【文献】
I. Lakkis, S.Kato, C. Ngo, J. P. K. Gilb,IEEE802.15.3c Beamforming Overview,IEEE 802.11-09/0355r0,米国,IEEE mentor,2009年 3月11日,p.15,URL,https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/09/11-09-0355-00-00ad-tg3c-beamforming-overview.pdf
【文献】
Hyoungjin Kwon, Seungeun Hong, Yongsun Kim, Kyeongpyo Kim, Wooyong Lee,Anti-blocking Mechanism by Relay,IEEE 802.15-08-0522-00-003c,米国,IEEE mentor,2008年 7月17日,p.7-16,URL,https://mentor.ieee.org/802.15/dcn/08/15-08-0522-00-003c-anti-blocking-mechanism-for-relay.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記拡張されたスケジュール構成要素を受信するステップは、ビーコンフレーム又はアナウンスメントフレームを用いて拡張されたスケジュール構成要素を受信することを特徴とする請求項2に記載のリレイ装置の通信方法。
前記送信するステップは、フルデュプレックスアンプリファイ・アンド・フォワード(Full Duplex Amplify and Forward; FD AF)スキームに基づいて、前記ソースAIDに対応するソース装置から受信したフレームをデスティネーションAIDに対応するデスティネーション装置に送信することを特徴とする請求項2に記載のリレイ装置の通信方法。
前記送信するステップは、ハーフデュプレックスデコード・アンド・フォワード(Half Duplex Decode and Forward; HD DF)スキームに基づいて、前記ソースAIDに対応するソース装置から受信したフレームをデスティネーションAIDに対応するデスティネーション装置に送信することを特徴とする請求項2に記載のリレイ装置の通信方法。
前記送信するステップは、前記ソース装置がリレイ装置のための無線システムのコーディネータ装置にリクエストしたリソースを用いて、前記ソースAIDに対応するソース装置から受信したフレームをデスティネーションAIDに対応するデスティネーション装置に送信することを特徴とする請求項2に記載のリレイ装置の通信方法。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明が一実施形態によって制限されたり限定されることはない。また、各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0022】
IEEE 802.11標準規格に基づいた無線ネットワークは、2種類の使用モード、インフラストラクチャーBSS(Infrastructure BSS)とIBSS(Independent BSS、いわゆるah hoc)のうち1つに構成される。
【0023】
インフラストラクチャーBSSは、AP(Access Point)と分散システム(Distributed System;DS)を含むことによって、一般的に装置間の通信を含む全ての通信過程においてAPが用いられるBSSである。すなわち、インフラストラクチャーBSSは、一般的にAPを介してフレームを送信する。一方、IBSSは、APなしで装置だけで構成されたネットワークを形成して分散システム(DS)への接続を許容しないBSSをいう。一方、IBSSには、APがないことから全ての通信は開始装置がDCF(Distributed Coordination Function)のように競争基盤チャネルのアクセスによってピア装置と直接通信する。
【0024】
WLANは、Q装置(QoS装置)間の直接通信のためのダイレクトリンク設定(Direct Link Setting;DLS)の手続に対して規定されている。これによると、Q装置は、QoS APやLegacy APを介してDLS requestフレーム及びDLS responseフレームをやり取りすることでQ装置間のダイレクトリンクを設定する。
【0025】
また、最近、標準化が進行中である60GHz帯域のミリメートル波でのIEEE 802.11ad Task Groupでは、directional communicationとQoSをサポートする。また、IEEE 802.11ad Task Groupは、power saving及びspectrum managementを改善するためにインフラストラクチャーBSSで分散システム(DS)を構成してインターネットに接続する部分のみを除く。そして、IEEE 802.11ad Task Groupは、コーディネータ装置を置いてリソース管理、ネットワーク管理を行い、IBSSのピアツーピア通信機能のPersonal IBSS(PBSS)を新しく採択した。
【0026】
PBSSのPCP(PBSS Control Point)は、アクセスポイント(Access Point;AP)の機能のうち、分散システム(DS)と接続されて他のネットワークとの通信をサポートする部分を除いた他の機能をほとんどサポートするコーディネータ装置である。
【0027】
本発明の一実施形態では、DLS経路やコーディネータ装置を経由した経路ではないネットワーク内の他の装置(例えば、リレイ装置)によってデータを送信する方法について説明する。ここで、リレイ装置によって中継送信するために基盤となるプロトコル(protocol)やプロトコルに対する設定(setting)はすでに完了したと仮定する。
【0028】
すなわち、本発明の一実施形態では、リレイ装置によってデータを中継送信するとき、データを中継送信するフレームのアドレッシング方法とコーディネータ装置にリソースをリクエストして割り当てられる方法だけを説明する。
【0029】
第1に、データを中継送信するフレームに対するアドレッシング方法について記述する。
【0030】
説明する前に、以下で中継送信に参加した装置をそれぞれソース装置、デスティネーション装置、リレイ装置と呼ぶことにする。以下、「装置」はステーション(station、STA)を含む概念である。
【0031】
ソース装置からリレイ装置を経由してデスティネーション装置にフレームを送信する場合、中継方法によってリレイ装置のアドレスをフレームに記載する必要がある。一般的な無線LANネットワークでは、BSSのいずれかの装置におけるデータを分散システム(DS)に接続された有線機器や他のBSSに属する装置に伝達する場合に3つ以上の装置のアドレスが用いられる。
【0032】
しかし、本発明の一実施形態のようにソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置のそれぞれが全て無線装置であり、1つのBSSに属する装置である場合、アドレッシングのため新しいフォーマットが要求される。以下、リンク情報を必要としないデータフレーム、制御フレーム及び管理フレームを第1フレームに、リンク情報を必要とするリンク情報リクエストフレーム、またはリレイの動作設定/変更リクエストフレームを第2フレームのように表現することにする。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態に係るコーディネータ装置の通信方法を示すフローチャートである。
