【実施例】
【0057】
本発明は、以下の実施例によって更に明確に理解可能であるが、以下の実施例は例示の目的で提示するもので、本発明の範囲を限定するものではない。
【0058】
本発明で使用される評価項目は下記の通りである。
【0059】
(1)
固有粘度(IV)
フェノールとテトラクロロエタンの50/50混合溶媒20mlに試験片200mgを入れ、混合物を約110℃で1時間に亘り加熱した後、30℃で測定した。
【0060】
(2)
ガラス転移温度(Tg)及び溶融ピーク温度(Tm)
The Perkin−Elmer Corp.の製品であるDSC−7を利用して、20℃/分の速度で試験片を加熱する方法で測定した。
【0061】
(3)
熱収縮率
フィルムを20cm×20cmの正方形に裁断し、95℃±0.5℃の温水中に無荷重状態で10秒間熱収縮させた後、フィルムの機械方向(MD;主収縮方向に垂直な方向)、幅方向(TD;主収縮方向)の数値を測定し、下記の式1によって熱収縮率を求めた。
<式1>
熱収縮率=[(収縮前長さ−収縮後長さ)/収縮前長さ]×100
【0062】
(4)
初期伸度10%未満での主収縮方向に垂直な方向の強度
フィルムを幅15mm(フィルム幅方向;TD方向、主収縮方向)にし、試料長(Gauge Length)を50mm(主収縮方向に垂直な方向)にし、引張速度(Cross head−up speed)を500mm/minにし、万能引張試験機(Tensile Test Machine、Instron社製)を利用して、フィルムの機械方向(MD;Machine Direction、主収縮方向に垂直な方向)に対する引張特性を測定した。
【0063】
測定結果から、初期伸度10%未満の範囲での最大引張強度を求め、フィルムの初期機械強度である初期伸度10%未満の主収縮方向に垂直な方向の強度を求めた。
【0064】
(5)
フィルムの破断伸度
フィルムを幅15mm(フィルム幅方向;TD方向、主収縮方向)にし、試料長(Gauge Length)を50mm(主収縮方向に垂直な方向)にし、引張速度(Cross head−up speed)を500mm/minにし、万能引張試験機(Tensile Test Machine、Instron社製)を利用してフィルムの引張特性を測定した。
【0065】
フィルムが破断するまでの伸度を測定し、主収縮方向に垂直な方向の破断伸度を求めた。
【0066】
主収縮方向の破断伸度は、試料長を主収縮方向にし、幅を主収縮方向に垂直な方向にして、前記と同様の方法で求めた。
【0067】
(6)
フィルムの厚さ均一度
フィルムを一定幅で切るスリッティング工程に先立ち、延伸された広幅の巻取ロール(Jumbo RollまたはWinder Mill Roll)から全幅を持つフィルムを採取し、3枚を連続して重ね、全体フィルム幅の中で両辺部10cmを除いて左側から右側方向に3.5cm間隔で全幅に対して接触式厚さ測定機(GS551、Ono Sokki社製)で厚さを測定した後、下記の式2によって厚さ均一度(ΔR)を求めた。
<式2>
厚さ均一度(ΔR)=(最大厚さ値−最小厚さ値)/3
【0068】
(7)
フィルムの破断発生率
幅520mm、長さ2000mのフィルムを利用して8色印刷を行った後、これを幅173.3mmにスリッティングし、2000mずつ巻取し、溶剤を接着させることで、幅148mmのラベル1000mずつ、計6000mを製造した。ラベルを製造する過程中に発生した破断回数を確認し、下記の式3によって破断発生率を求めた。
<式3>
破断発生率(回/1000m)=破断発生回数/6000m
【0069】
(8)
フィルムの印刷均一性
収縮フィルムに図案を印刷し、溶剤を利用して端部を接着させて製造したラベルを容器に被せ、スチーム型収縮トンネルを通過させて製造した最終製品(ラベル化容器)において、不良印刷状態による欠陥の個数を算出し、印刷均一性を評価した。
