〜12を概念的に示す図である。ここで、
図10に示す例では、ユーザ分類の数をn個とし、アプリケーションの組合せに含まれるアプリケーションの個数をm個とする。この場合、
図10(b)に示すように、ユーザ分類行列M10は、n行m列の行列となる。そして、ユーザ分類行列M10は低ランク近似により、n行k列の第1の行列M11とk行m列の第2の行列M12との積の形式に分解される。ここで、
図10に示す例において「m>k」とする。つまり、ユーザ分類行列M10が、ユーザ分類行列M10よりも低ランクの第1の行列M11と第2の行列M12との積の形式に分解される。したがって、ユーザ分類行列M10の成分数よりも第1の行列M11の成分数と第2の行列M12の成分数との合計が小さくなるようにkの値を設定することにより、変換前のアプリケーションの組合せよりも記憶するデータ量が削減できる。なお、低ランク近似の処理については、非負値行列因子分解(Nonnegative Matrix Factorization)などの既知の手法を適宜用いるものとして、詳細については説明を省略する。
【0085】
ここで、第1の行列M11は、n行の各行がそれぞれユーザ分類に対応する。例えば、ユーザ分類ID「UT1」は第1の行列M11の1行目に対応する。同様にユーザ分類ID「UT2」は第1の行列M11の2行目に対応する。このような低ランク近似を行った場合、判定部133は、第1の行列M11の各行に対応するユーザ分類に基づいて判定処理を行う。この場合、
図4に示すユーザ分類情報記憶部122には、例えば、ユーザ分類それぞれに対応付けて第1の行列M11の各行を記憶してもよい。なお、ユーザ分類それぞれに対応付けて第1の行列M11の各行に対応するアプリケーションの組合せを2進数として記憶してもよい。
【0086】
また、
図10に示す第1の行列M11の各行は、ユーザ分類行列M10の各行が圧縮された各ユーザ分類に対応するアプリケーションの組合せとなる。具体的には、ユーザ分類行列M10において各行はm列であるのに対し、第1の行列M11において各行はk(<m)列である。つまり、各ユーザの分類に対応するアプリケーションの組合せがm−kだけ削減されている。例えば、ユーザ分類行列M10において各行の成分数m個が第1の行列M11の各行の成分数k個になっており、各行の成分がm−k個分だけ削減されている。このように、低ランク近似を行うことにより、行列の各行の成分が圧縮されるため、同一のアプリケーションであってバージョンが異なるものが別のアプリケーションとして識別される場合であっても、ユーザ分類のアプリケーションとバージョン違いのアプリケーションをインストールしているユーザが、そのユーザ分類に類似していると判定されることが期待できる。
【0087】
この場合、判定部133は、ユーザ分類それぞれに対応付けられた第1の行列M11の各行に基づいて、判定処理を行う。そのため、判定部133は、例えば、端末装置10から取得したインストールされているアプリケーションの一覧を第1の行列M11の各行を同様の形式に変換する。その点について
図11を用いて説明する。
【0088】
図11は、端末装置10から取得したアプリケーションの一覧AL1を第1の行列M11の各行を同様の形式に変換する一例を示す。
図11に示すように、判定部133は、端末装置10から取得したアプリケーションの一覧AL1を一つのユーザ行列M13(以下、「ユーザ行列M13」と称する)として取り扱う。例えば、端末装置10から取得したアプリケーションの一覧AL1が、アプリA「0」、アプリB「1」、アプリC「1」・・・である場合、1行1列目の値を「0」、1行2列目の値を「1」、1行3列目の値を「1」・・・とする1行m列のユーザ行列M13(例えば、行列「[011・・・]」)として取り扱う。
【0089】
そして、判定部133は、ユーザ行列M13に
図10に示す第2の行列M12の転置行列M12
Tを乗算することにより、行列M14(以下、「圧縮行列M14」と称する)を算出する。
図11に示す例において、ユーザ行列M13は、1行m列の行列であり、転置行列M12
Tはm行k列の行列である。したがって、ユーザ行列M13に転置行列M12
Tを乗算すると、1行k列の圧縮行列M14が算出される。このように、圧縮行列M14の列数kは、
図10に示すユーザ分類行列M10における各ユーザ分類に対応する各行の列数kと同じになる。これにより、判定部133は、圧縮行列M14と
図10に示すユーザ分類行列M10における各ユーザ分類に対応する各行とを比較することにより、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。例えば、判定部133は、ユーザのユーザ分類を判定する際に、K平均法やコサイン類似度など種々のクラスタリング手法を適宜用いてもよい。
【0090】
なお、上記の例では、判定部133が、アプリケーションの一覧AL1から得たユーザ行列M13に転置行列M12
Tを乗算して圧縮行列M14を算出したが、取得部131が端末装置10から圧縮行列M14を取得してもよい。つまり、端末装置10において、アプリケーションの一覧AL1から得たユーザ行列M13に転置行列M12
Tを乗算して圧縮行列M14を算出する。そして、端末装置10は、算出した圧縮行列M14を広告配信装置100へ送信する。具体的には、
図1のステップS13において、端末装置10は、導出した圧縮行列M14を広告配信装置100へ送信する。このように、広告配信装置100が端末装置10から圧縮行列M14を取得する場合、プライバシー保護の向上やセキュリティの向上が図れる。また、圧縮行列M14を送信することにより、通信負荷の低減も図れる。なお、この場合、広告配信装置100は、端末装置10に転置行列M12
Tに関する情報を送信してもよい。
【0091】
