(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判定部は、合流又は工事区間を示す路面表示がある場合に表示がない場合よりも、合流又は工事区間がある確率を高く算出するとともに、算出した前記合流又は工事区間がある確率に基づいて判定する請求項1〜4のいずれかに記載の走行支援装置。
前記候補線抽出部により抽出された前記候補線に属するエッジ点同士の間隔の頻度分布を算出するとともに、算出した前記頻度分布において所定範囲の間隔に対する最頻値を取得する最頻値取得部(43)と、
前記最頻値取得部により取得された前記最頻値に基づいて、前記各エッジ点が前記境界線である確率を算出する第2確率算出部(44)と、を備え、
前記第2確率算出部は、前記車両の進行方向に対して手前のエッジ点との間隔が、前記最頻値よりも大きい場合に、前記境界線である確率を所定値よりも低く算出し、
前記候補線選択部は、前記第1確率算出部及び前記第2確率算出部により算出された前記境界線である確率を統合して、前記境界線として認識する候補線を選択する請求項6に記載の走行支援装置。
前記画像の輝度に基づいてエッジ点を抽出する際に、前回抽出したエッジ点のうち、前記進行方向に対して手前のエッジ点との間隔が前記最頻値よりも小さいエッジ点の近傍を、エッジ点抽出領域とする請求項7又は8に記載の走行支援装置。
前記確率算出部は、前記画像の水平方向における前記左候補線及び前記右候補線の幅を算出し、前記車両の進行方向に対して手前のエッジ点における前記左候補線及び右候補線の幅との差分をそれぞれ算出する差分算出部(45)と、前記差分算出部により算出された前記差分に基づいて、前記各エッジ点が前記境界線である確率を算出する第3確率算出部(46)と、を備え、
前記第3確率算出部は、前記差分算出部により算出された前記差分が所定範囲内の場合に、前記境界線である確率を所定値よりも高く算出し、
前記候補線選択部は、前記第1確率算出部、前記第2確率算出部、及び前記第3確率算出部により算出された前記境界線である確率を統合して、前記境界線として認識する候補線を選択する請求項7に記載の走行支援装置。
前記第1確率算出部は、前記手前のエッジ点について算出した前記境界線である確率が前記所定値よりも低く、且つ、前記ずれ量算出部により算出された前記ずれ量が前記所定量よりも小さい場合に、前記境界線である確率を前記所定値よりも低い第2所定値よりも低く算出する請求項6、7、10のいずれかに記載の走行支援装置。
前記第1確率算出部は、前記手前のエッジ点の前記境界線である確率が前記所定値よりも高い場合に、前記ずれ量が大きくなるほど前記境界線である確率を低く算出する請求項6、7、10、12のいずれかに記載の走行支援装置。
前記第1確率算出部は、前記手前のエッジ点の前記境界線である確率が前記所定値よりも低い場合に、前記ずれ量が小さくなるほど前記境界線である確率を低く算出する請求項12に記載の走行支援装置。
前記第1確率算出部は、前記車両の近傍において前記候補線選択部により既に選択されている前記候補線のエッジ点から前記進行方向に順次、前記境界線である確率を算出する請求項6、7、10、12〜14のいずれかに記載の走行支援装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、走行支援装置を車両に搭載した実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、
図1を参照して本実施形態に係る走行支援装置90の構成について説明する。走行支援装置90は、カメラ10と、CPU、ROM、RAM、I/O、及びこれらを接続するバスライン等からなるマイクロコンピュータと、を備える。本実施形態では、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することで、エッジ点抽出部20、候補線抽出部30、確率算出部40、候補線選択部50、判定部60、制御部70の機能を実現している。なお、カメラ10、エッジ点抽出部20、候補線抽出部30、確率算出部40、候補線選択部50から、境界線認識装置80が構成される。
【0011】
カメラ10は、例えばCCDカメラであり、車両前方の走路を撮影できるように、例えばルームミラーの裏側に、車両前方を向いて固定されている。カメラ10は、車両前方の走路を撮影し、撮影した画像情報をエッジ点抽出部20に出力する。
【0012】
エッジ点抽出部20は、カメラ10が取得した画像の色情報を輝度に変換して、輝度情報を取得する。そして、エッジ点抽出部20は、後述する候補線選択部50により前回選択された候補線を延長した領域近傍において、画像の水平方向且つ車両から離れる方向にエッジ点を探索して、複数のエッジ点を抽出する。詳しくは、エッジ点抽出部20は、輝度が急激に増加するアップエッジ点、及び輝度が急激に減少するダウンエッジ点のペアエッジ点を、探索して抽出する。アップエッジ点は境界線の内側の輪郭に対応し、ダウンエッジ点は境界線の外側の輪郭に対応する。
【0013】
候補線抽出部30は、抽出したアップエッジ点の連なりにハフ変換等の変換を行い、自車両が走行する走路を区切る左右の境界線の候補である左候補線及び右候補線を、複数抽出する。
