(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の進歩にもかかわらず、少なくとも2つの成分を含む物質の複数及び逐次注射の十分な実施を提供するアプリケーターデバイスの必要性がある。また、患者の皮膚の単一の穿刺が、混合される2つ以上の成分を適切に注射することを可能にする注射を実施するためのアプリケーターデバイスの必要性もある。また、複数及び逐次注射を用いて、医療従事者が広範囲の組織を網羅することができるアプリケーターデバイスの必要性もある。加えて、2つ以上の成分の更なる量を容易に再充填することができるアプリケーターデバイスの必要性もある。さらに、製造するのに比較的安価で、安全、かつ容易に使用するアプリケーターデバイスの必要性もある。また、本デバイスは、デバイスを動作する間、組織の二次元表面上で複数注射することができるように、投与者が、注射した表面から上方向にデバイスを持ち上げる必要がなく、患者の皮膚から自動的に抜き取ることができる注射針を有するアプリケーターデバイスの必要性もある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態において、注射を実施するためのデバイスは、歯車歯(48)を有する注射作動装置(40)と、軸に沿って動作可能で、ラック構造(96)を有する外表面を含む針ハウジング(88)であって、注射針(94)を有する、針ハウジングと、後退位置から延長位置への軸に沿って針ハウジングを前進させるために、注射作動装置(40)の歯車歯(48)を、針ハウジング(88)のラック構造(96)と相互に接続する、少なくとも1つの歯車と、を備える。
【0012】
一実施形態において、注射を実施するためのデバイスであって、少なくとも1つのシリンジ外筒と、少なくとも1つのシリンジ外筒と接続される少なくとも1つのプランジャと、少なくとも1つのプランジャと接続され、軸に沿って往復動作するように適合される、プランジャ基部(78)と、軸に沿って往復動作するように適合される針ハウジング(88)と、を備え、該針ハウジング(88)が、軸に沿った第1の方向の針ハウジング及びプランジャ基部の同時動作を提供するように、針ハウジング及びプランジャ基部を共に選択的に連結するための、その外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、該針ハウジング及び該プランジャ基部が、軸に沿って互いに独立して動作することができるように、プランジャ基部から針ハウジングを選択的に分断させるために、少なくとも1つの留め金(140)と連結される少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を含むデバイス。
【0013】
一実施形態において、注射を実施するためのデバイスは、歯車歯(48)を有する注射作動装置(40)と、軸に沿って動作可能で、ラック構造(96)を有する外表面を含む針ハウジング(88)であって、後退位置から延長位置への動作が可能な注射針(94)を有する、針ハウジングと、軸に沿って該針ハウジングを前進させるために、注射作動装置(40)の歯車歯(48)を針ハウジング(88)のラック構造(96)と相互に接続する、少なくとも1つの歯車と、少なくとも1つのシリンジ外筒と、少なくとも1つのシリンジ外筒と接続される少なくとも1つのプランジャと、該少なくとも1つのプランジャと接続され、軸に沿って往復動作するように適合されるプランジャ基部(78)と、軸に沿った第1の方向の針ハウジング及び該プランジャ基部の同時動作を提供するように、針ハウジング及びプランジャ基部を共に選択的に連結するために、針ハウジングの外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、針ハウジング及びプランジャ基部が、軸に沿って互いに独立して動作することができるように、プランジャ基部から針ハウジングを選択的に分断するために、少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を備える。
【0014】
一実施形態において、注射を実施するためのデバイスは、ハウジング(22)であって、上端部(24)と、注射針開口部(60)を有する底表面(58)を含む下端部(26)と、ハウジングの前記上端部と下端部との間に延在する軸と、を有する、ハウジングと、注射針(94)であって、注射針がハウジング内に配置される後退位置と、注射針の遠位端部が、ハウジングの底表面の注射針開口部を通って延長する延長位置との間で軸に沿って動作するように、ハウジング内に配置される注射針と、針ハウジング(88)であって、そこから突出する注射針(94)を有し、ラック構造(96)を有する外表面を含む、針ハウジングと、第1のシリンジ外筒(74)及びそこに接続される第1のプランジャ(76)と、第2のシリンジ外筒(84)及びそこに接続される第2のプランジャ(86)と、第1及び第2のプランジャ(76、86)と接続され、第1及び第2のプランジャと同時に動作するように適合される、プランジャ基部(78)と、第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)と注射針(94)との間に流体経路を提供する少なくとも1つの導管と、軸に沿った針ハウジング及びプランジャ基部の同時動作を提供するように、針ハウジング(88)及びプランジャ基部(78)を共に選択的に連結するための、針ハウジング(88)の外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、針ハウジング及びプランジャ基部が、軸に沿って互いに独立して動作することができるように、プランジャ基部(78)から針ハウジング(88)を選択的に分断させるために、少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、プランジャ基部(78)と接触するプランジャバネ(98)であって、プランジャバネは、前記針ハウジング(88)の前記少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャバネにエネルギーを保存するために、プランジャ基部(78)と連結されるとき、圧縮可能であり、少なくとも1つの留め金(140)は、針ハウジング(88)及びプランジャ基部(78)が、互いに独立して動作することができ、かつプランジャバネ(98)に保存されるエネルギーが、プランジャ基部(78)を付勢して、第1及び第2のプランジャ(76、86)をそれぞれの第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)中に駆動するように、針ハウジングが延長位置にあるとき、少なくとも1つの留め金作動装置によってプランジャ基部(78)から分断されるように適合される、プランジャバネと、を備え、それによって、デバイスは、注射針が延長位置にあるとき、少なくとも2つの成分を有する物質を分与するように適合される。
【0015】
一実施形態において、注射を実施するためのデバイスであって、液体成分を含有する少なくとも1つのリザーバと、該少なくとも1つのリザーバと流体連通する少なくとも1つのシリンジ外筒と、該少なくとも1つのシリンジ外筒と接続され、該液体成分を前記少なくとも1つのシリンジ外筒の中に引き込むために、第1の方向に動作可能である、少なくとも1つのプランジャと、該少なくとも1つのプランジャと接続されるプランジャ基部と、針ハウジング(88)であって、該第1の方向の該針ハウジング、該プランジャ基部、及び該少なくとも1つのプランジャの同時動作を提供するように、該プランジャ基部と連結されるように適合される、針ハウジングと、該針ハウジングを該第1の方向に動作させるために、少なくとも1つの歯車によって該針ハウジング(88)と係合可能である注射作動装置(40)と、を備え、それによって、該デバイスは、該少なくとも1つのシリンジ外筒への該液体成分の自動装填を可能にするように適合される、デバイス。
【0016】
一実施形態において、注射を実施するためのデバイスは、ハウジング(22)であって、上端部(24)と、注射針開口部(60)を有する底表面(58)を含む下端部(26)と、ハウジングの該上端部と下端部との間に延在する軸と、を有する、ハウジングと、注射針(94)であって、注射針がハウジング内に配置される後退位置と、注射針の遠位端部が、ハウジングの底表面(58)の注射針開口部を通って延長する延長位置との間で軸に沿って動作するように、ハウジング内に配置される注射針と、針ハウジング(88)であって、そこから突出する注射針(94)を有し、ラック構造(96)を有する外表面を含む、針ハウジングと、第1のシリンジ外筒(74)及びそこに接続される第1のプランジャ(76)と、第2のシリンジ外筒(84)及びそこに接続される第2のプランジャ(86)と、注射針の方に第1の液体成分を誘導するための第1の導管と、注射針の方に第2の液体成分を誘導するための第2の導管と、後退位置から延長位置に該注射針を動作させ、該注射針の方に該第1及び第2の液体成分を前進させて、該注射針の該遠位端部から該第1及び第2の液体成分を含む液体溶液を分与させるように、該注射針と連結される注射作動装置(40)と、を備える、デバイス。
【0017】
一実施形態において、本デバイスは、第1及び第2の導管の遠位端部と注射針の近位端部との間に位置する混合チャンバ(175)を更に備え、該混合チャンバは、第1及び第2の液体成分を液体溶液に合わせ、針の近位端部の中に液体溶液を誘導するように適合される。
【0018】
一実施形態において、本デバイスは、注射針を保持するように適合される注射針ハウジング(88)を更に備え、該注射針ハウジングが、上端部(112)及び下端部(114)を有し、注射針の遠位端部は、注射針ハウジング(88)の下端部から突出し、注射作動装置(40)は、注射針ハウジング(88)と連結される。
【0019】
一実施形態において、本デバイスは、注射針を注射針ハウジング(88)と接続し、注射針の近位端部の方に第1及び第2の液体成分を誘導するために、注射針の近位端部と接続される針ハブ(144)を更に備え、該針ハブは、混合チャンバ(175)を含む。
【0020】
一実施形態において、第1の導管は、近位端部と、混合チャンバ(175)と流体連通する遠位端部とを有し、第2の導管は、近位端部と混合チャンバ(175)と流体連通する遠位端部とを有する。
【0021】
一実施形態において、本デバイスは、第1の液体成分を保存するための、第1の導管の近位端部と流体連通する第1のリザーバ(30)と、第2の液体成分を保存するための、第2の導管の近位端部と流体連通する第2のリザーバ(34)と、を更に備える。
【0022】
一実施形態において、本デバイスは、第1の導管と流体連通する第1のシリンジ外筒(74)と、選択的に第1の液体成分を第1の外筒の中に引き込み、第1の外筒から第1の導管の中に、第1の液体成分を分与するための、第1の外筒中の第1のプランジャ(76)と、第2の導管と流体連通する第2のシリンジ外筒(84)と、選択的に第2の液体成分を第2の外筒の中に引き込み、第2の外筒から第2の導管の中に、第2の液体成分を分与するための、第2の外筒中の第2のプランジャ(86)と、第1及び第2の液体成分が、第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中に同時に引き込まれ、そこから分与されるように、ハウジングの上端部と下端部との間の第1及び第2のプランジャの同時動作を確保するために、ハウジング(22)の軸に沿って動作可能で、第1及び第2のプランジャ(76、86)と接続されるプランジャ基部(78)と、を更に備える。
【0023】
一実施形態において、第1の導管は、第1のリザーバ(30)と連結させる上流開口部と、下流開口部と、を含む、単一の下流方向に第1の液体成分の流れを誘導するための第1の一方向チェックバルブ(70)と、第1の一方向チェックバルブ(70)の下流開口部と流体連通する第1の開口部と、第1のシリンジ外筒(74)と流体連通する第2の開口部と、第3の開口部と、を有する、第1のTコネクタ(72)と、第1のTコネクタ(72)の前記第3の開口部と流体連通する近位端部と、注射針(94)と流体連通する下流端部と、を有する、第1の管(100)であって、第1の液体成分は、第1の液体成分が第1のシリンジ外筒(74)の中に引き込まれるとき、第1のTコネクタの第1の開口部と第2の開口部との間を流れ、第1の液体成分が、第1のシリンジ外筒から分与されると、第1のTコネクタ(72)の第2の開口部と第3の開口部との間で、第1の管(100)の近位端部の中に流れ込む、第1の管と、を備え、第2の導管は、第2のリザーバ(34)と連結させる上流開口部と、下流開口部と、を含む、単一の下流方向に第2の液体成分の流れを誘導するための第2の一方向チェックバルブ(80)と、第2の一方向チェックバルブ(80)の下流開口部と流体連通する第1の開口部と、第2のシリンジ外筒(84)と流体連通する第2の開口部と、第3の開口部と、を有する、第2のTコネクタ(82)と、第2のTコネクタ(82)の第3の開口部と流体連通する近位端部と、注射針(94)と流体連通する下流端部と、を有する、第2の管(106)であって、第2の液体成分は、第2の液体成分が第2のシリンジ外筒(84)の中に引き込まれるとき、第2のTコネクタ(82)の第1の開口部と第2の開口部との間を流れ、第2の液体成分が、第2のシリンジ外筒から分与されると、第2のTコネクタの第2の開口部と第3の開口部との間、及び第2の管(106)の近位端部の中に流れ込む、第2の管と、を備える。