また、判定部133は、例えば、各ユーザ分類のアプリケーションの組合せにハッシュ関数HF10を適用した後、低ランク近似を行ってもよい。これにより、さらにセキュリティが向上する。また、変換前のアプリケーションの組合せよりも記憶するデータ量が削減できる。また、判定部133は、例えば、第1の行列M11の各成分が「0」又は「1」である場合、第1の行列M11の各行を2進数とみなしたものにハッシュ関数HF10を適用して導出されたハッシュ値を用いてもよい。これにより、セキュリティが向上する。また、変換前のアプリケーションの組合せよりも記憶するデータ量が削減できる。すなわち、判定部133は、ハッシュ法による処理と低ランク近似による処理とを組み合わせて行ってもよい。
【0092】
〔4−4.その他〕
上記第1の実施形態では、判定部133は、端末装置10におけるアプリケーションのインストール有無に基づいて、ユーザ分類を判定したが、インストールされているアプリケーションの使用頻度や使用時間などに基づいてユーザ分類を判定してもよい。例えば、判定部133は、インストールされているアプリケーションであっても、所定の期間(例えば1ヶ月)使用されていない場合、インストールされていないものとしてユーザ分類を判定してもよい。また、判定部133は、特定のアプリケーションがインストールされていないことに基づいてユーザ分類を判定してもよい。例えば、判定部133は、ゲーム系のアプリケーションがインストールされていないユーザについては、他のアプリケーションの組合せが類似しているユーザ分類であっても、そのユーザ分類にゲームの分野が興味分野として関連付けられている場合、そのユーザ分類と判定しなくてもよい。また、広告配信装置100は、特定のアプリケーションがインストールされていないことに基づいて広告コンテンツを配信してもよい。例えば、広告配信装置100は、ゲーム系のアプリケーションがインストールされていないユーザに対しては、ユーザ分類に基づいてゲームに関する広告コンテンツが選択された場合であっても、他の広告コンテンツを配信してもよい。また、広告配信装置100は、識別可能な情報を用いてアプリケーションを利用したユーザの行動履歴と識別可能な情報を用いて利用されたアプリケーションとを関連付けて記憶してもよい。この場合、広告配信装置100は、当該ユーザの行動履歴と識別可能な情報を用いて利用されたアプリケーションとの情報に基づいて、特定のアプリケーションをインストールしているユーザは、例えば、スポーツに興味を持つ傾向があるということを捕捉することできる。この場合、特定のアプリケーションをインストールしているユーザに対して、そのユーザの傾向に適したレコメンド等を行うことが可能になる。
【0093】
〔5.効果〕
上述してきたように、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、取得部131と、判定部133とを有する。取得部131は、端末装置10にインストールされているアプリケーションに関する情報を取得する。判定部133は、取得部131により取得したアプリケーションに関する情報と、アプリケーションの組合せに対応付けて記憶部120(実施形態においては、ユーザ分類情報記憶部122)に記憶されたユーザ分類とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。
【0094】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、ユーザのユーザ分類を適切に判定することができる。
【0095】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、生成部132をさらに有する。取得部131は、情報処理装置(実施形態においては、広告配信装置100)が識別可能なユーザに関するアプリケーションに関する情報を取得した場合、取得した識別可能なユーザに関する前記アプリケーションに関する情報を記憶部120(実施形態においては、ユーザ情報記憶部121)に記憶された識別可能なユーザの属性情報に関連付ける。生成部132は、記憶部120(実施形態においては、ユーザ情報記憶部121)に記憶された識別可能なユーザの属性情報とアプリケーションに関する情報と基づいて、ユーザ分類と所定のアプリケーションの組合せとを生成する。
【0096】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、識別可能なユーザの属性情報とアプリケーションに関する情報と基づいて、ユーザ分類と所定のアプリケーションの組合せとを生成し、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定することにより、ユーザの属性情報に基づいたユーザ分類ができるためより適切にユーザのユーザ分類を判定することができる。
【0097】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、取得部131は、属性情報として識別可能なユーザの行動履歴を取得する。また、生成部132は、取得部131により取得した行動履歴と、識別可能なユーザのアプリケーションに関する情報と基づいて、ユーザ分類と所定のアプリケーションの組合せとを生成する。
【0098】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、ユーザの行動履歴に基づいたユーザ分類に応じて端末装置を所有するユーザが興味を持つ可能性が高い分野を推定できる。
【0099】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、取得部131は、広告配信装置100が識別可能な情報を用いてアプリケーションを利用したユーザの行動履歴と識別可能な情報を用いて利用されたアプリケーションとを関連付ける。
【0100】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、識別可能なユーザが使用したアプリケーションの行動履歴がそのアプリケーションに関連付けられるため、端末装置を所有するユーザが興味を持つ可能性が高い分野を推定できる。
【0101】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、生成部132は、識別可能なユーザの属性情報により推定される興味分野に関連付けたユーザ分類を生成する。
