【文献】
日石ポリブテン,2015年10月23日,URL,http://www.noe.jx-group.co.jp/business/chemical/e71_buch_016.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
a.界面活性剤及び消泡剤を含む洗剤組成物を供給する工程であって、前記消泡剤が、(a)少なくとも27mN/mかつ40mN/m未満の表面張力を有する疎水性流体、及び(b)前記疎水性流体中に分散している超微粒子状固体疎水性充填剤を含む、工程、
b.前記洗剤組成物で水性媒体中の基材を洗浄する工程であって、前記消泡剤が前記洗浄工程中の発泡に影響を与えず、かつ前記洗剤組成物が洗浄工程中の基材に適用される、工程、
c.前記洗剤組成物が適用されている前記基材を水ですすぐ工程であって、前記すすぎ工程中の発泡が阻害される、工程、
を含む、基材を洗浄する方法であって、
前記疎水性流体が、8〜18個の炭素原子を有するアルキル基によってエステル化されているカルボキシアルキル基を含有する疎水性オルガノポリシロキサン流体である、方法。
前記洗浄工程中の前記水性媒体中の前記界面活性剤の濃度が、臨界ミセル濃度を上回り、前記すすぎ工程のすすぎ水中の前記界面活性剤の濃度が、臨界ミセル濃度を下回る、請求項1に記載の洗浄方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の概念に係る洗剤組成物は、洗浄性界面活性剤と、(a)疎水性流体及び(b)前記疎水性流体中に分散している超微粒子状固体疎水性充填剤を含む消泡剤と、を含む。前記疎水性流体(a)は、界面活性剤の臨界ミセル濃度を上回る濃度の洗剤の水性分散液の動的表面張力を超えるか又はほぼ等しいが62未満である表面張力を有する。「界面活性剤の臨界ミセル濃度を上回る濃度の洗剤の水性分散液の動的表面張力を超えるか又はほぼ等しい」とは、疎水性流体の静的表面張力が、臨界ミセル濃度を上回る濃度の洗剤の水性分散液の動的表面張力の少なくとも95%であることを意図する。
【0008】
幾つかの実施形態では、疎水性流体は、少なくとも27mN/m、かつ40mN/m未満の表面張力を有する。27〜40mN/mの表面張力を有する疎水性流体は、洗剤組成物によって水性媒体中でイオン化され得る活性水素を有する任意の極性基を含有しない。このような基は、例えば、カルボン酸、スルホン酸、硫酸、アミド、又はリン酸である。
【0009】
洗剤の水性分散液の動的表面張力は、Sita Messtechnik GmbHによって供給されているSita DynoTester気泡圧力張力計を用いてASTM D−3825の方法によって洗剤の0.35重量%水溶液において測定される。液体内で形成される気泡は、表面張力によって圧縮されている。生じる圧力は、気泡の半径が減少するにつれて上昇する。この気泡の外側に比べて上昇した圧力が、表面張力を測定するために用いられる。試験では、空気がキャピラリーを通して液体に吹き込まれる。このように作製された気泡表面は膨らみ、それによって、連続的に気泡の半径を減少させる。このプロセス中、圧力は最大圧力まで上昇する。ここで、気泡はその最小半径を有する。この半径は、キャピラリーの半径に等しく、半球を形成する。この点を通過した後、気泡は、キャピラリーから離れて破裂し、壊れる。そして、新たな気泡がキャピラリーで形成され得る。このプロセス中、圧力の特徴的な経過を気泡中で測定することができる。この特徴的な圧力の経過から、表面張力を計算することができる。気泡圧力張力計は、寿命を増加させながら気泡を生成し、0.030秒で開始して1.3倍ずつ40秒まで増加させる。本明細書に記載する動的表面張力は、40秒間の気泡寿命に相当する測定の最後に得られる値である。これは、動的測定であり、かなり代表的な、洗浄及びすすぎプロセスにおける界面活性剤の使用である。
【0010】
疎水性流体(a)の表面張力は、滴形状法によって測定される。この試験では、純消泡化合物の滴をシリンジを使用することによって空気中で作製し、表面張力を垂滴湾曲の測定値から計算する。滴形状試験法は、文献「Surface tension measurements using the drop shape method」(R.P.Woodward published by First Ten Angstroms of 465 Dinwiddie Street,Portsmouth,Virginia,U.S.A.)に説明されている。滴形状法によって測定される消泡剤の表面張力は、静的表面張力であるとみなすことができる。これは、それほど代表的ではない、洗浄及びすすぎプロセスにおける消泡剤の使用であるが、消泡剤単独の動的表面張力を測定するためのいかなる試みも、洗浄及びすすぎプロセスにおける消泡剤の使用として代表的ではない。本明細書に記載する全ての表面張力測定値(動的表面張力測定値及び静的表面張力測定値の両方)は、25℃における表面張力である。