【0014】
確率算出部40は、ずれ量算出部41、第1確率算出部42、最頻値取得部43、第2確率算出部44、差分算出部45、第3確率算出部46を備える。そして、確率算出部40は、候補線抽出部30により抽出された左右の候補線に属する各エッジ点について、複数の境界線の特徴をそれぞれ備えている度合いに基づいて、境界線である確率を算出する。
【0015】
具体的には、ずれ量算出部41及び第1確率算出部42は、連続性という境界線の特徴を備えている度合いに基づいて、境界線である確率を算出する。ずれ量算出部41は、抽出された左右の候補線に属する各エッジ点について、車両の進行方向に対して手前のエッジ点及び進行方向により決まる進路との、画像の水平方向におけるずれ量を算出する。第1確率算出部42は、車両の近傍から進行方向に順次、ずれ量算出部41により算出されたずれ量に基づいて、各エッジ点が境界線である確率を算出する。
【0016】
また、最頻値取得部43及び第2確率算出部44は、境界線に属するエッジ点同士の間隔が破線境界線の破線間隔よりも小さいという境界線の特徴を備えている度合いに基づいて、境界線である確率を算出する。最頻値取得部43は、抽出された左右の候補線に属するエッジ点同士の間隔の頻度分布を算出するとともに、算出した頻度分布において所定範囲の間隔での最頻値を取得する。第2確率算出部44は、最頻値取得部43により取得された最頻値に基づいて、各エッジ点が境界線である確率を算出する。
【0017】
また、差分算出部45及び第3確率算出部46は、幅の一貫性という境界線の特徴を備えている度合いに基づいて、境界線である確率を算出する。差分算出部45は、抽出された左右の候補線に属する各エッジ点において、画像の水平方向における候補線の幅を算出し、車両の進行方向に対して手前のエッジ点における候補線の幅との差分を算出する。第3確率算出部46は、差分算出部45により算出された幅の差分に基づいて、各エッジ点が境界線である確率を算出する。なお、ずれ量算出部41、第1確率算出部42、最頻値取得部43、第2確率算出部44、差分算出部45、第3確率算出部46についての詳しい説明は後述する。
【0018】
候補線選択部50は、第1確率算出部42、第2確率算出部44、及び第3確率算出部46により、それぞれ算出された境界線である確率を統合する。例えば、まず、第1確率算出部42及び第2確率算出部44により、それぞれ算出された境界線である確率を統合し、その統合した確率と第3確率算出部46により算出された境界線である確率を統合する。このとき、確率Aに50%よりも高い確率を統合すると、統合した確率は確率Aよりも高くなり、確率Aに50%よりも低い確率を統合すると、統合した確率は確率Aよりも低くなる。
【0019】
そして、候補線選択部50は、統合した確率に基づいて、候補線抽出部30により抽出された候補線の中から、境界線として認識する候補線を選択する。詳しくは、候補線選択部50は、各エッジ点について境界線である確率を統合し、統合した確率が境界線として判定できる判定値(例えば、50%)よりも低いエッジ点を除外する。そして、候補線選択部50は、統合した確率が境界線として判定できる判定値よりも高いエッジ点からなる候補線であって、車両の右側と左側とで対になっている候補線を選択する。
【0020】
判定部60は、候補線選択部50により選択された左候補線及び右候補線の状態に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定する。詳しい判定方法については後述する。
【0021】
制御部70は、候補線選択部50により選択された左候補線及び右候補線に基づいて、操舵量や車速の設定等の車両制御を行う。例えば、車両を走路内に維持させる制御を行う場合には、車両が境界線として認識された候補線の外へはみ出した時に、走路内に戻すように車両を制御する。また、制御部70は、判定部60により走路の前方に合流又は工事区間があると判定された場合に、リスクを回避するため、車両の制御を停止する。なお、車両が境界線として認識された候補線の外へはみ出した時に、警報を出力してもよい。
【0022】
次に、
図2〜
図6を参照して、ずれ量算出部41及び第1確率算出部42が行う処理について説明する。
図2のフローチャートを参照して、連続性に基づいて境界線である確率を算出する処理手順について説明する。S11〜S14はずれ量算出部41が実行し、S15は第1確率算出部42が実行する。
【0023】
まず、S11では、候補線抽出部30により抽出された左右の候補線に属するエッジ点を抽出する。
【0024】
次に、S12〜S15の処理は、S11で検出したエッジ点のそれぞれについて、車両の近傍から遠方に向かって順次、繰り返し実行する。S12では、注目するエッジ点と、車両の進行方向に対して手前のエッジ点との進行方向におけるエッジ点間距離を算出する。
【0025】
続いて、S13では、
