特許第6087283号(P6087283)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ モルフォシス・アー・ゲーの特許一覧

特許6087283多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ
<>
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000046
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000047
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000048
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000049
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000050
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000051
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000052
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000053
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000054
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000055
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000056
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000057
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000058
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000059
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000060
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000061
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000062
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000063
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000064
  • 特許6087283-多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ 図000065
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6087283
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】多発性骨髄腫およびNHL治療用の抗CD38抗体およびレナリドミドまたはボルテゾミブ
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/395 20060101AFI20170220BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20170220BHJP
   A61K 31/69 20060101ALI20170220BHJP
   A61P 19/00 20060101ALI20170220BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20170220BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170220BHJP
【FI】
   A61K39/395 DZNA
   A61K39/395 N
   A61K31/454
   A61K31/69
   A61P19/00
   A61P35/00
   A61P43/00 121
【請求項の数】17
【全頁数】50
(21)【出願番号】特願2013-529669(P2013-529669)
(86)(22)【出願日】2011年9月26日
(65)【公表番号】特表2013-542191(P2013-542191A)
(43)【公表日】2013年11月21日
(86)【国際出願番号】EP2011066648
(87)【国際公開番号】WO2012041800
(87)【国際公開日】20120405
【審査請求日】2014年9月25日
(31)【優先権主張番号】61/486,814
(32)【優先日】2011年5月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/468,607
(32)【優先日】2011年3月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/437,696
(32)【優先日】2011年1月31日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/386,619
(32)【優先日】2010年9月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】10180485.4
(32)【優先日】2010年9月27日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502247787
【氏名又は名称】モルフォシス・アー・ゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ロイシュル,リサ
(72)【発明者】
【氏名】ボクスハンマー,ライナー
(72)【発明者】
【氏名】エンデル,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンダーリヒ,マルク
(72)【発明者】
【氏名】サミュエルソン,クリストフェル
【審査官】 井上 明子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−511033(JP,A)
【文献】 特表2008−533977(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/061357(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/061359(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/061358(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/061360(WO,A1)
【文献】 特表2010−504363(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/008726(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 39/395
A61K 31/00 − 33/44
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療に使用するための医薬組成物であって
(i)配列SYYMN(配列番号:14)又は配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号:3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体を含む医薬組成物;および
(ii)レナリドミド、ポマリドミド、又はボルテゾミブを含む医薬組成物;
から成る医薬組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の医薬組成物において、前記抗体が、配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の医薬組成物において、前記抗体が、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)のHCDR1領域を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の医薬組成物において、前記抗体が、配列QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYYMNWVRQAPGKGLEWVSGISGDPSNTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARDLPLVYTGFAYWGQGTLVTVSS(配列番号:10)の可変重鎖と;
配列DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNLRHYYVYWYQQKPGQAPVLVIYGDSKRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCQTYTGGASLVFGGGTKLTVLGQ(配列番号:11)の可変軽鎖と;
を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の医薬組成物において、前記抗体がIgG抗体であることを特徴とする医薬組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の医薬組成物において、前記抗体がIgG1のFc領域を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の医薬組成物において、前記抗体が改変されたFc領域を含み、前記改変はADCC活性を亢進させることを特徴とする医薬組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の医薬組成物において、前記CD38特異抗体と前記レナリドミド、ポマリドミド、又はボルテゾミブが個別に投与されることを特徴とする医薬組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の医薬組成物において、前記レナリドミド、ポマリドミド、又はボルテゾミブが、前記CD38特異抗体の投与の前に投与されることを特徴とする医薬組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の医薬組成物において、前記レナリドミド、ポマリドミド、又はボルテゾミブが、前記CD38特異抗体の投与の少なくとも72時間前に投与されることを特徴とする医薬組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の医薬組成物において、前記CD38特異抗体と前記レナリドミド、ポマリドミド、又はボルテゾミブが、順次投与されることを特徴とする医薬組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の医薬組成物において、前記医薬組成物が、レナリドミドおよび/またはボルテゾミブのみの場合と比べて、少なくとも2倍の有効性で骨溶解を減少させることができることを特徴とする医薬組成物。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れか1項に記載の医薬組成物において、前記医薬組成物がレナリドミドを含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項14】
請求項13に記載の医薬組成物において、当該医薬組成物が、単離されたヒトPBMCの存在下に、レナリドミド単独の場合と比べて少なくとも2倍の有効性で、CD38発現AMO−1細胞および/またはNCI−H929細胞のADCCによる殺滅を媒介することができることを特徴とする医薬組成物。
