(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ガス容器は、射出成形され、前記ガス容器は、周壁部分を備える本体部分を有し、前記周壁部分は、4〜20絶対バールの間の内部ガス圧力の下で、前記第一区画内で径方向に膨張可能である、請求項2に記載の容器ユニット。
前記ガス容器を、少なくとも部分的に前記飲料容器の前記ネック部分を通じて、前記飲料容器内に挿入可能であり、前記ネック部分は、前記ガス容器の上方部分を閉塞し、前記ネック部分の内側表面と前記ガス容器の外側部分との間にガスのための通路をもたらす、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の容器ユニット。
前記計量分配ユニットは、前記飲料容器への結合のための第一結合手段を含み、前記飲料容器の前記ネック部分は、前記第一結合手段に結合するための少なくとも1つの結合手段を備える、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の容器ユニット。
前記ガス容器は、ガス容器本体部分と、ガス容器ネック部分とを有し、前記ガス容器本体部分は、少なくとも部分的に前記第一区画内に延び、前記計量分配ユニットは、前記ガス容器への結合のための少なくとも1つの第二結合手段を含み、前記ガス容器ネック部分は、前記第二結合手段と協働するための結合手段を含む、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の容器ユニット。
前記飲料容器は、前記ネック部分の外側端部と前記飲料容器の反対端部との間で測定される第一の内部軸長を有し、前記ガス容器は、前記ガス容器が取り付けられる前記計量分配ユニットと前記ガス容器の反対端部との間で測定される第二の外部軸長を有し、前記第一の内部軸長は、前記第二の外部軸長よりも大きい、請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の容器ユニット。
前記計量分配ユニットは、前記圧力規制手段から前記第一区画までの少なくとも1つの通路を含み、前記第一区画と前記第二区画との間にガス通路の一部を形成し、前記圧力規制手段は、前記第一区画内で優勢な圧力に基づき前記ガス通路を開閉するための、少なくとも1つのバルブ組立体を含む、請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載の容器ユニット。
ガス容器が前記第二結合手段に取り付けられ、前記ガス容器は、ある軸長を有し、且つ、その軸長の方向において見られるときに、前記第一結合手段内に延び、前記ガス容器は、プラスチックで作製される、請求項10に記載の計量分配ユニット。
バルブステムが第一通路を通じて延び、且つ、前記チャンバの移動可能な及び/又は可撓な壁部分に或いはその一部に接続され、前記バルブステムは、少なくとも前記チャンバの前記壁部分の位置に依存して、前記第一通路を閉塞し且つ開放し得る、請求項10又は11に記載の計量分配ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この記載では、一例として、炭酸飲料、特に、ビールを参照して、容器ユニット及び加圧ユニット並びに方法を記載する。
【0011】
この記載において、圧力規制手段又は圧力制御装置は、高圧推進ガス容器又は第二区画からガスを送ることによって、計量分配されるべき飲料を含む第一区画内で優勢な圧力に基づき、飲料容器の内側の圧力を制御するための装置又は組立体を少なくとも含むものとして理解されなければならない。この記述では、飲料容器をプラスチックで作製する、例えば、ブロー成形する、特に、当該技術分野において既知であるような任意の適切な方法において、プリフォームからストレッチブロー成形する実施態様を記載する。しかしながら、部分的に又は完全に金属で作製される飲料容器も同様に使用し得る。具体的に記載し且つ図示する実施態様では、プラスチック、例えば、PET、PEN、若しくは、それらの混合物、又は、他の熱可塑性材料で作製される容器を記載する。例えば、飲料容器のブロー成形と同様に、射出成形及び/又はブロー成形によってガス容器を作製し得る。ガス容器は、ボトルを形成するためのブロー成形プリフォームの基本形状を有し得る。ガス容器をPET、PEN、若しくは、それらの混合、又は、他の熱可塑性材料でも作製し得る。しかしながら、そのようなガス容器を異なって作製し得るし、且つ/或いは、異なる材料、例えば、金属でも作製し得る。
【0012】
本発明の実施態様では、計量分配手段と圧力規制手段とを含む計量分配ユニットを使用することが特徴であり、計量分配ユニットを用いて高圧推進ガスを含むガス容器と飲料容器との両方を閉塞し得る。
【0013】
本開示の実施態様において、本発明の特徴は、計量分配中、液体容器中の規制定圧を維持すること、及び、液体のための計量分配通路又は計量分配出口の流れ領域(flow area)を制御することによって液体の流速を制御することの代わりに、計量分配通路又は出口の流れ領域は、むしろ一定値に、好ましくは、最大値に維持され、液体容器内の圧力は、計量分配される液体の流速を制御するよう、所定の圧力範囲内に制御される。これは、ガス状飲料及び非ガス状飲料の両方を含む如何なる種類の液体のためにも、計量分配時に、比較的低い圧力を適用することを可能にすると同時に、液体容器内の推進ガスの所望圧力を単に調節し或いは変更さえすることによって、液体の流速を調節する可能性を維持する。この解決策の更なる利点は、計量分配中に液体容器内で優勢な圧力を制御することによって、計量分配ユニットを通じる液体容器からの液体の流路を、流れに対する如何なる障害もなく形成し得ることであり、それによって、計量分配中の液体内の望ましくない乱流の発現を回避することを可能にする。
【0014】