図3に示すように、S12で算出したエッジ点間距離に応じた、連続性判定の許容幅(所定量)を算出する。この連続性判定の許容幅は、エッジ点間距離が第1所定距離よりも小さい場合は一定の幅になり、エッジ点間距離が第1所定距離から第2所定距離の間は、エッジ点間距離が大きくなるほど広くなり、エッジ点間距離が第2所定距離よりも大きい場合は一定の幅になっている。手前のエッジ点及び車両の進行方向により決まる進路、すなわち予測曲線と、注目するエッジ点との、画像の水平方向におけるずれ量が連続性判定の許容幅以内であれば、注目するエッジ点は、手前のエッジ点と連続性が高いと判定できる。車両の進行方向は、過去に抽出され境界線として認識された候補線の曲率から算出される。
【0026】
続いて、S14では、
図4に示すように、予測曲線と注目するエッジ点との、画像の水平方向におけるずれ量を算出する。
図4において、上の黒丸は注目するエッジ点を示し、下の黒丸は手前のエッジ点を示している。また、
図4において、手前のエッジ点から延びている実線は予測曲線を示し、ハッチングは連続性判定の許容幅を示している。
図4は、エッジ点間距離が第2所定距離であり、ずれ量が許容幅より小さい場合を示している。
【0027】
続いて、S15では、注目するエッジ点が境界線である確率を算出する。詳しくは、手前のエッジ点について、第1確率算出部42により既に算出されている境界線である確率が50%(所定値)よりも大きい場合は、
図5に示す認識用確率マップを用いて、注目するエッジ点の境界線である確率を算出する。ただし、手前のエッジ点が既に境界線として認識されているエッジ点の場合は、過去に候補線選択部50により統合された境界線である確率が50%よりも大きい場合に、
図5に示す認識用確率マップを用いる。
【0028】
図5に示す認識用確率マップは、境界線として認識される確率が高いエッジ点と連続性の高いエッジ点も、境界線として認識されやすくする確率マップである。注目するエッジ点が、手前のエッジ点に対して許容幅内に入っている場合は、注目するエッジ点の境界線である確率を50%よりも高く算出する。これに対して、注目するエッジ点が、手前のエッジ点に対して許容幅内に入っていない場合は、注目するエッジ点の境界線である確率を50%よりも低く算出する。また、手前のエッジ点の境界線である確率をα%とすると、注目するエッジ点が予測曲線上にある場合、すなわちずれがない場合に、注目するエッジ点の境界線である確率をα%と算出する。そして、α%を最高確率、100−α%を最低確率として、ずれ量が大きくなるほど境界線である確率を低く算出する。すなわち、手前のエッジ点との連続性が高いほど境界線である確率を高く算出し、連続性が低いほど境界線である確率を低く算出する。
図5は、注目するエッジ点が許容幅内に入っており、注目するエッジ点の境界線である確率をβ%(50<β<α)と算出する場合を示している。
【0029】
一方、手前のエッジ点について、第1確率算出部42により既に算出されている境界線である確率が50%(所定値)よりも小さい場合は、
図6に示す除外用確率マップを用いて、注目するエッジ点の境界線である確率を算出する。
【0030】
図6に示す除外用確率マップは、境界線として認識される確率が低いエッジ点、すなわちノイズ成分の可能性が高いエッジ点と連続性の高いエッジ点も、境界線として認識されることを抑制する確率マップである。手前のエッジ点の境界線である確率をγ%とすると、注目するエッジ点が、手前のエッジ点に対して許容幅内に入っている場合は、注目するエッジ点の境界線である確率を、(50+γ)/2%(第2所定値)よりも低く算出する。(50+γ)/2%は、γ%よりも高い確率である。これに対して、注目するエッジ点が、手前のエッジ点に対して許容幅内に入っていない場合は、注目するエッジ点が境界線である確率を(50+γ)/2%よりも高く、且つ50%よりも低く算出する。また、注目するエッジ点が予測曲線上にある場合、すなわちずれがない場合に、注目するエッジ点の境界線である確率をγ%と算出する。そして、50%を最高確率、γ%を最低確率として、ずれ量が小さくなるほど境界線である確率を低く算出する。すなわち、手前のエッジ点との連続性が高いほど境界線である確率を低く算出し、連続性が低いほど境界線である確率を高く算出する。
図6は、注目するエッジ点が許容幅内に入っており、注目するエッジ点の境界線である確率をδ%(γ<δ<(50+γ)/2)と算出する場合を示している。
【0031】
抽出された左右の候補線に属する各エッジ点について、車両の近傍から順次算出した境界線である確率を候補線選択部50へ出力して、本処理を終了する。
【0032】
図7に、S11〜S15の処理を実行して算出した境界線である確率を反映させた後に、候補線選択部50により選択された境界線を示す。黒四角は境界線として認識したエッジ点、白四角は除外したエッジ点、手前側の大きい黒四角は、車両近傍で認識されているエッジ点、各エッジ点上に引かれた線は許容幅を示す。左側の白線は複合線になっている。境界線として認識すべき最も内側の左右の白線と、最も内側の左の白線に隣接する外側の白線とが、候補線として抽出されている。最も内側の左右の白線に属するエッジ点は、車両近傍で認識されているエッジ点との連続性が高いため境界線として認識されている。これに対して、外側の白線に属するエッジ点のうち最も車両に近いエッジ点は、車両近傍で認識されているエッジ点との連続性が低いため除外されており、外側の白線に属する他のエッジ点は、除外されたエッジ点と連続性が高いためすべて除外されている。よって、車両近傍で認識した境界線と連続性の高い候補線を認識するとともに、連続したノイズ成分を全て除外できている。