【0034】
図1を参照すると、コーディネータ装置は、予約基盤の媒体アクセス制御を使用する無線システムのコーディネータ装置として、ソース装置がデスティネーション装置に送信するフレームがリレイ装置を経由して中継されるようにするため、ソース装置からリレイ装置のための予約リソースをリクエストするフレームを受信する(S110)。
【0035】
ここで、リレイ装置のための予約リソースをリクエストするフレームは、予約リソースがリレイ装置を経由して送信されるフレームのためのものである。また、リレイ装置のための予約リソースをリクエストするフレームは、コーディネータ装置に予約リソースをリクエストしたソース装置のID(initiator ID)、ソース装置が通信しようとするデスティネーション装置のID(responder ID)、及びこれに関連する情報を含んでもよい。
【0036】
コーディネータ装置は、ソース装置の予約リソースリクエストに応じてリレイ装置のための予約リソースを割り当てる(S120)。
【0037】
ステップS120において、コーディネータ装置は、予約リソースにリレイ装置のためのサービス区間(Service Period;SP)を提供するための拡張されたスケジュール構成要素(Extended Schedule Element)を提供する。コーディネータ装置は、リレイ装置のための予約リソースを割り当てるためにサービス区間(SP)に拡張されたスケジュール構成要素を提供してもよい。
【0038】
ここで、拡張されたスケジュール構成要素は、ソース装置のためのソースAID(Association ID)領域及びデスティネーション装置のためのデスティネーションAID領域を含む少なくとも1つの割当フィールド(Allocation Field)をサブフィールドとして含んでもよい。
【0039】
サービス区間(SP)及び拡張されたスケジュール構成要素については
図2及び
図3を参照して下記で説明する。
【0040】
ここで、ソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置は、RLS(Relay link Setup)の過程を予め行って互いのAID(Association ID)を予め把握することも可能である。また、ソース装置は、RLS過程を成功的に行なわれれば、他の装置にRLS announcementフレームを送信してもよい。したがって、コーディネータ装置は、ソース装置から受信されたRLS announcementフレームに含まれた情報を考慮してリソースを割り当ててもよい。
【0041】
また、コーディネータ装置は。ソース装置及びデスティネーション装置が該当フレームがリレイ装置を経由して中継されることが把握できるように、フレームのMACヘッダまたはフレームのボディにリレイ装置に対するリレイコントロールフィールド(relay control field)を挿入する(S130)。リレイコントロールフィールドについては
図5を参照して詳細に説明する。
【0042】
コーディネータ装置は、ビーコンフレームまたはアナウンスフレーム(Announcement Frame)を用いて予約リソースに関する情報を放送する(S140)。
【0043】
ここで、予約リソースに関する情報はソース装置のID及びデスティネーション装置のIDを含んでもよい。
【0044】
図2は、WLANビーコンインターバル(Beacon Interval)の構造を示す図である。
【0045】
図2を参照すると、WLANビーコンインターバルは、BT(Beacon Time)210、A−BFT(Association Beam Forming Training)220、AT(Announce Time)230、及びDTT(Data Transfer Time)240を含む。
【0046】
BT210は新しい装置(STAs)を発見し、コーディネータ装置にリソースをリクエストする時間を示す。
【0047】
A−BFT220は、例えば、AP(Access Point)またはPCP(PBSS Control Point)のようなコーディネータ装置と他の装置(例えば、ソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置)との間のビームフォーミングをための時間を示す。
【0048】
AT230は、APまたはPCPのようなコーディネータ装置がネットワーク内の装置に割り当てられた情報をビーコンフレームまたはアナウンスフレームを用いて通知する時間を示す。
【0049】
DTT240は、装置間のフレーム交換が行われるサービス区間(Service Period;SP)及び競争基盤区間(Contention−Based Period;CBP)を含む。
【0050】
以下は、APまたはPCPのようなコーディネータ装置が送信するビーコンフレームまたはアナウンスフレーム内に割り当てられる拡張されたスケジュール構成要素(Extended Schedule Element)及び割当フィールド(Allocation Field)について説明する。
【0051】
図3は、本発明の一実施形態に係る
図2のサービス区間(Service Period;SP)を提供するための拡張されたスケジュール構成要素(Extended Schedule Element)及び割当フィールド(Allocation Field)を示す図である。
【0052】
図3を参照すると、拡張されたスケジュール構成要素は、ソース装置のためのソースAID(Association ID)領域351及びデスティネーション装置のためのデスティネーションAID領域353を含む割当フィールド350をサブフィールドとして含んでもよい。
【0053】
コーディネータ装置は、ソースAID領域351にソース装置のアドレスを記録し、デスティネーションAID領域353にデスティネーション装置のアドレスを記録する。これはリレイ装置が自身にフレームの中継をリクエストしたソース装置とフレームを受信するデスティネーション装置を確認できるようにするためである。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態に係るリレイ装置の通信方法を示すフローチャートである。
【0055】
リレイ装置は、コーディネータ装置から割り当てられた予約リソースに関する情報を受信する(S410)。ここで、リレイ装置は、コーディネータ装置が送信するビーコンフレームまたはアナウンスフレームによって予約リソースに関する情報を把握することができる。
【0056】
リレイ装置は、予約リソースに関する情報に含まれたソース装置のID及びデスティネーション装置のIDを確認する(S420)。リレイ装置は、ソース装置のID及びデスティネーション装置のIDがリレイ装置とリレイリンクを形成した装置それぞれのIDとが同一であるか否かの確認に応じてIDを確認することができる。ここで、ソース装置のID及びデスティネーション装置のIDは、ソース装置のAID(Association ID)及びデスティネーション装置のAIDであってもよい。
【0057】
リレイ装置は、420の確認結果に応じて予約リソースを用いてソース装置が送信するフレームをデスティネーション装置に中継する(S430)。
【0058】
また、リレイ装置はリレイ装置の中継スキームまたはリレイ装置を経由して中継されるフレームの種類のうち、少なくとも1つによりフレームのMACヘッダ(MAC Header)に含まれた通信をリクエストする装置(initiator)のアドレスであるアドレス2、及び通信をリクエストする装置が通信しようとする装置(responder)のアドレスであるアドレス1のアドレスを変更する。
