(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光導波路を備え、該光導波路は、入力部と、伝導部と、出力部とを有し、該入力部は、外部光源からの光を受信し、該入力部を環が囲み、該環は、光が通過しない該入力部の不活性領域において、該入力部と取り外し可能に係合するように構成されており、該伝導部は、該入力部からの該光を該出力部に伝導し、該出力部は、該光を関心領域に配向し、該光導波路が主としてシクロオレフィンポリマーで形成されていることを特徴とする、外科用照明器または開創器。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1の開創器照明システム10は、光ファイバ入力14を係合するために、チャネル13を含むブレード開創器12、および導波路照明器16を含む。ラッチ17は、結果として生じるアセンブリが、照明に好適な任意の位置まで、チャネル13内で上下に移動され得るように、導波路照明器16を光ファイバ入力14に、機械的に付着する働きをする。ファイバ入力14と導波路照明器16の間の光学結合は、ファイバ入力14または導波路照明器16のどちらか、または両方に塗布される、インデックスマッチングゲルまたは他の同様の材料の使用によって増強され得る、単純な対面結合である。導波路照明器16に進入する光は、所定の照明領域20を照明するように光が出る、出力構造18等の出力光学的構造に到達するまで、最小の光損失で、導波路内に含有される。出力光学的構造18は、半径または傾斜面を含み得る1つ以上の階段面またはレンズ、1つ以上のプリズム構造、1つ以上の回折格子、適合された光学膜、または利用可能な光を所定の照明領域20に配向するよう設計された他の光学的構造を含み得る。
【0011】
図1Aの断面図にて、ブレード12のチャネル13は、導波路照明器16を係合する。例えば、円形またはひし形断面を有する単一チャネル等、任意の好適なチャネル構成が使用され得る。
図1Bの断面図は、ファイバ入力14内に形成されるホールまたは戻り止め14Dに嵌め込むラッチ17を示す詳細で、ブレード開創器12、導波路照明器16、およびファイバ入力14の断面を示し、ラッチは少量の力で離脱され得る。出力光学的構造18は、所定の照明領域20を照明する出力光エネルギー21を制御および配向する。
【0012】
図2の代替のブレード挿入照明システム22は、光入力部26、光導管部27等の1つ以上の光導管部、および出力光学要素30等の1つ以上の出力光学要素を含む、光出力部28等の光出力部を含むブレード開創器24を含む。この構成では、光入力部26は、統合された光ファイバ入力32を有する。ストランド32Aおよび32B等の1つ以上の光ファイバストランドは、ストランドを、部分内に形成される形成受容ホール26R内に成形することによって、または他の好適な方法によって、光入力部26の上部に統合され得る。要素33等の光結合要素も、光結合および分配を改善するために含まれ得る。カラー34等のカラーは、光学ファイバ入力の歪み緩和を助けるために提供され得る。光配向構造36は、光が光入力部26の側面に沿って配向されるように、光を導波路照明器の中心内に達するようにする。同一光配向構造は、光を次の部分に配向する働きをする、光導管部27に示される。光入力部26および光導管部27は、光配向構造なしで提供され得るが、結果として効率の低下になり得る。
【0013】
出力光学要素30は、光が逃げることを許容し、関心組織に向けて光を配向するために、光出力膜が付着される平面を有してもよく、または、出力部28は、出力光学要素30を通して外へ光を送る働きをする、後面28R上に位置付けられる、または後面28R内に統合される、出力光学膜または成形構造を有してもよい。
【0014】
図2Aは、係合部材38等の1つ以上の雄の部材からなる部分付着機構および、レセプタクル39等の対応するレセプタクルを示すために、光導管部27を除去して、
図2のブレード挿入照明器システムを示す。雄の部材38の出力端38Aはまた、光を対応するレセプタクル内に集中するために、例えば、レンズ38L等のレンズの1つ以上の出力伝送結合構造または光学的構造を含み得る。レセプタクル39の底面39Aはまた、対応する導波路内に光を伝播するために、例えば、レンズ39L等のレンズの、1つ以上の入力伝送結合構造または光学的構造を含み得る。使用時、雄の部材は、後続部分の雌のレセプタクル内に押圧され、摩擦はそれらの部分をともに保持する。
【0015】
この構成では、例えば、短い長さを有するブレードを適合するために、または導波路要素のブレード開創器に沿った調整が、照明領域の位置を調整可能にするために、光入力部26および光出力部28がともに直接連結されることを許容するように、
図2の光導管部27は除去され得る。1つ以上の光導管部27は、モジュラーブレード挿入照明システムをそこに提供することによって、中間のまたは長い長さのブレードを適合するために、アセンブリに付加され得、モジュラーブレード挿入照明システムは必要に応じて構成要素が組み合わせおよび調整され得る。例えば、1つ以上のブレード開創器が処置で使用される場合、1つのブレードは、手術野の上部を照明するために、ブレード照明構成要素のより短いアセンブリと適合されてもよく、第2のブレードは、手術野の下部、深部を照明するために、ブレード照明システム構成要素のより長いアセンブリと適合されてもよい。例えば、光出力部を作業領域に近接してスライドさせると、照明の強さを増大させ、作業領域から離れてスライドさせると、より大きい拡散、より弱い照明を提供するように、ブレードチャネル内でブレード挿入照明システムを上下に僅かにスライドさせることは、照明領域が調整されることを許容する。このようにして、モジュラーブレード挿入照明システムは、特定の種類の作業を行うことを最適化し得る。
【0016】
図3は、ブレード12内に挿入される代替のブレード挿入照明システム40を示す。ブレード挿入照明システム40は、光入力部40A、導管部40B等の1つ以上の光導管部、および光出力部40Cを含む。分岐光ファイバケーブル41は、光入力部40A内に統合される。このブレード照明器構成は、係合アーム42および光配向構造44を含む。
【0017】
図3A、3B、および3Cは、アーム42および光配向構造44の詳細を示す。ブレード挿入照明器システム40の2つ以上のモジュラー要素がチャネル13を係合する時に、第1の要素40Bの係合アーム42は、要素の間の界面45で、安全な光学的連結を維持するために、隣接要素40Aを係合する。アーム42は、歯47が隣接要素の光配向構造を係合可能にする結合部46で、屈曲を可能にする略弾力部材である。光収集レンズ48等の1つ以上の光制御要素は、光出力部40Cの入力端49等の各ブレード照明器要素の入力端で含まれ得る。同様に、光出力レンズ50は、導管部40B等の光導管部の下部、出口、または出力端51で含まれ得る。レンズ48および50は、モジュール間の光の伝送を助けるための、光学的構造の使用を例証する。傾斜面、多面レンズ構造、球面または非球面レンズ等の任意の他の好適な光学的構造も使用され得る。
図3Cは、光が導管要素40B等のブレード挿入照明器導管内をどのように進むかを示す。分岐光ファイバケーブル41からの光は、
