(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の方法において、コントローラ(150)と関連付けられたメモリから、前記演算済みのフィードバックと前記対象物(103)の前記処理状態との相関を受信するステップを含むことを特徴とする方法。
請求項1又は2に記載の方法において、前記対象物(103)と関連付けられた機械可読要素から、前記演算済みのフィードバックと前記対象物の前記処理状態との前記相関を受信するステップを含むことを特徴とする方法。
請求項4に記載の方法において、熱を印加するステップは、対流加熱、IR加熱、または対流加熱とIR加熱の両方を介して前記対象物(103)を加熱するステップを含むことを特徴とする方法。
請求項4又は5に記載の方法において、熱を印加するステップは、前記対象物(103)を加熱するためにRFエネルギーを印加するステップを含むことを特徴とする方法。
請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法において、前記対象物(103)の前記1つまたは複数の検出処理状態に基づいて、前記対象物の前記処理を制御するステップを含むことを特徴とする方法。
請求項1乃至10の何れか1項に記載の方法において、前記1つまたは複数の処理状態が目標値に達した際に、前記対象物(103)の前記処理を終了するステップを含むことを特徴とする方法。
少なくとも1つの放射素子を介して、RFエネルギーを印加して、対象物(103)の処理の間、空洞(102)に配置された前記対象物の処理状態を検出するための装置において、
RFフィードバックを生成するためにRFエネルギーを前記対象物に印加するよう構成されたRFエネルギー印加ユニット(119)と、
コントローラ(150)において、
前記RFエネルギー印加ユニットによってRFエネルギー印加を引き起こし、
前記RFエネルギーの印加に応答してフィードバック信号を受信し、
前記信号を使用して、前記対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させた演算済みのフィードバックを得て、
前記処理の間、前記演算済みのフィードバックを反復的にモニタし、
前記対象物の処理状態を検出するために、前記演算済みのフィードバックを、見本の対象物の処理状態と関連付けられた記録されたフィードバックと反復的に比較する
よう構成された、コントローラと、
を備えており、
前記見本の対象物は処理される対象物を代表し、前記記録されたフィードバックは、前記見本の対象物が処理状態にある際に前記見本の対象物を加熱する間に記録されたものであることを特徴とする装置。
請求項13に記載の装置において、前記コントローラ(150)は、前記対象物(103)を処理するためにエネルギーの印加を引き起こすようさらに構成されることを特徴とする装置。
請求項13又は14に記載の装置において、前記コントローラ(150)は、前記処理の間、前記対象物へのRFエネルギーの印加を引き起こすよう構成されることを特徴とする装置。
請求項13乃至16の何れか1項に記載の装置において、前記対象物(103)を処理するために熱を印加する熱源(209、209a、209b)を備えることを特徴とする装置。
請求項17に記載の装置において、前記熱源(209、209a、209b)は、対流加熱源、IRランプ、または対流加熱源とIRランプの両方を含むことを特徴とする装置。
請求項13乃至19の何れか1項に記載の装置において、前記コントローラ(150)は、前記検出処理状態に基づいて、前記処理を制御するよう構成されることを特徴とする装置。
【発明の概要】
【0004】
本発明のいくつかの例示的な態様は、RFエネルギーを印加して、処理すべき(例えば、加熱すべき)エネルギー印加ゾーンに配置された対象物の1つまたは複数の処理状態を検出および検知するための方法および装置を対象とし得る。対象物は、例えば、対流加熱、赤外線(IR)放射(加熱)など、様々なタイプのエネルギーを印加することによって処理することができる。対流および/またはIR加熱の印加に加えて、IRおよび/もしくは対流加熱と同時に、または、IRおよび/もしくは対流加熱の代わりに、RFエネルギーを印加して対象物を処理することもできる。任意選択で、RFエネルギーは、IRおよび/もしくは対流加熱の前、ならびに/または、IRおよび/もしくは対流加熱の後に印加することができる。処理の間に対象物に起こり得る変化は、対象物の処理状態と呼ぶことができる。対象物の処理状態のいくつかの例は、対象物の物理的特性(例えば、温度、圧力、流量、様相など)、対象物の化学的特性(例えば、pH、化学組成など)を含み得、対象物が食品の場合は、対象物の処理状態は、対象物の調理および/または仕上がり状態(例えば、解凍済み、発酵済み、完全にベーキング済み/調理済み)を含み得る。処理の間の対象物における変化は、RFエネルギー印加に対する対象物の誘電挙動および応答に影響を及ぼし得る。任意選択でRFエネルギー印加に応答して、エネルギー印加ゾーンから受信される1つまたは複数のRFフィードバックは、対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させることができる。RFフィードバックは、対象物の1つまたは複数の処理状態を検出するため、対象物の処理の間、モニタすることができる。
【0005】
いくつかの実施形態では、RFエネルギーを印加して、対象物の1つまたは複数の処理状態を検出するための装置は、処理装置に設置することができる(例えば、同装置は、調理用オーブン、例えば、従来の電子レンジ、対流によって動作させる調理用オーブン、または、対象物の調理状態を示すことができる、対象物に熱を印加するための他の任意のデバイスに設置することができる)アドオンデバイスとして提供することができる。同装置は、処理装置の製造場所で設置することも、後の段階(例えば、購入後)で設置することもできる。いくつかの実施形態では、対象物の1つまたは複数の処理状態を検出するためのアドオンデバイスには、1つまたは複数の放射素子を提供することができる。その代替としてまたはそれに加えて、デバイスは、処理装置に設置された1つまたは複数の放射素子またはセンサに接続し、素子またはセンサをRFフィードバックの受信に使用することができる。
【0006】
いくつかの追加の実施形態は、RFエネルギーを印加して、食品の調理の間、エネルギー印加ゾーンに配置された食品の調理状態を検出するための装置および方法を含み得る。RFエネルギーは、調理の間、食品に印加することができる。食品の調理は、調理用オーブン、コンロ、加熱にIRランプを使用するオーブン、フライパン、RFオーブン(例えば、電子レンジ)、または、その調理装置のうちの2つ以上を備える装置などの調理装置において実行することができる。RFフィードバックは、エネルギー印加ゾーンから受信することができる(例えば、コントローラによって)。RFフィードバックは、例えば、温度(例えば、アイテムは、冷凍済みまたは解凍済み、ベーキング済み)、仕上がり具合、水分定数、調理状態(発酵済み、調理済み、ベーキング済みなど)など、食品の1つまたは複数の処理状態と相関させることができる。RFフィードバックは、食品の処理状態を検出するため、任意選択で相関に基づいて、調理プロセスの間、モニタすることができる。いくつかの実施形態では、演算済みのRFフィードバック(以下で論じられる)は、食品の処理状態を検出するため、任意選択で演算済みのRFフィードバックと食品の処理状態との相関に基づいて、調理プロセスの間、モニタすることができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、受信されたRFフィードバックから演算済みのRFフィードバックを演算することができる。
【0007】
いくつかの例示的な実施形態は、RFエネルギーを印加して、対象物の処理の間、エネルギー印加ゾーンに配置された対象物の処理状態を検出するための装置および方法を含み得る。RFエネルギーは、処理の間、複数の励起設定(例えば、以下で論じられるような周波数、位相、振幅)で、対象物に印加することができる。対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させたRFフィードバックまたは演算済みのRFフィードバックを受信することができる。RFフィードバックまたは演算済みのRFフィードバックは、対象物の処理状態を検出するため、任意選択で相関に基づいて、対象物の処理の間、モニタすることができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、RFフィードバックは、演算済みのRFフィードバックを含み得る。演算済みのRFフィードバックは、エネルギー印加ゾーンから受信された未処理のRFフィードバックの数学的操作を使用して演算することができる。RFエネルギーを印加して、エネルギー印加ゾーンに配置された対象物の処理状態を検出するための方法および装置は、処理の間、RFエネルギーを対象物に印加するステップを含み得る。RFエネルギー印加に応答して、任意選択でRF信号を受信するよう構成された検出器から、未処理のRFフィードバックを受信することができる(例えば、コントローラによって)。演算済みのRFフィードバックは、未処理のRFフィードバックパラメータ(例えば、S−パラメータ、1つまたは複数の周波数でのDR値など)と関連付けられた少なくとも2つの値に基づいて演算することができる。演算済みのRFフィードバックは、対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させることができる。演算済みのRFフィードバックは、対象物の1つまたは複数の処理状態を検出するため、処理の間、モニタすることができる。
【0009】
本発明のいくつかの例示的な実施形態は、対象物の処理状態とRFフィードバックとの相関を決定するための方法および装置を開示する。相関を決定するステップは、対象物の処理の間に行うことができる。対象物の1つまたは複数の処理状態の表示は、対象物の処理の間に受信することができる。表示は、少なくとも1つのセンサから受信すること、および/または、ユーザが検査し、ユーザインターフェースから受信することができる。対象物の処理の間、RFエネルギーは、エネルギー印加ゾーンに印加することができ、RFフィードバックは、エネルギー印加ゾーンから受信することができる(RFエネルギー印加に応答して)。RFフィードバックと対象物の1つまたは複数の処理状態との相関を決定することができる(コントローラによって)。
【0010】
いくつかの他の例示的な方法および装置は、対象物の処理の間、エネルギー印加ゾーンに配置された対象物の処理状態を検出するためにRFエネルギーを印加するステップを含み得る。RFエネルギーは、処理の間、任意選択でRFフィードバックを生成するためにエネルギーを対象物に印加するよう構成された少なくとも1つの放射素子を備えるRFエネルギー印加ユニットを使用して、対象物に印加することができる。対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させた演算済みのRFフィードバックは、少なくとも1つのコントローラによって受信することができる。コントローラは、対象物の1つまたは複数の処理状態を検出するため、処理の間、演算済みのRFフィードバックをモニタするようさらに構成することができる。任意選択で、演算済みのRFフィードバックは、RFフィードバックの2つ以上の直接測定可能な値に関する数学的操作の1つまたは複数の結果を含み得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、本方法(コントローラによって実行される)は、演算済みのRFフィードバックと対象物の処理状態との相関を受信するステップをさらに含み得る。相関は、対象物の1つまたは複数の処理状態の検出に使用することができる。演算済みのRFフィードバックと対象物の処理状態との相関は、コントローラと関連付けられたメモリから受信することができる。コントローラは、処理の間、対象物へのRFエネルギーの印加を引き起こすようさらに構成することができる。それに加えてまたはその代替として、演算済みのRFフィードバックと対象物の処理状態との相関は、対象物と関連付けられた機械可読要素から受信し、対象物の1つまたは複数の処理状態の決定にさらに使用することができる。
【0012】
いくつかの実施形態処理では、対象物を処理するステップは、熱源から対象物に熱を印加するステップを含み得る。コントローラは、熱印加を引き起こすこと、および/または、制御することができる。熱を印加するステップは、対流加熱源を使用して対象物を加熱するステップを含み得る。その代替としてまたはそれに加えて、熱は、IR加熱を介して印加することができる。いくつかの実施形態では、RFエネルギーは、対象物を加熱するため、任意選択で他の加熱源(例えば、IR、対流など)に加えて、RF源からも印加することができる。コントローラは、複数の励起設定でRFエネルギーの印加を引き起こすよう構成することができる。コントローラは、第1の電力レベルで対象物を加熱するようにRFエネルギーの印加を制御し、第2の電力レベルで演算済みのRFフィードバックを受信するようにRFエネルギーの印加を制御することができ、その結果、第1の電力レベルは、第2の電力レベルより高い。任意選択で、RFエネルギーは、一励起設定当たりの第1の平均エネルギー量で対象物を加熱し、一励起設定当たりの第2の平均エネルギー量で演算済みのRFフィードバックを受信するように印加され、その結果、一励起設定当たりの第1の平均エネルギー量は、一励起設定当たりの第2の平均エネルギー量より高い。
【0013】
いくつかの実施形態では、対象物の処理状態は、対象物の様相と関連付けること、ならびに/または、対象物の様相および/もしくは対象物の物理的特性および/もしくは対象物の化学的特性と関連付けることができる。対象物が食品の場合は、1つまたは複数の処理状態は、調理状態、例えば、仕上がり具合を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、コントローラは、さらに、対象物の1つまたは複数の検出処理状態に基づいて、対象物の処理を制御することができる。コントローラは、さらに、1つまたは複数の処理状態が目標値に達した際に、対象物の処理を終了することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、演算済みのRFフィードバックは、演算済みのRFフィードバックを検出するよう構成された少なくとも1つの検出器から受信することができる。それに加えてまたはその代替として、少なくとも1つの検出器は、RFフィードバックを検出するよう構成することができ、演算済みのRFフィードバックは、少なくとも1つのコントローラによって、RFフィードバックの1つまたは複数の値に基づいて計算することができる。いくつかの実施形態では、検出器は、放射素子と関連付けることができる。演算済みのRFフィードバックは、対象物のEMエネルギー吸収性の表示を含み得る。コントローラは、RFフィードバックの1つまたは複数の値から、演算済みのRFフィードバックを計算することができる。任意選択で、受信される演算済みのRFフィードバックは、反射エネルギー、結合エネルギー、入射エネルギー、Sパラメータまたは入力インピーダンスのうちの少なくとも2つの数学的操作を含み得る。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態は、ディスプレイを含み得、少なくとも1つのコントローラは、1つまたは複数の処理状態の表現をディスプレイ上に表示するよう構成される。ディスプレイは、1つまたは複数の処理状態の視覚表現を表示するよう構成された視覚ディスプレイを備え得る。それに加えてまたはその代替として、ディスプレイは、1つまたは複数の処理状態の音声表現を提供するよう構成された音声コンポーネントを備え得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、装置は、情報を受信するよう構成されたインターフェースをさらに備え得る。受信される情報は、対象物の処理状態の表示を含み得る。それに加えてまたはその代替として、情報は、少なくとも1つのエネルギー印加プロトコルを含み得る。いくつかの実施形態では、情報は、機械可読要素上に記録することができ、インターフェースは、機械可読要素から情報を読み取るよう構成することができる。
【0018】
本発明のいくつかの他の態様は、機械可読要素に関連し得、機械可読要素は、演算済みのRFフィードバックの1つまたは複数の格納値を含むデータ格納部分を備え、格納値の各々は対象物の処理状態を示す。任意選択で、1つまたは複数の格納値は、対象物のEMエネルギー吸収性インジケータを示す値を含み得る。
【0019】
本発明のいくつかの例示的な実施形態は、エネルギー印加ゾーンに配置された対象物を処理するための方法を含み得る。本方法は、演算済みのRFフィードバックを受信するためにRFエネルギーを印加するステップと、処理の間、演算済みのRFフィードバックをモニタするステップであって、演算済みのRFフィードバックは、対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させる、ステップと、演算済みのRFフィードバックが目標値に達した際に、対象物の処理を終了するステップとを含み得る。対象物を処理するステップは、対象物を加熱するために熱を印加する(例えば、対流加熱またはIR加熱を介して)ステップを含み得る。
【0020】
本発明のいくつかの態様は、機械可読要素と関連付けられた対象物の処理(エネルギー印加ゾーンでの)を制御するという、少なくとも1つのコントローラに対する命令を示すデータを含む機械可読要素に関連し得、命令は、少なくとも1つのコントローラに、第1のプロトコルに従って、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックが基準を満たす前の第1の時間帯の間に、エネルギー印加ゾーンにエネルギーを印加させ、第2のプロトコルに従って、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックが基準を満たした後の第2の時間帯の間に、エネルギー印加ゾーンにエネルギーを印加させるよう構成することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、エネルギーを印加するステップは、少なくとも1つの放射素子を介してRFエネルギーを印加するステップを含み得る。それに加えてまたはその代替として、エネルギーを印加するステップは、IRエネルギーを印加するステップおよび/または対流加熱を印加するステップを含み得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックは、対象物のEMエネルギー吸収性の表示を提供することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、命令を示すデータは、基準を含み得、任意選択で、基準は、RFフィードバックに対する閾値を含み得る。それに加えてまたはその代替として、命令を示すデータは、第1のプロトコルおよび第2のプロトコルのうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態では、データは、対象物のアイデンティティを含み得、任意選択で、命令は、少なくとも1つのコントローラに、対象物のアイデンティティに従って第1のプロトコルを選択させるようさらに構成することができる。あるいは、命令は、少なくとも1つのコントローラに、受信されたRFフィードバックに従って第1のプロトコルを選択させるよう構成することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、命令は、少なくとも1つのコントローラに、対象物の初期の処理状態に従って第1のプロトコルを選択させるようさらに構成することができる。任意選択で、命令は、少なくとも1つのコントローラに、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックに基づいて、対象物の初期の処理状態を決定させるよう構成することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、第2のプロトコルは、EMエネルギー印加を終了することを含む。任意選択で、第1および第2のプロトコルのうちの少なくとも1つは、複数の励起設定から1つまたは複数の励起設定を選択し、RFエネルギーを印加するための選択された1つまたは複数の励起設定および/またはパラメータでRFエネルギーを印加することを含み得る。いくつかの実施形態では、第1および第2のプロトコルのうちの少なくとも1つは、デフォルトプロトコルであり、命令を示すデータは、デフォルトプロトコルを使用するための命令を含み得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、RFフィードバックは、EMエネルギー印加の間に変化する対象物の処理状態と相関させる。任意選択で、EMエネルギー印加の間に変化する対象物の処理状態は、温度、湿気、湿度、圧力、化学組成、体積、重量、色、仕上がりレベル、密度、味または歯応えのうちの1つまたは複数によって示される。
