特許第6086960号(P6086960)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6086960
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20170220BHJP
【FI】
   G06F3/041 480
   G06F3/041 662
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-162441(P2015-162441)
(22)【出願日】2015年8月20日
(65)【公開番号】特開2017-41108(P2017-41108A)
(43)【公開日】2017年2月23日
【審査請求日】2016年5月27日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000134257
【氏名又は名称】NECトーキン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】習田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】勝野 超史
(72)【発明者】
【氏名】池沢 紀研
(72)【発明者】
【氏名】阿部 善幸
(72)【発明者】
【氏名】熊坂 克典
【審査官】 池田 聡史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−173893(JP,A)
【文献】 特開2012−173895(JP,A)
【文献】 特開2012−216206(JP,A)
【文献】 特開2013−205952(JP,A)
【文献】 特開2012−137971(JP,A)
【文献】 特開2010−157037(JP,A)
【文献】 特開2015−141499(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ入力を受け付けるパネルと、
前記パネルの外周縁において前記パネルの背面と対向するように設けられた固定段であって、前記パネルの外周縁の一部を除いて配置された固定段を有する筐体と、
前記パネルを前記筐体の前記固定段に固定するために設けられ、前記外周縁の前記一部を除いて前記外周縁に沿って形成された第1の固定材と、
前記外周縁の前記一部において前記パネルの背面側に配置され、前記パネルを振動させる振動発生部材と、
前記外周縁に沿って形成され、前記固定段と前記パネルとの間に配置された剛体と、
前記外周縁に沿って形成され、前記剛体と前記パネルとの間に配置されて、前記剛体と前記パネルとを固定する第2の固定材と、を備え、
前記第1の固定材が、弾性を有し、前記剛体と前記固定段との間に配置されて、前記剛体と前記筐体とを固定する、
入力装置。
【請求項2】
前記外周縁の前記一部で、前記剛体及び前記第2の固定材が非連続となっており、
前記外周縁の前記一部において、前記振動発生部材が前記パネルの前記背面に取り付けられている請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記剛体及び前記第2の固定材が前記外周縁の全周に渡って連続して設けられており、
前記剛体には、前記外周縁の前記一部において前記筐体の底部側に延びるアングル部が設けられており、
前記アングル部に前記振動発生部材が固定されている請求項1に記載の入力装置。
【請求項4】
平面視において、前記パネルが矩形状であり、
前記固定段が前記パネルの外周縁を構成する4辺のうちの1辺を除いて設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項5】
タッチ入力を受け付ける矩形状のパネルと、
前記パネルの外周縁において前記パネルの背面と対向するように設けられた固定段であって、前記パネルの外周縁を構成する4辺のうちの1辺を除いて設けられた固定段を有する筐体と、
前記パネルを前記筐体の前記固定段に固定するために設けられ、前記外周縁を構成する4辺のうちの前記1辺を除いて前記外周縁に沿って形成された第1の固定材と、
前記外周縁の前記1辺において前記パネルの背面側に配置され、前記パネルを振動させる振動発生部材と、を備えた入力装置。
【請求項6】
前記第1の固定材が前記固定段と前記パネルとに貼り付けられ、
前記振動発生部材が前記パネルの背面に取り付けられている請求項5に記載の入力装置。
【請求項7】
平面視において、前記パネルが矩形状であり、
前記固定段、及び前記第1の固定材が、前記パネルの四隅に設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項8】
前記振動発生部材が、前記パネルの一端のみに設けられている請求項1〜のいずれか1項に記載の入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、タッチパネルと、加振源と、表示パネルと、ケースとを有するスイッチ付表示パネルが開示されている。ケースは、タッチパネルと、加振源と、表示パネルとを収容している。加振源が、タッチパネル全体を振動させる。加振源は、タッチパネルの周縁部とケースとの間に配置されている。さらに、タッチパネルの四隅に弾性体が設けられている。そして、タッチパネルの周縁部を、ケースから支持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−161602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では加振源がケースとタッチパネルとの間に取り付けられている。また、複数個にしてタッチパネルの周縁部に分散して配置すると記載されている。また、タッチパネルをケースから浮かせて、その周縁部を複数個の弾性体を介してケースから支持している。各弾性体は、タッチパネルの四隅付近に取り付けられている。
【0005】
