特許第6087811号(P6087811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6087811アクチュエーターとともに使用するためのバネ座
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6087811
(24)【登録日】2017年2月10日
(45)【発行日】2017年3月1日
(54)【発明の名称】アクチュエーターとともに使用するためのバネ座
(51)【国際特許分類】
   F15B 15/20 20060101AFI20170220BHJP
   F16F 1/12 20060101ALI20170220BHJP
   F15B 15/10 20060101ALN20170220BHJP
   F16K 7/17 20060101ALN20170220BHJP
【FI】
   F15B15/20
   F16F1/12 N
   !F15B15/10 Z
   !F16K7/17 Z
【請求項の数】19
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-512660(P2013-512660)
(86)(22)【出願日】2011年5月17日
(65)【公表番号】特表2013-528270(P2013-528270A)
(43)【公表日】2013年7月8日
(86)【国際出願番号】US2011036851
(87)【国際公開番号】WO2011149718
(87)【国際公開日】20111201
【審査請求日】2014年4月11日
(31)【優先権主張番号】12/786,078
(32)【優先日】2010年5月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510279033
【氏名又は名称】エマーソン プロセス マネージメント レギュレーター テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098914
【弁理士】
【氏名又は名称】岡島 伸行
(72)【発明者】
【氏名】ヴァスケス, アーネスト
(72)【発明者】
【氏名】デーク, シェリル, ライネ
【審査官】 北村 一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2001−504922(JP,A)
【文献】 特開2000−291621(JP,A)
【文献】 特開2006−177303(JP,A)
【文献】 実開平03−010038(JP,U)
【文献】 特開2010−084786(JP,A)
【文献】 特公昭30−007489(JP,B1)
【文献】 特開平10−143252(JP,A)
【文献】 特開2003−302006(JP,A)
【文献】 特開平10−288270(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 15/10
F15B 15/20
F16K 7/12; 7/17
F16F 1/12
F16B 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気圧式アクチュエーターとともに使用するためのバネ座であって、
円筒形状の本体と、
コイルバネの終端部を受け止めるための肩部と、
前記肩部から離れるように、前記本体の第一表面に向かって突出される突起であって、前記本体上で中心に配置され、前記コイルバネの内径内に嵌合するように寸法設定される、突起と、
前記第一表面とは反対側の前記本体の第二表面内の開口部であって、空気圧アクチュエーターの調整ねじの終端部を受け入れるように構成されていて、前記調整ねじの縦軸および前記バネの縦軸に対して前記本体の縦軸を実質的に固定するように前記開口部の壁が調整ねじに係合する、開口部と、
を備え、
前記開口部の前記壁の一部が面取りされて、前記開口部内への前記調整ねじの挿入を容易にする導入表面を形成し、
1つ以上の凸部を更に備え、該凸部が前記バネ座の動きを案内するため、前記空圧アクチュエーターにおけるバネケーシングのガイドチャンネルに係合するように構成されているか、又は、1つ以上のスロットを更に備え、該スロットが前記バネ座の動きを案内するため、前記空圧アクチュエーターにおけるバネケーシングの内側に延びる凸部に係合するように構成されている、
