(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ラッチは前記ラッチネックから前記上部シェルに向かって延在するラッチ突出部を含んでなり、前記ラッチ突出部は、前記カムに接触し、前記ラッチリリースに加えられる前記活性化力を、前記シェルの前記上部表面に対して実質的に垂直の方向への前記第1の部分の変位に移すように構成されている、請求項1に記載の通信モジュール。
前記ラッチ突出部は傾斜付きの突出部表面及び突出部高さを含み、前記カムが、前記傾斜付きの突出部表面に接触するように構成されている接触表面を含み、前記カム及び前記突出部高さが、おおよそ前記ラッチフックの高さだけ前記第1の部分を変位させるように構成されている、請求項2に記載の通信モジュール。
前記通信モジュールは、前記ラッチリリースと前記ラッチとの間に位置付けされているリターンスプリングをさらに含んでなり、前記リターンスプリングは、前記ラッチリリースに機械的に連結されており、前記カムが前記ラッチ突出部に接触していない初期の位置に前記ラッチリリースを付勢する、請求項2に記載の通信モジュール。
前記活性化力が前記ラッチリリースに加えられると、前記初期の位置に前記ラッチリリースを戻すように構成されている前記リターンスプリングの中に、戻り力が生成される、請求項4に記載の通信モジュール。
前記第1の部分が、前記シェルの前記上部表面に対して実質的に垂直の方向に変位させられると、前記シェルの前記上部表面に向けて第2の方向に前記第1の部分を変位させるように作用する戻り力が発生させられる、請求項1に記載の通信モジュール。
前記シェルが、底部シェルをさらに含み、前記底部シェルは、前記ラッチリリースの中に画定されている制限孔部に対応する制限突出部を含み、前記制限孔部は、前記ラッチリリースが少なくとも所定の距離だけ前記シェルに平行に並進することを可能にするようにサイズ決めされている、請求項1に記載の通信モジュール。
前記ラッチリリースは制限突出部によって前記通信モジュールの底部シェルに固定され、前記制限突出部は前記ラッチリリースを前記通信モジュールに固定し、前記通信モジュールに対する前記ラッチリリースの並進を可能にする、請求項10に記載のラッチング機構。
【発明を実施するための形態】
【0013】
例示的な実施形態は、ホストデバイスのレセプタクルの中に通信モジュール(モジュール)を選択的に固定する際に使用するためのラッチング機構に関する。1つの例示的な実施形態は、ラッチング機構を含む。ラッチング機構は、モジュールのシェルに少なくとも部分的に固定される。ラッチング機構は、ラッチ、ラッチリリース部材、及びカムを含む。ラッチは、ホストデバイスの構造体に係合するように構成されているラッチフックを含む。ラッチは、ラッチ突出部を含み、ラッチ突出部は、活性化力の付加に応答してラッチリリース部材が並進させられるときに、カムに接触するように構成されている。カムは、ラッチ突出部に接触し、活性化力をラッチに伝達させ、ラッチを曲げ、ラッチの第1の部分を回転させ、ラッチフックが、ホストデバイスの構造体から離脱するようになっている。いくつかの実施形態では、ラッチング機構は、レセプタクルの中へモジュールを単に押し込むことによって、モジュールがホストデバイスのレセプタクルの中へ固定されることを可能にする。これらの実施形態及び他の実施形態では、ラッチが付勢され、ラッチフックがレセプタクルの上の対応するレシーバに係合するようになっている。追加的に、これらの実施形態及び他の実施形態では、ラッチリリースをプルタブに機械的に連結させることが可能である。ユーザは、プルタブを単に引くことが可能であり、それは、レセプタクルからモジュールを離脱させるのに必要な並進を引き起こす。いくつかの追加的な実施形態は、添付の図を参照して本明細書で説明されている。
【0014】
I. 例示的な通信モジュール
図1A及び
図1Bは、例示的な通信モジュール(モジュール)100を図示している。一般的に、モジュール100は、ホストデバイス(図示せず)に接続して、光信号を送信及び受信する際に使用することが可能である。ホストデバイスは、通信ネットワーク(図示せず)の中に動作可能に接続することが可能である。
図1Aは、モジュール100の斜
視図を示しており、
図1Bは、モジュール100の部分分解斜視図を示している。
【0015】
図1A及び
図1Bに示されているモジュール100は、インフィニバンド・トレード・アソシエーション(Infiniband Trade Association)によって規定されているようなCXPフォームファクターに適合している。しかし、この描写は、限定することを意味していない。モジュール100は、一般的に、電気的なモジュール又はオプトエレクトロニクスモジュールを表すことが可能であり、それらは、光学的な部品及び電気的な部品の両方を含む。いくつかの例示的なオプトエレクトロニクスモジュールは、アクティブ電気ケーブル、アクティブ光ケーブル、トランスポンダー、トランシーバ、トランスミッター、及び/又はレシーバを含むことが可能であるが、それらに限定されない。
【0016】
モジュール100がオプトエレクトロニクスモジュールを含む実施形態では、モジュール100は、通信ネットワークの中に実装することが可能である。通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク、都市部ネットワーク、ストレージエリアネットワーク、広域ネットワークなどを含むことが可能であるが、それらに限定されない。モジュール100は、制限なく、CXP、CFP、XFP、及びSFP+フォームファクターを含む、1つ又は複数の標準化されたフォームファクター又はマルチソースアグリーメント(「MSA」)に適合するように構成させることが可能である。代替的に、いくつかの実施形態では、モジュール100は、標準化されたフォームファクター要件に準拠しなくてもよく、特定の設計にしたがって、任意のサイズ及び/又は構成を有することが可能である。
【0017】
モジュール100は、様々なデータ速度(毎秒)での電気信号及び/又は光信号の送信及び受信のために構成させることが可能である。本明細書で説明されているモジュール100のいくつかの例示的な一般の信号速度は、10ギガビット毎秒(「G」)、40G、100G、又はそれ以上を含むが、それらに限定されない。