【0027】
本発明のいくつかの追加の態様は、エネルギー印加を制御して、エネルギー印加ゾーンで対象物を処理するための方法および装置に関与し得る。コントローラは、第1のプロトコルに従って、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックが基準を満たす前の第1の時間帯の間に、エネルギー印加ゾーンにエネルギー印加を引き起こし、次いで、第2のプロトコルに従って、対象物の存在下でエネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックが基準を満たした後の第2の時間帯の間に、エネルギー印加を引き起こすことができる。任意選択で、基準は、RFフィードバックに対する閾値を含み得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、対象物を処理するための命令を示すデータは、対象物と関連付けられた機械可読要素から読み取ることができ、コントローラは、さらに、命令に従って、エネルギー印加を制御することができる。いくつかの実施形態では、命令は、第1のプロトコルおよび第2のプロトコルのうちの少なくとも1つを含み得る。第1および第2のプロトコルのうちの少なくとも1つは、複数の励起設定から少なくとも1つの励起設定を選択し、選択された少なくとも1つの励起設定でRFエネルギーを印加することを含み得る。それに加えてまたはその代替として、第1および第2のプロトコルのうちの少なくとも1つは、複数の励起設定でRFエネルギーを印加するためのパラメータを含み得る。いくつかの実施形態では、第1および第2のプロトコルのうちの少なくとも1つは、デフォルトプロトコルであり得、命令を示すデータは、デフォルトプロトコルを使用するための命令を含み得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、基準は、機械可読要素から読み取ることができる。
【0030】
いくつかの実施形態は、機械可読要素から読み取られたデータを、メモリに格納された情報と関連付けるステップをさらに含み得る。任意選択で、メモリは、通信ネットワークを介してアクセス可能である。
【0031】
いくつかの実施形態では、RFフィードバックは、対象物によって吸収可能なEMエネルギーを示す値を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、エネルギー印加は、RFエネルギーを印加するステップを含み得る。それに加えてまたはその代替として、エネルギーを印加するステップは、IRエネルギーを印加するステップまたは対流加熱を印加するステップのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、対象物の初期の処理状態は、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックに基づいて決定することができる。それに加えて、第1のプロトコルは、対象物の決定された初期の処理状態に基づいて選択することができる。あるいは、対象物の初期の処理状態は、機械可読要素から読み取られたデータに基づいて決定することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、第2のプロトコルは、エネルギー印加を終了することを含み得る。
【0035】
いくつかの実施形態は、対象物を特定するステップを含み得る。任意選択で、第1のプロトコルは、対象物のアイデンティティに従って選択することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、EMエネルギー印加の間に変化する対象物の処理状態は、RFフィードバックと相関させることができる。EMエネルギー印加の間に変化する対象物の処理状態は、温度、湿気、湿度、圧力、化学組成、体積、重量、色、仕上がりレベル、密度、味または歯応えのうちの1つまたは複数によって示すことができる。
【0037】
本発明のいくつかの他の実施形態は、エネルギー印加ゾーンで処理すべき対象物と関連付けられた機械可読要素に関連し得、機械可読要素は、第1のプロトコルから第2のプロトコルへ、少なくとも1つの放射素子を介して、RFエネルギー印加を変化するための基準を示すデータを含み得る。任意選択で、基準は、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックと関連付けられた値が閾値を超える場合に満たすことができる。
【0038】
以下に続く図面および詳細な説明は、本発明と一致する多くの代替の例を含む。開示されるすべての特徴を要約することは、この概要部の目的ではない。本発明の例示的な態様のより詳細な説明に関しては、参照によりこの概要に組み込まれる図面、詳細な説明および請求項を参照されたい。
【発明を実施するための形態】
【0040】
ここで、本発明の例示的な実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。適切な場合、図面全体にわたって同じ参照番号を使用して、同じまたは同様の部分を示す。
【0041】
一態様において、開示される実施形態は、EMエネルギーを印加するための装置および方法に関与し得る。EMエネルギーという用語は、本明細書で使用される場合、EMスペクトルのすべてまたは一部におけるEM放射によって送達可能なエネルギーを含み、これらに限定されないが、無線周波数(RF)、赤外線(IR)、近赤外線、可視光線、紫外線などを含む。特定の一例では、印加されるEMエネルギーは、自由空間における波長が100km〜1mm(それぞれ、3KHz〜300GHzの周波数に相当する)のRFエネルギーを含み得る。いくつかの他の例では、印加されるEMエネルギーは、500MHz〜1500MHz、700MHz〜1200MHzまたは800MHz〜1GHzの周波数帯域内に収まり得る。EMスペクトルのRF部分におけるエネルギーの印加は、本明細書では、RFエネルギーの印加と呼ぶ。例えば、マイクロ波および極超短波(UHF)エネルギーは両方ともRF範囲内である。いくつかの他の例では、印加されるEMエネルギーは、1つまたは複数の産業科学医療(ISM)用周波数帯域内(例えば、433.05〜434.79MHz、902〜928MHz、2400〜2500MHzおよび/または5725〜5875MHz)にのみ収まり得る。本明細書の例はRFエネルギーの印加に関連して説明されているが、これらの説明は、本発明のいくつかの例示的な原理を示すために提供されるものであり、本発明をEMスペクトルの特定の部分に限定することを意図しない。
【0042】
本発明のいくつかの実施形態は、熱源から、任意選択で対象物に熱を印加することによって、対象物を処理するための装置および方法に関連し得る。熱は、冷凍対象物の解凍、食品の調理またはベーキング、化学反応の加速、対象物(例えば、衣服)の乾燥、部品(例えば、粉末部品)の焼結、重合体の硬化などを行うために印加することができる。熱は、例えば、フィラメントなどの加熱素子を含む対流式熱源によって印加することができる。それに加えてまたはその代替として、熱は、例えば、IRランプなどのIR源から印加することができる。任意選択で、熱は、例えば、マグネトロンまたはソリッドステート電力増幅器などのRFエネルギーを供給するよう構成されたRF源から印加することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のタイプの熱源を使用して、対象物を処理することができる。2つ以上のタイプの熱源は、同時に、連続してまたはその両方で印加することができる。例えば、RFエネルギーおよび対流加熱は、対象物を処理するためにエネルギーが印加される時間の一部またはすべてにおいて同時に印加することができる。いくつかの実施形態では、異なるエネルギー源を交互にまたは連続して印加することができる。印加は、特定の熱源に限定されない。
【0043】
いくつかの実施形態では、RFエネルギーは、対象物の処理前、処理中および/または処理後に、対象物の1つまたは複数の処理状態を検知する(すなわち、検出する、モニタするなど)ために印加することができる。いくつかの実施形態では、処理状態は、RFフィードバックをモニタすることによって検知する(検出する)ことができる。RFフィードバックは、RFエネルギー印加に応答して受信することができる。対象物の1つまたは複数の処理状態を検知するためのRFエネルギー印加装置については、
図1Aおよび1Bに図式的に提示される。いくつかの実施形態では、RFエネルギーは、対象物103の初期状態を検出および決定するため、処理前に対象物103に印加することができる。RFエネルギーは、例えば、対象物の処理(例えば、加熱)が原因で起こる対象物の変化をモニタするため、処理中に対象物103に印加することができる。そのような変化のいくつかの例は、様相変化(例えば、冷凍対象物の解凍)、反応剤溶液の反応の進行に起因するpH変化、硬化に起因する重合体の重合、タンパク質の変質(例えば、卵ベースの料理およびペイストリーの調理における、ならびに、肉の調理における)、様々な調理状態(例えば、パン生地のベーキング)などを含み得る。これらの変化は、対象物の1つまたは複数の処理状態と関連付けることができる。また、RFエネルギーは、例えば、プロセスを終了すべきかどうかを決定するため、処理の終了間近または終了時に印加することもできる。
【0044】
いくつかの実施形態では、RFエネルギーは、対象物の処理の間、対象物103の処理状態(例えば、少なくとも1つの処理状態インジケータによって示される)とエネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックとを相関させるため、印加することができる(例えば、装置100において)。処理状態インジケータは、対象物の処理状態に関する情報をコントローラに伝えるよう構成された任意のメカニズムを含み得る。例えば、処理状態インジケータは、例えば、温度センサ、湿度センサなど、対象物の処理状態を示す、1つもしくは複数の状態、属性などを検知するよう構成された1つもしくは複数のセンサを備えることができるか、または、同センサであり得る。それに加えてまたはその代替として、処理状態インジケータは、対象物の処理状態の表示をユーザから受信し、コントローラにこの表示を伝えるよう構成されたユーザインターフェースを備えることができるか、または、同ユーザインターフェースであり得る。
【0045】
処理状態の表示は、エネルギー印加ゾーンに提供される1つまたは複数のセンサによって検知することも、インターフェースを通じてユーザが提供することもできる。処理状態の表示は、対象物の処理前、処理中または処理後の対象物の量的な(例えば、温度、圧力など)または非量的な(例えば、色、仕上がり具合、味、調理状態など)対象物の物理的または化学的特性のいかなる測定値も含み得る。処理状態の表示は、センサ(例えば、センサ140)によって測定する(検知する)ことも、ユーザによる検査を通じて決定することもできる。装置100は、対象物の処理状態の表示をユーザから受信するよう構成された第1のユーザインターフェース(例えば、インターフェース160)をさらに含み得る。対象物の処理状態を示す量的変数のいくつかの例は、温度、湿度、圧力、流量、pH、化学組成、密度、重量、体積などを含み得る。処理状態を示す測定可能な非量的変数のいくつかの例は、色、味、調理状態、仕上がりレベルなどを含み得る。本明細書で使用される場合、調理状態は、食品のいかなる調理/処理形態(例えば、ロースト、ベーキング、煮沸、スチーミング、グリル、長時間の煮込み、解凍、焦げ目付け、パン生地の発酵など)の間にも食品に関連して起こり得る所望のまたは非所望の何れかの対象物の可能ないかなる状態も指し得る。調理状態のいくつかの例は、パン生地のベーキングの終了時、肉の長時間の煮込みもしくはでんぷんを多く含む野菜の調理における軟化段階の開始時および終了時、イースト生地の発酵の終了時、様々なベーキング製品の焦げ目付けの終了時、様々な肉類の仕上がり具合、または、他のタイプの調理プロセスの程度などを含み得る。
【0046】
対象物の1つまたは複数の処理状態の検知(すなわち、検出、モニタリングなど)は、対象物からRFフィードバックを受信するためにエネルギー印加ゾーン(例えば、ゾーン102)にRFエネルギーを印加することによって実行することができる。RFフィードバックは、対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させることができる。RFフィードバックと対象物の1つまたは複数の処理状態とを相関させるための方法330は、
図3Cを参照して説明される。相関は、例えば、装置100と関連付けられたメモリ(例えば、コントローラ150と関連付けられたメモリ)上または機械可読要素(例えば、バーコード)上に記録することができる。
【0047】
本明細書で使用される場合、RFフィードバックは、受信されたいかなるRF信号も、1つまたは複数の受信されたRF信号に基づいて計算されたいかなる値も(空洞で励起されたEM場に対する空洞および/または対象物の誘電応答を示し得る)含み得る。RFフィードバックは、励起設定依存性であり得、例えば、異なる励起設定にわたって変化する値を含み得る。RFフィードバックは、未処理のRFフィードバックおよび演算済みのRFフィードバックを含み得る。未処理のRFフィードバックは、例えば、入出力電力レベル、場の強度、ネットワークパラメータ、例えば、空洞の散乱(S)パラメータ、アドミタンス(Y)パラメータ、反射および透過係数、インピーダンスなど、直接測定可能なパラメータを含み得る。演算済みのRFフィードバックは、例えば、直接測定可能なパラメータ間の和、積、商および/または差、散逸率値(DR)(以下で論じられるような)、直接測定可能なパラメータまたは演算済みのパラメータの平均(例えば、時間平均および/または励起設定平均)、直接測定可能なパラメータまたは演算済みのパラメータの微分係数(例えば、時間微分係数および/または励起設定微分係数)など、2つ以上の直接測定可能なパラメータまたは値に関するいかなる数学的操作の結果も含み得る。励起設定の概念については、以下で幅広く論じられる。
【0048】
いくつかの実施形態では、RFフィードバックは、RFエネルギー(すなわち、RF範囲のEMエネルギー)印加に応答し易いものであり得る。RFエネルギーは、対象物によって少なくとも部分的に占有されるエネルギー印加ゾーンに印加することができる。RFフィードバックを受信するために印加されるRFエネルギーは、例えば、低電力レベルの、比較的少量のエネルギーであり得る。本明細書で使用される場合、少量のエネルギーは、対象物の処理がほとんどもしくは全く起こらない、またはそうでなければ、低過ぎて所望の処理程度を提供することができないエネルギーの量を指し得る。例えば、いくつかの実施形態では、少量のエネルギーは、対象物の少なくとも1つの検出可能な処理状態における変化(またはある程度の変化)を引き起こすには不十分であり得る。いくつかの実施形態では、対象物を処理する(例えば、加熱する)ためのRFエネルギーの印加は、一励起設定当たりの第1の平均エネルギー量で行うことができ、RFフィードバックを受信するためのRFエネルギーの印加は、一励起設定当たりの第2の平均エネルギー量で行うことができ、一励起設定当たりの第1の平均エネルギー量は、一励起設定当たりの第2の平均エネルギー量より高い。
【0049】
RFフィードバックは、エネルギー印加ゾーンにまたはその周辺に配置された検出器(例えば、検出器118、118a、128、138)またはセンサ(例えば、センサ140)によって、RFエネルギー印加に応答して受信される信号を含み得る。信号は、RFエネルギー印加と関連付けられたいくつかのまたはすべての直接測定可能なパラメータを含み得る。エネルギーは、少なくとも1つの放射素子(例えば、
図1Aおよび1Bに示される素子110)供給することができ、エネルギーは、RFエネルギーの印加に応答して、エネルギー印加ゾーンから、放出側の放射素子に反射し返すことができる。それに加えてまたはその代替として、エネルギーは、他の放射素子(例えば、
図1Aに示される素子111ならびに
図1Bに示される素子120および130)と結合することができる。RFエネルギー印加に応答して受信することができるRFフィードバックの様々な例については、以下で論じられる。
【0050】
いくつかの実施形態では、対象物の処理(例えば、対象物へのエネルギー印加による)は、受信されたRFフィードバックおよび/または検出された処理状態に基づいて制御することができる。例えば、エネルギーの量(例えば、従来の調理用オーブンの温度または電子レンジの電力レベル)またはエネルギー印加の継続時間(例えば、エネルギー印加の時間の長さ)は、受信されたRFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)に基づいて決定することができる。例示的な実施形態では、演算済みのRFフィードバックは、従来のオーブンにおける熱の印加の間(例えば、ベーキングの間)、モニタすることができる。演算済みのRFフィードバックは、第1の温度(例えば、180℃)での食品の加熱の間、ある程度まで食品が調理されたことを演算済みのRFフィードバックが示すまでモニタすることができ、その後、熱印加を終了することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、対象物を処理するためにエネルギーが印加されるプロトコルは、RFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)に基づいて決定することができる。本明細書で使用される場合、プロトコルは、例えば、対流加熱における加熱の温度および継続時間(例えば、温度T
1でS
1秒間加熱した後、温度T
2でS
2秒間加熱するなど)、IR加熱における電力および時間など、エネルギー印加を制御するパラメータのうちの1つまたは複数を含み得る。対象物を処理するためにRFエネルギーが印加される際、プロトコルは、RFエネルギーレベル(例えば、電力レベルおよび/または継続時間)を設定すること、および/または、複数の励起設定から1つもしくは複数の励起設定を選択すること、ならびに、選択された励起設定でRFエネルギーを印加すること、エネルギー印加に対する1つもしくは複数の規則をRFフィードバックの関数として適用することなどを含み得る。エネルギーは、第1のプロトコルを使用して印加して、対象物を処理することができる(例えば、温度および時間を食品の調理用に設定することができる)。RFフィードバックは、エネルギー印加の間、1つまたは複数のRFフィードバック値が対象物の第1の処理状態(例えば、食品は調理済み)を示す閾値(すなわち、第1の基準)に達するまでモニタすることができる。RFフィードバック値が閾値に達した後、食品の焦げ目付けのため、短時間温度を上昇させる(例えば、220℃まで)ことによって、第2のプロトコルを適用することができる。処理の1つもしくは複数の状態(例えば、第2の状態)が目標値に達したか、または、第2の基準(例えば、所望の温度、所望の仕上がり具合または目標pHなど)が満たされたことをモニタされたRFフィードバックが示すと、処理(例えば、加熱)を終了することができる(すなわち、第3のプロトコル)。RFフィードバックに基づいて対象物へのエネルギー印加を制御するための例示的な方法300および310については、
