特許第6085767号(P6085767)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6085767文書識別情報表示方法及び文書識別情報表示装置、改定バージョン文書表示方法及び改定バージョン文書表示装置、及びこれら方法を実行するための媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6085767
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】文書識別情報表示方法及び文書識別情報表示装置、改定バージョン文書表示方法及び改定バージョン文書表示装置、及びこれら方法を実行するための媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20170220BHJP
【FI】
   G06F13/00 550A
【請求項の数】9
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-184057(P2016-184057)
(22)【出願日】2016年9月21日
【審査請求日】2016年9月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508342932
【氏名又は名称】株式会社 ローバルコム
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】特許業務法人 日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石澤 輝美
(72)【発明者】
【氏名】山本 和男
【審査官】 木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−081819(JP,A)
【文献】 特開2001−109872(JP,A)
【文献】 特開平02−297284(JP,A)
【文献】 特開2010−224599(JP,A)
【文献】 特許第5703159(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、表示する文書識別情報表示方法において、
文書データ作成機能を備えて、旧バージョン文書データを読み込み、読み込んだ旧バージョン文書データから旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの双方を生成し、
生成された双方のバージョン文書データから、画面表示可能な双方の文書画像データを生成し、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分けし、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成し、
双方の文書区画データを、区画ごとに対比し、対比区画に一致する双方の区画データが存在するときの一致区画及び一致しない区画データが存在するとき、あるいはいずれか一方のみの区画データが存在するときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、不一致区画データに、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークの付着された双方の不一致区画データをそれぞれ認識し、
それぞれの不一致区画データが、識別マークから、旧バージョン文書データに関するデータか、あるいは改定バージョン文書データに関するデータかを識別し、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する識別情報を生成し、画面に当該識別情報を表示するものであって、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得し、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着して表示することからなること
を特徴とする文書識別情報表示方法。
【請求項2】
請求項1に記載された文書識別情報表示方法において、識別マークが双方の区画データごとに異なる色表示であることを特徴とする文書識別情報表示方法。
【請求項3】
請求項1に記載された改定バージョン文書表示方法において、不一致区画数関係情報が、全ページに亘って取得され、全ページに亘って改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着させ、画面に表示することを特徴とする改定バージョン文書表示方法。
【請求項4】
旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、識別情報を付加してページ毎に改定バージョン文書データを表示する改定バージョン文書表示方法において、
ページ毎に、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分し、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成し、
双方の文書区画データを、区画ごとに重ねて対比し、対比区画に双方の区画データが一致するときの一致区画及び一致しないときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを取得し、改定バージョン文書データ付着した独自の識別マークから、不一致区画データの内、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する不一致区画を識別して、識別マークの付された不一致状態を画面に表示するものであって、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得し、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着して表示することからなること
を特徴とする改定バージョン文書表示方法。
【請求項5】
請求項4に記載された改定バージョン文書表示方法において、不一致区画数関係情報が、全ページに亘って取得され、全ページに亘って改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着させ、画面に表示することを特徴とする改定バージョン文書表示方法。
【請求項6】
請求項5に記載された改定バージョン文書表示方法において、パラグラフ単位のぶら下がり項目からなる入出力項目テーブルを備え、入出力項目の一部に改定バージョン文書データ変換項目が設定可能とされ、改定バージョン文書データ変換項目数に閾値を設定することを特徴とする改定バージョン文書表示方法。
【請求項7】
旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、表示する文書識別表示装置において、
文書データ作成機能を備えて、改定バージョンから旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの双方を生成する改定バージョン文書作成手段と、
生成された双方のバージョン文書データから、画面表示可能な双方の文書画像データを生成する文書画像データ生成手段と、
画面表示手段と、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分し、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成する文書区画データ生成手段と、
双方の文書区画データを、区画ごとに対比し、対比区画に一致する双方の区画データが存在するときの一致区画及び一致しない区画データが存在するとき、あるいはいずれか一方のみの区画データが存在するときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、不一致区画データに、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークの付着された双方の不一致区画データをそれぞれ認識し、