本開示に従った容器ユニットでは、本体52とネック部分51とを備える飲料容器36を提供可能であり、少なくとも本体部分52は、飲料のための第一区画を形成する。飲料容器36内の飲料を加圧するために、圧力制御装置53が提供される。圧力制御装置53は、加圧下の推進剤を収容するための第二区画を形成するガス容器33を含み、或いは、圧力制御装置53を、そのようなガス容器33に接続し得る。計量分配ユニット10をネック部分51内に及び/又はネック部分51上に設け得る。ネック部分51及び/又は計量分配ユニット10によってガス容器33を支持し得る。圧力制御装置53の圧力規制手段54は、計量分配ユニット10内に設けられる。従って、一般的に、圧力制御装置は、少なくとも、圧力規制手段54及びガス容器33又はそれらのための接続手段を含む。ガス容器33は、好ましくは、少なくとも部分的に飲料容器36内に延び、好ましくは、飲料容器36のネック部分51内に懸架され、且つ、本体部分52内に含められる内部空間内に少なくとも部分的に延びる。計量分配ユニット10は、飲料容器36及びガス容器33の両方を閉塞し得る。
【0015】
ガス容器33が射出成形されるとき、ガス容器33は、例えば、4〜20絶対バールの間の内部ガス圧力の下にある推進ガスによって、第一区画内で径方向に膨張可能(拡張可能)な周壁部分56を備える、ガス容器本体部分55を有し得る。ガス容器33が飲料容器36のより一層十分に内側にある状態で、周壁部分56が計量分配ユニット10を固定し得る点で、これは有利であり得る。実施態様では、ガス容器33を、飲料容器36のネック部分51を少なくとも部分的に通じて、飲料容器36内に挿入し得る。ネック部分51は、ガス容器33の上方部分を取り囲み、ネック部分51の内側表面とガス容器33の外側部分との間のガス(気体)のための通路57をもたらす。浸漬チューブ(dip tube)が、通路57を通じて第一区画から計量分配ユニット10内に延びるのが好ましい。
【0016】
計量分配ユニット10は、第一結合手段40を含み得る。飲料容器36のネック部分51は、第一結合手段40への結合のために、好ましくは、第一結合手段40への封止的な結合のために、少なくとも1つの結合手段を備え得る。同様に、計量分配ユニット10は、少なくとも1つの第二結合手段42を有し得る。ガス容器33は、第二結合手段42との協働のために、好ましくは、第二結合手段42との封止的な協働のために、結合手段を含むネック部分を有し得る。
【0017】
飲料容器36は、ネック部分51の外側端部と飲料容器36の反対端部との間で測定される第一の内部的な軸長を有し得る。ガス容器は、ガス容器33を取り付ける計量分配ユニット10とガス容器33の反対端部との間で測定される第二の外部的な軸長を有し得る。第一の軸長は、第二の軸長よりも僅かに大きい。第一の軸長は、好ましくは、第二の軸長の1〜1.2倍の間にあり、より好ましくは、第二の軸長の1〜1.1倍の間にある。これは、飲料容器36のネック部分51又は充填開口を通じて挿入されるのに適した比較的細いガス容器33をもたらし得るにも拘わらず、ガス容器33は、比較的大きな内部容積を有し得る。これはガス容器33の内側に十分な量の推進ガスを貯蔵することを可能にする。
【0018】
計量分配ユニット10は、第一区画と第二区画との間、即ち、飲料容器36の内側空間とガス容器33の内側空間との間にガス通路の一部を形成する、圧力規制手段53を通じて第一区画に至る少なくとも1つの通路30,25aを含み得る。圧力規制手段53は、第一区画内で優勢な圧力に基づき前記ガス通路を開閉するための、少なくとも1つのバルブ組立体(弁組立体)を更に含み得る。
【0019】
飲料容器36のための計量分配ユニット10内に、圧力規制手段54及び計量分配手段を含め得る。計量分配ユニット10の第一の側に、第一結合手段40及び第二結合手段42が設けられる。第一結合手段40は、第二結合手段42を取り囲み得る。それは、例えば、
図17に特に示すように、計量分配手段の第一の側に対して実質的に水平に見るときに、限定的ではないが、少なくとも、取り囲むことを意味するものとして理解されなければならない。第二結合手段42内に、少なくとも1つの第一ガス通路52aが開口する。全ての実施態様において、第一ガス通路52aをガス入口通路とも呼び得る。第一ガス通路52aは、圧力規制手段54のチャンバ(室)58内に延びる。全ての実施態様において、室58を圧力感知チャンバ(圧力感知室)とも呼び得る。第一結合手段40と第二結合手段42との間には、少なくとも1つの第二通路25bが開口する。第二通路25bは、チャンバ58内に延びる。全ての実施態様において、第二通路25bをガス出口通路とも呼び得る。ガス容器33を第二結合手段42に取り付け得る。ガス容器33は、軸長L
gasを有し、その軸長L
gasの方向において見るときに、第二結合手段42内に延びる。それは、計量分配ユニット10の第一の側に対して実質的に水平であり得る軸方向において見るときに、ガス容器33が、
図17に見ることができるように、第一結合手段40を越えて延びる部分を有さないことを意味する。
【0020】
バルブステム(弁棒)23は、第一通路25aを通じて延び得る。バルブステム23をチャンバ58の移動可能な及び/又は可撓な壁部分22に或いはその一部に接続し得る。バルブステム23は、少なくともチャンバ58の壁部分22の位置に基づき、例えば、ステム23の拡径24によって、第一通路25aを開閉し得る。その実施態様を更に解明しなければならない。壁部分22は、例えば、
図1乃至16に開示するような可撓な膜22、又は、例えば、EP1064221号に開示され且つ
図18の実施態様において言及されるようなピストンであり得る。その全ての組み合わせがここに開示されているものと考えられるべきである。
【0021】
図1aには、計量分配ユニット10の第一の好適実施態様が斜視図で例示されている。