【0102】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、ユーザ分類が興味を持つと推定される興味分野に関連付けられていることにより、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定することにより、端末装置10を所有するユーザが興味を持つ可能性が高い分野を推定することができる。
【0103】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、判定部133は、アプリケーションを分類するアプリケーション分類の組合せを所定のアプリケーションの組合せとして対応付けられたユーザ分類に基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。
【0104】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、アプリケーションを分類するアプリケーション分類の組合せを用いることにより、アプリケーション自体は異なるが、アプリケーション分類が共通するアプリケーションを端末装置10にインストールしているユーザを対応するアプリケーション分野の組合せのユーザ分類に判定することができるため、ユーザのユーザ分類をより適切に判定することができる。
【0105】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、判定部133は、アプリケーションに関する情報として端末装置10にインストールされているアプリケーションの一覧と、ユーザ分類とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。
【0106】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、端末装置10にインストールされているアプリケーションの一覧とユーザ分類とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定することにより、ユーザのユーザ分類を適切に判定することができる。
【0107】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、取得部131は、アプリケーションに関する情報として各アプリケーションの端末装置10へのインストール有無を示す情報を取得する。判定部133は、所定のアプリケーションの組合せが所定のアプリケーションごとの有無を示す情報であって、所定のアプリケーションの組合せが所定のハッシュ法により変換されたハッシュ値である場合、ハッシュ値に対応付けられたユーザ分類と、アプリケーションの一覧が所定のハッシュ法により変換されたハッシュ値とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。
【0108】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、アプリケーションに関する情報をハッシュ値として取り扱うことにより、プライバシー保護の向上やセキュリティの向上とともにデータ量の削減を図ることができる。また、ハッシュ値に変換された状態で通信を行うことにより、さらにプライバシー保護の向上やセキュリティの向上が達成でき、かつ通信するデータ量の削減を図ることができる。
【0109】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、判定部133は、所定のアプリケーションの組合せが局所性鋭敏型ハッシュ法により変換されたハッシュ値である場合、ハッシュ値に対応付けられたユーザ分類と、アプリケーションの一覧が局所性鋭敏型ハッシュ法により変換されたハッシュ値とに基づいて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。
【0110】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、アプリケーションに関する情報をハッシュ値として取り扱うことにより、プライバシー保護の向上やセキュリティの向上とともにデータ量の削減を図ることができる。また、ハッシュ値に変換された状態で通信を行うことにより、さらにプライバシー保護の向上やセキュリティの向上が達成でき、かつ通信するデータ量の削減を図ることができる。また、局所性鋭敏型ハッシュ法を用いることにより、アプリケーションの組合せが類似するもの同士のハッシュ値が一致する可能性が高くなるため、ユーザのユーザ分類をより適切に判定することができる。
【0111】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、判定部133は、ユーザ分類とアプリケーションの組合せとの対応付けを示す行列に低ランク近似により近似させた複数の行列を用いて、端末装置10を所有するユーザのユーザ分類を判定する。
【0112】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、セキュリティの向上とともにデータ量の削減を図ることができる。また、低ランク近似を行うことにより、同一のアプリケーションであってバージョンが異なるものが別のアプリケーションとして識別される場合であっても、ユーザ分類のアプリケーションとバージョン違いのアプリケーションをインストールしているユーザが、そのユーザ分類に類似していると判定されることが期待できる。
【0113】
第1の実施形態に係る広告配信装置100は、配信部135を有する。配信部135は、取得部131により取得したアプリケーションに関する情報と、アプリケーションの組合せとに基づいて、端末装置10にコンテンツを配信する。
【0114】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、アプリケーションに関する情報と、アプリケーションの組合せとに基づいて端末装置10にコンテンツを配信することにより、ユーザに適切なコンテンツを配信することができる。
