(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を詳述する。
図1は、本発明に係わる画像形成システムの全体構成を示し、シート上に画像形成する画像形成装置Aと、この画像形成装置で画像形成されたシートを綴じ処理、ジョグ仕分け処理など後処理を施して下流側のスタックトレイに収納する後処理装置Bで構成されている。そして後処理装置Bにはシート収納装置が内蔵されている。
【0019】
画像形成装置Aは、後述する静電印刷機構のほかインクジェット印刷機構、オフセット印刷機構など種々の画像形成機構が採用可能である。後処理装置Bは、後述するステープル綴じ処理機構、およびこれと紙折り機構、マガジン折り機構、パンチ穿孔機構、スタンプ捺印機構などを組み合わせた複合処理機構が採用可能である。
【0020】
[画像形成装置]
図1に示す画像形成装置Aは、図示しないコンピュータ、ネットワークスキャナなどの画像ハンドリング装置に連結され、これらの装置から転送された画像データに基づいて指定されたシートに画像を形成して所定の排紙口6から搬出する。この排紙口6にはオプション装置として後処理装置Bを装着するようになっている。また、このようなネットワーク構成以外に画像形成装置Aは、複写機、ファクシミリなどの複合機として構成され、原稿スキャニングユニットで画像読取したデータに基づいてシート上に画像を複写形成するように構成する。
【0021】
画像形成装置Aにはハウジング1に複数の給紙カセット2が準備され、選択されたサイズのシートをカセットから下流側の給紙経路3に給送する。この給紙経路3には画像形成機構(画像形成部)4が設けられている。この画像形成機構4としては、インクジェット印刷機構、静電印刷機構、オフセット印刷機構、シルクスクリーン印刷機構、リボン転写印刷機構などが知られている。本発明はいずれの印刷機構も採用可能である。
【0022】
画像形成機構4の下流側には排紙経路5が設けられ、ハウジング1に配置した排紙口6(以下本体排紙口という)からシートを搬出する。なお、印刷機構によっては排紙経路5に定着ユニット4aが内蔵されている。このように給紙カセット2から選択されたサイズのシートを画像形成部4に送り、画像を形成した後に排紙経路5から本体排紙口6に搬出する。このほか、ハウジング1内にデュープレックス経路(不図示)を配置し、画像形成部4でシートの表面に画像形成した後、このシートを表裏反転して再び画像形成部4に循環給送することも可能である。
【0023】
前記本体排紙口6には、後述する後処理装置Bが連結されている。また、ハウジング1にはスキャナユニット7と、このスキャナユニットに原稿シートを給送する原稿給送ユニット8が組み込まれている。この場合のスキャナユニット7は、プラテン上に載置若しくはフィーダ機構から給送した原稿シートを、スキャにングして画像読取し、その読取データを画像形成装置Aに転送する。また、原稿給送ユニット8はスキャナユニット7のプラテンに原稿シートを給送するフィーダ機構を備える。
【0024】
[後処理装置]
図1の画像形成システムにおける後処理装置Bは、画像形成装置Aの排紙エリア9にオプション装置として内蔵されている。つまり画像形成装置Aを構成する装置ハウジングの排紙部に後処理装置Bはユニットとして内蔵されるインナーフィニッシャ構造を示している。このようなインナーフィニッシャ構造に限らず、スタンドアロン構造として構成し、画像形成装置Aの本体排紙口6に後処理装置Bを連結しても良い。
【0025】
図2はインナーフィニッシャ構成の後処理装置Bの斜視構成を示している。ユニットを構成するハウジング10は画像形成装置Aの排紙エリア9に内蔵される寸法形状に構成されている。
図3にその断面構成を示すが後処理装置Bは画像形成装置Aからシートを搬入するシート搬入経路11と、経路下流側に配置されたスタックトレイ15を備えている。このシート搬入経路11の経路排紙口13(以下単に「排紙口」という)とスタックトレイ15の紙載面15aとの間には高低差hの段差が形成されている。この段差hは許容最大収納量に設定してある。
【0026】
なお図示のスタックトレイ15は、シートの積載量に応じて積載方向に上下動することなく所定の段差に固定されたスタック構造を採用している。これは装置構成を小型コンパクトに形成し、限られたスペースの排紙エリア9に収容するためである。従って装置コストと収容スペースが許される場合には、スタックトレイ15をシート積載方向に昇降する昇降トレイ構造を採用しても良い。
【0027】
シート搬入経路11はハウジング10に略水平方向に配置され、搬入口12から排紙口13にシートを搬送する。このためシート搬入経路11は、シートの搬送ガイドと所定間隔に配列された複数の搬送ローラ14aと、シートの先後端を検出する搬入センサSe1と排紙センサSe2が設けられている。そして搬送ローラ14aは搬送モータM1に連結されている。図示14bは経路出口端に配置された排紙ローラであり、上記搬送ローラ14aと同一の搬送モータM1に連結されている。
【0028】
[スタックトレイ]
図2に従ってスタックトレイ15の構成について説明する。スタックトレイ15は装置フレーム10(ハウジング;以下同様)に固定され、排紙口13から送られたシートを積載収容する紙載面15aを有している。図示の装置は合成樹脂のモールド成形でシートを載置するトレイ形状で装置フレーム10に固定されている(片持支持構造)。排紙口13と紙載面15aとの間には高低差hを有する段差が形成してあり、排紙口13と紙載面15aとの間は後端規制面(シート後端規制面)16と側縁規制面17が壁面構造で設けられている。この各規制面は紙載面上に積載したシートの後端面を後端規制面16が側端面を側縁規制面17が規制する。
【0029】
なお、スタックトレイ15の紙載面15aは、
図3に示すように排紙口13との間に高低差hを有する固定トレイ構造で構成されている。このとき高低差hは収容可能な最大積載量に適合する高さに設定されている。この他、スタックトレイ15は装置フレーム10にシート積載方向に上下動可能に構成し、排紙口13から搬出されたシートの積載量に応じて紙載面15aの高さ位置を上下調整する昇降トレイ構造を採用しても良い。
【0030】
[サブトレイ]
図3(a)に示すように排紙口13と、紙載面15aとの間にはサブトレイ18が配置されている。このサブトレイ18は排紙口13から紙載面15aに落下するシートを、その中間位置で一時的に載置支持して後処理を施した後に紙載面15aに収納する。この後処理の構成については後述する。
