(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
英語の単数を表す冠詞「a」、「an」、及び「the」の対訳で「一」、「或る」、及び「当該」が、本明細書及び付随の特許請求の範囲に使用されている場合、それらは、文脈により別途明白に指示されていない限り、複数の言及対象を含むことを特記しておく。同様に、「一」(又は「或る」)、「1つ又はそれ以上」、及び「少なくとも1つ」という用語は、ここでは入れ替え可能に使用され得る。「備えている」、「含んでいる」、「〜を特徴とする」、及び「有する」という用語も入れ替え可能に使用され得ることを指摘しておく。
【0019】
別途定義されていない限り、ここに使用されている全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって普通に理解されているのと同じ意味を有する。ここに言及されている全ての刊行物及び特許は、当該刊行物の中で報告されている薬品類、器具類、統計学的分析、及び方法論であって、本発明に関連付けて使用される可能性のあるそれら薬品類、器具類、統計学的分析、及び方法論を記述し開示することを含めて、あらゆる目的のために参考文献として援用される。本明細書中に引用されている全ての参考文献は、当技術における技量のレベルを指し示すものとして捉えられたい。ここでは何物も、先行の発明を理由に本発明にその様な開示に先行する権利がないことを是認するものであるとの解釈の仕方をされてはならない。
【0020】
ここでの使用に際し「マンドレル」という用語は、内部の心部であって、少なくともその一部分が電極組立体の一体部分となり得る心部を意味する。「相互接続継手」という用語は、マンドレルを含んでいる電池の電気的構成要素間の導電接続をいう。マンドレルがそれ自体は導電性でないかもしれないが、少なくとも正負電極及び正負極貫通ピンを含め通電のために必要とされる電極組立体のそれら諸部品はマンドレル上で導電接続されている。加えて、「電極」という用語は、活物質で被覆されていてもよい電極基板を指して使用されている。電極は、互いに導電接続されている多重「プレート」又はパネルの形態をしている電流収集基板を含むことができる。代替的には、電極は、箔の様な薄い導電性材料の条片の形態をしている基板を備えている。電極が箔又は薄い導電性の条片を基板として使用して形成されている場合、電極を「電極条片」と考えてもよいであろう。
【0021】
ここでの使用に際し「ヒートシールされた」及び「ヒートシーラー」という用語は、機械が熱可塑性材料の様な材料に熱を印加してシールする、当技術では既知の従来式の方法をいう。ヒートシーラーの幾つかの型式のうち、1つの型式は連続加熱を適用する連続加熱シーラーである。連続加熱装置又はシーラーは、カートリッジヒーターを使用し、それを金属又はセラミックの様な、所定の形状及び望ましい熱的性質を有するブロックの適当な大きさの開口部の中へ挿入して構築することができる。ヒートシーラーの2つ目の型式は、インパルスヒートシーラーである。概して、インパルスヒートシーラーは、一定期間電流を通すことによって熱せられる定置要素(例えばニクロム線など)を使用している。
【0022】
本発明及び本発明の様々な特徴及び有利な詳細事項を、添付図面に描かれ以下の説明の中で詳述されている非限定的な実施形態を参照しながらより詳しく解説する。本発明の詳細を不必要に曖昧にしないために、周知の構成要素及び加工処理技法の説明は省略されているが、とはいえ、その様な記述は論及されている引用文献を参考として援用することによって本開示に含まれている。但し、詳細な説明及び特定の実例は、本発明の好適な実施形態を指し示してはいるものの、単に例示が目的で提供されており、限定を課す目的で提供されているのではないことを理解されたい。当業者には、この詳細な説明から、根底の発明概念の精神及び/又は範囲内での様々な置き換え、修正、追加、及び/又は配置換えが自明となることであろう。
【0023】
本発明は、ジェリーロール型電極組立体及び蓄電池を作る場合に有用なマンドレルを提供している。マンドレルは、正極部分と、負極部分と、正極部分及び/又は負極部分に隣接する1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を含んでいる。正極部分と負極部分の間には通路が提供されている。マンドレルは、正極部分と負極部分の各側に溝のある2つの面を有する平板状とすることができる。溝は、マンドレルの同じ面に在ってもよいし、互いに反対側の面に在ってもよい。溝は、正負極貫通ピンを収容する寸法である。
【0024】
マンドレルが電極組立体を作るのに使用されている場合、正負電極及び正負極貫通ピンは当該マンドレルへ導電接続されることになる。電極同士を絶縁するのに1つ又はそれ以上のセパレータを使用することができる。例えば、セパレータが、正電極と負電極の両方に沿って並列するようにマンドレルの通路に通されていてもよい。(単数又は複数の)除去可能部分を、マンドレルと電極と1つ又はそれ以上のセパレータを回転させるためのハンドルとして使用することができる。マンドレルを回転させると、電極及び1つ又はそれ以上のセパレータがマンドレルの周りに巻き付けられてジェリーロール型電極組立体が提供される。ジェリーロール型組立体は、1つ又はそれ以上のセパレータの1つ又はそれ以上の突き出ている端を熱を用いてヒートシールすることによって固定することができる。
【0025】
これより
図1を参照すると、本発明による電極組立体の1つの実施形態が示されている。
図1は、正極部分(セパレータ51で覆い隠されている)及び負極部分24を有する導電性マンドレル20と、正電極30及び負電極32と、正極貫通ピン42及び負極貫通ピン44と、を含んでいる電極組立体16を示している。マンドレル20は、更に、除去可能部分26と、除去性切込28と、を含んでいる。示されている様に、正電極30及び負電極32は、導電性マンドレル20の互いに反対側の面に導電接続することができ、一方で貫通ピン42及び44はマンドレルの同じ面の所定の場所に導電接続され、それにより相互接続継手を作り出すことができる。図示の実施形態では、正電極30及び負電極32は、それら電極30及び32をマンドレル20の平坦な表面へ溶接することによって導電接続されることになる。この実施形態では、単一のセパレータ51をマンドレル20の正極部分22と負極部分24の間に通路「p」を通して織り込んで電極組立体16を提供している。
【0026】
マンドレルは、如何なる導電性材料で形成することもできるものと理解されたい。例えば、マンドレルは、ステンレス鋼又はアルミニウムで形成することができる。代わりに、マンドレルは、純チタン又は等級5や等級23のチタン合金、ニッケル、銅、及びそれらの組合せから作られていてもよい。
【0027】
マンドレルは如何なる適切なプロセスを使用して作ることもできるが、1つの態様では、マンドレルは、放電加工(EDM)を使用して作ることができる。代わりに、マンドレルは、電池の必要性及びマンドレルの組成の必要性に応じて、金属押出によるか又は射出成形によって作られてもよい。マンドレルには貫通ピンのための溝を機械加工、エッチング、又は溝を設けるのに適した他の方法によって作ることができる。
【0028】
マンドレル20の幅は、約0.2インチ(5.08mm)から約0.5インチ(12.7mm)まで、より厳密には約0.25インチ(6.35mm)インチから約0.4インチ(10.16mm)まで、最も厳密には約0.3インチ(7.62mm)から約0.35インチ(8.89mm)までとすることができる。概して、マンドレルの長さは、約0.5インチ(12.7mm)から約1インチ(25.4mm)まで、より厳密には約0.6インチ(15.24mm)から約0.8インチ(20.32mm)まで、最も厳密には約0.7インチ(17.78mm)から約0.75インチ(19.05mm)までの範囲とすることができる。マンドレルの厚さは、約0.01インチ(0.254mm)から約0.05インチ(1.27mm)まで、より厳密には約0.015インチ(0.381mm)から約0.03インチ(0.762mm)まで、最も厳密には約0.02インチ(0.508mm)から約0.025インチ(0.635mm)までの範囲とすることができる。
【0029】
当業者には、溝23及び25は、貫通ピンの直径に対応する適切な大きさであればよいことが理解されるであろう。溝は、例えば、「v」字型、丸みの付けられた溝、又は底が方形になった溝、の形状とすることができる。
【0030】
電極30及び32は、大きさ、形状、及び長さが様々に異なっていてもよい。概して、電極は、箔又は他の薄くて可鍛性のある導電性基板とすることができる。様々な実施形態では、箔は、例えば、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、など、の様な金属箔の形態とすることができる。電極の長さは、約2インチ(50.8mm)から約20インチ(508mm)まで、厳密には約4インチ(101.6mm)から約18インチ(457.2mm)まで、最も厳密には約6インチ(152.4mm)から約16インチ(406.4mm)までの範囲とすることができる。電極の幅は、約0.1インチ(2.54mm)から約2インチ(50.8mm)まで、より厳密には約0.2インチ(5.08mm)から約1.75インチ(44.45mm)まで、最も厳密には約0.3インチ(7,62mm)から約1.5インチ(38.1mm)までの範囲とすることができる。電極の厚さは、約0.003インチ(0.0762mm)から約0.04インチ(1.016mm)まで、厳密には約0.004インチ(0.1016mm)から約0.03インチ(0.762mm)まで、最も厳密には約0.005インチ(0.127mm)から約0.025インチ(0.635mm)まで、で様々に異なっていてもよい。
【0031】
電極は、使用される電池の化学的性質によって組成が異なることであり、マンドレルはそれに合わせて最適化されればよい。