【0011】
洗剤溶液の動的表面張力よりもはるかに低い表面張力を有する消泡化合物は、洗濯洗剤で使用される従来の消泡剤による洗浄において示される通り、気泡の界面に素早く移動して泡を破壊すると考えられる。本明細書に記載する本発明の概念によれば、洗濯洗剤で使用される従来の消泡剤の表面張力よりも高い表面張力を有する疎水性流体に基づく泡阻害剤は、濃縮界面活性剤溶液の表面に広がらず、界面活性剤濃度が高い場合、洗浄段階における泡の低減に有効ではない。界面活性剤溶液が臨界ミセル濃度を上回る濃度である場合、洗浄における洗剤の水性分散液の動的表面張力を超えるか又はほぼ等しい表面張力を有する消泡化合物は、非常に緩徐に気泡界面に移動するので、ほとんど泡を破壊しないと考えられる。
【0012】
洗剤溶液を界面活性剤の臨界ミセル濃度を下回る濃度まで希釈すると、溶液の表面張力は上昇し、消泡剤の表面張力よりも高くなる。界面活性剤の気泡界面への移動は、臨界ミセル濃度を下回る濃度で効果が弱くなる。これは、すすぎサイクルにおいて生じる。驚くべきことに、各すすぎ工程で洗浄液を除去し、新たな水で置換することによって消泡剤が希釈されるにもかかわらず、本発明の概念の消泡剤は、すすぎ段階でも依然として有効であることが観察された。消泡剤の気泡界面への移動は、界面活性剤の移動と有効に競合し、消泡剤が有効になり始める。
【0013】
基材の洗浄中の発泡を阻害するための本発明の概念に係る方法は、(i)水性媒体中の基材に洗剤を適用する工程、(ii)工程(i)からの基材をすすぐ工程、を含み、工程(i)における前記洗剤が、(a)少なくとも27mN/m、かつ40mN/m未満の表面張力を有する疎水性流体と、(b)前記疎水性流体中に分散している超微粒子状固体疎水性充填剤とを含む消泡剤を含有する。
【0014】
本発明は、臨界ミセル濃度を上回る水性分散液中の界面活性剤の濃度において、上に定義した通りの本発明に係る洗剤組成物の水性分散液中で布地を洗浄し、次いで、水中で前記布地をすすぐことを含み、前記界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度を下回る、布地の洗浄方法を含む。
【0015】
水性分散液中の界面活性剤の臨界ミセル濃度は、様々な濃度におけるその界面活性剤の水性分散液の動的表面張力を測定することによって見出すことができる。界面活性剤分子は、空気/水界面に吸着し、表面張力を低下させる。臨界ミセル濃度で界面が飽和したとき、表面張力は一定のままで界面活性剤分子がミセルを形成し始める。界面活性剤濃度に対する表面張力のグラフは、臨界ミセル濃度付近で勾配の急激な変化を示す。臨界ミセル濃度を超えると、表面張力は、界面活性剤濃度の範囲全体にわたって実質的に一定である。臨界ミセル濃度を下回ると、表面張力は、非常に薄い分散液のために水の表面張力に近づくまで、希釈度の増加とともに表面張力も上昇する。洗濯洗剤粉末で一般的に使用される大部分の界面活性剤の臨界ミセル濃度は、洗浄における粉末洗剤の濃度について洗剤のパッケージ上で供給元によって推奨されている2〜4g/Lに比べて、0.2g/L〜0.6g/L洗剤粉末に等しい。臨界ミセル濃度を上回る濃度における洗濯洗剤の水性分散液の表面張力は、通常、25〜30mN/mの範囲である。各すすぎ工程において7倍希釈された3.5g/Lで使用される典型的な粉末洗剤については、洗浄における表面張力は27mN/mであり、第1のすすぎにおける表面張力は35mN/mであり、第2のすすぎにおける表面張力は62mN/mであると観察された。
【0016】
消泡剤として使用される疎水性流体(a)は、例えば、流体オルガノポリシロキサンであってもよい。流体オルガノポリシロキサンは、消泡剤として周知であるが、消泡剤として一般的に用いられる流体オルガノポリシロキサンは、一般的に、27mN/m未満の表面張力を有する。ポリジメチルシロキサンは、例えば、21mN/mの表面張力を有する。
【0017】
本発明は、洗浄プロセスのすすぎ工程における発泡を阻害するために、(a)少なくとも27mN/m、かつ40mN/m未満の表面張力を有する疎水性流体オルガノポリシロキサンと、(b)前記疎水性流体に分散している超微粒子状固体疎水性充填剤とを含む組成物の使用を含む。特に、このような組成物は、例えば、洗浄のために用いられる洗剤組成物に添加することによって洗浄プロセスに組成物を組み込むことにより、すすぎ工程における泡を阻害するために用いられる。
【0018】
洗浄プロセスの洗浄工程における泡を実質的に低減することなく洗浄プロセスのすすぎ工程における泡を阻害するための、本概念の別の態様に係る組成物は、(a)ペンダントエステル化カルボキシアルキル基を含有する流体オルガノポリシロキサンと、(b)前記流体オルガノポリシロキサン中に分散している超微粒子状固体疎水性充填剤とを含む。