それぞれの不一致区画データが、識別マークから、旧バージョン文書データに関するデータか、あるいは改定バージョン文書データに関するデータかを識別し、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する識別情報を生成する文書区画データ生成手段と、
生成した識別情報を画面に表示させる画面表示手段と、を含んで構成されるものであって、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得し、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着して表示することからなること
を特徴とする文書識別表示装置。
【請求項8】
旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、識別情報を付加してページ毎に改定バージョン文書データを表示する改定バージョン文書表示装置において、
画面表示手段と、
ページ毎に、画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分し、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成する文書区画データ生成手段と、
双方の文書区画データを、区画ごとに重ねて対比し、対比区画に双方の区画データが一致するときの一致区画及び一致しないときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、改定バージョン文書データ付着した独自の識別マークから、不一致区画データの内、改定バージョン文書データに属する不一致区画を当該ページの文書データに属する区画内で識別し、
旧バージョン文書データに対して識別された改定バージョン文書データを生成し、該識別された改定バージョン文章データを旧バージョン文書データに重ね識別して表示させる識別改定バージョン文書データ生成・表示手段と、
を含んで構成され、
画面表示手段に、ページ毎に識別された改定バージョン文書データが表示されるものであって、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得し、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着して表示することからなること
を特徴とする改定バージョン文書表示装置。
【請求項9】
旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、表示する文書識別表示方法及び識別情報を付加してページ毎に改定バージョン文書データを表示する改定バージョン文書表示方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
文書データ作成機能を備えて、旧バージョン文書データを読み込み、読み込んだ旧バージョン文書データから旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの双方を生成させ、
生成された双方のバージョン文書データから、画面表示可能な双方の文書画像データを生成させ、
ページ毎に、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分けし、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成させ、
双方の文書区画データを、区画ごとに重ねて対比し、対比区画に一致する双方の区画データが存在するときの一致区画及び一致しない区画データが存在するとき、あるいはいずれか一方のみの区画データが存在するときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、不一致区画データに、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークの付着された双方の不一致区画データをそれぞれ認識させ、
それぞれの不一致区画データが、識別マークから、旧バージョン文書データに関するデータか、あるいは改定バージョン文書データに関するデータかを識別させ、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する識別情報を生成させ、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得させ、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示させ、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着させて表示させることからなること
を特徴とする文書識別表示方法を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書識別情報表示方法及び文書識別情報表示装置、改定バージョン文書表示方法及び改定バージョン文書表示装置、及びこれら方法を実行するための媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
複数ファイルの文書データを横並びに表示して、差分検出手段によって文書データを比較することで差分を検出することが行われている。ソースプログラムが行の集まりとして表現されることを利用し、ソースプログラムの修正前と修正後の差分を行単位に検出することが行われる。この手法であると、文字列パターンを比べるだけで差分を容易に検出できるというメリットがあるが、文字列の移動があった時などに全行のデータが変化することになって差分検出上問題があった。このために、文書の論理構造(章、節、パラグラフ)の文書構成要素を差分検出に利用することが提案された。
【0003】
特許文献1には、論理構造のレベルで2つの文書の差異を調べ、差異のある論理構造に属する文書データを相互に比較するもので、いずれかの文書を基準文書として、予め設定した比較単位ごとに両文書データの差分を求め、差分データと基準文書データとを新旧のバージョンのデータとすることが記載されている。
【0004】
特許文献2には、プログラムの改定前及び改定後のバージョンにおける入出力項目を
それぞれ定義した旧バージョン入出力項目テーブル及び改定バージョンである新バージョン入出力項目テーブルを用いて比較項目を取出し、旧バージョンテスト結果と改定バージョンテスト結果との比較で差分を抽出することで、比較結果テーブルを生成することが記載されている。
【0005】
特許文献3には、文章画像と検体画像との類似度を算出し、類似度が閾値より高ければ、受信した文章の利用を不許可にする制御方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平2−297284号公報
【特許文献2】特許第5703195号公報
【特許文献3】特開2010−224599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
改定バージョンを用いて互換モードにある旧バージョン内容から改定バージョン文章データを作成したときに、改定バージョン文章データの文章確認のために、双方のバージョン文書データの表示上差分を識別させ、旧バージョン文章データに対する改定バージョン文章データの差異を画面上で直ちに表示させたい場合がある。表示時間が迅速にして、双方のバージョン文書データ不一致率及び不一致情報を演算処理することが求められる場合がある。
【0008】
特許文献1に記載された技術にあっては、ソースプログラムの修正前と修正後とにおける差分算出に関するものである。
【0009】
特許文献2に記載された技術は、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データのように旧バージョン入出力項目テーブル及び改定バージョン入出力項目テーブルの違いによる差分の抽出に関するものであるが、旧バージョン入出力項目テーブル及び改定バージョン入出力項目テーブルを用いて比較項目を取出し、旧バージョンテスト結果と改定バージョンテスト結果との比較で差分を抽出するものである。