弾性体によってタッチパネルがケースに固定されている箇所において、加振源がタッチパネルに設けられている(特許文献1の図1参照)。したがって、加振源の振動を効率よくタッチパネルに伝達させることができない。さらに、タッチパネルが弾性体を介してケースに支持されている。したがって、振動に面内ばらつきが生じてしまう。このように、特許文献1の構成では、パネルを適切に振動させることが困難となる。
【0006】
本発明は、適切にパネルを振動させることができる入力装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様にかかる入力装置は、タッチ入力を受け付けるパネルと、前記パネルの外周縁において前記パネルの背面と対向するように設けられた固定段であって、前記パネルの外周縁の一部を除いて配置された固定段を有する筐体と、前記パネルを前記筐体の前記固定段に固定するために設けられ、前記外周縁の前記一部を除いて前記外周縁に沿って形成された第1の固定材と、前記外周縁の前記一部において前記パネルの背面側に配置され、前記パネルを振動させる振動発生部材と、を備えたものである。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0008】
上記の入力装置は、前記外周縁に沿って形成され、前記固定段と前記パネルとの間に配置された剛体と、前記外周縁に沿って形成され、前記剛体と前記パネルとの間に配置されて、前記剛体と前記パネルとを固定する第2の固定材と、をさらに備え、前記第1の固定材が、弾性を有し、前記剛体と前記固定段との間に配置されて、前記剛体と前記筐体とを固定するようにしてもよい。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0009】
上記の入力装置において、前記外周縁の前記一部で、前記剛体及び前記第2の固定材が非連続となっており、前記外周縁の前記一部において、前記振動発生部材が前記パネルの前記背面に取り付けられていてもよい。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0010】
上記の入力装置において、前記剛体及び前記第2の固定材が前記外周縁の全周に渡って連続して設けられており、前記剛体には、前記外周縁の前記一部において前記筐体の底部側に延びるアングル部が設けられており、前記アングル部に前記振動発生部材が固定されていてもよい。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0011】
上記の入力装置において、前記第1の固定材が前記固定段と前記パネルとに貼り付けられ、前記振動発生部材が前記パネルの背面に取り付けられていてもよい。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0012】
上記の入力装置において、平面視において、前記パネルが矩形状であり、前記固定段が前記パネルの外周縁を構成する4辺のうちの1辺を除いて設けられていてもよい。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0013】
上記の入力装置において、平面視において、前記パネルが矩形状であり、前記固定段、及び前記第1の固定材が、前記パネルの四隅に設けられていてもよい。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0014】
本発明の異なる態様にかかる入力装置は、タッチ入力を受け付けるパネルと、前記パネルの外周縁において前記パネルの背面と対向するように設けられた固定段を有する筐体と、前記パネルと前記固定段との間に配置され、前記パネルの外周縁に沿って形成された剛体と、前記剛体と前記固定段との間に配置されて、前記剛体と前記筐体とを固定する第1の固定材と、前記外周縁において前記パネルの背面と前記剛体との間に配置され、前記剛体と前記パネルとを固定する第2の固定材と、前記パネルの背面に取り付けられた振動発生部材と、を備えたものである。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0015】
上記の入力装置において、前記固定段が前記外周縁の全周に渡って連続して設けられていてもよい。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【0016】
上記の入力装置において、前記振動発生部材が、前記パネルの一端のみに設けられていてもよい。この構成によれば、適切にパネルを振動させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、適切にパネルを振動させることができる入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施の形態1にかかる入力装置の分解斜視図である。
図2】実施の形態1にかかる入力装置を模式的に示すXY平面図である。
図3図2のIII−III断面図である。
図4図2のIV−IV断面図である。
図5】実施の形態2にかかる入力装置の分解斜視図である。
図6】実施の形態2にかかる入力装置を模式的に示すYZ平面図である。
図7】実施の形態3にかかる入力装置の分解斜視図である。
図8】実施の形態3にかかる入力装置を模式的に示すYZ平面図である。
図9】実施の形態4にかかる入力装置の分解斜視図である。
図10】実施の形態4にかかる入力装置を模式的に示すYZ平面図である。
図11】比較例にかかる入力装置の構成を示す分解斜視図である。
図12】比較例にかかる入力装置を模式的に示すYZ平面図である。
図13】入力装置での理想的な振動を示す図である。
図14】比較例での振動を示す図である。
図15】比較例での振動を示す図である。
図16】比較例での振動を示す図である。
図17】実施例と比較例でのパネル中央での振動加速度の測定結果を示す図である。
図18】非固定部位A、及び第2の固定材3の平面形状を模式的に示すXY平面図である。
図19】非固定部位A、及び第2の固定材3の平面形状を模式的に示すXY平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施の形態1.