【0019】
洗浄プロセスの洗浄工程における泡を実質的に低減することなく洗浄プロセスのすすぎ工程における泡を阻害するための、本概念の別の態様に係る組成物は、(a)流体オルガノポリシロキサンと、(b)前記流体オルガノポリシロキサン中に分散している超微粒子状固体疎水性充填剤とを含み、前記流体オルガノポリシロキサン(a)は、トリメチルシロキシ末端ポリ(フェニルメチルシロキサン)である。
【0020】
少なくとも27mN/mの表面張力を有し、かつ本発明の実施形態において使用するのに適した流体オルガノポリシロキサンの1種は、ペンダントエステル化カルボキシアルキル基を含有する流体オルガノポリシロキサンである。ペンダントエステル化カルボキシアルキル基を含有する流体オルガノポリシロキサンは、例えば、実質的に直鎖状のポリジオルガノシロキサンであってもよく、例えば、10モル%以下の分枝状ユニットを含有する分枝状オルガノポリシロキサンであってもよい。カルボキシアルキル基は、例えば、2〜12個の炭素原子、特に2〜5個の炭素原子を含有してもよく、例えば、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、2−メチル−2−カルボキシエチル、又は2−エチル−2−カルボキシエチル基であってもよい。カルボキシアルキル基は、アルキル、アリール、アラルキル、又はシクロアルキル基によってエステル化され得、例えば、カルボキシアルキル基は、それぞれ、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基によってエステル化され得る。好ましくは、カルボキシアルキル基の全て又は大部分は、8〜18個の炭素原子を有するアルキル基、例えば、例えば、n−オクチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、テトラデシル、ヘキサデシル、又はステアリル基によってエステル化される。異なるアルキル基、例えば、異なる鎖長のアルキル基の混合物、例えば、C
12及びC
14アルキル基の混合物を用いてもよい。
【0021】
好ましくは、このようなオルガノポリシロキサン中のシロキサンユニットの少なくとも10%は、ペンダントエステル化カルボキシアルキル基を有し、例えば、シロキサンユニットの25〜100%は、ペンダントエステル化カルボキシアルキル基を有してもよい。オルガノポリシロキサン中の他の置換基は、例えば、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基及びフェニル基から選択してもよい。オルガノポリシロキサンは、ヒドロキシル化触媒の存在下で、Si−H基を含有するオルガノポリシロキサンと、エチレン性不飽和カルボン酸のエステル、例えば、アクリレート又はメタクリレートとの反応によって調製することができる。Si−H基を含有するオルガノポリシロキサンは、多くの場合、オルガノポリシロキサン中のシロキサン基の大部分又は全てがメチル置換基を含有するように、例えば、ポリ(メチルヒドロジェンシロキサン)又はジメチルシロキサンメチルヒドロジェンシロキサンコポリマーであってもよい。
【0022】
また、ペンダントエステル化カルボキシアルキル基を含有する流体オルガノポリシロキサンは、エステル化カルボキシアルキル基及びメチル基に加えて、2〜20個の炭素原子を有するペンダントアルキル置換基を有することが好ましい場合がある。このようなアルキル置換基は、例えば、エチル、ヘキシル、オクチル、ラウリル、テトラデシル、ヘキサデシル、又はステアリル置換基であってもよい。特に、流体オルガノポリシロキサンは、オルガノポリシロキサンのSi原子に結合している8〜18個の炭素原子を有するアルキル置換基、並びにメチル基及び8〜18個の炭素原子を有するアルキル基によってエステル化されているカルボキシアルキル基を含有することが好ましい場合がある。流体オルガノポリシロキサンは、例えば、ポリ(メチルヒドロジェンシロキサン)又はジメチルシロキサンメチルヒドロジェンシロキサンコポリマーと、例えば、C
12〜C
14アルケン及びC
12〜C
14アルキルメタクリレートの混合物等の、8〜18個の炭素原子を有する1以上のα−アルケン及び1以上の8〜18Cアルキルメタクリレート又はアクリレートエステルの混合物とを反応させることによって調製することができる。ペンダントエステル化カルボキシアルキル基の、2〜20個の炭素原子を有するペンダントアルキル置換基に対するモル比は、例えば、10:1〜1:2の範囲であってもよく、各シロキサンユニットは、一般的に、メチル基を含有する。実質的に等モル量のメチルC
12〜14アルキルシロキサンユニットとカルボキシエチル基がC
