(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6087195
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】埋設管改築推進機の掘削ヘッド
(51)【国際特許分類】
E21D 9/06 20060101AFI20170220BHJP
F16L 1/028 20060101ALI20170220BHJP
【FI】
E21D9/06 311G
F16L1/028 Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-83247(P2013-83247)
(22)【出願日】2013年4月11日
(65)【公開番号】特開2014-205982(P2014-205982A)
(43)【公開日】2014年10月30日
【審査請求日】2015年11月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000177416
【氏名又は名称】三和機材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】斉 藤 衛
(72)【発明者】
【氏名】秋 葉 利 康
【審査官】
神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】
特開平02−054094(JP,A)
【文献】
特開平09−235990(JP,A)
【文献】
特開2012−140790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 9/00−9/14
F16L 1/028
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先導管および更新管内にスクリューを挿通したケーシングを設け、前記スクリューの先端に連結された掘削ヘッドであって、既設の埋設管を破砕しながら地中に前記更新管を推進する、埋設管改築推進機の掘削ヘッドにおいて、
外周部に向かって下り勾配に傾斜するテーパー状の外面を有する円錐形の面板と、
超硬チップの切刃を有するビットカッターからなり、前記面板の半径方向に前記切刃が延びる複数のビットカッター列と、
板状のカッター本体の先端に前記面板の半径方向に延びる切刃を有し、前記カッター本体の長手方向が前記スクリューの軸方向と平行になるように前記カッター本体の後端部が前記スクリュー先端部に固定され、前記スクリューの前進とともに前記切刃が面板から突出し、前記埋設管を軸方向に押し割ることが可能な一対のくさびカッターと、を具備したことを特徴とする埋設管改築推進機の掘削ヘッド。
【請求項2】
前記既設埋設管は、塩化ビニル製の管が金属製のカラーを介して接続された埋設管であり、前記くさびカッターは、前記金属製のカラーを軸方向に押し割ることを特徴とする請求項1に記載の埋設管改築推進機の掘削ヘッド。
【請求項3】
前記面板には、前記スクリューの回転を前記掘削ヘッドの面板に伝達する連結軸が一体に形成され、前記連結軸は前記スクリューの先端部に軸方向に摺動可能にかつ回転を伝達可能に嵌合することにより、前記スクリューとともにくさびカッターの進退動作が許容されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の埋設管改築推進機の掘削ヘッド。
【請求項4】
前記くさびカッターを駆動する駆動源として、前記推進機に設けられている位置調整用のシリンダを利用したことを特徴とする請求項3に記載の埋設管改築推進機の掘削ヘッド。
【請求項5】
前記面板には、掘削した土砂と、塩化ビニル製の管本体と前記管本体の継手としての金属製カラーからなる前記埋設管のうち前記管本体の破砕物のみを取り込み、破壊された前記金属製カラーの取り込みを制限する開口部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の埋設管改築推進機の掘削ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋設管改築推進機の掘削ヘッドに係り、特に、管の継手部分に金属製のカラーが用いられている既設埋設管であっても、効率良く新しい管設管に更新できるようにした埋設管改築推進機の掘削ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
上・下水道管は、地震の影響や、地盤上の道路などの影響を受け、経年変化によって老朽化が進む。このため、法定耐用年数が50年とされている既設の埋設管は、耐用年数を超過しないうちに、適宜に更新される必要がある。このような既設の埋設管を更新する場合、従来は、地表面からの開削により既設埋設管を掘り出して撤去した後、新たな管を埋設し直していたが、近年では、立坑から水平方向に掘進しつつ既設埋設管を破砕しながら、それと同時に更新管を推進して改築する工法が採用されている。
【0003】
図7は、従来の一般的な埋設管改築推進工法の概要を示す図である。
図7において、参照番号1は、既設の埋設管を示している。既設埋設管の改築推進工法では、まず、地表面Gから発進立坑4が掘削される。この発進立坑4には、推進機5が設置される。この推進機5には新しい下水管である更新管6が一本ずつ継ぎ足される。参照番号10は、先導管を示している。この先導管10は、地中に推進していく更新管6の先端に接続される。