【0024】
一実施形態において、本デバイスは、ハウジング(22)の軸に沿った針ハウジング(88)及びプランジャ基部(78)の同時動作を提供するように、針ハウジング及びプランジャ基部(78)を共に選択的に連結するための、針ハウジング(88)の外表面から突出する、少なくとも1つの留め金(140)と、針ハウジング及びプランジャ基部が、ハウジング(22)の軸に沿って互いに独立して動作することができるように、プランジャ基部(78)から針ハウジング(88)を選択的に分断させるための、少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を更に備える。
【0025】
一実施形態において、本デバイスは、プランジャ基部(78)と接触する上端部と、ハウジング(22)と接触する下端部と、を有するプランジャバネ(98)を更に備え、該プランジャバネは、針ハウジング(88)の少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャ基部(78)と連結されるとき、プランジャバネにエネルギーを保存するために圧縮され、少なくとも1つの留め金は、プランジャ基部が、ハウジングの底表面から離れて動作する際、プランジャバネに保存されたエネルギーが、ハウジング(22)の底表面(58)から離れるようにプランジャ基部を付勢して、それぞれの第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中に第1及び第2のプランジャ(76、86)を駆動するように、プランジャ基部から分断するように適合される。
【0026】
一実施形態において、注射作動装置(40)は、針ハウジング(88)が、注射針開口部(60)を通って注射針(94)の遠位端部を前進させるように、ハウジング(22)の下端部(26)の方に動作し、少なくとも1つの留め金(140)が、ハウジング(22)の下端部(26)の方にプランジャ基部を引っ張る際、第1及び第2の液体成分を第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中に引き込むように、プランジャ基部(78)と連結され、プランジャ基部が、プランジャバネ(98)のエネルギーを保存するために、ハウジング(22)の下端部(26)の方に引っ張られると、プランジャバネ(98)がプランジャ基部(78)によって圧縮される、第1の段階と、注射針(94)の遠位端部が、注射針開口部(60)を通って前進し続けながら、プランジャ基部が、プランジャバネ(98)に保存されたエネルギー下で、ハウジング(22)の上端部(24)の方に自由に動作するように、少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャ基部(78)から分断され、そしてすぐ、第1及び第2のプランジャ(76、86)が、第1及び第2のシリンジ外筒から第1及び第2の液体成分を分与し、第1及び第2の成分を注射針(94)に供給するように、ハウジング(22)の上端部(24)の方に、かつ第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中へとプランジャ基部(78)によって駆動される、第2の段階と、を含む注射サイクルを開始するために係合可能である。
【0027】
一実施形態において、プランジャ基部(78)は、少なくとも1つのスロット(134)を備え、針ハウジング(88)は、プランジャ基部(78)上の少なくとも1つのスロット(134)とロストモーション連結を形成する少なくとも1つの留め金(140)を備え、注射サイクルの第1の段階は、針ハウジング(88)が、ハウジング(22)の底表面(58)の方に動作し、プランジャ基部が静止しているとき、針ハウジング(88)上の少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャ基部(78)の少なくとも1つのスロット(134)を摺動する、第1の段階と、少なくとも1つの留め金(140)が、第1及び第2の液体成分を第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中に引き込むため、及びプランジャバネ(98)のエネルギーを保存するために、ハウジング(22)の底表面(58)の方にプランジャ基部を引っ張るように、プランジャ基部(78)上の少なくとも1つのスロット(134)の閉端部を係合する、第2の段階と、を備える。
【0028】
一実施形態において、注射サイクルは、注射針開口部(60)を通ってハウジング(22)の中に、注射針(94)の遠位端部を後退させるために、針ハウジング(22)が、ハウジング(22)の上端部(24)の方に動作し、少なくとも1つの留め金(140)は、針ハウジング(88)をプランジャ基部(78)と再連結するように、プランジャ基部(78)を再係合する、第3の段階を更に備える。
【0029】
一実施形態において、注射作動装置(40)は、ハウジング(22)と連結され、第1の位置と第2の位置との間を動作可能であり、注射作動装置は、注射サイクルの第1の段階前に該第1の位置にあり、注射サイクルの第1及び第2の段階中、第1の位置から第2の位置まで動作可能であり、注射サイクルの第3の段階中、第2の位置から第1の位置に戻って動作可能である。
【0030】
一実施形態において、本デバイスは、作動装置を第2の位置から第1の位置に戻すために、ハウジング(22)の外表面と注射作動装置(40)との間に延在する作動装置バネ(66)を更に備える。
【0031】
一実施形態において、本デバイスは、第1及び第2の液体成分が上流に戻るのを防ぐために、第1及び第2の導管のそれぞれに、少なくとも1つの一方向チェックバルブ(104、108)を更に備える。
【0032】
一実施形態において、第1の導管は、第1の管(100)を備え、第2の導管は、第2の管(106)を備える。
【0033】
一実施形態において、注射を実施するためのデバイスは、ハウジング(22)であって、上端部(24)と、注射針開口部(60)を有する底表面(58)を含む下端部(26)と、ハウジングの上端部と下端部との間に延在する軸と、を有する、ハウジングと、針ハウジング(88)であって、上端部(112)と、針ハウジングの下端部から突出する注射針(94)を有する下端部(114)と、を有する、軸に沿って動作するように、ハウジング(22)内に配置される、針ハウジングと、第1の液体成分を注射針の中に誘導するための第1の管(100)と、第2の液体成分を注射針の中に誘導するための第2の管(106)と、選択的に第1の液体成分を第1の外筒の中に引き込み、第1の外筒から第1の管の中に、第1の液体成分を分与するために、第1の管(100)と流体連通する第1の外筒(74)と、第1の外筒中の第1のプランジャ(76)と、選択的に第2の液体成分を第2の外筒の中に引き込み、第2の外筒から第2の管に、第2の液体成分を分与するために、第2の管(106)と流体連通する第2の外筒(84)と、第2の外筒中の第2のプランジャ(86)と、第1及び第2の液体成分が、第1及び第2の外筒の中に同時に引き込み、第1及び第2の外筒から分与されるように、ハウジング(22)の上端部と下端部との間に、第1及び第2のプランジャの同時動作を確保するための、ハウジング(22)の軸に沿って動作可能であり、第1及び第2のプランジャ(76、86)と接続されるプランジャ基部(78)と、注射針の遠位端部から第1及び第2の液体成分を含む液体溶液を分与するために、注射針開口部(60)を通って注射針(94)を延長し、注射針の方に第1及び第2の液体成分を前進させるために、ハウジング(22)の下端部(26)の方に注射針(94)を動作させるように、針ハウジング(88)と連結させる、注射作動装置(40)と、を備える。
【0034】
一実施形態において、本デバイスは、第1及び第2の管(100、106)の遠位端部と注射針(94)の近位端部との間の針ハウジング(88)内に位置する混合チャンバ(175)を更に備え、該混合チャンバは、第1及び第2の液体成分を合わせて液体溶液にし、液体溶液を注射針の近位端部に誘導するように適合される。
【0035】
一実施形態において、本デバイスは、ハウジング(22)の軸に沿った針ハウジング及びプランジャ基部の同時動作を提供するように、針ハウジング(88)をプランジャ基部(78)に選択的に連結するために、針ハウジング(88)の外表面から突出する、少なくとも1つの留め金(140)と、針ハウジング及びプランジャ基部が、ハウジング(22)の軸に沿って互いに独立して動作することができるように、プランジャ基部(78)から針ハウジング(88)を選択的に分断させるための、少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を更に備える。
【0036】
一実施形態において、本デバイスは、プランジャ基部(78)と接触する上端部と、ハウジング(22)と接触する下端部と、を有する、プランジャバネ(98)を更に備え、該プランジャバネ(98)は、針ハウジング(88)の少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャバネ(98)にエネルギーを保存するために、プランジャ基部(78)と連結されるとき、プランジャバネ(98)が圧縮され、プランジャ基部がそれぞれの第1及び第2の外筒(74、84)の中に第1及び第2のプランジャを駆動するように、少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャ基部(78)から分断されるとき、該プランジャバネに保存されたエネルギーは、ハウジング(22)の底表面(58)から離れるようにプランジャ基部を付勢し、第1及び第2の液体成分を第1及び第2の外筒から分与する。
【0037】
一実施形態において、注射作動装置(40)は、針ハウジング(88)は、注射針開口部(60)を通って注射針(94)の遠位端部を延長するために、ハウジング(22)の下端部(26)の方に動作し、第1及び第2の液体成分を第1及び第2の外筒(74、84)の中に引き込むために、ハウジング(22)の下端部(26)の方にプランジャ基部を引っ張るように、少なくとも1つの留め金(140)を、プランジャ基部(78)と連結させ、プランジャ基部が、プランジャバネ(98)にエネルギーを保存するために、ハウジング(22)の下端部(26)の方に引っ張られるとき、プランジャバネ(98)がプランジャ基部(78)によって圧縮される、第1の段階と、プランジャ基部が、第1及び第2の液体成分を第1及び第2の外筒から分与するために第1及び第2のプランジャ(76、86)をハウジング(22)の上端部(24)の方に、かつ第1及び第2の外筒(74、84)の中に駆動させるために、プランジャバネ(98)に保存されたエネルギー下で、針ハウジング(88)から離れて、ハウジング(22)の上端部(24)の方に自由に動作するように、少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャ基部(78)から分断される、第2の段階と、針ハウジング(88)は、注射針開口部(60)を通ってハウジング(22)の中に、注射針(94)の遠位端部を後退させるために、ハウジング(22)の上端部(24)の方に動作し、少なくとも1つの留め金(140)は、針ハウジング(88)をプランジャ基部(78)と再連結するために、プランジャ基部(78)を再係合する、第3の段階と、備える、注射サイクルを開始するために係合可能である。
【0038】
一実施形態において、本デバイスは、第1及び第2の液体成分が上流に戻るのを防ぐために、第1及び第2の管(100、106)のそれぞれに、少なくとも1つの一方向チェックバルブ(104、108)を更に備える。
【0039】