【0070】
この際、スチームトンネルの長さは1.5mであり、内部に通過する容器のラベルを収縮させるように1.2m長さのスチーム噴射管を上下二つずつ左右に設置し、圧力0.2barでスチームを噴射した。スチームトンネルは、トンネル入口部の温度及び出口部の温度がそれぞれ調節されるように温度コントローラー及び加熱器が付着されており、入口温度は77℃、出口温度は86℃に設定し、トンネル内でラベルが被せられた容器の滞留時間を5秒にしてラベルを収縮させることで、最終製品(ラベル化容器)での外観不良及び印刷不良発生の個数を決定し、印刷均一性を測定した。
【0071】
評価試料1000個に対する正常製品の割合を印刷均一性と定義し、次の式4によってこれを求めた。
<式4>
印刷均一性=[(1000−不良発生個数)/100]×100(%)
【0072】
<実施例1>
2塩基酸成分として、テレフタル酸100モル%、グリコールエチレングリコール100モル%及びネオペンチルグリコール24モル%を使用し、触媒として3酸化アンチモン0.05モル(酸性分対比)を使用して、直接エステル化法によって重縮合させた。このようにして得られた重合物に、平均粒径2.7μmの二酸化珪素粉末500ppmを含有させ、従来法で乾燥させることで、固有粘度0.70dl/g、ガラス転移温度74℃のコポリエステルを製造した。
【0073】
一方、テレフタル酸100モル%、1,4−ブタンジオール100モル%を使用し、触媒としてはテトラブチルチタネート0.015重量部を投入して、ポリブチレンテレフタレート樹脂を得た(固有粘度0.97dl/g、ガラス転移温度30℃)。
【0074】
前記のコポリエステル90wt%とポリブチレンテレフタレート10wt%を混合して265℃の押出機で押し出した後、吐出量、及びポリマーが吐き出されるダイの幅及びリップギャップ(Lip−Gap)を調節することで、吐き出されるポリマーのせん断速度が420sec
−1となるように調整してポリマーを吐き出した後、急速冷却によって固形化させることで未延伸フィルムを得た。
【0075】
前記未延伸フィルムを機械的方向への自然発生延伸比が3.4%である延伸ロールに通す過程において、(自然延伸比+0.6)%の延伸比で機械方向に延伸させた。
【0076】
その後、テンターに入れて75℃で幅に比べて4.0倍延伸させた後、80℃の熱処理区間を通過させることでフィルムを製造した。得られたフィルムは厚さ50μmの熱収縮フィルムであり、フィルムの物性値を表1に示した。
【0077】
<実施例2>
前記実施例1と同様の方法で得た未延伸フィルムを使用した。
【0078】
前記未延伸フィルムを機械的方向への自然発延伸比が3.4%である延伸ロールを経る過程において(自然延伸比+4.5)%延伸比で機械方向に延伸させたことを除き、前記実施例1と同様の方法で熱収縮性フィルムを製造した。
【0079】
得られたフィルムは厚さ50μmの熱収縮フィルムであり、フィルムの物性値を表1に示した。
【0080】
<実施例3>
前記実施例1と同様の方法で得たポリエステルブレンド物を使用した。
【0081】
得られたポリエステルブレンド物を押し出すにあたり、ダイから吐き出されるポリマーのせん断速度が140sec
−1となるように、吐出量、ダイ幅及びリップギャップ(Lip Gap)を調整することで、吐き出されるポリマーの流れ性を調節した。
【0082】
その後、前記実施例1と同様の方法で熱収縮性ポリエステル系フィルムを製造した。
【0083】
得られたフィルムは厚さ50μmの熱収縮フィルムであり、フィルムの物性値を表1に示した。
【0084】
<実施例4>