【0115】
また、第1の実施形態に係る広告配信装置100において、配信部135は、コンテンツとして、広告目的の広告コンテンツを配信する。
【0116】
これにより、第1の実施形態に係る広告配信装置100は、アプリケーションに関する情報と、アプリケーションの組合せとに基づいて端末装置10に広告コンテンツを配信することにより、ユーザに適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0117】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態において説明したように、配信システム1では、広告配信装置100が判定処理を行い、判定したユーザ分類に基づいて広告コンテンツを配信する。一方、第2の実施形態では、ユーザが所有する端末装置11が判定処理を行い、判定したユーザ分類に関する情報を広告装置30へ送信することにより、広告装置30からユーザ分類に基づいた広告コンテンツの配信を受ける配信システム2について説明する。
【0118】
〔1.配信処理〕
まず、
図12を用いて、第2の実施形態に係る配信処理の一例について説明する。
図12は、第2の実施形態に係る配信処理の一例を示す図である。
図12に示す端末装置11は、インストールされているアプリケーションの一覧に基づいて判定したユーザ分類に関する情報を広告装置30へ送信し、広告装置30から広告コンテンツの配信を受ける。
【0119】
図12に示すように、配信システム2は、端末装置11と、ウェブサーバ20と、広告装置30とが含まれる。端末装置11、ウェブサーバ20、及び広告装置30は図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図12に示した配信システム2には、複数台の端末装置11や、複数台のウェブサーバ20や、複数台の広告装置30が含まれてもよい。なお、第2の実施形態に係るウェブサーバ20は、第1の実施形態に係るウェブサーバ20と同様であるので、以下では説明を省略する。
【0120】
端末装置11は、ユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置11は、ユーザによる操作に従って、ウェブサーバ20からウェブページを取得する。なお、以下では、端末装置11をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置11と読み替えることもできる。なお、上述した端末装置11は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。また、端末装置11は、端末装置11にインストールされているアプリケーションの一覧と、ユーザ分類情報に含まれるアプリケーションの組合せに対応付けられたユーザ分類とに基づいて、端末装置11を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定処理を行うが詳細は後述する。
【0121】
広告装置30は、端末装置11から受け付けたユーザ分類に関する情報に基づいて選択した広告コンテンツを端末装置11へ配信する。例えば、広告装置30は、端末装置11からユーザ分類に関する情報としてユーザ分類の興味分野を受け付け、ユーザ分類の興味分野に基づいて選択した広告コンテンツを端末装置11へ配信する。これにより、広告装置30は、受信した興味分野に応じて端末装置11を所有するユーザに対して広告の効果が高いと推定される広告コンテンツを配信する。なお、広告装置30は、
図5に示す広告コンテンツ記憶部123に記憶された情報と同様の情報を記憶する広告コンテンツ記憶部を有する。
【0122】
図12に示すように、ユーザは端末装置11を用いてウェブページを閲覧する場合、端末装置11は、ウェブサーバ20へウェブページの取得要求を送信する(ステップS21)。端末装置11からウェブページの取得要求を受信したウェブサーバ20は、端末装置11からの取得要求に対応したウェブページを端末装置11へ配信する(ステップS22)。
【0123】
そして、ウェブサーバ20からウェブページを受信した端末装置11は、ウェブページに広告取得命令が含まれる場合、端末装置11を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定処理を行う(ステップS23)。その後、端末装置11は、判定処理により判定したユーザ分類に関する情報を広告装置30へ送信する(ステップS24)。例えば、端末装置11は、ユーザ分類に関する情報としてユーザ分類の興味分野を広告装置30へ送信する。
【0124】
端末装置11からユーザ分類に関する情報を受信した広告装置30は、受信したユーザ分類に関する情報に基づいて広告コンテンツを選択し、選択した広告コンテンツを端末装置11へ配信する(ステップS25)。例えば、広告装置30は、ユーザ分類に関する情報として受信した興味分野が車の分野である場合、車に関する広告コンテンツを端末装置11へ配信する。
【0125】
上述したように、第2の実施形態に係る配信システム2において、端末装置11は、ユーザ分類情報とインストールされているアプリケーションの一覧とに基づいて、端末装置11を所有するユーザのユーザ分類を判定する。これにより、端末装置11は、ユーザのユーザ分類を適切に判定することができる。そして、端末装置11は、判定したユーザ分類に関する情報を広告装置30へ送信することにより、広告コンテンツの配信を要求する。ユーザ分類に関する情報を受信した広告装置30は、ユーザ分類に基づいて選択した広告コンテンツを端末装置11へ配信する。これにより、端末装置11は、端末装置11を所有するユーザが関心を持つ可能性の高い広告コンテンツの配信を受けることができる。言い換えると、端末装置11は、所有するユーザに適した広告コンテンツの配信を受けることができるため、広告効果を高めることができる。このように端末装置11を所有するユーザは、自身の行動履歴、プロフィールやアプリケーションの一覧を外部へ送信することなく、端末装置11内にインストールしているアプリケーションの一覧に基づいて適切なサービスの提供を受けることができる。