図4は排紙口13とスタックトレイ15の平面構成を示し、シート搬入経路11を構成する搬送ガイドを省略したモデル図である。同図右側から左側に向けてシート搬入経路(不図示)が配置され、搬送ローラ14aと排紙ローラ14bで搬入口12から進入したシートを排紙口13に移送する。排紙口13に送られたシートはスタックトレイ15の紙載面15aに集積され、シート端面を後端規制面16に規制されて積載されるようになっている。
【0031】
サブトレイ18は、排紙口13から送られたシートを部分的に支持してその位置にシートを保持する。図示のサブトレイ18は排紙方向にシート後端を支持する後端サポート部材19と、シートの一側端部(図示のものは排紙方向左側縁部)を支持する側端サポート部材20とで構成されている。
図5において、後端サポート部材19は、スタックトレイ15の後端規制面16からトレイ内側にDxだけ突出し、側端サポート部材20は側縁規制面17からトレイ内側にDyだけ突出している。そして突出量Dx(第1サポート部材の突出量)とDy(第2サポート部材の突出量)は、最大サイズから最小サイズのシートを、いずれも両サポート部材上に載置して支持することが可能な面積に形成してある。
【0032】
また、上記後端サポート部材19及び側端サポート部材20は、スタックトレイ15の内部に突出した作動位置Ap(Ap1又はAp2)からスタックトレイ15の外部に退避した(後端規制面16及び側縁規制面17のいずれからも突出しない位置)退避位置Wpに移動可能に構成されている。つまり、後端サポート部材19は、スタックトレイ15の内部に突出した作動位置Apからスタックトレイ15の外部(シート後端規制面16内側;
図4右側)に退避した退避位置Wpとの間で往復動する。
【0033】
同様に上記側端サポート部材20は、スタックトレイ15の内部に突出した作動位置Ap(図示位置)からスタックトレイ15の外部(シート側縁規制面17内側;
図4手前側)に退避した退避位置Wpとの間で往復動する。このスライド構造は種々の機構が採用可能であるが図示のものはプレート形状の後端サポート部材19及び側端サポート部材20を、装置フレーム10に形成したガイドレール(不図示)にスライドコロなどで摺動可能に嵌合している。
【0034】
[シフト機構]
上述したように後端サポート部材19と側端サポート部材20は作動位置Apと退避位置Wpとの間を所定ストロークで往復動可能に装置フレーム10に支持されている。そして後端サポート部材19には第1トレイシフト手段21が側端サポート部材20には第2トレイシフト手段22が装備されている。図示の装置は第1トレイシフト手段21と第2トレイシフト手段22を同一の構造を採用している関係でその一方について説明する。
【0035】
図5は後端サポート部材19及び側端サポート部材20とシフト手段21、22との関係を示す説明図であり、同図に従って説明すると、後端サポート部材19には、その一部にラック21rが一体に形成してあり、装置フレーム10に軸支持したピニオン21pと噛合している。このピニオン21pには第1シフトモータSM1が連結してあり、モータの正逆転で後端サポート部材19を退避位置Wpと作動位置Apとの間で往復動する。図示21fは後端サポート部材19に配置したセンサフラグであり、装置フレーム10に配置したポジションセンサPs1で後端サポート部材19の位置(例えばホームポジション;後述の退避位置)を検出する。
【0036】
なお、シフトモータSM1は正逆転可能なステッピングモータで構成され、例えばPMW制御で後端サポート部材19を所定量所定方向に移動する制御が可能となっている。側端サポート部材20についても同一の構成で、側端サポート部材20を作動位置Apから退避位置Wpに移動するようになっている。このため側端サポート部材20には第2シフトモータSM2と、ピニオン22pと、ラック22rと、ポジションセンサPs2と、センサフラグ22fが設けてある。
【0037】
図4および
図5で説明したように排紙口13にはスタックトレイ15との間にサブトレイ18が配置され、図示のサブトレイ18は後端サポート部材19と側端サポート部材20で構成されている。また各サポート部材19,20はそれぞれシフトモータSM1,SM2で、排紙口13からスタックトレイ15に至るシートの移動経路(落下軌跡)に対し経路(移動軌跡)内の作動位置Apから経路(移動軌跡)外の退避位置Wpに移動する。
図示符号23は後処理ユニットであって後端サポート部材19及び側端サポート部材20上に部揃い集積されたシート束を綴じ処理するステープルユニットである。
【0038】
このステープルユニット23(後処理手段;以下同様)は、種々の構造が知られているのでその説明を省くがカートリッジに収納されたブランク針をコの字状に折り曲げてシート束に刺入し、その針先をアンビルで折り曲げる。なお、このステープルユニットに代えて、或いはこのユニットと共に部揃えしたシート束にパンチ穴を穿孔するパンチユニットやスタンプユニット等を後処理装置として装備することも可能である。
【0039】
[規制ストッパ]
前述のサブトレイ18(各サポート部材19,20)には、載置支持持したシートの端縁を位置規制する規制ストッパ24,25が設けてある。後端サポート部材19には、シート後端を規制する後端規制ストッパ24が、側端サポート部材20には、シート側縁を規制する側縁規制ストッパ25が配置してある。図示の各規制ストッパ24,25は、それぞれ間隔を有する複数の遊動コロ24a、24bおよび遊動コロ25a、25bで構成され、装置フレーム10に回転可能に軸支してある。
【0040】
そして各遊動コロ(規制ストッパ)24(25)はシートの縁辺に係合してシートが移動するとその移動方向に回動する。この場合複数のコロを所定方向に強制的に回転させることによってシートの整合をより正確に且つ迅速に行わせることが可能となる。例えば遊動コロ24aと24bをベルトで連動させ、このベルトに駆動モータ(不図示)を連結する。このように構成することによってシートには後述するアライニング搬送手段26と協働してシートを整合方向に移動させ、より正確な位置に整合する。この他、規制ストッパ24、25は、段差面で形成しても良く、例えば各サポート部材19,20に一体に段差部、突起などを形成しその端面を規制面とするなど種々の構造が採用可能である。
【0041】
上記各規制ストッパ24、25は、後述する第2排紙モードのときにはシート後端を後端ストッパ24に、シート側縁を側縁ストッパ25に突き当て規制してシートを綴じ処理位置に位置決めする。また後述する第3排紙モードのときにはシート側縁を側縁ストッパ25に突き当て規制してシートをジョグオフセット位置に位置決めする。なお、この第3排紙モードのとき図示の実施形態では、シート側縁と同時にシート後端縁を後端ストッパ24に突き当て規制しているが必然の構成ではない(つまり第3排紙モードのとき後端規制ストッパ24を後端サポート部材19から退避させても良い)。
