(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1に記載のエネルギー消費表示装置は、時間帯によって電気料金の単価が異なる時間帯別電灯の単価と、時系列で表示される実際の電気代との対比ができないという問題点があった。
【0006】
また、特許文献1に記載のエネルギー消費表示装置は、住宅の居住者の動向を把握おらず、電気代と居住者の動向とを関連付けて表示できないので、居住者の動向に基づいた省エネルギーができないという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、時間帯別電灯に対応し、かつ居住者の動向に基づいた省エネルギーに資するエネルギー消費表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、電流値を検知する検知手段と、期間の指定が可能な入力手段と、情報の表示が可能な表示手段と、時間帯ごとの電力の料金単価を予め記憶し、前記検知手段が検知した電流値または該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて記憶する記憶手段と、前記入力手段で期間を指定した場合に、前記料金単価、該指定した期間に前記検知手段が検知した前記電流値または電力量を前記記憶手段から取得し、前記指定した期間での単位時間別の電気代を算出すると共に、該算出した単位時間別の電気代と前記指定した期間において前記記憶手段に記憶された居住者の行動履歴および前記料金単価
を同一の時間軸で1の画面上に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、を備える。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、単位時間別の電気代と共に、居住者の行動履歴及び時間帯別電灯の料金単価を同一の時間軸で同一の画面に表示することができる。
【0010】
請求項2の発明は、
電流値を検知する検知手段と、期間の指定が可能な入力手段と、情報の表示が可能な表示手段と、時間帯ごとの電力の料金単価を予め記憶し、前記検知手段が検知した電流値または該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて記憶する記憶手段と、前記入力手段で期間を指定した場合に、前記料金単価、該指定した期間に前記検知手段が検知した前記電流値または電力量を前記記憶手段から取得し、前記指定した期間での単位時間別の電気代を算出すると共に、該算出した単位時間別の電気代と前記指定した期間において前記記憶手段に記憶された居住者の行動履歴および前記料金単価の少なくとも一方とを同一の時間軸で1の画面上に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、を備え、前記検知手段は、
住宅の分電盤の分岐回路別に電流値を検知し、前記記憶手段は、前記検知手段が検知した前記分岐回路別の電流値又は該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて記憶すると共に、前記住宅が有する複数の領域と前記分岐回路との対応関係を予め記憶し、前記制御手段は、前記分岐回路別の電流値又は電力量及び前記複数の領域と前記分岐回路との対応関係を前記記憶手段から取得し、前記指定した期間での前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代をさらに算出すると共に、該算出した前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を、
前記1の画面上の、前記指定した期間での単位時間別の電気代、並びに前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価
が表示される部分とは別の部分に表示するように前記表示手段を制御
する。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、住宅の居室等の領域別又は分電盤の分岐回路別に電気代を算出することができる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2に記載の発明において、前記入力手段は、前記指定した期間において時間帯をさらに指定可能で、前記制御手段は、前記入力手段から前記時間帯をさらに指定した場合には、該指定した時間帯での前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代をさらに算出し、該算出した前記時間帯での前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を、前記指定した期間での単位時間別の電気代、並びに前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価
と共に同一画面上に表示
させ、前記指定した期間での単位時間別の電気代は縦方向の棒グラフ、前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価は前記時間軸に対応した帯グラフ、前記指定した時間帯での前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代は横方向の棒グラフで表示するように前記表示手段を制御する。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、指定された時間帯において、住宅の居室等の領域別又は分電盤の分岐回路別に電気代を算出することができる。
【0014】
請求項4の発明は、