図1の計量分配ユニット10は、ボトル用のキャップとして示されているが、計量分配ユニット10を如何なる他の方法においても設計し得る。例えば、計量分配ユニット10をビール樽用のテープユニットとして設計し得る。計量分配ユニット10の例示的な第一の好適実施態様は、下方取付け部分11と、上方被覆部分12とを含む。下方取付け部分11及び上方被覆部分12は、可撓なヒンジ(蝶番)を介して接続されている。上方被覆部分12は、旋回可能な操作レバー14を含み、操作レバー14は、計量分配中に液体の流速を制御するために使用される。操作レバー14は、操作レバー14を上方被覆部分12の隣接部分に固定するための、幾つかの一度だけ破壊可能な接合部15を備える。これらの接合部は、計量分配ユニット10に異物が混入されていないことを実証する機能も有し得る。操作レバー14を移動し得るよう、計量分配ユニット10の最初の使用の前に、これらの接合部15は破壊されなければならない。
【0022】
図1a、1b、及び、1cにおいて、計量分配ユニット10の下方取付け部分11、上方被覆部分12、操作レバー14、及び、一度だけ破壊可能な接合部15を、展開状態の異なる図面において見ることができる。
図1dには、圧力規制手段の膜22及び可撓な計量分配チューブ16も示されているが、これらの素子は、計量分配ユニット10の内側に配置される。
【0023】
図2には、計量分配ユニット10を平面図において見ることができ、
図1a乃至1dにおけると同じ参照番号を使用している。この構造は、線A−A、B−B、C−C、及び、D−Dも示しており、それらの線に沿って断面図が取られ、少なくとも後続の
図3乃至6に例示され、そこでは、計量分配ユニット10は、操作レバー14がその初期位置にあるときの初期状態、即ち、貯蔵状態において示されている。
【0024】
図3は、計量分配ユニット10を、
図2に示される線A−Aに沿って取られた断面図において例示している。計量分配ユニット10の内側では、操作レバー14の下に計量分配チューブ16が配置されている。計量分配チューブ16は、下方取付け部分11に固定され、液体容器(図示せず)の内部空間との流体連絡を構築する開口17を含み、液体容器には、計量分配ユニット10が結合される。計量分配チューブ16は、計量分配中に液体が液体容器から流れ出るのを可能にする開口19を備える外側端部部分19’を有する。
図3において、計量分配チューブ16の外側端部部分19’は、操作レバー14の偏心した前方突起18によって完全に圧縮されており、それによって、液体の流路は閉塞される。
【0025】
図4に見ることができるように、計量分配ユニット10の上方被覆部分12は、例えば、上方被覆部分12の下向き突起20と、突起20を受け入れるよう構成される下方取付け部分11の対応する通孔の縁(リム)21との間のスナップ嵌めによって、下方取付け部分11に固定される。
【0026】
計量分配ユニット10は、液体容器内の推進ガスのために一定の規制圧力を生成するために、圧力規制手段54も含む。圧力規制手段54を圧力制御装置54とも呼ぶ。計量分配ユニット10の例示の好適実施態様では、圧力規制手段54は、好ましくはゴムで作製される弾性的な膜22と、その一端部で膜22の中心部分に接合されるバルブステム23と、バルブステム23の他端部に形成されるバルブヘッド(弁頭)24と、推進ガスのための流体連絡路とを含み、流体連絡路は、圧力規制手段54を通じて、ガス容器33の内部空間と液体容器36の内部ガス空間(部分的にヘッド空間とも呼ぶ)とを接続する。計量分配ユニット10の例示の実施態様において、流体連絡路は、バルブステム23を案内する第一ガス通路25aと、(
図6に示す)第二ガス通路25b又は出口通路と、チャンバ(室)58とを含む。計量分配ユニット10の圧力規制手段54の操作を後述する。それらは圧力制御装置53の一部を形成する。
【0027】
図5に示すように、操作レバー14は、操作レバー14用のシャフトとして働く2つの同軸の旋回軸26a,26bを有し、旋回軸26a,26bの周りで操作レバー14を旋回し得る。内側旋回軸26aの横面には、スライド28の(
図6に示す)案内孔29内に延びるよう配置されるスタッド27がある。スライド28は、操作レバー14の2つの端部位置によって定められる2つの端部位置の間を水平に移動し得るよう案内される。操作レバー14が旋回されるとき、旋回軸26a,26bの回転軸に対して偏心して配置されるスタッド27は、円形の進路に沿って移動し、よって、スライド28を計量分配ユニット10の中心部分に向かって或いはその反対方向に移動させるのに対し、スタッド27は案内孔29内で上又は下に移動する。スライドは、操作装置の1つの実施態様又はその一部である。
【0028】
図6に明らかに示すように、スライド28は、膜22を部分的に覆い、被覆の範囲は、操作レバー14の位置に依存する。膜22の被覆領域の下には、圧力規制手段を通じて、チャンバ58を通じて、ガス容器の内部空間を液体容器のヘッド空間と接続するよう形成される、第三のガス通路30がある。スライド28は、出口通路でもある第三ガス通路30の上方孔31の領域を変更し得るよう形成され、それによって、ガス容器から液体容器内に流入する推進ガスの量を調節する。第三ガス通路30を通じて流れるガスの流速を調節することによって、計量分配中の液体容器内の推進ガスの圧力を変更し得る。圧力制御装置53の圧力規制手段54は、計量分配ユニット10内に一体化されるとき、液体容器36とも呼ぶ飲料容器36内に所定の圧力を生成するよう構成されるので、可変圧力範囲は、圧力規制手段53の事前設定圧力によって定められる上方限界を有する。他方、可変圧力範囲の下方限界値は、周囲圧力より下に低下し得ない。何故ならば、第三ガス通路30の閉塞は、液体の流出を停止し、周囲空気が液体容器36に進入するのも防止するからである。
【0029】