【0059】
具体的に、リレイ装置の中継スキームがフルデュプレックスアンプリファイ・アンド・フォワード(Full Duplex Amplify and Forward;FD AF)スキームであり、フレームの種類が各リンクの情報を必要とするリンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームである場合、リレイ装置は、リレイ装置とデスティネーション装置との間のR−Dリンクでアドレス1にデスティネーション装置のアドレスを設定し、アドレス2にリレイ装置のアドレスを設定してもよい。
【0060】
また、リレイ装置は、リレイ装置の中継スキームがハーフデュプレックスデコード・アンド・フォワード(Half Duplex Decode and Forward;HD DF)スキームである場合、フレームの種類によるアドレッシング方法は次の通りである。
【0061】
リレイ装置は、フレームの種類がデータフレーム、制御フレーム及び管理フレームのいずれか1つである場合、リレイ装置とデスティネーション装置との間のR−Dリンクそれぞれでアドレス1にデスティネーション装置のアドレスを設定し、アドレス2にソース装置のアドレスを設定してもよい。
【0062】
リレイ装置は、フレームの種類が各リンクの情報を必要とするリンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームである場合、リレイ装置とデスティネーション装置との間のR−Dリンクでアドレス1にデスティネーション装置のアドレスを設定し、アドレス2にリレイ装置のアドレスを設定してもよい。
【0063】
また、リレイ装置は、フレームの種類がフレームに対する応答フレームである場合、リレイ装置とデスティネーション装置との間のR−Dリンクでアドレス1にリレイ装置のアドレスを設定し、アドレス2にデスティネーション装置のアドレスを設定する。
【0064】
その他にも、リレイ装置は、リレイ装置を経由してフレームを送信する通信スキームが協力(cooperation)通信である場合、フレームの種類に応じるアドレッシング方法は次の通りである。
【0065】
フレームの種類がデータフレーム、制御フレーム及び管理フレームのいずれか1つである場合、リレイ装置はリレイ装置とデスティネーション装置との間のR−Dリンクでアドレス1にデスティネーション装置のアドレスを設定し、アドレス2にソース装置のアドレスを設定してもよい。
【0066】
フレームの種類が各リンクの情報を必要とするリンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームである場合、リレイ装置は、リレイ装置とデスティネーション装置との間のR−Dリンクでアドレス1にデスティネーション装置のアドレスを設定し、アドレス2にリレイ装置のアドレスを設定してもよい。
【0067】
また、フレームの種類が応答フレームである場合、リレイ装置は、リレイ装置とデスティネーション装置との間のR−Dリンクそれぞれでアドレス1にソース装置のアドレスを設定し、アドレス2にデスティネーション装置のアドレスを設定してもよい。
【0068】
図5は、本発明の一実施形態に係るソース装置の通信方法を示すフローチャートである。
【0069】
デスティネーション装置に送信するフレームがリレイ装置を経由して送信されるように、ソース装置は、コーディネータ装置にリレイ装置のための予約リソースをリクエストするフレームを送信する(S510)。
【0070】
ソース装置は、リレイ装置のための予約リソースをリクエストするフレームに応答して、コーディネータ装置から予約リソースに関する情報を受信する(S520)。
【0071】
ソース装置は、リレイ装置の中継スキームまたはリレイ装置を経由して中継されるフレームの種類のうち少なくとも1つによってフレームに含まれたアドレスを変更する(S530)。
【0072】
ステップS530において、ソース装置はリレイ装置の中継スキーム(scheme)またはリレイ装置を経由して中継されるフレームの種類のうち少なくとも1つによってフレームのMACヘッダ(MAC Header)に含まれた装置のアドレスを変更してもよい。
【0073】
フレームのMACヘッダに含まれた装置のアドレスでは通信をリクエストする装置(initiator)のアドレスであるアドレス1、及び通信をリクエストする装置(initiator)が通信しようとする装置(responder)のアドレスであるアドレス2が挙げられる。
【0074】
リレイ装置の中継スキームとして、フルデュプレックスアンプリファイ・アンド・フォワード(Full Duplex Amplify and Forward;FD AF)スキームと、ハーフデュプレックスデコード・アンド・フォワード(Half Duplex Decode and Forward;HD DF)スキームが挙げられる。また、リレイ装置を経由して中継されるフレームの種類として、データフレーム、制御フレーム、管理フレーム、リレイ動作設定/変更リクエストフレーム、及び各リンクの情報を必要とするリンク情報リクエストフレームなどが挙げられる。
【0075】
リンク情報リクエストフレームは管理フレームの一種であるが、一般的な管理フレームとは異なって、各リンクの情報が必要な管理フレームという点で本発明の一実施形態では管理フレームと区別される概念として定義される。
【0076】
各リンクの情報は、ソース装置とリレイ装置との間のS−Rリンク、及びリレイ装置とデスティネーション装置との間のR−Dリンクに関する情報を含んでもよい。
【0077】
リンク情報リクエストフレームの一例として、RLS request/response、Link Margin request/responseなどが挙げられる。
【0078】
リレイ装置の中継スキームがフルデュプレックスアンプリファイ・アンド・フォワード(FD AF)スキームにおいて、フレームの種類がデータフレーム、制御フレーム及び管理フレームのいずれか1つである場合、ソース装置はアドレス1にデスティネーション装置のアドレスを設定し、アドレス2にソース装置のアドレスを設定してもよい。
【0079】
また、リレイ装置の中継スキームがフルデュプレックスアンプリファイ・アンド・フォワードスキームであり、フレームの種類が各リンクの情報を必要とするリンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームである場合、ソース装置は、ソース装置とリレイ装置との間のS−Rリンクでアドレス1にリレイ装置のアドレスを設定し、アドレス2にソース装置のアドレスを設定してもよい。
【0080】
リレイ装置の中継スキームがハーフデュプレックスデコード・アンド・フォワードスキームである場合、フレームの種類によるアドレッシング方法は次の通りである。
【0081】
フレームの種類がデータフレーム、制御フレーム及び管理フレームのいずれか1つである場合、ソース装置は、ソース装置とリレイ装置との間のS−Rリンクでアドレス1にリレイ装置のアドレスを設定し、アドレス2にソース装置のアドレスを設定してもよい。
【0082】
フレームの種類が各リンクの情報を必要とするリンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームである場合、ソース装置は、ソース装置とリレイ装置との間のS−Rリンクでアドレス1にリレイ装置のアドレスを設定し、アドレス2に前記ソース装置のアドレスを設定してもよい。
