(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記ドラム支持体が、ドラムに巻き取った第一ホースを収納できる箱形に形成されるとともに、第一ホースを出し入れするホース窓を有し、かつ、上記ホース窓から上記第二ホースの両端を上記ドラム支持体の内部に収容することができることを特徴とする請求項1または2記載のホースリール。
上記ホース連結具が、上記第一ホースに取り付けられる第一ホース取付部と、上記第二ホースに取り付けられる第二ホース取付部とに分離可能であることを特徴とする請求項1または2記載のホースリール。
上記第一ホース取付部に第二ホース取付部を取り付けたときに、上記第二ホース取付部が上記第一ホース取付部に対し、所定方向に回転または揺動することができることを特徴とする請求項5記載のホースリール。
上記ホース連結具の少なくとも一部に紐状部材を用いたことにより、上記第一ホースに上記第二ホースを連結したときに、上記第二ホースが上記第一ホースに対し、所定方向に回転または揺動することができることを特徴とする請求項1または2記載のホースリール。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の第一実施形態に係るホースリール1について説明する。
図1、
図2に示すように、ホースリール1は、ホースリール本体2と、このホースリール本体2から下流の水使用器具までを接続する第一ホース3と、上流の給水設備(図示せず)からこのホースリール本体2までを接続する第二ホース4と、ホース連結具5とを有する。
【0022】
第二ホース4は、給水設備に直接に接続されるもののほか、第三のホース等を介して間接に接続されるものであってもよい。
第一実施形態では、第二ホース4の上流端にコネクター6を設け、給水設備である水道蛇口(図示せず)に接続できるようにしている。水道蛇口にも、対応するコネクター(図示せず)を取り付けている。第二ホース4のコネクター6と水道蛇口のコネクターとは、所定の操作により着脱可能である。
また、第二ホース4の下流端にもコネクター6を設け、ホースリール本体2の取水コネクター7に直接に接続できるようにしている。このコネクター6と取水コネクター7とは、所定の操作により着脱可能である。
コネクター6,6は、第二ホース4の他の部分よりも太く形成されている。
【0023】
第一ホース3も、水使用器具に直接に接続されるもののほか、第三のホース等を介して間接に接続されるものであってもよい。
第一実施形態では、第一ホース3の下流端にコネクター8を設け、水使用器具である散水ノズル9を直接に接続させている。このコネクター8と散水ノズル9とは、所定の操作により着脱可能である。
また、第一ホース3の上流端は、ホースリール本体2に直接に接続されている。
【0024】
ホースリール本体2は、第一ホース3を巻き取ることができるドラム10と、このドラム10を回転可能に支持するドラム支持体14とを有する。
ドラム10は、外周に第一ホース3を巻き付ける略円筒状の軸筒11(
図2(b)、
図7参照)と、この軸筒11の両端に形成され、巻き付けた第一ホース3の離脱を防止するとともに保護する一対の大径円盤部12とからなる。
片方の大径円盤部12には、ホースリール本体2の側方に突出する操作レバー13が取り付けられている。この操作レバー13の根元は大径円盤部12の中心に固定されているが、途中で屈曲して、先端部は大径円盤部12の中心から偏心した位置に配置されている。
他方の大径円盤部12からは、取水コネクター7がホースリール本体2の側方に突出している。軸筒11の周面には、径方向に突出した導出コネクター(図示せず)が形成されている。ドラムの内部には、取水コネクターから導出コネクターまで水を通過させる内部流路が形成されている(図示せず)。
導出コネクターには、第一ホース3の上流端が接続される。
【0025】
ドラム支持体14は、接地して前後方向に延びる一対の基台15,15と、それぞれの基台15,15の前端から後ろ上方に延びる一対の側柱16,16と、基台15,15の前端の間を接続する下アーチ17と、側柱16,16の頂上の間を接続する上アーチ18とを有する。
一方の側柱16が所定の高さ位置で操作レバー13を貫通させて保持し、他方の側柱16が同じ高さ位置で取水コネクター7を貫通させて保持することにより、ドラム支持体14がドラム10を回転可能に保持することができる。
【0026】
このホースリール1では、第一ホース3を引き出した状態から使用者が操作レバー13を回転操作することにより第一ホース3をドラム10に巻き取ることができる。また、第一ホース3を巻き取った状態から散水ノズル9を持って引っ張ることにより、ドラム10を回転させて第一ホース3を引き出すことができる。
