特許第6087661号(P6087661)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6087661
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】振動ローラ
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/28 20060101AFI20170220BHJP
【FI】
   E01C19/28
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-34079(P2013-34079)
(22)【出願日】2013年2月25日
(65)【公開番号】特開2014-163087(P2014-163087A)
(43)【公開日】2014年9月8日
【審査請求日】2015年11月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000175386
【氏名又は名称】三笠産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107375
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 明広
(74)【代理人】
【識別番号】100064300
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 賢市
(72)【発明者】
【氏名】原島 芳法
(72)【発明者】
【氏名】竹本 義範
【審査官】 神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−002664(JP,A)
【文献】 特開2009−213387(JP,A)
【文献】 実開平05−014205(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/00−19/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作ハンドルが、ハンドルバーを介して機体フレームの後方側に取り付けられ、ハンドルバーが、機体フレームの後方側下部において保持される水平軸を介して機体フレームに枢着され、ハンドルバーの先端側が上下方向へ回動可能なように構成されてなる振動ローラにおいて、
ハンドルバーが機体フレームの後方側下部から後方側斜め上方へ向かって突出する姿勢となる使用位置、及び、ハンドルバーが水平軸から上方へ起立した姿勢となる収納位置において、それぞれハンドルバーの姿勢をロックすることができる手動ラッチ式ストッパーが、ハンドルバーを枢支する水平軸よりも上方に配置され、
手動ラッチ式ストッパーが、ロックピンと、ロックピンの先端部が水平軸側へ向かって下方へ突出するようにロックピンを付勢するラッチスプリングと、ハンドルバーのロックを解除するための操作グリップと、突出状態のロックピンの先端部と係合してハンドルバーの回動を規制する固定ストッパー部材とを有し、
操作グリップが、ハンドルバーを枢支する水平軸よりも上方に配置され、かつ、ハンドルバーが使用位置、及び、収納位置のいずれの位置にある場合でも、上方側へ引っ張ることによってハンドルバーのロックを解除できるように構成され
固定ストッパー部材が、水平軸の上方において固定されており、水平軸と同心的な上向きの円弧状面と、円弧状面の機体前方側に形成された前側端面と、円弧状面の機体後方側に形成された後側端面とを有し、
ハンドルバーが使用位置にあり、かつ、ロックピンの先端部が突出状態にあるとき、固定ストッパー部材の後側端面が、ロックピンの先端部の機体前方側であって、ハンドルバーを上方側へ回動させようとするときに、ロックピンと係合して干渉する位置に配置され、ハンドルバーが上方側へ回動することを規制するように構成され、
ハンドルバーが収納位置にあり、かつ、ロックピンの先端部が突出状態にあるとき、固定ストッパー部材の前側端面が、ロックピンの先端部の機体後方側であって、ハンドルバーを下方側へ回動させようとするときに、ロックピンと係合して干渉する位置に配置され、ハンドルバーが下方側へ回動することを規制するように構成されていることを特徴とする振動ローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動ローラに関し、特にハンドガイド式の振動ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