つまり、端末装置11を有する配信システム2は、行動履歴やプロフィール等を取得していないユーザに対しても、そのユーザに適した広告配信や商品推薦(レコメンド)などを行うことができる。そのため、行動履歴を収集していないユーザやプロフィール情報がないユーザに対して、そのユーザに適した広告配信やレコメンドなどが適切に行えないという問題(いわゆるコールドスタート問題)を解決できる。つまり、配信システム2においては、ユーザから行動履歴やプロフィールをユーザの端末装置11から外部へ送信することなく、端末装置11のアプリケーションの一覧に基づいて、そのユーザに対して広告配信やレコメンドなどの様々なサービスを適切に提供できる。また、ユーザ分類情報のユーザ分類とアプリケーションの組合せとが、例えば、所定のサービスにログインしたユーザや、行動履歴の収集を承諾したユーザから取得したアプリケーションに関する情報と基づいて生成されている場合、ユーザの行動という事実に基づいてモデリングされたユーザ分類が可能となる。したがって、このようなユーザ分類により分類されたユーザは、例えば、所定のアプリケーションXをインストールしているユーザなのでコンテンツYに興味を示しやすいなど、どのような行動傾向のあるユーザなのかが推定できる。つまり、上述のような行動履歴に基づいてモデリングされたユーザ分類に基づいてユーザ分類が判定された場合、端末装置11を所有するユーザは、自分と類似する人の行動履歴に基づいたレコメンドなどを受けることが可能となる。これにより、端末装置11を所有するユーザは、自身の行動履歴を外部に送信することなく、そのユーザに適したレコメンドなどを受けることが可能となる。
【0126】
なお、広告装置30がユーザ分類とそのユーザ分類の興味分野の対応付けに関する情報を有する場合、端末装置11は、ユーザ分類を広告装置30へ送信してもよい。この場合、端末装置11は、判定処理により判定したユーザのユーザ分類を広告装置30へ送信する。そして、ユーザ分類を受信した広告装置30は、例えば、受信したユーザ分類の興味分野を配信条件として含む広告コンテンツを端末装置11へ配信する。
【0127】
〔2.端末装置の構成〕
次に、
図13を用いて、第2の実施形態に係る端末装置11の構成について説明する。
図13は、第2の実施形態に係る端末装置11の構成例を示す図である。
図13に示すように、端末装置11は、通信部12と、記憶部13と、入力部14と、出力部15と、制御部16とを有する。
【0128】
(通信部12)
通信部12は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部12は、図示しない所定の通信網と有線又は無線で接続され、ウェブサーバ30や広告装置30との間で情報の送受信を行う。
【0129】
(記憶部13)
記憶部13は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。第2の実施形態に係る記憶部13は、
図13に示すように、アプリケーション記憶部136と、ユーザ分類情報記憶部137とを有する。
【0130】
(アプリケーション記憶部136)
第2の実施形態に係るアプリケーション記憶部136は、端末装置11にインストールされているアプリケーションに関する情報を記憶する。
図14は、アプリケーション記憶部136に記憶されるアプケーションに関する情報の一例を示す。
図14に示すように、アプリケーション記憶部136は、アプケーションに関する情報として、「インストールされているアプリケーションの一覧」の項目を有する。
【0131】
「インストールされているアプリケーションの一覧」は、端末装置11にインストールされているアプリケーションを示す。
図14に示す例において、アプリケーション記憶部136は、端末装置11に、「アプリA」、「アプリC」、「アプリF」・・・といったアプリケーションがインストールされていることを示す。なお、アプリケーション記憶部136は、アプリケーションのプロセス名を所定のハッシュ関数により変換したハッシュ値をIDとて記憶してもよい。また、端末装置11がプロセスから取得可能なアプリケーションをインストールされているアプリケーションとして判定処理を行う場合、アプリケーション記憶部136を有さなくてもよい。
【0132】
(ユーザ情報記憶部137)
第2の実施形態に係るユーザ分類情報記憶部137は、ユーザ分類に関する情報を記憶する。
図15は、ユーザ分類情報記憶部137に記憶されるユーザ分類に関する情報の一例を示す。
図15に示すように、ユーザ分類情報記憶部137は、ユーザ分類に関する情報として、「ユーザ分類ID」、「アプリケーションの組合せ」、「興味分野」といった項目を有する。
【0133】
「ユーザ分類ID」は、ユーザを分類する複数のユーザ分類を識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザ分類IDは、アプリケーションの組合せに基づいてユーザを分類する複数のユーザ分類を識別するための識別情報を示す。
図15に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類は車の分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類であり、ユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類は旅行の分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類であり、ユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は旅行の分野やコスメの分野等を興味分野とするユーザのユーザ分類・・・である。
【0134】