【0004】
先導管10の内部には、ケーシング12が同軸に挿通されており、このケーシング12には、地盤を掘削したときに出る土砂や、既設の埋設管1の破砕屑を後方に排出するためのスクリュー14が挿通されている。このスクリュー14には、羽根16が螺旋状に連続している。
【0005】
また、推進機5には、駆動モータ17および減速機18と、推進用の油圧シリンダ19が設けられている。このうち、駆動モータ17の回転は、減速機18によって減速されてスクリュー14に伝達される。これによって、スクリュー14および先導管10の先端に設けられている掘削ヘッド8を回転駆動することができる。また、推進用の油圧シリンダ19は、推進機5の本体全体を図示左方向に押し出す。これによって、先導管10とそれに続く更新管6を推進させるのに必要な推力を与え、掘削ヘッド8の前面に設けられているビットカッター8aにより、既設埋設管1を破砕しつつその周囲の地盤を掘削しながら、先導管10および更新管6からなる編成管を前方に推進させることができる。このとき生じた土砂や埋設管1の破砕屑は、先導管10の内部に取り込まれ、スクリュー14の回転とともに、ケーシング12の内部を後方の発進立坑4まで移送される。
【0006】
更新管6の一本分の距離を推進したら、一旦、推進は中断される。そして、推進機5を後退させて、新たな更新管6を継ぎ足す作業を実施する。その後、上述した更新管6の推進工程を繰り返すことになる。
【0007】
この種の既設埋設管の改築推進工法では、既設の埋設管がヒューム管である場合には、管本体のコンクリートの破砕と、鉄筋の切断とを先導管の先端にある掘削ヘッドで効率よく行う必要があり、例えば、特許文献1に記載されているようなローラカッターでコンクリートと鉄筋を細かく破砕できるようにした掘削ヘッドが用いられている。
【0008】
ところで、既設埋設管には、ヒューム管ばかりではなく、塩化ビニル管を鉄やステンレスの金属製のカラーでつなぎ合わせた管である場合もある。この種の既設埋設管を一般的なカッターであるビットカッターで破砕する場合は、塩化ビニル管の破砕は容易ではあっても、鉄やステンレスのカラーを切削して破砕するのはきわめて困難になる。
【0009】
従来から特殊なカッターヘッドとして、トリコーンビットや、星型カッター、ウェーブカッターなどを使ったものが開発されているが、このような特殊カッターヘッドを用いても、鉄やステンレスのカラーを切削することは難しく、実用化が難航しているのが現状である。
【0010】
そこで、カラーを切削する替わりに、非特許文献1に記載されているように、既設埋設管の外径より一段大きい管を推進し、既設埋設管をそのままにあるいは破砕して内側に取り込んで回収してから、推進した管の中に新管を入れる引抜推進工法や、非特許文献2に記載されているように、既設埋設管を内側から押し割って広げ、その中に新管を入れていく静的破砕推進工法の適用が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平9−296687号公報
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】No-Dig Today 2012年10月号、46頁、日本非開削技術協会
【非特許文献2】No-Dig Today 2012年10月号、14頁、日本非開削技術協会
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記引抜推進工法では、推進と回収の2工程が必要となり、効率的な改築が行えないという欠点があり、上記静的破砕推進工法では、曲がりの大きい既設埋設管での施工が困難になったり、曲がりの修正に非常な手間がかかるという重大な欠点がある。
【0014】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、金属製のカラーで塩化ビニル管のような管本体をつなぎ合わせた既設埋設管であっても、金属製のカラーを切削する替わりに、押し割るようにして軸方向に割裂することによって、効率良く既設の埋設管を撤去しながら新しい管に更新する埋設管改築推進機の掘削ヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の目的を達成するために、本発明は、先導管および更新管内にスクリューを挿通したケーシングを設け、前記スクリューの先端に連結された掘削ヘッドであって、既設の埋設管を破砕しながら地中に前記更新管を推進する、埋設管改築推進機の掘削ヘッドにおいて、外周部に向かって下り勾配に傾斜するテーパー状の外面を有する円錐形の面板と、超硬チップの切刃を有するビットカッターからなり、前記面板の半径方向に前記切刃が延びる複数のビットカッター列と、板状のカッター本体の先端に前記面板の半径方向に延びる切刃を有し、前記カッター本体の長手方向が前記スクリューの軸方向と平行になるように前記カッター本体の後端部が前記スクリュー先端部に固定され、前記スクリューの前進とともに前記切刃が面板から突出し、前記埋設管を軸方向に押し割ることが可能な一対のくさびカッターと、を具備したことを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態による埋設管改築推進機の掘削ヘッドを示す断面図で、くさびカッターが引っ込んだ状態を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態による埋設管改築推進機の掘削ヘッドを示す断面図で、くさびカッターが押し出された状態を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態による埋設管改築推進機の掘削ヘッドの正面図である。