12〜14アルキル基によってエステル化されているメチル2−メチル−2−カルボキシエチルシロキサンユニットとを含む実質的に直鎖状のポリジオルガノシロキサンは、27.2mN/mの表面張力を有する。
【0023】
少なくとも27mN/mの表面張力を有し、かつ本発明の実施形態で用いるのに適した流体オルガノポリシロキサンの別の種は、ケイ素に結合しているアリール基、好ましくはフェニル基を含有する流体オルガノポリシロキサンである。アリールオルガノポリシロキサンは、例えば、実質的に直鎖状のポリジオルガノシロキサンであってもよく、例えば10モル%以下の分枝状ユニットを含有する分枝状オルガノポリシロキサンであってもよい。オルガノポリシロキサンの実質的に全てのケイ素原子に結合しているフェニル基を有するオルガノポリシロキサンが、特に有効である。このようなオルガノポリシロキサンの1つの好ましい例は、ポリ(メチルフェニルシロキサン)である。伝熱流体として知られている1つのトリメチルシロキシ末端ポリ(メチルフェニルシロキサン)は、27.1mN/mの表面張力を有する。類似の分子量のシラノール末端ポリ(メチルフェニルシロキサン)は、33.9mN/mの表面張力を有する。国際公開第2008/152042号の実施例1に記載の別のポリ(メチルフェニルシロキサン)は、32.8mN/mの表面張力を有する。これらフェニル基を含有する流体オルガノポリシロキサンは全て、消泡剤の疎水性流体として本発明の実施形態で用いるのに適している。
【0024】
本発明の実施形態において消泡剤として用いられる疎水性流体(a)は、あるいは、ケイ素を含有しない有機流体であってもよい。例えば、液体ポリイソブチレン等の炭化水素流体であってもよい。商品名Dynapak poly 55としてUnivar(オランダ)から販売されている液体ポリイソブチレンは、30.4mN/mの表面張力を有する。
【0025】
本発明の実施形態において消泡剤中の疎水性流体(a)として用いるのに適している別の有機疎水性流体は、繰り返しエーテルユニットが少なくとも3個の炭素原子を有するポリエーテルであり、例えば、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、又はポリテトラメチレンオキシドである。ポリプロピレンオキシドは、29.0mN/mの表面張力を有する。
【0026】
泡制御組成物は、ポリジオルガノシロキサン流体中に分散している疎水性充填剤(b)を含有する。泡制御剤用の疎水性充填剤は周知のものであって、好ましくはBET測定法によって測定される表面積が少なくとも50m
2/gであるシリカ、チタニア、石英粉末、アルミナ、アルミノケイ酸塩、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、脂肪族カルボン酸の塩、例えばシクロヘキシルアミン等のイソシアネートとアミンとの反応生成物、又はエチレンビスステアロアミド若しくはメチレンビスステアロアミド等のアルキルアミド等の100℃で固体の微粒子材料である。これらのうちの2以上の混合物を使用してもよい。
【0027】
上記に述べた充填剤の一部のものは本来疎水性ではないが、疎水性を付与した場合には使用することができる。これはその場(すなわち、ポリシロキサン液に分散された際)で、又はポリシロキサン液と混合する前に充填剤を前処理することによって行うことができる。好ましい充填剤は、疎水化シリカである。好ましいシリカ材料は、加熱(例えばヒュームドシリカ)又は沈殿によって調製されるものである。シリカ充填剤は、例えば0.5〜50μm、好ましくは2〜30μm、最も好ましくは5〜25μmの平均粒径を有し得る。シリカ充填剤は脂肪酸で処理することによって疎水化することができるが、好ましくは、シラノール又はケイ素結合アルコキシ基によって末端封鎖されたジメチルシロキサンポリマー、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン、又は(CH
3)
3SiO
1/2基及びシラノール基を有する有機ケイ素樹脂等のメチル置換有機ケイ素材料の使用によって疎水化される。疎水化は、一般的に、少なくとも100℃の温度で行われる。充填剤の混合物を用いてもよく、例えば、Evonik Industries(ドイツ)から商品名Sipernat(登録商標)D10として販売されているような高度に疎水性のシリカ充填剤を、Evonik Industriesから商品名Aerosil(登録商標)R972として販売されているような部分的に疎水性のシリカと共に用いてもよい。
【0028】
本発明の実施形態の泡制御組成物中の疎水性充填剤(b)の量は、好ましくは、疎水性流体(a)に基づいて0.5〜50重量%、より好ましくは1〜10又は15重量%、最も好ましくは2〜8重量%である。
【0029】