操作レバー14と、スライドと、第三通路と、圧力規制手段とを含む機構は、ガス容器33から液体容器36内に流入する推進ガスの流速を調節するための手段を構成し、或いは、少なくともその一部を構成し、それを流れ規制手段又は操作装置又はその一部と呼び得る。前記機構によって第三ガス通路30の流れ領域を変更することによって、液体容器36内で圧力を調節可能であり、それによって、計量分配中に液体の流速も設定し得る。
【0030】
図7は、組み立て済みの計量分配装置又は容器ユニット70を概略的に例示している。計量分配装置又は容器ユニット70は、(破線で示す)液体容器又は飲料容器36、例えば、飲料、例えば、ビールのような炭酸飲料を収容するためのボトルと、高圧、例えば、2〜20バールの間、より好ましくは、4〜14バールの間で、推進ガス、例えば、二酸化炭素又は炭化窒素を収容するガス容器33と、本発明に従った計量分配ユニット10のような計量分配ユニットとを含み、好ましくは、浸漬チューブ35を含む。計量分配ユニット10は、液体容器36及びガス容器33に気密封止的に接続される。
図7では、ガス容器33は、液体容器36の内側に示されるが、同様に、気体容器33を液体容器36の外側にも配置し得る。浸漬チューブ35は、液体容器36の内側に配置され、計量分配ユニット10の対応する計量分配通路に接続される。
【0031】
図8には、
図7に示す計量分配装置70の断面図が例示されており、計量分配ユニット10の操作レバー14は、その初期位置にある。
図2の線A−Aに沿って断面を取った。計量分配装置70内で、計量分配ユニットの操作手段とも呼び得る操作レバー14は、その初期位置にあり、初期位置は、通常、計量分配装置70の貯蔵の間に適用される。この場合、操作レバー14の前方突起18は、計量分配チューブ16の外側端部部分19を閉塞し、それによって、液体容器36からの液体32の計量分配を阻止する。液体容器36のヘッド空間内で優勢な推進ガス34の過圧の故に、計量分配チューブ16は、加圧下でも液体32を収容する。液体32は、計量分配ユニット10内に形成される計量分配通路(図示せず)の開口17を通じて計量分配チューブ16に進入し得る。
【0032】
図9の部分断面図には、計量分配ユニット10を液体容器36及び気体容器33に接続する例示的な方法をより詳細に見ることができる。本発明によれば、計量分配ユニット10は、液体容器36に結合するための第一結合手段を有する。
図9に示す実施態様に例示するように、第一結合手段は、計量分配ユニット10の下方取付け部分11に形成されるスナップ嵌め部分40を含み得る。スナップ嵌め部分40は、液体容器36の対応する結合部分に封止的に取り付けられるよう構成される。この目的を達成するために、第一結合手段は、弾性封止リング38を含み得る。計量分配ユニット10を液体容器36の上に取り付けた後、液体容器36の対応する部分は、弾性封止リング38を圧迫する。
図9には、第一結合手段の好適実施態様のみが例示されているが、本発明に従って、他の方法においても、例えば、ネジ取付け又は接着によって、計量分配ユニット10を液体容器36に結合し得る。その代替的な結合モードの実施は、当業者に明らかである。
【0033】
本発明によれば、計量分配ユニット10は、ガス容器33への結合のための第二結合手段を更に含む。
図9に示す実施態様に例示するように、第二結合手段は、計量分配ユニット10の下方取付け部分11に同様に形成されるスナップ嵌め部分42を含み得る。スナップ嵌め部分42は、ガス容器33の対応する結合部分に封止的に取り付けられるよう構成される。第二結合手段が弾性封止リング43を含み、ガス容器33を計量分配ユニット10に取り付けた後、ガス容器33の対応する結合部分は、弾性封止リングを圧迫する。
図9には、第二結合手段の好適実施態様のみが例示されているが、計量分配ユニット10を、同様に他の方法においても、例えば、ネジ取付け又は接着によって、ガス容器に結合し得る。その代替的な結合モードの実施は、当業者に明らかである。
【0034】
図17に見ることができるように、第一結合手段及び第二結合手段は、両方とも実質的に円形であり、計量分配装置10の第一の側60に設けられる。
図17に提示する図面から見るとき、第一結合手段は、第二結合手段から離間して、第二結合手段を取り囲み得る。この図面は、前記側60に対して実質的に垂直であり、或いは、ガス容器33の軸L
gasに沿う。
図17に見ることができるように、ガス容器33の輪郭33Aは、
図17の図面において、第一結合手段内に延びている。これは、ネック部分の上に設けられる結合手段を通じて、ネック部分51を介して、ガス容器33を飲料容器36内に挿入する可能性をもたらす。
【0035】
図9は、操作レバー(図示せず)がその初期位置にあるときの貯蔵状態にある計量分配ユニット10を示している。スライド28は、今やその内側端部位置にあり、そこでは、スライド28は、膜22の全被覆領域を下方取付け部分11の上方表面の上に押し付け、それによって、第三ガス通路30の上方孔31を完全に閉塞する。この状態の下で、膜22は、ドームのような形態を取り、バルブヘッド24は、第一ガス通路25aの下方孔を閉塞する。バルブヘッド24の底部表面に作用する推進ガス34の圧力は、持ち上げられる膜22の反作用する弾性力によって保証される。計量分配ユニット10の下方取付け部分11の上方表面膜22によって定められるガス空間58内で、圧力は、ガス容器33の圧力と等しく、ガス容器33と第二ガス通路25bを通じる液体容器36のヘッド空間との間の流体連絡路の故に、この圧力は、第一圧力とも呼ぶ液体容器36内で優勢な圧力とも等しい。
【0036】
液体の計量分配の終了後、操作レバー14を再びその初期位置に移動し、
図9に示すのと同じ計量分配ユニット内の部分の配置をもたらす。計量分配圧力が計量分配停止時の第一圧力よりも低いならば、推進ガスは、計量分配ユニット10の圧力規制手段によって第一圧力に達し且つ液体容器36内に固定されるまで、第二ガス通路25bを通じてガス容器33から液体容器36内に流入する傾向を有する。
【0037】