バネ座。
【請求項2】
前記開口部の前記壁が、前記空気圧式アクチュエーターの縦軸に対して、前記コイルバネの前記終端部の配向を実質的に固定するように、前記調整ねじに係合する、請求項1に記載のバネ座。
【請求項3】
前記本体の傾斜または前記コイルバネの座屈を実質的に減少させるために、前記開口部の前記壁が、前記調整ねじに係合する、請求項1又は2に記載のバネ座。
【請求項4】
前記開口部が、前記調整ねじのねじ付きの終端部を受け入れるように寸法設定された、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバネ座。
【請求項5】
前記開口部が、ねじを持たない前記調整ねじの終端部を受け入れるように寸法設定された、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバネ座。
【請求項6】
前記バネ座が、上部バネ座である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のバネ座。
【請求項7】
空圧アクチュエーターとともに使用するためのバネ座であって、
本体と、
アクチュエーターバネの終端部を受け止めるための肩部と、
前記肩部から離れるように、前記本体の第一表面に向かって突出されるガイドであって、前記肩部に係合したコイルばねの終端部を保持する為に、前記コイルバネの内径内に嵌合するように構成される、ガイドと、
前記ガイドとは反対側の前記本体の表面内の開口部であって、前記空気圧アクチュエーターの調節器の終端部を受け入れるように構成されていて、前記本体の傾斜と前記バネの座屈を実質的に減少させるために前記調節器に係合する、開口部と、
を備え、
前記開口部の壁の一部が面取りされ、前記開口部への前記調節器の挿入を容易にする導入面に形成され、
1つ以上の凸部を更に備え、該凸部が前記バネ座の動きを案内するため、前記空圧アクチュエーターにおけるバネケーシングのガイドチャンネルに係合するように構成されているか、又は、1つ以上のスロットを更に備え、該スロットが前記バネ座の動きを案内するため、前記空圧アクチュエーターにおけるバネケーシングの内側に延びる凸部に係合するように構成されている、
バネ座。
【請求項8】
前記ガイドが、本質的に単一である、請求項7に記載のバネ座。
【請求項9】
前記ガイドが、前記本体の中心に配置される、請求項7又は8に記載のバネ座。
【請求項10】
前記本体が、円筒形状である、請求項7〜9のいずれか一項に記載のバネ座。
【請求項11】
前記開口部が前記調節器の前記終端部をスライド可能に受容するように構成される、請求項7〜10のいずれか一項に記載のバネ座。
【請求項12】
前記開口部が、前記調節器の前記終端部の螺刻部位をスライド可能に受け入れるように構成される、請求項7〜11のいずれか一項に記載のバネ座。
【請求項13】
前記本体が単一であり、金属性材料からなる、請求項7〜12のいずれか一項に記載のバネ座。
【請求項14】
前記金属性材料が鋼を含む、請求項13に記載のバネ座。
【請求項15】
アクチュエーターとともに使用するためのバネ座であって、
前記アクチュエーターのコイルバネの終端部に係合するための係合手段と、
前記アクチュエーターの調節器を受け入れ、前記係合手段の傾斜、および前記コイルバネの座屈を実質的に防止するための受け入れ手段と、
備え、
前記受け入れ手段は、該受け入れ手段内への前記調節器の挿入を容易にする導入面を含
1つ以上の凸部を更に備え、該凸部が前記バネ座の動きを案内するため、前記アクチュエーターにおけるバネケーシングのガイドチャンネルに係合するように構成されているか、又は、1つ以上のスロットを更に備え、該スロットが前記バネ座の動きを案内するため、前記アクチュエーターにおけるバネケーシングの内側に延びる凸部に係合するように構成されている、
バネ座。
【請求項16】
前記受け入れ手段が、前記アクチュエーターの縦軸に対して前記受け入れ手段の縦軸を実質的に固定するために、前記調節器に係合するための手段を備える、請求項15に記載のバネ座。
【請求項17】
