【実施例】
【0071】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0072】
以下の例で使用した化合物の略号は以下のとおりである。
6FDA:2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物
2,2’−TFMB:2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル
6FAP:2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
【0073】
以下の例で用いた特性の測定方法を以下に示す。
【0074】
(固形分濃度)
ポリアミック酸溶液の固形分濃度は、ポリアミック酸溶液を350℃で30分間乾燥し、乾燥前の重量W
1と乾燥後の重量W
2とから次式によって求めた値である。
【0075】
固形分濃度(重量%)=(W
2/W
1)×100
【0076】
(対数粘度)
試料溶液を、固形分濃度に基づいて濃度が0.5g/dl(溶媒:N−メチル−2−ピロリドン)になるように希釈した。この希釈液を、30℃にて、キャノンフェンスケNo.100を用いて流下時間(T
1)を測定した。対数粘度は、ブランクの水の流下時間(T
0)を用いて、次式から算出した。
【0077】
対数粘度={ln(T
1/T
0)}/0.5
【0078】
(線膨張係数(CTE))
膜厚10μmのポリイミド膜を幅4mmの短冊状に切り取って試験片とし、TMA/SS6100(エスアイアイ・テクノロジー社製)を用い、チャック間長15mm、荷重2g、昇温速度20℃/minで400℃まで昇温した。得られたTMA曲線から、50℃から200℃、300℃から400℃までの線膨張係数を求めた。
【0079】
(光透過率)
分光光度計U−2910(日立ハイテク製)を用いて、ポリイミド膜の波長400nmにおける透過率を測定した。そして、ランバード・ベール(Lambert−Beer Law)を用いて膜厚10μmにおける透過率を算出した。
【0080】
〔参考例1〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mlのガラス製の反応容器に、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン440gを加え、2,2’−TFMBを25.12g(0.0785モル)と、6FDAを34.88g(0.0785モル)を加え、50℃で撹拌して、固形分濃度11.43%、対数粘度0.60のポリアミック酸溶液を得た。
【0081】
〔比較例1〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
【0082】
〔実施例1〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、N,N−ジメチルアセトアミドにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、DMAc−ST;シリカ粒子固形分濃度:20wt%;シリカの粒子径:10〜20nm)を6g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して2質量部である。
【0083】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
【0084】
〔実施例2〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、N,N−ジメチルアセトアミドにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、DMAc−ST)を15g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して5質量部である。
【0085】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
【0086】
〔実施例3〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、N,N−ジメチルアセトアミドにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、DMAc−ST)を60g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して20質量部である。
【0087】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
【0088】
〔実施例4〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、N,N−ジメチルアセトアミドにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、DMAc−ST)を120g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0089】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
【0090】
〔実施例5〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカの粒子径:10〜20nm)を40g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して20質量部である。
【0091】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表2に示す。
【0092】
〔実施例6〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST)を80g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0093】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表2に示す。
【0094】
〔実施例7〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST)を120g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して60質量部である。
【0095】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表2に示す。
【0096】
〔実施例8〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、NPC−ST−30;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカの粒子径:10〜20nm)を80g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0097】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表2に示す。
【0098】
〔実施例9〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、NPC−ST−30)を120g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して60質量部である。
【0099】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表2に示す。
【0100】
〔実施例10〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、エチレングリコールにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、EG−ST;シリカ粒子固形分濃度:20wt%;シリカの粒子径:10〜20nm)を120g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0101】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表2に示す。
【0102】
〔実施例11〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、エチレングリコールにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、EG−ST)を180g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して60質量部である。
【0103】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表2に示す。
【0104】
〔実施例12〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、イソプロパノールにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、IPA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカの粒子径:10〜20nm)を80g添加して攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0105】
このポリアミック酸溶液組成物を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上に厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。
そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表2に示す。
【0106】
〔参考例2〕
攪拌機、窒素ガス導入・排出管を備えた内容積500mlのガラス製の反応容器に、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン440gを加え、6FAPを27.11g(0.0740モル)と、6FDAを32.89g(0.0740モル)を加え、50℃で攪拌して、固形分濃度11.47%、対数粘度0.19のポリアミック酸溶液を得た。
【0107】