【0042】
[アライニング搬送手段の構成]
図4に示すように後端サポート部材19及び側端サポート部材20に載置して支持されたシートを後端規制ストッパ24と側縁規制ストッパ25に向けて移送するアライニング搬送手段26が装置フレーム10に配置されている。排紙口13に排紙ローラ14bで搬出されたシートはシート後端がローラ周面から離れると、後端サポート部材19及び側端サポート部材20の上に落下し、フリーな状態で載置される。このシートを後端規制ストッパ24と側縁規制ストッパ25に向けてバック搬送するアライニング搬送手段26が後端サポート部材19及び側端サポート部材20のコーナ部(
図4右端)に配置されている。
【0043】
図示の装置は、アライニング搬送手段26を、側端サポート部材20の上に配置し、後端サポート部材19及び側端サポート部材20に載置されたシートを
図4矢印方向(シートコーナ方向)にバック搬送するように配置されている。このアライニング搬送手段26は、後端サポート部材19の上に配置しても良いが図示の側端サポート部材20上に配置する場合について説明する。
【0044】
アライニング搬送手段26は、後端サポート部材19及び側端サポート部材20に支持されたシートの上面と係合する摩擦搬送体27と、この摩擦搬送体を排紙方向と交差する角度方向で排紙反対方向に走行させる搬送体走行手段28で構成されている。
【0045】
摩擦搬送体27は、側端サポート部材20に支持されたシート上面と係合して両者間に作用する摩擦力で搬送体の走行方向にシートを移動させる。このため、摩擦搬送体はゴム質材、樹脂素材など高摩擦材料で形成され、その形状は、パッド形状(矩形状)、ロール形状、半裁ロール形状(半月形状)、球体形状などに形成される。
図8の実施形態は遊動コロ(ロール形状)に構成する場合を示す。そして、この摩擦搬送体はホルダ部材(下記の搬送体走行手段28;以下同様)にマウント支持される。
【0046】
図9及び
図10には、摩擦搬送体27を側端サポート部材20上のシートから退避した退避位置Wuと、シート上面と係合する係合位置Adと、シート上面に係合した状態で所定の移送方向(X方向)に移動してシートを引き摺り搬送する搬送体走行手段28が図示してある。同図の搬送体走行手段28は装置フレーム10に据え付けられたマニピュレータで構成されている。
【0047】
マニピュレータ(搬送体走行手段)28は第1アーム28aと、この第1アームに揺動可能に軸支された第2アーム28bと、この第2アームの先端部に軸支された第3アーム28cと、第3アームの先端部に軸支された作動アーム28dで構成されている。つ まり、4軸構成のアーム連結体(リンク連結)で構成され、第1アーム28aを装置フレーム10に軸支し、第2アーム28bに駆動アーム29を連結し、第3アーム28cの運動を装置フレーム10のガイド溝30で規制し、第3アーム28cに軸支した作動アーム28dの先端に摩擦搬送体27が固定してある。
【0048】
図8において、p1は第1アーム28aを装置フレーム10に揺動可能に軸支する回動ピンであり、p2は第1アーム先端に第2アーム28bの基端部を軸支する回動ピンである。p3は第2アーム28bに駆動アーム29の先端を回動可能に軸連結する回動ピンであり、この駆動アーム29には走行モータM3が連結してある。p4は駆動アーム29を装置フレーム10に回動可能に軸支する駆動軸である。この駆動軸p4には、走行モータM3が減速機構を介して連結されている。従って駆動軸p4を中心に走行モータM3によって駆動アーム29を反時計方向に回転すると作動アーム28dにマウントした摩擦搬送体27が
図8において右回転で旋回動する。
【0049】
またp5は第2アーム先端に第3アーム28cを回動可能に軸支する回動ピンであり、p6は第3アーム先端に作動アーム基端を回動可能に軸支する回動ピンである。また、p6は装置フレーム10に設けたガイド溝30に嵌合するガイドピンを兼用している。そして装置フレーム10のガイド溝30は作動アーム28dにインチウオーム運動をさせるようにガイドする形状に構成されている。
【0050】
また、第3アーム28cと作動アーム28dとの間には作動アーム先端にマウントした摩擦搬送体27を側端サポート部材20側に附勢する付勢スプリング31が架け渡してある。これは摩擦搬送体27をサポート部材20に積載されたシートの厚さ(束厚さ)に関係なく常に一定に近い押圧力でシート面に係合させるためである。摩擦搬送体27は、ロール形状の遊動コロ27rで構成され、作動アーム28dに後述するシート走行方向(
図8参照)のロール支持軸28xで走行直交方向に回動可能に軸支持されている。
【0051】
なお、
図8の実施形態にあって摩擦搬送体27を構成する遊動コロ27rは走行方向に対し実質的に直交する方向であれば、その角度を厳密に設定する技術的必然性はない。つまり摩擦搬送体の走行方向に対し略90度であれば良い。そしてこの遊動コロ27rの回転軸角度は摩擦搬送体の走行方向と、その直交方向でシート表面との間に作用する摩擦抗力が前者が大きく後者が小さく設定される範囲で角度設定する。なおここで摩擦抗力とは、物体が所定速度で運動するときこの物体に作用する摩擦による抵抗力を云い(流体力学における摩擦抗力と同様)、摩擦抗力が小さいときには、物体はその方向にフリーに移動する。
【0052】
なお、走行モータM3はステッピングモータ、あるいはエンコーダなどの角度制御機構を備えたDCモータなど、角度制御可能なモータで構成されている。そしてモータ回転軸に配置したフラグをセンサ(不図示)で検出することによってホームポジションに角度設定するようになっている。
【0053】
図8から
図11は搬送体走行手段28の動作状態を示す。
図9(a)はホームポジションであり、摩擦搬送体27は側端サポート部材20の最上シートの上方に退避した状態に位置している。このとき駆動アーム29は図示状態で約120度に位置している。この駆動アームの角度は、搬送体走行手段28の運動に技術的に何ら関係ないがリンク運動の説明のために示す。同図(b)は走行モータM3を反時計方向(図示約90度位)に回転した状態を示し、このとき摩擦搬送体27は側端サポート部材20上のシートの上方で最も排紙方向(同図右端)に遠い位置に位置している。つまりインチウオーム運動の最も伸張したリンク結合状態に位置している。
【0054】
図10(c)は摩擦搬送体27が側端サポート部材20の最上シートと係合(接触)した状態を示し、このとき駆動アーム29は反時計方向に回転して約15度の角度位置に位置している。この状態で作動アーム28dと第3アーム28cとの間の付勢スプリング31が摩擦搬送体27にシート上面を押圧する力を付与している。
そして側端サポート部材20の上に積層されたシート厚さにかかわらずほぼ均一の押圧力を摩擦搬送体27に付与している。