【0018】
そのうえ、モジュール100は、複数の波長における光信号送信及び受信のために構成させることが可能である。いくつかの例示的な信号送信波長及び信号受信波長は、850ナノメートル(nm)、1310nm、1470nm、1490nm、1510nm、1530nm、1550nm、1570nm、1590nm、又は1610nmを含むが、それらに限定されない。追加的に、モジュール100は、複数の送信標準を支持するように構成させることが可能である。いくつかの例示的な送信標準は、10ギガビットイーサネット(登録商標)、100ギガビットイーサネット(登録商標)、1x、2x、4x、10x、及び16xファイバ・チャネル、ならびに、1x、4x、及び12xSDR、DDR、及びQDRインフィニバンドを含むが、それらに限定されない。
【0019】
図1A,
図1Bに示されているようなモジュール100のより詳細な説明が、以下に続く。
図1A,
図1Bに図示されているように、モジュール100は、上部シェル700及び底部シェル106から構成されるシェル102を含む。シェル102は、2つの部品(すなわち、上部シェル700及び底部シェル106)から構成されるように図示されているが、シェル102は、代替的に、単一の部品又は3つ以上の部品から構成させることが可能である。
【0020】
底部シェル106は、傾斜表面132を含む1つ又は複数の制限突出部104を含む。
図1A,
図1Bでは、1つの傾斜表面132を備える1つの制限突出部104だけを見ることが可能である。しかし、この実施形態及び他の実施形態では、別の傾斜表面132を備える別の制限突出部104を、ラベル付きの制限突出部104と実質的に同様に、モジュール100の他方の側に含むことが可能である。
【0021】
制限突出部104は、底部シェル106から延在しており、ラッチリリース400をモジュール100に少なくとも部分的に固定することが可能である。追加的に、制限突出部104は、シェル102に対するラッチリリース400の相対的な並進を制限することが可能である。制限突出部104のいくつかの追加的な詳細が、以下に提供されている。
【0022】
図1Bに最も良好に見られるように、シェル102は、中空部を画定しており、中空部は、全体的に108で示されており、中空部の中には、少なくとも1つの光トランスミッター及び少なくとも1つの光レシーバを含むオプトエレクトロニクス部品128が位置付けされている。この実施形態及びいくつかの他の実施形態では、光トランスミッターは、12x1アレイの垂直共振器型面発光レーザ(「VCSEL」)を含み、光レシーバは、12x1アレイのp−タイプ、イントリンシック(intrinsic)、n−タイプ(「PIN」)フォトダイオードを含む。代替的に、オプトエレクトロニクス部品128は、同じもしくは異なる量もしくは構成の、端面発光レーザなどのような他のタイプの光トランスミッター、及び/又は、同じもしくは異なる量もしくは構成の他のタイプの光レシーバを含むことが可能である。他の実施形態では、モジュール100は、光トランスミッター及び光レシーバというよりも、電気トランスミッター及びレシーバを実装することが可能である。
【0023】
プリント回路基板アセンブリ(「PCBA」)114が、中空部108の中に少なくとも部分的に位置付けされている。PCBA114は、たとえば、エッジコネクタ、レーザドライバー、及びポストアンプリファイアーを含むことが可能である。エッジコネクタは、ホストデバイスにインターフェース接続し、ホストデバイスとモジュール100との間で電気データ信号を通信させる。ホストデバイスから受信される電気データ信号は、レーザドライバーに提供され、レーザドライバーは、光トランスミッターを駆動し、受信された電気データ信号を表す光データ信号を放出する。代替的に又は追加的に、光データ信号は、光レシーバによって受信することが可能であり、光レシーバは、受信される光データ信号を電気データ信号へ変換し、エッジコネクタのうちの1つ又は両方を介してホストデバイスに通信させられる前に、増幅のために電気データ信号をポストアンプリファイアーに提供する。
【0024】
ケーブル被覆材124A(
図1A,
図1B)の中に位置付けされている複数の光ファイバ(図示せず)、ならびに、光ファイバコネクタ124Bを含むケーブルアセンブリ124が提供されている。光ファイバコネクタ124Bは、一般的に、ブーツ130によって取り囲むことが可能である。他の例では、ケーブルアセンブリ124は、光ファイバ及び光ファイバコネクタ124Bというよりも、複数の電気的なワイヤー及び電気的なコネクタを含む。代替的に、ケーブルアセンブリ124は、いくつかの構成では、完全に省略することが可能である。
【0025】
ケーブルアセンブリ124の光ファイバは、たとえば、12個の送信マルチモードパラレルリボンファイバ、及び、12個の受信マルチモードパラレルリボンファイバ、又は、合計24個のマルチモードパラレルリボンファイバを含むことが可能である。他の例では、光ファイバは、パラレルリボンの中に、又は、個別のファイバとして実装される、任意の数の送信ファイバ及び任意の数の受信ファイバを有するマルチモードファイバ又はシングルモードファイバである。
【0026】
光ファイバコネクタ124Bは、位置決めガイド126の中に受け入れられており、位置決めガイド126は、ケーブルアセンブリ124の光ファイバをモジュール100の中に部分的に位置決めすることが可能である。光ファイバコネクタ124Bは、ケーブルアセンブリ124の光ファイバを、オプトエレクトロニクス部品128の光トランスミッター及び光レシーバに、少なくとも部分的に整合させることが可能である。ケーブルアセン
ブリ124の光ファイバをオプトエレクトロニクス部品128に整合させることによって、光信号を、ケーブルアセンブリ124の光ファイバの上へ放出することが可能であり、及び/又は、ケーブルアセンブリ124の光ファイバから受信することが可能である。
【0027】
モジュール100は、ラッチング機構200をさらに含む(