電流値を検知する検知手段と、期間の指定が可能な入力手段と、情報の表示が可能な表示手段と、時間帯ごとの電力の料金単価を予め記憶し、前記検知手段が検知した電流値または該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて記憶する記憶手段と、前記入力手段で期間を指定した場合に、前記料金単価、該指定した期間に前記検知手段が検知した前記電流値または電力量を前記記憶手段から取得し、前記指定した期間での単位時間別の電気代を算出すると共に、該算出した単位時間別の電気代と前記指定した期間において前記記憶手段に記憶された居住者の行動履歴および前記料金単価の少なくとも一方とを同一の時間軸で1の画面上に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、を備え、前記検知手段は、住宅の分電盤の分岐回路別に電流値を検知し、前記記憶手段は、前記検知手段が検知した前記分岐回路別の電流値又は該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて記憶すると共に、前記住宅が有する複数の領域と前記分岐回路との対応関係を予め記憶し、前記入力手段は、前記表示手段に表示された前記指定した期間での単位時間別の電気代、前記指定した期間での前記行動履歴又は前記料金単価の任意の箇所が選択されることで前記時間帯が入力され、
前記制御手段は、前記分岐回路別の電流値又は電力量及び前記複数の領域と前記分岐回路との対応関係を前記記憶手段から取得し、前記指定した期間での前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代をさらに算出すると共に、該算出した前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を、前記指定した期間での単位時間別の電気代、並びに前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価と共に前記1の画面上に表示するように前記表示手段を制御し、前記入力手段から前記領域別の電気代又は前記分岐回路別の電気代を表示する指令の入力があった場合に、前記領域別の電気代又は前記分岐回路別の電気代を各々表示するように前記表示手段を制御し、前記入力手段から前記領域別の電気代又は前記分岐回路別の電気代を表示する指令の入力がなかった場合には、前記料金単価に係る時間帯別に電気料金を表示するように前記表示手段を制御する。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、時間に係る情報を含む任意の箇所が選択されることにより、時間帯を入力することができる。
【0016】
請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれか1項に記載の発明において、
前記制御手段は、前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代の最大値を一定の長さの棒グラフで表示する。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、
電気代の最大値を一定の長さの棒グラフで表示できる。
【0018】
請求項6の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の発明において、
前記制御手段は、前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代を金額が大きな順に表示するように前記表示手段を制御する。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、
電気代が大きな順に表示することができる。
【0022】
上記課題を解決するための請求項
7の発明は、電流値を検知する検知手段と、
期間の指定が可能な入力部と、前記検知手段が検知した電流値または該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて送信可能であると共に、前記入力部で指定した期間、及び居住者の行動履歴を送信可能な送信部とを含む送信端末と、前記送信端末が送信した前記電流値または電力量、前記時間、前記行動履歴、及び前記入力部で指定した期間を受信可能な受信部と、時間帯ごとの電力の料金単価及び前記行動履歴を記憶し、かつ前記受信部が受信した電流値または電力量を前記時間に対応付けて記憶する記憶部と、
を含み、前記受信部が前記入力部で指定した期間を受信した場合に、前記料金単価、該指定された期間に前記検知手段が検知した前記電流値または電力量及び該指定された期間での前記行動履歴を前記記憶部から取得し、前記指定した期間での単位時間別の電気代を算出して前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価と共に送信する情報処理手段と、前記情報処理手段が送信した前記指定した期間での単位時間別の電気代、前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価を受信し、前記指定した期間での単位時間別の電気代と前記指定した期間での前記行動履歴および前記料金単価
を同一の時間軸で1の画面上に表示する表示端末と、を備える。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、単位時間別の電気代と共に、居住者の行動履歴及び時間帯別電灯の料金単価を同一の時間軸で同一の画面に表示することができる。
【0024】
請求項
8の発明は、