【請求項15】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の医薬組成物において、当該医薬組成物がポマリドミドを含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項16】
請求項1乃至12の何れか1項に記載の医薬組成物において、当該医薬組成物がボルテゾミブを含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項17】
請求項16に記載の医薬組成物において、単離されたヒトPBMCの存在下に、ボルテゾミブ単独の場合と比べて少なくとも2倍の有効性で、CD38発現LP−1細胞および/またはNCI−H929細胞のADCCによる殺滅を媒介することができることを特徴とする医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2011年5月17日に出願の米国仮特許出願第61/486,814号、2011年3月29日に出願の米国仮特許出願第61/468,607号、2011年1月31日に出願の米国仮特許出願第61/437,696号、および2010年9月27日に出願の米国仮特許出願第61/386,619号の利益を主張するものであり、これらの全ては、その全体が参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
多発性骨髄腫は、増殖指数が低く長寿命の分泌性形質細胞が骨髄に潜伏的に蓄積することを特徴とするB細胞性悪性腫瘍である。この病気は、最終的に骨および骨髄を攻撃し、骨格系全体にわたる多発性腫瘍および病変をもたらす。
【0003】
癌全体の約1%、そして血液系腫瘍の10%強は、多発性骨髄腫(MM)に起因すると考えられ得る。MMの発生率は老齢人口において増加しており、診断時点での年齢中央値は約61歳である。現在適用し得る多発性骨髄腫の治療法としては、化学療法、幹細胞移植、Thalomid(登録商標)(サリドマイド)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、Aredia(登録商標)(パミドロネート)、およびZometa(登録商標)(ゾレドロン酸)が挙げられる。ビンクリスチン、BCNU、メルファラン、シクロホスファミド、アドリアマイシン、およびプレドニゾンまたはデキサメタゾンなどの化学療法薬剤の組み合わせを含む現在の治療プロトコルは、わずかに約5%の完全寛解率をもたらすのみであり、かつ生存時間の中央値は診断の時点からおよそ36〜48か月である。高用量の化学療法後に自己の骨髄または末梢血単核細胞の移植を行う最近の進歩によって、完全寛解率および寛解持続時間が増加している。それでも、全生存時間はわずかに延びているに過ぎず、かつ治癒の証拠は得られていない。最終的には、MM患者は、インターフェロン−アルファ(IFN−α)を単独またはステロイドと併用して使用する維持療法ですら、しばしば再発する。
【0004】
非ホジキンスリンパ腫は、リンパ腫の広範囲の分類であり、リンパ球(B細胞またはT細胞)が悪性化し、制御不能に増殖して腫瘤を形成するときの、リンパ系を起源とする癌である。全体として、NHLには、リンパ腫の約30の異なるサブタイプがあり、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)および濾胞性リンパ腫(FL)を含む。2019年には、NHLの発生率は、主要マーケットで140,000人を超えるであろう。利用可能な治療法の選択肢には、Rituxan/MabThera、その組み合わせ、例えば、R−CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)、R−CVP(リツキサン、シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)など、並びに化学療法が含まれる。さらに、寛解後、または再発後に、造血幹細胞移植を行うことも考えられる。しかしながら、現在の治療法の選択肢にかかわらず、アグレッシブNHLの高リスク群では、5年超の生存率は30%の低さとなり得る。したがって、有効な治療および組み合わせ治療に対する、未だ対処されていない強いニーズが存在する。
【0005】
CD38はそのような悪性形質細胞および他のリンパ球上に発現する抗原の例である。CD38に帰する作用には、接着およびシグナル伝達事象における受容体仲介および(外)酵素活性の両方が含まれる。外酵素として、CD38は、環状ADP−リボース(cADPR)およびADPRの形成だけでなく、ニコチンアミドおよびニコチン酸−アデニンジヌクレオチドリン酸(NAADP)形成のための基質としてNAD+を使用する。cADPRおよびNAADPは、Ca2+動員のためのセカンドメッセンジャーとして作用することが明らかになっている。NAD+をcADPRへ変換することによって、CD38は細胞外のNAD+の濃度を調節し、したがって、NAD誘導細胞死(NCID)の調節により細胞の生存を調節する。Ca2+を介したシグナル伝達に加え、CD38シグナル伝達は、TおよびB細胞上の抗原−受容体複合体、または他の種類の受容体複合体、例えばMHC分子とのクロストークを介して行われ、かつ、このようにしていくつかの細胞応答に関与するだけでなく、IgGのスイッチングおよび分泌にも関与する。
【0006】
CD38に特異的な抗体については、国際公開第1999/62526号パンフレット(Mayo Foundation);国際公開第2002/06347号パンフレット(Crucell Holland);米国特許出願公開第2002/164788号明細書(Jonathan Ellis)(その全体が参照により組み込まれる);国際公開第2005/103083号パンフレット(MorphoSys AG)、米国特許出願第10/588,568号明細書(その全体が参照により組み込まれる)、国際公開第2006/125640号パンフレット(MorphoSys AG)、米国特許出願第11/920,830号明細書(その全体が参照により組み込まれる)、および国際公開第2007/042309号パンフレット(MorphoSys AG)、米国特許出願第12/089,806号明細書(その全体が参照により組み込まれる);国際公開第2006/099875号パンフレット(Genmab)、米国特許出願第11/886,932号明細書(その全体が参照により組み込まれる);および国際公開第08/047242号パンフレット(Sanofi−Aventis)、米国特許出願第12/441,466号明細書(その全体が参照により組み込まれる)に記載されている。
【0007】
CD38に特異的な抗体と他の薬剤との組み合わせは、国際公開第2000/40265号パンフレット(Research Development Foundation);国際公開第2006/099875号パンフレットおよび国際公開第2008/037257号パンフレット(Genmab);並びに国際公開第2010/061360号パンフレット、国際公開第2010/061359号パンフレット、国際公開第2010/061358号パンフレットおよび国際公開第10/061357号パンフレット(Sanofi−Aventis)に記載されており、これらは全て、その全体が参照により組み込まれる。
【0008】
抗癌剤の発見および開発における最近の進歩にもかかわらず、CD38発現腫瘍に関係する多くの癌で、予後は依然芳しくないことは明らかである。このように、そのような種類の癌の治療法の改善に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【0009】
一態様において、本開示は、CD38特異抗体とサリドマイドまたはその類似体、例えばレナリドミドとの相乗的組み合わせに関する。他の態様において、本開示は、CD38特異抗体とボルテゾミブまたは他のプロテアソーム阻害剤を含む相乗的組み合わせに関する。そのような組み合わせは、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫などの癌の治療に有用である。
【0010】
インビトロおよびインビボモデルにより、ある種の化合物または化合物の組み合わせがヒトの体内でどのような挙動を示すかを予測できると考えられる。本明細書では、CD38特異抗体とレナリドミドの組み合わせをヒト多発性骨髄腫細胞株で試験し、相乗作用を確認した。さらに、多発性骨髄腫細胞およびバーキットリンパ腫(NHLの一形態)細胞の両者について、CD38特異抗体とレナリドミドの組み合わせ、およびCD38特異抗体とボルテゾミブの組み合わせをマウスモデルで試験し、相乗作用を確認した。したがって、これらの組み合わせは、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫に罹患したヒトの治療に有効であろう。さらに、本明細書で例示したCD38特異抗体は、ヒトにおけるそのような組み合わせを確認することができる臨床試験に入りつつある。
【0011】
インビトロまたはインビボのいずれかで化合物を組み合わせた場合、人はその組み合わせが単に相加効果を有すると予測する。全く意外なことに、発明者らは、特定の抗CD38抗体とレナリドミドの組み合わせが、AMO−1およびNCI−H929の両多発性骨髄細胞株で、抗体依存性細胞毒性(ADCC)の相乗作用レベルを媒介することを見出した。また意外なことに、さらに、特定の抗CD38抗体は、レナリドミドと組み合わせるか、またはボルテゾミブと組み合わせると、NCI−H929のSCIDマウスモデルで骨溶解減少の相乗作用レベルを媒介し、RAMOSのSCIDマウスモデルの生存日数中央値を相乗的に増加させた。したがって、例示したCD38特異抗体とレナリドミド、および例示したCD38特異抗体とボルテゾミブの組み合わせはいずれも、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫に関係しているインビトロおよび/またはインビボモデルで相乗的な挙動を示した。
【0012】
本開示の一態様は、CD38特異抗体が配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号:3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含み、かつサリドマイドまたはその類似体がレナリドミドである組み合わせを含む。好ましい態様では、この組み合わせは、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療に使用される。
【0013】
本開示の一態様は、CD38特異抗体が配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号:3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含み、かつプロテアソーム阻害剤がボルテゾミブである組み合わせを含む。好ましい態様では、この組み合わせは、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、AMO−1細胞におけるCD38の発現に対するレナリドミド単独の効果を示す。
図2図2は、各種多発性骨髄腫細胞株の細胞増殖に対するレナリドミド単独の効果を示す。この測定は各細胞株に対するレナリドミドの相対的細胞毒性を示している。
図3図3は、MOR03087とレナリドミドの組み合わせによる、AMO−1細胞に対するADCCの媒介を示す。PBMCとAMO−1細胞は、MOR03087による処理の前にレナリドミドで処理した。MOR03207はリソザイム(lysosyme)に結合し、IgG1のようにアイソタイプコントロールとして使用される。LENはレナリドミドを表す。「理論値」は、MOR03087単独の値とLEN単独の値の和を表す。示したデータは、表3bからの平均である。