図1Bに最も良好に図示されている)。ラッチング機構200は、ラッチ300、ラッチリリース400、リターンスプリング500、カム600、及び上部シェル700(上部シェル700は、シェル102及びラッチング機構200の一部分であるということに留意されたい)を含むことが可能である。簡単に言えば、ラッチング機構200は、シェル102に少なくとも部分的に固定することが可能であり、ホストデバイスのレセプタクルの中にモジュール100を選択的に固定するように構成させることが可能である。ラッチング機構200に関するいくつかの追加的な詳細が、以下に提供されている。
【0028】
II. 例示的なラッチング機構
図2A〜
図2Cは、いくつかの実施形態による
図1A及び
図1Bのモジュール100の中に実装され得るラッチング機構200のいくつかの追加的な詳細を図示している。具体的には、
図2Aは、ラッチング機構200の斜視図である。
図2Bは、ラッチング機構200の分解斜視図である。
図2Cは、ラッチング機構200の一部分の側面図である。ラッチング機構200の部品の概観が、部品のそれぞれ(すなわち、300,400,500,600,700)を
図3A〜
図7に関してより詳細に以下に説明する前に、
図2A〜
図2Cに関して提供されることとなる。
【0029】
簡単に言えば、ラッチ300は、ホストデバイスのレセプタクルの構造体に係合するように構成されている第1の部分302を含む。ラッチ300は、第1の部分302の上にラッチフック304を含み、ラッチフック304は、ホストデバイスのレセプタクルの中に形成された対応する切り欠き部、陥凹部、中空部、又は他の適切な構造体に係合するように構成されている。ラッチ300、又は、ラッチフック304を含む少なくともラッチ300の第1の部分302は、上部シェル700に対して実質的に垂直の方向に変位させられ、ホストデバイスのレセプタクルに係合するか、又は、ホストデバイスのレセプタクルから離脱するように構成させることが可能である。
図2A,
図2Bでは、上部シェル700に対して垂直の方向は、yのプラス方向又はyのマイナス方向に対応している。ラッチ300は、ラッチ突出部306(
図2Cのみ)とカム600との間の接触に起因して、変位させられ得る。
【0030】
実際に、ラッチ300は、第1の部分302の反対側のラッチ300の端部の中にあるか、又は、第1の部分302の反対側のラッチ300の端部の相対的に近くにある軸線の周りで、ラッチング機構200の動作の間に、少なくとも第1の部分302の回転変位を受けることが可能である。ホストデバイスのレセプタクルから離脱すること、又は、ホストデバイスのレセプタクルに係合することに伴う相対的に小さい回転に関して、yの(プラス又はマイナス)方向の第1の部分302の変位成分は、xの(プラス又はマイナス)方向の第1の部分302の変位成分を支配することが可能であり、第1の部分302の変位が、実質的にy方向であるか、又は、上部シェル700に対して実質的に垂直であると言うことができるようになっている。
【0031】
いくつかの実施形態では、カム600は、ラッチリリース400に機械的に連結されているが、ラッチ300には連結されていない。具体的には、ラッチリリース400は、一般的に、ラッチリリース部材402及びプルタブ404を含む。ラッチリリース400のラッチリリース部材402は、カム600に機械的に連結されるように構成されている。プルタブ404は、ユーザが活性化力をプルタブ404に加えることができるように構成されており、それは、上部シェル700に対してxのマイナス方向のラッチリリース40
0の並進を結果として生じさせる。したがって、ラッチリリース400は、活性化力がプルタブ404に加えられるときに、少なくともラッチフック304がホストデバイスから離脱するまで、上部シェル700及びラッチ300から独立して並進するように構成されている。
【0032】
ラッチリリース400が並進しているときに、カム600も並進してラッチ突出部306に接触するように、カム600をラッチ300に対して位置付けさせることが可能である。より詳細に以下に説明されているように、カム600は、ラッチ突出部306に接触する傾斜付きの接触表面を有している。xのマイナス方向へのカム600にかかる活性化力は、カム600の傾斜付きの接触表面によって、ラッチ突出部306に対するyのプラス方向への変位力に転換される。活性化力が十分に大きいときには、変位力は、少なくともラッチ300の第1の部分302をyのプラス方向に変位させる。第1の部分302をyのプラス方向に変位させることによって、ラッチフック304は、ホストデバイスのレセプタクルからラッチ300を離脱させることが可能である。他方では、十分に大きい作動力がなければ、ラッチ300は、ホストデバイスのレセプタクルに係合することが可能である。
【0033】
リターンスプリング500(
図2B,
図2Cのみ)は、ラッチリリース400とラッチ300との間に位置付けされている。リターンスプリング500は、ラッチリリース400に機械的に連結されている。ラッチリリース400に活性化力を加えなければ、カム600がラッチ突出部306に接触しないように、リターンスプリング500は付勢されている。追加的に、ラッチリリース400に活性化力を加えることに続いて、リターンスプリング500は、少なくとも部分的に、カム600がラッチ突出部306に接触しない位置にカム600を戻すことが可能である。
【0034】
上部シェル700(
図2Cでは、点線で示されているように透明で示されている)は、一般的に、ベース部を提供し、ベース部の中には、ラッチリリース400、ラッチ300、リターンスプリング500、及びカム600のうちの少なくとも一部分が位置付けされている。追加的に、上部シェル700は、
図1のモジュール100などのようなモジュールに、ラッチング機構200を少なくとも部分的に固定している。
【0035】
図2Cを特に参照すると、ラッチング機構200が、活性化力がプルタブ404に加えられていない状態で、組み立てられて示されている。
図2Cは、1つ又は複数の部品(たとえば、402,404,500,306,600,304,300,302)の相対的な位置を図示している。具体的には、ラッチング機構200は、ラッチリリース部材402を含み、ラッチリリース部材402は、ラッチリリース部材402がカム600に連結されている、202で示されている領域において、ラッチ300とカム600との間に位置付けされている。追加的に、ラッチ300は、ラッチリリース部材402がカム600に連結されている領域202以外の領域において、ラッチリリース部材402と上部シェル700との間に位置付けされている。カム600は、ラッチリリース部材402と上部シェル700との間に位置付けされている。追加的に、リターンスプリング500の位置は、ラッチ300とラッチリリース部材402との間に示されている。