【0083】
また、フレームの種類が応答フレームである場合、ソース装置は、ソース装置とリレイ装置との間のS−Rリンクでアドレス1にソース装置のアドレスを設定し、アドレス2にリレイ装置のアドレスを設定してもよい。
【0084】
その他に、リレイ装置を経由してフレームを送信する通信スキームが協力通信である場合、フレームの種類によるアドレッシング方法は次の通りである。
【0085】
フレームの種類がデータフレーム、制御フレーム及び管理フレームのいずれか1つである場合、ソース装置は、ソース装置とリレイ装置との間のS−Rリンクでアドレス1にデスティネーション装置のアドレスを設定し、アドレス2にソース装置のアドレスを設定してもよい。
【0086】
フレームの種類が各リンクの情報を必要とするリンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームである場合、ソース装置は、ソース装置とリレイ装置との間のS−Rリンクでアドレス1にリレイ装置のアドレスを設定し、アドレス2にソース装置のアドレスを設定してもよい。
【0087】
また、フレームの種類が前記フレームに対する応答フレームである場合、ソース装置は、ソース装置とリレイ装置との間のS−Rリンクでアドレス1にソース装置のアドレスを設定し、アドレス2にデスティネーション装置のアドレスを設定してもよい。
【0088】
協力通信において、リレイ装置は自身が生成したフレームを送信するとき自身(リレイ装置)のアドレスを除いてソース装置とデスティネーション装置のアドレスを各アドレスに記載する。
【0089】
上述した場合、その他のリレイ装置の中継スキームまたはフレームの種類に応じる多様なアドレッシング方法については
図8を参考すればよい。
【0090】
図6は、本発明の一実施形態に係るMACフレームフォーマットとそのアドレスフィールドの解釈を示す図である。
【0091】
図6を参照すると、MACフレームフォーマットは、フレームの制御のためのフレーム制御(Frame Control)フィールド611、フレームの区間長さを示すデュレーションID(Duration/ID)フィールド、フレームの送信のために通信をリクエストする装置(initiator)のアドレスを設定するためのアドレス(1)613、及びリクエストする装置が通信しようとする装置のアドレスを設定するためのアドレス(2)615を含むMACヘッダ(MAC Header)610と通信しようとする装置に伝達するデータのためのフレームボディ(Frame Body)630を含む。
【0092】
フレームボディ630は、該当フレームがリレイ装置を経由して中継されるフレームであることを示すためのリレイコントロールフィールド(Relay Control field)631を含む。また、MACヘッダ610は、フレームの中継のためにリレイ装置及びBSSIDを考慮したアドレス(3)617及びアドレス(4)619をさらに含んでもよい。
【0093】
802.11nでデータフレームの送信時に使用するMACフレームフォーマット(Frame format)の場合、ソース装置、デスティネーション装置及びリレイ装置のための3つの装置アドレスにBSSIDまで考慮した4個のアドレス613、615、617、及び619が必要である。したがって、該当フレームがリレイ装置を経由して中継されるフレームであることを通知するために、リレイコントロールフィールド631を新しく定義する必要がある。
【0094】
リレイコントロールフィールド631は、フレームのMACヘッダ610の部分に有効ビットがあればMACヘッダで定義し、もし、MACヘッダにこれ以上の有効なビットがなければ、
図6に示すようにフレームボディ631の最初のオクテット(octet)に挿入してもよい。
【0095】
図7は、本発明の一実施形態に係るリレイ装置を用いてデータフレームを送信する場合にアドレスフィールドの解釈方法を説明するための図である。
【0096】
図7は、
図6に示すようなフレームフォーマットを用いる場合、各フィールドに対する解釈を示すものであり、(1)Direct linkはダイレクトリンクを示し、ダイレクトリンクをデータを送信するためにリレイ装置を使用しないものの、
図6に示すフレームフォーマットを使用することができる。
【0097】
(2)及び(3)Detour Linkはリレイリンクを示す。リレイリンクは該当リンクがS−Rリンク((2))あるいはR−Dリンク((3))によって各アドレスのコーディングが変わり得る。また、To DSフィールド及びFrom DSフィールドの値で既存アドレスのコーディング方法が変わるため、リレイリンクを用いるときに
図7の表を基準にしてアドレスフィールドを変形する。
【0098】
しかし、
図6に示すように4個のアドレスを用いる場合、データフレームの送信のみが可能であり、これよりも小さい数のアドレスを用いる制御フレーム、管理(management)フレーム、またはアクション(action)フレームの送信には適しない。
【0099】
本発明の一実施形態では、4個のアドレスを暗黙的(implicit)に使用することができる。但し、この場合に、リレイ装置は自身に送信されたフレームがソース装置とデスティネーション装置との間に交換されるフレームであるかを予め把握し、競争区間ではない非競争区間でコーディネータ装置が予め予約した区間で中継するものと仮定する。
【0100】
以下は、このような暗黙的アドレッシング(implicit addressing)を用いる場合、中継されるフレームの種類やリレイ装置の中継スキームによってどのようにアドレッシング方法が変わるかについて説明する。
【0101】
第1に、リレイ装置の中継スキームがフルデュプレックスアンプリファイ・アンド・フォワード(Full Duplex Amplify and Forward;FD AF)スキームの場合として、リレイ装置は、ソース装置が送信するデータ(data)フレーム、制御フレーム及び一部を除いた管理(management)フレームのアドレスに対して修正することなく直ちにデスティネーション装置に該当フレームを送信する。
【0102】
したがって、リレイ装置の中継スキームがFD AFスキームの場合、ダイレクト(Direct)経路でフレームを送信するとき(Direct link((1)):Address1=Destination STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID)と同じ結果を有する。
【0103】
Full Duplex AF中継の場合
●データフレーム、制御フレーム、管理フレーム(リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームを除いた管理フレーム)の場合
−Detour link((2)、(3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
●リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレーム(例えば、RLS request/response、Link Margin request/responseなどが該当)の場合
−HD DFスキームと同一
−Detour link((2)):Address1=Relay STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