【0010】
特許文献3に記載された技術は、文書画像と検体画像との類似度を算出するものである。
【0011】
これらの文献に記載された技術によっては、上述したニーズに対応することができない。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑み改定バージョンを用いて互換モードにある旧バージョン内容から改定バージョン文章データを作成したときに、改定バージョン文章データの文章確認にために、双方のバージョン文書データの表示上差分を識別させ、旧バージョン文章データに対する改定バージョン文章データの差異を画面上で直ちに表示させることを目的とする。また、双方のバージョン文書データ不一致率及び不一致情報を演算処理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の文書識別情報表示方法は、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、表示する文書識別情報表示方法において、
文書データ作成機能を備えて、旧バージョン文書データを読み込み、読み込んだ旧バージョン文書データから旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの双方を生成し、
生成された双方のバージョン文書データから、画面表示可能な双方の文書画像データを生成し、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分けし、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成し、
双方の文書区画データを、区画ごとに対比し、対比区画に一致する双方の区画データが存在するときの一致区画及び一致しない区画データが存在するとき、あるいはいずれか一方のみの区画データが存在するときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、不一致区画データに、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークの付着された双方の不一致区画データをそれぞれ認識し、
それぞれの不一致区画データが、識別マークから、旧バージョン文書データに関するデータか、あるいは改定バージョン文書データに関するデータかを識別し、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する識別情報を生成し、画面に当該識別情報を表示するものであって、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得し、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着して表示することからなること
を特徴とする。
【0014】
本発明は、上記の文書識別情報表示方法において、識別マークが双方の区画データごとに異なる色表示であることを特徴とする。
また、本発明は、上記の文書識別情報表示方法において、不一致区画数関係情報が、全ページに亘って取得され、全ページに亘って改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着させ、画面に表示することを特徴とする。
【0015】
本発明の改定バージョン文書表示方法は、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、識別情報を付加してページ毎に改定バージョン文書データを表示する改定バージョン文書表示方法において、
ページ毎に、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分し、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成し、
双方の文書区画データを、区画ごとに重ねて対比し、対比区画に双方の区画データが一致するときの一致区画及び一致しないときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを取得し、改定バージョン文書データ付着した独自の識別マークから、
不一致区画データの内、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する不一致区画を識別して、識別マークの付された不一致状態を画面に表示するものであって、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得し、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着して表示することからなること
を特徴とする改定バージョン文書表示方法。
【0016】
本発明は、上記の改定バージョン文書表示方法において、不一致区画数関係情報が、全ページに亘って取得され、全ページに亘って改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着させ、画面に表示することを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記の改定バージョン文書表示方法において、パラグラフ単位のぶら下がり項目からなる入出力項目テーブルを備え、入出力項目の一部に改定バージョン文書データ変換項目が設定可能とされ、改定バージョン文書データ変換項目数に閾値を設定することを特徴とする改定バージョン文書表示方法。
【0018】
本発明の文書識別表示装置は、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、表示する文書識別表示装置において、
文書データ作成機能を備えて、改定バージョンから旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの双方を生成する改定バージョン文書作成手段と、
生成された双方のバージョン文書データから、画面表示可能な双方の文書画像データを生成する文書画像データ生成手段と、
画面表示手段と、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分し、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成する文書区画データ生成手段と、
双方の文書区画データを、区画ごとに対比し、対比区画に一致する双方の区画データが存在するときの一致区画及び一致しない区画データが存在するとき、あるいはいずれか一方のみの区画データが存在するときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、不一致区画データに、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークの付着された双方の不一致区画データをそれぞれ認識し、
それぞれの不一致区画データが、識別マークから、旧バージョン文書データに関するデータか、あるいは改定バージョン文書データに関するデータかを識別し、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する識別情報を生成する文書区画データ生成手段と、
生成した識別情報を画面に表示させる画面表示手段と、を含んで構成されるものであって、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得し、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着して表示することからなること
を特徴とする。
【0019】
本発明の改定バージョン文書表示装置は、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、識別情報を付加してページ毎に改定バージョン文書データを表示する改定バージョン文書表示装置において、