本実施の形態にかかる入力装置は、タッチパネルを有する入力装置である。さらに、入力装置にハプティクス機能を持たせるため、入力装置は振動発生部材(加振源)を備えている。以下、図1図4を参照して実施の形態1にかかる入力装置について説明する。
【0020】
図1は、入力装置100の構成を示す分解斜視図である。図2は、入力装置100の構成を模式的に示す平面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。図4は、図2のIV−IV断面図である。
【0021】
なお、説明の明確化のため、図には3次元直交座標系が示されている。Z方向は、タッチパネル2の前面(タッチ入力面)と垂直な方向である。また、+Z側がタッチ入力を受け付ける前面側である。X方向、及びY方向は、矩形状のタッチパネル2の端辺に沿った方向である。図2は、XY平面における入力装置100の構成を模式的に示すXY平面図である。図3は、入力装置100の中央部でのYZ断面を示し、図4は入力装置100の端部でのYZ断面を示している。
【0022】
入力装置100は、振動発生部材1と、タッチパネル2と、筐体6と、第1の固定材5と、を備えている。タッチパネル2は、ユーザからのタッチ入力を受け付ける。例えば、抵抗膜式、静電容量式等のタッチパネル2を用いることができる。
【0023】
タッチパネル2は平坂形状を有している。したがって、タッチパネル2は、互いに対向して配置された前面2Fと背面2Rとを有している。前面2Fと背面2Rは互いに平行な平面となっている。前面2Fは、+Z側のXY平面であり、背面2Rが‐Z側のXY平面である。前面2Fが入力を受け付けるタッチ入力面となっている。すなわち、ユーザが入力する際に、タッチパネル2の前面2Fをタッチする。
【0024】
XY平面視において、タッチパネル2は矩形状となっている。したがって、タッチパネル2の外周縁2Pは、矩形枠状となる。すなわち、タッチパネル2の外周縁2PはX方向に沿った2端辺と、Y方向に沿った2端辺が、連続した矩形状となっている。なお、Y方向がタッチパネル2の長辺となっており、X方向が短辺となっている。なお、本明細書において矩形とは、長さの異なる長辺と短辺とを有する長方形に限らず、4辺の長さが全て同じ正方形を含むものとする。
【0025】
タッチパネル2の外周縁2Pにおいて、タッチパネル2の背面2Rには、振動発生部材1が取り付けられている。例えば、振動発生部材1は、タッチパネル2の一端のみに設けられている。振動発生部材1は、たとえば、圧電素子などのアクチュエータを有している。振動発生部材1は、Z方向の振動を発生する。振動発生部材1が発生した振動は、タッチパネル2に伝達する。これにより、タッチパネル2が振動するので、入力装置100に、ハプティクス機能を持たせることができる。
【0026】
筐体6はタッチパネル2を収容する。具体的には、筐体6は、箱形状を有しており、+Z側のXY平面が開放している。すなわち、筐体6は、一面が開放した直方体状の箱となっている。筐体6は背面側(−Z側)に配置された底部6bと、底部6bから+Z側に延在する側壁6cと、を有している。そして、底部6bと対向する面が開放面となっている。筐体6はABS樹脂などの樹脂により形成される。
【0027】
筐体6の開放面にタッチパネル2が配置される。すなわち、タッチパネル2が筐体6の開放面を覆っている。したがって、筐体6の側壁6cと底部6bとタッチパネル2の背面2Rとで囲まれた内部空間8が形成される。内部空間8には、図示しない電子部品、回路、配線、表示パネルなどが配置される。
【0028】
さらに、筐体6の内側には、固定段7が設けられている。固定段7は、側壁6cの内壁面に接している。図3図4に示すように、固定段7は筐体6の側壁6cよりも低くなっている。固定段7は、タッチパネル2の外周縁2Pにおいて、タッチパネル2の背面2Rと対向して配置される。
【0029】
固定段7とタッチパネル2との間には第1の固定材5が配置されている。第1の固定材5は、両面テープ、又は接着剤などである。また、第1の固定材5はウレタン樹脂やスポンジなどの弾性層を含んでいてもよい。これにより、第1の固定材5に弾性を持たせることができる。
【0030】
第1の固定材5は、タッチパネル2を筐体6に固定する。具体的には、タッチパネル2の外周縁2Pにおいて、タッチパネル2の背面2Rに第1の固定材5が接着されている。さらに、固定段7の上面にも第1の固定材5が接着されている。このように、第1の固定材5によって、タッチパネル2と筐体6とが接着される。すなわち、タッチパネル2と筐体6とは、第1の固定材5を介して固定される。したがって、タッチパネル2と固定段7とが第1の固定材5を介して対向配置される。