【
図5】くさびカッターを作動させるために利用される埋設管改築推進機の調整用シリンダを示す側面図である。
【
図6】くさびカッターが金属製カラーを押し割る状況を示す図である。
【
図7】一般的な埋設管改築推進機の概要を示す縦断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明による埋設管改築推進機の掘削ヘッドの一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態による掘削ヘッドが適用された先導管10の先端部の断面を示す図である。なお、先導管10は、
図7に示したように、更新管6の先頭に取り付けられ、推進5を用いて推進される。
【0018】
先導管10の先導管本管23の先端には、先導管本管23とともに先導管10を構成する刃口管24が連結されている。刃口管24の先端には、次のような掘削ヘッド20が構成されている。
【0019】
掘削ヘッド20は、複数のビットカッター22が取り付けられている面板25と、この面板25をスクリュー14に連結する連結軸26と、を含む。
【0020】
刃口管24の後端には、掘削ヘッド20の面板25を回転自在に支持するベアリング28が設けられている。この実施形態では、ベアリング28の外輪は、刃口管24の内周面に固定されている。ベアリング28の内輪は、ベアリング押さえ29を介して4本のヘッド支持部材30に連結されている。ヘッド支持部材30は、刃口管24の先端まで軸方向に延びて、面板25にボルトを介して締結されている。
【0021】
面板25は、円錐形状になった面板として構成されており、その外面は、外周に向かって下り勾配に傾斜するようになっている。
図3に示されるように、この実施形態では、面板25の外面には、2個で1組のビットカッター22からなるカッター列が4列配列されている。各カッター列は、面板25の中心に関して90度ずつずれるように対称に配置されており、各カッター列では、ビットカッター22の切刃22aは超硬チップにより形成され、直線状に連続するようになっている。各カッター列の切刃22a側には、それぞれ土砂を取り込む開口部32が開口している。これらの開口部32は、幅、長さとも制限された開口面積の比較的小さな開口となっている。なお、
図3において、参照番号34は、上述の土砂を取り込む開口部32とは異なって、以下に説明するくさびカッター36を出し入れするための出し入れ口である。
【0022】
次に、
図1、
図2を参照しながら、くさびカッター36の構成について説明する。この実施形態では、2枚のくさびカッター36が面板25の中心に関して180度対称に配置されている。
【0023】
くさびカッター36は、長方形板状のカッターである。このくさびカッター36では、カッター本体の先端には短手方向に切刃36aが形成されており、この切刃36aは、面板25の傾斜角度に対応するように傾斜しており、半径方向外側に向かって下り勾配に傾斜している。くさびカッター36は、その長手方向とスクリュー14の軸方向とが平行となる姿勢で、カッター後端部がスクリュー14の軸に嵌着しているブラケット38に固定されている。
図1並びに
図1におけるVI−VI断面を表す
図4に示されるように、スクリュー14の先端には、中空軸となっているスクリュー軸14aが接続されている。このスクリュー14aの軸穴40は、例えば六角形のような多角形の横断面を有する軸穴である。そして、面板25と一体の連結軸26は、軸穴40の横断面形状に対応して同じ多角形の横断面を有する軸であり、この軸穴40に摺動自在でかつ回転を伝達可能に嵌合している。このような連結構造を採用することにより、スクリュー14の回転は、面板23と一体の連結軸24に伝達される。さらに、スクリュー14の軸方向の動きが許容されて、スクリュー14の前進により、くさびカッター36の刃先を面板25から押し出すことが可能になっている(
図2参照)。
【0024】
図5は、推進機5に設けられている調整用シリンダ44を示す。この調整用シリンダ44は、本来、スクリュー14の接続に際して、減速機18の位置を前後動させて、その位置を調整するためのシリンダであるが、本実施の形態では、この調整用シリンダ44を用いて、スクリュー14を前進または後退させて、くさびカッター36を操作するための駆動源として利用している。
【0025】
本実施形態による埋設管改築推進機の掘削ヘッドは、以上のように構成されるものであり、次に、その作用並びに効果について説明する。
【0026】
本実施形態では、既設の埋設管1の管本体は塩化ビニル製の管であり、鉄やステンレスなどを材質とする金属製のカラー2が塩化ビニル管1aの継手として用いられている。
図7に示したように、埋設管1を破砕しつつ、先導管10および更新管14からなる編成管を前方に推進する際には、掘削ヘッド20は、以下のようにして、塩化ビニル管1aの切削あるいは破砕と金属製のカラー2の切断を行うことができる。
【0027】
そこでまず、
図1を参照しながら、既設の埋設管1の管本体である塩化ビニル管1aを掘削ヘッド20で切削乃至破砕する場合について説明する。