電流値を検知する検知手段と、期間の指定が可能な入力部と、前記検知手段が検知した電流値または該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて送信可能であると共に、前記入力部で指定した期間、及び居住者の行動履歴を送信可能な送信部とを含む送信端末と、前記送信端末が送信した前記電流値または電力量、前記時間、前記行動履歴、及び前記入力部で指定した期間を受信可能な受信部と、時間帯ごとの電力の料金単価及び前記行動履歴を記憶し、かつ前記受信部が受信した電流値または電力量を前記時間に対応付けて記憶する記憶部と、を含み、前記受信部が前記入力部で指定した期間を受信した場合に、前記料金単価、該指定された期間に前記検知手段が検知した前記電流値または電力量及び該指定された期間での前記行動履歴を前記記憶部から取得し、前記指定した期間での単位時間別の電気代を算出して前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価と共に送信する情報処理手段と、前記情報処理手段が送信した前記指定した期間での単位時間別の電気代、前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価を受信し、前記指定した期間での単位時間別の電気代と前記指定した期間での前記行動履歴および前記料金単価の少なくとも一方とを同一の時間軸で1の画面上に表示する表示端末と、を備え前記検知手段は、
住宅の分電盤の分岐回路別に電流値を検知し、前記
送信端末は、前記住宅の分電盤の分岐回路別の電流値又は該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて前記送信部によって送信し、前記情報処理手段は、前記記憶部に、前記送信端末から受信した前記分岐回路別の電流値又は該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて記憶すると共に、前記住宅が有する複数の領域と前記分岐回路との対応関係を予め記憶し、前記検知手段が検知した前記分岐回路別の電流値又は電力量及び前記複数の領域と前記分岐回路との対応関係を前記記憶部から取得し、前記指定した期間での前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代をさらに算出すると共に、該算出した前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を前記表示端末へさらに送信し、前記表示端末は、前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を、
前記1の画面上の、前記指定した期間での単位時間別の電気代、並びに前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価
が表示される部分とは別の部分に表示
する。
【0025】
請求項9に記載の発明によれば、住宅の居室等の領域別又は分電盤の分岐回路別に電気代を算出することができる。
【0026】
請求項
9の発明は、請求項
8に記載の発明において、前記送信端末は、前記入力部で前記指定した期間において時間帯をさらに指定可能で、該指定した時間帯を前記送信部によって送信し、前記情報処理手段は、前記送信端末から前記指定した時間帯をさらに受信した場合には、該指定した時間帯での前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代をさらに算出し、該算出した前記時間帯での前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を前記表示端末へさらに送信し、前記表示端末は、前記時間帯での前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を、前記指定した期間での単位時間別の電気代、並びに前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価
と共に同一画面上に表示し
、前記指定した期間での単位時間別の電気代は縦方向の棒グラフ、前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価は前記時間軸に対応した帯グラフ、前記指定した時間帯での前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代は横方向の棒グラフで表示する。
【0027】
請求項10に記載の発明によれば、指定された時間帯において、住宅の居室等の領域別又は分電盤の分岐回路別に電気代を算出することができる。
【0028】
請求項
10の発明は、
電流値を検知する検知手段と、期間の指定が可能な入力部と、前記検知手段が検知した電流値または該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて送信可能であると共に、前記入力部で指定した期間、及び居住者の行動履歴を送信可能な送信部とを含む送信端末と、前記送信端末が送信した前記電流値または電力量、前記時間、前記行動履歴、及び前記入力部で指定した期間を受信可能な受信部と、時間帯ごとの電力の料金単価及び前記行動履歴を記憶し、かつ前記受信部が受信した電流値または電力量を前記時間に対応付けて記憶する記憶部と、を含み、前記受信部が前記入力部で指定した期間を受信した場合に、前記料金単価、該指定された期間に前記検知手段が検知した前記電流値または電力量及び該指定された期間での前記行動履歴を前記記憶部から取得し、前記指定した期間での単位時間別の電気代を算出して前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価と共に送信する情報処理手段と、前記情報処理手段が送信した前記指定した期間での単位時間別の電気代、前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価を受信し、前記指定した期間での単位時間別の電気代と前記指定した期間での前記行動履歴および前記料金単価の少なくとも一方とを同一の時間軸で1の画面上に表示すると共に、表示された前記指定した期間での単位時間別の電気代、前記指定した期間での前記行動履歴又は前記料金単価の任意の箇所が選択されることで前記時間帯を入力可能で、該入力された前記時間帯を前記情報処理手段に送信可能