【0033】
次に、
図8〜
図10を参照して、最頻値取得部43及び第2確率算出部44が行う処理について説明する。
図8のフローチャートを参照して、破線間隔に基づいて境界線である確率を算出する処理手順について説明する。S21〜S24は最頻値取得部43が実行し、S25は第2確率算出部44が実行する。
【0034】
まず、S21では、抽出された左右の候補線に属するエッジ点同士の間隔、すなわち注目するエッジ点と車両の進行方向に対して一つ手前のエッジ点とのエッジ点間距離を算出する。続いて、S22では、S21で算出したエッジ点間距離の頻度分布を算出する。この頻度分布では、車両の進行方向におけるエッジ点の探索間隔や、破線境界線の破線間隔(
図9参照)の頻度が高くなる。
【0035】
続いて、S23では、破線間隔の学習を行う。詳しくは、S21で算出されたエッジ点間距離の頻度分布において、所定範囲の間隔に限定して最頻値を破線間隔として取得する。所定範囲は、エッジ点の探索間隔が除外され、且つ破線間隔としてとりうる範囲(例えば、5m〜20m)である。そして、取得した最頻値を所定の学習率で学習する。すなわち、今回取得した最頻値と、学習値として記憶されている最頻値とを所定の学習率で加重平均して、新しい学習値である最頻値を算出し、学習値を更新する。
【0036】
続いて、S24では、S23で算出した新しい学習値である最頻値を、基準破線間隔とする。カメラ10により瞬時に撮影された画像から算出された最頻値は、ノイズの影響を受けているおそれがある。本実施形態では、瞬時に撮影された画像から算出された最頻値を学習し、学習値である最頻値を基準破線間隔とするため、基準破線間隔に対するノイズの影響は抑制されている。それゆえ、基準破線間隔は、実際の破線間隔に近い間隔になる。
【0037】
続いて、S25では、注目するエッジ点が境界線である確率を、
図10に示す確率マップを用いて算出する。基準破線間隔に対するエッジ点間距離の比が1よりも小さい場合、すなわちエッジ点間距離が基準破線間隔よりも小さい場合は、境界線である確率を所定値(50%)に算出する。一方、基準間隔に対するエッジ点間距離の比が1よりも大きい場合、すなわちエッジ点間距離が基準破線間隔よりも大きい場合は、ノイズであると考えられるので、境界線である確率を所定値よりも低く算出する。さらに、基準間隔に対するエッジ点間距離の比が1から所定比の間の場合は、比が大きいほど境界線である確率を低く算出する。そして、抽出された左右の候補線に属する各エッジ点について、算出した境界線である確率を候補線選択部50へ出力して、本処理を終了する。
【0038】
図11に、S21〜S25の処理を実行して算出した境界線である確率を反映させた後に、候補線選択部50により選択された境界線を示す。数値は、各エッジ点のエッジ点間距離と境界線である確率を示している。破線間隔よりも明らかに大きいエッジ点間距離(22.8m)のエッジ点は、対向車のヘッドランプ光を抽出したノイズである。この破線間隔よりも明らかに大きいエッジ点間距離のエッジ点は、境界線として認識されないように、境界線である確率が低く(1.0%)算出されている。
【0039】
次に、
図12〜
図14を参照して、差分算出部45及び第3確率算出部46が行う処理について説明する。S31及びS32の処理は差分算出部45が行い、S33の処理は第3確率算出部46が行う。
【0040】
まず、S31では、抽出された左右の候補線に属する各エッジ点において、画像の水平方向における候補線の幅を算出する。詳しくは、
図13に示すように、候補線に属するアップエッジ点と、そのアップエッジ点とペアになっているダウンエッジ点との、水平方向における距離を算出する。なお、
図13は、車両の右側の候補線を示している。車両の左側の候補線の場合は、アップエッジ点が右側、ダウンエッジ点が左側になる。すなわち、左右どちらの候補線の場合でも、アップエッジ点が内側、ダウンエッジ点が外側になる。
【0041】
続いて、S32では、各エッジ点において、車両の進行方向に対して手前のエッジ点における候補線の幅との差分を算出する。例えば、車両の進行方向に対して一つ手前のエッジ点における候補線の幅との差分、又は、車両近傍で境界線として認識されている候補線の幅との差分を算出する。
【0042】
続いて、S33では、注目するエッジ点が境界線である確率を、
図14に示す確率マップを用いて算出する。S32において算出された差分が所定範囲内の場合は、候補線幅に一貫性があると判定して、境界線である確率を所定値(50%)よりも高く算出する。一方、S32において算出された差分が所定範囲よりも大きい場合は、候補線幅に一貫性がないと判定して、境界線である確率を所定値よりも低く算出する。S32において算出された差分が第3所定値よりも小さい場合は、境界線である確率を所定の最大確率に算出し、第4所定値よりも大きい場合は、境界線である確率を所定の最低確率に算出する。また、S32において算出された差分が第3所定値と第4所定値の間の場合は、差分が大きいほど、境界線である確率を低く算出する。そして、抽出された左右の候補線に属する各エッジ点について、算出した境界線である確率を候補線選択部50へ出力して、本処理を終了する。