〔比較例2〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液を、基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表3に示す。
【0108】
〔実施例13〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を80g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して40質量部である。
【0109】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表3に示す。
【0110】
〔実施例14〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を160g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して80質量部である。
【0111】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表3に示す。
【0112】
〔実施例15〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、メチルエチルケトンにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、MEK−ST−40;シリカ粒子固形分濃度:40wt%;シリカ粒子径10〜15nm;表面改質無し)を80g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して40質量部である。
【0113】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表3に示す。
【0114】
〔実施例16〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、メチルエチルケトンにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、MEK−AC−2101;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm;表面改質有り)を80g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して40質量部である。
【0115】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表3に示す。
【0116】
〔実施例17〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、NPC−ST−30;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を80g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して40質量部である。
【0117】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表3に示す。
【0118】
〔実施例18〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、イソプロパノールにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、IPA−ST−30;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を80g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して40質量部である。
【0119】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表4に示す。
【0120】
〔実施例19〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、イソプロパノールにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、IPA−ST−S;シリカ粒子固形分濃度:25wt%;シリカ粒子径8〜10nm)を96g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して40質量部である。
【0121】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表4に示す。
【0122】
〔実施例20〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、イソプロパノールにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、IPA−ST−S;シリカ粒子固形分濃度:15wt%;シリカ粒子径9〜15nm)を160g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して40質量部である。
【0123】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表4に示す。
【0124】
〔実施例21〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、エチレングリコールにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、EG−ST;シリカ粒子固形分濃度:20wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を120g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP)100質量部に対して40質量部である。
【0125】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表4に示す。
【0126】
〔比較例3〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、参考例2で得られたポリアミック酸溶液を214g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表5に示す。
【0127】
〔実施例22〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、参考例2で得られたポリアミック酸溶液を214gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を114g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0128】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表5に示す。
【0129】
〔実施例23〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、参考例2で得られたポリアミック酸溶液を214gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を228g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP+2,2’−TFMB)100質量部に対して80質量部である。
【0130】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表5に示す。
【0131】
〔実施例24〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、参考例2で得られたポリアミック酸溶液を500gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を160g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0132】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表5に示す。
【0133】
〔実施例25〕
参考例1で得られたポリアミック酸溶液に、参考例2で得られたポリアミック酸溶液を500gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を320g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP+2,2’−TFMB)100質量部に対して80質量部である。
【0134】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表5に示す。
【0135】
〔実施例26〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、参考例1で得られたポリアミック酸溶液を214gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を114g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0136】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表5に示す。
【0137】
〔実施例27〕
参考例2で得られたポリアミック酸溶液に、参考例1で得られたポリアミック酸溶液を56gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにコロイダルシリカを分散させてなるコロイド溶液(日産化学工業株式会社製、PMA−ST;シリカ粒子固形分濃度:30wt%;シリカ粒子径10〜15nm)を89g加えて攪拌し、ポリアミック酸溶液組成物を得た。シリカの添加量はモノマー成分(6FDA+6FAP+2,2’−TFMB)100質量部に対して40質量部である。
【0138】
このポリアミック酸溶液組成物を基材のガラス板上にバーコーターによって塗布し、その塗膜を、120℃にて60分間、150℃にて30分間、200℃にて30分間、400℃にて1分間加熱処理し、ガラス板上の厚さが10μmのポリイミド膜を形成した。そして、ガラス板からポリイミド膜を剥離し、このポリイミド膜の線膨張係数および光透過率を測定した。その結果を表5に示す。
【0139】
【表1】
【0140】
【表2】
【0141】
【表3】
【0142】
【表4】
【0143】
【表5】