【0055】
図10(d)は走行モータM3を更に反時計方向に回転(約0度位)した場合であり、摩擦搬送体27はシートを同図矢印方向に引き摺りながら移動している。このとき第2アーム28bと第3アーム28cは最も緊縮したリンク結合状態となっている。このような動作で、摩擦搬送体27は
図10(c)の状態で最上シート面と接触し、同図(d)の位置までサポート面に沿って走行移動してシートを引き摺り搬送する。つまり摩擦搬送体27の走行方向の摩擦力は、シート相互間の摩擦力より十分大きな摩擦が得られる摩擦係数に設定されている。
【0056】
図10は摩擦搬送体27の作用を示す説明図である。(a)は排紙方向矢印Xと交差する方向(θ=45度)にシートを搬送する場合を示している。そして図示破線状態から実線状態にシートを移動するとき、シート後端縁が、後端規制ストッパ24に先に突き当たった状態を示す。シートには搬送力Fが走行方向に作用し、そのX方向分力(Fcosθ)が後端規制ストッパ24に、Y方向分力(Fsinθ)が側縁規制ストッパ25側に作用する。
【0057】
このときシート後端が図示のように後端規制ストッパ24に先に当たると、X方向分力(Fcosθ)の反力がシートに作用する。この反力でシートを座屈させ歪曲させることとなるが、摩擦搬送体27は、同図時計方向に回転する。この回転で反力によるシートの座屈と歪曲を防止する。なお、摩擦搬送体27が回転することにより、シートに対して、シートが規制ストッパ25側へ移動する方向の力が働くため、シート側縁が規制ストッパ24に突き当てられた後に摩擦搬送体27が回転しながら走行方向に移動することで、シート側縁を規制ストッパ25に突き当てる。
【0058】
次に同図(b)は、先と異なる方向にシートが搬送された場合を示す。図示排紙方向(矢印X)と、交差する方向にシートを引き摺り搬送するとき、シート側縁が側縁規制ストッパ25に先に突き当たった状態を示す。シートには先と同様にX方向分力とY方向分力(Fsinθ)でシート側縁に突き当たり、その反力がシートに伝わる。そこで、摩擦搬送体27は図示のように反時計方向に回転しシートの座屈と歪曲を防止するようにシートの姿勢を矯正する。なお、摩擦搬送体27が回転することにより、シートに対して、シートが規制ストッパ24側へ移動する方向の力が働くため、シート側縁が規制ストッパ25に突き当てられた後に摩擦搬送体27が回転しながら走行方向に移動することで、シート後端を規制ストッパ24に突き当てる。特に、シートサイズが大きくなると、シート側縁が規制ストッパ25に突き当てられた後に摩擦搬送体27が移動する距離が長い。よって、シートサイズが大きいと摩擦搬送体27の回転量も多くなり、シートを規制ストッパ24側へ移動するための力を多く得ることができる。
【0059】
[後端サポート部材におけるシート整合機構]
前述の後端サポート部材19には、排紙口13から送られたシート後端部を載置支持する支持面と、シート後端部を押圧保持するパドル機構35と、集積されたシート束をトレイに向けて押し出すプッシュアウト機構が設けられている。以下各構成について説明する。
【0060】
[パドル機構]
後端サポート部材19は排紙ローラ14bと段差を形成して配置され、ローラから離れたシートは側端サポート部材20上にフリーな状態で支持される。そこで後続するシートが排紙ローラ14bから繰出されると、そのシート先端が先行して載置されているシートを位置ズレさせることがある。このため、後端サポート部材19上に載置されたシートの後端部を押圧して保持する手段が必要となる。図示のものは、
図4(b)に示すように後端サポート部材19の上方にパドル部材35が配置してある。
【0061】
同図に示すように間隔を隔ててシート幅方向左右に複数のパドル部材35が回転軸36に取り付けられている。このパドル部材35は先端が後端サポート部材19上のシート後端部を押圧保持する長さ形状の弾性部材で構成され、回転軸36を中心に旋回動する。そして回転軸36にはパドルモータM4が連結され、伝動回転軸のいずれかに角度検出用のフラグ(不図示)が設けられ、装置フレーム側にポジションセンサPs4が配置されている。なお、フラグに代えてエンコーダとエンコードセンサで構成しても良い。
【0062】
そして後述する制御手段50は、排紙口13から搬出されたシート後端部を前述のアライニング搬送手段26で後端規制ストッパ24に突き当てる整合動作の前(実行前)に先行するシート後端部を押圧している状態のパドル部材35を旋回動させてシート後端部から退避させる。そして、アライニング搬送手段26で後端規制ストッパ24にシートを突き当てた整合動作の終了後にパドル部材35がシート上面を押圧したタイミングでパドルモータM4を停止する。
【0063】
[プッシュアウト機構]
前述の後端サポート部材19には、シートを所定の処理位置に位置決めする後端規制ストッパ24と、このストッパに向けてシートを移送する前述のアライニング搬送手段26が配置されている。そしてサポート部材19,20の上に束状に集積されたシートは綴じ処理装置など後で処理された後にスタックトレイ15に向けて搬出される。このため後端サポート部材19には後処理したシート束をスタックトレイ15に向けて押し出すプッシャ手段37が配置されている。
【0064】
図5にそのプッシャ手段37を示す。プッシャ手段37は、後端サポート部材19に摺動可能に支持されたシート押出部材38と、このシート押出部材38の先端に設けられた折曲げ片38aとで構成され、この折曲げ片38aに側端サポート部材上に示されたシート後端と係合する紙圧面38sが形成されている。
【0065】
図示のシート押出部材38は、後端サポート部材19に形成されたガイド溝40に嵌合され紙圧面が排紙方向に所定距離前後動するように構成されている。このシート押出部材38の基端部には、ラック38rと、これに係合するピニオン38pが装置フレーム10に取り付けられ、このピニオン38pにプッシャモータM5が連結されている。
【0066】
そして後述する制御手段50は、排紙口13から送られたシートを後端サポート部材19上に載置支持する際には、紙圧面38sを前記後端規制ストッパ24から退避した位置に待機させ、後処理のジョブ終了信号でプッシャモータM5を起動する。すると、シート押出部材38は、排紙方向に退避位置からスタックトレイ15の方向に移動する。このとき紙圧面38sは、シート束の後端と係合してこれをスタックトレイ15に向けて押し出す。なお、これらラック38r、ピニオン38p、プッシャモータM5は、プッシャシフト手段39を構成している。
【0067】