前記コイルバネの前記終端部に係合するための前記係合手段が、肩部を備える、請求項15又は16に記載のバネ座。
【請求項18】
前記調節器を受け入れるための前記受け入れ手段が、開口部を含む、請求項15〜17のいずれか一項に記載のバネ座。
【請求項19】
前記係合手段および前記受け入れ手段が一体にして形成される、請求項16〜1のいずれか一項に記載のバネ座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、アクチュエーターに関し、より具体的には、アクチュエーターとともに使用するためのバネ座に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス制御システムは一般的には、流体弁または調節器を制御する、または配置するために、アクチュエーターを採用する。これらのアクチュエーターの多くは、所望される動作特性を達成するために、戻りバネ、予負荷バネ、付勢バネなどを含む。例えば、圧力減少流体調節器とともに使用されるいくつかの空気圧式アクチュエーターは、調節器の出力圧力を設定するために、調整ねじを介して予負荷されたバネが含まれる。
【0003】
概して、プロセス制御アクチュエーターにて使用されるバネは、バネ座間に取り込まれる。コイルバネの場合、バネの各終端部が、それぞれのバネ座と係合する。コイルバネに対するバネ座は一般的には、バネがそれらの縦軸に対して側面に沿ってスライドすることを防止するために機能する。さらに、いくつかの公知のアクチュエーターでは、コイルバネを取り込んでいる一方または両方のバネ座は、バネコイルの方向および/または変形(例えば横方向の歪み)にかかわらず、バネ座(複数可)を、バネ上の終端部コイルと完全に係合したままにするために、バネの縦軸に対して傾斜したガイド付き座であってもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの実施例において、空気圧式アクチュエーターとともに使用するためのバネ座は、円筒形状の本体を含む。円筒形状の本体は、コイルバネの終端部を受け止めるための肩部と、肩部から離れるように本体の第一表面に向かって突出する突起であって、本体上で中心に配置され、コイルバネの内径内に嵌合するように寸法設定された、突起と、第一表面とは反対側の本体の第二表面内の開口部であって、空気圧アクチュエーターの調整ねじの終端部を受け入れるように構成されていて、調整ねじの縦軸およびバネの縦軸に対して、本体の縦軸を実質的に固定するように開口部の壁が調整ねじに係合する、開口部と、を含み、前記開口部の前期壁の一部が面取りされて、前記開口部内への前記調整ねじの挿入を容易にする導入表面を形成し、そして、前記本体は1つ以上の凸部を更に備え、該凸部が前記バネ座の動きを案内するため、前記空圧アクチュエーターにおけるバネケーシングのガイドチャンネルに係合するように構成されているか、又は、1つ以上のスロットを更に備え、該スロットが前記バネ座の動きを案内するため、前記空圧アクチュエーターにおけるバネケーシングの内側に延びる凸部に係合するように構成されている
【0005】
別の実施例において、空圧アクチュエーターとともに使用するためのバネ座は、本体と、アクチュエーターバネの終端部を受け止めるための肩部と、肩部から離れるように本体の第一表面へ向かって突出するガイドであって、肩部に係合したコイルバネの終端部を保持するために、コイルバネの内径内で嵌合するように構成されたガイドと、ガイドとは反対側の本体の表面内の開口部であって、空気圧アクチュエーターの調節器の終端部を受け入れるように構成されていて、本体の傾斜およびバネの座屈を実質的に減少させるために、調節器に係合する、開口部と、を含み、前記開口部の壁の一部が面取りされ、前記開口部への前記調節器の挿入を容易にする導入面に形成され、そして、前記本体は、1つ以上の凸部を更に備え、該凸部が前記バネ座の動きを案内するため、前記空圧アクチュエーターにおけるバネケーシングのガイドチャンネルに係合するように構成されているか、又は、1つ以上のスロットを更に備え、該スロットが前記バネ座の動きを案内するため、前記空圧アクチュエーターにおけるバネケーシングの内側に延びる凸部に係合するように構成されている