また、「アプリケーションの組合せ」は、ユーザ分類IDにより識別されるユーザ分類に属するユーザの端末装置における所定のアプリケーションのインストール有無に関する情報を示す。「アプリケーションの組合せ」には、「アプリA」、「アプリB」、「アプリC」・・・といった項目が含まれる。ここで、「アプリA」、「アプリB」、「アプリC」・・・は、それぞれ特定のアプリケーションに対応する。例えば、「アプリA」は特定のゲームアプリケーションであり、「アプリB」は特定のニュースアプリケーションであり、「アプリC」は特定の通販アプリケーションである。したがって、ユーザ分類情報記憶部137は、ユーザを分類する複数のユーザ分類と複数個の特定のアプリケーションの組合せとを関連付けて記憶する。
【0135】
「アプリA」は、アプリAのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部137は、アプリAがインストールされている場合は「1」を、アプリAがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図15に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類は、アプリAをインストールしており、ユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類及びユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は、アプリAをインストールしてないことを示す。言い換えると、ユーザ分類ID「UT1」のユーザは、アプリAをインストールしていることが多く、ユーザ分類ID「UT2」のユーザ及びユーザ分類ID「UT3」のユーザは、アプリAをインストールしてないことが多いことを示す。
【0136】
また、「アプリB」は、アプリBのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部137は、アプリBがインストールされている場合は「1」を、アプリBがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図15に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類及びユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類は、アプリBをインストールしており、ユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は、アプリBをインストールしてないことを示す。
【0137】
同様に、「アプリC」は、アプリCのインストール有無を示す。例えば、ユーザ分類情報記憶部137は、アプリCがインストールされている場合は「1」を、アプリCがインストールされていない場合は「0」を記憶する。
図15に示す例において、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類及びユーザ分類ID「UT2」により識別されるユーザ分類は、アプリCをインストールしておらず、ユーザ分類ID「UT3」により識別されるユーザ分類は、アプリCをインストールしていることを示す。
【0138】
ここで、「興味分野」には、ユーザ分類IDにより識別されるユーザ分類の興味分野に関する情報が記憶される。「興味分野」には、「車」、「旅行」、「コスメ」・・・といった項目が含まれる。例えば、ユーザ分類IDにより識別されるユーザ分類に属するユーザが興味を持つと推定される分野に対しては「1」を、それ以外の分野に対しては「0」を記憶してもよい。
図15に示す例において、ユーザ分類情報記憶部137には、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類に属するユーザについて、「車」が「1」、「旅行」が「0」、「コスメ」が「0」・・・と記憶される。つまり、ユーザ分類情報記憶部137には、ユーザ分類ID「UT1」により識別されるユーザ分類に属するユーザは、車には興味があり、旅行やコスメには興味がないことが記憶される。
【0139】
(入力部14)
入力部14は、ユーザからの各種操作を受け付ける。例えば、入力部14は、タッチパネル機能により表示面を介してユーザからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部14は、端末装置11に設けられたボタンや、端末装置11に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0140】
(出力部15)
出力部15は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。
【0141】
(制御部16)
制御部16は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置11内部の記憶部13などの記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部16は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0142】
図13に示すように、制御部16は、要求部161と、受信部162と、判定部163、表示部164とを有し、以下に説明する配信処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部16の内部構成は、
図13に示した構成に限られず、後述する配信処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部16が有する各処理部の接続関係は、
図13に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0143】
要求部161は、入力部14により受け付けたユーザ操作に従って、ウェブサーバ20にウェブページの取得要求を送信する。また、要求部161は、受信部162によって受け付けられたウェブページに広告取得命令が含まれる場合に、判定処理により判定されたユーザ分類に関する情報を広告装置30に送信する。
【0144】