【0032】
適したセパレータ材料は、ポリエチレン、ポロプロピレン、及びそれらの層状組合せの様な、何れの非導電性材料であってもよい。セパレータは、概して、(一方又は両方の)電極をすっぽり包めるように、セパレータが覆う(一方又は両方の)電極よりも大きな幅と長さを有している。適したセパレータは、約4インチ(101.6mm)から約36インチ(914.4mm)まで、厳密には約8インチ(203.2mm)から約34インチ(863.6mm)まで、最も厳密には約12インチ(304.8mm)から約30インチ(762mm)までの長さと、約0.2インチ(5.08mm)から約2インチ(50.8mm)まで、厳密には約0.3インチ(7.62mm)から約1.75インチ(44.45mm)まで、最も厳密には約0.4インチ(10.16mm)から約1.5インチ(38.1mm)までの幅を有している。セパレータの適した厚さは、約0.0008インチ(0.020mm)から約0.004インチ(0.101mm)までの範囲である。概して、セパレータ51は、除去可能部分26の除去後に、正極部分30と負極部分32の底部分を越えて延びているだけの適切な大きさであればよい。
【0033】
貫通ピンは、溝内に収まる大きさであればよく、如何なる電気伝導性材料で作られていてもよい。例えば、貫通ピン42及び44は、鋼、白金、アルミニウム、チタン、など、で作ることができる。一部の実施形態では、貫通ピンは、合金である、例えば90Pt/10Irの様な白金‐イリジウムで作ることができる。正極貫通ピンと負極貫通ピンの長さは、長さ約0.4インチ(10.16mm)から約1インチ(25.4mm)まで、より厳密には約0.5インチ(12.7mm)から約0.75インチ(19.05mm)まで、最も厳密には約0.5インチ(12.7mm)から約0.7インチ(17.78mm)までの範囲とすることができる。貫通ピンの直径は、様々に異なることであり、約0.050インチ(1.27mm)から約0.3インチ(7.62mm)まで、厳密には約0.01インチ(0.254mm)から約0.025インチ(0.635mm)まで、最も厳密には約0.01インチ(0.254mm)から約0.015インチ(0.381mm)までとすることができる。貫通ピンは、電池ケースの外に延びており、必要な長さに切ることができる。
【0034】
「除去可能部分」という語句は、マンドレルの残り部分から引き離すことができるマンドレルの一部分を指す。これは、当該部分をマンドレルの残り部分から「手折る」ことができるだけの深さの溝を刻むことによって成し遂げられる。代わりに、除去可能部分は、当該部分をマンドレルの残り部分から切断する、破断する、引き裂く、又は切り取ることによって引き離されるものであってもよい。
【0035】
図2A及び
図2Bは、
図1に示されている本発明の例示としての実施形態によるマンドレルを示している。マンドレル20は、2つの面を有する平板状である。マンドレル20は、正極部分22と負極部分24を有し、それら2つの部分を「p」が隔てている。加えて、マンドレル20は、除去可能部分26と除去性切込28も有している。正極貫通溝(feedthrough groove)23と負極貫通溝25も示されている。
【0036】
図2Bは、マンドレル20の上から見た平面図であり、「m−m」線に沿ったマンドレル20の中線を示している。
図2Bに示されている様に、貫通溝23及び25は、貫通ピン42及び44(
図1)を受け入れる寸法及び構成である。
図2A及び
図2Bに示されている実施形態では、正極貫通溝23は、負極貫通溝25に比べ、よりマンドレル20の中線「m−m」に近付けて設置されている。これは、正電極の溝23から中線までの距離「d」と負電極の溝25から中線「m−m」までの距離「d1」との対比により示されている。当然ながら、当業者には溝の設置場所は中線から等距離としてもよいことが理解されるであろう。代わりに、所望であれば負極貫通溝をより中線に近付けてもよいであろうし、或いは必要に応じてマンドレル20のどこでも好都合な場所に設置してもよいであろう。また一方で、当業者には理解される様に、貫通ピンを中線からの距離が異なる2つの場所に配置させることにより、電池カバー(図示せず)を電極の上から嵌めるのに1つの配置でしか嵌らないように構築することができる。これにより、確実に、端子の正負を簡単に識別できるようになる。
【0037】
更に、
図2Aに示されている様に、除去可能部分26は、除去性切込28によって、正極部分22及び負極部分24から分離することができる。除去性切込28は、マンドレル20を切込28に沿って折ることができるだけの深さであればよい。これにより、マンドレル20の個別の正極部分22と負極部分24が得られる。更に
図2Aには、マンドレル20の中線上の足型開口として示されている位置確認ノッチ29が示されている。図示の実施形態では、「足」はマンドレル20の負極部分24の方角を指している。その様な位置確認案内は、マンドレル20が機能を発揮する上で必要でもなければ、それらがマンドレルの負極部分の方角を指している必要もないことに、当業者は気付かれることであろう。とはいえ、その様な案内は、一貫して使用されれば支援となる。
【0038】
図3は、本発明による電極組立体16の相互接続継手のもう1つの実施形態を示している。この実施形態では、正極貫通ピン42用の溝と負極貫通ピン44用の溝とは、マンドレル20の互いに反対側の面に在る。
図3は、更に、マンドレル20と正負極貫通ピン42及び44と正負電極30及び32の間の導電接続も示している。正負電極30及び32は、マンドレル20の正極部分22側及び負極部分24側の溝内で正極貫通ピン42及び負極貫通ピン44との間に差し挟まれている。一部の実施形態では、接続は、貫通ピン42及び44と電極30及び32を共に溝の中へ溶接することによって固定されている。
【0039】
当業者には理解されるであろうが、電極が直接貫通ピンへ導電接続される場合には、マンドレルは導電相互接続継手を確立する上で導電性である必要はない。故に、マンドレルが相互接続継手を完成させる上で電気伝導性である必要のない本発明の実施形態では、マンドレルを非電気伝導性の材料から作ることができる。電気的に非伝導性の適した材料には、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)を含むポリマー類が挙げられる。マンドレルが非電気伝導性の材料から調製される場合、(単数又は複数の)セパレータをマンドレルへヒートシールすることができるのが好都合である。例えば、セパレータの端をマンドレルの一部分へヒートシールによって取り付けることができる。
【0040】
図4は、電極30及び32が正負極部分22及び24に導電接続された状態のマンドレル20を示している概略図である。電極30及び32は、マンドレル20の互いに反対側の面へ取り付けることができる。
【0041】
正電極30は正極活物質で被覆することができる。示されている様に、正電極30は、近位端304には活物質が被覆されていない。近位端304は306の箇所がマンドレル20の正極部分22へ取り付けられている。同様に、負電極32は負極活物質320で被覆することができる。負電極21の近位端322には活物質が被覆されておらず、マンドレル20の負極部分24への取り付け(図示せず)を容易にしている。電極30及び32は、例えば、レーザー溶接、超音波溶接、又は抵抗溶接の様な、溶接によってマンドレルへ取り付けることができる。1つの実施形態では、電極とマンドレルの界面に、取り付けを達成するために2つ又はそれ以上の溶接部の組合せを含むことができる。
【0042】
当業者には理解される様に、正極活物質302は、その様な電極技術において活物質として使用されている材料の何れであってもよい。例えば、正極活物質302は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(carbon monofluoride)(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、又はそれらの組合せとすることができる。同様に、負極活物質320も、電極技術で使用されている何れの適切な負極活物質であってもよい。例示としての物質には、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、リチウム、又はそれらの組合せが挙げられる。
【0043】
正電極30と負電極32はどちらも、電流を生成するのに適した電子の流れを提供するのに、電極の片面が被覆されていてもよいし、両面が被覆されていてもよい。また一方で、当業者には理解される様に、電極の両面を活物質で被覆すると、電極の2つの面をより有効に活用でき、片面しか被覆されていない電極とは対照的にエネルギー及びパワーの増加をもたらすことができる。電極の近位端及び/又は遠位端は、片面であろうと両面であろうと、被覆される必要はないものと理解されたい。如何なりとも適した被覆の組合せ及び(一方又は両方の)電極の被覆部分は、本発明の範囲内であり、限定されないものと理解されたい。
【0044】
図5は、
図4に示されているマンドレル20へ接続された電極30及び32を示している。正負極貫通ピン42及び44は溝23及び25に設置され、所定の場所に固定されることになる。貫通ピン42及び44と各々の電極30及び32は、溶接によってマンドレル20へ導電接続することができる。代わりに、正電極30と負電極32の何れか又は両方を溝23及び25内の貫通ピン42及び44それぞれの下方へ取り付けることによって、電極と貫通ピンの間に直接的な導電接続を作成することもできる。
図5に示されている様に、貫通ピン42及び44は、絶縁体70及び電池カバー72を貫いて延びており、電池端子80及び82として使用することができる。更に、端子を安定させそれらを電池カバー72から絶縁するために電池カバー72へ溶接されているフェルール84も示されている。フェルール84の設置に先立ち、貫通ピンと電池カバーの間にシールを提供してフェルール84を貫通ピンから絶縁させるように、貫通ピンの上からガラスシール又はスリーブ(図示せず)を設置することができる。