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本明細書で記述された例示的なバネ座を実装している例示的なアクチュエーターを図示する。
図2図1例示的なバネ座のより詳細な切断図を示す。
図3A】本明細書で記述された例示的なバネ座とともに利用されてもよい、例示的な調整ねじを示す。
図3B】本明細書で記述された例示的なバネ座とともに利用されてもよい、例示的な調整ねじを示す。
図4A】本明細書で記述された例示的なバネ座とともに利用されてもよい、代替的な調整ねじを図示している。
図4B】本明細書で記述された例示的なバネ座とともに利用されてもよい、代替的な調整ねじを図示している。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で記述した例示的なバネ座は、バネ戻り機能性、ダイヤフラム付勢などのためにコイルバネを有するアクチュエーター(例えばプロセス制御アクチュエーター)とともに使用してもよい。公知のプロセス制御アクチュエーターは一般的に、コイルバネを取り込むために、上部例示的なおよび下部バネ座を含む。バネ座のうちの1つ(例えば下部バネ座)はダイヤフラムまたは他の動作器に固定されてもよく、一方でもう一方のバネ座(例えば上部バネ座)は、圧縮高、ひいてはバネ上の負荷を調整するために、バネ座をバネの縦軸に沿って動かすことを可能にする、調整デバイスに連結されてもよい。操作の間、ダイヤフラムに固定されたバネ座に連結したバネの終端部が、調整器に連結したバネ座に向かって、および/またはこれから離れるようにダイヤフラムとともに移動してもよく、それによってさらにバネが圧縮され、またはバネが伸長されることが可能となる。
【0008】
調整デバイスに連結したバネ座が、ガイド付き型バネ座である場合、このバネ座は、バネの縦軸に対して傾くことができる。したがって、このバネ座の縦軸は、同軸でなくてもよく、またはバネの縦軸、またはバネの圧縮/伸長の間の、バネの移動の方向に平行でさえなくてもよい。そのようなバネ座の傾斜によって、バネが座屈を引き起こす可能性があり(すなわちそのコイルの中心軸が曲がる)、結果として、アクチュエーターに対する過剰な摩耗または損傷をもたらす可能性がある。例えば、コイルバネが、バネケーシングによって取り囲まれる実施形態において、そのような座屈はバネのケーシティングの内壁への接触を引き起こす場合がある。コイルバネとバネケーシティング内壁間の接触が、結果として摩耗、ひいてはケーシング壁の薄化、アクチュエーターおよび/またはアクチュエーターに連結した弁の他の構成要素の整合のずれ、設定圧の変化、および/または概して制御性能の劣化をもたらす場合がある。
【0009】
上記の公知のバネ座構成とは対照的に、本明細書に記述した例示的なバネ座構成は、例示的なバネ座の縦軸を、バネケーシングとバネの縦軸に対して、実質的に固定したまま(例えば平行または同軸)にするように、アクチュエーターコイルバネの終端部を固定する。したがって、本明細書で記述した例示的なバネ座では、コイルバネの終端部の配向は、バネケーシングの縦軸、バネ、および調節ねじなどの移動(例えば圧縮/伸長)の方向に対して、実質的に固定されてもよい。言い換えれば、本明細書で記述した例示的なバネ座は、バネ、調節ねじなどの移動の方向に対する、バネ座の傾斜を実質的に防止するか、または減少させる。そのようなバネ座の傾斜の本質的な減少または防止は、コイルバネの座屈を実質的に防止するか、または減少させ、それによって過剰なコイルバネ座屈に関連した上述の問題を取り除く。
【0010】
より具体的には、さらに詳細に以下で記述するように、本明細書で記述した例示的なバネ座は、調節ねじのような調節器の終端部を受け入れるような大きさである開口部を提供する。開口部は、調節ねじの縦軸に対するバネ座の斜め移動を実質的に防止するために、十分に深く、また許容差が小さい。例えば、わずかな締まり嵌めまたは最小間隙を、バネ座の開口部と調節器の終端部間で使用してもよい。
【0011】