ハンドガイド式の振動ローラとして、例えば、特開2005−307475号公報に記載されているように、機体フレームの底部に、地盤表面の締め固め作業に用いられる輾圧用ローラドラムを備え、動力装置(ガソリンエンジンなどの原動機、油圧ポンプ、油圧モータ等)、及び、起振機を機体フレーム上に搭載し、操作ハンドルを支持するハンドルバーを、機体フレームの後方側下部から後方側斜め上方へ向かって突出するように配置し、作業員が機体後方側を歩きながら、機体の前後進、舵取り、停止等の各操作を行えるようにした振動ローラが知られている。
【0003】
この種の振動ローラのハンドルバーは、基端部が機体フレーム後方側下部に対して枢着され、先端側が上下方向へ回動(起伏)可能なように構成されており、運転時には、ハンドルバーを機体フレームの後方側斜め上方へ向かって延在させた「使用位置」に保持し、保管時や運搬車両への積載時には、ハンドルバーを枢着点から上方へ直立(起立)させた「収納位置」に保持させることができるようになっている。
【0004】
尚、ハンドルバーを「使用位置」或いは「収納位置」に保持させるための手段として、一般に、手動ラッチ式ストッパー(シリンダ内に保持され、ラッチスプリングによって先端部がシリンダから突出するように付勢されたロックピンと、ハンドルバーが「使用位置」にあるときにロックピンの先端が貫入するロック孔と、ハンドルバーが「収納位置」にあるときにロックピンの先端が貫入するロック孔と、ロック孔内に貫入しているロックピンの先端部を引き出してロックを解除するための操作グリップとによって構成される)が配置されていることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−307475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の振動ローラにおいて、ハンドルバーを「使用位置」或いは「収納位置」に保持させるための手動ラッチ式ストッパーは、ロックを解除するための操作グリップが、ハンドルバーの基端部の枢着点の近傍位置において、機体フレームの側方へ向かって水平方向へ引っ張るように構成されているが、振動ローラにおけるハンドルバーの枢着点は、殆どの場合、低い位置に設定されているため、作業員は、ハンドルバーのロック解除操作を実施する際に、低くかがみ込む必要があり、不安定な姿勢を強いられることになり、その結果、作業員の転倒事故の原因にもなりかねないという不都合が指摘されている。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術における課題を解決しようとするものであって、作業員が両足で安定した「立ち姿勢」のままハンドルバーのロック解除操作を行うことができるハンドガイド式の振動ローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る振動ローラは、操作ハンドルが、ハンドルバーを介して機体フレームの後方側に取り付けられ、ハンドルバーが、機体フレームの後方側下部において保持される水平軸を介して機体フレームに枢着され、ハンドルバーの先端側が上下方向へ回動可能なように構成され、ハンドルバーが機体フレームの後方側下部から後方側斜め上方へ向かって突出する姿勢となる使用位置、及び、ハンドルバーが水平軸から上方へ起立した姿勢となる収納位置において、それぞれハンドルバーの姿勢をロックすることができる手動ラッチ式ストッパーが、ハンドルバーを枢支する水平軸よりも上方に配置され、手動ラッチ式ストッパーが、ロックピンと、ロックピンの先端部が水平軸側へ向かって下方へ突出するようにロックピンを付勢するラッチスプリングと、ハンドルバーのロックを解除するための操作グリップと、突出状態のロックピンの先端部と係合してハンドルバーの回動を規制する固定ストッパー部材とを有し、操作グリップが、ハンドルバーを枢支する水平軸よりも上方に配置され、かつ、ハンドルバーが使用位置、及び、収納位置のいずれの位置にある場合でも、上方側へ引っ張ることによってハンドルバーのロックを解除できるように構成されていることを特徴としている。
【0009】