画面表示手段と、
ページ毎に、画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分し、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成する文書区画データ生成手段と、
双方の文書区画データを、区画ごとに重ねて対比し、対比区画に双方の区画データが一致するときの一致区画及び一致しないときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、改定バージョン文書データ付着した独自の識別マークから、不一致区画データの内、改定バージョン文書データに属する不一致区画を当該ページの文書データに属する区画内で識別し、
旧バージョン文書データに対して識別された改定バージョン文書データを生成し、該識別された改定バージョン文章データを旧バージョン文書データに重ね識別して表示させる識別改定バージョン文書データ生成・表示手段と、
を含んで構成され、
画面表示手段に、ページ毎に識別された改定バージョン文書データが表示されるものであって、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得し、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着して表示することからなること
を特徴とする。
【0020】
本発明の文書識別表示方法を実行するための媒体は、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、表示する文書識別表示方法及び識別情報を付加してページ毎に改定バージョン文書データを表示する改定バージョン文書表示方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
文書データ作成機能を備えて、旧バージョン文書データを読み込み、読み込んだ旧バージョン文書データから旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの双方を生成させ、
生成された双方のバージョン文書データから、画面表示可能な双方の文書画像データを生成させ、
ページ毎に、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分けし、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成させ、
双方の文書区画データを、区画ごとに重ねて対比し、対比区画に一致する双方の区画データが存在するときの一致区画及び一致しない区画データが存在するとき、あるいはいずれか一方のみの区画データが存在するときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、不一致区画データに、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークの付着された双方の不一致区画データをそれぞれ認識させ、
それぞれの不一致区画データが、識別マークから、旧バージョン文書データに関するデータか、あるいは改定バージョン文書データに関するデータかを識別させ、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する識別情報を生成させ、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得させ、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示させ、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着させて表示させることからなること
を特徴とする文書識別表示方法を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
を特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
不一致区画領域に存在する不一致区画に、旧バージョン文書データあるいは改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークから、識別マークが付着された不一致区画が、旧バージョン文書データに関するものか、あるいは改定バージョン文書データに関するものかを識別し、識別情報を生成することができる。また、改定バージョン文書データに関する不一致区画の、旧バージョン文書データに関する不一致区画に対する不一致区画関係情報を取得し、画面表示手段の画面に改定バージョン文書データを表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画関係情報を付着させることができる。
【0022】
これによって、改定バージョンを用いて旧バージョン内容を踏襲した改定バージョン文章データを作成したときに、改定バージョン文章データの文章確認にために、双方のバージョン文書データの表示上差分を識別させ、旧バージョン文章データに対する改定バージョン文章データの差異を画面上で直ちに表示させることができる。また、双方のバージョン文書データ不一致率及び不一致情報を演算処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施例である文書管理システムを示す図。
図2】本発明の実施例を示すブロック図。
図3】文書画像データの区画内表示を示す図。
図4】本発明の実施例の文書管理装置の機能を説明し、本実施例のフローを示す図。
図5】文書管理装置の機能を説明する図。
図6】旧バージョン入出力項目テーブル例及び改定バージョン入出力項目テーブル例及び改定バージョン変換項目を示す図。
図7】差分表示例をイメージデータ例で示す図。
図8図7に示す図の一部拡大図。
図9】互換モードの旧・改定バージョン文書データ読み込み時点のパラグラフ単位のぶら下がり項目例と正式モードの改定バージョン文書データ読み込み時点のパラグラフ単位のぶら下がり項目例を示す図。
図10】差分比較結果例を示す図。
図11】差分比較結果例を示す図。
図12】文書画像データ例(旧バージョン文書データ)と文書画像データ例(改定バージョン文書データ)とを重ね合わせ表示した例を示す図。
図13】文書表示上の差を生成する方法を示す図。
図14】ページ毎の不一致区画数関係情報の取得ステップを示す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施例である文書管理装置を示す図である。
【0026】
図1において、本発明の実施例である文書管理装置1は、コンピュータ、例えばパソコンで構成され、文書管理部112を備え、文書管理担当107によって操作される。
文書管理部112は、通信回路106を介してインターネット回線に接続され、顧客端末101、102、103、104(以下、顧客端末110という)に接続され、顧客からの管理依頼の文書が入手される。外部からネットワーク、インターネットを介して、http(Hyper Text Trasfer Protcol)を利用して、送信された文章をサーバで受信する。
【0027】
図2は、本発明の実施例の全体図を示す。
【0028】
図2において、本発明の実施例である文書管理装置1は、入力手段11、改定バージョン文書作成手段12、文書画像データ生成手段13、文書区画データ生成手段14、不一致区画数関係情報生成手段15、識別改定バージョン文書データ表示指示手段16、出力手段17、記憶手段18、及び画面表示手段19を備える。画面表示手段19は、画面19Aを備え、上述したこれらの手段は、通信回路26によって互いに接続される。
【0029】
本発明の実施例である文書管理装置1は、通信回路106を介してネットワーク、インターネット回線に接続され、顧客端末110に接続される。
【0030】
入力手段11は、互換的に改定バージョンとされる旧バージョン文書データを入力する。