図10には、その操作レバー14が垂直位置にある計量分配ユニット10を見ることができ、そこでは、計量分配チューブ16は、最大程度まで開放している。即ち、計量分配チューブ16の外側端部部分19は、液体のための最大可能な流れ領域(流れ面積)を提示している。しかしながら、この場合、第三ガス通路(図示せず)は、依然として閉塞されている。液体は、計量分配通路(図示せず)を通じて、次に、開口17を介して、最終的に、計量分配チューブ16を通じて、液体容器36から流出する。(
図10に示すように)浸漬チューブ35も使用されるならば、液体32は、浸漬チューブ35を通じて、計量分配通路内に推進される。
【0038】
図11は、
図10に示す状態と同じ計量分配ユニット10の状態を示している。圧力規制手段は、依然として計量分配ユニット10の初期状態に関して記載した状態と同じ状態の下にある、即ち、膜22は持ち上げられ、第三ガス通路30は閉塞されている。計量分配ユニット10の第一の好適実施態様において、
図10乃至12に示す操作レバー14の上記垂直操作位置(第一操作位置とも呼ぶ)は、操作レバー14の第一操作範囲とその第二操作範囲との間の境界位置を定め、第一操作範囲は、液体のための計量分配通路又は出口(即ち、第一実施態様における計量分配チューブ16)の流れ領域(流れ面積)の制御と関連付けられる。操作レバー14を
図11中で反時計回りに旋回し続けることによって、第三ガス通路30の上方孔31は、スライド28が下方取付け部分11の周囲に向かって移動するに応じて、漸進的に開放されるようになる。
【0039】
図12に例示する計量分配装置の断面図に見ることができるように、計量分配通路44は、液体容器36の内部空間と可撓チューブ16との間に、液体32のための流体連絡路を構築する。浸漬チューブ35を計量分配通路44の下方端部に任意的に接続し得る。
【0040】
図13には、計量分配装置70が部分断面図で示されており、操作レバー14は第二操作位置に移動され、第三ガス通路30の上方孔31を少なくとも部分的に開放する。計量分配ユニット10の例示の実施態様において、操作レバー14の上記位置は、操作レバー14の第二操作範囲に属し、液体32の流速は、液体容器36内の推進ガス34の圧力を制御することによって、計量分配中に制御される。操作レバー14を
図13中に矢印によって示す方向Fに下向きに押せば押すほど、第三ガス通路30の上方孔31のより大きな領域がスライド28の移動によって解放され、それによって、膜22の被覆部分の益々の領域を孔31より上に持ち上げさせる。故に、孔31の開放領域を変更することによって、第三ガス通路30を通じてガス容器33から液体容器36内に流入するガスの量を変更し、結果的に、液体32のための推進力を変更し得る。
【0041】
計量分配中に第二ガス通路25bを通じるガス流を最小限化するために、或いは、それを完全に停止さえするために、第二ガス通路25bは、閉塞されるべきであり、或いは、代替的に、第二ガス通路25bは、圧力規制手段によって液体容器36内の第一圧力の発生時に実質的な遅れが提示されるよう制限されるべきである。この目的を達成するために、計量分配ユニット10の第一実施態様では、第二ガス通路25bは、制限区画25cを有し、そこでは、通常の動作条件の下で、ガス流速は小さいので、無視し得る量の推進ガスのみが時間単位毎に制限区画を通じて液体容器36内に流れることができ、従って、所望の量の液体を計量分配するのに通常必要とされる時間期間に対して比較的長い時間内で、圧力規制手段によって規制第一圧力を生成し得る。例えば、仮に第一規制圧力が1.7〜2絶対バールであるならば、制限区画25cのための約100μmの直径が、約5〜15分の規制遅れを許容し、それはガラスを充填する通常の時間よりもずっと長い時間である。しかしながら、液体の計量分配の終了後、次の計量分配作業が一層後に開始するならば、そのような遅れは有意ではない。その上、液体容器36内の規制第一圧力は、液体容器36内に貯蔵される液体32の均衡圧力よりも大きく、好ましくは、ほんの数10分の1バールだけ大きく、よって、貯蔵中に液体容器内の液体のための適切な長期貯蔵圧力をもたらす。
【0042】
他方、計量分配ユニット10の第一実施態様の圧力規制手段54は、操作レバー14の第二操作範囲と関連付けられる圧力範囲の最大圧力も制限する。第三ガス通路30が完全に開放されるとき、液体容器36内の圧力は、孔31の大きな流れ領域の故に、迅速に増大するが、圧力は、第一圧力まで上昇し得るに過ぎない。何故ならば、圧力規制手段54は、液体容器36のヘッド空間の圧力が更に上昇するのを防止するからである。実際には、液体容器36内で第一圧力に達するや否や、バルブヘッド24は、第一ガス通路25aを閉塞し、それによって、ガス容器33から液体容器36内への推進ガス34のそれ以上の流れを遮断する。
【0043】
図14には、本発明に従った計量分配ユニット10の第二実施態様と共に、計量分配装置70’の部分断面図が例示されている。この実施例において、計量分配ユニット10の(破線で示す)操作レバー114は、液体容器136の貯蔵のために使用される、その初期位置にある。計量分配ユニット110の第二実施態様は、計量分配ユニットの第一実施態様において使用される第一ガス出口通路及び第二ガス出口通路の両方の機能をもたらす、共通ガス出口通路130を含む。この共通ガス通路130を通じるガス流を適切に制御するために、操作装置又はその一部としてのスライド128は、その底部摺動表面に凹部129を有するよう設計され、それは、膜122が共通ガス通路130の上方孔131より上に局所的な隆起123を有するのを可能にする。この局所的な隆起123の下で、推進ガス134のための限定的な流速が可能とされ、よって、液体容器36内での第一圧力の発現に実質的な遅れをもたらす。
【0044】
計量分配ユニット110の第二実施態様を例示する