【0031】
さらに、第1の固定材5は、タッチパネル2の外周縁2Pに沿って設けられている。また、第1の固定材5には、開放部5aが設けられている。開放部5aは、タッチパネル2の外周縁2Pを構成する4端辺のうちの1端辺に対応する。したがって、第1の固定材5は、XY平面視において、略U字形状となっている。X方向と平行な2端辺のうち、−Y側の1端辺が開放部5aに対応している。XY平面視において、第1の固定材5は、非連続となっている。
【0032】
XY平面視において、固定段7は、第1の固定材5と同様の形状となっている。具体的には、固定段7は、タッチパネル2の外周縁2Pに沿って設けられている。また、固定段7には、開放部7aが設けられている。開放部7aは、タッチパネル2の外周縁2Pを構成する4端辺のうちの1端辺に対応する。したがって、固定段7は、XY平面視において、略U字形状となっている。X方向と平行な2端辺のうち、−Y側の1端辺が開放部7aに対応している。よって、XY平面視において、開放部7aと開放部5aとが重なる。固定段7は、第1の固定材5とほぼ同じ大きさのU字形状となっている。XY平面視において、固定段7は、非連続となっている。第1の固定材5は、固定段7に沿って設けられている。
【0033】
上記したように、第1の固定材5、及び固定段7がそれぞれ開放部5a、及び開放部7aを有している。こうすることで、タッチパネル2の外周縁2Pには非固定部位Aが形成される。非固定部位Aにおいて、タッチパネル2がフリーとなった状態で、タッチパネル2が筐体6に固定される。具体的には、タッチパネル2の外周縁2Pの3端辺が拘束され、1端辺がフリーとなる。このように、矩形枠状の外周縁2Pの一部において、タッチパネル2がフリーとなる。
【0034】
非固定部位Aとなる端辺以外の端辺では、第1の固定材5が全体に設けられている。よって、非固定部位A以外では、図4に示すように、端辺全体で固定段7とタッチパネル2とが第1の固定材5を介して固定される。これにより、確実にタッチパネル2を拘束することができる。そして、非固定部位Aに、振動発生部材1が取り付けられている。すなわち、タッチパネル2がフリーとなっている箇所に振動発生部材1が設置されている。
【0035】
このように、タッチパネル2の外周縁2Pの一部を非固定部位Aとしている。具体的には、タッチパネル2の外周縁2Pの一端辺のみに非固定部位Aが形成される。こうすることで、振動発生部材1の取り付け位置にタッチパネル2の振動の腹を近づけることができる。よって、振動伝達効率、及び振動量を向上することができる。すなわち、タッチパネル2の基本振動モードの腹の位置は、非固定部位Aに近くなる。このため、外周縁Pに振動発生部材1を取り付けても、振動伝達効率を良好に保つことができる。
【0036】
また、非固定部位Aを設けることで、振動発生部材1の取り付け位置においてタッチパネル2が線形な弾性変形を可能にできる。よって、歪の低減、及び高周波歪の低減が可能になる。外周縁2Pの非固定部位Aは、撓みやすくなっている。よって、タッチパネル2を線形に振動させることができ、振動発生部材1への入力信号通りにタッチパネル2を振動させることができる。
【0037】
さらに、非固定部位Aを設けることで、振動発生部材1の振動が筐体6に漏れることを防ぐことができる。また、異音を低減することができる。非線形な歪をもつ振動による高周波成分の音も発生しなくなる。更に、振動発生部材1の振動が筐体6に伝わり難くなることで、異音もしなくなる。
【0038】
タッチパネル2の外周縁2Pにおいて、タッチパネル2の背面2Rに振動発生部材1を実装することで、タッチパネル2の狭額縁化を実現することができる。タッチパネル2の端面近傍に振動発生部材1を取り付けることができる。このため、筐体6の全体を活用した大画面の表示パネルも備えることが可能となる。
【0039】
このような構成により、所望の振動特性を得ることができる。よって、優れたハプティクス機能を実現することができる。なお、上記の説明では、振動発生部材1がタッチパネル2の背面2Rに取り付けられているとして説明したが、表示パネルの背面に取り付けらいてもよい。すなわち、タッチパネル2が表示パネル付タッチパネルであってもよい。この場合、表示パネルがタッチパネル2の外周縁2Pよりも内側に貼り付けられ、表示パネルの外側に振動発生部材1が取り付けられる構成となる。
【0040】
実施の形態2.