前記実施例1と同様の方法で得た未延伸フィルムを使用した。前記未延伸フィルムを機械的方向への自然発延伸比が3.4%である延伸ロールを通過させる過程において(自然延伸比+0.6)%の延伸比で機械方向に延伸させた後、テンターに入れ、75℃で幅の5.0倍に延伸させた後(延伸時間13.0秒、延伸区間長さ9m、延伸速度41.4m/min)、テンター内の熱処理区間でさらなる加熱なしにフィルムを通過させた。得られたフィルムは厚さ50μmの熱収縮フィルムであり、フィルムの物性値を表1に示した。
【0085】
<実施例5>
2塩基酸成分としてテレフタル酸100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール104モル%及びネオペンチルグリコール20モル%を使用し、触媒として3酸化アンチモン0.05モル(酸成分対比)を使用して直接エステル化法によって重縮合させた。このように得られた重合物に平均粒径2.7μmの二酸化珪素粉末500ppmを含有させ、従来方法で乾燥させることで、固有粘度が0.64dl/g、ガラス転移温度が76℃のコポリエステルを製造した。
【0086】
一方、テレフタル酸100モル%、1,4−ブタンジオール100モル%を使用し、触媒としてはテトラブチルチタネート0.015重量部を投入してポリブチレンテレフタレート樹脂を得た(固有粘度0.97dl/g、ガラス転移温度30℃)。
【0087】
前記コポリエステル90wt%とポリブチレンテレフタレート10wt%をブレンドし、265℃の押出機から押し出した後、吐出量、及びポリマーが吐き出されるダイの幅及びリップギャップ(Lip−Gap)を調節して、吐き出されるポリマーのせん断速度が420sec
−1となるように調整してポリマーを吐き出した後、急速冷却で固形化させて未延伸フィルムを収得した。
【0088】
このように得られた未延伸フィルムを前記実施例1と同様の方法で後工程によって熱収縮性ポリエステル系フィルムを製造した。
【0089】
得られたフィルムは厚さ50μmの熱収縮フィルムであり、フィルムの物性値を表1に示した。
【0090】
<比較例1>
前記実施例1と同様の方法で熱収縮フィルムを製造したが、ただ吐出量とポリマーが吐き出されるダイの幅及びリップギャップ(Lip−Gap)を調節して、吐き出されるポリマーのせん断速度が550sec
−1となるように調整してポリマーを吐き出した後、急速冷却で固形化させて未延伸フィルムを得た。
【0091】
前記未延伸フィルムをすぐにテンターに入れ、前記実施例1の延伸及び熱処理工程によってフィルムを製造した。得られたフィルムの物性値は表1に示した。
【0092】
<比較例2>
前記実施例1と同様の方法で熱収縮フィルムを製造し、吐出量とポリマーが吐き出されるダイの幅及びリップギャップ(Lip−Gap)を調節して、吐き出されるポリマーのせん断速度が96sec
−1となるように調整してポリマーを吐き出した後、急速冷却で固形化させて未延伸フィルムを得た。未延伸フィルムを収得した後、機械方向に(自然延伸比+6.5)%で延伸した後、テンター内で幅方向延伸工程を行った。
【0093】
<比較例3>
前記実施例1と同様の方法で熱収縮フィルムを製造し、未延伸フィルムを得た後、機械方向に(自然延伸比+0.05)%で延伸した後、テンターで幅方向延伸工程を行った。
【0094】
【表1】
【0095】
表1に示されるように、初期伸度10%未満での主収縮方向に垂直な方向の強度が3.5〜6.5kg/mm
2、主収縮方向に垂直な方向の破断伸度が50〜700%、厚さ均一度(ΔR)が4以下、主収縮方向に垂直な方向の収縮率が5%以下のフィルムでは、破断がほとんど発生しないが、前記特性の一つでも前記範囲から外れた場合には、破断発生がかなり多く、印刷工程中の破断発生によって加工収率が落ちるので、ラベル製造の際に生産性が落ちることが分かる。また、最終容器化工程において収縮不均一によって印刷均一性が減り、最終製品の生産収率が低下し得ることが分かる。