図15に見ることができるように、操作レバー14は、その操作位置にあり、スライド128は、それが共通ガス通路130を完全に閉塞する位置まで移動される。計量分配ユニットの第一実施態様と同様に(しかしながら
図15には示されていない)、この位置において、操作レバー14は、計量分配ユニット110の可撓な計量分配チューブを完全に開放する。
【0045】
図16は、計量分配ユニット110の更なる実施態様を例示しており、操作レバー114は、計量分配中に第二操作位置にあり、スライド128の内側端部部分は、膜122の主要部分が共通ガス通路130の上方孔131より上に上昇するのを許容することによって、共通ガス通路130を少なくとも部分的に開放する。操作レバー14の第二操作範囲内で、共通ガス通路130は、液体容器136内の推進ガスの圧力、よって、同様に、計量分配される液体の流速を制御するためだけに使用される。
【0046】
計量分配ユニット110の上記実施態様は、ガス容器133から液体容器136内に推進ガス134を送る制限区画を備える別個のガス通路を有さないので、共通ガス通路130の比較的大きな流れ領域は、液体の計量分配の終了後に、液体容器136内の規制第一圧力の幾分迅速な発現を可能にする。
【0047】
図18は、飲料容器36の代替的な実施態様を示しており、圧力規制装置53は、容器36のネック部分51内に懸架され、ガス容器33の一部は、飲料容器36の本体52の内側空間内に延びている。この実施態様において、圧力規制装置53は、計量分配装置10と一体化されている。ガス容器33は、フランジ61によって、ネック部分51の自由端部69の上に位置し得る。計量分配装置10がフランジ61に対して押し付けられ、よって、フランジ61をネック部分51に対して押し付け、ガス容器33が気密に閉塞されるよう、計量分配装置10は、例えば、圧力嵌め又はクリック手段40によって、ネック部分51の上に取り付けられる。必要であれば、適切なシール(封止)38,43を設け得る。
【0048】
バルブ62、例えば、EP1064221号に記載されるようなエアゾールバルブが、計量分配装置10の底部71に設けられ、ガス容器33の内側空間と、底部71より上であって壁部分22より下の空間58との間の接続部を形成し、その他の側に、圧力規制チャンバ63が設けられる。底部71は、計量分配ユニット10の一体的な部分であり得るし、或いは、別個の部分であってもよく、例えば、別個の部分を、例えば、クリック手段、接着、溶接、圧力嵌め等によって、フランジ61の上に設け得る。空間58の反対側には、バルブ62に支えられて、圧力規制手段54の可撓な壁部分22が設けられ、圧力規制チャンバ63の壁の一部を形成する。もし空間58内の圧力が規制圧力より下に降下するならば、壁部分22は、壁22より上の圧力規制チャンバ63内の圧力によって、バルブ62に対して押し付けられ、バルブ62を開放させ、ガスがガス容器33から空間58内に流れるのを可能にする。少なくとも1つの通路25bが、底部71及びフランジ61を通じて、飲料容器36の内側空間内に設けられる。よって、実質的に飲料容器36の内側空間と空間58との間に、圧力均衡が存在する。飲料容器36内の圧力が、均衡圧力のような所望の圧力に戻されると、壁部分22は押し戻され、バルブ62が閉塞する。全ての実施態様の圧力規制又は制御装置53は、入口通路25aの開放及び/又は閉塞のために、チャンバ58及び63並びに中間壁部分22の類似の配置を備え得る。
【0049】
浸漬チューブ35は、飲料容器35の内側空間から、ガス容器33を越えて、フランジ61を通じて計量分配装置10内に延びている。計量分配チューブ63が、バルブ64によって浸漬チューブ35に接続され、バルブ64は、図示する実施態様では、傍心体(excenter)66に接続されるアーム14によって動作可能なホース型のバルブであり得る。
図18では、バルブ64は閉塞位置において示されている。アーム14を矢印67の方向に移動することによって、バルブ64は開放され、飲料を浸漬チューブ35及び計量分配チューブ63を通じて飲料容器36から放出し得る。飲料容器36内の圧力は、圧力規制装置53によって、特に圧力規制手段54によって規制される。アーム14を戻すと、バルブ64は再び閉塞される。明らかに、他の種類のバルブ64、例えば、直列バルブ(インラインバルブ)を設け得る。バルブ64を作動するための他の手段も設け得る。他の実施態様では、バルブ64を省略可能であり、その場合には、例えば、EP1289874に記載されるように、計量分配ユニットのバルブユニットと協働するために、計量分配チューブは計量分配ユニット又はバルブを備え得るし、或いは、計量分配チューブを計量分配ユニット又はバルブに接続し得る。
【0050】
図19には、飲料容器36の更なる実施態様が示されている。飲料容器36は、上方部分だけが示されており、飲料容器36は、ネック部分51を含み、ネック部分51の上には、計量分配ユニット10が設けられている。長手軸L
gas及びL
bottleが互いに実質的に平行に延びるよう、ガス容器33が、飲料容器36の外側に、例えば、その外壁の窪み内に設けられる。ガス容器33は、任意の適切な方法において、例えば、他の実施態様において以前に開示した方法において、計量分配ユニット10内に取り付けられる。計量分配ユニット10内には、前述したように、変形可能な及び/又は変位可能な壁又は壁部分22によって分離されて、ガス感知チャンバ58及びガス規制チャンバ63が再び設けられる。ガス入口通路25aが、ガス容器33から圧力感知チャンバ58内に延び、ガス入口通路25aを閉塞するヘッド24を支持するステム23が、圧力感知チャンバ58を通じて延びる。ステム23は壁部分22に接続される。計量分配ユニット10内には、更に、浸漬チューブ35から出口端部19まで延びる計量分配チューブ16が設けられる。