本実施の形態2にかかる入力装置200について、図5図6を用いて説明する。図5は入力装置200の構成を示す分解斜視図である。図6は、入力装置200の構成を示すYZ断面図である。入力装置200の基本的な構成については、実施の形態1で示した入力装置100と同様である。よって、実施の形態1と共通する内容については、適宜説明を省略する。
【0041】
本実施の形態2では、実施の形態1の構成に第2の固定材3と剛体4が追加されている。なお、第2の固定材3と剛体4以外の構成については実施の形態1と同様であるため、適宜説明を省略する。
【0042】
タッチパネル2と第1の固定材5との間に、第2の固定材3と剛体4とが配置される。第2の固定材3は、剛体4よりも前側に配置される。具体的には、タッチパネル2と剛体4との間に、第2の固定材3が配置される。第2の固定材3と第1の固定段5との間に剛体4が配置されている。
【0043】
剛体4は、例えば、アルミなどの金属板である。第2の固定材3は、第1の固定材5と同様に、接着剤、又は両面テープなどである。第2の固定材3は、タッチパネル2と剛体4とを接着する。よって、第2の固定材3は、タッチパネル2と剛体4とを固定する。また、第2の固定材3は、第1の固定材5と同様に弾性を有していてもよい。
【0044】
第1の固定材5は、弾性を有している。具体的には、第1の固定材5がウレタン樹脂やスポンジなどの弾性を有する層を含んでいる。第1の固定材5が剛体4と固定段7との間に配置されて、剛体4と筐体と6を固定する。すなわち、第1の固定材5が剛体4と固定段7とを接着する。
【0045】
剛体4、及び第2の固定材3のXY平面形状は、第1の固定材5と同様になっている。すなわち、剛体4と第2の固定材3は、タッチパネル2の外周縁2Pに沿って設けられている。そして、第2の固定材3には、開放部3aが設けられている。剛体4には、開放部4aが設けられている。開放部3a、4aは、タッチパネル2の外周縁2Pを構成する4端辺のうちの1辺に対応する。したがって、第2の固定材3、剛体4は、XY平面視において、略U字形状となっている。X方向と平行な2端辺のうち、−Y側の1端辺が開放部3a、4aに対応している。平面視において、開放部3a、4aは、開放部7a、5aと重複する。XY平面視において、剛体4、及び第2の固定材3は、非連続となっている。
【0046】
剛体4を取り付けることで、タッチパネル2の固有振動モードの内、2次の共振周波数を使用周波数(例えば、200Hz)より高めることができる。よって、タッチパネル2面内において振動の節を無くすことができる。これにより、タッチパネル2の全面を振動させることができ、面内ばらつきを低減することができる。すなわち、タッチパネル2面内に振動の節が生じず、振動量が小さい部位ができなくなる。これにより、タッチパネル2面内全てにおいて触感が得られるようになる。
【0047】
また、弾性を有する第1の固定材5を介して、タッチパネル2を筐体6に取り付けている。こうすることで、タッチパネル2の振動が筐体6に漏れにくくなる。加えて、タッチパネル2の振動モードが、撓み振動にZ軸方向に平行に振動するモードが加わる。よって、タッチパネル2面内が均一に大きく振動するようになる。さらに、非固定部位Aが設けられているため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0048】
実施の形態3.
本実施の形態3にかかる入力装置300について、図7、及び図8を用いて説明する。図7は、実施の形態3にかかる入力装置300の構成を示す分解斜視図である。図8は、入力装置300の構成を示すYZ断面図である。入力装置300の基本的な構成については、実施の形態1、2で示した入力装置100、200と同様である。よって、実施の形態1、2と共通する内容については、適宜説明を省略する。
【0049】
本実施の形態では、実施の形態2で示した固定段7、第1の固定材5、剛体4、第2の固定材3が、固定段71、第1の固定材51、剛体41、及び第2の固定材31に置き換わっている。固定段71、第1の固定材51、剛体41、及び第2の固定材31はそれぞれ固定段7、第1の固定材5、剛体4、第2の固定材3と異なる形状を有している。
【0050】
固定段71、第1の固定材51、剛体41、及び第2の固定材31の形状以外については、上記の実施の形態と同様であるため、適宜説明を省略する。例えば、各構成の材料、配置、機能については、実施の形態1、2と同様である。
【0051】
固定段71、第1の固定材51、剛体41、及び第2の固定材31には、それぞれ開放部が設けられていない。したがって、固定段71、第1の固定材51、剛体41、及び第2の固定材31はそれぞれ閉じた矩形枠状になっている。固定段71、第1の固定材51、剛体41、及び第2の固定材31はそれぞれほぼ同じ大きさの口の字形状となっている。固定段71、第1の固定材51、剛体41、及び第2の固定材31はタッチパネル2の外周縁2Pの全周に渡って連続して形成されている。
【0052】
実施の形態2と同様に、第2の固定材31がタッチパネル2と剛体41と接着する。第1の固定材51が剛体41と固定段71とを接着する。よって、タッチパネル2の外周縁2P全体が拘束される。
【0053】
そして、振動発生部材1が矩形枠状の固定段71、第1の固定材51、剛体41、及び第2の固定材31の内側に配置される。例えば、矩形枠状の第1の固定材51の内側の部分において、振動発生部材1がタッチパネル2の背面2Rに取り付けられている。
【0054】
剛体41を取り付けることで、タッチパネル2の固有振動モードの内、2次の共振周波数を、使用する周波数(例えば、200Hz)よりも高くすることができる。よって、タッチパネル2面内に振動の節が生じず、振動量が小さい部位ができなくなる。これにより、タッチパネル2面内全てにおいて触感が得られるようになる。
【0055】
また、弾性を有する第1の固定材51を介して、タッチパネル2を筐体6に取り付けている。こうすることで、タッチパネル2の振動が筐体6に漏れにくくなる。加えて、タッチパネル2の振動モードが、撓み振動にZ軸方向に平行に振動するモードが加わる。よって、タッチパネル2面内が均一に大きく振動するようになる。
【0056】
実施の形態4.