図4図4は、MOR03087とレナリドミドの組み合わせによる、AMO−1細胞に対するADCCの媒介を示す。MOR03087による処理の前に、レナリドミドでPBMCのみを処理した。MOR03207はリソザイム(lysosyme)に結合するので、IgG1のようにアイソタイプコントロールとして使用される。LENはレナリドミドを表す。「理論値」は、MOR03087単独の値とLEN単独の値の和を表す。示したデータは、表4bからの平均である。
図5図5は、NCI−H929の細胞におけるCD38発現に対するレナリドミド単独の効果を示す。
図6図6は、MOR03087とレナリドミドの組み合わせによる、NCI−H929細胞に対するADCCの媒介を示す。PBMCおよびNCI−H929細胞を、MOR03087による処理の前にレナリドミドで処理した。理論値は、Chouらのフラクショナル・プロダクトの概念を使用して計算した組み合わせを表す。示したデータは、表7bからの平均である。
図7図7は、MOR03087とレナリドミドの組み合わせによる、NCI−H929細胞に対するADCCの媒介を示す。MOR03087による処理の前に、レナリドミドでPBMCのみを処理した。理論値は、Chouらのフラクショナル・プロダクトの概念を使用して計算した組み合わせを表す。示したデータは、表8bからの平均である。
図8図8は、ボルテゾミブ単独で引き起こされる各種多発性骨髄腫細胞株の成長阻害を示す。AMO−1細胞に対するIC50は3.9nMであった。LP−1細胞に対するIC50は6.1nMであった。NCI−H929細胞に対するIC50は3.3nMであった。RPMI−8226細胞に対するIC50は9.0nMであった。
図9図9は、15μg/mlのMOR03087とValcade(登録商標)(ボルテゾミブ)の組み合わせによる、NCI−H929細胞に対するADCCの媒介を示す。2つのチャートは2人の異なるドナーを表す。
図10図10は、15μg/mlのMOR202とValcade(登録商標)(ボルテゾミブ)の組み合わせによる、LP−1細胞に対するADCCの媒介を示す。2つのチャートは2人の異なるドナーを表している。
図11図11は、MOR202のアミノ酸配列を示す。
図12図12は、AMO−1細胞に対するADCCの媒介における、MOR202とレナリドミドの組み合わせの最良適合曲線(Chouらで説明されている)を示し、それはまた、NCI−H929細胞に対するADCCの媒介を解析するために作成された最良適合曲線を表すものでもある。
図13図13は、MOR202とレナリドミドの組み合わせを使用した、AMO−1細胞に対するADCCの媒介に関する6つの個別の実験に対するChouの因子の相乗性解析を示す。図13は実験1を示す。図13は表3a〜cおよび図3に示した3つの実験から導かれたものである。
図14図14は、MOR202とレナリドミドの組み合わせを使用した、AMO−1細胞に対するADCCの媒介に関する6つの個別の実験に対するChouの因子の相乗性解析を示す。図14は実験2を示す。図14は表3a〜cおよび図3に示した3つの実験から導かれたものである。
図15図15は、MOR202とレナリドミドの組み合わせを使用した、AMO−1細胞に対するADCCの媒介に関する6つの個別の実験に対するChouの因子の相乗性解析を示す。図15は実験3を示す。図15は表3a〜cおよび図3に示した3つの実験から導かれたものである。
図16図16は、MOR202とレナリドミドの組み合わせを使用した、AMO−1細胞に対するADCCの媒介に関する6つの個別の実験に対するChouの因子の相乗性解析を示す。図16は実験4を示す。図16は表4a〜cおよび図4に示した3つの実験から導かれたものである。
図17図17は、MOR202とレナリドミドの組み合わせを使用した、AMO−1細胞に対するADCCの媒介に関する6つの個別の実験に対するChouの因子の相乗性解析を示す。図17は実験5を示す。図17は表4a〜cおよび図4に示した3つの実験から導かれたものである。
図18図18は、MOR202とレナリドミドの組み合わせを使用した、AMO−1細胞に対するADCCの媒介に関する6つの個別の実験に対するChouの因子の相乗性解析を示す。図18は実験6を示す。図18は表4a〜cおよび図4に示した3つの実験から導かれたものである。
図19図19は、実施例7で説明し、結果を表11に示した各実験グループの、マイクロCTスキャンの平均総骨容積を示す。
図20図20は、実施例11で説明し、結果を表17に示した各実験グループの、マイクロCTスキャンの平均総骨容積を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
「相乗作用(synergy)」、「相乗作用(synergism)」または「相乗的な(synergistic)」とは、ある組み合わせの予期される相加効果より大きいことを意味する。ある組み合わせの「相乗作用(synergy)」、「相乗作用(synergism)」または「相乗的な(synergistic)」効果は、本明細書では、Chouらおよび/またはClarkeらの方法により決定する。Ting−Chao Chou,Theoretical Basis,Experimental Design,and Computerized Simulation of Synergism and Antagonism in Drug Combination Studies,Pharmacol Rev 58:621−681(2006)(その全体が参照により組み込まれる)を参照されたい。Chouらには、相乗作用を決定する複数の方法が開示されており、本明細書ではこれらの方法の少なくとも1つを使用する。また、Clarke et al.,Issues in experimental design and endpoint analysis in the study of experimental cytotoxic agents in vivo in breast cancer and other models,Breast Cancer Research and Treatment 46:255−278(1997)(その全体が参照により組み込まれる)を参照されたい。
【0016】
用語「抗体」は、IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEなどの任意のアイソタイプを含む、モノクローナル抗体を意味する。IgG抗体は、ジスルフィド結合で結合している2つの同一の重鎖および2つの同一の軽鎖を含む。重鎖および軽鎖のそれぞれは、定常領域および可変領域を含む。各可変領域は、「相補性決定領域」(「CDR」)または「高度可変領域」と呼ばれ、主として抗原のエピトープに結合する役割を担う、3つのセグメントを含む。これらは、CDR1、CDR2およびCDR3と称され、N末端から順次番号が付けられている。CDR外の可変領域の比較的高度に保存された部分は「フレームワーク領域」と呼ばれる。「抗体フラグメント」は、Fv、scFv、dsFv、Fab、Fab’F(ab’)2フラグメント、または、それぞれがCDRおよびフレームワーク領域を含む、少なくとも1つの可変重鎖または可変軽鎖を含む他のフラグメントを意味する。
【0017】
デキサメタゾンと組み合わせたTHALOMID(登録商標)(サリドマイド)は、新たに多発性骨髄腫と診断された患者の治療用と指示されており、Celgeneから市販されている。
【0018】
「サリドマイド類似体」には、サリドマイド自身、レナリドミド(CC−5013、Revlimid(商標))、ポマリドマイド(CC4047、Actimid(商標))、並びに国際公開第2002/068414号パンフレットおよび国際公開第2005/016326号パンフレット(これらは、その全体が参照により組み込まれる)に開示されている化合物が含まれるが、これらに限定されない。この用語は、サリドマイド構造を骨格として使用している合成化合物(例えば、側鎖が付加されるか、またはそのような基が親構造から除去されている)をいう。類似体は、サリドマイドおよびその代謝化合物とは、アルキル鎖の長さの違い、分子フラグメント、1つ以上の官能基、またはイオン化における変化などによって構造的に異なる。用語「サリドマイド類似体」にはまた、サリドマイドの代謝物も含まれる。サリドマイド類似体には、各化合物のS−およびR−エナンチオマーのラセミ混合物や、S−エナンチオマーまたはR−エナンチオマーが個々に含まれる。ラセミ混合物が望ましい。サリドマイド類似体には次の構造の化合物が含まれる。
(ここで、R21、R22、R23およびR24はそれぞれ独立にH、アルコキシ基、アミノ基またはアルキルアミン基である)
および
(ここで、R21、R22、R23およびR24はそれぞれ独立にH、アルコキシ基、アミノ基またはアルキルアミン基である)。レナリドミドは、現在、Revlimid(登録商標)としてCelegeneから多発性骨髄腫の治療用に市販されている。レナリドミドは、腫瘍の治療に関連して、少なくとも次の特性を有するといわれている。a)腫瘍細胞に対する細胞毒性、Gandhi et al.,Lenalidomide inhibits proliferation of Namalwa CSN.70 cells and interferes with Gab1 phosphorylation and adaptor protein complex assembly,Leuk Res.,30(7):849−58(2006)(その全体が参照により組み込まれる);b)ナチュラルキラー(Nk)細胞の活性化、Gandhi et al.,Dexamethasone synergizes with lenalidomide to inhibit multiple myeloma tumor growth,but reduces lenalidomide−induced immunomodulation of T and NK cell function,Curr Cancer Drug Targets,1;10(2):155−67(March 2010)(その全体が参照により組み込まれる);およびc)CD38の腫瘍細胞上での発現の上方制御、Lapalombella et al.,Lenalidomide down−regulates the CD20 antigen and antagonizes direct and antibody−dependent cellular cytotoxicity of rituximab on primary chronic lymphocytic leukemia cells,Blood,112:13,5180−5189(15 December 2008)(その全体が参照により組み込まれる)を参照。「LEN」はレナリドミドの記載のために使用する。
【0019】
説明したように、サリドマイド類似体は腫瘍細胞上でのCD38の発現を上方制御する。腫瘍細胞の表面でCD38の発現を上方制御する他の薬剤は、国際公開第00/40265号パンフレット、米国特許出願第09/226,895号明細書(その全体が参照により組み込まれる)(Research Development Foundation)に記載されている。
【0020】
「プロテアソーム阻害剤」は、プロテアソーム、すなわち、例えばp53タンパク質などのタンパク質を分解する細胞複合体の作用をブロックする化合物をいう。プロテアソーム阻害剤には数種類のクラスが知られている。ペプチドボロン酸エステルのクラスには、ボルテゾミブ(INN、PS−341;Velcade(登録商標))、再発した多発性骨髄腫の治療用として米国で承認されている化合物が含まれる。他のペプチドボロン酸エステルはCEP−18770である。プロテアソーム阻害剤の他のクラスには、ペプチドアルデヒド(例えば、MG132)、ペプチドビニルスルホン、ペプチドエポキシケトン(例えば、エポキソミシン、カーフィルゾミブ)、βラクトン阻害剤(例えば、ラクタシスチン、MLN519、NPI−0052、サリノスポラミドA)、金属とジチオカルバミン酸錯体を生成する化合物(例えば、ジスルフィラム、慢性アルコール中毒の治療にも使用される薬剤)、およびある種の抗酸化剤(例えば、エピガロカテキン−3−ガレート)カテキン−3−ガレート、およびサリノスポラミドAが含まれる。
【0021】
「VH」は、抗体または抗体フラグメントの免疫グロブリン重鎖の可変領域をいう。「VL」は、抗体または抗体フラグメントの免疫グロブリン軽鎖の可変領域をいう。
【0022】