図3Aおよび3Bに開示され、基準に基づいてRFエネルギー印加を制御するための例示的な方法400については、
図4に開示される。
【0052】
ある実施形態では、RFエネルギーは、エネルギー印加ゾーンに印加することができる(例えば、対象物の少なくとも1つの処理状態を検知するため)。例えば、RFエネルギーは、
図1Aおよび1Bに示されるエネルギー印加ゾーン102などのエネルギー印加ゾーンに印加することができる。上記に示されるように、対象物を処理するため、他のエネルギータイプ(例えば、対流および/またはIR)をゾーンに印加することができる。エネルギー印加ゾーン102は、対象物を処理するためにエネルギーを印加することができるいかなる空洞、空隙、場所、領域またはエリアも含み得る。いくつかの実施形態では、RFエネルギーは、対象物の処理状態を検知および/または検出するために印加することができる。ゾーンは、中空でも、液体、固体、気体で充填または部分的に充填されても、その組合せでもあり得る。単なる例示として、エネルギー印加ゾーン102は、EM波の存在、伝播および/または共振を可能にする、エンクロージャの内部、部分的なエンクロージャの内部、オープン空間、固体または部分的固体を含み得る。ゾーン102は、コンベアベルトまたは回転板を含み得る。いくつかの実施形態では、ゾーン102は、空洞(例えば、
図2Aに示されるような例示的な空洞200)を含むか、または、同空洞であり得る。
【0053】
ある実施形態では、EMエネルギーは、エネルギー印加ゾーン(例えば、エネルギー印加ゾーン102)に配置された対象物(例えば、
図1Aの対象物103)の処理状態を検知および検出するために印加することができる。対象物は、対象物の少なくとも一部がゾーンに位置する場合、または、対象物のある部分が印加されたEM放射を受ける場合に、エネルギー印加ゾーンに位置すると見なすことができる。処理のためにEMエネルギーを印加することができる対象物のタイプは、対象物の特定の形態に限定されない。対象物は、開示される実施形態が利用される特定のプロセスに応じて、液体、準液体、固体、準固体または気体を含み得る。また、対象物は、異なる様相の物質の複合体または混合物も含み得る。したがって、非限定的な例として、対象物という用語は、解凍もしくは調理すべき食料、乾燥すべき衣服もしくは他の湿潤物、解凍すべき冷凍器官、反応させるべき化学物質、燃焼すべき燃料もしくは他の可燃物、脱水すべき水和物、膨張させるべき気体、加熱、沸騰もしくは蒸発させるべき液体、または、名目上でも、エネルギー(例えば、EMエネルギー)の印加が所望される他の任意の材料などの物質を包含し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、エネルギー印加ゾーン102に印加されたRFエネルギーの一部は、対象物103によって吸収(散逸)され得る。いくつかの実施形態では、エネルギー印加ゾーン102に印加されたEMエネルギーの別の部分は、様々な要素(例えば、食料の残留物、粒子の残留物、追加の対象物、ゾーン102と関連付けられた構造)、または、ゾーン102に見られるかもしくはエネルギー印加ゾーン102と関連付けられた他の任意のEMエネルギー吸収物質によって吸収され得る。また、エネルギー印加ゾーン102は、損失構成要素も含み得、損失構成要素は、それら自体は大量のEMエネルギーを吸収することはないが、EMエネルギー損失の原因となる。そのような損失構成要素は、例えば、割れ目、継ぎ目、接合部、ドア、空洞本体とドアとの間の界面、または、エネルギー印加ゾーン102と関連付けられた他の任意の損失機構を含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、ゾーンで散逸されたエネルギーは、エネルギー印加ゾーンのEMエネルギー吸収構成要素とともに、対象物103の少なくとも一部、および、ゾーンと関連付けられたEMエネルギー損失構成要素で散逸されたエネルギーを含み得る。
【0055】
例示的なエネルギー印加ゾーン102は、オーブン(例えば、調理用オーブン)、チャンバ、タンク、乾燥機、解凍機、脱水機、リアクタ、エンジン、化学的または生物学的な処理装置、パイプ(例えば、燃料パイプ)、炉、焼却炉、材料成形または形成装置、コンベア、燃焼ゾーン、フィルタ、クーラー、冷凍庫などのエネルギーが印加される場所を含み得る。いくつかの実施形態では、エネルギー印加ゾーンは、対象物が購入された時点で処理される自動販売機の一部であり得る。
【0056】
図1Aおよび1Bは、例えば、対象物の処理の間、ゾーン102に配置された対象物にRFエネルギーを印加するため(例えば、対象物の1つまたは複数の処理状態を検出するため)の装置100の図表示を含む。RFエネルギーは、RF範囲の周波数で印加されるEMエネルギーを含み得る。装置100は、エネルギー印加ゾーン102にRFエネルギーを印加するよう構成された少なくとも1つの放射素子110を含み得る。放射素子110は、RFエネルギーを伝達(放出)するよう設計または構成されたいかなる素子も、システムも、素子のアレイなども含み得る。例えば、放射素子110は、いかなるアンテナも、アンテナのアレイも、RFフィードも、導波路も、遅波アンテナも、パッチアンテナも、逆Fアンテナなども、それらの任意の組合せまたは数で含み得る。現在開示される実施形態では、複数のアンテナおよび/または複数の放射素子(例えば、アンテナ)を提供することができる(例えば、
図1Aに示される放射素子110および111、または、
図1Bに示される放射素子110、120、および130)。エネルギー印加ゾーン102は、定義表面を備えたエンクロージャを含み得る。放射素子は、ゾーン102(例えば、空洞壁)を定義する1つまたは複数の表面上に位置し得る。例えば、放射素子110および130は、エネルギー印加ゾーン102の2つの異なる(例えば、対向する)表面上に位置し得る。いくつかの実施形態では、放射素子のうちの1つまたは複数は、ゾーン102内部に位置することも(例えば、素子130)、ゾーン102内部に部分的に位置することも(例えば、素子110および111)あり得る。それに加えてまたはその代替として、放射素子は、エネルギー印加ゾーンの外側に位置し得る(例えば、素子120)。放射素子のうちの1つまたは複数(例えば、素子130)は、対象物103に近接することも、対象物103と接触することも、対象物103の近くにあることも、対象物103に埋め込まれることさえもあり得る(例えば、対象物が液体またはフィルタを含む場合、例えば、
図2Aに示される放射素子204c)。各放射素子の向き、タイプ、寸法および/または構成は、特定の応用に基づいて、例えば、所望の標的効果に基づいて、異なっていても同じでもよい。各放射素子は、同じ方向または様々な異なる方向に沿ってEM波を放出するように配置、調整および/または方向付けすることができる。その上、各放射素子の場所、向きおよび構成は、エネルギーを対象物に印加する前に事前に決定することができる。その代替としてまたはそれに加えて、各放射素子の場所、向きおよび/または構成は、装置の動作の間および/またはエネルギー印加のラウンド/サイクル間に、例えば、コントローラ(例えば、コントローラ150)を使用することによって、動的に調整することができる。いかなる構造または構成の放射素子も、開示される実施形態で使用することができる。
【0057】
図1Aに示されるように、装置100は、エネルギー印加ゾーン102にRFエネルギーを放出するための少なくとも1つの放射素子110と、エネルギー印加ゾーン102からEMエネルギーを受け取るよう構成することができる少なくとも1つの放射素子111とを含み得る。放射素子は、特定の応用または構成に応じて、エミッタ、レシーバまたはその両方として機能し得る。放射素子がエネルギー印加ゾーンからのRFエネルギーのレシーバとして動作する場合(例えば、受信、反射および/または結合されたEM波)、放射素子は、エネルギー印加ゾーンからまたは他の放射素子からRFエネルギーを受け取る。いくつかの実施形態では、放射素子110は、エミッタおよびレシーバとして機能し得る。
【0058】
本発明のいくつかの態様は、対象物の1つまたは複数の処理状態を検出するために、放射素子からエネルギー印加ゾーン102に放出されるRFエネルギー、放出側の放射素子に供給されるRFエネルギー、または、エネルギー印加ゾーンから放射素子(例えば、素子110および111)によって受け取られたRFエネルギーの検出、測定、モニタリングまたは検知に関与し得る。放出および/または受け取られた(例えば、反射または結合された)RFエネルギーの様々なRFフィードバックを測定および/または検出および/または計算するよう構成された検出器は、少なくとも1つの放射素子と関連付けることができる。いくつかの実施形態では、検出器は、放射素子と関連付けられるか、または、放射素子に接続される方向性結合器を含み得る。検出器は、放出および/または受け取られたRFエネルギーに関連するRFフィードバック(例えば、未処理のRFフィードバック)を検出および/または測定することができる。未処理のRFフィードバックは、対象物の1つまたは複数の処理状態と関連付けることができる。未処理のRFフィードバックは、例えば、電力、周波数、エネルギー、電流、電圧、放出間の位相など、RF放出のすべての検出可能なパラメータを含み得る。例えば、
図1Aに示される検出器118は、放射素子110および111と関連付けることができる。検出器118は、例えば、素子110からのRFエネルギー放出に応答し易い、素子111に関連する1つまたは複数のパラメータを測定または検出するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、検出器118は、素子110からのRFエネルギー放出の結果として、ゾーン102から素子110に受け取られた(例えば、反射し返された)RFエネルギーのパラメータを検出するよう構成することができる。また、検出器118は、放射素子110および111のポートで電圧および電流を測定する適切なタイプの回路またはデバイスも含み得る。いくつかの実施形態では、検出器118は、放射素子がエミッタとして機能する際に、RF源(例えば、供給源112)から放射素子への信号のフローを可能にし、放射素子がレシーバとして機能する際に、放射素子から検出器への信号のフローを可能にするよう構成された方向性結合器を含み得る。検出器118は、演算済みのRFフィードバックを受信する(得る)ため、未処理のRFフィードバックの数学的操作を実行するよう構成されたコントローラをさらに含み得る。その代替としてまたはそれに加えて、演算済みのRFフィードバックは、コントローラ150によって計算することができ、検出器は、さらなる操作のために未処理のRFフィードバックをコントローラ150に送信することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、検出器118は、2つの素子(例えば、素子110および111)と関連付けることができる。いくつかの実施形態では、各素子は、1つの検出器と関連付けることができる。例えば、素子110、120および130は、
図1Bに示される検出器118a、128および138と関連付けることができる。検出器118a、128および138は、放出されたRFエネルギーおよびゾーン102から受け取られたRFエネルギーの両方のRFエネルギーパラメータを検出するよう構成することができる。例えば、RFエネルギーは、素子110からゾーン102に放出することができる。その結果、RFエネルギーの一部は、対象物103によって吸収されるかまたは対象物103において散逸される場合があり、別の部分は、ゾーン102から反射し返されるかまたは結合され、素子110、120および130によって受け取られる場合がある。
【0060】
いくつかの開示される実施形態と一致して、RFエネルギーは、RF源112から1つまたは複数の放出側の放射素子に供給することができる。RF源112から放出側の放射素子(例えば、素子110)に供給されたエネルギーは、供給エネルギーと呼ぶことができ、SEと示される。
【0061】
供給されたRFエネルギーの一部は、対象物(例えば、対象物103)によって吸収され得る。エネルギーのこの部分は、吸収エネルギーまたは散逸エネルギーと呼ぶことができ、AEと示される。
【0062】
供給されたRFエネルギーの一部分は、放出素子(例えば、素子110)に反射し返される場合がある。エネルギーのこの部分は、反射エネルギーと呼ぶことができ、REと示される。反射エネルギーは、放射素子とエネルギー印加ゾーンとの間の界面で反射され得る。その代替としてまたはそれに加えて、反射エネルギーは、例えば、対象物からまたはゾーンを定義する壁からなど、エネルギー印加ゾーンから反射される(例えば、インピーダンス不整合に起因して)エネルギーを含み得る。
【0063】
供給エネルギーの他の部分は、エネルギー印加ゾーンにおいて他の放射素子またはセンサ(例えば、受信側の放射素子(例えば、素子111)、別の放出側の放射素子(例えば、120および130)、センサ(例えば、センサ140))と結合され得、結合エネルギーと呼ぶことができ、CEと示される。
【0064】
いくつかの実施形態では、供給されたRFエネルギー(SE)は、放出側の放射素子に反射し返されたエネルギー(RE)、対象物において吸収されたエネルギー(AE)、他の放射素子のうちの1つまたは複数と結合されたエネルギー(CE)を含み得る。方程式(1)は、以下のように、量SEと、REと、AEと、CEとの関係を表し得る。
(1) SE=RE+AE+CE
【0065】
放射素子に供給されたエネルギー量とその放射素子に反射し返されたエネルギー量との差は、送達エネルギーと呼ぶことができ、DEと示される。1つまたは複数の検出器(例えば、検出器118、118a、128および138)は、供給、反射および結合されたエネルギーの値を検出および測定するよう構成することができ、コントローラ(例えば、コントローラ150)は、例えば、方程式(1)に基づいて、送達および/または吸収されたエネルギーの量を決定するよう構成することができる。これにより、以下の方程式が生じ得る。
(2a) AE=SE−(RE+CE)
(2b) DE=SE−RE
(2c) DE=AE+CE
【0066】
装置100は、RFエネルギーを放射素子に供給するための供給源をさらに含み得る。例えば、供給源112は、放出素子110にRFエネルギーを供給することができ、供給源122は、放出素子120にRFエネルギーを供給することができ、供給源132は、放出素子130にRFエネルギーを供給することができる。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態によれば、装置または方法は、RFエネルギーをエネルギー印加ゾーンに供給するよう構成された少なくとも1つの供給源の使用に関与し得る。供給源は、RFエネルギーの生成および供給に適切であり得るいかなるコンポーネントも含み得る。例えば、供給源112は、RF電源(例えば、電源113)を含み得る。さらに別の例では、供給源は、複数の電源(例えば、113、123および133)を含み得る。電源の各々は、EMエネルギーを運ぶEM波を生成するよう構成することができる。例えば、電源113(または123または133)は、既定の波長または周波数で高出力マイクロ波を生成するよう構成されたマグネトロンを含み得る。その代替としてまたはそれに加えて、電源113(または123または133)は、制御可能な周波数でAC波形(例えば、AC電圧または電流)を生成するよう構成された半導体発振器(例えば、電圧制御発振器)を含み得る。周波数は、一定であるようにまたは変化するように制御することができる。AC波形は、正弦波、矩形波、パルス波、三角波、または、交互に変わる極性を有する別のタイプの波形を含み得る。その代替としてまたはそれに加えて、RFエネルギーの供給源は、例えば、EM場生成器、EM束生成器、または、振動電子を生成するための任意のメカニズムなど、他の任意の電源を含み得る。供給源は、ソリッドステート増幅器を含み得る。
【0068】
いくつかの実施形態と一致して、RFエネルギーは、既定の波長または周波数での伝播RF波の形態で(RF放射としても知られている)エネルギー印加ゾーンに供給することができる。本明細書で使用される場合、伝播RF波は、共振波、進行波、エバネッセント波、および、他の任意の方法で媒体中を進行する波を含み得る。RF放射は、相互作用する物質に与えられる(または物質中に散逸される)エネルギーを運ぶ。
【0069】
いくつかの実施形態では、供給源(例えば、供給源112、122または132)は、少なくとも1つの変調器(例えば、変調器115、125または135)および/または少なくとも1つの増幅器(例えば、増幅器116、126または136)をさらに含み得る。変調器は、位相変調器、周波数変調器、振幅変調器、発振器、または、放射素子に供給されるRFエネルギーの少なくとも1つの態様を変調するよう構成された他の任意の変調器を含み得る。増幅器は、電源によって供給されるRF波の振幅を変更する(例えば、増幅する)よう構成されたいかなる装置も含み得る。供給源(例えば、供給源112、122または132)は、特定の実施形態の要件に従って、単に1つのコンポーネントを含むことも、複数のコンポーネントを含むことも、コンポーネントの任意の組合せを含むこともあり得ることに留意されたい。電源、変調器および/または増幅器は各々、コントローラ(例えば、コントローラ150)によって制御することができ、以下でさらに詳細に論じられる。
【0070】
装置100は、センサ140などの少なくとも1つのセンサをさらに含み得る。センサ140は、エネルギー印加ゾーン102にまたはその周辺に設置することができる。いくつかの実施形態では、センサ140は、例示的な処理状態インジケータを構成し得る。センサ140は、本発明のいくつかの実施形態に従って、RFフィードバックを検出および/または測定するよう構成することができる。例えば、センサ140は、エネルギー印加ゾーンで励起されたEM場の強度をモニタするよう構成することができる。それに加えてまたはその代替として、センサ140は、対象物の1つまたは複数の処理状態またはエネルギー印加ゾーンを示す他の信号またはフィードバックを検出および/または測定するよう構成することができる。例えば、センサ140は、対象物および/またはエネルギー印加ゾーンと関連付けられた温度を測定するよう構成された温度計(例えば、熱電対またはIRセンサ)を含み得る。センサ140は、湿度センサ、圧力センサ(例えば、バロメータ)、溶液のpH値を測定するよう構成されたpHセンサ(例えば、対象物が液体を含む場合)、流量計などを含み得る。センサ140は、対象物の少なくとも一部分の重量を測定するよう構成することができる(例えば、測量計)。センサ140は、対象物またはエネルギー印加ゾーンの検出可能および測定可能ないかなる特性(例えば、処理状態のインジケータ)も測定するよう構成することができる。センサ140は、コントローラ150にフィードバック信号を送信するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のセンサ140が提供され得る。2つ以上のセンサ140は、1つまたは複数の異なるタイプまたは同じタイプのセンサを含み得る(例えば、温度センサ、温度を検出するための光ファイバ、重量センサなどが提供され得る)。本発明のいくつかの態様は、対象物103の処理状態を示すセンサ140で検出された信号と、センサ140から受信された信号と並行してまたはそれに加えて、検出器118、118a、128および/または138によって検知、モニタまたは検出されたRFフィードバックとの、例えば、コントローラ150による、相関に関与し得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、装置100は、コントローラ(例えば、コントローラ150)を含み得る。コントローラ150は、プロセッサと一致する場合も、プロセッサの一部である場合もあり得る。本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、入力上で論理演算を実行する電気回路を含み得る。例えば、そのようなプロセッサは、1つまたは複数の集積回路、マイクロチップ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、中央演算処理装置(CPU)のすべてもしくは一部、グラフィック処理装置(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または、命令の実行もしくは論理演算の実行に適切な他の回路を含み得る。