【0045】
フェルール構築に適した材料には、チタン、チタン合金、又はステンレス鋼がある。
【0046】
絶縁体70は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、エチレン/テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)の様な、何れの絶縁性材料で作られていてもよい。1つの態様では、絶縁性材料は、例えば、デュポン社(Dupont)製カプトン(Kapton、登録商標)ポリイミドフィルムの様な、非導電性フィルムとすることができる。
【0047】
貫通ピン42及び44と電極30及び32を貫通溝23及び25の中で互いに直接接続させることのできる実施形態では、相互接続継手を完成させる上でマンドレル20は電気伝導性である必要はない。これは、電極の貫通ピンへの直接接続が、電極と貫通ピンと電池端子の間に電気伝導をもたらすからである。
【0048】
当業者には、上述の条件下では、電池ケースは中立となることが理解できるであろう。また一方、他の実施形態では、一方の貫通ピン42又は44の位置と同心に電池カバーへスタッドピン(図示せず)が溶接されることになる。すると、この実施形態では、ケースはどちらの位置にスタッドピンが固定されているかに依って負電位か正電位かのどちらかとなる。
【0049】
図6は、
図2に示されている電極組立体であって、但し反対側から見た電極組立体を示している。この実施形態では、電極組立体は、マンドレル20へ取り付けられている第1セパレータ50と第2セパレータ52を有している。図示されている様に、第1セパレータ50と第2セパレータ52は、正電極30及び負電極32それぞれに正対するように取り付けることができる。巻かれたとき、セパレータ50及び52は、正電極30と負電極32を互いから絶縁している(
図7Aに示す)。セパレータは、何れの有効な方法を使用してマンドレル20に取り付けられてもよい。例えば、セパレータは、セパレータをマンドレルに接着する接着剤又はテープ54によって接続されていてもよい。テープ材料54は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、又はナイロン樹脂とすることができる。接着剤には、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン‐ポリフッ化ビニリデンのコポリマー類、ポリ(ビニルアセテート)、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、アルキル化ポリエチレンオキシド、ポリビニルエーテル、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチルアクリレート)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピリジン、スチレン‐ブタジエンゴム、シリコン、及びそれらの混合物が含まれる。
【0050】
図6は、
図1及び
図3に示されている実施形態で使用されている単一のセパレータ52の場合と同様に、セパレータ50及び52が電極30及び32よりも距離「m」だけ幅広であることも示している。電極組立体を巻いてゆくプロセス中に、電極30及び32の多少の椀状変形が起こり得ることが当業者には理解されるであろう。電極30及び32より幅広のセパレータ50及び52を使用することで、確実に、ジェリーロールの中で電極同士が接触しないようにすることができる。
【0051】
図7A−
図7Dは、本発明による相互接続継手を提供するコイル状のジェリーロール型組立体の4つの別々の実施形態の上から見た概略平面図である。
図7Aは、正極貫通ピン42と負極貫通ピン44を同じ面に有し、電極30及び32がマンドレル20の互いに反対側の面に接続されている、マンドレル20を示している。電極30及び32の被覆されていない部分304と322は、マンドレルの正極部分22と負極部分24へ接続されることになる。電極30と32を分離するのに2つセパレータ50及び52が使用されている。
【0052】
図7Bは、正極貫通ピン42と負極貫通ピン44がマンドレルの互いに反対側の面に在る本発明の実施形態を提示している。正負電極30及び32の被覆されていない部分304及び322は、貫通ピン42及び44へ導電接続されることになる。被覆されていない部分304及び322は、貫通溝内の貫通ピン42及び44の裏に配置させることができる。
図7Bには2つのセパレータ50及び52が示されている。
【0053】
電極組立体16の構成要素が組み立てられたら、マンドレル20を回転させて電極30及び32とセパレータ50及び52をマンドレル20の周りに巻いてゆけば、
図7A及び
図7Bに示されているジェリーロール型電極組立体16が作り出される。
図7A及び
図7Bは、マンドレル20がジェリーロール型電極組立体16の中心部へ一体化されていて、セパレータ50及び52が正電極30と負電極32それぞれの間に巻かれていることも示している。
【0054】
図7C及び
図7Dは、単一のセパレータを使用した相互接続継手を組み入れているジェリーロール型組立体の概略図である。
図7C及び
図7Dは、セパレータ51が、正電極30と負電極32を絶縁するべくマンドレル20の正極部分22と負極部分24の間に織られていることを示している。
図7Cは、正極貫通ピン42と負極貫通ピン44がマンドレル20の同じ面に在ってもよいとされる相互接続継手の1つの実施形態を示している。被覆されていない部分304と322がマンドレルの互いに反対側の面へ接続されると共にセパレータ51がマンドレル20の通路「p」(
図3)に通されることになる。
図7Dは、正極貫通ピン42と負極貫通ピン44がマンドレル20の異なった面に在ってもよいとされる相互接続継手を示している。被覆されていない部分304と322は、貫通溝内の貫通ピン42及び44の裏に配置されることによって貫通ピン42及び44へ導電接続されることになる。
【0055】
図7C及び
図7Dに示されている様に、電極組立体16の構成要素が組み立てられたら、マンドレル20を回転させて電極30及び32と単一の織り込まれたセパレータ51をマンドレルの周りに巻いてゆけば、ジェリーロール型電極組立体16が作り出される。
図7C及び
図7Dは、マンドレル20がジェリーロール型電極組立体16の中心部へ一体化されていて、セパレータ51が正電極30と負電極32それぞれの間に巻かれていることも示している。
【0056】
単一のセパレータ51を通路「p」に通して配置することによって、ジェリーロールの張力がセパレータ51を所定の場所に維持することが当業者には理解されるであろう。セパレータをその所定位置からずり落とさせる危険性なしに所望の張力でジェリーロールを巻くことができる。加えて、単一のセパレータが使用されようと2つの別々のセパレータが使用されようと、相互接続継手を使用していることによって、電極端子の役目をさせる外部のタブを設置する必要性は存在しないことが当業者には理解されるであろう。相互接続継手では、貫通ピン42及び44の端が正負電池端子80及び82として使用できるようになる。従って、コイル状のジェリーロールを損傷させかねない外部のタブはそこにはない。
【0057】
マンドレルを回転させてジェリーロール組立体をコイル状にしてゆく工程は、除去可能部分26を使用して成し遂げることができる。マンドレルを回転させてジェリーロールを巻いてゆく又はコイル状にしてゆく工程は手作業で行うことができる。代わりに、プロセスは自動化されていてもよい。例えば、マンドレル20の除去可能部分26を結紮紐又は他の保持機構(図示せず)に取り付けて、それをモーターで回すようにしてもよい。マンドレルは回転させることができ、ジェリーロール型組立体16をコイル状にするプロセスは自動化することができる。当業者には理解される様に、一旦巻き取られてしまえば、電極をロール状になったままその場に引き留めるのに如何なる適した手段が使用されてもよい。例えば、一例として、テフロンの様な単純な絶縁テープや、一例としてデュポン社製カプトン(登録商標)の様なポリイミドテープを使用することができる。
【0058】
図8Aは、除去可能部分26が引き離される前の、電池ケース64の中の電極組立体を示している。示されている様に、電池ケース64は、除去可能部分26なしのマンドレルの大きさに近似するように寸法設定されている。
図8Bに示されている様に、除去可能部分が分離されると、マンドレル20の個別の正極部分22と負極部分24とがジェリーロール型組立体16及び電池10へ一体化された状態で得られる。ジェリーロール型組立体16は、
図8Bに示されている様に電池ケース64内に収まっている。正極部分22と負極部分24は電極組立体16から抜去されないために、それらの抜去が原因でジェリーロール型組立体が椀状変形することは最小限に抑えられるか又は解消される。従って、ジェリーロールをマンドレルをコイルから抜去させることのできる張り具合へコイル状にしてゆくというよりむしろ、ジェリーロールは電池を収容するのに望ましい張り具合へ巻くか又はコイル状にすることができる。こうして、本発明は、嵩張りの少ない電極組立体を提供しており、ひいてはより小さい電池を提供するのに使用することができる。
【0059】
図9は、本発明による或るマンドレル200を示している。マンドレル200は、正極部分220と負極部分240を含んでいる。正極部分220と負極部分240はどちらも、それぞれに、除去可能部分260aと260bを含んでいる。正極部分220は更に正極貫通溝230を含んでおり、一方、負極部分は負極貫通溝250を含んでいる。