図3に示されるように、まず、光入力部40Aの先端部に進入する。光ファイバケーブルまたは光収集レンズ48のどちらか一方から、導管40B等のブレード照明器導波路に進入する光エネルギー52は、光配向構造44および光出力レンズ50によって誘導される。
【0018】
単一要素ブレード照明器54は
図4で示される。この実施例では、開創器56は短いブレード57を有する。長いブレードを有する開創器と使用される時に、単一要素ブレード照明器54は、必要なときにどこででも照明を提供するために、開創器ブレードの長さに沿って調整され得る。
【0019】
この構成では、光ファイバケーブル58の短い部分は、出力端で、ブレード照明器導波路60内に統合され、入力端で、業界標準ACMIコネクタまたは任意の他の種類の標準または専売コネクタ等の、任意の好適なコネクタ62を有する。コネクタ62は、通常、外部光源から光を伝導する標準光ファイバ光ガイドケーブルに連結している。ブレード挿入照明システム54は光損失を最小化するように作られているので、携帯可能なLED光源は、コネクタ62に直接付着されてもよく、または非常に短い光ファイバ光ガイドケーブルを介して付着されてもよい。光ファイバケーブル58の短い部分は、柔軟性があり、コネクタ62と光ガイドケーブルがどのように指向されるかにおいて、かなりの許容範囲を許容する。例えば、コネクタ62は、開創器56のハンドル56Hに向けて配置されてもよく、または、外科医および使用中であり得る任意の他の機器を避けるために、どちらの側面上に配置されてもよい。
【0020】
図5のブレード照明器システム64に延在する単一要素は、開創器66等の長いブレード開創器を適合するよう設計される単純なブレード挿入照明器である。照明器導波路68は、入力69で光を受信し、全内部反射を通して、中心部分68Cを通して光を伝導し、出力構造70等の出力光学的構造は、照明するために、所定の領域に向けて光を配向する。
【0021】
図4および
図5は、ブレード挿入照明器が、それとともに使用される開創器ブレードの大きさに適切な異なる大きさで提供され得ることを示す。
図5Aのブレード挿入照明器72は、
図4および
図5で示されるように、光ファイバケーブル58の短い部分の場所にある硬い光入力構成要素73を伴う、延長された導波路ブレード照明器である。硬い光入力構成要素73は、光ガイド部、導波路74、および硬い光入力構成要素73の全てを1つの装置として成形させることを許容し、その結果、アセンブリの費用を低減する。フランジ75等の支持ガセットまたはフランジは、安定性を提供するために付加され得る。フランジ75は、光が逃避するのを阻止するために、塗装または薄膜を有し得る。または、例えば、共同成形または外側被覆過程を使って、異なる材料で作られ得る。硬い光入力構成要素73は、示されるように、直交入力を有してもよく、光配向構造76に、コネクタ62から導波路照明器の導波路74に光を配向するように要求する。硬い光入力構成要素73はまた、
図5に示されるように、半径を備えて形成されてもよく、コネクタ62から導波路の本体まで光を誘導するために、全内部反射を使用する。硬い光入力構成要素73はまた、回転可能に作られ、その結果、光ファイバ光ガイドケーブルが、他の器具との衝突を回避するために、必要に応じて手術野周辺に位置付けすることを許容する。
【0022】
図6は、導波路構成要素をともに保持するラッチ82の代替の配置を示す、代替のモジュラーブレード挿入照明器要素80Aおよび80Bを示す。ラッチを
図3に示されるような構成要素の前でなく側面に保持することで、外科処置の過程中に、手術器具によってラッチが偶発的に解放される、または破壊される可能性を減少させる。任意の他の好適な機構は、1つのモジュールから次へと光結合を最適化するために、例えば、蟻継ぎ接合、実矧ぎ継ぎ接合、好ましくは、屈折率整合接着剤等の接着剤で、モジュラー構成要素を相互に付着するために使用され得る。付着機構はまた、光路から分離されてもよく、例えば、金属ピンおよびソケットは、モジュールの光学的不活性領域に位置されてもよい。
【0023】
図7は、各後続導波路部が、厚さ85が低減される、代替のモジュラーブレード挿入照明システム84の側面図を示す。これは、出力構造86等の出力光学的構造が、上流導波路の露出された端部に位置付けされることを許容し、その結果、光が、部分84A、84B、84C等の各導波路部から配向されることを許容する。部分84A、84B等の各導波路構成要素は、他の後続導波路構成要素が付着されない場合、末端照明構成要素としての機能を果たすために、その面の大部分上に、出力光学的構造86を含む底部表面を有し得る。光出力部84は、正面に段階的出力光学的構造88、および背面に出力光学的構造89を示す。面から光を配向する出力光学的構造88なしでは、光は光出力部84Cの端の外に失われ、したがって、出力光学的構造88および89の併用は、より少ない光減少を通じて、より高い効率に寄与する。
【0024】
図8を参照すると、開創器91に係合される翼状のブレード挿入照明器90が示される。照明器90は、付加的退縮機能の役目をし得る、統合された翼92を有する。翼92は、概して、照明器90の長軸87に平行に指向される。この構成では、光は、出力光学的構造94を出るように配向される。光は、前述のように、光ファイバ構成要素または硬い光伝導構成要素である光入力成分95を介して、照明器90に進入する。全内部反射は、光が翼92に進入することを許容し得るので、翼は、光が翼を出ていくこと、および失われること、または外科医の目に戻る等の望まれない方向に照らすことを阻止するために、反射塗装が必要とされ得る。
【0025】
図9は、照明器の中心に入って来る光を外に翼92Aに向けるように配向する役目をする、光配向要素光配向要素96を有する、別の代替のブレード挿入照明器90Aを示す。構造97および98等の出力光学的構造は、矢印によって示されるように、両方の構造から照明を提供するために、翼92A上および本体上にそれぞれ位置付けされ得る。
【0026】
図10は、延長された光配向要素96Bを伴う、別の代替のブレード挿入照明器90Bを示す。この実施形態では、光出力構造は、照明、光エネルギーが、矢印で示されるように、翼92B内の延長された出力構造97Bだけを通って出るように、翼92B上のみに位置付けされる。延長された光配向要素96Bは、翼92Bへ反射される光を最大化するために、照明器90Bの出力端90Eまで延在する壁93等の反射壁を有する。この構成はまた、開創器102内に位置付けされる切り出しまたは戻り止め103A、103B、および103C等の戻り止めと係合するために、開創器102との界面付近に配向される代替のラッチアーム100を含む。ラッチアーム100は、導波路と同一材料で作られてもよく、または耐久性のために異なる材料で作られてもよい。例えば、ラッチアーム100は、鋼鉄またはチタンで作られてもよく、照明器90Bに挿入成形され得る。
【0027】
あるいは、開創器ブレードは、剛性を提供するために、およびまたは手術部位保定装置との協力を可能にするために、照明器導波路内の1つ以上の溝に挿入され得る。
【0028】
図11の導波路部106を含む共成形されたブレード挿入照明器104は、それぞれ、異なる材料で作られる翼104W、ならびに本体開創器部分104Bで共成形または被覆成形されている。例えば、開創器翼104Wおよび本体部分104Bは、強度のために、より強いガラス強化プラスチック、または鋼鉄、またはチタンで作られてもよく、一方、導波路部106はシクロオレフィンポリマーまたはコポリマーで成形される。