用語「CD38」は、CD38として知られるタンパク質をいい、次の同義語がある。ADP−リボシルシクラーゼ1、cADPrヒドロラーゼ1、環状ADPリボースヒドロラーゼ1、T10。
【0023】
ヒトCD38は、
のアミノ酸配列を有する。
【0024】
「MOR202」、アミノ酸配列が図11で与えられる抗CD38抗体。「MOR202」および「MOR03087」は、図11に示した抗体を記載する同義語として使用される。
【0025】
MOR202の可変重鎖ドメインをコードするDNA配列は、
である。
【0026】
MOR202の可変軽鎖ドメインをコードするDNA配列は、
である。
【0027】
抗体「Ref mAB5」は、アミノ酸配列が以下に与えられる抗CD38抗体である(CDRは下線を付した太字で記す):
【0028】
Ref mAB5のCDRはKabatらにより定義され、Ref mAB5と同じCDRを有する抗体が、国際公開第2008/047242号パンフレット、米国特許出願第12/441,466号明細書(その全体が参照により組み込まれる)に記載されている。
【0029】
「Fc領域」は、抗体の定常領域を意味し、ヒトではこれはIgG1、2、3、4サブクラスまたはその他のものであり得る。ヒトFc領域の配列はIMGT、Human IGH C−REGIONs,http://www.imgt.org/IMGTrepertoire/Proteins/protein/human/IGH/IGHC/Hu_IGHCallgenes.htmlから取得することができる(2011年5月16日に取得)。
【0030】
「ADCC活性を亢進させる」とは、抗体依存性細胞毒性の媒介の増加を意味する。ADCC活性の亢進をもたらすFc領域内のアミノ酸の改変については、国際公開第2000/42072号パンフレット(Genentech)、国際公開第2004/029207A2号パンフレット(Xencor)および国際公開第2004/063351A2号パンフレット(Macrogenics)に開示されており、これらは全て、その全体が参照により組み込まれる。
【0031】
「MOR03207」はアミノ酸配列が、
の抗体である。
【0032】
MOR03207はリソザイム(lysosyme)に結合し、IgG1のようにアイソタイプコントロールとして使われる。
【0033】
「組み合わせ」とは、2つ以上の項目、例えば、抗体やレナリドミドなどの化合物をいう。
【0034】
本開示はまた、組み合わせ、医薬品、および上記組み合わせを含む医薬組成物に関する。本発明の相乗作用を有する組み合わせの2つの成分、例えばCD38特異抗体とレナリドミドは、一緒に、または別々に投与することができる。一緒に投与するときは、2つの成分を1つの医薬組成物中に一緒に配合することができ、それには、薬学的に許容可能な担体または賦形剤を含有させることができる。あるいは、2つの成分はまた、異なる医薬組成物に配合してもよいであろう。この場合、2つの成分は同時に、または続けて投与することができる。一実施形態では、サリドマイドまたはその類似体、例えば、レナリドミドは、CD38特異抗体、例えばMOR202の投与に先立って、および/または別々に投与される。他の実施形態では、レナリドミドはCD38特異抗体、例えばMOR202の投与の少なくとも72時間前に投与される。この時間によって、レナリドミドは、標的細胞中でCD38の上方制御を媒介することができる。
【0035】
医薬組成物には、ヒトの治療用として活性薬剤、例えば抗体が含まれる。医薬組成物は許容可能な担体または賦形剤を含んでもよい。
【0036】
「投与された」または「投与」には、例えば、静脈内、筋肉内、皮内もしくは皮下経路などの注入可能な形態、または、例えば吸入のための鼻内噴霧もしくはエアロゾルとしての粘膜経路などによる送達、あるいは摂取可能な溶液、カプセルもしくは錠剤としての送達が含まれるが、これらに限定されない。
【0037】
化合物または組み合わせの「治療に有効な量」とは、所与の病気または障害、およびその合併症の臨床症状を治療、緩和または部分的に阻止するのに十分な量をいう。特定の治療目的に有効な量は、病気または傷害の重篤度ばかりでなく患者の体重や全身状態にも依るであろう。適切な用量の決定については、ルーチンの実験を行い、値のマトリックスを作成し、マトリックス中の異なる点を試験することにより達成できることは理解されるであろう。それらは全て、当業者の医師または臨床科学者が有する通常の技能の範囲内にある。
【0038】
驚いたことに、特定の抗CD38抗体とレナリドミドの組み合わせは、AMO−1およびNCI−H929の両多発性骨髄腫細胞において、抗体依存性細胞毒性(ADCC)を相乗的レベルで媒介することがわかった。さらに、また予期しなかったことに、特定の抗CD38抗体は、レナリドミドと組み合わされると、NCI−H929のSCIDマウスモデルにおいて、骨溶解の減少を相乗的レベルで媒介し、RAMOSのSCIDマウスモデルでは生存日数の中央値を相乗的に増大させた。したがって、例示したCD38特異抗体とレナリドミドの組み合わせは、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫に関係しているインビトロおよびインビボの両モデルにおいて、相乗的な挙動を示した。したがって、この組み合わせは、ヒトの多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療において相乗的な結果を与える。
【0039】
レナリドミドはサリドマイド類似体であり、したがって、抗CD38特異抗体と組み合わせて使用すれば、ポマリドマイドまたはサリドマイド自身などの他のサリドマイド類似体もまた、相乗的効果をもたらすと期待される。さらに、サリドマイドまたはその類似体が多発性骨髄腫細胞株においてCD38の発現を上方制御することから、したがって、腫瘍細胞の表面でCD38の発現を上方制御する他の薬剤、例えばトランス−レチノイン酸と抗CD38抗体を組み合わせて使用すれば相乗効果が得られるものと期待される。
【0040】
驚いたことに、特定の抗CD38抗体とボルテゾミブの組み合わせが、NCI−H929およびLP−1多発性骨髄腫細胞株において、高レベルで抗体依存性細胞毒性(ADCC)を媒介することがわかった。さらに、また驚いたことに、特定の抗CD38抗体とボルテゾミブの組み合わせが、NCI−H929のSCIDマウスモデルにおいて、骨溶解の減少を相乗的レベルで媒介し、RAMOSのSCIDマウスモデルでは生存日数の中央値を相乗的に増大させることがわかった。したがって、例示したCD38特異抗体とボルテゾミブの組み合わせは、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫に関係するインビボモデルにおいて、相乗的な挙動を示した。したがって、この組み合わせは、ヒトの多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療において相乗的な結果を与える。
【0041】
ジスルフィラム、エピガロカテキン−3−ガレートおよびサリノスポラミドAなどの他のプロテアソーム阻害剤は、抗CD38抗体と組み合わせて使用すると、類似の効果が得られるであろうことが期待される。
【0042】
本明細書では、「CDR」は、Chothiaら、Kabatら、または内部番号付与方法(internal numbering convention)のいずれかにより定義される。Chothia C,Lesk AM.(1987) Canonical structures for the hypervariable regions of immunoglobulins.J Mol Biol.,196(4):901−17(その全体が参照により組み込まれる)を参照されたい。Kabat E.A,Wu T.T.,Perry H.M.,Gottesman K.S.and Foeller C.(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest.5th edit.,NIH Publication no.91−3242,US Dept.of Health and Human Services,Washington,DC(その全体が参照により組み込まれる)を参照されたい。
【0043】
実施形態
本開示の一態様は、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療で使用するための、CD38特異抗体と(a)サリドマイドもしくはその類似体、または(b)プロテアソーム阻害剤との相乗的組み合わせを含む。
【0044】
本開示の一態様は、CD38特異抗体とサリドマイドまたはその類似体との組み合わせを含む。実施形態では、組み合わせは相乗的である。
【0045】
実施形態では、CD38特異抗体は、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含む。
【0046】
実施形態では、CD38特異抗体は、配列DYWMQ(配列番号:15)のHCDR1領域、配列TIYPGDGDTGYAQKFQG(配列番号:16)のHCDR2領域、配列GDYYGSNSLDY(配列番号17)、配列KASQDVSTVVA(配列番号:18)のLCDR1領域、配列SASYRYI(配列番号:19)のLCDR2領域、および配列QQHYSPPYT(配列番号:20)のLCDR3領域を含む。
【0047】
一態様では、組み合わせは、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療に使用される。実施形態は、サリドマイド類似体がレナリドミドである組み合わせを含む。
【0048】
一態様は、組み合わせを含む医薬組成物に関する。実施形態では、組成物は許容可能な担体を含む。実施形態では、組成物は有効量投与される。
【0049】
本開示の一態様は、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療のために、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とレナリドミドとの相乗的組み合わせを含む。
【0050】
他の実施形態は、抗体が配列
の可変重鎖と、配列
の可変軽鎖とを含む組合せを含む。
【0051】
本開示の一態様は、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療のために、配列DYWMQ(配列番号:15)のHCDR1領域、配列TIYPGDGDTGYAQKFQG(配列番号:16)のHCDR2領域、配列GDYYGSNSLDY(配列番号:17)のHCDR3領域、配列KASQDVSTVVA(配列番号:18)のLCDR1領域、配列SASYRYI(配列番号:19)のLCDR2領域、および配列QQHYSPPYT(配列番号:20)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とレナリドミドとの相乗的組み合わせを含む。
【0052】
他の実施形態は、抗体が配列
の可変重鎖と、配列
の可変軽鎖とを含む組合せを含む。
【0053】
実施形態では、抗体はIgG1のFc領域を有する。実施形態では、抗体は改変されたFc領域を有し、前記改変はADCC活性を亢進させる。
【0054】
他の態様では、組み合わせの成分、すなわち、CD38特異抗体とレナリドミドは別々に投与される。ある実施形態では、レナリドミドは、CD38特異抗体の投与の前に投与される。さらに他の実施形態では、レナリドミドはCD38特異抗体の投与の少なくとも72時間前に投与される。
【0055】
他の態様では、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とレナリドミドの相乗的組み合わせは、単離されたヒトPBMCの存在下に、レナリドミド単独の場合と比べて少なくとも2倍、3倍、4倍または5倍の有効性で、CD38発現AMO−1細胞および/またはNCI−H929細胞のADCCによる殺滅を媒介することができる。
【0056】
他の態様では、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とレナリドミドの相乗的組み合わせは、レナリドミド単独の場合と比べて少なくとも2倍、3倍、4倍または5倍の有効性で、骨溶解を減少させることができる。