【0036】
A. 例示的なラッチ
図3A,
図3Bは、
図2A〜
図2Cのラッチング機構200の中に実装され得るラッチ300の追加的な詳細を図示している。ラッチ300は、シートメタル、プラスチック、他の適切な材料、又は、それらの任意の組合せから構成させることが可能である。いくつかの実施形態では、ラッチ300は、動作の間に、任意に定義されるy方向に曲がるように構成されている。そのように、これらの実施形態及び他の実施形態では、ラッチ300は、少なくとも部分的に弾力的であり、動作の間の弾性曲げを可能にする。
【0037】
示されているように、ラッチ300は、第1の部分302(上記で導入された)、第2の部分340、及び第3の部分308を含む。第2の部分340及び第3の部分308は、ラッチネック312によって接続されている。ラッチネック312の幅寸法338(
図3Aのみ)は、一般的に、第1の部分302、第2の部分340、及び第3の部分308よりも、任意に定義されるz方向に幅が狭い。この実施形態及び他の実施形態では、第1の部分302、第2の部分340、第3の部分308、及びラッチネック312は、単一の材料から構成されている。しかし、これは、限定することを意味していない。第1の部分302、第2の部分340、第3の部分308、又はラッチネック312のうちの1つ又は複数は、第2の材料から構成され、その他の第1の部分302、第2の部分340、第3の部分308、又はラッチネック312に付着させるか、又は、そうでなければ結合させることが可能である。第1の部分302は、1つ又は複数のラッチフック304A,304B(一般的に、1つ又は複数のラッチフック304)を含む。ラッチフック304は、ホストデバイス(図示せず)のレセプタクルの切り欠き部、中空部、凹部、又は陥凹部などのような、対応する構造体に係合するように構成されている。それによって、ラッチフック304は、
図1A,
図1Bのモジュール100などのようなモジュールを、ホストデバイスのレセプタクルの中に選択的に固定する。
【0038】
図3A,
図3Bに示されているように、ラッチフック304のそれぞれは、傾斜付きの前縁部310A,310B(一般的に、1つ又は複数の前縁部310)を含む。
図3Bでは、いくつかの特徴部及び部品のうちの1つだけを見ることができるということに留意されたい。ホストデバイスのレセプタクルの中へのモジュール100の挿入の間に、前縁部310は、レセプタクルの前縁部に接触することが可能であり、ラッチ300を曲げさせ、及び/又は、持ち上がらせることが可能であり、ラッチ300の第1の部分302が、yのプラス方向に変位させられ、レセプタクルの前縁部を乗り越えるようになっている。第3の部分308は、実質的に静止したままであることが可能であり、ラッチネック312が、第1の部分302及び第2の部分340の変位(たとえば、回転移動)を収容するように曲がるようになっている。第2の部分340及び第1の部分302は、一般的に、実質的に静止している第3の端部308の周りの回転によって、yのプラス方向に変位させられ得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、ラッチフック304は、平坦な後縁部314A,314B(一般的に、1つ又は複数の後縁部314)をそれぞれ含むことが可能である。レセプタクルの前縁部による第2の部分340及び第1の部分302の変位に続いて、ラッチフック304は、前縁部を有するレセプタクルの切り欠き部、中空部、凹部、陥凹部、又は他の対応する特徴部に到達する前に、レセプタクルに沿ってスライドすることが可能である。ラッチフック304の後縁部314が、レセプタクルの切り欠き部、中空部、凹部、陥凹部、又は他の対応する特徴部の前縁部を乗り越えると、第2の部分340及び第1の部分302は、yのマイナス方向に急に跳ね返ることが可能である。それによって、後縁部314、及び、より全体的にはラッチフック304は、レセプタクルに係合し、ラッチ300が上部シェル700に対してxのマイナス方向に並進することを防止することが可能である。
【0040】
2つのラッチフック304が、
図3Aに図示されているが、ラッチ300の第1の部分302は、代替的に、2つより多い、又は、2つより少ないラッチフック304を含むことが可能である。代替的に又は追加的に、ラッチフック304の場所、及び、ラッチフック304によって係合されるように構成されている構造体の場所は、ラッチ300とホストデバイスのレセプタクルとの間で変化させることが可能である。たとえば、第1の部分302は、1つ又は複数の切り欠き部、中空部、凹部、陥凹部、又は、ホストデバイスのレセプタクルの上の対応するフックもしくは突出部に係合するように構成されている他の
同様の構造体を含むことが可能である。したがって、
図3A,
図3Bは、単に、ラッチ300の1つの例を図示しており、ラッチ300は、ホストデバイスのレセプタクルの構造体に係合するように構成されており、本明細書で開示されている実施形態を限定するように解釈されるべきではない。
【0041】
ラッチ300のラッチネック312は、ラッチ突出部306を含む。ラッチ突出部306は、ラッチネック312からyのマイナス方向に延在している。ラッチ突出部306は、突出部高さ316(
図3Bのみ)、及び、傾斜付きの突出部表面318を含む。突出部高さ316は、
図3Bにおいて、ラッチネック312の底部表面と同一平面上にある参照平面から、参照平面から最も遠いラッチ突出部306の上の点までの最短距離として定義される寸法である。
【0042】
ラッチ突出部306は、ラッチネック312に取り付けられているか、又は、ラッチネック312と一体的に形成させることが可能であり、活性化力が、ラッチ突出部306に伝達され得、それが、ラッチネック312に、及び、したがって、ラッチ300に伝達されるようになっている。追加的に、傾斜付きの突出部表面318は、ラッチ300の第1の部分302に向けて配向させることが可能である。したがって、傾斜付きの突出部表面318は、xのマイナス方向にラッチ突出部306に伝達される活性化力が、yのプラス方向への第2の部分340及び/又は第1の部分302の運動を結果として生じさせることを可能にすることができる。