一実施形態において、注射を実施するためのデバイスは、ハウジング(22)であって、上端部(24)と、注射針開口部(60)を有する底表面(58)を含む下端部(26)と、上端部と下端部との間に延在する軸と、を有する、ハウジング(22)と、注射針(94)であって、該注射針がハウジング(22)内に配置される後退位置と、該注射針の遠位端部が、ハウジング(22)の底表面(58)で注射針開口部(60)を通って延長する延長位置との間の軸に沿って動作するように、ハウジング(22)内に配置される注射針(94)と、注射針(94)と流体連通する第1のシリンジ外筒(74)と、選択的に第1の液体成分を第1の外筒の中に引き込み、第1の外筒から注射針に第1の液体成分を分与するための、第1の外筒中の第1のプランジャ(76)と、注射針(94)と流体連通する第2の外筒(84)と、選択的に第2の液体成分を第2の外筒の中に引き込み、第2の液体成分を第2の外筒から注射針(94)に分与するための、第2の外筒中の第2のプランジャ(86)と、ハウジング(22)の軸に沿って動作可能で、第1及び第2の液体成分が、第1及び第2の外筒の中に同時に引き込まれ、そこから分与されるように、ハウジング(22)の上端部と下端部(24、26)との間で第1及び第2のプランジャを同時に動作させるように、ハウジング(22)の軸に沿って動作可能で、第1及び第2のプランジャ(76、86)と接続されるプランジャ基部(78)と、後退位置から延長位置に注射針を動作させ、第1及び第2の液体成分を注射針の遠位端部から分与するように、注射針(94)と連結される注射作動装置(40)と、を備える。
【0040】
一実施形態において、本デバイスは、注射サイクルの第1の段階中、ハウジング(22)の軸に沿って針ハウジング及びプランジャ基部の同時動作を提供するために、針ハウジング及びプランジャ基部(78)を共に選択的に連結するための、針ハウジング(88)の外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、針ハウジング及びプランジャ基部が、ハウジング(22)の軸に沿って互いに独立して動作することができるように、注射サイクルの第2の段階中、プランジャ基部(78)から針ハウジング(88)を選択的に分断させるために、少なくとも1つの留め金(140)と連結させる、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を更に備える。
【0041】
一実施形態において、本デバイスは、プランジャ基部(78)と接触する上端部と、ハウジング(22)と接触する下端部と、を有するプランジャバネ(98)を更に備え、該プランジャバネは、プランジャ基部が、プランジャバネにエネルギーを保存するために、ハウジング(22)の下端部(26)の方に引っ張られる際に、針ハウジング(88)の少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャ基部(78)と連結されると、圧縮され、少なくとも1つの留め金(140)が、プランジャ基部(78)から分断されると、プランジャバネに保存されたエネルギーが、ハウジング(22)の上端部(24)の方にプランジャ基部を付勢して、それぞれの第1及び第2の外筒(74、84)の中に第1及び第2のプランジャ(76、86)を駆動し、第1及び第2の液体成分を第1及び第2の外筒から分与する。本発明のこれら及び他の好ましい実施形態は、以下により詳細に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1Aを参照すると、本発明の一実施形態において、注射を実施するためのアプリケーターデバイス20は、上端部24及び下端部26を有するハウジング22を含むことが好ましい。一実施形態において、ハウジング22の上端部24は、第1の液体成分等の第1の成分を含有する第1のバイアル30を受容するように適合される第1のバイアルホルダー28及び第2の液体成分等の第2の成分を含有する第2のバイアル34を受容するように適合される第2のバイアルホルダー32を含むことが好ましい。第1及び第2のバイアルホルダー28、32は、交換バイアルを受容するように適合され得るため、第1及び第2のバイアル30、34が、空になり、交換バイアルと交換されるとき、除去することができる。
【0044】
一実施形態において、アプリケーターデバイス20は、組織に挿入するために、ハウジング22の下端部26から注射針(図示せず)を前進させるために駆動システム36を含むことが好ましい。別の実施形態において、第1及び第2の成分が、第1及び第2のバイアル30、34から流出し、注射針の方に下流に前進し、共に混合し、注射針から組織に分与される。一実施形態において、一旦、2つの成分が、第1及び第2の管100、106を流出すると、2つの成分の混合が、生じる(
図3)。
図1Aに示される実施形態は、2つの異なる成分を含有する2つのバイアルを含むが、他の実施形態において、アプリケーターデバイス20は、混合され、注射可能な溶液を配合するために共に混合される3つ以上の成分を含有する3つ以上のバイアルを受容するように適合され得る。
【0045】
一実施形態において、駆動システム36は、上端部42及び下端部44を有するハンドル40等の注射作動装置を含むことが好ましい。ハンドル40の上端部42は、ピボット接続部46経由でハウジング22の上端部24と枢動可能に連結され得る。一実施形態において、ハンドルは、駆動システム36を作動するために、ハウジング22の方に押圧され得る。ハンドル40の下端部44は、ハウジング22の下端部26で回転自在に実装される少なくとも1つの外部歯車54上に歯車歯52を係合することが望ましい少なくとも1組の歯車歯48を含むことが好ましい。一実施形態において、ハンドル40は、ハウジング22の外表面に合致するC型の横断面を有することが望ましい。
【0046】
図1Bを参照すると、一実施形態において、ハンドル40は、アプリケーターデバイス20の駆動システム36を作動するために、D
1で示された方向のハウジング22の方に押圧され得る。ハンドル40が、D
1の方向に押圧されるとき、ハンドル40の下端部44で歯車歯48は、R
1で示された反時計方向に外部歯車54を回転させるために、外部歯車54上で歯車歯52を係合することが好ましい。
【0047】
図1Cを参照すると、一実施形態において、アプリケーターデバイス20の駆動システム36は、ハウジング22の第1の側面上に回転自在に実装される第1の外部歯車54A及びハウジング22の第2の側面に回転自在に実装される第2の外部歯車54Bを含むことが好ましい。一実施形態において、ハンドル40は、第1の外部歯車54Aの歯車歯とかみ合うように適合されるハンドルの下端部で第1の組の歯車歯48A、及び第2の外部歯車54Bの歯車歯とかみ合うように適合されるハンドルの下端部で第2の組の歯車歯48Bを含むことが望ましい。一実施形態において、第1及び第2の外部歯車54A、54Bは、ハンドルがデバイスハウジング22の方に押圧されるとき、第1の方向に回転し、ハンドルが
図1A〜1Cに示される元の位置に戻るとき、第2の反対方向に回転する。
【0048】
図1Cを参照すると、一実施形態において、駆動システム36は、第1及び第2の外部歯車54A、54Bと連結される内部歯車56を含み、同時に回転することが望ましい。一実施形態において、第1及び第2の外部歯車54A、54B、及び内部歯車56は、伸長シャフト55上に実装されることが望ましく、伸長シャフトの回転に応答して互いに同時に回転する。ハンドル40が、D
1で示された方向に押圧されるとき、ハンドル40の下端部で第1及び第2の組の歯車歯48A、48Bは、反時計方向のR
1に外部歯車を回転するように、それぞれの第1及び第2の外部歯車54A、54B上の歯52を係合する。同様に、回転する第1及び第2の外部歯車54A、54Bは、反時計方向に内部歯車56を回転する伸長シャフト55を回転する。一実施形態において、ハウジング22の下端部は、注射針(図示せず)を、注射針開口部を通って前進することができるように、そこを通って延在する注射針開口部60を有する底表面58を含むことが好ましい。
【0049】
図2を参照すると、一実施形態において、アプリケーターデバイス20のハウジング22は、本体62と、本体62と組み立てられるように適合されるカバー64と、を有することが好ましい。本体及びカバーは、アプリケーターデバイス用の、駆動システム36の様々な部品並びに注射システム65を受容及び/又は収容するように適合される内部表面を有することが好ましい。
【0050】
一実施形態において、駆動システム36並びに注射システム65は、ハウジング22のカバー64と本体62との間に配置されることが好ましい。一実施形態において、カバー64及び第1のバイアルホルダー28を、本体62と組み立てた後、ハンドル40の上端部42は、ハウジング22の1つ以上の外部表面に枢動可能に接続され得る。一実施形態において、ハンドル40は、注射サイクルを開始するために、ハウジング22の方に押圧され得る。
【0051】
一実施形態において、アプリケーターデバイス20は、ハンドル40の内表面とハウジング22の外表面との間で延在するハンドルバネ66を含むことが好ましい。注射を実行するために、ハウジング22の下端部26から注射針を前進させるために、ハンドル40が押圧された後、ハンドル40が、ハンドルバネ66の抵抗力下で、
図1A〜1Cに示される元の位置に戻るとすぐに、解除され得る。一実施形態において、ハンドル40が、ハウジング22の方に押圧されるとき、エネルギーが、ハンドルバネ66に保存される。ハンドル40が解除されるとき、ハンドルバネ66に保存されたエネルギーが、元の位置(
図1A〜1C)にハンドル40を戻すために解除され、入れ替わりに、注射針を後退する。
【0052】
図3を参照すると、一実施形態において、アプリケーターデバイスは、駆動システム36と連携して操作する注射システム65を含む。一実施形態において、注射システム65は、第1の液体成分を含有する第1のバイアル30及び第2の液体成分を含有する第2のバイアル34を含むことが好ましい。第1のバイアル30は、第1の液体成分が一方向のみに貫通することを可能にする、第1の一方向チェックバルブ70と流体連通する下端部を有することが望ましい。結果として、第1の液体成分が第1のバイアル30から流出されるとき、第1の一方向チェックバルブ70を通って第1のバイアルに戻ることはできない。同様に、第1の一方向チェックバルブ70は、第1のTコネクタ72と流体連通する。第1のTコネクタ72の下端部は、プランジャ基部78と接続される下端部を有する第1の往復プランジャ76を受容することが望ましい第1のシリンジ外筒74と流体連通することが好ましい。
【0053】
注射システム65は、第2の液体成分が一方向のみに貫通して流れることを可能にする、第2の一方向チェックバルブ80と流体連通する下端部を有する第2のバイアル34を含むことが好ましい。結果として、第2の液体成分が第2のバイアル34から流出されるとき、第2の一方向チェックバルブ80を通って第2のバイアルに戻ることはできない。同様に、第2の一方向チェックバルブ80は、第2の往復プランジャ86を受容する第2のシリンジ外筒84と流体連通することが好ましい、第2のTコネクタ82と流体連通する下端部を有する。一実施形態において、第1及び第2の往復プランジャ76、86の下端部のそれぞれは、互いに共に動作するように、プランジャ基部78と接続される、又はそこから突出する、及びプランジャ基部と接続されることが望ましい。一実施形態において、第1及び第2の一方向チェックバルブ70、80は、それぞれの第1及び第2のバイアル30、34上にバイアル隔壁を穿孔するように適合されることが好ましい針アセンブリを含むことができる。一実施形態において、1つ以上のバイアル隔壁は、バイアルホルダーから突出する針によって穿孔され得る。
【0054】
一実施形態において、注射システムは、プランジャ基部78から連結及び非連結を繰り返して行うように適合される上端部90と、注射針94を担持する下端部92と、を有する、針ハウジング88を含むことが好ましい。針ハウジング88の外表面は、その外表面に沿って延在する複数の歯を有するラック96を含むことが望ましい。内部歯車56上の歯は、垂直に延在する軸等の軸に沿って針ハウジング88を選択的に動作するように、ラック96とかみ合うことが好ましい。注射システム65は、プランジャバネにおいて、エネルギーを選択的に保存するために、デバイスハウジング22(
図2)のプランジャ基部78と1つ以上の内部表面との間で圧縮されるプランジャバネ98を含むことが好ましい。
【0055】
一実施形態において、注射システム65は、第1の液体成分を注射針に供給するように、第1のシリンジ外筒74と注射針94との間に第1の流体経路を提供する第1の管100を含むことが望ましい。一実施形態において、第1の管100は、第1の液体成分を注射針94に供給するために、第1のTコネクタ72と流体連通する上端部と、針ハウジング88中の開口部102を通過する下端部と、を有する。一実施形態において、第1の管100は、第1の液体成分が、一方向のみ、即ち、第1の管100の上端部から下端部に通過することを可能にする一方向チェックバルブ104を含むことが好ましい。
【0056】
一実施形態において、注射システム65は、第2の液体成分を注射針に供給するように、第2のシリンジ外筒84と注射針94との間に第2の流体経路を提供する第2の管106を含むことが望ましい。一実施形態において、第2の管106は、第2の液体成分を注射針94に供給するために、第2のTコネクタ82と流体連通する上端部と、針ハウジング開口部102を通過する下端部と、を有する。第2の管106は、第2のシリンジ外筒84から第2の液体成分が、一方向のみ、即ち、第2の管106の上端部から下端部の方に通過することを可能にする第2の一方向チェックバルブ108を含むことが望ましい。
