【実施例】
【0030】
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
【0031】
<発泡体成形品の原料及び製造>
図1および
図2に示す配合の原料から、実施例1〜8および比較例1〜8の発泡体成形品を製造した。以下に、各原料の詳細を示す。
【0032】
・ポリオール1;ポリエーテルポリオール、商品名:プレミノール7012、旭硝子(株)製、重量平均分子量:10000、官能基数:3
・ポリオール2;ポリエーテルポリオール、商品名:プレミノールS4011、旭硝子(株)製、重量平均分子量:10000、官能基数:2
・ポリオール3;ポリエーテルポリオール、商品名:サンニックスGP2000、三洋化成工業(株)製、重量平均分子量:2000、官能基数:3
・ポリオール4;ポリエーテルポリオール、商品名:サンニックスPP2000、三洋化成工業(株)製、重量平均分子量:2000、官能基数:2
・ポリオール5;ポリエーテルポリオール、商品名:サンニックスGP1000、三洋化成工業(株)製、重量平均分子量:1000、官能基数:3
・モノオール1;ポリエーテルモノオール、商品名:プレミノールS1004F、旭硝子(株)製、重量平均分子量:3300
・モノオール2;ブチルグリコール、商品名:ブチルグリコール、日本乳化剤(株)製、重量平均分子量:118・モノオール3;イソプロピルアルコール、重量平均分子量:60
・ポリイソシアネート;HDIプレポリマー、HDIの一部をエーテルポリオールと反応させたプレポリマー、イソシアネート基(NCO)含有量12.1質量%
・着色剤;青色顔料 銅化合物のフタル酸−ジ−ノルマルブチル分散液
・触媒;スズ系触媒、商品名;UL−28、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製
【0033】
ちなみに、上記原料がウレタンゲル原料となる。また、
図1および
図2示す「ウレタンフォーム原料」は、
図3に示す配合(重量比)の原料である。以下に、ウレタンフォーム原料における各原料の詳細を示す。
【0034】
・ポリオール;ポリエーテルポリオール、商品名:GP3050、三洋化成(株)製、重量平均分子量:3000、官能基数:3
・ポリイソシアネート;トリレンジイソシアネート、商品名:TDI−80、日本ポリウレタン工業(株)製
・発泡剤;水
・整泡剤;シリコーン整泡剤、商品名:TEGOSTAB BF2370、エボニック デグサ ジャパン(株)製
・触媒1;アミン触媒、商品名:カオライザーNo.25、花王(株)製
・触媒2;スズ系触媒、商品名;MRH−110、城北化学工業(株)製
【0035】
実施例1〜8および比較例3〜8の発泡体成形品の製造時には、上記ウレタンゲル原料とウレタンフォーム原料とが個別に混合攪拌される。具体的には、ウレタンゲル原料に関しては、ウレタンゲル原料のポリイソシアネートを除いた原料を、
図1若しくは
図2に示す配合比(重量比)となるように計量し、混合攪拌する。そして、その混合攪拌された原料に、ウレタンゲル原料のポリイソシアネートを混合する。一方、ウレタンフォーム原料に関しても、ウレタンゲル原料と同様に、ウレタンフォーム原料のポリイソシアネートを除いた原料を、
図3に示す配合比(重量比)となるように計量し、混合攪拌する。そして、その混合攪拌された原料に、ウレタンフォーム原料のポリイソシアネートを混合する。
【0036】
次に、混合されたウレタンフォーム原料を、
図1若しくは
図2に示す配合比(重量比)となるように計量し、混合されたウレタンゲル原料と不均一に混在させる。これにより、実施例1〜8および比較例3〜8の発泡体成形品が製造される。
【0037】
また、比較例1の発泡体成形品の製造時には、上述したように混合されたウレタンフォーム原料を、
図2に示す配合比(重量比)となるように計量する。そして、計量されたウレタンフォーム原料に、
図2に示す配合比(重量比)の顔料を不均一に混在させる。これにより、比較例1の発泡体成形品が製造される。
【0038】
また、比較例2の発泡体成形品の製造時には、上述したように混合されたウレタンフォーム原料を、
図2に示す配合比(重量比)に従って、着色部に用いるためのウレタンフォーム原料と非着色部に用いるためのウレタンフォーム原料とに分けて計量する。そして、着色部のウレタンフォーム原料と、