【0057】
他の態様は、治療を必要としている個体の多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療法を含み、この方法は、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とレナリドミドを、多発性骨髄腫または非ホジキンスリンパ腫に罹患した個体に投与することを含む。実施形態では、組み合わせは有効量投与される。
【0058】
他の態様は、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とレナリドミドを含む組み合わせを含む。一実施形態では、この組み合わせは癌の治療に使用される。さらに他の実施形態では、癌は多発性骨髄腫および非ホジキンスリンパ腫から選択される。
【0059】
他の態様は、CD38特異抗体とプロテアソーム阻害剤の組み合わせを含む。実施形態では、この組み合わせは相乗的である。実施形態では、CD38特異抗体は、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域、および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含む。
【0060】
一態様では、この組み合わせは多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療に使用される。実施形態では、この組み合わせは、ボルテゾミブのプロテアソーム阻害剤を含む。一態様は、この組み合わせを含む医薬組成物に関する。実施形態では、この組成物は許容可能な担体を含む。実施形態では、この組成物は有効量投与される。
【0061】
本開示の一態様は、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療のために、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とボルテゾミブとの相乗的組み合わせを含む。
【0062】
さらなる実施形態は、抗体が配列
の可変重鎖と、配列
の可変軽鎖とを含む組み合わせを含む。
【0063】
実施形態では、抗体はIgG1のFc領域を有する。実施形態では、抗体は改変されたFc領域を含み、前記改変はADCC活性を亢進させる。
【0064】
1つの実施形態では、この組み合わせは癌の治療に使用される。さらなる一実施形態では、癌は多発性骨髄腫および非ホジキンスリンパ腫から選択される。
【0065】
他の一態様では、この組み合わせの成分、すなわち抗体とプロテアソーム阻害剤は、個別に投与される。
【0066】
他の一態様では、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とボルテゾミブの相乗的組み合わせは、単離されたヒトPBMCの存在下に、ボルテゾミブ単独の場合と比べて少なくとも2倍、3倍、4倍または5倍の有効性で、CD38発現LP−1細胞および/またはNCI−H929細胞のADCCによる殺滅を媒介することができる。
【0067】
他の一態様では、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とボルテゾミブの相乗的組み合わせは、ボルテゾミブ単独の場合と比べて少なくとも2倍、3倍、4倍または5倍の有効性で、骨溶解を減少させることができる。
【0068】
他の一態様では、本開示は、治療を必要としている個体の多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療法であって、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とボルテゾミブを、多発性骨髄腫または非ホジキンスリンパ腫に罹患した個体に投与することを含む方法を含む。
【0069】
実施形態では、この組み合わせが有効量投与される。
【0070】
他の一態様は、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とボルテゾミブを含む組み合わせを含む。
【0071】
ある態様は、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療で使用するための、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体と、
(a)サリドマイドもしくはその類似体、または
(b)プロテアソーム阻害剤
との相乗的組み合わせを含む。
【0072】
実施形態は、抗体が配列
の可変重鎖と配列
の可変軽鎖とを含む組合せを含む。
【0073】
実施形態は、抗体がIgG1のFc領域を含む組み合わせを含む。実施形態は、抗体が改変されたFc領域を含み、前記改変はADCC活性を亢進させる組み合わせを含む。
【0074】
実施形態は、前記CD38特異抗体と前記サリドマイドもしくはその類似体またはプロテアソーム阻害剤が個別に投与される組み合わせを含む。
【0075】
実施形態は、レナリドミドおよび/またはボルテゾミブのみの場合と比べて、少なくとも2倍の有効性で骨溶解を減少させることができる組み合わせを含む。
【0076】
実施形態は、前記CD38特異抗体をサリドマイドまたはその類似体と組み合わせた組み合わせを含む。実施形態は、サリドマイドの類似体がレナリドミドを含む組み合わせを含む。実施形態は、レナリドミドがCD38特異抗体の投与の前に投与される組み合わせを含む。実施形態は、レナリドミドがCD38特異抗体投与の少なくとも72時間前に投与される組み合わせを含む。
【0077】
実施形態は、単離されたヒトPBMCの存在下に、レナリドミド単独の場合と比べて少なくとも2倍の有効性で、CD38発現AMO−1細胞および/またはNCI−H929細胞のADCCによる殺滅を媒介することができる、CD38特異抗体とレナリドミドの組み合わせを含む。
【0078】
実施形態は、前記CD38特異抗体とプロテアソーム阻害剤を含む組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブである。実施形態は、単離されたヒトPBMCの存在下に、ボルテゾミブ単独の場合と比べて少なくとも2倍の有効性で、CD38発現LP−1細胞および/またはNCI−H929細胞のADCCによる殺滅を媒介することができる、CD38特異抗体とボルテゾミブの組み合わせを含む。
【0079】
ある態様は、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療に使用するための、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とレナリドミドまたは他のサリドマイド類似体の相乗的組み合わせを含む。
【0080】
ある態様は、多発性骨髄腫および/または非ホジキンスリンパ腫の治療で使用するための、配列GFTFSSYYMN(配列番号:1)または配列SYYMN(配列番号:14)のHCDR1領域、配列GISGDPSNTYYADSVKG(配列番号:2)のHCDR2領域、配列DLPLVYTGFAY(配列番号3)のHCDR3領域、配列SGDNLRHYYVY(配列番号:4)のLCDR1領域、配列GDSKRPS(配列番号:5)のLCDR2領域および配列QTYTGGASL(配列番号:6)のLCDR3領域を含むCD38特異抗体とボルテゾミブまたは他のプロテアソーム阻害剤の相乗的組み合わせを含む。
【実施例】
【0081】
実施例1:各種細胞株表面でのCD38の発現
表1の細胞株について、CD38の発現レベルを試験した。
【0082】
Klinikum rechts der Isar(「KrdI」)(Munich,Germany)によるインフォームドコンセント後、多発性骨髄腫患者からの骨髄試料(4〜10mlの吸引液)および骨髄外腫瘍の形質細胞腫試料を採取した。試料を遠心分離にかけ、さらに磁気活性化細胞分離法により形質細胞の濃縮を行った。
【0083】
CD38に特異性を有する、直接標識したQuantiBRITE(商標)CD38−PE抗体(Becton Dickinson GmbH,Clone HB7,CAT #342371)で、細胞を染色した。「細胞1個当たりの結合抗体数」(ABC)を、細胞1個当たりの幾何平均(GeoMean)を測定する、フローサイトメトリーをベースとしたQuantiBRITE(商標)システムを使用して測定した。GraphPad PRISM(商標)ソフトウェアにより、測定したGeoMeanを、相関する細胞1個当たりのABC量へ変換した。QuantiBRITE(商標)のCD38−PEは抗体1個当たり1つのPE分子を保有しているため、ABC値は細胞1個当たりのCD38分子の数と相関すると仮定する。結果を表2に示す。
【0084】
実施例2:各種細胞株におけるCD38の上方制御に対するレナリドミドの効果の評価
レナリドミドが、表1に示す多発性骨髄腫および形質細胞腫の細胞においてCD38の上方制御を誘発するかどうかを調べるために、細胞株を100μMのレナリドミドとともにインキュベートし、その後、CD38の表面発現をFACSにより解析した。
【0085】
材料および方法
表1に示した各細胞株の細胞をそれぞれ約2×10個、48ウェルディッシュの標準RPMI培地に蒔いた。Selleck Chemicalsから購入したレナリドミド(LLC S1029,CAS No.191732−6;バッチ:S10290)を、20%のFCSおよび0.1%のDMSOを含有する750μlの体積中に、最終濃度が100μMとなるよう、それぞれのウェルに加えた。陰性のコントロールとして、DMSOを0.1%含有するFCS補充培地を使用し、37℃、5%COの加湿インキュベータ中で24時間、48時間および72時間、プレートをインキュベートした。
【0086】
やさしくピペッティングして細胞を再懸濁させ、1回のインキュベーションにつき250μlの細胞懸濁物を96ウェル丸底プレートのウェルに移した。700×gで1分間遠心分離して細胞を洗浄し、150μlの冷FACS緩衝液(3%FCSを補った1×PBS)中に再懸濁させた。再び、遠心分離により細胞をペレットへと沈降させ、15μg/mlの抗CD38抗体(MOR202、IgG1)またはコントロール抗体MOR03207を含有する150μlのFACS緩衝液中に再懸濁させ、氷上で1時間インキュベートした。その後、遠心分離により細胞を3回洗浄し、PE標識二次抗体(PE−Fab2フラグメント、ヤギ抗ヒトIgG、Fcフラグメント特異性;Jackson Immuno Research;CAT:109−116−098;Lot:80938)を補ったFACS緩衝液中に再懸濁させた。氷上で45分間、細胞をインキュベートし、その後、遠心分離により3回洗浄し、FACS緩衝液中に再懸濁させた。その後、細胞懸濁物を、FACSアレイデバイスを使用したFACS解析に供した。
【0087】
各細胞株のCD38基底発現と、CD38の発現に対するレナリドミドの影響を表2に示す。さらに、AMO−1細胞のCD38発現に対するレナリドミドの影響を図1に、そして、NCI−H929細胞のCD38発現に対するレナリドミドの影響を図5に示す。
【0088】
実施例3:レナリドミドの単独使用によるAMO−1細胞の増殖の阻害
レナリドミドの細胞毒性をAMO−1細胞で試験した。細胞を採取し、96ウェルプレートに、1ウェル当たり5000個分配した。レナリドミドの量を増加させながらウェルに加え、プレートを、37℃の加湿インキュベータ(5%CO)で、24時間、48時間および72時間インキュベートした。
【0089】
インキュベート後、細胞の増殖について、細胞増殖キットII(ROCHE、Cell Proliferation Kit II、Cat.No.:11465015001)を使用し、XTTベースの定量的比色分析法により、プレートを分析した。その後の測定のために、Tecan Genios Readerに供し、492nmの吸収を検出した。
【0090】
結果を図2に示す。
【0091】
実施例4:AMO−1細胞におけるMOR0202とレナリドミドの相乗的組み合わせ