【0043】
第3の部分308は、2つの固定特徴部320A,320B(一般的に、固定特徴部320)、ならびに、傾斜した平面322を含むことが可能である。固定特徴部320のそれぞれは、一般的に、水平方向の部分324A,324B、ならびに、垂直方向の部分326A,326Bを含む。水平方向の部分324A,324Bを水平方向として指定すること、及び、垂直方向の部分326A,326Bを垂直方向として指定することは、任意であるということに留意されたい。
図3A,
図3Bでは、一般的に、水平方向の部分324A,324Bは、xz平面に平行に配向されており、垂直方向の部分326A,326Bは、yx平面に平行に配向されている。水平方向の部分324A,324B、ならびに、垂直方向の部分326A,326Bは、本明細書で説明されている上部シェル700などのような上部シェルにラッチ300を固定することが可能である。
【0044】
固定特徴部320は、固定特徴部間寸法(intra−securing feature dimension)328(
図3Aのみ)によって分離されている。固定特徴部間寸法328は、固定特徴部320の間のz方向の距離を表している。
【0045】
傾斜した平面322は、固定特徴部320及びラッチネック312に連結されている。傾斜した平面322は、傾斜した表面332(
図3Bのみ)を含み、傾斜した表面332は、本明細書で議論されているリターンスプリング500などのようなリターンスプリングに接触することが可能である。追加的に、傾斜した平面322は、第2の部分340及び/又は第1の部分302が変位させられるときに、ラッチ300を通して少なくとも部分的に力を伝達させることが可能である。
【0046】
たとえば、
図2B,
図3Bを組み合わせて参照すると、ラッチ300の第3の部分308は、上部シェル700の第2の中空部704の中に位置付けさせることが可能である。固定特徴部320は、ラッチ300の第3の部分308を上部シェル700に固定することが可能である。図示されている実施形態では、第2の部分340、第1の部分302、及びラッチネック312は、上部シェル700に固定されていない。
【0047】
第2の部分340及び第1の部分302が、
図3Bにおいて矢印334によって示され
ているように、yのプラス方向に変位させられると、第3の部分308は上部シェル700に固定されているので、第3の部分308は変位させられない。第2の部分340及び第1の部分302は、ラッチネック312の撓みを通して、yのプラス方向に回転し、及び/又は、yのプラス方向に変位させられ、それによって、戻り力を発生させる。戻り力は、
図3Bにおいて、矢印350で示されている。事情が許すときには(たとえば、活性化力がないとき、及び、ラッチフック304がホストデバイスの中に適正に着座させられるとき、又は、モジュールがホストデバイスのレセプタクルの中へ全く挿入されていないとき)、戻り力350は、第2の部分340及び第1の部分302が、
図3Bに図示されている配向へ、概してyのマイナス方向に戻ることを促す。
【0048】
たとえば、
図3B,
図2Aを組み合わせて参照して、第1の部分302及び第2の部分340が、上部シェル700に対して垂直の方向(それは、矢印334によって表すことが可能である)に変位させられると仮定する。第3の部分308が上部シェル700に固定されていることに起因して、矢印350によって表されている戻り力が、ラッチ300に与えられる。第1の部分302及び第2の部分340がyのプラス方向に変位させられたとき、矢印350によって表されている戻り力が、第1の部分302及び第2の部分が上部シェル700に向かうことを促す。
【0049】
B. 例示的なラッチリリース
図4A,
図4Bは、
図2A〜
図2Cのラッチング機構200に実装され得るラッチリリース400のいくつかの追加的な詳細を図示している。ラッチリリース400は、プルタブ404及びラッチリリース部材402を含む。プルタブ404及びラッチリリース部材402は、機械的に連結されており、プルタブ404に加えられる活性化力が、ラッチリリース部材402に伝達され得るようになっている。たとえば、プルタブ404は、ラッチリリース部材402の上にオーバーモールドすることが可能である。したがって、プルタブ404に加えられる活性化力を、ラッチリリース部材402に伝達することが可能である。
【0050】
プルタブ404は、ゴム、プラスチック、シートメタル、他の適切な材料、又は、それらの任意の組合せから構成させることが可能である。プルタブ404は、連結端部408を含み、連結端部408において、プルタブ404は、ラッチリリース部材402に機械的に連結されている。連結端部408の反対側では、プルタブ404が、ハンドル406を含む。ハンドル406は、ユーザによって操作されるように構成させることが可能である。たとえば、ユーザは、ハンドル406を使用してプルタブ404に活性化力を加えることが可能であり、それは、ラッチリリース部材402に伝達される。
【0051】
この実施形態及び他の実施形態では、ハンドル406は、タブアーム410A,410Bによって、連結端部408に接続させることが可能である。タブアーム410A,410Bは、ラッチリリース部材402からハンドル406を分離し、たとえば、熱伝達を低減させ、及び/又は、人間工学的な利点を提供することが可能である。
【0052】
いくつかの例では、タブアーム410A,410Bを省略することが可能であり、ハンドル406が、連結端部408に直接的に接続され得るようになっている。代替的に、1つ、3つ、又はそれ以上のタブアーム410A,410Bを、プルタブ404の中に含むことが可能である。さらに代替的に、いくつかの実施形態では、プルタブ404全体を省略することが可能であり、ユーザは、ラッチリリース部材402に直接的に活性化力を加えることが可能である。
【0053】