図8に示されている様に、除去性切込280a及び280bは、除去可能部分260a及び260bをマンドレル200の正極部分220及び負極部分240から線引きしている。マンドレル200の正極部分220と負極部分240の除去可能部分260a及び260bにはそれぞれ位置確認ノッチ290a及び290bを設けることができる。
【0060】
正負の電極(図示せず)及び貫通ピン(図示せず)は、マンドレル200の正負極部分200及び240に、ここで先に説明されている様に取り付けることができるものと理解されたい。加えて、貫通溝230及び250は、マンドレル200の互いに反対側に配置させることもできるものと理解されたい。
【0061】
同じく先に説明されている様に、2つのセパレータ(図示せず)をマンドレル200の正極部分220と負極部分240に取り付けることができる。代わりに、単一のセパレータをやはり先に説明されている様に通路「p」に通して電極組立体を得ることもできる。
【0062】
組み立て中、正極部分220と負極部分240は、例えば、除去可能部分260a及び260bに接続されている結紮紐(図示せず)をバイス・グリップで巻き取ることにより所定場所に保持することができる。
図7Bに示されているマンドレルの場合と同様に、ジェリーロールがコイル状にされたら、除去可能部分を引き離すことができる。当業者には理解される様に、
図8に示されているマンドレルは、正極部分220と負極部分240を必要に応じてそれぞれ異なった材料から製作できるようにしており、それにより、電池及び電池の化学的性質を所望の使用に合わせて最適化することができる。
【0063】
図10A及び
図10Bは、本発明によるもう1つのマンドレル300を示している。
図10Aは、スタッドピン(図示せず)をマンドレル300へ固定できるように設計及び構成されている溝340及び342付きのマンドレル300を示している、横から見た平面図である。マンドレル300は、更に、正負極貫通ピン(図示せず)を受け入れるように設計及び構成されている溝323及び325を含んでいる。電極30及び32(図示せず)はスタッドピン(
図12に示す)によってマンドレル300に固定することができる。例えば、電極30及び32を溝340及び342の中へ設置する。次いでスタッドピンを電極の上から設置して溝の中へ固定すると、マンドレル300の正極部分322と負極部分324の間の取り付けが達成される。スタッドピンは、何れの導電性又は非導電性の材料で作られていてもよい。
図10A及び
図10Bに示されている様に、スタッドピン溝340及び342は、マンドレルの互いに反対側の面に設けることができる。
図2に示されているマンドレル20の場合と同様に、マンドレル300は、正極部分322と、負極部分324と、除去可能部分326を含んでいる。正負極部分322及び324は除去性切込328に隣接している。マンドレル300は更に、正負極貫通ピン(図示せず)を受け入れる寸法及び構成の正負極貫通溝323及び325を有している。この実施形態では、溝323と325はマンドレルの互いに反対側の面に在る。
【0064】
正負の電極(図示せず)及び貫通ピン(図示せず)は、マンドレル300の正負極部分322及び324に、ここで先に説明されている様に取り付けることができる。同じく先に説明されている様に、2つのセパレータ(同じく図示せず)をマンドレル300の正極部分322と負極部分324に取り付けることができる。代わりに、単一のセパレータをやはり先に説明されている様に通路「p」に通して電極組立体を得ることもできる。
【0065】
図11A及び
図11Bは、本発明によるもう1つのマンドレルを示している。マンドレル400は、正極部分422と、負極部分424と、除去可能部分426を含んでいる。正負極部分422及び424は除去性切込428に隣接している。
図10A及び
図10Bに示されているマンドレル300の場合と同様に、マンドレル400は、スタッドピン(
図12に444で示す)を使用して電極(図示せず)をマンドレル400へ取り付けるように設計及び構成されている。
図11Aに示されている様に、マンドレル400は、正極スタッドピン溝440、正極貫通ピン溝423、及び負極貫通ピン溝425が、マンドレル400の同じ面に設けられ、一方、負極スタッドピン溝442はマンドレルの反対側の面に設けられるようになっている。
【0066】
図9、
図10A、及び
図10Bと同様に、正負電極(図示せず)及び貫通ピン(図示せず)は、マンドレル400の正負極部分422及び424に、ここで先に説明されている様に取り付けることができる。同じく先に説明されている様に、2つのセパレータ(同じく図示せず)をマンドレル400の正極部分422と負極部分424に取り付けることができる。代わりに、単一のセパレータをやはり先に説明されている様に通路「p」に通して電極組立体を得ることもできる。
【0067】
図12は、電極組立体へ途中まで組み立てられたマンドレル400(
図10A及び
図10B)の横から見た平面図である。
図12は、溝440内のスタッドピン444の下に固着されている正電極30を示している。電極30とスタッドピン444の両方が溝440内で一体にマンドレル400へ接続されて、電極30のマンドレル400及び貫通ピン42への導電取付を提供し、導電性の相互接続継手を作り出している。正極貫通ピン42と負極貫通ピン44は、マンドレル400の同じ面に在り、一方、負電極32はマンドレルの反対側の面のスタッドピン(図示せず)を使用してマンドレル400へ接続することができる。
【0068】
同じく先に説明されている様に、2つのセパレータ(同じく図示せず)をマンドレル400の正極部分422と負極部分424に取り付けることができる。代わりに、単一のセパレータをやはり先に説明されている様に通路「p」に通して電極組立体を得ることもできる。
【0069】
或る代わりの実施形態では、マンドレルは非電気伝導性の材料から作られていてもよい。その様な電気的に非伝導性の材料には、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)を含むポリマー類が挙げられる。マンドレルは、
図2A及び
図2Bに示されているマンドレル20に類似するものであり、よって、マンドレルに配置されている電極と貫通ピンとの間に直接的な電気接続が存在している。
【0070】
次に続く第1項から第9項までの連続して列挙されている項目は、本発明の様々な態様を提示している。1つの実施形態では、第1の項目(第1項)として、本発明は、電極組立体のためのマンドレルにおいて、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備え、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
正極部分と負極部分は、それらの間の通路によって隔てられている、マンドレルを提供している。
【0071】
第2項.第1項のマンドレルにおいて、1つ又はそれ以上の除去可能部分を引き離すと、接続されていない正極部分と負極部分が得られる、マンドレル。
【0072】
第3項.第1項か又は第2項のマンドレルにおいて、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、又はそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、マンドレル。
【0073】
第4項.第1項か又は第2項のマンドレルにおいて、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、マンドレル。
【0074】
第5項.第1項から第4項の何れかのマンドレルにおいて、正極部分と負極部分は同じ材料である、マンドレル。
【0075】
第6項.第1項から第4項の何れかのマンドレルにおいて、正極部分と負極部分は異なった材料である、マンドレル。
【0076】
第7項.第1項から第6項の何れかのマンドレルにおいて、マンドレルは2つの面を有する平板状である、マンドレル。
【0077】
第8項.第1項から第7項の何れかのマンドレルにおいて、正極部分と負極部分は、それぞれ、貫通ピンを受け入れる寸法の貫通溝を有している、マンドレル。
【0078】
第9項.第1項から第8項の何れかのマンドレルにおいて、貫通溝は、マンドレルの同じ面に在るか又はマンドレルの互いに反対側の面に在る、マンドレル。
【0079】
次に続く第1項から第24項までの連続して列挙されている項目は、本発明の様々な追加の態様を提示している。1つの実施形態では、第1の項目(第1項)として、本発明は、電極組立体において、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備えるマンドレルであって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルと、
正極部分へ取り付けられている正電極と、
負極部分へ取り付けられている負電極と、
正極貫通ピンと、
負極貫通ピンと、を備え、
正極部分は正極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有し、負極部分は負極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有しており、
正電極と正極貫通ピンは、マンドレルの正極部分側に導電接続されており、
負電極と負極貫通ピンは、マンドレルの負極部分側に導電接続されている、電極組立体を提供している。
【0080】
第2項.第1項の電極組立体において、除去可能部分は正極部分と負極部分を接続している、電極組立体。
【0081】
第3項.第1項か又は第2項の電極組立体において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、及び銅、並びにそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0082】