−Detour link((3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Relay STA Address、Address3=BSSID
第2に、リレイ装置の中継スキームがハーフデュプレックスデコード・アンド・フォワード(Half Duplex Decode and Forward;HD DF)スキームの場合、全てのフレーム(データフレーム、制御フレーム及び管理フレームなど)は下記のように各リンクの送信する装置、受信する装置のアドレスをそれぞれAddress1、Address2に記載する。
【0104】
Half Duplex DF中継の場合
−Detour link((2)):Address1=Relay STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
−Detour link((3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Relay STA Address、Address3=BSSID
第3に、リレイ装置を経由してフレームを送信する通信スキームが協力通信である場合である。
【0105】
協力通信の場合
●データフレーム、制御フレーム、管理フレーム(リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームを除いた管理フレーム)の場合
−Detour link((2)):Address1=Relay STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
−Detour link((3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
この場合、データ、制御及び一部を除いた管理フレームは、HD DF中継スキームにもかかわらず、リレイ−デスティネーションリンクでリレイ装置のアドレスに代わってソース装置のアドレスをAddress1に記録する。ここで、ソース装置のアドレスをAddress1に記録する理由は、ソース−リレイリンクはHD DF中継スキームと同一であるが、デスティネーション装置でチェース結合(chase combining)を行うためである。
【0106】
第4に、前述の協力(cooperation)通信から除外された管理フレームである、リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームの場合、HD DFと同一に各リンクの送受信装置のアドレスを記載する。
【0107】
リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームの場合
−HD DFスキームと同一
−Detour link((2)):Address1=Relay STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
−Detour link((3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Relay STA Address、Address3=BSSID
ここで、協力通信から除外されたリンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームとして、RLS request/response、Link Margin request/responseフレームなどが挙げられる。
【0108】
この場合に、リレイ装置の中継スキームがフルデュプレックスアンプリファイ・アンド・フォワード(Full Duplex Amplify and Forward;FD AF)スキームであれば動作も変わるが、MACヘッダ(MAC Header)を復号化して該当フレームがリレイ装置に送信されたことが把握されたときにデスティネーション装置へのフォワーディングを停止する。
【0109】
その後、リレイ装置は、ソース装置から受けたフレームと同一のフレームをアドレスのみを変えた符号化したフレームをデスティネーション装置に送信する。すなわち、この場合には、ハーフデュプレックスデコード・アンド・フォワード(Half Duplex Decode and Forward;HD DF)スキームの場合と類似するように動作し、これに対する応答フレームの伝達も(必要な場合)類似にデスティネーション装置からソース装置に伝達する。
【0110】
最後に、
図7に示す全てのフレームに対する応答が必要な場合、既存の規格のアドレスを記録する規則と同一にAddress1、Address2を交換して記録する。
【0111】
しかし、
図7において公開されたパブリックキー(public key)を使用することなく各ピアツーピア間にやり取りしたフレームに対するペアワイズキー(pairwise key)を用いて保安を維持したい場合には、上述したアドレッシング方法とは異なるアドレッシング方法を適用しなければならない。ここで、ペアワイズキーは、1対1の対称キー(Pairwise Transient Key)を示す。
【0112】
他の装置と保安を維持したい場合、リレイ装置がソース装置とデスティネーション装置との間のデータを中継するとしても各ソース装置とデスティネーション装置は、該当ペアワイズキーが把握されないため、受信したデータを復号化したり再び符号化して送信することができなくなる。
【0113】
一方、MACヘッダ(header)は、受信したデータを復号化したりCRCチェック(check)を行ってもよいため、該当フレームが損傷した場合にもこれを表示(indication)するACKフレームまたはBlockACKフレームを送信してもよい。もし、リレイ装置の中継スキームがHD DFスキームであれば、既存のHD DFスキームとは異なってペアワイズキーの対象者であるソース装置のアドレス、及びデスティネーション装置のアドレスをアドレス1、アドレス2に記載してもよい。
【0114】
しかし、このようにアドレッシング方法を相異にすると、送信されたフレームに対する応答が必要な場合には従来のアドレス1、アドレス2のアドレスを変えて送信する方法ではない他のアドレッシング方法を適用しなければならない。その理由は、送信する装置を通知するために次の
図8で示すように使用する迂回リンク(Detour Link(2)または(3))の送受信装置のアドレスを記載する。
【0115】
但し、データフレームを送信する途中に各リンク(Detour Link(2)または(3))の情報をリクエストしたりしてリレイ装置に管理フレーム(management frame)を送信しなければならない場合が発生し得る。このような場合では、リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームがあり、RLS request/response、Link Margin request/responseフレームを例にすることができる。
【0116】
この場合(リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレーム送信の場合)のみ例外としてデータフレームとは異なって暗号化の重要性が少ないため暗号化が行われず、パブリックキー(public key)または各リンクの装置間のペアワイズキー(pairwise key)を使用することができ、いずれのものも構わない。したがって、上述した場合には暗号化(encryption)によってアドレッシングを変更する必要がないため、既存のHD DFスキームのようなアドレッシング方法を用いることができる。