そして紙圧面38sが所定位置に移動したとき制御手段50は、プッシャモータM5を停止し、次いで後端サポート部材19をスタックトレイ15の上方の作動位置Apからスタックトレイ15の外に退避した退避位置Wpとに移動する。この動作でシート束はスタックトレイ15の紙載面15aに落下収納される。
【0068】
なお、図示の装置は後述する第1排紙モードのとき上記後端サポート部材19を排紙ローラ14bと協働して排紙口13からシートを紙載面15aに搬出するアシスト手段として使用している。このため
図3(b)に示すように前述の後端サポート部材19には排紙口13から紙載面15aに向かうシートの下面と係合するシート係合面19sが形成してある。
【0069】
図3(b)に示すようにプレート形状の後端サポート部材19には、その先端部(紙載面15aに突出した部位)にシート係合面19sが設けてあり、図示のものは合成樹脂、金属などのサポート部材自体でシート係合面19sを構成している。このほかシート係合面19sはサポート部材表面に樹脂、ゴム質材、コルクなどの比較的高摩擦で柔らかいパッドを埋設しても良く、いずれの構成でもシート係合面19sはシートを排紙方向に移動するための摩擦係数と、シート下面を損傷しない程度の柔らかさを備えることが好ましい。
【0070】
ところで、シート押出部材38の作動位置における紙圧面38sと後端規制面16との間の段差はシートSの材質、サイズ、坪量などのシート性状に応じて異なる距離位置に設定可能である。従って、制御手段50は、排紙口13から送られたシートの性状に応じてプッシャシフト手段39を構成するプッシャモータM5の回転量を異ならせることができる。
【0071】
また、制御手段50は、シート性状を手動入力する入力手段(画像形成装置Aに設けたタッチパネル方式の液晶画面等)からの入力情報により、排紙口13から送られたシートが基準となる普通紙に対して薄紙あるいは腰が弱くたわみやすい性状のときには作動位置を段差が大きく形成される距離位置に設定(たわみやすいシートは排紙方向段差が大きく腰の強いシートは段差が小さく設定)するのが望ましい。
【0072】
さらにシート押出部材38の作動位置における紙圧面38sと後端規制面16との間の段差は、紙載面15a上に積載されたシートの積載量に応じて異なる距離位置に設定可能となっている。この際、制御手段50は、紙載面15aに積載されたシートSの積載量を識別する積載量識別手段(枚数カウンタ、重量センサ、高さセンサ等)からの信号でプッシャシフト手段39を構成するプッシャモータM5の回転量を異ならせる。
【0073】
[サポート部材のポジションと位置検出センサ]
図7は後端サポート部材19と側端サポート部材20の位置制御を示す。後端サポート部材19は、第1作動位置Xp1と第2作動位置Xp2と待機位置Xp3との3点(4点以上であっても良い)で排紙方向に位置設定される。第1作動位置Xp1は後端規制面16から排紙方向にトレイ内側に最も突出した位置(最大突出位置)で排紙口13から送られたシートを紙載面15aの上方で最大面積で支持する。この第1作動位置Xp1で後端サポート部材は、後述するステープル処理モード(第2排紙モード)を実行する位置に設定されている。
【0074】
第2作動位置Xp2は、後端規制面16から所定量トレイ中央に突出した位置で排紙口13から送られたシートをトレイ紙載面15aの上方で載置支持する。このときのシート支持面積は第1作動位置Xp1より小面積となる。第2作動位置Xp2で後端サポート部材は後述するジョグ仕分けモード(第3排紙モード)を実行する位置に設定されている。
【0075】
待機位置Xp3は、後端規制面16からトレイ外側に退避した位置に設定され、第1及び第2作動位置Xp1、Xp2で後処理したシートをトレイ紙載面15aに収納するために紙載面上方に位置する後端サポート部材19を紙載面上方から退避させる。
【0076】
側端サポート部材20は、
図7に示すように第1作動位置Yp1、第2作動位置Yp2、待機位置Yp3の間で位置移動可能に支持され、前述の第2シフトモータSM2とポジションセンサPs2(ホームポジションセンサ)で位置制御される。第1作動位置Yp1は、側縁規制面17から排紙直交方向にトレイ内側に最も突出した位置(最大突出位置)で排紙口13から送られたシートをトレイ紙載面15aの上方で支持する。この第1作動位置Yp1で側端サポート部材20は、後述するステープル処理モード(第2排紙モード)を実行する位置に設定され、シートを第2作動位置Yp2に比べ最大の面積で支持する。
【0077】
第2作動位置Yp2は、側縁規制面17から所定量トレイ中央に突出した位置で排紙口13から送られたシートをトレイ紙載面15aの上方で載置支持する。このときのシート支持面積は第1作動位置Yp1より小面積となる。第2作動位置Yp2で側端サポート部材20は後述するジョグ仕分けモード(第3排紙モード)を実行する位置に設定されている。
【0078】
待機位置Yp3は、側縁規制面17からトレイ外側に退避した位置に設定され、第1及び第2作動位置Yp1,Yp2で後処理したシートをトレイ紙載面15aに落下させて収納するために紙載面上方に位置する後端サポート部材19を紙載面上方から退避させる位置に設定されている。
【0079】
上述したように、後端サポート部材19は紙載面15aの上方に第1、第2作動位置Xp1,Xp2と待機位置Xp3の間で往復動し、側端サポート部材20は紙載面の上方に第1、第2作動位置Yp1,Yp2と待機位置Yp3の間で往復動するように設定している。そして後述するステープル処理モード(第2動作モード)では第1作動位置に、ジョグ仕分けモード(第3動作モード)では第2作動位置に位置決めされるように位置設定されている。このようにステープル処理モードとジョグ仕分けモードで後端サポート部材19と側端サポート部材20のシート支持位置を異なる位置に設定しているのは次の理由による。
【0080】
第1の理由は、シートを支持する面積(規制面からの距離)をステープル処理モードでは大きく、ジョグ仕分けモードでは小さく設定しているのでステープル動作時にシート束を確実に安定した姿勢で支持することとなり、またジョグ仕分けモードでは、規制面からの距離が短く設定されているのでジョグタイミング時(部分け時)にサポート部材を迅速に移動することが可能となる。また第2の理由は、後端及び/又は側端サポート部材を後処理モードに応じて異なる位置に設定しているため、例えば後述するステープル処理時の安全機構が簡単な構造を採用できる。
【0081】
このステープル装置23(後処理手段;以下同様)は、サブトレイ18上に集積されたシート束を綴じ処理する装置として装置フレーム10に取り付けられている。このステープル装置23はすでに種々の構造が知られているので図示しないが一般的な構成について説明する。ステープル装置23はヘッド部とアンビル部で構成されシート束を挟んで上方にヘッド部が、下方にアンビル部が配置され、ヘッド部はアンビル部に対して接近離反可能にユニットフレームに取り付けられている。