MOR0202とレナリドミドの組み合わせを試験するために、AMO−1細胞を選択した。AMO−1細胞とヒトの形質細胞腫細胞とは、表2に示すように、両者ともCD38基底発現が低く、かつレナリドミドによる処理で両者ともCD38が大きく上方制御するという点で類似している。
【0092】
新たに採取した人の血液を密度勾配遠心分離してPBMCを単離した。異なるドナーから単離した血液を、ファルコンチューブ内の規定体積のBiocoll(Biochrome AG;CAT No.:L6115;LOT No.:1050T)上に重ね、380gで遠心分離を行った。PBMCを単離し、RPMI培地を補充した。
【0093】
72時間後、細胞を計数し、PBMCの濃度が6.6×106/mlとなるよう調節し、一方、AMO−1細胞は最終濃度が2.5×10/mlとなるよう調節した。フローサイトメトリーにおける後の同定のために、AMO−1細胞を0.1μg/mlのCalceinAM(Calcein:1mg/mlストック溶液、Invitrogen、Cat No.:C3099)で3分間染色し、弱い遠心分離により3回洗浄した。100μlの標的細胞懸濁液を100μlのPBMCと混合し、1:30の比とした。抗体MOR202または抗体MOR03207(陰性コントロール)を、最終濃度が15μg/mlとなるように加えた。細胞懸濁液を37℃でさらに4時間インキュベートした。AMO−1細胞死を検出するために、細胞懸濁液をヨウ化プロピジウム(PI)に曝露し、次いでフローサイトメトリーで分析した。標的細胞をCalceinAM陽性細胞集団のゲーティングにより分離し、ADCCにより殺滅した細胞を定量した。
【0094】
MOR202とレナリドミドの組み合わせによる、AMO−1細胞に対するADCC媒介を測定するために、全部で6回の実験を行った。3回の実験では、MOR202による処理の前に、レナリドミドによりPBMCとAMO−1細胞を処理した。結果を表3a〜cおよび図3に示す。さらなる3回の実験では、MOR202による処理の前に、レナリドミドによりPBMCのみを処理した。結果を表4a〜cおよび図4に示す。
【0095】
表3 エフェクターおよびAMO−1細胞を共に、MOR202による処理の前にレナリドミドにより処理した。単一の場合と組み合わせた場合の用量として、10μMのLENと、15μg/mlのMOR03207およびMOR202を使用した。
【0096】
データを次の3つの方法、すなわちa)生データ(死細胞%)、b)MOR202処理グループを1(100%)として、正規化した比殺滅データ、および理論的組み合わせを1(100%)として、正規化した比殺滅データで示す。表3aは生データを示す。
【0097】
掲げた値の単位は、死細胞%である。DMSO、MOR03207、MOR03207+DMSO、LEN0、PBMC非含有LEN10、およびPBMC非含有DMSOのグループはコントロールである。
【0098】
表3bは表3aのデータを示すが、正規化されており、MOR202処理グループが1(100%)とされている。
【0099】
表3b〜cにおいて、「理論的組み合わせ」は、MOR202単独の値とLEN単独の値の和を示す。表3bの正規化データは次のように計算される。表3aは死細胞の数を示す。したがって、表3bの比殺滅値は、コントロールの値を減じることにより計算される。その後、比殺滅値は、1に設定したMOR202グループと比較される。表3bの結果の平均値を図3に示す。
【0100】
1.相乗性の決定
1.1Chouら
Chou−Talalayの方法を使用して相乗性を決定した。Chou TC,Talalay P,Quantitative analysis of dose−effect relationships:the combined effects of multiple drugs or enzyme inhibitors.Adv Enzyme Regul 22:27−55(1984)(その全体が参照により組み込まれる)を参照されたい。相乗性の解析はCI−イソボール法を使用して行う。
【0101】
50%有効式
50%有効式は、阻害剤(薬剤など)の効果を
/F=(D/D50)^m
でモデル化するものであり、ここで、Dは用量、FおよびFは用量Dによって影響を受けたシステム分率および影響を受けなかったシステム分率(F+F=1);D50は50%効果が得られた用量(例えば、IC50、ED50、LD50)である。定数mは用量−効果曲線の形を決定する。
我々は、Excel Fitソフトウェアを使用して線形回帰計算を行い、パラメータmおよびD50を推定した。
【0102】
AMO−1細胞に対する組み合わせの効果は、上述したように細胞死%を測定する。我々は、分率Fuを、処理した細胞株の細胞死%とコントロールに曝露した細胞株の細胞死%の比と定義している。すなわち:
=細胞死%(処理細胞株)/細胞死%(非処理細胞株)
【0103】
その結果、細胞株の細胞死%は、50%有効式の定数D50となり、これは上述の線形回帰によって推定することができる。
【0104】
CI−イソボール法
CI−イソボール法は、薬剤間の相乗性の定量的評価を提供する。単独および組み合わせの薬剤処理の用量−効果データから組み合わせ指数(CI)が推定される。1未満のCI値は相乗性を示し;CI=1は相加効果を示し;そしてCI>1は拮抗性を示す。ChouおよびTalahayは、さらに相乗性の範囲を定義しており、CI値<0.1を非常に強い相乗性、CI値0.1〜0.3を強い相乗性、CI値0.3〜0.7を相乗性、CI値0.7〜0.9を弱いないしやや弱い相乗性としている。薬剤の相互作用(相乗性または拮抗性)は、CI値が1から離れるほど顕著になる。
【0105】
正式には、組み合わせ薬剤処理の組み合わせ指数(CI)は、
CI=D/Dx1+D/Dx2
で定義される。
【0106】
ここで、D1およびD2は、組み合わせにおける薬剤1および薬剤2それぞれの用量であり;各Dx1およびDx2は、それぞれ、組み合わせたときと同じ効果を与えるであろう薬剤1および薬剤2単独による治療用量である。用量Dx1およびDx2は、単一薬剤治療の用量−効果データから推定する必要がある。50%有効式を各薬剤のデータに適合させることは必須である。薬剤の50%有効式から、我々は一定の効果(すなわち、Fa、Fu)を得るために必要な容量(すなわち、D)を推定することができる。ある点が相加曲線から離れるほど、1とそのCIの差は大きくなり、したがって、(相乗的または拮抗的な)効果は大きくなる。
【0107】
上記の方法は、Chou TC、Talalay P、Quantitative analysis of dose−effect relationships:the combined effects of multiple drugs or enzyme inhibitors.Adv Enzyme Regul 22:27−55(1984)に記載されており、その全体が参照により組み込まれる。上記Chouの方法のさらなるレビューもまた、Ting−Chao Chou、Theoretical Basis,Experimental Design,and Computerized Simulation of Synergism and Antagonism in Drug Combination Studies,Pharmacol Rev 58:621−681(2006)に記載されており、参照によりその全体が組み込まれる。
【0108】
Chouに基づく相乗計算用に作成した曲線を図12〜18に示す。図12では、a)MOR202の濃度が低すぎて効果が得られなかったデータ点と、b)濃度が飽和に近かったデータ点を除くことにより、最良の適合曲線を決定した。適当なデータ点、約80%の細胞殺滅点で、CI値は1未満となり、明確な相乗性を示している。図13〜18は表3および4からの6つの実験を示しており、それぞれにおいて、MOR202とレナリドミドの組み合わせ効果に100%到達するために必要なDx1(MOR202の用量)は無限大になる。したがって、D/Dx1は1未満であり、レナリドミドは細胞の殺滅に関し、AMO−1に対して何らの効果を有さず、Dx2値もまた無限大に近づくため、D/Dx2は0に近づく。したがって、6つの実験のそれぞれのCI値は1未満となり、明確な相乗性を示している。
【0109】
表3cは、理論的組み合わせを1(100%)とした正規化データを示し、またCIについてのChouの計算を含む。
【0110】
表3cに示したデータは表3aおよび3bとは異なっている。表3cで選択した濃度は抗体のEC50(生データは示さず)に近く、表3cは表3aで示したものとは異なる生データ点に基づいている。「理論的組み合わせ」はMOR202単独の値とLEN単独の値の和を示している。
【0111】
表4 エフェクター細胞をMOR202で処理する前にレナリドミドでのみ処理。単一の場合と組み合わせた場合の用量として、10μMのLENと、15μg/mlのMOR03207およびMOR202を使用した。
【0112】
データを次の3つの方法、すなわちa)生データ(死細胞%)、b)MOR202処理グループを1(100%)として、正規化した比殺滅データ、およびc)理論的組み合わせを1(100%)として、正規化した比殺滅データで示す。表4aは生データを示す。
【0113】
掲げた値の単位は、死細胞%である。DMSO、MOR03207、MOR03207+DMSO、LEN0、PBMC非含有LEN10、およびPBMC非含有DMSOはコントロールである。
【0114】
表4bは表4aのデータを表すが、MOR202処理グループを1(100%)として正規化されている。表4b〜cで、「理論的組み合わせ」はMOR202単独の値とLEN単独の値の和を示している。
【0115】
表4bに示したデータの正規化は、表3bで述べたようにコントロールを減じることにより計算する。表4bの結果の平均を図4に示す。
【0116】
表4cは、理論的組み合わせを1(100%)とした、データの正規化を示し、上記実施例4で説明した方法論を使用したCIについてのChouらの計算を含む。
【0117】
表4cは表4aおよび4bとは異なっている。表4cで選択した濃度は抗体のEC50(生データは示さず)に近く、表4cは表4aに示したものとは異なる生データ点に基づいている。
【0118】
1.相乗性の決定
1.2 Clarkeらの相乗性
レナリドミド単独ではAMO−1細胞に対する細胞毒性が低い本明細書の場合のように、1つの薬剤の活性が低い場合、相乗性は、組み合わせでは阻害剤単独の場合と大きく異なるという統計的証拠によって決定することもできる。Clarkeら、Issues in experimental design and endpoint analysis in the study of experimental cytotoxic agents in vivo in breast cancer and other models,Breast Cancer Research and Treatment 46:255−278(1997)(その全体が参照により組み込まれる)を参照されたい。本明細書では、相乗性の決定に、上述したChouらと、Clarkeらの方法を共に使用した。
【0119】
データは次のようにして解析する。
阻害性 (AB)/C<(A/C)×(B/C)
相加性 (AB)/C=(A/C)×(B/C)
相乗性 (AB)/C>(A/C)×(B/C)
ただし、AはLEN単独による処理であり、BはMOR202単独による処理であり、Cは処理用ビヒクルに対する応答であり、ABは処理Aと処理Bの組み合わせである。
【0120】
各実験で(AB)/Cは(A/C)×(B/C)より大きく、明確な相乗性を示している。
【0121】
各実験で(AB)/Cは(A/C)×(B/C)より大きく、明確な相乗性を示している。
【0122】
結果
Clarkeらの解析を適用したところ、LENは、6つの実験全てでAMO−1細胞におけるMOR202のADCC活性を亢進した。Chouらの解析を適用したところ、LENは、6つの実験のうち6つでAMO−1細胞におけるMOR202のADCC活性を亢進した。この活性の亢進は、直接の細胞毒性、エフェクター細胞の活性化、およびMM細胞上のCD38発現レベルの上方制御など、数種のメカニズムによるものであることが確認された。
【0123】