【0072】
コントローラによって実行される命令(例えば、1つまたは複数のスクリプトまたはエネルギープロトコル)は、例えば、コントローラと統合されるかまたはコントローラに埋め込まれたメモリユニットに事前にロードすることも、RAM、ROM、ハードディスク、光ディスク、磁気媒体、フラッシュメモリ、他の永久、固定もしくは揮発性メモリ、または、コントローラのために命令を格納することができる他の任意のメカニズムなどの別のメモリユニットに格納することもできる。別のメモリユニットは、コントローラの一部であっても、一部でなくともよい。コントローラは、特定の使用のためにカスタム設計することも、一般用途用に構成して、異なるソフトウェアを実行することによって異なる機能を実行できるようにすることもできる。
【0073】
複数のコントローラまたはプロセッサを使用する場合、すべてが、互いに電気的に接続されるかまたは切断される同様の構造のものであっても、異なる構造のものであってもよい。複数のコントローラまたはプロセッサは、別々の回路であっても、単一回路に統合されてもよい。複数のコントローラまたはプロセッサを使用する場合、複数のコントローラまたはプロセッサは、独立して動作するようまたは協力して動作するよう構成することができる。複数のコントローラまたはプロセッサは、電気的に、磁気的に、光学的に、音響的に、機械的に、または、相互作用を可能にする他の手段で結合することができる。
【0074】
本発明のいくつかの実施形態による装置は、1つまたは複数のRFエネルギー印加ユニット(例えば、
図1Aおよび1Bに示されるユニット119および119a)を含み得る。エネルギー印加ユニット(例えば、ユニット119a)は、1つまたは複数の放射素子(例えば、素子110、120および130)と、RFエネルギーを放射素子に供給するRFエネルギー源とを含み得る。いくつかの実施形態では、RFエネルギー印加ユニット119aは、2つ以上の同期RFエネルギー源(例えば、供給源112、122および132)を含み得、同期RFエネルギー源は、例えば、コントローラ150が制御して、制御位相差で、制御振幅差でなど、共通の周波数を有する信号を放射素子に供給することができる。いくつかの実施形態では、ユニット119aは、2つ以上の非同期RFエネルギー源を含み得る。いくつかの実施形態では、RFエネルギー印加ユニットのうちの1つまたは複数から、連続して、または、非重複もしくは部分的に重複した時間帯の間に、エネルギーを印加する効果は、RFエネルギー印加ユニットのうちの1つもしくは複数またはすべてから、同時に、エネルギーを印加する効果と実質的に同じである。本発明と一致する実施形態は、1つまたは複数のエネルギー印加ユニットを含み得る。
【0075】
いくつかの実施形態によるRFエネルギー印加ユニットは、2つ以上の異なる励起設定でエネルギーを印加することができる。異なる励起設定でエネルギーを印加することにより、エネルギー印加ゾーン102における異なる場のパターンの励起が生じる。励起設定(ES)は、場のパターンに影響を及ぼし得るパラメータの1つまたは複数の値によって互いに異なり得、コントローラ150によって制御することができる。そのようなパラメータは、本明細書では、場に影響を及ぼす制御可能なパラメータ(c−FAP)と呼ばれる。いくつかの実施形態では、値は、各c−FAPに対して選択することができ、励起設定は、選択された値によって定義することができる。1つのc−FAPに対する値が異なるだけでも、励起設定は異なり得、順に、エネルギー印加ゾーンにおいて励起される場のパターンも異なり得る。
【0076】
いくつかの事例では、c−FAPの異なる値により、生成される場のパターンに大幅な変動がもたらされる。しかし、他の例では、c−FAPの異なる値により、生成される場のパターンに変化がほとんどまたは全く生じない場合がある(例えば、c−FAPの2つの値の間の変動が小さい場合)。
【0077】
励起設定のイメージや、それをどのように設定できるかを頭の中に描くため、本発明のいくつかの実施形態によるRFエネルギー印加ユニットをスイッチボードから制御することを想像することができる。スイッチボードは、一連のノブ、ダイヤル、スイッチまたは他の値セレクタを含み得、その各々は、1つのc−FAPの値を決定する(または1つのc−FAPに対する値を選択する)ためのものである。ある励起設定から別の励起設定への切り替えは、異なる値を選択するように値セレクタのうちの1つ(または複数)を操作することによって達成することができる。すべての値セレクタの位置はまとめて(例えば、すべてのノブ、ダイヤルおよびスイッチの位置はまとめて)、単一の励起設定を定義することができる。この頭の中にイメージを描く過程は役立つ可能性があるが、実際には、RFエネルギー印加ユニットはコントローラによって制御され得、それにより、利用可能なc−FAPの値は、ノブやダイヤル以外のマイクロスイッチ、トランジスタ、電子回路および他の値セレクタを使用することによって設定され得る。
【0078】
特定の励起設定でエネルギーを印加すると、エネルギー印加ゾーン102においてEM場を励起することができる。簡潔にするため、このEM場を励起と呼ぶことができる。したがって、各励起設定は励起に対応し得、励起設定の供給、受取り、吸収、漏出などへの言及は、対応する励起の供給、受取り、吸収、漏出などを指し得る。したがって、例えば、所定の励起または励起設定が対象物において吸収されるという言明は、所定の励起設定でエネルギー印加ユニット(例えば、ユニット119)によって励起されたEM場により、対象物においてエネルギーが吸収されることを意味し得る。
【0079】
装置が異なれば、場に影響を及ぼす異なるパラメータを制御することができる。例えば、いくつかの実施形態では、コントローラ150は、エネルギー印加ユニット119によってエネルギー印加ゾーン102に印加されるEM波の周波数を制御することができる。そのような実施形態では、周波数は、場に影響を及ぼす制御可能なパラメータ(c−FAP)として利用可能であり得る。一例では、コントローラ150は、例えば、800MHz、800.5MHzなど、2つ以上の値の何れかを有するように周波数を制御することができる。周波数を制御し、ある周波数値から別の周波数値へと変更することにより、励起設定を変更することができ、順に、エネルギー印加ゾーンにおいて励起される場のパターンも変更することができる。
【0080】
別の例では、エネルギー印加ユニット(例えば、ユニット119a)は、制御可能な位相差で放射を放出する2つの放射素子(例えば、素子110、120および130)を含み得る。位相差は、例えば、0°、90°、180°または270°など、2つ以上の値を有するように、コントローラ150によって制御することができる。2つの放射素子によって放出されるEM場間の位相差は、c−FAPとして、エネルギー印加ユニットを備える装置に利用可能であり得る。
【0081】
別の例では、2つの放射素子が同じ周波数のEM場を放出する強度の差を制御することができ、したがって、c−FAPとして利用可能であり得る。
【0082】
別の例では、エネルギー印加ゾーン(例えば、ゾーン102)は、1つまたは複数の導体素子(例えば、ロッド)を含み得、その各々は、寄生状態または接続状態の何れかとなるように、コントローラ150によって制御することができる。各ロッドの状態(寄生または接続)の値は、エネルギー印加ゾーンにおいて励起されるEM場のパターンに影響を及ぼし得る。そのようなロッドを有する装置では、各ロッドの状態は、c−FAPを構成し得る。
【0083】
別の例では、エネルギー印加ゾーンは、磁化可能素子(例えば、エネルギー印加ゾーンの壁に)および磁化可能素子に近接するエレクトロマグネットを含み得る。磁化可能素子およびエレクトロマグネットは、エレクトロマグネット中を流れる電流が、エネルギー印加ゾーンにおいて励起される場のパターンに影響を及ぼすように構成することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ150は、エレクトロマグネット中の電流の値(例えば、1mA、20mA、500mAなど)を制御するよう構成することができる。電流の値は、c−FAPとして利用可能であり得る。
【0084】
別の例では、
図1Bに示されるエネルギー印加ユニット119aは、複数の放射素子110、120および130を含み得、その各々は、オンまたはオフにすることができる。そのような実施形態では、各放射素子の状態(すなわち、オンまたはオフ)は、c−FAPとして利用可能であり得る。それに加えてまたはその代替として、オンにする放射素子の総数は、c−FAPを構成し得る。
【0085】
いくつかの実施形態において、場に影響を及ぼす制御可能なパラメータの役割を果たし得るパラメータの他の例は、放射素子の位置、放射素子の向き、空洞寸法または他の任意の制御可能なパラメータを含み得、その値は、ゾーンへのRFエネルギー印加と同時にエネルギー印加ゾーンにおいて励起される場のパターンに影響を及ぼし得る。
【0086】
単一のc−FAPのみを制御するよう構成された装置の励起設定(ES)は、一次元励起設定と呼ぶことができる。複数のc−FAPを制御する装置の励起設定は、多次元励起設定と呼ぶことができる。一般に、装置で利用可能なc−FAPの数は、装置で利用可能な励起設定の寸法を決定する。装置によって励起され得るすべての励起の集合体(または装置で利用可能なすべての励起設定の集合体)は、装置の励起空間と呼ぶことができる。装置の励起空間の寸法は、その装置で利用可能な各励起設定の寸法と同じであり得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、RFエネルギー印加ユニットは、RFフィードバックに基づいてRFエネルギー印加を制御するよう構成されたコントローラ(例えば、コントローラ150)によって制御することができる。
【0088】
したがって、いくつかの実施形態では、対象物を加熱するため、および、対象物の処理状態を検知するためにRFエネルギーが印加される場合、RFエネルギー印加は、所定の励起設定でのエネルギー印加の1つまたは複数の態様(例えば、エネルギー量、エネルギーが印加される電力レベル、エネルギーが印加される時間の長さなど)が同じ励起に対して、異なる励起に対してまたは複数の励起にわたって受信されたRFフィードバックに依存し得るように制御することができる。これらの実施形態において、RFエネルギーは、対象物の処理に十分な量で、すなわち、対象物の少なくとも一部分の少なくとも1つの特性(例えば、処理状態)の変化を引き起こすため(例えば、対象物の少なくとも一部分の温度を上げるため)に十分な量で印加することができる。いくつかの実施形態では、対象物を処理する(例えば、加熱する)ためのRFエネルギーの印加は、第1の電力レベル(例えば、スクリプト)で進めることができ、RFフィードバックを生成する(受信する)ためのRFエネルギーの印加は、第2の電力レベルで進めることができる。いくつかの実施形態では、第1の電力レベルは、第2の電力レベルより高い。いくつかの実施形態では、対象物を加熱するために印加されるRFエネルギーは、一励起設定当たりの第1の平均エネルギー量であり得、RFフィードバックを受信するために印加されるRFエネルギーは、一励起設定当たりの第2の平均エネルギー量であり得、一励起設定当たりの第1の平均エネルギー量は、一励起設定当たりの第2の平均エネルギー量より高い。
【0089】
コントローラは、ゾーン102にRFエネルギーを印加するため、装置で利用可能なすべての励起設定から、励起設定(または少なくとも1つの励起設定)のサブグループを選択するよう構成することができる。コントローラ150は、各励起設定でまたは1つもしくは複数の励起設定で受信されたRFフィードバックに基づいて、励起設定のサブグループを選択することができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、対象物を処理するためにRFエネルギーが印加される場合、コントローラは、例えば、RFフィードバックに基づいて、各励起設定で印加すべきRFエネルギー量を決定する(例えば、RFエネルギー量を励起設定の各々と関連付ける)よう構成することができる。ある実施形態では、コントローラは、RFフィードバックの少なくとも一部から、エネルギーがゾーンに印加される複数の励起設定の各々で吸収性インジケータ(または、略記してAI)を決定するよう構成することができる。コントローラは、それぞれの励起設定でのAI値に基づいて、RFエネルギー量を、装置で利用可能な励起設定の各々と関連付けるよう構成することができる。コントローラがRFフィードバック(例えば、AI)に基づくエネルギー印加ゾーンへのRFエネルギーの印加を引き起こす規則は、RFエネルギーを印加して対象物を処理するための1つまたは複数のスクリプトに含めることができる。例えば、スクリプトまたは規則は、あるAI値と関連付けられた励起設定(例えば、最小閾値より低いおよび/または最大閾値より高いAI値を有し得るもの)にRFエネルギーを供給しないという決定を含み得る。他の例では、スクリプトまたは規則は、同じ量のRFエネルギーと、異なるAI値(例えば、ある範囲の値)と関連付けられた励起設定とを関連付けることを含み得る。それに加えてまたはその代替として、別のスクリプトによれば、コントローラは、異なる量のRFエネルギーと、異なるAI値と関連付けられた励起設定とを関連付けることができる。いくつかの実施形態では、AI値および/または他のRFフィードバックに基づく他の規則またはスクリプトは、対象物を処理するために印加すべきRFエネルギーの量を決定するため、コントローラが利用することができる。
【0091】
対象物の処理状態を検出するためおよび/または対象物を加熱するための何れかの理由におけるゾーンへのRFエネルギーの印加は、掃引によって行うことができ、掃引の間、RFフィードバックを受信して、異なる励起設定と関連付けることができる。本明細書で使用される場合、掃引は、例えば、複数の励起設定での長時間のエネルギーの印加を含み得る。例えば、掃引は、1つもしくは複数の連続励起設定グループにおける複数の励起設定でのエネルギーの連続印加、複数の非連続励起設定グループにおける複数の励起設定でのエネルギーの連続印加、個々の非連続励起設定でのエネルギーの連続印加、および/または、所望の励起設定/パワースペクトル成分を有する合成パルス(例えば、ある時間内の合成パルス)の印加を含み得る。励起設定グループは、連続であっても、非連続であってもよい。したがって、励起設定掃引プロセスの間、1つまたは複数のコントローラは、供給源(例えば、供給源112)から1つまたは複数の放射素子に供給されるエネルギーを調整して、様々な励起設定でゾーン102にRFエネルギーを連続して印加したり(例えば、あるc−FAPから別のc−FAPに切り替えることによって)、各励起設定と関連付けられたゾーン102からRFフィードバックを受信したりすることができる。
【0092】
掃引プロセスの間、コントローラ150は、放射素子110、120および130において反射および/または結合されたエネルギーを示す未処理のRFフィードバックを受信することができる。次いで、コントローラ150は、受信された情報に基づいて、複数の励起設定の各々での、対象物103による吸収性インジケータ(AI)(すなわち、演算済みのRFフィードバック)を決定することができる。いくつかの開示される実施形態と一致して、吸収性インジケータ(AI)は、複数の励起設定の各々と関連付けられた散逸率(DR)を含み得る。本明細書で言及される場合、放出側の放射素子と関連付けられたDR(または吸収効率または電力効率)は、対象物103によって吸収されたEMエネルギーと、放出側の放射素子によってエネルギー印加ゾーンに供給されたEMエネルギーとの割合として定義することができる。いくつかの実施形態では、DRは、対象物103によって吸収されたEMエネルギー(「AE」)と、放出側の放射素子によって送達されたEMエネルギー(「DE」)との割合として定義することができる。演算済みのRFフィードバック(例えば、DR)のいくつかの例は、以下で提供される。
【0093】
いくつかの実施形態では、放出側の放射素子(例えば、素子110)と関連付けられたDRは、方程式(3)を使用して計算することができる。
(3) DR=AE/SE
式中、SEは、供給源112によって放出側の放射素子110に供給されたエネルギーであり、AEは、例えば、対象物103において吸収されたエネルギーである。SEとAEは両方とも、電力検出器(例えば、検出器118、118a、128または138)によって検出された電力を時間微分することによって計算することができる。t=tiの場合(式中、tiは、エネルギー印加ゾーンにエネルギーが印加される任意の時点であり得る)、方程式(4)は以下の形態を有し得る。
(4) DR=P
A/P
S;
式中、P
Aは、吸収された電力であり、P
Sは、RF源から供給された電力である。P
Aは、方程式(5)を使用して評価することができる。
(5) P
A=P
S−P
out;
式中、P
outは、P
Sがある励起設定でRF源112から放射素子110に供給される際、エネルギー印加ゾーンにおいておよびその周辺において、すべての検出器(例えば、受信側の放射素子として動作する放射素子120および130)によって検出された電力を指し、i番目の検出器ではP
detect(i)と示される。方程式(6)を参照すること。
(6) P
out=ΣP
detect(i)
唯一の利用可能な検出器が放射素子と関連付けられたものである場合(例えば、丁重に、放射素子120および130と関連付けられた検出器128および138)、DRは、検出された3つの電力パラメータP
S、P
RおよびP
Cを使用して計算することができ、方程式(6)は、方程式(7)の形態を有し得る。
(7) DR=(P
S−P
R−P
C)/P
S
式中、P
Sは、放出側の放射素子110に供給されたRF電力を表し、P
Rは、放出側の放射素子110に反射/返却されたEMエネルギーおよび/または電力を表し、P
Cは、受信素子として機能する他の放射素子(例えば、120および130)と結合されたEMエネルギーを表す。DRは、0〜1の値であり得、したがって、パーセント数値で表すことができる。
【0094】
例えば、3つの放射素子110、120および130用に設計された実施形態と一致して、コントローラ150は、掃引の間に測定された電力および/またはエネルギー情報に基づいて、未処理のRFフィードバックパラメータ(入力反射係数S
11、S
22およびS
33、伝達係数S
12、S
21、S
13、S
31、S
23およびS