【0027】
図2(b)に示すように、上アーチ18と軸筒11との距離は、第一ホース3を完全に巻き取った状態で、積層した第一ホース3および第二ホース4と上アーチ18との間に形成される隙間が、第二ホース4のコネクター6,6の直径よりも狭くなるように設定されている。
下アーチ17と軸筒11との距離も、上アーチ18と軸筒11との距離と同様に設定されている。
【0028】
図3に示すように、ホース連結具5は、第一ホース3を挿通させる断面C字状の第一ホース取付部20と、第二ホース4を挿通させる円筒状の第二ホース取付部21とからなる。
図3(a)(d)に示すように、第一ホース取付部20は断面C字状であるため、切り欠かれた部分から、第一ホース3を弾性変形させて着脱することができる。
図3(c)に示すように、第一ホース取付部20の端部は、互いに平行ではなく、それぞれ5度ずつ末広がりになっており、第一ホース3を着脱しやすくなっている。
第一ホース3の外径φAに対して第一ホース取付部20の内径φBは、0.5×φA≦φB≦φAとすることが好ましい。φB≦φAとしたことにより第一ホース3が滑らないように強固に保持することができ、0.5×φA≦φBとしたことにより第一ホース取付部20を取り付けても第一ホース3が潰れることがない。
第一ホース取付部20の内面は、第一ホース3に装着した状態で第一ホース3の軸方向に滑って位置ずれしないように、軸方向に滑りにくい表面に形成することが好ましく、他方、第一ホース3のねじれを防止するため、第一ホース3の周方向には自由に滑りやすい表面に形成することが好ましい。
【0029】
第二ホース4の外径φCに対して第二ホース取付部21の内径φDは、0.5×φC≦φD≦φCとすることが好ましい。φD≦φCとしたことにより第二ホース4が滑らないように強固に保持することができ、0.5×φC≦φDとしたことにより第二ホース取付部21を取り付けても第二ホース4が潰れることがない。
第二ホース取付部21の内面は、第二ホース4の軸方向に滑って位置ずれしないように、軸方向に滑りにくい表面に形成することが好ましく、他方、第二ホース4のねじれを防止するため、周方向に滑りやすい表面に形成することが好ましい。
【0030】
第一ホース3および第二ホース4の内径(直径)は、5〜25mmとするのが好ましい。
上記内径を5mm未満にすると、流路断面積が小さくなりすぎ、低水圧下で充分な流量を確保することができない。低水圧下で充分な流量を確保するために、上記内径を7mm以上にするのがより好ましい。
また、上記内径を25mm超にすると、装置が大型化してしまう。上記内径を20mm以下にするのがより好ましく、18mm以下にするのが特に好ましい。
【0031】
第一ホース3および第二ホース4の肉厚は、1〜3mmとするのが好ましい。
上記肉厚を1mm未満にすると、強度が不足して使用中に破損するおそれがある。強度を確保するために、上記肉厚を1.5mm以上にするのがより好ましい。
また、上記肉厚を3mm超にすると、材料コストが増加するとともに、ホースの柔軟性が低下してしまう。材料コストを低下させるために、上記肉厚を2.5mm以下にするのがより好ましい。
第一ホース3および第二ホース4の内径、肉厚は、同一の寸法であってもよく、また、それぞれ異なる寸法であってもよい。
【0032】
第一ホース3の長さは、5〜100mにするのが好ましい。
上記長さを5m未満にすると、散水可能範囲が狭くなるとともに、ホースが短すぎてホースリールに収容する必要性が低下する。上記長さを10m以上にするのがより好ましい。
また、上記長さを100m超にすると、100m超のホースが必要とされる機会が少ないにもかかわらず、不必要に装置が大型化する。上記長さを50m以下にするのがより好ましい。
【0033】
図3(a)に示すように、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とは、90度で交差している。
図1に示すように、第二ホース取付部21は、あらかじめ第二ホース4に装着しておく。第二ホース4の両端のコネクター6,6の外径は、第二ホース取付部21の内径よりも太いため、ホース連結具5は第二ホース4から離脱することがなく、ホース連結具5の紛失を防止することができる。
【0034】
ホース連結具5は、材料を一体成形することによって形成されている。
ホース連結具5の材料には、金属や、ゴム、樹脂等を使用することができる。