【0057】
図1A〜1C及び3を参照すると、一実施形態において、ハンドル40がハウジング22の方に押圧されるとき、ハンドル40の下端部44で、第1及び第2の組の歯車歯48A、48Bは、R
1で示された反時計方向に、第1及び第2の外部歯車54A、54Bを回転させる。第1及び第2の外部歯車54A、54Bが、反時計方向に回転するとき、それらは、次には、反時計方向に内部歯車56を回転させる伸長シャフト55を回転させる。内部歯車56が反時計方向に回転するとき、内部歯車56上の歯は、垂直軸等のハウジングの軸に沿った下方方向に、針ハウジング及び注射針94を動作するために、針ハウジング88の外表面上にラック96を係合することが望ましい。
【0058】
一実施形態において、針ハウジングが下向きに動作するとき、針ハウジングは、ある時点で、同一の下方方向にプランジャ基部78を引っ張る。プランジャ基部78が下向きに引っ張られるとき、第1のプランジャ76が第1のシリンジ外筒74から後退し、これにより、第1のバイアル30から、第1の一方向チェックバルブ70を通して、第1のTコネクタ72を通して、第1のシリンジ外筒74に、第1の液体成分を流出する。同時に、第2のプランジャ86が第2のシリンジ外筒84から後退し、これにより、第2のバイアル34から、第2の一方向チェックバルブ80を通して、第2のTコネクタ82を通して、第2のシリンジ外筒84に、第2の液体成分を流出する。
【0059】
一実施形態において、針ハウジング88が内部歯車56を回転させることによって下方方向に動作されるとき、プランジャバネ98は、デバイスハウジング22のプランジャ基部78と1つ以上の内部表面との間で圧縮される。エネルギーは、プランジャバネが圧縮されるとき、プランジャバネ98に保存されるのが好ましい。
【0060】
以下により詳細に記載されるように、注射サイクルのある段階で、針ハウジング88がプランジャ基部78から分断され、これが、すでに圧縮されていたプランジャバネ98によって提供されるエネルギーによって、プランジャ基部を上方方向に自由に動作させる。プランジャ基部78が、圧縮されたプランジャバネによって提供されるエネルギーによって上方方向に動作すると、プランジャ基部78は、第1及び第2のプランジャ76、86をそれぞれの第1及び第2のシリンジ外筒74、84の中へと前進させる。第1のプランジャ76が第1のシリンジ外筒74の中へと動作すると、第1のプランジャ76は、第1のシリンジ外筒74から、第1のTコネクタ72を通って、第1の管100の中に第1の液体成分を押し込み、ここから、針ハウジング88中の開口部102を通って下流に流れる。第1の液体成分が第1の管100に押し込まれると、第1の一方向チェックバルブ70は、第1の液体成分が第1のバイアル30に再流入するのを防ぐことが好ましい。同様に、第2のプランジャ86が第2のシリンジ外筒84の中へと動作すると、第1の液体成分と混合し、注射針94から分与するために、第2のプランジャ86が、針ハウジング88中の開口部102を通して下流に流れる、第2のシリンジ外筒84から、第2のTコネクタ82を通して、及び第2の管106に、第2の液体成分を押し込む。第2の液体成分が第2の管106に押し込まれるとき、第2の一方向チェックバルブ80は、第2の液体成分が第2のバイアル34に再流入するのを防ぐことが好ましい。
【0061】
図4A及び4Bを参照すると、一実施形態において、注射システム65は、上端部112及び下端部114を有する針ハウジング88を含むことが好ましい。針ハウジング88は、共に組み立てられる本体116及びカバー118を含むことが望ましい。針ハウジングの本体116の外表面は、
図3に示される駆動システム36の内部歯車56上の歯とかみ合わせるように適合されるラック96を含むことが好ましい。一実施形態において、注射針94は、本体116内に配置され、針ハウジング88の下端部114から延在される。一実施形態において、注射針は、ルアー接続によって本体116に接続されるのが好ましい。
【0062】
注射システム65は、針ハウジング88の上端部112を重層するプランジャバネ98を含むことが好ましい。一実施形態において、プランジャ基部78は、プランジャバネ98の上端部を係合するように適合されるのが好ましい。一実施形態において、アプリケーターデバイスの下端部の方にプランジャ基部を引っ張るように、針ハウジング88がプランジャ基部78と連結されるとき、プランジャバネ98は、プランジャバネにおいて、エネルギーを保存するために、ハウジング22のプランジャ基部78と1つ以上の内部表面との間で圧縮されるのが好ましい。一実施形態において、プランジャ基部78が針ハウジング88から分断されるとき、デバイスの上方に、及び下端部から離れてプランジャ基部78を駆動するように、プランジャバネ98に保存されたエネルギーが、解除される。
【0063】
一実施形態において、注射システム65は、プランジャ基部78の上表面から突出する第1及び第2のプランジャ76、86を含むことが好ましい。第1及び第2のプランジャ76、86は、互いに、プランジャ基部を伴って同時に動作することが好ましい。また、注射システムは、それぞれの第1及び第2のプランジャ76、86を受容するように適合される第1及び第2のシリンジ外筒74、84を含むことも好ましい。プランジャ基部78が上下を往復するとき、第1及び第2のプランジャ76、86は、液体成分をシリンジ外筒の中に選択的に引き込み、液体成分をシリンジ外筒に分与するために、シリンジ外筒74、84内で上下を往復することが望ましい。
【0064】
図4B及び4Cを参照すると、一実施形態において、プランジャ基部78は、上表面122及び底表面124を有するディスク120と、ディスク120の底表面124から突出する円筒部126と、を含むことが好ましい。円筒部126は、外表面128と、円筒部126の下端部とディスク120の底表面124との間で延在する伸長口径132を画定する内表面130と、を有するのが好ましい。伸長口径132は、針ハウジング及びプランジャ基部が連結され、互いに分断されるとき、針ハウジング88の上端部112を受容するように適合される。一実施形態において、円筒部126は、ディスク120の底表面124に隣接する2つの上部スロット134A、134Bと、円筒部126の下端部で開口される2つの下部スロット136A、136Bと、を含むことが好ましい。2つの上部スロット134A、134Bは、円筒部126の反対側に互いに整合されることが好ましい。同様に、2つの下部スロット136A、136Bは、円筒部126の反対側に互いに整合されることが好ましい。
【0065】
一実施形態において、針ハウジング88は、針ハウジング88及びプランジャ基部78を連続的に連結及び分断するように適合される少なくとも1つの留め金140を含むことが好ましい。一実施形態において、針ハウジングは、少なくとも1つの留め金140と連結され、針ハウジング88をプランジャ基部78から分断するように適合される、少なくとも1つの留め金作動装置142を含むことが好ましい。針ハウジング88がプランジャ基部78と連結されるとき、少なくとも1つの留め金140は、2つの上部スロット134A、134Bのうちの少なくとも1つと係合されることが好ましく、少なくとも1つの留め金作動装置142は、2つの下部スロット136A、136Bのうちの1つと整合されるのが好ましい。一実施形態において、留め金作動装置142が、ハウジング22の内部表面に拠るなどの内部に押圧されるとき、それと連結される留め金140は、針ハウジング88及びプランジャ基部78を互いに分断するように内部に付勢される。
【0066】
図4Dは、カバー118が本体116から解体された後の針ハウジング88を示す。一実施形態において、針ハウジング88は、針ハブ144と接続される上端部を有する注射針94を含むことが好ましい。針ハブ144は、第1及び第2のバイアル中に保存された第1及び第2の液体成分を受容するために、第1及び第2の管100、106(
図3)の遠位端部を受容するように適合されたリザーバ開口部146を有することが好ましい。一実施形態において、針ハブ144は、注射針94が針ハウジング88の下端部から突出するように、本体116と組み立てられるのが望ましい。注射針が本体116と組み立てられた後、注射針94は、針ハウジングの本体116と同時に動作することが好ましい。
【0067】
図4Eを参照すると、一実施形態において、針ハウジング88のカバー118は、第1の内表面152を有する第1の細長い要素150と、第1の内表面に対合する第2の内表面156を有する対合する第2の細長い要素154と、を含むことが好ましい。一実施形態において、第1のバネ158は、対合する細長い要素150、154の対合する上端部を連結することが好ましく、第2のバネ160は、第1及び第2の細長い要素150、154の対合する下端部を連結することが好ましい。一実施形態において、第1及び第2のバネ158、160は、通常、第1及び第2の細長い要素150、154を互いに離れるように付勢する。
【0068】
一実施形態において、第1の細長い要素150は、傾斜した上表面162Aと、水平に延在する底表面164Aと、を有する、そこに接続される第1の留め金140Aを含む。第1の細長い要素150は、そこに接続される第1の留め金作動装置142Aを含むことが望ましい。第1の留め金作動装置142Aが内部に付勢されるとき、そこに接続される第1の留め金140Aもまた、内部に付勢されることが好ましい。一実施形態において、第2の細長い要素154は、傾斜した上表面162Bと、水平に延在する底表面164Bと、を有する、第2の留め金140Bを含むことが好ましい。第2の細長い要素154は、第2の細長い要素154と接続される第2の留め金作動装置142Bを含むことが好ましい。第2の留め金作動装置142Bが内部に付勢されるとき、そこに接続される第2の留め金140Bもまた、内部に付勢される。
【0069】
図4E〜4Fを参照すると、一実施形態において、注射の間、針ハウジング88が、駆動システム36(
図2)によって下方方向V
1に、初めに動作されるとき、留め金140は、プランジャ基部78の円筒部126に形成された上部スロット134に収容される。結果として、針ハウジングは、プランジャバネ98を圧縮し、第1及び第2の液体成分をシリンジ外筒74、84の中に引き込むために、ある時点で、下方方向V
1に、プランジャ基部78を引っ張る。一実施形態において、投与容量を制御するために、プランジャ基部が、下方に引っ張られる前に、ロストモーションがあり得る。
【0070】
図4Gを参照すると、一実施形態において、針ハウジング88が、下方方向V
1に、所定の距離を移動した後、第1及び第2の留め金作動装置142A、142Bは、第1及び第2の細長い要素150、154(
図4E)を互いの方に付勢するように、ハウジング22の1つ以上の内部表面によって内部に押圧されることが好ましい。第1及び第2の細長い要素150、154が互いに近づくとき、細長い要素間で延在する第1及び第2のバネ158、160は、そこにエネルギーを保存するために圧縮され得る。第1及び第2の細長い要素150、154の上端部が、第1のバネ158の抵抗力を超え、互いに近づくとき、第1及び第2の留め金が、プランジャ基部78の円筒部126に形成された2つの上部スロット134A、134Bから分断されるように、第1及び第2の留め金140A、140Bが、互いに近づくことが好ましい。一旦、第1及び第2の留め金140A、140Bが、プランジャ基部78から分断されると、針ハウジング及びプランジャ基部が分断されるため、プランジャバネ98は、そこに保存されるエネルギーを有して、第1及び第2の液体成分をシリンジ外筒から分与されるように、第1及び第2のプランジャ76、86をそれぞれの第1及び第2のシリンジ外筒74、84に前進させるために、V
2で示された上方の垂直方向に、プランジャ基部78を駆動する。
【0071】
図4Gを参照すると、ハンドル40は、元の出発位置(
図1A)に戻るように解除され、駆動システム36が、上方方向に針ハウジング88を動作させるため、第1及び第2の留め金140A、140Bは、プランジャ基部78で針ハウジングを再連結するように、プランジャ基部78の円筒部126に形成された2つの上部スロット134A、134Bで再係合することができる。一実施形態において、それぞれの第1及び第2の留め金140A、140B上の傾斜する表面162A、162Bが、留め金を上部スロット134A、134Bに誘導することが好ましい。
図4E及び4Fを参照すると、一旦、留め金140A、140Bが、カチッと音がして上部スロット134A、134Bとの係合に戻ると、留め金の下部に水平に延在する表面164A、164Bが、針ハウジング88とプランジャ基部78との間の接続を維持することができる。