図1に示されるように、くさびカッター36は、刃口管24の内部に引き込まれ、後退した位置に保持された状態になる。このとき、くさびカッター36の切刃36aは、ビットカッター22の切刃22aよりも後方に下がった位置にある。このため、塩化ビニル管1aには、くさびカッター36の切刃36aは当たらずに、専らビットカッター22の切刃22aが当たることになる。
【0028】
そこで、スクリュー14が回転すると、スクリュー14の先端が嵌合している連結軸26を介して、スクリュー14の回転が面板25に伝達される。回転する面板25のビットカッター22によって、塩化ビニル管1aを切削しながら地盤を掘削することができる。塩化ビニル管1aそのものは軟らかいため、ビットカッター22によって効率良く切削することができる。
【0029】
このとき、土砂や塩化ビニル管1aの切削屑は、面板25の開口部32(
図3参照)から刃口管24の内部に取り込まれ、スクリュー14の羽根19によって後方に移送される。
【0030】
次に、
図2を参照しながら、塩化ビニル管1aの継ぎ目にある金属製のカラー2を掘削ヘッド20で切断する場合について説明する。
金属製のカラー2、特に、ステンレス製のカラーは粘りが強く、ビットカッター22では切削することができない。このため、塩化ビニル管1aをビットカッター22で上述したように切削していると、やがてビットカッター22は金属製のカラー2に当たってしまい、それ以上の推進を進めることができなくなってしまう。
【0031】
そこで、本実施形態の掘削ヘッド20では、金属製のカラー2をビットカッター22で切削する替わりに、くさびカッター36を次のように押し出することによって、金属製のカラー2の端面を削っていくのではなく、端面から真っ二つに軸方向に割裂させる。
【0032】
まず、一旦、先導管10の推進は中断することになる。他方、スクリュー14の回転は停止したまま、スクリュー14を前進させる。このスクリュー14の前進とともに、くさびカッター36は、面板25に開口している出し入れ口34から押し出される。くさびカッター36の切刃36aがカラー2の端面に接触する点に力を集中させると、また、この方向からは力を加えてもカラー2は潰れることはないので、カラー2を押し切るように軸方向に割ることができる。そして、くさびカッター36は、スクリュー14の軸線に関して180°対称に配置されているため、カラー2を半円筒状に2分割に押し割るように作用する。くさびカッター36がさらに押し出されてカラー2を押し割っていくと、
図6に示すように、最終的に、カラー2は半円筒状に2分割される。なお、カラー2をくさびカッター36で押し割ると、当然、塩化ビニル管1aも軸方向に切り裂かれることになる。
【0033】
こうして、くさびカッター36によって、金属製のカラー2を2つに押し割った後、スクリュー14を後退させて、くさびカッター36を刃口管24の内部に引き込ませる。
【0034】
次いで、スクリュー18の回転を再開して、先導管10の推進とともに、スクリュー14の回転を面板25に伝達する。面板25とともにビットカッター22が旋回し、ビットカッター22の切刃22aは、地盤の掘削とともに塩化ビニル管1aを細かく切削していく。これらの破片屑は、土砂とともに面板25の開口部32から刃口管24の内部に取り込まれ、スクリュー14の羽根16によって後方に移送される。なお、面板25の開口部32は、押し割ったカラー2が入り込まないようにその開口面積が制限されているので、分割されたカラーが取り込まれて、スクリュー14による土砂の排出が阻害されることはない。
【0035】
この間、既に2分割されている金属製のカラー2は、円錐状の面板25の傾斜面に推進方向に対して傾いた状態で配列しているビットカッター22に押され、先導管10の推進にしたがって面板25の半径方向外側に向かって押し退けられていくので、金属製のカラー2が掘削推進の障害になることは回避することができる。
【0036】
また、金属製のカラー2を割る分割方向は、縦割りの方向にのみ限定されているので、埋設管1の近隣に別の埋設物があるような場合には、それらの埋設物を破損してしまうようなおそれも少なく、安全な工事を進めることができる。
【0037】
本実施形態の掘削ヘッド20によれば、面板25に取り付けているビットカッター22では、金属製のカラー2を切削することは行わずに 専ら埋設管1の本管である塩化ビニル管1aを切削するのに利用している。そして、難削材である金属製のカラー2は、削るのではなく、くさびカッター36を面板から押し出して、軸方向に押し割って2分割するようにしている。
【0038】
このように、ビットカッター22では金属製のカラー2を切削しないので、ビットカッター22の摩耗や破損も少なく、長持ちさせることができる。それに加えて、金属製のカラー2を切削する替わりに、くさびカッター36で縦割りに分割してから掘削ヘッド20の外周外側に押し退けるようにしているので、従来、難削材であるがゆえに切削に非常な困難をきたしていた金属製のカラー2がある埋設管であっても、非常に効率良く改築推進工事を進めることが可能になる。
【符号の説明】
【0039】
1…既設の埋設管、1a…塩化ビニル管、2…カラー、4…発進立坑、5…推進機、6…更新管、10…先導管、12…ケーシング、14…スクリュー、16…羽根、17…駆動モータ、18…減速機、19…推進用油圧シリンダ、20…掘削ヘッド、22…ビットカッター、24…刃口管、25…面板、28…ベアリング、30…ヘッド支持部材、32…開口部、34…出し入れ口、36…くさびカッター、40…軸穴、42…連結軸、G…地表面