【0043】
図15に、S31〜S33の処理を実行して算出した境界線である確率を反映させた後に、候補線選択部50により選択された境界線を示す。左側の破線境界線と右側の破線境界線の幅は異なり、左側の破線境界線の幅は一般的な規格の境界線幅よりも太く、右側の境界線の幅は一般的な規格の境界線幅である。規格外の幅の左候補線も、規格幅の右候補線も、境界線の幅の一貫性が高いため、境界線として認識されている。
【0044】
次に、
図16及び
図17を参照して、判定部60が行う処理について説明する。
図16のフローチャートを参照して、判定部60が、走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定する処理手順について説明する。
【0045】
まず、S41で、候補線選択部50により選択された左右の候補線の交差点に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を算出する。走路の幅が一定の走路の左右の境界線は、無限遠点で交差する。これに対して、合流区間の走路、すなわち幅が次第に狭くなり隣の走路と接続する走路の左右の境界線は、無限遠点よりも車両に近い地点で交差する。また、
図17に示すように、走路の前方に工事区間ある場合、工事区間を避けるように、元の走路(細い実線)に新しい走路(太い実線)が重ねて描かれていることがある(ドイツなど)。このような場合、元の走路の左境界線と新しい走路の右境界線、又は元の走路の右境界線と新しい走路の左境界線とは、無限遠点よりも車両に近い地点で交差する。
【0046】
そこで、候補線選択部50により選択された左候補線のいずれかと、右候補線のいずれかと、が無限遠点よりも車両に近い地点で交差する場合、無限遠点よりも車両に近い地点で交差しない場合よりも、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を高く算出する。
【0047】
具体的には、無限遠点よりも車両に近い地点で交差する場合は、合流又は工事区間がある確率を第1確率(>50%)に算出し、無限遠点よりも車両に近い地点で交差しない場合は、合流又は工事区間がある確率を第2確率(<50%)に算出する。
【0048】
続いて、S42で、候補線選択部50により選択された左右の候補線のうち、左右で平行な左候補線及び右候補線の組の数を算出する。例えば、
図17に示すように、前方の工事区間を避けるように、元の走路に新しい走路が重ねて描かれている場合、元の走路の左右の境界線は平行であり、新しい走路の左右の境界線も平行である。それゆえ、左右で平行な左候補線及び右候補線の組は2組になる。なお、車両が現在走行している走路の左隣の走路における左側の境界線は、候補線として抽出されていない。
【0049】
続いて、S43で、左右で平行な左候補線及び右候補線の組同士の平行度の違いに基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を算出する。
図17に示すように、前方の工事区間を避けるように、元の走路に新しい走路が重ねて描かれている場合、元の走路の左右の境界線は平行であり、新しい走路の左右の境界線も平行であるが、元の走路の境界線と、新しい走路の境界線は平行ではない。
【0050】
そこで、S42において算出された組の数が2組以上であり、且つ、各組同士が平行ではない場合に、S42において算出された組の数が2組以上存在しない場合又は各組同士が平行な場合よりも、合流又は工事区間がある確率を高く算出する。
【0051】
具体的には、候補線選択部50により選択された左候補線及び右候補線の中に、左右で平行な左候補線及び右候補線の組が2組以上存在し、且つ、各組同士が平行ではない場合は、合流又は工事区間がある確率を第1確率に算出する。一方、左右で平行な左候補線及び右候補線の組が2組以上存在しない場合、又は各組同士が平行な場合は、合流又は工事区間がある確率を第2確率に算出する。
【0052】
続いて、S44では、黄色線に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を算出する。
図17に示すように、走路の前方に工事区間がある場合、工事区間を避けるように、元の走路に黄色線で新しい走路が重ねて描かれていることがある。
図17において、細い実線及び破線は白線を示し、太い実線は黄色線を示す。
【0053】
そこで、S42において算出された組の数が2組以上あり、且つ、少なくとも1組の左候補線及び右候補線が黄色線である場合に、S42において算出された組の数が2組以上存在しない場合又は少なくとも1組が黄色線でない場合よりも、合流又は工事区間がある確率を高く算出する。
【0054】
