特許第6087205号(P6087205)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6087205
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】ラゲッジフロア構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 5/04 20060101AFI20170220BHJP
【FI】
   B60R5/04 Z
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-101290(P2013-101290)
(22)【出願日】2013年5月13日
(65)【公開番号】特開2014-221579(P2014-221579A)
(43)【公開日】2014年11月27日
【審査請求日】2016年3月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000124454
【氏名又は名称】河西工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145908
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 信雄
(74)【代理人】
【識別番号】100136711
【弁理士】
【氏名又は名称】益頭 正一
(72)【発明者】
【氏名】大科 正人
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−036103(JP,A)
【文献】 特開2008−120155(JP,A)
【文献】 特開2007−152979(JP,A)
【文献】 特開2010−241196(JP,A)
【文献】 特開平11−020850(JP,A)
【文献】 特開2008−290647(JP,A)
【文献】 実開昭62−011049(JP,U)
【文献】 実開昭60−182257(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラゲッジフロアに設けた凹部を覆うラゲッジボードに、該ラゲッジボードを車幅方向または車両前後方向に山折りおよび谷折り可能とする一対のヒンジ部を所要の間隔をおいて設ける一方、
前記凹部には、前記ラゲッジボードの一対のヒンジ部間に対応する位置で、該ラゲッジボードを支持するボード支持座を設けたことを特徴とするラゲッジフロア構造。
【請求項2】
前記ラゲッジボードの一対のヒンジ部に交差して、該ラゲッジボードを山折りおよびまたは谷折り可能とする少なくとも1つのヒンジ部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のラゲッジフロア構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の車体後部に構成されるラゲッジフロア構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ラゲッジフロア構造の中には、特許文献1に示されているように、ラゲッジボードに十文字状にヒンジ部を設け、ラゲッジフロアの凹部にはヒンジ部の交点を支持する支持部を設けたものや、特許文献2に示されているように、ラゲッジボードの車幅方向両側部をそれぞれヒンジ部によりボード面上に折り畳み可能とした構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−120155号公報
【特許文献2】特許第4810500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、特許文献2の何れも、ヒンジ部を谷折りタイプとして、ラゲッジボードを上向きに折り畳む構造であるため、ラゲッジフロアの凹部の開放形態および荷物の積載形態が限られてしまう。
【0005】
また、ラゲッジボードの折り畳み方向が上向きに限られるため、折り畳んだ部分がラゲッジルーム内で邪魔になってしまう可能性もある。
【0006】
そこで、本発明はラゲッジフロアの凹部の開放形態および荷物の積載形態を多様に変化可能で、ラゲッジボードの折り畳んだ部分がラゲッジルーム内で邪魔になるのを回避することも可能なラゲッジフロア構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のラゲッジフロア構造は、ラゲッジフロアに設けた凹部を覆うラゲッジボードに、該ラゲッジボードを車幅方向または車両前後方向に山折りおよび谷折り可能とする一対のヒンジ部を所要の間隔をおいて設ける一方、前記凹部には、前記ラゲッジボードのヒンジ部間に対応する位置で、該ラゲッジボードを支持するボード支持座を設けたことを主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ラゲッジボードを一対のヒンジ部により山折りおよび谷折り可能としているため、山折りすることによりボード開動部分を凹部内に折り下げて該凹部内を隔成することが可能となる。逆に谷折りすることによりボード開動部分を上方に折り上げて凹部を部分的に開放して荷物の出し入れが可能となる。