上記の中では、強度に優れる樹脂、金属が好ましい。その中でも、材料コストが低く生産性に優れる樹脂がより好ましい。さらに樹脂の中でも、成形が容易な熱可塑性樹脂が特に好ましい。熱可塑性樹脂の中では、成形性に優れるPP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合樹脂)、POM(ポリアセタール)が好ましい。ホース連結具5は使用者に踏まれるおそれがあるため、これらの中でも、衝撃強度に優れるとともに材料コストが低いPPが好ましい。
【0035】
以下では、第一実施形態のホースリール1を用いた第一ホース3、第二ホース4の収納構造について説明する。
図1に示すように、ホース連結具5の第二ホース取付部21は、あらかじめ、第二ホース4の略中央に装着しておく。
ホースリール1で散水を行う場合、
図1(a)に示すように、水道蛇口からホースリール本体2の取水コネクター7までを第二ホース4で接続し、第一ホース3の基端をホースリール本体2の導出コネクターに接続してから、散水ノズル9を持ち、第一ホース3を必要量引き出して散水する。
散水が終了したら、まず、第二ホース4を水道蛇口および取水コネクター7から取り外す。
【0036】
次いで、
図1(b)に示すように、第一ホース取付部20を第一ホース3に装着する。第一ホース3において、第一ホース取付部20を装着する位置は、散水ノズル9から見て、第二ホース4の全長の2分の1と略同じ長さだけ上流の位置とする。
これにより、第一ホース3にホース連結具5を取り付け、第二ホース4をU字状に二つ折りにすると、第二ホース4の両端のコネクター6,6が散水ノズル9付近に配置される。
なお、第一ホース取付部20を装着すべき第一ホース3の箇所には、あらかじめ着色やシール等によって表示部を設け、使用者が第一ホース取付部20を位置決めしやすいようにしてもよい。
【0037】
次いで、操作レバー13を回転させて第一ホース3をドラム10に巻き取っていくと、第二ホース4は、第一ホース3とともにドラム10に巻き取られてホースリール本体2に収納される。
このとき、仮に第二ホース4がホースリール1の幅方向に広がるように変形しようとしても、左右の大径円盤部12,12に案内されて自然に軸筒11に巻き取られる。
【0038】
図2(a)に示すように第二ホース4が先端まで巻き取られると、
図2(b)に示すように、第二ホース4の両端のコネクター6,6が、上アーチ18と積層した第一ホース3、第二ホース4との隙間を通過することができず、それ以上の巻き込みが阻止される。
また、第一ホース3をドラム10に巻き取るための回転方向を逆方向とした場合にも、第二ホース4の両端のコネクター6,6が、下アーチ17と積層した第一ホース3、第二ホース4との隙間を通過することができず、それ以上の巻き込みが阻止される。
【0039】
第一実施形態のホースリール1では、ホース連結具5によって第一ホース3と第二ホース4とを連結することにより、第二ホース4を収納するために特別の収納部を用意する必要がなく、第一ホース3と同じドラム10に巻き取ることができる。このため、2本のホースを収納できるホースリールを小型かつ低コストで製造することができる。
また、ホース連結具5を第一ホース3の所定の位置に装着し、第一ホース3を巻き取るためにドラム10を回転させるだけで、第二ホース4も巻き取り収納することができるため、使用者の巻き取り作業を簡易化することができる。
【0040】
さらに、
図2に示すように上アーチ18または下アーチ17が巻き込み制止部として第二ホース4の両端のコネクター6,6の巻き込みを阻止することにより、第二ホース4のコネクター6,6が常に引き出しやすい位置にあり、使用時に容易に引き出すことができる。
【0041】
また、ホース連結具5を1つの部品として一体成形したことにより、部品点数が少なく、材料コストおよび加工コストを低減させることができる。また、一体成形するとホース連結具5を比較的小型にすることができるため、第一ホース3および第二ホース4の巻き取りに際して、ホース連結具5がつかえて阻害することがない。
【0042】
<第二実施形態>
第二実施形態は、
図4、
図5に示すように、ホースリール本体2のドラム支持体として、ケース30を設けたことを特徴とする。
図5(a)に示すように、このケース30は、天板部31、底板部32、前板部33、背板部34、左側板部35、右側板部36からなる箱形に形成されて、第一ホース3を内部に収納して保護することができる。
天板部31、底板部32、前板部33、背板部34はそれぞれ略長方形に形成されている。天板部31および底板部32は水平に配置され、背板部34は垂直に配置されているが、前板部33は傾斜して配置されている。左右の側板部35,36は台形状に形成されている。
ケース30は、左右方向の中央で縦割りにされた2つの部材を組み立てて形成される。
【0043】
図4、