第4項.第1項から第3項の何れかの電極組立体において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0083】
第5項.第4項の電極組立体において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、又はそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0084】
第6項.第4項の電極組立体において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、リチウム、又はそれらの組合せ、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0085】
第7項.第1項から第6項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、又はそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0086】
第8項.第1項から第6項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0087】
第9項.第1項から第8項の何れかの電極組立体において、正極貫通ピンは正極部分の溝に設置され、負極貫通ピンは負極部分の溝に設置されている、電極組立体。
【0088】
第10項.第1項から第9項の何れかの電極組立体において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体。
【0089】
第11項.第1項から第10項の何れかの電極組立体において、マンドレルは平板状である、電極組立体。
【0090】
第12項.第1項から第11項の何れかの電極組立体において、より多くの除去可能部分の1つは引き離されている、電極組立体。
【0091】
第13項.電極組立体を調製する方法において、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備えるマンドレルを提供する工程であって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルを提供する工程と、
正電極を提供する工程と、
負電極を提供する工程と、
正極貫通ピンを提供する工程と、
負極貫通ピンを提供する工程と、
正極貫通ピンを受け入れるように構成されている、正極部分側の溝を提供する工程と、
負極貫通ピンを受け入れるように構成されている、負極部分側の溝を提供する工程と、
正極貫通ピンと正電極をマンドレルの正極部分へ導電接続する工程と、
負極貫通ピンと負電極をマンドレルの負極部分へ導電接続する工程と、を備えている、電極組立体を調製する方法。
【0092】
第14項.第13項の電極組立体を調製する方法において、除去可能部分は、正極部分と負極部分を接続している、電極組立体を調製する方法。
【0093】
第15項.第13項か又は第14項の電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、及び銅、並びにそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0094】
第16項.第13項から第14項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0095】
第17項.第16項の電極組立体を調製する方法において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、又はそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0096】
第18項.第16項の電極組立体を調製する方法において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、リチウム、又はそれらの組合せ、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0097】
第19項.第13項から第18項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、又はそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0098】
第20項.第13項から第19項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0099】
第21項.第13項から第20項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンを正極部分の溝に設置し、負極貫通ピンを負極部分の溝に設置する工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0100】
第22項.第13項から第21項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体を調製する方法。
【0101】
第23項.第13項から第22項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは平板状である、電極組立体を調製する方法。
【0102】
第24項.第13項から第23項の何れかの電極組立体を調製する方法において、1つ又はそれ以上の除去可能部分を引き離す工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0103】
次に続く第1項から第52項までの連続して列挙されている項目は、本発明の様々な更なる他の態様を提示している。1つの実施形態では、第1の項目(第1項)として、本発明は、電極組立体において、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備えるマンドレルであって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルと、
正極部分へ取り付けられている正電極と、
負極部分へ取り付けられている負電極と、
正極貫通ピンと、
負極貫通ピンと、
セパレータと、を備え、
正極部分は正極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有し、負極部分は負極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有しており、
正電極と正極貫通ピンは、マンドレルの正極部分側に導電接続されており、
負電極と負極貫通ピンは、マンドレルの負極部分側に導電接続されており、
セパレータは、第1面側の正極部分と第2面側の負極部分へ差し挟まれるようにマンドレルの通路を通っている、電極組立体を提供している。
【0104】
第2項.第1項の電極組立体において、除去可能部分は正極部分と負極部分を接続している、電極組立体。
【0105】
第3項.第1項か又は第2項の電極組立体において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、銅、及びそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0106】
第4項.第1項から第3項の何れかの電極組立体において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0107】
第5項.第4項の電極組立体において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、又はそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0108】
第6項.第4項の電極組立体において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、リチウム、又はそれらの組合せ、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0109】
第7項.第1項から第6項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、又はそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0110】
第8項.第1項から第6項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0111】
第9項.第1項から第8項の何れかの電極組立体において、正極貫通ピンは正極部分の溝に設置され、負極貫通ピンは負極部分の溝に設置されている、電極組立体。
【0112】
第10項.第1項から第8項の何れかの電極組立体において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体。
【0113】
第11項.第1項から第10項の何れかの電極組立体において、セパレータは、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらの層状組合せで形成されている、電極組立体。
【0114】
第12項.第1項から第11項の何れかの電極組立体において、マンドレルは平板状である、電極組立体。
【0115】
第13項.第1項から第12項の何れかの電極組立体において、1つ又はそれ以上の除去可能部分は引き離されている、電極組立体。
【0116】
第14項.電極組立体を調製する方法において、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備えるマンドレルを提供する工程であって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルを提供する工程と、