実施例4の実験はまた、他のCD38特異抗体、例えば、「Ref mAB5」抗体を使用しても実施される。
【0124】
実施例5:レナリドミド単独使用によるNCI−H929の増殖阻害
実施例3で説明した方法により、NCI−H929におけるレナリドミドの細胞毒性を試験した。結果を図2に示す。要約すると、レナリドミド単独の処理で、NCI−929細胞の増殖が大きく阻害された。
【0125】
実施例6:NCI−H929細胞におけるMOR202とレナリドミドの相乗的組み合わせ。
MOR202とレナリドミドの組み合わせによる試験を実施するために、NCI−H929細胞を選択した。NCI−H929細胞はAMO−1細胞よりCD38を高レベルで発現し、したがって、多発性骨髄腫または非ホジキンスリンパ腫に罹患したヒト患者に見出されるある種の細胞種の代表的なものである。
【0126】
NCI−H929細胞に対するMOR202とレナリドミドの組み合わせによるADCCの媒介を調べるために、実施例4で説明した方法を使用して、全部で6つの実験を行った。3つの実験では、PBMCとNCI−H929細胞を、MOR202による処理の前にレナリドミドで処理した。結果を表7a〜bおよび図6に示す。3つの追加実験では、MOR202による処理の前にPBMCのみをレナリドミドで処理した。結果を表8a〜bおよび図7に示す。
【0127】
表7 エフェクターおよびNCI−H929細胞を共にMOR202による処理の前にレナリドミドで処理した。単一の場合と組み合わせた場合の用量として、5μMのLENと、15μg/mlのMOR03207と、0.2または0.07μg/mlのMOR202を使用した。
【0128】
データを次の方法、すなわちa)生データ(死細胞%)、およびb)フラクショナル・プロダクト・コンビネーション(fractional product combination)を1(100%)として正規化した比殺滅データで示す。表7aは生データを示す。
【0129】
掲げた値の単位は死細胞%である。DMSO、MOR03207、MOR03207+DMSO、LEN0、PBMC非含有LEN10およびPBMC非含有DMSOはコントロールである。
【0130】
表7bは、フラクショナル・プロダクト・コンビネーションを1(100%)とした正規化データを示す。
【0131】
Ting−Chao Chou、Theoretical Basis, Experimental Design, and Computerized Simulation of Synergism and Antagonism in Drug Combination Studies, Pharmacol Rev 58:621−681(2006)(その全体が参照により組み込まれる)に記載されるように、フラクショナル・プロダクト・コンビネーションを、次式、1−[(1−A)(1−B)]=fpc(%)を使用して計算する。表7bは表7aに示した生データに基づいている。表7bに示したデータの正規化は、表3bで説明したように、コントロールを減じることにより計算する。表7bにおいて、LENとMOR202の組み合わせは、フラクショナル・プロダクトの概念に基づく組み合わせより大きく、したがって、明確な相乗性が存在する。さらに、実施例4で記載したように、Chouらの方法を使用して、組み合わせ指数値を計算した。表7bの結果の平均を図6に示す。
【0132】
表8 エフェクター細胞をMOR202で処理する前にレナリドミドでのみ処理。単一の場合と組み合わせた場合の用量として、5μMのLENと、15μg/mlのMOR03207と、0.2または0.07μg/mのMOR202を使用した。
【0133】
データを次の方法、すなわちa)生データ(死細胞%)と、b)フラクショナル・プロダクト・コンビネーションを1(100%)として、正規化した比殺滅データで示す。表8aは生データを示す。
【0134】
掲げた値の単位は死細胞%である。DMSO、MOR03207、MOR03207+DMSO、LEN0、PBMC非含有LEN10およびPBMC非含有DMSOはコントロールである。
【0135】
表8bは、フラクショナル・プロダクト・コンビネーションを1(100%)とした正規化データを表す。
【0136】
表8bは表8aに示した生データに基づいている。表8aに示したデータの正規化は、表3bで説明したように、コントロールを減じることにより計算する。表8bでは、LENとMOR202の組み合わせは、フラクショナル・プロダクトの概念に基づく組み合わせより大きく、したがって、明確な相乗性が存在する。さらに、実施例4で説明したように、Chouらの方法を使用して、組み合わせ指数値を計算した。表8bの結果の平均を図7に示す。
【0137】
相乗性の決定
1.3 フラクショナル・プロダクトの概念
この実施例におけるデータの評価は、実施例4のAMO−1細胞に対するMOR202およびLENの組み合わせ効果を解析する際に使用したものとは異なっている。ここでは、NCI−H929細胞を試験しており、実施例5で示したように、LEN単独でNCI−H929細胞の増殖に大きな効果を示すため、フラクショナル・プロダクトの概念を使用する。フラクショナル・プロダクトの概念は、Ting−Chao Chou、Theoretical Basis,Experimental Design,and Computerized Simulation of Synergism and Antagonism in Drug Combination Studies,Pharmacol Rev 58:621−681(2006)(その全体が参照により組み込まれる)に記載されている。そこで、Chouらは、AとBがそれぞれ60%の阻害を示すとき、相加効果は84%の阻害になるというのは過度の単純化であると述べている。Webb(1963)の論法に基づけば、この種の問題は(1−0.6)(1−0.6)=0.16、1−0.16=0.84と解くことができる。ChouとTalalay(1984)は、これをフラクショナル・プロダクト法と称した。この方法によれば、組み合わせによる阻害効果が100%を超えることは決してないであろう。しかしながら、ChouとTalalay(1984)はまた、この方法は有効性(例えば、阻害分率)を考慮しているが、用量−効果曲線の形状(例えば、双曲線状、またはS字状)を無視しているため、有効性が限られることを示した。用量−効果曲線における「形状」の重要性は、図1に示されている。ChouおよびTalalay(1984)は、Webbの方法は両薬剤が双曲線を描くとき(すなわち、用量−効果曲線が双曲線状、すなわち、中央値−効果プロットでm=1のときの、単純なミカエリス・メンテンの反応速度論において)のみ有効であり、S字状(m>1)またはフラットなS字状(m<1)曲線など、mが1に等しくないときは有効でないことを示した。さらに、Webbの方法は、2つの薬剤の効果が互いに非排他的である(例えば、完全に独立している)ときは有効であり、互いに排他的なとき(例えば、古典的なアイソボログラムで仮定されているような、類似の機構または作用様式、下記を参照)は無効である。
【0138】
Clarkeの方法は1つの単剤療法の効果が低いときに最も適切であることから、Clarkeらの方法は使用しなかった。
【0139】
図12を参照されたい。a)MOR202の濃度が低すぎていかなる効果も得られなかったデータ点、およびb)濃度が飽和に近いデータ点を除くことにより、最良適合曲線を決定した。適当なデータ点、約80%の細胞殺滅点で、CI値は1より小さく、明確な相乗性を支持している。
【0140】
結果
フラクショナル・プロダクトの概念の解析を適用すると、LENは、6つの実験中6つで、NCI−H929細胞におけるMOR202活性を相乗的に亢進した。Chouらの解析を適用すると、LENは、6つの実験中6つで、NCI−H929細胞におけるMOR202活性を相乗的に亢進した。表7a〜bおよび8a〜bを参照されたい。
【0141】
実施例7:NCI−H929骨溶解SCIDマウスMMモデルにおけるMOR202およびLENの単独および組み合わせ
【0142】
材料
レナリドミド(SYNthesis med chem;Shanghai,China;Lot no:ZHM−066−051)。MOR202(MorphoSys AG,Lot 100706−5KLE18)。ビヒクル・コントロール:Ora−Plus:Ora−Sweet SF(Paddock Laboratories,Minneapolis,MN,USA,Lot no.9499528)。SCIDマウス(University of Adelaide,Waite Campus,Urrbaraie,SA,Australia,Strain C.B.−17−Igh−1−Prkdcscid)。NCI−H929ヒト多発性骨髄腫細胞(表1参照)。Invitrogen Australia(Mt Waverley,VIC,Australia)のRPMI 1640細胞培地、ウシ胎児血清(FBS)、メルカプトエタノール、ハンクス平衡塩溶液(HBSS)およびペニシリン−ストレプトマイシン;ならびにSigma−Aldrich(Castle Hill,NSW,Australia)のトリパン青およびグルコース。
【0143】
方法
骨溶解を引き起こすために、−7日目の日に63匹のマウスの右脛骨に2.5×10個のNCI−H929MM細胞(5μl中)を接種した。接種後3日目(−4日目)に、60匹のSCIDマウスを体重に関してランダムに、1グループ当たり10匹として、表13に示すようにグループ分けした。投与計画を表9に示す。レナリドミド(グループAおよびD)およびビヒクル・コントロール(グループC)による治療を、−1日目に開始した。MOR202による治療(グループBおよびD)は0日目に開始した。処理は6週間続けた。
【0144】
骨溶解を評価するために、マイクロCTスキャンを使用したが、これには総骨容積(TBV)、海綿骨容積(Tb.BV)、骨梁配列因子(Tb.Pf)および構造モデル指数(SMI)を含む3次元解析が含まれた。表10はこれらのパラメータのそれぞれを定義する。各マイクロCTスキャンパラメータの結果を表11に示す。総骨容積(TBV)の結果は図19に示す。
【0145】
Clarkeらの理論に従って、相乗的活性の各パラメータの解析を行った。表12に、MOR202とレナリドミドの組み合わせの相乗性を決定するために行った計算を示す。
【0146】
表12に示した数値は、各グループの各パラメータについて表11に示した平均値から直接取ったものである。A、B、CおよびABと記したグループは、表9、11および12の全てで、同じ治療グループである。
【0147】
総骨容積では、(AB)/Cは(A/C)×(B/C)より大きく、明確な相乗性を示している。骨梁配列因子および構造モデル指数では、表10に記載したように、値が小さいほど、骨溶解が少ないことを示しており(治療の効果)、したがって、(A/C)×(B/C)より小さい(AB)/Cは、両パラメータにおける明確な相乗性を示している。
【0148】
結果
マイクロCTスキャンによる骨溶解の測定で示されているように、本研究では、多発性骨髄腫細胞NCI−H929の接種は、メスのSCIDマウスの脛骨にかなりの骨溶解を誘起した。骨溶解の程度は、マイクロCTスキャンが示しているように、MOR202とレナリドミドの組み合わせで治療したマウスの脛骨で大きく低減した。マイクロCTスキャンの各パラメータ:総骨容積(TBV)、海綿骨容積(Tb.BV)、骨梁配列因子(Tb.Pf)および構造モデル指数(SMI)において、MOR202とレナリドミドの組み合わせ(グループAB)は、多発性骨髄腫細胞NCI−H929によって引き起こされる骨溶解の低減に明確な相乗性を示した。
【0149】
コントロールグループ(非接種の腫瘍がない対側性脛骨)では骨溶解が0%と見做し、グループC(ビヒクル・コントロール(0.9%塩化ナトリウム注射剤)で骨溶解が100%であると見做して、表11の値を調節すると、12mg/kgのMOR202単独で、ビヒクル・コントロールと比べて骨溶解を55%まで用量に依存して減少させた。50mg/kgのLEN単独では、骨溶解を20%阻害した。3mg/kgのMOR202と50mg/kgのLENの組み合わせでは、骨溶解を完全に消滅させた。これらの知見は、併用療法の相乗的効果を支持する。さらに、組み合わせグループでは、Mタンパクの血清中の濃度が低下(>90%)したが、これは腫瘍細胞量が大きく減少したことを示している。