本実施の形態4にかかる入力装置400について、図9、及び図10を用いて説明する。図9は、実施の形態4にかかる入力装置400の構成を示す分解斜視図である。図10は、入力装置400の構成を示すYZ断面図である。入力装置400の基本的な構成については、実施の形態1〜3で示した入力装置100、200、300と同様である。よって、実施の形態1〜3と共通する内容については、適宜説明を省略する。
【0057】
本実施の形態では、剛体41が剛体42に置き換わっている。そして、剛体42の形状に特徴がある。また、本実施の形態では第2の固定材31が実施の形態3で示したように、口の字形状になっている。剛体42及び第2の固定材31が外周縁の全周に渡って連続して設けられている。さらに、固定段7と第1の固定材5は、実施の形態1、2で示した構成と同様になっている。具体的には、固定段7と第1の固定材5は、開放部7a、5aを有している。XY平面視において、固定段7と第1の固定材5とは、U字形状になっている。
【0058】
剛体42は、実施の形態3と同様に、閉じた矩形枠状となっている。さらに、剛体42は、アングル部42bを有している。アングル部42bは、矩形枠部分から、−Z側に延びている。剛体42には、タッチパネル2の外周縁2Pの一部において筐体6の底部6b側に延びるアングル部42bが設けられている。アングル部42bは、開放部5a、7aに対応して配置されている。
【0059】
そして、剛体42のアングル部42bに振動発生部材1が取り付けられている。すなわち、本実施の形態では、タッチパネル2の背面2Rに振動発生部材1が取り付けられていない。振動発生部材1は、Y方向に沿った直線振動を発生させる。
【0060】
振動発生部材1の振動は、剛体42の一部であるアングル部42bを介して、タッチパネル2に伝達される。アングル部42bは、振動発生部材1の直線振動を回転振動に変換する。ここでは、アングル部42bが、直線振動を、X軸に平行な方向を回転軸とする回転振動に変換する。このように、タッチパネル2に回転振動が伝達されるため、タッチパネル2を屈曲振動(撓み振動)させ易くなる。よって、タッチパネル2を大きく振動させることができ、良好な振動特性を得ることができる。
【0061】
また、非固定部位Aと反対側の外周縁2Pにおいて、剛体42が断面コの字状に形成されている。剛体42の断面をコの字状にすることで軽量化することができる。
【0062】
以上まとめると、実施の形態1、2、4では、第1の固定材5、固定段7には開放部5a、7aが設けられている。よって、タッチパネル2の外周縁2Pの一部を非固定部位Aとしている。これにより、振動発生部材1の取り付け位置にタッチパネル2の振動の腹を近づけることができる。よって、振動伝達効率、及び振動量を向上することができる。すなわち、タッチパネル2の基本振動モードの腹の位置は、非固定部位Aに近くなる。このため、外周縁Pに振動発生部材1を取り付けても、振動伝達効率を良好に保つことができる。
【0063】
また、タッチパネル2に非固定部位Aを設けることで、振動発生部材1の取り付け位置においてタッチパネル2が線形な弾性変形を可能にできる。よって、歪の低減、及び高周波歪の低減が可能になる。外周縁2Pの非固定部位Aは、撓みやすくなっている。よって、タッチパネル2を線形に振動させることができ、入力信号通りにタッチパネル2を振動させることができる。
【0064】
さらに、非固定部位Aを設けることで、振動発生部材1の振動が筐体6に漏れることを防ぐことができる。異音を低減することができる。非線形な歪をもつ振動による高周波成分の音も発生しなくなる。更に、振動発生部材1の振動が筐体6に伝わり難くなることで、異音もしなくなる。
【0065】
さらに、実施の形態2、3、4では、剛体4、41、42を介して、タッチパネル2と筐体6とが固定されている。こうすることで、タッチパネル2の固有振動モードの内、2次あるいは3以上の共振周波数を使用周波数より高めることができ、タッチパネル2面内において振動の節が発生するのを防ぐことができる。よって、タッチパネル2の全体を振動させることができる。
【0066】
まだ、第1の固定材5、51に弾性を持たせることで、タッチパネル2の振動が筐体6に漏れにくくなる。加えて、タッチパネル2の振動モードが、撓み振動にZ軸方向に平行に振動するモードが加わる。よって、タッチパネル2面内が均一に大きく振動するようになる。