【0117】
協力通信の場合も類似にソース装置とデスティネーション装置との間のペアワイズキーで暗号化したフレームを受信したときにはペアワイズキーの対象者であるソース装置のアドレス及びデスティネーション装置のアドレスをAddress(アドレス)1、Address2に記載する。
【0118】
これに対する応答フレームは若干の差があるものの、協力通信は(1)、(3)迂回リンクを介してデスティネーション装置に伝達されたフレームを結合(combining)し、これに対する応答フレームを既存のルールによって、(1)リンクの応答のようにデスティネーション装置及びソース装置のアドレスをAddress1、Address2のアドレスにそれぞれ書いて送信する。
【0119】
協力通信もリレイ装置に伝達したり各リンクの情報をリクエストする管理フレーム(Management Frame)、例えば、RLS request/response、Link Margin request/responseフレームのようなリンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームの場合には既存のHD DFのようなスキームを用いる。
【0120】
最後に、リレイ装置の中継スキームがFD AFスキームである場合、一般的にデコードアンド・フォワード(DF)が異なるため暗号化されず、デコードアンド・フォワード(DF)する一部の管理フレームもHD DFスキームや協力通信のように暗号化を避けることができるため、既存のHD DFのようなスキームを用いることができる。上述の内容を整理すれば、
図8のように示すことができる。
【0121】
図8は、本発明の一実施形態に係るリレイ装置の中継スキームまたはリレイ装置を経由して中継されるフレームの種類に応じてアドレッシング方法が変更されることを説明するための図である。
【0122】
リレイ装置の中継スキームによってFD AFスキームとHD DFスキームはフレームを送信する方向が互いに異なってもよい。また、リレイ装置を経由して中継されるフレームがデータフレームであるか、または、制御フレームであるか、または、各リンクの情報が必要な管理フレームであるかに応じてアドレッシング方法が変わり得る。
【0123】
したがって、ソース装置は、リレイ装置の中継スキームまたはリレイ装置を経由して中継されるフレームの種類に応じてアドレッシング方法を相異にしてもよい。
【0124】
ソース装置がそれぞれの場合によってアドレッシング方法を相異にする方法については以下のように説明される。
【0125】
Half Duplex DF中継の場合
●データ、制御及び管理フレーム(リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームを除いた管理フレーム)の場合
−Detour link((2)、(3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
●前記フレームに対する応答フレームの場合
−Detour link((2)応答):Address1=Source STA Address、Address2=Relay STA Address、Address3=BSSID
−Detour link((3)応答):Address1=Relay STA Address、Address2=Destination STA Address、Address3=BSSID
●リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームの場合
−Detour link((2)):Address1=Relay STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
−Detour link((3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Relay STA Address、Address3=BSSID
協力通信の場合
●データ、制御及び管理フレーム(リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームを除いた管理フレーム)の場合
−Detour link((2)、(3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
●前記フレームに対する応答フレームの場合
−Detour link((2)応答、(3)応答)Address1=Source STA Address、Address2=Destination STA Address、Address3=BSSID
●リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレーム(RLS request/response、Link Margin request/response)の場合
−Detour link((2)):Address1=Relay STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
−Detour link((3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Relay STA Address、Address3=BSSID
Full Duplex AF中継の場合
● data、control、managementフレーム(リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレームを除いたフレーム)
−Detour link((2)、(3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
●リンク情報リクエストフレームまたはリレイ動作設定/変更リクエストフレーム(RLS request/response、Link Margin request/response)
−HD DFスキームと同一
−Detour link((2)):Address1=Relay STA Address、Address2=Source STA Address、Address3=BSSID
−Detour link((3)):Address1=Destination STA Address、Address2=Relay STA Address、Address3=BSSID
以下、
図9〜
図11を参照して中継のために用いる予約リソースを割り当てる方法について説明する。
【0126】
WLANとWPANではAP(Access Point)(WLANの場合)またはPNC(Pico−Net Coordinator)(WPANの場合)は時間区域を競争区間と非競争区間に分類することによって、競争スキームと非競争スキームにデータを送信してもよい。
【0127】
競争区間では、ネットワークの全ての装置がチャネルを取得するためにCSMA/CAスキームに基づいて競争する。また、非競争区間では、APあるいはPNCがポーリング(Polling)方式、またはスケジューリング情報を送信する方法を用いることによって、該当機器が非競争区間の特定の時間領域で独占的にデータを送信するための方法を提供する。
【0128】
もちろん、ECMA368、387のようにコーディネータ装置がなくて分散基盤の媒体アクセス制御(distributed MAC)を用いるシステムでも他の機器が使用しない非競争区間でスケジューリング情報を放送して予約するスキームを用いることができる。