【0082】
つまりユニットフレームにヘッド部が揺動可能に軸支持され、このヘッド部には供給されたステープル針(ブランク)をコ字状に折り曲げるホーマと、この針をシート束に押し込むドライバ部材が内蔵され、ヘッド部の揺動運動でドライバ部材がブランク針をこの後に折り曲げてシート束に刺入し、その針先をアンビル部材で折り曲げるように構成されている。このためユニットフレームには、ドライバーモータと、ドライブカムと、ヘッドレバーが配置され、このモータの回転を減速機構を介してドライブカムに伝達し、カムの回転で蓄勢スプリングを具えたドライブレバーにチャージする。
【0083】
そしてドライブカムの回転で蓄勢スプリングの蓄力を解除するとガイドレバーは勢いよくヘッド部を上方の待機位置から下方の作動位置に撃的に移動する。この撃力でヘッド部材が針をシート束に刺入させアンビル部材で折り曲げる。またユニットフレームにはヘッド部にステープル針を供給する針カートリッジが装着され、このカートリッジ内にロール状、シート状の帯状ブランク針が収納されている。
【0084】
このような装置では、ステープルユニットのヘッド部で針ジャムが発生したとき、あるいはシートジャムが発生したときにはオペレータがこれを取り除く必要がある。このようなトラブルが発生したときには例えばステープルモータの駆動電源をOFFするなど不用意にステープル動作が実行されないように安全対策を施している。
【0085】
[ステープルユニットの安全機構]
本発明は上述した装置における安全機構に係わり、サブトレイ18に配置されているステープルユニット23のステープル動作で使用者が負傷するのを防止する。
図6に示すようにサブトレイ18の下方にはスタックトレイ15が配置され、その紙載面15a上方はシート収納エリアが形成され、使用者はこのエリアから収納されたシートを装置外部に取り出している。
【0086】
そして装置ハウジング10とサブトレイ18との間(図示Δa)は、使用者の手指が容易にステープル処理部(ステープルユニット23)に届かない間隔に設定されている。つまりサブトレイ18の上方にはシートを積載する十分な間隔が形成されているのと同時に、この間隔は使用者の手指が容易に綴じ処理部に進入するのを防止する間隔設定されている。しかしサブトレイ18がスタックトレイの上方からトレイ外部に退避するとスタックトレイ15の収納エリアから使用者の手指が綴じ処理部に達することがある。これは針ジャムシートジャムなどが発生したとき使用者が綴じ処理部に手指を進入させてジャム処理を行う必要があるからである。
【0087】
本発明は、サブトレイ18(後端サポート部材19と側端サポート部材20)の上方から使用者の手指が容易に後処理部に達しないようにカバーリングするのと同時に、サブトレイ18をトレイ外に手動又は、トレイシフト手段を用いて退避させた状態では綴じ処理部に使用者の手指が達するように構成し、トレイの位置を検出して使用者の手指が後処理部に到達する可能性があるときにはステープル動作を禁止することを特徴としている。以下その構成について説明する。
【0088】
前述したように後端サポート部材19は、第1作動位置Xp1、第2作動位置Xp2、待機位置Xp3の間で往復動し、同様に側端サポート部材20は第1作動位置Yp1、第2作動位置Yp2、待機位置Yp3との間で往復動する。そして第1作動位置はステープル綴じ処理モードにおける作動位置であり、第2作動位置はジョグ仕分けモードにおける作動位置に設定してある。そして各サポート部材19,20が第1作動位置に位置するときにはステープル動作を許容し、第2作動位置に位置するときにはステープル動作を禁止するように制御する。このため以下の構成が採用されている。
【0089】
(トレイ位置検出機構)
上述のサブトレイ18にはトレイ位置検出手段41が配置され、この手段は、サブトレイ18が作動位置(図示の実施形態では第1作動位置)に位置するか否かを検出するセンサで構成されている。
図7に従ってトレイ位置検出機構について説明する。同図(a)は後端サポート部材19と側端サポート部材20の動作位置を示す平面図であり、同図(b)は後端サポート部材19の位置検出センサTs1を、同図(c)は側端サポート部材20の位置検出センサTs2の説明図である。
【0090】
図示の実施形態では作動位置は第1、第2のいずれかに後処理モードに応じて設定されている。そして第1作動位置Xp1(ステープル処理位置)にサポート部材が位置するか否かを検出する第1センサフラグ19fと第1センサTs1が設けてある。第1センサフラグ19sは後端サポート部材19に一体に形成され、第1センサTs1は装置フレーム10に取り付けられている。
【0091】
このとき後端サポート部材19が第1作動位置Xp1に位置するとき第1センサフラグ19sは第1センサTs1を「オン状態」に、第2作動位置Xp2及び待機位置Xp3に位置するときには第1センサTs1を「オフ状態」とする位置関係に配置されている。なお、このセンサとフラグとの関係は、逆に第1作動位置Xp1のときセンサは「オフ状態」、それ以外のポジションでは「オン状態」とする関係に配置しても良い。
【0092】
同様に側端サポート部材20には、第1作動位置(ステープル処理位置)Yp1にサポート部材が位置するか否かを検出する第2センサフラグ20fと第2センサTs2が設けてある。第2センサフラグ20fは側端サポート部材20に一体に形成され、第2センサTs2は装置フレーム10に取り付けられている。そして側端サポート部材20が第1作動位置Yp1に位置するとき第2センサフラグ20fは第2センサTs2をオン状態に、第2作動位置Yp2及び待機位置Yp3に位置するときには第2センサTs2をオフ状態とする位置関係に配置されている。
【0093】
[制御構成の説明]
上述した画像形成システムの制御構成を
図14のブロック図に従って説明する。
図1に示す画像形成システムは、画像形成装置Aの制御部45(以下「本体制御部」という)とシート後処理装置Bの制御部50(以下「後処理制御部」という)を備えている。本体制御部45は印字制御部46と給紙制御部47と入力部48(コントロールパネル)を備えている。
【0094】
そして入力部48(コントロールパネル)から「画像形成モード」と「後処理モード」の設定を行う。画像形成モードはから・モノクロ印刷、両面・片面印刷などのモード設定と、シートサイズ、シート紙質、プリントアウト部数、拡大・縮小印刷、などの画像形成条件を設定する。また「後処理モード」は、例えば「プリントアウトモード」「ステープル綴じ処理モード」「ジョグ仕分けモード」などに設定する。
【0095】