【0072】
図5A〜5Cを参照すると、一実施形態において、アプリケーターデバイス20は、操作者の手のひらに対合するデバイスハウジング22及び操作者の指によって係合されるハンドル40を持つ操作者の手に保持され得る。
図5Aに示されるように、一実施形態において、ハンドル40の下端部で外部歯車歯48が、外部歯車54上の歯車歯を係合することが好ましい。
図5Bを参照すると、一実施形態において、操作者は、アプリケーターデバイス20の注射サイクルを開始するために、デバイスハウジングの方にハンドル40を押圧することができる。
図5B及び5Cを参照すると、操作者がハンドル40を強く握るとき、ハンドル40の下端部で外部歯車歯48及び外部歯車54が、ハウジング22の底表面58から注射針94を前進させるように協働する。
【0073】
図6A及び6Bを参照すると、一実施形態において、第1及び第2の留め金作動装置142A、142Bは、通常、針ハウジング88の本体116の外表面を越えて延在する。第1及び第2の留め金作動装置142A、142Bは、互いの方に付勢して、次に、第1及び第2の留め金140A、140Bを互いの方に付勢することができる。
図6Bを参照すると、一実施形態において、第1及び第2の留め金作動装置が内部に押し込まれるとき、そこに接続されるそれぞれの第1及び第2の留め金140A、140Bは、プランジャ基部78から針ハウジング88の上端部112を分断するように後退される。
【0074】
図7A及び7Bを参照すると、一実施形態において、注射サイクルの第1の段階中、針ハウジング88が駆動システム36によって下方方向V
1に駆動されるとき、留め金140A、140Bの水平表面164A、164Bは、下方方向に針ハウジング88を用いてプランジャ基部を引っ張るために、プランジャ基部78の円筒部126に形成された上部スロット134A、134Bを係合する。プランジャ基部78が下方に引っ張られるとき、プランジャバネ98が圧縮され、第1及び第2のプランジャは、第1及び第2の液体成分をそれぞれの第1及び第2のシリンジ外筒74、84の中に引き込むように、第1及び第2のシリンジ外筒から後退される。一実施形態において、針ハウジング88がハウジング22の下端部の方に駆動されると、第1及び第2の留め金作動装置142A、142Bは、最終的に、留め金作動装置142A、142Bを内部に移動させるために、デバイスハウジング22の1つ以上の内部表面165と接触する。同様に、留め金作動装置と連結される留め金140A、140Bは、プランジャ基部が、圧縮されたプランジャバネ98の抵抗力下で、反対の上方方向V
2に自由に移動できるとすぐに、留め金140A、140Bの水平表面164A、164Bがプランジャ基部78の上部スロット134A、134Bから分断するまで、後退される。
【0075】
プランジャ基部78は、針ハウジング88の留め金140A、140Bから分断され、プランジャ基部78は、プランジャバネのエネルギー下で、上方方向V
2に、自由に動作する。プランジャ基部78が上方方向に移動するとき、それぞれの第1及び第2の外筒74、84に存在する第1及び第2の液体成分を、下流及びそれぞれの第1及び第2の管100、106(
図3)に押し進めるために、第1及び第2のプランジャ76、86を、それぞれの第1及び第2のシリンジ外筒74、84に入れる。
【0076】
図8を参照すると、一実施形態において、注射システム65は、その下端部から突出する注射針94を有する針ハウジング88を含むことが好ましい。注射システムは、注射針94の上端部と連結される針ハブ144を含む。針ハブ144は、第1及び第2の管100、106の遠位端部を受容するように適合されるその上端部でリザーバ開口部146を含むことが好ましい。針ハブ144は、第1及び第2の管100、106によって送達される第1及び第2の液体成分を、混合チャンバ175中で混合した後、注射針94の遠位端部から分与することができるように、第1及び第2の管100、106の遠位端部と流体連通する混合チャンバ175を含むことが好ましい。
【0077】
本発明は、操作のいかなる特定の理論によって限定されないが、単一の注射針94からの注射のために、少なくとも2つの異なる液体成分を適切に混合し、かつ、少なくとも2つの異なる液体成分の複数及び順次的な注射を実施することができるアプリケーターデバイスが、先行技術にわたる多くの利益を提供すると考えられる。例えば、多くの先行技術の注射デバイスは、医療関係者又は個人が、2つの異なる液体成分を患者の体に導入するために、2つの異なる注射針を使用するのに必要とされる。2つの異なる注射針の使用は、第1及び第2の液体成分の不完全な混合及び標的位置での第2の注射針との第1の注射針の不整合をもたらす場合がある。結果として、2つの液体成分は、適切に混合しない場合があり、これにより、患者への悪影響を及ぼし得る。本明細書に開示されるアプリケーターデバイスは、注射針94を含有し、駆動システム36として作用し、留め金140を含有する針ハウジング88等の、機能と特徴を合わせることによって多くの部品を最小限にする単純な機械設計を含む、先行技術の注射デバイスにわたる多くの利益を提供する。
【0078】
一実施形態において、注射針は、使い捨てであり、交換針によって交換することができる。一実施形態において、注射針は、使い捨てであり、標準的なルアー接続のある針を含む。一実施形態において、本針は、例えば、デバイスハウジング上に押しボタンを供給し、第1の針を取り出し、第2の交換針とそれを交換するためのボタンを押すことによって、自動的に廃棄することができる。
【0079】
図9A〜9Iは、本発明の一実施形態に従って、単一の注射針を用いて、少なくとも2つの液体成分を患者に同時に注射する方法を示す。
図9Aを参照すると、一実施形態において、注射針94が完全に後退して、アプリケーターデバイス20の底表面58が、患者の組織Tに突合する。
図9Aに示される注射サイクルの第1の段階の開始前に、ハンドル40は、デバイスハウジング22から離れて完全に延在し、注射針94は、デバイスハウジング22の内部に後退し、プランジャ基部78から突出する第1及び第2のプランジャ76、86は、第1及び第2のシリンジ外筒74、84に完全に前進する。
【0080】
図9Bを参照すると、注射サイクルの第1の段階中、アプリケーターデバイス20の底表面58が、組織Tに突合し、操作者は、注射手順を開始するために、ハウジング22の方にハンドル40を強く握ることが好ましい。ハンドル40がハウジング22の方に押圧されるとき、ハンドル40の下端部の歯48は、第1及び第2の外部歯車54を回転させ、次には、内部歯車56を回転させることが好ましい。内部歯車56が回転するとき、内部歯車56の歯は、針ハウジングを、方向V
1の組織Tの方に近づけるために、針ハウジング88のラック96を係合する。針ハウジング88が組織Tの方に近づくとき、針ハウジングの下端部での注射針94は、組織Tに前進することが好ましい。
【0081】
同時に、針ハウジング88が、アプリケーターデバイスの底表面の方に近づくとき、注射サイクルのこの段階で、プランジャ基部78と連結される針ハウジング88は、アプリケーターデバイス20の底表面58の方にプランジャ基部78を引っ張る。プランジャ基部78が底表面58に近づくとき、プランジャバネにおいてエネルギーを保存するために、プランジャバネ98が、プランジャ基部によって圧縮される。更に、プランジャ基部が下端部に近づくとき、それぞれの第1及び第2のシリンジ外筒を充填するように、第1及び第2の液体成分をそれぞれの第1及び第2のバイアル30、34から引き込むために、第1及び第2のプランジャ76、86は、それぞれの第1及び第2のシリンジ外筒74、84から引き出される。
図9B〜9Dにおいて、プランジャバネ98は、プランジャ基部78の底表面とデバイスハウジングの1つ以上の内表面との間で、圧縮された形態で維持する。このようにして、プランジャバネ98の長さは、圧縮されたとき、短くなり、次いで、圧縮されないとき、その元の長さに戻る。
【0082】
図9Cを参照すると、一実施形態において、注射サイクルの後期段階中、アプリケーターデバイス20の底表面58の方に針ハウジング88を更に前進させるために、ハンドル40を、ハウジング22に対して完全に強く握る。一実施形態において、ハンドル40がハウジング22に対して完全に押圧されるとき、注射針94は、組織Tへの挿入のために、デバイスの底表面58から完全に前進することが好ましい。一実施形態において、ハンドル40が部分的に圧縮されるとき、針ハウジングがデバイスハウジング22の底表面58の方にプランジャ基部を継続して引っ張ることができるように、第1及び第2の留め金140A、140Bは、プランジャ基部78と連結した状態にする。プランジャバネ98は、プランジャバネにおいてエネルギーを保存するために、デバイスハウジング22のプランジャ基部78のディスクと内表面との間で継続して圧縮される。
【0083】
図9Dを参照すると、一実施形態において、第1及び第2の成分が第1及び第2のシリンジ外筒74、84に引き込まれた後、第1及び第2の留め金作動装置142A、142B(
図7A)は、ハウジング22の内表面によって内部に付勢いされ、次には、プランジャ基部78から針ハウジング88を分断するために、留め金140A、140Bを内部に付勢する。一旦、針ハウジング88がプランジャ基部78から分断されると、上方方向V
2に動作するようにプランジャ基部78を付勢するために、プランジャバネ98に保存された抵抗力は、プランジャ基部78に送られる。プランジャ基部78が、プランジャバネ98の抵抗力下で、上方方向V
2に移動するとき、プランジャ基部78は、第1及び第2の成分を、第1及び第2の管を通して下流に前進させるために、第1及び第2の成分を第1及び第2の管100、106(
図3)に分与するために、第1及び第2のプランジャ76、86を第1及び第2のシリンジ外筒74、84に付勢する。
【0084】
図9E及び9Fを参照すると、一実施形態において、プランジャ基部78のディスク120の上表面122が、好ましくは、第1及び第2のシリンジ外筒74、84の下端部に対して収容されるまで、プランジャ基部78が、プランジャバネ98によって上方方向V
2に付勢される。一実施形態において、プランジャ基部78が第1及び第2のシリンジ外筒74、84の下端部に対して収容されるとき、シリンジ外筒74、84に予め引き込まれた第1及び第2の成分は、シリンジ外筒から排出され、第1及び第2の管100、106(
図3)に押し込まれる。
図9Fを参照すると、プランジャ基部78は、その上方の移動が完了するとき、注射針94は、第1及び第2の液体成分の混合溶液を、組織Tに注射することができるように、組織Tに完全に挿入されたままである。一実施形態において、注射デバイスは、針が完全に延在されるときのみ、針から溶液を分与するように適合される。
【0085】
図9Gを参照すると、一実施形態において、針は、ハンドルが投与者によって解除されるときのみ、この組織から引き抜かれる。一実施形態において、混合した第1及び第2の液体成分が組織Tに注射された後、
図9Aに示される元の出発位置にハンドルが戻ることができるように、ハンドル40を、解除することができる。一実施形態において、ハンドル40が強く握られるとき、予め圧縮されたハンドルバネ66(
図2)は、今度は、
図9Aに示される元の出発位置に戻るようにハンドル40を付勢する。ハンドル40が、初め又は第1の位置に戻るとき、ハンドル40の下端部44で歯車歯48は、反対方向に外部歯車54を回転させ、次には、内部歯車56を回転させ、次には、上方方向V
2に針ハウジング88を駆動する。針ハウジング88が、駆動システム36によって上方方向に駆動させるとき、注射針94は組織Tから引き抜かれる。
図9Hは、注射サイクルの更なる段階中、注射針94が組織Tから完全に引き抜かれた、ハンドル40を示す。
【0086】
図9Iは、ハンドル40が、
図9Aに示される元の出発位置に戻った後のアプリケーターデバイス20を示す。注射サイクルのこの段階で、プランジャバネ98が、それぞれのシリンジ外筒74、84の下端部に対して収容するように、元の出発位置(
図9A)にプランジャ基部78を戻すことが好ましい。プランジャバネ98は、圧縮されないことが好ましく、デバイスハウジング22のプランジャ基部78の下端部と1つ以上の内表面との間で延在する。針ハウジング88の上端部での留め金140は、針ハウジング及びプランジャ基部が別の注射サイクルのために準備することができるように、針ハウジング88をプランジャ基部78と再度連結するために、プランジャ基部78の円筒部126中のスロット134と連結させることが望ましい。
【0087】