【0031】
改定バージョン文書作成手段12は、文書データ作成機能を有し、読み込んだ旧バージョン文書データ(改定バージョン)から旧バージョン文書データと改定バージョン文書データとからなる2つのバージョン文書データを生成する。
【0032】
文書画像データ生成手段13は、旧バージョン文書データと改定バージョン文書データについてそれぞれの文書画像データを生成する。
【0033】
文書画像データ区画データ生成手段14は、文書画像データについて、画面表示手段の画面を、横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けする。区画は、正方形区画で表現される。
【0034】
以下、正方形区画を例にとって説明する。区分けした区画内に区画内文書画像データを生成する。文書画像データ区画データ生成手段14は、
・区分けした区画生成
・区画データの生成
・識別マークの付着
・識別情報の生成と表示指示
・閾値の設定
を含んだ生成と表示指示を行い、これらの情報を生成する。
【0035】
不一致区画数関係情報生成手段15は、区分けした区画内の区画内文書画像データから不一致区画数関係情報を生成する。
【0036】
改定バージョン文書データ表示指示手段16は、
・改定バージョン文書データの表示
・不一致区画数関係情報の付着
を表示するよう指示を行う。この指示には、識別マークの付着及び不一致区画数の割合を表示させることが含まれる。割合表示は、数値による表示と複数に段階化した表示が含まれる。
【0037】
以上に述べた各種の手段に加えて文書管理手段(図示せず)が含まれるようにしてもよい。
【0038】
この文書管理手段は、上述した不一致区画数の割合が、予め設定された範囲を超えるような場合に、人的な強制的操作によって、画面表示された改定バージョン文書の変更を行うことが含まれる。これによって、予め定めた範囲以内で差分箇所修正がなされた文書データとする。
【0039】
記録手段18は、データベースとして機能する。記録手段18には、
・改定バージョン変換プログラム
・区画区分けのためのプログラム
・識別マーク付与のためのプログラムが
・改定バージョン変換項目と閾値情報
・文書画像データ
・識別情報
・文書画像データのページ毎色別差分画像データ
・識別改定バージョン文書データの画面データ及びページ毎の不一致区画数関係情報
・顧客情報と顧客文章情報
が登録される。
【0040】
これらの各種の手段の組み合わせによって、文書管理装置1内に文書識別情報表示方法と装置及び改定バージョン文書表示方法と装置が構成される。
【0041】
図3は、文書画像データの区画内表示を示す図である。一つの区画は、格子形状の区画に規則正しく配列されたドットあるいは点からなる。一つの区画が特定されると、その区画内に所属するドットあるいは点の数を計数することができる。図3において、区分けされた区画の内に画像化された文書データ及び画データが記録された状態を示す。図において、各コマが区分けされた区画を示し、区画に文書データあるいは画データが記録された。文書データあるいは画データが記録された区画の大きさは、この区画内のドット数あるいは点数を計測することで直ちに算出される。
【0042】
区画内に表示された文書データあるいは画データの一部形状は、コンピュータに認識可能であり、二つの文書データあるいは画データの一部形状が表示されたとき、それらの差異が認識され、差異が認識された区画の数がデータ化される。
【0043】
図4は、記録手段18に格納されるファイル一覧を示す。
改定バージョン変換プログラムは既存のソフトウェアの活用によって提供される。
【0044】
図5は、文書管理装置1の機能を説明する図であり、本実施例のフローを示す。文書管理装置1の機能を図2に記載された各手段と関連付けて説明する。
【0045】
図5において、文書管理装置1は、入力機能30、バージョン文書作成機能31、文書画像データ変換機能32、文書画像データのページ結合、保存機能33、文書画像データ色付け機能34、ページ毎区画識別機能35、区画の差分・認識表示機能36、差分認識機能37、画面表示機能38、画面出力機能40を備える。
【0046】
改定バージョン文書作成機能30は、図2における改定バージョン文書作成手段12に相当する。
【0047】
入力機能30を介して旧バージョン文書データ41を読み込む。
【0048】
図5において、旧文書データ入力操作指示、改定バージョン文書データへの変換・生成操作指示、文書画像データ出力操作指示42によって改定バージョン文書データへの変換・生成、文書画像データ変換・出力がなされる。旧バージョン文書データ41及び改定バージョン文書データ42が生成される。旧バージョン文書データ41及び改定バージョン文書データ42は、互換モードにあり、双方のバージョン文書データ読み込み時点のパラグラフ単位のぶら下がり項目が一致し、ぶら下がり項目に、改定バージョン文書データ変換項目が設定される。ぶら下がり項目に、改定バージョン文書データ変換項目が設定される状態が、図9に記載される。
【0049】
旧バージョン文書データ41は、図4に示される改定バージョン変換プログラムが用いられて、記憶手段18に登録された改定バージョン変換項目に従って改定バージョン文書データに変換され、改定バージョン文書データ42が生成される。図2の改定バージョン文書作成手段12に該当する。
【0050】
文書データ入力操作指示によって、旧バージョン文書データ出力45及び改定バージョン文書データ出力46がなされる。出力された旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データは、文書画像データ変換機能32で処理される。文書画像データ変換機能32は、図2の文書画像データ生成手段13に該当する。
【0051】
文書画像データ変換機能32によって、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データは、双方の文書画像データに変換51される。変換された双方の文書画像データは、それぞれに文書画像データとされ、文書画像データ出力52される。
【0052】
これらの文書画像データは、双方の文書画像データのページ結合、保存機能33によって、記録手段18に登録、保存される。このように、双方の文書画像データのページ結合、保存機能33は、文書画像データから、双方の文書画像データのページ結合、保存をする。
【0053】
これらのデータは、文書画像データ色付け機能34によって処理される。文書画像データ色付け機能34は、図2における文書区画データ生成手段14の一部の識別マークの付着部に該当する。
【0054】
これらのデータは、文書画像データ色付け機能34によって、旧バージョン文書データの文書画像データ色付け61及び改定バージョン文書データの文書画像データ色付け62がなされる。色付けでなくても両者を識別するものであればよい。例えば、各種の識別マークが用いられ得る。例えば、字体形状の変更による識別方法が採用される。ここでは、色付き識別を例に採って説明する。
【0055】
次に、ページ毎区画識別機能35による処理がなされる。図2における文書区画データ生成手段14の一部の区分けした区画生成部、区画データの生成部に該当する。
【0056】
ページ毎区画識別機能35は、画面表示手段の画面19Aを横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分けする処理を行う。
【0057】
また、ページ毎区画識別機能35は、旧バージョン文書データの文書画像データのページごと画像部分の区画像部分の区画識別63、改定バージョン文書データに対応した文書画像データのページごとに区画像部分の区画識別64を行う。これらの区画識別によって、識別情報の生成がなされ、これら情報は、画面19Aに表示指示される。
【0058】
これらの識別情報は、記録手段18に記録され、区画の差分・認識表示機能36によって処理される。区画の差分・認識表示機能36は、図2における不一致区画数関係情報生成手段15に該当する。
【0059】