32など)を決定するよう構成することができる。それに従って、放射素子1に対応する演算済みのRFパラメータ(DR)は、方程式(8)に従って、上記の未処理のRFフィードバックパラメータ(例えば、反射および透過係数(a/k/a Sパラメータ))に基づいて計算することができる。
(8) DR
1=1−(IS
11I
2−IS
12I
2+ IS
13I
2)
【0095】
方程式(8)で示されるように、DRは、異なる放射素子において異なり得る。したがって、いくつかの実施形態では、特定の放射素子に供給されたエネルギー量は、その特定の放射素子と関連付けられたAIに基づいて決定することができる。
【0096】
EMエネルギー印加の間、DRに基づいて、追加の演算済みのRFフィードバックを計算したり、モニタしたりすることができる。いくつかの実施形態では、平均DR(例えば、すべての伝達された励起設定(ES)にわたって平均されたもの)を計算することができる。例えば、平均DRは、任意選択で、方程式(9)を使用して、時間の関数として、各放射素子に対して計算することができる。
式中、DR(ES
i)は、i番目の励起設定を使用してRFエネルギーが供給された際に測定された散逸率であり、iは、1〜N(Nは、特定の応用においてエネルギー印加ゾーンへのエネルギーの印加に使用された励起設定の数である)の整数である。平均DRは、経時的に異なり得る。いくつかの実施形態では、演算済みのRFフィードバックは、他のRFフィードバックのES平均、例えば、未処理のRFパラメータ(例えば、反射および透過係数)を含み得る。
【0097】
いくつかの実施形態では、励起設定に対して計算されたDR(または異なる吸収性インジケータ)は、時間依存性であり得る。その励起設定で受信されたRFフィードバックは、エネルギー印加の間(処理の間)、異なる場面でモニタすることができ、DR(または供給すべきエネルギーの量の決定に使用された他の任意の演算済みのRFフィードバック(例えば、温度、電力レベル、エネルギー印加の継続時間など))は、各場面で計算することができる。したがって、方程式(7)および(8)は以下の形態を取ることができる。
(7,8) DR(t)=(P
S(t)−P
R(t)−P
C(t))/P
S(t)=1−(IS
11(t)I
2+IS
12(t)I
2+IS
13(t)I
2)
【0098】
それに加えてまたはその代替として、平均DRは、時間依存性であり得る。したがって、時間の関数としてのN個の励起設定にわたる平均は、方程式(10)で提示される。
いくつかの実施形態では、平均DRは、対象物の1つまたは複数の処理状態(例えば、対象物の温度、対象物の調理状態など)と相関させることができる。平均DRは、調理の間(例えば、ベーキングの間)、モニタすることができ、対象物の調理状態は、平均DRに基づいて決定することができる。相関は、例えば、演算済みのRFフィードバック(例えば、平均DR)の閾値を含む、装置100と関連付けられたメモリに格納されたルックアップ表を使用し、処理の間にエネルギー印加ゾーンから受信された平均DRを比較することによって行うことができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、平均DRと対象物の処理状態との相関は、メモリ(例えば、ルックアップ表または他の任意の適切なフォーマット)に記録することができる。例えば、対象物の処理中は、対象物の処理状態は、対象物から受信されたRFフィードバックに基づいて、ユーザからの入力に基づいて、自動モニタリングデバイス(IRセンサ、温度計、カメラ、または、処理中の対象物の少なくとも1つの特性もしくは特徴をモニタするよう構成された他の任意のタイプのセンサもしくは検出器)に基づいて、または、モニタ源からの他の任意の入力に基づいて、決定することができる。次いで、対象物の処理状態は、処理の間に様々な時間で(例えば、周期的に)対象物に対して決定された平均DRと相関させることができる。この相関情報は、格納することができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、メモリに格納された相関させた平均DRおよび処理状態情報は、アクセスして、対象物の処理に使用することができる。例えば、特定の対象物を処理するため、コントローラは、メモリ(コントローラから遠隔設置されているかまたはローカルの)にアクセスして、同じまたは同様のタイプの対象物に対する格納情報を特定することができる。次いで、コントローラは、特定の対象物を処理するため、完全にまたは部分的に、格納情報に依存することができる。すなわち、センサまたは検出器からの別々の入力を通じて対象物の処理状態をモニタしなければならないというよりはむしろ、コントローラは、処理の間に特定の対象物から得られた平均DRをモニタし、メモリに格納された情報にアクセスし、観測された平均DR、および、平均DRと同じまたは同様のタイプの対象物の処理状態との格納された相関に基づいて対象物の処理状態を決定することによって、対象物の処理状態を決定することができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、DRの時間平均は、異なる励起設定に対して異なる重みを与えながら計算することができる。DR(t)(ES)対時間の各々をグラフ表示する際、グラフ表示された曲線のいくつかは、経時的なDR値の変動を示し得る(DR(ESi)の時間微分係数は閾値より高い場合がある)。いくつかの実施形態では、平均DRは、低い変動値を有するDR(t)(ES)に対してよりも、高い変動値を有するDR(t)(ES)に対して、さらなる重みを割り当てることによって計算することができる(DR(ESi)の時間微分係数は閾値より低い場合がある)。いくつかの実施形態では、低い変動値を有するDR(t)(ES)に対しては、ゼロの重みを割り当てることができる。例えば、加重平均
は、方程式(11)を使用して計算することができる。
式中、w
iは、DR(ES
i)(t)に与えられる重みである。
【0102】
ある実施形態では、平均DRは、各励起設定に対して経時的に計算することができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、反射係数Γは、対象物の吸収性インジケータとして使用することができる。このAIは、方程式(12)によって定義することができる。
式中、ΣSEは、放出側の放射素子に供給されたすべてのエネルギー(または電力)の量の和を表し、ΣREは、放出側の放射素子によって受け取られたすべてのエネルギー(または電力)の量の和を表す。反射係数Γは、複数の放出側の放射素子がRFエネルギーを同時に放出する際に使用することができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、対象物の処理は、1つまたは複数の未処理のまたは演算済みのRFフィードバック(例えば、DRおよび/または平均DR)に基づいて自動的に制御することができる。エネルギーは、1つまたは複数のエネルギー印加プロトコルを使用して印加して、対象物を処理することができる。プロトコルは、印加すべきエネルギーのタイプ(例えば、対流加熱、IR加熱またはRF加熱)、印加すべきエネルギーの量(例えば、温度、電力レベル、RFエネルギーの量)および各エネルギータイプの印加の継続時間のうちの少なくとも1つを含み得る。異なるプロトコルを事前に決定することができ、コントローラ150と関連付けられたメモリに、または、対象物と関連付けられた機械可読要素上に格納することができる。コントローラ150は、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックに基づいて対象物を処理するために適用すべきエネルギー印加プロトコルを選択するよう構成することができる。それに加えてまたはその代替として、コントローラは、受信されたRFフィードバックおよび/または演算済みのRFフィードバックに基づいて、エネルギー印加を終了するおよび/または別のエネルギー印加プロトコルに切り替えるよう構成することができる。例えば、RFフィードバックは、第1のエネルギー印加プロトコルに従って、エネルギー印加の間に検出することができ、RFフィードバックの値(例えば、DR(t)、平均DR(t)、または、DR(t)および/もしくは平均DR(t)の時間微分係数)が目標値に達した際に、エネルギー印加を停止するか、または、少なくとも1つの態様を変更することができる(例えば、第2のエネルギー印加プロトコルに)。例えば、1斤のパンのベーキングのための対流加熱の印加を終了することができる。それに加えて、対象物の処理は、1つまたは複数の他のフィードバック(例えば、エネルギー印加ゾーンに提供された1つまたは複数のセンサ(例えば、センサ140)から受信された信号)に基づいて制御することができる。それに加えて、対象物の処理は、ユーザによって、例えば、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)によって提供された処理命令、または、対象物と関連付けられた機械可読要素から読み取られた命令によって制御することができる。命令は、少なくとも1つのコントローラ(例えば、コントローラ150)に、対象物を処理するためのエネルギー印加を制御させるよう構成することができる。
【0105】
ある実施形態では、対象物を処理するために印加されるエネルギーがRFエネルギーを含む場合、コントローラ150は、RFフィードバック(例えば、RFフィードバックパラメータ)に基づいて各励起設定で供給されるRFエネルギーの量を調整することによって、RFエネルギー印加プロトコルを決定することができる。RFフィードバックは、例えば、複数の励起設定にわたって掃引を行う間、エネルギー印加ゾーン102から受信することができる。例えば、いくつかの実施形態によれば、コントローラ150は、それぞれの励起設定で受信されたRFフィードバックに基づいて、各励起設定で供給すべきエネルギーの量を決定するよう構成することができる。エネルギー印加プロトコルは、RFフィードバックに基づいて決定されたエネルギーの量を含むように選択することができる。いくつかの実施形態では、エネルギー印加プロトコルは、いくつかの励起設定で印加されたエネルギーの量が、それぞれの励起設定に対して計算されたこれらの励起設定でのRFフィードバック値(例えば、AI(ES))に反比例し得るように決定することができる。それに加えてまたはその代替として、エネルギー印加プロトコルは、ある励起設定で印加されたエネルギーの量が、別のRFフィードバックと反比例関係を有するように決定することができる。RFフィードバック関連値は、特定の励起設定でRFエネルギーの印加の間に受信され得るRFフィードバックのいかなる値も含み得る。それに加えてまたはその代替として、ある励起設定での印加に対する特定のエネルギー印加プロトコルと関連付けられたエネルギーの量は、他の関係に従って決定することができる。例えば、印加エネルギーとフィードバック関連値との間の線形関係を使用して、印加するエネルギーの量を決定することができる。例えば、特定の励起設定サブグループ(すなわち、1つまたは複数の励起設定)におけるAIが比較的高い傾向にある場合(例えば、サブセットを含む一連の励起設定にわたって既定の閾値を上回るか、または、平均AI値より高いなど)、その励起設定サブグループの各励起設定で印加すべき、エネルギー印加プロトコルによって決定されるエネルギーの量は、比較的低くなり得る(例えば、既定の閾値を下回るAI値と関連付けられた任意の励起設定で印加されるエネルギーの量より低い)。それに加えてまたはその代替として、特定の励起設定サブグループにおける吸収可能なエネルギーのインジケータが比較的低い傾向にある場合(例えば、サブセットを含む一連の励起設定にわたって既定の閾値を下回るか、または、平均AI値を下回るなど)、印加エネルギーは、比較的高くなり得る(例えば、既定の閾値を上回るAI値と関連付けられた任意の励起設定で印加されるエネルギーの量より高い)。いくつかのエネルギー印加プロトコルによれば、異なる励起設定で印加されたエネルギーの量と同じ励起設定に対して計算されたAI値との間には実質的に反比例関係が存在し得る。いくつかの実施形態では、各励起設定でそのようなプロトコルに従って印加されたエネルギーを、エネルギーが印加された励起設定に対して計算されたAI値に対してグラフ表示すると、結果として生じる線は、減少線分を含み得る。いくつかの実施形態では、減少線分は、一定の傾きを有し得る。他の実施形態では、減少線分の傾きは変化し得る。いくつかの実施形態では、傾きは、AI値と印加されたエネルギーの量との積が実質的に一定状態を維持するように変化し得る。
【0106】
コントローラ150は、吸収可能なエネルギー値の関数として各励起設定で供給される電力量を変化させる一方で、各励起設定でエネルギーが放射素子110、120および130に供給される時間量を実質的に一定に保持するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ150は、それぞれの励起設定でのデバイスおよび/または増幅器の最大電力レベルに実質的に等しい電力レベルで、特定の1つまたは複数の励起設定で、放射素子にエネルギーを供給させるよう構成することができる。その代替としてまたはそれに加えて、コントローラ150は、吸収可能なエネルギー値の関数として各励起設でエネルギーが印加される時間の長さを変化させるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、各励起設定に適用される継続時間と電力は両方とも、吸収可能なエネルギー値の関数として変化する。
【0107】
コントローラ150は、エネルギー印加ユニット(例えば、ユニット119および119a)およびRFエネルギー源(例えば、供給源112、122および132)の様々な態様を制御することによってRFエネルギー印加を制御するようさらに構成することができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、装置100は、AC波形の位相が一連の時間帯の各々ごとにある度数(例えば、10度)ずつ増加するように、AC波形に関する時間遅延の既定のシーケンスを実行するように制御することができる位相変調器(図示せず)を含み得る。時間遅延は、装置100におけるc−FAPと見なすことができる。いくつかの実施形態では、コントローラ150は、エネルギー印加ゾーンからのフィードバック(例えば、RFフィードバック、例えば、AI)に基づいて、変調を動的におよび/または適応的に調整することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ150は、EMフィードバック(例えば、吸収可能なエネルギー値)に基づいて、位相(放射素子の対間の)を選択することができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、装置100は、周波数変調器(図示せず)を含み得る。周波数変調器は、既定の周波数で振動するAC波形を生成するよう構成された半導体発振器を含み得る(すなわち、周波数はこの装置におけるc−FAPである)。既定の周波数は、入力電圧、電流および/または他の信号(例えば、アナログまたはデジタル信号)と関連付けることができる。例えば、電圧制御発振器は、入力電圧に比例する周波数で波形を生成するよう構成することができる。
【0110】
コントローラ150は、1つまたは複数の既定の周波数帯域内の様々な周波数で振動するAC波形を連続して生成するように発振器(図示せず)を調整するよう構成することができる。この連続プロセスは、周波数掃引と呼ぶことができる。いくつかの実施形態では、検出器118によって提供されたフィードバック信号に基づいて、コントローラ150は、周波数帯域から1つまたは複数の周波数を選択し、これらの選択周波数でAC波形を連続して生成するように発振器を調整するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、周波数は、EMフィードバック(例えば、吸収可能なエネルギー値)に基づいて選択することができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、エネルギー印加ユニット(例えば、
図1Bに含まれるユニット119a)は、複数のRFエネルギー源を含み得る。例えば、異なる周波数のAC波形の生成には、複数の発振器を使用することができる。別々に生成されたAC波形は、1つまたは複数の増幅器によって増幅することができる。それに従って、任意の所定の時間において、放射素子に、例えば、2つ以上の異なる周波数(すなわち、2つの異なるc−FAP)でゾーン102にRF波を同時に放出させることができる。
【0112】
いくつかの実施形態では、AC信号(例えば、発振器によって生成された信号)を2つのAC信号(例えば、分割信号)に分割するためのスプリッタ(図示せず)を装置100に提供することができる。コントローラ150は、2つの分割信号間の位相差が経時的に変化し得るように、連続して様々な時間遅延を引き起こすように移相器を調整するよう構成することができる。この連続プロセスは、位相掃引と呼ぶことができる。
【0113】
いくつかの実施形態では、装置100は、少なくとも1つのインターフェース160(例えば、
図1Aまたは
図1Bに示されるような)を含み得る。コントローラ150は、対象物に関連する1つもしくは複数の処理命令および/または他の情報をインターフェース160から受信するよう構成することができる。インターフェース160は、いかなるユーザインターフェース(例えばGUI)も、タッチスクリーンも、キーパッドも、マウスと関連付けられたスクリーンなども含み得る。第1のインターフェースは、対象物の処理状態の表示をユーザから受信するよう構成することができる。例えば、ユーザは、第1のインターフェースを介して、食品が所望の仕上がり具合まで調理されたことまたは所望の焦げ目付けレベルに達したことを、コントローラに示すことができる。いくつかの実施形態では、第2のユーザインターフェース160は、対象物と関連付けられた処理状態を示す表現(すなわち、RFフィードバックと関連付けられたイメージ)をユーザに表示するよう構成することができる。例えば、センサ140の1つまたは複数の信号(例えば、処理の間の対象物の温度)をグラフとして表示することができる。いくつかの実施形態では、単一のインターフェース(例えば、1つのディスプレイ)は、ユーザへのセンサの1つまたは複数の信号の表示と、ユーザからの入力の受信の両方に使用することができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース160は、対象物を処理する間、1つまたは複数のRFフィードバックおよび/または演算済みのRFフィードバックをユーザに表示するよう構成することができる。それに加えてまたはその代替として、第3のインターフェース160は、機械可読要素(例えば、バーコードリーダ、RFIDリーダなど)からの情報(例えば、プロトコル)の読み取りおよび受信が可能なデバイスを含み得る。コントローラ150は、インターフェース160から受信された情報にのみ基づいて、または、RFフィードバックと組み合わせて、エネルギー印加プロトコルを受信するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、第1および/または第2および/または第3のユーザインターフェースは同じである。それに加えてまたはその代替として、コントローラ150は、インターフェース160から受信されたユーザ命令にのみ基づいて、エネルギー印加プロトコルを決定するよう構成することができ、例えば、ユーザは、GUIを通じて処理情報を指示することができる。例えば、コントローラは、インターフェースから(例えば、機械可読要素からまたはユーザから)、RFフィードバック(例えば、平均DR値の時間微分係数)の目標値(すなわち、基準)を受信することができ、コントローラは、処理の間、RFフィードバックをモニタし、RFフィードバックが目標値(すなわち、基準)に達した際に、対象物の処理を終了することができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、ディスプレイ(図示せず)を含み得、コントローラは、モニタされたRFフィードバックおよび/または対象物と関連付けられた処理状態を示す表現をユーザに表示するようさらに構成することができる。次いで、ユーザは、表示されたRFフィードバックまたは処理状態に基づいて、対象物へのエネルギー印加を制御する方法を決定することができる。ディスプレイは、グラフでまたは他の任意の技法の何れかで視覚表現をユーザに表示するよう構成されたいかなるスクリーンも含み得る。それに加えてまたはその代替として、ディスプレイは、ユーザに対して音声表現を提供するよう構成された音声システムを含み得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、ユーザは、インターフェース160によってユーザに提供(例えば、表示)された情報に基づいて、例えば、RFフィードバックおよび/もしくは演算済みのRFフィードバック、センサ140の1つもしくは複数の信号ならびに/またはそれらの相関に基づいて、機械可読要素(例えば、バーコード)を作成することができる。いくつかの実施形態では、所望の結果を得るために、使用されたエネルギー印加プロトコルおよび/または1つもしくは複数の処理状態と相関させたRFフィードバック(例えば、その値)は、ユーザが記録し、機械可読要素の作成に使用するか、または、同じもしくは同様の対象物の今後の処理(例えば、自動調理のため)に使用することができ、例えば、対象物を処理する際に、特定の結果を得るためのインターフェースの特別なプログラムの作成に使用することができる。