一実施形態において、針ハウジングは、注射針が組織に穿通することができるように、下向きに約18mm移動することが好ましい。一実施形態において、プランジャ行程は、約12mmである。一実施形態において、液体成分のそれぞれの必要とされる用量は、約200〜500マイクロリットルである。一実施形態において、ロストモーションは、約6mmである。一実施形態において、そのようなパラメーターを得るために、直径約4.5〜15ミリメートルを有する1ミリリットルのシリンジは、10〜30ミリメートルの長さに切断され、アプリケーターデバイスに設置することができる。一実施形態において、針ハウジングは、最も低い点に位置付けられるとき、該プランジャは、上方に移動せざるを得ず、それによって、シリンジ外筒から針への2つの液体成分の流れを与える。一実施形態において、ハンドルが完全に圧搾されるとき、プランジャバネ98は、圧縮されず、注射針は、混合した成分が組織に注射され得るように、完全に前進させる。
【0088】
一実施形態において、プランジャ基部78のディスク120より下に円筒部126中に形成された2つの上部スロット134A、134Bは、針ハウジング88とプランジャ基部との間にロストモーションを提供するように長さを有し得る。一実施形態において、針ハウジングの上端部での1つ以上の留め金は、初めに、針ハウジングがデバイスハウジングの底表面に近づくとき、上部スロット134A、134B中に摺動する。最終的に、1つ以上の留め金は、プランジャバネ98にエネルギーを保存するために、ハウジングの底表面の方にプランジャ基部78を引っ張り始めるために、プランジャ基部上の2つのスロット134A、134Bの下の閉端部を係合する。「ロストモーション」という用語は、例えば、1つ以上の留め金がプランジャ基部のスロットを係合する前に、針ハウジングによって下向きに移動した距離を指す。ロストモーションの長さは、第1及び第2のシリンジ外筒の中に引き込まれた液体成分の容量を制御するために、使用することができる。例えば、この長さは、第1及び第2のシリンジ外筒の中に引き込まれるように設計される第1及び第2の成分の用量の容量に依存して、変更することができる。一実施形態において、「ロストモーション」の長さは、シリンジ外筒の中により少ない流体/液体を引き込むために増加させることができる。一実施形態において、「ロストモーション」の長さは、シリンジ外筒の中により多くの流体/液体を引き込むために減少させることができる。
【0089】
一実施形態において、アプリケーターデバイスは、少なくとも2つの成分物質(例えば、EVICEL(登録商標)、QUIXIL(登録商標)、TISEEL(登録商標)、Beriplast(登録商標)等のフィブリン封止剤)の複数及び順次注射を実施するために、使用することができる。一実施形態において、アプリケーターデバイスは、デバイスを動作する間、組織の二次元表面上で混合した成分の固定用量の複数の注射を可能にすることが好ましい。一実施形態において、注射針は、投与者が、デバイスを注射表面から上方向に持ち上げる必要なく、注射が完了した後、患者の皮膚から自動的に後退される。一実施形態において、自動的な針の抜き取りは、投与者によって制御される。一実施形態において、本デバイスは、フィブリノゲン成分及びトロンビン成分を含むフィブリン封止剤の投与のために使用することができる。一実施形態において、本デバイスは、例えば、糖尿病患者において、重症虚血肢による血管再開通術の導入のための、細胞を用いたフィブリン封止剤の投与のために使用することができる。本発明の一実施形態において、本デバイスは、細胞懸濁液の投与のために、使用される。そのような実施形態において、細胞は、製剤化され、フィブリノゲン成分、トロンビン成分と共に投与される、及び/又は別々の成分として投与される。投与された細胞は、哺乳動物組織から単離することができる。本発明の一実施形態において、本デバイスは、粘稠な成分の投与のために使用される。
【0090】
図10を参照すると、一実施形態において、アプリケーターデバイス220は、注射針解除ボタン250等の作動装置を係合することによって、注射針294を廃棄するように適合される自動針射出システムを含むことができる。一実施形態において、本針射出システムは、注射針を射出することができないロックされた状態と、注射針を射出することができるロックされていない状態と、を有することが好ましい。一実施形態において、本針射出システムは、ピペット先端射出システムに見出されるものと同様の構造を使用するのが好ましい。一実施形態において、注射針294は、ルアー接続によって針ハウジング288と連結される。
【0091】
図10及び11A〜11Bを参照すると、一実施形態において、本針射出システムは、ハンドル240と針射出ロッド254との間に延在する安全レバーフォーク252を含むことが好ましい。一実施形態において、射出ロッド254は、解除ボタン250と連結されるのが好ましい。一実施形態において、本針射出システムは、安全レバーフォーク252と連結される安全レバーバネ256を含むことが望ましい。一実施形態において、ハンドル240が、
図10及び11Aに示される第1の圧縮されない位置にあるとき、安全レバーフォーク252は、注射針解除ボタン250がロックされず、軸A
1に沿って上下に自由に動作するように、後退される。一実施形態において、ハンドル240が、
図11Bに示されるデバイスハウジング222の方に押圧されるとき、ハンドル240の内表面は、安全レバーフォーク252が、所定の位置に注射針解除ボタンをロックし、解除ボタンが軸A
1に沿って下方向に押圧されるのを防ぐように注射針解除ボタン250を係合するように、方向Rに安全レバーフォークを付勢するために、安全レバーフォーク252を係合することが望ましい。安全レバーフォーク252は、ハンドル240によって方向Rに駆動され、安全レバーバネ256が、そこにエネルギーを保存するために圧縮される。一実施形態において、安全レバーフォーク252が注射針解除ボタン250と接触した状態である限り(
図11B)、解除ボタン250は、注射針294を射出するための、針射出システムを作動するように、押され得ない。一実施形態において、ハンドル240が、
図10及び11Aに示される第1の位置にハンドルを戻すように解除されるとき、安全レバーバネ256は、安全レバーフォーク252を注射針解除ボタン250から分断するために、方向Lに安全レバーフォーク252を付勢することが好ましい。結果として、解除ボタン250及びロッド254は、軸A
1に沿って自由に動作する。
【0092】
図10を参照すると、一実施形態において、本針射出システムは、軸A
1に沿って射出ロッドと同時に動作するように、射出ロッド254の下端部と連結されるフォークレバー260を含むことが好ましい。フォークレバー260は、第1の端部262及び第2の端部264を有するのが好ましい。一実施形態において、第1の端部262は、針ハブ荷重バネ266と連結されるのが好ましく、第2の端部264は、フォークレバーバネ268と連結されるのが好ましい。一実施形態において、注射針解除ボタン250及び射出ロッド254が、軸A
1に沿って動作可能であるようにロックされないとき、射出ロッド254が、下方方向V
1に動作され、次に、方向V
1にフォークレバー260に動作することができる。フォークレバー260が下方向に動作するとき、針ハブ荷重バネ266及びフォークレバーバネ268は圧縮され、針が射出される。一実施形態において、注射針294が射出され、注射針解除ボタン250が解除された後、針ハブ荷重バネ266及びフォークレバーバネ268が、上方向にフォークレバー260を付勢し、次に、上方向に射出ロッド254を付勢する。
【0093】
一実施形態において、本針射出システムは、ハンドル240が、
図11Aに示される位置にあるとき、ロックされず、ハンドル240が、
図11Bに示される位置にあるとき、ロックされることが好ましい。一実施形態において、ハンドル240は、
図11Bに示される位置の方に押されるとき、ハンドル240は、方向Rに安全レバーフォーク252を付勢するのが望ましい。次に、安全レバーフォーク252が、針解除ボタン250に対して収容され、これは、解除ボタン250の作動及び方向V
1に射出ロッド254の動作の両方を防ぐ。一実施形態において、安全レバーフォーク252が、
図11Bに示される延在した位置にあるとき、安全レバーフォーク252は、針射出システムが不可能であるように、方向V
1に、解除ボタン250の動作を遮断する物的障壁を作り出す。一実施形態において、安全レバーフォーク252が、方向Rに動作するとき、安全レバーバネ256が圧縮される。注射が行われた後、ハンドル240の解除は、安全レバーバネ256の力の下で、反対方向Lに安全レバーフォーク252の動作をもたらす(
図11A)。
【0094】
ハンドル240が、
図11Aに示される開口位置にあるとき、解除ボタン250を押すことにより、デバイスハウジング222の底表面258の方の方向V
1に、射出ロッド254の動作をもたらす。次に、射出ロッド254が、フォークレバー260を下に押し、次に、フォークレバーバネ268を圧縮する。フォークレバーバネ268が圧縮されると同時に、フォークレバー260と係合される針ハブ荷重バネ266(
図10)もまた、圧縮され、次に、針ハブ255(
図10)がオス型ルアー接続から射出される。解除ボタン250の解除により、針ハブ荷重バネ266及びフォークレバーバネ268をそれらの元の位置に戻す。
【0095】
上記説明は本発明の実施形態を関するものであるが、本発明の他の及び更なる実施形態も本発明の基本的な概念から逸脱することなく行われることが可能であり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。例えば、本発明は、本明細書で説明する又は参照により本明細書に組み込まれるいかなる実施形態で示すいかなる特徴も、本明細書で説明する又は参照により本明細書に組み込まれるいかなる別の実施形態で示すいかなる特徴と共に組み込まれることができ、本発明の範囲内にやはり含まれることを意図する。
【0096】
〔実施の態様〕
(1) 注射を実施するためのデバイスであって、
少なくとも1つのシリンジ外筒と、
前記少なくとも1つのシリンジ外筒と接続される少なくとも1つのプランジャと、
前記少なくとも1つのプランジャと接続され、軸に沿って往復動作するように適合される、プランジャ基部(78)と、
前記軸に沿って往復動作するように適合される針ハウジング(88)と、を備え、前記針ハウジング(88)が、前記軸に沿った第1の方向の前記針ハウジング及び前記プランジャ基部の同時動作を提供するように、前記針ハウジング及び前記プランジャ基部を共に選択的に連結するための、その外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、前記針ハウジング及び前記プランジャ基部が、前記軸に沿って互いに独立して動作することができるように、前記プランジャ基部から前記針ハウジングを選択的に分断させるために、前記少なくとも1つの留め金(140)と連結される少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を含む、デバイス。
(2) 歯車歯(48)を有する注射作動装置(40)と、
軸に沿って動作可能であり、ラック構造(96)を有する外表面を含む針ハウジング(88)であって、後退位置から延長位置への動作が可能な注射針(94)を有する、針ハウジングと、
前記軸に沿って前記針ハウジングを前進させるために、前記注射作動装置(40)の前記歯車歯(48)と、前記針ハウジング(88)の前記ラック構造(96)とを相互に接続する、少なくとも1つの歯車と、
少なくとも1つのシリンジ外筒と、
前記少なくとも1つのシリンジ外筒と接続される少なくとも1つのプランジャと、
前記少なくとも1つのプランジャと接続され、軸に沿って往復動作するように適合されるプランジャ基部(78)と、
前記軸に沿った第1の方向の前記針ハウジング及び前記プランジャ基部の同時動作を提供するように、前記針ハウジング及び前記プランジャ基部を共に選択的に連結するために、前記針ハウジングの外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、
前記針ハウジング及び前記プランジャ基部が、前記軸に沿って互いに独立して動作することができるように、前記プランジャ基部から前記針ハウジングを選択的に分断させるために、前記少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を備える、実施態様1に記載の注射を実施するためのデバイス。
(3) 注射を実施するためのデバイスであって、
ハウジング(22)であって、上端部(24)と、注射針開口部(60)を有する底表面(58)を含む下端部(26)と、前記ハウジングの前記上端部と下端部との間に延在する軸と、を有する、ハウジングと、
注射針(94)であって、前記注射針が前記ハウジング内に配置される後退位置と、前記注射針の遠位端部が、前記ハウジングの前記底表面の前記注射針開口部を通って延長する延長位置との間で前記軸に沿って動作するように、前記ハウジング内に配置される注射針と、