【0067】
次に、比較例の構成、及び比較例で生じる問題点について説明する。まず、図11図12を用いて比較例の構成について説明する。図11は、比較例にかかる入力装置500の構成を示す分解斜視図であり、図12は、入力装置500の構成を示すYZ断面図である。
【0068】
図11図12に示す比較例では、入力装置500は、筐体6とタッチパネル2と第2の固定材31とを備えている。すなわち、入力装置500には、剛体4、41が設けられていない。そして、筐体6とタッチパネル2とが第1の固定材51を介して接着されている。第1の固定材51、固定段71が、連続した矩形枠状となっている。よって、入力装置500には、非固定部位Aが設けられていない。また、タッチパネル2の背面2Rには、振動発生部材1が設けられている。
【0069】
以下、比較例で生じる問題点について、図13図16を用いて説明する。図13図16は、比較例において、タッチパネル2の振動の腹、及び節22,23の位置を示す図である。さらに、図13図16では、タッチパネル2の撓み形状を示している。すなわち、図13図16には、X方向から見たタッチパネル2の撓み形状24とY方向から見たタッチパネル2の撓み形状25がそれぞれ示されている。
【0070】
タッチパネル2には、その材質と形状、並びに、タッチパネル2の外周縁の固定状態によって決まる固有の振動モードが存在する。基本振動モードでタッチパネル2を振動させる場合、図13に示すように、振動の腹の位置であるタッチパネル2中央に近い位置に振動発生部材1を取り付ける方が好ましい。すなわち、タッチパネル2の中央に振動発生部材1を取り付ける方が、振動伝達効率が良くなる。
【0071】
しかし、タッチパネル2をLCD(Liquid Crystal Display)等の表示パネルと組み合わせて使用する場合は、LCD等の表示を妨げないようにパネルの外周近傍に振動発生部材を取り付ける必要がある。その結果、振動伝達効率が悪化し、タッチパネル2を十分に振動させ難くなる。また、タッチパネル2の外周縁近傍に振動発生部材1を取り付けた場合、図11、12の比較例ではタッチパネル2が固定されている部位を振動発生部材で振動させることになる。このため、タッチパネル2は高調波歪を含む非線形な振動を生じ、振動発生部材1に入力した信号通りにパネルを振動させ難くなる。よって、本来得たい触感を設計し難くなる。更に、発生させたくない高周波成分の音が発生することもある。また、筐体6に振動が漏れやすくなり、筐体6に取り付ける回路や配線等の他の部品も振動することとなる。よって、それら部品が接触する等して、耳障りな異音発生の原因にもなる。
【0072】
さらに、ハプティクス機能では、指の触感感度が高い200Hz近傍で振動させるのが一般的である。しかしながら、タッチパネル2のサイズが大きくなると、この200Hzよりもタッチパネル2の基本振動モードが低くなる。よって、200Hzで振動させようとした場合、図14図16に示すモード等でタッチパネル2が振動し始める。そうした場合、タッチパネル2面内に振動の節22、23ができてしまう。したがって、タッチパネル2面内に振動が極めて小さい部位が生じてしまう。即ち、十分な触感が得られてない部位ができてしまう。
【0073】
以上のように比較例の構成では、(a)十分な振動量が得られない、(b)振動に歪が生じて、入力信号通りに振動させることができない、(c)高調波歪による音や接触等による異音が発生する、(d)タッチパネル面内に振動量が小さい部位ができる等の問題がある。これに対して、実施の形態1〜4の構成では、(a)〜(d)の問題を解決することができる。よって、優れた振動特性を得ることができ、良好なハプティクス機能を実現することができる。
【0074】
実施例
以下、本実施例と比較例の振動加速度の測定結果について説明する。図5図6に示す実施の形態2の構成を実施例とする。具体的には、振動発生部材1として、バイモルフ構成の圧電素子が用いられている。圧電素子を片持ち支持とし、先端に錘1gを取り付けている。振動発生部材1の共振周波数を200Hzとする。
【0075】