本発明の実施形態の洗剤組成物は、好ましくは、洗濯洗剤であるが、あるいは、食器洗い用洗剤、又はシャンプー、シャワージェル、若しくは固形石鹸等のパーソナルケア用洗剤組成物であってもよい。これら用途の全てにおいて、消費者は、洗浄工程中には泡がみられるが、すすぎ工程において急速に泡が除去されるのを好む場合がある。
【0030】
洗剤組成物は、石鹸及び非石鹸アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、及び双極性の洗剤活性界面活性剤、並びにこれらの混合物から選択してもよい少なくとも1つの洗浄性界面活性剤を含む。多くの好適な洗剤活性界面活性剤が入手可能であり、例えば、「Surface−Active Agents and Detergents」第I巻及び第II巻、Schwartz,Perry and Berch等の文献に詳しく記載されている。用いることができる好ましい洗浄性界面活性剤は、石鹸並びに/又は合成非石鹸アニオン性及び/若しくは非イオン性化合物である。存在する界面活性剤の総量は、好適には、洗剤組成物の5〜40重量%の範囲内である。
【0031】
アニオン性界面活性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホネート、特に、8〜16個の炭素原子のアルキル鎖長を有する直鎖状アルキルベンゼンスルホネート;第一級及び第二級アルキルスルフェート、特に8〜16個の炭素原子のアルキル鎖長を有する第一級アルキルスルフェート;アルキルエーテルスルフェート;オレフィンスルホネート;アルキルキシレンスルホネート;ジアルキルスルホスクシネート;及び脂肪酸エステルスルホネートが挙げられる。ナトリウム塩が、一般的に好ましい。洗剤組成物は、好ましくは、所望により非イオン性界面活性剤と共に、アニオン性界面活性剤を含有する。
【0032】
用いることができる非イオン性界面活性剤としては、第一級及び第二級アルコールエトキシレート、特に、アルコール1分子当たり平均1〜20モル、好ましくは1〜10モルのエチレンオキシドでエトキシ化されている8〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコールが挙げられる。好適な非エトキシ化非イオン性界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド、グリセロールモノエーテル、及びポリヒドロキシアミドが挙げられる。
【0033】
カチオン性有機洗浄性界面活性剤の例としては、アルキルアミン塩、四級アンモニウム塩、スルホニウム塩、及びホスホニウム塩が挙げられる。
【0034】
本発明の実施形態の洗剤組成物は、通常、1以上の洗浄性ビルダーも含有する。組成物中の洗浄性ビルダーの総量は、好適には、5〜80重量%、好ましくは10〜60重量%の範囲である。存在し得る無機ビルダーとしては、炭酸ナトリウム、結晶性及び非晶質アルミノシリケート、例えば、ゼオライト及び層状シリケートが挙げられる。無機リン酸塩ビルダー、例えば、オルトリン酸ナトリウム、ピロリン酸塩、及びトリポリリン酸塩が存在してもよい。存在し得る有機ビルダーとしては、ポリアクリレート、アクリル酸/マレイン酸コポリマー、及びアクリル酸ホスフィネート等のポリカルボキシレートポリマー;シトレート、グルコネート、オキシジスクシネート、グリセロールモノ−、ジ−、及びトリスクシネート、カルボキシメチルオキシスクシネート、カルボキシメチルオキシマロネート、ジピコリネート、ヒドロキシエチルイミノジアセテート、アルキル−、及びアルケニルマロネート及びスクシネート等のモノマーポリカルボキシレート;並びにスルホン化脂肪酸塩が挙げられる。無機及び有機のビルダーは、両方とも、好ましくは、アルカリ金属塩、特にナトリウム塩の形態で存在する。
【0035】
また、本発明の実施形態の洗剤組成物は、好適には、ペルオキシ漂白化合物、例えば、過酸化水素の水溶液を得ることができる無機過酸塩又は有機過酸を含有してもよい。好ましい無機過酸塩は、過ホウ酸ナトリウム一水和物及び四水和物、並びに過炭酸ナトリウムである。ペルオキシ漂白化合物は、漂白活性化剤(漂白前駆体)、例えば、ペルオキシカルボン酸前駆体、より具体的には、テトラアセチルエチレンジアミン等の過酢酸前駆体、又はペルオキシ安息香酸、又はペルオキシ炭酸前駆体と共に使用してもよい。
【0036】
シャンプー組成物等のパーソナルケア用途を意図する洗剤組成物は、例えば、毛髪の櫛通り及び/又はスタイリングを容易にするため、並びに/又は毛髪のつや及び/若しくは柔軟性を改善するためのコンディショナー、香料、芳香剤、染料等の着色剤、香油、ビタミン、緩衝剤、安定剤、及び保存剤から選択される他の成分を含有してもよい。
【0037】