図5(a)に示すように、天板部31の側端には凹みが設けられ、取っ手37を、寝かせた状態と垂直に立たせた状態との間で約90度回転可能に取り付けられている。
取っ手37を寝かせると、取っ手37が天板部31の凹みに収まり、取っ手37を含めた天板部31が略平面になる。
【0044】
左側板部35には円形の孔が設けられ、ドラム10の大径円盤部12が嵌めこまれることにより、ドラム10がケース30内に回転可能に収納されている。
右側板部36にも小さな円形の孔が設けられ、取水コネクターがこの孔を貫通し、突出している(図示せず)。
前板部33の略中心には、長方形のホース窓38が穿設され、第一ホース3を出し入れすることができるようになっている。
【0045】
また、第二実施形態では、
図5(a)に示すように、ホース窓38の上側の縁部が、巻き込み制止部として働く。
そのため、この縁部と軸筒11との距離は、第一ホース3を完全に巻き取った状態で、積層した第一ホース3と縁部との間に形成される隙間が、第二ホース4のコネクター6,6の直径よりも狭くなるように設定してされている。
【0046】
図4に示すように、左側板部35に嵌めこまれた大径円盤部12の中心には窪み39が形成されている。
また、窪み39の縁付近には、操作レバー13が回転可能に取り付けられている。この操作レバー13の先端の把持部は大径円盤部12の端部からホースリール1の左側方に突出しており、ケース30に対してドラム10とともに回転させることにより、第一ホース3を巻き取ることができる。
また、操作レバー13を大径円盤部12に対して回転させると、窪み39に収納することができ、ホースリール1を保管するために必要なスペースを小さくすることができる。
第二実施形態において、特筆しない部分は第一実施形態と同様の構成である。
【0047】
第二実施形態のホースリール1でも、
図4、
図5(a)に示すように、ホース連結具5によって第一ホース3と第二ホース4とを連結することにより、第二ホース4を第一ホース3と同じドラム10に巻き取ることができる。
このとき、仮に第二ホース4がホースリール1の幅方向に広がるように変形しようとしても、ホース窓38の左右の縁部に案内されて自然にドラム10に巻き取られる。
図5(a)に示すように、第二ホース4が先端まで巻き取られると、第二ホース4の両端のコネクター6,6が、ホース窓38の上側の縁部と積層した第一ホース3、第二ホース4との隙間を通過することができず、それ以上の巻き込みが阻止される。
【0048】
第二実施形態のホースリール1では、ケース30の前板部33が傾斜していることにより、ホース窓38の下の前板部33とドラム10との間に、前方、左右側方および下方をケース30に囲まれた空間(下部空間40)が形成されている。
図5(b)に示すように、この下部空間40には、第二ホース4を先端まで巻き取ったときに、第二ホース4の両端のコネクター6,6を収納することができる。
図5(c)に示すように、側面視で円形のドラム10を側面視で非円形のケース30に収納すると、必然的に下部空間40のような隙間ができるため、これを第二ホース4のコネクター6,6の収納に有効利用することができる。第二ホース4のコネクター6,6をケース30から突出しないように下部空間40に収納することにより、ホースリール1を保管するために必要なスペースを小さくすることができる。また、第二ホース4のコネクター6,6をケース30によって保護することができる。
【0049】
<ホース連結具の他の実施形態>
第一実施形態のホース連結具5は第二ホース4に固定され、第一ホース3に対して着脱可能であったが、これとは逆に、第一ホース取付部20を円筒状に形成し、第二ホース取付部21を断面C字状に形成することにより、ホース連結具5が第一ホース3に固定され、第二ホース4に対して着脱可能となるようにしてもよい。
また、第一ホース取付部20および第二ホース取付部21の両方を断面C字状に形成して、ホース連結具5が第一ホース3および第二ホース4のいずれに対しても着脱可能となるようにしてもよい。この場合には、第一ホース取付部20を装着すべき第一ホース3の箇所や、第二ホース取付部21を装着すべき第二ホース4の箇所には、あらかじめ着色やシール等によって表示部を設け、使用者が位置決めしやすいようにしてもよい。
【0050】
また、第一ホース取付部20を取り付ける第一ホース3の位置は、第一ホース3の先端から見て、第二ホース4の全長の2分の1と略同じ長さだけ上流の位置には限定されず、より上流の位置でもよく、より下流の位置でもよい。
また、第二ホース取付部21を取り付ける第二ホース4の位置も、第二ホース4の中央位置には限定されず、いずれかの端部であってもよく、中央位置以外の中途位置であってもよい。