正電極を提供する工程と、
負電極を提供する工程と、
正極貫通ピンを提供する工程と、
負極貫通ピンを提供する工程と、
正極貫通ピンを受け入れるように構成されている、正極部分側の溝を提供する工程と、
負極貫通ピンを受け入れるように構成されている、負極部分側の溝を提供する工程と、
正極貫通ピンと正電極をマンドレルの正極部分へ導電接続する工程と、
負極貫通ピンと負電極をマンドレルの負極部分へ導電接続する工程と、
第1面側の正極部分と第2面側の負極部分へ差し挟まれるようにマンドレルの通路を通るセパレータを提供する工程と、を備えている、電極組立体を調製する方法。
【0117】
第15項.第14項の電極組立体を調製する方法において、除去可能部分は、正極部分と負極部分を接続している、電極組立体を調製する方法。
【0118】
第16項.第14項か又は第15項の電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、及び銅、並びにそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0119】
第17項.第14項から第16項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0120】
第18項.第17項の電極組立体を調製する方法において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、及びそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0121】
第19項.第17項の電極組立体を調製する方法において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、又はリチウム、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0122】
第20項.第14項から第19項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、又はそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0123】
第21項.第14項から第19項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0124】
第22項.第14項から第21項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンを正極部分の溝に設置し、負極貫通ピンを負極部分の溝に設置する工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0125】
第23項.第14項から第22項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体を調製する方法。
【0126】
第24項.第14項から第23項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは平板状である、電極組立体を調製する方法。
【0127】
第25項.第14項から第24項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルを軸周りに回転させて電極とセパレータをマンドレルの周りに巻いてゆく工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0128】
第26項.第14項から第25項の何れかの電極組立体を調製する方法において、1つ又はそれ以上の除去可能部分を引き離す工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0129】
第27項.電極組立体において、
2つの面と、正極部分及び負極部分と、を有するマンドレルであって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルと、
正極部分へ取り付けられている正電極と、
負極部分へ取り付けられている負電極と、
正極貫通ピンと、
負極貫通ピンと、
第1セパレータと、
第2セパレータと、を備え、
正極部分は正極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有し、負極部分は負極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有しており、
正電極と正極貫通ピンは、マンドレルの正極部分側に導電接続されており、
負電極と負極貫通ピンは、マンドレルの負極部分側に導電接続されており、
第1セパレータは正極部分へ取り付けられ、第2セパレータは負極部分へ取り付けられている、電極組立体。
【0130】
第28項.第27項の電極組立体において、除去可能部分は正極部分と負極部分を接続している、電極組立体。
【0131】
第29項.第27項か又は第28項の電極組立体において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、及び銅、並びにそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0132】
第30項.第27項から第29項の何れかの電極組立体において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0133】
第31項.第30項の電極組立体において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、及びそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0134】
第32項.第30項の電極組立体において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、又はリチウム、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0135】
第33項.第27項から第32項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、及びそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0136】
第34項.第27項から第32項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0137】
第35項.第27項から第34項の何れかの電極組立体において、正極貫通ピンは正極部分の溝に設置され、負極貫通ピンは負極部分の溝に設置されている、電極組立体。
【0138】
第36項.第27項から第35項の何れかの電極組立体において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体。
【0139】
第37項.第24項から第36項の何れかの電極組立体において、セパレータは、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらの層状組合せで形成されている、電極組立体。
【0140】
第38項.第24項から第37項の何れかの電極組立体において、マンドレルは平板状である、電極組立体。
【0141】
第39項.第24項から第38項の何れかの電極組立体において、1つ又はそれ以上の除去可能部分は引き離されている、電極組立体。
【0142】
第40項.電極組立体を調製する方法において、
2つの面と、正極部分及び負極部分と、を有するマンドレルを提供する工程であって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルを提供する工程と、
正電極を提供する工程と、
負電極を提供する工程と、
正極貫通ピンを提供する工程と、
負極貫通ピンを提供する工程と、
正極貫通ピンを受け入れるように構成されている、正極部分側の溝を提供する工程と、
負極貫通ピンを受け入れるように構成されている、負極部分側の溝を提供する工程と、
正極貫通ピンと正電極をマンドレルの正極部分へ導電接続する工程と、
負極貫通ピンと負電極をマンドレルの負極部分へ導電接続する工程と、
正極部分へ取り付けられている第1セパレータを提供する工程と、
負極部分へ取り付けられている第2セパレータを提供する工程と、を備えている、電極組立体を調製する方法。
【0143】
第41項.第40項の電極組立体を調製する方法において、除去可能部分は、正極部分と負極部分を接続している、電極組立体を調製する方法。
【0144】
第42項.第40項か又は第41項の電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、及び銅、並びにそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0145】
第43項.第40項から第42項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0146】
第44項.第43項の電極組立体を調製する方法において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、及びそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0147】
第45項.第43項の電極組立体を調製する方法において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、又はリチウム、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0148】