本発明の実施形態の洗剤組成物は、粉末、液体、若しくは錠剤の形態、又は固形バー(固形石鹸)の形態であってもよい。手洗い用又は半自動機械で使用するための洗濯洗剤は、一般的に、粉末形態で販売されている。洗剤粉末は、例えば、相溶性の熱非感受性成分のスラリーを噴霧乾燥することによって、又は好ましくは高速ミキサー/造粒機を用いて原材料を混合及び造粒することによって、調製することができる。それほどロバストではないか又はより熱感受性の高い成分を、後に、洗剤粉末に配合してもよく、本発明の泡阻害組成物は、好ましくは、後にこの方法で配合される。
【0038】
本発明の泡阻害組成物を配合し得る市販洗剤の例としては、中国でUnileverによって販売されているOmo Total;ブラジルでUnileverによって販売されているOmo MA;ギリシャにおいてHenkelによって販売されているPersil(登録商標)Express;及び中国でThe Procter & Gamble Companyによって販売されているAriel(登録商標)が挙げられる。
【0039】
粉末形態で販売されている洗剤組成物で使用するために、本発明の泡阻害組成物は、顆粒形態であってもよい。本発明の泡阻害組成物は、例えば、結合剤によって顆粒に凝集される粒子状担体に担持されてもよい。
【0040】
担体の例は、硫酸ナトリウム、ゼオライト、他のアルミノシリケート又は例えばケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩、例えば、トリポリリン酸ナトリウム等のリン酸塩、炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、顆粒状デンプン、粘土、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム及び天然デンプンである。担体の平均粒径は、好ましくは、1〜250μm、好ましくは5μm〜30又は40μmの範囲である。担体粒子は、一般的に、顆粒状製品の60重量%〜85又は90重量%を形成する。泡阻害疎水性流体は、一般的に、顆粒状製品の5重量%〜20又は25重量%を形成する。
【0041】
結合剤は、液体結合媒体として担体に適用することができ、かつ担体粒子を互いに結合させる固体に固化し得る物質である。結合剤は、好ましくは、室温、すなわち20〜25℃で、固体稠度を有する物質であり、例えば、融点が35〜100℃のロウ状物質である。このような結合剤は、溶融状態で硫酸ナトリウム担体に適用され得、冷却により固化させて担体を凝集させることができる。あるいは、結合剤は、水溶性又は水分散性ポリマー、好ましくは膜形成ポリマーを含んでよく、これらは、水溶液又はエマルションとして担体に適用され得、また、担体を凝集させるために乾燥によって固化することができる。結合剤は、例えば、疎水性泡阻害流体に基づいて10〜200重量%で、最も好ましくは、泡阻害流体に基づいて20〜100又は120%で、泡阻害顆粒中に存在してもよい。
【0042】
泡阻害顆粒は、疎水性流体(a)と共にその中に分散している超微粒子状固体疎水性充填剤とを含む消泡剤、及び液体結合媒体を、粒子を撹拌しながら担体粒子上に噴霧する凝集プロセスによって作製することができる。粒子は、例えば、粒子が連続的に通過する高剪断ミキサー内で撹拌することができる。適当なミキサーの1種は、泡阻害流体及び液体状態の結合剤が粒子上に噴霧される縦型連続式高剪断ミキサーである。このようなミキサーの1例は、Hosokawa Schugiにより供給されているFlexomixミキサーである。別の好適なミキサーとしては、混合チャンバー内で粉末−液体混合物の環状層が形成され、滞留時間が数秒〜約2分間である横型高剪断ミキサーが挙げられる。この種の機械の例は、ピンミキサー(例えば、LBによって供給されているTAGシリーズ、Rubberg−Mischtechnik製のRM型機械、又はLodigeによって供給されているピンミキサー)、及びパドルミキサーである。他の好適なミキサーとしては、Glatt造粒機、例えばLodige GmbHによって販売されているプラウシェアミキサー、Forberg型ミキサーとして知られているツイン逆回転パドルミキサー、及び回転円筒容器内に高剪断混合アームを含む強力ミキサーが挙げられる。
【0043】
泡阻害顆粒は、一般的に、少なくとも0.1mm、好ましくは0.25又は0.5mm超、1.2又は1.5又は更には2mm以下の平均粒径を有する。このような粒径、特に0.5〜1mmの本発明に係る顆粒は、優れた流動特性及び耐圧縮性を有する。
【0044】