尚、固定ストッパー部材は、水平軸の上方において固定されており、水平軸と同心的な上向きの円弧状面と、円弧状面の機体前方側に形成された前側端面と、円弧状面の機体後方側に形成された後側端面とを有し、ハンドルバーが使用位置にあり、かつ、ロックピンの先端部が突出状態にあるとき、固定ストッパー部材の後側端面が、「ロックピンの先端部の機体前方側であって、ハンドルバーを上方側へ回動させようとするときに、ロックピンと係合して干渉する位置」に配置され、ハンドルバーが上方側へ回動することを規制するように構成され、ハンドルバーが収納位置にあり、かつ、ロックピンの先端部が突出状態にあるとき、固定ストッパー部材の前側端面が、「ロックピンの先端部の機体後方側であって、ハンドルバーを下方側へ回動させようとするときに、ロックピンと係合して干渉する位置」に配置され、ハンドルバーが下方側へ回動することを規制するように構成されていることが好ましい。
【0010】
尚、固定ストッパー部材は、ハンドルバーが使用位置にあるとき、ロックピンの先端部を受け入れてハンドルバーの姿勢をロックする後方側ロック孔、及び、ハンドルバーが収納位置にあるとき、ロックピンの先端部を受け入れてハンドルバーの姿勢をロックする前方側ロック孔が、円弧状面にそれぞれ形成されるように構成してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る振動ローラは、手動ラッチ式ストッパーによるハンドルバーのロックを解除するための操作グリップが、ハンドルバーを枢支する水平軸よりも上方に配置され、かつ、ハンドルバーが使用位置、及び、収納位置のいずれの位置にある場合でも、上方側へ引っ張ることによってロックを解除できるように構成されているため、作業員は、ハンドルバーの先端部に取り付けられている操作ハンドルの近傍において安定した「立ち姿勢」のまま、ハンドルバーの上方から手を伸ばして操作グリップを掴み、ロック解除操作を行うことができ、作業員の転倒事故等を好適に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の第一実施形態に係る振動ローラの構成を模式的に示す側面図である。
図2図2は、図1に示す使用位置Dにおいてハンドルバー18がロックされている状態の手動ラッチ式ストッパー20の部分拡大断面図である。
図3図3は、図1に示す収納位置Uにおいてハンドルバー18がロックされている状態の手動ラッチ式ストッパー20の部分拡大断面図である。
図4図4は、手動ラッチ式ストッパー20によるロックが解除され、ハンドルバー18が回動動作中にある状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る振動ローラの実施形態について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る振動ローラの構成を模式的に示す側面図である。この振動ローラは、道路その他の地盤表面の締め固め作業に用いられるものであり、機体フレーム10に、動力装置(原動機11、油圧ポンプ12、及び、走行用油圧モータ13,13)、起振機14、及び、燃料タンク15が搭載され、また、機体フレーム10の後方(図1において左側)には、ハンドルバー18を介して操作ハンドル30が取り付けられている。
【0014】
ハンドルバー18は、基端部が機体フレーム10の後方側下部16に対して枢着されており、先端側(及び、先端部に取り付けられている操作ハンドル30)が、上下方向へ回動可能(起伏可能)なように構成されている。より詳細には、機体フレーム10の後方側下部16には、水平軸17を保持する一対のブラケット19が機体フレーム10の後方へ向かって突出するように取り付けられており、ハンドルバー18の基端部は、この水平軸17によって枢支されている。
【0015】
水平軸17によって枢支されるハンドルバー18の回動は、図1において実線で示す位置(使用位置D)(ハンドルバー18が、機体フレーム10の後方側下部16から後方側斜め上方へ向かって突出する姿勢となる位置)から、破線で示す位置(収納位置U)(ハンドルバー18が、水平軸17から上方へ直立(起立)した姿勢となる位置)までの範囲(回動許容範囲)内で許容され、これらの位置を超える回動は、ブラケット19に形成されている一対の突起(図示せず)によって規制されるようになっている。
【0016】