区画の差分・認識表示機能36は、双方バージョン文書データのページ毎文書画像データの重ね合わせ65を行う。この区画重ね合わせによる比較処理で、不一致区画数関係情報の生成、例えば旧バージョン文書データと改定バージョン文書データとの識別表示、不一致の区画毎差分認識によるページ毎不一致率算出66を行う。差分認識が区画毎になされ、区画毎差分認識が統計されて不一致率算出がページ毎になされる。区画毎差分識別から一致区画領域及び不一致区画領域を取得し、ページ毎の不一致率算出65を行う。
【0060】
差分認識と不一致率算出された情報は、画面表示機能37によって、識別された旧バージョン文書データと改定バージョン文書データとして、また算出された不一致率として画面表示指示がなされる。画面表示機能37は、図2における識別改定バージョン文書データ表示指示手段16に該当する。
【0061】
画面表示機能37は、区画の差分・認識表示機能36で生成された情報を得て、双方バージョンの文書画像データのページごと一致、不一致区画色の識別及び表示色設定67を行う。この設定に際しては、
・一致箇所の共通の色付け
・双方バージョン別文書画像データの異色の色付け
がなされる。
【0062】
これらの処理によって、図2における識別改定バージョン文書表示指示手段16で、改定バージョン文書データ表示に、識別マークの付着を行うことがなされ、算出された不一致区画数の割合の付着を行うことがなされ、識別された改定バージョン文書データの画面19Aでの表示が可能とされる。すなわち、識別された改定バージョン文書データ表示がなされ、この表示に、不一致関係情報の付着がなされて、識別改定バージョン文書データの画面がページ毎生成される。
【0063】
生成された画面データは、画面出力機能38によって画面表示処理がなされる。
【0064】
画面出力機能38は、図2における出力手段17及び画面表示手段19に該当する。
【0065】
画面19Aには、
・双方バージョンの文書画像データのページごと色別差分画面表示
・ページ毎識別改定バージョン文書データの画面表示
がなされる。
【0066】
ここで、閾値について説明する。
【0067】
文書区画データ生成手段14は、閾値設定の機能を有する。
【0068】
旧バージョン文書データ41は、図4に示される改定バージョン変換プログラムが用いられて、記憶手段18に登録された改定バージョン変換項目に従って改定バージョン文書データに変換され、改定バージョン文書データ42が生成されることを上述した。
【0069】
改定バージョン変換項目数にリンクした閾値の高さを設定することが可能である。改定バージョン変換項目数は、固定されていてもよい。閾値の高さを設定可能にした場合、閾値の高さによって
・双方バージョンの文書画像データのページごと色別差分画面表示
・ページ毎識別改定バージョン文書データの画面表示
が影響される。
【0070】
パラグラフ単位のぶら下がり項目からなる入出力項目テーブルを備え、入出力項目の一部に改定バージョン文書データ変換項目が設定可能とされ、改定バージョン文書データ変換項目数に閾値を設定することができる。
閾値の高さを、予定された範囲で、上述したこれらの画面表示68を行ってみる。これらの画面表示が見やすく適正であれば、当該閾値の高さ、これらの画面表示が採用される。
【0071】
閾値の高さが高すぎ、これらの画面表示が見やすくなく、適正ではないと判断されるような場合、閾値の高さの再設定を行う。画面表示が見やすくなく、適正ではないかどうかの判断は、操作者の判断が採用されてもよいし、算出された不一致率から自動判定されてもよい。図3には、予め定めておいた不一致率を算出された不一致率と比較することで自動判定される場合が示される。区画の差分認識・表示機能36で算出されることで取得された不一致率が予め定めた不一致率を超えることが判定71されると、あるいは画面表示機能37で表示出力68を介して表示された不一致率から操作者によって不一致率が高く不一致率が不適正であることの判定72がされると、閾値の高さ不適正情報73が得られる。閾値の高さ不適正情報73が得られると、閾値の再設定74及びこの再設定された閾値に基づいた再処理の指示75が改定バージョン文書作成機能に戻され、再処理がなされることになる。
【0072】
文書修正機能(図示せ図)を不可しておいて、操作者がページ毎に識別改定バージョン文書データを修正することが可能である。
【0073】
以上述べた実施例によって、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、表示する文書識別表示方法及び識別情報を付加してページ毎に改定バージョン文書データを表示する改定バージョン文書表示方法が構成される。
【0074】
文書識別表示方法は、次の構成を持つ。
【0075】
文書データ作成機能を備えて、旧バージョン文書データを読み込み、読み込んだ旧バージョン文書データから旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの双方を生成する。
【0076】
生成された双方のバージョン文書データから、画面表示可能な双方の文書画像データを生成する。
【0077】
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分けし、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成する。
【0078】
双方の文書区画データを、区画ごとに重ねて対比し、対比区画に一致する双方の区画データが存在するときの一致区画及び一致しない区画データが存在するとき、あるいはいずれか一方のみの区画データが存在するときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、不一致区画データに、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークの付着された双方の不一致区画データをそれぞれ認識する。
【0079】
それぞれの不一致区画データが、識別マークから、旧バージョン文書データに関するデータか、あるいは改定バージョン文書データに関するデータかを識別し、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する識別情報を生成し、画面に当該識別情報を表示する。
【0080】
この実施例において、改定バージョン文書表示方法は、次の構成を持つ。
【0081】
ページ毎に、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分し、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成する。
【0082】
双方の文書区画データを、区画ごとに重ねて対比し、対比区画に双方の区画データが一致するときの一致区画及び一致しないときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、改定バージョン文書データ付着した独自の識別マークから、不一致区画データの内、改定バージョン文書データに属する不一致区画を当該ページの文書データに属する区画内で重ね識別する。
【0083】
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得する。
【0084】
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示し、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着させ、画面に表示する。
【0085】
図6は、旧バージョン入出力項目テーブル例及び改定バージョン入出力項目テーブル例及び改定バージョン変換項目を示す。旧バージョン入出力項目テーブル例が、旧バージョンのページ毎のぶら下がり項目例で示してある。改定バージョン入出力項目テーブル例が、改定バージョンのページ毎のぶら下がり項目例で示してある。改定バージョンのページ毎のぶら下がり項目例の中で、太い鎖線枠で示した事項が、改定バージョン変換項目であることを示している。各入出力項目テーブルは、ツリー状に大項目から小項目に向けて、パラグラフ単位のぶら下がり項目になる、例えば以下の入出力項目を持つ。