シャンプー、洗濯用液体洗剤、又は液体食器洗い用洗剤で使用するために、泡制御剤は、エマルション形態、好ましくは、水中油型エマルションであってもよい。エマルションは、マクロエマルションであってもマイクロエマルションであってもよい。一般的に、これらは、分散相としての泡制御剤、1以上の界面活性剤、水、並びに保存剤、粘度調整剤、及び増粘剤等の標準的な添加剤を含む。界面活性剤は、上記の通り、アニオン性、カチオン性、非イオン性、又は両性物質から選択してもよい。エマルション中の泡制御剤の濃度は、例えば、10〜50%、より好ましくは25〜40%であってもよい。
【0045】
疎水性泡制御流体(a)は、一般的に、洗剤組成物の0.01〜2重量%、好ましくは、0.03〜0.2重量%で洗剤組成物中に存在する。本発明に係る顆粒状泡制御組成物は、典型的に、0.1〜10重量%、好ましくは、0.2〜0.5又は1.0%で洗剤粉末に添加される。
【実施例】
【0046】
これらの実施例は、当業者に本発明を例示することを目的とするものであり、請求項に記載の本発明の範囲を制限するものとして解釈すべきではない。特に逆の記載のない限り、実施例中の全ての部及び百分率は、重量基準であり、全ての測定値は、約25℃における測定値を示した。
【0047】
(実施例1)
実質的に等モル量のメチルC
12〜14アルキルシロキサンユニットと、カルボキシエチル基がC
12〜13アルキル基によってエステル化されているメチル2−メチル−2−カルボキシエチルシロキサンユニットとを含む流体の実質的に直鎖状のポリジオルガノシロキサンに、6% Sipernat(登録商標)D10疎水性シリカを配合して、泡阻害組成物を形成した。
【0048】
組成物の泡制御特性を一連の振盪試験で試験した。これら試験では、中国でUnileverによって販売されているOMO Total洗剤粉末0.35gを、250mLの瓶内で脱塩水100gに溶解させた。4.5mgの消泡剤組成物を1gのスクロースに吸収させ、溶液に添加した。この手順を用いて、それを移動させるために用いられる容器の壁に付着した粘稠な消泡剤流体に起因するエラーを避けた。瓶に0〜100%の目盛を付けた:0は、液体と空気との間の界面であり、100%は瓶の最上部である。混合又は撹拌することなく瓶にフタをし、振盪機のシェーカーアームのクランプに配置し、振盪速度を400ストローク/分に固定した。正確に8秒間瓶を振盪し、次いで、振盪を停止し、振盪後の初期泡高さ及び2分間(120秒間)の崩壊時間後の泡高さを記録した。異なる振盪時間(32、48、及び96秒間)を用いて振盪試験を繰り返した。結果を表1に記録する;初期泡高さは「初期」として列挙し、2分間後の泡高さを「2分」として列挙した。
【0049】
この第1の試験セットで用いた3.5g/L洗剤粉末溶液は、洗浄サイクルの洗浄工程の模擬実験であった。第2の試験セットでは、洗剤溶液を0.47g/Lまで希釈し(それによって、消泡剤の濃度も希釈し)、洗浄サイクルの第1のすすぎ工程の模擬実験を行った。第3の試験セットでは、洗剤溶液を更に0.062g/Lまで希釈して、第2のすすぎ工程の模擬実験を行った。
【0050】
比較例C1では、消泡剤を添加することなく同量のOMO Total洗剤粉末及び砂糖を用いて振盪試験を実施した。これら結果も表1に示す。
【0051】
(実施例2)
流体ポリジオルガノシロキサンの代わりにDynapak poly 55液体ポリイソブチレンを用いて実施例1を繰り返した。実施例2で実施した振盪試験の結果を表1に示す。
【0052】
(実施例3)
流体ポリジオルガノシロキサンの代わりにトリメチルシロキシ末端ポリ(メチルフェニルシロキサン)を用いて実施例1を繰り返した。実施例3では、ポリ(メチルフェニルシロキサン)流体に4% Sipernat(登録商標)D10疎水性シリカを配合して、泡阻害組成物を形成した。実施例3で実施した振盪試験の結果を表1に示す。
【0053】
比較例C2では、流体ポリジオルガノシロキサンの代わりにトリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンを用いて実施例1を繰り返した。比較例C2で実施した振盪試験の結果を表1に示す。
【表1】
【0054】
実施例1〜3の本発明の消泡剤組成物は、洗浄工程と等しい洗剤濃度で発生する泡に対してほんのわずかな効果しか有さなかったが、洗剤溶液をすすぎ工程と等しい濃度まで希釈したとき、消泡剤の濃度も対応して希釈されたにもかかわらず、泡を実質的に低減したことが表1から分かる。第2のすすぎ工程と等しい洗剤濃度では、持続している泡は見られなかった。消費者は、すすぎが完了したことに満足するであろう。本発明の消泡剤組成物を含まない比較例C1では、第2のすすぎ工程と等しい洗剤濃度でかなりの量の泡が見られた。従来の消泡剤を用いる比較例C2では、洗浄における泡の量が、消費者が洗浄効率を疑う可能性がある程度まで実質的に低下した。
【0055】