図2に示す配合比(重量比)の顔料とを混合攪拌する。次に、顔料が混合攪拌された着色部のウレタンフォーム原料と、非着色部のウレタンフォーム原料とを不均一に混在させる。これにより、比較例2の発泡体成形品が製造される。
【0039】
<発泡体成形品の物性評価>
上述のように製造された実施例1〜8および比較例1〜8の発泡体成形品に対して、以下の方法によって物性評価を行なった。
【0040】
具体的には、目視にて、着色部の鮮明さを評価した。着色部が鮮明である場合には、「○」と評価し、着色部が鮮明でない場合には、「×」と評価した。この評価を、
図1および
図2の「着色部の鮮明さ」の欄に示しておく。
【0041】
また、触感にて、着色部及び着色部周辺の柔軟さを評価した。着色部及び着色部周辺が柔軟である場合には、「○」と評価し、着色部及び着色部周辺が柔軟でない場合には、「×」と評価した。この評価を、
図1および
図2の「着色部及び着色部周辺の柔軟さ」の欄に示しておく。
【0042】
さらに、触感にて、着色部のべたつきを評価した。着色部がべたつかない場合には、「○」と評価し、着色部がべたつく場合には、「×」と評価した。この評価を、
図1および
図2の「着色部のべたつき」の欄に示しておく。
【0043】
以上の評価結果から、ウレタンゲル原料に顔料を混入することで、着色部を鮮明にするとともに、着色部のべたつきを抑制することが可能であることが解る。具体的には、比較例1の発泡体成形品では、ウレタンフォーム原料に顔料が不均一に混在されている。このため、発泡するウレタンフォームに顔料が定着せず、着色部にべたつきが生じる。また、比較例2の発泡体成形品では、着色されたウレタンフォーム原料と非着色のウレタンフォーム原料とが不均一に混在されている。このため、着色部が発泡し、不鮮明となる。一方、実施例1〜8の発泡体成形品では、ウレタンゲル原料に顔料が混入されている。これにより、顔料が、発泡しないウレタンゲル原料に坦持され、着色部のべたつきが抑制される。さらに、着色部が発泡しないため、着色部を鮮明にすることが可能となる。
【0044】
また、ウレタンゲル原料に、ある程度高い分子量のモノオールを付加することで、ウレタンゲルの柔軟さを確保することが可能となる。詳しくは、比較例3の発泡体成形品では、分子量60のモノオールがウレタンゲル原料に付加されており、ウレタンゲル、つまり、着色部の柔軟さが損なわれている。一方、実施例1〜8の発泡体成形品では、分子量118若しくは3300のモノオールがウレタンゲル原料に付加されており、着色部の柔軟さは担保されている。このように、ウレタンゲル原料に、分子量が60より大きいモノオールを付加することで、ウレタンゲルの柔軟さを確保することが可能となる。
【0045】
また、適量のモノオールをウレタンゲル原料に付加することで、ウレタンゲルの柔軟さを確保するとともに、ウレタンゲルのべたつき、つまり、着色部のべたつきを抑制することが可能となる。具体的には、比較例4の発泡体成形品では、ウレタンゲル原料のポリオールのモル数に対するモノオールのモル数の比率(モノオール比率)が、12.1とされており、ウレタンゲル、つまり、着色部にべたつきが生じている。なお、モノオール比率は、
図1および
図2の「モノオール比率」の欄に記してある。また、比較例5の発泡体成形品では、モノオール比率が、1.6とされており、ウレタンゲル、つまり、着色部の柔軟性が損なわれている。一方、実施例1〜8の発泡体成形品では、モノオール比率が、2.0〜9.1とされており、着色部のべたつきが抑制されるとともに、着色部の柔軟さが担保されている。このように、モノオール比率が、2.0〜9.1となるように、モノオールをウレタンゲル原料に付加することで、ウレタンゲルの柔軟さを確保し、ウレタンゲルのべたつき、つまり、着色部のべたつきを抑制することが可能となる。
【0046】
また、ウレタンゲル原料とウレタンフォーム原料との混在比を適切にすることで、着色部の鮮明さを確保するとともに、着色部のべたつきを抑制することが可能となる。具体的には、比較例6の発泡体成形品では、ウレタンゲル原料の重量に対するウレタンフォーム原料の重量の比率(ウレタンフォーム混在重量比率)は、1.5とされており、着色部にべたつきが生じている。なお、ウレタンフォーム混在重量比率は、