具体的には、候補線選択部により選択された左候補線及び右候補線の中に、左右で平行な左候補線及び右候補線が1組存在し、且つ、少なくとも1組の左候補線及び右候補線が黄色線である場合に、合流又は工事区間がある確率を第1確率に算出する。一方、左右で平行な左候補線及び右候補線の組が2組以上存在しない場合、又は少なくとも1組の左候補線及び右候補線が黄色線でない場合は、合流又は工事区間がある確率を第2確率に算出する。
【0055】
ここで、黄色線の判定は、カメラ10により撮影された画像の輝度情報に基づいて行う。輝度情報は、r,g,bの三成分で表されており、黄色は、(r,g,b)=(256、256、0)と定義される。そこで、x、yをそれぞれ異なる判定値として、r>x、g>x、b<yをすべて満たした場合に、黄色と判定する。
【0056】
続いて、S45では、ナビ情報に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を算出する。ナビ情報に、走路の前方に合流又は工事区間があることを示す情報が含まれている場合は、合流又は工事区間がある確率を第1確率に算出する。一方、ナビ情報に、走路の前方に合流又は工事区間があることを示す情報が含まれていない場合は、合流又は工事区間がある確率を第2確率に算出する。
【0057】
続いて、S46では、工事区間シンボルマークに基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を算出する。看板、人形、バリケード等の工事区間のシンボルマークを認識した場合には、合流又は工事区間がある確率を第1確率に算出する。一方、工事区間のシンボルマークを認識していない場合には、合流又は工事区間がある確率を第2確率に算出する。
【0058】
続いて、S47では、路面表示に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を算出する。合流又は工事区間を示す路面表示を認識した場合には、合流又は工事区間がある確率を第1確率に算出する。一方、合流又は工事区間を示す路面表示を認識していない場合には、合流又は工事区間がある確率を第2確率に算出する。
【0059】
続いて、S48では、道路標識に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を算出する。合流又は工事区間を示す道路標識を認識した場合には、合流又は工事区間がある確率を第1確率に算出する。一方、合流又は工事区間を示す道路標識を認識していない場合には、合流又は工事区間がある確率を第2確率に算出する。
【0060】
続いて、S49では、S41、及びS43〜S48で算出された、走路の前方に合流又は工事区間がある確率を統合する。
【0061】
続いて、S50では、S49で統合した確率が50%よりも高いか否か判定する。統合した確率が50%よりも高い場合は(YES)、S51で、走路の前方に合流又は工事区間があると判定する。一方、統合した確率が50%よりも低い場合は(NO)、S52で、走路の前方に合流又は工事区間がないと判定する。続いて、S53で、S51又はS52の判定結果を、制御部70に出力して、本処理を終了する。
【0062】
制御部70は、判定部60により走路の前方に合流又は工事区間ありと判定された場合には、候補線選択部50により選択された左候補線及び右候補線に基づいた車両の制御を停止する。一方、制御部70は、判定部60により走路の前方に合流又は工事区間なしと判定された場合には、候補線選択部50により選択された左候補線及び右候補線に基づいた車両の制御を停止しない。
【0063】
図18及び
図19に、判定部60により、前方に合流又は工事区間があると判定された走路を示す。
図18は前方に工事区間があり、工事区間を避けるように元の走路に新しい走路が描かれている。
図19は前方に合流区間がある。
図18では、元の走路の左候補線と、新しい走路の右候補線とが、無限遠点よりも車両に近い地点で交差していることから、合流又は工事区間ありと判定されている。
図19では、左候補線と右候補線とが、無限遠点よりも車両に近い地点で交差していることから、合流又は工事区間ありと判定されている。
【0064】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
【0065】
・第1確率算出部42により、境界線である確率が所定値よりも高いエッジ点と連続性が高いエッジ点は、境界線である確率が所定値よりも高く算出される。さらに、候補線選択部50により、第1確率算出部42により算出された境界線である確率に基づいて、抽出された候補線の中から、境界線として認識する候補線が選択される。よって、車両の近傍から遠方まで、車両の近傍で境界線である確率の高いエッジ点に対して連続性の高いエッジ点が属する候補線を選択して、境界線として認識することができる。したがって、車両の遠方までの境界線を高精度に認識することができる。
【0066】