タッチパネル2は、厚さ1.1mmのガラスを基板とする対角10インチサイズのタッチパネルとする。第2の固定材3はアクリルを主成分とした厚さ100μmの両面テープとする。剛体4は、アルミニウム製の剛体であり、XY平面視において略U字形状となっている。さらに、ここでは、軽くて剛性を持たせるため、剛体4を断面コの字形状としている。第1の固定材5は、中間層に発泡基材を用いたスポンジ状の弾性を有する両面テープとする。筐体6は、ABS樹脂製とする。
【0076】
比較例は、図11図12に示す構成となっている。具体的には、タッチパネル2は、厚さ1.1mmのガラスを基板とする対角10インチサイズのタッチパネルとする。第2の固定材3はアクリルを主成分とした厚さ100μmの両面テープとする。筐体6は、ABS樹脂製とする。
【0077】
実施例と、比較例でのタッチパネル2の中央での振動加速度の測定結果を図17に示す。図17では、150Hz〜300Hzの範囲で30Vp−pの正弦波信号を振動発生部材1に入力した時の測定結果を示す。
【0078】
実施例の構成においては、200Hz(振動発生部材1の共振周波数)と260Hz(タッチパネル2の基本振動の共振周波数)に加速度のピークを持つ大きな振動加速度が得られる。したがって、実施例の構成では比較例の構成に比べて、良好な振動特性を得ることができる。
【0079】
また、図示しないが、200Hzの30Vp−p正弦波信号を振動発生部材1に入力した場合、タッチパネル2の外周から1cm以内の面内すべてにおいて、1G以上の振動加速度を得ることができる。よって、タッチパネル2のほぼ全ての部位で良好な触感が得られることが確認できる。
【0080】
変形例.
次に入力装置の変形例について、図18図19を用いて説明する。図18図19は、入力装置の非固定部位A、及び第1の固定材5の形状を模式的に示す平面図である。図18は変形例1における平面形状を模式的に示しており、図19は変形例2における平面形状を模式的に示している。なお、入力装置の全体構成は、実施の形態1に示したものと同様であるため、適宜説明を省略する。例えば、図18図19では、筐体6を省略している。
【0081】
変形例1、2では、上記の実施の形態1〜4と同様に、振動発生部材1がタッチパネル2の一端のみに設けられている。振動発生部材1が非固定部位Aに配置されている。そして、変形例1、変形例2では、第1の固定材5の形状が異なっている。具体的には、変形例1では、第1の固定材5が、タッチパネル2の2つの角部に設けられていない。すなわち、タッチパネル2の外周縁2Pの1端辺の全体に、第1の固定材5が設けられていない。換言すると、外周縁2Pの3端辺のみに、第1の固定材5が設けられている。したがって、第1の固定材5は、タッチパネル2の四隅の内の二つと接着される。タッチパネル2の非固定部位Aがタッチパネル2の1端辺の全体に形成される。換言すると、タッチパネル2の1端辺が完全に非固定になる。
【0082】
一方、変形例2では、第1の固定材5が、タッチパネル2の4つの角部に設けられている。すなわち、タッチパネル2の外周縁2Pの内の3端辺の全体、及び1端辺の両端に、第1の固定材5が設けられている。したがって、第1の固定材5は、タッチパネル2の四隅の全てと接着される。タッチパネル2の非固定部位Aがタッチパネル2の一端辺の内の一部のみとなる。換言すると、タッチパネル2の四隅が固定段7に固定される。このように、タッチパネル2の四隅を固定することで、より高い強度を得ることができる。変形例1、2の形状は、実施の形態1、2、4の入力装置100、入力装置200、又は入力装置400に適用することができる。
【0083】
以上、本発明を上記実施の形態および実施例に即して説明したが、上記実施の形態および実施例の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0084】
1 振動発生部材
2 タッチパネル
2P 外周縁
2F 前面
2R 背面
3 第2の固定材
3a 開放部
4 剛体
4a 開放部
5 第1の固定材
5a 開放部
6 筐体
7 固定段
7a 開放部
8 内部空間

100、200、300、400 入力装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
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図19