【0029】
図12は、光を手術野内に提供するように適合されるMcCulloch型開創器を示す。照明開創器107は、開創器ブレード108および照明ブレード109からなる。開創器ブレード108は、任意の好適な開創器およびまたは退縮構成が使用され得るが、McCulloch退縮システムとの使用のためのMcCulloch型開創器ブレードとして示される。開創器ブレード108は、ネック領域124を収容するための、機械的コネクタ108Mおよびネック領域またはチャネル110等の1つ以上の機械的コネクタ、および照明ブレードの活性領域と開創器との間の空隙を維持しながら、出力ブレード125を開創器ブレード108内に収容するための、ブレード溝111を含む。ブレードまたは平板112およびタブ114等の2つ以上の係合要素は、照明ブレード109を開創器ブレード108に固定する。各タブ114は、レセプタクルまたはリセス115等の1つ以上の係合レセプタクルと係合する。平板112は、環116に連結され、環116が入力不感帯122Dと取り外し可能に係合する時に、環は照明ブレード入力118を囲む。入力不感帯122Dに対する環116の取り外し可能な係合はまた、平板112に開創器ブレードの横断面119との接触をもたらす。環116は、不感帯122Dと安全に係合し、シリンダー状の入力領域120を囲み、入力空隙120Gを形成する。不感帯での係合は、平板112およびタブ114等の係合要素によって、光路干渉を最小化する。平板112は横断面119と係合し、タブ114はリセス115と弾性的に係合し、照明ブレード109の活性領域と開創器ブレード108の任意の部分との間の接触なしに、開創器ブレード108に固定される照明ブレード109を保持する。
【0030】
照明ブレード109は、
図12、13、14、および15で示されるように、シリンダー状の入力領域120の照明ブレード入力118から、出力領域127等の1つ以上の出力領域および出力端133まで、光を制御および伝導するために、一連の活性領域を形成するように構成される。照明ブレード109はまた、領域122D、126D、および126E等の1つ以上の不感帯を含む。不感帯は、光が不感帯に進入することを最小化するようにしたがって、潜在的に意図されない方向に出ることを最小化するように配向される。最小の光または遷移不感帯が存在するので、それらは係合要素が開創器に照明ブレードを固定するのに理想的な位置である。
【0031】
光は、標準ACMIコネクタ等の、任意の従来の機構を使用する照明ブレード入力118に送達され、標準ACMIコネクタは、ファイバ束の端と照明ブレード入力118との間に0.5mmのギャップを有し、0.5NAで3.5mmのファイバ束から光を集めるために直径4.2mmである。照明ブレード入力118への入射は、略シリンダー状の活性入力領域120を通って照明ブレードに進入し、活性入力遷移122を通って、略矩形の活性開創器ネック124に、および出力遷移126通って、活性出力領域127から131および活性出力端133を含む出力ブレード125に移動する。開創器ネック124は略長方形であり、入力遷移122付近で略正方形であり、ネック構成は、出力遷移126付近で長方形の断面に変化する。出力ブレード125は、略高アスペクト比長方形の断面を有し、結果的に略広くて薄いブレードになる。各領域は、入力面領域よりも大きい出力面領域を有するように配列され、その結果、単位出力領域当りの温度を減少させる。
【0032】
示される構成照明ブレード109は、少なくとも1つの不感帯、入力遷移を略囲む不感帯122D含む。照明ブレードの出力での、またはその付近の1つ以上の不感帯は、開創器に対して照明ブレードの安定係合を可能にするために、タブ等の係合要素に位置を提供する。この安定係合は、
図13で示されるように、照明ブレードの全ての活性領域に、空隙121等の空隙の維持を支持する。ネック領域124は、出力領域での寸法134に延びる出力遷移126に隣接して寸法132で終了する。変化する寸法は、結果的に出力遷移126に隣接する不感帯126Dおよび126Eになる。これらの不感帯は、タブ114を取り付けるのに好適な位置であり、光路上の係合要素の任意の影響を最小化する。
【0033】
光入力へのストレスおよびまたは照明ブレードへの光入力によって及ぼされるストレスを最小化するために、係合要素は、光入力軸138に対して平行である係合軸136等の係合軸を形成するように整列される。
【0034】
出力領域127、128、129、130、および131は、異なる寸法を伴う同様の構成を有する。
図14の詳細図を参照すると、出力領域127の特徴が示される。各出力領域は、一次表面または長さ140Lを伴う一次小面140等の小面、および二次表面または長さ142Lを伴う二次小面142等の小面を伴う、平行なプリズム形状から形成される。小面は平面143に対して配向され、平面143は、裏面145に平行であって、裏面145からの厚さまたは深さ144で維持される。
【0035】
各出力領域の一次小面は、平面143から一次角度146で形成される。小面142等の二次小面は、一次小面140等の一次小面に対して二次角度を形成する。示される構成では、出力領域127は、27度の一次角度で0.45mmの長さ140Lを伴う一次小面140、および88度の二次角度で0.23mmの長さ142Lを伴う二次小面142を有する。出力領域128は、26度の一次角度で0.55mmの長さ140Lを伴う一次小面140、および66度の二次角度で0.24mmの長さ142Lを伴う二次小面142を有する。出力領域129は、20度の一次角度で0.53mmの長さ140Lを伴う一次小面140、および72度の二次角度で0.18mmの長さ142Lを伴う二次小面142を有する。出力領域130は、26度の一次角度で0.55mmの長さ140Lを伴う一次小面140、および66度の二次角度で0.24mmの長さ142Lを伴う二次小面142を有する。出力領域131は、27度の一次角度で0.54mmの長さ140Lを伴う一次小面140、および68度の二次角度で0.24mmの長さ142Lを伴う二次小面142を有する。
【0036】
出力端133は、照明ブレード内の最終的な活性領域であって、
図14に詳細で示される。後部反射器148は、前面150に対して角度149を形成する。前面150は、裏面145に対して平行である。末端小面151は、前面150に対して角度152を形成する。示される構成では、角度149は32度であり、角度152は95度である。
【0037】
出力構造の他の好適な構成は、1つ以上の出力領域を採用し得る。例えば、出力領域127および128は凹曲面を下に採用する場合もあり、出力領域129は概して水平のままである場合もあり、出力領域130および131は、凹曲面を上に採用する場合もある。あるいは、出力構造の内側での平面、平面143は、大きな曲率半径を伴う球状部である場合もある。平面143はまた、正弦曲線または他の複雑なジオメトリを採用してもよい。ジオメトリは、複合面を形成するために、水平方向および垂直方向の両方で適用され得る。
【0038】
他の構成では、出力領域は、手術部位を通して、2つ以上の水準で照明を提供し得る。例えば、出力領域127および128は、第1の手術領域に照明するために協力してもよく、出力領域129および130は、第2の手術領域を協力的に照明してもよく、出力領域131および出力端133は、第3の手術領域を照明してもよい。この構成は、外科処置中に、照明要素を再配向する必要を排除する。