【0009】
これにより、用途に応じて凹部の開放形態および荷物の積載形態を多様に変化させることができて、使用性および利便性を高めることができる。
【0010】
また、ラゲッジボードの一対のヒンジ部間が凹部のボード支持座上に定置されるため、ボード上の荷物の積載安定性を良好にすることができる。
【0011】
しかも、凹部の開口縁全周にボード支持用の段部を形成する必要がなく、ボード開動部分の縁部を部分的に段部で支持すればよいので、凹部容積を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態を示す平面説明図。
図2図1のA−A線に沿う断面説明図。
図3】第1実施形態の変形例を示す平面説明図。
図4】本発明の第2実施形態を示す平面説明図。
図5】第2実施形態のボード折り込み形態を示す斜視説明図。
図6】第2実施形態の変形例を示す平面説明図。
図7】本発明の第3実施形態を示す平面説明図。
図8】本発明の第4実施形態を示す平面説明図。
図9】第4実施形態の変形例を示す平面説明図。
図10】本発明の第5実施形態を示す平面説明図。
図11図10のB−B線に沿う断面説明図。
図12】本発明の第6実施形態を示す平面説明図。
図13図12のC−C線に沿う断面説明図。
図14図12のD−D線に沿う断面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0014】
図1図2に示す第1実施形態のラゲッジフロア構造は、ラゲッジフロア1に設けた凹部2をラゲッジボード11で覆うようにしている。
【0015】
凹部2は、荷物収容室として所要の容積に凹設して、各種の荷物を収容可能としている。
【0016】
ラゲッジボード11は、例えば適宜の合成樹脂材をもって前記凹部2の開口縁形状にほぼ合わせて型成形してある。
【0017】
このラゲッジボード11には、該ラゲッジボード11を車幅方向または車両前後方向に山折りおよび谷折り可能とする一対のヒンジ部12A,12Bを所要の間隔をおいて設けてある。
【0018】
ヒンジ部12A,12Bは、ラゲッジボード11の裏面側に例えば三角溝を設けて薄肉のヒンジ構造として型成形することが可能である。図1図2に示す例では、これらヒンジ部12A,12Bを車両前後方向に平行に形成して、ラゲッジボード11の左右両側部を車幅方向に山折りおよび谷折り可能としている。
【0019】
一方、凹部2には前記ラゲッジボード11の一対のヒンジ部12A,12Bに対応する位置で、該ラゲッジボード11を支持する一対のボード支持座3を設けてある。
【0020】
本実施形態ではボード支持座3を、前記ラゲッジボード11のヒンジ部12A,12Bの各車体中央側にややずれた位置に、凹部2の前後幅相当の長さに複数突出成形してある。
【0021】
ラゲッジボード11は、搭載状態でボード全体がフラット面を維持できるように配置する必要があり、そのためには凹部2の開口縁にボード支持用の段部を形成する必要がある。
【0022】
そこで、本実施形態ではラゲッジボード11のヒンジ部12A,12Bを基点に折り曲げられる左右両側のボード開動部分11Aの周縁に対応する部分の凹部開口縁に、該ボード開動部分11Aの縁部を支持する段部4を形成してある。
【0023】
段部4は、前記ボード開動部分11Aの全周縁に対応して形成してもよいが、例えばボード開動部分11Aの左右側縁に対応した部分にのみ形成してもよい。
【0024】
この第1実施形態の構造によれば、凹部2内が車両前後方向に延在する一対のボード支持座3により車幅方向に3つに区画されている。
【0025】
そこで、例えばラゲッジボード11の左右側部のボード開動部分11Aを図2の点線で示すようにヒンジ部12Aおよびまたは12Bを基点に上方に折り上げることにより、凹部2の車幅方向両側または片側の凹部空間を開放した荷物の出し入れを行うことができる。
【0026】
ラゲッジボード11の左右両側のボード開動部分11Aをヒンジ部12A,12Bを基点に上方に折り上げて、中央のボード上に交互に折り畳んだ状態で、ラゲッジボード11の後端部を持ち上げれば、凹部2の中央および車幅方向両側の凹部空間が開放されて荷物の出し入れを自由にする。
【0027】
この際、ラゲッジボード11がコンパクトに折り畳まれるので、その取り扱いを楽に行うことができる。
【0028】
そして、ラゲッジボード11の左右側部のボード開動部分11Aを図2の点線で示すようにヒンジ部12Aおよびまたは12Bを基点に凹部2内に折り下げることにより、車幅方向側部の凹部空間を開放して部分的にラゲッジルーム空間を拡大できて、背の高い荷物の積載が可能となる。
【0029】
このとき、ラゲッジボード11の左右側部のボード開動部分11Aは、ボード支持座3の側面に沿って定置できるので、該ボード開動部分11Aがラゲッジルーム内で邪魔な存在となることはない。
【0030】
また、ラゲッジボード11の一対のヒンジ部12A,12B間の部分が凹部2のボード支持座3上に定置されるため、ボード上に載せた荷物の積載安定性を良好にすることができる。
【0031】