な表示端末と、を備え前記検知手段は、住宅の分電盤の分岐回路別に電流値を検知し、前記送信端末は、前記住宅の分電盤の分岐回路別の電流値又は該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて前記送信部によって送信し、前記情報処理手段は、前記記憶部に、前記送信端末から受信した前記分岐回路別の電流値又は該電流値から算出される電力量を時間に対応付けて記憶すると共に、前記住宅が有する複数の領域と前記分岐回路との対応関係を予め記憶し、前記検知手段が検知した前記分岐回路別の電流値又は電力量及び前記複数の領域と前記分岐回路との対応関係を前記記憶部から取得し、前記指定した期間での前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代をさらに算出すると共に、該算出した前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を前記表示端末へさらに送信し、前記送信端末から前記領域別の電気代又は前記分岐回路別の電気代を表示する指令の受信があった場合に、前記領域別の電気代又は前記分岐回路別の電気代を前記表示端末に送信し、前記送信端末から前記領域別の電気代又は前記分岐回路別の電気代を表示する指令の受信がなかった場合には、前記料金単価に係る時間帯別の電気料金を前記表示端末に送信し、前記表示端末は、前記領域別又は前記分岐回路別の電気代を、前記1の画面上の、前記指定した期間での単位時間別の電気代、並びに前記指定した期間での前記行動履歴及び前記料金単価が表示される部分とは別の部分に表示すると共に、
前記情報処理手段から受信した前記領域別の電気代若しくは前記分岐回路別の電気代または前記料金単価に係る時間帯別の電気料金を表示する。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、時間に係る情報を含む任意の箇所が選択されることにより、時間帯を入力することができる。
【0030】
請求項
11の発明は、請求項
8〜11のいずれか1項に記載の発明において、
前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代の最大値を一定の長さの棒グラフで表示する。
【0031】
請求項
11に記載の発明によれば、
電気代の最大値を一定の長さの棒グラフで表示できる。
【0032】
請求項
12の発明は、請求項
8〜12のいずれか1項に記載の発明において、
前記表示端末は、前記領域別の電気代及び前記分岐回路別の電気代を金額が大きな順に表示する。
【0033】
請求項
12に記載の発明によれば、
電気代が大きな順に表示することができる。
【0036】
上記課題を解決するための請求項
13の発明は、コンピュータを、時間帯によって変化し得る電力の料金単価及び検知手段が検知した電流値に基づいて入力手段から指定された期間での単位時間別の電気代を算出すると共に、該算出した単位時間別の電気代と前記指定された期間での居住者の行動履歴および前記料金単価
を同一の時間軸で1の画面上に表示するように表示装置を制御する制御手段として機能させる。
【0037】
請求項15に記載の発明によれば、単位時間別の電気代と共に、居住者の行動履歴及び時間帯別電灯の料金単価を同一の時間軸で同一の画面に表示することができる。
【発明の効果】
【0038】
以上説明したように、請求項1に記載の発明は、単位時間別の電気代と共に、居住者の行動履歴及び時間帯別電灯の料金単価を同一の時間軸で同一の画面に表示することにより、時間帯別電灯に対応し、かつ居住者の動向に基づいた省エネルギーに資するという効果を有する。
【0039】
請求項2に記載の発明によれば、住宅の居室等の領域別又は分電盤の分岐回路別に電気代を算出することにより、居室別又は分岐回路別の省エネルギー対策が可能になるという効果を有する。
【0040】
請求項3に記載の発明によれば、指定された時間帯において、住宅の居室等の領域別又は分電盤の分岐回路別に電気代を算出することにより、特定の時間帯における居室別又は分岐回路別の省エネルギー対策が可能になるという効果を有する。
【0041】
請求項4に記載の発明によれば、時間に係る情報を含む任意の箇所が選択されることにより、時間帯を入力することができるので、ユーザの操作が容易になるという効果を有する。
【0042】
請求項5に記載の発明によれば、電気代が大きな項目から順に表示することにより、省エネルギーを優先すべき居室又は分岐回路を特定できるという効果を有する。
【0043】
請求項6に記載の発明によれば、電気代の最大値を一定の長さの棒グラフで表示することにより、表示内容の視認性に優れるという効果を有する。
【0044】
請求項7に記載の発明によれば、時間帯別電灯の料金区分と実際の電気代との対比が可能になるという効果を有する。
【0045】
請求項8に記載の発明によれば、単位時間別の電気代と共に、居住者の行動履歴及び時間帯別電灯の料金単価を同一の時間軸で同一の画面に表示することにより、時間帯別電灯に対応し、かつ居住者の動向に基づいた省エネルギーに資するという効果を有する。
【0046】
請求項9に記載の発明によれば、住宅の居室等の領域別又は分電盤の分岐回路別に電気代を算出することにより、居室別又は分岐回路別の省エネルギー対策が可能になるという効果を有する。
【0047】
請求項10に記載の発明によれば、指定された時間帯において、住宅の居室等の領域別又は分電盤の分岐回路別に電気代を算出することにより、特定の時間帯における居室別又は分岐回路別の省エネルギー対策が可能になるという効果を有する。
【0048】
請求項11に記載の発明によれば、時間に係る情報を含む任意の箇所が選択されることにより、時間帯を入力することができるので、ユーザの操作が容易になるという効果を有する。
【0049】
請求項12に記載の発明によれば、電気代が大きな項目から順に表示することにより、省エネルギーを優先すべき居室又は分岐回路を特定できるという効果を有する。
【0050】