実施例1の消泡剤組成物を洗濯手洗いプロセスで試験した。消泡剤組成物4mgと混合した中国で販売されているOMO Total洗剤粉末5.25gを、30℃の温度の硬度24FHの水1.5L、Ca/Mg 4:1に添加した。粉末を完全に溶解させた後、洗浄溶液を20秒間泡立て、300gの綿織布枕カバーに添加した。洗濯物を30分間浸漬し、次いで、各枕カバーを洗浄液に3回漬け、絞った。3回目の絞りの後、400gの液体を持ち越しつつ布地の洗濯物を洗浄液から取り出した(濡れた布地の重量700g)。洗浄液中の泡高さを定規で測定した。
【0056】
絞った濡れた布地の洗濯物を同じ硬度のすすぎ水2.6Lに添加した。各枕カバーをすすぎ液に3回漬け、絞った。3回目の絞りの後、400gの液体を持ち越しつつ布地の洗濯物を洗浄液から取り出した(濡れた布地の重量700g)。
【0057】
すすぎ後の絞った濡れた布地の洗濯物を、同じすすぎ手順を用いて第2のすすぎ工程のために同じ硬度のすすぎ水2.6Lに添加した。400gの液体を持ち越しつつ布地の洗濯物を洗浄液から取り出した(濡れた布地の重量700g)、第2のすすぎ液中の泡高さを測定した。布地を取り出した後、すすぎ容器の最上部の写真を撮影し、表面上に泡が存在しない領域に相当する規定の閾値よりも暗いピクセル数を計数するのを容易にするソフトウェアを用いて画像を解析した。ピクセル数が多いほど、泡の除去におけるすすぎがより効率的である。ピクセル数から、泡に覆われている泡表面の%を計算することができる。
【0058】
比較実験では、消泡剤を添加していないOMO Total洗剤粉末5.25gを用いて手洗い試験を繰り返した。手洗い及びすすぎ試験の結果を表2に示す。すすぎ後の泡の結果は、写真解析方法(第2のすすぎ後のピクセル数)を用いたものである。
【表2】
【0059】
表2から分かる通り、サンプル4の消泡剤組成物は、洗浄中の泡に対して著しい効果を有しなかったが、すすぎ後に存在していた泡を実質的に除去した。
【0060】
(実施例4)
実質的に等モル量のメチルC
12〜14アルキルシロキサンユニットと、カルボキシエチル基がC
12〜13アルキル基によってエステル化されているメチル2−メチル−2−カルボキシエチルシロキサンユニットとを含む流体の実質的に直鎖状のポリジオルガノシロキサンに、Cabot Corporation(Boston,MA)製の6% CAB−O−SIL(登録商標)TS−530及び3% AEROSIL(登録商標)R 972を配合した。
【0061】
得られた配合物を脂肪族アルコールエトキシレート、Croda(ヨーロッパ)製のVolpo S2及びVolpo S20で乳化した。0.98gのVolpo S2及び0.98gのVolpo S20を、70℃の温度に予め加熱しておいた配合物10gに添加した。成分を、30秒間デンタルミキサーで混合した。次いで、CP Kelco(ヨーロッパ)製のKetrol RD(8%)、Ashland(ヨーロッパ)製のNatrosol(登録商標)LR(23%)、及びThe Dow Chemical Company(Midland,MI)製のKathon(登録商標)LX(1%)の水溶液15.7gを添加し、続いて脱塩水22.5gを添加した。
【0062】
得られたエマルションをシャンプー製剤で評価した。10μLのエマルションをシャンプー(The Procter and Gamble Company製のPantene(登録商標))とゆっくり混合した。得られた混合物を1Lの水に希釈した。組成物の泡制御特性を、実施例1に記載の通り一連の振盪試験で試験した。本実施例では、8、32、48、又は96秒間の振盪後に初期泡高さのみを記録した。結果を表3に記録する。
【0063】
まず脱塩水中のシャンプーの濃度を6g/Lと規定し、洗髪操作の洗浄工程の模擬実験を行った。第2の試験セットで用いたシャンプーの濃度は、すすぎ工程を模した1g/Lであった。
【0064】
比較実験では、消泡剤を添加せずに同じ濃度のシャンプーを用いて振盪試験を実施した。また、これら結果を表3に示す。
【0065】
(実施例5)
流体ポリジオルガノシロキサンの代わりにDynapak poly 55液体ポリイソブチレンを用いて実施例4を繰り返した。実施例4で実施した振盪試験の結果を表3に示す。
【表3】
【0066】
サンプル5及び6の本発明の消泡剤組成物は、洗浄工程と等しいシャンプー濃度で生じる泡に対しほんのわずかな効果しか有さなかったが、すすぎ工程と等しい洗剤濃度では実質的に泡を低減したことが表3から分かる。
【0067】
本発明は、様々な変形例及び代替物を作製しやすいが、具体的な実施形態は、実施例において一例として示され、本明細書に詳細に記載されている。しかし、本発明は、開示されている具体的な形態に限定されることを意図するものではないと理解すべきである。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定されている通り本発明の趣旨及び範囲内の全ての変形例、等価物、及び代替物を網羅するものである。