【0039】
図16は、患者155に使用中のCOP喉頭鏡照明器154を示す。喉頭鏡154は、ハンドル156およびブレード157を含む。ハンドル156は、喉頭鏡154を把握することを許容する。ブレード157は、硬く、ハンドルに付着し、ハンドルから延在している。ブレードは、導波路としての機能を果たすシクロオレフィンポリマーから形成され、さらに照明光源を含む。ブレード157は、患者の口、咽頭、および喉頭の一部分の視察を許容するために、患者の口158内に挿入するためのものである。ブレード157は、検査中に、患者の舌が医療専門家の視界を妨げるのを阻止するために、舌159および下顎を抑圧するために使われる。照明光源が照明される時に、電磁波(光)は、ブレード157を通って伝播し、患者の口および気管を照明することが可能である。
【0040】
図17は、さらなる詳細で、喉頭鏡照明システムの喉頭鏡154を示す。喉頭鏡154は、ハンドル156およびブレード157を有する。ブレード157は、導波路としての機能を果たすシクロオレフィンポリマーから形成される。ブレード157は、その中に配置される照明光源を有し得る。ブレード内に配置される照明光源は、1つ以上のLED161(発光ダイオード)、電池162、電池とLEDを電気的に連結する伝導体163、および、LED制御回路164およびスイッチ165を含む。LEDは、好ましくは、明るく白い光を提供する、白色光LEDである。電池は、任意の形態で提供され得るが、好ましくは、リチウムイオンポリマー電池である。ブレード157はまた、ハンドルから脱離でき、使い捨てである。照明光源は、ブレードと光通信する。照明光源が照明される時に、ブレードを通って伝播し、照明光源からの光は、ブレードと隣接する所定の領域を照明する。
【0041】
図18は、喉頭鏡154のハンドル内の照明光源を伴う、代替の喉頭鏡照明システムを示す。喉頭鏡154は、ハンドル156およびブレード157を含む。ブレード157は、シクロオレフィンポリマーから形成され、導波路として働く。ハンドル156は、その中に配置される照明光源を有する。ハンドル内に配置される照明光源は、1つ以上のLED161(発光ダイオード)、電池162、電池162とLED161を電気的に連結する伝導体163、LED制御回路164、スイッチ165、およびLED161からブレード157に光出力を伝導するための、LED161とブレード157との間を光通信する光ファイバ166を含む。
【0042】
光ファイバの光出力167は、ブレードの任意の好適な面上の出力光学的構造に向けて配向される、面168等の1つ以上の光配向面に移動する。出力光学的構造169は、屈折を通して特定の解剖学的領域に照明を配向してもよいが、光の損失に寄与する反射を最小化する。LEDは、好ましくは、明るく白い光を提供する白色光LEDである。電池は、任意の形態でも提供され得るが、好ましくは、リチウムイオンポリマー電池である。光ファイバ166は、喉頭鏡154内に提供されるチャネル内に固定される。LEDは、LED161からの光がブレード157によって直接的に捕獲されるように、ブレード157により近接で配置されてもよく、おそらく、光をLED161から効率的に捕らえるブレード157の光入力部上の光学的構造を使用し、その結果、光ファイバ166の必要性を取り除く。喉頭鏡のハンドル156は、LEDによって産生される熱を消散するための吸熱の役目をしてもよく、付加の吸熱構造が付加され得る。ハンドルはまた、喉頭鏡154のブレードとは別に製造され、提供され得る。この方法で、ブレード157は、非使い捨てのハンドル156とともにブレード157の使い捨て使用を可能にするために、ハンドルとは別に包装され得る。照明光源が照明される時に、照明光源からの光は、光ファイバを通ってブレードに伝播し、ブレード157を照明する。これは、次に、患者の口と気管を照明することができる。
【0043】
図19の空洞照明器172は、ブレードに付着するCOP導波路挿入174を含む。導波路挿入は、例えば、好適な接着剤または他の付着方法で、ブレード面に付着してもよく、挿入を受容し保持するために、ブレード内に形成されるチャネル内に挿入されてもよい。ブレードおよびハンドルは、別々の部品であってもよく、または単一装置として統合されてもよい。この実施形態では、光ファイバ166からの光は、光を導波路挿入内に注入し、その光は、導波路挿入の1つ以上の設計領域に配置される1つ以上の光出力構造で出るために、導波路挿入に沿って移動する。光ファイバ166は、硬いまたは柔軟性のあるライトパイプまたは導波路等の、任意の他の好適な光導管によって置換され得る。
【0044】
図20および
図21を参照すると、空洞照明システム178は、COP導波路挿入179を含み、導波路挿入は、光を外部光源からの導波路挿入内に結合するために、キセノンまたはタングステン光源等の、任意の好適な光源に接続されるファイバケーブル等の、入力コネクタ180を有する導波路挿入を含む。導波路挿入179は、ブレード内でチャネル175cと係合する。チャネルは、挿入と係合するように設計される。導波路挿入は、シクロオレフィンポリマーから形成される。導波路は、使い捨てになるように作られてもよく、または複数回使用に適するように作られてもよい。ブレード内に含まれる光源は、光を導波路挿入内に注入し、その光は、次に、導波路内に含まれ、光を特定の解剖領域に配向する導波路挿入内の出力光学的構造に移動する。
【0045】
図22に示される導波路挿入179は、光を任意の適切な解剖学的領域に配向するために、1つ以上の好適な位置内に、構造182等の出力光学的構造を含み得る。出力光学的構造182は、ここでは、導波路挿入の上面186Tの長さの一部分に延在する小面182F等の段階的な小面であり、小面182Fの各々は、光184の一部分が所定の方向で導波路挿入を出るようにし、一方、高い伝送効率を維持するために、これらの構造での反射による光損失を最小化する。出力光学的構造が端面で突然に終了した場合、光はこの端面から光るであろう。しかしながら、端面を出る光は、有用な照明の役目を果たさないことがあり、それ故に、導波路挿入の効率性を低減する損失光と見なされ得る。効率性を改善するには、1つ以上の光学的構造187は、光を対応する上面186Tから配向するために、底部表面186B上に配列されてもよく、出力光188を拡散またはさらに配向するために、微細構造光学成分を有し得る。底部表面出力光出力構造187を上面出力光学的構造182と結合することは、導波路挿入の伝送効率を増大する。
【0046】
図23は、閉鎖または挿入位置でのCOP検鏡照明システムの側面図である。婦人科学的検鏡190は、第1のハンドル191、第2のハンドル192、上部ブレード193、および下部ブレード194を含む。上部ブレード193および下部ブレード194は、導波路としての機能を果たすシクロオレフィンポリマーから形成される。各ブレードは、照明光源と係合してもよく、そこの中に配置される照明光源を有してもよい。ブレード内に配置される照明光源は、1つ以上のLED196(発光ダイオード)、電池197、電池とLEDと電気的に連結する伝導体196、ならびにLED制御回路199およびスイッチ200を含む。LED196等のLEDは、好ましくは、明るく白い光を提供する白色光LEDである。電池197は、任意の形態でも提供され得るが、好ましくは、リチウムイオンポリマー電池である。ブレードはまた、ハンドルから脱離でき、使い捨てである。照明光源は、それぞれのブレードと光通信する。照明光源が照明される時に、照明光源からの光は、ブレードの適切な領域から照明を提供するブレードを通って伝播する。