【0086】
ページ
ページ番号
パラグラフ
フオント
サイズ
カラー
属性
表(セル)
図形
アンカーポイント
図形配置フラグ
書式
文字数
行数
字送り
行送り
改定バージョン入出力項目テーブルを旧バージョン入出力項目テーブルに比較すると、太い鎖線枠で示した事項について変更がある。このように、入出力させる一部の項目において変更があるが、入出力される文書データ内容、プログラム内容自体に変更がない。
【0087】
改定バージョン入出力項目テーブルは、旧バージョン入出力項目テーブルに比して、図示されたように、例えば入出力項目においてフオント、図形及び書式で改定され、改定バージョンが策定される。
【0088】
図2に戻って、改定バージョン文書作成手段12は、旧バージョン文書データ作成のための入出力項目テーブル及び改訂バージョン文書データ作成のための入出力項目テーブルを含み、文書データ作成機能を備え、文書データ作成機能が旧バージョン文書データ作成のための入出力項目テーブル及び改訂バージョン文書データ作成のための入出力項目テーブルを用いて旧バージョン文書データ及び改定双方のバージョン文書データを生成する。
【0089】
改定バージョン文書作成手段12は、文書を形成する各ページに生成された双方のバージョン文書データを、画面表示可能な文書画像データとして出力させ、この際に、双方の文書画像データごとに独自の識別マークを付着する。
【0090】
文書画像データ生成手段13は、旧バージョン文書データ及び改定文書バージョンデータから文書画像データを生成する。
【0091】
文書区画データ生成手段14は、双方の文書画像データの区分けされた区画が、区画内に区分けされた文書画像データが存在するときに対比して、区分けされた区画に文書画像データが存在するときの一致区画データ及び不一致区画データを生成する。
【0092】
識別区画データ取得手段15を備えて、不一致区画領域に、双方のバージョン文書データごとに独自の識別マークを付着させ、双方バージョン文書データのいずれかのバージョン文書データに属するかを判別可能とする。
【0093】
さらに、各ページを、改定バージョン文書データで形成させた文書データとなし、該文書データに、ページごとに、表示指示があった時に、取得された識別区画データの識別不一致区画データと識別一致区画データとに基づいて、文書表示上の差分を表示させる。
【0094】
双方のバージョン文書データを、一致区画領域及び不一致区画領域に区分けされた表示形態とすることができる。不一致区画領域を、識別マークによっていずれかのバージョン文書データかを判別可能とさせた状態で、画面表示手段の画面に表示させる。
【0095】
図7は、差分表示例をイメージデータ例で示す。
【0096】
図7において、旧バージョン文書データのイメージデータが左図に、そして改定バージョン文書データのイメージデータが右図に示される。
【0097】
図8は、図7の一部分を拡大して示す。
【0098】
図7及び図8において、文書画像データ生成手段13によって、図7に示す例の場合、文書画像データが、画面表示手段の画面上に、横×縦に4×4の正方状の規則性を持つ区画に区分けされた。区分けした区画内に、旧バージョン入出力項目テーブル及び改定バージョン入出力項目テーブルが用いられて生成された区画内に文書画像データが埋め込まれた。これによって、区画内に文書画像データが生成された。これらのイメージデータは、文字や図形を含む。区画内にイメージデータが存在しないときには、その区分けされた区画は空白となる。空白区画は、双方の比較から外すことができ、その分比較が迅速化、効率化される。改定バージョン文書作成機能が、ソフトウェアによる文書データ作成機能を有し、旧バージョン文書データの文書構造の全体概念の構造を変更することなく、予め定められた文書形態に改定して再編された改定バージョン文書データを生成する。ここでは、旧バージョン文書データの文書構造の全体概念の構造を変更することなく、互換性があるようにして、予め定められた文書形態に改定して再編されたバージョン文書データを改定バージョン文書データと呼ぶ。区画内に表示される文書画像データを重ねることによる比較から双方の差分の検出がなされる。旧バージョンの文書データには、例えば緑色が、そして改定バージョンの文書データには、例えば赤色が付けられた。
【0099】
図に示されるように、差分のある双方バージョン文書データごとに、区画内の文書画像データに色付け表示がなされた。差分のある旧バージョンの文書データには、例えば緑色が、そして差分のある改定バージョンの文書データには、例えば赤色が表示された。双方バージョン文書データごとに区画イメージの色分け表示例が生成された。差分のない区画内の双方のバージョン文書データには、同色の、例えば灰色あるいは黒色が表示される。
【0100】
図6及び図7において、双方のデータを重ね合わせて表示し、双方のデータの差分を色別に表示した。一致する区画領域には、共通の色としてこの例の場合、灰色が付着された。
【0101】
この重ね合わせ表示法によって、一致する区画領域には灰色が、差分のある旧バージョン文書データにある区画領域には緑色が、そして差分のある改定バージョン文書データにある区画領域には赤色が付着された。これによって、改定バージョン文書データの区画不一致例、旧バージョン文書データの不一致区画例、双方バージョン文書データの一致区画例の表示が可能とされた。
【0102】
この例の場合、マスすなわち区画が横(4)×縦(4)なので、最大分母が16個に対し、着色区画が9個、空白区画が7個、一致する灰色の区画数が4個、緑色の区画が3個、赤色の区画が2個になる。最大分母に対する空白率は7/16、一致区画領域率は、4/16、不一致区画領域は4/16、不一致区画領域の一致区画領域率に対する比は、それぞれ3:4、2:4となる。赤色の改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する関係割合は、旧バージョン文書データ全体に対して、2:(4+3)、旧バージョン文書データの不一致区画で、2:3となる。
【0103】
不一致区画領域に存在する不一致区画の内、改定バージョン文書データに独自の識別マークを付着して、識別マークから、識別マークが付着された不一致区画を旧バージョン文書データから識別し、改定バージョン文書データに関する不一致区画の、旧バージョン文書データに対する不一致区画関係情報を取得する。
【0104】
これらの割合は、改定バージョン変換項目を予め定めた場合の数値となる。
【0105】
図9は、互換モードの旧・改定バージョン文書データ読み込み時点のパラグラフ単位のぶら下がり項目例(上図)と正式モードの改定バージョン文書データ読み込み時点のパラグラフ単位のぶら下がり項目例(下図)を示す。下図に示さるように、改定バージョン文書データを生成するときに、「以下の点に注意して操作下さい。」「1.操作上のご注意」について、それぞれフォント「明朝」「明朝」が「明朝A」「ゴシックA」に変換される指示がなされた。
【0106】
図10図11は、差分比較結果例を示す。
【0107】
図10において、旧バージョン文書データ(例)と改定バージョン文書データ(例)が示される。
【0108】
左側の旧バージョン文書データ(例)に対して、右側の改定バージョン文書データ(例)は、太い鎖線で囲んだ、1.ご注意、表1 機能 及び図1 フローチャート が、改定バージョン文書データとしたことで、フォントが変わった例を示す。
【0109】
図11は、これらの旧バージョン文書データ(例)と改定バージョン文書データ(例)とを重ね合わせた例を示す。左側図が、重ね合わせ状態を示し、右側図が、一部拡大された状態を示す。
【0110】
太い鎖線で囲んだ、1.ご注意、表1 機能 及び図1 フローチャート が、区画内表示で、不一致区画例として表示され、他の文書データが一致区画例として表示された。
【0111】