受信部162は、ウェブページや広告コンテンツを受け付ける。具体的には、受信部162は、要求部161によって送信されたウェブページの取得要求に応答したウェブサーバ20からウェブページを受け付ける。このとき、受信部162は、ウェブページに広告取得命令が含まれる場合には、判定処理を行うよう判定部163に指示する。また、受信部162は、ユーザ分類情報を受信した場合、ユーザ分類情報記憶部137に格納する。
【0145】
判定部163は、受信部162から判定処理を行うよう指示を受けた場合、端末装置11にインストールされているアプリケーションの一覧と、ユーザ分類情報とに基づいて、端末装置11を所有するユーザのユーザ分類を判定する。具体的には、判定部163は、アプリケーション記憶部136に記憶されたアプリケーションの一覧と、ユーザ分類情報記憶部137に記憶されたユーザ分類情報とに基づいて、端末装置11を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定処理を行う。
【0146】
このように、判定部163は、端末装置11にインストールされているアプリケーションの一覧と、ユーザ分類情報とに基づいて、端末装置11を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定処理を行う。以下、判定処理の詳細について説明する。
【0147】
例えば、判定部163は、アプリケーション記憶部136に記憶されたアプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとが一致するユーザ分類がある場合、端末装置11を所有するユーザをそのユーザ分類と判定する。具体的には、判定部163は、アプリケーション記憶部136に記憶されたアプリケーションの一覧とユーザ分類ID「UT1」のアプリケーションの組合せとが一致する場合、端末装置11を所有するユーザをユーザ分類ID「UT1」と判定してもよい。ここで、アプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとが一致するとは、例えば、アプリケーションの一覧における「0」及び「1」の並びと、アプリケーションの組合せにおける「0」及び「1」の並びとが同一であることをいう。なお、この場合、アプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとは、「アプリA」、「アプリB」、「アプリC」・・・などのようにアプリケーションのインストール有無を示す情報が同じ順序で並んでいる。つまり、アプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとにおいて、同じアプリケーションのインストール有無を示す情報が「0」(または「1」)で一致しており、値が相違するアプリケーションがないことをいう。
【0148】
また、判定部163は、端末装置11を所有するユーザを、そのアプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとが最も近似するユーザ分類に属すると判定してもよい。ここで、アプリケーションの一覧とアプリケーションの組合せとが近似するとは、例えば、アプリケーションの一覧における「0」及び「1」の並びと、アプリケーションの組合せにおける「0」及び「1」の並びとの相違箇所が少ないことをいう。具体的には、判定部163は、アプリケーションの一覧において「0」である箇所がアプリケーションの組合せにおいて対応する箇所が「1」である回数と、アプリケーションの一覧において「1」である箇所がアプリケーションの組合せにおいて対応する箇所が「0」である回数との合計数(つまり、同じアプリケーションに対応する値が異なる回数)が小さいほど互いが近似しているとしてもよい。したがって、判定部163は、端末装置11を所有するユーザを、上記の合計数が最も小さいアプリケーションの組合せのユーザ分類に属すると判定してもよい。なお、判定部163は、末装置11を所有するユーザを、複数のユーザ分類に属すると判定してもよい。
【0149】
判定部163は、判定処理により判定した端末装置11を所有するユーザのユーザ分類に関する情報を要求部161へ受け渡す。具体的には、判定部163は、ユーザ分類に関する情報としてユーザ分類の興味分野を要求部161へ受け渡す。
【0150】
判定部163からユーザ分類の興味分野を受け取った要求部161は、ユーザ分類の興味分野を広告装置30に送信する。その後、受信部162は、広告装置30から広告コンテンツを受信する。広告コンテンツを受信した受信部162は、受信した広告コンテンツを表示部164へ受け渡す。
【0151】
表示部164は、受信部162によって受け付けられたウェブページや広告コンテンツを出力部15に表示する。例えば、表示部164は、ウェブページの表示領域の一部である広告枠表示領域に、広告コンテンツを表示する。
【0152】
なお、上述した制御部16による配信処理は、例えば、JavaScript(登録商標)などにより実現されてもよい。また、上述した配信処理が所定のアプリケーションにより行われる場合や判定処理が専用アプリにより行われる場合、制御部16は、例えば、所定のアプリや専用アプリを制御するアプリ制御部を有してもよい。
【0153】
〔3.配信処理のフロー〕
次に、
図16を用いて、第2の実施形態に係る配信システム2による配信処理の手順について説明する。
図16は、第2の実施形態に係る配信システム2による配信処理手順を示すシーケンス図である。
【0154】
図16に示すように、端末装置11は、ユーザ操作に従って、ウェブページの取得要求をウェブサーバ20に送信する(ステップS201)。そして、ウェブサーバ20は、ウェブページの取得要求に応じて、ウェブページを端末装置11に配信する(ステップS202)。なお、ウェブサーバ20によって配信されるウェブページには、広告装置30のURL等である広告取得命令が含まれる。
【0155】