第一ホース3の先端までドラム10に巻き取った際に、第二ホース4の略全長もドラム10に巻き取られていることが好ましいが、第二ホース4の一部が巻き残しとなってもよい。
【0051】
また、第一実施形態のホース連結具5では、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とを90度で交差させていたが、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とが他の角度で交差するように形成してもよい。第二ホース4を偏りなくスムーズにドラム10に巻き取るには、第一実施形態のように、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とを90度で交差させるのが好ましい。
また、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21との交差角度を自由に変更できるように、互いに回転可能に取り付けてもよい。たとえば、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とを別体に形成し、片方の外周面から略球状の突起を突出させ、他方の外周面に設けた略球状の窪みに嵌入させることにより、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とを互いに回転可能に取り付けることができる。
【0052】
さらに、ホース連結具5を、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とに分離可能に形成してもよい。
このような場合、第一ホース3の先端から見て、第二ホース4の全長の2分の1と略同じ長さだけ上流の位置に第一ホース取付部20を固定しておくとともに、第二ホース4の略中央に第二ホース取付部21を固定しておく。
第一ホース3への第一ホース取付部20の固定手段や、第二ホース4への第二ホース取付部21の固定手段としては、接着固定や、凹凸を嵌合させて動かないように固定するなど、あらゆる固定手段を用いることができる。
また第一ホース取付部20と第二ホース取付部21との着脱可能な取付手段としては、ネジ固定、マジックテープ(登録商標)等の面ファスナー、磁石やボタンによる取り付け、後述のようなクリップ固定やフックによる取り付けなど、あらゆる取付手段を用いることができる。
【0053】
第一ホース3および第二ホース4を収納するときには第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とを連結させ、第一ホース3および第二ホース4を使用するときには第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とを分離する。
この実施形態では、使用者が第一ホース3および第二ホース4を収納する度にホース連結具5の位置決めをする必要がなく、より容易にホースを収納することができる。
【0054】
<クリップタイプ>
このように、ホース連結具5を分離可能にした例として、
図6にはクリップタイプのホース連結具5を示している。
このホース連結具5では、第一ホース取付部20が円筒状に形成されて第一ホース3に固定され、第二ホース取付部21も円筒状に形成されて第二ホース4に固定されている。
図6(b)(c)に示すように、第二ホース取付部21からは、第一ホース取付部20に外接することができ、弾性変形可能な断面C字状のクリップ部22が突出している。
また、
図6(d)(e)に示すように、第一ホース取付部20の外周面には、2条のレール23,23が突出形成され、クリップ部22を2条のレール23,23の間に取り付けることができるようになっている。
図6(a)に示すように、クリップ部22を弾性変形させてレール23,23の間に取り付けると、第一ホース3と第二ホース4とを連結することができる。このとき、第二ホース取付部21は、レール23に沿って第一ホース取付部20の軸回り(周方向)に回転することができるため、
図7(a)(b)に示すように、第一ホース3および第二ホース4の巻き取りに際して、積層したホース間の隙間に応じて回転し、新しく巻き取られるホースが既に積層したホースの隙間に入りやすくなり、巻き取ったホースの厚みが薄くなって、ホースリール1を小型化することができる。
【0055】
<フックタイプ>
また、ホース連結具を分解可能にした他の例として、
図8にはフックタイプのホース連結具5を示している。
このホース連結具5でも、第一ホース取付部20は円筒状に形成されて第一ホース3に固定され、第二ホース取付部21も円筒状に形成されて第二ホース4に固定されている。