また、ハンドルバー18の基端部とブラケット19には、ハンドルバー18の姿勢を、使用位置D、及び、収納位置Uにおいてロックすることができる手動ラッチ式ストッパー20が配置されている。この手動ラッチ式ストッパー20は、図2に示すように、シリンダ22と、ロックピン23と、ラッチスプリング24と、操作グリップ27と、固定ストッパー部材25とによって構成されている。
【0017】
より詳細には、シリンダ22は、軸心が水平軸17と直交する向きで、ハンドルバー18の基端部に対して溶接されたクロスビーム21を介して、水平軸17よりも上方の位置に固定されている。ロックピン23は、シリンダ22内において軸方向へ摺動可能なように保持されている。ラッチスプリング24は、シリンダ22内に保持され、ハンドルバー18が使用位置D、及び、収納位置Uのいずれの位置にある場合でも、ロックピン23の先端部を、シリンダ22の先端から下方側(水平軸17側)へ向かって突出するように付勢している。操作グリップ27は、シリンダ22の反対側(ロックピン23の突出方向とは反対側)に配置され、ハンドルバー18が使用位置D、及び、収納位置Uのいずれの位置にある場合でも、ラッチスプリング24の付勢力に抗して上方側(ロックピン23の突出方向の反対側)へ引っ張ることにより、ロックピン23をシリンダ22内に収容し、ロックピン23の先端部がシリンダ22の先端から突出しない状態とすることができるようになっている。
【0018】
固定ストッパー部材25は、図2に示すように、ブラケット19における水平軸17の上方において固定されており、水平軸17と同心的な上向きの円弧状面25cを有している。また、円弧状面25cの前方側(機体フレーム10における前方側)には、前側端面25aが形成され、後方側(機体フレーム10における後方側)には、後側端面25bが形成されている。
【0019】
ハンドルバー18が図2に示す位置(図1において実線で示す使用位置D)にあり、かつ、ロックピン23の先端部が突出状態にあるとき(操作グリップ27が引っ張られていないとき)、固定ストッパー部材25の後側端面25bは、ロックピン23の先端部の前方側に位置し(ハンドルバー18を上方側へ(図1において破線で示す収納位置Uへ向かって)回動させようとするときに、ロックピン23と係合して干渉する位置に配置され)、ハンドルバー18が上方側へ回動することを規制するように構成されている。ハンドルバー18は、ブラケット19に形成されている突起(図示せず)により、図2に示す位置(図1において実線で示す使用位置D)よりも下方側へは回動しないように構成されているため、ハンドルバー18が図2に示す位置(図1において実線で示す使用位置D)にあり、かつ、ロックピン23の先端部が突出状態にあるとき、ハンドルバー18の姿勢は、使用位置Dにおいてロックされることになる。
【0020】
一方、ハンドルバー18が図3に示す位置(図1において破線で示す収納位置U)にあり、かつ、ロックピン23の先端部が突出状態にあるとき(操作グリップ27が引っ張られていないとき)、固定ストッパー部材25の前側端面25aは、ロックピン23の先端部の後方側に位置し(ハンドルバー18を下方側へ(図1において実線で示す使用位置Dへ向かって)回動させようとするときに、ロックピン23と係合して干渉する位置に配置され)、ハンドルバー18が下方側へ(図1において実線で示す使用位置Dへ向かって)回動することを規制するように構成されている。ハンドルバー18は、ブラケット19に形成されている突起(図示せず)により、図3に示す位置(図1において破線で示す収納位置U)よりも機体前方側へは回動しないように構成されているため、ハンドルバー18が図3に示す位置(図1において破線で示す収納位置U)にあり、かつ、ロックピン23の先端部が突出状態にあるとき、ハンドルバー18の姿勢は、収納位置Uにおいてロックされることになる。
【0021】
そして、操作グリップ27を、ラッチスプリング24の付勢力に抗して上方側(ロックピン23の突出方向とは反対の方向)へ引っ張ると、ロックピン23がシリンダ22内に収容され、ロックピン23の先端部が、固定ストッパー部材25の前側端面25a、及び、後側端面25bのいずれとも干渉しない状態となり、その結果、手動ラッチ式ストッパー20によるロックが解除され、回動許容範囲内におけるハンドルバー18の回動が可能となる。即ち、ハンドルバー18を、図2に示す位置(図1において実線で示す使用位置D)から、図3に示す位置(図1において破線で示す収納位置U)へ向かって、或いは、その逆方向へ回動させることが可能となる。