第46項.第40項から第45項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、及びそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0149】
第47項.第40項から第45項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0150】
第48項.第40項から第47項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンを正極部分の溝に設置し、負極貫通ピンを負極部分の溝に設置する工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0151】
第49項.第40項から第48項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体を調製する方法。
【0152】
第50項.第40項から第49項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは平板状である、電極組立体を調製する方法。
【0153】
第51項.第40項から第50項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルを軸周りに回転させて電極と第1及び第2セパレータをマンドレルの周りに巻いてゆく工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0154】
第52項.第40項から第50項の何れかの電極組立体を調製する方法において、1つ又はそれ以上の除去可能部分を引き離す工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0155】
次に続く第1項から第53項までの連続して列挙されている項目は、本発明の様々な態様を提示している。1つの実施形態では、第1の項目(第1項)として、本発明は、電極組立体において、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備えるマンドレルであって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルと、
正極部分へ取り付けられている正電極と、
負極部分へ取り付けられている負電極と、
正極貫通ピンと、
負極貫通ピンと、
セパレータと、を備え、
正極部分は正極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有し、負極部分は負極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有しており、
正電極と正極貫通ピンは、マンドレルの正極部分側に導電接続されており、
負電極と負極貫通ピンは、マンドレルの負極部分側に導電接続されており、
セパレータは、第1面側の正極部分と第2面側の負極部分へ差し挟まれるようにマンドレルの通路を通っており、
電極とセパレータがマンドレルの周りに巻かれたとき、セパレータの余り部分が発生し、
セパレータの余り部分は下層のセパレータ層へヒートシールされている、電極組立体を提供している。
【0156】
第2項.第1項の電極組立体において、除去可能部分は正極部分と負極部分を接続している、電極組立体。
【0157】
第3項.第1項か又は第2項の電極組立体において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、及び銅、並びにそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0158】
第4項.第1項から第3項の何れかの電極組立体において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0159】
第5項.第4項の電極組立体において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、又はそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0160】
第6項.第4項の電極組立体において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、リチウム、又はそれらの組合せ、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0161】
第7項.第1項から第6項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、又はそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0162】
第8項.第1項から第6項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0163】
第9項.第1項から第8項の何れかの電極組立体において、正極貫通ピンは正極部分の溝に設置され、負極貫通ピンは負極部分の溝に設置されている、電極組立体。
【0164】
第10項.第1項から第9項の何れかの電極組立体において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体。
【0165】
第11項.第1項から第10項の何れかの電極組立体において、セパレータは、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらの層状組合せで形成されている、電極組立体。
【0166】
第12項.第1項から第11項の何れかの電極組立体において、マンドレルは平板状である、電極組立体。
【0167】
第13項.第1項から第12項の何れかの電極組立体において、1つ又はそれ以上の除去可能部分は引き離されている、電極組立体。
【0168】
第14項.電極組立体を調製する方法において、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備えるマンドレルを提供する工程であって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルを提供する工程と、
正電極を提供する工程と、
負電極を提供する工程と、
正極貫通ピンを提供する工程と、
負極貫通ピンを提供する工程と、
正極貫通ピンを受け入れるように構成されている、正極部分側の溝を提供する工程と、
負極貫通ピンを受け入れるように構成されている、負極部分側の溝を提供する工程と、
正極貫通ピンと正電極をマンドレルの正極部分へ導電接続する工程と、
負極貫通ピンと負電極をマンドレルの負極部分へ導電接続する工程と、
第1面側の正極部分と第2面側の負極部分へ差し挟まれるようにマンドレルの通路を通るセパレータを提供する工程と、
マンドレルを軸周りに回転させて、電極とセパレータをマンドレルの周りに巻いてゆく工程であって、セパレータの余り部分を発生させる、工程と、
セパレータの余り部分を下層のセパレータ層へヒートシールする工程と、を備えている、電極組立体を調製する方法。
【0169】
第15項.第14項の電極組立体を調製する方法において、除去可能部分は、正極部分と負極部分を接続している、電極組立体を調製する方法。
【0170】
第16項.第14項か又は第15項の電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、銅、及びそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0171】
第17項.第14項から第16項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0172】
第18項.第17項の電極組立体を調製する方法において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、又はそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0173】
第19項.第17項の電極組立体を調製する方法において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、リチウム、又はそれらの組合せ、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0174】
第20項.第14項から第19項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、又はそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0175】
第21項.第14項から第19項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0176】
第22項.第14項から第21項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンを正極部分の溝に設置し、負極貫通ピンを負極部分の溝に設置する工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0177】
第23項.第14項から第22項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体を調製する方法。
【0178】
第24項.第14項から第23項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは平板状である、電極組立体を調製する方法。
【0179】
第25項.第14項から第24項の何れかの電極組立体を調製する方法において、セパレータ条片をヒートシールする工程はインパルスヒートによる、電極組立体を調製する方法。
【0180】