請求項13に記載の発明によれば、電気代の最大値を一定の長さの棒グラフで表示することにより、表示内容の視認性に優れるという効果を有する。
【0051】
請求項14に記載の発明によれば、時間帯別電灯の料金区分と実際の電気代との対比が可能になるという効果を有する。
【0052】
請求項15に記載の発明によれば、単位時間別の電気代と共に、居住者の行動履歴及び時間帯別電灯の料金単価を同一の時間軸で同一の画面に表示することにより、時間帯別電灯に対応し、かつ居住者の動向に基づいた省エネルギーに資するという効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0054】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るエネルギー消費表示システムの一例を示す概略図である。
【0055】
本実施の形態では、系統電力12からの電力が、主幹ブレーカー100を介して住宅10の分電盤14に供給されている。
【0056】
主幹ブレーカー100の系統電力側には、系統電力12から供給される電力の電流値を検知する主幹ブレーカー電流センサ110が設けられている。系統電力12から分電盤14に供給された電力は、分岐回路20A〜20Eを介してリビング56及びキッチン58に設置された電力負荷手段並びにドア66に設けられた電気錠52に分配されている。
【0057】
本実施の形態では、一例として、分岐回路20A、20Bはリビング56に導かれ、分岐回路20Aはエアコン18に、分岐回路20Bは照明26に接続されている。また、分岐回路20C、20Dはキッチン58に導かれ、分岐回路20Cは電子レンジ32に、分岐回路20Dは照明28に接続されている。また、分岐回路20Eは電気錠52に接続されている。
【0058】
分岐回路20A〜20Eには分岐回路20A〜20Eの電流値を計測する電流センサ22A〜22Eが各々設けられている。電流センサ22A〜22Eからの情報線は、主幹ブレーカー電流センサ110からの情報線と住宅内のエネルギーの管理や制御を行うHEMS(Home Energy Management System)30が分電盤14を制御するための情報線と共にHEMS30に接続されている。なお、
図1において破線は計測データ又は制御情報が流れる情報線であるとする。電流センサ22A〜22Eが検知した電流値は当該電流値が検知された時に対応付けられて、電流センサ22A〜22Eの検知結果としてHEMS30のメモリに記憶される。
【0059】
分電盤14の分岐回路20A〜20Eには、分岐回路20A〜20Eをオン状態又はオフ状態に切り替えるための分岐ブレーカー24A〜24Eが各々設けられ、分岐ブレーカー24A〜24Eは、HEMS30によって制御される。
【0060】
なお、
図1では、記載の簡略化のために分岐回路は5系統のみ記載しているが、本実施の形態では5系統以上でも5系統以下でもよく、分岐回路の本数に特段の限定はない。
【0061】
また、HEMS30には電気錠52が接続されている。HEMS30は電気錠52にカードキー等によって入力された認証情報が適正か否かを判定し、肯定判定の場合には電気錠52の施錠又は解錠を行う。また、HEMS30には人感センサ34A、34Bが接続されている。人感センサは、赤外線又は超音波によって人の存否を検知するセンサであって、本実施の形態では、一例として、赤外線を用いた人感センサを使用する。HEMS30は、人感センサ34A、34Bが検知した結果に基づいて、後述するように、住宅内での居住者の動向を把握することも可能である。
【0062】
また、HEMS30にはゲートウェイである終端装置54が接続されており、終端装置54を介してネットワーク60に接続されている。ネットワーク60には、系統電力12の情報サーバ120が接続されており、HEMS30は、情報サーバ120から電気料金に係る情報を適宜取得可能である。
【0063】
図2は、本実施の形態に係るエネルギー消費表示システムに係るHEMS30の概略構成を示すブロック図である。
【0064】
HEMS30は、コンピュータを含んで構成されており、
図2に示すように、CPU36、ROM38、RAM40、及び入出力ポート42を備えて、これらがアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス44を介して互いに接続されている。
【0065】
入出力ポート42には、各種入出力機器として、表示部46、操作部48、及びメモリ50が接続されている。なお、表示部46及び操作部48は一体で構成され、操作部48は、表示部46に設けられたタッチパネルを適用することができる。
【0066】
表示部46には、住宅10の指定日における消費電力量の時系列での変化が表示可能である。また、表示部46には、リビング、キッチン等の住宅10に複数存在する領域である各エリアでの消費電力量、分岐回路20A〜20Eの各々での消費電力量、及び特定の時間帯での消費電力量の詳細が表示可能である。また表示部46には、時間帯別電灯での料金単価、及び居住者の動向等の情報も表示可能である。操作部48は、例えば、住宅10の居住者が外出で出払って、住宅10が無人となった場合に不要となる照明等への電力の供給を止める省エネルギー対応のエネルギー管理である「お出かけモード」のオン又はオフの操作が可能である。居住者が外出したことを意味する「お出かけモード」がオンになった場合、HEMS30は、分岐ブレーカーをオフにすること等により、照明等の外出時に電力の供給が不要な機器を接続している分岐回路への電力の供給を停止する。
【0067】
メモリ50には、分岐ブレーカー24A〜24Eを制御するプログラム、電流センサ22A〜22Eの検知結果に基づいて住宅10での消費電力量を算出するプログラム及びこれらのプログラムを実行するための各種情報等が記憶されている。HEMS30は、メモリ50に記憶されたプログラムをRAM40等に展開してCPU36で実行することにより、住宅10へ供給する電力の制御等の各種制御及び消費電力量の算出を行うようになっている。