【0047】
図24を参照すると、ハンドル191および192は、ブレード193および194を分離するために閉鎖される。この配向性では、ブレード193および194は、装置が係合される空洞の中に光を配向し得る。任意の好適な構造、またはコーティング201等の構造、小面202およびまたは微小光学的構造203は、照明を制御および配向するために、ブレード193およびまたは194の中に取り込まれ得るが、しかしながら、そのような構造は、光伝送効率を最大化し、光損失を最小化するように特に設計される必要があり、光を特定の解剖構造に配向するように特に設計される必要がある。例えば、構造202は、より多くの拡散光が膣壁の大部分を照明するように配向するように設計されてもよく、または、より多くの集光が膣腔の端で頸部を照明するように配向するように設計されてもよく、または両方の種類の照明を提供するように設計されてもよい。微細構造光学構成要素と結合され得る、単一または複数の屈折および/または反射構造は、より低電力の光源が使用されるのを許容するために、光伝送効率を最大化するために使用されてもよく、その結果、発熱および厄介な熱管理装置および方法を提供するための必要性を低減する。
【0048】
図25は、検鏡210の第1のハンドル204および第2のハンドル206内で照明光源を伴う、代替のCOP空洞照明システムを示す。検鏡210は、上部ブレード205と係合する第1のハンドル204、下部ブレード207と係合する第2のハンドル206を含む。上部および下部ブレード205および207は、導波路としての機能を果たすシクロオレフィンポリマーから形成される。ハンドル204および206は、その中に配置される照明光源を有する。1つまたは両方のハンドル内に配置される照明光源は、1つ以上のLED211(発光ダイオード)、電池212、電池およびLEDと電気的に連結する伝導体213、LED制御回路214、スイッチ215、ならびにLEDおよび上部ブレード205等のブレードとの間を光通信する光ファイバ216を含む。光ファイバ216の光出力はブレードを通って移動し、関心解剖学的領域を照明する。LEDは、好ましくは、明るく白い光を提供する白色光LEDである。電池は、任意の形態でも提供され得るが、好ましくは、リチウムイオンポリマー電池である。光ファイバは、検鏡内に提供されるチャネル内に固定される。この検鏡のハンドルは、LEDによって産生される熱を消散するための吸熱の役目をし得、付加の吸熱構造が付加され得る。ハンドルはまた、検鏡のブレードとは別に製造され、提供され得る。この方法で、ブレードは、非使い捨てのハンドルとともにブレードの使い捨て使用を可能にするために、ハンドルとは別に包装され得る。照明光源が照明される時に、照明光源からの光は、光ファイバを通って、上部ブレードおよび下部ブレードを照明するブレードに伝播する。これは、次に、患者の膣腔または任意の他の空洞を照明することができる。
【0049】
金属ブレードを伴う検鏡は、係属して使用される。金属検鏡が好まれる場合、
図19または
図20で示されるそれと同様の、使い捨て導波路挿入が提供され得る。
【0050】
図26の検鏡220は、COP照明下部ブレード221(導波路ブレード)および無照明上部ブレード222から成る、使い捨て検鏡であり得る。導波路ブレード221は、外部キセノン光源226と接続される、光ファイバケーブル225等の好適な光源のための、入力コネクタ224を有する。光228は、導波路ブレードのコネクタ部分に進入し、光配向構造230までハンドル部分を上に移動し、光配向構造は、下部ブレード部分に沿って位置付けされる出力光学的構造231および232に向けて、光を90度配向する。
【0051】
図26Aに示されるように、COPブレード221が中実の断面を有する場合、構造231および232等の出力光学的構造は、同様に、ブレード221の全幅234に延在し得る。
図26Bに示されるように、COPブレードが凹形または茶碗形の断面を有する場合、別々の出力光学的構造は、凹面237上と同様に、端面235および236上に位置付けされ得る。出力光学的構造は、光を特定の解剖領域に配向し、そのような光は、より拡散されか、より集中されるか、または各々の組み合わせである。
【0052】
図27の空洞照明システム238は、2つのCOP導波路ブレード、221および239を含み得る。下部導波路ブレード221は、
図26で示されるものである。上部導波路ブレード239が別の光源のコネクタ240を含み得るか、または上部および下部導波路ブレードの両方が同一の光源241に接続され得る。上部導波路ブレード239は、その標準のジオメトリが、出力光学的構造239aおよび239bに向けて光242を配向するための好適な反射面を提供し得るため、上部導波路ブレード239がブレード221内の構造230等の内部光配向構造を必要としない場合もある。上部導波路ブレードは、下部導波路ブレードと同様の出力光学的構造を有し得る。併せて、2つのブレードは、全空洞壁の一様な照明を提供する。あるいは、各ブレードは、補足的な照明を提供するために異なる出力光学特性を有する場合もあり、各ブレードは、異なる領域または生体構造を照明し、または異なる波長の照明エネルギーを供給する。
【0053】
図28は、肛門空洞等の患者の自然空洞内に挿入される、近位端251および遠位端252を伴うCOP直腸鏡照明導波路250の側面図を示す。直腸鏡導波路253はまた、一般的検鏡として使用され得る。直腸鏡導波路は、シクロオレフィンポリマーから形成される。それはまた、光が導波路管の全円周255の周囲に伝導されるように、光を導波路内に伝導する役目をする入力コネクタ254を含み得る。出力光学的構造256は、典型的には、円周255の全体または一部に沿って、内壁257上の遠位端の付近に配置される。端面258上または外壁259上に配置される出力光学的構造は、挿入中、空洞壁に対して刺激を引き起こす場合もある。出力光学的構造が端面258上または外壁259上に必要とされた場合、導波路の挿入中、患者の体内組織に対する刺激を低減するために、任意の好適なコーティングまたは材料が使用され得る。出力光学的構造は、全空洞壁の一様な照明を提供する。反射面またはプリズム面も、誤反射光線を遠位出力光学的構造に向けて送るために、近位端上に作られ得る。
【0054】
図29を参照すると、円周255の周囲の配光に寄与する光配向構造の例を示す。入力コネクタ254に進入する光は、構造260等の光制御構造によって配向される場合もあり、入光を分割し、円周配光を保証する角度で、導波路管壁内に送る。
【0055】
図30を参照すると、光学導波路270は、結合器271等の代替の光結合装置を含み得る。結合器271は、光入力272と導波路270との間に、機械的支持および光学導管を提供し得る。
【0056】