【0129】
本発明の一実施形態では、非競争区間でピアツーピアに送信されるフレームを直接経路だけでなく、中継機器を経由しても伝達できる予約リソースをリクエストし、このようなリソースを割り当てる方法について説明する。
【0130】
以下、IEEE802.11WLAN基盤でコーディネータが存在する場合について説明する。
【0131】
まず、ピア(peer)通信をリクエストする機器をソース装置といい、ピア通信に対するリクエストに応答する機器をデスティネーション装置といい、2つの装置間のフレームを中継する機器をリレイ装置と定義する。
【0132】
上記の3装置間に必要な初期化過程はすでに完了したと仮定する。
【0133】
ソース装置がデスティネーション装置にリレイ装置を経由してデータを送信してもよいリソース予約をコーディネータ装置にリクエストすると仮定する。ここで、コーディネータ装置ではWLANのAPが挙げらるが、必ずこれに限定されることなく、APのような機能をサポートするコーディネータは全てコーディネータ装置に該当する。
【0134】
一般的にこのようなリソースを区分するためにリソースをリクエストする装置のID(initiator IDと定義する)と、リクエストした装置が通信しようとする装置のID(responder IDと定義する)を通知する。場合に応じてリソースをリクエストする装置(initiator)がAPにリソースをリクエストするフレームを送信するため、リソースをリクエストする装置(initiator)がリソースリクエストするとき送信するフィールドにinitiator IDは省略してもよい。
【0135】
また、802.11eの場合、送信するデータの特性に応じて、QoS(Quality Of Service)を相異に適用するためにトラフィックID(traffic ID)を追加してもよい。また、他のトラフィック関連のパラメータを定義しているTSPEC IEフィールドを含むADDTS Requestフレームを用いてリソースをリクエストし、APとネゴシエーション(negotiation)の後でトラフィックストリーム(Traffic Stream;以下、TS)を設定してもよい。
【0136】
このようにトラフィックストリーム(TS)を設定した後にデータを送信しようとする場合、HCCAのPolled TXOP(Transmission Opportunity)、EDCAのTXOPを得たり802.11nのPSMPを用いることができる。
【0137】
しかし、802.11規格では非競争区間でピアツーピアのための区間をリクエストし、これを割り当てる方法が提案されていない。また、このようなピアツーピアのための予約を行う802.15のChannel Time Allocation(CTA)、ECMA 368、387のDRP(Distributed Reservation Protocol)を用いるスキームでも該ピアツーピアのトラフィックを中継する場合について扱っていない。
【0138】
より詳細には、一般的な予約スキームは、リクエストするフレームにinitiator ID(装置を区分できるIDやaddress)とresponder IDを含む。そして、割り当てられたことを通知するフレームでもinitiator ID、responder IDと共に割り当てられた時間の開始瞬間とdurationを通知してそれぞれ割り当てられた区間をこのIDsで区分する。
【0139】
したがって、802.11でもこのようなスキームを維持することができ、IDが同一であってもトラフィックのクラスが異なるためTIDが追加される。コーディネータ装置は、このように割り当てられた情報をビーコンフレームやアナウンスメントフレーム(announcement frame)を用いてブロードキャストする。
【0140】
すると、装置は割り当てたリソースのうち自身のIDがあるかをチェックして、割り当てられたリソースのうち自身のIDがあれば割り当てられた区間でデータ送信を行う。ここで、initiator ID及びresponder IDを用いることは、この2装置のみが該当予約された区間を用いるように許諾したことを示す。
【0141】
したがって、リレイ装置がデータを送受信するときには他のフィールドが必要である。
【0142】
このような中継機能を含むリソース予約をリクエストしたり割り当てる方法は様々である。
【0143】
第1の方法は、ソース装置がAPに中継可能なリソースをリクエストするときにこれを表すフィールドを共に示すことで、
図9を参照して説明する。
【0144】
図9は、本発明の一実施形態に係るADDTS Request frameのbody及び修正されたTSPEC IEを示す図である。
【0145】
図9は、第1の方法を実行するためにADDTS Requestフレームに挿入されるTSPEC IEのTS Info910にResponder ID911、Relay Reservation913及びRelay装置ID915フィールドを挿入する。
【0146】
ここで、Relay Reservation913フィールドが活性化されれば、リクエストするリソース予約がリレイ機能を用いることを意味し、また、該当フィールドが活性化されればRelay装置ID915になる。すると、APは割り当てられたリソース情報を放送するときにRelay Reservation913及びRelay装置ID915フィールドを追加し、これをリクエストしたフィールド値をコピーして送信する。
【0147】
Responder ID911フィールドは、リクエストするリソースでピアツーピアに送信するときresponderのIDを意味する。また、Relay Reservation913フィールドは、該当フレームをリレイ装置を経由して送信する可能性があることを示す(indicate)。
【0148】
Relay装置ID915フィールドは、APが該当フレームを中継するリレイ装置を識別するためのIDを他の装置に通知するためのものである。APのようなコーディネータ装置は、例えば、ビーコンフレームやアナウンスフレームにAllocation Schedule IEを挿入する方法に基づいてリレイ装置のIDを通知する。
【0149】
各割当リソース情報は割当フィールド(Allocation Field)に記述され、割当制御フィールド(Allocation Control field)は割り当てられたリソースの特性を記述する。Relay Reservation913フィールド及びRelay装置ID915フィールドはリレイ機能のために新しく追加されたフィールドであり、これについては
図10を参照して説明する。
【0150】
図10は、
図9に関連する割当スケジュール(Allocation Schedule)IE、割当フィールド(Allocation Field)、及び割当制御フィールドフレームボディ(Allocation Control Field Frame Body)を示す図である。
【0151】
図10を参照すると、非競争スキームにピアツーピアのためのリソース割当情報をAllocation Schedule IEを用いて記述してもよい。ここで、各リソース割当ごとに割当フィールド(allocation field)に対応して挿入し、割当フィールドに割り当てられたリソースの開始時間(Allocation Start Time)、ID(Initiator ID、Responder ID)などのフィールドを記述する。ここで、Relay装置ID1010フィールド及びRelay Reservation1030フィールドについても記述してもよい。