【0068】
住宅10の消費電力量は、電流センサ22A〜Eが検知した電流値から算出可能である。分電盤14から供給される電圧は略100Vなので、本実施の形態では各電流センサが検知した電流値に100を乗算することで、消費電力量を算出する。しかしながら、電圧の変動が大きい分岐回路では、別途電圧を測定する手段を設けてもよい。電流センサ22A〜22Eの検知結果及び当該検知結果に基づく消費電力量のデータは、メモリ50に電流センサ22A〜Eが電流値を検知した年月日時と対応付けられて累積的に記憶される。また、メモリ50には、「お出かけモード」のオン又はオフの履歴、及び人感センサ34A、34Bの検知結果も記憶される。
【0069】
HEMS30の入出力ポート42には、分電盤14、人感センサ34A、34B、電気錠52及び終端装置54等が接続されている。
【0070】
続いて、本実施の形態に係るHEMS30の制御について説明する。
図3は、本実施の形態に係るエネルギー消費表示システムにおけるHEMSの消費電力量の表示の処理の一例を示すフローチャートである。
【0071】
ステップ300では、操作部48から消費電力量を表示する日、月又は年が指定されたか否かが判定され、肯定判定の場合には、ステップ302でメモリ50から指定された日、月又は年において電流センサ22A〜22Eが検知した電流値の記録を取得する。本実施の形態では、日を指定して電流値の記録をメモリから取得するものとする。
【0072】
ステップ304では、電気料金の単価等の電気料金の情報を取得する。電気料金は日々変わり得るので、本実施の形態では、系統電力12の情報サーバ120から最新の情報を取得可能であるとする。電気料金の情報の取得についての詳細は、
図7のフローチャートを用いて後述する。
【0073】
ステップ306では、指定された日の単位時間毎、エリア毎、分岐回路毎の消費電力量を算出し、それに電気料金の単価を乗じて電気代を算出する。
【0074】
ステップ308では、指定された日の居住者の動向の履歴である行動履歴を算出する。この行動履歴の算出についての詳細は、
図8を用いて後述する。
【0075】
ステップ310では、算出した電気代、時間帯別電灯の料金単価等の電気料金の情報、居住者の行動履歴等を、表示部46に表示する。
【0076】
ステップ312では、特定の時間帯が指定されたか否かが判定され、肯定判定の場合には、ステップ314で指定された時間帯のエリア別、分岐回路別の消費電力量に基づく電気代を算出し、ステップ316で算出した電気代を表示部46に表示して処理を終了する。ステップ312で否定判定の場合には、特定の時間帯での消費電力量に基づく電気代を算出せずに処理を終了する。
【0077】
なお、
図3においては、ステップ310、316で消費電力量に基づく電気代を表示したが、本実施の形態では、電気代(円)に代えて消費電力量(KWh)を表示してもよい。
【0078】
図4は、本実施形態に係るエネルギー消費表示システムにおける画面表示の一例を示す図である。
図4では、消費電力量又は電気代を表示する期間の単位を「年」、「月」、「日」で選択できる期間単位選択ボタン72が左上に設けられている。本実施の形態では、最も多用されると思われる「日」単位での表示で本実施の形態における画面表示について説明する。
【0079】
図4の上部中央から右寄りには年月日表示74があり、表示される年月日は年月日選択ボタン76をタッチすることにより変更できる。また、期間単位選択ボタン72の下には表示を電気代(円)又は消費電力量(kWh)とに切り換えるための表示単位選択ボタン80がある。表示単位選択ボタンの隣には、年月日表示部74に表示されている年月日のデータだけをグラフで表示するかその前期のデータも折れ線グラフで表示するかを選択するグラフ表示選択ボタン82がある。
【0080】
本実施の形態では、電気代(円)を年月日表示部74に表示された日とその前日とについて表示する場合を
図4、5、6の各々で説明する。
【0081】
年月日表示部74に表示されている日の時系列での電気代は単位時間別の棒グラフで、年月日表示部74に表示されている日の前日の電気代の時系列での変化は折れ線グラフで、全体表示部84に各々表示される。
【0082】
全体表示部84の下には居住者の外出している時間帯を着色された部分で示す行動履歴表示部86があり、行動履歴表示部86の下には時間帯によって電気料金の単価が変化する時間帯別電灯の電気料金の単価を示す電気料金単価表示部88がある。行動履歴表示部86及び電気料金単価表示部88は、全体表示部84と時系列のスケールを共有し、同一の時間軸で表示されている。そのため、全体表示部84に表示された時系列での電気代の変化が居住者の外出又は在宅とどのような関係があるのか、又は時間帯によって変化する電気料金の単価とどのような関係があるのかを把握することに資するようになっている。なお、行動履歴表示部86と電気料金単価表示部88は少なくとも一方が表示されるようでもよい。
【0083】
本実施の形態では、全体表示部84の棒グラフの棒の部分、行動履歴表示部86に表示された時間帯、電気料金単価表示部88に表示されている時間帯毎の電気料金の単価の部分はタッチすることで選択可能で、選択した部分は表示色が変化する。
【0084】
例えば、全体表示部84で棒グラフの棒のいくつかを選択すると、選択した棒の色が青系統の冷色からオレンジ等の暖色に変化する。また、一例として、行動履歴表示部86の居住者が外出している時間帯をタッチすると、全体表示部84で対応する時間帯の棒グラフが冷色から暖色に変化する。同様に、電気料金単価表示部88で電気料金の単価を任意に選択すると、全体表示部84で当該単価が適用される時間帯の棒グラフが冷色から暖色に変化する。
【0085】
全体表示部84の右には、電気代を居室等のエリア別、分電盤14の分岐回路20A〜20E別、又は時間帯別に表示可能な詳細表示部90が設けられている。本実施の形態で、エリアとは、
図1におけるリビング56又はキッチン58等の別を意味する。