第一ホース取付部20からは、フック24が突出形成されている。このフック24は、根元部分に大きな円弧状の湾曲部分を有するとともに、先端部分を反らせ、第二ホース取付部21を脱落しにくくしている。
第二ホース取付部21の外周面には、受けリング25が突出形成されている。
フック24の先端から受けリング25を通過させて、フック24の根元付近が受けリング25内に位置させることにより、第一ホース3と第二ホース4とを回転自在に係合することができる。このとき、第二ホース取付部21は、フック24の湾曲部分に沿って回転することができるため、第一ホース3および第二ホース4の巻き取りに際して、積層したホース間の隙間に応じて回転したり、第二ホース4が第一ホース3に対して垂直でなくなる方向に揺動したりして姿勢の自由度が高くなり、新しく巻き取られるホースが既に積層したホースの隙間に入りやすくなり、巻き取ったホースの厚みが薄くなって、ホースリール1を小型化することができる(
図7(a)(b)参照)。
【0056】
<バンドを使用したホース連結具>
また、
図9に示すように、第一ホース取付部20の位置決めにバンド26を用いてもよい。
このホース連結具5では、第一ホース取付部20と第二ホース取付部21とを互いに着脱可能に形成する。着脱手段については、上記のクリップタイプによる。
第一ホース取付部20は、円筒状に形成しても断面C字状に形成してもよい。
第二ホース取付部21は、断面C字状に形成して、第二ホース4に対して着脱可能にしておく。また、第二ホース取付部21を装着する第二ホース4の略中央位置には、表示部を設けておくことが好ましい。
【0057】
バンド26には、糸、樹脂紐その他の柔らかい紐状部材を使用することができる。帯のようにある程度の幅を有するものも紐状部材に含まれる。
バンド26の一端は、あらかじめ第一ホース3の先端付近に固定しておく。この固定方法としては、第一ホース3に強固に縛りつけたり、第一ホース3に溶着するほかに、コネクター8を第一ホース3に固定するロックとナット(図示せず)との間に挟み込むようにしてもよく、また、他の固定方法によってもよい。
バンド26の他端は、第二ホース取付部21に固定しておく。この固定方法も特に限定されず、あらゆる固定方法を採用することができる。
バンド26の長さは、第二ホース4の全長の2分の1と略同じ長さとする。
【0058】
このホースリール1では、散水時には、第二ホース取付部21を第二ホース4から取り外して、第二ホース4を使用する。散水終了後には、まず、第二ホース取付部21を持ち、バンド26を第一ホース3に沿わせて真っ直ぐに張り、ちょうど第二ホース取付部21が届く第一ホース3の中途位置に第一ホース取付部20を装着する。次いで、第二ホース4の略中央に第二ホース取付部21を装着する。次いで、第一ホース取付部20に第二ホース取付部21を取り付けて、第一ホース3と第二ホース4とを連結する。
その後、ドラム10を回転させて第一ホース3および第二ホース4を巻き取って収納する。
この変形例では、第一ホース取付部20を第一ホース3に取り付ける際の位置決めにバンド26を用いることにより、容易に位置決めをすることができる。
【0059】
また、
図10に示すように、第二ホース取付部21の代わりに、第一ホース取付部20とバンド26とからなるホース連結具5を設けてもよい。
この変形例でも、あらかじめバンド26の一端を第一ホース3の先端付近に固定しておく。また、バンド26の他端を環状に結って、リング27を設けておく。
バンド26の長さは、第二ホース4の全長の2分の1よりわずかに長く形成する。
第一ホース取付部20は、フックタイプと同様に、周面にフック24を設けたものを使用する。
【0060】
散水終了後には、まず、バンド26のリング27付近を、第二ホース4のほぼ中央位置に一周から数周巻き付ける。次いで、リング27を持ち、バンド26を第一ホース3に沿わせて真っ直ぐに張り、ちょうどリング27が届く第一ホース3の中途位置に第一ホース取付部20を装着する。次いで、第一ホース取付部20のフック24にリング27を引っかけて、第一ホース3と第二ホース4とを連結する。
その後、ドラム10を回転させて第一ホース3および第二ホース4を巻き取って収納する。
この変形例でも、第一ホース取付部20を第一ホース3に取り付ける際の位置決めにバンド26を用いることにより、容易に位置決めをすることができる。