【0116】
ここで、発明のいくつかの実施形態によるいくつかの例示的な空洞を示す
図2Aおよび2Bを参照する。いくつかの実施形態では、エネルギー印加ゾーンは、空洞内に少なくとも部分的に位置し得る。空洞200および210は、例示的なエネルギー印加ゾーンであり得、装置100の一部であり得る。空洞は、実質的にRFエネルギー不透過性の材料から作られた少なくとも1つの壁を備える任意の空隙を含み得る。空洞の何れの壁も、RFエネルギー不透過性の材料から作ることができる。例えば、オーブンは、鋳鉄、ステンレス、アルミ合金、または、空洞の構築に適切な他の金属および合金から構築することができる。あるいは、少なくとも1つの壁は、少なくとも部分的にRFエネルギー透過性で、実質的にRFエネルギー不透過性の材料から作られたコーティングで被覆された誘電材料を含み得る。実質的にRFエネルギー不透過性の材料は、既定の閾値を上回る(例えば、90%を上回る)RFエネルギーの阻止または反射が可能ないかなる材料も含み得る。
【0117】
図2Aは、いくつかの実施形態による空洞200の図表示を含む。空洞200は、空洞本体202を含み得る。空洞本体202は、対象物(例えば、対象物103)の少なくとも一部分を保持するよう構成することができる。空洞本体202は、実質的にRFエネルギー不透過性の材料から構築されるかまたは同材料で被覆された少なくとも1つの壁を備え得る。空洞本体202は、長方形形状(示されるような)や円筒形状を有し得、他の任意の適切な形状も有し得る。例えば、空洞本体202は、食料を調理するための調理用オーブン、液体処理用の円筒タンク、重合体の硬化または部品の焼結用の工業用炉、流動流体および/またはガスを含むパイプなどの形を取り得る。空洞200は、少なくとも1つの放射素子をさらに備え得る。例えば、空洞200は、
図2Aに示されるような3つ(またはそれ以上)の放射素子204a、204bおよび204cを含み得る。放射素子204a、204bまたは204cのいくつかまたはすべては、本明細書に記載される放射素子の何れかに一致する例を構成し得る。放射素子204a、204bおよび204cは、空洞からRFエネルギーを放出するおよび/または受け取るよう構成されたいかなる素子も含み得る(例えば、対象物の処理状態を検出するため)。放射素子は、RF源(例えば、
図1Bに示される供給源112)と、1つまたは複数のRFフィードバックを検出するよう構成された検出器(例えば、
図1Bの検出器118a)と、コントローラ(例えば、
図1Bのコントローラ150)とに接続することができる。放射素子は、少なくとも1つの空洞壁に極めて接近して設置することができる(例えば、素子204a)。放射素子は、空洞の外側に、RF透過窓205を有する空洞壁に極めて接近して設置することができる(例えば、素子204b)。RF透過窓205は、素子204bから空洞200に放出されるRFエネルギーの少なくとも一部分の伝達が可能ないかなる誘電材料からも構築することができる。放射素子は、対象物103に極めて接近してまたは対象物103の内側に少なくとも部分的に位置し得る(例えば、素子204c)。例えば、素子204cは、化学反応器の溶液または醸造タンクのビールに浸漬させることができ、また、素子204cは、フィルタまたは変換器を加熱するために、フィルタまたは触媒変換器に埋め込むことができる。いくつかの実施形態では、放射素子204a、204bおよび204cは、1つまたは複数のエネルギー印加ユニット(例えば、ユニット119または119a)の一部であり得る(図示せず)。
【0118】
いくつかの実施形態では、空洞200は、センサ206および208などの少なくとも1つのセンサを含み得、同センサは、上記で説明されるセンサ140と同様であり得る。センサ206および208は、例示的な処理状態インジケータを構成し得る。センサ206は、対象物103に埋め込むことも、対象物103に浸漬させることも、対象物103に極めて接近して配置することもできる。センサ206は、対象物103の特性(例えば、処理状態の表示)を測定するよう構成されたいかなるセンサも含み得る。特性は、温度、圧力、体積、pH、湿度比、密度、湿気などの測定可能な特性を含み得る。それに加えてまたはその代替として、特性は、色、味、仕上り、においなどの他の特性を含み得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の特性は、センサ206によってモニタする(例えば、検出する)ことができる。いくつかの実施形態では、センサ206は、空洞200で検出されたRFフィードバック(例えば、未処理のRFフィードバックパラメータ)を測定するよう構成することができる。例えば、センサ206は、放射素子によって空洞200で励起されたEM場の強度を測定するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、センサ208は、空洞200の少なくとも1つの壁に極めて接近してまたは同壁上に設置することができる。センサ208は、対象物103または空洞200の特性(例えば、処理状態を示す属性、条件など)を測定するよう構成されたいかなるセンサも含み得る。センサ206と同様に、センサ208は、対象物103および/または対象物の周囲の環境と関連付けられた1つまたは複数の特性を検知することができる。いくつかの実施形態では、センサ206および208は、同じまたは同様の特性を検知するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、センサ206および208は、異なる特性を検知することができる。例えば、センサ206は、対象物の温度を検知することができ、センサ208は、対象物103の近くにある空洞200の湿度を検知することができる。センサ206および208は、コントローラ(例えば、コントローラ150)と連通することができる。いくつかの実施形態では、対象物の処理(例えば、エネルギー印加)は、センサ206および/または208によって検知された1つまたは複数の信号に従って制御することができる。
【0119】
いくつかの実施形態では、空洞200は、少なくとも1つのエネルギー(熱)源209をさらに含み得る。供給源209は、対象物103を処理するために、エネルギー(例えば、熱)を空洞200に印加するよう構成することができる。供給源209は、例えば、フィラメント、熱風衝突、ガスの炎、または、対流手段によって対象物に熱を印加するよう構成された他の任意の加熱素子などのいかなる対流加熱源も含み得る。それに加えてまたはその代替として、供給源209は、対象物103にIR放射を適用するよう構成されたIRランプを含み得る。いくつかの実施形態では、エネルギーは、2つの異なる供給源から印加して、対象物を処理することができる。例えば、供給源209は、熱(対流またはIR)を印加し、放射素子204a、204bおよび/または204cのうちの少なくとも1つは、RFエネルギーを印加して、対象物を処理することも、および/または、対象物からRFフィードバックを受信することによって対象物の処理状態を検出することもできる。供給源209は、エネルギー(例えば、熱)を印加し、少なくとも1つの放射素子は、同時に、連続してまたはその両方の組合せで、RFエネルギーをさらに印加して、対象物を処理することができる。あるいは、対象物を処理するためのエネルギーは、供給源209からのみ印加して、放射素子は、対象物の処理状態を検出するためにRFエネルギーを印加することができる。
【0120】
図2Bは、本発明のいくつかの実施形態による例示的な空洞を示す。空洞210は、例えば、
図2Aに示されるコンポーネントのうちの1つまたは複数を含み得る。空洞210は、空洞本体212を含み得る。空洞本体212は、実質的にRFエネルギー不透過性の材料から構築された少なくとも1つの壁を備え得る。空洞210は、対象物の少なくとも一部分を保持することができるような形状またはサイズを有し得る。空洞210は、空洞本体212からRFエネルギーを放出するおよび/または受け取るよう構成された少なくとも1つの放射素子をさらに含み得、任意選択で、複数の放射素子(例えば、3つの素子204d、204eおよび204f)を空洞210に設置することができる。素子204d、204eおよび204fの各々は、検出器(例えば、
図1Bに示される検出器118a)に接続することができ、素子204d、204eおよび204fに接続された検出器からRFフィードバックに関連する信号を受信するよう構成されたコントローラ(例えば、コントローラ150)と連通することができる。放射素子204d、204eおよび204fは、1つまたは複数のエネルギー印加ユニット(例えば、ユニット119または119a)の一部であり得る(図示せず)。素子204d、204eおよび204fから受信されたRFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)は、対象物の処理状態を示し得る。素子204d、204eおよび204fは、空洞本体212壁上にまたは同壁に極めて接近して位置し得る。各素子は、異なる壁上に位置し得る。それに加えてまたはその代替として、複数の放射素子は、同じ壁上に位置し得る。本発明は、いかなる特定の放射素子構成にも限定されない。素子204d、204eおよび204fは、本発明の実施形態によるいかなる放射素子でもあり得る(例えば、素子110、111など)。素子204d、204eおよび204fは、空洞本体212壁と少なくとも1つのパーティション214との間のボリューム216に位置し得る。任意選択で、複数のパーティション214(例えば、
図2Bに示される2つのパーティション)を空洞210に設置することができる。パーティション214は、少なくとも部分的にRFエネルギー透過性の材料から構築することができる。それに加えてまたはその代替として、少なくとも1つのパーティション214は、少なくとも部分的にRFエネルギー透過性の材料からなる少なくとも1つの窓を含み得る。RFエネルギー透過性の材料のいくつかの例は、様々なガラス、重合体、何らかのセラミックおよびそれらの複合体を含み得る。パーティション214は、内側のボリューム215と放射素子204d、204eおよび204fのうちの1つまたは複数とを分離することができる。素子204d、204eおよび204fは、少なくとも1つの外側のボリューム216に設置することができる。内側のボリューム215は、対象物(例えば、対象物103)の少なくとも一部分を保持するよう構成することができ、パーティション214は、放射素子から対象物を分離するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、エネルギー印加ゾーンは、内側のボリューム215内に少なくとも部分的に位置し得る。例えば、対象物が調理すべき肉または鶏肉の場合、パーティション214は、調理の間に肉または鶏肉から抽出された水蒸気やオイル蒸気から素子204d、204eおよび204fを保護することができる。さらに別の例では、対象物は、反応させるべき化学溶液を含み得、内側のボリューム215は、化学反応器であり得る。したがって、パーティション214は、化学溶液による腐食攻撃から素子204d、204eおよび204fを保護することができる。
【0121】
いくつかの実施形態では、空洞210は、トレイ218をさらに含み得る。トレイ218は、ボリューム215に位置し得、ボリューム215を2つの部分に分離し、ボリューム215の2つの部分の各々は、異なる対象物の保持が可能である。トレイ218は、少なくとも部分的にRFエネルギー透過性であり得、それにより、2つの上方の放射素子204dおよび204eから印加されたエネルギーの少なくとも一部分が空洞210の下方部分に入ることも、その逆(下方の放射素子204fに関して)も可能になる。トレイ218は、耐熱重合体(例えば、シリコーン、テフロンなど)を含み得る。トレイ218は、ガラス(例えば、パイレックスとしても知られる強化ソーダ石灰ガラス)またはセラミック材料を含み得る。トレイ218は、実質的にRFエネルギー不透過性であり得、それにより、素子204dおよび204eから放出されたRFエネルギーの大半またはすべてが空洞210の下方部分に入ることを阻止することも、その逆も可能になる。トレイ218は、例えば、様々なステンレス、鋳鉄、アルミニウムベースの合金、カッパーベースの合金などを含む任意の金属材料を含み得る。
【0122】
いくつかの実施形態では、空洞210は、
図2Aに関して示され開示される供給源209と同様の1つまたは複数のエネルギー(熱)源209aおよび209bをさらに含み得る。供給源209bは、ボリューム215の下方部分にエネルギー(例えば、熱)を印加するように位置し得、供給源209aは、ボリューム215の上方部分にエネルギー(例えば、熱)を印加するように位置し得る。いくつかの実施形態では、エネルギーは、供給源209aおよび209bから、ボリューム215の一方または両方の部分に配置された対象物を処理するために印加することができ、RFエネルギーは、放射素子204d、204eおよび204fから印加することができる(例えば、対象物を処理(加熱)するためおよび/または対象物の処理状態を検出するため)。
【0123】
本発明のいくつかの実施形態による、RFフィードバックに基づいてエネルギー印加ゾーンへのエネルギー印加を制御するための方法300は、
図3Aのフローチャートで提示される。方法300は、対象物の処理の間、エネルギー印加ゾーンに配置された対象物の処理状態を検出するためにエネルギー印加ゾーンにRFエネルギーを印加するステップを含み得る。方法300は、装置100を使用して、コントローラ150が実行することができる。RFエネルギーは、ステップ302において、1つまたは複数の放射素子を介して、エネルギー印加ゾーン(例えば、ゾーン102ならびに空洞200および210)に印加することができる。RFエネルギーは、対象物の処理の間、RFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)を検出するために印加することができる。RFエネルギーは、1つまたは複数の励起設定で印加することができる。RFエネルギーは、例えば、1秒ごとに、3秒ごとに、5秒ごとに、10秒ごとにまたは他の時間の長さで印加することができる。対象物は、エネルギー(例えば、対流またはIR)を印加することによって処理することができる。いくつかの実施形態では、最初に少量のRFエネルギーを1つまたは複数の励起設定で印加することができる。少量のRFエネルギーは、ゾーンに配置された対象物(例えば、対象物103)の処理がほとんどまたは全く起こらない、エネルギー印加ゾーンに印加されたエネルギーの量として定義することができる。例えば、少量のエネルギーは、食品の調理、冷凍対象物の解凍、化学反応の発生または加速などには十分ではない可能性がある。少量のエネルギーは、例えば、RF源(例えば、供給源112)から低RF電力を印加することによって、または、非常に短い時間の間、高電力を印加することによって、印加することができる。あるいは、ステップ302でのRFエネルギー印加は、エネルギー印加ゾーンに配置された対象物の処理に十分なある程度のエネルギーレベルで行うことができる。ステップ302でのRFエネルギー印加は、装置100において利用可能な複数の励起設定にわたって(例えば、複数の周波数で)掃引することによって、例えば、複数の励起設定で長時間エネルギーを伝達することによって、行うことができる。コントローラ(例えば、コントローラ150)は、複数の励起設定にわたって掃引し、各励起設定で印加すべき一定の量(例えば、少量)のエネルギーを割り当てることによって、RFエネルギー印加を制御することができる。
【0124】
次いで、コントローラは、ステップ304において、エネルギー印加ゾーンからRFフィードバックを受信または検出することや、任意選択で、モニタすることができる。RFフィードバックは、RFエネルギー印加に応答して検出する(受信する)ことができる。RFフィードバックは、ステップ302で印加されたRFエネルギーの結果を含み得る。RFフィードバックは、任意選択で適用された励起設定の各々で、エネルギー印加ゾーンで未処理のRFフィードバックを測定するよう構成された1つまたは複数のセンサおよび/または検出器から受信することができる。受信された未処理のRFフィードバックは、例えば、エネルギー印加ゾーンから受信された未処理のRFフィードバックパラメータまたは値の数学的操作を行うことによって、演算済みのRFフィードバックを決定するために処理することができ、例えば、演算済みのRFフィードバックは、DR、平均DR、信号のうちの何れかの時間微分係数などを含み得る。演算済みのRFフィードバックは、対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させることができる。RFフィードバック値(または演算済みのRFフィードバック)と対象物の処理状態との相関を記録する(例えば、コントローラ150と関連付けられたメモリ上または機械可読要素上に)ための方法330は、
図3Cに開示される。相関の記録は、加熱中の対象物(例えば、対象物103)の見本の加熱の間に行うことができる。対象物の見本は、加熱された対象物の少なくともいくつかの特性を備え得る。したがって、対象物の見本の加熱実験の間、RFフィードバックと対象物の処理状態の表示とを相関させて記録する際、記録された相関を使用して、対象物(例えば、対象物103)へのエネルギー印加を制御することができる。
【0125】
いくつかの実施形態では、演算済みのRFフィードバックは、例えば、記録された相関(例えば、ルックアップ表として格納された)と受信された演算済みのRFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバックの1つまたは複数の値)とを比較することによって、対象物の処理状態を検出するためにモニタすることができる。コントローラ(例えば、コントローラ150)は、対象物の処理(例えば、加熱)前、処理中および/または処理後に、少なくとも1つの演算済みのRFフィードバックパラメータ(例えば、DR、平均DR、Γの時間微分係数など)をモニタすることができる。コントローラは、少なくとも1つのモニタされた演算済みのRFフィードバックパラメータ(例えば、その値)を、例えば、ルックアップ表に記録されて格納された、相関させた演算済みのRFフィードバック(値)と比較することができる。受信された相関は、対象物の1つまたは複数の処理状態を決定するために使用することができる。相関は、コントローラと関連付けられたメモリ上または対象物と関連付けられた機械可読要素上に記録して格納することができ、コントローラは、メモリおよび/または機械可読要素から、RFフィードバックと対象物の処理状態との相関を受信するよう構成することができる。相関させた演算済みのRFフィードバック(例えば、1つまたは複数の値)は、処理される対象物を代表し得る別の対象物を処理する間に収集することができる。