第26項.第14項から第25項の何れかの電極組立体を調製する方法において、1つ又はそれ以上の除去可能部分を引き離す工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0181】
第27項.電極組立体において、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備えるマンドレルであって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルと、
正極部分へ取り付けられている正電極と、
負極部分へ取り付けられている負電極と、
正極貫通ピンと、
負極貫通ピンと、
第1セパレータと、
第2セパレータと、を備え、
正極部分は正極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有し、負極部分は負極貫通ピンを受け入れるように構成された溝を有しており、
正電極と正極貫通ピンは、マンドレルの正極部分側に導電接続されており、
負電極と負極貫通ピンは、マンドレルの負極部分側に導電接続されており、
第1セパレータは正極部分へ取り付けられ、第2セパレータは負極部分へ取り付けられており、
電極とセパレータがマンドレルの周りに巻かれたとき、第1セパレータ又は第2セパレータの余り部分が発生し、
セパレータの余り部分は下層のセパレータ層へヒートシールされている、電極組立体。
【0182】
第28項.第27項の電極組立体において、除去可能部分は正極部分と負極部分を接続している、電極組立体。
【0183】
第29項.第27項か又は第28項の電極組立体において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、及び銅、並びにそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0184】
第30項.第27項から第29項の何れかの電極組立体において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体。
【0185】
第31項.第30項の電極組立体において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、又はそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0186】
第32項.第30項の電極組立体において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、リチウム、又はそれらの組合せ、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体。
【0187】
第33項.第27項から第32項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、又はそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0188】
第34項.第27項から第32項の何れかの電極組立体において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体。
【0189】
第35項.第27項から第34項の何れかの電極組立体において、正極貫通ピンは正極部分の溝に設置され、負極貫通ピンは負極部分の溝に設置されている、電極組立体。
【0190】
第36項.第27項から第35項の何れかの電極組立体において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体。
【0191】
第37項.第27項から第36項の何れかの電極組立体において、セパレータは、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらの層状組合せで形成されている、電極組立体。
【0192】
第38項.第27項から第37項の何れかの電極組立体において、マンドレルは平板状である、電極組立体。
【0193】
第39項.第24項から第38項の何れかの電極組立体において、1つ又はそれ以上の除去可能部分は引き離されている、電極組立体。
【0194】
第40項.電極組立体を調製する方法において、
正極部分と、負極部分と、1つ又はそれ以上の除去可能部分と、を備えるマンドレルを提供する工程であって、
正極部分と負極部分は、1つ又はそれ以上の除去可能部分に隣接し、当該除去可能部分へ連接されており、
マンドレルは、正極部分と負極部分を分割する第1面から第2面への通路を含んでいる、マンドレルを提供する工程と、
正電極を提供する工程と、
負電極を提供する工程と、
正極貫通ピンを提供する工程と、
負極貫通ピンを提供する工程と、
正極貫通ピンを受け入れるように構成されている、正極部分側の溝を提供する工程と、
負極貫通ピンを受け入れるように構成されている、負極部分側の溝を提供する工程と、
正極貫通ピンと正電極をマンドレルの正極部分へ導電接続する工程と、
負極貫通ピンと負電極をマンドレルの負極部分へ導電接続する工程と、
正極部分へ取り付けられている第1セパレータを提供する工程と、
負極部分へ取り付けられている第2セパレータを提供する工程と、
マンドレルを軸周りに回転させて、電極とセパレータをマンドレルの周りに巻いてゆき、第1セパレータ又は第2セパレータの余り部分を発生させる工程と、
セパレータの余り部分を下層のセパレータ層へヒートシールする工程と、を備えている、電極組立体を調製する方法。
【0195】
第41項.第40項の電極組立体を調製する方法において、除去可能部分は、正極部分と負極部分を接続している、電極組立体を調製する方法。
【0196】
第42項.第40項か又は第41項の電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンと負極貫通ピンは、独立に、鋼、白金、アルミニウム、チタン、ニオブ、モリブデン、白金‐イリジウム、及び銅、並びにそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0197】
第43項.第40項から第42項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極の材料と負電極の材料は、独立に、アルミニウム、鋼、銀、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金、から選択されている、電極組立体を調製する方法。
【0198】
第44項.第43項の電極組立体を調製する方法において、正電極は、リチウムコバルト酸化物(再充電可能)、
カーボンモノフルオライド(CF
x)、銀バナジウム酸化物(一次)、及びそれらの組合せ、から選択された正極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0199】
第45項.第43項の電極組立体を調製する方法において、負電極は、チタン酸リチウム、人工黒鉛粉末(MCMB)、又はリチウム、から選択された負極活物質で被覆されている、電極組立体を調製する方法。
【0200】
第46項.第40項から第45項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅、及びそれらの組合せ、から選択された電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0201】
第47項.第40項から第45項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリ(エチレン‐コ‐テトラフルオロエチレン)(ETFE)、から選択された非電気伝導性の材料から形成されている、電極組立体を調製する方法。
【0202】
第48項.第40項から第47項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正極貫通ピンを正極部分の溝に設置し、負極貫通ピンを負極部分の溝に設置する工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0203】
第49項.第40項から第48項の何れかの電極組立体を調製する方法において、正電極又は負電極又は両方は、溝内の正極貫通ピン又は負極貫通ピンとマンドレルとの間に差し挟まれている、電極組立体を調製する方法。
【0204】
第50項.第40項から第49項の何れかの電極組立体を調製する方法において、マンドレルは平板状である、電極組立体を調製する方法。
【0205】
第51項.第40項から第50項の何れかの電極組立体を調製する方法において、セパレータ条片をヒートシールする工程はインパルスヒートによる、電極組立体を調製する方法。
【0206】
第52項.第40項から第51項の何れかの電極組立体を調製する方法において、1つ又はそれ以上の除去可能部分を引き離す工程を更に備えている、電極組立体を調製する方法。
【0207】
第53項.第13項又は第39項のどちらかの電極組立体を備える電池組立体であって、ケースを更に備えている、電池組立体。
【0208】
本発明を、以上に概説されている様々な例示としての実施形態に関連付けて説明してきたが、当技術分野での少なくとも普通の技量を有する者には、既知のもの或いは現時点では予見されない若しくは予見され得ないものを問わず、様々な代替、修正、変型、改良、及び/又は実質的等価物が自明となることであろう。従って、以上に示されている本発明による例示としての実施形態は、説明を目的とするものであって限定を課そうとするものではない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更がなされる余地がある。故に、本発明は、これらの例示としての実施形態の、あらゆる既知又は後発の代替、修正、変型、改良、及び/又は実質的等価物を網羅するものとする。