図1は、本明細書で記述した例示的なバネ座102を実装している例示的なアクチュエーター100を図示している。例示的なアクチュエーター100は、ファスナー110および112を介して、第二ケーシング部分108に連結した第一ケーシング部分106を有する、ダイヤフラムケーシング104を含む。ケーシング部分106および108は、アクチュエーターロッド116に動作可能に連結したダイヤフラム114を取り込む。例示的なアクチュエーター100はまた、コイルバネ120を収納するバネケーシング118も含み、これは例示的なバネ座102とダイヤフラム114に連結された別のバネ座122との間に取り込まれる。調整器または調節ねじ124は、調節ねじ124の回転が、望む量だけ、バネ120を圧縮するかまたは拡張するために、もう一方のバネ座122に向かって、またはそれから離れるように、例示的なバネ座102を移動させるように、バネケーシング118の螺刻された開口部126と、螺合する。
【0012】
操作において、アクチュエーターロッド116は、流体弁(例えば流体調節器弁)(示していない)に動作可能に連結され、調節ねじ124が、所望される出力圧力を設定するために回転する。操作の間、アクチュエーターロッド116は、所望される出力圧力を維持するために、上方および下方(図1で示した方向)に移動してよい。アクチュエーター116のそのような移動は、さらにバネ120を圧縮してもよく、かつ/またはバネ120を伸長させてもよい。上記の公知のバネ座構成とは対照的に、かつ以下でより詳細に記述するように、例示的なバネ座102は、調節ねじ124、バネケーシング118、およびバネ120の縦軸に対した、バネ座102のあらゆる傾斜を実質的に防止するか、または減少させる様式で、調節ねじ124と係合する。結果として、例示的なバネ座102は、バネ120のあらゆる座屈(すなわちバネ120のコイルの中心軸の湾曲)を実質的に防止するか、または減少させ、それによって、アクチュエーター100の操作の間、バネケーシング118の内壁128の接触から、バネ120を防止する。
【0013】
図2は、図1の例示的なバネ座102のより詳細な断面図を描写している。例示的なバネ座102は円筒形状本体200を有し、これは、機械加工、鋳造、鍛造または任意のそれらの組み合わせのなどのような、任意の所望の工程(複数可)を介して、金属材料(例えば鋼、、炭素鋼、ステンレス鋼など)から形成されてもよい。本体200は、図2で描写したように、実質的に単一(すなわち一片)であってよく、または、代替的に、任意の所望の様式で、ともに連結されたまたは留め付けられた複数の部分からなってもよい。本体200は、図1にて描写したように、コイルバネ120(図1)の終端部を受け入れるように寸法設定され、かつ構成された肩部202を含む。本体200は、本体200の表面206にむかって、肩部202から離れるように突出するガイドまたは突起204も含む。突起204は、本体200上で中央に配置され、図1にて描写したように、コイルバネ120の内半径内に嵌合するように寸法設定される。したがって、突起またはガイド204は、少なくとも部分的に、調節ねじ124およびバネケーシング118に対する、コイルバネ120の終端部の横方向の移動を制限するか、または防止するように機能し、したがって、肩部202と係合して、コイルバネ120(図1)の終端部を保持するように機能する。
【0014】
例示的なバネ座102の本体200はまた、表面206と対向する本体200の表面210内に、開口部208も含む。開口部208は、調節ねじ124の縦軸と、バネ120の縦軸に対して、本体200の縦軸214を実質的に固定し、それによって縦軸214についての本体200のあらゆる傾斜、および/またはバネ120(図1)のあらゆる座屈を実質的に防止するか、または減少させるために、開口部208の壁212が、調節ねじ124を係合するように、調節ねじ124(図1)の終端部を受け入れるような寸法にされる。開口部208はさらに、調節ねじ124終端部の開口部208内への通過を容易にするために、面取りまたは導入表面216も含んでもよい。本実施例において、開口部208は螺刻されてはいない(例えば壁212は比較的なめらかである)。しかしながら、他の実施例において、開口部208は、所望する場合、特定の表面の模様または仕上がりを含むことができる可能性がある。
【0015】