また、本体制御部45は後処理制御部50に後処理モードとシート枚数、部数情報及び画像形成するシートの紙厚情報などをデータ転送する。これと同時に本体制御部45は画像形成の終了毎にジョブ終了信号を後処理制御部50に転送する。
【0096】
上述の後処理モードについて説明すると、上記「プリントアウトモード(第1排紙モード)」は排紙口13からのシートを、後処理することなくスタックトレイ15に収容する。この場合にはシートをサブトレイ18(後端サポート部材19及び側端サポート部材20)に集積することなく、排紙口13から直接スタックトレイ15に搬出する。上記「ステープル綴じ処理モード(第2排紙モード)」は、排紙口13からのシートをサブトレイ18上に集積して部揃えし、このシート束を綴じ処理した後にスタックトレイ15に収容する。この場合には画像形成されるシートは原則として同一紙厚さで同一サイズのシートにオペレータによって指定される。
【0097】
上記「ジョグ仕分けモード(第3排紙モード)」は、画像形成装置Aで画像形成されたシートを排紙口13からスタックトレイ15に搬出するグループと、排紙口13からサブトレイ18(後端サポート部材19及び側端サポート部材20)に部揃え集積する。このときサブトレイ18にシートを整合する際にシート側縁を所定量オフセットさせた1に前述の側縁規制ストッパ25が配置してある。
【0098】
そしてこのサブトレイ18上に束集積した後に側端サポート部材20をスタックトレイ15の外部に退避させてスタックトレイ15上に落下収納する。これによって紙載面15a上には排紙口13から所定の基準(センタ基準かサイド基準)で搬出されたシートグループと、サブトレイ18で所定量オフセットして集積されたシートグループは幅方向に異なった位置に収納され部揃えグループ毎に仕分けされる。
【0099】
[後処理制御部]
後処理制御部50は、画像形成制御部45で設定された後処理モードに応じて後処理装置Bを動作させる。図示の後処理制御部は制御CPU50(以下単に制御手段という)で構成されている。制御CPU50には、ROM51とRAM52が連結され、ROM51に記憶された制御プログラムとRAM52に記憶された制御データで後述する排紙動作を実行する。
【0100】
このため、制御CPU50には前述した搬送モータM1と、第1シフトモータSM1と、第2シフトモータSM2と、走行モータM3と、パドルモータM4と、プッシャモータM5の各ドライバ回路(
図14にDrで示す)にコマンド信号を伝達するようになっている。また、制御CPU50にはシートセンサSEとポジションセンサPsが各検出信号を受信可能に結線されている。シートセンサSEは搬入センサSe1と排紙センサSe2と、図示しないトレイ上の満杯を検出する満杯センサSEであり、それぞれ状態信号を制御手段50に送信する。
【0101】
またポジションセンサPsは、後端サポート部材19のポジションセンサPs1と側端サポート部材20のポジションセンサPs2と、摩擦搬送体ポジションセンサPs3と、パドル図材35のポジションセンサPs4と、プッシャ手段37のポジションセンサPs5であり、各状態信号を制御手段に転送する。なお各駆動モータのドライバ回路は、制御手段50からのコマンド信号でモータ起動とモータ停止と速度制をPWM制御、エンコード制御などで制御する。
【0102】
[後処理動作]
図15は、画像形成装置Aにおけるはモード設定で、第1排紙モード(プリントアウト排紙動作)に設定された場合を示し、
図16は、第2排紙モード(綴じ処理排紙動作)および
図17は、第3排紙モード(ジョグ仕分け排紙動作)に設定された場合を示す。
【0103】
第1排紙モードについて説明する。制御手段50は装置電源ONでイニシャライズ動作を実行する(St01)。このイニシャライズ動作は後処理装置Bを初期状態に設定する。後端サポート部材19は、待機位置Xp3に位置決めされ、この位置はセンサPs1で位置検出する。また、側端サポート部材20は、待機位置Yp3に位置決めされ、この位置はセンサPs2で位置検出する。なおこの待機位置における各サポート部材はトレイ位置検出手段41を構成する第1センサTs1と第2センサTs2はいずれもOFF状態となる。
【0104】
次に制御手段50はプッシャ手段37をホームポジションに移動する。図示の装置はホームポジションを退避位置に設定してあり、紙圧面38sはスタックトレイ15の外部に退避(
図5の状態)している。また、このイニシャライズ動作は後処理手段23(図示のものはステープルユニット)を初期状態にセットする。
【0105】
[第1排紙モード(プリントアウトモード)]
そこで、排紙制御手段50は画像形成制御部45からモード設定信号を受信する。このコマンド信号で第1排紙モードが指定されると、制御手段は、以下の動作を実行する。
【0106】
制御手段50は画像形成装置Aから排紙指示信号(St02)を受けると、後端サポート部材19が待機位置Xp3に位置するか否かを第1センサTs1で検出し(St03)、次いで側端縁サポート部材20が待機位置Yp2に位置するか否かを第2センサTs2で検出する(St04)。この各位置検出は、前述のポジションセンサPs1がON、第1センサTs1がOFFのとき後端サポート部材19は待機位置Xp3に位置する。またポジションセンサPs2がON、第2センサTs2がOFFのとき、側端サポート部材20は待機位置Yp3に位置する。
【0107】
制御手段50は後端サポート部材19と側端サポート部材20が待機位置に位置しないときには、これを待機位置に移動する。両サポート部材を待機位置に位置決めした後に排紙動作を開始する。制御手段50は画像形成装置Aから排紙指示信号受けると、搬送モータM1を起動しシート搬送経路11の搬送ローラ14aを排紙方向に回転する。すると画像形成装置Aから送られたシートは搬入センサSe1で先端検出し、排紙センサSe2でシート先端と後端を検出する。
【0108】
このように第1排紙モードに設定されたときには制御手段50は、後端サポート部材19と側端サポート部材20を待機位置Xp3、Yp3に位置決めし、シート搬送経路11の搬送ローラ14aでシートを排紙口13からスタックトレイ15の紙載面15aに排出する。するとシートは紙載面15aに順次上方に積層状に積み上げられて収納される。なお図示の実施形態では排紙口からは異なるサイズのシートをセンター基準で搬出するように設定してある。
【0109】
[第2排紙モード(綴じ処理モード)]
次に第2排紙モード(ステープル綴じ処理モード)が選択されたときの動作を
図16に従って説明する。制御手段50は、画像形成制御部45から第2排紙モードのコマンド信号を受信すると、次の初期設定動作を実行する。側端サポート部材19及び側端サポート部材20をホームポジション(退避位置)から第1作動位置Xp1、Yp1に移動する。