図31に示される遠位端276は、導波路内での光螺旋を破壊するために、遠位端内に小面276F等の1つ以上の垂直小面を含む。また、端面を出る時に、光を配向する役目をするカニューレの端面上の構造278等の構造が示される。凸レンズが示されるが、凹レンズまたは他の光学的構造(例えば、刻印箔拡散器)は、所望の光制御によって採用され得る。小面279および281等の段階的小面は、外筒壁上に示される。「ライザ」部分、段階的小面のライザ279Rおよび281Rは、それぞれ、光が出ることを引き起こすために角度をつけられ、結果として、導波路は組織を損傷することなく、組織に対してスライドする。角度は、概して、隣接する遠位面に対して鈍角である。示されるように、所望の光配向制御によって、段差は均一または不均一にされ得る(端から第2の段差は、第1の段差または第3の段差より小さい)。段差は、光を実質的に管の下部の内側にまたは外側に向けて、または管の下部からのいくらかの距離に、または光を管の外側に向けて、または任意の好適な組み合わせに配向するように設計され得る。小面87および89等の小面は、導波路から離れて異なる角度で光を配向するように設計されてもよく、およびまたは、例えば、各小面上に異なる微細構造拡散器を使用することによって、各小面から異なるビームの広がりを提供するように設計されてもよい。
【0057】
小面は、COP導波路の内面上で使用され得るが、導波路材料が小面を形成するために除去された場合、導波路の形は、導波路と、導波路を体内に挿入するために使用される拡張器との間のギャップの形成を阻止するために、孔の内径を略一定に維持するように変化し得る。そのギャップは、組織を捕らえる場合もあり、その結果、体内への挿入中に組織を損傷させるか、または導波路が挿入するのを困難にする。したがって、導波路の外壁は、このギャップを閉じるために、および記述した問題を阻止するために、狭まるように見える。
【0058】
図32、33、および34を参照すると、印加される光エネルギー282は、光をCOP導波路または管286の壁284内に送るために分岐され得る。光入力288は、入力結合290で分岐され得る。
【0059】
入力288の分岐端290Aおよび290Bは、好ましくは、光を管壁の周囲に配向し始めるために、角度291で管壁284に進入する。あるいは、分岐端290Aおよび290Bは、配光をさらに制御するために、異なる角度で各々管壁284に侵入する。分岐端は、管壁に直角に進入し得るが、入力と出力との間の壁内のプリズム構造を必要とし得、プリズムの尖部は入力に向けられる。プリズム構造は、光を管壁周囲に配向する。垂直プリズム構造、プリズム292は、管の中心に向けられるプリズムの尖部292Aとともに示される。プリズム構造292は、入力の下に戻って入力光の一部を配向してもよく、管壁周囲にまで光を配向することに寄与する。入力分岐端に対して、このプリズムの位置、角度、およびサイズは、どれだけの光が管壁内でその一次方向に存続するか、およびどれだけの光が管壁内で反対方向に反射されるかを決定する。
【0060】
図32、33、および34で示されるように、付加の垂直プリズム構造または光破壊構造は、外側管壁上の管の下部に向けて配置され得る。管の外壁に切り込まれる円周溝として示される、1つ以上の光抽出構造294はまた、導波路286の下方に提供される照明を最適化するために含まれ得る。管壁内で円周方向に移動する光287は、導波路286を出るための十分な角度で、光抽出構造294を攻撃しないであろう。したがって、垂直プリズム296または破壊プリズム296A、296B、296C、および296D等の光破壊構造は、光線が光抽出構造294を攻撃するように、および照明を提供するために管壁を出るように、光を再配向するために必要であり得る。
図34で示されるように、296Aおよび296B等の垂直プリズム構造は、実質的に、管壁内で円周方向に移動する全ての光線に影響するために、円周の周りに異なる深さを有する。一定の深さの垂直プリズムは、実質的に全ての光線に影響しないであろう。
【0061】
図33はまた、COP半管が照明を提供するためにどのように形成されるかを示す。少なくとも1つのCOP半管照明器が、Adson、Williams、またはMcCulloch開創器で使用されるそれのような、骨組みの少なくとも1つのアームの端部に付着され得る。そのような骨組みは、典型的には、2つのアームを含むが、いくつかの骨組みは、2つ以上のアームを有する。骨組みのアームは、次に、手術作業スペースを作るために、離れて移動し、少なくとも1つの半管照明器がそのスペースに照明を提供する。1つ以上の半管照明器はまた、好ましくは、反対の半管と接触し、半管が分離される時に作られるギャップ内に、組織が充填するのを阻止する役目をする、延長とともに提供され得る。組織はこのギャップに進入し、手術を妨害する場合もあるので、延長はそのような組織を低減するのに役立つ。
【0062】
図35および36は、照明導波路の代替構成を示す。近位構造297および近位構造298等の近位反射構造は、関連する構造の弱化により、導波路内の光のより完全な制御を提供し得る。
【0063】
図37および38を参照すると、断面299および300は、照明導波路の遠位端のさらなる代替の光抽出構造を示す。上述の
図31に対して示されるように、構造302および304の光抽出構造の深さ301は、光の大部分を抽出し、光を管の下部または遠位端306に向けて管壁305の外に送るために、光入力からの距離に対して増大する。抽出構造の下方の管壁内に留まる光は、平坦である場合もあり、または湾曲レンズ等の付加的光学的構造、または
図31の構造278等の光拡散構造のパターンを有する場合もある、底縁307を出る。
図37では、管壁の遠位部5−10mm、窓308は、手術スペースの可視化を改善するために、この表面を周囲組織に対して窓として動作することを可能にするために、構造を有さない。
図37に示されるように、光抽出構造302は、隣接小面の間に角度303を形成する小面302A、302B、302C、および302D等の隣接小面から形成される。この図解では、角度303は鈍角である。
【0064】
図38に示されるように、光抽出構造304は、隣接小面の間に角度309を形成する小面304A、304B、304C、および304D等の隣接小面から形成される。この図解では、角度303は鋭角である。任意の好適な角度が使用され得る。
【0065】
外科医が壁を通して組織の層を見ることができるため、透明な導波路カニューレが、全手術作業スペースの可視化の改善を提供し、その結果、不透明なカニューレ内では決定することが困難である、外科医の深さおよび位置の感覚を増強することが実証された。これらの接触領域での全内部反射内の変化により、接触組織の領域で側壁を出る光はこれらの組織を照明する役目を果たし、無照明、無導波路の透明なプラスチックカニューレが使用される場合よりもより可視にする。代替として、抽出構造302および304は、底縁307の下まで延在し得る。
【0066】
図39−42を参照すると、光入力コネクタ312Cは、次に光を照明導波路310内に配向する、アーム311および313等の複数の入力アーム内に分割され得る、光入力シリンダー312を囲む。入力アーム311および313は、示される矩形断面を伴う多重半径アームまたは直線部分(半径なし)または回転器等の、光学設計目標によって、任意の好適な形および断面をとり得る。入力コネクタ312Cおよびアームを支持する役目をし、入力シリンダー312(例えば、ACMIまたはWOLFコネクタ)上の標準光コネクタ312C、および、体内の手術部位に対して配置されると全構造を適所に保持するために使われるクランプを付着するために上部にフランジ314Fを提供するクランプフランジホルダ314もまた示される。棚または他の同様の遮光構造がホルダに付加される場合もあり、必要に応じてユーザの目の中を照らす場合もあるこれらの構造を逃避し得る任意の光を遮断するように入力アームおよびまたは上部管端上に延在する。円周光抽出構造316は、管の下部、遠位端318で示される。