ラッチリリース部材402は、シートメタル、プラスチック、他の適切な材料、又は、それらの任意の組合せから構成させることが可能である。ラッチリリース部材402は、
ラッチリリース部材ネック416(部材ネック416)によって接続されている第1の端部412及び第2の端部414を含む。この実施形態及び他の実施形態では、第1の端部412、第2の端部414、及び部材ネック416は、単一の材料から構成され得る。しかし、これは、限定することを意味していない。第1の端部412、第2の端部414、又は部材ネック416のうちの1つ又は複数は、第2の材料から構成され、その他の第1の端部412、第2の端部414、又は部材ネック416に付着されるか、又は、そうでなければ結合させることが可能である。
【0054】
第2の端部414において、ラッチリリース部材402は、1つ又は複数の連結構造体418(
図4Aのみ)を含み、1つ又は複数の連結構造体418は、ラッチリリース部材402をプルタブ404に機械的に連結させるように構成されている。いくつかの実施形態では、たとえば、プルタブ404の一部分を、連結構造体418の上にオーバーモールドすることが可能である。いくつかの他の実施形態では、プルタブ404は、他の技法を使用して、連結構造体418に機械的に連結することが可能であり、他の技法は、プルタブ404をラッチリリース部材402に固定する接着剤、又は、連結構造体418と噛み合う、プルタブ404の中に含まれる1つ又は複数の特徴部を含むが、それらに限定されない。
【0055】
追加的に、第2の端部414において、ラッチリリース部材402は、固定フラップ422A,422B(一般的に、1つ又は複数の固定フラップ422)の中に画定されている制限孔部420A,420B(一般的に、1つ又は複数の制限孔部420;
図4Bでは、420Aだけが示されていることに留意されたい)を含む。
図1A,
図4Bを組み合わせて参照すると、制限孔部420は、底部シェル106の上の制限突出部104に対応することが可能である。ラッチリリース400が、モジュール100の他の部品に対して、少なくとも所定の距離だけx方向に並進することを可能にするように、制限孔部420をサイズ決めすることが可能である。追加的に、ラッチリリース400が制限突出部104によって少なくとも部分的にy方向に固定され得るように、制限突出部104を形状決めすることが可能である。
【0056】
たとえば、制限突出部104は、傾斜表面132を含むことが可能であり、傾斜表面132は、実質的にyのマイナス方向にラッチリリース400を移動させることによって、ラッチリリース400が底部シェル106の上へ押し付けられることを可能にするように構成されている。制限突出部104は、固定フラップ422が傾斜表面132の上を進むときに、固定フラップ422に接触し、及び/又は、固定フラップ422を一時的に変形させることが可能である。制限突出部104は、制限孔部420に進入し、固定フラップ422は、ラッチリリース400が底部シェル106から切り離されることを防止する。
【0057】
図4A,
図4Bに戻って参照すると、第1の端部412において、ラッチリリース部材402は、カム連結部分424を含む。カム連結部分424は、連結孔部428A,428B(一般的に、連結孔部428)を画定する2つの連結フラップ426A,426B(一般的に、1つ又は複数の連結フラップ426)を含む。カム連結部分424は、一般的に、傾斜したセクションを含み、連結フラップ426が、部材ネック416とは離れているが部材ネック416に平行な平面にあるようになっている。この実施形態及び他の実施形態では、連結フラップ426を含む平面は、部材ネック416を含む平面よりも低いy座標を含む。部材ネック416を含む平面と連結フラップ426を含む平面との間の距離は、本明細書で説明されているラッチ300などのようなラッチの寸法に関連することが可能である。
【0058】
図2A、
図3A、
図4A、及び
図4Bを組み合わせて参照すると、ラッチ300に対応するように、ラッチリリース部材402をサイズ決めすることが可能である。たとえば、
固定特徴部間寸法328に実質的に対応するように、部材ネック幅430をサイズ決めすることが可能であり、それは、部材ネック幅430が、固定特徴部間寸法328よりも小さいか、又は、固定特徴部間寸法328におおよそ等しいことが可能であるということを意味している。追加的に、ラッチネック312の幅寸法338に対応するように、連結フラップ間寸法(intra−coupling flap dimension)432をサイズ決めすることが可能であり、それは、連結フラップ間寸法432が、ラッチネック312の幅寸法338よりも大きいか、又は、ラッチネック312の幅寸法338におおよそ等しいことが可能であるということを意味している。
【0059】
固定特徴部間寸法328に対応するように部材ネック幅430をサイズ決めすること、及び、ラッチネック312の幅寸法338に対応するように連結フラップ間寸法432をサイズ決めすることは、ラッチ300に対するラッチリリース部材402の特定の位置決めを可能にすることができる。たとえば、いくつかの実施形態では、ラッチリリース部材402は、ラッチ300の第3の端部308において、固定特徴部320の間に(たとえば、z方向に)位置付けされている。傾斜した平面322及びラッチネック312は、ラッチリリース部材402と上部シェル700との間に(たとえば、y方向に)位置付けされており、連結フラップ426は、ラッチ300の第2の部分340と上部シェル700との間に(たとえば、y方向に)位置付けされている。
【0060】
C. 例示的なリターンスプリング
図5は、
図2A〜
図2Cのラッチング機構200の中に実装され得るリターンスプリング500のいくつかの追加的な詳細を図示している。リターンスプリング500は、シートメタル、プラスチック、他の適切な材料、又は、それらの任意の組合せから構成させることが可能である。一般的に、リターンスプリング500は、本明細書で議論されているラッチリリース400に機械的に取り付けることが可能である。リターンスプリング500は、ラッチリリース400を付勢し、ラッチリリース400に活性化力を加えることに続いて、ラッチリリース400を再位置決めすることが可能である。
【0061】