【0110】
これと共に制御手段50は、第1トレイシフト手段21のシフトモータSM1と、第2トレイシフト手段22のシフトモータSM2をそれぞれ所定方向に回転し、ホームポジションに位置する側端サポート部材19及び側端サポート部材20を紙載面15a上方の第1作動位置Xp1に位置移動する(St06〜St08)。これと共に制御手段50は摩擦搬送体27を退避位置に移動する。前述した摩擦搬送体の走行モータM3をホームポジションに位置決め回転する。この回転で摩擦搬送体27は側端サポート部材19及び側端サポート部材20の上方に退避した退避位置に待機する。
【0111】
また、制御手段50は、スライド部材39の折曲げ片38aに設けた紙圧面38sをスタックトレイ15の外部に退避した退避位置に位置移動する。この動作はプッシャモータM5を作動し、センサフラグをポジションセンサPS5で検出する。
【0112】
以上の初期動作によって、排紙口13の紙載面15aとの間には、側端サポート部材19及び側端サポート部材20がトレイ内部に突出した状態で位置し、排紙口13から送られたシート後端部を後端サポート部材19で、シート側端部を側端サポート部材20で載置することが可能な状態に準備される。
【0113】
次に制御手段50は、画像形成制御部45から排紙指示信号受信する(St10)と、搬送モータM1を回転し、搬入口12から画像形成されたシートを搬入する(St11)。このシートは、シート搬入経路11を通過して、排紙口13に案内され、排紙口から下方の側端サポート部材19及び側端サポート部材20に積載される。
【0114】
制御手段50は、シート後端部を排紙センサSe2が検出した信号(St12)を基準に所定時間経過後に走行モータM3を所定角度回転する。この走行モータによって摩擦搬送体27はシート上面から上方に退避した退避位置からシートを上面と係合する作動位置に移動し、排紙方向と所定角度で傾斜した走行方向にシートを引き摺り搬送する(St13)。このときシート後端は後端規制ストッパ24にシート側縁は側縁規制ストッパ25に突き当てられ位置決めされる。
【0115】
その後の走行モータM3の回転で摩擦搬送体27は、シートから上方に離れた退避位置に復帰し、モータは停止される。以上のステップ10からステップ13の動作を繰り返すことによって側端サポート部材19及び側端サポート部材20上には、排紙口13から連続して送られるシートが集積され、部材揃いされる(St14)。次に制御手段50は、画像形成制御部45からジョブ終了信号を受信する(St15)と、後処理動作指示(コマンド)信号を発信する。後処理ユニット23は、このコマンド信号を受信すると後処理動作を実行し(St16)、その動作の終了後に処理エンド信号を制御手段50に送信する。
【0116】
そこで制御手段50はプッシャモータM5を起動して、シート押出部材38の折曲げ片38aの紙圧面38sを退避位置からスタックトレイ15の内部の所定位置に移動する(St19)。すると、後端サポート部材19に支持されたシート束の後端は、紙載面上方の所定位置に押し出される(St20)。次いで、制御手段50は、後端サポート部材19の後退動作を開始し、(St21)これと前後して、側端サポート部材20の後退動作を開始する。そして、後端サポート部材19及び側端サポート部材20がホームポジションに復帰した後、制御手段50は、後続シートがあるか否かを判断し(St23)、後続シートが有るときには、ステップ12に戻って、先と同じステップ12からステップ22までの動作を繰り返す。また、後続シートがないときにはジョブ終了として、その動作を停止する。
【0117】
[第3排紙モード(ジョグ仕分けモード)]
次に排紙モードとして、第3排紙モードが選択されたときの動作を
図17に従って説明する。第3排紙モードが選択されると制御手段50は、第1排紙モードと同一の動作で、排紙口13に送られたシートをスタックトレイ15に収納する。第3排紙モードが選択されると制御手段50は、第1排紙モードと同一の動作で排紙口13に送られたシートをスタックトレイ15の紙載面15a上に収納する。そして最初の部揃えが終了すると、制御手段50は後続するシートを第2排紙モードと同一の動作で排紙口13から送られたシートをサブトレイ18の上に集積する。このシートは後端規制ストッパ24と側縁規制ストッパ25に位置決めされた状態で集積される。
【0118】
そして制御手段50は、画像形成部からのジョブ終了信号でサブトレイ状に集積されたシート束をスタックトレイの紙載面上に収納する。このとき、制御手段50は前述の第2排紙モードでは各サポート部材を第1作動位置Xp1とYp1に位置設定しているのに対し、この第3排紙モードでは第2作動位置Xp2とYp2に位置決めする。そして、ジョブエンド信号を受信する制御手段50は、第2排紙モードの排紙動作を実行する。
【0119】
次にジョブエンド信号を受信すると制御手段50は、第1排紙モードを実行し、順次これを繰り返す。このような動作によってスタックトレイ15には、第1排紙動作で、排紙口13からの排紙基準(センタ基準かサイド基準)でシートが集積され、次の第2排紙モードでは、所定量排紙1がオフセットした状態でスタックトレイ15に集積される。このような動作で、スタックトレイにはシートが部毎にジョグ仕分けされて収納される。
【0120】
[ステープル動作制御]
制御手段50は、上述のように後端サポート部材19と側端サポート部材20の位置がステープル処理動作状態であるか否かを検出することによってステープル動作を禁止及び実行可能に制御している。
【0121】
図示の制御手段50は、後端及び側端サポート部材19,20を位置検出し、両サポート部材がステープル綴じ状態のときには「ステープル装置に綴じ処理動作を許可」し、サポート部材の両方又は一方がステープル綴じ状態以外のときには「ステープル装置の処理作を禁止」するように、前記第1センサと第2センサがいずれもONのときには、ステープル装置に電源を供給し、いずれか1方がOFFのときにはステープル装置への電源を遮断する。
【0122】
また制御手段50は、後端及び側端サポート部材19,20のうちいずれか一方を位置検出し、前記一方のサポート部材がステープル綴じ状態のときには「ステープル装置に綴じ処理動作を許可」し、サポート部材の前記一方がステープル綴じ状態以外のときには「ステープル装置の処理作を禁止」するようにステープル装置への電源を遮断する構成でも良い。
【0123】
なお本発明にあってステープル動作を禁止するのを、ステープル装置への電源供給を遮断するスイッチング回路で実施する場合を説明したが、これは装置ハウジングの外部からステープル装置に進入する空間を遮断するシャッター機構を採用しても良い。