続いて、端末装置11は、ウェブページに広告取得命令が含まれる場合、端末装置11を所有するユーザのユーザ分類を判定する判定処理を行う(ステップS203)。その後、端末装置11は、ユーザ分類に関する情報を広告装置30へ送信する(ステップS204)。具体的には、端末装置11は、ユーザ分類に関する情報としてユーザ分類の興味分野を広告装置30へ送信する。そして、広告装置30は、受信したユーザ分類に関する情報である興味分野に基づいて広告コンテンツを選択する(ステップS205)。その後、広告装置30は、選択した広告コンテンツを端末装置11へ配信する(ステップS206)。
【0156】
〔4.その他〕
上記第2の実施形態では、端末装置11は、特定のアプリケーションのインストール有無に基づいて、ユーザ分類を判定したが、アプリケーションを分類するアプリケーション分類の属するアプリケーションのインストール有無に基づいてユーザ分類を判定してもよい。この場合、記憶部13のユーザ分類情報記憶部137には、
図7に示すユーザ分類情報記憶部124に記憶された情報と同様の情報が記憶される。また、端末装置11は、端末装置11にインストールされているアプリケーションの使用頻度や使用時間などに基づいてユーザ分類を判定してもよい。例えば、端末装置11は、インストールされているアプリケーションであっても、所定の期間(例えば1ヶ月)使用されていない場合、インストールされていない(例えば、アプリケーション記憶部136に記憶しない)ものとして、ユーザ分類を判定してもよい。また、端末装置11は、特定のアプリケーションがインストールされていないことに基づいてユーザ分類を判定してもよい。例えば、端末装置11は、ファッション系のアプリケーションがインストールされていないユーザについては、他のアプリケーションの組合せが類似しているユーザ分類であっても、そのユーザ分類にファッションの分野が興味分野として関連付けられている場合、そのユーザ分類と判定しなくてもよい。
【0157】
〔5.効果〕
上述してきたように、第2の実施形態に係る端末装置11は、アプリケーション記憶部136と判定部163を有する。アプリケーション記憶部136は、端末装置11にインストールされているアプリケーションに関する情報を記憶する。判定部163は、アプリケーション記憶部136に記憶されたアプリケーションに関する情報と、所定のアプリケーションの組合せに対応付けられたユーザ分類とに基づいて、端末装置11を所有するユーザのユーザ分類を判定する。
【0158】
これにより、第2の実施形態に係る端末装置11は、ユーザのユーザ分類を適切に判定することができる。また、端末装置11においてユーザのユーザ分類を判定するため、アプリケーションの一覧を内部に保持したままユーザの分類を判定でき、プライバシー保護の向上やセキュリティの向上とともにデータ通信量を低減することができる。
【0159】
また、第2の実施形態に係る端末装置11は、要求部161をさらに有する。要求部161は、ユーザ分類に関する情報を情報処理装置へ送信することによりコンテンツの配信を要求する。
【0160】
これにより、第2の実施形態に係る端末装置11は、ユーザのユーザ分類に関する情報として興味分野を広告装置30へ送信することにより、広告装置30からユーザ分類の興味分野に応じて選択された広告コンテンツの配信を受けることができるため、ユーザにとって適切な広告コンテンツの配信を受けることができる。
【0161】
(第1及び第2の実施形態)
〔1.装置構成〕
ここで、
図2に示した広告配信装置100は、ユーザ情報記憶部121、ユーザ分類情報記憶部122または広告コンテンツ記憶部123を有しなくてもよい。具体的には、広告配信装置100は、ユーザ情報記憶部121、ユーザ分類情報記憶部122または広告コンテンツ記憶部123を保持するデータベースサーバと接続されてもよい。なお、第1の実施形態における配信処理は、ユーザ分類を判定する判定装置と広告コンテンツを配信する配信装置とが協調して行ってもよい。
【0162】
〔2.プログラム〕
また、上述してきた第1の実施形態に係る広告配信装置100は、例えば
図17に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図17は、広告配信装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0163】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0164】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網40を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを他の機器へ通信網40を介して送信する。
【0165】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0166】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0167】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、ユーザ分類情報記憶部122及び広告コンテンツ記憶部123内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網40を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0168】
〔3.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0169】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図2に示した取得部131と配信部135とは統合されてもよい。
【0170】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0171】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0172】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。