・最頻値取得部43により、抽出された候補線に属するエッジ点同士の間隔の頻度分布が算出され、算出された頻度分布において所定範囲の間隔に対する最頻値が取得される。第2確率算出部44により、進行方向に対して手前のエッジ点との間隔が最頻値よりも大きい場合に、エッジ点が境界線である確率は所定値よりも低く算出される。さらに、候補線選択部50により、第2確率算出部44により算出された確率に基づいて、抽出された候補線の中から、境界線として認識する候補線が選択される。よって、車両の近傍から遠方まで、破線間隔の広さにかかわらず、エッジ点間隔が破線間隔よりも大きいエッジ点、すなわちノイズ成分を境界線として認識することを抑制できる。したがって、車両の遠方までの境界線を高精度に認識することができる。
【0067】
・差分算出部45により、各エッジ点において、候補線の幅が算出され、進行方向に対して手前のエッジ点における候補線の幅との差分が算出される。第3確率算出部46により、算出された幅の差分が所定範囲内の場合に、境界線である確率が所定値よりも高く算出される。すなわち、候補線の幅の一貫性が強いエッジ点は、境界線である確率が所定値よりも高く算出される。そして、候補線選択部50により、第1確率算出部42、第2確率算出部44、及び第3確率算出部46により算出された境界線である確率が統合されて、境界線として認識する候補線が選択される。よって、エッジ点間隔が破線間隔よりも大きいエッジ点を境界線として認識することを抑制しつつ、さらに、境界線である確率が高いエッジ点との連続性が高いエッジ点、及び候補線幅の一貫性が強いエッジ点を境界線として認識しやすくして、適切な候補線を選択することができる。したがって、車両の遠方までの境界線をより高精度に認識することができる。
【0068】
・第1確率算出部42により、境界線である確率が所定値よりも低いエッジ点と連続性が高いエッジ点は、境界線である確率が所定値よりも低い第2所定値よりも低く算出される。すなわち、ノイズ成分と連続性が高いエッジ点は、ノイズ成分とみなされ、境界線として認識されることが抑制される。よって、スリップ痕や複合線のように連続したノイズ成分を、境界線として認識することを抑制できる。
【0069】
・境界線である確率が所定値よりも高いエッジ点との連続性が低いエッジ点ほど、境界線である確率を低く算出することができる。
【0070】
・境界線である確率が所定値よりも低いエッジ点との連続性が高いエッジ点ほど、すなわち、ノイズ成分との連続性が高いエッジ点ほど、境界線である確率を低く算出することができる。
【0071】
・車両近傍において既に選択されている候補線のエッジ点から進行方向に順次、連続性を判定することにより、境界線としてふさわしい候補線を確実に選択することができる。
【0072】
・候補線選択部50により選択された左候補線及び右候補線の状態に基づいて、前記走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定され、合流又は工事区間がある場合には、車両の制御が停止される。したがって、車両が走路から外れていない場合であっても、走路の前方に合流又は工事区間がある場合には車両の制御を停止するため、走路の状況に応じた安全な走行支援を行うことができる。
【0073】
・判定部60により、選択された左候補線及び右候補線が無限遠点よりも車両に近い地点で交差する場合には、無限遠点よりも車両に近い地点で交差しない場合よりも、走路の前方に合流又は工事区間がある確率が高く算出される。そして、算出された確率に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定される。したがって、高精度で合流又は工事区間を検出でき、ひいては、走路の状況に応じた安全な走行支援を行うことができる。
【0074】
・判定部60により、選択された左境界線及び右境界線の中に、左右で平行な左候補線及び右候補線の組が2組以上存在し、且つ、各組同士が平行ではない場合には、2組以上存在しない場合又は各組同士が平行な場合よりも、走路の前方に合流又は工事区間がある確率が高く算出される。そして、算出された確率に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定される。したがって、高精度で合流又は工事区間を検出でき、ひいては、走路の状況に応じた安全な走行支援を行うことができる。
【0075】
・判定部60により、認識された左境界線及び右境界線の中に、左右で平行な左境界線及び右境界線の組が2組以上存在し、且つ、少なくとも1組の左候補線及び右候補線が黄色線である場合には、2組以上存在しない場合又は黄色線でない場合よりも、走路の前方に合流又は工事区間がある確率が高く算出される。そして、算出された確率に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定される。したがって、高精度で合流又は工事区間を検出でき、ひいては、走路の状況に応じた安全な走行支援を行うことができる。
【0076】
・判定部60により、合流又は工事区間を示す路面表示がある場合には、表示がない場合よりも、走路の前方に合流又は工事区間がある確率が高く算出される。そして、算出された確率に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定される。したがって、高精度で合流又は工事区間を検出でき、ひいては、安全な走行支援を行うことができる。