図1において、リビング56には分岐回路20A、20Bを介して、キッチン58には分岐回路20C、20Dを介して、各々電力が供給されている。本実施の形態におけるエリアにおける電気代とは、当該エリアに接続されている分岐回路を介して供給された電力を消費した結果に基づくものである。本実施の形態では、居室等の各エリアと各エリアに接続されている分岐回路の対応関係がメモリ50に記憶されている。
【0086】
図4では、一例として、エリア別の電気代が金額が高い順に表示されている。
図4では、リビングにおいて電気代が嵩んでいるが、このように電気代が嵩むエリアに設けられている家電機器等の電力負荷手段の節電を励行する等の省エネルギー対策を講じることが可能となる。
【0087】
またエリア別の電気代の最大値は、画面において表示可能な範囲いっぱいに一定の長さで表示される。
【0088】
詳細表示部90の上部には、電気代をエリア別、分岐回路別、時間帯別の表示に各々切り替えるための表示内容切替ボタン92があり、表示内容切替ボタン92に隣接して、時間帯表示部94と時間帯選択ボタン96がある。本実施の形態では、時間帯選択ボタン96をタッチすることにより、年月日表示部74に表示されている日の任意の時間帯を選択でき、選択した時間帯が時間帯表示部94に表示され、選択された時間帯におけるエリア別又は分岐回路別の電気代が表示される。なお、時間帯を選択しない場合には、年月日表示部74に表示されている日における時間帯別の電気代、エリア別又は分岐回路別の電気代が表示される。
【0089】
時間帯選択ボタン96で時間帯を選択すると、左の全体表示部84において対応する時間帯の棒グラフが冷色から暖色に変化する。同様に、全体表示部84で任意の時間帯の棒グラフをタッチする、行動履歴表示部86又は電気料金単価表示部88で任意の領域をタッチすると、タッチした領域に対応した時間帯が詳細表示部90においても選択される。
【0090】
図5は、表示内容切替ボタン92において「分岐」がタッチされた場合の表示の一例を示す図である。
図4とは異なり、分岐回路別に電気代が金額が大きな順に表示されている。このように、エリア別ではなく分岐回路別に電気代を表示することにより、消費電力量が大きい分岐回路と当該分岐回路に接続されている家電機器等の電力負荷手段を特定でき、特定した電力負荷手段の節電を励行する等の省エネルギー対策を講じることが可能となる。なお、分岐回路別の電気代も、最大値は、画面において表示可能な範囲いっぱいに一定の長さで表示される。
【0091】
図6は、全体表示部84、行動履歴表示部86又は電気料金単価表示部88のいずれの領域も選択されていない場合の本実施の形態におけるデフォルトの状態での表示の一例を示す図である。年月日表示部74に表示された日における時間帯別電灯での料金区分に係る時間帯別で電気料金を表示する。全体表示部84、行動履歴表示部86又は電気料金単価表示部88のいずれかの領域が選択されて
図4、5のように詳細表示部90に選択された時間帯の電気代が表示されたときは、表示内容切替ボタン92は「エリア」及び「分岐」が選択可能となり、「時間帯」は選択できなくなる。
【0092】
続いて、
図3のステップ304における電気料金情報取得処理について説明する。
図7は、本実施の形態に係るエネルギー消費表示システムにおける電気料金取得処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態では、料金単価等の電気料金の情報は、基本的にはメモリ50に記憶されている情報を取得して使用する。しかしながら、料金単価等は、急に変更される場合があるので、最新の情報を常に取得可能であることが望ましい。
【0093】
ステップ700では、メモリ50に記憶されている電気料金の情報の識別子を確認する。識別子は、一例として、記憶されている電気料金の情報のタイムスタンプ、バージョン情報等でよい。
【0094】
ステップ702では、系統電力12の情報サーバ120に最新の電気料金の情報の有無を照会する。ステップ704では、電気料金の情報の更新があるか否かを判定する。判定は、例えば、メモリ50に記憶されている電気料金の情報の識別子と情報サーバ120にアップロードされている電気料金の情報の識別子とを比較することによって行う。
【0095】
ステップ704で肯定判定の場合には、ステップ706で更新された電気料金の情報を取得して電気料金情報取得処理を終了する。ステップ704で否定判定の場合には、情報サーバ120から電気料金情報を取得せずに電気料金情報取得処理を終了する。
【0096】
続いて、
図3のステップ308における行動履歴算出処理について説明する。
図8は、本実施の形態に係るエネルギー消費表示システムにおける行動履歴算出処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態では、基本的には「お出かけモード」がオンになった履歴に基づいて行動履歴を作成するが、以下に述べるように、人感センサ34A、34Bの検知結果を併用することにより、より実態に則した行動履歴を作成することができる。
【0097】
ステップ800は、指定された日の「お出かけモード」の履歴をメモリ50から取得し、ステップ802では、取得した履歴に「お出かけモード」がオンになった記録があるか否かを判定する。ステップ802で肯定判定の場合には、ステップ804で「お出かけモード」がオンになった記録を抽出する。
【0098】
ステップ806では、人感センサ34A、34Bの指定日の検知記録をメモリ50から取得し、ステップ808で人感センサ34A、34Bが人の存在を検知しなかった時間である人感センサ非検知時間があるか否かを判定する。ステップ808で肯定判定の場合には、ステップ810で人感センサ非検知時間を抽出し、ステップ812で「お出かけモード」がオンになった記録に抽出した人感センサ非検知時間を重ねて指定日の行動履歴を算出し、行動履歴算出処理を終了する。
【0099】