リターンスプリング500は、2つのスプリングアーム502A,502B(一般的に、1つ又は複数のスプリングアーム502)、ならびに、スプリングアーム502の間の中央部分504を含む。中央部分504は、垂直方向の部分506及び水平方向の部分508を含む。垂直方向の部分506は、リターンスプリング500の配向に応じて水平方向になり得るという点で、垂直方向の部分506を垂直方向として指定すること、及び、水平方向の部分508を水平方向として指定することは、任意に定義される。
図5に示されているように、垂直方向の部分506は、yz平面に実質的に平行であり、水平方向の部分508は、xz平面に実質的に平行である。
【0062】
水平方向の部分508は、接続孔部510を画定している。接続孔部510は、本明細書で説明されているラッチリリース400に対してリターンスプリング500を固定する機械的なカップリング又は締結具を受け入れることが可能である。代替的に、いくつかの実施形態では、水平方向の部分508は、リターンスプリング500をラッチリリース400に連結するか又は機械的に接続させる別の特徴部を含むことが可能である。
【0063】
垂直方向の部分506は、スプリングアーム502の間に位置付けされており、スプリングアーム502に連結されている。第1のスプリングアーム502Aは、一般的に、zのマイナス方向に及びxのマイナス方向に、垂直方向の部分506から、ある角度で延在している。追加的に、第2のスプリングアーム502Bは、一般的に、zのプラス方向に及びxのマイナス方向に、垂直方向の部分506から、ある角度で延在している。スプリングアーム502は、
図3A及び
図3Bのラッチ300の傾斜した表面332に接触するように構成させることが可能である。
【0064】
図8A,
図8Bは、
図5のリターンスプリング500の例示的な動作を図示している。
図8A,
図8Bは、リターンスプリング500、ラッチ300、及びラッチリリース400を含む。
図8A,
図8Bの図は、たとえば、これらの部品のyのマイナス側からyのプラス方向に見た、これらの部品の底面図である。リターンスプリング500は、ラッチ300とラッチリリース400との間にあるので、リターンスプリング500は、
図8A,
図8Bの中に点線を使用して示されている。追加的に、
図8A,
図8Bには、ホストデバイスのケージアセンブリ808が示されている。ケージアセンブリ808は、ラッチ300によって係合されているように示されている。
【0065】
図5,
図8Aを組み合わせて参照すると、ラッチリリース400に加えられる活性化力がない場合に、ラッチリリース400は、点線802によって示されている初期の位置にある。初期の位置では、スプリングアーム502は、ラッチ300の傾斜した表面332に接触している。リターンスプリング500は、ラッチリリース400に付勢力を加えることが可能である。付勢力は、一般的に、初期の位置にラッチリリース400を付勢するように作用する。
【0066】
図5,
図8Bを組み合わせて参照すると、
図8Bにおいて矢印810によって表されているxのマイナス方向に、活性化力をラッチリリース400に加えることが可能である。矢印810によって表されている活性化力が付勢力よりも大きいときには、ラッチリリース400は、点線804によって示されている最終位置へ、ラッチ300に対してxのマイナス方向に並進することが可能である。点線804は、点線802から距離806だけオフセットされる。
【0067】
第2の位置において、スプリングアーム502は、ラッチ300の傾斜した表面332に対抗して圧縮され、ラッチ300に対抗して戻り力を生成する。具体的には、スプリングアーム502は、傾斜した表面332に対抗して曲げられ、それによって、戻り力を生成することが可能である。ラッチリリース400に加えられる矢印810によって表されている活性化力が、戻り力より低く減少させられると、スプリングアーム502は、点線802によって示されている初期の位置へラッチリリース400を戻すように作用する。
【0068】
D. 例示的なカム
図6は、
図2A〜
図2Cのラッチング機構200の中に実装され得るカム600のいくつかの追加的な詳細を図示している。一般的に、カム600は、本明細書で説明されているラッチリリース400に連結されており、また、本明細書で説明されているラッチ300を変位させるために、活性化力がラッチリリース400に加えられるときに、並進するように構成されている。カム600は、一般的に、カム長さ606及びカム深さ608を有する丸みを帯びた長方形ブロックを含む。カム長さ606及び/又はカム深さ608は、本明細書で議論されている上部シェル700などのような上部シェルに対応するようにサイズ決めすることが可能である。たとえば、
図6及び
図7を組み合わせて参照すると、カム長さ606は、カム600が第1の中空部706の中に位置付けされ得るようにサイズ決めすることが可能である。追加的に又は代替的に、カム深さ608は、カム600が第1の中空部706の中に位置付けされ得るようにサイズ決めすることが可能である。追加的に、カム600が並進し、したがって、本明細書で説明されているラッチ300などのような、第1の中空部706の中に少なくとも部分的に位置付けされているラッチを変位させることを可能にするように、カム長さ606及び/又はカム深さ608をサイズ決めすることが可能である。
【0069】
図2C、
図4A、
図4B、及び
図6を組み合わせて参照すると、カム600は、2つのカム接続孔部604A,604Bも含むことが可能である。カム接続孔部604A,60
4Bは、ラッチリリース400の連結フラップ426の中に画定されている連結孔部428に実質的に整合することが可能である。締結具(図示せず)が、カム接続孔部604A,604Bならびに連結孔部428の中に挿入され、ラッチリリース400をカム600に取り付け、及び/又は、ラッチリリース400をカム600に機械的に連結することが可能である。代替的に、カム600は、はんだ、接着剤、又は、他の適切な締結具によって、ラッチリリース部材402に機械的に連結させることが可能である。
【0070】
いくつかの実施形態では、カム600が連結フラップ426に機械的に連結されているとき、カム600は、連結フラップ426と上部シェル700との間に位置付けされ得、ラッチリリース400に加えられる活性化力が、上部シェル700に対してカム600を並進させ、それによって、ラッチ300の第1の部分302に接触し変位させるようになっている。