図18を参照して議論したように、傍心体によって浸漬チューブを閉塞し得るよう、浸漬チューブ16は、少なくとも部分的に可撓である。ガス出口通路25b、30が、ガス感知チャンバ58から飲料容器36の内側空間まで延びている。最大流れでの飲料の計量分配中に、飲料を計量分配するために、飲料容器の内側に所望の圧力を実質的に瞬間的に回復するよう、このガス出口通路25b、30は、比較的大きな断面、好ましくは、完全開放時にある量のガスがガス容器及び/又はガス感知チャンバ58から飲料容器内に流れるのを許容するのに十分な断面を有する。ガス出口通路25b、30は、例えば、1平方mmの半分又はそれよりも多くの断面を有し得る。
【0051】
計量分配ユニット10内には、ガス出口通路25b、30に対して実質的に垂直に延びる通路80内で摺動可能な操作装置28が設けられる。バネ81が通路80の底部と装置28との間に設けられ、通路80から外向きの方向に操作装置28を付勢する。移動Fの方向に対して実質的に垂直に、開口83が操作装置28に設けられ、ガス出口通路25b、30の断面と類似する断面を有する。
図19に示すような第一位置において、例えば、通路25b、30及び開口83を通じる残余の経路が極めて小さい、例えば、0.5平方メートルよりずっと下であるよう、開口83は、小さい部分に亘ってのみ、好ましくは、極めて小さい部分に亘ってのみ通路25b、30に対して開放されることで、この位置において、チャンバ58から飲料容器36への限定的な流れが可能であり、飲料を出す間及び/又は飲料を出した後の圧力均衡を遅延させる。操作装置28を通路80の閉塞端部に向かって押すことによって、開口83は、通路25b、30に対してより開くようになり、ガスのより大きな流れ、よって、飲料容器36内でのより迅速な圧力上昇を可能にする。
【0052】
図20は、更に、例えば、
図9の実施態様と類似する実施態様を概略的に開示しているが、ガス容器33は、異なる形状を有する。この実施態様において、ガス容器33は、飲料容器36の上方部分に設けられ、例えば、実質的にボール形状、ドーナッツ形状、ドーム形状等であり、長手軸L
gasに対して実質的に垂直な断面D
gと長手軸L
gasと平行な軸長Zとを有する。実施態様において、断面D
gは、ネック部分51を通じてガス容器33を飲料容器36から引き抜き得ないよう、飲料容器36のネック部分の内部断面D
neckよりも大きくあり得る。開示するような実施態様では、ガス容器33が、例えば、ネック部分51の直ぐ下で、飲料容器の本体及び/又は肩部分の壁の内側に当接するように、例えば、飲料容器36の本体の内部断面D
bと実質的に等しい、例えば、飲料容器36の本体の内部断面Dbの少なくとも半分の、好ましくは、前記断面Dbの少なくとも3/4の、例えば、ほぼ同じ断面D
bの断面D
gを有する、
図21に示すようなガス容器33を使用し得る。実施態様において、ガス容器33の長さZは、飲料容器36の軸長Lの半分未満、好ましくは、軸長Lの1/4未満、例えば、軸長の約1/5であり得る。実施態様において、長さLは、ガス容器33内のガスの所望の最大圧力で飲料容器36から全容量の飲料を計量分配するために、十分な量のガスを保持するために前記ガス容器33内に十分な容量をもたらすために、ほぼ最小である。
【0053】
例えば、
図20に示すようなガス容器33を備える、本開示の実施態様において、ガス容器は、射出成形し得る或いは他の方法でプリフォームとして形成し得る、プラスチック容器であり得る。プラスチック容器は、プリフォームの形態にある容器内へのガス容器の少なくとも部分的な挿入の後に、少なくとも部分的に飲料容器内で所望の最終形状に吹き込まれる。飲料容器内への挿入前に、プリフォームを少なくとも部分的にブロー成形し得るし、或いは、飲料容器の内側に完全にブロー成形し得る。ガス容器33内に導入される或いはガス容器33の内側に形成される圧力によって、ブロー成形を少なくとも部分的に達成し得る。特に、後述するように、ガス容器33の内側に圧力ガスの所望の量の少なくとも一部をもたらすために、ドライアイスが使用されるとき、これは有利であり得る。
【0054】
本記載の実施態様では、ネック部分51又は少なくともその頂部にある計量分配ユニット10と共に位置付けるとき、ガス容器33を飲料容器36の上方半分の部分に設け得る。好ましくは、ガス容器33は、例えば、飲料容器36の内部容積の上方4分の1又は上方5分の1内で、ネック部分51及び/又は計量分配ユニット10のほぼ直ぐ下に設けられる。これは、飲料容器36に含められる飲料の容量が、実質的に或いは好ましくは、ガス容器33よりほぼ完全に下で、ガス容器の下方部分にあることを意味する。これは、計量分配ユニット10と、飲料を伴う飲料容器36と、ガス容器33とを含む組立体全体の重心Gが、例えば、
図9に示すように、より長い長さ及びより小さい断面を有するガス容器が設けられるときの重心Gの位置と比べて、下向きにシフトされることを意味する。これは組立体の安定性を増大する。
【0055】
代替的な実施態様では、例えば、
図1乃至16を参照して、ガス容器33が、
図19に示すように飲料容器36の少なくとも部分的に外側に位置付けられる前に、操作装置28及び飲料のための操作手段14を、図示するように再び一体化し得る。代替的に、全ての実施態様において、ガス容器を異なって成形し且つ/或いは寸法取りし得るし、例えば、その外側が、飲料容器の本体によって定められる周とほぼ面一であり、或いは、周内にあるよう、ガス容器を、例えば、容器のネック部分の周りの鍔(collar)として設け得る。
【0056】
ある特徴に従って、飲料容器ユニットを提供する方法を記載する。そこでは、充填開口、例えば、ネック部分51を通じて、飲料容器36に飲料が充填される。所定量のガス又はガス生成手段を含むガス容器33が更に提供される。これは、例えば、CO