【0022】
尚、操作グリップ27を上方側へ引っ張ることによってロックを解除し、ハンドルバー18を、使用位置Dから収納位置Uへ向かって回動させるとき、ロックピン23の先端部が固定ストッパー部材25の後側端面25b側の上縁エッジを乗り越えたら、操作グリップ27から手を離しても、収納位置Uに達するまでは、図4に示すように、ロックピン23の先端面が、固定ストッパー部材25の円弧状面25c上を摺動し、ロック状態とはならずにハンドルバー18を回動させることができ、ロックピン23の先端部が前側端面25aの上縁エッジを越えた時点で、ロックピン23がラッチスプリング24の付勢力により突出状態となり、ハンドルバー18は、収納位置Uにおいてロックされることになる。
【0023】
同様に、ハンドルバー18を収納位置Uから使用位置Dへ向かって回動させるとき、ロックピン23の先端部が固定ストッパー部材25の前側端面25a側の上縁エッジを乗り越えたら、操作グリップ27から手を離しても、使用位置Dに達するまでは、ロックピン23の先端面が固定ストッパー部材25の円弧状面25c上を摺動し、ロック状態とはならずにハンドルバー18を回動させることができ、ロックピン23の先端部が後側端面25bの上縁エッジを越えた時点で、ロックピン23がラッチスプリング24の付勢力により突出状態となり、ハンドルバー18は、使用位置Dにおいてロックされることになる。
【0024】
尚、固定ストッパー部材25の前側端面25a、或いは、後側端面25bに対してロックピン23の先端部が接触するハンドルバー18の角度位置と、ブラケット19に設けられている一対の突起(ハンドルバー18の回動許容範囲を規定する突起)(図示せず)に対してハンドルバー18の基端部が接触する限界角度位置との間に、僅かな遊び角度が与えられるように、ロックピン23との関係において、固定ストッパー部材25の寸法及び配設位置を設定することが好ましい。
【0025】
本実施形態における振動ローラは、以上に説明したように、手動ラッチ式ストッパー20によるハンドルバー18のロックを解除するための操作グリップ27が、ハンドルバー18を枢支する水平軸17よりも上方に配置され、かつ、ハンドルバー18が使用位置D、及び、収納位置Uのいずれの位置にある場合でも、上方側(斜め上方)へ引っ張ることによってロックを解除できるように構成されているため、作業員は、ハンドルバー18の先端部に取り付けられている操作ハンドル30の近傍において安定した立ち姿勢のまま、ハンドルバー18の上方から手を伸ばして操作グリップ27を掴み、ロック解除操作を行うことができる。
【0026】
尚、本実施形態においては、ハンドルバー18の回動を収納位置Uと使用位置Dの二箇所でロックすることができる振動ローラについて説明したが、固定ストッパー部材25の円弧状面25cにおけるいずれかの位置に、ロックピン23の先端部を受け入れる中間ロック孔を穿孔し、ハンドルバー18を、使用位置D及び収納位置U以外の位置(例えば、図1において実線で示す使用位置Dよりも若干高めの位置)においてロックできるようにして、操作する作業員の身長に応じてハンドルバー18先端部の操作ハンドル30の高さ位置を変更できるようにしてもよい。
【0027】
また、固定ストッパー部材25を、図2に示すものよりも大きく形成し、使用位置Dにおいてロックピン23の先端部を受け入れてロックする後方側ロック孔、及び、収納位置Uにおいてロックピン23の先端部を受け入れてロックする前方側ロック孔を、円弧状面25cにそれぞれ形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0028】
10:機体フレーム、
11:原動機、
12:油圧ポンプ、
13:走行用油圧モータ、
14:起振機、
15:燃料タンク、
16:後方側下部、
17:水平軸、
18:ハンドルバー、
19:ブラケット、
20:手動ラッチ式ストッパー、
21:クロスビーム、
22:シリンダ、
23:ロックピン、
24:ラッチスプリング、
25:固定ストッパー部材、
25a:前側端面、
25b:後側端面、
25c:円弧状面、
27:操作グリップ、
30:操作ハンドル、
D:使用位置、
U:収納位置
図1
図2
図3
図4