【0071】
図3A、
図3B、及び
図6を参照すると、カム600は、接触表面602も含むことが可能である。接触表面602は、カム600が並進させられるときに、ラッチ突出部306の傾斜付きの突出部表面318に接触するように構成させることが可能である。具体的には、接触表面602は、傾斜付きの突出部表面318との接触を通して、おおよそラッチフック304の後縁部314の高さ342A,342Bだけ、ラッチ300を変位させるように構成させることが可能である。したがって、ラッチフック304は、十分に変位させられると、ホストデバイス(図示せず)のレセプタクルから離脱することが可能である。
【0072】
E. 例示的な上部シェル
図7は、
図2A〜
図2Cのラッチング機構200の中に実装され得る上部シェル700のいくつかの追加的な詳細を図示している。一般的に、上部シェル700は、挿入される部分708を含み、挿入される部分708は、ホストデバイス(図示せず)のレセプタクルの中に挿入させることが可能である。追加的に、上部シェル700は、外部部分710を含むことが可能であり、外部部分710は、挿入される部分708がレセプタクルの中へ挿入されているときに、レセプタクルの外部にあるままである。外部部分710は、第2の中空部704、傾斜付きの中空部712、第1の中空部706、及び、2つの固定特徴部スロット714A,714Bを画定している。
【0073】
図3A、
図3B、及び
図7を組み合わせて参照すると、ラッチ300の第3の部分308は、第2の中空部704の中に位置付けされるように構成されている。したがって、第3の部分308の寸法は、第2の中空部704の寸法に対応し、及び/又は、第2の中空部704の寸法と同様であることが可能である。追加的に、第3の部分308は、固定特徴部320の垂直方向の部分326A,326Bを固定特徴部スロット714A,714Bの中へ挿入することによって、第2の中空部704の中に固定させることが可能である。追加的に又は代替的に、第3の部分308は、1つ又は複数の中空部突出部716A,716Bによって、第2の中空部704の中に固定させることが可能である。
【0074】
ラッチネック312は、傾斜付きの中空部712の中に位置付けされるように構成されている。傾斜付きの中空部712は、一般的に、外部部分710によってラッチネック312を横方向に(すなわち、z方向に)制限する形状を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、傾斜付きの中空部712の中に位置付けされているときに、ラッチネック312は、外部部分710の上部表面718の実質的に下方にあることが可能である。
【0075】
第2の部分340は、第1の中空部706の中に位置付けされるように構成させることが可能である。第2の部分340は、上部シェル700の外部部分710によって横方向に(すなわち、z方向に)実質的に制限され得る。しかし、第2の部分340は、一般的
にy方向に自由に変位させることが可能である。
【0076】
ラッチフック304を含む第1の部分302は、一般的に、外部部分710を過ぎて延在し、挿入される部分708の上に張り出している。この構成によって、挿入される部分708がレセプタクルの中へ挿入されているときに、ラッチフック304は、外部部分710がレセプタクルの外部に位置付けされることを可能にしながら、レセプタクルに係合する。
【0077】
III. ラッチング機構の例示的な動作
図9A,
図9Bは、
図2A〜
図2Cのラッチング機構200の例示的な動作を図示している。具体的には、
図9A,
図9Bは、ホストデバイスのケージアセンブリ904又は他のレセプタクルの中に画定されている中空部902に対して動作しているラッチング機構200の断面図を図示している。
図9Aは、中空部902の中に係合されているラッチ300を図示している。
図9Bは、中空部902から離脱されているラッチ300を図示している。
【0078】
図9A,
図9Bを参照すると、ラッチリリース400の一部分、ラッチ300の一部分、及びカム600は、上部シェル700の第1の中空部706の中に位置付けされて示されている。
図9Aでは、ラッチフック304が、中空部902の中に係合されて示されている。追加的に、ラッチリリース400及びカム600は、
図9Aにおいて点線906によって表されているラッチ係合された位置にある。ラッチ係合された位置では、カム600は、ラッチ突出部306に接触しておらず、及び/又は、ラッチ突出部306を変位させない。
【0079】
図9Bを参照すると、xのマイナス方向への活性化力が、ラッチリリース400に加えられると、ラッチリリース400は、xのマイナス方向に並進する。
図9Bでは、xのマイナス方向への活性化力は、矢印910によって表されている。ラッチリリース400は、カム600に機械的に連結されている。したがって、カム600も、上部シェル700に対してxのマイナス方向に並進する。カム600及びラッチリリース400がxのマイナス方向に並進すると、カム600の傾斜付きの接触表面602が、ラッチ突出部306の傾斜付きの突出部表面318に接触する。ラッチリリース400及びカム600が、xのマイナス方向にさらに並進するにつれて、カム600の傾斜付きの接触表面602が、ラッチ300をyのプラス方向に変位させる。ラッチリリース400及びカム600が、点線908によって表されているラッチ解除された位置へ並進すると、ラッチフック304は、中空部902から離脱させられる。
【0080】
本発明は、その精神又は本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態の中に具現化させることが可能である。説明されている実施形態は、すべての点において、単に例示目的として考慮されるべきであり、制限的なものとして考慮されるべきではない。したがって、本発明の範囲は、先述の説明によって示されているというよりも、添付の特許請求の範囲によって示されている。特許請求の範囲の均等の意味及び範囲の中に入るすべての変化は、特許請求の範囲の中に包含されるべきである。