図3Aおよび図3Bは、本明細書で記述した例示的なバネ座102とともに使用されてよい、例示的な調節ねじ124を描写している。例示的な調節ねじ124は、ねじ込みシャフト300およびヘッド302を含み、このヘッドは、本実施例では六角形状の頭部として描写されているが、代替的に任意の他の形状とできる可能性がある。したがって、図3Aおよび図3Bにて描写したような例示的な調節ねじ124とともに、調節ねじ124の螺刻された終端部304が、例示的なバネ座102(図2)の開口部208(図2)によってスライド可能に受け入れられてもよい。
【0016】
図4Aおよび図4Bは、本明細書で記述された例示的なバネ座102(図2)とともに使用してよい他の調節ねじ400を描写している。代替的な調節ねじ400は螺刻されたシャフト部分402、小径部分404および頭部406を含む。小径部分404は螺刻されておらず、したがって、比較的なめらかな外部表面を提供してもよい。したがって、調節ねじ400の螺刻されていない終端部408は、例示的なバネ座102(図2)の開口部208によって、スライド自在に受け入れられてよい。螺刻されていない、小径部分404は、開口部208(図2)の壁212に強制的に接触し、変形されるようになる場合があるねじ山(例えば終端部304(図3)に近い調節ねじ124のねじ部分)に対する損傷を防止するために使用されてもよい。ねじ山のそのような変形は、バネケーシング118からの調節ねじ124の除去を難しくしうる。例示的な調節ねじ124および400は、例えば鋼、炭素鋼、ステンレス鋼などを含む、任意の適切な金属材料から作成されてもよい。
【0017】
例示的な調節ねじ124か、または代替の例示的な調節ねじ400かのいずれを使用するかにかかわらず、開口部208は、調節ねじ214または400の縦軸に対する、ねじ座102の縦軸214(図2)の移動が、本質的に防止されるか、減少されるように、寸法設定される。言い換えれば、例示的なバネ座102および例示的な調節ねじ124および400により、縦軸214が実質的に、調節ねじ124および400の縦軸に対して、同軸、または少なくとも平行の関係で、実質的に固定される。より具体的には、開口部208は、調節ねじ124および400それぞれの終端部304および408との締り嵌め、または代替的に最小限の隙間嵌めを提供するために寸法設定されてもよい。
【0018】
例示的なバネ座102が、圧力減少調整器アセンブリとの利用のための空気圧式アクチュエーターに関連して記述される一方で、提供された実施例の教示は、より一般に、他の型のアクチュエーターおよび/または流体弁との利用に対して適用されてもよい。また、例示的なバネ座102が、上部バネ座として図1の配向で描写される一方で、例示的なバネ座102は、アクチュエーター内の他の場所、配向などで使用される可能性がある。さらに、例示的なバネ座102が、概して円筒形状本体を有するように記述される一方で、任意の他の型(類)または形状(例えば多角形)を代わりに使用してもよい。またさらに、例示的なバネ座102が、調整ねじを受け入れるために、螺刻されない開口部を有すると記述される一方で、代替的に、開口部は、調整ねじを螺合するための適切なねじ山を含む可能性がある。
【0019】
本実施例のバネ座102は、バネ座の傾斜移動とバネの座屈を防止するために、調整ねじに係合する単一の開口部を含む一方で、バネ座の傾斜を防止するように、バネ座の動きをガイドする他の様式が開口部に加えて使用されている。例えば、バネケーシングは、バネ座102側のスロットに係合するために、内向きに延在している1つまたはそれ以上の凸部、またはバネ座を実質的にバネケーシングの縦軸に沿ってのみ強制的に移動させるため(すなわちバネ座の傾斜を防止するため)の他の特徴、すなわち、凸部(複数可)バネ座の一部であって、バネケーシングの内壁実質的にバネケーシングの縦軸に沿ってのみバネ座の移動をガイドするために、凸部を受け入れるか、または係合するための1つまたはそれ以上のガイドチャネル(レールなど)を含んでいる
【0020】
特定の例示的な装置が本明細書で記述されてきたが、本特許の包含の範囲はそれに制限はされない。反対に、本特許は、文字通り、または均等論の下のいずれかで、付随する特許請求の範囲の範囲内に適正に収まるすべての装置および製品を包含する。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B