【0126】
未処理のRFフィードバックは、1秒ごとに、3秒ごとに、5秒ごとに、10秒ごとにまたは他の任意の所望の時間の長さで検知または検出することができる。様々なRFフィードバックは、様々な励起設定でのRFエネルギーの印加の間、例えば、複数の励起設定にわたって掃引する間、コントローラが受信することができる。コントローラは、RFフィードバック(例えば、その値)のいくつかまたはすべてを対応する励起設定と関連付けるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、処理が始まる前に検出される場合、ステップ304で受信された演算済みのRFフィードバックは、対象物の初期状態を示し得る。対象物の例示的な初期状態は、冷凍対象物、完全冷凍(例えば、閾値温度を下回る)対象物、室温の対象物、または、一般には、処理前の対象物の初期温度、異なる解凍状態、対象物の体積、対象物と関連付けられたピースまたはアイテムの数、パッケージ内の各アイテムの場所などを含み得る。
【0127】
いくつかの実施形態では、RFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)は、対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させることができる。相関は、方法330に従って決定することができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、モニタされたRFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)に基づいて対象物の1つまたは複数の処理状態を検出することができる。コントローラは、検出された処理状態をユーザに表示または提供することができる(例えば、インターフェース160を介して)。いくつかの実施形態では、ユーザは、少なくとも1つのプロセッサに、提供された処理状態に基づいて対象物を処理させるよう構成された命令を提供することができる。
【0128】
ステップ306では、コントローラは、受信され、任意選択でモニタされたRFフィードバックに基づいてエネルギーを印加することによって、対象物の処理を制御することができる。例えば、コントローラは、エネルギー印加ゾーンから受信された演算済みのRFフィードバック値が閾値より低いまたは高い値を含む際に、エネルギーの印加を引き起こすことができる。それに加えてまたはその代替として、対象物がRFエネルギーによって処理される場合、コントローラは、各励起設定での演算済みのRFフィードバックの関数として、その励起設定で印加されるRFエネルギー量を調整することができる。いくつかの実施形態では、コントローラは、演算済みのRFフィードバック(その値)が既定の閾値に達した際または既定の閾値を下回る際に、プロセスを終了することができる。
【0129】
いくつかの実施形態では、プロセスを繰り返すことができ、RFエネルギーを印加して、エネルギー印加の間および/またはエネルギー印加後に対象物の処理状態を検出することができる。ステップ302および304を繰り返し、ステップ306において、ステップ304で受信された演算済みのRFフィードバックに基づいて、処理を再調整することができる。いくつかの実施形態では、対象物を処理する間に(例えば、3秒または5秒ごとに)、ステップ302および304を何度か実行することができる。
【0130】
いくつかの実施形態では、エネルギー印加プロトコルは、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)に基づいて設定することができる。
図3Bのフローチャートで提示される方法310は、ステップ312における、エネルギー印加ゾーン(例えば、ゾーン102)に対象物(例えば、対象物103)を配置するステップを含み得る。方法310は、装置100を使用して、コントローラ150が実行することができる。RFエネルギーは、ステップ314において、コントローラ150が例えば第1のRFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)を受信およびモニタすることによって、対象物の処理状態を検出するためにエネルギー印加ゾーンに印加することができる。ステップ314で受信されたRFフィードバックは、対象物の初期状態を示し得る。いくつかの実施形態では、検出された初期状態は、ユーザに表示することができる(例えば、インターフェースを通じて)。方法300のステップ302および304に関して上記で開示されるように、RFエネルギーは、例えば、利用可能な励起設定の少なくとも一部分にわたって掃引することによって、複数の励起設定で印加することができ、RFフィードバックを受信して、適用された励起設定の各々と関連付けることができる。上記で開示されるように、受信されたRFフィードバック(例えば、1つまたは複数の値または傾向、例えば、値が経時的に増加から減少へと変化する際)は、対象物の1つまたは複数の処理状態と相関させることができる。
【0131】
ステップ316において、受信された第1のRFフィードバックに基づいて、コントローラ(例えば、コントローラ150)は、エネルギー印加プロトコルを設定または決定することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、表示された初期状態に応答してエネルギー印加プロトコルを設定(選択)することができる(例えば、ユーザは複数の表示されたプロトコルからプロトコルを選択することができる)。インターフェースは、コントローラにエネルギー印加プロトコルを送信することができる。エネルギー印加プロトコルは、エネルギー印加ゾーンにエネルギーを印加することができる1つまたは複数の規則を含み得る。規則は、受信されたRFフィードバックに基づいて、印加すべきエネルギーの量(例えば、温度、電力レベル、エネルギー印加の継続時間)またはエネルギーのタイプ(例えば、RFエネルギー、IRエネルギーまたは対流加熱)を設定することを含み得る。例えば、RFフィードバックを、イースト生地が完全に発酵済みであり、焼く準備が整ったことを示す処理状態と相関させる場合、コントローラは、180°で30分間印加するというオーブンに対する規則を設定することができる。対象物がRFエネルギーによっても処理される場合は、規則は、RFエネルギーを印加することができる複数の励起設定からの励起設定の選択を制御することができる。それに加えてまたはその代替として、規則は、例えば、RFエネルギー源(例えば、供給源112、122および132)から各放射素子(例えば、素子110、120および130)に供給される電力の量および/または時間を設定することによって、各励起設定で印加すべきエネルギーの量を決定することができる。エネルギー印加プロトコルは、1つまたは複数のRFフィードバックに基づいて設定することができる。
【0132】
ステップ318において、エネルギーは、ステップ316で設定されたエネルギー印加プロトコルに従って対象物を処理するために、エネルギー印加ゾーンに印加することができる。エネルギーは、1つまたは複数の熱源(例えば、供給源209、209aおよび209b)を介して印加することができる。例えば、オーブンがサーモスタットを含み得、180℃で30分間オーブンを加熱するよう構成することができる場合は、供給源209は、調理用オーブンのフィラメントを含み得る。それに加えてまたはその代替として、RFエネルギーは、1つまたは複数のRF源に接続された放射素子を介して対象物を処理するために、印加することができる。エネルギー源および/またはRF源は、設定プロトコルに従ってエネルギーを印加するようにコントローラによって制御することができる。エネルギー印加後またはエネルギー印加の間に対象物の処理状態を検出するため、エネルギー印加後またはエネルギー印加の間、エネルギー印加ゾーンから、第2のRFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)を受信することや、任意選択でモニタすることができる(対象物の処理の間)(ステップ320)。いくつかの実施形態では、処理の間、ユーザに処理状態を表示することができる(例えば、インターフェースを通じて)。任意選択で、RFフィードバックの第2のタイプは、RFフィードバックの第1のタイプと同様であり得る。あるいは、RFフィードバックの第2のタイプは、RFフィードバックの第1のタイプと異なり得る。例えば、イースト生地が完全に発酵済みであることを示す、ステップ314で受信された第1の演算済みのRFフィードバックは、DRを含み得、イースト生地が完全にベーキング済みであることを示す、第2の演算済みのRFフィードバックは、平均DRの時間微分係数を含み得る。ステップ322において、第2のRFフィードバックの値は、コントローラが利用可能な値(例えば、終了基準)と比較することができる。終了基準は、対象物の処理状態(例えば、対象物の最終的な所望の状態)と相関させた少なくとも1つのRFフィードバック値(例えば、演算済みのRFフィードバック値)を含み得る。ステップ324において、終了基準は、コントローラと関連付けられたメモリもしくは機械可読要素に含まれる命令を示すデータ(例えば、バーコードタグもしくはRFIDタグ)上に記録して格納するか、または、コントローラに接続された離れた場所からコントローラに送信することができる(例えば、インターネット)。例えば、終了基準は、平均DRの単一の値、一連のDR(ESi)値、一連のS
11(ESi)値、特定の励起設定(ES)でのDRの単一の値、ゾーンから反射された電力の時間微分係数、DR(ESi)の時間微分係数などを含み得る。第2のRFフィードバックと関連付けられた値が終了基準に実質的に等しい場合(例えば、パン生地が完全にベーキング済みの場合)(ステップ322−はい)は、ステップ326において、エネルギー印加を終了し、エネルギー印加ゾーンに配置された対象物の処理を終了することができる。第2のRFフィードバック値が終了基準に等しくない場合(ステップ322−いいえ)は、プロセスはステップ314に戻り、終了基準が満たされるまで繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、RFエネルギー印加において複数の終了基準を使用することができ、コントローラは、すべての基準が満たされるまで、少なくとも2つの基準が満たされるまでなど、エネルギー印加を引き起こすことができる。
【0133】
いくつかの実施形態では、RFエネルギー印加の間、他の基準を格納し、比較することができる。例えば、異なる基準は、様々なエネルギー印加プロトコル間での切り替えを行うために使用することができる。例えば、第1のプロトコルは、イースト生地を発酵するために40℃で印加することができ、RFフィードバックに従って設定することも、デフォルトとして設定することも、RFエネルギー印加前に事前に決定することもできる。第1のプロトコルは、第1の基準(例えば、パン生地が完全に発酵済みであるという基準)が満たされた際に終了することができる。第1のプロトコルの後には、終了基準を適用することができるまで、第2のEM印加プロトコル(例えば、180℃で30分間パン生地を焼く)および第2の基準(例えば、パン生地はベーキング済みである)が続き得る。この概念は、方法400を参照して広義に論じられる。
【0134】
本発明のいくつかの実施形態による、少なくとも1つの処理状態インジケータによって表示された対象物の処理状態を、対象物の処理の間に受信されたRFフィードバックと相関させ、任意選択で記録するための方法330は、
図3Cのフローチャートで提示される。方法330は、装置100を使用して、コントローラ150が実行することができる。少なくとも1つの処理状態インジケータによって表示または受信された対象物の処理状態と、エネルギー印加ゾーンにおいて対象物の処理の間にエネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバック(例えば、1つまたは複数の値、RFフィードバックまたは演算済みのRFフィードバック)との相関を記録するための装置は、
図1Aおよび1Bならびに2Aおよび2Bを参照して論じられる1つまたは複数のコンポーネントを含み得、方法330を使用することができる。装置は、対象物と関連付けるべき機械可読要素を作成するようさらに構成することができる。方法330は、テスト対象物に対して実行することができ、記録された相関を使用して、同様のまたは同一の対象物を処理することができる。方法330は、テスト対象物と同様のまたは同一の対象物と関連付けるべき機械可読要素または処理プログラム(例えば、調理プログラム)を作成するため、実行することができる。処理すべき対象物は、ステップ332において、エネルギー印加ゾーン(例えば、ゾーン102ならびに空洞200および210)に配置することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、テスト対象物に関する追加の情報、例えば、そのタイプ(例えば、ケーキ、ステーキなど)、サイズ、空洞内の対象物の位置(例えば、マルチレベルオーブンのトレイレベル)を提供することができる。その代替としてまたはそれに加えて、追加の情報は、テスト対象物と関連付けられた機械可読要素から読み取ることができる。ステップ334において、エネルギーは、対象物を処理するために対象物に印加することができる。例えば、供給源209、209aおよび/または209bは、調理用オーブンに配置されたケーキを焼くために対流加熱を印加することができる。いくつかの実施形態では、エネルギーは、ユーザによって提供された命令に従って印加することができる(例えば、ユーザは、対象物において吸収すべき所望のエネルギー量(KJ)を表示することも、対流加熱の所望の温度を提供することもできる)。対象物の処理状態(例えば、化学的もしくは物理的特性または調理状態)の表示は、ステップ336において、エネルギー印加の間(すなわち、エネルギー印加前、エネルギー印加中およびエネルギー印加後)に受信することができる。対象物の処理状態の表示は、例えば、エネルギー印加ゾーンにまたはその周辺に配置された対象物の処理状態を示す変数を検知するよう構成されたセンサ(例えば、センサ140、206および208)など、様々な処理状態インジケータから受信することができる。いくつかの実施形態では、センサ(処理状態インジケータ)によって検知された処理状態は、ユーザに表示することができる。それに加えてまたはその代替として、対象物の処理状態の表示は、ユーザから受信することができ、処理状態インジケータは、ユーザから対象物の処理状態の表示(例えば、仕上がり具合、所望の色など)を受信するよう構成された第1のユーザインターフェースを備え得る。コントローラ150は、対象物の処理状態の表示を記録することができる。例えば、コントローラは、ステーキの内側の温度を示す温度計からの温度信号(例えば、ステーキの温度が50℃に達した際およびステーキが中間の仕上がりレベルに達した際)を記録することができる。さらに別の例では、コントローラは、乾燥キャビネットに配置された乾燥すべきベリーの重量(例えば、測量計から受信)を記録することができる。状況次第では、重量は、ベリーの水分がある程度失われたことを示すことができる。
【0135】
エネルギー印加および処理(例えば、調理、乾燥、ベーキングなど)の間、RFフィードバックは、エネルギー印加ゾーンからRFフィードバックを検出するよう構成された少なくとも1つの検出器から受信することができる(ステップ338)。RFエネルギーは、任意選択で、複数の励起設定(例えば、複数の周波数)にわたって掃引することによって、エネルギー印加ゾーンに印加することができる。RFエネルギーは、放射素子(例えば、素子110、120、130、204a〜204f)から放出し、放射素子に反射し返すかまたは結合することができる。RFエネルギー印加の結果、RFフィードバックは、対象物の処理の間、エネルギー印加ゾーンから受信し、コントローラ150によって記録する(例えば、1つまたは複数の値)ことができる。例えば、コントローラ150は、時間の関数として、各励起設定でのDR値および/またはすべての励起設定にわたる平均DR値を記録することができる。いくつかの実施形態では、DR値は、いくつかのまたはすべての対象物の処理の間、モニタすることができる。いくつかの実施形態では、検出器によって受信されたRFフィードバックおよび/または演算済みのRFフィードバックは、ユーザに表示することができる。
【0136】
いくつかの実施形態では、ユーザは、プロセスを評価することができる(例えば、ユーザは、処理状態を評価し、これを所望の処理状態と比較することができる)。任意選択で、所望の結果が得られない場合は、異なる命令(例えば、異なるエネルギープロトコルなど)を用いて、追加のテスト対象物を処理することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、所望の結果が得られたことを表示することができる(例えば、インターフェースを介して)。あるいは、所望の結果が得られたかどうかの表示は、装置に提供された1つまたは複数のセンサ(処理状態インジケータ)によって表示することができる。そのような事例では、対象物の処理に使用されたプログラム(例えば、1つまたは複数のエネルギープロトコル)は、機械可読要素(例えば、
図8Aおよび8Bに示されるような)上に記録することができる。いくつかの実施形態では、プログラムは、プログラムを記録する(例えば、機械可読要素上に)前に、承認のためにユーザに表示することができる。
【0137】
RFフィードバック(例えば、1つまたは複数の値または傾向)は、対象物処理状態の表示(例えば、処理状態インジケータによって受信された1つまたは複数の信号)と相関させることができ、ステップ340において、相関を記録することができる。コントローラは、フィードバックが得られる際に(それと同時に、異なる時間に、または、しばらく後に)、記録された処理状態の表示とRFフィードバックとを相関させることができる。記録された相関を使用して、対象物の1つまたは複数の処理状態を検出することができ、テスト対象物と同様の対象物を処理するために、エネルギー印加の制御に対する基準を設定することができる。例えば、対象物の温度測定は、平均DR値と相関させることができ、所望の目標温度と相関させた平均DRは、基準として設定し、機械可読要素に含まれるデータ格納部分に記録することができる。いくつかの実施形態では、RFフィードバック(例えば、値)の1つまたは複数は、対象物の少なくとも1つの処理状態と相関させ、機械可読要素に含まれる命令を示すデータに、コントローラと関連付けられたメモリ上に、および/または、コントローラに接続された離れた場所に記録および格納することができる。いくつかの実施形態では、機械可読要素は、識別番号(例えば、タグID)と関連付けることができ、記録データは、識別番号をそのデータと関連付けることができるように、離れた場所に格納することができる。
【0138】