図40の断面図では、垂直光破壊構造または小面276Fは、管の内壁上に示される。
【0067】
図39の照明カニューレ310は、カニューレ310内に光エネルギーを導入するための光結合312Cを支持もするクランプアダプタ314を含む。示されるように、クランプアダプタおよび光結合の相対配向は、カニューレの孔310Bを覗き込む誰かの目の中を照らすいかなる誤配向光を阻止するために、クランプアダプタを遮蔽物として動作可能にするが、クランプアダプタおよび光結合は、任意の好適な配向を採用し得る。
【0068】
図40は、導波路内の螺旋光を破壊するための、遠位端内の垂直小面276Fを示す。円周光抽出構造316は、小面316F等の段階的小面、および外側の管壁上のライザ316R等のライザを含み得る。段階的小面部316Rの「ライザ」部分は、組織を損傷することなく組織に対してスライドし得るように、角度をつけられ得る。段差は、所望の光配向制御によって、均一または不均一であり得る。段差は、光を実質的に管の下部の内側にまたは外側に向けて、または管の下部からのいくらかの距離に、または光を管の外側に向けて、または両方に配向するように設計され得る。
【0069】
構造316等の円周光抽出構造は、小面であり得るか、または放物線等の他のジオメトリであり得る。円周方向に分配された光を抽出構造に供給する光配向構造と結合された円周光抽出構造は、円周照明を提供する。管の内部に進入する工具が、全ての面からそれらを照らす光を有するため、工具は、カニューレによって放射される照明の円錐内にいかなる影をも投じない。シリンダー状の導波路からの円周照明は、例えば、器具からの、影を最小化する光の略均一円錐を作り、実質的に、管状導波路の下方の手術野内に無影照明を作る。
【0070】
図41および42のCOPカニューレ310は、所定の位置にクランプフランジ/ホルダ314なしで示される。入力アーム311および313は、距離320だけ近位面319の上方にオフセットされ、距離322を管壁内に部分的に延在する角度をなす反射板表面321において終わる。オフセットは、導波路310に進入する光を制御し、入力構造323に進入する光を制限する。反射板表面321は、光を水平入力から管壁内に直角に配向する役目をし、また、光が管の遠位部または下部に到達するまでに、光が管壁の円周の周りに広がるようにする。表面321等の反射板表面は、平面、弓状面、または一連の相互接続面である場合もあり、また管壁の上端で終了し得る。反射板表面321は、例えば、反射コーティングもしくは金属化コーティングまたは塗装された反射薄膜等、反射を増強するために、処置される。
【0071】
空隙は、任意の好適なコネクタ内の光伝導経路を分離するために使用され得る。
図43の導波路310は、ブラケット325を介して導波路管壁310Wと統合された雄のコネクタ324Cを含む。これは、コネクタ324Cが導波路とともに成形されること、および、
図39に示される標準光コネクタ312Cのように分離部として付着されないことを許容する。分離コネクタはシステムに許容誤差の心配をもちこみ、この心配は、2つの部分が正確に整列しない場合もあるので、光ファイバケーブル出力と導波路入力326との間の低減された結合効率をもたらし得る。コネクタおよび導波路入力を1つの要素として成形することは、実質的に誤整列の確率を減少し、その結果、結合効率は増大する。
【0072】
図44は、コネクタ324Cの入力326に面する正面図である。空隙327は、光伝導経路を分離するために、導波路入力326周囲に維持される。接触領域327C等の接触の1つ以上の小領域が維持され(コネクタ324Cと入力326とを少量の材料で本質的に架橋する)、システムに強度および安定性を付加し、一方で、接触領域内で最小光損失をもたらす。
【0073】
図45および46のCOP導波路330は、手術野により大きいアクセスを可能にするために、手術中、分割し開き得る。導波路330は、シクロオレフィンポリマーから形成される。光入力チャネル331および333は、分割され、「Y」を通って送り込まれる。導波路330は、スロット334および336によって管の約1/2−2/3まで、上端から前面および後面に完全に分割される。あるいは、導波路は、下位部330Lにまで分割され得る。下位部330Lは、スコア337等のスコアリングによって、内側および外側がスコアされる。スコアリングは、管の周りを回って閉じ込められ得る光を再配向するために作動する。下部要素340はまた、COP要素であってもよく、端部341に沿って半分に事前分割されており、接着され得るか、さもなければCOP導波路330等の導波路内に固定され得る。要素340の略平面形状は、下部要素340を通して視察を可能にし、光が通光するのを許容する。あるいは、要素340はまた、レンズを形成するために、丸等の任意の他の好適な形状を採用し得る。端部342に沿った管との界面のため、ごくわずかの光しか要素340内に伝導されない。ホール343は、外科的ネジまたは他の好適なコネクタが、導波路330の下部要素340を通って、手術部位と係合可能にする。導波路330および下部340を分割することは、ホール343を通るコネクタから導波路要素を自由にし、導波路要素が手術部位から除去されるのを許容する。少なくとも1つの光抽出構造が各半管上の下位部330L内に位置付けされるのが好ましいが、少なくとも1つの抽出構造が半分のみに位置付けされるか、または、例えば、スプリット334およびまたはスプリット336の端部に近接して、または管のさらなる上に位置付けされ得る。
【0074】
図47のCOP導波路344は、光入力346と反対側の導波路344の側面に延在する反射板面345を有し、効率的に材料347を除去する。延長された反射板面345は、光を管壁の周囲に円周方向に配向する役目をする。これは、手術スペースへの改善されたアクセスを提供するために、導波路を切開する。加えて、強度を改善するためのより耐久性のある材料で除去材料347を置換する機会、およびまたは第2のクランプフランジホルダを提供する機会、およびまたはCCDカメラ等の他の装置の実装を提供する機会を提供する。
【0075】
カニューレ、導波路、管、およびまたは鞘等の照明COP開創器はまた、手術部位での細胞侵害を阻止するために、延長可能なスカートまたはセグメントから利益を得ることができる。延長可能な要素はまた、手術部位照明を増強するための要素内に光を導入するために、およびまたは、よりよい奥行き知覚および細胞識別を増強するための軸外照明を提供するために、界面表面を含み得る。
【0076】
上述で示すように、病院の在庫を最小化する単一装置で、手術の深さの変動を可能にするために、照明COP開創器はまた、延長可能にまたはテレスコープで作られ得る。議論される照明カニューレはまた、管としてまたは2つの半管としてのどちらかの照明ドリルガイドとして形成される場合もあり、ドリルまたはバー先端を保持および誘導するために使用される場合もあり、一方、従事される領域の照明を提供もする。