【0152】
上述した第1の方法の場合、従来のフィールドに新しいフィールドを追加しなければならないが、リレイ動作を使用しないリソース予約についても該当フィールドを置くことができる。
【0153】
上述した第2の方法は、従来のリソース予約がピアツーピア通信で2つの装置のIDを明示するものであるため、これを拡張してリレイ装置を経由して送信する場合、ソース装置とデスティネーション装置との間のS−Dリンクに追加的にS−RリンクとR−Dリンクを用いることができる。したがって、追加される2つのリンク(S−RリンクとR−Dリンク)を使用するために2つのリソースに対する予約リクエストが追加されなければならず、そのためにADDTS Request frameをAPに送信するときにTSPEC IEを追加してもよい。
【0154】
しかし、上述したようにTSPEC IEにデスティネーションIDフィールドのみが存在し、ソースIDフィールドが存在しない場合(これがなくてもAPがRequest frameに含まれたtransmitting addressによって確認できるため、ないことがさらに効率的である)に3リンクを示すそれぞれの一対のIDを挿入できない。
【0155】
したがって、ソース装置がS−DリンクとS−Rリンクを示す2つのTSPEC IEを1つのADDTS Requestを入れる。残りのR−Dリンクのリソースリクエストのためには、リレイ装置がADDTS Requestフレームを追加的に送信する。
【0156】
上述したADDTS Requestフレームを送信するとき自身に必要なリソース割当時間を算出するためには、アプリケーションデータレート(Data Rate)と物理階層(PHY)におけるレート、その他のcapability情報が必要である。
【0157】
これによって算出した情報(リソース割当時間に関する情報)をADDTS Requestフレームに書いて送信するとき、リレイ装置も同じ情報を送信しなければならないため、ソース装置がリレイ装置に情報を送信する追加シグナリング(signaling)が必要である。また、APの立場でも一般的にリレイ装置のADDTS Requestフレームの送信がソース装置よりも遅れ、場合に応じてリレイ装置がADDTS Requestフレームを同じビーコン区間(または、スーパーフレーム区間)でリクエストしなくてもよい。それにもかかわらず、リレイ装置からのADDTS Requestフレームを受信するまでAPはスケジューリングを遅らせる。
【0158】
本発明の一実施形態では、APがスケジューリングを遅らせないために下記のような方法を用いる。
【0159】
リレイ動作を設定したソース装置からこれを設定したデスティネーション装置とのADDTS Requestフレームをリクエストした場合、APは論理的に3つのリソースを割り当てて放送することができる。前述したように、リレイ動作を設定した後ソース装置がリレイ設定をこれに参加した3装置のIDと共に含んでAPに通知すれば、APはリレイ装置のIDを知っているため3つのリソースを割り当てる。
【0160】
ここで、割り当てられたリソースは物理的に同じ開始時間、同じ区間の長さを有する1つのリソースであるため、割り当てられたリソースの他の情報は全て同じであり、単にinitiator IDとresponder IDのみが異なる。
【0161】
したがって、後述する
図11に示すように
図10に示すAllocation Schedule IEをそのまま用いて3つの割当フィールド(allocation field)を構成して挿入してもよい。
【0162】
該3つの割当フィールドはそれぞれinitiator IDとresponder IDを除いた全てのフィールドが同一である。他の2つのフィールドはそれぞれリンクを用いる一対の装置(a pair of STAs)を意味する。
【0163】
このAllocation Schedule IEを受けた3つの装置は、3つの割当フィールドを探索して各フィールド(initiator ID、responder ID)が3つの装置IDの組合である(S、D)、(S、R)、(R、D)を示すと、割り当てられた区間でデータを送信する。ここで、データはリレイ装置を経由して中継しながら使用されてもよく、3つの装置IDはリレイ設定を共にした装置のIDである。
【0164】
前述した3つの方法によると、追加されるフィールド(第1)や1つのリソースの割当にも2つのADDTSフレームを送信したり(第2)、3つの割当情報(第3)を必要とするため、重複的(redundant)であってもよい。
【0165】
以下、予約リソースのリクエスト及び割当に従来のリソース予約及び割当をそのまま使用する方法について説明する。
【0166】
図11は、本発明の一実施形態に係る中継機能を含む予約リソースのリクエスト及び予約リソースを割り当てる方法を説明するための図である。
【0167】
そのためにソース、デスティネーション装置は、リレイ装置とリレイ機能を用いると設定(set up)し、このように設定されたことをAPに通知したと仮定する。
【0168】
すると、ソース装置がAPにリソースをリクエストしてAPが割り当てたリソース区間情報を放送したとき、放送された割当情報はソース装置ID、デスティネーション装置IDを含んでいる。したがって、リレイ装置もその2つの装置のIDをチェックした後、自身をリレイ(relay)として使用することを設定した2つの装置のIDと同一であれば、該当区間に移動してリレイ動作を行ってもよい。
【0169】
原則的に、リレイ装置はデータの送信を許諾されていない。したがって、ソース装置が11n reverse direction protocolを用いて自身が所有者であるリソースでデスティネーション以外の装置がデータを送信できるようにreverse direction grant frameを送信し、権限の受けたリレイ装置が中継して再びソースにgrantを渡す過程を行わなければならない。これはリレイ装置に続けてgrant frameを送信しなければならず、その間にはデータやACKを送信できないためリソースの浪費になる。
【0170】
しかし、リレイを用いる予約リソースでは、リレイ装置は最終の目的先ではない。したがって、上述したように、リレイ装置が受信装置のアドレスと設定されて受信したフレームに対して応答したり、残りの1つの装置(例えば、デスティネーション装置)に中継することが最も好ましい。この場合、上述した第2の方法におけるgrant frameを使用しなくてもよいためである。
【0171】
上述した方法は、 多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうちの1つまたはその組合せを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コード(machine code)だけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コード(higher level code)を含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアのレイヤで動作するように構成されてもよい。
【0172】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0173】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。