図4は、本発明のいくつかの実施形態による、基準(例えば、方法330のステップ340に開示される基準)に基づいてエネルギー印加を制御するための方法400のフローチャートである。コントローラ(例えば、コントローラ150)は、任意の適切なシステム(例えば、装置100)を利用して方法400を実行するよう構成することができる。方法400は、検出された基準に基づいて、2つ以上のエネルギープロトコル間での切り替えを行うステップを含み得る。基準は、対象物の処理状態または関連RFフィードバック(例えば、演算済みのRFフィードバック)と関連付けることができる。コントローラは、ステップ402において、iをゼロに設定する(i=0)ことによって初期の処理段階を決定することができる。任意選択で、初期の処理段階(i=0)では、コントローラは、ステップ404において、インターフェースから受信されたアイデンティティ情報に基づいて、処理すべき対象物を特定することができる。インターフェース(例えば、インターフェース160)は、機械可読要素、例えば、タグリーダ(例えば、バーコードリーダまたはRFIDリーダ)上に記録されたデータを読み取るよう構成されたシステムを含み得、対象物のアイデンティティは、タグ(例えば、バーコードなどの機械可読要素)上にコード化または記録することができる。それに加えてまたはその代替として、対象物のアイデンティティは、ユーザから命令を受信して、その命令をコントローラに転送するよう構成された任意のユーザインターフェース160(例えば、GUI、タッチパッド、キーパッド、タッチスクリーンなど)を使用して、ユーザから受信することができる。いくつかの実施形態では、ステップ410において、対象物の初期の処理状態を決定することができる。例えば、コントローラは、対象物のアイデンティティに基づいて、対象物の初期の処理状態を決定することができる。コントローラは、対象物のアイデンティティと対象物の初期の処理状態とを相関させることができる。例えば、対象物のアイデンティティは、化学反応器に導入された溶液の化学組成および反応混合物の濃度を定義することができる。さらに別の例では、初期の処理状態は、対象物と関連付けられた機械可読要素上に記録することができ、コントローラは、機械可読要素から対象物の初期の処理状態を示すデータ(例えば、命令)を受信するよう構成することができる。例えば、インスタントケーキ粉末のパッケージ上に印刷されたコードは、室温で液体(例えば、ミルク)と卵を加えた後、および、流し型(ケーキの流し型)に入れて、調理用オーブンに導入する準備が整った後のケーキ粉末混合物の初期条件を特定することができる。いくつかの実施形態では、機械可読要素上に記録された命令は、少なくとも1つのコントローラ(例えば、コントローラ150)に、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックに基づいて、対象物の初期条件を決定させるようさらに構成することができる。あるいは、対象物の初期の処理状態(初期条件)は、対象物を保持するエネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックに基づいて決定することができる。いくつかの実施形態では、対象物の初期条件は、RFフィードバックをモニタすることによって決定することができる。対象物の初期状態でエネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックの値(RFエネルギー印加への応答として)は、コントローラがアクセス可能な媒体(例えば、機械可読要素、コントローラと関連付けられたメモリなど)上に記録されたRFフィードバック値と比較することができる。記録されたRFフィードバック値は、対象物の少なくとも1つの初期の処理状態と相関させることができる。ステップ420において、エネルギー印加パラメータを含む第1のプロトコルを決定することができる。第1のプロトコルは、ステップ410で決定された対象物の初期の処理状態に基づいて決定することができる。例えば、対象物の初期の処理状態が、対象物が冷凍されていることを示す場合は、決定された第1のエネルギー印加プロトコルは、例えばRFエネルギーを使用して対象物を解凍することができるRFエネルギー印加パラメータ(例えば、「解凍スクリプト」)を含み得る。それに加えて、初期の処理状態は、冷凍対象物の温度を表示することができ、第1のプロトコルは、エネルギー印加パラメータ(例えば、対流式オーブンの温度および時間)を含み得る。対象物を処理するために印加されるエネルギーがRFエネルギーの場合は、プロトコルは、表示温度から始めて対象物を解凍するための、エネルギーレベル、電力レベル、継続時間、ならびに/または、複数の励起設定から1つもしくは複数の励起設定を選択することおよび選択された励起設定でRFエネルギーを印加することを含み得る。任意選択で、第1のプロトコル(例えば、プロトコル(i))は、機械可読要素上またはコントローラがアクセス可能なメモリに記録された命令を示すデータに基づいて決定することができる。いくつかの実施形態では、機械可読要素上に記録された命令を示すデータは、コントローラに、対象物の初期の処理状態またはエネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックに従って第1のプロトコルを選択させるよう構成された命令を含み得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロトコルは、機械可読要素上に記録された命令を示すデータに含めることができ、コントローラは、可読要素上に記録されたデータからプロトコル(i)を決定することができる。データは、エネルギー印加パラメータおよび/またはエネルギー印加パラメータのいくつかもしくはすべてと関連付けられたコードのいくつかまたはすべてを含み得る。機械可読要素またはメモリは、対象物を処理するための処理命令を含み得る。命令は、複数のプロトコル、プロトコルに関連するデータおよび/または対象物の初期の処理状態に関連するデータを含み得る。いくつかの実施形態では、対象物を処理するためにRFエネルギーがさらに印加される場合、プロトコルは、RFフィードバック値(例えば、演算済みのRFフィードバック値)とエネルギー印加ゾーンに印加すべきRFエネルギーとの相関を含み得る。相関は、可読要素(例えば、バーコード)上に記録することができ、他のすべてのエネルギー印加パラメータは、機械可読要素の情報とは無関係に設定することができる。例えば、プロトコル(i)(例えば、第1のプロトコル)に含まれる処理パラメータは、処理装置のデフォルトとして設定することができ、任意選択で、命令を示すデータは、デフォルトプロトコルを使用するための命令を含む。少なくとも1つの相関は、エネルギー印加ゾーンに印加されたエネルギーが化学反応器の化学反応を加速することができるように設定することができる。4℃で冷蔵庫から取り出された未膨張のパン生地を膨張させるようにプロトコルが設計される場合は、異なる相関を設定する(例えば、可読要素上に記録する)ことができる。特定の応用の要件に応じて、他の相関を設定することができる。
【0139】
ステップ422では、プロトコルをチェックして、プロトコルがエネルギー印加プロトコルか終了プロトコルかを決定する。エネルギー印加プロトコルは、エネルギー印加ゾーンへの非ゼロエネルギー送達を制御するための印加パラメータを含む任意のプロトコルとして定義することができる。終了プロトコルは、エネルギー印加ゾーンへのゼロエネルギー印加を伴うプロトコルと定義することができる。プロトコルが終了プロトコルの場合(422:はい)は、プロセスは終了する(442)。そうでない場合は、ステップ424を実行することができ、ステップ420で決定されたプロトコル(i)(例えば、第1のプロトコル)に従って、エネルギー(例えば、RFエネルギー、IRエネルギー、対流加熱エネルギーなど)をエネルギー印加ゾーンに印加することができる。例えば、プロトコルは、演算済みのRFフィードバックとエネルギー印加ゾーンに印加すべきRFエネルギーとの相関を含み得、ステップ424を実行する際、演算済みのRFフィードバックは、RFフィードバックの1つまたは複数の値から計算することができ、それに従ってエネルギーを印加することができる。他の実施形態では、プロトコルは、他のエネルギー印加パラメータを含み得る。
【0140】
ステップ426では、任意選択で対象物の存在下で、エネルギー印加ゾーンからRFフィードバックが受信される。RFフィードバックは、プロトコル(i)(例えば、第1のプロトコル)に従って、エネルギー印加の間、モニタすることができる。フィードバックは、未処理のRFフィードバックパラメータおよび/または演算済みのRFフィードバックの何れかのいかなるRFフィードバックも含み得る。例えば、フィードバックは、Sパラメータ、DR、平均DR、放射素子の入力インピーダンス、エネルギー印加ゾーンで検出された電力、それらのそれぞれの微分係数、平均などを含み得る。
【0141】
ステップ428では、受信されたRFフィードバック(例えば、その値)を基準(例えば、基準(i))と照らしてチェック(比較)し、基準が満たされたかどうかを確認することができる。基準は、対象物の処理状態であっても、対象物の処理状態と相関させてもよい。このステップは、エネルギー印加の間またはエネルギー印加の中断の際に実行することができる。基準を満たしているかは、エネルギー印加の間、継続して、または、断続的に(例えば、周期的に、例えば、1秒ごとに、5秒ごとに、10秒ごとになど)、チェックすることができる。それに加えてまたはその代替として、RFフィードバックは、ある事象の発生と同時に、基準と照らしてチェックすることができる。例えば、RFフィードバックは、対象物の温度を示す表示が1℃より大きい温度変化を示す際、対象物の湿度を示す表示が既定の量で変化する際、既定の数の掃引ごとになど、基準と比較することができる。基準は、対象物の少なくとも1つの処理状態と相関させた1つまたは複数のRFフィードバック(例えば、値)を含み得る。基準は、
図3Cのフローチャートで開示される方法330に従って設定することができる。基準は、機械可読要素のデータ格納部分上、コントローラと関連付けられたメモリ上またはコントローラがアクセス可能な遠隔設置された媒体上に記録することができる。コントローラは、機械可読要素、メモリおよび/または媒体から基準を受信することができる。
【0142】
ステップ428では、コントローラは、RFフィードバック(例えば、その値)が基準を満たしているかどうかを決定することができる。フィードバックが未だ基準を満たしていない場合(ステップ426:いいえ)は、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックが基準を満たす前の(i)時間帯(例えば、第1の時間帯)の間、ステップ420で決定された同じプロトコルを使用してエネルギー印加を継続することができる。ステップ422、424、426および428は、基準が満たされる(ステップ428:はい)まで繰り返すことができる。基準(i)が満たされると、ステップ430において、別の基準を定義し、iをi=i+1に設定することができる(ステップ440)。基準が満たされた後、プロトコル(i+1)(例えば、第2のプロトコル)を決定することができ、ステップ420を繰り返し、エネルギー印加ゾーンから受信されたRFフィードバックが基準(i)を満たした後の第2の時間帯の間、プロトコル(i+1)に従って、エネルギーをエネルギー印加ゾーンに印加することができる(ステップ424を繰り返す)。
【0143】
食品の調理状態をRFフィードバックと相関させるための調理実験は、実験用の調理用オーブンで行われた。調理用オーブンは、
図1Bおよび2Aと同様のコンポーネント、すなわち、コントローラ、対流式熱源、各々がRF源と接触する2つの放射素子、検出器および温度センサを含んでいた。第1の実験では、焼く準備の整った冷凍ピザが、180℃で対流加熱を印加することによって解凍され、調理された。ピザの温度および平均DRは、調理時間の関数として検出され、モニタされた。平均DRの傾き(時間微分係数)の急激な変化は、ピザが解凍され、ピザが完全に支持された際の時間微分係数の符号の変化(正から負へ)が観察された際に検出された。
【0144】
図5は、バニラケーキのベーキング実験の間に2つの異なる放射素子から取られた平均DR(演算済みのRFフィードバックの一例)の2つの測定値を提示する。インスタントのバニラケーキの混合物は、混合物パッケージ上の指示に従って準備され、ピザを焼く際に使用されたものと同じ実験用の調理用オーブンに配置された。オーブンは、180℃に加熱された。平均DRは、コントローラによって3秒ごとにモニタされ、ケーキのベーキング状態は、シェフが目視することにより定期的にモニタされた。総ベーキング時間は約30分であった。
図5のx軸は、3秒ごとに取られた平均DR検出サイクルの数である。最初の350サイクル(17.5分)では、平均DRは、時間とともに増加し、正の時間微分係数を有していた。約350〜500サイクル(ベーキングの開始から25分)では、平均DRは、それほど変化しなかった(時間微分係数は約ゼロ)。ベーキングの終了時、DR値は、時間とともに減少し(すなわち、負の時間微分係数)、これは、ケーキが仕上がったことを示す。アップルパイを調理する際にも同様の結果が得られた。
【0145】
冷凍ピザを使用した別のベーキング実験は、本発明のいくつかの実施形態による装置および方法を使用して行われた。ベーキング実験は、2つの放射素子を備える実験用のRF調理用オーブン(食料対象物の処理、例えば、調理にRFエネルギーを使用するオーブン)で実行された。温度−18℃(急速冷凍)、重量500グラム、直径30cmを有する、焼く準備の整った冷凍ピザは、実験用のRF調理用オーブンに配置された。ベーキング実験の間、平均DRのRFフィードバック(すなわち、演算済みのRFフィードバック)は、二箇所(一方はピザの中央、他方は縁部)で、ピザの温度(すなわち、処理状態に対する表示)とともにモニタされた。モニタされた平均DRおよびモニタされた温度の結果は、
図6Aのグラフに提示される。ピザの中央の温度を100で除した値(すなわち、T[℃]/100)はグラフ630に提示され、ピザの縁部の温度を100で除した値はグラフ640に提示される。第1および第2の放射素子に対して測定および計算された平均DRは、グラフ610および620に提示される。RFエネルギー印加プロトコルは、線650として示される。第1のプロトコルは、ピザの初期の処理状態に基づいて、「解凍プロトコル」となるように選択された。RFエネルギーを印加するためのプロトコルパラメータは、
図6Bに提示される解凍プロトコルによる、800〜1000MHzの周波数の使用、各周波数でのDRの関数としてのRF調理用オーブンの放射素子への供給エネルギー(SE)であった。0.7より高いDRと関連付けられた周波数には、エネルギーは印加されなかった。温度のモニタリングにより、20秒後にピザの縁部の解凍(すなわち、対象物の処理状態)が示され、120秒後にピザの内側部の解凍が示された。平均DR、特に平均DRの時間微分係数のモニタリングにより、ピザの解凍(例えば、様相変化)後に、正(dDR/dt=正の数)からわずかな負へまたはほとんど傾きのない状態(dDR/dt=約0)への平均DRの傾きの変化が示された。平均DRの微分係数における変化は、「解凍状態」と相関させることができ、解凍プロトコルからベーキングプロトコルに変更するための基準として使用することができる。120秒間の「解凍プロトコル」の適用後、800〜1000MHzの周波数を使用して、「ベーキングプロトコル」が適用され、
図6Cに提示されるプロトコルに従って、DR(f)(周波数の関数としての散逸率)の関数として放射素子にエネルギーが供給された。利用可能な最大エネルギーは、0.7より低いDRと関連付けられたすべての周波数で印加され、DRとSEとの線形相関は、0.7より高いDRと関連付けられた周波数で適用された。ベーキングの終了は、トッピングチーズの色(すなわち、ピザの処理状態)に基づいて(平均DRが0.6の値に達すると、わずかに茶色くなった)、ユーザ(例えば、シェフ)によって示された。0.6の平均DR値は、ピザのベーキング状態の終了と相関させることができ、ピザが完全に調理された際のRFエネルギー印加を終了するための基準として使用することができる。
【0146】
別のベーキング実験では、室温で重量500グラム、直径30cmを有する、解凍済みの生のピザは、実験用のRF調理用オーブンに配置された。ベーキング実験の間、平均DRのRFフィードバックは、二箇所(一方はピザの中央(ch2として示される)、他方は縁部(ch1として示される))で、ピザの温度とともにモニタされた。モニタされた平均DRおよびモニタされた温度の結果は、
図7のグラフに提示される。ピザは、約240秒後、温度が85[°]Cを超えると、仕上がって完全にベーキング済みとなることが示された。平均DRは、約240秒後に上昇し始め、平均DRの微分係数は、負から正へと変化した。微分係数における変化は、ピザのベーキング状態と相関させることができ、RFエネルギー終了プロトコルを適用するための基準として使用することができる。
【0147】
図8Aおよび8Bは、本発明のいくつかの実施形態による、各要素上に記録された命令(命令は、少なくとも1つのコントローラに、対象物を処理するためのエネルギー印加を制御させるよう構成される)を示すデータを含む、2つの任意選択の機械可読要素を表す図解である。
図8Aは、様々なプロトコル(例えば、少なくとも第1のプロトコルと第2のプロトコル)および基準を含む命令を示す一般的なデータを示す。
図8Bは、ピザを準備するための命令を示すデータを伴う例示的な記録された要素を含む。命令は、ピザの初期の処理状態を決定するためのステップと、ピザが冷凍されている場合の解凍プロトコル(例えば、
図6Bに提示されるプロトコル)とを含み得る。命令は、ピザが解凍されたかどうかを決定するための基準と、ピザを調理するための調理プロトコル(例えば、
図6Cに提示されるプロトコル)とをさらに含み得る。命令は、例えば、
図7に関して開示されるような平均DRの微分係数における変化などのピザが仕上がったかどうかを決定するための基準を含み得る。また、命令は、終了プロトコルも含み得る。
【0148】
本明細書で使用される場合、機械(例えば、コントローラ)が、タスクを実行するよう構成される(例えば、既定の場のパターンの印加を引き起こすよう構成される)ものとして説明されれば、いくつかの実施形態では、機械は、動作の間、このタスクを実行する。同様に、タスクが、目標の結果を確立するため(例えば、複数のEM場のパターンを対象物に印加するため)に行われるものとして説明されれば、いくつかの実施形態では、タスクを実行することにより、目標の結果を確立することができる。本明細書で使用される場合、既定のという用語は、関連量または値があらかじめ計算または決定されていることのみを意味する。既定の値は、メモリに格納された値や、EMエネルギー処理の開始前に計算された値、観察された値、測定された値、読み込まれた値、受信された値などの値や、そのような処理の間に計算された値、観察された値、測定された値、読み込まれた値、受信された値などの任意の値を含み得る。
【0149】
前述の例示的な実施形態の説明では、様々な特徴は、本開示の合理化を図る目的で、単一の実施形態に一緒にグループ分けされる。この開示方法は、特許請求される発明が、各請求項で明示的に記述されているものより多くの特徴を必要とするという意図を反映するものと解釈してはならない。むしろ、以下の請求項が反映するように、発明の態様は、前述の開示される単一の実施形態の特徴のすべてに満たない点にある。したがって、以下の請求項は、本明細書によりこの詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、本発明の別々の実施形態として、それ自体で成り立っている。
【0150】
その上、当業者であれば、本明細書を考慮し、本開示を実践することから、特許請求されるように、本発明の範囲から逸脱することなく、開示されるシステムおよび方法に対して様々な変更および変形を行えることが明らかになるであろう。例えば、方法の1つもしくは複数のステップ、および/または、装置もしくはデバイスの1つもしくは複数のコンポーネントは、本発明の範囲から逸脱することなく、省略、変更、または置き換えることができる。したがって、本明細書および実施例を単なる例示と見なし、本開示の真の範囲は以下の請求項およびそれらの均等物によって示されることが意図される。