太い鎖線で囲んだ差異個所で、改定バージョン文書データ部分が赤色で、旧バージョン文書データ部分が緑色で重ね合されて表示された。
【0112】
図12は、図3に対応して文書画像データ例(旧バージョン文書データ)と文書画像データ例(改定バージョン文書データ)とを重ね合わせ表示した例を示す。
【0113】
図12に、改定バージョン文書データと旧バージョン文書データとの表示差異が一つの区画で示される。改定バージョン文書データの、旧バージョン文書データに対する差異であるので、この区画は、赤色表示される。この事例で、「改定」の垂直ラインが「旧」の垂直ラインより右側にあるような場合、緑色表示される。
【0114】
これらの改定によって生じる文書表示上の差を生成する方法を、図13を用いて説明する。
【0115】
図13は、文書表示上の差を生成する方法を示す図である。
ステップ1:文書例が表示される。
ステップ2:旧バージョン文書データ例が表示される。
ステップ3:改定バージョン文書データ例が表示される。
ステップ4:旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの識別された重ね合わせ画像データ例が表示される。
ステップ5:不一致率が表示される。
ステップ6:差分表示可能文書(ページ)が表示される。
ステップ7:修正文書がページ毎に表示される。
【0116】
ステップ2で表示された旧バージョン文書データ例に緑色が表示された。ステップ3で表示された改定バージョン文書データ例に赤色が表示された。
【0117】
ステップ4で、事例「1.操作上のご注意」について、双方の表示を示した。それらの差異を拡大して示した。双方の不一致箇所について、改定バージョン側からみて、不一致区画箇所に赤色表示がなされた。旧バージョン側からみた場合、不一致区画箇所に緑色表示がなされる。一致区画について灰色表示がなされた。
【0118】
ステップ5:不一致率として、9/70が算出された。
【0119】
比較区画は、150の全区画に対する70区画の比較となる。結果、効率化された。
【0120】
不一致率9/70=(赤い点線内の9区画/黒い点線内の70区画)
一致率(70−9)/70
ステップ6:ページごと差分表示可能な文書データの出力
改定バージョン文書データを、一致区画領域及び不一致区画領域に区分けされた表示形態であって、不一致区画領域が、識別マークによっていずれかのバージョン文書データかを判別可能とさせた文書データとして、画面表示手段の画面に表示させる。
【0121】
ステップ7:ページ毎に文書データ、すなわち識別された改定バージョン文書データ及び不一致区画数関係情報の出力
各ページを、改定バージョン文書データで形成させた文書データとなし、該文書データに、ページごとに、表示指示があった時に、取得された識別区画データの不一致区画領域あるいは一致区画領域とに基づいて、文書表示上の差分及び不一致率を表示させる。
【0122】
図14は、ページ毎の不一致区画数関係情報の取得ステップを示す。
【0123】
ページ毎の不一致区画数関係情報は、次のステップで取得される。
・当該ページの文書データにおける、旧バージョン文書データと改定バージョン文書データとを重ね合わせて対比したときに取得される、文書データが所在しない空白区画数と文書データが所在する区画数とその割合
・一致区画数と不一致区画数とその割合
・旧バージョン文書データに属する不一致区画数と改定バージョンに属する不一致区画数とその割合
・結果、当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報が取得される。
【0124】
図1に戻って、ステップ6を経て改定文書バージョンデータを、一致区画領域及び不一致区画領域に区分けされた表示形態であって、不一致区画領域が、識別マークによっていずれかの文書バージョンデータかを判別可能とさせた状態で、画面表示手段の画面に表示させることがなされ、ステップ7を経て各ページを、改定文書バージョンデータで形成させた文書データとなし、該文書データに、ページごとに、表示指示があった時に、取得された識別区画データの不一致区画領域と一致区画領域とに基づいて、表示上の差分及び不一致率を表示させた文書が各顧客端末110に提供される。
【0125】
また、顧客端末110に、閾値以内の修正とされた修正文書データが提供される。
【0126】
本実施例によれば、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データについて、双方のバージョン文書データ間における文書表示上の差を識別して、表示する文書識別表示方法及び識別情報を付加してページ毎に改定バージョン文書データを表示する改定バージョン文書表示方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が構成される。当該媒体は、
文書データ作成機能を備えて、旧バージョン文書データを読み込み、読み込んだ旧バージョン文書データから旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データの双方を生成させ、
生成された双方のバージョン文書データから、画面表示可能な双方の文書画像データを生成させ、
ページ毎に、
画面表示手段の画面を横×縦に同じ規則性を持つ区画に区分けし、文書画像データを画面上に記録し、文書画像データを区画ごとに区分けし、区画ごとに記録した文書画像データの一部ずつを区画ごとに区分された区画データを生成し、区画データの集合体から文書区画データを生成させ、
双方の文書区画データを、区画ごとに対比し、対比区画に一致する双方の区画データが存在するときの一致区画及び一致しない区画データが存在するとき、あるいはいずれか一方のみの区画データが存在するときの不一致区画に区分して、一致区画データ及び不一致区画データを生成し、不一致区画データに、旧バージョン文書データ及び改定バージョン文書データに対応してそれぞれ独自の識別マークを付着して、識別マークの付着された双方の不一致区画データをそれぞれ認識させ、
それぞれの不一致区画データが、識別マークから、旧バージョン文書データに関するデータか、あるいは改定バージョン文書データに関するデータかを識別させ、改定バージョン文書データの旧バージョン文書データに対する識別情報を生成させ、
当該ページの文書データに属する区画数に対する改定バージョン文書データに属する不一致区画の不一致区画数関係情報を取得させ、
画面表示手段の画面に、改定バージョン文書データの識別状態を表示させ、該改定バージョン文書データに、不一致区画数関係情報を付着させて表示させることからなる。

【0127】
これらの構成を有して、当該媒体は、文書識別表示方法及び改定バージョン文書表示方法を、顧客の端末で実行させることができる。
【符号の説明】
【0128】
1…文書管理装置、11…入力手段、12…改定バージョン文書作成手段、13…文書画像データ生成手段、14…文書画像データ生成手段、15…不一致区画数関係情報生成手段、16…識別改定バージョン文書データ表示指示手段、17…出力手段、18…記録手段、19…画面表示手段、100…文書管理装置。
【要約】
【課題】旧バージョン入出力項目テーブル及び改定バージョン入出力項目テーブルを用いて比較項目を取出し、旧バージョンテスト結果と改定バージョンテスト結果との比較で差分を抽出するに際して、抽出を、その構造の特性を活かして簡便に行って、双方のバージョン文書データの差分を、表示時間が早く、不一致率及び表示効率を向上させて演算処理することができるようにする。
【解決手段】不一致区画領域に、双方のバージョン文書データごとに独自の識別マークを付着させ、双方バージョン文書データのいずれかのバージョン文書データに属するかを判別可能とさせ、改定バージョン文書データデータを、一致区画領域及び不一致区画領域に区分けされた表示形態であって、不一致区画領域が、識別マークによっていずれかのバージョン文書データかを判別可能とさせた文書データ状態で、画面表示手段の画面に表示させる。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
図14