また、第二ホース取付部として柔軟なバンド26を用いることにより、第一ホース3および第二ホース4の巻き取りに際して、ホースリール本体2や積層したホースに引っかかることなく、スムーズな巻き取りが可能となる。また、ホース連結具5が、積層したホース間の隙間に応じて回転することにより、新しく巻き取られるホースが既に積層したホースの隙間に入りやすくなり、巻き取ったホースの厚みが薄くなって、ホースリール1を小型化することができる。
また、柔軟なバンド26を使用することにより、第二ホース取付部の破損のおそれが低下する。
さらに、第二ホース取付部として比較的安価なバンド26を用いることにより、ホース連結具の材料コストや加工コストを低下させることができる。
【0061】
また、第二ホース取付部としてバンド26を用いる場合であっても、
図11(a)に示すように、あらかじめバンド26の一端を第二ホース4の略中央位置に固定し、他端を環状に結ってリング27を形成してもよい。この変形例のバンド26には、上記に列挙したほかに、針金等を使用してもよい。
第一ホースに対してバンドを固定する手段は、強固に縛りつけたり、溶着するほかに、バンドに取り付けたマジックテープ(登録商標)等の面ファスナー、ボタン、磁石などによって固定してもよい。
この場合、バンド26の全長から第二ホース4に固定した部分とリング27を除いた残りの長さは、ほとんどなくてもよい。
第一ホース取付部20は、フックタイプと同様に、周面にフック24を設けたものを使用する。第一ホース取付部は、第一ホース3の先端から見て、第二ホース4の全長の2分の1と略同じ長さだけ上流の位置にあらかじめ装着しておく。
【0062】
散水終了後には、第一ホース取付部20のフック24にリング27を引っかけて、第一ホース3と第二ホース4とを連結する。
その後、ドラム10を回転させて第一ホース3および第二ホース4を巻き取って収納する。
この変形例でも、第二ホース取付部として柔軟なバンド26を用いることにより、第一ホース3および第二ホース4の巻き取りに際して、ホースリール本体2や積層したホースに引っかかることなく、スムーズな巻き取りが可能となる。また、バンド26が、積層したホース間の隙間に応じて回転することにより、新しく巻き取られるホースが既に積層したホースの隙間に入りやすくなり、巻き取られるホースの厚みが薄くなって、ホースリール1を小型化することができる。
また、柔軟なバンド26を使用することにより、第二ホース取付部の破損のおそれが低下する。
さらに、第二ホース取付部として比較的安価なバンド26を用いることにより、ホース連結具の材料コストや加工コストを低下させることができる。
【0063】
また、
図11(b)に示すように、ホース連結具を1つのバンド26から形成してもよい。
この変形例では、バンド26の一端を第二ホース4の略中央位置に固定しておく。第二ホース4に対してバンド26を固定する手段は、強固に縛りつけたり、溶着するほかに、バンド26に取り付けたマジックテープ(登録商標)等の面ファスナー、ボタン、磁石などによって装着してもよい。バンド26として針金等を使用した場合には、バンド26を第二ホース4に巻き付けるだけでも固定することができる。
【0064】
散水終了後には、バンド26の第二ホース4に固定されていない側の端部を、第一ホース3の先端の散水ノズル9から見て、第二ホース4の全長の2分の1と略同じ長さだけ上流の位置に装着する。
第一ホース3に対してバンド26を装着する手段は、縛りつけるほかに、バンド26に取り付けたマジックテープ(登録商標)等の面ファスナー、ボタン、磁石などによって装着してもよい。バンド26として針金等を使用した場合には、バンド26を第一ホース3に巻き付けるだけでも装着することができる。
これにより第一ホース3と第二ホース4とを連結し、ドラム10を回転させて第一ホース3および第二ホース4を巻き取って収納する。再度ホースリール1を散水に使用する際には、第一ホース3および第二ホース4を引き出し、バンド26を第一ホース3から取り外して、第一ホース3および第二ホース4を使用する。
【0065】
この変形例でも、ホース連結具として柔軟なバンド26を用いることにより、第一ホース3および第二ホース4の巻き取りに際して、ホースリール本体2や積層したホースに引っかかることなく、スムーズな巻き取りが可能となる。また、バンド26が、積層したホース間の隙間に応じて回転することにより、新しく巻き取られるホースが既に積層したホースの隙間に入りやすくなり、巻き取られるホースの厚みが薄くなって、ホースリール1を小型化することができる。
また、柔軟なバンド26を使用することにより、ホース連結具の破損のおそれが低下する。
さらに、比較的安価なバンド26を用いることにより、ホース連結具の材料コストや加工コストを低下させることができる。
なお、この変形例とは逆に、バンド26の一端を第一ホース3に固定し、他端を第二ホース4に着脱可能に装着してもよい。