図1および
図2の「ウレタンフォーム混在重量比率」の欄に記してある。また、比較例7の発泡体成形品では、ウレタンフォーム混在重量比率が、12.0とされており、着色部が不鮮明となっている。一方、実施例1〜8の発泡体成形品では、ウレタンフォーム混在重量比率が、2.0〜10.0とされており、着色部のべたつきが抑制されるとともに、着色部の鮮明さが担保されている。このように、ウレタンフォーム混在重量比率が、2.0〜10.0となるように、ウレタンフォーム原料とウレタンゲル原料とを混在させることで、着色部の鮮明さを確保し、着色部のべたつきを抑制することが可能となる。
【0047】
また、ウレタンゲル原料のポリオールとして、ある程度高い分子量のポリオールを採用することで、着色部の柔軟性を確保することが可能となる。具体的には、比較例8の発泡体成形品では、ウレタンゲル原料のポリオールとして分子量1000のポリオールが採用されており、ウレタンゲル、つまり、着色部の柔軟性が損なわれている。一方、実施例1〜8の発泡体成形品では、ウレタンゲル原料のポリオールとして分子量2000若しくは10000のポリオールが採用されており、着色部の柔軟さが担保されている。このように、分子量が1000より大きいポリオールを、ウレタンゲル原料のポリオールとして採用することで、ウレタンゲルの柔軟さを確保することが可能となる。
【0048】
以下、本発明の諸態様について列記する。
【0049】
(1)ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤を含むウレタンフォーム原料により成形されるウレタンフォームと、ポリオール、ポリイソシアネートを含むウレタンゲル原料により成形されるウレタンゲルとが不均一に混在してなることを特徴とする発泡体成形品。
【0050】
(2)前記ウレタンゲル原料が、
着色剤を含むことを特徴とする(1)項に記載の発泡体成形品。
【0051】
(3)前記ウレタンゲル原料が、
モノオールを含むことを特徴とする(1)項または(2)項に記載の発泡体成形品。
【0052】
(4)前記モノオールの重量平均分子量が、
65〜5000であることを特徴とする(3)項に記載の発泡体成形品。
【0053】
(5)前記ウレタンゲル原料の前記ポリオールのモル数に対する前記モノオールのモル数の比率が、
1.8〜12.0であることを特徴とする(3)項または(4)項に記載の発泡体成形品。
【0054】
(6)前記ウレタンゲル原料の重量に対する前記ウレタンフォーム原料の重量が、
1.7〜11.8であることを特徴とする(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の発泡体成形品。
【0055】
(7)ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤を含むウレタンフォーム原料を混合するウレタンフォーム原料混合工程と、
ポリオール、ポリイソシアネートを含むウレタンゲル原料を混合するウレタンゲル原料混合工程と、
混合された前記ウレタンフォーム原料と混合された前記ウレタンゲル原料とを不均一に混在させる混在工程と
を含み、ウレタンフォームとウレタンゲルとが不均一に混在してなる発泡体成形品の製造方法。
【0056】
(8)前記ウレタンゲル原料が、
着色剤を含むことを特徴とする(7)項に記載の製造方法。
【0057】
(9)前記ウレタンゲル原料が、
モノオールを含むことを特徴とする(7)項または(8)項に記載の製造方法。
【0058】
(10)前記モノオールの重量平均分子量が、
65〜5000であることを特徴とする(9)項に記載の製造方法。
【0059】
(11)前記ウレタンゲル原料の前記ポリオールのモル数に対する前記モノオールのモル数の比率が、
1.8〜12.0であることを特徴とする(9)項または(10)項に記載の製造方法。
【0060】
(12)前記ウレタンゲル原料の重量に対する前記ウレタンフォーム原料の重量が、
1.7〜11.8であることを特徴とする(7)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の
製造方法。