しかも、凹部2の開口縁全周にボード支持用の段部4を形成する必要がなく、ボード開動部分11Aの縁部を部分的に段部4で支持すればよいので、段部4の形成により凹部2の容積が狭められるのを抑制することができる。
【0032】
図3は第1実施形態の変形例を示すもので、ボード支持座3を複数の突起3aで構成したものを採用している。
【0033】
図4図5は本発明の第2実施形態を示すものである。本実施形態では、ラゲッジボード11に前述の車両前後方向に延在する一対のヒンジ部12A,12Bに直行して、該ラゲッジボード11をその中央位置で車両前後方向に山折りおよび谷折り可能とする車幅方向に延在する1つのヒンジ部13を設けてある。
【0034】
本実施形態では凹部2のボード支持座3を、第1実施形態のボード支持座3の略前半分の長さに設定して、ヒンジ部12A,12Bおよび13で囲まれたボード前半部中央部分を支持するようにしている。
【0035】
従って、凹部2の開口縁のボード支持用の段部4(図2参照)は、ラゲッジボード11の後部の左右隅部または前,後部の左右隅部に対応する部分に設けるようにしている。
【0036】
この第2実施形態では、第1実施形態と同様にラゲッジボード11の左右両側のボード開動部分11Aをヒンジ部12A,12Bを基点に図5の1点鎖線で示すように上方へ折り上げ、あるいは凹部2内に折り下げることができる他、2点鎖線で示すように後半部のボード開動部分11Bをヒンジ部13を基点に上方へ折り上げ、あるいは凹部2内に折り下げることができる。
【0037】
従って、この第2実施形態の構造によれば、前記第1実施形態と同様の作用効果が得られることに加えて、ラゲッジボード11の後半部のボード開動部分11Bの折り上げ,折り下げにより凹部2の開放形態および荷物の積載形態を更に多様に変化させて、ラゲッジルームの使用性および利便性を高めることができる。
【0038】
図6は第2実施形態の変形例を示すもので、ボード支持座3を図3に示した複数の突起3aで構成したものを採用している。
【0039】
この例では、車両前後方向中央の突起3aによりラゲッジボード11の車幅方向に延在したヒンジ部13の部分を支持するようにしている。
【0040】
従って、この変形例ではラゲッジボード11の後半部のボード開動部分11Bは、上方への折り上げのみが可能となる。このことから、車幅方向に延在するヒンジ部13は、谷折りのみが可能な構造であってもよい。
【0041】
図7は本発明の第3実施形態を示すものである。本実施形態ではラゲッジボード11の前,後側部に車幅方向に延在して、該ラゲッジボード11の前側部および後側部を前後方向に山折りおよび谷折り可能とする一対のヒンジ部13A,13Bを設けてある。
【0042】
また、ラゲッジボード11の車幅方向中央には、前記一対のヒンジ部13A,13Bに直行して車両前後方向に延在し、該ラゲッジボード11の車幅方向の各半部を車幅方向に山折りおよび谷折り可能とする1つのヒンジ部12を設けてある。
【0043】
一方、凹部2には前記一対のヒンジ部13A,13B間に対応する位置で、ラゲッジボード11を支持するボード支持座3を設けてある。
【0044】
本実施形態では、ボード支持座3を車幅方向に複数、例えば3つ列設してあって、中央のボード支持座3によりラゲッジボード11の前,後方向に延在したヒンジ部12の部分を支持するようにしている。
【0045】
この第3実施形態の構造によれば、車幅方向に延在するヒンジ部13A,13Bを開動基点とするラゲッジボード11の前側部および後側部のボード開動部分11Bを、これらヒンジ部13A,13Bを谷折りして上方に折り上げることにより、凹部2の前部,後部を開放して荷物の出し入れを可能とする。
【0046】
また、前,後側部のボード開動部分11Bをヒンジ部13A,13Bを基点に山折りして凹部2内へ折り下げることによって、凹部2の前,後部を隔成してラゲッジルーム空間を拡大する。
【0047】
更に、ラゲッジボード11の左右半部を車両前後方向に延在するヒンジ部12を谷折りして上方に折り上げることにより、凹部2の左右半部の凹部空間への荷物の出し入れを可能とする。
【0048】
従って、この第3実施形態にあっても前記第1,第2実施形態と同様に、凹部2の開放形態および荷物の積載形態を多様に変化させることができる。
【0049】
また、この第3実施形態ではラゲッジボード11のヒンジ部12の部分が中央のボード支持座3で支持されて、左右各半部のボード開動部分11Aは、上方への折り上げのみが可能となっていることから、この車両前後方向に延在するヒンジ部12は、谷折りのみが可能な構造であってもよい。
【0050】
更に、凹部2の開口部の前,後縁部に前述と同様の段部4を設けて、ラゲッジボード11の前,後縁部を支持することで、ボード全体のフラット支持が可能となる。
【0051】
図8は本発明の第4実施形態を示すものである。本実施形態ではラゲッジボード11の左右両側部に車両前後方向に延在する第1,第2実施形態と同様のヒンジ部12A,12Bと、前,後側部にこれらヒンジ部12A,12Bと直行して車幅方向に延在する前記第3実施形態と同様のヒンジ部13A,13Bを設けてある。
【0052】
また、凹部2のボード支持座3は、これらヒンジ部12A,12Bと13A,13Bとで井桁状に囲まれたボード中央に対応する部分を支持可能な位置に設定してある。