針ハウジング(88)であって、そこから突出する前記注射針(94)を有し、ラック構造(96)を有する外表面を含む、針ハウジングと、
第1のシリンジ外筒(74)及びそこに接続される第1のプランジャ(76)と、
第2のシリンジ外筒(84)及びそこに接続される第2のプランジャ(86)と、
前記第1及び第2のプランジャ(76、86)と接続され、前記第1及び第2のプランジャと同時に動作するように適合される、プランジャ基部(78)と、
前記第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)と前記注射針(94)との間に流体経路を提供する少なくとも1つの導管と、
前記軸に沿った前記針ハウジング及び前記プランジャ基部の同時動作を提供するように、前記針ハウジング(88)及び前記プランジャ基部(78)を共に選択的に連結するための、前記針ハウジング(88)の外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、
前記針ハウジング及び前記プランジャ基部が、前記軸に沿って互いに独立して動作することができるように、前記プランジャ基部(78)から前記針ハウジング(88)を選択的に分断させるために、前記少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、
前記プランジャ基部(78)と接触するプランジャバネ(98)であって、前記プランジャバネは、前記針ハウジング(88)の前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記プランジャバネにエネルギーを保存するために、前記プランジャ基部(78)と連結されるとき、圧縮可能であり、前記少なくとも1つの留め金(140)は、前記針ハウジング(88)及び前記プランジャ基部(78)が、互いに独立して動作することができ、かつ前記プランジャバネ(98)に保存される前記エネルギーが、前記プランジャ基部(78)を付勢して、前記第1及び第2のプランジャ(76、86)を前記それぞれの第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)中に駆動するように、前記針ハウジングが前記延長位置にあるとき、前記少なくとも1つの留め金作動装置によって前記プランジャ基部(78)から分断されるように適合される、プランジャバネと、を備え、
それによって、前記デバイスは、前記注射針が前記延長位置にあるとき、少なくとも2つの成分を有する物質を分与するように適合される、デバイス。
(4) 注射を実施するためのデバイスであって、
液体成分を含有する少なくとも1つのリザーバと、
前記少なくとも1つのリザーバと流体連通する少なくとも1つのシリンジ外筒と、
前記少なくとも1つのシリンジ外筒と接続され、前記液体成分を前記少なくとも1つのシリンジ外筒の中に引き込むために、第1の方向に動作可能である、少なくとも1つのプランジャと、
前記少なくとも1つのプランジャと接続されるプランジャ基部と、
針ハウジング(88)であって、前記第1の方向の前記針ハウジング、前記プランジャ基部、及び前記少なくとも1つのプランジャの同時動作を提供するように、前記プランジャ基部と連結されるように適合される、針ハウジングと、
前記針ハウジングを前記第1の方向に動作させるために、少なくとも1つの歯車によって前記針ハウジング(88)と係合可能である注射作動装置(40)と、を備え、
それによって、前記デバイスは、前記少なくとも1つのシリンジ外筒への前記液体成分の自動装填を可能にするように適合される、デバイス。
(5) 注射を実施するためのデバイスであって、
ハウジング(22)であって、上端部(24)と、注射針開口部(60)を有する底表面(58)を含む下端部(26)と、前記ハウジングの前記上端部と下端部との間に延在する軸と、を有する、ハウジングと、
注射針(94)であって、前記注射針が前記ハウジング内に配置される後退位置と、前記注射針の遠位端部が、前記ハウジングの前記底表面(58)の前記注射針開口部(60)を通って延長する延長位置との間で前記軸に沿って動作するように、前記ハウジング内に配置される、注射針と、
前記注射針の方に第1の液体成分を誘導するための第1の導管と、
前記注射針の方に第2の液体成分を誘導するための第2の導管と、
前記後退位置から前記延長位置に前記注射針を動作させ、前記注射針の方に前記第1及び第2の液体成分を前進させて、前記注射針の前記遠位端部から前記第1及び第2の液体成分を含む液体溶液を分与させるように、前記注射針と連結される注射作動装置(40)と、を備える、デバイス。
【0097】
(6) 前記第1及び第2の導管の遠位端部と前記注射針の近位端部との間に位置する混合チャンバ(175)を更に備え、前記混合チャンバは、前記第1及び第2の液体成分を合わせて前記液体溶液にし、前記針の前記近位端部の中に前記液体溶液を誘導するように適合される、実施態様5に記載のデバイス。
(7) 前記注射針を保持するように適合される注射針ハウジング(88)を更に備え、前記注射針ハウジングが、上端部(112)及び下端部(114)を有し、前記注射針の前記遠位端部が、前記注射針ハウジング(88)の前記下端部から突出し、前記注射作動装置(40)が、前記注射針ハウジング(88)と連結される、実施態様5又は6に記載のデバイス。
(8) 前記注射針を前記注射針ハウジング(88)と接続し、前記注射針の前記近位端部の方に前記第1及び第2の液体成分を誘導するために、前記注射針の近位端部と接続される針ハブ(144)を更に備え、前記針ハブが、前記混合チャンバ(175)を含む、実施態様7に記載のデバイス。
(9) 前記第1の導管が、近位端部と、前記混合チャンバ(175)と流体連通する遠位端部とを有し、前記第2の導管が、近位端部と、前記混合チャンバ(175)と流体連通する遠位端部とを有する、実施態様6〜8のいずれかに記載のデバイス。
(10) 前記第1の液体成分を保存するための、前記第1の導管の前記近位端部と流体連通する第1のリザーバ(30)と、
前記第2の液体成分を保存するための、前記第2の導管の前記近位端部と流体連通する第2のリザーバ(34)と、を更に備える、実施態様9に記載のデバイス。
【0098】
(11) 前記第1の導管と流体連通する第1のシリンジ外筒(74)と、選択的に前記第1の液体成分を前記第1の外筒の中に引き込み、前記第1の外筒から前記第1の導管の中に、前記第1の液体成分を分与するための、前記第1の外筒中の第1のプランジャ(76)と、
前記第2の導管と流体連通する第2のシリンジ外筒(84)と、選択的に前記第2の液体成分を前記第2の外筒の中に引き込み、前記第2の外筒から前記第2の導管の中に、前記第2の液体成分を分与するための、前記第2の外筒中の第2のプランジャ(86)と、
前記第1及び第2の液体成分が、前記第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中に同時に引き込まれ、そこから分与されるように、前記ハウジングの前記上端部と下端部との間の前記第1及び第2のプランジャの同時動作を確保するために、前記ハウジング(22)の前記軸に沿って動作可能で、前記第1及び第2のプランジャ(76、86)と接続されるプランジャ基部(78)と、を更に備える、実施態様5〜10のいずれかに記載のデバイス。
(12) 前記第1の導管は、
単一の下流方向に前記第1の液体成分の流れを誘導するための第1の一方向チェックバルブ(70)であって、前記第1のリザーバ(30)と連結される上流開口部と、下流開口部と、を含む、第1の一方向チェックバルブと、
前記第1の一方向チェックバルブ(70)の前記下流開口部と流体連通する第1の開口部と、前記第1のシリンジ外筒(74)と流体連通する第2の開口部と、第3の開口部と、を有する、第1のTコネクタ(72)と、
前記第1のTコネクタ(72)の前記第3の開口部と流体連通する近位端部と、前記注射針(94)と流体連通する下流端部と、を有する、第1の管(100)であって、前記第1の液体成分は、前記第1の液体成分が前記第1のシリンジ外筒(74)の中に引き込まれると、前記第1のTコネクタの前記第1の開口部と第2の開口部との間を流れ、前記第1の液体成分が、前記第1のシリンジ外筒から分与されると、前記第1のTコネクタ(72)の前記第2の開口部と第3の開口部との間を流れ、前記第1の管(100)の前記近位端部の中に流れ込む、第1の管と、を備え、前記第2の導管は、
単一の下流方向に前記第2の液体成分の流れを誘導するための第2の一方向チェックバルブ(80)であって、前記第2のリザーバ(34)と連結される上流開口部と、下流開口部と、を含む、第2の一方向チェックバルブと、
前記第2の一方向チェックバルブ(80)の前記下流開口部と流体連通する第1の開口部と、前記第2のシリンジ外筒(84)と流体連通する第2の開口部と、第3の開口部と、を有する、第2のTコネクタ(82)と、
前記第2のTコネクタ(82)の前記第3の開口部と流体連通する近位端部と、前記注射針(94)と流体連通する下流端部と、を有する、第2の管(106)であって、前記第2の液体成分は、前記第2の液体成分が前記第2のシリンジ外筒(84)の中に引き込まれると、前記第2のTコネクタ(82)の前記第1の開口部と第2の開口部との間を流れ、前記第2の液体成分が、前記第2のシリンジ外筒から分与されると、前記第2のTコネクタの前記第2の開口部と第3の開口部との間を流れ、前記第2の管(106)の前記近位端部の中に流れ込む、第2の管と、を備える、実施態様11に記載のデバイス。
(13) 前記ハウジング(22)の前記軸に沿った前記針ハウジング(88)及び前記プランジャ基部(78)の同時動作を提供するように、前記針ハウジング及び前記プランジャ基部(78)を共に選択的に連結するための、前記針ハウジング(88)の外表面から突出する、少なくとも1つの留め金(140)と、
前記針ハウジング及び前記プランジャ基部が、前記ハウジング(22)の前記軸に沿って互いに独立して動作することができるように、前記プランジャ基部(78)から前記針ハウジング(88)を選択的に分断させるための、前記少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を更に備える、実施態様11又は12に記載のデバイス。
(14) 前記プランジャ基部(78)と接触する上端部と、前記ハウジング(22)と接触する下端部と、を有するプランジャバネ(98)を更に備え、前記プランジャバネは、前記針ハウジング(88)の前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記プランジャバネにエネルギーを保存するために、前記プランジャ基部(78)と連結されるとき、圧縮され、前記少なくとも1つの留め金は、前記プランジャ基部が、前記ハウジングの前記底表面から離れて動作する際、前記プランジャバネに保存された前記エネルギーが、前記ハウジング(22)の前記底表面(58)から離れるように前記プランジャ基部を付勢して、前記それぞれの第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中に前記第1及び第2のプランジャ(76、86)を駆動するように、前記プランジャ基部から分断されるように適合される、実施態様13に記載のデバイス。
(15) 前記注射作動装置(40)は、
前記針ハウジング(88)が、前記注射針開口部(60)を通って前記注射針(94)の前記遠位端部を前進させるために、前記ハウジング(22)の前記下端部(26)の方に動作し、前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記ハウジング(22)の前記下端部(26)の方に前記プランジャ基部を引っ張って、前記第1及び第2の液体成分を前記第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中に引き込むために、前記プランジャ基部(78)と連結され、前記プランジャバネ(98)は、前記プランジャ基部が、前記プランジャバネ(98)にエネルギーを保存するために、前記ハウジング(22)の前記下端部(26)の方に引っ張られると、前記プランジャ基部(78)によって圧縮される、第1の段階と、
前記注射針(94)の前記遠位端部が、前記注射針開口部(60)を通って前進し続けながら、前記プランジャ基部が、前記プランジャバネ(98)に保存された前記エネルギー下で、前記ハウジング(22)の前記上端部(24)の方に自由に動作するように、前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記プランジャ基部(78)から分断されてすぐに、前記第1及び第2のプランジャ(76、86)が、前記第1及び第2のシリンジ外筒から前記第1及び第2の液体成分を分与し、前記第1及び第2の成分を前記注射針(94)に供給するように、前記ハウジング(22)の前記上端部(24)の方に、前記第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中へと前記プランジャ基部(78)によって駆動される、第2の段階と、を含む注射サイクルを開始するために係合可能である、実施態様14に記載のデバイス。