2ガス又はドライアイスであり得る。これは、飲料のための計量分配圧力よりもずっと上の圧力、例えば、2バールよりずっと上、好ましくは、例えば、非限定的に、4〜15バールの間のような、4絶対バールより上の圧力をガス容器内に構築するよう、予め定められる。ガス容器が充填開口を通じて飲料容器36の内側空間内に延び得るよう、ガス容器を計量分配開口又はネック部分51内に取り付け得る。これは、好ましくは、飲料容器に飲料を充填した後に行われる。圧力規制手段54を含む計量分配ユニット10が設けられ、計量分配ユニット10は、充填開口内に及び/又は充填開口を覆って取り付けられ、且つ、ガス容器33に接続される。
【0057】
ある実施態様において、計量分配ユニット10は、例えば、前述の実施態様のいずれか1つであり得る。飲料容器の充填後に計量分配ユニット10を取り付け可能であり、加圧下の推進ガスがガス容器内にもたらされる。ある実施態様では、飲料容器36とは別に、ガス容器33を計量分配ユニット10に取り付け、飲料容器36の上に一体物として配置し得る。代替的に、例えば、非限定的に、フランジ61によって、ガス容器を飲料容器36上に又は内に懸架し得る。然る後、計量分配ユニットを第一及び第二の結合手段に配置し且つ結合し得る。そのような実施態様では、ガス容器を飲料容器36内に又は上に配置した後、ガス容器内にガスを送り込み得る。
【0058】
ある特徴において、本発明は、第一規制圧力にある推進ガスによって液体を加圧下に貯蔵する液体容器から、加圧下の液体を計量分配する新規な方法にも関する。好ましくは、そのような方法において、第一圧力は、例えば、非限定的に、数10分の1バールだけ、液体の均衡圧力を超える。液体容器内に第一規制圧力をもたらすために、追加的な推進ガスが、第一圧力よりも実質的に高い第二圧力でガス容器内に貯蔵される。第二ガス容器内に貯蔵される推進ガスは、計量分配中に液体の流速を制御するためにも使用される。
【0059】
本発明に従ったある方法によれば、液体容器の第一圧力を第三圧力に低減することによって計量分配を開始可能であり、第三圧力は少なくとも周囲圧力にある。計量分配のために使用される特定の計量分配装置の設計に依存して、第三圧力は周囲圧力よりも高くあり得る。液体容器の過圧が部分的に或いは全体的に解放された後、液体のための計量分配路は開放され、計量分配路全体の流れ領域が確定される。液体の計量分配路の開放を内部計量分配ダクトに沿って或いは計量分配出口で実施し得る。
【0060】
最終的に、液体用の計量分配路の確定された流れ領域を不変に維持しながら、液体容器内の推進ガスの圧力を第一圧力及び周囲圧力によって定められる圧力範囲内に制御可能であり、それによって、第一の量の液体を計量分配する。この第一の量は、1回の運転で計量分配されるべき液体の全投与量に対応するのが好ましい。液体の流速を幾分低いレベルに維持し、それによって、液体の過剰な泡立ちを許容しないよう、計量分配中に液体容器内で優勢な過圧は、数10分の1バール、例えば、0.1〜0.2バールだけ、周囲圧力を超えないことが好ましい。
【0061】
代替的に、液体容器内の過圧を低減するステップ及び液体用の計量分配路の流れ領域を開放し且つ確定するステップを同時に実行し得る。この場合には、このステップにおいて、第二の量の液体を追加的に計量分配し得るが、この第二の計量分配される量は、極めて限定的であるのが好ましい。第二の量は、1回の投与において計量分配されるべき液体の全量の10〜15%よりも小さいことが好ましい。
【0062】
本発明の実施態様では、計量分配中、ガス容器から液体容器内に流れる推進ガスの流速を制御することによって、液体容器内の推進ガスの計量分配圧力を制御し得るのが好ましい。しかしながら、この目的のために必要量のガスを提供するために、例えば、追加的なガス供給源を使用することによって、任意的に外部ガス容器を使用することによって、計量分配中に液体容器内の圧力を制御することを、他の方法においても実施し得る。
【0063】
前記において、本発明に従った計量分配ユニット及び計量分配方法の幾つかの好適実施態様を例示したが、本発明は本記載及び図面中に示される例示的な実施態様に如何様にも限定されず、それらの多くの変形が付属の請求項によって定められる本発明の範囲内で可能である。
【0064】
具体的には、上述の各操作範囲のための2つの独立した操作レバー又は他の操作手段、即ち、液体用の計量分配路の流れ領域を制御するための第一操作レバー及び推進ガス用の第三ガス通路(又は共通ガス通路)の流れ領域を制御するための第二操作レバーを提供することによって、計量分配ユニットの単一の操作レバーを遂行し得る。その上、液体の流速を制御するための操作手段として、レバーの代わりに、押しボタン、回転ノブ等のような、任意の他の種類の工具を使用し得る。スライダ素子28を単純化し得る。例えば、スライド素子をプラスチックの弾性片と置換可能であり、通路30のような関連する通路(複数の通路)を開放及び/又は閉塞するためのレバー14によって、弾性プラスチック片を膜に押し込み且つ/或いは膜から押し出し得る。
【0065】
液体容器内に第一規制圧力を生成するという同じ機能を提供しながらも、図面を参照して上述した例示的な圧力規制体とは異なる、圧力規制手段を設計し得る。そのような圧力規制手段は、当該技術分野において周知である。
【0066】
飲料容器のネック部分内に適合するよう、或いは、飲料容器と少なくとも部分的に一体化し得るよう、計量分配ユニット10を設計し得る。飲料容器は容器設計におけるバッグ(袋)であってもよく、ガス容器を収容し得る第二取付け手段を取り囲んで、例えば、計量分配装置10に接続される、飲料容器内に懸架される可撓バッグ内に飲料を収容し得る。第二通路25b、30,130は、バッグと飲料容器との間の空間に開口し得る。計量分配チューブ64又は19は細長くあり得るし、飲料容器の周を十分に越えて延び得るし、直列バルブ等を備え得る。
【0067】
記載し且つ議論した実施態様の部分の全ての組み合わせを非限定的に含むこれらの及び多くの他の変形は、ここに開示されているものと考えられ、本開示及び/又はこの記載に付属するような請求項の範囲内にある。