【0077】
・境界線認識装置80により境界線として選択された候補線に基づいて、車両の制御が行われる。また、選択された候補線の状態に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある否か判定され、合流又は工事区間がある場合には、車両の制御が停止される。よって、境界線として高精度に選択した候補線に基づいて、車両の制御を行うことができるとともに、走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定できる。さらに、走路の前方に合流又は工事区間がある場合には、車両の制御を停止することにより、安全な走行支援を行うことができる。
【0078】
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。
【0079】
・最頻値取得部43は、最頻値の学習をするかわりに、所定期間においてカメラ10により撮影された画像から、エッジ点間距離の頻度分布を算出し、算出した頻度分布において、所定範囲の間隔に対する最頻値を基準破線間隔としてもよい。このようにすると、所定期間に蓄積された画像に基づいて頻度分布が算出されるので、ある程度の頻度が確保された時点で頻度分布を算出することができる。このため、頻度分布の信頼性を向上させることができ、精度の高い最頻値を取得することができる。
【0080】
・第1確率算出部42は、手前のエッジ点の境界線である確率が所定値よりも大きい場合に、注目するエッジ点が許容幅内に入っているときは、境界線である確率を例えば0.6と算出し、許容幅には入っていないときは、境界線である確率を例えば0.2と算出するようにしてもよい。すなわち、境界線である確率を不連続な二値に設定してもよい。
【0081】
・また、第1確率算出部42は、手前のエッジ点の境界線である確率が所定値よりも小さい場合に、注目するエッジ点が許容幅内に入っているときは、境界線である確率を例えば0.2と算出し、許容幅に入っていないときは、境界線である確率を例えば0.5と算出するようにしてもよい。すなわち、境界線である確率を不連続な二値に設定してもよい。
【0082】
・第2確率算出部44は、基準破線間隔に対するエッジ点間距離の比が1よりも小さい場合は、境界線である確率を例えば0.5と算出し、比が1から所定比の間は、境界線である確率を例えば0.3と算出し、比が所定比よりも大きい場合は、境界線である確率を例えば0.01と算出するようにしてもよい。すなわち、境界線である確率を不連続な三値に設定してもよい。
【0083】
・第3確率算出部46は、差分が所定範囲内の場合は、境界線である確率を例えば0.6と算出し、差分が所定範囲よりも大きい場合は、境界線である確率を例えば0.2と算出するようにしてもよい。すなわち、境界線である確率を不連続な二値に設定してもよい。
【0084】
・確率算出部40は、連続性、境界線に属するエッジ点間距離、幅の一貫性以外の境界線の特徴についても、境界線である確率を算出してもよい。そして、候補線選択部50は、連続性、境界線に属するエッジ点間距離、幅の一貫性以外の境界線の特徴について算出された境界線である確率も統合して、境界線として認識する候補線を選択してもよい。
【0085】
・候補線選択部50は、確率算出部40により、複数の境界線の特徴をそれぞれについて算出された境界線である確率を全て統合しなくてもよい。第1確率算出部42、第2確率算出部44及び第3確率算出部46の少なくとも一つにより算出された境界線である確率が、統合確率に含まれていればよい。すなわち、候補線選択部50は、第1確率算出部42、第2確率算出部44及び第の少なくとも一つにより算出された境界線である確率に基づいて、境界線として認識する候補線を選択すればよい。
【0086】
・判定部60は、左右の候補線の交差点(S41)、左右で平行な左候補線及び右候補線の組同士の平行度の違い(S43)、及び黄色線(S44)のうち、少なくとも1つについて算出された合流又は工事区間がある確率を、S50で統合すればよい。すなわち、判定部60は、左右の候補線の交差点、左右で平行な左候補線及び右候補線の組同士の平行度の違い、及び黄色線のうち、少なくとも一つについて算出された合流又は工事区間がある確率に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間があるか否か判定すればよい。
【0087】
・エッジ点抽出部20は、画像の輝度に基づいてエッジ点を抽出する際に、前回抽出したエッジ点のうち、進行方向に対して手前のエッジ点との間隔が基準破線間隔よりも小さいエッジ点の近傍を、エッジ点抽出領域としてもよい。
【0088】
・判定部60は、選択された候補線の状態に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある否か判定する代わりに、画像における白線以外の構造物(例えば、工事中を示す標識・看板等)に基づいて、走路の前方に合流又は工事区間がある否か判定しても良い。