【0053】
そして、この第4実施形態では凹部2の開口縁部の前,後4隅部に段部4を設けて、ラゲッジボード11の周縁の前,後4隅部を支持することにより、ボード全体のフラット支持を可能としている。
【0054】
この第4実施形態の構造によれば、車両前後方向に延在する一対のヒンジ部12A,12Bの谷折りおよび山折りと、車幅方向に延在する一対のヒンジ部13A,13Bの谷折りおよび山折りとによって、前記第1実施形態と同様左右両側のボード開動部分11Aの開動形態と、前記第3実施形態と同様前,後側部のボード開動部分11Bの開動形態が得られる。
【0055】
これにより、前記第1実施形態および第3実施形態と同様の作用効果を得ることができて、凹部2の開放形態および荷物の積載形態の多様性を高められる。
【0056】
図9は第4実施形態の変形例を示しており、凹部2のボード支持座3を、ラゲッジボード11のヒンジ部12A,12Bと13A,13Bとで囲まれた中央部の4隅部に対応する位置に設けた複数の円柱状または角柱状の突起部3aで構成している。
【0057】
この変形例では、図8に示すボード支持座3に較べて凹部2内における占有スペースを小さくできて、凹部2内の有効スペースを拡大できる利点がある。
【0058】
図10図11は本発明の第5実施形態を示すものである。本実施形態ではラゲッジボード11の前,後側部に車幅方向に延在する第3,第4実施形態と同様の一対のヒンジ部13A,13Bを設けてある。
【0059】
また、凹部2の左右両側部には、前記ヒンジ部13A,13B間に対応する位置に、凹部2の開口縁の近傍にそれぞれ前,後一対のボード支持座3Aを設けて、ラゲッジボード11の左右側縁部を支持するようにしている。
【0060】
また、この第5実施形態では、凹部2の開口部の前,後縁部に段部4を設けて、ラゲッジボード11の前,後縁部を支持して、ボード全体のフラット支持を可能としている。
【0061】
前縁の段部4の下側部は前下がりに傾斜して形成して、凹部2の底部の前,後幅寸法がラゲッジボード11の前,後幅寸法よりも大きくなるようにしている。
【0062】
この第5実施形態の構造によれば、ラゲッジボード11の前,後側部のボード開動部分11Bをヒンジ部13A,13Bを基点に上方に折り上げ、または凹部2内に折り下げることにより、前記第3,第4実施形態と同様の開動形態が得られて、これら第3,第4実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0063】
また、ラゲッジボード11の後側部のボード開動部分11Bを図11の点線に示すように上向きに折り畳んで、該ラゲッジボード11をその前端側から前,後一対のボード支持座3A,3A間に斜め上方から挿入する。そして、凹部2の底面に着地させてからこの折り畳んだ後部のボード開動部分11Bを元の状態に展開することにより、ラゲッジボード11を該凹部2の底面上に重ねて収納することができる。
【0064】
これにより、凹部2の全体を開放して、ラゲッジボード11が邪魔になることなくラゲッジルーム空間を拡大することができる。
【0065】
図12図14は本発明の第6実施形態を示すものである。本実施形態ではラゲッジボード11として、車両前後方向および車幅方向にそれぞれ延在する各一対のヒンジ部12A,12Bと13A,13Bとを設けた前記第4実施形態の構造を採用している。
【0066】
また、凹部2の車幅方向両側部には、前記ヒンジ部12A,12Bの車幅方向外側で、かつ、ヒンジ部13A,13B間に対応する位置に、該凹部2の開口縁に亘ってボード支持座3Bを突出して設けてある。
【0067】
この第6実施形態の構造によれば、ラゲッジボード11の前,後側部のボード開動部分11Bをヒンジ部13A,13Bを基点に折り上げ、または凹部2内に折り下げることにより、前記第3,第4,第5実施形態と同様の開動形態が得られて、同様の作用効果が得られる。
【0068】
一方、ラゲッジボード11の左右両側部のボード開動部分11Aを、ヒンジ部12A,12Bを谷折りして図13に示すようにボード支持座3Bの側面に沿って折り下げることにより、ラゲッジボード11の全体を凹部2内に落とし込んだ状態に収納できる。
【0069】
これにより、前記第5実施形態と同様に凹部2の全体を開放して、ラゲッジボード11が邪魔になることなくラゲッジルーム空間を拡大することができる。
【0070】
なお、前記実施形態ではヒンジ部として薄肉のヒンジ部を一体に型成形したものを例示したが、この他、ラゲッジボード11の所要部分を分割してこれを専用のヒンジ部材で連結した構造とすることもできる。
【符号の説明】
【0071】
1…ラゲッジフロア
2…凹部
3,3A,3B…ボード支持座
11…ラゲッジボード
11A,11B…ボード開動部分
12,12A,12B…車両前後方向に延在するヒンジ部
13,13A,13B…車幅方向に延在するヒンジ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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