【0099】
(16) 前記プランジャ基部(78)は、少なくとも1つのスロット(134)を備え、前記針ハウジング(88)は、前記プランジャ基部(78)上の前記少なくとも1つのスロット(134)とロストモーション連結を形成する少なくとも1つの留め金(140)を備え、前記注射サイクルの前記第1の段階は、
前記針ハウジング(88)が、前記ハウジング(22)の前記底表面(58)の方に動作し、前記プランジャ基部が静止しているとき、前記針ハウジング(88)上の前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記プランジャ基部(78)の前記少なくとも1つのスロット(134)を摺動する、第1の段階と、
前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記第1及び第2の液体成分を前記第1及び第2のシリンジ外筒(74、84)の中に引き込むため、及び前記プランジャバネ(98)にエネルギーを保存するために、前記ハウジング(22)の前記底表面(58)の方に前記プランジャ基部を引っ張るように、前記プランジャ基部(78)上の前記少なくとも1つのスロット(134)の閉端部を係合する、第2の段階と、を備える、実施態様15に記載のデバイス。
(17) 前記注射サイクルは、
前記注射針開口部(60)を通って前記ハウジング(22)の中に、前記注射針(94)の前記遠位端部を後退させるために、前記針ハウジング(22)が、前記ハウジング(22)の前記上端部(24)の方に動作し、前記少なくとも1つの留め金(140)は、前記針ハウジング(88)を前記プランジャ基部(78)と再連結するように、前記プランジャ基部(78)を再係合する、第3の段階を更に備える、実施態様15又は16に記載のデバイス。
(18) 前記注射作動装置(40)は、前記ハウジング(22)と連結され、第1の位置と第2の位置との間を動作可能であり、前記注射作動装置は、前記注射サイクルの前記第1の段階前に前記第1の位置にあり、前記注射サイクルの前記第1及び第2の段階中、前記第1の位置から前記第2の位置まで動作可能であり、前記注射サイクルの前記第3の段階中、前記第2の位置から前記第1の位置に戻って動作可能である、実施態様17に記載のデバイス。
(19) 前記作動装置を前記第2の位置から前記第1の位置に戻すために、前記ハウジング(22)の外表面と前記注射作動装置(40)との間に延在する作動装置バネ(66)を更に備える、実施態様18に記載のデバイス。
(20) 前記第1及び第2の液体成分が上流に戻るのを防ぐために、前記第1及び第2の導管のそれぞれに、少なくとも1つの一方向チェックバルブ(104、108)を更に備える、実施態様5〜19のいずれかに記載のデバイス。
【0100】
(21) 前記第1の導管は、第1の管(100)を備え、前記第2の導管は、第2の管(106)を備える、実施態様5〜20のいずれかに記載のデバイス。
(22) 注射を実施するためのデバイスであって、
ハウジング(22)であって、上端部(24)と、注射針開口部(60)を有する底表面(58)を含む下端部(26)と、前記ハウジングの前記上端部と下端部との間で延在する軸と、を有する、ハウジングと、
針ハウジング(88)であって、上端部(112)と、前記針ハウジングの下端部から突出する注射針(94)を有する前記下端部(114)と、を有する、前記軸に沿って動作するように、前記ハウジング(22)内に配置される針ハウジングと、
第1の液体成分を前記注射針に誘導するための第1の管(100)と、
第2の液体成分を前記注射針に誘導するための第2の管(106)と、
前記第1の管(100)と流体連通する第1の外筒(74)と、選択的に前記第1の液体成分を前記第1の外筒の中に引き込み、前記第1の外筒から前記第1の管に、前記第1の液体成分を分与するための、前記第1の外筒中の第1のプランジャ(76)と、
前記第2の管(106)と流体連通する第2の外筒(84)と、選択的に前記第2の液体成分を前記第2の外筒の中に引き込み、前記第2の外筒から前記第2の管に、前記第2の液体成分を分与するための、前記第2の外筒中の第2のプランジャ(86)と、
前記第1及び第2の液体成分が、前記第1及び第2の外筒の中に同時に引き込まれ、そこから分与されるように、前記ハウジング(22)の前記上端部と下端部との間の前記第1及び第2のプランジャの同時動作を確保するために、前記ハウジング(22)の前記軸に沿って動作可能で、前記第1及び第2のプランジャ(76、86)と接続されるプランジャ基部(78)と、
前記注射針の遠位端部から前記第1及び第2の液体成分を含む液体溶液を分与するために、前記注射針開口部(60)を通って前記注射針(94)を延長し、前記注射針の方に前記第1及び第2の液体成分を前進させるために、前記ハウジング(22)の前記下端部(26)の方に前記注射針(94)を動作させるために、前記針ハウジング(88)と連結される、注射作動装置(40)と、を備える、デバイス。
(23) 前記第1及び第2の液体成分を合わせて液体溶液にし、前記液体溶液を前記注射針の前記近位端部に誘導するように適合される、前記第1及び第2の管(100、106)の遠位端部と前記注射針(94)の近位端部との間の前記針ハウジング(88)内に位置する混合チャンバ(175)を更に含む、実施態様22に記載のデバイス。
(24) 前記ハウジング(22)の前記軸に沿って前記針ハウジング及び前記プランジャ基部の同時動作を提供するために、前記針ハウジング(88)を前記プランジャ基部(78)と選択的に連結するために、前記針ハウジング(88)の外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、
前記針ハウジング及び前記プランジャ基部が、前記ハウジング(22)の前記軸に沿って互いに独立して動作することができるように、前記プランジャ基部(78)から前記針ハウジング(88)を選択的に分断させるために、前記少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を更に備える、実施態様22又は23に記載のデバイス。
(25) 前記プランジャ基部(78)と接触する上端部と、前記ハウジング(22)と接触する下端部と、を有するプランジャバネ(98)を更に備え、前記針ハウジング(88)の前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記プランジャバネ(98)にエネルギーを保存するために、前記プランジャ基部(78)と連結されるとき、前記プランジャバネ(98)は圧縮され、前記第1及び第2の外筒から前記第1及び第2の液体成分を分与するために、前記プランジャ基部が、前記第1及び第2のプランジャを前記それぞれの第1及び第2の外筒(74、84)の中に駆動させるように、前記少なくとも1つの留め金(140)が前記プランジャ基部(78)から分断されるとき、前記プランジャバネに保存された前記エネルギーは、前記プランジャ基部を前記ハウジング(22)の前記底表面(58)から離れるようにする、実施態様24に記載のデバイス。
【0101】
(26) 前記注射作動装置(40)は、
前記針ハウジング(88)は、前記注射針開口部(60)を通って前記注射針(94)の前記遠位端部を延長するために、前記ハウジング(22)の前記下端部(26)の方に動作し、前記第1及び第2の液体成分を前記第1及び第2の外筒(74、84)の中に引き込むために、前記ハウジング(22)の前記下端部(26)の方に前記プランジャ基部を引っ張るように、前記少なくとも1つの留め金(140)を、前記プランジャ基部(78)と連結させ、前記プランジャ基部が、前記プランジャバネ(98)にエネルギーを保存するために、前記ハウジング(22)の前記下端部(26)の方に引っ張られるとき、前記プランジャバネ(98)が前記プランジャ基部(78)によって圧縮される、第1の段階と、
前記プランジャ基部が、前記第1及び第2の液体成分を前記第1及び第2の外筒から分与するために前記第1及び第2のプランジャ(76、86)を前記ハウジング(22)の前記上端部(24)の方に、かつ前記第1及び第2の外筒(74、84)の中に駆動させるために、前記プランジャバネ(98)に保存された前記エネルギー下で、前記針ハウジング(88)から離れて、前記ハウジング(22)の前記上端部(24)の方に自由に動作するように、前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記プランジャ基部(78)から分断される、第2の段階と、
前記針ハウジング(88)は、前記注射針開口部(60)を通って前記ハウジング(22)の中に、前記注射針(94)の前記遠位端部を後退させるために、前記ハウジング(22)の前記上端部(24)の方に動作し、前記少なくとも1つの留め金(140)は、前記針ハウジング(88)を前記プランジャ基部(78)と再連結するために、前記プランジャ基部(78)を再係合する、第3の段階と、を備える、注射サイクルを開始するために係合可能である、実施態様25に記載のデバイス。
(27) 前記第1及び第2の液体成分が上流に戻るのを防ぐために、前記第1及び第2の管(100、106)のそれぞれに、少なくとも1つの一方向チェックバルブ(104、108)を更に備える、実施態様22〜26のいずれかに記載のデバイス。
(28) 注射を実施するためのデバイスであって、
ハウジング(22)であって、上端部(24)と、注射針開口部(60)を有する底表面(58)を含む下端部(26)と、前記上端部と下端部との間で延在する軸と、を有する、ハウジングと、
注射針(94)であって、前記注射針が前記ハウジング(22)内に配置される後退位置と、前記注射針の遠位端部が、前記ハウジング(22)の前記底表面(58)の前記注射針開口部(60)を通って延長する延長位置との間で前記軸に沿って動作するように、前記ハウジング(22)内に配置される注射針と、
前記注射針(94)と流体連通する第1の外筒(74)と、
選択的に第1の液体成分を前記第1の外筒の中に引き込み、前記第1の外筒から前記注射針に前記第1の液体成分を分与するための、前記第1の外筒中の第1のプランジャ(76)と、
前記注射針(94)と流体連通する第2の外筒(84)と、
選択的に第2の液体成分を前記第2の外筒の中に引き込み、前記第2の液体成分を前記第2の外筒から前記注射針(94)に分与するための、前記第2の外筒中の第2のプランジャ(86)と、
前記第1及び第2の液体成分が、前記第1及び第2の外筒の中に同時に引き込まれ、そこから分与されるように、前記ハウジング(22)の前記上端部と下端部(24、26)との間で前記第1及び第2のプランジャを同時に動作させるように、前記ハウジング(22)の前記軸に沿って動作可能で、前記第1及び第2のプランジャ(76、86)と接続されるプランジャ基部(78)と、
前記後退位置から前記延長位置に前記注射針を動作させ、前記第1及び第2の液体成分を前記注射針の遠位端部から分与するように、前記注射針(94)と連結される注射作動装置(40)と、を備える、デバイス。
(29) 注射サイクルの第1の段階中、前記ハウジング(22)の前記軸に沿って前記針ハウジング及び前記プランジャ基部の同時動作を提供するために、前記針ハウジング及び前記プランジャ基部(78)を共に選択的に連結するための、前記針ハウジング(88)の外表面から突出する少なくとも1つの留め金(140)と、
前記針ハウジング及び前記プランジャ基部が、前記ハウジング(22)の前記軸に沿って互いに独立して動作することができるように、前記注射サイクルの第2の段階中、前記プランジャ基部(78)から前記針ハウジング(88)を選択的に分断させるための、前記少なくとも1つの留め金(140)と連結される、少なくとも1つの留め金作動装置(142)と、を更に備える、実施態様28に記載のデバイス。
(30) 前記プランジャ基部(78)と接触する上端部と、前記ハウジング(22)と接触する下端部と、を有するプランジャバネ(98)を更に備え、前記プランジャバネは、前記プランジャ基部が、前記プランジャバネにエネルギーを保存するために、前記ハウジング(22)の前記下端部(26)の方に引っ張られる際に、前記針ハウジング(88)の前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記プランジャ基部(78)と連結されると、圧縮され、前記少なくとも1つの留め金(140)が、前記プランジャ基部(78)から分断されると、前記プランジャバネに保存された前記エネルギーが、前記ハウジング(22)の前記上端部(24)の方に前記プランジャ基部を付勢して、前記それぞれの第1及び第2の外筒(74、84)の中に前記第1及び第2のプランジャ(76、86)を駆動し、前記第1及び第2の液体成分を前記第1及び第2の外筒から分与する、実施態様29に記載のデバイス。