【0077】
COP照明器は、光入力部、光伝導部、および光出力部を有するとして特徴付けられ得る。COP照明器の光入力部は、光を外部光源から受信する。そのような光源は、光を手術野に伝導するために、光ファイバ光ガイドケーブルの1つの端部が付着される、例えばキセノン光ボックスの外部光ボックスであり得る。この例では、光ファイバケーブルの他の端部は、例えば、光ファイバケーブルに接続し得るために、照明器上に嵌合コネクタを採用することによって、ブレード挿入照明器のための光源となるであろう。光入力部はまた、上端またはハンドル端で開創器ブレードと係合するために、タブ、フィンガ、または不感帯から延在する他の突起を含む場合もあり、突起は、恒久的に統合、または一時的に付着され得る。
【0078】
COP照明器の光伝導部分は、典型的には、光を光入力部から光出力部に伝導する責任がある。それは、単純に、光入力部および光出力部と一体である全内部反射を支持するように設計される、光学材料の一部分であり得る。例えば、研磨コーティングまたは反射コーティングの、表面処理および連続的な空隙が、全内部反射を支持するために使用され得る。
【0079】
COP照明器の光出力部は、略同様の深さの任意の好適な複数の出力領域を含む場合もあり、各領域は、所定の関心領域上を照明するために、または所定の形状または足跡を有するために、照明器を逃避するように光を制御および配向する、特別に設計された出力光学的構造を有する。このような構造は、光出力領域に成形または切り込まれ得る。いくつかの構成では、2つから8つの出力領域が提供される。
【0080】
シクロオレフィンポリマー空隙開創器照明システムは、空隙照明器を収容するための、ブレード内にチャネルを伴うMcCulloch等の、任意の好適な開創器を含む。COP照明器は、光が通過する活性部分、ならびに照明器の入力、出力、および表面の構成および配向性の結果として、光が通過しない不活性領域または不感帯を有する。照明器は、光入力部から光出力部に延在する照明器のいかなる活性部分をも囲む空隙を有するように形成される。不感帯は、照明器が開創器と安全に係合することを許容するための要素を含み得る。照明器の光出力部は、任意の好適な複数の出力領域を含む場合もあり、各領域は、所定の関心領域上を照明するために、または1つ以上の所定の形状または足跡を形成するために、照明器を逃避するように光を制御および配向する、特別に設計された出力光学的構造を有する。
【0081】
COPブレード挿入照明器は、嵌合チャネルまたはブレード内に形成されるチャネルと係合するように設計される、1つ以上の照明器部を備え得る。ブレード挿入照明器は、光入力部、光伝導部、および光出力部を有することによって特徴付けられる。ブレード照明器は、開創器ブレードチャネルに沿った、任意の好適な位置に配向され得る。COPブレード照明器は、一時的または恒久的に、例えばGelpi開創器等の、任意の他の好適な手術器具に付着するように適応され得る。
【0082】
COPブレード挿入照明器の光入力部は、外部光源から光を受信する。このような光源は、光を手術野に伝導するために、光ファイバ光ガイドケーブルの1つの端部が付着される、例えばキセノン光ボックスの外部光ボックスであり得る。この例では、光ファイバケーブルの他の端部は、例えば、光ファイバケーブルに接続し得るために、照明器上に嵌合コネクタを採用することによって、ブレード挿入照明器のための光源となるであろう。光入力部は、例えば、好適なプラスチックまたは光ファイバ束等の、恒久的に統合、または一時的に付着される、光伝導材料の短い部分を含み得る。
【0083】
COPブレード挿入照明器の光伝導部分は、典型的には、光を光入力部から光出力部に伝導する責任がある。それは、単純に、光入力部および光出力部と一体である全内部反射を支持するように設計される、光学材料の一部分であり得る。例えば、研磨、反射コーティング、反射防止(AR)コーティング、およびまたは誘導体コーティング等の、任意の好適な表面処理が、全内部反射を支持するために使用され得る。
【0084】
COPブレード挿入照明器の光出力部は、所定の関心領域上を照明するために、光を照明器から抽出することを許容する、特別に設計された出力光学的構造を含む。このような構造は光入力部に成形される場合もあり、またはこのような構造は、例えば薄膜として、適用される場合もある。
【0085】
COPブレード挿入照明システムは、導波路としての機能を果たす単純な単一装置内に、光入力部、光伝導部、および光出力部を含む、単一照明器からなり得る。このようなシステムはまた、完全なシステムを形成するために、ともに付着する照明器構成要素の異なる部分からなる。この場合、光源、光入力部から光出力部に光を伝導するように設計される1つ以上の光導管部、および光が逃避し、所定の関心領域を照明するのを許容する光出力構造を含む光出力部から、光を受信するように設計される光入力部設計が存在する場合もあり、この部分は、完全なシステムを形成するためにともに付着する。各部分は、導波路としての機能を果たし、導波路に進入、または導波路を出る光エネルギーを分極およびまたは選別するための、光学的構造を採用し得る。
【0086】
COPブレード挿入照明器は、効率的な光伝送システムを提供するために、光源または光ファイバ入力ケーブルからの光変換を最大化するように、および導波路からの光損失を最小化するように、設計および製作されねばならない。効率は、特に、LED、および、例えば、ハロゲンまたはキセノンランプの他の光源にとって重要である。非効率的な導波路は、著しい光損失を経験し、典型的には、60%の光が、入力から出力で損失され得る。このような光ガイドは、十分な光を供給するために、高出力LEDを必要とするであろう。高出力LEDは、多くの電力を必要とし、著しい熱を産生し、その結果、大きな電池、およびサイズを大きくし、そのような装置を使用する困難を増大する、かさ高く不便な吸熱装置および方法を必要とする。他の高出力は、しばしば騒々しい送風機を必要とし、手術または診察を行う医療関係者を妨害し得る。高出力光源で使用されるランプは、限定された寿命を有し、十分な光を産生するために、高出力水準でランプを駆動する必要性の結果、高頻度で高価な交換を必要とする。光損失が典型的に30%以下である、効率的な導波路は、さらに低電力のLEDまたは他の光源が使用されるのを許容し、その結果、特別な吸熱装置または方法の必要性を著しく減少または排除し、コストを削減し、装置の有用性を改善する。効率的なブレード挿入照明導波路の設計は、入光を効率的に捕らえるための、例えば、開口数の厳選またはレンズを使用することによる、導波路の光入力部の特別な設計、反射を最大化し、反射、反射塗装の使用、またはダンパ塗装の使用を通じて、損失される光を減少するための表面仕上げを維持するための、導波路の光伝導部の壁を反射する光の設計および製作、光出力光学的構造に向けて光を配向し、一方、反射を通じて光損失を最小化する光配向光学的構造の設計、および/または反射、特に、ある方向での光の反射を通じて、導波路を出る光を最大化する一方、反射を通じて損失される光を最小化する光出力光学的構造の設計を含み得る。
【0087】
装置および方法の好適な実施形態が、これらが開発された環境に関して記載されているが、これらは単に、本発明の原理原則の図解である。他の実施形態および構成は、本発明の精神および補足特許請求の範囲から逸脱せずに考案されよう。