【0150】
実施例8 メスSCIDマウスにおける、ヒト非ホジキンRAMOS腫瘍に対するMOR202およびレナリドミドの単独および組み合わせ、生存モデル
【0151】
材料
シクロホスファミド(Fluka,Buchs Switzerland,Lot.No.07551661)。レナリドミド(SYNthesis Med Chem;Shanghai, China;Lot.#ZHM−066−051)。MOR202(MorphoSys AG,Lot 100706−5KLE18)。ビヒクル・コントロール:Ora−Plus:Ora−Sweet SF,1:1,v/v(SYNthesis Med Chem; Shanghai, China)。SCIDマウス(University of Adelaide,Waite Campus,Urrbaraie,SA,Australia,Strain C.B.−17−Igh−1−Prkdcscid)。
【0152】
RAMOS細胞(Oncodesign,Dijon Cedex,France)を、RPMI1640+20%熱不活性化代替ソースFBS+1%Glutamax(Medium#2)中で培養した。RAMOS非ホジキンリンパ腫細胞の培養試薬を、次の供給元から入手した:RPMI1640細胞培地、FBS、Glutamax、HEPES、ピルビン酸ナトリウム、HBSSおよびペニシリン−ストレプトマイシンは、Invitrogen Australia(Mt Waverley,VIC,Australia)から;そして、トリパン青およびグルコースはSigma−Aldrich(Castle Hill,NSW,Australia)から。
【0153】
方法
RAMOS細胞接種前の2日間(−5および−4日目)、シクロホスファミド(75mg/kg、腹腔内、1日2回)で68匹のメスSCIDマウスに前処置を施した。接種の日(−3日目)に、1×10個のRAMOS細胞を、全マウスそれぞれの尾静脈内に接種した。64匹のマウスを体重でランダム化して8匹づつの8グループに分けた。各グループの投与計画を表13に示す。
【0154】
研究は98日間継続し、測定終了は生存の終了とした。各グループの結果を表14に示す。
【0155】
実施例4に示すように、Clarkeらの理論にしたがって、相乗的活性の解析を行った。MOR202とレナリドミドの組み合わせの相乗性の決定で行った計算を表15に示す。
【0156】
表15に示した数値は、各グループについて表14に示した生存期間中央値から直接取ったものである。A、B、CおよびABと記したグループは、表13〜15と同じ治療グループである。
【0157】
コントロールグループでは、RAMOS細胞の接種により、20日の生存期間中央値内で死に至った。しかしながら、MOR202とレナリドミドの組み合わせでは、生存期間中央値が増大し、明確な相乗性を示した。
【0158】
実施例9:ボルテゾミブ単独は各種多発性骨髄腫細胞株の増殖を阻害する。
複数の細胞株について、多発性骨髄腫細胞の増殖に対するボルテゾミブの阻害効果を解析した。量を増加させながら、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標),Lot:No.:#9AZSY00)を、AMO−1、LP−1、NCI−H929およびRPMI−8226細胞に適用し、24時間、48時間および72時間インキュベートした。インキュベート後、細胞増殖キットII(ROCHE、Cell Proliferation Kit II、Cat.No.:11465015001)を使用し、XTTベースの定量的比色分析法により、細胞増殖について、時間ごとのプレートを分析した。その後の測定のために、プレートをTecan Genios Readerに供し、492nmの吸収を検出した。
【0159】
試験した細胞株全ての細胞増殖が、図8に示したようにボルテゾミブにより阻害され、IC50濃度は、それぞれAMO−1細胞で3.9nM、LP−1細胞で6.1nM、NCI−H929細胞で3.3nM、そしてRPMI−8226細胞で9.0nMであった。
【0160】
実施例10:MOR202とボルテゾミブの組み合わせによるADCC
実施例4で説明した方法を使用して、ボルテゾミブとMOR202の組み合わせのADCC効果を解析した。ここでは、標的細胞をMOR202による処理の前にボルテゾミブで処理した。2種の標的細胞、NCI−H929細胞およびLP−1細胞を試験した。結果を図9および図10に示す。ボルテゾミブによるMOR202活性の亢進は、MM細胞に対する直接の細胞毒性によって媒介された。
【0161】
実施例11:ヒト多発性骨髄腫NCI−H929骨溶解SCIDマウスモデルにおける、MOR202およびBORの単独および組み合わせ
【0162】
材料
ボルテゾミブ(SYNthesis Med Chem.Shanghai,China;Lot.#ZHM−066−054)。ボルテゾミブを投与用の滅菌済み0.9%塩化ナトリウム溶液に配合した。MOR202(MorphoSys AG,Lot 100706−5KLE18)。ビヒクル・コントロール:0.9%塩化ナトリウム注射剤。SCIDマウス(University of Adelaide,Waite Campus,Urrbaraie,SA,Australia,Strain C.B.−17−Igh−1−Prkdcscid)。
【0163】
方法
骨溶解を引き起こすために、−7日目に、63匹のSCIDマウスの脛骨内に2.5×10個のNCI−H929MM細胞を接種した。接種後3日目(−4日目)に、60匹のSCIDマウスを体重に関してランダム化し、1グループ当たり10匹として表16に示したグループに分けた。投与計画を表16に示す。ボルテゾミブ(グループAおよびAB)およびビヒクル・コントロール(グループC)の治療を、−1日目に開始した。MOR202治療(グループBおよびAB)を0日目に開始した。治療を6週間続けた。
【0164】
骨溶解を評価するために、マイクロCTスキャンを使用したが、これには総骨容積(TBV)、海綿骨容積(Tb.BV)、骨梁配列因子(Tb.Pf)および構造モデル指数(SMI)を含む3次元解析が含まれた。上記の表10はこれらのパラメータのそれぞれを定義する。各マイクロCTスキャンパラメータの結果を表17に示す。総骨容積(TBV)の結果は図20に示す。
【0165】
実施例4で記載したように、Clarkeらの理論に従い、相乗的活性の各パラメータの解析を行った。表18に、MOR202とボルテゾミブの組み合わせの相乗性を決定するために行った計算を示す。
【0166】
表18に示した数値は、各グループの各パラメータについて表17に示した平均値から直接取ったものである。A、B、CおよびABと記したグループは、表16〜18と同じ治療グループである。
【0167】
総骨容積および海綿骨容積では、(AB)/Cは(A/C)×(B/C)より大きく、明確な相乗性を示している。骨梁配列因子および構造モデル指数では、表10に記載したように、値が小さいほど、骨溶解が少ないことを示しており(治療の効果)、したがって、(A/C)×(B/C)より小さい(AB)/Cは、両パラメータ共に、明確な相乗性を支持している。
【0168】
結果
マイクロCTスキャンによる骨溶解の測定で示されているように、本研究では、多発性骨髄腫細胞NCI−H929の接種は、メスのSCIDマウスの脛骨にかなりの骨溶解を誘起した。骨溶解の程度は、マイクロCTスキャンが示しているように、MOR202とボルテゾミブの組み合わせで治療したマウスの脛骨で大きく低減した。マイクロCTスキャンの各パラメータ:総骨容積(TBV)、海綿骨容積(Tb.BV)、骨梁配列因子(Tb.Pf)および構造モデル指数(SMI)において、MOR202とボルテゾミブの組み合わせ(グループAB)は、NCI−H929多発性骨髄腫細胞によって引き起こされる骨溶解の減少に明確な相乗性を示した。
【0169】
コントロールグループ(非接種の腫瘍がない対側性脛骨)では骨溶解が0%と見做し、グループC(ビヒクル・コントロール(0.9%塩化ナトリウム注射剤)で骨溶解が100%であると見做して、表17の値を調節すると、12mg/kgのMOR202単独で、ビヒクル・コントロールと比べて骨溶解を55%まで用量に依存して減少させ、0.6mg/kgのBOR単独では、骨溶解を40%阻害し、より少ない用量の3mg/kgのMOR202と0.6mg/kgのBORの組み合わせでは、骨溶解を完全に消滅させた。これらの知見は、併用療法の相乗的効果を支持する。さらに、組み合わせグループでは、Mタンパクの血清中の濃度が低下(>90%)したが、これは腫瘍細胞量が大きく減少したことを示している。
【0170】
実施例12 メスSCIDマウスにおける、ヒト非ホジキンRAMOS腫瘍に対するMOR202およびボルテゾミブの単独および組み合わせ、生存モデル
【0171】
材料
シクロホスファミド(Fluka,Buchs Switzerland,WB10468)。ボルテゾミブ(SYNthesis Med Chem.,Shanghai,China;Lot.no.#ZHM−066−054)。ボルテゾミブを投与用の滅菌済み0.9%塩化ナトリウム溶液に配合した。MOR202(MorphoSys AG,Lot 100706−5KLE18)。ビヒクル・コントロール:0.9%塩化ナトリウム注射剤。SCIDマウス(University of Adelaide,Waite Campus,Urrbaraie,SA,Australia,Strain C.B.−17−Igh−1−Prkdcscid)。
【0172】
RAMOS細胞(Oncodesign,Dijon Cedex,France)を、RPMI1640+20%熱不活性化代替ソースFBS+1%Glutamax(Medium#2)中で培養した。RAMOS非ホジキンリンパ腫細胞の培養試薬を、次の供給元から入手した:RPMI1640細胞培地、FBS、Glutamax、HEPES、ピルビン酸ナトリウム、HBSSおよびペニシリン−ストレプトマイシンは、Invitrogen Australia(Mt Waverley,VIC,Australia)から;そしてトリパン青およびグルコースはSigma−Aldrich(Castle Hill,NSW,Australia)から。
【0173】
方法
RAMOS細胞接種前の2日間(−5および−4日目)、シクロホスファミド(75mg/kg、腹腔内、1日2回)で55匹のメスSCIDマウスに前処置を施した。接種の日(−3日目)に、1×10個のRAMOS細胞(100μLで)を、全マウスそれぞれの尾静脈内に接種した。48匹のマウスを体重でランダム化して8匹づつの6グループに分けた。各グループの投与計画を表19に示す。
【0174】
研究は98日間継続し、測定終了は生存の終了とした。各グループの結果を表20に示す。
【0175】
Clarkeらの理論にしたがって、相乗的活性の解析を行った。MOR202とボルテゾミブの組み合わせの相乗性の決定で行った計算を表21に示す。
【0176】
表21に示した数値は、各グループについて表20に示した生存期間中央値から直接取ったものである。A、B、CおよびABと記したグループは、表19〜21と同じ治療グループである。
【0177】
コントロールグループでは、RAMOS細胞の接種により、20.5日の生存期間中央値内で死に至った。しかしながら、MOR202とボルテゾミブの組み合わせでは、生存期間中央値が増大し、明確な相乗性を示した。重要なことに、MOR202とボルテゾミブの組み合わせ(グループAB)を使用すると、5匹のマウスのうち2匹が研究期間中生存した。これは、MOR202とボルテゾミブの組み合わせにおける相乗性の発見を強力に支持する。
【0178】
本説明、具体的な例およびデータは、代表的実施形態を示しつつ、説明のために示されたものであって、本発明を限定することを意図するものではないことは、理解されるべきである。当業者であれば、本明細書に含まれる議論、開示およびデータから、本発明における様々な変更形態や修正形態は明らかであり、それらは本発明の一部であると見做される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20