ステップ808で否定判定の場合には、ステップ804で抽出した「お出かけモード」がオンの記録を居住者の行動履歴として行動履歴算出処理を終了する。
【0100】
また、ステップ802で否定判定の場合には、ステップ814で人感センサ34A、34Bの指定日の検知記録をメモリ50から取得し、ステップ816で人感センサ34A、34Bが人の存在を検知しなかった時間である人感センサ非検知時間があるか否かを判定する。ステップ816で肯定判定の場合には、ステップ810で人感センサ非検知時間を抽出し、抽出した人感センサ非検知時間を指定日の行動履歴として行動履歴算出処理を終了する。
【0101】
なお、ステップ816で否定判定の場合には、居住者は住宅10に指定日は全日存在したとみなして行動履歴算出処理を終了する。
【0102】
以上説明したように、本実施の形態によれば、一画面に全日の時系列での電気代の推移、居住者の外出状況及び時間帯別電灯の料金単価を同一スケールの時間表示に基づいて表示する。かかる表示により、時間帯別電灯に対応し、かつ居住者の動向に基づいた省エネルギーに資することが可能となる。
【0103】
さらに、本実施の形態によれば、選択された時間帯における住宅10のエリア別又は分岐回路別での電気料金が表示可能である。かかる表示により、各時間帯で節電をすべきエリア又は分岐回路を特定し、特定したエリア又は分岐回路に係る電力負荷手段の省エネルギーを図ることができる。
【0104】
[第2の実施の形態]
続いて、図面を参照して本発明の第2の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図9は、本実施の形態に係るエネルギー消費表示システムの一例を示す概略図である。本実施の形態は、第1の実施の形態に比して、情報処理と処理した情報を配信する情報処理サーバ62及び情報処理サーバ62と通信可能で、情報処理サーバ62から情報を受信してディスプレイに表示できる携帯情報端末64を備える点で相違する。また、本実施の形態では、HEMS30は、電流センサ22A〜22Eの検知結果等を終端装置54を介して情報処理サーバ62に送信し、情報処理サーバ62から情報を受信して表示部46に表示する点でも第1の実施の形態とは相違する。しかしながら、その他の構成については前述の第1の実施の形態と同様なので詳細な説明は省略する。
【0105】
なお、携帯情報端末64は、例えば、タブレットコンピュータ又はスマートフォン等の無線通信による通信機能を有し、情報処理サーバ62に処理のリクエストに係る通信が可能であって、情報処理サーバ62から受信した情報を表示可能なディスプレイを有する。
【0106】
図10は、本実施の形態に係るエネルギー消費表示システムにおける情報処理サーバ62の処理の一例を示すフローチャートである。
【0107】
ステップ100では、HEMS30又は携帯情報端末64から消費電力量を表示する日、月又は年が指定されたか否かが判定される。肯定判定の場合には、ステップ102でHEMS30から送信され、記憶しておいた電流センサ22A〜22Eの検知結果のデータから、HEMS30又は携帯情報端末64から指定された日、月又は年の検知結果の記録を取得する。本実施の形態では、日を指定して、電流センサ22A〜22Eの検知結果に係る記録をメモリから取得するものとする。
【0108】
ステップ104では、電気料金の単価等の電気料金の情報を取得する。電気料金は日々変わり得るので、本実施の形態では、系統電力12の情報サーバ120から最新の情報を取得可能であるとする。電気料金の情報の取得は、
図7のフローチャートにおける処理と同一なので、詳細な説明は省略する。
【0109】
ステップ106では、指定された日の単位時間毎、エリア毎、分岐回路毎の消費電力量を算出し、それに電気料金の単価を乗じて電気代を算出する。情報処理サーバ62は、住宅10におけるエリアと分岐回路の対応関係を把握し、メモリに記憶しているものとする。
【0110】
ステップ108では、HEMS30から送信された「お出かけモード」の履歴及び人感センサ34A、34Bの検知結果に基づいて指定された日の居住者の動向の履歴である行動履歴を算出する。この行動履歴の算出処理は、送信された「お出かけモード」の履歴及び人感センサ34A、34Bの検知結果を情報処理サーバ62が記憶し、当該記憶した「お出かけモード」の履歴及び人感センサ34A、34Bの検知結果に基づいて行動履歴を算出する点で
図8と相違する。しかしながら、それ以外については
図8の処理と同一なので、詳細な説明は省略する。なお、行動履歴の算出は第1の実施の形態と同様にHEMS30で行い、情報処理サーバ62はHEMS30から行動履歴を受信してもよい。
【0111】
ステップ110では、算出した電気代、時間帯別電灯の料金単価等の電気料金の情報、居住者の行動履歴等を、HEMS30又は携帯情報端末64に送信する。
【0112】
ステップ112では、特定の時間帯が指定されたか否かが判定され、肯定判定の場合には、ステップ114で指定された時間帯のエリア別、分岐回路別の消費電力量に基づく電気代を算出し、ステップ116で算出した電気代をHEMS30又は携帯情報端末64に送信して処理を終了する。ステップ112で否定判定の場合には、特定の時間帯での消費電力量に基づく電気代を算出せずに処理を終了する。
【0113】
なお、
図10においては、ステップ110、116で消費電力量に基づく電気代を送信したが、本実施の形態では、電気代(円)に代えて消費電力量(KWh)を送信してもよい。
【0114】
以上説明したように本実施の形態によれば、電気代等の算出をHEMS30ではなく、情報処理サーバ62に代行させることで、HEMS30の負荷を低減できると共に、情報処理サーバ62が算出した結果をネットワーク60を介して、HEMS30のみならず携帯情報端末64に送信し表示できる。なお、携帯情報端末64で表示可能とする場合、HEMS30は住宅内のデータの収集と情報処理サーバ62へのデータ送信の機能があれば表示部46は備えていなくてもよい。